JP6714164B2 - 電動機駆動装置、圧縮機および空気調和機 - Google Patents

電動機駆動装置、圧縮機および空気調和機 Download PDF

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Description

本発明は、巻線の状態を切換え可能な電動機を駆動する電動機駆動装置、圧縮機および空気調和機に関する。
巻線の状態を切換え可能な電動機を駆動する従来の電動機駆動装置として、エネルギー消費効率を向上させた空気調和機を実現する電動機駆動装置が特許文献1で提案されている。特許文献1に記載の電動機駆動装置は、低速の回転数領域および高速の回転数領域でそれぞれに適した巻線の結線状態を選択することにより、エネルギー消費効率の向上を実現している。
特開2009−216324号公報
従来の巻線状態を切換え可能な電動機を駆動する電動機駆動装置には、巻線状態の切換え指令をマイクロコンピュータ(以下、マイコンとする)のような演算処理装置を用いて生成する構成のものが存在する。巻線状態の切換え指令をマイコンなどが生成する従来の電動機駆動装置では、雷ノイズなどによる端子リセットまたは暴走によるウォッチドグタイマリセットといった予期せぬリセットが発生した場合について考慮されておらず、電動機の運転中にリセットが発生すると巻線状態が切換わる可能性があった。一般的にマイコンのような演算処理装置でリセットが発生した場合、全ての入出力ポートは入力ポートとなり、このときの演算処理装置の入出力ポートはハイインピーダンス状態となる。電動機の運転中に巻線状態が切換わった場合はサージ電圧が発生し、巻線の結線状態を切換える回路などに過大な電圧が印加されることにより故障する可能性がある。また、電動機として永久磁石電動機を用いた場合、電動機を高回転で運転している状態でリセットが発生すると高速の回転数領域での運転に適した巻線状態から低速の回転数領域での運転に適した巻線状態に切換わり、その結果、永久磁石電動機により生じる逆起電力が過大となり、電動機駆動装置が有する部品に耐圧を超えた電圧が印加されて電動機駆動装置が故障する可能性がある。このように、従来の電動機駆動装置は、予期せぬリセットが発生した場合に故障する可能性があるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、信頼性を高めた電動機駆動装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる電動機駆動装置は、電動機の巻線の状態を切換える巻線切換部と、巻線切換部に対する指令信号を生成する巻線切換指令部と、を備える。また、電動機駆動装置は、巻線切換指令部で生成された指令信号が入力され、入力された指令信号が巻線の状態を指令する第1の値の場合は入力された指令信号に対応する信号を巻線切換部へ出力し、入力された指令信号が第1の値とは異なる第2の値の場合は第2の値が入力される前に巻線切換部へ出力していた信号の出力を継続する巻線状態保持部を備える。また、電動機駆動装置は、巻線切換指令部が演算処理装置で実現され、演算処理装置でリセットが発生した場合の指令信号が第2の値となる。
本発明によれば、信頼性を高めた電動機駆動装置を実現できるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる空気調和機の構成例を示す図 実施の形態1にかかる巻線切換部、過電流保護回路および巻線状態保持部の詳細構成の一例を示す図 実施の形態1にかかる空気調和機の運転周波数と効率との関係の一例を示す図 スター結線を選択した場合の電動機の巻線の状態を示す図 デルタ結線を選択した場合の電動機の巻線の状態を示す図 実施の形態1にかかる電動機駆動装置が電動機の巻線の結線状態を切換える動作の一例を示すフローチャート 巻線状態保持部の入力信号SおよびRの状態と、巻線状態保持部の出力信号Qの状態と、リレーの状態と、固定子の結線状態との関係を示す図 固定子をスター結線からデルタ結線に切換える場合の巻線状態保持部への入力信号と巻線状態保持部の出力信号との関係を示す図 固定子をデルタ結線からスター結線に切換える場合の巻線状態保持部への入力信号と巻線状態保持部の出力信号との関係を示す図 巻線がスター結線の状態でリセットが発生した場合の巻線状態保持部への入力信号と巻線状態保持部の出力信号との関係を示す図 実施の形態2にかかる空気調和機の構成例を示す図 巻線がスター結線の状態でリセットが発生した場合の巻線状態保持部への入力信号と巻線状態保持部の出力信号との関係を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる電動機駆動装置、圧縮機および空気調和機を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。以下に示す各実施の形態では、セパレート型の空気調和機における圧縮機を構成する電動機を駆動する電動機駆動装置を例にとって説明を行う。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる空気調和機の構成例を示す図である。実施の形態1にかかる空気調和機1は、電動機駆動装置2、圧縮機100、四方弁200、室外熱交換器300、膨張弁400および室内熱交換器500を備える。空気調和機1の構成要素のうち、室内熱交換器500は図示を省略した室内機に設けられ、残りの構成要素は図示を省略した室外機に設けられる。
