JP6707955B2 - 熱転写記録材料、及び印画物の製造方法 - Google Patents

熱転写記録材料、及び印画物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料、及び熱転写シートと熱転写受像シートとを用いた印画物の製造方法に関するものである。
従来、種々の熱転写記録方式が知られており、その中でも広く用いられている方式として、感熱昇華型転写方式がある。この方式は、昇華性染料を色材として用い、熱転写シートの染料層中の染料を、熱転写受像シートの染料受容層に熱転写して画像を形成するものである。この方式では、熱転写の際に、プリンターのサーマルヘッドで加熱量を調整して3色又は4色の多数の色ドットを、熱転写受像シートの染料受容層に転移させ、該多色の色ドットを順次重ねて階調印画することにより、フルカラーを再現することができる。このように形成された画像は、使用する色材が染料であることから、非常に鮮明で、かつ透明性に優れているため、中間調の再現性や協調性に優れており、フルカラー写真画像に匹敵する高品質画像の形成が可能である。
感熱昇華型の熱転写シートの染料層には、熱転写シートの保存時に、染料層に含有される昇華性染料がバインダー樹脂に良好に保持され、かつ熱転写時に、昇華性染料がバインダー樹脂から良好に放出されること、すなわち高い保存安定性と染料転写効率が求められている。
感熱昇華型の熱転写シートの染料層に用いられるバインダー樹脂として、従来、ブチラール系や、アセタール系の樹脂が知られている(特許文献1参照)。ブチラール系や、アセタール系の樹脂をバインダー樹脂として含有する染料層は、保存安定性に優れる一方で、染料転写効率が低く、印画濃度が低い場合があるという問題がある。
また、特許文献2には、染料の転写効率が高く保存性も良い熱転写シートとして、熱転写性染料とバインダー樹脂とを主成分とする染料層において、バインダー樹脂がフェノキシ樹脂からなり、染料層中のバインダー樹脂重量に対する熱転写性染料との重量比率を特定とすることを特徴とした熱転写シートが記載されている。しかしながら、後述の比較例でも示されるように、バインダー樹脂としてフェノキシ樹脂を用いた熱転写シートであっても、組み合わせる熱転写受像シートによっては、染料の転写効率が不十分となり、印画濃度が不十分になる場合があった。
特開2009−286060号公報 特開2013−146877号公報
近年、プリンターの高速化に伴い、印画時の染料受容層は、より短時間で、より高い印加エネルギーを与えられ、高温状態の染料受容層から熱転写シートが、高速で剥離されるようになってきている。そのため、高速プリンターでは融着が発生し易く、より離型性の良い熱転写シートと熱転写受像シートとを組合せた熱転写記録材料が求められている。離型性が悪いと、染料層と染料受容層とが熱融着を起こす場合や、染料受容層から染料層を引きはがすときに印画物に剥離痕を生じさせたり、走行不良を起こす場合も多く、熱融着や、剥離痕によって印画物の品質の低下させてしまったり、プロセス上に問題があった。
離型性を向上させるために、染料受容層にシリコーンオイル等の離型剤を添加する技術が用いられており、特許文献2に記載されている染料受容層にもシリコーンオイルが用いられている。しかしながら、離型性向上のために離型剤を添加すると経時変化での画像の滲みを生じさせてしまうという別の問題が発生する。
また、プリンターの高速化に伴って、高濃度の画像を得ることが困難になる恐れがあった。特に、熱転写受像シートがプラスチックシートを基材に使用したカード類(IDカード、クレジットカードなど)である場合においては、紙基材を使用した写真用途の印画紙に比べて基材が硬く、高濃度の画像を得ることがより困難であった。
さらに、染料受容層中で充分に染料が拡散する事によって印画物の耐光性が高まる事が知られているが、プリンターの高速化によって染料受容層に付与される熱量が少なくなり、染料受容層中で充分に染料を拡散することができなくなり、これまで通りの画像の耐光性を得ることが困難な場合があった。熱転写受像シートがカード類(IDカード、クレジットカードなど)の場合、特に高い耐光性が求められる。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、離型性に優れながら、印画濃度が高く、且つ滲みが抑制され、高品質で耐光性に優れた印画物が得られる、熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料を提供すること、及び当該熱転写記録材料を用いて、離型性に優れながら、印画濃度が高く、且つ滲みが抑制され、高品質で耐光性に優れた印画物を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明に係る熱転写記録材料は、熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料であって、
前記熱転写シートは、第一の基材と、前記第一の基材の一方の面に配置された染料とバインダー樹脂を含有する染料層と、前記第一の基材の他方の面に配置された背面層とを有し、前記染料層のバインダー樹脂としてフェノキシ樹脂を含有し、
前記熱転写受像シートは、第二の基材と、前記第二の基材の一方の面に配置された染料受容層とを有し、前記染料受容層は、水酸基含有熱可塑性樹脂と、水酸基と反応する硬化剤とを含む樹脂組成物の硬化物である、ことを特徴とする。
本発明に係る印画物の製造方法は、第一の基材と、前記第一の基材の一方の面に配置された染料とバインダー樹脂を含有する染料層と、前記第一の基材の他方の面に配置された背面層とを有し、前記染料層のバインダー樹脂としてフェノキシ樹脂を含有する熱転写シートを準備する工程と、
第二の基材と、前記第二の基材の一方の面に配置された染料受容層とを有し、前記染料受容層は、水酸基含有熱可塑性樹脂と、水酸基と反応する硬化剤とを含む樹脂組成物の硬化物である、熱転写受像シートを準備する工程と、
前記熱転写シートの前記染料層面と前記熱転写受像シートの前記染料受容層面とを重ね合わせて、前記染料を前記染料受容層上に熱転写して、前記熱転写受像シートに画像を形成する工程と
を有する、ことを特徴とする。
本発明に係る熱転写記録材料、及び、印画物の製造方法においては、前記水酸基含有熱可塑性樹脂が、ポリビニルブチラール樹脂、及びセルロースアセテート系樹脂の少なくとも1つであることが、より印画濃度が高く、耐光性に優れた印画物が得られる点から好ましい。
本発明に係る熱転写記録材料、及び、印画物の製造方法においては、前記熱転写受像シートが、JIS X 6305−1:2010に規定された曲げ強さの試験におけるたわみ量を35mm以下としたカードであっても、良好に用いることができる。
本発明によれば、離型性に優れながら、印画濃度が高く、且つ滲みが抑制され、高品質で耐光性に優れた印画物が得られる、熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料を提供すること、及び当該熱転写記録材料を用いて、離型性に優れながら、印画濃度が高く、且つ滲みが抑制され、高品質で耐光性に優れた印画物を製造する方法を提供することができる。
本発明に係る熱転写記録材料の一例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る熱転写記録材料の他の一例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る熱転写記録材料に用いられる熱転写シートの他の一例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る熱転写記録材料に用いられる熱転写受像シートの他の一例を模式的に示す断面図である。
次に、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
なお、本発明において、「シート」とは、JIS K 6900:1994の定義におけるシートとフィルムを含む意味である。JIS K 6900:1994での定義では、シートとは薄く一般にその厚さが長さと幅のわりには小さい平らな製品をいい、フィルムとは長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通例、ロールの形で供給されるものをいう。したがって、シートの中でも厚さの特に薄いものがフィルムであるといえるが、シートとフィルムの境界は定かではなく、明確に区別しにくいので、本発明では、厚みの厚いもの及び薄いものの両方の意味を含めて、「シート」と定義する。
本発明に係る熱転写記録材料は、熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料であって、
前記熱転写シートは、第一の基材と、前記第一の基材の一方の面に配置された染料とバインダー樹脂を含有する染料層と、前記第一の基材の他方の面に配置された背面層とを有し、前記染料層のバインダー樹脂としてフェノキシ樹脂を含有し、
前記熱転写受像シートは、第二の基材と、前記第二の基材の一方の面に配置された染料受容層とを有し、前記染料受容層は、水酸基含有熱可塑性樹脂と、水酸基と反応する硬化剤とを含む樹脂組成物の硬化物である、ことを特徴とする。
