JP6703306B2 - H形鋼の製造方法 - Google Patents

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本発明は、例えば矩形断面であるスラブ等を素材としてH形鋼を製造する製造方法に関する。
H形鋼を製造する場合には、加熱炉から抽出されたスラブやブルーム等の素材を粗圧延機(BD)によって粗形材(所謂ドッグボーン形状の被圧延材)に造形し、中間ユニバーサル圧延機によって上記粗形材のウェブやフランジの厚さを圧下し、併せて前記中間ユニバーサル圧延機に近接したエッジャー圧延機によって被圧延材のフランジに対し幅圧下や端面の鍛錬と整形が施される。そして、仕上ユニバーサル圧延機によってH形鋼製品が造形される。
このようなH形鋼の製造方法において、特にユニバーサル圧延を行う中間圧延では、寸法及び形状の精度が問題となっており、特に大型H形鋼製品の製造では、寸法及び形状の精度の向上が望まれていた。そこで、例えば特許文献1では、これらの問題点が、被圧延材のフランジ部と竪ロールの接触点がウェブ部と水平ロールとの接触点よりも著しく先行していることに起因していることに鑑み、竪ロール径と水平ロール径との比、及び/又は、各回のフランジとウェブの各パスの圧下スケジュールを調整することで、上記問題点を解消する技術が開示されている。
また、例えば特許文献2には、ウェブ高さの造り分けを行う際に生じるウェブ部両端の増厚部(余肉部)を解消するために、仕上げユニバーサル圧延機における竪ロール径と水平ロール径の比を好適に調整し、竪ロールの回転軸と水平ロールの回転軸を同一平面上に設置し、上記増厚部の圧下を行う技術が開示されている。
特公昭46−19167号公報 特開2013−75317号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、水平ロールのウェブ噛み込みと竪ロールのフランジ噛み込みとの関係を好適にすることで、寸法及び形状の精度を向上させるものであるが、ウェブとフランジの同時圧下領域における延伸比に関する言及は一切されておらず、当該延伸比の具体的な値についても何ら開示されていない。また、特許文献1には、例えば製品厚み比1.6以下の製品に対して水平ロール径と竪ロール径の比を3.2以上にするといった記載や、フランジ噛み込みの先行長さを10mm以下とするといった記載があり、そのような条件下以外の製造工程において適用される技術ではないという点において問題がある。
また、上記特許文献2に記載の技術は、特にウェブ両端の増厚部の圧下に関して、仕上げ圧延に対して適用される技術であり、また、フランジの延伸やウェブとフランジの同時圧下領域における延伸比に関する言及は一切されておらず、当該延伸比の具体的な値についても何ら開示されていない。実際には、断面内の一部分であるウェブ両端を強く圧延するため、断面内各位置での延伸の差が非常に大きく、ウェブ両端の噛み込みがフランジやウェブ中央部の噛み込みよりも大きく先行する圧延になっている。
また、上記特許文献1、2に記載された技術は、寸法及び形状の精度の向上や、増厚部の圧下といった、主に被圧延材の造形に関する技術である。近年、構造物等の大型化に伴い大型のH形鋼製品の製造が望まれており、大型のH形鋼製品の製造においては、従来の製品に比べ大型の被圧延材を圧延造形することから、造形精度の向上と共に、圧延機のロール荷重(水平ロール荷重及び竪ロール荷重)の更なる低減が求められる。特に従来の圧延機を用いて大型のH形鋼製品を製造しようとすると、圧延荷重が許容荷重を超えてしまう場合もあり、パス回数を増加させる必要が生じるために生産性の低下が懸念されていた。圧延機の耐荷重を大幅に増大することは設備コストや設備規模の面から現実的ではなく、既存の設備でもって圧延荷重を低減させ、生産性の向上や大型のH形鋼製品の製造を実現させることが求められている。
即ち、上記特許文献1、2には、このようなロール荷重の低減についての作用や明確な条件等が規定されておらず、ロール荷重低減のための条件の更なる規定が望まれているのが実情である。
上記事情に鑑み、本発明の目的は、H形鋼製品の製造において、特にユニバーサル圧延を行う圧延機の水平ロール荷重と竪ロール荷重の両方を併せて低減させ、既存の圧延設備における生産性を向上させることが可能なH形鋼の製造方法を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明によれば、被圧延材に対しユニバーサル圧延を行いH形鋼を製造するH形鋼の製造方法であって、前記被圧延材はフランジ相当部及びウェブ相当部を有し、前記ユニバーサル圧延を行う圧延機において、水平ロールと竪ロールのロール軸は圧延方向に対する垂直な同一断面内にあり、水平ロールによる前記ウェブ相当部の圧下と、竪ロールによる前記フランジ相当部の圧下と、が同時に行われる同時圧下領域では、ウェブ延伸λwsとフランジ延伸λfsの比が以下の式(6)を満たす条件で圧延が行われることを特徴とする、H形鋼の製造方法が提供される。