圧縮機100は、電動機3および圧縮部4を備える。電動機3は巻線の状態を切換え可能に構成された永久磁石電動機である。電動機3は、U相、V相およびW相のそれぞれの巻線を備えた固定子3aと、永久磁石回転子3bとを備える。以下の説明では永久磁石回転子3bを「回転子3b」と記載する。電動機3のU相、V相およびW相のそれぞれの巻線はスター結線およびデルタ結線のいずれか一方の結線状態に切換えられる。以下の説明では、U相、V相およびW相のそれぞれの巻線を、必要に応じて、それぞれ、U相巻線、V相巻線、W相巻線と称する場合がある。各巻線の結線状態は電動機駆動装置2が制御する。圧縮部4は電動機3により駆動され、後述する冷媒回路を循環する冷媒を圧縮する。
圧縮機100、四方弁200、室外熱交換器300、膨張弁400および室内熱交換器500は冷媒配管600を介して接続されて冷媒回路を構成する。冷媒回路は、冷媒が蒸発、凝縮するときに熱交換対象となる空気等に対して吸熱、放熱することを利用し、冷媒回路内を循環する冷媒の圧力を変化させながら空気調和運転等を行う。室外熱交換器300は、送風ファン(図示せず)により送風され、冷媒と空気との熱交換を行う。室内熱交換器500も同様に、送風ファン(図示せず)により冷媒と空気との熱交換を行う。
電動機駆動装置2には交流電源700が接続されている。電動機駆動装置2は、交流電源700から交流電力の供給を受けて電動機3を駆動する。
電動機駆動装置2は、コンバータ5、インバータ6、巻線切換部7、電流検出器8、電圧検出器9、過電流保護回路10、制御部11および巻線状態保持部13を備える。
コンバータ5は、交流電源700から供給される交流電力を直流電力に変換する。コンバータ5の形態は本実施の形態では特に限定はない。また、図1では交流電源700が単相の場合の例を示しているが、三相の場合であっても構わない。
インバータ6は、コンバータ5が出力する直流電力を三相交流電力に変換して、電動機3に供給する。インバータ6は、スイッチング素子SW1〜SW6と、スイッチング素子SW1〜SW6のそれぞれに逆並列接続されたダイオードD1〜D6と、スイッチング素子SW1〜SW6を駆動するための駆動回路(図示せず)とにより構成される。ここで、図1に示した構成例では、スイッチング素子SW1〜SW6をIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)とするが、この構成に限定するものではない。例えば、SiC(炭化珪素)を用いたMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)でスイッチング素子SW1〜SW6を構成してもよい。その場合、MOSFETのボディダイオードを使用することとし、ダイオードD1〜D6を省略してもよい。
巻線切換部7は、固定子3aのU相、V相およびW相のそれぞれの巻線をスター結線もしくはデルタ結線に切換える。巻線切換部7は、C接点メカ式リレーであるリレー7a、7bおよび7cと、その駆動回路(図示せず)とより構成される。ここで、U相巻線の一端をU1、他端をU2とする。同様に、V相巻線の一端をV1、他端をV2とし、W相巻線の一端をW1、他端をW2とする。U相巻線のU1側はインバータ6のスイッチング素子SW1とSW4の接続点Uと、リレー7cの端子bとに接続される。同様に、V相巻線のV1側はスイッチング素子SW2とSW5の接続点Vと、リレー7aの端子bとに接続され、W相巻線のW1側はスイッチング素子SW3とSW6の接続点Wと、リレー7bの端子bとに接続される。一方、U相巻線のU2側はリレー7aの端子cに接続され、V相巻線のV2側はリレー7bの端子cに接続され、W相巻線のW2側はリレー7cの端子cに接続される。また、巻線切換部7は、リレー7a、7bおよび7cの端子a同士が接続された構成となっている。詳細については後述するが、リレー7a、7bおよび7cの構成および動作は同一である。
ここで、図1では、C接点メカ式リレーを用いて巻線切換部7のリレー7a、7bおよび7cを構成する場合の例を示したが、この構成に限定するものではない。例えば、C接点メカ式リレーの代わりにA接点メカ式リレーとB接点メカ式リレーとを組み合わせてリレー7a、7bおよび7cを構成してもよい。また、メカ式リレーを用いずに、トライアックのような双方向半導体スイッチを用いた構成としてもよいし、ダイオードブリッジと単方向半導体スイッチとを組み合わせた構成としてもよい。