本発明に係る熱転写記録材料においては、染料層が前記バインダー樹脂としてフェノキシ樹脂を含有する熱転写シートと、染料受容層が水酸基と反応する硬化剤と水酸基含有熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物の硬化物である熱転写受像シートとを選択して組み合わせたことにより、離型性に優れながら、印画濃度が高く、且つ滲みが抑制され、高品質で耐光性に優れた印画物を得ることができる。
染料層に含まれるフェノキシ樹脂は、ビスフェノール類とエピクロルヒドリンより合成される線状高分子であり、主鎖中に芳香環と水酸基とエーテル結合を有することから、染料と強すぎない親和性を備えるものである。一方で、水酸基と反応する硬化剤と水酸基含有熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物の硬化物である染料受容層は、架橋により水酸基が消費されていることから極性が高過ぎず、前記染料を受容し易いものである。そのため、フェノキシ樹脂をバインダー樹脂として含有する染料層の背面から加熱されると、染料が十分に前記染料受容層に転写され、印画濃度が高くなっていると推定される。
また、染料層が前記バインダー樹脂としてフェノキシ樹脂を含有する熱転写シートに、染料受容層のバインダー樹脂として水酸基と反応する硬化剤と水酸基含有熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物の硬化物を選択して組み合わせたことによって、離型性が良好になったのは、水酸基と反応する硬化剤と水酸基含有熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物の硬化物が、架橋により水酸基を消費して三次元網目構造を構築していることから表面硬度が高くなり、更に、フェノキシ樹脂に対して相溶性が低くなっているからと推定される。これによって、染料転写時に、バインダー樹脂としてフェノキシ樹脂を含有する染料層と染料受容層とが熱融着せずに剥離しやすくなり、異常転写を抑制することが可能になると推定される。また、染料受容層のバインダー樹脂として水酸基と反応する硬化剤と水酸基含有熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物の硬化物を選択したことにより、染料受容層にシリコーンオイル等の滲みを発生する離型剤を含有していなくても十分な離型性を確保できることから、滲みを抑制することができる。
また、水酸基と反応する硬化剤と水酸基含有熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物の硬化物である染料受容層は、極性が染料と近くなるため、染料転写後の染料分子が染料受容層の奥深くまで浸透しやすく、染料分子間の距離を大きくする事ができて染料分子同士の相互作用を抑制でき、染料の耐光性を良好にすることができると推定される。
以下に、本発明の熱転写記録材料、及び本発明の印画物の製造方法に用いられる熱転写シート、及び熱転写受像シートについて図面を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明の熱転写記録材料の一例を示す概略断面図であり、図2は、本発明の熱転写記録材料の他の一例を示す概略断面図であり、本発明の熱転写記録材料1は、上図に示した熱転写シート10と、下図に示した熱転写受像シート20との組み合わせからなる。
図1に示されるように、本発明に用いられる熱転写シート10は、第一の基材2と、前記第一の基材2の一方の面に配置された染料層3と、前記第一の基材2の他方の面に配置された背面層4とを有する構成をとる。そして本発明では、染料層3は染料とバインダー樹脂を含有し、前記バインダー樹脂がフェノキシ樹脂を含有することを特徴とする。本発明に用いられる熱転写シート10は、図2に示されるように、第一の基材2と染料層3との間に染料プライマー層5が配置されていても良い。また、第一の基材2と背面層4との間に図示しない背面プライマー層が配置されていてもよい。
また、図1に本発明で用いられる熱転写受像シート20は、第二の基材11と、前記第二の基材11の一方の面に配置された染料受容層12とを有する構成をとる。なお、図2で示されるように、第二の基材11と染料受容層12との間に、中間層13が更に配置されていても良い。第二の基材11の染料受容層12が配置されている面とは異なる面に、裏面層14を設けることもできる。
以下、熱転写記録材料1を構成する熱転写シート10、及び熱転写受像シート20の構成について、詳細に説明する。
≪熱転写シート≫
(第一の基材)
本発明の熱転写シート10に用いられる第一の基材2は、本発明の熱転写シート10における必須の構成であり、染料層3、及び背面層4を保持するために設けられる。第一の基材2の材料については特に限定されないが、染料層3の染料を熱転写受像シート上に転写する際にサーマルヘッドにより加えられる熱に耐え、取り扱い上支障のない機械的特性を有することが望ましい。このような基材として、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等の各種プラスチックフィルムまたはシートを挙げることができる。
また、第一の基材2の厚さは、その強度及び耐熱性が適切になるように材料に応じて適宜設定することができ、2.5μm以上100μm以下が一般的で、好ましくは1μm以上10μm以下である。基材シートの厚みが厚すぎると、機械的強度は高いものの、熱転写シートの染料層から染料を、熱転写受像シートの染料受容層へ転写する際の熱エネルギーの伝達が不十分となり転写性が低下する傾向にある。一方、基材シートの厚みが薄すぎると、機械的強度が不足し、染料層などを支持できなくなる場合がある。また、基材シートには、その表面に、予め、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易接着処理を行ってもよい。
(染料層)
本発明の染料層3は、染料をバインダー樹脂により担持してなる層である。図1に示す形態では、第一の基材2の一方の面に1種の(単一の)染料層3が設けられた構成をとっているが、図3に示すように、2種以上の染料層を第一の基材2の同一面に面順次に繰り返し設けることも可能である(例えば、図3のY(イエロー)染料層、M(マゼンタ)染料層、C(シアン)染料層)。また、第一の基材2の同一面上に転写性保護層を設けることとしてもよい(例えば図3のOP層)。本発明に用いられる前記染料層は、前記バインダー樹脂として、フェノキシ樹脂を含有しているものである。
<染料>
染料層3に含有される染料の材料は、従来公知の染料を使用することができるが、印画材料として良好な特性を有するもの、例えば、十分な着色濃度を有し、光、熱、温度等により変退色しないものが好ましい。昇華型の熱転写シートの染料層3に使用可能な昇華性染料としては、例えば、ジアリールメタン系染料、トリアリールメタン系染料、チアゾール系染料、メロシアニン染料、ピラゾロン染料、ピラゾロンメチン、ピリドンメチン等のメチン系染料、インドアニリン系染料、インドナフトール系染料、アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、ピラゾロンアゾメチン、ピラゾロトリアゾールアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチン等のアゾメチン系染料、キサンテン系染料、オキサジン系染料、ジシアノスチレン、トリシアノスチレン等のシアノスチレン系染料、チアジン系染料、アジン系染料、アクリジン系染料、ベンゼンアゾ系染料、ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、チアゾールアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラゾールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジスアゾ等のアゾ系染料、スピロピラン系染料、インドリノスピロピラン系染料、フルオラン系染料、ローダミンラクタム系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、キノフタロン系染料、アミノピラゾール系染料、ピラゾロトリアゾール系染料、ジシアノスチリル、トリシアノスチリツ等のスチリル系染料等が挙げられる。具体的には、MSRedG(三井東圧化学社製)、Macrolex Red Violet R(バイエル社製)、CeresRed 7B(バイエル社製)、Samaron Red F3BS(三菱化学社製)等の赤色染料、ホロンブリリアントイエロー6GL(クラリアント社製)、PTY−52(三菱化成社製)、マクロレックスイエロー6G(バイエル社製)等の黄色染料、カヤセットブルー714(日本化薬社製)、ワクソリンブルーAP−FW(ICI社製)、ホロンブリリアントブルーS−R(サンド社製)、MSブルー100(三井東圧化学社製)、C.I.ソルベントブルー22等の青色染料が挙げられる。
<バインダー樹脂>
染料層3には、染料とともに、当該染料を保持するためのバインダー樹脂が用いられる。本発明に用いられる染料層においては、バインダー樹脂として、フェノキシ樹脂を含有する。
