JP3339466B2 - H形鋼とその圧延方法 - Google Patents

H形鋼とその圧延方法

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JP3339466B2 JP14857099A JP14857099A JP3339466B2 JP 3339466 B2 JP3339466 B2 JP 3339466B2 JP 14857099 A JP14857099 A JP 14857099A JP 14857099 A JP14857099 A JP 14857099A JP 3339466 B2 JP3339466 B2 JP 3339466B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、造船、建築、土木
などの分野で用いられるH形鋼の圧延方法に関する。詳
しくは、本発明は、従来、圧延による製造が不可能とさ
れてきたフランジ幅が600mm程度以上のH形鋼とそ
の圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、H形鋼の断面形状と各部の寸法
を示す図である。Hはウェブ高さ、Bはフランジ幅、t
1はウェブ厚、t2はフランジ厚、b1、b2はウェブ
からフランジ先端までの距離である。
【0003】H形鋼の呼称は、例えば、H500×B2
00×10/15のごとく表示され、H500はウェブ
高さが500mm、B200はフランジ幅が200m
m、10/15は、ウェブ厚が10mmでフランジ厚が
15mmであることを表す。
【0004】図2は、従来のH形鋼の圧延方法によるミ
ル配置例の平面図であり、符号1は2重式孔型ロール粗
圧延機、2はユニバーサル粗ミル、3はエッジャミル、
4はユニバーサル仕上げミル、5は加熱炉である。
【0005】同図に示すように、H形鋼の圧延は、2重
式孔型ロール粗圧延機1(以下、「ブレークダウンミ
ル」という)でスラブやビームブランクなどの連続鋳造
鋳片(以下、鋳片とも言う)をドックボーン状の粗形材
とした後、ユニバーサル粗ミル2とエッジャミル3で構
成される粗ミル群とユニバーサル仕上げミル4を用いて
おこなわれる。すなわち、前記粗ミル群で往復圧延によ
る中間圧延が施され、次いで、ユニバーサル仕上げミル
での1パスの圧延によりH形鋼に仕上げられる。なお、
エッジャミルとしては、2重式ロールのエッジャミル
(2Hiエッジャミル)や4ロールのユニバーサルエッ
ジャミルが用いられる。
【0006】ところで、上記従来の圧延により製造され
るH形鋼のフランジ幅は最大500mm程度が限界とさ
れ、フランジ幅が600mm以上のH形鋼は圧延による
製造が不可能と考えられてきた。したがって、フランジ
幅600mm以上のH形鋼は厚板を溶接して製造されて
きた。以下、溶接で製造されるH形鋼を溶接H形鋼、圧
延で製造されるH形鋼を圧延H形鋼ともいう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶接H
形鋼は、溶接コストが高く、圧延H形鋼に比べ製造コス
トが高いという欠点がある。
【0008】したがって、圧延によりフランジ幅600
mm以上のH形鋼を製造する技術が求められているが、
従来の鋳片設計によれば、超極厚のスラブあるいは超大
型のビームブランクが必要となり、連続鋳造設備が大型
化し設備コストが嵩むといった問題がある。すなわち、
例えば、フランジ幅600mmのH形鋼を従来の圧延方
法で得るためには、厚さ350mm以上のスラブまたは
フランジ幅650mm以上のビームブランクの鋳造が可
能な鋳造設備が必要となり、経済的観点から実用的でな
い。
【0009】本発明の課題は、従来、圧延による製造が
不可能とされてきたフランジ幅が600mm〜700m
mのH形鋼とその圧延方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ブレークダ
ウンミルの圧延で得られた粗形材のフランジ幅をブレー
クダウンミルに続く2台のユニバーサル粗ミルとエッジ
ャミルなどのミル群による圧延で拡大する圧延方法を検
討した。
【0011】ユニバーサル粗ミルの圧延において、ウエ
ブの厚圧下率に対しフランジの厚圧下率を増大するとフ
ランジの幅が増大することは従来から知られているが、
この場合、ウエブの幅中央部の減肉や穴あきの発生が問
題となる。
【0012】そこで、上記2台の一方のユニバーサル粗
ミルの水平ロールの幅中央部に凹部を設けて、ウエブ厚
の部分圧下をおこなう方法を想到し、この方法により上
記問題が解消され、フランジ幅の大幅拡大が可能である
ことが判った。
【0013】本発明は、上記知見に基づき完成されたも