0.97≦λfs/λws≦1.07 ・・・(6)
ここで、λwsは、ウェブ相当部における同時圧下領域での入側厚と出側厚の比であり、λfsは、フランジ相当部における同時圧下領域での入側厚と出側厚の比である。また、λws及びλfsは次式(4)、(5)、(4’)、(5’)で求める。
竪ロールとフランジ相当部との接触長Ldf、水平ロールとウェブ相当部との接触長Ldw、に関し、tf0をフランジ相当部の圧延前厚み、tf1をフランジ相当部の圧延後厚み、tw0をウェブ相当部の圧延前厚み、tw1をウェブ相当部の圧延後厚み、Dvを竪ロール径、Dhを水平ロール径、LdsをLdwとLdfの値のうちの小さい方として、ウェブ相当部とフランジ相当部の同時圧下領域の長さとし、
Ldf>Ldwの場合、
λws=tw0/tw1 ・・・(4)
λfs=(tf1+Lds/Dv)/tf1 ・・・(5)
Ldf≦Ldwの場合、
λws=(tw1+2Lds/Dh)/tw1 ・・・(4’)
λfs=tf0/tf1 ・・・(5’)
前記ユニバーサル圧延を行う圧延機の竪ロール径Dvは、以下の式(8)を満たしても良い。
300[mm]≦Dv≦0.33×Dh ・・・(8)
但し、Dh:水平ロール径である。
前記ユニバーサル圧延において、全領域のウェブ延伸λwとフランジ延伸λfの比が以下の式(9)を満たしても良い。
1.0≦λf/λw≦1.03 ・・・(9)
ここで、全領域とは、圧延前後のウェブ相当部およびフランジ相当部それぞれの圧下全体の領域のことであり、ウェブ相当部の場合には、接触長Ldwで示される領域であり、以下の式(2)で示され、フランジ相当部の場合には、接触長Ldfで示される領域であり、以下の式(3)で示される。
Figure 0006703306
但し、Δtw:ウェブ相当部の圧下量(tw0−tw1)
Figure 0006703306
但し、Δtf:フランジ相当部の圧下量(tf0−tf1)
である。
前記ユニバーサル圧延を行う圧延機は、中間ユニバーサル圧延機であっても良い。
前記ユニバーサル圧延を行う圧延機において、竪ロールの後方には当該竪ロールに接触して支持する構成のバックアップロールが設けられても良い。
本発明によれば、H形鋼製品の製造において、特にユニバーサル圧延を行う圧延機の水平ロール荷重と竪ロール荷重の両方を併せて低減させ、既存の圧延設備における生産性を向上させることが可能となる。
H形鋼の製造ラインについての概略説明図である。 中間ユニバーサル圧延機のロール構成についての概略説明図(正面断面図)である。 従来の構成である中間ユニバーサル圧延機の概略説明図(概略上面図)である。 本実施の形態に係る構成の中間ユニバーサル圧延機の概略説明図(概略上面図)である。 水平ロール径を固定した状態で、竪ロール径Dvを変化させた場合の、水平ロール荷重比Ph/Phcとλfs/λwsとの関係を示すグラフである。 水平ロール径を固定した状態で、竪ロール径Dvを変化させた場合の、竪ロール荷重比Pv/Pvcとλfs/λwsとの関係を示すグラフである。 ロール径比を変化させた場合の水平ロール荷重比Ph/Phcの値の変化を示すグラフである。 ロール径比を変化させた場合の竪ロール荷重比Pv/Pvcの値の変化を示すグラフである。 竪ロールに対しバックアップロールを設ける構成の概略説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1は、本実施の形態にかかる圧延設備1を含むH形鋼の製造ラインTについての説明図である。図1に示すように、製造ラインTには上流側から順に、加熱炉2、粗圧延機4、中間ユニバーサル圧延機5、仕上ユニバーサル圧延機8が配置されている。また、中間ユニバーサル圧延機5に近接してエッジャー圧延機9が設けられている。なお、以下では、説明のために製造ラインTにおける鋼材を、総称して「被圧延材A」と記載し、各図において適宜その形状を破線・斜線等を用いて図示する場合がある。また、本実施の形態において、製造されたH形鋼製品のフランジに相当する部分をフランジ相当部12と呼称し、ウェブに相当する部分をウェブ相当部20と呼称する場合がある。
