JP5884608B2 - 両面粘着テープの製造方法 - Google Patents

両面粘着テープの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、表裏で粘着力が異なる両面粘着テープの製造方法に関する。
両面粘着テープには、その取扱性や被接着材のリムーバブル性等の観点から表裏の粘着性を変えたものがある。
従来、表裏の粘着性が異なる両面粘着テープは、一般的に、剥離テープに強粘着剤組成物を塗布硬化させて強粘着剤層を形成してロールに一旦巻き取り、次に、このロールから剥離テープ/強粘着剤層の積層テープを巻き出しながら、基材テープを強粘着剤層に積層し、更に基材テープ上に弱粘着剤組成物を塗布硬化させて弱粘着剤層を形成することにより製造されている。また、基材テープの両面に紫外線硬化型粘着剤組成物層を形成し、表面と裏面とで照射強度を変えて紫外線を照射する方法(特許文献1)や、粘着力が異なる2層以上の粘着層を重畳する方法(特許文献2)などが知られている。
特開2007−123624号公報 特開2007−107011号公報
しかしながら、剥離テープに強粘着剤層を形成してロールに一旦巻き取り、そのロールから剥離テープ/強粘着剤層の積層テープを引き出しながら、強粘着剤層に基材テープを積層した後に基材テープの表面に弱粘着剤層を新たに形成するという従来の一般的な両面粘着テープ製造方法では、操作が煩雑となり、また粘着剤組成物も2種類用意しなければならず、製造コストが高くなるという問題があった。また、表裏で紫外線の照射強度を変える方法(特許文献1)や、粘着力が異なる粘着層を積層する方法(特許文献2)では、表裏でそれぞれ異なる所期の粘着力を発揮させるための製造条件の設定が非常に難しいという問題があった。
本発明は、以上の従来の技術の問題点を解決しようとするものであり、表裏の粘着性が異なる両面粘着テープを、表裏で同じ粘着剤を使用しつつも、簡便な手法で製造できるようにすることを目的とする。
本発明者は、両面粘着テープの粘着剤層の厚みを、表面と裏面とで相違させることにより、層厚の厚い粘着剤層が層厚の薄い粘着剤層に比べ、材料としての粘着力は同じであるものの、両面粘着テープと被接着材との間の接着強度が高くなることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、基材テープの片面に光硬化性粘着剤組成物から形成された第1粘着剤層が形成され、他面に同じ光硬化性粘着剤組成物から形成された第2粘着剤層が形成された両面粘着テープの製造方法であって、以下の工程(A)〜(E):
<工程(A)>
剥離フィルム上に光硬化性粘着剤組成物を塗布して第1光硬化性粘着剤組成物層を形成する工程;
<工程(B)>
剥離フィルム上に形成された第1光硬化性粘着剤組成物層に、基材テープを積層する工程;
<工程(C)>
基材テープの表面に、光硬化性粘着剤組成物を塗布して第2光硬化性粘着剤組成物層を形成する工程;
<工程(D)>
第2光硬化性粘着剤組成物層にカバーフィルムを積層することにより、剥離フィルム/第1光硬化性粘着剤組成物層/基材テープ/第2光硬化性粘着剤組成物/カバーフィルムがこの順で積層された積層テープを得る工程;
<工程(E)>
工程(D)で得られた積層テープに対し、片面もしくは両面から活性エネルギー線を照射することにより、第1光硬化性粘着剤組成物層及び第2光硬化粘着剤組成物層を光硬化させてそれぞれ第1粘着剤層及び第2粘着剤層とする工程
を有し、
工程(A)及び工程(C)における光硬化性粘着剤組成物の塗布が、第1粘着剤層と第2粘着剤層とのうち、より強粘着性を示すべき層の方の層厚を厚くなるように行われる製造方法を提供する。
本発明の両面粘着テープの製造方法においては、基材テープの片面と他面とに同じ光硬化性粘着剤組成物の層を異なる層厚で形成し、光硬化させて互いに層厚が異なる粘着剤層を形成する。従って、本発明の両面粘着テープの製造方法によれば、粘着剤層の厚さを表裏で変えるだけなので、容易且つ低コストで両面粘着テープを製造することができる。しかも、両面粘着テープの一方の面のより強い粘着性を示すべき粘着剤層の厚みを他方の面の粘着剤層の厚みより厚くするので、両面の粘着剤層の粘着性が互いに相違するものとなる。