電流検出器8は、シャント抵抗8aおよび増幅器8bにより構成され、コンバータ5からインバータ6に供給される直流母線の直流電流を検出する。ここで、図1では、電流検出器8はシャント抵抗8aを用いた構成としているが、ホールセンサを使用した応答性のいい電流センサのようなものを用いた構成としてもよい。
電圧検出器9は、コンバータ5の出力である直流母線間の直流電圧を検出する。
過電流保護回路10は、電動機駆動装置2に予め決められた容量を超える過大な電流が流れるのを防止する回路である。過電流保護回路10は、電流検出器8による検出値に基づいて、電動機駆動装置2の異常の有無を判定し、異常を検出しない場合は後述する制御部11から入力される信号をインバータ6へ出力する。また、過電流保護回路10は、異常を検出した場合、制御部11から入力される信号の代わりに、インバータ6のスイッチング素子SW1〜SW6を強制的にOFF状態にして保持するための信号をインバータ6へ出力し、電動機駆動装置2に過大な電流が流れるのを防止する。予め決められた容量は、電動機駆動装置2の故障防止可能な電流容量もしくは電動機3の永久磁石回転子3bの減磁保護可能な電流容量の低い方の値を設定する。本実施の形態では減磁保護可能な電流容量の方が低い場合について記載する。
制御部11は、外部から入力される周波数指令と、電流検出器8による検出値と、電圧検出器9による検出値とに基づいて、インバータ6のスイッチング素子SW1〜SW6を駆動するためのPWM(Pulse Width Modulation)信号(図示したUP,UN,VP,VN,WP,WNが該当する)を生成し、過電流保護回路10へ出力する。また、制御部11は、巻線切換部7に対する指令信号である巻線切換え指令を生成する巻線切換指令部12を備える。ここで、制御部11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、A/D(Analog/Digital)変換器などを備えたDSP(Digital Signal Processor)、マイコンといった演算処理装置により実現することができる。
巻線状態保持部13は、制御部11の巻線切換指令部12が出力した巻線切換え指令に対応した巻線状態を保持するための信号を巻線切換部7に出力する。
次に、巻線切換部7、過電流保護回路10および巻線状態保持部13の詳細な構成例について図2を用いて説明する。図2は、巻線切換部7、過電流保護回路10および巻線状態保持部13の詳細構成の一例を示す図である。
巻線状態保持部13は、2個のNANDゲート(IC100,IC101)を用いた入力ローアクティブのリセットセットフリップフロップ(以下「RSフリップフロップ」と記載する)で構成されている。巻線状態保持部13には、巻線切換指令部12が生成した巻線切換え指令が信号SおよびRとして入力される。また、信号Sが入力される端子にはプルアップ抵抗R100が接続され、信号Rが入力される端子にはプルアップ抵抗R101が接続されている。プルアップ抵抗R100およびR101は、巻線切換指令部12を含む制御部11を実現する演算処理装置でリセットが発生して入出力ポートがハイインピーダンス状態になり、巻線状態保持部13に巻線切換指令部12が接続された状態から接続されない状態になった場合、すなわち、巻線状態保持部13に巻線切換指令部12の出力信号が入力される状態から巻線状態保持部13に巻線切換指令部12の出力信号が入力されない状態になった場合に備えて設けられている。これにより、巻線状態保持部13は、巻線切換指令部12を含む制御部11を実現する演算処理装置でリセットが発生したとしても、リセットが発生したときと同じ状態の信号を巻線切換部7に出力する。すなわち、巻線切換指令部12を含む制御部11を実現する演算処理装置でリセットが発生したとしても、巻線切換部7への入力信号が同じ状態を維持し続けることになり、電動機3の巻線の結線状態は切換わらない。また、RSフリップフロップの出力信号の一方である信号Qは巻線切換部7に入力される。他方の出力信号である信号Q(バー)の出力端子にはプルアップ抵抗R102が接続されている。なお、詳細については後述するが、巻線状態保持部13の出力(Q)がLowレベル(以下「L」と記載する)の場合はスター結線指令を意味し、巻線状態保持部13の出力(Q)がHighレベル(以下「H」と記載する)の場合はデルタ結線指令を意味する。
巻線切換部7は、上述したリレー7a〜7cに加えて、トランジスタQ100〜Q102と、ダイオードD100〜D102と、抵抗R200〜R205とを備える。この巻線切換部7は、巻線状態保持部13の出力(Q)が「L」の場合、トランジスタQ100、Q101およびQ102がOFFとなり、リレー7a、7bおよび7cのそれぞれの端子aと端子cとの間が導通する。また、巻線切換部7は、巻線状態保持部13の出力(Q)が「H」の場合には、トランジスタQ100、Q101およびQ102がONとなり、リレー7a、7bおよび7cのそれぞれの端子bと端子cとの間が導通する。
過電流保護回路10は、過電流保護レベル切換部10a、コンパレータ10b、ラッチ回路10cおよび強制OFF回路10dを備える。
