JP6704527B2 - 電動機駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、固定子巻線の結線状態を切り替え可能に構成された電動機を駆動する電動機駆動装置に関する。
従来の電動機駆動装置として、電動機の始動時および運転周波数が予め定められた値以下の状態ではスター結線を選択し、運転周波数が予め定められた値を超えた状態ではデルタ結線を選択することにより高効率化を実現する電動機駆動装置が存在する(特許文献1)。
特許文献1には、電動機駆動装置の一形態として、3個のC接点リレーを用い、各C接点リレーの接点の状態を切り替えることにより、固定子巻線の結線状態を切り替える構成が開示されている。
特開2008−228513号公報
上記従来の構成では、リレーの接点板の切り替えにコイルを使用し、コイルに電流を流すことによって可動部である接点板を動かす。そのため、一部のリレーのコイルに電力を供給することができない場合、例えばコイルの導線の切断が発生した場合、接点板を動かすことができず、そのリレーの接点板はいずれか一方の接点にのみ接続し続けることになる。すなわち、運転周波数の変化に伴い結線状態を切り替える必要性が生じ、各リレーの接点板を操作したとしても一部のリレーの接点板の状態が変化しないことになる。その結果、結線状態がスター結線およびデルタ結線のいずれにも該当しなくなり、正常な運転ができないという問題があった。また、接点板自体が故障し、コイルに電流を流すことができる状態であっても接点板を動かすことができず、結線状態の切り替えを正常に行えない可能性もある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電動機の動作の信頼性を高めることが可能な電動機駆動装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、電動機の固定子巻線の結線状態を切り替え可能な電動機駆動装置であって、第1の接点、第2の接点および接点板を有し、接点板の一方の端子が固定子巻線の中のいずれか一つの相の固定子巻線に接続され、接点板の他方の端子が第1の接点または第2の接点に接続される3個のリレーを備える。また、電動機駆動装置は、接点板の他方の端子と第1の接点および第2の接点との接続状態が3個のリレーの全てで同じではない場合に接続状態が3個のリレーの全てで同じとなるよう3個のリレーを制御する制御部を備える。
本発明にかかる電動機駆動装置は、電動機の動作の信頼性を高めることができる、という効果を奏する。
実施の形態1にかかる電動機駆動装置の構成例を示す図 実施の形態1にかかる電動機駆動装置が電動機の固定子巻線の結線状態を切り替える動作の一例を示すフローチャート 実施の形態1にかかる電動機駆動装置の他の構成例を示す図 実施の形態1にかかる電動機駆動装置の制御部を実現するハードウェアの一例を示す図 実施の形態2にかかる電動機駆動装置の構成例を示す図 実施の形態2にかかる電動機駆動装置の他の構成例を示す図 実施の形態3にかかる電動機駆動装置の構成例を示す図 実施の形態3にかかる電動機駆動装置が電動機の固定子巻線の結線状態を切り替える動作の一例を示すフローチャート 実施の形態4にかかる電動機駆動装置が電動機の固定子巻線の結線状態を切り替える動作の一例を示すフローチャート
以下に、本発明の実施の形態にかかる電動機駆動装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる電動機駆動装置の構成例を示す図である。実施の形態1にかかる電動機駆動装置100は、コンデンサ1、インバータ2、制御部5、状態検出部6、スイッチ部9、結線状態切替部10および電源30を備える。
コンデンサ1は、図示を省略したコンバータなどから供給される直流電力を直流電圧とし保持する。インバータ2は、コンデンサ1で保持された直流電圧をパルス幅変調により交流電圧に変換し、交流電圧を駆動対象の電動機3に印加する。ここで、電動機3は、3個の固定子巻線の両端をともに開放状態とし、結線状態を変更可能に構成されている。なお、図1では、インバータ2を構成している各スイッチング素子を制御する制御回路については記載を省略している。インバータ2のスイッチング素子を制御する制御回路は公知の回路を用いることができる。
制御部5は、スイッチ部9を制御して後述するリレー11〜13が有している接点板を動作させることにより、電動機3の固定子巻線の結線状態を変更する。状態検出部6は、電流検出器61〜63を備え、これらの電流検出器61〜63を用いて、リレー11〜13の接点板の状態を検出する。スイッチ部9は、スイッチ91〜93を備え、制御部5による制御に従いスイッチ91〜93の開閉動作を行う。なお、スイッチ91〜93の開閉動作は同期して行われる。すなわち、スイッチ91〜93は、同じタイミングで開状態から閉状態に変化し、また、同じタイミングで閉状態から開状態に変化する。
