JP6702960B2 - 圧力スイング蒸留を使用したメタノール/メチルメタクリレート共沸物の分解 - Google Patents

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Description

本発明は、圧力スイング蒸留を使用したメタノール/メチルメタクリレート(MMA)共沸物の分解に関する。一態様において、本発明は、MMAの製造で使用されるメタノールの回収及び再循環に関する。
メタノールは、メチルメタクリレート(MMA)の製造において使用される。メタノール及びMMAは、共沸物、または別名「接線ピンチ」としても知られる「擬似共沸物」を形成する。これは、共沸物を分解する手段以外にメタノールとMMAとの間の分離を可能にするものが存在しないことを意味する。
メタノール/MMA共沸物を分解する1つの方法は、共沸物を含有するMMA製造プロセスのその部分における圧力を変化させることによるものである。しかしながら、圧力を上げるだけでは、液体濃度をわずかに上回る蒸気濃度の移行をもたらすのみである。この構成に対するさらなる修正なしには、この作動のためのエネルギーペナルティは極端に高い。
米国特許第4,937,302号は、MMAの重合によって、技術的なメタノール−MMA混合物を分離するための方法を教示している。重合は、共重合として、コモノマーとして少なくともメタクリル酸の長鎖脂肪族C〜C20−アルキルエステルによって、及び溶液重合として適切に行われ、メタノールは蒸留によって回収される。
独国特許公開DE−OS第32 11 901号は、例えば、メタクリル酸とメタノールとのエステル化において形成される、MMA及びメタノールの水性混合物からメタノールを分離するための方法を記載しており、それは、MMA及び水の存在下で、混合物共沸形成剤に添加され、メタノール及びMMAの共沸物の沸点よりも少なくとも摂氏0.2度低い沸点を有するメタノール共沸物を形成する。
日本国特許第03819419 B2号は、他の分離剤を添加することなく、蒸留塔においてMMAからメタノール及びメタクロレインが分離されるメタノール回収塔について記載している。塔頂組成物は、共沸組成物(メタノール中11重量%のMMA)に限定される。共沸組成物は、多数のトレイ及び/または高い還流比を使用することによってアプローチすることができるが、塔頂物中のMMA組成物を共沸組成物未満にすることはできない。MMAが所望の生成物であり、それを反応器に送り返すことがより大きな設備を必要とし、またより重要なことに、有益な生成物が副産物へとさらに反応する機会を提供し、それによってMMAの収率を低下させるため、これは望ましくない。
米国特許第4,518,462号は、共留剤として、C−C飽和炭化水素、例えばヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、メチルシクロペンタン、またはジメチルペンタンを使用する、MMAからのメタノールの除去について記載している。塔頂デカンタに水は添加されないので、相は、炭化水素リッチ及びメタノールリッチ層に分割される。この手法の欠点のうちの1つは、再循環流を乾燥させる能力が限られていることである。加えて、再循環流中のMMAを低レベルに下げるために、大量の共留剤が必要とされ、結果として高エネルギーを使用し、大型かつ高価な蒸留塔になる。
米国特許第5,028,735号、米国特許第5,435,892号、及び日本国特許第02582127 B2号は、十分な水が供給原料中にあるか、または水が塔頂デカンタに添加されて、有機層及び水層を形成する類似の共留剤プロセスについて記載している。この場合、炭化水素共留剤の本質的に全てが有機層に存在する。水層は、乾燥塔に送られ、再循環流から水を除去することができる。しかしながら、再循環流中のMMAを最小限にするために、大量のヘキサンがやはり必要とされる。例えば、第5,028,735号は、共留剤としてヘキサンを使用する共留剤プロセスについて記載しており、供給原料の含水量の少なくとも17倍及び供給原料中のメタノールの3倍のヘキサン使用量を伴う。
米国特許第6,680,405号は、共留剤としてメタクロレインを使用する。共沸物組成物は分解されたが、それは、わずかな改善、すなわち再循環流中7.4%のMMAをもたらしたのみである。