図1に示すように、製造ラインTでは、加熱炉2から抽出された例えばスラブ11等の被圧延材Aが粗圧延機4において粗圧延される。次いで、中間ユニバーサル圧延機5において中間ユニバーサル圧延される。また、この中間ユニバーサル圧延とリバース圧延が可能な状態で、エッジャー圧延機9によって被圧延材の端部等(フランジ相当部12)に対して圧下が施される。通常の場合、粗圧延機4(複数基設置される場合もある)のロールには、合わせて4〜6個程度の孔型が刻設されており、これらを経由して数10パス程度のリバース圧延でドッグボーン形状のH形粗形材13が造形され、該H形粗形材13を前記中間ユニバーサル圧延機5−エッジャー圧延機9の2つの圧延機からなる圧延機列を用いて、複数パスの圧下が加えられ、中間材14が造形される。そして中間材14は、仕上ユニバーサル圧延機8において製品形状に仕上圧延され、H形鋼製品16が製造される。
次に、以下では図1に示した中間ユニバーサル圧延機5のロール構成の概略について図2を参照して説明する。図2は、中間ユニバーサル圧延機5のロール構成についての概略説明図(正面断面図)であり、(a)が圧延前、(b)が圧延時を示している。図2に示すように、中間ユニバーサル圧延機5には、上下一対の水平ロール21、22と、左右一対の竪ロール31、32が設けられている。水平ロール21、22は、そのロール周面が被圧延材Aのウェブ相当部20に当接可能に構成され、そのロール側面の一部がフランジ相当部12の内面に当接可能に構成されている。また、竪ロール31、32は、そのロール周面がフランジ相当部12の外面に当接可能に構成されている。なお、図2において各ロールのロール軸や圧延機筐体等の構成は省略している。
図2に示す中間ユニバーサル圧延機5では、被圧延材Aのウェブ相当部20に対し、水平ロール21、22の周面が当接し、当該ウェブ相当部20の厚み方向に対して圧下が加えられる。また、被圧延材Aのフランジ相当部12に対し、水平ロール21、22の側面の一部がフランジ相当部12の内面に当接し、竪ロール31、32の周面がフランジ相当部12の外面に当接し、当該フランジ相当部12の厚み方向に対して圧下が加えられる。このようにして、被圧延材Aのフランジ相当部12及びウェブ相当部20が所望の厚みに圧下される。
このような図2に示す中間ユニバーサル圧延機5において、被圧延材Aに対して複数パスのリバース圧延を行うことで、中間材14の圧延造形が行われる。本発明者らは、このように構成される中間ユニバーサル圧延機5に関し、一般的に知られる設備構成でのロール荷重に係る問題点に着目し、更なるロール荷重の低減を図るための設備構成について鋭意検討を行った。以下では、本検討について説明する。
図3は、従来の構成である中間ユニバーサル圧延機5aの概略説明図(概略上面図)である。なお、共通する構成要素について、図2と図3では共通の符号を付してその詳細な説明を省略する場合がある。また、図3における図中上方を圧延上流側とし、図中下方を圧延下流側として図示し、図3中には、説明のため、圧延前と圧延後の被圧延材Aの概略断面図も記載している。
図3に示す、従来の構成の中間ユニバーサル圧延機5aは、例えば水平ロール径Dhが1500mm〜1650mm程度、竪ロール径Dvは水平ロール径の0.8倍〜0.65倍程度である。即ち、例えば図3に示す竪ロール径Dvは1100mm程度である。このような中間ユニバーサル圧延機5aにおいて、ウェブ相当部20とフランジ相当部12の厚み比tf/twの値が1.2〜2.3程度である製品の中間材を圧延造形する場合、竪ロール31、32によりフランジ相当部12の圧下を行う領域の接触長Ldfと、水平ロール21、22(図3中は図示せず)によりウェブ相当部20の圧下を行う領域の接触長Ldwの関係は以下の式(1)のようになる。
Ldf>Ldw ・・・(1)
この場合、水平ロールと竪ロールのロール軸は圧延方向に対する垂直な同一断面内にあり、フランジ相当部12とウェブ相当部20の圧下が終了するタイミングは同じであることから、図3に示す構成では、最初に竪ロール31、32によるフランジ相当部12の圧下が開始され、その後、ウェブ相当部20及びフランジ相当部12の圧下が行われる。この時、フランジ相当部12とウェブ相当部20の圧下は、それぞれ一定の延伸バランスを保ちながら行われるため、全体としての圧延方向の伸びは両者でほぼ同じである。その結果、フランジ相当部12が先に圧下される領域(図中のLdf−Ldwの領域)では、当該フランジ相当部12のみが圧下されることにより、コーナー部(フランジ−ウェブ接続部)近傍のメタルがウェブ側に流れやすくなり、ウェブ相当部20の端部の面圧が大きくなる。