ので、その要旨は以下のとおりである。
【0014】(1)ブレークダウンミルで鋳片を粗形材
に圧延し、次いで、下流方向に向かって4ロールのユニ
バーサル粗ミル(2A)と、2ロールのエッジャミルま
たは4ロールのユニバーサルエッジャミルと、4ロール
のユニバーサル粗ミル(2B)とをこの順に配置したミ
ル群で粗形材を圧延し、次いで4ロールのユニバーサル
仕上げミルでH形鋼に仕上げる方法であって、前記2
A、2Bのいずれか一方のユニバーサル粗ミルの水平ロ
ールとしてウエブに対向する部位のロール幅中央部に凹
部を設けたロールを用い、前記ミル群の圧延でフランジ
幅を拡大し、粗形材のフランジ幅よりH形鋼のフランジ
幅を大きくすることを特徴とするH形鋼の圧延方法。
【0015】(2)ブレークダウンミルで鋳片を粗形材
に圧延し、次いで、下流方向に向かって4ロールのユニ
バーサル粗ミル(2A)と、2ロールのエッジャーミル
または4ロールのユニバーサルエッジャミルと、4ロー
ルのユニバーサル粗ミル(2B)とをこの順に配置した
ミル群の圧延で粗形材をH形鋼に仕上げる方法であっ
て、前記2A、2Bのいずれか一方のユニバーサル粗ミ
ルの水平ロールとしてウエブに対向する部位のロール幅
中央部に凹部を設けたロールを用い、前記ミル群の圧延
でフランジ幅を拡大し、粗形材のフランジ幅よりH形鋼
のフランジ幅を大きくすることを特徴とするH形鋼の圧
延方法。
【0016】(3)上記ミル群で粗形材を中間材に圧延
した後、圧延された中間材を加熱し、次いで加熱された
中間材を前記ミル群で圧延し、次いでユニバーサル仕上
げミルでH形鋼に仕上げることを特徴とする上記(1)
項に記載のH形鋼の圧延方法。
【0017】(4)上記ミル群で粗形材を中間材に圧延
した後、圧延された中間材を加熱し、次いで加熱された
中間材を前記ミル群で圧延してH形鋼に仕上げることを
特徴とする上記(2)項に記載のH形鋼の圧延方法。
【0018】(5)上記H形鋼のフランジ幅が600m
m以上700mm以下であることを特徴とする上記
(1)項ないし(4)項のいずれかに記載のH形鋼の圧
延方法。
【0019】(6)ブレークダウンミルとブレークダウ
ンミルの下流に配置された2台のユニバーサル粗ミルと
エッジャミルあるいはさらにその下流に設けたユニバー
サル仕上げミルとで圧延されたH形鋼であって、H形鋼
はブレークダウンミルで圧延された粗形材のフランジ幅
より大きなフランジ幅を有することを特徴とするH形
鋼。
【0020】(7)上記H形鋼のフランジ幅が600m
m以上700mm以下であることを特徴とする上記
(6)項に記載のH形鋼。
【0021】以下、上記(1)ならびに(2)項に記載
の発明をそれぞれ第1の発明、第2の発明という。
【0022】
【発明の実施の形態】図3は、第1の発明を実施する設
備レイアウト例を示す模式図である。符号2A、2Bは
ユニバーサル粗ミルで、図2と同じ要素は同一の符号で
示す。
【0023】同図に示すように、ブレークダウンミル1
の下流側にそれぞれ1対の水平ロールと1対の竪ロール
を備えた2台のユニバーサル粗ミル2A、2Bを配置
し、そのユニバーサル粗ミル2A、2Bの間にエッジャ
ーミル3を設け、さらにユニバーサル粗ミル2Bの下流
に一対の水平ロールと一対の竪ロールを備えたユニバー
サル仕上げミル4を配置する。
【0024】図4は、第2の発明を実施する設備レイア
ウト例を示す模式図であり、図3と同じ要素は同一の符
号で示す。
【0025】同図に示すように、ブレークダウンミル1
の下流側にそれぞれ1対の水平ロールと1対の竪ロール
を備えた2台のユニバーサル粗ミル2A、2Bを配置
し、そのユニバーサル粗ミル2A、2Bの間にエッジャ
ミル3を設ける。
【0026】図3、4において、ユニバーサル粗ミル2
Aとエッジャミル3ならびにエッジャーミル3とユニバ
ーサル粗ミル2Bはそれぞれ近接して配置するのが好ま
しい。近接配置とは、2つのスタンド間にテーブルロー
ラが存在しないか、存在しても数台程度以下であり、実
質的にこれらのスタンドが連続して配列された状態を指
す。以下、ブレークダウンミルをBDミル、ユニバーサ
ル粗ミル2AをUR1ミル、ユニバーサル粗ミル2Bを
UR2ミル、エッジャミルをEミル、ユニバーサル仕上
げミルをUFミルともいう。
【0027】上記BDミルは、公知のBDミルでよく、
通常、複数個の孔型を有する1対の水平ロールを備えた
ミルが用いられる。
【0028】図5は、第1の発明や第2の発明で用いる
ブレークダウンミルの水平ロール例の正面の模式図であ
り、符号1aは水平ロールである。
【0029】同図に示すように、BDミルの水平ロール
1aには、通常、複数個の割入れ孔型(図示例ではk
1、k2、k3の3個)とボックス孔型k4および造形
