JP6704279B2 - マスキング材 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば被処理部材の面処理(特に微細加工処理)を行う際に有用な、当該面処理を施したくない部位をマスキングするために被処理部材に貼付されるマスキング材に関する。
従来から、被処理部材に対し塗装やメッキ等の面処理を施す際、被処理部材において面処理を施したくない部位の保護目的でのマスキング材が提案されている。例えば、特許文献1には、無機フィラーを含有するフィルムに粘着層が設けられているマスキングフィルムが開示されている。ここで、粘着層を構成する粘着剤としては、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリエーテル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、フッ素系粘着剤及びゴム系粘着剤等から選択される一種又は二種以上の粘着剤が使用される。
特開2015−227486号公報
このように、従来の多くのマスキングテープは、フィルムと通常の粘着剤とを積層させたものである。ここで、本発明者らは、微細加工処理(例えば、被処理部材に配線パターンを形成する処理)において当該構成のマスキング材を使用した場合、マスキング材の粘着剤層が被処理部材表面の微細な凹凸に追従できずに所望の粘着力が発揮できず、加工途中でマスキング材の位置ずれや剥離が発生する場合がある、との知見を得た。
そして、粘着力をより強くすると、微細加工処理においてマスキング材の粘着剤層の糊が被処理部材上に残る場合がある(特に、溶射等の高温処理)との知見を得た。この場合、ブラシ等の機械的手段にて、被処理部材に付着した糊を一部であれば取り去ることも可能である。しかしながら、当該手段にて糊を被処理部材から除去したとしても、僅かに糊が残る。微細加工(例えば微細な配線パターンの加工)では、このような糊残りは僅かであっても問題となり得るし、より強力な手段で糊を除去しようとすると加工部分を損傷させてしまうという問題が発生する。
そこで、本発明は、被処理部材のマスキング時にマスキング材が被処理部材表面に追従して高い粘着力を発揮し、そして、被処理部材の処理後にマスキング材を剥離する際、糊残りが殆ど発生せず、しかも、仮に糊残りが発生した場合であっても当該糊を容易且つ確実に除去可能な手段を提供することを課題とする。
本発明者らは、種々の素材や条件等を検証した結果、まず、マスキング材の基材層として繊維を用いた上、水再溶解性又は水再分散性の粘着層を特定の厚さにて前記基材層に設けることにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
具体的には、本発明は、繊維層と、前記繊維層に積層された厚さ5〜50μmの層であって、水再溶解性又は水再分散性の粘着層と、を少なくとも有する積層体であることを特徴とするマスキング材である。
本発明によれば、被処理部材にマスキング材を貼りつける際、被処理部材表面とマスキング材の粘着層とを強く粘着させることができ、とくに、粘着層の粘着面を湿潤状態として変形性を持たせることで、被処理部材表面の粘着層厚さ未満の微細凹凸に対してマスキング材の粘着層の追従性がよくなり、そして、基材を繊維層とすることで粘着層の変形により生じる応力を緩和、より詳しくは粘着層の、周囲と比較して厚めになっている粘着剤が貼り付けの際に繊維層の変形により逃げさせることができ、より強い粘着力を発揮させることが可能となる。その結果、特に微細加工における、加工途中でマスキング材の位置ずれや剥離を有効に防止することができる。そして、被処理部材の処理後にマスキング材を剥離する際、糊残りが殆ど発生せず、しかも、仮に糊残りが発生した場合であっても当該糊を容易且つ確実に除去することが可能となる。
また、マスキング材の基材を繊維層とすることで、熱が発生する微細加工処理における被処理部材とマスキング材との熱膨張・収縮率の差により発生する歪を吸収させることができ、被処理部材に対するマスキング材の寸法安定性(形態安定性)を向上させることができる。
図1は、実施例で使用したマスキング材の上面図である。
以下、本発明に係るマスキング材、本発明に係るマスキング材の製造方法、本発明に係るマスキング材の用途、を順に説明する。
≪マスキング材≫
〈全体構造〉
