JP2017065069A - 印画物の製造方法、及び、印画物の滲み抑制処理セット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材上に少なくとも非転写性滲み抑制層が設けられている滲み抑制層保有シートを準備する工程と、基材上に少なくとも受像層が設けられている昇華熱転写受像シートを準備する工程と、前記受像シートに昇華熱転写を行って、前記受像層に熱転写画像を形成することにより、印画物中間体を作製する画像形成工程と、前記印画物中間体上に、前記滲み抑制層保有シートを、前記印画物中間体の受像層と前記滲み抑制層保有シートの非転写性滲み抑制層とを位置合わせした状態で重ね合わせて、滲み抑制層保有シートの基材側から加熱した後、前記印画物中間体から前記滲み抑制層保有シートを取り除く滲み抑制処理工程と、を有することを特徴とする、印画物の製造方法。
【選択図】図1
Description
例えば、滲み防止のために、特許文献1では、熱転写受像シートの受像層に直接または間接に隣り合う位置に、特定のアクリル樹脂からなるバリア層を設けることが提案されている。また、特許文献2では、基材上に少なくとも2層の受像層とを有してなる熱転写受像シートにおいて、該基材から最も近い位置にある受像層が、ポリエステル樹脂を含んでなり、 該基材から最も遠い位置にある受像層が、水系分散体又はラテックスである塩酢ビ樹脂を含んでなる、熱転写受像シートが提案されている。
基材上に少なくとも受像層が設けられている昇華熱転写受像シートを準備する工程と、
前記受像シートに昇華熱転写を行って、前記受像層に熱転写画像を形成することにより、印画物中間体を作製する画像形成工程と、
前記印画物中間体上に、前記滲み抑制層保有シートを、前記印画物中間体の受像層と前記滲み抑制層保有シートの非転写性滲み抑制層とを位置合わせした状態で重ね合わせて、滲み抑制層保有シートの基材側から加熱した後、前記印画物中間体から前記滲み抑制層保有シートを取り除く滲み抑制処理工程と、を有することを特徴とする。
前記画像形成工程において、前記受像シート上に、前記滲み抑制層付き熱転写シートを、前記受像シートの受像層と前記滲み抑制層付き熱転写シートの染料層とを位置合わせした状態で重ね合わせて、前記滲み抑制層付き熱転写シートの基材側から加熱することによって昇華熱転写を行って、前記受像層に熱転写画像を形成することにより、印画物中間体を作製し、
前記画像形成工程で用いた滲み抑制層付き熱転写シートを用いて、前記滲み抑制処理工程を行ってもよい。
前記滲み抑制層付き熱転写シートを用いて、前記画像形成工程を行い、
前記画像形成工程で用いた滲み抑制層付き熱転写シートを用いて、前記滲み抑制処理工程を行い、
前記滲み抑制処理工程を行った印画物中間体の上に、前記滲み抑制処理工程で用いた滲み抑制層付き熱転写シートを、前記印画物中間体の少なくとも受像層を含む領域と前記滲み抑制層付き熱転写シートのオーバーコート層とを位置合わせした状態で重ね合わせて、前記滲み抑制層付き熱転写シートの基材側から加熱することによって、印画物中間体の印画面にオーバーコート層を転写する、オーバーコート工程を行ってもよい。
なお、本発明において、「シート」とは、JIS−K6900の定義におけるシートとフィルムを含む意味である。JIS−K6900での定義では、シートとは薄く一般にその厚さが長さと幅のわりには小さい平らな製品をいい、フィルムとは長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通例、ロールの形で供給されるものをいう。したがって、シートの中でも厚さの特に薄いものがフィルムであるといえるが、シートとフィルムの境界は定かではなく、明確に区別しにくいので、本発明では、厚みの厚いもの及び薄いものの両方の意味を含めて、「シート」と定義する。
基材上に少なくとも受像層が設けられている昇華熱転写受像シートを準備する工程と、
前記受像シートに昇華熱転写を行って、前記受像層に熱転写画像を形成することにより、印画物中間体を作製する画像形成工程と、
前記印画物中間体上に、前記滲み抑制層保有シートを、前記印画物中間体の受像層と前記滲み抑制層保有シートの非転写性滲み抑制層とを位置合わせした状態で重ね合わせて、滲み抑制層保有シートの基材側から加熱した後、前記印画物中間体から前記滲み抑制層保有シートを取り除く滲み抑制処理工程と、を有することを特徴とする。
