JP4023436B2 - ユニバーサルミル及びこれを用いた鋼板の製造方法 - Google Patents

ユニバーサルミル及びこれを用いた鋼板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ユニバーサルミル及びこれを用いた鋼板の製造方法に関する。具体的に説明すると、本発明は、一対の水平ロール及び一対の垂直ロールを備えるユニバーサルミルと、このユニバーサルミルを用いた、例えば、JIS G 0204に規定される厚鋼板、平鋼さらには広幅平鋼等といった鋼板の製造方法とに関する。
形鋼の熱間圧延に従来から広く用いられるユニバーサルミルを用いて、例えば、JIS G 0204に規定される、厚さが3mm以上の熱延鋼板である厚鋼板、長方形の断面をした棒鋼である平鋼さらには幅が150mmを超え、厚さが一般に4mmを超える広幅平鋼等といった鋼板の熱間圧延を行うことが検討されている。
具体的には、ユニバーサルミルと、その出側に配置した水平ミルとを用いた複数パスの往復圧延(リバース圧延)を行って、平鋼や広幅平鋼等の鋼板を圧延すれば、ユニバーサルミルのロール間隔を変更するだけで、幅及び厚さが異なる多種の鋼板を製造することが可能であり、注目されている。そのため、この方法に関してはこれまでにも様々な方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、フラットな垂直ロールと、ロール胴長方向の中央部から端部にかけて滑らかな曲線で徐々に小径化された水平ロールとからなるユニバーサルミルを用いて平鋼を圧延する発明が開示されている。
また、特許文献2には、幅可変式の水平ロールを備えるユニバーサルミルと、幅可変式のロールを備えるエッジャーミルとのそれぞれのロールの幅をオンラインで調整して、このユニバーサルミルの水平ロールにより平鋼用の被圧延材をその長手方向に沿って圧下し、これに続くエッジャーミルではこの被圧延材に形成される少なくとも3箇所の未圧下部を圧下する圧延を行うことにより平鋼を圧延する方法及び装置に係る発明が開示されている。
さらに、特許文献3には、H形鋼の圧延用にタンデムに配置された複数基のユニバーサルロールスタンドに若干の改造を加えて、平鋼の圧延を実現する方法に係る発明が開示されている。
特開昭62−21402号公報 特開平5−329503号公報 特開平10−277602号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、これらの公知の発明に基づいて上述した鋼板をユニバーサルミルを用いた熱間圧延により製造しようとすると、特にユニバーサルミルの同一の水平ロールを用いて異なる製品幅を有する鋼板を製造する際に、製品の幅方向への蛇行(左右曲がり)が生じることが判明した。
図8(a)及び図8(b)は、水平ロール2及び垂直ロール3を有するユニバーサルミル1を用いた鋼板4の従来の製造方法において鋼板4に蛇行が発生する原因を示す説明図である。
特許文献1や特許文献2に記載されているように、ユニバーサルミル1を用いて平鋼を圧延しようとすると、被圧延材である鋼板4のユニバーサルミル1への噛込み姿勢が不適正になること、具体的には、図8(a)に示すように被圧延材4の板幅中心線lがミルパスラインmに対し噛込み角度θ(θ>0)を生じることや、図8(b)に示すように被圧延材4の板幅中心線lとミルパスラインmとの間に距離d(d>0)の噛込み位置ズレを生じることによって、ユニバーサルミル1の出側(下流側)において被圧延材4の蛇行(キャンバ)が発生する。図9は先端部及び後端部に蛇行が発生した鋼板5の平面図である。図9では、実線は蛇行を生じた鋼板を示し、一点鎖線は鋼板本来の形状を示す。
このような蛇行は、図8に示すように被圧延材である鋼板4のユニバーサルミル1への噛込み姿勢によって、ユニバーサルミル1の垂直ロール3による被圧延材4の幅圧下量が左右で異なることによって、被圧延材4の幅方向で先進率が異なることに起因すると考えられる。また、ユニバーサルミル1の水平ロール2の開度は、被圧延材の幅方向の全域で正確に一定にすることは難しく、不可避的に被圧延材4の板幅方向で若干異なってしまうことにも起因していると考えられる。
さらに、特許文献3に開示された方法においても、水平ロールや垂直ロールへの噛み込み姿勢の不適正に起因して不可避的に蛇行が発生してしまうと考えられる。