本発明の一実施形態において、メタノール/MMA共沸物は、(1)メタノール/MMA共沸物を含有する、第1の容器、例えば、蒸留塔内の圧力を上げるステップと、(2)液体として共沸物を収集し、その後、第2の別個の容器、例えば、別の蒸留塔において収集するステップと、(3)圧力を十分に上げて、メタノールの回収を可能にするステップと、を含む方法によって、分解または回避される。本発明の一実施形態において、本プロセスは、共沸剤を使用することなく実施される。本発明の一実施形態において、本プロセスは、共沸剤の使用を伴い実施される。
本発明の一実施形態において、低圧力容器、すなわち、第1の容器は再沸器を備え、高圧力容器、すなわち、第2の容器は低圧力容器の再沸器のためのヒートポンプとして機能し、これにより、低圧力容器を作動するのに必要なエネルギー消費量を減少させる。
一実施形態において、本発明は、メタノール/メチルメタクリレート(MMA)共沸物を分解または最小限にするためのプロセスであって、
(A)第1の圧力で作動され、再沸器を備えた第1の蒸留塔にメタノール及びMMAを含む液体流を供給するステップと、
(B)第1の蒸留塔内の液体流を、メタノール/MMA共沸物を含む第1の蒸留塔の塔頂流と第1の蒸留塔の塔底流とに分離するステップと、
(C)第1の蒸留塔の塔頂流を第2の圧力で作動される第2の蒸留塔へ移送するステップであって、第2の蒸留塔の作動圧力が、第1の蒸留塔の作動圧力よりも大きい、ステップと、
(D)第2の蒸留塔内の第1の蒸留塔の塔頂流を、第1の塔の塔頂流中のメタノール/MMA共沸物の量よりも少ないメタノール/MMA共沸物の量を含む第2の蒸留塔の塔頂流と、第2の蒸留塔の塔底流とに分離するステップと、
(E)第2の蒸留塔の塔頂流の少なくとも一部を回収するステップと、を含むプロセスである。
一実施形態において、メタノール及びMMAは、メタクリル酸とメタノールとを反応させるMMA製造プロセスの生成物流内にある。一実施形態において、本プロセスは、第1の蒸留塔の再沸器に第2の蒸留塔の塔頂流の少なくとも一部を再循環させるステップをさらに含む。一実施形態において、本プロセスは、共沸剤の使用を採用する。一実施形態において、本プロセスは、共沸剤の使用を採用しない。
本発明のプロセスの一実施形態の概略図である。 分離が高圧かつ高温で実現可能であることを実証する、高圧かつ高温におけるメタノール及びMMAの二成分混合物の蒸気及び液相中のメタノールの濃度を報告するグラフである。 蒸気及び液体組成が本質的に同一であるため、分離が低圧かつ低温では実現不可能であることを実証する、低圧かつ低温におけるメタノール及びMMAの二成分混合物の蒸気及び液相中のメタノールの濃度を報告するグラフである。
定義
反対の記述、または文脈からの暗示がない限り、全ての部及び百分率は重量基準であり、全ての試験方法は、本願の出願日時点で最新のものである。米国特許実務のために、参照されるあらゆる特許、特許出願または刊行物の内容は、その全体が参照により組み込まれるものとする(または、その相当する米国版が、同じように参照により組み込まれる)。特に、定義の開示(本開示において具体的に示されるいかなる定義とも矛盾しない程度に)、及び当技術分野における一般知識に関して参照により組み込まれる。
「1つの(A)」、「1つの(an)」、「その(the)」、「少なくとも1つの(at least one)」、及び「1つ以上の(one or more)」は、区別なく使用される。用語「含む(comprise)」、「含む(include)」、及びこれらの変形は、これらの用語が説明及び特許請求の範囲において現れる場合、限定的意味を持たない。このため、例えば、「1つの」共沸剤を含むプロセス流は、そのプロセス流が「1つ以上の」共沸剤を含むことを意味すると解釈することができる。
「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」、及びそれらの派生語は、同じであることが特に開示されているかどうかにかかわらず、任意の添加の成分、ステップ、または手順の存在を排除することを意図しない。疑義が生じないようにするために、「含む(comprising)」という用語の使用により特許請求される全ての組成物は、反対の記述がない限り、重合であろうと別の形態であろうと、いずれの添加物、補助剤、または化合物も含む。対照的に、「から本質的になる(consisting essentially of)」という用語は、あらゆる後続の詳説の範囲から、実施可能性にとって必須でないものを除いて、いずれの他の成分、ステップ、または手順も除外する。「からなる(consisting of)」という用語は、明確に詳述されないかまたは列挙されない、いずれの成分、ステップ、もしくは手順も除く。
