JP2006341267A - 自由鍛造方法及び自由鍛造用段付き金敷 - Google Patents

自由鍛造方法及び自由鍛造用段付き金敷 Download PDF

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Abstract

【課題】素材内のポロシティを従来よりも低減できる自由鍛造方法及び自由鍛造用段付き金敷を提供する。
【解決手段】段付き金敷10は、金敷前部1と、金敷中央部2と、金敷後部3とを備える。金敷前部1は、高さH1を有するプレス面P1を含む。金敷中央部2は、高さH1よりも低い高さH2を有するプレス面P2を含む。金敷後部3は、高さH2以下の高さH3を有するプレス面P3を含む。そのため、プレス面P1〜P3は、階段状に形成される。
【選択図】図6

Description

本発明は、自由鍛造方法及び自由鍛造用段付き金敷に関し、さらに詳しくは、素材を軸方向に沿って順次プレスする自由鍛造方法及び自由鍛造用段付き金敷に関する。
近年、造塊法により製造されるインゴットの代わりに、連続鋳造法により製造される鋳片(スラブ及びブルーム)を素材として製造される製品が増加している。造塊法よりも連続鋳造法の方が、生産性が高く、素材の製造コストが安くなるためである。
連続鋳造法により製造された鋳片は、種々の製品に加工される。たとえば、鋳片は分塊圧延され、丸鋼片(Round Billet)や角鋼片(Square Billet)といった鋼片になる。鋼片は軸方向に熱間圧延され、棒鋼や線材となる。また、鋼片は軸方向に穿孔及び圧延され、継目無鋼管となる。
上述のように、鋳片は、インゴットと比較して生産性が高く、製造コストが安いものの、中心軸に沿ってポロシティが内在しやすい。特に、CrやNiを含有したステンレス鋼や高合金鋼等の鋳片には、ポロシティが内在しやすい。このような鋳片を分塊圧延した鋼片には、ポロシティが残存しやすい。
内部にポロシティを含む鋼片を熱間加工して製造された最終製品には、種々の欠陥が発生しやすい。たとえば、ポロシティを含む鋼片を穿孔した場合、鋼片中心部に割れが発生しやすい(マンネスマン割れ)。そのため、製造された継目無鋼管の内面に、マンネスマン割れに起因した疵が発生する場合がある。また、ポロシティを含む鋼片を熱間圧延して棒鋼とした場合、棒鋼内にポロシティが残存する場合がある。
このような最終製品の欠陥の発生を防止するためには、素材となる鋳片のポロシティを低減又は消滅する必要がある。このような鋳片のポロシティを低減するために、鋳片を軸方向に沿って鍛造する自由鍛造が、従来から実施されている。
図14を参照して、自由鍛造プレス機には、2つの平金敷50が互いに上下に対向して装着されている。平金敷50の幅W50は、自由鍛造される素材20の幅W20よりも広い。
初めに、上下に配置された平金敷50間に素材20を挿入する。挿入後、上下平金敷50間の距離を、所定距離L0まで狭め、各平金敷50が有する平坦なプレス面P50で、素材20の上下面をプレスする。プレス後、上下平金敷50間の距離を広げ、素材20を挿入方向に搬送する。このとき、プレスされない素材部分が生じるのを防止するため、搬送距離は平金敷50の長さL50未満にする。搬送を停止した後、上下平金敷50間の距離を、所定距離L0まで狭め、素材20の上下面を再びプレスする。
以上の動作を繰り返し、素材20の先端から後端まで、軸方向に沿って順次プレスする。軸方向に沿って順次プレスすることにより、素材20の中心軸に沿って内在するポロシティは低減する。
しかしながら、本発明者らの調査により、従来の平金敷50を用いた自由鍛造では、自由鍛造後の素材20の軸方向に沿って分布する残存ポロシティの大きさに、ばらつきがあることが分かった。換言すれば、自由鍛造後の素材20では、軸方向において、ポロシティが減少又は消滅した部分と、ポロシティが十分に減少せず、粗大なポロシティが残存したままの部分とがあることが分かった。
このような残存した粗大ポロシティを低減するために、自由鍛造時のプレス量を大きくすることが考えられる。しかしながら、高いプレス能力を有する自由鍛造プレス機が必要となる。また、プレス量が大きくなれば、プレス時間も長くなるため、生産性が低下する。
特許文献1(特開2002−160036号公報)は、横断面が台形であって、プレス時に接触する素材の幅よりも狭い幅を有するプレス面を備えた平金敷を用いて、素材を自由鍛造する方法を開示する。しかしながら、このような平金敷を用いて自由鍛造を実施しても、素材の軸方向に沿って分布する残存ポロシティの大きさのばらつきは解消しない。
特開2002−160036号公報 特開平7−116766号公報
本発明の目的は、素材内のポロシティを従来よりも低減できる自由鍛造方法及び自由鍛造用段付き金敷を提供することである。
本発明の他の目的は、素材の軸方向に分布したポロシティを従来よりも均一に低減できる自由鍛造方法及び自由鍛造用段付き金敷を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
まず、本発明者らは、自由鍛造後に素材の軸方向に分布する、ポロシティの大きさを調査した。