孔型k5が形成され、これらの孔型を用い、通常、21
〜27パス程度の往復圧延により鋳片からドックボーン
状の粗形材が圧延される。なお、通常、鋳片として断面
がドックボーン状の鋳片(ビームブランク)を用いる場
合には、上記割入れ孔型は使用しない。
【0030】図6は、第1の発明で用いるUR1ミルの
竪ロールと水平ロールの正面と圧延材の断面の模式図で
あり、符号6aは水平ロール、7は凹部、8aは竪ロー
ル、9は圧延材を示す。
【0031】同図に示すように、第1の発明で用いるU
R1ミルは、水平ロール側面角度αが93〜95°でウ
エブに対向する部位のロール幅中央部に凹部7を設けた
水平ロール6a、6aと竪ロール角度βが85〜87°
の竪ロール8a、8aを有し、水平ロールによるウエブ
の厚圧下ならびに竪ロールと水平ロール側面によるフラ
ンジの厚圧下がおこなわれる。水平ロールのロール幅中
央部に凹部を設けたため、ウエブ中央部の減肉や穴あき
の発生を防止して、フランジの厚圧下に伴うフランジの
幅拡がりを大幅に増大させることができる。水平ロール
中央部に設ける凹部の幅Wは水平ロールの幅WHの30
%〜70%程度とするのがよい。好ましくは、40%〜
60%である。また、凹部の深さDは5〜30mmとす
るのがよい。好ましくは、5〜15mmである。
【0032】図7は、第2の発明で用いるUR1ミルの
竪ロールと水平ロールの正面と圧延材の断面の模式図で
あり、図6と同じ要素は同一の符号で示す。
【0033】同図に示すように、第2の発明で用いるU
R1ミルは、水平ロール側面角度αが90〜91°でウ
エブに対向する部位のロール幅中央部に凹部7を設けた
水平ロール6a、6aと竪ロール角度βが89〜90°
の竪ロール8a、8aを有し、水平ロールによるウエブ
の厚圧下ならびに竪ロールと水平ロール側面によるフラ
ンジの厚圧下がおこなわれる。水平ロールのロール幅中
央部に凹部を設けたため、ウエブ中央部の減肉や穴あき
の発生を防止して、フランジの厚圧下に伴うフランジの
幅拡がりを大幅に増大させることができる。水平ロール
中央部に設ける凹部の幅Wは水平ロールの幅WHの30
%〜70%程度とするのがよい。好ましくは、40%〜
60%である。また、凹部の深さDは5〜30mmとす
るのがよい。好ましくは、5〜15mmである。
【0034】上記第1の発明で用いるUR2ミルは、公
知のミルでよく、通常、1対の水平ロールと1対の竪ロ
ールを同一面内に配置したユニバーサルミルが用いられ
る。
【0035】図8は、第1の発明で用いるUR2ミルの
竪ロールと水平ロールの正面と圧延材の断面の模式図で
あり、符号6bは水平ロール、8bは竪ロール、9は圧
延材を示す。
【0036】同図に示すように、UR2ミルは、水平ロ
ール側面角度αが93〜95°でウエブに対向する部位
が平坦な水平ロール6b、6bと竪ロール角度βが85
〜87°の竪ロール8b、8bを有し、水平ロールによ
るウエブの厚圧下ならびに竪ロールと水平ロール側面に
よるフランジの厚圧下がおこなわれる。
【0037】図9は、第2の発明で用いるUR2ミルの
竪ロールと水平ロールの正面と圧延材の断面の模式図で
あり、図8と同じ要素は同一の符号で示す。
【0038】同図に示すように、UR2ミルは、水平ロ
ール側面角度αが90〜91°でウエブに対向する部位
が平坦な水平ロール6b、6bと竪ロール角度βが89
〜90°の竪ロール8b、8bを有し、水平ロールによ
るウエブの厚圧下ならびに竪ロールと水平ロール側面に
よるフランジの厚圧下がおこなわれる。
【0039】上記第1の発明で用いるEミルは、公知の
1対の水平ロールを備えた2重式エッジャーミル(2H
iエッジャミル)あるいは一対の水平ロールと1対の竪
ロールを同一面内に設けたユニバーサルエッジャミル
(UEミル)を用いることができる。
【0040】図10は、第1の発明で用いるUEミルの
水平ロールと竪ロールの正面図と圧延材の断面の模式図
であり、符号6cは水平ロール、8cは竪ロール、9は
圧延材、10は水平ロール端部を示す。
【0041】同図に示すように、UEミルは、水平ロー
ル側面角度αが93〜95°の水平ロール6c、6cと
竪ロール角度βが85〜87°の竪ロール8c、8cを
有し、竪ロールでフランジ外面を拘束しながら水平ロー
ル端部10で圧延材9のフランジ端部を圧下しフランジ
幅を縮小する。なお、水平ロールと竪ロールでフランジ
の厚圧下や水平ロールでウエブの厚圧下をおこなうこと
もできる。
【0042】図11は、第1の発明で用いる2Hiエッ
ジャミルの水平ロールの正面図と圧延材の断面の模式図
であり、図10と同じ要素は同一の符号で示す。
【0043】同図に示すように、2Hiエッジャミル
