JP4711104B2 - 再剥離型両面粘着テープ - Google Patents

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本発明は、不織布を支持体とする再剥離型両面粘着テープに関する。詳しくは金属やプラスチックから両面粘着テープを剥離するときの剥離性に優れる不織布を支持体とする再剥離型両面粘着テープに関する。
不織布を支持体とする両面粘着テープ(以下、両面粘着テープ)は作業性が良好なことから各種産業分野にて利用されている。また近年、地球環境保護の高まりから省資源等を目的として、製品に使用されている再利用可能な部品については、使用後に分解して再利用することが多くなってきている。この際、両面粘着テープを使用している場合には、部品に貼付されたテープを剥離する作業が必要になることがあるが、一般的に剥離作業は困難であることが多い。具体的には、剥離時に粘着剤が被着体に残留したり、両面粘着テープが切れてしまったり、不織布層間で両面粘着テープが破壊したりするという問題がある。そのなかでも、不織布層間で破壊した両面粘着テープ片を部品表面から取り除く作業が、リサイクル工程上最も効率の悪い作業となっていた。
上記問題を解決する手段として、例えば特定の降伏点強度と特定の降伏点伸度を有する両面粘着テープが提案されている(例えば特許文献1)。しかしながら、特にポリウレタンフォームなどの柔軟な材料と貼合させた加工品を剥離する場合、過剰な力を加えると、加工品が剥がされると同時に、テープが部分的に降伏点の伸度以上に伸ばされ、その結果、前記粘着テープでは、剥がしている最中にその伸ばされた部分から切断してしまう場合がある。
また、特定の層間破壊面積率および引っ張り強度を有する両面粘着テープが提案されている(例えば特許文献2)。しかしながら、上記課題を解決するための手段が十分に開示されていない。
特開2000−303041号公報 特開2001−152111号公報
したがって、本発明の目的は、被着体から両面粘着テープを剥がす際に、両面粘着テープが切れ難く、不織布の層間で両面粘着テープが破壊しない再剥離性の良好な再剥離型の両面粘着テープを提供することである。また、本発明の他の目的は、上記課題を解決し、更に、剥離時に粘着剤が被着体に残留しない再剥離性の良好な再剥離型の両面粘着テープを提供することである。更に、本発明の他の目的は、金属やプラスチック等の硬質な材料とポリウレタンフォーム等の柔軟な材料とを貼り合わせた場合でも、両者を剥がす際に、上記の問題が発生しない再剥離性の良好な再剥離型の両面粘着テープを提供することである。
本発明者らは鋭意研究した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、不織布を支持体とし、該支持体の両面に粘着剤層を有する再剥離型両面粘着テープであって、(i)流れ方向及び幅方向の降伏点の強度が20〜40N/20mmであり、(ii)降伏点の伸度が10%以下であり、且つ(iii)切断時の強度が降伏点の強度よりも大きいことを特徴とする再剥離型両面粘着テープを提供するものである。
本発明の再剥離型両面粘着テープは、金属やプラスチック等の再利用が可能な部品からテープを剥離するリサイクル工程で、テープの切れ、不織布の層間破壊及び粘着剤の残留が生じない。
特に本発明の粘着テープは十分な強度を有するため、ポリウレタンフォームなどの柔軟な材料と金属やプラスチック等の硬質な材料とを貼り合わせた加工品から、柔軟材料を剥離する際に、粘着テープが切れたり、硬質材料の表面に粘着剤を残留させることが無く、良好な再剥離性を示す。