それに対して、本発明に係る印画物の製造方法によれば、熱転写画像を形成された印画物中間体上に、前記滲み抑制層保有シートを、前記印画物中間体の受像層と前記滲み抑制層保有シートの非転写性滲み抑制層とを位置合わせした状態で重ね合わせて、滲み抑制層保有シートの基材側から加熱した後、前記印画物中間体から前記滲み抑制層保有シートを取り除く滲み抑制処理工程を行うことにより、印画物中間体の受像層表面に高濃度で存在する染料の一部を、非転写性滲み抑制層の方に移動させることができる。そのため、前記滲み抑制処理工程を行った後の受像層においては、滲みの原因になっていた最表面付近の余分な染料が除去され、高温条件下においても滲みを抑制できる。
高速剥離が可能なように、より離型性が良い受像層を用いると、画像の滲みの問題はより顕著に起こりやすい傾向がある。また、熱転写受像シートがプラスチックシートを基材に使用したカード類(IDカード、クレジットカードなど)である場合においては、紙基材を使用した写真用途の印画紙に比べて受像層のクッション性が不十分なことが多いため、受像層の最表面付近に染料が高濃度でたまる状態になりやすく、画像の滲みの問題はより顕著に起こりやすい傾向がある。更に、高温条件に曝されると、高濃度でたまった染料は、より拡散し易くなる。近年、例えば車中に置かれたカード類など、受像シートは、より高温に曝され易くなっており、上記問題はより顕著に起こりやすい傾向がある。しかしながら、本発明の前記滲み抑制処理工程を行うことにより、これらの画像の滲みが顕著に起こりやすい場合においても、滲みを抑制できる。
図1は、本発明に係る印画物の製造方法の一例による各工程を示した概略工程図である。
本発明に係る印画物の製造方法は、まず、図1(A)に示すように、基材1上に少なくとも非転写性滲み抑制層2が設けられている滲み抑制層保有シート10を準備する。一方で、図1(B)に示すように、基材11上に少なくとも受像層12が設けられている昇華熱転写受像シート20を準備する。
次に、図1(C)に示すように、前記受像シート20上に、基材21上に少なくとも染料層22が設けられている熱転写シート30を、前記受像シート20の受像層12と前記熱転写シート30の染料層22とを位置合わせした状態で重ね合わせて、前記熱転写シート30の基材21側から加熱100することによって昇華熱転写を行って、前記受像層に熱転写画像33を形成することにより、図1(D)に示すように、印画物中間体40を作製する。
次いで、図1(E)に示すように、前記印画物中間体40上に、前記滲み抑制層保有シート10を、前記印画物中間体40の受像層12と前記滲み抑制層保有シート10の非転写性滲み抑制層2とを位置合わせした状態で重ね合わせて、滲み抑制層保有シート10の基材1側から加熱100する。当該加熱により、図1(E)に模式的に示すように、受像層の熱転写画像33の染料の一部34が非転写性滲み抑制層2の方に再転写される。その後、前記印画物中間体40から前記滲み抑制層保有シート10を取り除き、図1(F)に示すように、印画物35を有する受像シート50が製造される。
本発明に用いられる滲み抑制層保有シート10は、図1(A)に示すように、基材1上に少なくとも非転写性滲み抑制層2が設けられているものである。
本発明に用いられる滲み抑制層保有シート10は、図2に示すように、基材1の非転写性滲み抑制層2が設けられている面とは反対側の面に、背面層3が更に設けられていても良い。
また、本発明に用いられる滲み抑制層保有シート10は、図3に示すように、基材1上に昇華性染料とバインダー樹脂を含有する染料層22、及び、非転写性滲み抑制層2を含む複数の層が、面順次に配列した状態で設けられている滲み抑制層付き熱転写シート15であっても良い。
更に、本発明に用いられる滲み抑制層保有シート10は、図4に示すように、基材1上に昇華性染料とバインダー樹脂を含有する染料層22、非転写性滲み抑制層2、及び、オーバーコート層23を含む複数の層が、面順次に配列した状態で設けられている滲み抑制層付き熱転写シート16であっても良い。
また、本発明に用いられる滲み抑制層保有シート10は、図5に示すように、基材1上に、非転写性滲み抑制層2、及び、オーバーコート層23を含む複数の層が、面順次に配列した状態で設けられている滲み抑制層付き熱転写シート17であっても良い。
本発明の滲み抑制層保有シート10に用いられる基材1は、本発明の滲み抑制層保有シート10における必須の構成であり、非転写性滲み抑制層2を保持するために設けられる。基材1の材料については特に限定されないが、滲み抑制処理工程において、滲み抑制層保有シート10の基材1側から加熱する際の熱に耐え、取り扱い上支障のない機械的特性を有することが望ましい。このような基材として、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等の各種プラスチックフィルムまたはシートを挙げることができる。