また、ウェブ相当部20とフランジ相当部12を同時に圧下する領域(図中のLdw領域)では、ウェブ相当部20の延伸がフランジ相当部12の延伸に対して大きくなり、ウェブ相当部20の伸びがフランジ相当部12の伸びに拘束される。
以上説明した理由により、図3に示す従来の構成の中間ユニバーサル圧延機5aにおいては、ウェブ相当部20の圧延を板圧延とみなした場合よりも大きな水平ロール荷重が作用してしまうことが分かっている。
また、図4は本実施の形態に係る構成の中間ユニバーサル圧延機5bの概略説明図(概略上面図)である。なお、図4に示す竪ロールは、従来よりもロール径の小さい小径竪ロール51、52であり、その他の共通する構成要素については、図3と図4では共通の符号を付してその詳細な説明を省略する場合がある。また、図4における図中上方を圧延上流側とし、図中下方を圧延下流側として図示し、図4中には、説明のため、圧延前と圧延後の被圧延材Aの概略断面図も記載している。
図4に示すように、本実施の形態に係る構成の中間ユニバーサル圧延機5bは、例えば水平ロール径Dhが1500mm〜1650mm程度、竪ロール径Dvは水平ロール径の約1/3〜1/5程度である。即ち、例えば図4に示す小径竪ロール51、52の径Dvは450mm程度である。なお、これら水平ロール径、竪ロール径の値は一例であり、本発明においてこれらの値は、上記数値に限定されるものではない。
このような中間ユニバーサル圧延機5aにおいて、ウェブ相当部20とフランジ相当部12の厚み比tf/twの値が1.2〜2.3程度である製品の中間材を圧延造形する場合、フランジ相当部12の圧下を行う領域の接触長Ldfと、ウェブ相当部20の圧下を行う領域の接触長Ldwとの差が小さくなり、フランジ相当部12のみが圧下される領域がほぼなくなり、また、同時圧下領域においてウェブ相当部20の延伸がフランジ相当部12の延伸に対して大きくなるといった事もないため、竪ロール及び水平ロールの圧延荷重の低減が図られるものと推定される。
図3、図4に示すような中間ユニバーサル圧延機の構成において、水平ロールとウェブ相当部20との接触長Ldwは、幾何学的な関係から以下の式(2)で示される。
Figure 0006703306
但し、Δtw:ウェブ相当部の圧下量(tw0−tw1)
また、竪ロールとフランジ相当部12との接触長Ldfは、以下の式(3)で示される。
Figure 0006703306
但し、Δtf:フランジ相当部の圧下量(tf0−tf1)
ここで、中間ユニバーサル圧延において、LdwとLdfの値のうちの小さい方を、ウェブ相当部20とフランジ相当部12の同時圧下領域の長さLdsとし、このLdsでのウェブ延伸をλws、フランジ延伸をλfsとする。これらλws、λfsは、上記式(2)、(3)と、圧延後の被圧延材Aの厚みから同時圧下開始時点の厚みを計算し、算出可能である。
例えば、Ldf>Ldwの場合、Lds=Ldwとなり、同時圧下領域のウェブ延伸λws及びフランジ延伸λfsはそれぞれ以下の式(4)、(5)に示すものとなる。
λws=tw0/tw1 ・・・(4)
λfs=(tf1+Lds/Dv)/tf1 ・・・(5)
圧延後の厚みには、ロール荷重(実測値、あるいはモデル式等による推定値)とミル剛性から計算される圧延中のロール隙を用いれば良い。あるいは、オンライン測定機による厚みの実測値を用いても良い。
このような前提において、図3に示す従来の構成の中間ユニバーサル圧延機5aと、図4に示す本実施の形態に係る構成の中間ユニバーサル圧延機5bとの比較を行うと、本実施の形態に係る構成では、竪ロール51、52のロール径Dvが従来に比べ小径であるために、小径竪ロール51、52とフランジ相当部12の接触長Ldfが従来に比べ短くなり、水平ロールとウェブ相当部20の接触長Ldwと近い値となる。
また、λwsとλfsとの関係としては、λfs/λwsが大きい程、小径竪ロール51、52の径が従来に比べ小径であることを示している。これは、竪ロール径が小さくなると、竪ロールとフランジ相当部12との接触長Ldfが短くなり、水平ロールとウェブ相当部20との接触長Ldwに近づくことになり、λfsが大きくなるからである。そして更に、竪ロール径を小さくすると、竪ロールとフランジ相当部12との接触長Ldfの方が、水平ロールとウェブ相当部20との接触長Ldwよりも短くなり、λwsが小さくなる。
