JP2000185474A - 熱転写記録方法 - Google Patents
熱転写記録方法Info
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Abstract
させない記録方法を提供する。 【解決手段】 基材上に受像層を設けてなる受像体と感
熱転写用色素を含む色材層を有する転写記録用シートを
用いた感熱転写記録方法において、受像体の基材が、ボ
イドを有するポリエチレンテレフタレート層および実質
的にボイドを有さない熱可塑性樹脂表面層とが順次積層
された積層フィルムからなり、かつ、転写記録用シート
の色材層が、ポリビニルアセタール系樹脂を含むことを
特徴とする感熱転写記録方法。
Description
する。
ドコピーを得るための方法として、熱転写記録法がその
簡便さ、装置の安価さ、メンテナンスの容易さ等から急
速に広まっている。 特に、写真と同等の高精細画像が
得られることから、ベースフィルムの一方の面に熱拡散
性染料と樹脂を主成分とする色材層を有する転写記録用
シートの色材層と、色素染着性の樹脂を主成分とする受
像層を基材の表面に有する受像体の受像層とが接した状
態でサーマルヘッドなどの加熱手段により加熱し、色素
を、色素染着性の樹脂を主成分とする受像層を基材の表
面に有する受像体上に転写して記録を行うという、感熱
転写記録方法(「熱転写記録方法」ともいう)が注目さ
れるようになってきた。
真的な記録物を得ることが望まれてきている。このため
に、光沢度の高い受像体が提案されている。このような
受像体としては、例えば、特開平5−246153号公
報には、ミクロボイドを有する樹脂層とミクロボイドを
有さない樹脂層とを積層してなる積層フィルムを基材と
して使用した受像体が記載されている
写記録方法では光沢度の高い受像体を用いても、記録時
の熱のために加熱された部分の光沢が低下し、記録物に
おいては記録前の受像体の光沢を保つことができないと
いう問題がある。すなわち、発明の目的は、記録する前
後において受像体の表面光沢が維持され、かつ色素濃度
の高い画像が得られる感熱転写記録方法を提供すること
にある。
層フィルムを用いた高光沢の受像紙において、熱転写後
も光沢度が維持できる転写方法を検討した結果、受像体
においては、受像体のミクロボイドを有する樹脂層を構
成する樹脂として種々の樹脂のなかから特定の樹脂を選
択し、また、転写記録用シートにおいては、色材層を構
成する樹脂として種々の樹脂のなかから特定の樹脂を選
択し、これらの受像体と転写記録シートとを組み合わせ
て使用することにより、前記課題を解決できる事を見い
だし、本発明に到達した。
層を設けてなる受像体と感熱転写用色素を含む色材層を
有する転写記録用シートを用いた感熱転写記録方法にお
いて、受像体の基材が、ボイドを有するポリエチレンテ
レフタレート層および実質的にボイドを有さない熱可塑
性樹脂層とが順次積層された積層体からなり、かつ、転
写記録用シートの色材層が、ポリビニルアセタール系樹
脂を含むことを特徴とする感熱転写記録方法によって達
成される。
本発明に用いるの受像体は、基材上に受像層を設けてな
る。本発明の特徴のひとつは、基材として、ボイドを含
むポリエチレンテレフタレート(以下「PET」という
こともある)層の少なくとも片面に実質的にボイドを含
まない熱可塑性層表面を積層した積層フィルムを用いる
ことである。受像層は、積層フィルムの熱可塑性表面層
側に設けられる。
ト層の密度は、通常0.8〜1.2g/cm3である。
密度が大きすぎる(ボイドが少なすぎる)と、断熱性が
低下し転写濃度が低下するおそれがある。一方、密度が
小さすぎる(ボイドが多すぎる)と、積層フィルムの引
張り強さが低下し、加工性が悪くなり、物理的損傷を受
けやすくなる。ボイドを有するPET層の厚さは、通常
10〜100μm、好ましくは20〜50μmである。
化チタン、硫酸バリウム、クレー、炭酸カルシウム等の
白色顔料を含んでいてもよい。これらを2種類以上併用
する場合は、二酸化チタン、硫酸バリウムの少なくとも
一方をを含有させることが好ましい。白色顔料の平均粒
径は、通常5.0μm以下、好ましくは0.01〜3.