ポリウレタンフォーム、スポンジ、発泡スチロール等の発泡体や軟質ゴム、ポリエチレンフィルム、塩ビフィルム等の軟質フィルムは、伸びやすく、降伏点を有さず、あるいは破断強度の低い材料であることが多い。これらの柔軟な材料と金属やガラス、プラスチック等の硬質な材料を両面粘着テープにより貼り合わせ、その後、柔軟な材料を剥離する場合、両面粘着テープの強度は非常に重要である。本発明の両面粘着テープは十分な強度を有するため、前記のような材料同士を貼りあわせ、その後剥がす場合において特に効果を発揮する。
以下に、本発明の不織布を支持体とする再剥離型両面粘着テープを、その構成及びラミネート条件に基づいて更に詳しく説明する。
1.再剥離型両面粘着テープの降伏時、切断時の強度、伸度
本発明の再剥離型両面粘着テープ(以下、両面粘着テープということもある)の降伏点の強度は20〜40N/20mm、降伏点の伸度は10%以下であり、切断時の強度は、降伏点の強度よりも大きい。降伏点の強度が20N/20mm未満であると、両面粘着テープを剥がしている際に切断しやすい。更に40N/20mmを越えると両面粘着テープの柔軟性が低下し、凹凸面への両面粘着テープの追従性が低下する。また降伏点の伸度が10%を越えると、両面粘着テープが伸びすぎ、繊維の絡み合いがほぐれ、切断時の強度が降伏点の強度を上回る事が出来ない。その場合、被着体から両面粘着テープを剥離する際に両面粘着テープの破断等の支障が生じる。
切断時の強度が降伏点の強度を下回ると、一部でも降伏点の伸度を超えるまでのばされた場合、伸びた部分から直ちに両面粘着テープが切断する。切断時の強度が降伏点の強度より大きい本発明の両面粘着テープは、例えば、金属やプラスチック等の硬質な材料とポリウレタンフォーム等の柔軟な材料とを貼り合わせ、両者を剥がす際に、両面粘着テープの一部分に応力が集中しても両面粘着テープの切断を極力防止することが出来る。
また、切断時の強度は50N/20mm以下であることが好ましく、30〜50N/20mmであることがより好ましい。更に、切断時の伸度は50%以下であることが好ましく、30〜50%であることがより好ましい。切断時の強度が50N/20mmを越えると両面粘着テープの柔軟性が低下し、凹凸面への両面粘着テープの追従性が低下しやすい。また切断時の伸度が50%を上回ると剥離時に大きく伸び、剥がし難くなる。
本発明の両面粘着テープは上記の物性を満たすものであれば、特に、構造、組成等が限定されるものではないが、以下に説明する形態であることが好ましい。
2. 不織布
(不織布の繊維組成)
本発明で支持体として使用する不織布の繊維組成としては、麻単独または麻とビニロン、レーヨン、ポリエステル、パルプ等を混抄しても良い。麻としては、強度の点からマニラ麻が好ましい。
マニラ麻の含有率は50質量%以上のものが好ましい。マニラ麻が50質量%未満では、充分な引張強度が得られない。さらに好ましくは70質量%以上である。
(強化剤)
不織布の強度を向上させる目的で、不織布製造工程で強化剤を添加することが広く用いられている。また、その方法としては、繊維を抄紙する前に強化剤を添加する内添式と抄紙後に不織布に塗布あるいは含浸させる外添式がある。本発明の両面粘着テープを製造する場合、繊維を抄紙する前に強化剤を添加して不織布を製造する内添式を用いることが好ましい。外添式では、繊維内部まで強化剤が浸透しないため、両面粘着テープが降伏点を超えると、切断するまでの強度が降伏時の強度を下回り、降伏時の伸度を越えて伸ばされた場合に、直ちに両面粘着テープが切断する場合がある。なお、降伏点とは両面粘着テープの引っ張り強度を測定する際に最初に現れるピークである。
(内添強化剤)
内添強化剤としては、ポリアクリルアミド系樹脂、尿素−ホルムアルデヒド系樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド系樹脂、エポキシーポリアミド系樹脂等が使用できる。特にエポキシ−ポリアミド系樹脂であるポリアミドアミン・エピクロルヒドリン樹脂が著しく不織布層間強度を上げるため好ましい。