結線状態切替部10は、リレー11〜13を備え、電動機3の固定子巻線の結線状態をスター結線とデルタ結線との間で切り替える。リレー11〜13はC接点リレーであり、一方の端子が固定子巻線に接続され、他方の端子が第1の接点または第2の接点に接続する接点板と、接点板を動作させるためのコイルとを備える。図示したように、リレー11は、接点板21、接点41,51およびコイル31を備える。接点板21は、コイル31に電流が流れていない初期状態のときは第1の接点である接点41に接続し、コイル31に電流が流れているときは第2の接点である接点51に接続する。同様に、リレー12は、接点板22、接点42,52およびコイル32を備える。接点板22は、コイル32に電流が流れていない初期状態のときは第1の接点である接点42に接続し、コイル32に電流が流れているときは第2の接点である接点52に接続する。リレー13は、接点板23、接点43,53およびコイル33を備える。接点板23は、コイル33に電流が流れていない初期状態のときは第1の接点である接点43に接続し、コイル33に電流が流れているときは第2の接点である接点53に接続する。
電源30は、リレー11〜13のそれぞれに備えられているコイル31〜33に流す電流を生成する。なお、上述したスイッチ部9のスイッチ91が閉じているときにリレー11のコイル31に電流が流れ、スイッチ92が閉じているときにリレー12のコイル32に電流が流れ、スイッチ93が閉じているときにリレー13のコイル33に電流が流れる。電源30は、例えば、コンデンサ1で保持された直流電圧を所望の電圧に変換してコイル31〜33に与える電力変換回路とすることができる。
電動機3の3個の固定子巻線の一方の端子はインバータ2の3個の出力端子に、他方の端子は3個のリレー11,12,13の接点板21,22,23に、それぞれ接続される。接点41,42,43は、それぞれ、電流検出器61,62,63を介して中性点端子4に接続される。接点51,52,53は、それぞれ、インバータ2の3個の出力端子に接続される。
状態検出部6の電流検出器61は、一方の端子がリレー11の接点41に接続され、他方の端子が中性点端子4に接続される。ここで、中性点端子4は、電動機3の固定子巻線がスター結線の場合の中性点である。また、電流検出器62は、一方の端子がリレー12の接点42に接続され、他方の端子が中性点端子4に接続される。電流検出器63は、一方の端子がリレー13の接点43に接続され、他方の端子が中性点端子4に接続される。上述したように、リレー11,12,13の接点板21,22,23は、電動機3の3個の固定子巻線の一方の端子に接続されているため、インバータ2が動作を行い電動機3の固定子巻線に電流を流した場合、リレー11の接点板21が接点41と接続していれば電流検出器61で電流が検出され、接点板21が接点41と接続していなければ電流検出器61で電流が検出されない。また、リレー12の接点板22が接点42と接続していれば電流検出器62で電流が検出され、接点板22が接点42と接続していなければ電流検出器62で電流が検出されない。リレー13の接点板23が接点43と接続していれば電流検出器63で電流が検出され、接点板23が接点43と接続していなければ電流検出器63で電流が検出されない。
したがって、電流検出器61の検出結果は、リレー11の接点板21の状態、すなわち、接点板21が接点41と接続している状態か否かを示す。接点板21が接点41と接続していない状態には、接点板21が接点51と接続している状態と、接点板21が接点41および接点51のいずれにも接続していない状態とが該当する。接点板21が接点41および接点51のいずれにも接続していない状態は、例えば、コイル31に電流が流れていないときに接点板21と接点41との間に絶縁体の異物が挟まり、接点板21が接点41と接触できていない状態、コイル31に電流が流れているときに接点板21と接点51との間に絶縁体の異物が挟まり、接点板21が接点51と接触できていない状態、などが該当する。同様に、電流検出器62の検出結果は、リレー12の接点板22の状態を示し、電流検出器63の検出結果は、リレー13の接点板23の状態を示す。ここで、接点板21が接点41に接続し、接点板22が接点42に接続し、かつ接点板23が接点43に接続している場合、電動機3の固定子巻線はスター結線となる。一方、接点板21が接点51に接続し、接点板22が接点52に接続し、かつ接点板23が接点53に接続している場合、電動機3の固定子巻線はデルタ結線となる。なお、以下の説明では、各リレーにおける接点板と第1の接点および第2の接点との接続状態を「内部状態」と称する。
つづいて、電動機駆動装置100が電動機3の固定子巻線の結線状態を切り替える動作を説明する。図2は、電動機駆動装置100が電動機3の固定子巻線の結線状態を切り替える動作の一例を示すフローチャートである。図2に示した各ステップの処理は制御部5が実行する。
図2に示したフローチャートに従った動作は、電動機3に印加する交流電圧の生成をインバータ2が開始することに伴い開始となる。ここで、動作の開始時点では、スイッチ91〜93が開いた状態であり、リレー11,12,13の接点板21,22,23は、接点41,42,43とそれぞれ接続しているものとする。すなわち、電動機3の固定子巻線がスター結線となっているものとする。
電動機駆動装置100は、電動機3に交流電圧を印加する動作を開始すると、まず、電動機3の運転周波数が予め決められているしきい値よりも大きいか否かを確認する(ステップS11)。ここで、固定子巻線の結線状態をスター結線とデルタ結線との間で切り替えることが可能な電動機では、運転周波数が低い状態ではスター結線とした方が効率の良い運転ができ、また、運転周波数が一定の値を超えた状態ではデルタ結線とした方が効率の良い運転ができる。そのため、固定子巻線の結線状態をスター結線とデルタ結線との間で切り替えることが可能な電動機では、運転開始時はスター結線を選択し、運転周波数がある一定の値を超えている状態ではデルタ結線を選択することにより効率的な運転を実現できる。ステップS11は、結線状態をデルタ結線に切り替える必要があるか否かを制御部5が判断する処理である。運転周波数は、例えば、電動機3に取り付けられた回転速度検出器(図示せず)が検出した回転速度に基づいて算出することが可能である。運転周波数との比較に用いるしきい値は、電動機3の固定子巻線をスター結線とした状態での運転効率とデルタ結線とした状態での運転効率との大小関係が逆転する運転周波数を設定すればよい。