端点による数値範囲の列挙は、その範囲内に包含される全ての数(例えば1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5、等を含む)を含む。本発明の目的のために、数値範囲は、当業者の理解と一致し、その範囲内に含まれる全ての可能な部分範囲を含み、補助することを意図している。例えば、1〜100の範囲は、1.01〜100、1〜99.99、1.01〜99.99、40〜60、1〜55等を示唆することを意図している。数値範囲及び/または数値の列挙は、特許請求の範囲におけるこのような列挙を含めて、用語「約(about)」を含むように読み取ることもできる。この場合には、用語「約」は、記載されたものと実質的に同じ数の範囲及び/または数値を意味する。
「共沸物(Azeotrope)」、「共沸混合物(azeotrope mixture)」などの用語は、液体混合物の部分蒸発によって生成される蒸気が、その液体混合物と同じ組成を有し、かつ液体混合物は、それが蒸発する場合、組成的に変化しないという点で単一物質のように挙動する2つ以上の物質の液体混合物を意味する。Smith及びVan NessのIntroduction to Chemical Engineering Thermodynamics,3rd Ed.,p.312,McGraw−Hill Book Co.本開示の文脈で使用される場合、「共沸物」という用語は、下で定義されるように「擬似共沸物」を含む。
「擬似共沸物」、「接線ピンチ」などの用語は、成分の比揮発度が蒸留を非実用的にするほどに近い2つ以上の物質の液体混合物を意味する。これは、一般に、分離されることになる成分間の比揮発度が1.10未満であるときに生じると考えられる。
「共沸物剤」などの用語は、第1及び第2の成分を含む共沸混合物に添加されると、第1及び第2の成分のうちの1つと新規の共沸混合物を形成する物質を意味する。新規の共沸混合物は、蒸留によって、当初の共沸混合物の第1及び第2の成分を分離することができる、すなわち、第1及び第2の成分のうちの一方が、(蒸留塔頂物または塔底物として)新規の共沸物と共に残存し、また、他方が、蒸留塔頂物または塔底物として当初の共沸物から分離する(新規の共沸物と反対のものは何でも)ように当初の共沸混合物と異なる沸点を有する。
「ヒートポンプ」及び同類の用語は、熱源または「ヒートシンク」から目的地まで熱エネルギーを提供する装置を意味する。ヒートポンプは、冷えた空間から熱を吸収すること、及びより暖かい空間にそれを放出することによって、自発的な熱流の方向と反対側に熱エネルギーを移動させるように設計されている。ヒートポンプは、いくらかの外部電力を使用して、熱源からヒートシンクへエネルギーを移送する仕事を実現する。
MMAプロセス
メタクロレインとメタノールとの間のエステル化反応によって、メチルメタクリレートを生成するためのプロセスは、特に限定されず、好適な気相もしくは液相、またはスラリー相反応のいずれかを含んでもよい。どのように反応を行うかも特に限定されず、反応は、連続またはバッチ様式のいずれかで行ってもよい。例えば、連続様式において、液相中でパラジウム系触媒を使用して反応を行うことを含むプロセスを与えることができる。酸化エステル化プロセスは、周知である。例えば、米国特許第5,969,178号、同第6,107,515号、同第6,040,472号、同第5,892,102号、同第4,249,019号、及び同第4,518,796号を参照のこと。
メタノール/MMA共沸物
一実施形態において、MMAを製造するためのプロセスは、蒸気相及び液相中に0.92モル分率のメタノールの組成物を有して、64.5℃の温度及び1,013ミリバール(101.35キロパスカル)の圧力で沸騰するMMA/メタノール共沸物を生成する。
圧力スイング蒸留プロセス