試験材として、材質がSUS304であり、高さ90mm、幅W20=50mm、長さ300mmの素材20を用意した。図1に示すように、素材20の中心軸に沿って直径H0=3.5mmの貫通孔THを作成した。貫通孔THを作成後、貫通孔THの内面の酸化防止のため、素材20の両端面に形成された貫通孔THの開口部を溶接で塞いだ。
また、図2に示す平金敷50を2つ準備した。平金敷50は、平坦なプレス面P50を有し、前部及び後部に半径8mmのコーナ半径を形成した。平金敷50の長さL50は、128mmとした。
上述の素材20を、加熱炉で1250℃の加熱温度で加熱後、平金敷50を装着した自由鍛造プレス機を用いて、自由鍛造を実施した。図3A〜図3Cを参照して、素材20を平金敷50間に挿入後、素材20の先端から平金敷50の長さ中央LCまでの軸方向距離が40mmとなる位置で、1回目のプレスを実施した(図3A)。続いて、挿入した方向に素材20を100mm搬送し、素材20の先端から中央LCまでの軸方向距離が140mmとなる位置で、2回目のプレスを実施した(図3B)。2回目のプレスを実施後、素材20をさらに100mm搬送し、素材20の先端から中央LCまでの軸方向距離が240mmとなる位置で、3回目のプレスを実施した(図3C)。要するに、100mmピッチで素材20を3回プレスした。各プレス時のプレス量は14mmとした。したがって、各プレス時のプレス面P50間の距離L0は、76mmであった。
自由鍛造後、素材20を先端から軸方向に20mmピッチで切断した。続いて、図4に示す各切断面(横断面)において、自由鍛造により縦方向に圧縮された貫通孔THの高さH1と、自由鍛造により幅方向に広がった素材20の最大幅W21とを測定した。
各切断面で高さH1及び最大幅W21を測定後、以下の式(1)及び式(2)により、各切断面での貫通孔高さ比HRと、素材幅比WRとを求めた。
貫通孔高さ比HR=H1/H0 (1)
素材幅比WR=W21/W20 (2)
式(1)及び(2)により求めた貫通孔高さ比HRと素材幅比WRとを図5に示す。図5の横軸は、素材20の先端からの軸方向距離を示す。また、縦軸は、貫通孔高さ比HR及び素材幅比WRを示す。貫通孔高さ比HRが小さいほど、また、素材幅比WRが大きいほど、素材中心部での歪み(圧下方向の圧縮歪み)が大きいことを示す。
図5を参照して、貫通孔高さ比HRの曲線CHRは、極大値と極小値とを有する波形となった。具体的には、素材20のうち平金敷50の中央LCでプレスされた部分(素材先端から40mm、140mm、240mm)近傍で、貫通孔高さ比HRが極小値となった。また、中央LCから離れるほど、貫通孔高さ比HRは大きくなり、平金敷50の前部及び後部でプレスされた部分で、貫通孔高さ比HRが極大値となった。
一方、素材幅比WRの曲線CWRは、横軸に対して曲線CHRとほぼ線対称な波形となった。具体的には、素材幅比WRは、平金敷50の中央LCでプレスされた部分(素材先端から40mm、140mm、240mm)近傍で極大値となり、平金敷50の前部及び後部でプレスされた部分で極小値となった。
以上の結果に基づいて、本発明者らは次の知見を得た。平金敷を用いて素材を自由鍛造した場合、自由鍛造後のポロシティは、平金敷の中央部でプレスされた素材部分(以下、中央プレス部分と称する)で最も小さくなり、平金敷の前部及び後部でプレスされた素材部分(以下、端部プレス部分と称する)で最も大きくなる。換言すれば、中央プレス部分に含まれるポロシティは、減少又は消滅しやすく、端部プレス部分に含まれるポロシティは、残存しやすい。
また、自由鍛造後の素材中心部の歪み(圧下方向の圧縮歪み)に注目すると、中央プレス部分の歪みが極大値となり、端部プレス部分の歪みが極小値となる。
以上の知見に基づいて、本発明者らは、素材の中心軸に沿って分布するポロシティを有効に低減又は消滅するためには、端部プレス部分の歪みを従来よりも大きくし、中央プレス部分の歪みに近づければ、素材内のポロシティを従来よりも低減できると考えた。また、端部プレス部分の歪みを従来よりも大きくすれば、歪み分布が軸方向に沿って均一になるため、中心軸に沿って分布するポロシティを従来よりも均一に低減できると考えた。
以上の知見及び検討に基づいて、本発明者らは以下の発明を完成した。
本発明による自由鍛造方法は、素材を軸方向に沿って順次プレスする自由鍛造プレス機を用いる。本発明による自由鍛造方法は、自由鍛造用の2つの段付き金敷であって、各段付き金敷の前部に配置され、第1の高さを有する第1のプレス面を含む金敷前部と、各段付き金敷の中央部に配置され、第1の高さよりも低い第2の高さを有する第2のプレス面を含む金敷中央部と、各段付き金敷の後部に配置され、第2の高さ以下である第3の高さを有する第3のプレス面を含む金敷後部とを備える2つの段付き金敷を、互いに対向して自由鍛造プレス機に装着する工程と、素材を段付き金敷の後部側から段付き金敷の間に挿入する工程と、挿入後、段付き金敷間の距離を所定距離まで狭めて、段付き金敷で素材をプレスする工程と、プレス後、段付き金敷間の距離を広げて段付き金敷の前部側に素材の挿入を開始する工程と、素材のうち段付き金敷の第3のプレス面でプレスされた部分が段付き金敷の第1のプレス面に対向する位置で挿入を停止する工程と、挿入を停止後、段付き金敷間の距離を所定距離まで狭めて、段付き金敷で素材をプレスする工程とを備える。
