JP2020033441A - 両面粘着テープ - Google Patents
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Abstract
Description
それ故、斯かる吸着力と剥離力とのバランスとリワーク性の確保の為の工夫として、特許文献2はミクロ吸盤と基材との間の密着力の不足を補強するため、当該部位間に粘着剤を介して積層されており、特許文献3は剥離力と吸着力のバランス及びリワーク性の確保の為、基材フィルムの両面にミクロ吸盤層が積層されている両面粘着シートとされている。
すなわち、本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
図1は、本発明による両面粘着テープ1の実施形態を示す斜視図である。
なお、実写の図6及び図7を除いて、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
本明細書において、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、本発明においては、このような使い分けには、技術的な意味は無い為、これらの文言は、適宜置き換えて使用することができるし、適宜置き換えても各請求項及び本願明細書の文言は同様に解釈することができるものとする。
ロール1Rは、図1に示すように、通常、紙管等の巻軸1Sの周囲に両面粘着テープ1を巻き取るが、巻軸1S無しで両面粘着テープ1のみを巻き取る形態も可能である。
図2に示すように、本実施形態の両面粘着テープ1は、離型シート10と、粘着層20とを備えている。
紙層11は、離型シート10のベースとなる層であり、上質紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、合成繊維等にシリコーン加工したシリコーン加工紙、クラフト紙にポリエチレン等をラミネートしたラミネート加工紙等の紙、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂等の纖維からなる織布又は不織布を用いることができる。
樹脂層12は、紙層11の両面に積層されており、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン等のオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂の延伸又は無延伸シート等の無色又は着色したシートを等を用いることができる。
なお、紙層11と2層の樹脂層12との組み合わせを適宜基材層と呼ぶこととする。この基材層は、本実施形態のように複数の層により構成してもよいが、例えば、単一の紙層又は樹脂層によって構成してもよい。
離型剤層13は、例えば、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、蝋(ワックス)等を用いることができる。
また、紙層11の両面に樹脂層12が積層された状態や、これにさらに離型剤層13が両面に積層された状態等で既に製造されている既製品を利用してもよい。
例えば、特に、前記各種紙の両面にシリコーン処理PETシート、シリコーン処理ポリプロピレンシート、シリコーン処理ポリエチレンシート、フッ素樹脂被覆PETシート、フッ素樹脂被覆ポリプロピレンシート、フッ素樹脂被覆ポリエチレンシート等の離型剤層を積層処理したシートが離型シートとして好ましく用いることができる。
また、これら離型シート10の紙層11と樹脂層12との間に、さらに、アルミニウム箔を積層した構成とすることもできる。
上述した両面粘着テープ1は、図1に示したようにロール1Rの形態に巻いた形態となっており、使用する場合には、必要な量を引き出すだけで、粘着層20が露出する。両面粘着テープ1を被着体51に貼り付けるときには、露出した粘着層20の表面をそのまま被着体51に貼り付けて、適度な圧力を加える。これにより、粘着層20の露出面に多数存在する凹形状20aが弾性変形することにより従来のマイクロ吸盤と同様な作用によって被着体51に対して吸着(粘着)することとなる(図3(a))。
すなわち、凹形状20aの周囲の弾性変形によって、凹形状20aには、変形状態から元の形状に戻ろうとする力が働く。この力により、凹形状20a内の密閉空間が負圧となって、被着体51への吸着作用が生じる。なお、凹形状20a単体での吸着力は、弱いものであるが、多数の凹形状20aが形成されているので、全体としては必要な吸着力を確保できる。また、粘着層20の作製時に、凹形状20aが含まれる量を、例えば、密度をパラメータとして調整すれば、粘着層20の粘着力(吸着力)を調整可能である。
図4は、両面粘着テープ1の製造装置を示す図である。
図5は、両面粘着テープ1の製造方法を説明する図である。
実施例の両面粘着テープ1では、離型シート10に、200μmのクリアランスを有するコンマコータを用いて泡立て工程済みの気泡含有組成物120を塗布した。これを100℃の乾燥路内で1分間乾燥を行って粘着層20を形成し、両面粘着テープ1を得た。なお、この場合の粘着層20の密度は、0.58g/cm3であり、厚さ50μmであった。