図1は、本発明の一実施形態を記載する。設備は、Aspenソフトウェアを用いて表現される。酸素、メタクロレイン、及びメタノールを反応させてメチルメタクリレートを作製した反応器からの流出液を含む供給原料流10は、名目上0.13モル分率の水、0.75モル分率のメタノール、0.038モル分率のメタクロレイン、及び0.085モル分率のMMAを含有し、およそ80℃(しかし、30℃〜100℃の範囲)の温度において、その垂直中間地点で、または垂直中間地点付近で第1の(低圧)蒸留塔11に入る。塔は、メタノールとMMAとの間の共沸物が、上記の条件、すなわち、0.92モル分率のメタノール及び0.08モル分率のMMAで生じる、気圧で作動される。共沸物から除去された、塔11からの塔頂流は、はるかに十分な濃度において塔の上部から取り出されるために、分離は依然として実用的である。タワー11の塔底において、入って来る供給材料から、メタノールの本質的に全てが除去される(実施例において99.95重量%)。塔11蒸留塔底物、または単に「塔底物」は、ライン12を通じて除去され、実施例において、塔底物の温度が大気圧での凝縮温度、またはおよそ60℃〜70℃に下げられる再沸器(すなわち、熱交換器)13を通過し、ライン14を通じて回収される。一実施形態において、塔11からの塔底物の側流は、ライン15を通じて再沸器13から塔11の塔底へ再循環され、塔11の所望の作動温度を維持する補助をする。
再沸器13ならびにライン12、14、及び15は、従来の再沸器回路の図形表現である。実際、熱サイホン再沸器において、液体は、ライン12においてタワー11の塔底から出て、再沸器13に入る。分離のために必要な熱をタワーに提供する、液体の一部は蒸発し、液体の一部は、生成物、すなわち、塔底物としてライン14を前方へ通過する。
蒸留塔頂物、または単に「塔頂物」は、ライン16を介して塔11の上部付近から除去され、任意の従来の手段、例えば、二又管またはY字管によって、2つの流れに分割される。塔11からの塔頂物の第1の流れは、ポンプ18へとライン16Aを通過して、その後第2の(高圧)蒸留塔17へとライン19を通過する。塔11からの塔頂物の第2の流れは、ライン16からライン16Bを通じて、コンデンサ28へ通過し、そこから第2の流れは、ライン29を通じて塔11の上部へ戻され再循環する。
一実施形態において、蒸留塔11は、蒸留塔17に対して少なくとも1対5の圧力比で作動する。一実施形態において、塔11は、共沸物が存在する絶対圧101.325キロパスカルの圧力、塔17は、それの5倍の圧力、つまり共沸物が差圧のために移行される506.625キロパスカルの圧力で作動する。
塔17からの塔底物は、ライン20を通じて除去され、再沸器(すなわち、熱交換器)21を通過して、ライン22を介して塔11の上半分に再循環される。一実施形態において、塔底物の側流は、ライン23を通じて再沸器21から塔17の塔底へ再循環され、塔17の所望の作動温度を維持する補助をする。
一実施形態において、塔17からの塔頂物は、ライン24を通過して、任意の従来の手段、例えば、二又管またはY字管によって、ライン24A及び24Bへ分割される。ライン24A中の塔頂物は、蒸留生成物として収集され、ライン24B中の塔頂物は、コンデンサ25へ移動する。一実施形態において、塔17からの塔頂物は、ライン26によって塔17の上部に再循環される。塔17からの再循環塔頂物は、塔17の所望の作動温度を維持する補助をする。
再沸器
一実施形態において、本発明のプロセスは、高圧塔17から低圧塔11へ熱形態でエネルギーを移送する。この移送は、コンデンサ25から低圧塔11の再沸器13へとメタノールを除去することによって、生じる。この熱移送は、複合的なタワー操作を作動させるのに必要とされるデューティを、複合的な熱統合なしで必要とされるエネルギーの49%だけ低減する。以下の実施例において、高圧タワー17の上部のコンデンサ25から低圧塔11へ、1.545e+08ワットが移送される。このため、低圧塔を作動するのに必要とされる外部のエネルギー入力は、この同じ量だけ低減される。実質上、これは、分離に対するエネルギー入力要求において50%の低減である。
本発明は、主に、MMAを製造するためのプロセスの文脈において記載されてきたが、本発明は、メタノール及びMMAの共沸物が分解されることになるあらゆる状況における適用性も有する。本発明の実施は、共沸剤の使用を必要としないが、必要に応じて、このような薬剤を使用することが可能である。
本発明は、以下の数値シミュレーションの例によって、さらに記載されるが、限定されるものではない。