ここで、素材を段付き金敷間に挿入する場合、素材を搬送して段付き金敷間に挿入してもよいし、2つの段付き金敷を素材の軸方向に移動させることにより、素材を段付き金敷間に挿入してもよい。要するに、素材を段付き金敷に対して相対的に移動させて、段付き金敷間に挿入すればよい。
本発明の自由鍛造方法に用いる段付き金敷において、第2のプレス面が有する第2の高さは、第1のプレス面が有する第1の高さよりも低く、第3のプレス面が有する第3の高さは、第2の高さ以下である。従って、段付き金敷の第1〜第3のプレス面は、階段状に形成される。
このような段付き金敷を用いて素材を自由鍛造する場合、1回目のプレス時において、第3のプレス面でプレスされた素材部分(端部プレス部分)の歪みは、第2のプレス面でプレスされた素材部分(中央プレス部分)の歪みよりも小さくなる。
しかしながら、端部プレス部分は、2回目のプレス時に、第1のプレス面で再びプレスされる。プレス時における段付き金敷のストローク量、つまり、プレス時の金敷間の距離は1回目と同じである。そのため、平金敷であれば、端部プレス部分は再びプレスされない。しかしながら、本発明に用いる段付き金敷は、第1のプレス面が有する第1の高さが、第3のプレス面が有する第3の高さよりも高い。そのため、第1の高さと第3の高さとの差が、2回目のプレス時のプレス量となり、端部プレス部分が再びプレスされる。
端部プレス部分の総プレス量(1回目のプレス量+2回目のプレス量)は、中央プレス部分の総プレス量(1回目のプレス量のみ)よりも大きくなる。したがって、端部プレス部分の歪みは、従来の平金敷でプレスされた場合よりも大きくなり、自由鍛造後の素材中心軸方向の歪み分布は、従来よりも均一になる。その結果、ポロシティを従来よりも減少又は消滅でき、中心軸に沿って分布するポロシティを、従来よりも均一に低減できる。
本発明による自由鍛造方法は、素材を軸方向に沿って順次プレスする自由鍛造プレス機を用いる。本発明による自由鍛造方法は、自由鍛造用の段付き金敷であって、段付き金敷の前部に配置され、第1の高さを有する第1のプレス面を含む金敷前部と、段付き金敷の中央部に配置され、第1の高さよりも低い第2の高さを有する第2のプレス面を含む金敷中央部と、段付き金敷の後部に配置され、第2の高さ以下である第3の高さを有する第3のプレス面を含む金敷後部とを備える段付き金敷を自由鍛造プレス機に装着する工程と、平金敷を段付き金敷と対向して自由鍛造プレス機に装着する工程と、素材を段付き金敷の後部側から段付き金敷と平金敷との間に挿入する工程と、挿入後、段付き金敷と平金敷との距離を所定距離まで狭めて、段付き金敷と平金敷とで素材をプレスする工程と、プレス後、段付き金敷と平金敷との距離を広げ、段付き金敷の前部側に素材の挿入を開始する工程と、素材のうち段付き金敷の第3のプレス面でプレスされた部分が段付き金敷の第1のプレス面に対向する位置で挿入を停止する工程と、挿入を停止後、段付き金敷と平金敷との距離を所定距離まで狭めて、段付き金敷と平金敷とで素材をプレスする工程とを備える。
ここで、素材を段付き金敷と平金敷との間に挿入する場合、素材を段付き金敷及び平金敷に対して相対的に移動させて、段付き金敷と平金敷との間に挿入すればよい。
本発明の自由鍛造方法では、段付き金敷の第1〜第3のプレス面は、階段状に形成される。このような段付き金敷を用いて素材を自由鍛造する場合、1回目のプレス時において、第3のプレス面でプレスされた素材部分(端部プレス部分)の歪みは、第2のプレス面でプレスされた素材部分(中央プレス部分)の歪みよりも小さくなる。
しかしながら、端部プレス部分は、2回目のプレス時に、第1のプレス面で再びプレスされる。第1のプレス面が有する第1の高さが、第3のプレス面が有する第3の高さよりも高いため、第1の高さと第3の高さとの差が、2回目のプレス時のプレス量となるからである。
端部プレス部分の総プレス量(1回目のプレス量+2回目のプレス量)は、中央プレス部分の総プレス量(1回目のプレス量のみ)よりも大きくなる。したがって、端部プレス部分の歪みは、従来の平金敷でプレスされた場合よりも大きくなり、自由鍛造後の素材中心軸方向の歪み分布は、従来よりも均一になる。その結果、ポロシティを従来よりも減少又は消滅でき、中心軸に沿って分布するポロシティを、従来よりも均一に低減できる。
好ましくは、第1〜第3のプレス面は平坦である。
この場合、第1〜第3のプレス面でプレスされた素材表面には凹凸が形成されない。そのため、自由鍛造後の次工程で表面疵が発生しにくい。
好ましくは、第3の高さは第2の高さよりも低く、金敷前部の長さは、金敷後部の長さよりも長い。
この場合、第1の高さと第3の高さとの差が大きくなる。そのため、金敷前部でのプレス量がより大きくなり、端部プレス部分の歪みを大きくできる。さらに、金敷前部の長さは、金敷後部の長さよりも長い。そのため、1回目のプレス時に金敷後部でプレスされた端部プレス部分の全てを、2回目のプレス時に金敷前部でプレスできる。