図1は、本発明の両面粘着テープの製造に使用する製造装置の概略図である。 図2Aは、本発明の両面粘着テープの製造方法の工程(A)の説明図である。 図2Bは、本発明の両面粘着テープの製造方法の工程(B)の説明図である。 図2Cは、本発明の両面粘着テープの製造方法の工程(C)の説明図である。 図2Dは、本発明の両面粘着テープの製造方法の工程(D)の説明図である。 図2Eは、本発明の両面粘着テープの製造方法の工程(E)の説明図である。 図2Fは、本発明の両面粘着テープの製造方法の工程(E)の説明図である。 図3Aは、本発明の両面粘着テープの製造方法の工程(A)の説明図である。 図3Bは、本発明の両面粘着テープの製造方法の工程(B)の説明図である。 図3Cは、本発明の両面粘着テープの製造方法の工程(C)の説明図である。 図3Dは、本発明の両面粘着テープの製造方法の工程(D)の説明図である。 図3Eは、本発明の両面粘着テープの製造方法の工程(E)の説明図である。 図3Fは、本発明の両面粘着テープの製造方法の工程(E)の説明図である。
以下、本発明の両面粘着テープの製造方法を、図面を参照しながら工程毎に具体的に説明するが、その前に、図1に、本発明の両面粘着テープの製造方法に適用できる両面粘着テープ製造装置の概略図を示す。この製造装置100は、剥離フィルム供給ユニット10、第1塗布ユニット20と、基材テープ供給ユニット30と、第2塗布ユニット40と、カバーフィルム供給ユニット50と、光照射ユニット60と、両面粘着テープ巻き取りユニット70とを有する。場合により、剥離フィルム回収ユニット80を有していてもよい。各ユニットとしては、公知のユニットを適用することができる。
(工程(A))
まず、図2Aに示すように、剥離フィルム1上に光硬化性粘着剤組成物を塗布して第1光硬化性粘着剤組成物層2を形成する。具体的には、図3Aに示すように、剥離フィルム供給ユニット10から供給された剥離フィルム1の片面に第1塗布ユニット20から光硬化性粘着剤組成物を塗布して第1光硬化性粘着剤組成物層を形成する。
光硬化性粘着剤組成物の塗布方法として、ロールコーティング法、フローコーティング法等の公知の塗布方法を採用することができる。
剥離フィルム1としては、市販の剥離フィルムを使用することができ、例えば、上質紙にポリエチレンコートとシリコーンコートを順次行った剥離紙や、剥離処理プラスチックフィルム等を使用することができる。
剥離フィルム1の厚みとしては、両面粘着テープの用途等により異なるが、通常12〜300μm、好ましくは25〜100μmである。
第1光硬化性粘着剤組成物層2の厚みは、両面粘着テープの用途等により異なるが、通常10〜300μm、好ましくは25〜200μmである。
光硬化性粘着剤組成物としては、例えば、次の成分(A)〜(D):
(A)アクリレート系モノマー;
(B)成分(A)のアクリレート系モノマーと共重合可能なモノマー;
(C)光重合開始剤; 及び
(D)光架橋剤
を含有するものを好ましく挙げることができる。
成分(A)のアクリレート系モノマーとしては、アルキル基の炭素数が1〜14、好ましくは4〜12のアクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステル(以下、これらを(メタ)アクリル酸アルキルエステルともいう)が好ましい。より具体的には、(メタ)ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート等があり、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
成分(A)のアクリレート系モノマーと共重合可能な成分(B)のモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、N−ビニルピロリドン、イタコン酸、テトラヒドロフルフリルアクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
成分(C)の光重合開始剤としては、アセトフェノン系光重合開始剤又はベンゾフェノン系光重合開始剤を好ましく使用することができ、具体的には、4−フェノキシジシクロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジフェノキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルメチルケタール、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
成分(D)の光架橋剤としては、公知の光架橋剤を使用でき、好ましくは多官能(メタ)アクリレートを使用することができる。
この他、光硬化性粘着剤組成物には、成分(E)として、ロジン系タッキファイヤー、テルペン系タッキファイヤー、テルペンフェノール系タッキファイヤー等のタッキファイヤーを含有させることができ、さらに必要に応じて難燃剤や無機フィラー等を含有させることができる。
