JPH11246453A - メタクロレイン及びメタノールの回収方法 - Google Patents
メタクロレイン及びメタノールの回収方法Info
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- JPH11246453A JPH11246453A JP5232498A JP5232498A JPH11246453A JP H11246453 A JPH11246453 A JP H11246453A JP 5232498 A JP5232498 A JP 5232498A JP 5232498 A JP5232498 A JP 5232498A JP H11246453 A JPH11246453 A JP H11246453A
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Abstract
酸メチル、水、メタクリル酸、及びメタノールからなる
混合液から、メタクロレイン及びメタノールを同時に回
収するとともに、重合物や高沸点物の生成を抑制してメ
タクロレイン、メタクリル酸メチルの損失を少なくし、
長期連続運転を可能にするメタクロレイン及びメタノー
ルの回収方法を提供する。 【解決手段】 メタクロレイン、メタクリル酸メチル、
水、メタクリル酸、及びメタノールからなる混合液を蒸
留塔の中間部に供給し、該混合液の供給部位から塔頂迄
の濃縮部からメタクロレイン及びメタノールを同時にメ
タクリル酸メチルとの混合物として回収し、一方蒸留塔
塔底より、メタクロレイン及びメタノールを実質的に含
まないメタクリル酸メチル、水、メタクリル酸からなる
混合物を得るメタクロレイン及びメタノールの回収方
法。
Description
メタクリル酸メチル、水、メタクリル酸、及びメタノー
ルからなる混合液からメタクロレイン及びメタノールを
回収する方法に関するものである。
子状酸素を反応させて、一挙にメタクリル酸メチルを製
造する新しい方法(以下、直メタ法と云う。)について
鋭意研究がなされている。この方法ではメタクロレイン
に対して過剰のメタノールを用いて反応が行われるた
め、反応液は未反応メタクロレイン及び未反応メタノー
ル、反応生成物であるメタクリル酸メチル、反応副生物
である水及びメタクリル酸からなる混合液として得られ
る。直メタ法では過剰のメタノールの存在下で反応させ
るため、未反応メタノールを回収してリサイクルするこ
とが経済的見地から必須である。
ロレイン及び未反応メタノールを回収する方法について
は、次の提案がなされている。特開昭58−15774
0号公報には直メタ法によって得られるメタクロレイ
ン、メタノール、メタクリル酸メチル、及び水からなる
混合液を第1塔目の蒸留塔に供し、先ず未反応メタクロ
レインを、未反応メタノール及び反応生成物であるメタ
クリル酸メチルとの混合溶液として該蒸留塔濃縮部より
回収し、リサイクルしている。しかしながら、この第1
塔目の蒸留塔では、該蒸留塔に供給された未反応メタノ
ールの2割程度しかメタクロレインとの混合液として回
収されていない。残余の未反応メタノールは、反応生成
物であるメタクリル酸メチル及び水との混合物として該
蒸留塔の塔底より得ている。そして、この塔底液から反
応生成物であるメタクリル酸メチルと未反応メタノール
をそれぞれ分離回収するために第2塔目以降の蒸留塔が
用いられ、目的物であるメタクリル酸メチルを得るとと
もに未反応メタノールを回収し、リサイクルしている。
ル酸メチル及び水との混合物である塔底液から、未反応
メタノールと目的物であるメタクリル酸メチルとをそれ
ぞれ分離回収する方法が、特開昭57−9740号公
報、特開昭58−180457号公報、特開平2−17
150号公報等で提案されている。すなわち、蒸留塔で
特定の飽和炭化水素とメタノールを共沸させ、又は蒸留
塔で特定の飽和炭化水素とメタノール及び水を共沸さ
せ、塔頂から共沸混合液、塔底からメタクリル酸メチル
と水の混合液、又はメタクリル酸メチルを得る方法が提
案されている。
ン、メタノールを回収することは可能であるが、都合3
基の蒸留塔での蒸留操作に加え、他の分離操作を組み合
わせることが必要であり、工程が長く、また共沸系であ
るメタノールとメタクリル酸メチルとの分離回収を行う
蒸留塔は安定蒸留操作が難しく、直メタ法の工業的実施
には問題があったのである。
タクリル酸メチルは易重合性であることから、該混合液
を分離する際、特開昭58−157740号公報に記載
