1.実施形態
1.1 概要
図1は、一実施形態のモータ駆動装置10を示す。モータ駆動装置10は、電源接続部11と、リレー回路20と、モータ接続部12と、操作器接続部13と、補助装置接続部14と、を備える。電源接続部11は、第1電源端子111及び第2電源端子112を有する。リレー回路20は、第1リレー21と、第2リレー22と、を有する。第1リレー21は、第1常閉接点211a、第1常開接点211b、第1共通接点211c及び第1コイル213を含む。第2リレー22は、第2常閉接点221a、第2常開接点221b、第2共通接点221c及び第2コイル223を含む。第1共通接点211c及び第2共通接点221cが第1電源端子111に、第1常閉接点211aが第2コイル223の第1端に、第2常閉接点221aが第1コイル213の第1端に、それぞれ電気的に接続される。モータ接続部12は、第1常開接点211b及び第2常開接点221bと第2電源端子112との間にモータ200を電気的に接続する。操作器接続部13は、第1コイル213及び第2コイル223の第2端と第2電源端子112との間に操作器300を電気的に接続する。補助装置接続部14は、第1コイル213及び第2コイル223のそれぞれに並列に補助装置400を電気的に接続する。
モータ駆動装置10では、電源接続部11の第1電源端子111及び第2電源端子112との間に電源100が接続される。操作器300の操作により、第1リレー21の第1共通接点211cが第1常開接点211bに電気的に接続されると、電源接続部11を通じて電源100からモータ200に電圧が印加される。この場合、第2リレー22の第2共通接点221cは第2常閉接点221aに電気的に接続されており、第1コイル213にも電源接続部11を通じて電源100から電圧が印加される。補助装置接続部14は、第1コイル213及び第2コイル223のそれぞれに並列に補助装置400を電気的に接続するから、補助装置400にも電源接続部11を通じて電源100から電圧が印加される。
一方、操作器300の操作により第2リレー22の第2共通接点221cが第2常開接点221bに電気的に接続されると、電源接続部11を通じて電源100からモータ200に電圧が印加される。この場合、第1リレー21の第1共通接点211cは第1常閉接点211aに電気的に接続されており、第2コイル223にも電源接続部11を通じて電源100からの電圧が印加される。補助装置接続部14は、第1コイル213及び第2コイル223のそれぞれに並列に補助装置400を電気的に接続するから、補助装置400にも電源接続部11を通じて電源100から電圧が印加される。
このように、モータ駆動装置10によれば、モータ200と補助装置400とを駆動できる。更に、補助装置接続部14は、第1コイル213及び第2コイル223のそれぞれに並列に補助装置400を電気的に接続するという比較的簡単な回路構成により実現できる。よって、モータ駆動装置10によれば、単純な回路構成でモータ200と補助装置400とを駆動できる。
なお、本開示において、「電気的に接続される」とは、モータ駆動装置10の製造完了時に電気的に接続されていることだけではなく、モータ駆動装置10の使用時に電気的に接続されることになっていることを含み得る。
1.2 詳細
以下、図1〜図3を参照して、モータ駆動装置10について更に詳細に説明する。モータ駆動装置10は、図1に示すように、電源100、モータ200、操作器300、補助装置400、第1制限スイッチ510、第2制限スイッチ520、分相コンデンサ600、第1保護装置700、及び第2保護装置800等の外部装置とともに用いられる。つまり、モータ駆動装置10は、モータ200、操作器300、補助装置400、第1制限スイッチ510、第2制限スイッチ520、分相コンデンサ600、第1保護装置700、及び第2保護装置800とともに、モータ装置を構成する。
モータ駆動装置10は、外部装置を接続するための接続部として、電源接続部11、モータ接続部12、操作器接続部13、補助装置接続部14、制限スイッチ接続部15、分相コンデンサ接続部16、第1保護装置接続部17及び第2保護装置接続部18を備える。更に、モータ駆動装置10は、内部回路として、リレー回路20、ツェナーダイオード30、ヒューズ40と、保護素子50と、第1〜第4ダイオード61〜64と、を備える。
電源100は、モータ200を駆動するための電力を供給する。本実施形態では、電源100は、交流電源である。
モータ200は、交流電力により回転するACモータである。モータ200は、一対の巻線を有している。モータ200の一対の巻線それぞれに位相が異なる電圧を印加することによって、モータ200のローテータがステータに対して、第1方向又は第2方向に回転する。モータ200は、対象物の移動に用いられる。本実施形態では、対象物は、シャッタである。つまり、モータ200は、シャッタの開閉に利用される。モータ200の出力軸は、モータ200の第1方向の回転によりシャッタが開き、モータ200の第2方向の回転によりシャッタが閉じるように、シャッタに連結されている。
操作器300は、モータ駆動装置10を操作するための装置である。操作器300は、第1スイッチ310と、第2スイッチ320と、第3スイッチ330と、を備える。第1スイッチ310は、モータ駆動装置10でモータ200を駆動してシャッタを開くためのスイッチ(開スイッチ)である。第2スイッチ320は、モータ駆動装置10でモータ200を駆動してシャッタを閉じるためのスイッチ(閉スイッチ)である。第3スイッチ330は、モータ200によるシャッタの開閉を停止するための停止スイッチである。
補助装置400は、モータ200とともに利用される装置である。特に、補助装置400は、モータ200と連動して利用される。本実施形態では、補助装置400は、電磁ブレーキ(電磁クラッチ)である。補助装置400は、モータ200の停止時にシャッタが移動しないように、シャッタの移動を制限するために用いられる。特に、補助装置400は、給電時にシャッタの移動の制限を解除し、非給電時にはシャッタの移動を制限するように構成されている。