0μmである。平均粒径が大きすぎると積層フィルム表
面から白色顔料が脱落する恐れがある。白色顔料の含有
量は、通常0.5〜20重量%、好ましくは1.0〜2
0重量%の範囲である。また、必要に応じて、公知の蛍
光増白剤、酸化防止剤、熱安定剤、潤滑剤、帯電防止
剤、染料、顔料などの添加剤を配合してもよい。
り、密度が小さく、ポリエチレンテレフタレート自体が
断熱性が高いので、きわめて断熱性が高く、熱転写を行
う際の印加エネルギーが、低い場合おいても高い色素濃
度の受像体プリントを得ることができるのである。本発
明でボイドとは、直径が通常10〜100μm程度の一
般的にミクロボイドと呼ばれる微細な独立気泡を指し、
ボイドを有するPET層としては、従来公知の発泡PE
Tフィルム、多孔質PETフィルムなどが用いられ、ボ
イドを有するポリエチレンテレフタレート層は、ポリエ
チレンテレフタレートに非相溶の有機化合物や、無機充
填材などを添加し、延伸することにより得られる。本発
明においてボイドを有するとは、樹脂層の密度が、樹脂
層を構成する樹脂の比重をD1、樹脂の配合割合をP1
(重量%)、樹脂以外の成分の比重をD2、該樹脂以外
の成分の割合をP2(重量%)としたとき、 (D1×P1/100)+(D2×P2/100) で表される理論密度に対して、95%以下の場合を指
す。また、ボイドを有さないとは、樹脂層の密度が、上
記と同様に算出された理論密度に対して95%を超える
場合を指す。
沢の高い受像体を与え、受像層と色材層との密着性を向
上させるのに役立ち、また、プリントの均質性及び色素
転写効率も向上させる役目を果たす。ボイドを有さない
熱可塑性樹脂表面層の密度は、通常0.6〜1.8g/
cm 3、好ましくは1.0〜1.5g/cm3である。密
度が小さすぎるとボイドを有することとなり、受像体に
十分な光沢度を与えられなくなる恐れがある。ボイドを
有さない熱可塑性樹脂表面層の厚さは、通常0.5〜2
0μm、好ましくは1〜5μmである。熱可塑性樹脂表
面層の厚さが大きすぎると、断熱性が低下し転写濃度が
低下するおそれがある。一方小さすぎると、積層フィル
ムの引張り強さが低下し、加工性が悪くなり、物理的損
傷を受けやすくなる。
いられる熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリ
エステル、ポリカーボネート、セルロースエステル、ポ
リスチレン、ポリビニル樹脂、ポリスルホンアミド、ポ
リエーテル、ポリエーテル、ポリイミド、ポリフッ化ビ
ニリデン、ポリウレタン、ポリフェニレンスルフィド、
ポリテトラフルオロエチレン、ポリアセタール、ポリス
ルホネート、ポリエステルイオノマー、ポリオレフィン
イオネマーおよびこれらのポリマーのコポリマーおよび
/または混合物が挙げられる。耐熱性や接着性の点か
ら、ポリエステル特にポリエチレンテレフタレートが好
ましく用いられる。
プロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、これ
らの混合物、エチレンまたはプロピレンのコポリマーを
含むポリオレフィンコポリマーが挙げられる。ポリエス
テルとしては、炭素数4〜20の脂環式ジカルボン酸と
炭素数2〜24の脂肪族又は脂環式2価アルコールから
製造されるものが挙げられる。炭素数4〜20の脂環式
ジカルボン酸としては、通常、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、フタル酸、ナフタリンジカルボン酸、コハク酸、
グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸、ソドスルホイソフタル酸、好まし
くはテレフタル酸、ナフタリンジカルボン酸が用いら
る。炭素数2〜24の脂肪族又は脂環式2価アルコール
としては、通常、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサン
ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエ
チレングリコール、好ましくは、エチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメ
タノールなどが用いられる。特に好ましくは、ポリエチ
レンテレフタレートが用いられる。なお、これらのポリ
エステルには液晶コポリエステルも含まれる。
ン66、これらの混合物、および、ポリアミドのコポリ
マーなどが挙げられ、好ましくはビスフェノールAポリ
カーボネートが用いられる。セルロースエステルとして
は、硝酸セルロース、トリアセチルセルロース、ジアセ
チルセルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪
酸セルロース、これらの混合物、および、これらのコポ
リマーなどが挙げられる。ポリビニル樹脂としては、ポ