このように、上述した公知の発明では、圧延中に鋼板に生じる蛇行を解消することはできず、左右曲がりが少ない製品を安定して製造することは難しい。
本発明は、製品の端面の平坦度に優れた厚鋼板や平鋼さらには広幅平鋼等といった鋼板を、圧延中の蛇行の発生を抑制して優れた寸法精度で、かつ実用性に優れた方法で製造することを目的とする。
本発明者らは、かかる課題を解決するためにユニバーサルミルと水平ミルとを用いた鋼板の製造ラインにおいて、膨大な数の熱間圧延実験を行ない、以下の知見(1)〜(5)を得て、本発明を完成した。
(1)図10(a)は被圧延材が圧延される方向に関してユニバーサルミル1の入側に一対の垂直ローラ5、5を設置して圧延を行う状況を示す上面図である。図10(a)に示すように、ユニバーサルミル1の圧延方向の入側に設置した一対の垂直(竪)ローラ5、5で被圧延材4の幅方向の端面を拘束しながらユニバーサルミル1に被圧延材4を供給する方法では、蛇行した被圧延材4の通材を容易にするためには垂直ローラ5、5による効果的な幅方向への拘束力を被圧延材4に付与することはできず、したがってユニバーサルミル1の垂直ロール3、3による幅圧下に伴って発生する蛇行を抑制することは難しい。
(2)これに対し、図10(b)はユニバーサルミル1の圧延方向の出側に一対の垂直ローラ5、5を設置して圧延を行う状況を示す上面図である。図10(b)に示すように、ユニバーサルミル1の圧延方向の出側の垂直ロール3、3の近傍に設置された一対の垂直ローラ5、5により被圧延材4の幅方向の端面を拘束しながらユニバーサルミル1の垂直ロール3、3による幅圧下を行うと、水平ロール2による幅圧下の際に仮に被圧延材4の板幅中心線lがミルパスラインmに対し噛込み角度θを生じたり、あるいは被圧延材4の板幅中心線lとミルパスラインmとの間に距離dの噛込み位置ズレを生じて、被圧延材4に蛇行が生じる状況に至っても、垂直ローラ5、5により被圧延材(鋼板)4を板幅方向に充分に拘束できるため、ユニバーサルミル1への被圧延材4の噛込み姿勢に依らずに、被圧延材4の蛇行を防止できる。
(3)垂直ローラ5、5は、例えば、垂直ローラ5と垂直ロール3の軸心間の圧延方向への距離が300〜700mm程度となるように設けるのがよい。好ましくは400〜500mmである。例えば、実用性の観点から垂直ロール3のロールチョックに垂直ローラ5を設置することが望ましい。これにより、蛇行の発生を抑制することができる。
(4)左右の垂直ローラ5、5の間隔は、垂直ロール3、3の間隔程度以下であって、かつ垂直ロール3、3の間隔の90%程度以上とするのがよい。これにより、垂直ローラ5、5で被圧延材4の幅方向の端面を確実に拘束することができ、蛇行の発生を効果的に抑制することができる。なお、90%未満とすると、垂直ローラ5、5による被圧延材4の幅拘束時に座屈等の圧延トラブルを発生するおそれがある。
(5)垂直ローラ5、5は、駆動式であっても無駆動式であってもよい。設備簡素化の観点から、無駆動式が望ましい。
本発明は、一対の水平ロールと一対の垂直ロールとを備えるユニバーサルミルの水平ロールにより被圧延材の幅方向の一部を圧下することによって鋼板を製造する方法であって、被圧延材が圧延される方向に関して垂直ロールの下流側に設けられた少なくとも一対の、垂直ロールのロールチョックに取り付けられる垂直ローラにより被圧延材の端部を幅方向へ拘束しながら、垂直ロールにより被圧延材の幅圧下を行うことを特徴とするユニバーサルミルを用いた鋼板の製造方法である。
別の観点からは、本発明は、一対の水平ロールと一対の垂直ロールとを備え、さらに、被圧延材が圧延される方向に関して垂直ロールの下流側の近傍に設けられて、被圧延材の幅方向の端部を拘束するための少なくとも一対の、垂直ロールのロールチョックに取り付けられる垂直ローラを備えることを特徴とするユニバーサルミルである。
また、これらの本発明に係るユニバーサルミルでは、垂直ローラのローラ開度が、垂直ロールの開度とは独立して、調整可能であることが望ましい。
このように、本発明は、形鋼の熱間圧延に従来から広く用いられるユニバーサルミルを、例えば、JIS G 0204に規定される厚鋼板、平鋼さらには広幅平鋼等といった鋼板の熱間圧延の製造に流用しようとした場合に生じることが懸念される新規な課題に対して、確実かつ簡便な解決手段を提供するものである。