基材1には、その表面に、予め、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易接着処理を行ってもよい。このような易接着処理によっても、滲み抑制層の非転写性を調整することができる。
非転写性滲み抑制層は、印画後の受像層と当該非転写性滲み抑制層とを位置合わせした状態で重ね合わせて、滲み抑制層保有シートの基材側から加熱した後、前記印画後の受像層から前記滲み抑制層保有シートを取り除いた後も、前記滲み抑制層保有シートに残り、前記印画後の受像層に転写しないものである。図1(E)に示されるように、非転写性滲み抑制層2は、受像層12の熱転写画像33の染料の一部34を吸収し、前記印画後の受像層から前記滲み抑制層保有シートを取り除いた後には前記印画後の受像層に転写しないことから、滲みの原因になっていた受像層最表面付近の余分な染料は、受像シートから除去され、高温条件下においても滲みを抑制できる。
非転写性滲み抑制層は、通常、少なくともバインダー樹脂を含み、必要に応じて各種の添加剤を含む樹脂組成物で形成することができる。
一方、バインダー樹脂のガラス転移温度が高すぎると、受像層表面の余分な染料の吸収性が低くなる恐れがある。そのため、バインダー樹脂として用いられるガラス転移温度が90℃以上の樹脂は、ガラス転移温度が150℃以下の樹脂であることが好ましい。
なお、本発明におけるガラス転移温度(Tg)とは、DSC(示差走査熱量測定)による熱量変化の測定(DSC法)に基づき求められる温度である。
また、例えば、後述するような添加剤を更に用いたり、前記基材と当該滲み抑制層との間にアンカー層を設けたり、基材に易接着処理を行うことにより、バインダー樹脂としてガラス転移温度が低めの樹脂を用いても、当該滲み抑制層を非転写性とすることは可能である。
バインダー樹脂としては、中でも、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂及びアクリル樹脂からなる群から選択される1種以上の樹脂を含有することが、染料吸収性の点から好ましい。
これらの無機粒子乃至多孔質物質は、1種又は2種以上混合して用いることができる。
また、非転写性滲み抑制層に、無機粒子乃至多孔質物質を含有する場合の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、固形分で、1質量部〜10質量部であることが好ましい。
図2に示すように、基材1の他方の面に、耐熱性、及び加熱時におけるサーマルヘッドの走行性等を向上させるための背面層3が設けられていても良い。
硬化剤として機能するポリイソシアネート樹脂としては、特に制限なく従来公知のものを使用できるが、それらのなかでも、芳香族系イソシアネートのアダクト体を使用することが望ましい。芳香族系ポリイソシアネートとしては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、又は、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、trans−シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェートがあげられ、特に2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、又は、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物が好ましい。このようなポリイソシアネート樹脂は、上記した水酸基含有熱可塑性樹脂をその水酸基を利用して架橋させ、背面層の塗膜強度や耐熱性を向上させる。
アンカー層は、基材側から加熱した際に滲み抑制層が転写せず、非転写性滲み抑制層となるように、基材と前記非転写性滲み抑制層との密着性を高めることを目的として、必要に応じて設けても良い。
アンカー層としては、基材と滲み抑制層に用いられる材料に合わせて適宜選択すればよく、特に限定されるものではない。アンカー層としては、例えば、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂のような接着性の良好な樹脂で形成することができる。
アンカー層の塗工量は、基材と前記非転写性滲み抑制層との密着性向上の点から、乾燥後塗工量が0.5〜2g/m2にすることがより好ましい。