当該バインダー樹脂の固形分総量に対して50質量%以上100質量%以下の範囲内でフェノキシ樹脂を含有していることが好ましく、更に70質量%以上100質量%以下の範囲内でフェノキシ樹脂を含有していることが好ましく、より更に90質量%以上100質量%以下の範囲内でフェノキシ樹脂を含有していることが好ましく、特にバインダー樹脂の固形分総量に対して100質量%フェノキシ樹脂を含有していることが好ましい。
[フェノキシ樹脂]
フェノキシ樹脂は、ビスフェノール類とエピクロルヒドリン類の反応より合成される高分子量ポリヒドロキシポリエーテル(熱可塑性樹脂)である。
ビスフェノール類は、2個のヒドロキシフェニル基を有する化合物である。
2個のヒドロキシフェニル基には、アルキル基やハロゲン原子等の置換基を更に有していても良い。また、使用されるビスフェノール類としては、2個のヒドロキシフェニル基を様々な2価の連結基Xで連結した構造を挙げることができる。
前記2価の連結基Xとしては、例えば、ハロゲン原子が置換していても良い2価の炭化水素基、−O−、−S−、−SO−、及び−SO−等が挙げられる。2価の炭化水素基としては、鎖状、分岐状、若しくは環状の飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
本発明に用いられるフェノキシ樹脂としては、下記一般式(1)で表される構成単位を有する樹脂が挙げられる。
(一般式(1)において、Xは、前記2価の連結基Xを表し、Y及びYはそれぞれ独立に置換基を表す。k1及びk2は、それぞれ独立に0以上4以下の数である。)
使用されるビスフェノール類としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン(ビスフェノールBP)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(ビスフェノールAP)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)1−フェニルプロパン1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)1−フェニルブタンビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(ビスフェノールE)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン(ビスフェノールB)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(ビスフェノールC)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)プロパン(ビスフェノールG)等のビス(ヒドロキシアリール)アルカン類;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ)等のビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルエーテル等のジヒドロキシジアリールエーテル類;9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンなどのジヒドロキシジアリールフルオレン類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド等のジヒドロキシジアリールスルフィド類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド等のジヒドロキシジアリールスルホキシド類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン=ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン(ビスフェノールS)、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等のジヒドロキシジアリールスルホン類などが挙げられる。
中でも、離型性の点から、ビスフェノール類がビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、ビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、ジヒドロキシジアリールエーテル類、及びジヒドロキシジアリールフルオレン類からなる群から選択される1種以上であることが好ましく、更に、ビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、ビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類であることが好ましい。
また、エピクロルヒドリン類及び類似物としては、例えば、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、1,2‐エポキシ‐1‐メチル‐3‐クロルプロパン、1,2‐エポキシ‐1‐ブチル‐3‐クロルプロパンなどが挙げられる。
フェノキシ樹脂は1モルのエピクロルヒドリンに対し、約1モルの二価フェノールと、NaОHやKОHなどのアルカリを0.6モル以上1.5モル以下加えて、40℃前後の温度で混和させることにより得ることができる。重合体の好ましい重量平均分子量は10,000以上100,000以下が挙げられ、更に15,000以上45,000以下であることが好ましい。
なお、本発明における重量平均分子量は、GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量をいう。
またエピクロルヒドリンの代わりに反応性希釈剤として、ブチルグリシジルエーテルや高級脂肪酸グリシジルエステルなども改質剤として添加して使用することができる。
またフェノキシ樹脂中の水酸基に反応させて側鎖を導入することにより、改質することも可能である。反応させる物質としては、無水コハク酸や無水マレイン酸、あるいは無水トリメリット酸などの酸無水物によりエステル結合にてグラフトが可能である。あるいは脂肪酸類によるエステル化なども可能である。触媒としてトリエチレンジアミンなどを利用することができる。好ましいグラフト化率は、グラフト化される化合物にもよるが、10%以上50%以下が好ましく、特に25%以上30%以下が好ましい。
本発明で用いられるフェノキシ樹脂としては、適宜市販品を用いることもでき、例えば、フェノキシ樹脂PKHB、PKHC、PKHH、PKHJ、PKHM−30(以上、InChem社)、フェノキシ樹脂YPB−43C、YPB−43M、YP−70(以上、新日鉄住金化学)等が挙げられる。
[その他のバインダー樹脂]
染料層のバインダー樹脂としては、フェノキシ樹脂のみを含有していてもよく、本発明の効果が損なわれない限り、フェノキシ樹脂とともに、その他のバインダー樹脂が含有されていてもよい。
その他のバインダー樹脂としては、例えば、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチルセルロース樹脂、メチルセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂、酪酸セルロース樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂等のビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂等を挙げることができる。なお、これらのバインダー樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を組合せて用いることもできる。
また、染料層3には、染料及びバインダー樹脂のほか、無機微粒子、有機微粒子等の添加剤が含有されていてもよい。無機微粒子としては、カーボンブラック、アルミニウム、二硫化モリブデン等が挙げられ、有機微粒子としては、ポリエチレンワックス等が挙げられる。また、染料層3には、本発明の趣旨を妨げない範囲内で、他の離型剤が含有されていてもよい。他の離型剤としては、従来公知のシリコーンやリン酸エステル等を挙げることができる。
染料層3の形成方法についても特に限定はなく、染料、フェノキシ樹脂を含むバインダー樹脂、更に必要に応じて添加剤、例えば、離型剤や無機微粒子などを加えて、トルエン、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール、エタノール、シクロヘキサノン、DMFなどの適当な有機溶剤に溶解、あるいは有機溶剤や水に分散した塗工液をグラビア印刷、ダイコート印刷、バーコート印刷、スクリーン印刷、又はグラビア版を用いたリバースロールコーティング印刷等の手段により塗布、及び乾燥して形成することができる。
また、本発明では、染料層3の塗工量が乾燥時で0.35g/m以下の範囲とすることが好ましい。染料層3の塗工量をこの範囲内とすることで、転写時の染料転写効率を向上させることができ、染料層3に含まれる染料を無駄なく熱転写受像シート上に移行させることができ、且つ、保存安定性の要求を満足させることができる。なお、染料層3の塗工量が乾燥時で0.35g/mを超えると染料転写効率が低下する恐れがある。染料層3の下限値について特に限定はないが、染料層の塗工量が乾燥時で0.25g/m未満である場合には、フェノキシ樹脂に対する昇華性染料の配合比率を多くしても十分な印画濃度を得られない場合がある。したがって、この点を考慮すると、染料層の塗工量は、乾燥時で0.25g/m以上0.35g/m以下であることが好ましい。