過電流保護レベル切換部10aは、スイッチSW100と、抵抗R300〜R303とを備える。抵抗R300およびR301は、分圧回路を構成し、電源電圧Vccを分圧して第1の過電流保護レベルVoc1を生成する。抵抗R302およびR303は、分圧回路を構成し、電源電圧Vccを分圧して第2の過電流保護レベルVoc2を生成する。第1の過電流保護レベルVoc1および第2の過電流保護レベルVoc2はスイッチSW100に入力される。スイッチS100は、巻線状態保持部13の出力(Q)が「L」の場合に第1の過電流保護レベルVoc1を選択して出力し、巻線状態保持部13の出力(Q)が「H」の場合に第2の過電流保護レベルVoc2を選択して出力する構成である。ここで、第1の過電流保護レベルVoc1は、電動機3がスター結線時の回転子3bの減磁保護が可能なレベルの電圧とし、第2の過電流保護レベルVoc2は、電動機3がデルタ結線時の回転子3bの減磁保護が可能なレベルの電圧とする。また、「Voc1<Voc2」となるように設定する。
コンパレータ10bには、過電流保護レベル切換部10aから出力された信号(Voc1またはVoc2)と、上述した電流検出器8から出力された信号(Idc)とが入力される。コンパレータ10bは、2つの入力信号を比較し、過電流保護レベル切換部10aの出力信号である過電流保護レベル(Voc1またはVoc2)をIdcが超えている状態では「L」を出力する。ラッチ回路10cは、コンパレータ10bの出力が「L」になると、出力を「L」に保持する。強制OFF回路10dには、ラッチ回路10cから出力された信号と、制御部11から出力されたPWM信号(UP,VP,WP,UN,VN,WN)とが入力される。強制OFF回路10dは、ラッチ回路10cの出力信号が「H」の場合は制御部11から入力されたPWM信号をそのまま出力する。また、強制OFF回路10dは、ラッチ回路10cの出力信号が「L」になると、制御部11から入力されたPWM信号の代わりに、インバータ6の各スイッチング素子(SW1,SW2,SW3,SW4,SW5,SW6)がOFF状態となる信号を生成して出力する。
このように、過電流保護回路10は、電流検出器8からの入力信号が過電流保護レベルを超えると動作し、インバータ6から電動機3への電力供給を停止させる。また、過電流保護回路10は、過電流保護レベルを、電動機3の巻線の結線状態に応じて切り替える。
次に、電動機駆動装置2の動作について説明する。図3は、空気調和機1の運転周波数と効率との関係の一例を示す図である。図3では、電動機3の固定子3aをスター結線にした場合とデルタ結線にした場合のそれぞれにおける周波数と総合効率の関係を示している。図3に示した周波数は電動機3の運転周波数のことであり、総合効率は電動機駆動装置2の効率と電動機3の効率とを掛け合わせた効率のことである。図3に示した周波数と総合効率との関係より、高速運転が要求される場合はデルタ結線を選択し、低速運転が要求される場合はスター結線を選択することで、ハイパワー運転と省エネ性の優れた運転を両立できることがわかる。そのため、空気調和機1では、高速運転が要求される場合はデルタ結線を選択し、低速運転が要求される場合はスター結線を選択する。具体的には、空気調和機1では、運転周波数が図3に示した周波数fx以上の場合はデルタ結線を選択し、運転周波数が周波数fx未満の場合はスター結線を選択する。
固定子3aの巻線は、巻線切換部7によりスター結線もしくはデルタ結線に切換えられる。巻線状態保持部13の出力(Q)がスター結線指令の場合、リレー7a、7bおよび7cのそれぞれの端子aと端子cとの間が導通状態となる。この結果、固定子3aのU相のU2側、V相のV2側およびW相のW2側が接続され、電動機3は、図4に示した巻線状態、すなわち、スター結線の状態となる。また、巻線状態保持部13の出力(Q)がデルタ結線指令の場合、リレー7a、7bおよび7cのそれぞれの端子bと端子cとの間が導通状態となる。この結果、固定子3aのU相のU2側とV相のV1側、V相のV2側とW相のW1側、および、W相のW2側とU相のU1側が接続され、電動機3は、図5に示した巻線状態、すなわち、デルタ結線の状態となる。なお、図4および図5においては、巻線の結線状態を見やすくするため、巻線切換部7の記載を省略して示している。
つづいて、電動機駆動装置2が電動機3の巻線の結線状態を切換える動作について、図6を用いて説明する。図6は、電動機駆動装置2が電動機3の巻線の結線状態を切換える動作の一例を示すフローチャートである。