本発明に係るマスキング材は、繊維層と、前記繊維層に積層された厚さ5〜50μmの層であって、水再溶解性又は水再分散性の粘着層と、を少なくとも有する積層体である。ここで、本発明に係るマスキング材は、粘着層の、繊維層側とは反対面上に剥離層を有しているものであってもよい。更に、本発明に係るマスキング材は、繊維層の両面に粘着層を有しているものであってもよい。加えて、本発明に係るマスキング材は、打ち抜かれていないマスキング材のみならず、(例えば、被処理部材に形成されるべきパターンに)打ち抜かれているマスキング材も含む。更に、本発明に係るマスキング材は、典型的には、シート状である。ここで、本明細書にいう「シート」は、例えば、枚葉、ロール状、薄板状、帯状(テープ状)等の製品形態すべてを含む。
ここで、繊維層の厚さは、好適には10〜200μmであり、より好適には20〜100μmであり、更に好適には30〜50μmである。繊維層の厚さが10μm以上である場合、溶射する際の熱や衝撃に対しての緩和作用をより発揮でき、溶射物や粒子の粘着剤層への貫通を有効に防止できる。他方、200μm以下である場合、例えば溶射やブラスト処理の際の、物理的外力によるマスキング材の縦方向の変形による悪影響を低減できる(形態安定性向上)と共に、被処理部材への追従性の向上を図ることができる。
次に、粘着性水溶性ポリマー層の厚さは、5〜50μmであり、好適には10〜40μmである。粘着性水溶性ポリマー層の厚さが5μm以上である場合には、十分な貼付強度を担保できることができ、50μm以下である場合には、マスキング材を剥離した後の糊残りをより抑制することができると共に、粘着剤層が変形することに伴う位置づれを有効に防止することが可能になる。以下、各層について詳述する。
(繊維層)
繊維層は、特に限定されず、例えば、樹脂繊維層、金属繊維層、紙層等を挙げることができる。基材層として、一般的なものである樹脂層を用いるのではなく、繊維層を用いることにより、マスキング材を剥離した際の糊残りを効果的に防止することが可能となる。更に、高温処理(例えば溶射処理)した際に招き得る問題も防止することができる。具体的には、基材層が樹脂フィルム層である場合、面処理時の熱により、横方向に熱膨張や熱収縮を引き起こす。ここで、例えば面処理が溶射処理であり且つ基材層が熱収縮する場合を想定すると、溶射により、「被処理部材上の非マスキング部分」と「マスキング材部分」とに溶射物(例えば金属)が付着する。面処理の初期には基材層は非収縮状態にあるので、「非マスキング部分に付着した溶射物」と「マスキング材部分に付着した溶射物」とは、物理的に連結状態には無い。しかしながら、面処理を更に継続すると、基材層の粘着剤層寄りでは粘着剤層が被処理部材に接合しているために基材の熱収縮度が低い一方、基材層の表面側では高温の溶射物が直接付着しているために基材の熱収縮度が高くなる。この結果、マスキング材の断面形状(非マスキング部における断面形状)は、元々が凹状であったものが逆台形状となる。これにより、当該逆台形状の斜部にも溶射物が付着することとなり、最終的には、「マスキング材上の溶射物」−「逆台形の斜部上の溶射物」−「非マスキング部上の溶射物」が一体化する。このような一体化した状態にてマスキング材を被処理部材から剥離した場合には、被処理部材上に付着した溶射物が部分的又はすべて剥離してしまう事態を招き得る。他方、本発明では基材層が繊維層であるので、熱による基材層の収縮が極力抑制される結果、このような事態を回避できるのである。
本発明に係る繊維層は、好適には、単繊維と、フィブリル化繊維と、を組み合わせたものである。単繊維が存在する場合、溶射やブラスト等の外的応力に対して抵抗力を持たせることができる。特に、微細加工の場合、溶射金属等がマスキング材を貫通してしまう事態は望ましくなく、この観点から当該抵抗力を有することが好ましい。また、フィブリル化繊維が存在する場合、アンカー効果により、基材層と粘着剤層との接合強度が高くなる。このため、処理後にマスキング材を被処理部材から剥離する際の、被処理部材上の糊残りを低減することが可能となる。
本発明に使用されるパルプ化繊維としては、木材繊維としては針葉樹、広葉樹からなるMP、CP、GP、RGP、CGP、SP、AP、KP、SCP等が挙げられ、これらは未晒しパルプでも晒しパルプでもよい。また、木材以外の天然繊維としては、木綿、わら、竹、エスパルト、バガス、リンター、マニラ麻、亜麻、麻、黄麻、雁皮等のパルプ化繊維がある。更に、合成高分子繊維としては、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等のオレフィン樹脂繊維等がある。その他、ポリアセタール、ポリイミド、PBO、PTFE等のフッ素系樹脂、スチレンの単独重合体又はスチレンの共重合体、アクリル酸エステルの単独重合体又はアクリル酸エステルの共重合体等の合成繊維が挙げられる。これらの繊維は、叩解機による繊維のフィブリル化を行ないパルプ化したものを使用できる。叩解機はSDR、DDR、ビーター等で適宜行なうことができ、繊維の叩解度としては、カナダ標準濾水度(JIS P 8121)で、750CSF〜100CSF、好ましくは500CSF〜250CSFであるのが望ましい。繊維長としては、0.1mm以上である。尚、本発明においては、木材繊維として、針葉樹が物理強度が強いことから好ましい。