運転周波数がしきい値以下の場合(ステップS11:No)、電動機駆動装置100は、ステップS11の処理を繰り返す。運転周波数がしきい値よりも大きい場合(ステップS11:Yes)、電動機駆動装置100は、リレー11〜13への電力供給を開始する(ステップS12)。具体的には、制御部5がスイッチ91〜93を制御してスイッチ91〜93を閉状態にさせ、リレー11〜13のコイル31〜33の各々への電力供給を開始する。これに伴い、コイル31〜33で磁力が発生してリレー11〜13の接点板21〜23が移動する。その結果、接点板21が接点51に接続し、接点板22が接点52に接続し、接点板23が接点53に接続する。すなわち、電動機3の固定子巻線の結線状態がデルタ結線に切り替わる。
次に、電動機駆動装置100は、リレー11〜13の内部状態を確認する(ステップS13)。このステップS13では、制御部5が、状態検出部6の電流検出器61〜63による電流検出結果に基づき、リレー11〜13の接点板21〜23が2つの接点のどちらと接続しているかを判定する。具体的には、制御部5は、電流検出器61が電流を検出した場合、リレー11の接点板21と接点41とが接続していると判断し、電流検出器62が電流を検出した場合、リレー12の接点板22と接点42とが接続していると判断し、電流検出器63が電流を検出した場合、リレー13の接点板23と接点43とが接続していると判断する。なお、制御部5は、電流検出器61が電流を検出しない場合、リレー11の接点板21が接点51と接続している、または、接点板21が接点41および接点51のいずれにも接続していないと判断する。電流検出器62,63が電流を検出しない場合も同様である。
次に、電動機駆動装置100は、全てのリレー11〜13が同じ内部状態であるか否かを確認する(ステップS14)。
全てのリレー11〜13が同じ内部状態の場合(ステップS14:Yes)、電動機駆動装置100は、電動機3の運転周波数が予め決められているしきい値以下か否かを確認する(ステップS16)。このステップS16は、上述したステップS11とは逆の処理、すなわち、固定子巻線の結線状態をスター結線に切り替える必要があるか否かを制御部5が判断する処理である。なお、ステップS16で使用するしきい値はステップS11で使用するしきい値と同じであってもよいし異なっていてもよい。ステップS11とは異なるしきい値とする場合、ステップS16で使用するしきい値の方がステップS11で使用するしきい値よりも小さくなるようにする。
運転周波数がしきい値よりも大きい場合(ステップS16:No)、電動機駆動装置100は、ステップS13に戻って動作を継続する。
運転周波数がしきい値以下の場合(ステップS16:Yes)、電動機駆動装置100は、リレー11〜13への電力供給を停止する(ステップS17)。具体的には、制御部5がスイッチ91〜93を制御してスイッチ91〜93を開状態にさせ、リレー11〜13のコイル31〜33の各々への電力供給を停止する。これに伴い、コイル31〜33で磁力が発生しなくなり、リレー11〜13の接点板21〜23が移動する。その結果、接点板21が接点41に接続し、接点板22が接点42に接続し、接点板23が接点43に接続する。すなわち、電動機3の固定子巻線の結線状態がスター結線に切り替わる。電動機駆動装置100は、ステップS17を実行した後はステップS11に戻って動作を継続する。
一方、全てのリレー11〜13が同じ内部状態となっていない、すなわち、リレー11〜13の一部のリレーの内部状態が残りのリレーの内部状態と異なっている場合(ステップS14:No)、電動機駆動装置100は、リレー11〜13への電力供給を停止する(ステップS15)。この結果、ステップS17を実行した場合と同様に、電動機3の固定子巻線がスター結線に切り替わる。電動機駆動装置100は、ステップS15を実行した後は、固定子巻線の結線状態を切り替える動作、すなわち図2に示したフローチャートに従った動作を終了し、電動機3の固定子巻線をスター結線としたままの状態で運転を継続する。ステップS14の判定が「No」となるのは、リレー11〜13のいずれかにおいて、コイルの導線が断線するなどの理由から、リレーの内部状態が他のリレーの内部状態と一致しなくなったケースである。この場合、電動機3の固定子巻線の結線状態がスター結線およびデルタ結線のいずれにも該当しない状態であり、この状態で電動機3の運転を継続させることは望ましくない。そのため、電動機駆動装置100は、ステップS15を実行してリレー11〜13への電力供給を停止し、全てのリレー11〜13が同じ内部状態となるようにしている。電動機駆動装置100は、ステップS15を実行した後は、運転周波数がしきい値を超えても電動機3の固定子巻線をスター結線からデルタ結線に切り替えることはしないが、電動機3の運転を継続することができる。すなわち、電動機駆動装置100は、電動機3の固定子巻線の結線状態を切り替えるためのリレー11〜13を備えた結線状態切替部10が故障した場合であっても電動機3の運転を継続することができる。