好ましくは、金敷前部は、第1のプレス面と第2のプレス面との間に配置され、第1のプレス面と第2のプレス面とに隣接し、第2のプレス面の法線と鋭角に交差する法線を有する第1の傾斜面を含み、金敷後部は、第2のプレス面と第3のプレス面との間に配置され、第2のプレス面と第3のプレス面とに隣接し、第3のプレス面の法線と鋭角に交差する法線を有する第2の傾斜面とを含む。
本発明の自由鍛造方法に用いる段付き金敷は、プレス面が階段状に形成される。そのため、各プレス後の素材表面には、第1〜第3のプレス面の段差に起因した凹凸が形成される。第1〜第3のプレス面の段差が各プレス面と直角になる場合、各プレスで素材に形成される凹凸の段差も直角になる。段差が直角であれば、次回加工時(次回プレス時、又は次工程の分塊圧延時)に段差部が折れ曲がり、疵が発生する場合がある。本発明の段付き金敷では、傾斜面が各プレス面を連続的につなぐ。そのため、素材の凹凸の段差は直角にならず、凹部と凸部との間には傾斜面が形成される。段差を直角にせず、凹部と凸部との間に傾斜面を設けることで、次回加工時における段差部の折れ曲がりを防止でき、疵の発生を抑制できる。
本発明による自由鍛造用段付き金敷は、素材を軸方向に沿って順次プレスする自由鍛造に用いられる。自由鍛造用段付き金敷は、金敷前部と、金敷中央部と、金敷後部とを備える。金敷前部は、段付き金敷の前部に配置され、第1の高さを有する第1のプレス面を含む。金敷中央部は、段付き金敷の中央部に配置され、第1の高さよりも低い第2の高さを有する第2のプレス面を含む。金敷後部は、段付き金敷の後部に配置され、第2の高さ以下である第3の高さを有する第3のプレス面を含む。
本発明による自由鍛造用段付き金敷では、第2のプレス面が有する第2の高さは、第1のプレス面が有する第1の高さよりも低く、第3のプレス面が有する第3の高さは、第2の高さ以下である。従って、段付き金敷の第1〜第3のプレス面は、階段状に形成される。
このような段付き金敷を用いて素材を自由鍛造する場合、1回目のプレス時において、第3のプレス面でプレスされた素材部分(端部プレス部分)の歪みは、第2のプレス面でプレスされた素材部分(中央プレス部分)の歪みよりも小さくなる。
しかしながら、本発明の段付き金敷を用いた自由鍛造では、2回目のプレス時に、端部プレス部分を第1のプレス面で再びプレスできる。プレス時における段付き金敷のストローク量、つまり、プレス時の金敷間の距離は1回目と同じである。そのため、平金敷であれば、端部プレス部分は再びプレスされない。しかしながら本発明に用いる段付き金敷は、第1のプレス面が有する第1の高さが、第3のプレス面が有する第3の高さよりも高い。そのため、第1の高さと第3の高さとの差が、2回目のプレス時のプレス量となり、端部プレス部分が再びプレスされる。
端部プレス部分の総プレス量(1回目のプレス量+2回目のプレス量)は、中央プレス部分の総プレス量(1回目のプレス量のみ)よりも大きくなる。したがって、端部プレス部分の歪みは、従来の平金敷でプレスされた場合よりも大きくなり、自由鍛造後の素材中心軸方向の歪み分布は、従来よりも均一になる。その結果、ポロシティを従来よりも減少又は消滅でき、中心軸に沿って分布するポロシティを、従来よりも均一に低減できる。
好ましくは、第1〜第3のプレス面は平坦である。
この場合、第1〜第3のプレス面でプレスされた素材表面には凹凸が形成されない。そのため、自由鍛造後の次工程で、表面疵が発生しにくい。
好ましくは、第3の高さは第2の高さよりも低く、金敷前部の長さは、金敷後部の長さよりも長い。
この場合、第1の高さと第3の高さとの差が大きくなる。そのため、金敷前部でのプレス量がより大きくなり、素材中心部の歪みを大きくできる。さらに、金敷前部の長さは、金敷後部の長さよりも長い。そのため、1回目のプレス時に金敷後部でプレスされた端部プレス部分の全てを、2回目のプレス時に金敷前部でプレスできる。
好ましくは、金敷前部は、第1のプレス面と第2のプレス面との間に配置され、第1のプレス面と第2のプレス面とに隣接し、第2のプレス面の法線と鋭角に交差する法線を有する第1の傾斜面を含み、金敷後部は、第2のプレス面と第3のプレス面との間に配置され、第2のプレス面と第3のプレス面とに隣接し、第3のプレス面の法線と鋭角に交差する法線を有する第2の傾斜面とを含む。
本発明の自由鍛造用段付き金敷は、プレス面が階段状に形成される。そのため、各プレス後の素材表面には、第1〜第3のプレス面の段差に起因した凹凸が形成される。第1〜第3のプレス面の段差が各プレス面と直角になる場合、各プレスで素材に形成される凹凸の段差も直角になる。段差が直角であれば、次回加工時(次回プレス時、又は次工程の分塊圧延時)に段差部が折れ曲がり、疵が発生する場合がある。本発明の段付き金敷では、段差を直角にするのではなく、傾斜面が各プレス面を連続的につなぐ。そのため、素材の凹凸の段差は直角にならず、凹部と凸部との間には傾斜面が形成される。段差を直角にせず、凹部と凸部との間に傾斜面を設けることで、次回加工時における段差部の折れ曲がりを防止でき、疵の発生を抑制できる。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
1.段付き金敷の構成