リ塩化ビニル、ポリ(ビニルアセタール)、これらの混
合物、および、これらのコポリマーなどが挙げられる。
例えば、二酸化チタン、硫酸バリウム、クレー、炭酸カ
ルシウム等の白色顔料を含んでいてもよい。これらを2
種類以上併用する場合は、二酸化チタン、硫酸バリウム
の少なくとも一方をを含有させることが好ましい。白色
顔料の平均粒径は、通常5.0μm以下、好ましくは
0.01〜3.0μmである。平均粒径が大きすぎると
積層フィルム表面から白色顔料が脱落する恐れがある。
白色顔料の含有量は、通常0〜5重量%、好ましくは0
〜0.5重量%の範囲である。白色顔料の含有量が多す
ぎると、積層フィルムの製造過程でフィルムを延伸した
場合、ボイドが発生する恐れがある。また、必要に応じ
て、公知の蛍光増白剤、酸化防止剤、熱安定剤、潤滑
剤、帯電防止剤、染料、顔料などの添加剤を配合しても
よい。ボイドを有さない熱可塑性樹脂表面層とポリエチ
レンテレフタレート層との間には、相互の接着性を向上
させるために補助層を設けてもよい。
公知の方法により製造され、例えば、特開平10−29
286号公報にも記載されている。本願発明で用いられ
る積層フィルムの厚さは、通常2〜200μm、好まし
くは10〜100μm、密度は、通常0.4〜1.3g
/cm3、好ましくは0.8〜1.2g/cm3である。
基材は、積層フィルムのみからなっていても、積層フィ
ルムの受像層と反対側に支持体を積層してもよい。支持
体としては、セルロース繊維からなる紙、合成樹脂から
なる合成紙やプラスチックフィルム、及びこれらの積層
体等があげられる。通常、支持体と積層フィルムとは糊
等の接着剤で積層される。
性水素を有する樹脂、(2)シリコーン樹脂、(3)シ
リコーンオイル、(4)多官能イソシアネート、および
必要に応じて(5)水酸基を有するポリオキシアルキレ
ン誘導体を含有する組成物を熱硬化させたものを主成分
とすることが好ましい。活性水素を有する樹脂(1)と
しては、飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アク
リル樹脂、酢酸セルロース樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、水酸基を有する塩化ビニ
ル酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂
など反応しやすい水素原子を有する樹脂があげられる。
この中で転写濃度や耐候性等の保存性の点から、ポリビ
ニルアセタール系樹脂、または、ポリビニルアセタール
系樹脂と水酸基を有する塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹
脂との併用が好ましい。
えばポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポ
リビニルホルマール、ポリビニルベンザール、ポリビニ
ルフェニルアセタール等がある。これらの樹脂は、ポリ
ビニルアルコールを種々のアルデヒドでアセタール化す
ることにより合成することができる。ポリビニルアセタ
ール系樹脂は、好ましくは、下記一般式(I)で表され
る。
有していても良いフェニル基、またはベンジル基を表
し、l、m、nは式中の各構造単位のモル%を表し、ア
セタール化度は通常50〜85%、10<m<50、0
<n<30の範囲である) 水酸基を有する塩化ビニル酢酸ビニル系共重合樹脂は、
塩化ビニルと酢酸ビニル樹脂を共重合させた後、一部加
水分解することにより水酸基を導入したり、あるいは重
合時に、塩化ビニル、酢酸ビニル以外の水酸基を有する
成分、例えば、メタアクリル酸−2−ヒドロキシルエチ
ル等を、添加して共重合させることにより水酸基を導入
することにより得られる。水酸基を有する塩化ビニル酢
酸ビニル共重合体樹脂としては、市販品のものを利用す
ることもできる。例えば、UCARソリューションビニ
ルVAGH、VAGD、VAGF、VAGC、VROH
(ユニオンカーバイド社製)、デンカビニール#100
0GK、#1000GKT、#1000GSK(電気化
学工業製)、エスレックA(積水化学工業製)、ニッシ
ンMPR−TA、TA5(日信化学工業製)などがあ
る。塩化ビニル酢酸ビニル系共重合樹脂が水酸基を有さ
ないと、ポリビニルアセタール系樹脂と併用した際に、
相溶せず、海島構造の相分離状態となり、耐溶剤性が劣
る。
下「Tg」ということもある)は、通常0〜150℃、
好ましくは40〜120℃である。Tgが低すぎると色
素の定着性が悪く、長期保存で画像のボケが発生するお
それがある。一方、Tgが高すぎると色素の染着性が悪
く画像濃度が低いくなる傾向がある。活性水素を有する
樹脂として、ポリビニルアセタール系樹脂と水酸基を有
する塩化ビニル酢酸ビニル系共重合樹脂を使用する場
合、水酸基を有する塩化ビニル酢酸ビニル系共重合樹脂
の配合量は、ポリビニルアセタール系樹脂100重量部