方法等のように工程が長くなると、重合したり、高沸点
物化してメタクロレイン、メタクリル酸、メタクリル酸
メチルの損失が増えると共に、これら重合物や高沸点物
が蒸留塔の棚段やノズル、リボイラーに付着して装置の
長期連続運転に支障を来す原因にもなっていた。
塔でメタクロレイン、メタクリル酸メチル、水、メタク
リル酸、及びメタノールからなる混合液からメタクロレ
イン及びメタノールを回収するとともに、メタクロレイ
ン、メタクリル酸、メタクリル酸メチルの重合物や高沸
点物の生成を抑制してメタクロレイン、メタクリル酸メ
チルの損失を少なくし、長期連続運転を可能にするメタ
クロレイン及びメタノールの回収方法を提供することを
目的とする。
な状況を鑑みて鋭意研究した結果、直メタ法で得られる
反応液であるメタクロレイン、メタクリル酸メチル、
水、メタクリル酸、及びメタノールの混合液を蒸留塔の
中間部に供給し、該蒸留塔濃縮部において、メタクロレ
インとメタノールを共沸させ、次いで残余のメタノール
を反応生成物であるメタクリル酸メチルの一部と共沸さ
せて抜き出し、メタノールとメタクロレインを同時にメ
タクリル酸メチルとの混合液として回収すると、塔底液
のメタクリル酸メチルの量を大きく減少させることな
く、1基の蒸留塔でメタノールとメタクロレインを回収
することが出来ること、更に、このようにメタクロレイ
ンとメタノールを同時に分離回収すると、驚くべきこと
にメタクロレインのみをメタノールと共沸分離した場合
よりも、該蒸留塔回収部域及び塔底部で生成する高沸点
物及び重合物が著しく減少することを見出し、本発明を
完成したものである。
ン、メタクリル酸メチル、水、メタクリル酸、及びメタ
ノールからなる混合液からメタクロレイン及びメタノー
ルを回収するに際し、先ず該混合液を蒸留塔の中間部に
供給し、該混合液の供給部位から塔頂迄の濃縮部からメ
タクロレイン及びメタノールを同時にメタクリル酸メチ
ルとの混合物として回収し、一方蒸留塔塔底より、メタ
クロレイン及びメタノールを実質的に含まないメタクリ
ル酸メチル、水、メタクリル酸からなる混合物を得るこ
とを特徴とするメタクロレイン及びメタノールの回収方
法、2. メタクロレイン、メタクリル酸メチル、水、
メタクリル酸、及びメタノールからなる混合液が、メタ
クロレインをメタノール中で触媒の存在下酸素含有ガス
で酸化的にエステル化してメタクリル酸メチルとする反
応によって得られる液であることを特徴とする上記1の
メタクロレイン及びメタノールの回収方法、である。
とメタノールを同時に分離回収することで、ただ1基の
蒸留塔のみという簡略且つ短い工程でメタクロレインと
メタノールの回収が可能になったものであり、併せて、
メタクロレインやメタクリル酸メチルの重合や高沸点物
化による損失を抑制し、長期連続運転を可能にするもの
である。また、メタクロレイン及びメタノールを実質的
に含まないメタクリル酸メチル、水、及びメタクリル酸
の混合物を塔底液として得ていることから、直メタ法に
おいては、目的物であるメタクリル酸メチルの単離が容
易になるという利点をも有するものである。
おいては、メタクロレイン、メタクリル酸メチル、水、
メタクリル酸、及びメタノールからなる混合液を蒸留塔
の中間部に供給し、メタクロレイン及びメタノールを回
収するに際し、該蒸留塔の混合液供給部位から塔頂の間
の濃縮部において、メタクロレインとメタノールを該混
合液から共沸させ、次いで残余部のメタノールをメタク
リル酸メチルと共沸させて、該濃縮部よりメタクロレイ
ンとメタノールを同時にメタクリル酸メチルとの混合物
として抜きだす。この時、蒸留塔塔底より得られるメタ
クリル酸メチル、水、メタクリル酸混合液中に実質的に
メタクロレインとメタノールを含まない様に該蒸留塔を
操作することで、該蒸留塔に供給したメタクロレイン及
びメタノールをメタクリル酸メチルとの混合物として該
蒸留塔濃縮部から同時に抜き出し回収するものである。
具体的には、該蒸留塔塔底温度と比較して回収部の特定
中間段の温度が塔底より数度低くなるように、蒸気炊き
あげ量をコントロールする方法等が挙げられる。例え
ば、実施例1においては、実段数45の棚段蒸留塔にお
いて塔底より6段目の温度を2.6度低い温度になるよ
うにしている。なお、ここで蒸留塔の濃縮部とは上述し
た如く蒸留塔の混合液供給部位から塔頂の間であり、蒸
留塔の回収部とは蒸留塔の混合液供給部位から塔底の間
である。
て生じる高沸点物とは、主に、メタクロレイン、メタク
リル酸メチル、水、メタクリル酸、及びメタノールの混