染料層3に含まれる染料の含有量が少ない場合には十分な印画濃度を得ることができない場合がある。この点を考慮すると、染料層においては、中に含まれる染料とバインダー樹脂との質量比率(D/B比(染料/バインダー樹脂))は、十分な印画濃度の印画物を得ることができる点から、2.5以上であることが好ましい。
一方で、染料とバインダー樹脂との質量比率(D/B比(染料/バインダー樹脂))が大きすぎると、バインダー樹脂に対する染料の染料量が多くなりすぎ、バインダーが染料を保持しきれず保存安定性が低下する恐れがある。したがって、この点を考慮すると、D/B比は4以下の範囲内であることが好ましく、2.5以上3.5以下の範囲内であることがより好ましい。
(背面層)
図1に示すように、第一の基材2の他方の面に、耐熱性、及び印画時におけるサーマルヘッドの走行性等を向上させるための背面層4が配置されている。
背面層4は、従来公知の熱可塑性樹脂等を適宜選択して形成することができる。このような、熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルクロリド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂、これらのシリコーン変性物等が挙げられる。
また、上記した樹脂に硬化剤を添加してもよい。例えば、上記熱可塑性樹脂のうち水酸基を有する水酸基含有熱可塑性樹脂に、ポリイソシアネート樹脂等の水酸基と反応する硬化剤を組み合わせることが好ましい。
硬化剤として機能するポリイソシアネート樹脂としては、特に制限なく従来公知のものを使用できるが、それらのなかでも、芳香族系イソシアネートのアダクト体を使用することが望ましい。芳香族系ポリイソシアネートとしては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、又は、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、trans−シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェートがあげられ、特に2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、又は、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物が好ましい。このようなポリイソシアネート樹脂は、上記した水酸基含有熱可塑性樹脂をその水酸基を利用して架橋させ、背面層の塗膜強度や耐熱性を向上させる。
また、背面層4には、上記熱可塑性樹脂に加え、スリップ性を向上させる目的で、ワックス、高級脂肪酸アミド、リン酸エステル化合物、金属石鹸、シリコーンオイル、界面活性剤等の離型剤、フッ素樹脂等の有機粉末、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の無機粒子等の各種添加剤が含有されていることが好ましく、リン酸エステル又は金属石鹸の少なくとも1種が含有されていることが特に好ましい。
背面層4は、例えば、上記熱可塑性樹脂、必要に応じて添加される各種添加材を適当な溶媒に分散又は溶解させた塗工液を、第一の基材2の染料層3の反対側の面上に、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング印刷法等の公知の手段により、塗布し、乾燥することにより形成することができる。背面層4の塗工量は、耐熱性等の向上等の点から、乾燥後塗工量が3g/m以下であることが好ましく、0.1g/m以上2g/m以下にすることがより好ましい。
(転写性保護層)
また、本発明の熱転写シートにおいて、上記で説明した染料層と転写性保護層とを面順次に設けることもできる。
転写性保護層は、多層構造をとっていてもよいし、単層構造をとっていてもよい。多層構造をとる場合には、画像に各種の耐久性を付与するための主体となる主保護層のほか、転写性保護層と印画物の受像面との接着性を高めるために転写性保護層の最表面に配置される接着層や、補助的な保護層や、保護層本体の機能以外の機能を付加するための層などが含まれていてもよい。主保護層とその他の層の順序は任意であるが、通常は、転写後に主保護層が受像面の最表面層となるように、接着層と主保護層との間に他の層を配置する。
多層構造の転写性保護層を構成する主保護層又は単層構造の転写性保護層は、従来から保護層形成用樹脂として知られている各種の樹脂で形成することができる。保護層形成用樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物、電離放射線硬化性樹脂、紫外線遮断性樹脂等を例示することができる。
電離放射線硬化性樹脂を含有する保護層は、耐可塑剤性や耐擦過性が特に優れている。電離放射線硬化性樹脂としては公知のものを使用することができ、例えば、ラジカル重合性のポリマー又はオリゴマーを電離放射線照射により架橋、硬化させ、必要に応じて光重合開始剤を添加し、電子線や紫外線によって重合架橋させたものを使用することができる。
紫外線遮断性樹脂を含有する保護層は、印画物に耐光性を付与することを主目的とする。紫外線遮断性樹脂としては、例えば、反応性紫外線吸収剤を熱可塑性樹脂又は上記の電離放射線硬化性樹脂に反応、結合させて得た樹脂を使用することができる。より具体的には、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、ニッケルキレート系、ヒンダートアミン系のような従来公知の非反応性の有機系紫外線吸収剤に、付加重合性二重結合(例えばビニル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基など)、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基のような反応性基を導入したものを例示することができる。
単層構造の転写性保護層又は多層構造の転写性保護層中に設けられた主保護層は、保護層形成用樹脂の種類にもよるが、通常は0.5μm以上10μm以下の厚さであることが好ましい。
転写性保護層の最表面には接着層が配置されていてもよい。接着層は、例えば、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂のような加熱時接着性の良好な樹脂で形成することができる。接着層の厚さは、通常0.1μm以上5μm以下である。
本発明に用いられる熱転写シート1には、従来、昇華熱転写シートに設けられていた公知の構成が、更に配置されていても良い。
例えば、第一の基材2と染料層3との間に染料プライマー層5が配置されていることが好ましい。染料プライマー層5を設けることで印画濃度を向上させることが出来る。染料プライマー層としては、従来公知のものを適宜選択して用いることができるが、例えば、ポリビニルピロリドン、アルミナゾルなどが好適に用いられる。
≪熱転写受像シート≫
(第二の基材)
本発明の熱転写受像シートに用いられる第二の基材としては、染料受容層を保持する機能を有するが、熱転写時には熱が加えられるため、加熱された状態でも取り扱い上、支障がない程度の機械的強度を有することが好ましい。このような第二の基材の材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系等)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打ち用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、セルロース紙の表裏をポリエチレンでコートした銀塩写真の印画用紙の基材として使用されるレジンコート紙、あるいは、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の各種プラスチックフィルム又はシートが使用でき、またこれら合成樹脂に白色顔料や、充填剤を加えて成膜し、基材内部に微細空隙(ミクロボイド)を有するフィルム(多孔質フィルム)も使用できる。
第二の基材は単層体或いはこれら2層以上の積層体のいずれであっても良い。前記シートを、ドライラミネート法、ウエットラミネート法、溶融ラミネート法などの公知の方法により2種以上積層してなる多層積層シート等が挙げられる。
第二の基材は、その表面に形成する層との密着力が乏しい場合には、その表面に各種プライマー処理やコロナ放電処理のような易接着処理を施すのが好ましい。
第二の基材のサイズ及び厚さとしては、特に制限はなく、熱転写受像シートの使用目的に応じて適宜選択することができ、規格化されたサイズとしては、例えばはがきサイズ、カードサイズ、名刺サイズなどがある。また、厚さは、通常50μm以上800μm以下の範囲で適宜選ばれる。
本発明の熱転写受像シートにおいては、この第二の基材として、カード類の基材として用いられるカード基材を好適に用いることができる。カード基材としては、染料受容層が配置された熱転写受像シートとした場合に、JIS X 6305−1:2010に規定された曲げ強さの試験におけるたわみ量を35mm以下としたカードとなるカード基材を選択することが好ましい。