内添強化剤の添加量としては、好ましくは不織布に対し0.2〜1質量%、さらに好ましくは、0.3〜0.5質量%である。通常、市販されている不織布に添加されている内添強化剤の量は0.2質量%未満であり、そのような内添量では、不織布が十分な層間強度を有することができず、高速で剥離する際に不織布層間で破壊が発生しやすい。また、両面粘着テープの切断時の強度が降伏時の強度を下回り、降伏点を超えて伸ばされた場合、直ちに両面粘着テープが切断することがある。
(坪量)
不織布の坪量は10〜30g/m2であることが好ましい。更に好ましくは、13〜25g/m2以下である。不織布の坪量が10g/m2未満の場合は、不織布の強度が弱く、両面粘着テープを再剥離する際に両面粘着テープが切れやすい。また、30g/m2を超える場合は、両面粘着テープの柔軟性が低下し、両面粘着テープを紙管に巻き取る際に、幅方向のシワが発生し、外観を悪くする。
(密度)
不織布の密度は0.15〜0.35g/m3であることが好ましい。更に好ましくは、0.2〜0.3g/m3である。不織布の密度が0.15g/m3未満の場合は、不織布の強度が弱く、両面粘着テープを再剥離する際に両面粘着テープが切れる。また、0.35g/m3を超える場合は、粘着剤の含浸性が低下し、粘着剤による充分なバインダー効果が得られず、両面粘着テープを再剥離する際に、両面粘着テープが不織布層間で破壊する。
(引っ張り強度)
本発明に使用する不織布の引張強度は、MD方向(流れ方向)、TD方向(引張方向)ともに15〜30N/20mmであることが好ましい。MD方向、TD方向の引っ張り強度が共に17〜30N/20mmであることがより好ましく、20〜30N/20mmであることが特に好ましい。MD方向、TD方向のどちらか一方の引張強度が15N/20mm未満の場合は、両面粘着テープを再剥離する際に、両面粘着テープが切れ易くなる。また、MD方向、TD方向のどちらか一方の引張強度が30N/20mmを超える場合は、両面粘着テープの柔軟性が低下し、凹凸への両面粘着テープの追従性が低下する。
(グレーン比)
不織布のグレーン比は、好ましくは90〜100%である。グレーン比が80%未満の場合は、MD方向とTD方向の強度や伸びの等方性がなくなり、両面粘着テープを再剥離する際に、不織布の強度の弱い方向に沿って、切れやすくなる。尚、グレーン比とは、不織布のTD方向の引張強度をMD方向の引張強度で除した値として定義される。
(層間強度係数)
本発明で用いる不織布は、(湿潤引張強度) / (引張強度)で表される層間強度係数γが0.15〜0.6である。γが0.15未満の場合は、不織布の層間強度が弱く、両面粘着テープを再剥離する際に、両面粘着テープが不織布層間で破壊する。一方、γが0.6を超える場合は不織布の柔軟性が欠け、凹凸面への追従性が低下する。好ましくは、γは0.2〜0.6である。さらに好ましくは、γは0.25〜0.6である。
(引っ張り強度測定法)
引張強度は、不織布を標線長さ100mm、幅20mmのダンベル状に打ち抜き、テンシロン引張試験機を用い、引張速度300mm/min、測定雰囲気23℃,50%RHの条件で測定する。湿潤引張強度は、イオン交換水中に24時間浸漬した後、過剰の水を除き、上記条件で測定する。
(抄紙方法)
不織布の抄紙方法としては、特に限定されるものではないが、公知の湿式法により得られ、円網抄紙機、短網抄紙機、長網抄紙機、傾斜短網抄紙機等を使用した各種抄紙法が用いられる。グレーン比の高い不織布を得るためには、傾斜短網方式が好ましい。
3.粘着剤