成分(A)のアクリレート系モノマーと、成分(B)の成分(A)と共重合可能なモノマーとの配合割合は、成分(A)100重量部に対して成分(B)を1〜20重量部とすることが好ましい。
光硬化性粘着剤組成物は、塗布性や後述する基材シートへの含浸性等の観点から粘度を500〜3500mPa・sec(B型粘度計、ロータNo.3、20rpm、25℃)に調整することが好ましい。
(工程(B))
次に、図2Bに示すように、剥離フィルム1上に形成された第1光硬化性粘着剤組成物層2に、基材テープ3を積層する。具体的には、図3Bに示すように、剥離フィルム1上の第1光硬化性粘着剤組成物層2に基材テープ供給ユニット30から供給された基材テープ3を積層する。
基材テープ3としては、両面粘着テープの心材テープとして使用されている公知のものを使用することができ、例えば、光硬化性粘着剤組成物を含浸しない材料から形成されたものや、光硬化性粘着剤組成物を含浸し得る材料から形成されたものを使用することができる。特に、光硬化性粘着剤組成物を含浸し得る材料から形成された基材テープ3は、基材テープ3と後述する粘着剤層との間の接着強度をより高めることができるので好ましい。
また、基材テープ3の厚みは、両面粘着テープの用途等により異なるが、通常、5〜300μm、好ましくは12〜100μmである。
光硬化性粘着剤組成物を含浸しない材料から形成された基材テープとしては、非多孔性ポリエステルフィルム、非多孔性ポリイミドフィルム、非多孔性ポリアミドフィルム、非多孔性ポリオレフィンフィルム等が挙げられる。これらの非多孔性フィルムは、JIS B0601による表面粗度(中心線平均粗さ)が0.01〜0.50μmであることが、基材テープと粘着剤層との間の接着強度を向上させることができるので好ましい。
また、光硬化性粘着剤組成物を含浸し得る材料から形成された基材テープとしては、多孔性ポリエステルフィルム、多孔性ポリイミドフィルム、多孔性ポリアミドフィルム、多孔性ポリオレフィンフィルム、ポリエステル繊維、ポリイミド繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維などからなる不織布、洋紙、和紙等を挙げることができる。これらの光硬化性粘着剤組成物を含浸し得る材料から形成された基材テープの中でも、入手容易性及び低コストの点から不織布を特に好ましく使用することができ、具体的には、繊度0.1〜10dTのポリオレフィン系繊維(特にポリプロピレン繊維)を用い、坪量17〜35g/m、好ましくは18〜30g/mのメルトブロー又はスパンボンド不織布を好ましく使用することができる。
(工程(C))
次に、図2Cに示すように、基材テープ3の他面に、第1光硬化性粘着剤組成物層2を形成した際に使用したものと同じ光硬化性粘着剤組成物を塗布して第2光硬化性粘着剤組成物層4を形成する。具体的には、図3Cに示すように、基材テープ供給ユニット30から供給された基材テープ3の表面に、第2塗布ユニット40から光硬化性粘着剤組成物を塗布して第2光硬化性粘着剤組成物層4を形成する。
光硬化性粘着剤組成物の塗布方法として、工程(A)の場合と同様に、ロールコーティング法、フローコーティング法等の公知の塗布方法を採用することができる。
第2光硬化性粘着剤組成物層4の厚みは、両面粘着テープの用途などにより異なるが、通常200〜400μm、好ましくは250〜350μmである。
(工程(D))
次に、図2Dに示すように、第2光硬化性粘着剤組成物層4にカバーフィルム5を積層する。これにより、剥離フィルム/第1光硬化性粘着剤組成物層/基材テープ/第2光硬化性粘着剤組成物/カバーフィルムがこの順で積層された積層テープFを得る。具体的には、図3Dに示すように、第2光硬化性粘着剤組成物層4の表面に、カバーフィルム供給ユニット50から供給されたカバーフィルム5を積層する。
カバーフィルム5は、剥離フィルム1を取り去った両面粘着テープをロール状に巻き取った場合、重なった両面粘着テープの表面と裏面とが接着してしまうことを防止するためのものであり、両面粘着テープの使用の際には除去されてしまうものである。このようなカバーフィルムとしては、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルムや、ポリプロピレンフィルムなどを挙げることができる。
カバーフィルム5の厚みとしては、通常、12〜300μm、好ましくは25〜100μmである。
(工程(E))