単繊維としては、ガラス繊維、アルミナ、ゼオライト等の無機繊維、銅、鉄、ステンレス等の金属繊維、アラミド繊維、PBO繊維等があり、特にアラミド繊維が好ましい。カット長としては、1mm〜30mm、好ましくは2mm〜15mmであるのが望ましい。繊維径としては、1〜30μmΦ、好ましくは、2〜15μmΦが望ましい。単繊維の配合量は、パルプ化繊維又はフィブリル化繊維100重量部に対して10〜500重量部(請求項4)、好ましくは50〜400重量部、特に100〜400重量部であるのが望ましい。
(粘着層)
粘着層は、水再溶解性又は水再分散性である。即ち、一般的に水再溶解性又は水再分散性と称される性質同様、基材に粘着剤層成分が付着したとしても、水により容易に除去できる性質をいい、例えば、25℃の水に5分間浸した場合に90質量%以上が溶解又は分散して固形分として残らないものが好ましい。このような粘着剤を構成する主成分(全粘着剤質量を基準として、50質量%以上、好適には70質量%以上)は、特に限定されないが、例えば、水溶性ポリマーや水膨潤性ポリマーである。ここで、当該ポリマーの例としては、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、アセトアミド基、水酸基、アンモニウム基、スルホン酸基を有する単量体の単独重合体又は共重合体等を用いることができ、例えば、N−ビニル−2−ピロリドン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、ポリアクリルアミド、ポリビニルアセトアミド、アルギン酸、セルロース及びその誘導体(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)が挙げられる。尚、主成分はポリマーに限らず、無機材料(例えば炭酸カルシウム等)であってもよい。ここで、熱処理を行なう用途(例えば、金属やセラミックの溶射)においては、粘着層として好適な材料は、熱分解度が300℃以上のポリマー、例えばポリビニルアセトアミドである。尚、熱分解温度は、SII社製TG/DTA6200を用いて、窒素雰囲気下での5%重量減少温度を測定した値とする。
更に、主成分に加え、他の添加剤を含有していてもよい。例えば、主成分のポリマーが粘着性を有していない場合や粘着性が弱い場合には、保湿剤(例えば、グリセリン)を含有することが好適である。この場合、保水剤の含有量は、全粘着層の質量を基準として、好適には1〜10質量%、より好適には2〜5質量%である。当該範囲内であると、粘着剤層が適度に柔らかくなり且つ形状保持性に優れると共に、被処理部材にマスキング材を固定させるのに十分なタック性の担保することが可能となる。
(保護層)
本発明においては、繊維層の、粘着層とは反対側の面に保護層を設けることができる。溶射処理やブラスト処理といった繊維層への物理的な衝撃の緩衝目的で設けられる。保護層の形成に使用される樹脂としては、アクリル系樹脂やポリウレタン系樹脂等の汎用樹脂のほか、水再溶解性又は水再分散性の樹脂を用いることができる。被処理部材の面処理後のマスキング材を剥離する際は、繊維層の繊維間の隙間より水が浸入してマスキング材が剥離できるが、容易さを考慮すると、水再溶解性又は水再分散性の樹脂を用いることが好ましい。
≪マスキング材の製造方法≫
本発明に係るマスキング材の製造方法は、特に限定されず、一般の積層体(基材/粘着層)の製造方法であってもよい。例えば、一例造例は、粘着層を構成する成分を含有する液状組成物を繊維シートにコーティングして粘着層を形成する塗布工程を含む。ここで、塗布工程において、前記液状組成物を塗布する方法は、慣用のコーティング法、例えば、ロールコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、リバースコーター、バーコーター、コンマコーター、ディップ・スクイズコーター、ダイコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、シルクスクリーンコーター法、ディップ法、スプレー法、スピナー法等が挙げられる。これらの方法のうち、ブレードコーター、バーコーター法やグラビアコーター法等が汎用される。また、別製造例は、粘着剤層が積層された離型シートから、粘着剤層を基材に転写する工程を含む。具体的には、粘着剤を構成する成分を含有する液状組成物を離型シートに塗布する工程と、基材の片面と粘着剤層とが接触するように、粘着剤層が積層された離型シートを、基材に貼り合わせる工程と、を含む。