本発明に用いる粘着剤は、70℃での貯蔵弾性率G'が3.0×104〜1.0×105Paであり、且つ130℃での損失正接tanδが1未満であることが好ましい。不織布の強度によって若干異なるが、70℃での貯蔵弾性率G'が3.0×104Pa未満の場合は接着力が強くなりすぎ、剥離時に不織布層間破壊や両面粘着テープの切れが発生しやすい。また1.0×105Paを越える場合は接着性が低下しやすい。130℃でのtanδが1以上の場合は再剥離性が低下しやすくなる。また、定荷重剥離性など耐剥がれ性を考慮する場合は、130℃での損失正接tanδは0.5以上が好ましい。
本発明に使用する不織布と粘着剤の好ましい組み合わせは、例えば、引張強度が20〜30N/20mmであり、且つ層間強度係数が0.25〜0.6の如く、引張強度および層間強度が強い不織布を用いる場合は、70℃での貯蔵弾性率G'が3.0×104〜1.0×105Paであり、且つ130℃での損失正接 tanδが1未満の粘着剤を用いることが好ましい。
一方、引張強度が15N〜20N/20mmであり、且つ層間強度係数が0.15〜0.25の如く、引張強度および層間強度が弱い不織布を用いる場合は、70℃での貯蔵弾性率G'が5.0×104〜1.0×105Paであり、且つ130℃での損失正接tanδが0.8未満の粘着剤を用いることが好ましい。
(粘着剤の種類)
粘着剤の種類としては、公知のアクリル系やゴム系の粘着剤が使用できる。更に、必要に応じ粘着付与樹脂や架橋剤を添加してもよい。
(貯蔵弾性率G'と損失正接 tanδ測定法)
本発明における貯蔵弾性率G'と損失正接tanδは、5mm厚にまで重ね合わせ粘着剤を試験片とし、レオメトリックス社製粘弾性試験機アレス2kSTDに直径7.9mmのパラレルプレートを装着し、試験片を挟み込み周波数1Hzで測定した値である。
(厚み)
両面粘着テープの片面の粘着剤層の厚みは、好ましくは10μm〜100μm、さらに好ましくは30μm〜80μm以下である。10μm未満では接着性が低下する。また100μmを超えると、再剥離性が低下する。
(塗布方法)
粘着剤の塗布方法としては、ロールコーター等で直接不織布に塗布する方法や、剥離紙上にいったん粘着剤層を形成後、不織布に転写する方法が用いられる。
3.ラミネート条件
また粘着剤を不織布の紙層内部まで含浸させるために、粘着剤を不織布に直接塗布または転写し乾燥後、ラミネートする方法が使用される。
(温度)
ラミネートの温度としては、好ましくは80℃〜110℃、さらに好ましくは、90℃〜110℃である。80℃未満では粘着剤の不織布への含浸が悪くなり、再剥離した際に両面粘着テープが不織布層間で破壊する。110℃を超えると、剥離紙のフクレが起きる。
(圧力)
ラミネート圧力としては、好ましくは通常80〜200N/cm、さらに好ましくは、120〜200N/cmである。80N/cm未満では充分に粘着剤が不織布の紙層内部まで含浸せず、200N/cmを超えるとラミネートロールの摩耗が激しくなる。
以下に実施例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(不織布の作成)
マニラ麻100%、内添強化剤としてポリアミドアミン・エピクロルヒドリン樹脂0.5%含む溶液を、傾斜短網抄紙機で、坪量17g/m2、密度0.27g/cm3、グレーン比96%になるよう抄紙し不織布Aを得た。この不織布Aの引張強度(切断強度)は、流れ方向(MD)24N/20mm、及び幅方向(TD)23N/20mmであり、層間強度係数は、MD、TDとも0.28であった。同様に表1に記載の処方で、不織布B〜Fを作製した。
Figure 0004711104
〔実施例1〕
アクリル系粘着剤溶液(綜研化学社製SKダイン1717、固形分45%)100部に対し、イソシアネート系架橋剤(綜研化学社製L-45、固形分45%)を1.3部添加し15分攪拌後、剥離処理した厚さ75μmのポリエステルフィルム上に乾燥後の厚さが65μmになるように塗工して、80℃で3分間乾燥した。得られた粘着シートを、不織布Aの両面に転写し、80℃の熱ロールで150N/cmの圧力でラミネートし、不織布紙層内部まで粘着剤を充分含浸させた。その後40℃で2日間熟成し両面粘着テープを得た。