次に、図2Eに示すように、工程(D)で得られた積層テープFに対し、片面もしくは両面から活性エネルギー線(好ましくは紫外線UV)を照射することにより、第1光硬化性粘着剤組成物層2及び第2光硬化粘着剤組成物層4を光硬化させてそれぞれ第1粘着剤層6及び第2粘着剤層7とする(図2F)。具体的には、図3Eに示すように、カバーフィルム5が積層された積層テープFを、光照射ユニット60に投入し、積層シートFの片面又は両面から紫外線UV等の活性エネルギー線を照射し、第1光硬化性粘着剤組成物層2及び第2光硬化粘着剤組成物層4を光硬化させてそれぞれ第1粘着剤層6及び第2粘着剤層7とする。これにより、剥離シート1とカバーフィルム5とに挟持された両面粘着テープ8が得られる。
なお、図3Fに示すように、光照射ユニット60から搬送された両面粘着テープ8は、両面粘着テープ巻き取りユニット70に搬送されてロール状に巻き取られる。この場合、好ましくは剥離フィルム1を、両面粘着テープ8から剥離しつつ剥離フィルム回収ユニット80で巻き取ることができる。
以上説明した本発明の両面粘着テープの製造方法においては、前述した工程(A)及び工程(C)における光硬化性粘着剤組成物の塗布が、第1粘着剤層6と第2粘着剤層7とのうち、より強粘着性を示すべき層の方の層厚が厚くなるように行われる。好ましくは前者の厚みが後者の厚みの2〜30倍、より好ましくは3〜20倍となるように行う。この調整は、第1光硬化性粘着組成物層2の形成厚さの調整、第2光硬化性粘着組成物層4の形成厚さの調整、含浸量の異なる基材テープ3の選択、第1光硬化性粘着剤組成物層2を形成してから第2光硬化性粘着剤組成物層4を形成するまでの時間の長短の調整、光硬化性粘着剤組成物の粘度の調整等により行うことができる。
以下、実施例に基づき、本発明を具体的に説明する。
実施例1
表1の成分を、プロペラ攪拌機を用いて均一に混合することにより、B型粘度計(ロータNo.3、20rpm)で測定した粘度(25℃)が1200mPa・sである光硬化性粘着剤組成物を得た。
Figure 0005884608
得られた光硬化性粘着剤組成物を、50μm厚の剥離処理ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET50GS、リンテック社製)の上面に、ロールコータを用いて表2の光硬化後の裏面粘着剤層厚となるように塗布して裏面光硬化性粘着剤組成物層を形成した。この裏面光硬化性粘着剤組成物層上に、基材テープとして50μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(エムブレッドS50、ユニチカ社製)を重ね、1kg/cmの線圧を掛けて接着し、更に基材テープの表面に、同じ光硬化性粘着剤組成物をロールコータを用いて表2の光硬化後の表面粘着剤層厚となるように塗布して表面光硬化性粘着剤組成物層を形成した。続いて、この表面光硬化性粘着剤組成物層上に、カバーフィルムとして50μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムを重ね、1kg/cmの線圧を掛けて接着して積層テープを作成した。この積層テープを、紫外線照射ユニットに投入し、最高照度30mW/cmで、積算光量が2000mJ/cmとなるように紫外線をカバーフィルム側から照射して、光硬化性粘着剤組成物層を光硬化させて裏面粘着剤層と表面粘着剤層を形成し、2cm幅にスリットすることにより両面粘着テープ(サンプル1〜4)を得た。
(180度剥離試験)
得られた両面粘着テープの裏面又は表面を鏡面仕上げのステンレススチール板(SUS304)に線圧2kg/cmを加えて貼り付け、反対面にバッキングシートを同様に貼り付けた後、バッキングシートを180度方向へ300mm/分の速度で引き剥がし、引き剥がしに要した力[N/2cm]を、万能試験機(テンシロンRFG−1225、エー・アンド・デー社製)を用いて測定した。得られた結果を表2に示す。
(VT(Vertical Tensile(垂直引き剥がし))剥離試験)
幅2cm、長さ5cm、厚み2mmの鏡面仕上げステンレススチール板(SUS304)を2枚用意し、これらを2cm角の両面粘着テープで十字状に貼り付けて、それぞれの両面粘着テープについて10個のサンプルを作成した。サンプルの一方の板(裏面板)を固定し、他方の板(表面板)を上方に上記の万能試験機を用いて10mm/分という力で引き上げ、ステンレススチール板が剥がれたサンプルの数をカウントした。得られた結果を表2に示す。
Figure 0005884608