第1制限スイッチ510及び第2制限スイッチ520は、シャッタの位置に応じてモータ200の動作を停止するためのスイッチである。第1制限スイッチ510は、シャッタが上限位置まで移動した際にオフになるように構成されている。一方、第2制限スイッチ520は、シャッタが下限位置まで移動した際にオフになるように構成されている。
分相コンデンサ600は、モータ200の一対の巻線に位相が異なる電圧を印加するために用いられる。
第1保護装置700は、異常な発熱の検知時にモータ200の動作を停止させるための装置である。第1保護装置700は、スイッチを備えており、異常な発熱の検知時にスイッチがオンとなる。
第2保護装置800は、緊急時にモータ200の動作を停止させるための装置である。第2保護装置800は、スイッチを備えており、緊急時にスイッチがオンとなる。緊急時とは、例えば、シャッタに人が挟まれた場合である。
電源接続部11は、電源100との接続に用いられる。電源接続部11は、第1電源端子111と、第2電源端子112とを備える。ここで、第1電源端子111と第2電源端子112との間には、ツェナーダイオード30が電気的に接続される。更に、ツェナーダイオード30と第2電源端子112との間には、ヒューズ40が電気的に接続される。なお、電源100は、電源接続部11の第1電源端子111と第2電源端子112との間に電気的に接続される。
リレー回路20は、第1リレー21と、第2リレー22と、を有する。
第1リレー21は、2つの接点部211,212と、第1コイル213と、を含む。接点部(第1接点部)211は、第1常閉接点211aと、第1常開接点211bと、第1共通接点211cと、を有する。接点部(第3接点部)212は、第3常閉接点212aと、第3常開接点212bと、第3共通接点212cと、を有する。第1リレー21は、第1コイル213が励磁されていなければ、第1共通接点211cを第1常閉接点211aに電気的に接続する。また、第1リレー21は、第1コイル213が励磁されていなければ、第3共通接点212cを第3常閉接点212aに電気的に接続する。一方、第1リレー21は、第1コイル213の励磁中は、第1共通接点211cを第1常開接点211bに電気的に接続する。また、第1リレー21は、第1コイル213の励磁中は、第3共通接点212cを第3常開接点212bに電気的に接続する。このように、第1リレー21は、二回路の電磁リレーである。なお、第1リレー21において、第3常閉接点212aはどこにも接続されない。
第2リレー22は、2つの接点部221,222と、第2コイル223と、を含む。接点部(第2接点部)221は、第2常閉接点221aと、第2常開接点221bと、第2共通接点221cと、を有する。接点部(第4接点部)222は、第4常閉接点222aと、第4常開接点222bと、第4共通接点222cと、を有する。第2リレー22は、第2コイル223が励磁されていなければ、第2共通接点221cを第2常閉接点221aに電気的に接続する。また、第2リレー22は、第2コイル223が励磁されていなければ、第4共通接点222cを第4常閉接点222aに電気的に接続する。一方、第2リレー22は、第2コイル223の励磁中は、第2共通接点221cを第2常開接点221bに電気的に接続する。また、第2リレー22は、第2コイル223の励磁中は、第4共通接点222cを第4常開接点222bに電気的に接続する。このように、第2リレー22は、二回路の電磁リレーである。なお、第2リレー22において、第4常閉接点222aはどこにも接続されない。
リレー回路20において、第1リレー21の第1共通接点211cと第2リレー22の第2共通接点221cとは、電源接続部11の第1電源端子111に電気的に接続される。第1常閉接点211aは、第2コイル223の第1端に電気的に接続される。第2常閉接点221aは、第1コイル213の第1端に電気的に接続される。
なお、図1〜図3において、接点部211が2つ図示されているが、これは、接点部211が2つあることを意味しているわけではなく、図面を見やすくするために、あえて接点部211を2つ描いているだけである。同様に、図1〜図3において、接点部221が2つ図示されているが、これは、接点部221が2つあることを意味しているわけではなく、図面を見やすくするために、あえて接点部221を2つ描いているだけである。
モータ接続部12は、モータ200との接続に用いられる。モータ接続部12は、第1駆動端子121と、第2駆動端子122と、第3駆動端子123とを備える。第1駆動端子121は、第1リレー21の第1常開接点211bに電気的に接続される。第2駆動端子122は、第2リレー22の第2常開接点221bに電気的に接続される。また、第3駆動端子123は、電源接続部11の第2電源端子112に電気的に接続される。本実施形態では、第3駆動端子123は、第1保護装置接続部17及び第2保護装置接続部18を経て、第2電源端子112に電気的に接続される。モータ200をモータ接続部12に接続する場合、モータ200の一対の巻線の一方が第1駆動端子121と第3駆動端子123との間に、モータ200の一対の巻線の他方が第2駆動端子122と第3駆動端子123との間に、それぞれ電気的に接続される。このように、モータ接続部12は、第1常開接点211b及び第2常開接点221bと第2電源端子112との間にモータ200を電気的に接続する。
操作器接続部13は、操作器300との接続に用いられる。操作器接続部13は、第1操作端子131と、第2操作端子132と、第3操作端子133と、第4操作端子134とを備える。第1操作端子131は、第3接点部212の第3常開接点212bに電気的に接続される。第2操作端子132は、第4接点部222の第4常開接点222bに電気的に接続される。第3操作端子133は、電源接続部11の第2電源端子112に電気的に接続される。本実施形態では、第3操作端子133は、第1保護装置接続部17及び第2保護装置接続部18を経て、第2電源端子112に電気的に接続される。第4操作端子134は、第3接点部212の第3共通接点212c及び第4接点部222の第4共通接点222cにそれぞれ電気的に接続される。操作器300を操作器接続部13に接続する場合、第1操作端子131と第3操作端子133との間に、第1スイッチ310と第3スイッチ330との直列回路が電気的に接続される。また、第2操作端子132と第3操作端子133との間に、第2スイッチ320と第3スイッチ330との直列回路が電気的に接続される。更に、第4操作端子134と第3操作端子133との間に第3スイッチ330が電気的に接続される。このように、操作器接続部13は、第1コイル213及び第2コイル223の第2端と第2電源端子112との間に操作器300を電気的に接続する。