図6を参照して、本発明による段付き金敷10は、金敷前部1と、金敷中央部2と、金敷後部3とを備える。金敷前部1は、段付き金敷10の前部に配置される。金敷前部1は、高さH1を有するプレス面P1を含む。金敷中央部2は、段付き金敷10の中央部に配置され、金敷前部1と隣接する。金敷中央部2は、高さH2を有するプレス面P2を含む。金敷後部3は、段付き金敷10の後部に配置され、金敷中央部2と隣接する。金敷後部3は、高さH3を有するプレス面P3を含む。
プレス面P1の高さH1は、プレス面P2の高さH2よりも高い。また、高さH2は、プレス面P3の高さH3よりも高い。そのため、プレス面P1〜P3は、階段状に形成されている。プレス面P1〜P3は、いずれも平面(平坦)である。
プレス面P1とプレス面P2との間には、傾斜面I1が配置される。傾斜面I1は、プレス面P1及びP2と隣接する。傾斜面I1の法線は、プレス面P2の法線と鋭角に交差する。プレス面P2とP3との間には、傾斜面I2が配置される。傾斜面I2は、プレス面P2及びP3と隣接する。傾斜面I2の法線は、プレス面P3の法線と鋭角に交差する。
金敷前部1の前端部には、コーナ半径R1を有する曲面C1が、プレス面P1に隣接して形成される。また、金敷後部3の後端部には、コーナ半径R2を有する曲面C2が、プレス面P3に隣接して形成される。自由鍛造後の次工程で、疵を発生しにくくするためである。
なお、プレス面P1と傾斜面I1との隣接部、プレス面P2と傾斜面I1との隣接部、プレス面P2と傾斜面I2との隣接部、プレス面P3と傾斜面I2
との隣接部に、それぞれコーナ半径を設けてもよい。これらの隣接部にコーナ半径を設けることにより、これらの隣接部の摩耗や欠損を防止できる。
段付き金敷10の幅W10は、自由鍛造される素材の幅よりも広く形成される。
2.自由鍛造方法
図7A〜7Dを参照して、まず、2つの段付き金敷10を、互いに上下に対向して図示しない自由鍛造プレス機に装着する。このとき、各段付き金敷10のプレス面P1〜P3は、互いに上下に対向する。以降、プッシュダウン型の自由鍛造プレス機を用いて説明するが、自由鍛造プレス機は、プルダウン型でもよいし、ムービングシリンダ型でもよい。
段付き金敷10を装着後、鋳片等である素材20を、段付き金敷10の後部側から段付き金敷10間に挿入する。素材20は、自由鍛造プレス機の前後に配設される搬送ローラにより搬送されて、段付き金敷10間に挿入されてもよいし、マニプレータにより段付き金敷10間に挿入されてもよい。
素材20の挿入を開始し、素材20の先端部が、上下段付き金敷10のプレス面P1間に挟まれる位置で、素材20の挿入を停止する(図7A)。
挿入を停止後、上下段付き金敷10で素材20を縦方向にプレスする(図7B)。具体的には、上側の段付き金敷10を下降し、上下段付き金敷10間の距離を狭め、素材20をプレスする。上下段付き金敷10間の距離(プレス面P2間距離)が所定距離L0となるまで、上下段付き金敷10で素材20をプレスする。
このとき、先述のとおり、素材20のうち、プレス面P2でプレスされた素材部分(中央プレス部分)201の歪みは大きい。そのため、中央プレス部分201の中心軸に沿って内在するポロシティは、減少又は消滅する。
一方、プレス面P3でプレスされた素材部分(端部プレス部分)202の歪みは、中央プレス部分201の歪みよりも小さい。プレス面P3の高さH3が、プレス面P2の高さH2よりも低く、プレス面P3のプレス量がプレス面P2のプレス量よりも小さいためである。
1回目のプレスを終了後、上側の段付き金敷10を上昇し、上下段付き金敷10間の距離を広げる。上側の段付き金敷10を上昇し、プレス前の位置に戻した後、段付き金敷10の前部側に素材20の搬送を開始する。
搬送を開始後、端部プレス部分202が、上限段付き金敷10のプレス面P1に対向する位置で、搬送を停止する(図7C)。
搬送を停止後、2回目のプレスを実施する。上側段付き金敷を再び下降し、上下段付き金敷10間の距離が所定距離L0になるまで素材20をプレスする(図7D)。
2回目のプレス時の段付き金敷のストローク量は、1回目のプレス時と同じである。すなわち、上下段付き金敷10間の所定距離L0は1回目のプレス時と同じである。しかしながら、プレス面P1の高さH1は、プレス面P3の高さH3よりも高い。そのため、端部プレス部分202は、プレス面P1により2×(H1−H3)のプレス量で再びプレスされる。要するに、端部プレス部分202は、2回プレスされる。
段付き金敷10でプレスすることにより、端部プレス部分202の総プレス量(1回目のプレス量+2回目のプレス量)は、中央プレス部分201の総プレス量(1回目のプレス量のみ)よりも大きくなる。したがって、端部プレス部分202の歪みは、従来の平金敷50でプレスされた場合よりも大きくなり、ポロシティを従来よりも減少又は消滅できる。
上述の動作を、素材20の先端から後端まで、軸方向に沿って順次繰り返す。その結果、自由鍛造後の素材中心軸方向の歪み分布は、従来の平金敷で鍛造した場合よりも均一になる。その結果、素材の軸方向に沿って内在したポロシティは、従来よりも均一に減少又は消滅する。
金敷前部1の長さL1は、金敷後部3の長さL3よりも長い方が好ましい。長さL1が長さL3よりも長ければ、1回目のプレス時に金敷後部3でプレスされた端部プレス部分202全体を、2回目のプレス時に、金敷前部1でプレスできるからである(図7C)。