に対して、通常0〜100重量部である。水酸基を持つ
塩化ビニル酢酸ビニル系共重合樹脂が多すぎるとポリビ
ニルアセタール系樹脂の耐光性、暗退色性が良い利点を
生かすことができず、耐光性が悪くなる恐れがある。
基として水酸基やアルコキシ基等を有した変性用シリコ
ーン樹脂、及びウレタン変性シリコーン樹脂、エポキシ
変性シリコーン樹脂、ポリエステル変性シリコーン樹
脂、アルキッド変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリ
コーン樹脂、メラミン変性シリコーン樹脂、フェノール
変性シリコーン樹脂等各種官能基を有した有機基で変性
した変性シリコーン樹脂が使用できる。なお、これらシ
リコーン樹脂は溶剤に溶かしたワニス状のものも使用で
きる。シリコーン樹脂の配合量は、活性水素を有する樹
脂100重量部に対して、通常0〜400重量部、好ま
しくは20〜200重量部である。シリコーン樹脂が多
すぎると受像層にタック性が見られるようになり、色材
層と融着が起こるおそれがある。
ルシリコーンオイルの他、各種変性シリコーンオイル、
例えばオレフィン変性シリコーンオイル、フッ素変性シ
リコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、
アルコール変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリ
コーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、メルカプ
ト変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイ
ル、分子の両末端に前記官能基をもつ変性シリコーンオ
イルが挙げられる。
有する樹脂100重量部に対して、通常0.02〜20
重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。シリコ
ーンオイルが少なすぎると、受像層と色材層の融着が起
こりやすくなり、一方、多すぎると色素の定着性が悪く
なり、長期間の保存で画像にボケが発生するおそれがあ
る。
は、各種のジイソシアネート、トリイソシアネート、ポ
リイソシアネートを用いることができ、例えば、トリレ
ンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4、
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1、5−ナ
フチレンジイソシアネート、1、4−テトラメチレンジ
イソシアネート、1、6−ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、イソプロピリデンシクロヘキシルジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、及びこれらの各種誘
導体などが使用できる。
イソシアネート基が樹脂中の官能基に対して通常0.1
〜3倍、好ましくは、0.2〜2倍となるように選ばれ
る。多官能イソシアネート化合物が少なすぎると、架橋
点が少なく、架橋の効果が顕著に表れないため色材層と
の融着が発生しやすく、又、印字後の熱変形が大きくな
るおそれがある。一方、多すぎると、架橋に時間がかか
り画像濃度が安定しない傾向が見られる。
体(5)としては、例えばノニオン系界面活性材として
使用されるポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエ
チレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキ
シプリピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソ
ルビタンアルキルエステルなどがあげられる。
体の配合量は、活性水素を有する樹脂100重量部に対
して、通常2〜80重量部、好ましくは5〜50重量部
である。水酸基を有するポリオキシアルキレン誘導体が
少なすぎると耐指紋性向上の効果が見られず、一方、多
すぎると受像層表面がべたつき、受像層塗工後エージン
グ時にブロッキングが発生するおそれがある。
層には、上記組成物の特性を損なわない範囲で、スチレ
ン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリ
レート樹脂,AS樹脂等の樹脂を混合して使用しても良
い。さらに、受像層中には、紫外線吸収剤、光安定剤、
酸化防止剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、架橋促進剤等の
添加剤を配合してもよい。
像層の形成方法としては、活性水素を有する樹脂
(1)、シリコン樹脂(2)、シリコンオイル(3)、
多官能イソシアネート(4)および、必要に応じて水酸
基を有するポリオキシアルキレン誘導体(5)を溶剤に