なお、ステップS15を実行した後、ステップS13およびS14と同様の処理を再度実行してリレー11〜13の内部状態が同じであるかどうかを確認し、同じであれば電動機3の運転を継続し、同じでなければ電動機3の運転を停止するようにしてもよい。このとき、故障が発生したことを、図示を省略した通知手段を利用して利用者に通知するようにしてもよい。
また、上記説明では、ステップ17を実行後にステップS11に戻ることとしたが、ステップS17を実行した後にステップS13と同様の処理を実行して各リレーの内部状態を確認するようにしても構わない。この場合、電動機駆動装置100は、全てのリレー11〜13の内部状態が同じであればステップS11に戻って動作を継続する。一方、リレー11〜13の一部のリレーの内部状態が残りのリレーの内部状態と異なっている場合、電動機駆動装置100は、リレー11〜13への電力供給を再開し、電動機3の固定子巻線をデルタ結線に戻す。その後は、上記のステップS15を実行した場合と同様に、固定子巻線の結線状態を切り替える動作を終了する。これにより、リレー11〜13の接点板21〜23のいずれかが故障し、インバータ2の出力端子側に固定された状態で動かなくなった場合でも、これを検出してリレー11〜13の接点板21〜23の状態が揃うように制御部5が制御し、電動機3の固定子巻線をデルタ結線に固定して運転を継続することができる。
電動機駆動装置100では、中性点端子4とリレー11〜13の各々との間に電流検出器61〜63を備える構成としたが、インバータ2の出力端子とリレー11〜13の各々との間に電流検出器を備える構成としても構わない。その場合の電動機駆動装置の構成例を図3に示す。図3は、実施の形態1にかかる電動機駆動装置の他の構成例を示す図である。図3に示した電動機駆動装置100aは、電動機駆動装置100の状態検出部6に代えて状態検出部6aを備えている。
状態検出部6aは、上述した電流検出器61〜63と同様の機能を有する電流検出器64〜66を備える。電流検出器64は、インバータ2の出力端子とリレー11の接点51との間に設けられている。また、電流検出器65は、インバータ2の出力端子とリレー12の接点52との間に設けられ、電流検出器66は、インバータ2の出力端子とリレー13の接点53との間に設けられている。電流検出器64は、リレー11の接点板21と接点51が接続している場合に電流を検出し、電流検出器65は、リレー12の接点板22と接点52が接続している場合に電流を検出し、電流検出器66は、リレー13の接点板23と接点53が接続している場合に電流を検出する。
電動機駆動装置100aとした場合にも、電動機駆動装置100と同様の手順で電動機3の固定子巻線の結線状態をスター結線とデルタ結線との間で切り替えることができ、また、リレー11〜13を備えた結線状態切替部10が故障した場合であっても電動機3の運転を継続することができる。
また、電流検出器64〜66に加えて、図1に示した電流検出器61〜63を備える構成としてもよい。この構成であれば、スター結線およびデルタ結線の両方の接続状態を正しく検出することができ、制御部5は、電動機3の運転が可能な固定子巻線の切り替えをより正しく行うことができる。
次に、電動機駆動装置100および100aの制御部5を実現するハードウェアについて説明する。電動機駆動装置100および100aの制御部5は、図4に示した処理回路200を用いて実現することができる。
処理回路200は、汎用のプロセッサ201およびメモリ202を含み、メモリ202は、プロセッサ201が制御部5として動作するためのプログラムを記憶する。すなわち、制御部5として動作するためのプログラムをメモリ202から読み出してプロセッサ201が実行することにより、制御部5を実現することができる。メモリ202は、制御部5として動作するプロセッサ201がスイッチ部9のスイッチ91〜93を制御するために必要なしきい値などの情報も保持する。ここで、プロセッサ201は、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)ともいう)、システムLSI(Large Scale Integration)などである。メモリ202は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリー、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスクまたはDVD(Digital Versatile Disc)等である。
なお、制御部5は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせた回路といった専用のハードウェアで実現することも可能である。
以上のように、本実施の形態にかかる電動機駆動装置は、電動機の固定子巻線の結線状態を切り替える3個のリレーと、各リレーの内部状態を検出するための3つの電流検出器と、電流検出器による検出結果が一致していない場合に、各リレーの接点板を動作させるコイルへの電力供給を停止してコイルへの内部状態を一致させる制御部とを備えることとした。これにより、一部のリレーのコイルへの電力供給ができなくなった場合でも各リレーの内部状態を一致させて電動機の運転を継続することができ、動作の信頼性を高めることができる。
実施の形態2.