本発明によれば、実用的な方法で鋼板の蛇行を効果的に抑制することができ、歩留り向上につながるとともに、鋼板のユーザーにおいては、蛇行の発生が抑制された鋼板を用いることにより製品の組立て精度を向上でき、手直し作業の抑制による作業性の向上といった効果が得られる。このように、本発明は産業上の利用価値が極めて高い発明である。
以下、本発明に係るユニバーサルミル及びこのユニバーサルミルを用いた鋼板の製造方法の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係るユニバーサルミルを用いた鋼板の製造方法を適用した、本実施の形態で用いる製造ラインを示す説明図である。
同図において、素材としては連続鋳造スラブや分塊スラブ等のスラブ10を用い、このスラブ10を図示しない加熱炉で1200〜1300℃に加熱した後、複数の孔型を刻設された2重式水平ロールを有するブレークダウンミルBDにより板厚方向圧下と板幅方向圧下とを繰返す、複数パスの往復圧延(リバース圧延)を行うことにより粗形鋼片に成形する。
次いで、この粗形鋼片を、ユニバーサル圧延機URと2重式水平ミルR1との2 基の圧延機に供給して複数パスの往復圧延(リバース圧延)を行うことにより、所定の板幅と板厚とを有する鋼板に仕上げる。
具体的に説明すると、ユニバーサル圧延機URは被圧延材の板幅より小さいロール幅を有する上下1対の水平ロールと左右1対の垂直ロールとを備える。そして、水平ロールにより被圧延材(鋼板)の両端部の近傍を除いた幅方向の中央部の厚さ方向の圧下(板厚方向部分圧下)が行われ、また垂直ロールにより被圧延材の板幅方向の圧下が行われ、幅方向の端面形状が整えられる。一方、ユニバーサル圧延機URに隣接する二重式水平ミルR1は、被圧延材の幅より大きいロール幅の水平ロールを備え、この水平ロールによりユニバーサル圧延機URにより板厚圧下が行われなかった板幅方向の両端部を含めて板幅方向の全域に亘って板厚方向の圧下が行われる。これにより、被圧延材の厚さは幅方向に均一化される。
以上説明したユニバーサル圧延機URと二重式水平ミルR1とによる板厚圧下及び板幅圧下を繰り返すことによって、被圧延材は所定の板厚及び板幅を有する鋼板に仕上げられる。
図2は、本実施の形態のユニバーサルミルURを示す説明図であり、図2(a)は正面図、図2(b)は上面図である。また、図3は、このユニバーサルミルURの部分説明図である。
図2及び図3に示すように、ユニバーサルミルURは1対の駆動式の水平ロール12、12と、1対の非駆動式の垂直ロール13、13とを備え、さらに垂直ロール13、13の近傍に、具体的には垂直ロール13、13のロールチョックの内部に一対の非駆動式の垂直ローラ14、14を備える。
この垂直ローラ14は垂直ロール13と一体となって垂直ロール13の開度方向に移動可能である。この垂直ローラ14のローラ開度は、垂直ロールのロール開度程度以下、垂直ロールの開度の90%以上に設定するのがよい。垂直ローラ14を垂直ロール13の近傍であって、被圧延材15が圧延される方向の出側になるように設け、垂直ローラ14の開度を上述した開度に設定する。このため、垂直ローラ14で被圧延材15の幅方向の両端面を拘束しながら、垂直ロール13による幅圧下を行うことができ、これにより、蛇行を抑制することができる。
垂直ロール13と垂直ローラ14との水平方向の軸心間の距離は、300mm程度以上700mm程度以下の範囲とすることが望ましい。ユニバーサルミルURの水平ロール12は、被圧延材15の板幅より小さいロール幅を有し、幅方向にフラット形状である。通常、垂直ロール13及び垂直ローラ14は非駆動式とするが、駆動式としてもよい。
本例では、一対の垂直ローラ14を備えた例であるが、垂直ローラ対の設置数は一組には制限されない。例えば、図4に示すように、2対の垂直ローラ14−1、14−2を設けてもよい。
図5は、本発明に係る他のユニバーサルミルUR’を示す説明図である。
このユニバーサルミルUR’は、垂直ロール13のチョックの内部で垂直ロール13の入側及び出側の双方に、それぞれ左右一対の垂直ローラ14−1、14−2を備える。垂直ローラ14−1、14−2は、垂直ローラ14−1、14−2の開度方向に移動させることが可能な駆動装置を備え、この駆動装置により垂直ロール13とは独立に開度方向への移動することができるように構成されている。本例においても、垂直ロール13と垂直ローラ14−1、14−2との水平方向の軸心間の距離は300mm程度以上で700mm程度以下の範囲とすることが望ましい。