以下は、塔17の塔底生成物中に残存するメタノールの百万分率のみを用いた図1の塔17の塔頂生成物からのMMA成分の除去を実証する数値シミュレーション(Aspen Version8.0)である。熱は、塔17の上部から出て、再沸器13のシェルまたは管側部上で凝縮される蒸気から直接移送することができる。これは、エントロピー損失がないことから、熱を移送する最も熱力学的に効率的な様式である。便宜上、塔17の上部からの蒸気は移送され、動作流体、例えば水または別の便利な熱移送流体に凝縮されて、その後、再沸器13に移送されてもよい。
O−水
MEOH−メタノール
MAL−メタクロレイン
MMA−メチルメタクリレート
PPM−百万分率
Frac−分率
kmol/h−キロモル/時
図1及び表1の数値情報において、分離塔11及び17に対する主な出入りの流れが示される。供給原料流10は、上流の反応器から塔11に入る。それは、若干の未反応のMALと共に、未反応のメタノール、化学量論において生成される水、及び反応において生成されるMMAを含有する。この供給原料は、供給点より下の低圧塔11に導入され、低沸限界成分及び低沸限界よりも低沸点のあらゆるもののストリッピングを行う。メタノールの本質的に全てが供給原料から除去され、塔底流は、メタノールを含まないライン14を通じて低圧塔11から出る。低圧塔の上側区分である整流区分は、低圧で存在する共沸物が許容する点を過ぎて、メタノール中の材料を富化する。材料は、コンデンサ28において凝縮され、一部は、ライン16を通じて塔11への還流として戻される。他の部分は、高圧タワー17にポンプで送られる。
図2及び図3で分かるように、メタノールとMMAとの間の共沸物は、圧力の増加によって移行される。このため、メタノールの富化は、高圧での整流によって進行することができる。
共沸物は、高圧によって移行し得るが、メタノールとMMAとの間の比揮発度は、依然として、500キロパスカルの圧力において1.2〜1.4であり、比較的高い還流比がメタノールの残部を精留するために使用されることが必要である。その結果、高圧塔から低圧塔への熱を利用するための統合化を追加することなしには、高いエネルギー消費量となる。

Claims (7)

  1. メタノール/メチルメタクリレート(MMA)共沸物を分解または最小化する方法であって、
    (A)第1の圧力で作動され、再沸器を備えた第1の蒸留塔にメタノール及びMMAを含む液体流を供給するステップと、
    (B)前記第1の蒸留塔内の前記液体流を、メタノール/MMA共沸物を含む第1の蒸留塔の塔頂流と第1の蒸留塔の塔底流とに分離するステップと、
    (C)前記第1の蒸留塔の塔頂流を第2の圧力で作動される第2の蒸留塔へ移送するステップであって、前記第2の蒸留塔の作動圧力が、前記第1の蒸留塔の作動圧力よりも大きい、ステップと、
    (D)前記第2の蒸留塔内の前記第1の蒸留塔の塔頂流を、前記第1の塔の塔頂流中のメタノール/MMA共沸物の前記量よりも少ないメタノール/MMA共沸物の量を含む第2の蒸留塔の塔頂流と、第2の蒸留塔の塔底流とに分離するステップと、
    (E)前記第2の蒸留塔の塔頂流の少なくとも一部をメタノールを含む蒸留生成物として回収するステップであって、前記蒸留生成物中のメタノールの比率が、前記ステップ(A)におけるメタノール及びMMAを含む前記液体流中のメタノールの比率より高い、回収するステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記第1の蒸留塔の前記再沸器に前記第2の蒸留塔の塔頂流の少なくとも一部を再循環させることによって、前記第2の蒸留塔から前記第1の蒸留塔へ熱を移送するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記メタノール/MMA共沸物が、メタクロレインとメタノールとを反応させるMMA製造プロセスの生成物流内にある、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1の蒸留塔が、前記第2の蒸留塔に対して少なくとも1対5の圧力比で作動する、請求項1に記載の方法。
  5. 共沸剤が使用されない、請求項1に記載の方法。
  6. 共沸剤が前記第2の蒸留塔に存在する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記第2の蒸留塔の塔底流の少なくとも一部が、前記第1の蒸留塔の上半分に再循環される、請求項1に記載の方法。
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