補助装置接続部14は、補助装置400との接続に用いられる。補助装置接続部14は、補助装置400への電源100からの給電を可能にする。補助装置接続部14は、第1給電端子141と、第2給電端子142とを備える。第1給電端子141と第2給電端子142との間には、保護素子50が電気的に接続される。保護素子50は、サージ電圧から補助装置400を保護する役割を果たす。本実施形態では、保護素子50は、ダイオードであり、そのカソードが第1給電端子141に、そのアノードが第2給電端子142に、それぞれ接続されている。なお、保護素子50は、バリスタであってもよい。また、保護素子50は必須ではない。
更に、第1給電端子141は、第1コイル213の第1端及び第2コイル223の第1端にそれぞれ電気的に接続される。ここで、第1給電端子141と第2コイル223との間には、第1ダイオード61が電気的に接続される。特に、第1ダイオード61は、アノードが第2コイル223の第1端に電気的に接続され、カソードが第1給電端子141に電気的に接続される。また、第1給電端子141と第1コイル213との間には、第2ダイオード62が電気的に接続される。特に、第2ダイオード62は、アノードが第1コイル213の第1端に電気的に接続され、カソードが第1給電端子141に電気的に接続される。このように、第1ダイオード61及び第2ダイオード62は、第1給電端子141から第1コイル213及び第2コイル223に向かう電流を阻止する第1整流回路を構成する。
また、第2給電端子142は、第1コイル213の第2端及び第2コイル223の第2端にそれぞれ電気的に接続される。ここで、第2給電端子142と第2コイル223との間には、第3ダイオード63が電気的に接続される。特に、第3ダイオード63は、カソードが第2コイル223の第2端に電気的に接続され、アノードが第2給電端子142に電気的に接続される。また、第2給電端子142と第1コイル213との間には、第4ダイオード64が電気的に接続される。特に、第4ダイオード64は、カソードが第1コイル213の第2端に電気的に接続され、アノードが第2給電端子142に電気的に接続される。このように、第3ダイオード63及び第4ダイオード64が、第1コイル213及び第2コイル223から第2給電端子142に向かう電流を阻止する第2整流回路を構成する。
ここで、補助装置400は、補助装置接続部14の第1給電端子141と第2給電端子142との間に電気的に接続される。これによって、補助装置400は、第1コイル213及び第2コイル223に対して並列的に電気的に接続される。つまり、補助装置接続部14は、第1コイル213及び第2コイル223のそれぞれに並列に補助装置400を電気的に接続する。
制限スイッチ接続部15は、第1制限スイッチ510及び第2制限スイッチ520の接続に用いられる。制限スイッチ接続部15は、第1〜第4接続端子151〜154を備える。第1接続端子151は、第2コイル223の第2端に電気的に接続される。第2接続端子152は、操作器接続部13の第2操作端子132及び第4接点部222の第4常開接点222bにそれぞれ電気的に接続される。第3接続端子153は、第1コイル213の第2端に電気的に接続される。第4接続端子154は、操作器接続部13の第1操作端子131及び第3接点部212の第3常開接点212bにそれぞれ電気的に接続される。ここで、第1制限スイッチ510は、第3接続端子153と第4接続端子154との間に電気的に接続される。第2制限スイッチ520は、第1接続端子151と第2接続端子152との間に電気的に接続される。
分相コンデンサ接続部16は、分相コンデンサ600の接続に用いられる。分相コンデンサ接続部16は、第1及び第2接続端子161,162を備える。第1接続端子161は、第2駆動端子122に電気的に接続される。第2接続端子162は、第1駆動端子121に電気的に接続される。ここで、分相コンデンサ600は、分相コンデンサ接続部16の第1接続端子161と第2接続端子162との間に電気的に接続される。
第1保護装置接続部17は、第1保護装置700の接続に用いられる。第1保護装置接続部17は、第1及び第2接続端子171,172を備える。第1接続端子171は、第2保護装置接続部18を経て、第2電源端子112に電気的に接続される。第2接続端子172は、第3駆動端子123及び第3操作端子133に電気的に接続される。ここで、第1保護装置700は、第1保護装置接続部17の第1接続端子171と第2接続端子172との間に電気的に接続される。
第2保護装置接続部18は、第2保護装置800の接続に用いられる。第2保護装置接続部18は、第1及び第2接続端子181,182を備える。第1接続端子181は、第2電源端子112に電気的に接続される。ただし、第2電源端子112と第1接続端子181との間にはヒューズ40が存在する。第2接続端子182は、第1接続端子171に電気的に接続される。ここで、第2保護装置800は、第2保護装置接続部18の第1接続端子181と第2接続端子182との間に電気的に接続される。
1.3 動作
1.3.1 開動作