≪マスキング材の加工方法≫
本発明のマスキング材は、前記のように、打ち抜かれていないマスキング材のみならず、打ち抜かれているマスキング材も含む。ここで、打ち抜き方法は、特に限定されず、打ち抜き型、ナイフ、ハサミ、超音波カッター等のカッター、ウォータージェット、レーザー光線等を挙げることができる。尚、配線パターンのような微細加工を行うためのマスキング材の場合には、レーザー光線により打ち抜きを行うことが好適である。特に、本発明に係るマスキング材は、レーザー光線による打ち抜き加工性に優れる。
≪マスキング材の用途≫
本発明に係るマスキング材は、被処理部材の面処理を施す際に、当該面処理を施したくない部位をマスキングする用途にて有用である。当該面処理としては、例えば、塗装、噴射加工(サンドブラスト、ショットブラスト、ショットピーニング等)、溶射等が挙げられる。
[実施例1〜3及び比較例1]
木材繊維系パルプ化繊維を用いて湿式抄紙法により製造した厚さ100μmの紙を基材とした。当該基材の一方の面上に粘着層として、厚さ20μmとなるようにデンプン糊を塗工したものを実施例1の、厚さ20μmとなるようにPVA樹脂を塗工したものを実施例2の、厚さ20μmとなるように水溶性アクリル系粘着剤を塗工したものを実施例3の、厚さ20μmとなるようにポリウレタン系粘着剤を塗工したものを比較例1の、各々マスキング材とした。
[実施例4]
ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を用い、単繊維(繊維長10mm、繊維径5μm):フィブリル化繊維(繊維長3mm、繊維径3μm)=2:1の重量比に配合し、湿式抄紙法により製造した厚さ100μmの基材上に、粘着層として厚さ20μmとなるようにデンプン糊を塗工したものを実施例4のマスキング材とした。
[実施例5〜7及び比較例2]
アラミド単繊維(繊維長3mm、繊維径3μm):PET単繊維(繊維長3mm、繊維径3μm):アラミドパルプ繊維(帝人社製、商品名:トワロン)=2:1:1の重量比に配合し、湿式抄紙法により製造した厚さ50μmの基材上に、当該基材の一方の面上に粘着層として、厚さ20μmとなるようにデンプン糊を塗工したものを実施例5の、厚さ20μmとなるように水溶性アクリル系粘着剤を塗工したものを実施例6の、厚さ20μmとなるようにポリビニルアセトアミド(PNVA)樹脂を塗工したものを実施例7の、厚さ20μmとなるようにポリウレタン系粘着剤を塗工したものを比較例2の、各々マスキング材とした。
[実施例8]
単繊維としてガラス繊維(繊維長6mm、繊維径6μm)、フィブリル化繊維としてPET繊維(繊維長3mm、繊維径3μm)を3:1の重量比に配合し、湿式抄紙法により製造した厚さ50μmの基材上に、粘着層として厚さ20μmとなるようにPNVA樹脂を塗工したものを実施例8のマスキング材とした。
[実施例9〜10]
実施例3のマスキング材の粘着層とは反対側の面に保護層として、厚さ100μmとなるようにPVA樹脂を塗工したものを実施例9の、厚さ100μmとなるようにアクリルウレタン樹脂剤を塗工したものを実施例10の、各々マスキング材とした。
[実施例11〜12]
実施例7のマスキング材の粘着層とは反対側の面に保護層として、厚さ100μmとなるようにPVA樹脂を塗工したものを実施例11の、厚さ100μmとなるようにアクリルウレタン樹脂剤を塗工したものを実施例12の、各々マスキング材とした。
[実施例13〜14及び比較例3〜4]
実施例7の粘着層(PNVA樹脂)として、厚さ5μmとなるように塗工したものを実施例13の、厚さ50μmとなるように塗工したものを実施例14の、厚さ2μmとなるように塗工したものを比較例3の、厚さ70μmとなるように塗工したものを比較例4の、各々マスキング材とした。
[実施例15〜16及び比較例5〜6]
実施例11の粘着層(PNVA樹脂)として、厚さ5μmとなるように塗工したものを実施例15の、厚さ50μmとなるように塗工したものを実施例16の、厚さ2μmとなるように塗工したものを比較例5の、厚さ70μmとなるように塗工したものを比較例6の、各々マスキング材とした。