溶解し、必要に応じて他の樹脂、添加剤を加えて塗布液
を調製し、基体上に塗布乾燥し、その後加熱して架橋反
応を行わせる方法が挙げられる。
性水素を有する樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンオイ
ルおよび多官能イソシアネート化合物に対する溶解性が
良好である有機溶剤を用いることができる。例えば、メ
タノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系
溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエス
テル系溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエー
テル系溶剤、あるいはこれらの混合溶剤などが用いられ
る。
来上がりの面性の点から、通常12〜30重量%、好ま
しくは16〜25重量%から選択される。塗工方法とし
ては、通常用いられている方法から任意に選ぶことがで
き、例えば、リバースロールコータ、グラビアコータ、
ロッドコータ、エアドクタコータ等を用いる方法が用い
られる。基体上に形成させる受像層の厚さは、乾燥塗膜
として通常0.1〜20μm、好ましくは0.5〜10
μmである。受像層が厚すぎると転写濃度が低くなり、
一方、薄すぎるとブロッキングを起こしやすくなる。
トは、ベースフィルムと、その少なくとも一方の面に設
けられた色材層から構成されている。ベースフィルムと
しては、薄葉状フィルムが用いられ、ポリエチレンテレ
フタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアラミ
ドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフ
ィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリス
ルホンフィルム、セロファン、トリアセテートフィル
ム、ポリプロピレンフィルムなどが挙げられる。中でも
ポリエチレンテレフタレートフィルムは、機械的強度、
寸法安定性、耐熱性、価格などの面から好ましく、特に
2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが好まし
い。ベースフィルムの厚さは、通常1〜30μm、好ま
しくは2〜10μmである。
向上させるために、表面にコロナ処理を行っても、ポリ
エステル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコ
ール系樹脂、ウレタン樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂
などによるアンカーコートを設けても良い。色材層は色
素と樹脂とをその主要構成要素としている。
系、スチリル系、ナフトキノン系、キノフタロン系、ア
ゾメチン系、クマリン系および縮合多環系などの種種の
非イオン系の色素が用いられる。特に、イエロー色材層
には、イエロー色素としてはキノフタロン系色素、ピリ
ドン系色素、スチリル系色素など。マゼンタの色材層に
は、マゼンタ色素として、アントラキノン系色素、イミ
ダゾールアゾ色素、チアジアゾールアゾ系色素など、シ
アンの色材層には、シアン色素として、アントラキノン
系色素、チアゾールアゾ系色素、インドフェノール系色
素が好適に用いられる。
する樹脂としてポリビニルアセタール系樹脂を用いるこ
とにある。ポリアセタール系樹脂を用いることにより、
光沢度の高い受像層の光沢を損ねることなく、記録する
ことができる。ポリビニルアセタール系樹脂としては、
例えばポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、
ポリビニルホルマール、ポリビニルベンザール、ポリビ
ニルフェニルアセタール等がのポリビニルアルコールに
各種アルデヒドを反応して得られる樹脂が挙げられる。
ポリビニルアセタール系樹脂は、アセタール化度が通常
50モル%以上、好ましくは50〜85モル%である。
また、ポリビニルアセタール系樹脂は前記式(I)のよ
うに部分的にアセチル化されていてもよい。この場合、
前記式(I)におけるnの範囲は、通常0<n<5mo
l%である。また、ポリビニルアセタール系樹脂のガラ
ス転移点は、好ましくは100℃以上である。ガラス転
移点が高いと、特に受像体の光沢度の低下を防ぐことが
でき、光沢度の高いプリント画像が得られる。
素の配合比は、ポリビニルアセタール系樹脂:色素の重
量比で表すと、通常1:2〜2:1好ましくは、1:
1.5〜1.5:1の範囲である。色素の比率が高い方
が一般に転写感度や最高到達濃度が高く、色素の比率が
低いと感度、到達濃度が低くなる傾向が見られる。しか
し、色素の比率が高すぎると、高温下、高湿度下、ある