本発明で用いられる染料層22は、染料をバインダー樹脂により担持してなる層である。図1(C)に示す形態では、基材1の一方の面に1種の(単一の)染料層22が設けられた構成をとっているが、図3及び図4に示すように、2種以上の染料層を同一基材1の同一面に面順次に繰り返し設けることも可能である(例えば、図3及び図4のY(イエロー)染料層、M(マゼンタ)染料層、C(シアン)染料層)。
また、染料層の塗工量は、染料転写効率等の点から、乾燥後塗工量が0.1g/m2以上10g/m2以下であることが好ましいことがより好ましい。
オーバーコート層、すなわち転写性保護層は、多層構造をとっていてもよいし、単層構造をとっていてもよい。多層構造をとる場合には、画像に各種の耐久性を付与するための主体となる主保護層のほか、転写性保護層と印画物の受像面との接着性を高めるために転写性保護層の最表面に配置される接着層や、補助的な保護層や、保護層本体の機能以外の機能を付加するための層などが含まれていてもよい。主保護層とその他の層の順序は任意であるが、通常は、転写後に主保護層が受像面の最表面層となるように、接着層と主保護層との間に他の層を配置する。
本発明に用いられる滲み抑制層保有シート10は、図3〜5に示すように、非転写性滲み抑制層の他、染料層、オーバーコート層等、複数の層が、面順次に配列した状態で設けられている滲み抑制層付き熱転写シートであっても良いものである。
そのため、本発明に用いられる滲み抑制層保有シート10には、従来、昇華熱転写シートに設けられていた公知の構成が、更に設けられていても良い。
本発明に用いられる滲み抑制層保有シート10は、更に、例えば、染料層と基材との間に設けられる染料プライマー層等が含まれていても良い。
本発明に用いられる昇華熱転写受像シート20は、図1(B)に示すように、基材11上に少なくとも受像層12が設けられているものである。
本発明において、昇華熱転写受像シート20は、昇華熱転写により受像層に熱転写画像を形成することができるものであれば、特に限定されることなく用いることができる。
本発明の昇華熱転写受像シート20に用いられる基材11としては、受像層を保持する機能を有するが、熱転写時には熱が加えられるため、加熱された状態でも取り扱い上、支障がない程度の機械的強度を有することが好ましい。このような支持体の材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系等)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打ち用紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、セルロース紙の表裏をポリエチレンでコートした銀塩写真の印画用紙の基材として使用されるレジンコート紙、あるいは、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の各種プラスチックシートが使用できる。また、これらの合成樹脂に、画像の鮮明性を高めるための白色顔料が添加されていても良い。更に、これらの合成樹脂に充填剤を加えて成膜したシートや、基材内部に微細空隙(ミクロボイド)を有する多孔質フィルムも使用できる。
基材は単層体或いはこれら2層以上の積層体のいずれであっても良い。前記シートを、ドライラミネート法、ウエットラミネート法、溶融ラミネート法などの公知の方法により2種以上積層してなる多層積層シート等が挙げられる。
熱転写受像シートがプラスチックシートを基材に使用したカード類(IDカード、クレジットカードなど)である場合においては、紙基材を使用した写真用途の印画紙に比べて受像層のクッション性が不十分なことが多いため、受像層の最表面付近に染料が高濃度でたまる状態になりやすく、画像の滲みの問題はより顕著に起こりやすい傾向がある。また、カード類は、高温条件に曝され易く、画像の滲みの問題はより顕著に起こりやすい傾向がある。そのため、本発明の昇華熱転写受像シートとして、カード類を用いると、本発明の効果がより顕著に奏されるからである。
所定のカードサイズに成形する方法としては、打ち抜く方法、断裁する方法等を主として採用できる。
本発明の昇華熱転写受像シート20に用いられる受像層12は、熱転写記録方式で昇華性染料画像を受容して、昇華熱転写受像シート20に文字情報や画像情報を印画するためのものである。
