JP2001170701A - 形鋼の製造方法 - Google Patents

形鋼の製造方法

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JP2001170701A
JP2001170701A JP35173199A JP35173199A JP2001170701A JP 2001170701 A JP2001170701 A JP 2001170701A JP 35173199 A JP35173199 A JP 35173199A JP 35173199 A JP35173199 A JP 35173199A JP 2001170701 A JP2001170701 A JP 2001170701A
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Japan
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joint
temperature
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claw
forming
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JP35173199A
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English (en)
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Yoshinori Miura
啓徳 三浦
Koji Ono
康次 小野
Takanori Okui
隆徳 奥井
Hiroyuki Okubo
啓之 大久保
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 より高い継手強度要求に応じうる形鋼を高
寸法精度で歩留り良く製造できる形鋼の製造方法を提供
する。 【解決手段】 熱間圧延によりウエブ部1端に突条20A
を形成する前工程と、前記突条20を熱間で曲げ成形して
継手部2の一部をなす曲がり爪20を形成する爪曲げ工程
を含む、ウエブ部端に継手部を有する形鋼の製造方法に
おいて、前記爪曲げ工程開始前に前記突条の付け根部を
冷却してその温度を800 ℃以下に下げる温度調整を行
う。継手部の継手厚さは16mm超が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、形鋼の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】形鋼の1種である直線型鋼矢板は、例え
ば図4に示すように、直線状のウエブ部1の端に曲がり
爪20と玉爪21からなる継手部2を有する。曲がり爪20と
玉爪21とで囲まれた袋状空間を継手懐22と称し、その出
口を継手開口部23と称する。形鋼を継手連結するときに
は、一の形鋼の継手懐内に他の形鋼の玉爪を挿入する。
【0003】直線型鋼矢板の製造方法としては、生産性
の面で有利な圧延(熱間圧延)なかでも孔型ロール(カ
リバロール)を用いる孔型圧延が主に採用されている。
図5は、直線型鋼矢板の孔型圧延工程の一例を示す孔型
系列図であり、同図に示すように、直線型鋼矢板は、通
常、まず、素材(ブルーム)を例えば孔型K14〜K11に
より上下対称に圧延して粗形鋼片を作製する粗成形工程
と、前記粗形鋼片を例えば孔型K10〜K3により上下非
対称に圧延してウエブ部1を形成するとともに、ウエブ
部1の端に突条20Aと玉爪21を形成する中間成形工程
と、突条20Aを例えば孔型K2、K1により曲げ成形し
て曲がり爪20を形成する爪曲げ工程で製造されている。
【0004】また、図6は、図5の孔型系列を形成する
孔型ミル配置形態の一例を示すミル配置図である。この
例では、孔型K14〜K11はブルーミングミル(BMミ
ル)に、孔型K10〜K7はブレークダウンミル(BDミ
ル)に、孔型K6〜K4は中間ミル(S1ミル)に、孔
型K3〜K1は仕上ミル(SFミル)に、それぞれ割り
当てられている。なお、BMミルは分塊工場に、BDミ
ル、S1ミル、SFミルは大形形鋼工場に、それぞれ設
置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】直線型鋼矢板のよう
な、曲がり爪を含む継手部をウエブ部端に有する形鋼
は、従来一般に、上述のように、圧延の最終段階で突条
の曲げ成形を行って曲がり爪を形成するという方法で製
造されている。この方法により製造される形鋼の継手厚
さ(評価部位を図4に示す)は、これまでのところ16mm