モータ200によりシャッタを開けるには、操作器300の第1スイッチ310をオンにすればよい(図2参照)。これによって、第1操作端子131と第3操作端子133との間が短絡する。そのため、第1電源端子111と第2電源端子112との間に、第2共通接点221c、第2常閉接点221a、第1コイル213、第1制限スイッチ510、第1スイッチ310、第3スイッチ330、第1保護装置700及び第2保護装置800を含む電路が構成される。この電路に電流が流れることで第1コイル213が励磁される。そして、第1リレー21では、第1共通接点211cが第1常開接点211bに電気的に接続される。また、第1リレー21では、第3共通接点212cが第3常開接点212bに電気的に接続される。そのため、第1スイッチ310がオフになっても、第1電源端子111と第2電源端子112との間に、第2共通接点221c、第2常閉接点221a、第1コイル213、第1制限スイッチ510、接点部212、第3スイッチ330、第1保護装置700及び第2保護装置800を含む電路が構成される。これによって、第1コイル213の励磁が維持される。このように、第1リレー21は、第1コイル213の第2端と第4操作端子134との間にあって第1コイル213の励磁中はオンになる接点部212を有する。
ここで、第1電源端子111が第2電源端子112よりも電位が高い場合、図2に示すように、電源100から第1電源端子111に電流I1が流入し、電流I1の一部の電流I11は、接点部211を介してモータ200に向かう。電流I11の一部は、第1駆動端子121に流れ込み、残りは分相コンデンサ600に流れ込む。その結果、第1駆動端子121と第3駆動端子123との間、及び、第2駆動端子122と第3駆動端子123との間に、位相が異なる電圧が印加され、モータ200が回転する。一方で、電流I1の残りの電流I12は、接点部221を通る。そして、電流I12の一部の電流I121が第1コイル213を通って第1制限スイッチ510に向かう。また、電流I12の残りの電流I122が第2ダイオード62、補助装置400、及び第4ダイオード64を通って、第1制限スイッチ510に向かう。
一方、第1電源端子111が第2電源端子112よりも電位が低い場合、電源100から第2電源端子112に電流が流入し、第2保護装置800、及び第1保護装置700を経由してモータ200に向かう。また、電源100から第2電源端子112に流入した電流は、第2保護装置800、第1保護装置700、第3スイッチ330、第1スイッチ310又は接点部212、第1制限スイッチ510、第1コイル213、及び接点部221を通って第1電源端子111に向かう。このとき、第2ダイオード62及び第4ダイオード64によって、補助装置400への電流の流入は制限される。つまり、モータ駆動装置10では、第1電源端子111が第2電源端子112よりも電位が高い期間だけ、電源100から補助装置400に電力が供給される。つまり、補助装置400は、電源100の半波で動作することになる。
なお、第3スイッチ330又は第1制限スイッチ510がオフになれば、第1コイル213に電流が流れなくなって、第1共通接点211cが第1常閉接点211aに電気的に接続される。これによって、第1駆動端子121及び第2駆動端子122が第1電源端子111から電気的に分離される。その結果、モータ200は停止する。また、第1保護装置700のスイッチ又は第2保護装置800のスイッチがオフになれば、第3駆動端子123が第2電源端子112から電気的に分離される。その結果、モータ200は停止する。
1.3.2 閉動作
モータ200によりシャッタを閉めるには、操作器300の第2スイッチ320をオンにすればよい(図3参照)。これによって、第2操作端子132と第3操作端子133との間が短絡する。そのため、第1電源端子111と第2電源端子112との間に、第1共通接点211c、第1常閉接点211a、第2コイル223、第2制限スイッチ520、第2スイッチ320、第3スイッチ330、第1保護装置700及び第2保護装置800を含む電路が構成される。この電路に電流が流れることで第2コイル223が励磁される。そして、第2リレー22では、第2共通接点221cが第2常開接点221bに電気的に接続される。また、第2リレー22では、第4共通接点222cが第4常開接点222bに電気的に接続される。そのため、第2スイッチ320がオフになっても、第1電源端子111と第2電源端子112との間に、第1共通接点211c、第1常閉接点211a、第2コイル223、第2制限スイッチ520、接点部222、第3スイッチ330、第1保護装置700及び第2保護装置800を含む電路が構成される。これによって、第2コイル223の励磁が維持される。このように、第2リレー22は、第2コイル223の第2端と第4操作端子134との間にあって第2コイル223の励磁中はオンになる接点部222を有する。
ここで、第1電源端子111が第2電源端子112よりも電位が高い場合、図3に示すように、電源100から第1電源端子111に電流I2が流入し、電流I2の一部の電流I21は、接点部221を介してモータ200に向かう。電流I21の一部は、第2駆動端子122に流れ込み、残りは分相コンデンサ600に流れ込む。その結果、第1駆動端子121と第3駆動端子123との間、及び、第2駆動端子122と第3駆動端子123との間に、位相が異なる電圧が印加され、モータ200が回転する。一方で、電流I2の残りの電流I22は、接点部211を通る。そして、電流I22の一部の電流I221が第2コイル223を通って第2制限スイッチ520に向かう。また、電流I22の残りの電流I222が第1ダイオード61、補助装置400、及び第3ダイオード63を通って、第2制限スイッチ520に向かう。
一方、第1電源端子111が第2電源端子112よりも電位が低い場合、電源100から第2電源端子112に電流が流入し、第2保護装置800、及び第1保護装置700を経由してモータ200に向かう。また、電源100から第2電源端子112に流入した電流は、第2保護装置800、第1保護装置700、第3スイッチ330、第2スイッチ320又は接点部222、第2制限スイッチ520、第2コイル223、及び接点部211を通って第1電源端子111に向かう。このとき、第1ダイオード63及び第3ダイオード63によって、補助装置400への電流の流入は制限される。つまり、モータ駆動装置10では、第1電源端子111が第2電源端子112よりも電位が高い期間だけ、電源100から補助装置400に電力が供給される。つまり、補助装置400は、電源100の半波で動作することになる。