表2からわかるように、実施例1で作成したサンプル1〜4については、同じ光硬化性粘着剤組成物を使用しながらも、表面と裏面とで異なる粘着性を示す両面粘着テープを簡便にしかも低いコストで製造することができた。
実施例2
基材テープとして、粘着剤含浸性の不織布(繊度4dTのポリプロピレン系繊維を用い、坪量23g/mのメルトブロー不織布)を使用すること以外、実施例1と同様にして両面粘着テープ(サンプル5〜8)を作成した。これらの両面粘着テープは、基材テープである不織布に光硬化性粘着剤組成物が含浸したため、形成厚が薄くなった。得られたサンプル5〜8について、実施例1と同様に180度剥離試験とVT剥離試験とを行い、得られた結果を表3に示す。
Figure 0005884608
表3からわかるように、実施例1で作成したサンプル5〜8については、同じ光硬化性粘着剤組成物を使用しながらも、表面と裏面とで異なる粘着性を示す両面粘着テープを簡便にしかも低いコストで製造することができた。
本発明の両面粘着テープの製造方法においては、基材テープの片面と他面とに同じ光硬化性粘着剤組成物の層を異なる層厚で形成し、光硬化させて互いに層厚が異なる粘着剤層を形成する。従って、本発明の両面粘着テープの製造方法によれば、容易且つ低コストで両面粘着テープを製造することができる。しかも、層厚の厚い粘着剤層が薄い粘着剤層に比べ、両面粘着テープと接着対象材との間の接着強度を高くすることができる。よって、表裏の粘着性が異なる両面粘着テープを、表裏で同じ粘着剤を使用しつつも、簡便な手法で製造できる。
1 剥離フィルム
2 第1光硬化性粘着剤組成物層
3 基材テープ
4 第2光硬化性樹脂組成物層
5 カバーフィルム
6 第1粘着剤層
7 第2粘着剤層
8 両面粘着テープ
F 積層テープ
10 剥離フィルム供給ユニット
20 第1塗布ユニット
30 基材テープ供給ユニット
40 第2塗布ユニット
50 カバーフィルム供給ユニット
60 光照射ユニット
70 両面粘着テープ巻き取りユニット
80 剥離フィルム回収ユニット
100 両面粘着テープ製造装置

Claims (3)

  1. 光硬化性粘着剤組成物を含浸し得る基材テープの片面に光硬化性粘着剤組成物から形成された第1粘着剤層が形成され、他面に同じ光硬化性粘着剤組成物から形成された第2粘着剤層が形成された両面粘着テープの製造方法であって、以下の工程(A)〜(E):
    <工程(A)>
    剥離フィルム上に光硬化性粘着剤組成物を塗布して第1光硬化性粘着剤組成物層を形成する工程;
    <工程(B)>
    剥離フィルム上に形成された第1光硬化性粘着剤組成物層に基材テープを積層し、第1光硬化性粘着剤組成物層を構成する光硬化性粘着剤組成物を基材テープに含浸させる工程;
    <工程(C)>
    基材テープの表面に、光硬化性粘着剤組成物を塗布して含浸させつつ第2光硬化性粘着剤組成物層を形成する工程;
    <工程(D)>
    第2光硬化性粘着剤組成物層にカバーフィルムを積層することにより、剥離フィルム/第1光硬化性粘着剤組成物層/基材テープ/第2光硬化性粘着剤組成物/カバーフィルムがこの順で積層された積層テープを得る工程;
    <工程(E)>
    工程(D)で得られた積層テープに対し、片面もしくは両面から活性エネルギー線を照射することにより、第1光硬化性粘着剤組成物層及び第2光硬化性粘着剤組成物層を光硬化させてそれぞれ第1粘着剤層及び第2粘着剤層とする工程
    を有し、
    工程(A)及び工程(C)における光硬化性粘着剤組成物の塗布が、第1粘着剤層と第2粘着剤層とのうち、より強粘着性を示すべき層の方の層厚を厚くなるように行われ、
    より強粘着性を示す層の層厚が250〜350μmの範囲であり、他方の層の層厚が25〜200μmの範囲であり、より強粘着性を示す層の層厚が、他方の層の層厚の3〜20倍であり、
    基材テープが、繊度0.1〜10dTのポリオレフィン系繊維を用いた、坪量17〜35g/m のメルトブロー又はスパンボンド不織布である製造方法。
  2. 第1粘着剤層が、第2粘着剤層に対してより強粘着性を示す請求項1の製造方法。
  3. 光硬化性粘着剤組成物として、次の成分(A)〜(D)
    (A)アクリレート系モノマー
    (B)成分(A)と共重合可能なモノマー
    (C)光重合開始剤
    (D)光架橋剤
    を含有する組成物を使用する請求項1又は2記載の製造方法。
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