図5は、実施の形態2にかかる電動機駆動装置の構成例を示す図である。実施の形態2にかかる電動機駆動装置100bは、図1に示した電動機駆動装置100の状態検出部6に代えて状態検出部7を備え、また、制御部5を制御部5bとした構成である。状態検出部7および制御部5b以外の構成要素は、電動機駆動装置100の同じ符号が付された構成要素と同様である。本実施の形態では実施の形態1にかかる電動機駆動装置100と異なる部分を説明する。
状態検出部7は、電流検出器71〜73を備え、これらの電流検出器71〜73を用いて、リレー11〜13の接点の状態を検出する。電流検出器71は、一方の端子がリレー11のコイル31に接続され、他方の端子がスイッチ91に接続される。電流検出器71は、コイル31に流れる電流を検出する。電流検出器72は、一方の端子がリレー12のコイル32に接続され、他方の端子がスイッチ92に接続される。電流検出器72は、コイル32に流れる電流を検出する。電流検出器73は、一方の端子がリレー13のコイル33に接続され、他方の端子がスイッチ93に接続される。電流検出器73は、コイル33に流れる電流を検出する。
電流検出器71が電流を検出した場合、すなわち、コイル31に電流が流れている場合、リレー11の接点板21が接点51と接続した状態となる。同様に、電流検出器72が電流を検出した場合、リレー12の接点板22が接点52と接続した状態となる。電流検出器73が電流を検出した場合、すなわち、コイル33に電流が流れている場合、リレー13の接点板23が接点53と接続した状態となる。
制御部5bは、電流検出器71〜73による検出結果に基づいて、スイッチ91〜93を制御する。制御部5bの動作は、電流検出器71〜73による検出結果を使用して制御を行う点を除いて、実施の形態1で説明した制御部5の動作と同様である。図1に示した電流検出器61〜63による検出結果および電流検出器71〜73による検出結果は、いずれも、リレー11〜13の内部状態の変化に伴って変化するものである。そのため、制御部5bの動作は、制御部5と同様の動作とすることができる。制御部5bの動作の詳細については説明を省略する。
このように、各リレーのコイルに流れる電流を検出する電流検出器を備えた構成とした場合にも各リレーの内部状態を把握することが可能であり、実施の形態1にかかる電動機駆動装置100,100aと同様の制御を行うことができる。よって、実施の形態1と同様の効果を得ることが可能な電動機駆動装置を実現できる。
なお、図6に示したような構成、具体的には、電動機駆動装置100bの電流検出器71〜73を電流検出器74に置き換えるとともに制御部5bを制御部5cに置き換えた構成の電動機駆動装置100cとした場合にも同様の動作を実現でき、同様の効果が得られる。図6は、実施の形態2にかかる電動機駆動装置の他の構成例を示す図である。
図6に示した電動機駆動装置100cにおいて、電流検出器74は、電源30からリレー11,12,13のコイル31,32,33に流れる電流を検出する。
制御部5cは、電流検出器74による検出結果に基づいてスイッチ91〜93を制御する。具体的には、制御部5cは、電流検出器74で電流値がゼロよりも大きく、かつしきい値よりも小さい場合、リレー11〜13の内部状態が一致していない、すなわち、図2に示したフローチャートのステップS14の判定が「No」になる場合に該当すると判断する。この判定に用いるしきい値は、コイル31〜33の全てに電流が流れる場合の電流値に基づいて、この電流値よりも小さい値となるように設定する。例えば、コイル31〜33の全てに電流が流れる場合に電流検出器74で検出される電流値が3Iの場合、「2I<しきい値<3I」の関係が成り立つようなしきい値を設定する。
実施の形態3.
図7は、実施の形態3にかかる電動機駆動装置の構成例を示す図である。実施の形態3にかかる電動機駆動装置100dは、図5に示した電動機駆動装置100bの結線状態切替部10を結線状態切替部10dとし、また、制御部5bを制御部5dとした構成である。結線状態切替部10dおよび制御部5d以外の構成要素は、電動機駆動装置100bの同じ符号が付された構成要素と同様である。本実施の形態では実施の形態2にかかる電動機駆動装置100bと異なる部分を説明する。
結線状態切替部10dは、リレー11d、12dおよび13dを備える。これらのリレー11d、12dおよび13dは、実施の形態1で説明したリレー11、12および13と同様の構成であるが、接点の接続先が異なる。具体的には、リレー11dの接点41がインバータ2の出力端子に接続され、接点51が中性点端子4に接続される。また、リレー12dの接点42がインバータ2の出力端子に接続され、接点52が中性点端子4に接続され、リレー13dの接点43がインバータ2の出力端子に接続され、接点53が中性点端子4に接続される。
電動機駆動装置100dは、リレー11d,12d,13dのコイル31,32,33に電流が流れていない初期状態のときは、電動機3の固定子巻線の結線状態がデルタ結線となり、コイル31,32,33に電流が流れている状態のときは、電動機3の固定子巻線の結線状態がスター結線となる。
制御部5dは、電流検出器71〜73による検出結果に基づいて、スイッチ91〜93を制御する。
つづいて、電動機駆動装置100dが電動機3の固定子巻線の結線状態を切り替える動作を説明する。図8は、実施の形態3にかかる電動機駆動装置100dが電動機3の固定子巻線の結線状態を切り替える動作の一例を示すフローチャートである。図8に示した各ステップの処理は制御部5dが実行する。
図8に示したフローチャートに従った動作は、電動機3に印加する交流電圧の生成をインバータ2が開始することに伴い開始となる。ここで、動作の開始時点では、スイッチ91〜93が開いた状態であり、リレー11d,12d,13dの接点板21,22,23は、接点41,42,43とそれぞれ接続しているものとする。すなわち、電動機3の固定子巻線がデルタ結線となっているものとする。