合液中で最も易重合性であるメタクロレインがメタクリ
ル酸やメタクリル酸メチルと反応して生成する分子量3
00以下のメタクロレイン由来のオリゴマーや、メタク
リル酸メチルの反応物であり、重合物とは、同じく分子
量2000以上の反応物である。
チル、水、メタクリル酸、及びメタノールの混合液中に
は、メタクロレイン、メタノール、メタクリル酸メチ
ル、水、メタクリル酸の他に、若干量の副生する高沸点
物や重合物も存在する。この高沸点物や重合物は上述し
た如く主にメタクロレインとメタクリル酸、メタクロレ
インとメタクリル酸メチル、及びメタクリル酸メチルの
反応物である。
物の貧溶媒として挙動することが知られており、蒸留塔
回収部でメタクリル酸メチルと共存するメタノールを減
ずれば、該蒸留塔の回収部に流下存在するメタクリル酸
メチルの重合物の溶解度が増すことから、重合物が該蒸
留塔の棚段や壁、ノズル等に付着する度合いを軽減出来
るであろうことは推測可能であるが、本発明の方法の如
く、メタクロレインとメタノールを同時に回収し、回収
部液中のメタノールを減じることで高沸点物や重合物の
生成量が著しく減じることは全く予想されなかった効果
である。
ノールを同時に回収することで、上記したように高沸点
物や重合物の生成量を著しく減じることができ、又、重
合物の溶解度も増すことから、高沸点物や重合物が該蒸
留塔の棚段や壁、ノズル、リボイラー等に付着して装置
の長期連続運転に支障を来たすことを払拭することが出
来たものである。加えて、高沸点物や重合物として分離
廃棄されるメタクロレインやメタクリル酸メチルの損失
量も著しく減じることが可能となったものである。さら
に、塔底液中のメタクリル酸メチル層と水層との分離が
高沸点物や重合物により阻害されるということも著しく
改善されたのである。
リル酸メチル、水、メタクリル酸、及びメタノールの混
合液は蒸留塔の中間部に供給される。この蒸留塔の中間
部とは、該蒸留塔の塔底と塔頂の間にあり、供給メタク
ロレイン、メタクリル酸メチル、水、メタクリル酸、及
びメタノールの混合液からメタクロレイン及びメタノー
ルを実質的に塔底で含まないように減じるに必要な段数
の回収部が有ればよく、通常、蒸留塔の型式及び蒸留効
率等の条件により適切に決められる。
ン、メタクリル酸メチル、水、メタクリル酸、及びメタ
ノールの混合液の組成割合はメタクロレイン、メタノー
ル及びメタクリル酸メチルの合計量が100重量部に対
して、メタノールが1〜80重量部、メタクロレインが
2〜70重量部、メタクリル酸メチルが1〜97重量部
である。該混合液において、メタクロレインとメタクリ
ル酸メチルの合計量が少ない場合にはメタノールが回収
しきれず、また、反対にメタノール量が少なくメタクロ
レインとの共沸に必要なメタノールが不足する場合に
は、メタクロレインが回収しきれなくなる。
る反応液の場合も、該反応液組成は反応供給メタクロレ
イン/メタノール組成、転化率により変わり、反応供給
メタクロレイン/メタノール比が小さく、転化率が低い
場合には未反応メタクロレインと生成メタクリル酸メチ
ルの合計量が少なくメタノールが回収しきれない。反対
に反応供給メタクロレイン/メタノール比が大きく転化
率が高い時は未反応メタクロレインと共沸に必要なメタ
ノール量が不足し、メタクロレインが回収しきれない。
これらのことから、本発明においてはメタクロレイン、
メタノール及びメタクリル酸メチルの合計量100重量
部に対して、メタノールが15〜75重量部、メタクロ
レインが5〜55重量部、メタクリル酸メチルが5〜6
0重量部の範囲の反応液を用いることができる。好まし
くは、メタノールが15〜55重量部、メタクロレイン
が5〜40重量部、メタクリル酸メチルが20〜60重
量部の範囲である。
種類を問わず、棚段塔、充填塔何れでも使用することが
出来る。本発明では易重合性物質である、メタクロレイ
ンとメタクリル酸メチル及びメタクリル酸を蒸留分離す
るため、高沸点物や重合物で閉塞し難い構造、若しくは
閉塞物除去が容易な構造の塔型式が好ましい。特に、回
収部下部は高沸点物や重合物の生成や濃縮による閉塞が
起こり易いため棚段塔の使用が好ましい。具体的には棚
段塔の場合はシーブトレー、カスケードトレー、ターボ
グリッドトレー、リップルトレー等、充填塔の場合はメ
ラパック、スルーザーパック等の規則充填物が挙げられ
る。
液中のメタクロレインとメタノールは実質的に塔底液に
含まれない様に蒸留操作される。好ましくは蒸留塔塔底
液中に含まれるメタクロレインの濃度が5000ppm