自由鍛造後の素材20の上下面は、図7Dに示すように凹凸が形成されるが、次の工程である分塊圧延により、素材20の上下表面は平坦になる。したがって、素材20の凹凸は最終製品の表面に影響を与えにくい。
なお、段付き金敷10は、各プレス面P1〜P3間に傾斜面I1及びI2を備える。そのため、図7B〜Dに示すように、各プレス後の素材20の上下面の凹凸の段差は、直角にならず、凹部と凸部との間には、傾斜面が形成される。段差が直角であれば、次回加工時(次回のプレス時、又は次工程の分塊圧延時)に段差部が折れ曲がり、疵が発生する場合がある。段差を直角にせず、凹部と凸部との間に傾斜面を設けることで、段差部の折れ曲がりを防止でき、次回加工時の疵の発生を抑制できる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、段付き金敷10の材質は、特に制限されず、従来の平金敷と同じでよい。また、段付き金敷10のプレス面P1〜P3は平坦な面としたが、各プレス面P1〜P3が若干の曲率を有してもよい。プレス面P1〜P3を曲面とするよりも平面にした方が、プレス後の素材20の表面の凹凸を抑制できる。
本実施の形態では、2つの金敷のうちの一方が稼働する自由鍛造プレス機を用いたが、2つの金敷の両方が稼働して素材をプレスする自由鍛造プレス機を使用してもよい。また、2つの金敷を左右に対向して装着可能な自由鍛造プレス機を用いても、同様の効果が得られる。
また、本実施の形態では、素材を搬送して、2つの段付き金敷10間に素材を挿入したが、段付き金敷10を素材の軸方向に移動させることにより、素材を段付き金敷10間に挿入してもよい。たとえば、自由鍛造プレス機自体を素材の軸方向に移動させて、素材を段付き金敷10間に挿入してもよい。要するに、素材が段付き金敷10に対して相対的に移動することにより、段付き金敷10間に挿入されればよい。
また、2つの金敷のうちの少なくとも1つを段付き金敷10にして、上述の方法で自由鍛造を実施すれば、本発明の効果を得ることができる。具体的には、図8に示すように、自由鍛造プレス機に段付き金敷10を装着し、平金敷50を段付き金敷10と対向して自由鍛造プレス機に装着してもよい。この場合も図7A〜図7Dと同様の動作で自由鍛造を実施する。
本実施の形態では、プレス面P1〜P3の高さH1〜H3がそれぞれ異なる段付き金敷10を用いたが、図9に示すように、プレス面P2の高さH2が、プレス面P3の高さH3と同じである段付き金敷11を用いて、自由鍛造を実施してもよい。段付き金敷11を用いた自由鍛造も、図7A〜図7Dと同じ工程で実施できる。
種々の形状の金敷を用いて素材を自由鍛造し、自由鍛造後、素材の中心部の歪みを調査した。
[試験素材]
高さ90mm、幅50mm、長さ400mmの13%Cr系ステンレス鋼を素材として準備した。図10に示すように、素材20の横断面の中心に直径3mmの貫通孔を軸方向に形成し、その貫通孔に直径3mmのカンタル線A0を埋め込んだ。同様に、横断面の中心の上方であって、中心との間の距離LA1が6mmである地点の軸方向に、貫通孔を設け、直径3mmのカンタル線A1を軸方向に埋め込んだ。さらに、横断面の中心の下方であって、中心との間の距離LA2が6mmである地点の軸方向に、貫通孔を設け、直径3mmのカンタル線A2を埋め込んだ。埋込後、素材両端面に形成された貫通孔の開口部を、溶接により塞いだ。
[金敷の形状]
図2に示した平金敷50と、図11Aに示した寸法形状(mm)を有する段付き金敷10と、図11Bに示した寸法形状(mm)を有する段付き金敷11とを、それぞれ2個ずつ準備した。
図11Aを参照して、段付き金敷10は、全長が120mmである。また、プレス面P1の高さとプレス面P2の高さとの差分(段差)は、1.5mmである。プレス面P2とプレス面P3との段差は、1.3mmである。金敷前部1の長さL1は20mmであり、金敷後部3の長さL3は15mmである。プレス面P1〜P3は、いずれも平坦である。
図11Bを参照して、段付き金敷11の全長は、段付き金敷10と同じ120mmである。プレス面P1とプレス面P2との段差は、1.5mmであり、プレス面P2とプレス面P3の高さは同じである。プレス面P1〜P3は、いずれも平坦である。
[自由鍛造試験方法]
プッシュダウン式の自由鍛造プレス機を準備した。図11Aに示した段付き金敷10を、上下に対向して自由鍛造プレス機に装着した。上述の素材20を、自由鍛造プレス機の前後面に配設された搬送ローラで搬送し、100mmピッチで3回プレスした。具体的には、図12A〜図12Cを参照して、素材20の先端から100mmの部分が、段付き金敷10の長さ中央LCに対向する位置で、1回目のプレスを実施した(図12A)。1回目のプレス後、素材20を搬送し、素材20の先端から200mmの部分が、長さ中央LCに対向する位置で、2回目のプレスを実施した(図12B)。2回目のプレス後、素材20を搬送し、素材20の先端から300mmの部分が、長さ中央LCに対向する位置で、3回目のプレスを実施した(図12C)。各プレス時のプレス量は19mmとした。換言すれば、各プレス時において、上下金敷のプレス面P2間の距離が、所定距離L0=71mmとなるまで、素材の上下面をプレスした。