電動機駆動装置100dは、電動機3に交流電圧を印加する動作を開始すると、リレー11d〜13dへの電力供給を開始する(ステップS21)。具体的には、制御部5dがスイッチ91〜93を制御してスイッチ91〜93を閉状態にさせ、リレー11d〜13dのコイル31〜33の各々への電力供給を開始する。これに伴い、コイル31〜33で磁力が発生してリレー11d〜13dの接点板21〜23が移動する。その結果、接点板21が接点51に接続し、接点板22が接点52に接続し、接点板23が接点53に接続する。すなわち、電動機3の固定子巻線の結線状態がスター結線に切り替わる。
次に、電動機駆動装置100dは、リレー11d〜13dの内部状態を確認する(ステップS22)。このステップS22では、制御部5dが、状態検出部7の電流検出器71〜73による電流検出結果に基づき、リレー11d〜13dの接点板21〜23が2つの接点のどちらと接続しているかを判定する。具体的には、制御部5dは、電流検出器71が電流を検出した場合、リレー11dの接点板21と接点51とが接続していると判断し、電流検出器72が電流を検出した場合、リレー12dの接点板22と接点52とが接続していると判断し、電流検出器73が電流を検出した場合、リレー13dの接点板23と接点53とが接続していると判断する。
次に、電動機駆動装置100dは、全てのリレー11d〜13dが同じ内部状態であるか否かを確認する(ステップS23)。
全てのリレー11d〜13dが同じ内部状態の場合(ステップS23:Yes)、電動機駆動装置100dは、電動機3の運転周波数が予め決められているしきい値よりも大きいか否かを確認する(ステップS25)。このステップS25は、結線状態をデルタ結線に切り替える必要があるか否かを制御部5dが判断する処理である。使用するしきい値は、図2に示したステップS11で使用するしきい値と同じものである。
運転周波数がしきい値以下の場合(ステップS25:No)、電動機駆動装置100dは、ステップS22に戻って動作を継続する。運転周波数がしきい値よりも大きい場合(ステップS25:Yes)、電動機駆動装置100dは、リレー11d〜13dへの電力供給を停止する(ステップS26)。具体的には、制御部5dがスイッチ91〜93を制御してスイッチ91〜93を開状態にさせ、リレー11d〜13dのコイル31〜33の各々への電力供給を停止する。これに伴い、コイル31〜33で磁力が発生しなくなり、リレー11d〜13dの接点板21〜23が移動する。その結果、接点板21が接点41に接続し、接点板22が接点42に接続し、接点板23が接点43に接続する。すなわち、電動機3の固定子巻線の結線状態がデルタ結線に切り替わる。
電動機駆動装置100dは、次に、電動機3の運転周波数が予め決められているしきい値以下か否かを確認する(ステップS27)。このステップS27は、上述したステップS25とは逆の処理、すなわち、固定子巻線の結線状態をスター結線に切り替える必要があるか否かを制御部5dが判断する処理である。使用するしきい値は、図2に示したステップS16で使用するしきい値と同じものである。
運転周波数がしきい値よりも大きい場合(ステップS27:No)、電動機駆動装置100dは、ステップS27の処理を繰り返す。
運転周波数がしきい値以下の場合(ステップS27:Yes)、電動機駆動装置100dは、ステップS21に戻って動作を継続する。
一方、全てのリレー11d〜13dが同じ内部状態となっていない、すなわち、リレー11d〜13dの一部のリレーの内部状態が残りのリレーの内部状態と異なっている場合(ステップS23:No)、電動機駆動装置100dは、リレー11d〜13dへの電力供給を停止する(ステップS24)。この結果、ステップS26を実行した場合と同様に、電動機3の固定子巻線がデルタ結線に切り替わる。電動機駆動装置100dは、ステップS24を実行した後は、固定子巻線の結線状態を切り替える動作、すなわち図8に示したフローチャートに従った動作を終了し、電動機3の固定子巻線をデルタ結線としたままの状態で運転を継続する。ステップS23の判定が「No」となるのは、リレー11d〜13dのいずれかにおいて、コイルの導線が断線するなどの理由から、リレーの内部状態が他のリレーの内部状態と一致しなくなったケースである。この場合、電動機3の固定子巻線の結線状態がスター結線およびデルタ結線のいずれにも該当しない状態であり、この状態で電動機3の運転を継続させることは望ましくない。そのため、電動機駆動装置100dは、ステップS24を実行してリレー11d〜13dへの電力供給を停止し、全てのリレー11d〜13dが同じ内部状態となるようにしている。電動機駆動装置100dは、ステップS24を実行した後は、運転周波数がしきい値を超えても電動機3の固定子巻線をデルタ結線からスター結線に切り替えることはしないが、電動機3の運転を継続することができる。すなわち、電動機駆動装置100dは、電動機3の固定子巻線の結線状態を切り替えるためのリレー11d〜13dを備えた結線状態切替部10dが故障した場合であっても電動機3の運転を継続することができる。
上述した実施の形態1,2にかかる電動機駆動装置では、一部のリレーの内部状態が他のリレーの内部状態と異なる場合、すなわち、一部のリレーのコイルに電流を流せない状態を検出した場合、電動機3の固定子巻線をスター結線として運転を停止させることなく継続して行うものであった。スター結線での運転は運転周波数が低い領域での高効率な運転が可能である一方で、運転周波数が高い領域では効率が著しく低下するという問題があり、さらに、高トルク状態では不安定動作および脱調に至りやすいという問題がある。これに対して、本実施の形態にかかる電動機駆動装置100dでは、一部のリレーの内部状態が他のリレーの内部状態と異なると判断した場合、電動機3の固定子巻線をデルタ結線として運転を継続して行う。そのため、運転周波数が低い領域での運転では効率が低下するものの、高トルク状態での不安定動作および脱調が発生しにくくなり、高速領域でも安定して運転することができる。
実施の形態4.