は、水平ロール側面角度αが93〜95°の水平ロール
6c、6cを有し、水平ロール端部10で圧延材9のフ
ランジ端部を圧下しフランジ幅を縮小する。
【0044】図12は、第2の発明で用いるUEミルの
水平ロールと竪ロールの正面図と圧延材の断面の模式図
であり、図10と同じ要素は同一の符号で示す。
【0045】同図に示すように、UEミルは、水平ロー
ル側面角度αが90〜91°の水平ロール6c、6cと
竪ロール角度βが89〜90°の竪ロール8c、8cに
有し、竪ロールでフランジ外面を拘束しながら水平ロー
ル端部10で圧延材9のフランジ端部を圧下しフランジ
幅を縮小する。なお、水平ロールと竪ロールでフランジ
の厚圧下や水平ロールでウエブの厚圧下をおこなうこと
もできる。
【0046】図13は、第2の発明で用いる2Hiエッ
ジャミルの水平ロールの正面図と圧延材の断面の模式図
であり、図12と同じ要素は同一の符号で示す。
【0047】同図に示すように、2Hiエッジャミル
は、水平ロール側面角度αが90〜91°の水平ロール
6c、6cを有し、水平ロール端部10で圧延材9のフ
ランジ端部を圧下しフランジ幅を縮小する。
【0048】上記UFミルは、公知のユニバーサル仕上
げミルでよく、1対の水平ロールと1対の竪ロールを同
一面内に設けたミルが用いられる。
【0049】図14は、UFミルの竪ロールと水平ロー
ルの正面と圧延材の断面の模式図であり、符号6dは水
平ロール、8dは竪ロール、9は圧延材を示す。
【0050】同図に示すように、UFミルは、水平ロー
ル側面角度αが実質的に90°の水平ロール6d、6d
とフラット形状の竪ロール8d、8dを有し、水平ロー
ルによるウエブの厚圧下ならびに竪ロールと水平ロール
側面によるフランジの厚圧下の1パスの圧延によりH形
鋼が仕上げられる。なお、実質的に90°とは、仕上げ
圧延により得られる製品の寸法が公差範囲内であれば若
干90°からずれていてもよいことを意味する。
【0051】なお、図3、4では、上流から下流に向か
ってUR1ミル、Eミル、UR2ミルの順に配置する例
を示したが、上流から下流に向かってUR2ミル、Eミ
ル、UR1ミルの順に配置してもよい。
【0052】次ぎに、第1の発明を図3に示す設備レイ
アウトを用いて説明する。図3において、ブレークダウ
ンミル1で鋳片を粗形材に圧延し、次いで、ユニバーサ
ル粗ミル2Aと、Eミル3ならびにユニバーサル粗ミル
2Bのミル群の往復圧延でフランジ厚とウエブ厚の圧下
をおこなうと共にフランジ幅を拡大し、次いでUFミル
4でフランジとウエブの厚圧下をおこないH形鋼に仕上
げる。以下、鋳片としてスラブを用い、ユニバーサル粗
ミル2A、2BをそれぞれUR1ミルとUR2ミルとし
てH600×600サイズのH形鋼を圧延する例で説明
する。
【0053】a.図5に示す水平ロール1aを有するブ
レークダウンミルで厚250mm×幅1700mmのス
ラブに往復圧延を施しウエブ高さ:1200mm、フラ
ンジ幅:520mm、ウエブ厚:250mmのドックボ
ーン状の粗形材に成形する。
【0054】b.次いで、図6、8にそれぞれ基本構成
を示すUR1ミルとUR2ミルならびにEミル(図1
0、11にそれぞれ基本構成を示すUEミルまたは2H
iエッジャミル)とで構成されるミル群で往復圧延が施
される。UR1ミルとUR2ミルでフランジ厚とウエブ
厚の圧下がおこなわれ、Eミルでフランジの幅圧下がお
こなわれる。その際、UR1ミルでは、図6に示すよう
に、水平ロール6aのロール幅中央部に凹部7を設けて
いるためウエブ幅端部に比べウエブ幅中央部の厚圧下量
が少なく、フランジの厚圧下に伴うフランジの幅拡がり
を増大させることができる。UR2ミルは、図8に示す
ように、フラットな水平ロール6bを有し、UR1ミル
の圧延で形成されたウエブ中央部の段差を解消する平坦
化の圧延がおこなわれる。
【0055】c.次いで、図14に示す基本構成のUF
ミルの1パス圧延によりフランジとウエブの厚さが調整
されるとともにフランジの傾きが矯正されてH形鋼が仕
上げられる。上記ミル群の往復圧延によりフランジ幅は
拡大し、粗形材のフランジ幅より大きいフランジを有す
るH形鋼が得られる。
【0056】ここで、第1の発明の好適態様にあって
は、ドックボーン状の粗形材に圧延した後、ミル群の少
なくともEミルとUR2ミルで粗形材をウエブ高さ:8
50mm、フランジ幅:590mm、ウエブ厚:120
mmの中間材に圧延し、次いで圧延された中間材を所定
長さに切断して加熱炉で所定温度に加熱した後、そのま
ま、あるいはBDミルで圧延した後、前記ミル群で圧延
を施し、続いてUFミルの1パス圧延でH形鋼に仕上げ
る。この方法により、仕上げ温度を高温に維持すること
ができ、UR1ミル、UR2ミルおよびUFミルなどの