電動機駆動装置2において、制御部11は、電動機3が停止状態のときに電動機駆動指令を受ける(ステップS1)。電動機駆動指令は、ゼロよりも大きい値の周波数指令とする。なお、予め決められた正の数よりも大きい値の周波数指令を電動機駆動指令としてもよい。制御部11は、電動機駆動指令を受けると、外部から入力される周波数指令が、図3に示した周波数fx以上になるかどうか、すなわち、スター結線時の総合効率とデルタ結線時の総合効率がクロスする周波数fx以上になるかどうかを推定する(ステップS2)。例えば、制御部11は、空気調和機1の設定温度と、室温とに基づいて、周波数指令がfx以上になるかどうかを推定する。この場合、例えば、制御部11は、設定温度と室温との差が予め決められたしきい値以上の場合は周波数指令が周波数fx以上になると推定し、設定温度と室温との差がしきい値未満の場合は周波数指令が周波数fx以上にならないと推定する。使用するしきい値は暖房運転時と冷房運転時とで異なる値としてもよい。制御部11は、電動機3が停止する前に入力された周波数指令に基づいて、周波数指令がfx以上になるかどうかを推定してもよい。この場合、例えば、制御部11は、電動機3が停止する前に入力された周波数指令が上昇傾向にあり、かつ周波数fxと最後に入力された周波数指令との差が予め決められているしきい値以下の場合は周波数指令が周波数fx以上になると推定する。一方、電動機3が停止する前に入力された周波数指令が下降傾向にあり、かつ最後に入力された周波数指令と周波数fxとの差が予め決められているしきい値以下の場合、制御部11は、周波数指令が周波数fx以上にならないと推定する。周波数指令が周波数fx以上になるか否かの推定は他の方法で行っても構わない。
周波数指令が周波数fx以上になると推定した場合(ステップS2:Yes)、制御部11は、デルタ結線を選択し、巻線切換指令部12がデルタ結線指令を出力する(ステップS3)。周波数指令が周波数fx以上にならないfx未満の範囲と推定される場合(ステップS2:No)、制御部11は、スター結線を選択し、巻線切換指令部12がスター結線指令を出力する(ステップS4)。電動機3の巻線の結線状態の選択が終了すると、制御部11は、PWM信号の生成および出力を開始し、電動機3を駆動する(ステップS5)。
制御部11は、デルタ結線を選択している場合(ステップS6:Yes)、電動機3の運転周波数が周波数fx未満かどうかを判定する(ステップS7)。このステップS7において、制御部11は、電動機3の運転周波数の情報を、外部から入力される周波数指令と、電流検出器8の検出値と、電圧検出器9の検出値とに基づいて推定して求める。制御部11は、圧縮機100から取得する電動機3の運転周波数の代わりに、周波数指令が表す周波数を使用してもよい。すなわち、制御部11は、周波数指令が表す周波数を電動機3の運転周波数とみなして処理を行ってもよい。また、制御部11は、周波数指令に基づいて電動機3の運転周波数を求めるようにしてもよい。運転周波数が周波数fx未満の場合(ステップS7:Yes)、制御部11は、運転周波数が周波数fx未満となってから経過した時間の計測を行い(ステップS8)、運転周波数が周波数fx未満となってからの経過時間が予め決められた一定時間Tdlt(例えば10分)を超えたかどうか、すなわち、計測を開始してから一定時間Tdltが経過したかどうかを判定する(ステップS10)。計測を開始してから一定時間Tdltが経過した場合(ステップS10:Yes)、制御部11は、電動機3を停止させる(ステップS11)。その後、電動機3が完全に停止できた状態になる一定時間(例えば3分)が経過すると、ステップS1に戻り、電動機3を再駆動させる(図示せず)。
一方、運転周波数が周波数fx以上の場合(ステップS7:No)、制御部11は、運転周波数が周波数fx未満となってから経過した時間の計測値をクリアし(ステップS9)、ステップS7に戻って動作を継続する。また、運転周波数が周波数fx未満となってからの経過時間が一定時間Tdltに達していない場合(ステップS10:No)、制御部11は、ステップS7に戻って動作を継続する。なお、ステップS7〜S10に示した処理は、選択しているデルタ結線をスター結線に切換える必要があるか否かを判定する動作に該当する。
制御部11は、デルタ結線を選択していない、すなわちスター結線を選択している場合(ステップS6:No)、電動機3の運転周波数が周波数fx以上かどうかを判定する(ステップS12)。運転周波数が周波数fx以上の場合(ステップS12:Yes)、制御部11は、運転周波数が周波数fx以上となってから経過した時間の計測を行い(ステップS13)、運転周波数が周波数fx以上となってからの経過時間が予め決められた一定時間Tstr(例えば10分)を超えたかどうか、すなわち、計測を開始してから一定時間Tstrが経過したかどうかを判定する(ステップS15)。計測を開始してから一定時間Tstrが経過した場合(ステップS15:Yes)、制御部11は、電動機3を停止させる(ステップS11)。その後、電動機3が完全に停止できた状態になる一定時間(例えば3分)が経過すると、ステップS1に戻り、電動機3を再駆動させる(図示せず)。
一方、運転周波数が周波数fx未満の場合(ステップS12:No)、制御部11は、運転周波数が周波数fx以上となってから経過した時間の計測値をクリアし(ステップS14)、ステップS12に戻って動作を継続する。また、上記の計測した時間が一定時間Tstrに達していない場合(ステップS15:No)、制御部11は、ステップS12に戻って動作を継続する。なお、ステップS12〜S15に示した処理は、選択しているスター結線をデルタ結線に切換える必要があるか否かを判定する動作に該当する。