実施の形態1〜3で説明した各電動機駆動装置においては、リレー11,12,13,11d,12d,13dとして単安定リレーを使用することとした。これに対して、本実施の形態にかかる電動機駆動装置は、実施の形態1〜3で説明した各電動機駆動装置のリレー11,12,13,11d,12d,13dを双安定リレーとする。本実施の形態にかかる電動機駆動装置は、使用するリレーを単安定リレーから双安定リレーに変更する点を除いて実施の形態1〜3で説明した各電動機駆動装置と同様であるため、双安定リレーに関連する動作についてのみ説明を行う。
リレー11,12,13が単安定リレーの場合、接点板21,22,23を接点51,52,53に接続するときはコイル31,32,33に電流を流し続ける必要がある。すなわち、コイル31,32,33に電流が流れている間は接点板21,22,23が接点51,52,53に接続され、コイル31,32,33に電流が流れていない間は接点板21,22,23が接点41,42,43に接続されることになる。そのため、実施の形態1,2で説明した電動機駆動装置100,100a,100b,100cの場合、電動機3の固定子巻線をデルタ結線として運転している間はコイル31,32,33に電流を流し続けることとなり、コイル31,32,33での消費電力の増大が課題となる。同様に、実施の形態3で説明した電動機駆動装置100dの場合、電動機3の固定子巻線をスター結線として運転している間はコイル31,32,33に電流を流し続けることとなり、コイル31,32,33での消費電力の増大が課題となる。
これに対して、本実施の形態にかかる電動機駆動装置では、上述したように、単安定リレーの代わりに双安定リレーを使用する。双安定リレーは、接点板の接続先の接点を切り替える場合、予め決められている一定時間だけ電流を流せばよく、接続状態を維持するために電流を流し続ける必要が無い。例えば、上述したリレー11が双安定リレーの場合、接点板21が接点41に接続された状態から接点51に接続された状態へ切り替えるためには、一定時間にわたってスイッチ91を閉じてコイル31に電流を流せばよく、一定時間が経過後はスイッチ91を開いてコイル31に電流を流さない状態としても接点板21が接点51に接続した状態を維持することが可能である。接点板21が接点51に接続された状態から接点41に接続された状態に切りえる場合も同様に、一定時間にわたってスイッチ91を閉じてコイル31に電流を流せばよい。
実施の形態1で説明した電動機駆動装置100のリレー11,12,13を双安定リレーとした場合の電動機駆動装置100の動作、具体的には、電動機駆動装置100が電動機3の固定子巻線の結線状態を切り替える動作について説明する。ここでは、実施の形態1と異なる部分の動作について説明する。
図9は、実施の形態4にかかる電動機駆動装置100が電動機3の固定子巻線の結線状態を切り替える動作の一例を示すフローチャートである。図9に示したフローチャートは、図2に示したフローチャートのステップS12、S15およびS17を、それぞれ、ステップS32、S35およびS37に置き換え、さらに、ステップS38およびS39を追加したものである。
実施の形態1と異なるステップS32、S35、S37、S38およびS39の処理について説明する。ステップS32、S35およびS37において、電動機駆動装置100は、リレー11〜13に一定時間にわたって電力を供給する。
電動機駆動装置100は、ステップS37を実行した後、各リレーの内部状態を確認し(ステップS38)、さらに、全てのリレー11〜13が同じ内部状態であるか否かを確認する(ステップS39)。このステップS38,S39はステップS13,S14と同様の処理である。全てのリレー11〜13が同じ内部状態の場合(ステップS39:Yes)、電動機駆動装置100は、ステップS11に戻って動作を継続する。全てのリレー11〜13が同じ内部状態となっていない、すなわち、リレー11〜13の一部のリレーの内部状態が残りのリレーの内部状態と異なっている場合(ステップS39:No)、電動機駆動装置100は、ステップS35を実行する。
ここで、ステップS35は、リレー11〜13の一部のリレーの内部状態が残りのリレーの内部状態と異なっている状態において実行されるが、このとき、断線などの理由でコイルに電流を流すことができない状態のリレーについては、接点板の接続先が切り替わらない。一方、コイルに電流を流すことができる他のリレーについては接点板の接続先が切り替わる。そのため、ステップS35を実行した後は、リレー11〜13の内部状態が同じとなり、電動機3の固定子巻線がスター結線またはデルタ結線となる。よって、電動機駆動装置100は、リレー11〜13の一部が故障して接点板の状態を切り替えることができない状態となった場合でも、電動機3の運転を継続することができる。
電動機駆動装置100のリレー11〜13を双安定リレーとした場合の動作例について説明したが、電動機駆動装置100a,100b,100cのリレー11〜13を双安定リレーとした場合の動作も同様である。