上述したように、図4に示す本実施の形態に係る構成の中間ユニバーサル圧延機5bにおいては、フランジ相当部12のみが圧下される領域がほぼなくなり、また、同時圧下領域においてウェブ相当部20の延伸がフランジ相当部12の延伸に対して大きくなるといった事もないため、竪ロール及び水平ロールの圧延荷重の低減が図られるものと推定される。そこで、本発明者らは、竪ロールならびに水平ロールの圧延荷重の低減が効率的に行えるような条件について更なる検討を行った。
図5は、本実施の形態に係る中間ユニバーサル圧延機5b(図4参照)において、代表的な圧延パス条件で、フランジ/ウェブ延伸比λf/λwを一定条件とし、水平ロール径を固定した状態で、竪ロール径Dvを変化させた場合の、水平ロール荷重比Ph/Phcとλfs/λwsとの関係を示すグラフである。ここで、λwとλfはそれぞれ圧延前後の厚みに基づくウェブ延伸とフランジ延伸である。なお、図5のグラフでは、水平ロール荷重比Ph/Phcに関し、図3に示す従来の構成、即ち、竪ロール径Dvが水平ロール径の0.8倍〜0.65倍程度である場合の水平ロール荷重をPhcとし、その時の値をPh/Phc=1としている。また、フランジ/ウェブ延伸比λf/λwについては、λf/λwの値が1.000、1.006、1.011、1.023の場合をそれぞれ図示している。ここで、選択したλf/λwの範囲は、本発明者らが検討の結果、圧延に最適な条件として見出したものである。
また、図6は、本実施の形態に係る中間ユニバーサル圧延機5b(図4参照)において、図5と同じ条件で、水平ロール径を固定した状態で、竪ロール径Dvを変化させた場合の、竪ロール荷重比Pv/Pvcとλfs/λwsとの関係を示すグラフである。なお、図6のグラフでは、竪ロール荷重比Pv/Pvcに関し、図3に示す従来の構成、即ち、竪ロール径Dvが水平ロール径の0.8倍〜0.65倍程度である場合の竪ロール荷重をPvcとし、その時の値をPv/Pvc=1としている。また、フランジ/ウェブ延伸比λf/λwについては、図5と同様に、λf/λwの値が1.000、1.006、1.011、1.023の場合をそれぞれ図示している。
図5、図6を参照すると、λfs/λwsの値を0.97以上とすることで、いずれの場合においても水平ロール荷重比及び竪ロール荷重比を0.9以下にすることができることが分かる。即ち、λfs/λws≧0.97とすることで、水平ロールと竪ロールの両方において圧延荷重を10%以上低減させることが可能となる。圧延荷重を10%以上低減させることで、1パスあたりの圧下率を現状よりも1割以上大きくして圧延を行うことができるため、十分な生産性の向上が実現される。また、例えばJIS規格で広く使用される引張強度が490N/mm鋼と同じパススケジュールで、従来に比べ10%以上強度の高いH形鋼製品を製造することが可能となり、1ランク高い強度レベルの製品が製造できる。
また、λfs/λwsの値が1.07より大きい場合、竪ロールとフランジ相当部12の接触長Ldfが、水平ロールとウェブ相当部20との接触長Ldwよりも短い状態でフランジ延伸がウェブ延伸に対して大きくなり過ぎるために、左右のフランジと竪ロールとの接触状態の僅かな非対称性によって、特に被圧延材の長手方向の端部において圧延が不安定になる恐れがある。
以上説明したことから、本実施の形態に係る中間ユニバーサル圧延機5bにおいては、以下の式(6)に示す条件を満たすような構成とすることで、水平ロールと竪ロールの両方において圧延荷重を10%以上低減させることが可能となり、生産性の向上が実現される。
0.97≦λfs/λws≦1.07 ・・・(6)
更に好ましくは、以下の式(7)に示す条件を満たしても良い。
0.98≦λfs/λws≦1.05 ・・・(7)
この式(7)に示す範囲であれば、圧延荷重を12%以上低減させることが可能となり、被圧延材の長手方向の端部において圧延が不安定になる可能性が低くなる。
また、本発明者らは、図5、6を参照して分かるように、λfs/λwsを大きくするほど、即ち、竪ロール径を小径化するほど、荷重低減効果が大きくなることに着目し、水平ロール径Dhと竪ロール径Dvとの比(以下、ロール径比Dv/Dhとも記載する)の好適な値についても検証を行った。以下、本検証について説明する。
図7は、本実施の形態に係る中間ユニバーサル圧延機5b(図4参照)において、ロール径比を変化させた場合の水平ロール荷重比Ph/Phcの値の変化を示すグラフである。なお、図7ではウェブとフランジの厚み比tf/twが1.3の場合と2.0の場合を図示している。
図7に示すように、ロール径比Dv/Dhの値が小さくなる程、水平ロール荷重比Ph/Phcの値は低下する傾向にある。図7からは、ロール径比Dv/Dhを0.33以下とする(即ち、竪ロール径Dvを水平ロール径Dhの1/3以下とする)ことで水平ロール荷重比を0.9以下にすることができることが分かる。