JIS X 6305−1に規定された曲げ強さの試験におけるたわみ量は、JIS X 6322−1:2001(JIS X 6301:2005 8.1 「静的曲げ強さ」)の基準に準じ、JIS X 6305−1:2010 5.7.の試験方法に従って以下のとおり試験を行い、たわみ量(h1−h2)を測定することによって得ることができる。
イ)カード片側短辺3mmを保持し、逆側短辺の基準面からの高さh1(mm)を記録する。
ロ)逆側短辺3mmに0.7Nの荷重をかけ、1分間かけ逆側短辺の基準面からの高さh2(mm)を記録する。
ハ)荷重を取り去り、1分後逆側短辺の基準面からの高さh3(mm)を記録する。
ニ)たわみ量(h1−h2)(mm)、及び変形量(h1−h3)(mm)を記録する。
使用機器:
金属製直尺TZ−RS15
金属製直尺TZ−RS60
ストップウォッチS056−4000
温湿度計 (株)ティアンドデイ TR−72U
電子式非自動はかり (株)エー・アンド・デイ製 EK−1200i
中でも、本発明においては、例えば磁気層、光記録層、ICチップなどを内蔵した情報記録機能をもつカード基材を好適に用いることができる。
熱転写受像シートがカード類(IDカード、クレジットカードなど)である場合においては、紙基材を使用した写真用途の印画紙に比べて受像層のクッション性が不十分なことが多いため、印画濃度が不十分になり易く、また、受像層の最表面付近に染料が高濃度でたまる状態になりやすいために画像の滲みの問題はより顕著に起こりやすい傾向がある。また、カード類は、高温条件に曝され易く、画像の滲みの問題はより顕著に起こりやすい傾向があり、更に、屋外や光に曝され易く、耐光性が高い必要がある。そのため、本発明の熱転写受像シートがカード類である場合、すなわち第二の基材としてカード基材が用いられる場合、本発明の効果がより顕著に奏されるからである。
本発明に係る熱転写記録材料に用いられる熱転写受像シートの他の一例として、第二の基材がICカードである場合の熱転写受像シートを図4に示す。図4は、第二の基材21と染料受容層22と中間層23とを備えたICカード30の模式的断面図を示したものである。第二の基材21は、第一基材シート部材25と第二基材シート部材25’との間に所定の厚みのICモジュールを備えている。ICモジュールは、アンテナ体28、ICチップ29及び補強板31等からなり、これらはインレット27に備えられている。また第二の基材21は、第一基材シート部材25と第二基材シート部材25’との間にインレット27を配置し、接着剤26、26’を介在して、各部材を積層した積層構造である。
カード基材は、例えば、第一基材シート部材に、第二基材シート部材を接着剤で適宜公知の方法を用いて貼り合わせることにより形成することができる。また、利用者の情報を電気的に記憶するICチップおよびICチップに接続されたコイル状のアンテナ体とから構成される電子部品を接着剤中に埋設することにより、ICチップ付きカード基材を形成することができる。カード基材は、後述する染料受容層を第一基材シート部材の一面側に設けた後に、第二基材シート部材を接着剤で貼り合わせることにより形成しても良い。
カード基材を形成するための基材シート部材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、PET−G、ポリエチレンナフタレート(PEN)、塩化ビニル、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、アクリル等の樹脂シートを好適に使用することができるが、機械的強度や寸法安定性、耐溶剤性の観点から、PET、PET−GまたはPENが好ましい。また、これらの中でも、透明性、加工適性およびコストの観点から、PETまたはPET−Gが特に好ましい。
カード基材を形成するため貼り合わせに接着剤を使用する場合、特に制限されることなく従来公知の接着剤を用いることができるが、本発明においては、ホットメルト接着剤等を好適に使用することができ、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)系や、ポリエステル系、ポリアミド系、熱可塑性エラストマー系、ポリオレフィン系の接着剤を挙げることができる。これらのなかでも、湿気硬化型の接着剤が好ましい。上記したもの以外でも、湿気硬化型接着剤として、特開2000−036026号公報、特開2000−211278号公報、特開2000−219855号公報等に開示されている接着剤を好適に使用することができる。なお、接着剤を用いて、各部材を貼り合わせる場合、接着剤の層と電子部品の層(インレットの厚み)との合計の厚みで100μm以上600μm以下が好ましく、より好ましくは150μm以上500μm以下、特に好ましくは、150μm以上450μm以下である。
所定のカードサイズに成形する方法としては、打ち抜く方法、断裁する方法等を主として採用できる。
(染料受容層)
本発明における染料受容層は、熱転写シートから移行してくる染料を受容し、形成された画像を維持するためのものである。本発明における染料受容層は、水酸基含有熱可塑性樹脂と、水酸基と反応する硬化剤とを含む樹脂組成物の硬化物であることを特徴とする。
当該染料受容層は、水酸基含有熱可塑性樹脂と、水酸基と反応する硬化剤とを含む樹脂組成物の硬化物であることから、フェノキシ樹脂を含有する染料層を備えた熱転写シートと組合せても、離型性に優れながら染料受容能も高く、高い印画濃度の印画物が得られ、且つ、印画物の耐光性を良好にすることができる。
当該染料受容層は、水酸基含有熱可塑性樹脂と、水酸基と反応する硬化剤とを含む樹脂組成物の硬化物であることから、前記熱可塑性樹脂の水酸基と、前記硬化剤の水酸基と反応する反応性基とが反応し、水酸基含有熱可塑性樹脂の水酸基と硬化剤とが結合した架橋構造を含み、三次元網目構造を構築している。
<水酸基含有熱可塑性樹脂>
本発明で用いられる水酸基含有熱可塑性樹脂は、炭化水素基に結合した水酸基を含有する熱可塑性樹脂である。ここでの水酸基は、炭化水素基に結合した水酸基をいい、例えばカルボキシル基(−COOH)に含まれるOH等は除かれる。典型的には、炭化水素基に結合した水酸基であって、芳香環上に直接結合した水酸基(フェノール性水酸基)以外の水酸基であるアルコール性水酸基であることが好ましい。
本発明で用いられる水酸基含有熱可塑性樹脂としては、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、硝化綿などのセルロース系樹脂、ポリビニルアルコールなどのビニル系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂及びポリアセトアセタール樹脂などのポリビニルアセタール系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂等のアクリル系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン変性またはフッ素性ウレタン樹脂等が挙げられる。
本発明で用いられる水酸基含有熱可塑性樹脂としては、数平均分子量は、離型性の点から、10000以上であることが好ましく、更に、30000以上であることが好ましい。
なおここで、数平均分子量は、GPCによるポリスチレン換算した数平均分子量をいう。
本発明で用いられる水酸基含有熱可塑性樹脂としては、離型性に優れながら、印画濃度が高く、且つ滲みが抑制され、高品質で耐光性に優れた印画物が得られる点から、水酸基価が1mgKOH/g以上であることが好ましく、一方で100mgKOH/g以下であることが好ましい。ここで、水酸基価は、水酸基含有熱可塑性樹脂の固形分1g中に含まれる水酸基をアセチル化するために要する水酸化カリウムのmg数を表し、JIS K 0070:1992に記載の方法により測定される値である。
また、本発明で用いられる水酸基含有熱可塑性樹脂としては、離型性に優れながら、印画濃度が高く、且つ滲みが抑制され、高品質で耐光性に優れた印画物が得られる点から、ガラス転移温度(Tg)が、50℃以上であることが好ましく、更に60℃以上であることが好ましい。一方、ガラス転移温度(Tg)が高すぎると、印画濃度が低くなる恐れがある点から、ガラス転移温度(Tg)は、100℃以下であることが好ましく、更に90℃以下であることが好ましい。
なお、本発明におけるガラス転移温度(Tg)とは、DSC(示差走査熱量測定)による熱量変化の測定(DSC法)に基づき求められる温度である。
また、本発明で用いられる水酸基含有熱可塑性樹脂としては、離型性を向上する点から、染料層に用いられているフェノキシ樹脂に対して、溶解度パラメータ(SP値)が離れている樹脂を選択することが好ましい。染料層と、染料受容層とに用いられる各バインダー樹脂同士の相溶性乃至溶解性が小さいと、互いに親和性が低くなることから、界面の密着性は不安定となり、2つの物質間での接触面積を小さくするように働き、離型性が向上すると推定される。
水酸基含有熱可塑性樹脂としては、中でも、分子中に適度に水酸基を有しているポリビニルブチラール樹脂及びポリアセトアセタール樹脂等のポリビニルアセタール系樹脂、及びセルロース系樹脂が好適に用いられる。中でも、離型性の点から、ポリビニルブチラール樹脂、及びセルロースアセテート系樹脂の少なくとも1種が好適に用いられ、その中でも、離型性及び耐光性の点から、ポリビニルブチラール樹脂及びセルロースアセテートブチレートの少なくとも1種が好適に用いられる。特にブチラール基やブチレート基のような嵩高い基がポリマーに高い割合で存在することにより、受像層表面の疎水性が適切になり、これらの相乗効果によって、離型性や染料分散性がより向上すると推定される。