なお、第3スイッチ330又は第2制限スイッチ520がオフになれば、第2コイル223に電流が流れなくなって、第2共通接点221cが第2常閉接点221aに電気的に接続される。これによって、第1駆動端子121及び第2駆動端子122が第1電源端子111から電気的に分離される。その結果、モータ200は停止する。また、第1保護装置700のスイッチ又は第2保護装置800のスイッチがオフになれば、第3駆動端子123が第2電源端子112から電気的に分離される。その結果、モータ200は停止する。
1.4 まとめ
以上述べたように、モータ駆動装置10は、第1コイル213及び第2コイル223のそれぞれに並列に補助装置400を電気的に接続する補助装置接続部14を備えている。そのため、補助装置接続部14に補助装置400を接続すれば、補助装置400にも電源接続部11を通じて電源100から電圧が印加される。したがって、モータ駆動装置10によれば、モータ200と補助装置400とを駆動できる。更に、補助装置接続部14は、第1コイル213及び第2コイル223のそれぞれに並列に補助装置400を電気的に接続するという比較的簡単な回路構成により実現できる。よって、モータ駆動装置10によれば、単純な回路構成でモータ200と補助装置400とを駆動できる。
2.変形例
本開示の実施形態は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に、上記実施形態の変形例を列挙する。
図4〜図6は、変形例のモータ駆動装置10Aを示す。モータ駆動装置10Aは、電源100の全周期に亘って補助装置接続部14から補助装置400への給電を可能としたものである。
図4に示すように、モータ駆動装置10Aでは、第1給電端子141が、第1コイル213及び第2コイル223の第1端だけではなく、第1コイル213及び第2コイル223の第2端にも電気的に接続される。更に、モータ駆動装置10Aでは、第2給電端子142が、第1コイル213及び第2コイル223の第2端だけではなく、第1コイル213及び第2コイル223の第1端にも電気的に接続される。
更に、モータ駆動装置10Aは、モータ駆動装置10の構成要素に加えて、第5〜第8ダイオード65〜68を備える。第5ダイオード65は、第1コイル213の第2端と第1給電端子141との間に電気的に接続される。特に、第5ダイオード65は、アノードが第1コイル213の第2端に電気的に接続され、カソードが第1給電端子141に電気的に接続される。第6ダイオード66は、第2コイル223の第2端と第1給電端子141との間に電気的に接続される。特に、第6ダイオード66は、アノードが第2コイル223の第2端に電気的に接続され、カソードが第1給電端子141に電気的に接続される。第7ダイオード67は、第2コイル223の第1端と第2給電端子142との間に電気的に接続される。特に、第7ダイオード67は、カノードが第2コイル223の第1端に電気的に接続され、アノードが第2給電端子142に電気的に接続される。第8ダイオード68は、第1コイル213の第1端と第2給電端子142との間に電気的に接続される。特に、第8ダイオード68は、カノードが第1コイル213の第1端に電気的に接続され、アノードが第2給電端子142に電気的に接続される。
モータ駆動装置10Aでは、第1ダイオード61、第2ダイオード62、第5ダイオード65、及び第6ダイオード66が、第1給電端子141から第1コイル213及び第2コイル223に向かう電流を阻止する第1整流回路を構成する。また、第3ダイオード63、第4ダイオード64、第7ダイオード67、及び第8ダイオード68が、第1コイル213及び第2コイル223から第2給電端子142に向かう電流を阻止する第2整流回路を構成する。
次に、モータ駆動装置10Aの動作について説明する。
モータ200によりシャッタを開けるには、操作器300の第1スイッチ310をオンにすればよい(図5参照)。これによって、第1電源端子111と第2電源端子112との間に、第2共通接点221c、第2常閉接点221a、第1コイル213、第1制限スイッチ510、第1スイッチ310、第3スイッチ330、第1保護装置700及び第2保護装置800を含む電路が構成される。この電路に電流が流れることで第1コイル213が励磁される。そして、第1リレー21では、第1共通接点211cが第1常開接点211bに電気的に接続される。また、第1リレー21では、第3共通接点212cが第3常開接点212bに電気的に接続される。そのため、第1スイッチ310がオフになっても、第1電源端子111と第2電源端子112との間に、第2共通接点221c、第2常閉接点221a、第1コイル213、第1制限スイッチ510、接点部212、第3スイッチ330、第1保護装置700及び第2保護装置800を含む電路が構成される。これによって、第1コイル213の励磁が維持される。
ここで、第1電源端子111が第2電源端子112よりも電位が高い場合は、モータ駆動装置10Aはモータ駆動装置10と同様の動作をする。一方、第1電源端子111が第2電源端子112よりも電位が低い場合、図5に示すように、電源100から第2電源端子112に電流I3が流入し、電流I3の一部の電流I31は、第3駆動端子123を介してモータ200に向かう。電流I31の一部は、第1駆動端子121から接点部211に向かい、残りは第2駆動端子122から分相コンデンサ600に向かう。その結果、第1駆動端子121と第3駆動端子123との間、及び、第2駆動端子122と第3駆動端子123との間に、位相が異なる電圧が印加され、モータ200が回転する。一方で、電流I3の残りの電流I32は、第3スイッチ330、第1スイッチ310又は接点部212、第1制限スイッチ510を通る。その後、電流I32の一部の電流I321が第1コイル213を通って接点部221に向かい、電流I32の残りの電流I322が第5ダイオード65、補助装置400、及び第8ダイオード68を通って、接点部221に向かう。このように、モータ駆動装置10Aでは、第1電源端子111が第2電源端子112よりも電位が高い期間だけではなく、第1電源端子111が第2電源端子112よりも電位が低い期間でも、電源100から補助装置400に電力が供給される。つまり、補助装置400は、電源100の全波で動作することになる。