また、図8は、本実施の形態に係る中間ユニバーサル圧延機5b(図4参照)において、ロール径比を変化させた場合の竪ロール荷重比Pv/Pvcの値の変化を示すグラフである。なお、図8でもウェブとフランジの厚み比tf/twが1.3の場合と2.0の場合を図示している。
図8に示すように、ロール径比Dv/Dhを0.33以下とした場合には、竪ロール荷重比Pv/Pvcの値についても0.9以下にすることができる。
一方で、竪ロール径Dvを小径化すると、噛み込み角が過大となり圧延の安定性が低下する。このような事情に鑑み、竪ロール径Dvは例えば300mm以上とすることが好ましい。
以上のことから、竪ロール径Dvは以下の式(8)に示すような値とすることが望ましい。
300[mm]≦Dv≦0.33×Dh ・・・(8)
ここで、図2に示す中間ユニバーサル圧延機5の水平ロール21、22及び竪ロール31、32のフランジ相当部12に対向する部分には、傾斜角θを2°〜8°付与することが好ましく、最も好ましくは、θは3°〜6°である。傾斜角θが8°超では、竪ロール幅方向の周速差が大きくなり、竪ロール摩耗への影響が無視できなくなる。傾斜角θが2°未満では、水平ロール側面が摩耗した場合、ロール径を削りロール胴幅を回復させるのが困難となるからである。
なお、上記式(6)に示す条件を満たした状態で水平ロール荷重を低減させる場合、フランジ圧下率を大きくすることで水平ロール荷重は大きく低減させることができるが、竪ロール荷重が大きくなり過ぎるため、フランジ/ウェブ延伸比λf/λwはできるだけ所定の1に近い値にした状態で圧延荷重の低減を図ることが望ましい。
一方、フランジ圧下率を低減し、フランジ/ウェブ延伸比λf/λwを1.0よりも小さくすると、水平ロール荷重の低減率が低下したり、ウェブ波も発生しやすくなる。具体的には、図5、図6に示すような範囲を含む以下の式(9)を満たすことが好ましい。
1.0≦λf/λw≦1.03 ・・・(9)
即ち、λf/λw<1.0となると、水平ロール荷重が過大となり、ウェブ波も発生する。また、1.03<λf/λwとなると、竪ロール荷重が過大となり、フランジ幅拡がりも過大となる。
ここで、リバース圧延でユニバーサル圧延が連続するパスでは、上記説明のように、前パス圧延後のフランジ厚と当該パス圧延後のフランジ厚でフランジの延伸を計算すればよい。しかし、エッジャー圧延後のユニバーサル圧延では、ユニバーサル圧延前のフランジ相当部は、エッジャー圧延機によるフランジ幅圧下でフランジ先端部がバルジングにより増厚した状態になっているため、バルジングを考慮したフランジ延伸を用いる。その場合、簡易的にバルジングを平均フランジ厚みに換算して、見かけフランジ延伸を用いてもよい。
以上説明した本実施の形態に係るH形鋼の製造方法においては、上記式(6)に示す条件を満たして圧延を行うことで、ユニバーサル圧延を行う圧延機の水平ロール荷重と竪ロール荷重の両方を併せて低減させることができる。これにより、同じH形鋼製品を製造する場合であっても、パス回数削減による生産性の向上が図られる。また、圧延荷重の低減によりユニバーサル圧延を行う圧延機の小型化が図られる。加えて、従前より高強度のH形鋼製品を同一のパス回数でもって製造するといった事や、従来に比べ大断面の大型H形鋼製品を製造する事も可能となる。更に、ロール摩耗を低減することができ、ロール研削回数を減少させることによって、圧延効率を高めることもできる。
以上、本発明の実施の形態の一例を説明したが、本発明は図示の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施の形態では、式(8)により竪ロール径Dvの好適な数値範囲を規定したが、竪ロールの小径化に伴い、当該竪ロールにロールチョックとしてのバックアップロールを設ける構成としても良い。図9は、竪ロールに対しバックアップロールを設ける構成の概略説明図(概略上面図)である。なお、図9では、図4に示す上記実施の形態に係る中間ユニバーサル圧延機5bに対し、左右バックアップロール70、71を設けた場合を図示しており、共通する構成要素等に関しては図4と同一の符号を付してその説明は省略する。
図9に示すように、本変形例では、竪ロール51に対し2本のバックアップロール70a、70bが設けられ、竪ロール52に対し2本のバックアップロール71a、71bが設けられる。これらバックアップロール70(70a、70b)、71(71a、71b)は、竪ロール51、52の後方に当該竪ロールに接触して支持する構成である。これにより、竪ロール小径化に伴うロール強度不足が問題とならず、ロール寿命の長期化が図られる。