ポリビニルブチラール樹脂においては、印画性に優れながら、熱転写シートとの離型性が良好で、且つ、耐光性に優れた画像を形成することができる点から、水酸基を有する構成単位、すなわちビニルアルコール由来の構成単位は10モル%以上であることが好ましく、15モル%以上が更に好ましく、一方で40モル%以下であることが好ましい。
また、セルロースアセテートブチレートにおいては、水酸基の割合が、0.1%以上5%以下である物が好適に用いられる。
なお、本発明に用いられる水酸基含有熱可塑性樹脂は、1種類のみであってもよく、あるいは、2種類以上であってもよい。
水酸基含有熱可塑性樹脂の含有量は、染料受容層用材料全体の80質量%以上98質量%以下(固形分換算)が好ましく、更に85質量%以上95質量%以下が好ましい。なお、本発明において「固形分」とは、溶剤以外のすべての成分を意味する。
<水酸基と反応する硬化剤>
本発明で用いられる水酸基と反応する硬化剤は、上記した水酸基含有熱可塑性樹脂を、その水酸基を利用して架橋させるものである。本発明で用いられる水酸基と反応する硬化剤としては、例えば、エポキシ化合物、メチロール化合物、イソシアナート化合物等が挙げられる。本発明において前記水酸基含有熱可塑性樹脂に組み合わせる硬化剤としては、中でもポリイソシアネート化合物が好適に用いられる。
硬化剤として用いられるポリイソシアネート化合物は、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であれば適宜用いることができる。例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネート及びこれらの誘導体の少なくとも1つが挙げられる。ここで、芳香脂肪族ポリイソシアネートは、イソシアネート基が脂肪族炭素原子を介して芳香環に結合している構造を有するポリイソシアネートをいう。
前記芳香族ポリイソシアネートとしては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、又は、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート等が挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
また、前記脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナン等が挙げられる。
また、前記芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン等が挙げられる。
また、前記ポリイソシアネート化合物の誘導体としては、前記ポリイソシアネート化合物のイソシアヌレート体のような3量体、2量体、5量体等の多量体や、前記ポリイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とを反応させたアダクト体や、アロハネート体、ビュレット体等の変性ポリイソシアネート等が挙げられる。
本発明においては、中でも耐光性の点から、イソシアネート基の窒素原子が脂肪族炭素原子に結合している構造を有することが好ましく、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネート及びこれらの誘導体の少なくとも1つが好適に用いられる。中でも耐光性、離型性の点から、前記脂肪族ポリイソシアネートのイソシアヌレート体、キシリレンジイソシアネート及びこれらの変性ポリイソシアネートが好適に用いられる。
本発明の染料受容層においては、中でも、離型性及び濃度の点から、前記水酸基含有熱可塑性樹脂の水酸基に対する、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基のモル比(NCO/OH)が、0.01以上5以下となるように、更に0.5以上3以下となるように、水酸基含有熱可塑性樹脂とポリイソシアネート化合物とを組み合わせて用いることが好ましい。
なお、本発明に用いられる水酸基と反応する硬化剤は、1種類のみであってもよく、あるいは、2種類以上であってもよい。
水酸基と反応する硬化剤の含有量は、染料受容層用材料全体の2質量%以上20質量%以下(固形分換算)が好ましく、更に5質量%以上10質量%以下が好ましい。
当該染料受容層が、水酸基含有熱可塑性樹脂と、水酸基と反応する硬化剤とを含む樹脂組成物の硬化物であることは、染料受容層から材料を採取し分析することで確認することができる。分析方法としては、NMR、IR、GC−MS、XPS、TOF−SIMSおよびこれらの組み合わせた方法を適用することができる。
<その他の成分>
上記以外に、本発明の効果を妨げない範囲で染料受容層に添加することができる任意の化合物としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、フィラー、顔料、帯電防止剤、可塑剤、熱溶融性物質等を挙げることができる。
本発明の染料受容層においては、滲みを抑制する点からシリコーンオイル等の離型剤を含有しないことが好ましいが、本発明の効果を妨げない範囲であれば用いても良く、シリコーンオイル等の離型剤を用いることを妨げるものではない。このような離型剤としては、シリコーンオイル、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス類、フッ素系またはリン酸エステル系界面活性剤等が挙げられる。
また、本発明の効果を妨げない範囲で、水酸基含有熱可塑性樹脂以外のバインダー樹脂を併用しても良い。このようなバインダー樹脂としては、例えば、水酸基含有熱可塑性樹脂に該当しない、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。水酸基含有熱可塑性樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場合であっても、水酸基含有熱可塑性樹脂がバインダー樹脂の主成分、すなわち、バインダー樹脂の合計の50質量%以上となるようにし、更にバインダー樹脂の合計の70質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。
染料受容層の形成に際し、染料受容層用塗工液の塗工量は、特に限定されないが、乾燥状態で0.5g/m以上10g/m以下とすることが好ましい。
(中間層)
第二の基材11と染料受容層12との間に中間層13が配置されていてもよい。
中間層は、例えば、サーマルヘッドから染料受容層12に加えられた熱が第二の基材11等へ伝熱することによって損失され印画濃度が低下することを防止することができる。また、中間層により、クッション性が向上し、ざらつきが少なく、高濃度で、耐光性に優れた印画物を得ることが可能になる。
中間層は二層以上積層された多層構造であっても良く、更に、断熱層と受像層との接着性、白色度、隠蔽性、帯電防止性、およびカール防止性等の付与を目的とするものであってもよい。
中間層としては、例えば、「断熱層」、「中空層」、「中空粒子層」、「クッション層」と称される従来公知のあらゆるものを適宜選択して用いることができる。
中間層としては、例えば、特開2015−066781号公報段落0072〜0081に記載の断熱層や中間層等が挙げられる。
また、カード基材に用いられる場合、特開2013−28069号公報段落0017〜0023に記載されているような、中空粒子にスチレンアクリル酸共重合樹脂、及び/又はゼラチンのような水に分散又は溶解できるバインダー樹脂を硬膜剤で硬化させたクッション層や、特開2014−193421号公報段落0027〜0056に記載されている活性光線硬化層等が好適なものとして挙げられる。
中間層の厚み又は塗工量は、目的に応じて適宜選択されれば良く特に限定されない。中間層の厚みは通常0.5μm以上10μm以下、中間層の塗工量は、乾燥状態で0.5g/m以上5g/m以下が好ましい。
また、第二の基材11の染料受容層12が配置されている面とは異なる面に、熱転写受像シートの搬送性向上機能や、カール防止機能を有する裏面層14を設けることもできる。
本発明に用いられる熱転写受像シート20は、それ以外の各種機能層についていかなる限定もされることはない。これらの裏面層14、各種機能層は、従来公知のものを適宜選択して設ければよい。
(印画物の製造方法)
本発明に係る印画物の製造方法は、第一の基材と、前記第一の基材の一方の面に配置された染料とバインダー樹脂を含有する染料層と、前記第一の基材の他方の面に配置された背面層とを有し、前記染料層のバインダー樹脂としてフェノキシ樹脂を含有する熱転写シートを準備する工程と、
第二の基材と、前記第二の基材の一方の面に配置された染料受容層とを有し、前記染料受容層は、水酸基含有熱可塑性樹脂と、水酸基と反応する硬化剤とを含む樹脂組成物の硬化物である、熱転写受像シートを準備する工程と、
前記熱転写シートの前記染料層面と前記熱転写受像シートの前記染料受容層面とを重ね合わせて、前記染料を前記染料受容層上に熱転写して、前記熱転写受像シートに画像を形成する工程と