以下、巻線状態保持部13および巻線切換部7が図2の構成である場合を例に取って、電動機駆動装置2の動作を説明する。図7は、巻線状態保持部13の入力信号SおよびRの状態と、巻線状態保持部13の出力信号Qの状態と、リレー7a,7b,7cの状態と、固定子3aの結線状態との関係を示す図である。
巻線状態保持部13への入力信号SおよびRの組み合わせが「S=H,R=H」の場合、巻線状態保持部13の出力信号(Q)は前回の出力状態を維持する。巻線切換指令部12を含む制御部11を実現する演算処理装置でリセットが発生した場合、「S=H,R=H」となる。巻線状態保持部13への入力信号SおよびRの組み合わせが「S=H,R=L」の場合、巻線状態保持部13の出力信号(Q)は「Q=L」となり、各リレー(7a,7b,7c)の状態は端子aと端子cとの間が導通する「a−c間導通」となり、固定子3aの結線状態は「スター結線」となる。一方、巻線状態保持部13への入力信号SおよびRの組み合わせが「S=L,R=H」の場合、巻線状態保持部13の出力信号(Q)は「Q=H」となり、各リレー(7a,7b,7c)の状態は端子bと端子cとの間が導通する「b−c間導通」となり、固定子3aの結線状態は「デルタ結線」となる。また、巻線状態保持部13への入力信号SおよびRの組み合わせが「S=L,R=L」の場合、巻線状態保持部13の出力信号(Q)は「Q=H」となるが、その対となる出力信号(Q(バー))も「H」となる。この状態から「S=H,R=H」となった場合、出力信号(Q)は不定となる。そのため、「S=L,R=L」の設定は禁止とする。すなわち、巻線切換指令部12は「S=L,R=L」となる巻線切換え指令を出力することはしない。ここで、巻線状態保持部13としては「Q=L」がスター結線指令、「Q=H」がデルタ結線指令となる。また、巻線切換指令部12としては「S=H,R=L」がスター結線指令となり、「S=L,R=H」がデルタ結線指令となる。「S=H,R=L」および「S=L,R=H」は巻線の状態を指令する第1の値に相当し、「S=H,R=H」はリセットが発生する前の巻線の状態の維持を指令する第2の値に相当する。
つづいて、巻線切換指令部12の動作について説明する。図8は、電動機駆動指令を受けて固定子3aをスター結線からデルタ結線に切換える場合の巻線状態保持部13への入力信号と巻線状態保持部13の出力信号との関係を示す図であり、図9は、固定子3aをデルタ結線からスター結線に切換える場合の巻線状態保持部13への入力信号と巻線状態保持部13の出力信号との関係を示す図である。図8および図9に示したように、電動機駆動装置2では、巻線状態保持部13への入力信号S,Rが同時に「L」となるのを防ぐため、巻線切換え指令を切換える直前に出力信号SおよびRが同時に「H」となる区間を一定時間設けている。出力信号SおよびRが同時に「H」となる区間の長さTxは1ms程度とする。このように、巻線切換指令部12は、巻線切換え指令を切換える直前および後述するリセット解除後以外は、保持状態の指令(S=H,R=H)ではなく、スター結線指令(S=H,R=L)もしくはデルタ結線指令(S=L,R=H)の出力を続ける。これにより、巻線切換指令部12の出力信号S,Rにノイズが重畳するなどした場合に予期せぬ巻線切換えが発生するのを防止できる。
ところで、制御部11をマイコンのような演算処理装置を用いて実現した場合、雷ノイズなどによる端子リセット、プログラムの暴走に伴うウォッチドグタイマリセットなどのリセットが生じると、一般的に、演算処理装置の全ての入出力ポートは入力ポートとなり、巻線切換指令部12の出力信号が巻線状態保持部13に接続されていない状態(演算処理装置のポートとしてはハイインピーダンス状態)になる。そして、雷ノイズなどによるリセットが生じた時点で電動機3が高回転で運転している可能性がある。この場合、リセットが発生する前の巻線状態はデルタ結線であり、リセット動作またはリセット動作実行後の処理で巻線状態をデルタ結線からスター結線に切換えてしまうと、サージ電圧による巻線切換部7の故障は免れたとしても、電動機3により生じる逆起電力が過大となるため、電動機駆動装置2の耐圧を超えて電動機駆動装置2が故障する可能性がある。なお、理論的にはスター結線の場合はデルタ結線の場合の√3倍の逆起電力が電動機3で発生する。