但し、このような構成であっても、竪ロール径は例えば300mm以上とすることが好ましい。これは、竪ロール径が300mm未満であると、噛み込み角が過大となり圧延の安定性が低下したり、バックアップロール70、71とのヘルツ応力(ヘルツの接触応力)も過大となりロール寿命が短くなる恐れがあるからである。
また、上記実施の形態において、式(6)及び式(9)に示した条件は、ユニバーサル圧延を複数パス圧延で行う際の全パスに適用しても良く、あるいは、一部のパスのみに適用する構成としても良い。例えば、ユニバーサル圧延の全パスのうち、70%以上のパスにおいて上記式(6)及び式(9)を満たすことで、圧延荷重低減の十分な効果が得られるものと考えられる。
また、上記実施の形態では、本発明を中間ユニバーサル圧延機5に適用する場合を図示し説明したが、本発明の適用範囲はこれに限られるものではない。即ち、仕上ユニバーサル圧延機8に適用することも可能である。また、例えば、中間圧延機が複数の圧延機によって構成される場合(例えば第1中間圧延機と第2中間圧延機が設けられている場合)、いずれかの圧延機に適用しても良く、全ての中間圧延機に適用しても良い。また、素材としては矩形断面のスラブのほか、連続鋳造されたビームブランクを使用してH形鋼を製造する場合にも適用できる。
(実施例1)
本発明の実施例1として、中間ユニバーサル圧延機の水平ロール径Dhを1600mm、竪ロール径Dvを550mmとして、サイズ1000×400×16/32[mm]のH形鋼製品の圧延を所定のパススケジュールで行った。その際、λfs/λwsの値を上記式(6)の範囲内である0.97〜0.98として行った。
また、比較例1として、中間ユニバーサル圧延機の竪ロール径Dvを1100mmとし、実施例1と同様のパススケジュールでH形鋼製品の圧延を行った。この場合のλfs/λwsの値は約0.94であった。
実施例1と比較例1を比べると、中間ユニバーサル圧延機において、比較例1に比べ実施例1では、水平ロール荷重が平均で13%減少し、竪ロール荷重が平均で10%減少した。これにより、ロール摩耗の低減が実現され、ロール研削回数の低減を図ることができた。
(実施例2)
本発明の実施例2として、中間ユニバーサル圧延機の水平ロール径Dhを1600mm、竪ロール径Dvを385mmとして、サイズ1000×400×19/32[mm]のH形鋼製品の圧延を所定のパススケジュールで行った。その際、λfs/λwsの値を上記式(6)の範囲内である1.02〜1.03として行った。なお、このときのDv/Dhは0.24であり、0.33×Dhは、0.33×1600mm=528mmとなるため、上記式(8)の条件の範囲内である。
また、比較例2として、中間ユニバーサル圧延機の竪ロール径Dvを1100mmとし、実施例2と同様のパススケジュールでH形鋼製品の圧延を行った。この場合も、λfs/λwsの値は比較例1とほぼ同じ約0.94であった。なお、このときのDv/Dhは0.69であり、0.33×Dhは、0.33×1600mm=528mmとなるため、上記式(8)の条件の範囲外である。
実施例2と比較例2を比べると、中間ユニバーサル圧延機において、比較例2に比べ実施例2では、水平ロール荷重及び竪ロール荷重の両方が平均で20%減少した。これにより、ロール摩耗の低減が実現され、ロール研削回数の低減を図ることができた。
(実施例3)
本発明の実施例3として、中間ユニバーサル圧延機の水平ロール径Dhを1600mm、竪ロール径Dvを435mmとして、サイズ900×300×16/19[mm])のH形鋼製品の圧延を所定のパススケジュールで行った。その際、λfs/λwsの値を上記式(6)の範囲内である1.04〜1.05として行った。この時のDv/Dhは0.27であり、0.33×Dhは、0.33×1600mm=528mmとなるため、上記式(8)の条件の範囲内である。さらに、λf/λwは、1.002〜1.026であり、上記式(9)を満たしている。
また、比較例3として、中間ユニバーサル圧延機の竪ロール径Dvを1155mmとし、実施例3と同様のH形鋼製品の圧延を行った。その際、λfs/λwsの値を上記式(6)の範囲外である0.96として行った。この時のDv/Dhは0.72であり、0.33×Dhは、0.33×1600mm=528mmとなるため、上記式(8)の条件の範囲外である。一方、λf/λwは、0.998〜1.034であり、一部のパスでは上記式(9)の条件の範囲外であった。