3回目のプレスを終了後、素材20の先端から後端まで、軸方向に10mmピッチで、素材20を切断した。各切断面(横断面)に現れたカンタル線A0とカンタル線A1との間の距離LA10(mm)と、カンタル線A0とA2との間の距離LA20(mm)とを測定した。距離LA10及びLA20を測定後、式(3)に基づいてカンタル線A0とA1との間の歪みε1を求め、式(4)に基づいてカンタル線A0とA2との間の歪みε2を求めた。
ε1=ln(LA10/LA1) (3)
ε2=ln(LA20/LA2) (4)
求めたε1とε2との平均を、各切断面の中央部の歪みε0とした。素材20の軸方向に対する各切断面の歪みε0をプロットし、自由鍛造後の素材20の軸方向の歪み分布を得た。
図11Bに示した段付き金敷11及び図2に示した平金敷50についても、段付き金敷10の場合と同じ自由鍛造試験を実施し、歪みε0求め、歪み分布を得た。
[試験結果]
自由鍛造試験により得られた歪み分布図を、図13A〜13Cに示す。図13Aは、段付き金敷10を用いた自由鍛造により得られた歪み分布図であり、図13Bは、段付き金敷11を用いた自由鍛造により得られた歪み分布図であり、図13Cは、平金敷50を用いた自由鍛造により得られた歪み分布図である。各図13A〜図13Cの横軸は、素材20の先端からの軸方向距離を示し、縦軸は歪みε0(値は負である)を示す。
図13A〜図13Cの各歪み分布のうち、歪みε0の極小値εminを比較した。その結果、図13A及び13Bの歪み極小値εminは、いずれも図13Cの歪み極小値εmin未満となった。換言すれば、段付き金敷10及び11で自由鍛造した方が、平金敷50で自由鍛造するよりも、歪みが大きくなった。また、図13A及び13Bの歪み分布の極大値εmaxと極小値εminとの差は、図13Cの極大値εmaxと極小値εminとの差よりも小さくなった。そのため、段付き金敷10及び11の方が、平金敷50よりも、素材の中心軸に沿って内在するポロシティを減少でき、軸方向のポロシティ分布を均一にできることが分かった。
また、図13Aと図13Bの歪み極小値εminを比較した場合、図13Aの歪み極小値εminは、図13Bの歪み極小値εmin未満であった。換言すれば、段付き金敷10の方が、段付き金敷11よりも、歪みが大きくなった。さらに、図13Aの極大値εmaxと極小値εminとの差は、図13Bの極大値εmaxと極小値εminとの差よりも小さくなった。そのため、段付き金敷10の方が、段付き金敷11よりも、ポロシティを減少でき、軸方向に沿って内在するポロシティ分布を均一にできることが分かった。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
自由鍛造後に素材に残存するポロシティの分布を調査するために用いた、試験素材の横断面図である。 ポロシティ分布の調査に用いた平金敷の側面図である。 ポロシティ分布調査時の自由鍛造試験の第1工程を示す図である。 ポロシティ分布調査時の自由鍛造試験の第2工程を示す図である。 ポロシティ分布調査時の自由鍛造試験の第3工程を示す図である。 図3A〜図3Cに示した自由鍛造試験を実施した後の試験素材の横断面図である。 自由鍛造試験後の素材の軸方向に対するポロシティ高さ変化と、素材幅変化とを示す図である。 本発明の実施の形態による自由鍛造用段付き金敷の斜視図である。 図6に示した段付き金敷を用いた自由鍛造方法の第1工程を示す図である。 図6に示した段付き金敷を用いた自由鍛造方法の第2工程を示す図である。 図6に示した段付き金敷を用いた自由鍛造方法の第3工程を示す図である。 図6に示した段付き金敷を用いた自由鍛造方法の第4工程を示す図である。 本発明による自由鍛造方法の他の実施の形態を示す図である。 図6に示した段付き金敷と形状の異なる、他の段付き金敷の斜視図である。 実施例で用いた試験素材の横断面図である。 実施例で用いた段付き金敷の側面図である。 図11の段付き金敷と形状の異なる、他の段付き金敷の側面図である。 実施例における自由鍛造試験の第1工程を示す図である。 実施例における自由鍛造試験の第2工程を示す図である。 実施例における自由鍛造試験の第3工程を示す図である。 図11Aの段付き金敷を用いて自由鍛造試験を実施した素材における、軸方向の歪み分布を示す図である。 図11Bの段付き金敷を用いて自由鍛造試験を実施した素材における、軸方向の歪み分布を示す図である。 図2の平金敷を用いて自由鍛造試験を実施した素材における、軸方向の歪み分布を示す図である。 従来の自由鍛造を説明するための模式図である。
符号の説明
1 金敷前部
2 金敷中央部
3 金敷後部
10,11 段付き金敷
20 素材
P1〜P3 プレス面
I1,I2 傾斜面

Claims (9)

  1. 素材を軸方向に沿って順次プレスする自由鍛造プレス機を用いた自由鍛造方法であって、
    前記自由鍛造用の2つの段付き金敷であって、前記各段付き金敷の前部に配置され、第1の高さを有する第1のプレス面を含む金敷前部と、前記各段付き金敷の中央部に配置され、前記第1の高さよりも低い第2の高さを有する第2のプレス面を含む金敷中央部と、前記各段付き金敷の後部に配置され、前記第2の高さ以下である第3の高さを有する第3のプレス面を含む金敷後部とを備える2つの段付き金敷を、互いに対向して前記自由鍛造プレス機に装着する工程と、