を有することを特徴とする。
つまり、本発明に係る印画物の製造方法は、上記本発明の熱転写記録材料で説明した上記特定の染料層を備えた熱転写シート10と、上記特定の染料受容層を備えた熱転写受像シート20とを組合せて画像を形成する点を特徴とするものであり、上記で説明した熱転写シート10の染料層3と、熱転写受像シート20の染料受容層12とを重ね合わせ、サーマルヘッドにより熱転写シート10の背面層4側から熱を印加して、染料層3に含まれる染料を染料受容層12に移行させることで画像形成が行われる。
本発明に係る印画物の製造方法においては、染料層が前記バインダー樹脂としてフェノキシ樹脂を含有する熱転写シートと、染料受容層が水酸基と反応する硬化剤と水酸基含有熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物の硬化物である熱転写受像シートとを選択して組み合わせて用いられることにより、離型性に優れながら、印画濃度が高く、且つ滲みが抑制され、高品質で耐光性に優れた印画物を製造することができる。
本発明の印画物の製造方法で用いられる熱転写シート、熱転写受像シートは、上記本発明の熱転写記録材料で説明した通りであり、ここでの詳細な説明は省略する。
本発明に係る印画物の製造方法においてサーマルヘッドにより熱転写シートの第一の基材側から印加されるエネルギーとしては、画像に応じて適宜調整されれば良く、特に限定されるものではないが、高速プリンターにおいては、例えば、出力0.25W(ワット)/ドット以下、ライン速度0.5ms(ミリ秒)/L(ライン)以上5ms/L以下、ドット密度200dpi(dots per inch)以上600dpi以下、好ましくは、出力0.20W/ドット以下、ライン速度0.5ms/L以上2ms/L以下、ドット密度200dpi以上400dpi以下である。
本発明に係る印画物の製造方法によれば、上述した特定の熱転写シートと、特定の熱転写受像シートとを使用するため、上記のような高速印画においても、高濃度印画を実現することができる。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、文中の「部」は特に断りのない限り質量基準である。
(実施例1)
下記のように熱転写シート及び熱転写受像シートを製造し、熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料を得た。
(1)熱転写シートの作製
第一の基材として厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この上に、下記組成の背面層用塗工液を乾燥時0.5g/mになるように塗布、乾燥して背面層を形成した。次いで、前記第一の基材の背面層を設けた側とは反対の面に、下記組成の染料層用塗工液1を染料層が乾燥時0.6g/mになるように、この順で面順次に繰り返して塗布、乾燥して染料層を形成することで、図1のような実施例1の熱転写シートを得た。
<背面層用塗工液>
・ポリビニルアセタール樹脂 (エスレック KS−1 積水化学工業(株)製) 60.8部
・ポリイソシアネート (バーノックD750 大日本インキ化学工業(株)製)4.2部
・ステアリルリン酸亜鉛 (LBT−1830精製 堺化学工業(株)製) 10部
・ステアリン酸亜鉛 (SZ−PF 堺化学工業(株)製) 10部
・ポリエチレンワックス (ポリワックス3000 東洋ペトロライト(株)製) 10部
・メチルエチルケトン 200部
・トルエン 100部
<染料層用塗工液1>
・下記化学式(A)で示される染料 2.0部
・染料(ディスパースレッド60) 2.0部
・染料(ディスパースバイオレット26) 3.0部
・フェノキシ樹脂(ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、製品名:PKHC、InChem社製) 2.8部(固形分)
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1:1溶液) 100部
(2)熱転写受像シート(染料受容層付きICカード)の作製
基材シート(U2L92W−188、帝人デュポンフィルム社製)上に、染料受容層用塗工液1を4g/mとなるように塗布して塗膜を形成し、染料受容層付きシートを得た。
得られた染料受容層付きシートの基材シート側に、ホットメルト接着剤(MacroplastQR3460、Henkel社製)を介して、IC部品と別のシート(U2L92W−188)とを貼り合わせ、ロールカッターを用いて化粧裁断を行うことにより、厚みが790μmで、カードサイズが55mm×85mmの染料受容層付きICカードを作製した。当該ICカードは、JIS X 6305−1:2010に規定された曲げ強さの試験におけるたわみ量が20mmであった。
<染料受容層用塗工液1>
・ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBL−1、積水化学工業社製、ビニルアルコール由来の構成単位は36モル%、数平均分子量19000) 9部
・ポリイソシアネート(タケネートD−110N、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、日本ポリウレタン工業社製) 1部
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1:1溶液) 90部
(実施例2)
実施例1において、染料受容層用塗工液について下記組成の染料受容層用塗工液2を用いて、熱転写受像シートを形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料を得た。
<染料受容層用塗工液2>
・ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBH−S、積水化学工業社製、ビニルアルコール由来の構成単位は22モル%、数平均分子量66000) 9部
・ポリイソシアネート(タケネートD−110N、日本ポリウレタン工業社製) 1部
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1:1溶液) 90部
参考例3)
実施例1において、染料受容層用塗工液について下記組成の染料受容層用塗工液3を用いて、熱転写受像シートを形成したこと以外は、実施例1と同様にして、参考例3の熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料を得た。
<染料受容層用塗工液3>
・セルロースアセテートブチレート(CAB)(CAB−551−0.01、EASTMAN CHEMICAL製、水酸基1.5%、数平均分子量16000) 9部
・ポリイソシアネート(タケネートD−110N、日本ポリウレタン工業社製) 1部
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1:1溶液) 90部
(実施例4)
実施例1において、染料受容層用塗工液について下記組成の染料受容層用塗工液4を用いて、熱転写受像シートを形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例4の熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料を得た。
<染料受容層用塗工液4>
・ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBL−1、積水化学工業社製) 9部
・ポリイソシアネート(コロネートHX、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体、1分子中にイソシアネート基数3個、日本ポリウレタン工業社製) 1部
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1:1溶液) 90部
(比較例1)
実施例1において、染料受容層用塗工液について下記組成の比較染料受容層用塗工液1を用いて、熱転写受像シートを形成したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料を得た。
<比較染料受容層用塗工液1>
・スチレンマレイン酸樹脂(X−220、星光PMC製、アルコール性水酸基不含有) 9部
・ポリイソシアネート(タケネートD−110N、日本ポリウレタン工業社製) 1部
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1:1溶液) 90部
(比較例2)
実施例1において、染料受容層用塗工液について下記組成の比較染料受容層用塗工液2を用いて、熱転写受像シートを形成したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2の熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料を得た。
<比較染料受容層用塗工液2>
・塩化ビニル系樹脂(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂 ソルバインC 日信化学工業(株)、アルコール性水酸基不含有) 20部