実施例3と比較例3を比べると、中間ユニバーサル圧延機において、比較例3に比べ実施例3では、水平ロール荷重及び竪ロール荷重がそれぞれ平均で18%、20%減少した。そのために、実施例3では、比較例3よりも1パス当たりの圧下率を大きくすることが可能となり、圧延パス数を2パス低減することができた。その結果、圧延効率を高めることができた。
本発明は、例えば矩形断面であるスラブ等を素材としてH形鋼を製造する製造方法に適用できる。
1…圧延設備
2…加熱炉
4…粗圧延機
5(5a、5b)…中間ユニバーサル圧延機
8…仕上ユニバーサル圧延機
9…エッジャー圧延機
11…スラブ
12…フランジ相当部
13…H形粗形材
14…中間材
16…H形鋼製品
20…ウェブ相当部
21…上水平ロール(中間ユニバーサル圧延機)
22…下水平ロール(中間ユニバーサル圧延機)
31、32…竪ロール(中間ユニバーサル圧延機)
51、52…小径竪ロール
70、71…バックアップロール
A…被圧延材
T…製造ライン

Claims (5)

  1. 被圧延材に対しユニバーサル圧延を行いH形鋼を製造するH形鋼の製造方法であって、
    前記被圧延材はフランジ相当部及びウェブ相当部を有し、
    前記ユニバーサル圧延を行う圧延機において、
    水平ロールと竪ロールのロール軸は圧延方向に対する垂直な同一断面内にあり、
    水平ロールによる前記ウェブ相当部の圧下と、竪ロールによる前記フランジ相当部の圧下と、が同時に行われる同時圧下領域では、ウェブ延伸λwsとフランジ延伸λfsの比が以下の式(6)を満たす条件で圧延が行われることを特徴とする、H形鋼の製造方法。
    0.97≦λfs/λws≦1.07 ・・・(6)
    ここで、λwsは、ウェブ相当部における同時圧下領域での入側厚と出側厚の比であり、λfsは、フランジ相当部における同時圧下領域での入側厚と出側厚の比である。また、λws及びλfsは次式(4)、(5)、(4’)、(5’)で求める。
    竪ロールとフランジ相当部との接触長Ldf、水平ロールとウェブ相当部との接触長Ldw、に関し、tf0をフランジ相当部の圧延前厚み、tf1をフランジ相当部の圧延後厚み、tw0をウェブ相当部の圧延前厚み、tw1をウェブ相当部の圧延後厚み、Dvを竪ロール径、Dhを水平ロール径、LdsをLdwとLdfの値のうちの小さい方として、ウェブ相当部とフランジ相当部の同時圧下領域の長さとし、
    Ldf>Ldwの場合、
    λws=tw0/tw1 ・・・(4)
    λfs=(tf1+Lds/Dv)/tf1 ・・・(5)
    Ldf≦Ldwの場合、
    λws=(tw1+2Lds/Dh)/tw1 ・・・(4’)
    λfs=tf0/tf1 ・・・(5’)
  2. 前記ユニバーサル圧延を行う圧延機の竪ロール径Dvは、以下の式(8)を満たすことを特徴とする、請求項1に記載のH形鋼の製造方法。
    300[mm]≦Dv≦0.33×Dh ・・・(8)
    但し、Dh:水平ロール径である。
  3. 前記ユニバーサル圧延において、全領域のウェブ延伸λwとフランジ延伸λfの比が以下の式(9)を満たすことを特徴とする、請求項1又は2に記載のH形鋼の製造方法。
    1.0≦λf/λw≦1.03 ・・・(9)
    ここで、全領域とは、圧延前後のウェブ相当部およびフランジ相当部それぞれの圧下全体の領域のことであり、ウェブ相当部の場合には、接触長Ldwで示される領域であり、以下の式(2)で示され、フランジ相当部の場合には、接触長Ldfで示される領域であり、以下の式(3)で示される。
    Figure 0006703306
    但し、Δtw:ウェブ相当部の圧下量(tw0−tw1)
    Figure 0006703306
    但し、Δtf:フランジ相当部の圧下量(tf0−tf1)
    である。
  4. 前記ユニバーサル圧延を行う圧延機は、中間ユニバーサル圧延機であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のH形鋼の製造方法。
  5. 前記ユニバーサル圧延を行う圧延機において、竪ロールの後方には当該竪ロールに接触して支持する構成のバックアップロールが設けられていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のH形鋼の製造方法。
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