いは長期保存下で色素が樹脂中から析出してくることに
なり、転写画像に悪影響をもたらす恐れがある。
ール系樹脂とを溶剤に溶解または分散させて得られるイ
ンクを基材に塗工乾燥することによって形成される。イ
ンクに使用される溶剤としては、トルエン、キシレンな
どの芳香族系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;酢
酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤;イソプロ
パノール、ブタノール、メチルセロソルブなどのアルコ
ール系溶剤;ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエ
ーテル系溶剤;ジメチルホルムアミド、Nーメチルピロ
リドンなどのアミド系溶剤などを挙げることができる。
セタール系樹脂、溶剤の他に、必要に応じて有機または
無機の非昇華性粒子、分散剤、帯電防止剤、ブロッキン
グ防止剤、消泡剤、酸化防止剤、粘度調節剤などの添加
剤を添加してもよい。また、レーザー光を用いる昇華転
写方式に用いるために赤外線吸収剤やカーボンブラック
を添加することもできる。 インクを塗布して色材層を
設ける方法に特に制限はないが、例えば、グラビアコー
ター、リバースロールコーター等を用いることができ、
例えば、「印刷インキハンドブック」(印刷インキ工業
連合会編集・発行、1978年)に記載の方法を参考に
することができる。塗布膜厚は、乾燥膜厚で通常0.1
〜5μm、好ましくは0.5〜2μmである。色材層が
薄すぎると高濃度域での濃度が得られなくなり、一方、
厚すぎると低濃度域での濃度が得にくくなる。
層とは反対の面には、必要に応じて耐熱層を設けても良
い。耐熱層としては特に制限は無いが、例えば公知の紫
外線硬化樹脂等の硬化樹脂、ガラス転移点(Tg)の高
い熱可塑性樹脂などからなる樹脂層が用いられる。耐熱
層は、サーマルヘッドの熱に対する耐熱性の他に、サー
マルヘッドに対する滑り性が必要とされることから、通
常、シリコーンオイルなどの滑剤が添加されている。
層と、基材の片面に受像層を設けた受像体の受像層とを
向かい合うように重ね合わせ、記録用転写シートの色材
面とは反対側からライン型サーマルヘッド等の熱源を用
いて、画像信号に応じた熱を加え、色材層中の色素を受
像層に移行させるのが一般的である。その際、加えられ
る熱量に応じて、移行する色素量が変更出来ることか
ら、濃淡の表現が可能であり、精細な画像を得ることが
できる。また、イエロー、マゼンタ、シアンの三色、あ
るいは、黒を加えた4色について同様の操作を繰り返す
ことで、カラー印刷ができ、写真調の画像を得ることが
できる。
に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限
り以下の実施例に限定されるものではない。なお実施例
中、「部」は「重量部」を示す。 <実施例1> (a) 受像体の作成 紙素材支持体上に下記積層フィルムを積層した後、積層
フィルム表面に下記受像層を設け、受像体を作成した。
積層フィルム(厚さ38μm、密度1.10)は、ボイ
ドを有する延伸されたポリエチレンテレフタレート(厚
さ32μm、密度0.97)の両側に、白色顔料(酸化
チタン)を7重量%添加したボイドを有さない延伸され
たポリエチレンテレフタレート層(厚さ3μm)を積層
したフィルムを用いた。
バーで塗布、乾燥し、乾燥後の厚さが約5μmの塗膜を
得た。その後、100℃のオーブン中で12時間加熱処
理した。ポリビニルフェニルアセタール樹脂は、ポリビ
ニルアルコール(鹸化度99モル%、重合度1700)
をフェニルアセトアルデヒドでアセタール化して合成し
た(アセタール化度65%)。
タレートフィルム(厚さ6μm)の耐熱活性加工されて
いない面に、下記組成のイエローインキを塗布、乾燥
し、乾燥膜厚が約1μmのイエロー色材層を形成した。 インキ組成 昇華色素:ソルベントイエロー93 5部 ポリビニルアセタール樹脂 10部 (積水化学製 KS1(Tg110℃以上)) トルエン 85部 シクロヘキサノン 10部
0に変えたほかはイエロー色材層と同様に行って、マゼ
ンタ色材層を、また、昇華色素をソルベントブルー63
に変えたほかはイエロー色材層と同様に行って、シアン
色材層を形成した。
(a)で得られた受像体と重ね、8ドット/mmの発熱抵
抗体密度を有する薄膜型ラインサーマルヘッドを使用し
て、下記条件で印画を行なった。次に、イエローを転写
した受像体上にマゼンタ色材層を用いて、同様に印画を
行った。 最後に、イエローとマゼンタを転写した受像
体上にシアン色材層を用いて、同様に印画を行い、黒色
の記録物を得た。
(a)で得られた受像体と重ね、サーマルヘッドの印加
パルス幅を10ミリ秒にした他は、(c−1)と同様な
条件で、印画を行い、赤色の記録物を得た。
画部の光沢度をBYK−Gardner製光沢計で測定