ロール摩耗や肌荒れが抑制され、製品の寸法精度を良好
に保つことができる。
【0057】次ぎに、第2の発明を図4に示す設備レイ
アウトを用いて説明する。図4において、ブレークダウ
ンミル1で鋳片を粗形材に圧延し、次いで、ユニバーサ
ル粗ミル2Aと、Eミル3ならびにユニバーサル粗ミル
2Bのミル群の往復圧延でフランジ厚とウエブ厚の圧下
をおこなうと共にフランジ幅を拡大してH形鋼に仕上げ
る。第2の発明は、図7、9、12および13に示すよ
うに、ユニバーサル粗ミル2A、2BおよびEミルの水
平ロール側面角度αを90°〜91、竪ロールの角度β
を89°〜90°することにより、UFミルは不必要と
なる。以下、鋳片としてスラブを用い、ユニバーサル粗
ミル2A、2BをそれぞれUR1ミルとUR2ミルとし
てH600×600サイズのH形鋼を圧延する例で説明
する。
【0058】a.図5に示す水平ロール1aを有するブ
レークダウンミルで厚250mm×幅1700mmのス
ラブに往復圧延を施しウエブ高さ:1200mm、フラ
ンジ幅:520mm、ウエブ厚:250mmのドックボ
ーン状の粗形材に成形する。
【0059】b.次いで、図7、9にそれぞれ基本構成
を示すUR1ミルとUR2ミルならびにEミル(図1
2、13にそれぞれ基本構成を示すUEミルまたは2H
iエッジャミル))で構成されるミル群で往復圧延が施
される。UR1ミルとUR2ミルでフランジ厚とウエブ
厚の圧下がおこなわれ、Eミルでフランジの幅圧下がお
こなわれ、上記ミル群の最終パスをUR2ミルでおこな
うことによりH形鋼が仕上げられる。その際、UR1ミ
ルでは、図7に示すように、水平ロール6aの幅中央部
に凹部7を設けているためウエブ幅端部に比べウエブ幅
中央部の厚圧下量が少なく、フランジの厚圧下に伴うフ
ランジの幅拡がりを増大させることができる。UR2ミ
ルは、図9に示すように、フラットな水平ロール6bを
有し、UR1ミルの圧延で形成されたウエブ中央部の段
差を解消する平坦化の圧延がおこなわれる。上記ミル群
の往復圧延によりフランジ幅は拡大し、粗形材のフラン
ジ幅より大きいフランジを有するH形鋼が得られる。
【0060】ここで、第2の発明の好適態様にあって
は、ドックボーン状の粗形材に圧延した後、ミル群の少
なくともEミルとUR2ミルで粗形材をウエブ高さ:8
50mm、フランジ幅:590mm、ウエブ厚:120
mmの中間材に圧延し、次いで圧延された中間材を所定
長さに切断して加熱炉で所定温度に加熱した後、そのま
ま、あるいはBDミルで圧延した後、前記ミル群で圧延
を施し、H形鋼に仕上げる。この方法により、仕上げ圧
延温度を高温に保持することができ、UR1ミルやUR
2ミルのロール摩耗や肌荒れを抑制することができ、製
品の寸法精度を高めることができる。
【0061】本発明により、従来の圧延方法では不可能
であったフランジ幅600mm以上のサイズのH形鋼の
圧延による製造が可能となる。なお、本発明でも、フラ
ンジ幅が700mmを超えるサイズの圧延には、厚さ3
50mm以上のスラブまたはフランジ幅650mm以上
のビームブランク鋳片の鋳造が可能な連続鋳造設備が必
要であり、経済的観点から実用的でない。したがって、
本発明では、フランジ幅が600mm以上、700mm
未満のH形鋼とするのが望ましい。
【0062】
【実施例】(実施例1)図3に示す設備レイアウトを有
する製造ラインを用い、厚250mm×幅1700mm
の連続鋳造スラブからH600×600×20/35の
H形鋼を製造した。
【0063】図3において、BDミル1として図5に示
す基本構成の水平ロール1aを有するミルを、ユニバー
サル粗ミル2A、Eミル3およびユニバーサル粗ミル2
Bとして、それぞれ図6、図11、図10に示す基本構
成のUR1ミル、2Hiエッジャミル、UR2ミルを、
ユニバーサル仕上げミル4として図14に示す基本構成
のUFミルを用いた。なお、UR1ミルならびにUR2
ミルの水平ロール側面角度αと竪ロール角度βは、それ
ぞれ94°、86°とした。2Hiエッジャミルの水平
ロール側面角度αは、94°とした。また、図6に示す
UR1の水平ロール6aとして、ロール幅中央部に幅W
がロール幅WH(530mm)の1/2で、深さDが1
5mmの凹部を有するロールを用いた。
【0064】上記連続鋳造スラブを加熱炉で1300℃
に加熱した後、ブレークダウンミルにおいて、スラブ幅
方向を上下方向として、図5に示す3個の割入れ孔型k
1、k2、k3とボックス孔型k4による計15パスの
圧延でスラブ端部厚を250mmから750mmに増大
し、次いで、造形孔型k5の10パスの圧延でウエブ高
さ:730mm、フランジ幅:590mm、ウエブ厚:
60mmの粗形材に造形した。