〔実施例2〕
下記粘着剤aを用い、イソシアネート系架橋剤(綜研化学株式会社製L-45、固形分45%)を0.9部添加した以外は実施例1と同様に両面粘着テープを作製した。
(粘着剤aの調製)
(1) 攪拌機、寒流冷却器、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス導入口を備えた反応容器にブチルアクリレート93.4質量部(以下部)、酢酸ビニル3部、アクリル酸2.5部、N-ビニルピロリドリン1部、β-ヒドロキシエチルアクリレート0.1部のモノマー100質量部と重合開始剤として2,2'-アゾビスイソブチルニトリル0.2部とを酢酸エチル100部に溶解し、80℃で8時間重合して、重量平均分子量70万のアクリル共重合体溶液を得た。
(2) 上記のアクリル共重合体固形分100部に対し、ロジンエステル系樹脂A-100(荒川化学社製)を15部、重合ロジンエステル系樹脂D-135(荒川化学社製)を15部添加し、トルエンで希釈混合し固形分40%の粘着剤溶液aを得た。
〔実施例3〕
不織布Aの代わりに不織布Bを使用した以外は、実施例2と同様に両面粘着テープを作製した。
〔実施例4〕
不織布Aの代わりに不織布Cを使用した以外は、実施例2と同様に両面粘着テープを作製した。
〔実施例5〕
不織布Aの代わりに不織布Dを使用した以外は、実施例1と同様に両面粘着テープを作製した。
〔比較例1〕
不織布Aの代わりに不織布Eを使用した以外は、実施例1と同様に両面粘着テープを作製した。
〔比較例2〕
不織布Aの代わりに不織布Fを使用した以外は、実施例1と同様に両面粘着テープを作製した。
実施例1〜5、比較例1および比較例2で作製した粘着剤溶液及び両面粘着テープについて、以下に示す方法により試験し、評価結果を表2、3に示した。
[不織布の引張強度]
引張強度は、不織布を標線長さ100mm、幅20mmのダンベル状に打ち抜き、テンシロン引張試験機を用い、引張速度300mm/min、測定雰囲気23℃,50%RHの条件で、不織布が切断する強度を測定した。
[不織布の層間強度係数]
層間強度係数γは(湿潤引張強度)/(引張強度)である。
湿潤引張強度は、イオン交換水中に24時間浸漬した後、過剰の水を除き、上記条件で測定した。
[粘着剤の動的粘弾性]
架橋した粘着剤を5mm厚にまで重ね合わせ試験片とした。レオメトリックス社製粘弾性試験機アレス2kSTDに直径7.9mmのパラレルプレートを装着し、試験片を挟み込み、周波数1Hzで-50℃から150℃までの貯蔵弾性率(G')、損失正接(tanδ)を測定した。
[両面粘着テープの引張強度及び伸度]
両面粘着テープの引張強度及び伸度は、両面粘着テープを標線長さ100mm、幅20mmのダンベル状に打ち抜き、テンシロン引張試験機を用い、引張速度300mm/min、測定雰囲気23℃,50%RHの条件で測定し、降伏点の強度、降伏点までの伸び、および、切断時の強度、切断時の伸びをチャートから読みとった。
[層間破壊面積率(%)]
15mm×15mmに切断した両面接着テープの両面に20mm×100mmに切断したt(厚み)=0.1mmのアルミ箔を貼合わせ、60℃×24時間保存後、常温まで徐冷し、アルミ箔の両端を手で持ち10m/分程度の速度で手によりT剥離を行い、剥離した後の糊面から不織布内部で破壊している面積割合(層間破壊面積率)を以下のようにして算出した。より詳しく説明すると、剥離表面を写真機などで画像として取り込み、印画紙に印画し、両面粘着テープ印画部分を切り抜いてその重量(A)を測定するとともに、そのうち層間破壊部分を切り抜いてその重量(B)を測定し、(B/A)×100の値を層間破壊面積率(%)とした。