・カルボキシル変性シリコーンオイル (X−22―3701E、信越化学工業(株)) 1部
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1:1溶液) 79部
(比較例3)
実施例1において、染料層用塗工液について下記組成の比較染料層用塗工液1を用いて、熱転写シートを形成したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例3の熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料を得た。
<比較染料層用塗工液1>
・下記化学式(A)で示される染料 2.0部
・染料(ディスパースレッド60) 2.0部
・染料(ディスパースバイオレット26) 3.0部
・ポリビニルアセタール樹脂(エスレックKS−10、積水化学工業社製) 2.8部(固形分)
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1:1溶液) 100部
(比較例4)
実施例1において、染料受容層用塗工液について下記組成の比較染料受容層用塗工液3を用いて、熱転写受像シートを形成したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例4の熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料を得た。
<比較染料受容層用塗工液3>
・ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBL−1、積水化学工業社製) 10部
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1:1溶液) 90部
[評価]
各実施例及び比較例において作製した熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料について、以下の通りに評価を行った。結果を表1に示す。
<印画物の製造>
得られた熱転写受像シート(染料受容層付きICカード)の染料受容層の面に、熱転写シートのインク層側を重ね合わせ熱転写シート側からサーマルヘッドを用いて出力0.23W/ドット、ライン速度1.0m秒/ライン、ドット密度300dpiの条件で加熱することにより階調パターンを染料受容層に形成し、印画物を作製した。
(1)離型性
上記印画物の製造にて、印画物を製造する際に熱転写シートと熱転写受像シート(染料受容層付きICカード)が剥離可能か評価した。
(評価基準)
AA: 手で剥離可能
A:何とか手で剥離可能
B: 剥離不能
なお、受像層表面が剥離不能であったサンプルは、他の評価は評価価値がないと判断され、行わなかった。
(2)印画濃度
上記のように作製した印画物について、光学濃度計(グレタグマクベス社製 spectrolino)(Ansi−A、D65)による光学反射濃度を測定し、その最大エネルギーが印加されている部分(ODmax)の濃度を測定し、下記の評価基準に基づいて印画濃度の評価を行った。
(評価基準)
A:OD値が1.8以上であった。
B:OD値が1.8未満であった。
(3)耐光性
上記のように作製した印画物について、下記条件のキセノンフェードメーターにより耐光性の評価を行った。
(i)耐光性評価の条件
・照射試験器:アトラス社製Ci4000
・光源:キセノンランプ
・フィルター:内側=CIRA、外側=ソーダライム
・ブラックパネル温度:45(℃)
・照射強度:1.2(W/m)−420(nm)での測定値
・照射エネルギー:300(kJ/m)−420(nm)での積算値
(ii)耐光性評価
次いで、光学濃度計(マクベス社製、マクベスRD−918)を用い、レッドフィルターで、グレー画像のCy成分の光学反射濃度を測定し、照射前の光学反射濃度が1.0近傍のステップについて、照射前後における光学濃度の変化を測定し、下記式により、残存率を算出して、各熱転写受像シートの耐光性を評価した。
残存率(%)=(照射後の光学反射濃度/照射前の光学反射濃度)×100
(評価基準)
AA:残存率80%以上
A:残存率70%以上80%未満
B:残存率70%未満
(4)滲み評価
印画物を有するICカードを、90℃ドライのオーブンに入れ、5日間保存し、保存後の画像の滲みを目視にて官能評価した。
(評価基準)
A:画像が滲まず鮮明に見える
B:画像が滲んでぼやけて見える
(結果のまとめ)
実施例1〜4で得られた熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料においては、染料層が前記バインダー樹脂としてフェノキシ樹脂を含有する熱転写シートと、染料受容層が水酸基と反応する硬化剤と水酸基含有熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物の硬化物である熱転写受像シートとを選択して組み合わせたことにより、離型性に優れながら、印画濃度が高く、且つ滲みが抑制され、高品質で耐光性に優れた印画物が得られた。
一方、比較例1で得られた熱転写シートと熱転写受像シートの組合せにおいては、染料受容層のバインダー樹脂がスチレンマレイン酸樹脂を含有する熱転写受像シートを用いたため、剥離可能であったものの、印画濃度が悪く、耐光性も悪いものであった。
比較例2で得られた熱転写シートと熱転写受像シートの組合せにおいては、染料受容層が塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂とシリコーンオイルとを含有する熱転写受像シートを用いたため、滲みが生じ、耐光性も悪いものであった。
比較例3で得られた熱転写シートと熱転写受像シートの組合せにおいては、染料層のバインダー樹脂がアセタール樹脂を含有する熱転写シートを用いたため、離型性が悪化し、熱融着を起こした。
また、比較例4で得られた熱転写シートと熱転写受像シートの組合せにおいては、染料受容層が水酸基含有熱可塑性樹脂を含むが水酸基と反応する硬化剤を含まないバインダー樹脂を用いたため、離型性が悪化し、熱融着を起こした。
1 熱転写記録材料
2 第一の基材
3 染料層
4 背面層
5 染料プライマー層
8 転写性保護層
10 熱転写シート
11 第二の基材
12 染料受容層
13 中間層
14 裏面層
20 熱転写受像シート
25 第一基材シート部材
25’ 第二基材シート部材
26、26’ 接着剤
27 インレット
28 アンテナ体
29 ICチップ
30 ICカード
31 補強板

Claims (8)

  1. 熱転写シートと熱転写受像シートとを組み合わせた熱転写記録材料であって、
    前記熱転写シートは、第一の基材と、前記第一の基材の一方の面に配置された染料とバインダー樹脂を含有する染料層と、前記第一の基材の他方の面に配置された背面層とを有し、前記染料層のバインダー樹脂としてフェノキシ樹脂を含有し、
    前記熱転写受像シートは、第二の基材と、前記第二の基材の一方の面に配置された染料受容層とを有し、前記染料受容層は、ポリビニルブチラール樹脂と、水酸基と反応する硬化剤とを含む樹脂組成物の硬化物であり、前記ポリビニルブチラール樹脂の含有量が、染料受容層用材料全体の85質量%以上(固形分換算)であることを特徴とする熱転写記録材料。
  2. 前記熱転写受像シートが、JIS X 6305−1:2010に規定された曲げ強さの試験におけるたわみ量を35mm以下としたカードである、ことを特徴とする請求項1に記載の熱転写記録材料。
  3. 前記染料受容層は、シリコーンオイルを含有しない、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱転写記録材料。
  4. 前記染料受容層は、離型剤を含有しない、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の熱転写記録材料。
  5. 第一の基材と、前記第一の基材の一方の面に配置された染料とバインダー樹脂を含有する染料層と、前記第一の基材の他方の面に配置された背面層とを有し、前記染料層のバインダー樹脂としてフェノキシ樹脂を含有する熱転写シートを準備する工程と、
    第二の基材と、前記第二の基材の一方の面に配置された染料受容層とを有し、前記染料受容層は、ポリビニルブチラール樹脂と、水酸基と反応する硬化剤とを含む樹脂組成物の硬化物であり、前記ポリビニルブチラール樹脂の含有量が、染料受容層用材料全体の85質量%以上(固形分換算)である、熱転写受像シートを準備する工程と、
    前記熱転写シートの前記染料層面と前記熱転写受像シートの前記染料受容層面とを重ね合わせて、前記染料を前記染料受容層上に熱転写して、前記熱転写受像シートに画像を形成する工程と
    を有する、ことを特徴とする印画物の製造方法。
  6. 前記熱転写受像シートが、JIS X 6305−1:2010に規定された曲げ強さの試験におけるたわみ量を35mm以下としたカードである、請求項に記載の印画物の製造方法。
  7. 前記染料受容層は、シリコーンオイルを含有しない、ことを特徴とする請求項5又は6に記載の印画物の製造方法。
  8. 前記染料受容層は、離型剤を含有しない、ことを特徴とする請求項5又は6に記載の印画物の製造方法。
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