このように、垂直ロール13の入側及び出側の双方に垂直ローラ14−1、14−2を設けることにより、リバース圧延における両方向へのパスのいずれにおいても、垂直ロール13、13による幅圧下を行いながら垂直ローラ14−1、14−1又は14−2、14−2による幅方向の拘束が可能となるため、両方向へのパスにおいて蛇行を抑制しながら垂直ロール13による幅圧下を確実に行うことができる。
この場合、被圧延材が圧延される方向の出側に位置することになる垂直ローラ14−1、14−1又は14−2、14−2のローラ開度は、いずれも、垂直ロール13のロール開度程度以下で垂直ロール13の開度の90%以上に設定することが望ましい。
一方、被圧延材が圧延される方向の入側に位置することになる垂直ローラ14−2、14−2又は14−1、14−1のローラ開度は、垂直ロール13で圧延される前の非圧延材15の板幅以上に設定すればよい。
次に、図1に示す製造ラインに、図5に示すユニバーサルミルUR’を適用した場合を説明する。
図6は、図5に示すユニバーサルミルUR’による圧延方法を示す説明図であって、図6(a)は正転圧延時を示し、図6(b)は逆転圧延時を示す。なお、ユニバーサルミルUR’では上述したように往復圧延が行われるが、この往復圧延で製造ラインの上流側から下流側に被圧延材が移動して圧延される場合を正転圧延といい、その反対方向へ被圧延材が移動して圧延される場合を逆転圧延という。
図1において、素材であるスラブはブレークダウンミルBDに供給され、板幅及び板厚の圧下が行われ、所定寸法の粗形鋼片に圧延される。
次いでこの粗形鋼片は、一対の水平ロール12、12、一対の非駆動式の垂直ロール13、13と、この垂直ロール13、13の前後に設けたそれぞれ一対の非駆動式の垂直ローラ14−1、14−1、14−2、14−2とを備えるユニバーサルミルUR’と,複数の孔型を刻設された二重式水平ロールを有する二重式水平ミルR1とからなる圧延機群に供給され、往復圧延により板幅及び板厚の圧下が行われて、所定寸法の鋼板に仕上げられる。
この往復圧延におけるユニバーサルミルUR’の正転圧延時には、図6(a)に示すように、被圧延材15が圧延される方向(図6(a)における上から下への方向)に関して垂直ロール13の入側に位置することとなる垂直ローラ14−1、14−1の開度を、被圧延材15の板幅以上と設定するとともに、被圧延材15が圧延される方向に関して垂直ロール13の出側に位置することとなる垂直ローラ14−2、14−2のローラ開度を、垂直ロール13のロール開度程度以下で、かつ垂直ロール13のロール開度の90%以上に設定する。
本実施の形態では、垂直ローラ14−1、14−1、14−2、14−2のローラ開度をこのように設定して正転圧延を行うため、垂直ローラ14−2、14−2により被圧延材15の幅方向の両端面を拘束しながら、垂直ロール13、13による幅圧下を行うことができる。これにより、垂直ロール13、13の幅圧下に伴う蛇行の発生を抑制することができる。
一方、逆転圧延時には、図6(b)に示すように、被圧延材15が圧延される方向(図6(b)における下から上への方向)に関して垂直ロール13、13の入側に位置することとなる垂直ローラ14−2、14−2のローラ開度を被圧延材15の板幅以上に設定するとともに、被圧延材15が圧延される方向に関して垂直ロール13、13の出側に位置することとなる垂直ローラ14−1、14−1のローラ開度を垂直ロール13のロール開度程度以下で、かつ垂直ロール13、13のロール開度の90%以上に設定する。
本実施の形態では、垂直ローラ14−1、垂直ローラ14−1、14−1により被圧延材15の幅方向の両端面を拘束しながら、垂直ロール13、13による幅圧下を行うことができる。これにより、垂直ロール13、13の幅圧下に伴う蛇行の発生を抑制することができる。
なお、以上の説明は、本発明に係るユニバーサルミルUR’を、図1に示す製造ラインに適用した場合を例にとって行ったが、本発明は、図1の製造ラインに限定されるものでない。ユニバーサルミルURや二重式水平圧延機R1の台数や配置は自由に変えてよく、ユニバーサルミルが複数基存在する場合には、少なくとも1基のユニバーサルミルに本発明を適用するようにしてもよい。
さらに、本発明を実施例を参照しながら詳細に説明する。
図1に示す圧延ラインを用いて、幅500mm、厚さ30mmのSS400規格の広幅平鋼の製造を行った。