しかし、図2に示した構成とした場合、巻線状態保持部13の2つの入力端子にはプルアップ抵抗R100,R101が接続されている。そのため、巻線切換指令部12を含む制御部11を実現している演算処理装置でリセットが発生し、その結果、巻線切換指令部12から巻線状態保持部13への信号入力が無くなったとしても、巻線状態保持部13の入力信号S,Rは共に「H」となる。よって、巻線状態保持部13の出力信号Qは、それまで出力していた状態を保持することができる。また、電動機3が停止状態で電動機駆動指令を受け、電動機3の駆動を開始するまでは、巻線切換指令部12の出力は巻線状態を保持する指令(S=H,R=H)とする。この場合の巻線状態保持部13への入力信号S,Rと巻線状態保持部13の出力信号Qとの関係は図10に示したものとなる。図10は、巻線がスター結線の状態でリセットが発生した場合の巻線状態保持部13への入力信号と巻線状態保持部13の出力信号との関係を示す図である。このようにすることで、制御部11を実現している演算処理装置でリセットが発生した場合に電動機3の巻線の結線状態が切換わってしまうのを防止することができる。よって、リセットが発生する時点で電動機3が高回転で運転していたとしても、電動機3の巻線の結線状態がデルタ結線からスター結線に切換わってしまい電動機3で発生する逆起電力が過大となるのを防止でき、逆起電力により電動機駆動装置2が故障してしまうのを防止することができる。
以上のように、本実施の形態にかかる電動機駆動装置2は、電動機3の巻線の結線状態を切換える巻線切換部7と、電動機3の巻線切換え指令を生成する巻線切換指令部12と、巻線切換指令部12から出力される巻線切換え指令を受けとり、受け取った巻線切換え指令がデルタ結線およびスター結線指令のいずれにも該当しない場合、巻線切換え指令を受け取る前に出力していた信号と同じ信号を巻線切換部7へ出力する巻線状態保持部13と、を備える。これにより、巻線切換え指令を生成する巻線切換指令部12をマイコンのような演算処理装置を用いて実現した場合に、電動機3が運転中に雷ノイズなどによる予期せぬリセットが発生しても巻線の結線状態が切換わることがない。本実施の形態によれば、巻線切換指令部12を実現する演算処理装置でリセットが発生した場合に故障するのを防止し、確実に運転復帰することが可能な、信頼性の高い電動機駆動装置2を実現できる。また、電動機駆動装置2は、電動機3の運転中に巻線の結線状態の切換えが生じることがないので、効率面で有利な永久磁石電動機を電動機3に採用できるという効果を有する。
また、電動機駆動装置2の過電流保護回路10の過電流保護レベルを巻線切換指令部12の出力に従い切換えることとしたので、巻線の結線状態と過電流保護レベルの状態とを確実に一致させることができる。そのため、減磁保護を含む電動機3および電動機駆動装置2の過電流保護を確実に行うことができる。
また、巻線状態保持部13をRSフリップフロップの構成とし、特定の区間、具体的には巻線の結線状態の切換えを行う区間およびリセット解除後の区間以外では、電動機3が運転中の状態を含め、巻線状態保持部13が巻線切換部7に対して巻線切換え指令を出力し続けるため、巻線切換指令部12の出力信号にノイズが重畳した場合に巻線の結線状態が切換わるのを防ぐことができる。
また、電動機3が運転中に巻線の結線状態の切換えを行わないようにしているので、巻線切換部7を接点寿命のあるメカ式リレーで実現しても空気調和機1の製品保証期間を十分に確保することが可能となる。メカ式リレーは導通損失が小さい特徴があり、巻線切換部7における損失を極力抑えることができる。
なお、本実施の形態にかかる電動機駆動装置2は、電動機3が低速の回転領域で運転する場合はスター結線を選択し、高速の回転領域で運転する場合はデルタ結線を選択することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、特開2012−227980号公報で開示されているような、固定子巻線の巻数を切換えることが可能な構成を用いて、低速の回転領域で運転する場合は固定子巻線の巻数が多くなる構成を選択し、高速の回転領域で運転する場合は固定子巻線の巻数が少なくなる構成を選択して、ハイパワー運転と省エネ性の優れた運転とを両立させるようにしてもよい。また、特開2000−278992号公報で開示されているような、巻線が直列に接続された結線状態および巻線が並列に接続された結線状態の中から結線状態を選択する構成を用いて、低速の回転領域では巻線が直列接続された構成を選択し、高速の回転領域では巻線が並列接続された構成を選択して、ハイパワー運転と省エネ性の優れた運転を両立させるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、電動機駆動装置2が、2種類の結線状態の一方を選択して切換えを行う場合について説明したが、選択可能な結線状態を3種類以上とし、その中の1つを選択して切換えを行う構成としてもよい。また、上述した、スター結線とデルタ結線との間での切換え、巻数の切換え、直列接続された巻線と並列接続された巻線との間での切換えを組み合わせ、これらの中のいずれか1つの結線状態を電動機3の回転速度に応じて選択する構成としてもよい。
また、本実施の形態では、巻線状態保持部13をRSフリップフロップで構成する場合の例を説明したが、これに限定されるものではない。巻線状態保持部13が有する機能と同様の機能を、例えば、Dフリップフロップ(ディレイフリップフロップ)、JKフリップフロップのような構成を用いて実現することも可能である。
実施の形態2.