程度以下である。
【0006】一方、近年では、より高い継手強度が要求
され始めており、この要求に応じるには、継手厚さをさ
らに厚くする必要がある。しかし、従来の製造方法で
は、継手厚さが厚くなると、製品寸法精度とくに継手開
口幅(評価部位を図4に示す)の寸法精度が悪化して許
容寸法範囲内で製造できる割合が低下し、歩留りが低下
する問題があることが判った。
【0007】本発明の目的は、上記問題点を解決し、よ
り高い継手強度要求に応じうる形鋼を高寸法精度で歩留
り良く製造できる形鋼の製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために、鋭意検討、実験を重ねた結果、上記
の問題点は、爪曲げ工程で突条を曲げ成形する途上で、
突条の付け根部に膨れが生じることに起因することを見
いだした。すなわち、爪曲げ工程での曲げ成形は、例え
ば孔型K2、K1を用いる場合について図7に示すよう
に、圧下の進行に伴う上下のロール隙変化によって行わ
れるので、突条先端の上ロール接触開始からウエブ部上
面の上ロール接触開始までの間は、突条20Aの付け根部
は左右方向の拘束なしで上下方向の圧縮力を受ける。
【0009】一方、継手厚さが厚いと、加熱されてから
爪曲げ工程に至るまでの温度降下が小さい。よって、突
条は、より高温の状態、すなわちより変形抵抗の小さい
状態で曲げ成形される。そのため、前記付け根部が前記
圧縮力により比較的容易に座屈し、この部分に膨れが生
じる。そうなると、付け根部から突条先端までの長さが
短くなり、その結果、継手開口幅が過大となってその製
品は寸法不合格となり、製品化歩留りが低下する。
【0010】寸法精度悪化の原因は、上記のような膨れ
発生にあるから、これを防止してやれば、寸法精度の悪
化はなくなる。膨れ防止には、突条付け根部の変形抵抗
を上げるのが有効である。変形抵抗向上には、この部分
を強制冷却し、温度を下げることが有効である。本発明
は、上記の知見に基づいてなされたものであり、その要
旨とするところは、熱間圧延によりウエブ部端に突条を
形成する前工程と、前記突条を熱間で曲げ成形して継手
部の一部をなす曲がり爪を形成する爪曲げ工程を含む、
ウエブ部端に継手部を有する形鋼の製造方法において、
前記爪曲げ工程開始前に前記突条の付け根部を冷却して
その温度を800 ℃以下に下げる温度調整を行うことを特
徴とする形鋼の製造方法にある。
【0011】前記継手部の継手厚さは16mm超であること
が好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明では、爪曲げ工程の開始前
に、図1に示すように、突条20Aの付け根部を強制冷却
して該付け根部の温度を800 ℃以下に下げる温度調整を
行う。なお、本発明では、爪曲げ工程開始前の突条の付
け根部の温度を例えば放射温度計で計測し、その値が80
0 ℃を超えていたら前記温度調整を行うようにするのが
好ましい。
【0013】強制冷却する方法は、水冷、油冷、風冷な
どがあるが、水冷が最も経済的でありかつ十分な冷却能
を有するので最も好適である。水冷方法は、スプレーノ
ズルやジェットノズルなどを用いて水を付け根部に吹き
付ける方法が好ましい。前記温度調整の目標温度を800
℃以下とした点について以下に説明する。図3に膨れ率
と開口拡大率の定義を示す。開口拡大率の許容上限は通
常10%程度に設定される。本発明者らの検討結果では、
これに対応する膨れ率の許容上限は約3%である。一
方、付け根部の温度と膨れ率の関係を調査し、図2に示
す結果を得た。図2より、膨れ率は温度低下につれて80
0 ℃までは急激に、800 ℃以下では緩やかに減少する。
また、膨れ率3%には約820 ℃が対応する。この結果か
ら、目標温度を820 ℃以下とすることも一応は考えた。
しかし、820 〜800 ℃の範囲では膨れ率の対温度変化率
が大きいため、わずかの温度調整ミスが寸法不良につな
がる危険性が高い。そこで、膨れ率の対温度変化率が小
さい範囲の上限である800 ℃を目標温度の上限として採
用した。
【0014】なお、目標温度の下限については、これを
低くとりすぎると、下限近くを狙った場合、突条の先端
部の温度が下がりすぎて曲がりにくくなるほか、ロール
表面の摩耗が大きくなる等不具合が生じるため、750 ℃
程度以上とするのが好ましい。また、本発明による製品
寸法精度の向上効果は、継手厚さが16mm超の継手部を有
する形鋼に適用された場合に、とくに大きいので、本発
明は、継手厚さが16mmを超える継手部を有する形鋼に適
用するのが好ましい。なお、より好ましく適用されるの
は継手厚さ18mm以上の継手部を有する形鋼であり、最も