素材としては幅550mm、厚さ250mmの連続鋳造スラブを用い、1250℃に加熱して圧延に供した。まず、ブレークダウンミルBDにおいて、10数パスの圧延を経て幅500mm、厚さ100mmの粗形鋼片とした。引続き、水平ロール胴長が400mmであるユニバーサルミルURと、水平ロール胴長が700mmである二重式水平ミルR1とを用いた11パスのリバース圧延を行って、製品に仕上げた。
ここで、図2に示すように、ユニバーサルミルURの垂直ロールチョックに、直径が100mmである垂直ローラ14、14を、垂直ローラ14及び垂直ロール13それぞれの軸心間の圧延方向の距離が467mmとなるように設置し、奇数パスの都度、垂直ロール13と同一開度に設定して被圧延材15の幅拘束を行った。
なお、偶数パスにおいては垂直ロール13及び垂直ローラ14の開度を被圧延材15の板幅より大きく設定し、被圧延材15の幅圧下や幅拘束を行わなかった。ただし、ユニバーサルミルURでは、水平ロール12による板厚圧下のみを行った。
この場合の製品に見られた蛇行(左右曲がり)の長さ方向分布を図7にグラフで示す。なお、図中横軸の測定位置とは、製品のトップ(圧延方向最先端部)からの距離を意味する。また、図中縦軸の蛇行量は左蛇行(左曲がり)、右蛇行(右曲がり)のいずれについても絶対値で表示した。
また、比較のために、図1に示す圧延ラインにおいて、ユニバーサルミルURの垂直ロールチョックに設けた垂直ローラ14を撤去して、幅500mm、厚さ30mm、SS400規格の広幅平鋼の製造を行った場合の、製品の蛇行の長さ方向分布を図7にあわせてグラフで示す。なお、上記以外の製造条件、すなわちスラブ寸法、スラブの加熱条件、ブレークダウンミルBDのロール孔型及び圧延パススケジュール、ユニバーサルミルUR及び二重式水平ミルR1の圧延パススケジュール等は、全て、本発明の場合と同一とした。
図7に示すグラフから明らかなように、本発明により、比較例に比較して、蛇行量が小さく、全長にわたって寸法許容値を満足した寸法精度が良好な広幅平鋼を製造することができた。
本発明に係るユニバーサルミルを用いた鋼板の製造方法を適用した、実施の形態で用いる製造ラインを示す説明図である。 実施の形態のユニバーサルミルを示す説明図であり、図2(a)は正面図、図2(b)は上面図である。 実施の形態のユニバーサルミルURの部分説明図である。 実施の形態の他のユニバーサルミルを示す説明図である。 実施の形態のさらに他のユニバーサルミルを示す説明図である。 図5に示すユニバーサルミルによる圧延方法を示す説明図であって、図6(a)は正転圧延時を示し、図6(b)は逆転圧延時を示す。 実施例の結果を示すグラフである。 図8(a)及び図8(b)は、水平ロール及び垂直ロールを有するユニバーサルミルを用いた鋼板の従来の製造方法において鋼板に蛇行が発生する原因を示す説明図である。 先端部及び後端部に蛇行が発生した鋼板の平面図である。 図10(a)は被圧延材が圧延される方向に関してユニバーサルミルの入側に一対の垂直ローラを設置して圧延を行う状況を示す上面図であり、図10(b)はユニバーサルミルの圧延方向の出側に一対の垂直ローラを設置して圧延を行う状況を示す上面図である。

Claims (3)

  1. 一対の水平ロールと一対の垂直ロールとを備えるユニバーサルミルの当該水平ロールにより被圧延材の幅方向の一部を圧下することによって鋼板を製造する方法であって、前記被圧延材が圧延される方向に関して前記垂直ロールの下流側に設けられた少なくとも一対の、前記垂直ロールのロールチョックに取り付けられる垂直ローラにより該被圧延材の端部を幅方向へ拘束しながら、前記垂直ロールにより該被圧延材の幅圧下を行うことを特徴とするユニバーサルミルを用いた鋼板の製造方法。
  2. 一対の水平ロールと一対の垂直ロールとを備え、さらに、被圧延材が圧延される方向に関して該垂直ロールの下流側の近傍に設けられて、該被圧延材の幅方向の端部を拘束するための少なくとも一対の、前記垂直ロールのロールチョックに取り付けられる垂直ローラを備えることを特徴とするユニバーサルミル。
  3. 前記垂直ローラのローラ開度は、前記垂直ロールの開度とは独立して、調整可能である請求項2に記載のユニバーサルミル。
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