図11は、実施の形態2にかかる空気調和機の構成例を示す図である。実施の形態2にかかる空気調和機1aは、実施の形態1にかかる空気調和機1の電動機駆動装置2を電動機駆動装置2aとしたものである。また、電動機駆動装置2aは、電動機駆動装置2における、巻線切換指令部12を備える制御部11を、巻線切換指令部12aを備える制御部11aとしたものである。電動機駆動装置2aは、巻線切換指令部12aを除いて電動機駆動装置2と同じものである。そのため、巻線切換指令部12a以外の構成要素については電動機駆動装置2の対応する構成要素と同じ符号を付して説明を省略する。
電動機駆動装置2aは、巻線状態保持部13から出力される信号、すなわち、巻線切換部7に入力される信号と同じ信号が巻線切換指令部12aにフィードバックされる構成となっている。
巻線切換指令部12aの動作について、図12を用いて説明する。図12は、巻線がスター結線の状態でリセットが発生した場合の巻線状態保持部13への入力信号と巻線状態保持部13の出力信号との関係を示す図である。
図12に示したように、巻線がスター結線の状態で電動機3が運転中に巻線切換指令部12aを含む制御部11を実現する演算処理装置でリセットが発生した場合、リセット直後は巻線切換指令部12aの出力信号が巻線状態保持部13に接続されていない状態(演算処理装置のポートがハイインピーダンス状態)となり、巻線状態保持部13の入力信号S,Rはプルアップ抵抗R100,R101により、「H」状態となる(図12の(1))。一方、巻線状態保持部13の出力信号Qはリセット直前の出力値が保持されるので、リセット直後もスター結線を示す「Q=L」となる。この巻線状態保持部13の出力信号Qが巻線切換指令部12aにフィードバックされ、巻線切換指令部12aは、フィードバックされた出力信号Qの値に対応した巻線状態となる値の巻線切換え指令を出力初期値とする。図12に示したケースでは、スター結線を示す信号がフィードバックされるため、巻線切換指令部12aは「S=H,R=L」を出力初期値とする(図12の(2))。
以上のように、本実施の形態にかかる電動機駆動装置2aは、巻線状態保持部13から巻線切換部7へ出力される信号を巻線切換指令部12aへフィードバックする構成とし、巻線切換指令部12aは、リセットが発生した後の巻線切換え指令の初期値を、フィードバックされた信号の値に対応する値とする。これにより、巻線切換指令部12aを実現する演算処理装置でリセットが発生してから電動機3が駆動を再開するまでの間に巻線切換指令部12aの出力信号にノイズが重畳した場合に予期せぬ巻線切換えが発生するのを防ぐことができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1,1a 空気調和機、2,2a 電動機駆動装置、3 電動機、3a 固定子、3b 永久磁石回転子、4 圧縮部、5 コンバータ、6 インバータ、7 巻線切換部、7a,7b,7c リレー、8 電流検出器、8a シャント抵抗、8b 増幅器、9 電圧検出器、10 過電流保護回路、10a 過電流保護レベル切換部、10b コンパレータ、10c ラッチ回路、10d 強制OFF回路、11,11a 制御部、12,12a 巻線切換指令部、13 巻線状態保持部、100 圧縮機、200 四方弁、300 室外熱交換器、400 膨張弁、500 室内熱交換器、600 冷媒配管、700 交流電源。

Claims (13)

  1. 電動機の巻線の状態を切換える巻線切換部と、
    前記巻線切換部に対する指令信号を生成する巻線切換指令部と、
    前記巻線切換指令部で生成された前記指令信号が入力され、入力された指令信号が前記巻線の状態を指令する第1の値の場合は入力された指令信号に対応する信号を前記巻線切換部へ出力し、前記入力された指令信号が前記第1の値とは異なる第2の値の場合は当該第2の値が入力される前に前記巻線切換部へ出力していた信号の出力を継続する巻線状態保持部と、
    を備え
    前記巻線切換指令部が演算処理装置で実現され、
    前記演算処理装置でリセットが発生した場合の前記指令信号が前記第2の値となる、
    ことを特徴とする電動機駆動装置。
  2. 前記第2の値は、前記リセットが発生する前の前記巻線の状態の維持を表す、
    ことを特徴とする請求項に記載の電動機駆動装置。
  3. 前記巻線切換指令部は、前記巻線状態保持部が前記巻線切換部へ出力する信号のフィードバックを受け、前記指令信号を前記第2の値から前記第1の値に変更する際の前記第1の値を、フィードバックされた前記信号に基づいて決定する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電動機駆動装置。
  4. 前記第1の値は、前記巻線の結線状態を表す、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一つに記載の電動機駆動装置。
  5. 前記第1の値が表す結線状態を、デルタ結線またはスター結線とする、
    ことを特徴とする請求項に記載の電動機駆動装置。
  6. 前記第1の値が表す結線状態を、複数の巻線が直列接続された構成または複数の巻線が並列接続された構成とする、
    ことを特徴とする請求項に記載の電動機駆動装置。
  7. 前記第1の値は、前記巻線の巻数を表す、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一つに記載の電動機駆動装置。
  8. 予め決められた容量を超える電流が前記電動機駆動装置に流れるのを防止する過電流保護回路、
    を備え、
    前記過電流保護回路が動作するレベルである過電流保護レベルを、前記巻線の状態に従い切換える、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一つに記載の電動機駆動装置。
  9. 前記巻線状態保持部をリセットセットフリップフロップで構成する、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一つに記載の電動機駆動装置。
  10. 前記巻線切換部をメカ式リレーで構成する、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一つに記載の電動機駆動装置。
  11. 前記電動機を永久磁石電動機とする、
    ことを特徴とする請求項1から1のいずれか一つに記載の電動機駆動装置。
  12. 請求項1から1のいずれか一つに記載の電動機駆動装置により駆動される電動機を備えることを特徴とする圧縮機。
  13. 請求項1に記載の圧縮機を備えることを特徴とする空気調和機。
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