上記実施例1〜16及び比較例1〜6のマスキング材に関し、マスキング材としての評価を行った。マスキング材としての評価は、粘着耐性(糊残り性)、基材耐性、パターニング性について次のとおり評価した。
<溶射工程>
被処理部材として50mm×50mm片のアルミナ板(Ra=3.5μm,Rz=20.0μm)を用い、実施例及び比較例のマスキング材によりマスキングし、銅を厚さ30μmとなるように溶射処理した後に、以下の特性評価を行った。
<ブラスト工程>
被処理部材として50mm×50mm片のアルミ板(Ra=0.4μm,Rz=1.3μm)を用い、実施例及び比較例のマスキング材によりマスキングし、アルミナ粒子(#220、粒径45〜53μm)を用いてアルミ板上に深さ500μmのパターンを形成した後に、以下の特性評価を行った。
<粘着性評価>
各マスキング材を被処理部材上に貼り付けた。この際、マスキング材の位置ずれや剥離の程度を評価した。
〇 ・・・ 位置づれや剥離、又は粘着層のはみ出しなし
△ ・・・ 多少の位置づれや多少の剥離、又は粘着層のはみ出しあり
× ・・・ 位置づれ又は相当程度の剥離あり
<粘着耐性(糊残り性)>
各マスキング材を被処理部材上に貼り付けた試験片を準備し、溶射工程又はブラスト工程後の被処理部材からのマスキング材の剥離性、被処理部材への糊残り性を評価した。評価方法は、常温水(5〜30℃)に試験片を浸漬し、攪拌させながら5分放置後の状態について次のように評価した。
○ ・・・ 基材剥離でき、被処理部材に糊残りがない、もしくはブラッシングで容易
に除去できる
△ ・・・ 基材剥離できるが、被処理部材に糊残りしてしまう
× ・・・ マスキング材の剥離が困難
<基材耐性>
各マスキング材を被処理部材上に貼り付けた試験片を準備し、溶射工程又はブラスト工程後の基材(マスキング材の基材)形状がどの程度維持されているか(形状安定性)及び基材の消耗の程度を次のように評価した。
◎ ・・・ 工程の前後で基材の形状に変化がなく維持されている、若しくは基材厚み
の消耗が僅か(25%未満)である
○ ・・・ 工程の前後で基材の形状に変化がなく維持されている、もしくは基材厚み
の消耗が少ない(25%以上50%未満)である
△ ・・・ 工程の前後で基材の形状に変化はないが、消耗が激しく厚みが著しく減少
(50%以上)している
× ・・・ 工程の前後で基材の形状が変化している又は消失している
<パターニング性>
長さ30mmで、幅0.2mm、0.3mm、0.5mm、1mmの各開口部を5mmの間隔で形成したマスキング材(図1参照)を被処理部材上に貼り付けた試験片を準備し、溶射工程又はブラスト工程後に被処理部材にパターンが形成できているかを評価した。
○ ・・・ マスキング材のパターン通りに被処理部材にパターンが形成できている
△ ・・・ マスキング材のパターン通りに被処理部材にパターンが形成できているが、基材層消耗により所望する溶射膜厚みもしくはブラスト処理深さが不足している
× ・・・ マスキング材のパターン通りに被処理部材にパターンが形成できない
上記評価結果を次表に示す。
Figure 0006704279
Figure 0006704279
表1の結果に示すように、いずれのマスキング材もブラスト工程用のマスキング材としては使用に耐えうるものであった。とりわけ実施例11においては、基材貼り付け性が良好かつ溶射工程、ブラスト工程どちらの工程においても基材層、粘着層に何ら影響を与えず使用することができ、被処理部材へ所望するパターニング処理が可能であった。

Claims (2)

  1. 繊維層と、
    前記繊維層に積層された厚さ5〜50μmの層であって、水再溶解性又は水再分散性の粘着層とを少なくとも有する積層体であり、
    前記繊維層は、木材繊維、木材以外の天然繊維、オレフィン樹脂繊維、ポリアセタール繊維、ポリイミド繊維、PBO繊維、フッ素系樹脂繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、ゼオライト繊維、金属繊維、アラミド繊維、PET繊維、又は、スチレンの単独重合体若しくはスチレンの共重合体である合成繊維を含み、
    前記繊維層の前記粘着層とは反対側の面に保護層を有することを特徴とする、噴射加工用又は溶射用のマスキング材。
  2. 前記保護層が、水再溶解性又は水再分散性の樹脂からなることを特徴とする請求項記載のマスキング材。
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