受像層を形成するための材料としては、昇華性染料を受容し易い従来公知の樹脂材料を使用することができる。例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニルもしくはポリ塩化ビニリデン等の塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体もしくはポリアクリル酸エステル等のビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、エチレンもしくはプロピレン等のオレフィンと他のビニルポリマーとの共重合体樹脂、アイオノマーもしくはセルロースジアスターゼ等のセルロース樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等が挙げられる。
本発明に用いられる受像層は、少なくとも2層が積層されてなる多層受像層であり、離型性を付与するための受像層が前記基材から最も遠い位置に配置されていても好適に用いられる。このような最表面の離型性が高い多層受像層を用いると、高速剥離性に優れるようになる点が好ましいが、受像層の最表面付近に染料が高濃度でたまる状態になりやすく、画像の滲みの問題はより顕著に起こりやすい傾向があった。しかしながら、本発明によれば、後述する滲み抑制処理工程を行うことにより滲みの原因となっていた受像層の最表面付近の余分な染料を取り除くことができる。そのため、本発明の受像層として、最表面の離型性が高い多層受像層を用いると、本発明の効果がより顕著に奏されるからである。
前記基材にから最も近い位置に配置されている受像層は、上記した樹脂の中でも、ポリスチレンとポリオレフィンのブロックポリマーからなる熱可塑性樹脂やポリビニルブチラール樹脂等が好ましい。ポリビニルブチラール樹脂としては積水化学工業(株)製のエスレックBH−3、BX−1、BX−2、BX−5、BX−55、BH−S、BL−S、電気化学工業(株)製のデンカブチラール#4000−2、#5000−A、#6000−EP等の市販されているものを使用してもよい。これらポリブチラール樹脂は、熱硬化前の重合度は特に限定されるものではない。また、皮膜強度の観点から、上記した樹脂に熱硬化性化合物を添加してもよい。具体的にはイソシアネート硬化剤やエポキシ硬化剤等を用いることができ、熱硬化条件は50〜90℃で1〜72時間が好ましい。
基材11と受像層12との間に中間層が設けられていてもよい。
中間層は、例えば、サーマルヘッドから受像層12に加えられた熱が基材11等へ伝熱することによって損失され印画濃度が低下することを防止することができる。また、中間層により、クッション性が向上し、ざらつきが少なく、高濃度で、耐光性に優れた印画物を得ることが可能になる。
中間層は二層以上積層された多層構造であっても良く、更に、断熱層と受像層との接着性、白色度、隠蔽性、帯電防止性、およびカール防止性等の付与を目的とするものであってもよい。
中間層としては、例えば、「断熱層」、「中空層」、「中空粒子層」、「クッション層」と称される従来公知のあらゆるものを適宜選択して用いることができる。
また、カード基材に用いられる場合、特開2013−28069号公報段落0017〜0023に記載されているような、中空粒子にスチレンアクリル酸共重合樹脂、及び/又はゼラチンのような水に分散又は溶解できるバインダー樹脂を硬膜剤で硬化させたクッション層や、特開2014−193421号公報段落0027〜0056に記載されている活性光線硬化層等が好適なものとして挙げられる。
本発明に用いられる熱転写受像シート20は、それ以外の各種機能層についていかなる限定もされることはない。これらの各種機能層は、従来公知のものを適宜選択して設ければよい。
本発明に係る画像形成工程は、前記受像シートに昇華熱転写を行って、前記受像層に熱転写画像を形成することにより、印画物中間体を作製する工程である。
第一の態様としては、前記滲み抑制層保有シートとして、非転写性滲み抑制層の他に、染料層が設けられていない滲み抑制層保有シートを用いる場合が挙げられる。この場合、基材上に昇華性染料とバインダー樹脂を含有する染料層が設けられた熱転写シートを、前記滲み抑制層保有シートとは別に準備して、当該熱転写シートを用いて、画像形成工程を行う。
画像形成工程を行うための熱転写シートとしては、昇華熱転写方式に用いられる染料層を備えた従来公知の熱転写シートを適宜選択して用いることができる。このような熱転写シートとしては、例えば、前記滲み抑制層保有シートの説明において挙げた、基材、染料層、保護層、背面層等を備えている熱転写シートが挙げられる。
第二の態様の画像形成工程においては、前記受像シート上に、前記滲み抑制層付き熱転写シートを、前記受像シートの受像層と前記滲み抑制層付き熱転写シートの染料層とを位置合わせした状態で重ね合わせて、前記滲み抑制層付き熱転写シートの基材側から加熱することによって昇華熱転写を行って、前記受像層に熱転写画像を形成することにより、印画物中間体を作製する。