図6は、実施例の両面粘着テープ1の粘着層20の露出面を拡大した写真である。
図7は、実施例の両面粘着テープ1の粘着層20の露出面近傍部分についてシート面に直交する方向の断面で拡大した図である。
図6及び図7に示すように、粘着層20には、多数の凹形状20aが形成されていることが確認できる。
なお、本明細書中においてシート面とは、各シートにおいて、そのシート全体として見た場合に、シートの平面方向となる面を示すものであるとする。
比較例2として、アクリル樹脂である綜研化学社製:SK1502Cを用いて泡立て工程無しで塗工して粘着層を作製した両面粘着テープ(アクリル粘着Bタイプとする)を用意した。
図8は、実施例及び比較例の剥離力を示す図である。
図8中の剥離力は、引っ張り試験機を用いて、引っ張り速度300mm/minで180°剥離を行って、そのときの剥離力を測定した結果である。また、剥離力の測定は、貼り付け直後(0.5時間)と、貼り付け後1000時間経過とについて行った。
比較例1は、貼り付け直後であれば、剥がすことは容易であるが、1000時間経過後では、剥離力が大幅に上昇してしまっており、手作業では剥離が困難であったり、無理に剥がすと被着体が破損したりするおそれがある状態になっていた。
比較例2は、貼り付け直後から剥離力が大きすぎて、手作業では剥離が困難であったり、無理に剥がすと被着体が破損したりするおそれがある状態になっていた。
また、比較例2及び比較例3のいずれも、剥離後は、試験用被着体に粘着材が一部残ってしまったり、粘着力の低下があったりして、再貼り付けには適していなかった。
さらに、凹形状20aは、微細なサイズであって多数設けられていることから、被着体の表面に多少の凹凸が有ったとしても、粘着力(吸着力)を発揮することができる。
さらにまた、両面粘着テープ1を剥がした後の被着体の表面には、糊残りのような現象は発生しないことから、清掃の必要がなく、そのまま再貼り付けを行うことができ、作業性が良好である。
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
10 離型シート
11 紙層
12 樹脂層
13 離型剤層
20 粘着層
20a 凹形状
51 被着体
52 被着体
120 気泡含有組成物
120CL 液状塗工層
120CS 固化塗工層
Claims (6)
- 離型シートと、
前記離型シートの一方の面に積層された粘着層と、
を備え、
前記粘着層は、その両面に複数の凹形状を備えている両面粘着テープ。 - 請求項1に記載の両面粘着テープにおいて、
前記粘着層は、気泡を含有する液状の樹脂組成物を硬化したものであり、
前記気泡に基づく前記凹形状が両面に複数形成されていること、
を特徴とする両面粘着テープ。 - 請求項1又は請求項2に記載の両面粘着テープにおいて、
当該両面粘着テープは、前記粘着層を内側にしてロール状に巻いた形態に形成され、かつ、前記粘着層は、内周側で当接する前記離型シートに積層されており、自背面剥離型の形態に構成されていること、
を特徴とする両面粘着テープ。 - 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の両面粘着テープにおいて、
前記離型シートは、基材層と、前記基材層の両面に積層された離型剤層と、を有すること、
を特徴とする両面粘着テープ。 - 請求項4に記載の両面粘着テープにおいて、
前記基材層は、紙層と、前記紙層の両面に積層された樹脂層と、を有すること、
を特徴とする両面粘着テープ。 - 請求項1から請求項5までのいずれかに記載の両面粘着テープにおいて、
前記粘着層は、密度が0.1g/cm3以上、0.7g/cm3以下であること、
を特徴とする両面粘着テープ。
Priority Applications (1)
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JP2018160228A JP2020033441A (ja) | 2018-08-29 | 2018-08-29 | 両面粘着テープ |
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Citations (3)
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JP2003076308A (ja) * | 2001-08-31 | 2003-03-14 | Akuto:Kk | 広告ポスターシートの製造方法 |
JP2012056985A (ja) * | 2010-09-06 | 2012-03-22 | Nitto Denko Corp | 発泡粘着体 |
JP2016121312A (ja) * | 2014-12-25 | 2016-07-07 | 株式会社イノアック技術研究所 | 粘着性シートの製造方法 |
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2018
- 2018-08-29 JP JP2018160228A patent/JP2020033441A/ja active Pending
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