した。(c−2)で得られた赤色の記録物の印画部の反
射濃度を米国マクベス社製デンシトメーター(RD91
4型)で測定した。結果をまとめて表−1に示す。
用シートの色材層のポリビニルアセタール樹脂の代わり
にポリビニルブチラール樹脂(積水化学製 「BX−
1」(Tg55〜90℃)を使用した以外は実施例1と
同様に行った。結果を表−1に示す。
ルムとして、白色顔料(酸化チタン)を7重量%含有し
たボイドを有する延伸されたポリエチレンテレフタレー
ト(厚さ32μm、密度0.8)の両側に白色顔料を添
加せずボイドを有さないポリエチレンテレフタレート層
(厚さ2μm)を積層したフィルムを用いた以外は実施
例1と同様に行った。結果を表−1に示す。
ルムの代わりに、白色顔料(酸化チタン)を7重量%含
有したボイドを有する延伸されたポリエチレンテレフタ
レート(厚さ38μm、密度1.1)を使用した以外は
実施例1と同様に行った。結果を表−1に示す。
ルムの代わりに、白色顔料(酸化チタン)を7重量%含
有したボイドを保有する延伸されたポリプロピレン(厚
さ32μm)の両側に白色顔料(酸化チタン)を7重量
%添加したボイドを含まないポリプロピレン層(厚さ3
μm)を積層したフィルムを用いた以外は実施例1と同
様に行った。結果を表−1に示す。
ルムの代わりに、白色顔料(酸化チタン)を7重量%含
有したボイドを有さないポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(厚さ38μm)とした以外は実施例1と同様に
行った。結果を表−1に示す。
ポリビニルアセタール代わりにフェノキシ樹脂(ユニオ
ンカーバイド社製 「PKHJ」)を使用した以外は実
施例1と同様に行った。結果を表−1に示す。
ち、効率的な転写ができ、かつ、印字前後での光沢度の
変化が小さい、印字後も当初の光沢が保持された良好な
記録物を得ることができるので、写真的な外観を呈する
プリント画像を提供することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 基材上に受像層を設けてなる受像体と感
熱転写用色素を含む色材層を有する転写記録用シートを
用いた感熱転写記録方法において、 受像体の基材が、ボイドを有するポリエチレンテレフタ
レート層および実質的にボイドを有さない熱可塑性樹脂
表面層とが順次積層された積層フィルムからなり、 かつ、転写記録用シートの色材層が、ポリビニルアセタ
ール系樹脂を含むことを特徴とする感熱転写記録方法。 - 【請求項2】 請求項1の方法により得られた記録物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10364506A JP2000185474A (ja) | 1998-12-22 | 1998-12-22 | 熱転写記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10364506A JP2000185474A (ja) | 1998-12-22 | 1998-12-22 | 熱転写記録方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000185474A true JP2000185474A (ja) | 2000-07-04 |
Family
ID=18481987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10364506A Pending JP2000185474A (ja) | 1998-12-22 | 1998-12-22 | 熱転写記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000185474A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017177749A (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写記録材料、及び印画物の製造方法 |
-
1998
- 1998-12-22 JP JP10364506A patent/JP2000185474A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017177749A (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写記録材料、及び印画物の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050425 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060120 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060519 |