第三の態様の画像形成工程においても、前記第二の態様と同様に、画像形成工程を行うことができる。
本発明に係る滲み抑制処理工程は、前記印画物中間体上に、前記滲み抑制層保有シートを、前記印画物中間体の受像層と前記滲み抑制層保有シートの非転写性滲み抑制層とを位置合わせした状態で重ね合わせて、滲み抑制層保有シートの基材側から加熱した後、前記印画物中間体から前記滲み抑制層保有シートを取り除く工程である。
このように前記印画物中間体の受像層と前記滲み抑制層保有シートの非転写性滲み抑制層とを位置合わせした状態で重ね合わせて、滲み抑制層保有シートの基材側から加熱すると、前記受像層の最表面付近に存在する余分な染料が、非転写性滲み抑制層の方に再移行する。そして、前記印画物中間体から前記滲み抑制層保有シートを取り除くことにより、前記染料が再移行した非転写性滲み抑制層も取り除かれ、前記印画物中間体の受像層からは、滲みの原因となっていた余分な染料が除去される。
滲み抑制効果を高くする点から、前記受像層に熱転写画像を形成直後、すなわち、前記受像層に熱転写画像を形成後1分以内に、当該滲み抑制処理工程が行われることが好ましい。
本発明に係る印画物の製造方法においては、更に、従来公知の工程を含んでいても良い。
例えば、前記滲み抑制処理工程を行った後の印画物中間体の印画面にオーバーコート層を転写するオーバーコート工程が挙げられる。
(オーバーコート工程)
前記第三の態様のように、前記滲み抑制層保有シートとして、基材上に昇華性染料とバインダー樹脂を含有する染料層、非転写性滲み抑制層、及び、オーバーコート層を含む複数の層が、面順次に配列した状態で設けられている滲み抑制層付き熱転写シートを用いる場合には、オーバーコート工程は、前記滲み抑制処理工程を行った印画物中間体の上に、前記滲み抑制処理工程で用いた滲み抑制層付き熱転写シートを、前記印画物中間体の少なくとも受像層を含む領域と前記滲み抑制層付き熱転写シートのオーバーコート層とを位置合わせした状態で重ね合わせて、前記滲み抑制層付き熱転写シートの基材側から加熱することによって、印画物中間体の印画面にオーバーコート層を転写することにより行う。
(実施例1)
(1)滲み抑制層保有シートの作製
基材シート(膜厚5μmのPETフィルム)の一面側に下記に示す組成の滲み抑制層用塗工液1をグラビアコーティングにより、乾燥後の塗布量が、2g/m2になるように塗布、乾燥して非転写性滲み抑制層を形成した。前記基材シートの他の一面側に、下記組成の背面層用塗工液1を0.2g/m2になるように塗布、乾燥して、背面層/基材/非転写性滲み抑制層の層構成を有する滲み抑制層保有シートを得た。
ポリエステル樹脂(バイロン700、東洋紡社製、Tg 90℃) 20部
二酸化ケイ素(サイリシア310、富士シリシア化学社製) 0.5部
溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1:1溶液) 80部
ポリビニルアセタール樹脂 (エスレックKS−1 積水化学工業(株)) 36部
ポリイソシアネート (バーノックD750 大日本インキ化学工業(株)) 25部
シリコーン樹脂微粒子(トスパール240 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社) 1部
ステアリルリン酸亜鉛 (LBT1830精製 堺化学工業(株)製) 10部
ステアリン酸亜鉛 (SZ−PF 堺化学工業(株)製) 10部
ポリエチレンワックス ポリワックス3000 東洋アドレ(株)製) 3部
エトキシ化アルコール変性ワックス (ユニトックス750 、東洋アドレ(株)製) 7部
メチルエチルケトン 200部
トルエン 100部
基材シート(U2L92W−188、帝人デュポンフィルム社製)上に、受像層1用塗工液1を4g/m2となるように塗布して塗膜を形成した後、前記塗膜上に、受像層2用塗工液2を0.3g/m2となるように塗布して塗膜を形成し、受像シートを得た。
得られた受像シートの基材シート側に、ホットメルト接着剤(MacroplastQR3460、Henkel社製)を介して、IC部品と別のシート(U2L92W−188)とを貼り合わせ、ロールカッターを用いて化粧裁断を行うことにより、厚みが790μmで、カードサイズが55mm×85mmの受像シート付きICカードを作製した。
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBL−1、積水化学工業社製) 9部
イソシアネート(コロネートHX、日本ポリウレタン工業社製) 1部
溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1:1溶液) 90部
ポリエチレンワックス(ハイテックE1000、東邦化学工業社製) 2部
ウレタン変性エチレン−アクリル酸共重合体(ハイテックS6254、東邦化学工業社製) 8部
メチルエチルセルロース(SM15、信越化学工業社製) 0.1部
水 90部
次に、得られた受像シート付きICカードの受像層の面に、昇華型熱転写記録用インクシートのインク側を重ね合わせインクシート側からサーマルヘッドを用いて出力0.23W/ドット、ライン速度1.0m秒/ライン、ドット密度300dpiの条件で加熱することにより階調パターンを受像層に形成し、印画物中間体を作製した。
上記のようにして得られた滲み抑制層保有シートの滲み抑制層面と、上記印画物中間体の受像層(画像形成した側)とが対向するように、滲み抑制層保有シートと印画物中間体とを重ね合わせ、サーマルヘッドを用いて出力0.16W/ドット、ライン速度1.0m秒/ライン、ドット密度300dpiの条件で加熱後、前記印画物中間体から前記滲み抑制層保有シートを取り除き、印画物を有するICカードを得た。
実施例1で用いた滲み抑制層用塗工液1を、下記示す組成の滲み抑制層塗工液2に変更した以外は実施例1と同様にして、滲み抑制層保有シートを作製した。
当該滲み抑制層保有シートを用いて、実施例1と同様にして、画像形成工程、及び滲み抑制処理工程を行い、印画物を有するICカードを得た。
<滲み抑制層塗工液2>
ポリカーボネート樹脂(FPC2136、三菱ガス化学社製、Tg 130℃) 20部
二酸化ケイ素(サイリシア310、富士シリシア化学社製) 0.5部
溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1:1溶液) 80部
実施例1で用いた滲み抑制層用塗工液1を、下記示す組成の滲み抑制層塗工液3に変更した以外は実施例1と同様にして、滲み抑制層保有シートを作製した。
当該滲み抑制層保有シートを用いて、実施例1と同様にして、画像形成工程、及び滲み抑制処理工程を行い、印画物を有するICカードを得た。
<滲み抑制層塗工液3>
スチレンアクリル樹脂(アクリディックA−817、DIC社製、Tg96℃) 20部
二酸化ケイ素(サイリシア310、富士シリシア化学社製) 0.5部
溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1:1溶液) 80部
実施例1で用いた滲み抑制層用塗工液1を、下記示す組成の滲み抑制層塗工液4に変更した以外は実施例1と同様にして、滲み抑制層保有シートを作製した。
当該滲み抑制層保有シートを用いて、実施例1と同様にして、画像形成工程、及び滲み抑制処理工程を行い、印画物を有するICカードを得た。
<滲み抑制層塗工液4>
ポリエステル樹脂(バイロン700、東洋紡社製、Tg 90℃) 10部
ポリカーボネート樹脂(FPC2136、三菱ガス化学社製、Tg 130℃) 10部
二酸化ケイ素(サイリシア310、富士シリシア化学社製) 0.5部
溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1:1溶液) 80部
実施例1において、滲み抑制処理工程を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、画像形成工程を行い、印画物を有するICカードを得た。実施例1の印画物中間体が、比較例1の印画物を有するICカードに相当する。
<滲み評価>
印画物を有するICカードを、90℃ドライのオーブンに入れ、7日間保存し、保存後の画像の滲みを目視にて官能評価した。
(評価基準)
A:画像が滲まず鮮明に見える
B:画像が滲んでぼやけて見える
滲み抑制層保有シートを用いて、上記滲み抑制処理工程を行った際に、滲み抑制層保有シートと印画物中間体(受像層付きICカード)の融着を目視で確認した。
(評価基準)
A:融着しないで非転写性であった。
B:融着した。
2 非転写性滲み抑制層
3 背面層
10 滲み抑制層保有シート
11 基材
12 受像層
15 滲み抑制層付き熱転写シート
16 滲み抑制層付き熱転写シート
17 滲み抑制層付き熱転写シート
20 昇華熱転写受像シート
21 基材
22 染料層
23 オーバーコート層
30 熱転写シート
33 熱転写画像
34 熱転写画像の染料の一部
35 印画物
40 印画物中間体
50 印画物を有する受像シート
100 加熱
Claims (12)
- 基材上に少なくとも非転写性滲み抑制層が設けられている滲み抑制層保有シートを準備する工程と、