好ましく適用されるのは継手厚さ20mm以上の継手部を有
する形鋼である。
【0015】なお、爪曲げ工程に至るまでの前工程は、
特に限定されず、常法によればよい。例えば直線型鋼矢
板の場合には、図5に示したような粗成形工程、中間成
形工程が採用できる。
【0016】
【実施例】表1に示す継手厚さになる直線型鋼矢板を、
図6のミル配置で形成された図5の孔型系列を用いた熱
間圧延により製造する際に、孔型K2の入側にスプレー
装置を配置し、それを用いて、曲げ成形前の突条の付け
根部をその外面側から水冷して該付け根部の温度を800
℃以下に下げる条件(実施例)と、水冷しないかまたは
水冷したが800 ℃超で水冷を停止する条件(比較例)と
の両方で製造した。なお、スプレー装置の入側と出側に
設けた放射温度計で前記付け根部の温度を計測した。
【0017】各条件で製造した圧延製品の開口拡大率を
調査した。なお、ここでの開口拡大率の許容上限は10%
である。その結果、同じ継手厚さの実施例と比較例とで
拡大開口率を比べると、表1に示すように、実施例の方
がより小さく、また、継手厚さ16mm超では、比較例がい
ずれも許容上限を超えたのに対し、実施例は許容上限未
満であった。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、爪曲げ工程で発生する
突条付け根部の膨れを有効に防止できるようになるの
で、製品寸法精度が向上し、要求強度のより高い構造材
料に適応できる継手厚さのより厚い形鋼を、生産性に優
れる圧延製造により安価に供給できるようになるという
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す説明図である。
【図2】膨れ率と開口拡大率の定義を示す説明図であ
る。
【図3】突条の付け根部の温度と膨れ率の関係を示すグ
ラフである。
【図4】直線型鋼矢板の継手形状を示す断面図である。
【図5】直線型鋼矢板の製造工程の一例を示す孔型系列
図である。
【図6】図12の孔型系列に対応する孔型ミル配置形態の
一例を示すミル配置図である。
【図7】孔型K2、K1による曲げ成形の進み方を示す
要部断面図である。
【符号の説明】
1 ウエブ部 2 継手部 3 ローラ(内面タッチローラ) 4 補助ローラ 5 ローラ装置 10 皺疵 10A 凹凸 20 曲がり爪 20A 突条 20B 被曲げ成形部 21 玉爪 22 継手懐 23 継手開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥井 隆徳 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 大久保 啓之 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 Fターム(参考) 2D049 FB03 FB09 FB11 FC03 FE01 4E002 AC05 BC07 BC08 BD07 CA16 CA20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間圧延によりウエブ部端に突条を形成
    する前工程と、前記突条を熱間で曲げ成形して継手部の
    一部をなす曲がり爪を形成する爪曲げ工程ととを含む、
    ウエブ部端に継手部を有する形鋼の製造方法において、
    前記爪曲げ工程開始前に前記突条の付け根部を冷却して
    その温度を800 ℃以下に下げる温度調整を行うことを特
    徴とする形鋼の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記継手部の継手厚さは16mm超であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の形鋼の製造方法。
JP35173199A 1999-12-10 1999-12-10 形鋼の製造方法 Pending JP2001170701A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017144481A (ja) * 2016-02-16 2017-08-24 Jfeスチール株式会社 直線形鋼矢板の製造方法、及び直線形鋼矢板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017144481A (ja) * 2016-02-16 2017-08-24 Jfeスチール株式会社 直線形鋼矢板の製造方法、及び直線形鋼矢板

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