なお、第3スイッチ330又は第1制限スイッチ510がオフになれば、第1コイル213に電流が流れなくなって、第1共通接点211cが第1常閉接点211aに電気的に接続される。これによって、第1駆動端子121及び第2駆動端子122が第1電源端子111から電気的に分離される。その結果、モータ200は停止する。また、第1保護装置700のスイッチ又は第2保護装置800のスイッチがオフになれば、第3駆動端子123が第2電源端子112から電気的に分離される。その結果、モータ200は停止する。
モータ200によりシャッタを閉めるには、操作器300の第2スイッチ320をオンにすればよい(図6参照)。これによって、第1電源端子111と第2電源端子112との間に、第1共通接点211c、第1常閉接点211a、第2コイル223、第2制限スイッチ520、第2スイッチ320、第3スイッチ330、第1保護装置700及び第2保護装置800を含む電路が構成される。この電路に電流が流れることで第2コイル223が励磁される。そして、第2リレー22では、第2共通接点221cが第2常開接点221bに電気的に接続される。また、第2リレー22では、第4共通接点222cが第4常開接点222bに電気的に接続される。そのため、第2スイッチ320がオフになっても、第1電源端子111と第2電源端子112との間に、第1共通接点211c、第1常閉接点211a、第2コイル223、第2制限スイッチ520、接点部222、第3スイッチ330、第1保護装置700及び第2保護装置800を含む電路が構成される。これによって、第2コイル223の励磁が維持される。
ここで、第1電源端子111が第2電源端子112よりも電位が高い場合は、モータ駆動装置10Aはモータ駆動装置10と同様の動作をする。一方、第1電源端子111が第2電源端子112よりも電位が低い場合、図6に示すように、電源100から第2電源端子112に電流I4が流入し、電流I4の一部の電流I41は、第3駆動端子123を介してモータ200に向かう。電流I41の一部は、第2駆動端子122から接点部221に向かい、残りは第1駆動端子121から分相コンデンサ600に向かう。その結果、第1駆動端子121と第3駆動端子123との間、及び、第2駆動端子122と第3駆動端子123との間に、位相が異なる電圧が印加され、モータ200が回転する。一方で、電流I4の残りの電流I42は、第3スイッチ330、第2スイッチ320又は接点部222、第2制限スイッチ520を通る。その後、電流I42の一部の電流I421が第2コイル223を通って接点部211に向かい、電流I42の残りの電流I422が第6ダイオード66、補助装置400、及び第7ダイオード67を通って、接点部211に向かう。このように、モータ駆動装置10Aでは、第1電源端子111が第2電源端子112よりも電位が高い期間だけではなく、第1電源端子111が第2電源端子112よりも電位が低い期間でも、電源100から補助装置400に電力が供給される。つまり、補助装置400は、電源100の全波で動作することになる。
なお、第3スイッチ330又は第2制限スイッチ520がオフになれば、第2コイル223に電流が流れなくなって、第2共通接点221cが第2常閉接点221aに電気的に接続される。これによって、第1駆動端子121及び第2駆動端子122が第1電源端子111から電気的に分離される。その結果、モータ200は停止する。また、第1保護装置700のスイッチ又は第2保護装置800のスイッチがオフになれば、第3駆動端子123が第2電源端子112から電気的に分離される。その結果、モータ200は停止する。
以上述べたように、モータ駆動装置10Aは、第1コイル213及び第2コイル223のそれぞれに並列に補助装置400を電気的に接続する補助装置接続部14を備えている。そのため、補助装置接続部14に補助装置400を接続すれば、補助装置400にも電源接続部11を通じて電源100から電圧が印加される。したがって、モータ駆動装置10Aによれば、モータ200と補助装置400とを駆動できる。更に、補助装置接続部14は、第1コイル213及び第2コイル223のそれぞれに並列に補助装置400を電気的に接続するという比較的簡単な回路構成により実現できる。よって、モータ駆動装置10Aによれば、単純な回路構成でモータ200と補助装置400とを駆動できる。
以下、モータ駆動装置10のその他の変形例について述べる。以下の変形例は、モータ駆動装置10Aにも適用可能であり得る。
一変形例では、第1給電端子141は、第1コイル213及び第2コイル223の第1端ではなく第2端に電気的に接続されてよい。また、第2給電端子142は、第1コイル213及び第2コイル223の第2端ではなく第1端に電気的に接続されてよい。第1給電端子141は、第1コイル213及び第2コイル223の第1端と第2端の少なくとも一方に電気的に接続され、第2給電端子142は、第1コイル213及び第2コイル223の第1端と第2端の少なくとも他方に電気的に接続されていればよい。
なお、第1リレー21及び第2リレー22として3回路の電磁リレーを利用してもよい。この場合、補助装置接続部14の第1給電端子141及び第2給電端子142を第1リレー21及び第2リレー22を利用して第1電源端子111及び第2電源端子112に接続することが可能となる。これによって、第1リレー21の第1コイル213又は第2リレー22の第2コイル223が励磁されているときだけ、補助装置接続部14から補助装置400への給電が可能となり得る。モータ駆動装置10では、第1リレー21及び第2リレー22として2回路の電磁リレーを用いながらも、第1コイル213又は第2コイル223が励磁されているときだけ、補助装置接続部14から補助装置400への給電か可能である。第1リレー21及び第2リレー22のサイズが同じであれば、3回路の電磁リレーよりも2回路の電磁リレーのほうが、接点部のサイズを大きくできる。これは、第1リレー21及び第2リレー22の低コスト化、耐久性の向上、電流容量の向上につながる。