【0065】次いで、上記粗形材をUR1、2Hiエッ
ジャミル、UR2ミルのミル群に移送し、表1に示す7
パスの往復圧延を施した後、UFミルの1パスの圧延に
て目標とするサイズのH形鋼に仕上げた。なお、2Hi
エッジャミルの圧延では、フランジ形状の確保のためフ
ランジの幅圧下量を各パス3mm程度とした。
【0066】
【表1】
【0067】(実施例2)図3に示す設備レイアウトを
有する製造ラインを用い、ウエブ高さ:1500mm、
フランジ幅450mm、ウエブ厚200mm、フランジ
厚300mmのビームブランク鋳片から粗形材を経て中
間材を圧延し、その中間材を加熱した後圧延する方法で
H800×600×20/35のH形鋼を製造した。
【0068】図3に示すBDミル1、ユニバーサル粗ミ
ル2A、2B、EミルならびにUFミルは実施例1と同
様の基本構成のミルを用い、UR1ミルならびにUR2
ミルの水平ロール側面角度と竪ロール角度、ならびに2
Hiエッジャミルの水平ロール側面角度は、実施例1と
同様とした。また、実施例1と同様に、UR1の水平ロ
ールとして、ロール幅中央部に幅がロール幅(730m
m)の1/2で、深さが15mmの凹部を有するロール
を用いた。
【0069】上記ビームブランク鋳片を加熱炉で128
0℃に加熱した後、ブレークダウンミルにおいて、スラ
ブ幅方向を上下方向として図5に示す3個の割入れ孔型
k1、k2、k3とボックス孔型k4による計9パスの
圧延をした後、造形孔型k5による1パスの圧延でウエ
ブ高さ:1130mm、フランジ幅:560mm、ウエ
ブ厚:180mmの粗形材に造形した。
【0070】次いで、上記粗形材をUR1、2Hiエッ
ジャミル、UR2ミルのミル群に移送し、表2に示す5
パスの往復圧延を施し、ウエブ高さ:930mm、フラ
ンジ幅:590mm、ウエブ厚:60mmの中間材に造
形した。
【0071】
【表2】
【0072】次いで、その中間材の先後端のクロップを
切断除去するとともに、長手方向の中央部で2分割し、
再度加熱炉に挿入し1260℃に加熱した後、UR1、
2Hiエッジャミル、UR2ミルのミル群に再度移送
し、表3に示す7パスの往復圧延を施した後、UFミル
の1パスの圧延にて目標とするサイズのH形鋼に仕上げ
た。なお、2Hiエッジャミルの圧延では、フランジ形
状の確保のためフランジの幅圧下量を各パス3mm程度
とした。
【0073】
【表3】
【0074】(実施例3)図4に示す設備レイアウトを
有する製造ラインを用い、ウエブ高さ:1300mm、
フランジ幅450mm、ウエブ厚200mm、フランジ
厚300mmのビームブランク鋳片からH600×60
0×20/35のH形鋼を製造した。
【0075】図4において、BDミル1として図5に示
す基本構成の水平ロール1aを有するミルを、ユニバー
サル粗ミル2A、Eミル3およびユニバーサル粗ミル2
Bとして、それぞれ図7、図13、図9に示す基本構成
のUR1ミル、2Hiエッジャミル、UR2ミルを用い
た。なお、UR1ミルならびにUR2ミルの水平ロール
側面角度αと竪ロール角度βは、それぞれ90.3°、
89.7°とした。2Hiエッジャミルの水平ロール側
面角度αは、90.3°とした。また、図7に示すUR
1の水平ロール6aとして、ロール幅中央部に幅Wがロ
ール幅WH(530mm)の1/2で、深さが15mm
の凹部を有するロールを用いた。
【0076】上記ビームブランク鋳片を加熱炉で128
0℃に加熱した後、ブレークダウンミルにおいて、スラ
ブ幅方向を上下方向として図5に示す3個の割入れ孔型
k1、k2、k3とボックス孔型k4による計9パスの
圧延をした後、造形孔型k5による7パスの圧延でウエ
ブ高さ:730mm、フランジ幅:590mm、ウエブ
厚:60mmの粗形材に造形した。
【0077】次いで、上記粗形材をUR1、2Hiエッ
ジャミル、UR2ミルのミル群に移送し、表4に示す7
パスの往復圧延を施した目標とするサイズのH形鋼に仕
上げた。なお、2Hiエッジャミルの圧延では、フラン
ジ形状の確保のためフランジの幅圧下量を各パス3mm
程度とした。
【0078】
【表4】
【0079】(実施例4)図4に示す設備レイアウトを
有する製造ラインを用い、厚250mm×幅1700m
mの連続鋳造スラブからH600×600×20/35
のH形鋼を製造した。
【0080】図4に示すBDミル1、ユニバーサル粗ミ
ル2A、2B、Eミルは実施例3と同様の基本構成のミ
ルを用い、UR1ミルならびにUR2ミルの水平ロール
側面角度と竪ロール角度、ならびに2Hiエッジャミル
の水平ロール側面角度は、実施例3と同様とした。ま
た、実施例3と同様に、UR1の水平ロールとして、ロ
ール幅中央部に幅がロール幅(530mm)の1/2