基材上に少なくとも受像層が設けられている昇華熱転写受像シートを準備する工程と、
前記受像シートに昇華熱転写を行って、前記受像層に熱転写画像を形成することにより、印画物中間体を作製する画像形成工程と、
前記印画物中間体上に、前記滲み抑制層保有シートを、前記印画物中間体の受像層と前記滲み抑制層保有シートの非転写性滲み抑制層とを位置合わせした状態で重ね合わせて、滲み抑制層保有シートの基材側から加熱した後、前記印画物中間体から前記滲み抑制層保有シートを取り除く滲み抑制処理工程と、を有することを特徴とする、印画物の製造方法。 - 前記滲み抑制層保有シートとして、基材上に昇華性染料とバインダー樹脂を含有する染料層、及び、非転写性滲み抑制層を含む複数の層が、面順次に配列した状態で設けられている滲み抑制層付き熱転写シートを準備し、
前記画像形成工程において、前記受像シート上に、前記滲み抑制層付き熱転写シートを、前記受像シートの受像層と前記滲み抑制層付き熱転写シートの染料層とを位置合わせした状態で重ね合わせて、前記滲み抑制層付き熱転写シートの基材側から加熱することによって昇華熱転写を行って、前記受像層に熱転写画像を形成することにより、印画物中間体を作製し、
前記画像形成工程で用いた滲み抑制層付き熱転写シートを用いて、前記滲み抑制処理工程を行うことを特徴とする、請求項1に記載の印画物の製造方法。 - 前記滲み抑制層保有シートとして、基材上に昇華性染料とバインダー樹脂を含有する染料層、非転写性滲み抑制層、及び、オーバーコート層を含む複数の層が、面順次に配列した状態で設けられている滲み抑制層付き熱転写シートを準備し、
前記滲み抑制層付き熱転写シートを用いて、前記画像形成工程を行い、
前記画像形成工程で用いた滲み抑制層付き熱転写シートを用いて、前記滲み抑制処理工程を行い、
前記滲み抑制処理工程を行った印画物中間体の上に、前記滲み抑制処理工程で用いた滲み抑制層付き熱転写シートを、前記印画物中間体の少なくとも受像層を含む領域と前記滲み抑制層付き熱転写シートのオーバーコート層とを位置合わせした状態で重ね合わせて、前記滲み抑制層付き熱転写シートの基材側から加熱することによって、印画物中間体の印画面にオーバーコート層を転写する、オーバーコート工程を行うことを特徴とする、請求項2に記載の印画物の製造方法。 - 前記非転写性滲み抑制層は、バインダー樹脂としてガラス転移温度90℃以上の樹脂を含有することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の印画物の製造方法。
- 前記受像シートの基材は、カード基材であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の印画物の製造方法。
- 前記受像シートの受像層は、少なくとも2層が積層されてなる多層受像層であり、離型性を付与するための受像層が前記基材から最も遠い位置に配置されていることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の印画物の製造方法。
- 基材上に少なくとも非転写性滲み抑制層が設けられている滲み抑制層保有シート、及び、基材上に少なくとも受像層が設けられている昇華熱転写受像シートを含む、印画物の滲み抑制処理セット。
- 前記滲み抑制層保有シートが、基材上に昇華性染料とバインダー樹脂を含有する染料層、及び、非転写性滲み抑制層を含む複数の層が、面順次に配列した状態で設けられている滲み抑制層付き熱転写シートである、請求項7に記載の印画物の滲み抑制処理セット。
- 前記滲み抑制層保有シートが、基材上に昇華性染料とバインダー樹脂を含有する染料層、非転写性滲み抑制層、及び、オーバーコート層を含む複数の層が、面順次に配列した状態で設けられている滲み抑制層付き熱転写シートである、請求項8に記載の印画物の滲み抑制処理セット。
- 前記非転写性滲み抑制層は、バインダー樹脂としてガラス転移温度90℃以上の樹脂を含有することを特徴とする、請求項7乃至9のいずれか一項に記載の印画物の滲み抑制処理セット。
- 前記受像シートの基材は、カード基材であることを特徴とする、請求項7乃至10のいずれか一項に記載の印画物の滲み抑制処理セット。
- 前記受像シートの受像層は、少なくとも2層が積層されてなる多層受像層であり、離型性を付与するための受像層が前記基材から最も遠い位置に配置されていることを特徴とする、請求項7乃至11のいずれか一項に記載の印画物の滲み抑制処理セット。
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