また、電動機駆動装置100dのリレー11d〜13dを双安定リレーとした場合は、図8に示したフローチャートのステップS21、S24およびS26の処理を、リレー11d〜13dに一定時間にわたって電力を供給する処理に置き換えるなどすればよい。この場合、電動機駆動装置100dは、ステップS26の代わりの処理すなわち「リレー11d〜13dに一定時間にわたって電力を供給する処理」を実行した後、全てのリレー11d〜13dが同じ内部状態か否かを確認する。そして、リレー11d〜13dの内部状態が同じ場合、電動機駆動装置100dは、ステップS27を実行する。リレー11d〜13dの内部状態が同じではない場合、電動機駆動装置100dは、リレー11d〜13dに一定時間にわたって電力を供給した後、電動機3の固定子巻線の結線状態を切り替える動作を終了する。すなわち、電動機駆動装置100dは、リレー11d〜13dに一定時間にわたって電力を供給して接点板21〜23を操作した後は各リレーの内部状態を確認し、内部状態が同じではない場合、各リレーの内部状態を同じにする処理を実行して、電動機3の固定子巻線の結線状態を切り替える動作を終了する。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 コンデンサ、2 インバータ、3 電動機、4 中性点端子、5,5b,5c,5d 制御部、6,6a,7 状態検出部、9 スイッチ部、10,10d 結線状態切替部、11,11d,12,12d,13,13d リレー、21,22,23 接点板、30 電源、31,32,33 コイル、41,42,43,51,52,53 接点、61,62,63,71,72,73,74 電流検出器、91,92,93 スイッチ、100,100a,100b,100c,100d 電動機駆動装置。

Claims (10)

  1. 電動機の固定子巻線の結線状態を切り替え可能な電動機駆動装置であって、
    第1の接点、第2の接点および接点板を有し、前記接点板の一方の端子が前記固定子巻線の中のいずれか一つの相の前記固定子巻線に接続され、前記接点板の他方の端子が前記第1の接点または前記第2の接点に接続される3個のリレーと、
    前記接点板の前記他方の端子と前記第1の接点および前記第2の接点との接続状態が前記3個のリレーの全てで同じではない場合に前記接続状態が前記3個のリレーの全てで同じとなるよう前記3個のリレーを制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする電動機駆動装置。
  2. 前記制御部は、前記接続状態が前記3個のリレーの全てで同じではない場合、前記接点板の位置が初期状態となるよう前記3個のリレーを制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動機駆動装置。
  3. 前記3個のリレーの全ての前記接点板の位置が初期状態の場合に前記結線状態がスター結線となり、前記3個のリレーの全ての前記接点板の位置が初期状態ではない場合に前記結線状態がデルタ結線となる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電動機駆動装置。
  4. 前記3個のリレーの全ての前記接点板の位置が初期状態の場合に前記結線状態がデルタ結線となり、前記3個のリレーの全ての前記接点板の位置が初期状態ではない場合に前記結線状態がスター結線となる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電動機駆動装置。
  5. 前記制御部は、前記3個のリレーのそれぞれの前記第1の接点に流れる電流の値に基づいて、前記接続状態が前記3個のリレーの全てで同じか否かを判定する、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の電動機駆動装置。
  6. 前記制御部は、前記3個のリレーのそれぞれの前記第2の接点に流れる電流の値に基づいて、前記接続状態が前記3個のリレーの全てで同じか否かを判定する、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の電動機駆動装置。
  7. 前記制御部は、前記3個のリレーのそれぞれが有する、前記接点板を動作させるためのコイルに流れる電流の値に基づいて、前記接続状態が前記3個のリレーの全てで同じか否かを判定する、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の電動機駆動装置。
  8. 前記制御部は、前記3個のリレーのそれぞれの前記コイルに流れる電流の合計値に基づいて、前記接続状態が前記3個のリレーの全てで同じか否かを判定する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の電動機駆動装置。
  9. 前記制御部は、前記接続状態が前記3個のリレーの全てで同じ状態の場合、前記電動機の運転周波数としきい値との大小関係が変化するごとに前記3個のリレーを制御して前記結線状態をスター結線とデルタ結線との間で切り替える切替制御を行い、前記接続状態が前記3個のリレーの全てで同じではない状態を検出した後は前記切制御を停止する、
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の電動機駆動装置。
  10. 前記リレーを双安定リレーとすることを特徴とする請求項1から9のいずれか一つに記載の電動機駆動装置。
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