で、深さが15mmの凹部を有するロールを用いた。
【0081】上記連続鋳造スラブを加熱炉で1280℃
に加熱した後、ブレークダウンミルにおいて、スラブ幅
方向を上下方向として図5に示す3個の割入れ孔型k
1、k2、k3とボックス孔型k4による計13パスの
圧延でウエブ高さ:1200mm、フランジ幅:520
mm、ウエブ厚:250mmの粗形材に造形した。
【0082】次いで、上記粗形材をUR1、2Hiエッ
ジャミル、UR2ミルのミル群に移送し、表5に示す5
パスの往復圧延を施し、ウエブ高さ:850mm、フラ
ンジ幅:590mm、ウエブ厚:120mmの中間材に
造形した。
【0083】
【表5】
【0084】次いで、その中間材の先後端のクロップを
切断除去するとともに、長手方向の中央部で2分割し、
再度加熱炉に挿入し1260℃に加熱した後、ブレーク
ダウンミルの9パスの圧延でウエブ高さ:730mm、
フランジ幅:590mm、ウエブ厚:60mmに造形
し、次いで、UR1、2Hiエッジャミル、UR2ミル
のミル群に移送し、表6に示す7パスの往復圧延を施し
目標とするサイズのH形鋼に仕上げた。なお、2Hiエ
ッジャミルの圧延では、フランジ形状の確保のためフラ
ンジの幅圧下量を各パス3mm程度とした。
【0085】
【表6】
【0086】(比較例)図2に示す設備レイアウトを有
する製造ラインを用い、厚250mm×幅1700mm
の連続鋳造スラブからH600×600×20/35の
H形鋼を圧延する試験を実施した。
【0087】図2において、BDミル1として図5に示
す基本構成の水平ロール1aを有するミルを、ユニバー
サル粗ミル2として図8に示す基本構成のUR2ミル
を、エッジャミル3として図11に示す基本構成の2H
iエッジャミルを、ユニバーサル仕上げミル4として図
14に示す基本構成のUFミルを用いた。なお、UR2
ミルの水平ロール側面角度αと竪ロール角度βは、それ
ぞれ94°、86°で、2Hiエッジャミルの水平ロー
ル側面角度αは、94°とした。
【0088】上記連続鋳造スラブを加熱炉で1300℃
に加熱した後、ブレークダウンミルにおいて、スラブ幅
方向を上下方向として、図5に示す3個の割入れ孔型k
1、k2、k3とボックス孔型k4による計15パスの
圧延でスラブ端部厚を250mmから750mmに増大
し、次いで造形孔型k5の10パスの圧延でウエブ高
さ:730mm、フランジ幅:590mm、ウエブ厚:
60mmの粗形材に造形した。
【0089】次いで、上記粗形材をユニバーサル粗ミル
とエッジャミルで構成される粗ミル群に移送し、7パス
の往復圧延を施した後UFミルの1パスの圧延を実施し
た。なお、2Hiエッジャミルの圧延では、フランジ形
状の確保のためフランジの幅圧下量を各パス3mm程度
とした。
【0090】上記試験の結果、実施例1、4では厚25
0×幅1700mmのスラブから、実施例3ではウエブ
高さ1300mm、フランジ幅450mm、ウエブ厚2
00mm、フランジ厚300mmのビームブランク鋳片
から、いずれもフランジ幅600mmのH600×60
0×20/35のH形鋼が得られた。また、実施例2で
はウエブ高さ1500mm、フランジ幅450mm、ウ
エブ厚200mm、フランジ厚300mmのビームブラ
ンク鋳片からフランジ幅600mmのH800×600
×20/35のH形鋼が得られた。比較例では、UFミ
ルの圧延により得られた製品のフランジ幅は580mm
であり、目標とするフランジ幅600mmの確保ができ
なかった。
【0091】
【発明の効果】本発明によれば、従来、圧延による製造
には連続鋳造設備などの設備の大改造が必要とされ、経
済的に見合わないとされてきたフランジ幅600mm〜
700mmのH形鋼の圧延による製造が設備の大改造無
しに可能となる。したがって、上記H形鋼の製造を従来
の溶接方法から圧延方法に変更することが可能となり、
製造コストを大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】H形鋼の断面形状と各部の寸法を示す図であ
る。
【図2】従来のH形鋼の圧延方法によるミル配置例の平
面図である。
【図3】第1の発明を実施する設備レイアウト例を示す
模式図である。
【図4】第2の発明を実施する設備レイアウト例を示す
模式図である。
【図5】第1の発明や第2の発明で用いるブレークダウ
ンミルの水平ロール例の正面の模式図である。
【図6】第1の発明で用いるUR1ミルの竪ロールと水
平ロールの正面と圧延材の断面の模式図である。
【図7】第2の発明で用いるUR1ミルの竪ロールと水
平ロールの正面と圧延材の断面の模式図である。
【図8】第1の発明で用いるUR2ミルの竪ロールと水
平ロールの正面と圧延材の断面の模式図である。