一変形例では、モータ駆動装置10において、制限スイッチ接続部15、分相コンデンサ接続部16、第1保護装置接続部17、及び第2保護装置接続部18は必須ではない。制限スイッチ接続部15に関して言えば、第1接続端子151と第2接続端子152とが短絡された状態であってよい。また、第3接続端子153と第4接続端子154とが短絡された状態であってよい。分相コンデンサ接続部16に関して言えば、分相コンデンサ600は、予めモータ駆動装置10に設けられていてよい。また、モータ200によっては、分相コンデンサ600が不要な場合があり、この場合にも、分相コンデンサ接続部16は省略可能である。第1保護装置接続部17に関して言えば、第1接続端子171と第2接続端子172とが短絡された状態であってよい。第2保護装置接続部18に関して言えば、第1接続端子181と第2接続端子182とが短絡された状態であってよい。
一変形例では、電源100は、交流電源ではなく、直流電源であってもよい。つまり、モータ駆動装置10は、直流電源によってモータ200を駆動するように構成されていてよい。直流電源によりモータ200を駆動する構成自体は従来から周知であるから説明は省略する。
一変形例では、モータ200は、交流モータではなく、直流モータであってもよい。つまり、モータ駆動装置10は、モータ200に直流電源を供給するように構成されていてよい。直流電源を供給する構成自体は従来から周知であるから説明は省略する。
一変形例では、操作器300は、第1スイッチ310、第2スイッチ320、及び第3スイッチ330をユーザが直接的に操作する構成ではなく、無線信号によりユーザが間接的に操作できる構成であってよい。
一変形例では、補助装置400は、電磁ブレーキではなく、聴覚、視覚、又は触覚によってユーザに所定の報知を行う報知装置であってよい。このような報知装置によれば、モータ200の駆動によってシャッタが移動していること等をユーザに知らせることができ、注意を促すことができる。
3.態様
上記実施形態及び変形例から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。以下では、実施形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。
第1の態様は、モータ駆動装置(10;10A)であって、電源接続部(11)と、リレー回路(20)と、モータ接続部(12)と、操作器接続部(13)と、補助装置接続部(14)と、を備える。前記電源接続部(11)は、第1電源端子(111)及び第2電源端子(112)を有する。前記リレー回路(20)は、第1常閉接点(211a)、第1常開接点(211b)、第1共通接点(211c)及び第1コイル(213)を含む第1リレー(21)並びに第2常閉接点(221a)、第2常開接点(221b)、第2共通接点(221c)及び第2コイル(223)を含む第2リレー(22)を有する。前記リレー回路(20)は、前記第1共通接点(211c)及び前記第2共通接点(221c)が前記第1電源端子(111)に、前記第1常閉接点(211a)が前記第2コイル(223)の第1端に、前記第2常閉接点(221a)が前記第1コイル(213)の第1端に、それぞれ電気的に接続される。前記モータ接続部(12)は、前記第1常開接点(211b)及び前記第2常開接点(221b)と前記第2電源端子(112)との間にモータ(200)を電気的に接続する。前記操作器接続部(13)は、前記第1コイル(213)及び前記第2コイル(223)の第2端と前記第2電源端子(112)との間に操作器(300)を電気的に接続する。前記補助装置接続部(14)は、前記第1コイル(213)及び前記第2コイル(223)のそれぞれに並列に補助装置(400)を電気的に接続する。この態様によれば、単純な回路構成でモータ(200)と補助装置(400)とを駆動できる。
第2の態様は、第1の態様のモータ駆動装置(10;10A)に基づく。第2の態様では、前記第1リレー(21)は、前記第1コイル(213)の励磁中は前記第1共通接点(211c)を前記第1常開接点(211b)に電気的に接続する。前記第2リレー(22)は、前記第2コイル(223)の励磁中は前記第2共通接点(221c)を前記第2常開接点(221b)に電気的に接続する。この態様によれば、単純な回路構成でモータ(200)と補助装置(400)とを駆動できる。
第3の態様は、第1又は第2の態様のモータ駆動装置(10;10A)に基づく。第3の態様では、前記補助装置接続部(14)は、第1給電端子(141)と、第2給電端子(142)とを有する。前記第1給電端子(141)は、前記第1コイル(213)及び前記第2コイル(223)の第1端と第2端の少なくとも一方に電気的に接続される。前記第2給電端子(142)は、前記第1コイル(213)及び前記第2コイル(223)の第1端と第2端の少なくとも他方に電気的に接続される。この態様によれば、単純な回路構成でモータ(200)と補助装置(400)とを駆動できる。
第4の態様は、第3の態様のモータ駆動装置(10;10A)に基づく。第4の態様では、前記モータ駆動装置(10;10A)は、第1整流回路(61,62,65,66)と、第2整流回路(63,64、67,68)と、を更に備える。前記第1整流回路(61,62,65,66)は、前記第1給電端子(141)から前記第1コイル(213)及び前記第2コイル(223)に向かう電流を阻止する。前記第2整流回路(63,64,67,68)は、前記第1コイル(213)及び前記第2コイル(223)から前記第2給電端子(142)に向かう電流を阻止する。この態様によれば、モータ駆動装置(10;10A)の信頼性を高めることができる。