    前記素材を前記段付き金敷の後部側から前記段付き金敷の間に挿入する工程と、
    前記挿入後、前記段付き金敷間の距離を所定距離まで狭めて、前記段付き金敷で前記素材をプレスする工程と、
    前記プレス後、前記段付き金敷間の距離を広げ、前記段付き金敷の前部側に前記素材の挿入を開始する工程と、
    前記素材のうち前記段付き金敷の第3のプレス面でプレスされた部分が前記段付き金敷の第1のプレス面に対向する位置で、挿入を停止する工程と、
    前記挿入を停止後、前記段付き金敷間の距離を前記所定距離まで狭めて、前記段付き金敷で前記素材をプレスする工程とを備えることを特徴とする自由鍛造方法。
  2. 素材を軸方向に沿って順次プレスする自由鍛造プレス機を用いた自由鍛造方法であって、
    前記自由鍛造用の段付き金敷であって、前記段付き金敷の前部に配置され、第1の高さを有する第1のプレス面を含む金敷前部と、前記段付き金敷の中央部に配置され、前記第1の高さよりも低い第2の高さを有する第2のプレス面を含む金敷中央部と、前記段付き金敷の後部に配置され、前記第2の高さ以下である第3の高さを有する第3のプレス面を含む金敷後部とを備える段付き金敷を前記自由鍛造プレス機に装着する工程と、
    平金敷を前記段付き金敷と対向して前記自由鍛造プレス機に装着する工程と、
    前記素材を前記段付き金敷の後部側から前記段付き金敷と平金敷との間に挿入する工程と、
    前記挿入後、前記段付き金敷と平金敷との距離を所定距離まで狭めて、前記段付き金敷と平金敷とで前記素材をプレスする工程と、
    前記プレス後、前記段付き金敷と平金敷との距離を広げ、前記段付き金敷の前部側に前記素材の挿入を開始する工程と、
    前記素材のうち前記段付き金敷の第3のプレス面でプレスされた部分が前記段付き金敷の第1のプレス面に対向する位置で、挿入を停止する工程と、
    前記挿入を停止後、前記段付き金敷と平金敷との距離を前記所定距離まで狭めて、前記段付き金敷と平金敷とで前記素材をプレスする工程とを備えることを特徴とする自由鍛造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の自由鍛造方法であって、
    前記第1〜第3のプレス面は平坦であることを特徴とする自由鍛造方法。
  4. 請求項3に記載の自由鍛造方法であって、
    前記第3の高さは第2の高さよりも低く、前記金敷前部の長さは、前記金敷後部の長さよりも長いことを特徴とする自由鍛造方法。
  5. 請求項4に記載の自由鍛造方法であって、
    前記金敷前部は、
    前記第1のプレス面と前記第2のプレス面との間に配置され、前記第1のプレス面と前記第2のプレス面とに隣接し、前記第2のプレス面の法線と鋭角に交差する法線を有する第1の傾斜面を含み、
    前記金敷後部は、
    前記第2のプレス面と前記第3のプレス面との間に配置され、前記第2のプレス面と前記第3のプレス面とに隣接し、前記第3のプレス面の法線と鋭角に交差する法線を有する第2の傾斜面とを含むことを特徴とする自由鍛造方法。
  6. 素材を軸方向に沿って順次プレスする自由鍛造に用いられる自由鍛造用段付き金敷であって、
    前記段付き金敷の前部に配置され、第1の高さを有する第1のプレス面を含む金敷前部と、
    前記段付き金敷の中央部に配置され、前記第1の高さよりも低い第2の高さを有する第2のプレス面を含む金敷中央部と、
    前記段付き金敷の後部に配置され、前記第2の高さ以下である第3の高さを有する第3のプレス面を含む金敷後部とを備えることを特徴とする自由鍛造用段付き金敷。
  7. 請求項6に記載の自由鍛造用段付き金敷であって、
    前記第1〜第3のプレス面は平坦であることを特徴とする自由鍛造用段付き金敷。
  8. 請求項7に記載の自由鍛造用段付き金敷であって、
    前記第3の高さは、前記第2の高さよりも低く、前記第1のプレス面の長さは、前記第3のプレス面の長さよりも長いことを特徴とする自由鍛造用段付き金敷。
  9. 請求項8に記載の自由鍛造用段付き金敷であって、
    前記金敷前部は、
    前記第1のプレス面と前記第2のプレス面との間に配置され、前記第1のプレス面と前記第2のプレス面とに隣接し、前記第2のプレス面の法線と鋭角に交差する法線を有する第1の傾斜面を含み、
    前記金敷後部は、
    前記第2のプレス面と前記第3のプレス面との間に配置され、前記第2のプレス面と前記第3のプレス面とに隣接し、前記第3のプレス面の法線と鋭角に交差する法線を有する第2の傾斜面とを含むことを特徴とする自由鍛造用段付き金敷。
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CN112846059A (zh) * 2020-12-30 2021-05-28 安徽省瑞杰锻造有限责任公司 一种轴承座的自由锻造工艺

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