【図9】第2の発明で用いるUR2ミルの竪ロールと水
平ロールの正面と圧延材の断面の模式図である。
【図10】第1の発明で用いるUEミルの水平ロールと
竪ロールの正面図と圧延材の断面の模式図である。
【図11】第1の発明で用いる2Hiエッジャミルの水
平ロールの正面図と圧延材の断面の模式図である。
【図12】第2の発明で用いるUEミルの水平ロールと
竪ロールの正面図と圧延材の断面の模式図である。
【図13】第2の発明で用いる2Hiエッジャミルの水
平ロールの正面図と圧延材の断面の模式図である。
【図14】UFミルの竪ロールと水平ロールの正面と圧
延材の断面の模式図である。
【符号の説明】
1:2重式孔型ロール粗圧延機、1a、6a、6b、6
c、6d:水平ロール、2、2A、2B:ユニバーサル
粗ミル、3:エッジャミル、4:ユニバーサル仕上げミ
ル、5:加熱炉、7:凹部、8a、8b、8c、8d:
竪ロール、9:圧延材、10:水平ロール端部、α:水
平ロール側面角度、β:竪ロール角度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−1203(JP,A) 特開 昭56−127501(JP,A) 特開 平6−335702(JP,A) 特開 昭55−5119(JP,A) 特開 昭59−137101(JP,A) 特開 昭59−16602(JP,A) 特開 平11−151512(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 1/00 - 1/46 B21B 27/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレークダウンミルで鋳片を粗形材に圧
    延し、次いで、下流方向に向かって4ロールのユニバー
    サル粗ミル(2A)と、2ロールのエッジャミルまたは
    4ロールのユニバーサルエッジャミルと、4ロールのユ
    ニバーサル粗ミル(2B)とをこの順に配置したミル群
    で粗形材を圧延し、次いで4ロールのユニバーサル仕上
    げミルでH形鋼に仕上げる方法であって、前記2A、2
    Bのいずれか一方のユニバーサル粗ミルの水平ロールと
    してウエブに対向する部位のロール幅中央部に凹部を設
    けたロールを用い、前記ミル群の圧延でフランジ幅を拡
    大し、粗形材のフランジ幅よりH形鋼のフランジ幅を大
    きくすることを特徴とするH形鋼の圧延方法。
  2. 【請求項2】 ブレークダウンミルで鋳片を粗形材に圧
    延し、次いで、下流方向に向かって4ロールのユニバー
    サル粗ミル(2A)と、2ロールのエッジャミルまたは
    4ロールのユニバーサルエッジャミルと、4ロールのユ
    ニバーサル粗ミル(2B)とをこの順に配置したミル群
    の圧延で粗形材をH形鋼に仕上げる方法であって、前記
    2A、2Bのいずれか一方のユニバーサル粗ミルの水平
    ロールとしてウエブに対向する部位のロール幅中央部に
    凹部を設けたロールを用い、前記ミル群の圧延でフラン
    ジ幅を拡大し、粗形材のフランジ幅よりH形鋼のフラン
    ジ幅を大きくすることを特徴とするH形鋼の圧延方法。
  3. 【請求項3】 上記ミル群で粗形材を中間材に圧延した
    後、圧延された中間材を加熱し、次いで加熱された中間
    材を前記ミル群で圧延し、次いでユニバーサル仕上げミ
    ルでH形鋼に仕上げることを特徴とする請求項1に記載
    のH形鋼の圧延方法。
  4. 【請求項4】 上記ミル群で粗形材を中間材に圧延した
    後、圧延された中間材を加熱し、次いで加熱された中間
    材を前記ミル群で圧延してH形鋼に仕上げることを特徴
    とする請求項2に記載のH形鋼の圧延方法。
  5. 【請求項5】 上記H形鋼のフランジ幅が600mm以
    上700mm以下であることを特徴とする請求項1ない
    し4のいずれかに記載のH形鋼の圧延方法。
  6. 【請求項6】 ブレークダウンミルとブレークダウンミ
    ルの下流に配置された2台のユニバーサル粗ミルとエッ
    ジャミルあるいはさらにその下流に設けたユニバーサル
    仕上げミルとで圧延されたH形鋼であって、H形鋼はブ
    レークダウンミルで圧延された粗形材のフランジ幅より
    大きなフランジ幅を有することを特徴とするH形鋼。
  7. 【請求項7】 上記H形鋼のフランジ幅が600mm以
    上700mm以下であることを特徴とする請求項6に記
    載のH形鋼。
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