第5の態様は、第4の態様のモータ駆動装置(10;10A)に基づく。第5の態様では、前記第1給電端子(141)は、前記第1コイル(213)及び前記第2コイル(223)の第1端及び第2端に電気的に接続される。前記第2給電端子(142)は、前記第1コイル(213)及び前記第2コイル(223)の第1端及び第2端に電気的に接続される。前記第1整流回路は、第1ダイオード(61)と、第2ダイオード(62)と、を含む。前記第1ダイオード(61)は、前記第1整流回路は、前記第2コイル(223)の第1端にアノードが電気的に接続され、前記第1給電端子(141)にカソードが電気的に接続される。前記第2ダイオード(62)は、前記第1コイル(213)の第1端にアノードが電気的に接続され、前記第1給電端子(141)にカソードが電気的に接続される。前記第2整流回路は、第3ダイオード(63)と、第4ダイオード(64)と、を含む。前記第3ダイオード(63)は、前記第2整流回路は、前記第2コイル(223)の第2端にカソードが電気的に接続され、前記第2給電端子(142)にアノードが電気的に接続される。前記第4ダイオード(64)は、前記第1コイル(213)の第2端にカソードが電気的に接続され、前記第2給電端子(142)にアノードが電気的に接続される。前記第1整流回路は、第5ダイオード(65)と、第6ダイオード(66)と、を含む。前記第5ダイオード(65)は、前記第1コイル(213)の第2端にアノードが電気的に接続され、前記第1給電端子(141)にカソードが電気的に接続される。前記第6ダイオード(66)は、前記第2コイル(223)の第2端にアノードが電気的に接続され、前記第1給電端子(141)にカソードが電気的に接続される。前記第2整流回路は、第7ダイオード(67)と、第8ダイオード(68)と、を含む。前記第7ダイオード(67)は、前記第2整流回路は、前記第2コイル(223)の第1端にカソードが電気的に接続され、前記第2給電端子(142)にアノードが電気的に接続される。前記第8ダイオード(68)は、前記第1コイル(213)の第1端にカソードが電気的に接続され、前記第2給電端子(142)にアノードが電気的に接続される。この態様によれば、電源接続部(11)に交流電源が接続されている場合に、交流電圧の全周期に亘って補助装置(400)に給電できる。
第6の態様は、第1〜第5の態様のいずれか一つのモータ駆動装置(10;10A)に基づく。第6の態様では、前記モータ接続部(12)は、第1駆動端子(121)と、第2駆動端子(122)と、第3駆動端子(123)と、を有する。前記第1駆動端子(121)は、前記第1常開接点(211b)に電気的に接続される。前記第2駆動端子(122)は、前記第2常開接点(221b)に電気的に接続される。前記第3駆動端子(123)は、前記第2電源端子(112)に電気的に接続される。この態様によれば、単純な回路構成でモータ(200)と補助装置(400)とを駆動できる。
第7の態様は、第6の態様のモータ駆動装置(10;10A)に基づく。第7の態様では、前記モータ駆動装置(10;10A)は、前記第1共通接点(211c)が前記第1常開接点(211b)に電気的に接続されている場合は前記モータ(200)を第1方向に回転させる。前記モータ駆動装置(10;10A)は、前記第2共通接点(221c)が前記第2常開接点(221b)に電気的に接続されている場合は前記モータ(200)を前記第1方向と反対の第2方向に回転させる。この態様によれば、モータ(200)を双方向に回転させることができる。
第8の態様は、第1〜第7の態様のいずれか一つのモータ駆動装置(10;10A)に基づく。第8の態様では、前記操作器接続部(13)は、第1操作端子(131)と、第2操作端子(132)と、第3操作端子(133)と、を有する。前記第1操作端子(131)は、前記第1コイル(213)の第2端に電気的に接続される。前記第2操作端子(132)は、前記第2コイル(223)の第2端に電気的に接続される。前記第3操作端子(133)は、前記第2電源端子(112)に電気的に接続される。この態様によれば、モータ駆動装置(10;10A)の操作が容易に行える。
第9の態様は、第8の態様のモータ駆動装置(10;10A)に基づく。第9の態様では、前記第1操作端子(131)は、前記操作器(300)の第1スイッチ(310)を介して前記第3操作端子(133)に接続される。前記第2操作端子(132)は、前記操作器(300)の第2スイッチ(320)を介して前記第3操作端子(133)に接続される。この態様によれば、簡単な操作でモータ駆動装置(10;10A)を操作できる。
第10の態様は、第9の態様のモータ駆動装置(10;10A)に基づく。第10の態様では、前記操作器接続部(13)は、前記操作器(300)を介して前記第3操作端子(133)に電気的に接続される第4操作端子(134)を更に備える。前記第1リレー(21)は、前記第1コイル(213)の第2端と前記第4操作端子(134)との間にあって前記第1コイル(213)の励磁中はオンになる接点部(212)を有する。前記第2リレー(22)は、前記第2コイル(223)の第2端と前記第4操作端子(134)との間にあって前記第2コイル(223)の励磁中はオンになる接点部(222)を有する。この態様によれば、モータ(200)を駆動するために操作器(300)の第1スイッチ(310)又は第2スイッチ(320)をオンに維持し続ける必要がなくなる。
第11の態様は、第1〜第10の態様のいずれか一つのモータ駆動装置(10;10A)に基づく。第11の態様では、前記モータ(200)は、対象物の移動に用いられる。前記補助装置(400)は、前記補助装置接続部(14)からの給電時に前記対象物の移動を制限する電磁ブレーキである。この態様によれば、モータ(200)の停止時には補助装置(400)により対象物の移動を制限でき、モータ(200)により対象物を移動させるときは補助装置(400)による制限を解除できる。
第12の態様は、モータ装置であって、第1〜第11の態様のいずれか一つのモータ駆動装置(10;10A)と、前記モータ駆動装置(10;10A)の前記モータ接続部(12)に電気的に接続される前記モータ(200)と、を備える。この態様によれば、単純な回路構成でモータ(200)と補助装置(400)とを駆動できる。