[接着力]
23℃下、25μmポリエステルフィルムで裏打ちした20mm幅の両面粘着テープ試料をステンレス板に貼付し、2kgローラー1往復加圧した。23℃下で1時間静置した後、180°方向に引張速度300mm/minで引っ張り、接着力を測定した。
[定荷重剥離性]
23℃下、25μmポリエステルフィルムで裏打ちした10mm幅×50mm長さの両面粘着テープ試料をステンレス板に貼付し、2kgローラー1往復加圧し、40℃下で1時間養生した。23℃下で試料に対して90°方向に300gの荷重をかけ、1時間後のハガレ距離を測定した。
[再剥離性1]
厚さ5mmのポリウレタンフォーム(イノアック社製モルトプレンSC)で裏打ちした20mm幅の両面粘着テープ試料をステンレスに貼付し2kgローラー1往復加圧した。貼付後60℃,90%RH雰囲気下で12日間放置し、23℃下で1日冷却した後、135°の方向に両面粘着テープ試料を手で5m/minの速度で剥がした。
両面粘着テープの切れ、不織布層間での破壊の有無、及び剥離後の被着体への粘着剤の残留の程度を以下の基準で目視評価した。
(テープ切れ)
◎:テープ切れ0回
○:テープ切れ1回
×:テープ切れ2回以上
(不織布層間破壊)
◎ :不織布層間破壊面積=0〜10%未満
○ :不織布層間破壊面積=10〜20%未満
× :不織布層間破壊面積=20%以上
(粘着剤残留)
◎ :糊残り=0〜10%未満
○ :糊残り=10〜20%未満
× :糊残り=20%以上
Figure 0004711104
Figure 0004711104
表2の結果から明らかなように、本発明に基づく不織布と粘着剤層との組み合わせである実施例は何れも高い接着性及び良好な再剥離性を示している。
一方、表3の結果から明らかなように、比較例は何れも接着性には優れるものの、両面粘着テープ切断時の強度が本発明の構成要件である「降伏点の強度を上回る」を満たしていないため、両面粘着テープの切れが発生し再剥離性に劣る結果となった。

Claims (6)

  1. 不織布を支持体とし、該支持体の両面に粘着剤層を有する再剥離型両面粘着テープであって、
    前記不織布が、麻を主成分とし、且つポリアミドアミン・エピクロルヒドリン樹脂を、内添強化剤として、不織布に対し0.3〜1質量%含有する不織布であり、
    23℃,50%RHの測定雰囲気で、引張速度300mm/minの条件にて測定される(i)流れ方向及び幅方向の降伏点の強度が20〜40N/20mmであり、(ii)降伏点の伸度が10%以下であり、且つ(iii)切断時の強度が降伏点の強度よりも大きいことを特徴とする再剥離型両面粘着テープ。
  2. 前記再剥離型両面粘着テープの切断時の強度が、23℃,50%RHの測定雰囲気で、引張速度300mm/minにおいて50N/20mm以下であり、且つ切断時の伸度が50%以下である請求項1記載の再剥離型両面粘着テープ。
  3. 前記不織布の(湿潤引張強度)/(引張強度)で表される層間強度係数γが0.15〜0.6である請求項1又は2に記載の再剥離型両面粘着テープ。
  4. 前記不織布の坪量が13〜25g/mである請求項1〜3のいずれか一項に記載の再剥離型両面粘着テープ。
  5. マニラ麻を70質量%以上含有する不織布を支持体とし、該支持体の両面にアクリル系粘着剤層を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の再剥離型両面粘着テープ。
  6. 前記粘着剤層を前記支持体へラミネートするときのラミネート温度が80℃〜110℃であり、ラミネート圧力が80〜200N/cmである請求項1〜5のいずれか一項に記載の再剥離型両面粘着テープ。
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