以下、より好ましくは3000ppm以下、さらに好ま
しくは2000ppm以下、特に好ましくは1000p
pm以下であり、メタノールは5000ppm以下が好
ましく、より好ましくは4000ppm以下、さらに好
ましくは2000ppm以下となるように蒸留操作す
る。塔底操作温度は、蒸留操作圧力及び液組成により異
なるが、易重合性物質であるメタクリル酸メチル及びメ
タクリル酸に由来する重合物や高沸物生成ロスを抑制す
るには、より低温であることが好ましい。しかし、40
〜60℃以下の低温になると、蒸留操作圧力によって
は、蒸留塔の大型化や、塔頂凝縮にブラインの如き冷媒
が必要となるため、過度の低温、減圧下で蒸留すること
は好ましくない。通常は当該蒸留塔の塔底温度は70〜
100℃、好ましくは70〜85℃、圧力は500To
rr程度の減圧から2気圧であるのが好ましい。
インはメタノールと、またメタクリル酸メチルはメタノ
ールと、該蒸留塔の濃縮部において、各々共沸組成物
(例えば、メタクロレインとメタノールは常圧、沸点5
8℃でメタノール/メタクロレイン=45.7モル%/
54.3モル%。メタノールとメタクリル酸メチルは常
圧、沸点64.5℃でメタノール/メタクリル酸メチル
=93.4モル%/6.6モル%。但し、これらの値は
当該物質2成分時であり、本発明の如く共存物質が存在
する場合は組成は若干異なる。)を形成し、該蒸留塔濃
縮部の中間段(供給段と塔頂の真中付近の段をいう。)
又は塔頂から抜き出される。塔頂から抜き出す場合は、
該抜き出し物中に含まれる系内蓄積低沸点物とメタクロ
レイン、メタノール及びメタクリル酸メチル混合物を再
分離する操作が必要となるため、濃縮部中間段からメタ
クロレイン、メタノール及びメタクリル酸メチル混合物
を抜き出すのが好ましい。
クリル酸メチルの共沸組成は、常圧、沸点64.5℃で
メタノール/メタクリル酸メチル=93.4モル%/
6.6モル%であることから、メタノールと同伴される
直メタ法の反応生成物であるメタクリル酸メチル量は比
較的少量で済み、直メタ法において塔底液より得られる
メタクリル酸メチルが大きく減少することはない。
で易重合性物質であるメタクロレイン、メタクリル酸、
メタクリル酸メチルを取り扱うため、重合禁止剤を50
〜500重量ppm用いるのが好ましい。重合禁止剤と
してはハイドロキノン、フェノチアジン等を該蒸留塔塔
頂より供給することができる。これらの供給により本発
明を一層効果あるものにすることが出来る。
を具体的に説明する。なお、蒸留塔回収部域及び塔底部
において生じる高沸点物及び重合物量は塔底液をGPC
を用いて測定した値である。GPCは東ソー(株)製、
カラムは、TSK gel G3000HHR+G20
00HR、検出器は同社製示差屈折計RI−8020、
ポリメタクリル酸メチル標準分子量ダイマー〜1100
00を用いた。本発明においては、塔底液に重合物の貧
溶媒であるメタノールを含まないことから、もし生成し
た高沸点物及び重合物量の量が同じであれば、塔底液中
に含まれる高沸点物及び重合物量は、塔底液にメタノー
ルを含む従来の技術の場合よりも多くなるはずである。
すなわち、塔底液中の高沸点物及び重合物量が少なけれ
ば、蒸留塔回収部域及び塔底部において生じる高沸点物
及び重合物量は少ないと言えることから、塔底液中の高
沸点物及び重合物量の測定結果を、高沸点物及び重合物
の生成量の評価に用いた。
在下酸素含有ガスで酸化的にエステル化してメタクリル
酸メチルとする反応によって得られたメタクロレイン、
メタクリル酸メチル、水、メタクリル酸、及びメタノー
ルからなる反応液を、径10cm、高さ6m、実段数4
5のシーブトレーを装着した棚段塔型式の蒸留塔の塔頂
より30段目より633.6g/時の量で供給した。塔
頂からは、塔内の流下液中の重合禁止剤濃度が100p
pm以上になるようにハイドロキノンを供給した。供給
液組成はメタクロレイン8.5重量%、メタクリル酸メ
チル32.6重量%、水7.7重量%、メタクリル酸
2.2重量%、及びメタノール49.0重量%であっ
た。蒸留塔の塔頂温度は31℃、塔底温度は84℃、塔
底より6段目の温度は81.4℃、圧力は大気圧で操作
し、この時メタクロレインは712重量ppm、メタノ
ールは1470重量ppmの塔底液が得られた。当該蒸
留塔の塔頂より5段目からメタクロレイン、メタノー
ル、メタクリル酸メチルの混合液を抜き出した。該混合
液中のメタクロレインは13.2重量%、メタノールは
74.7重量%の組成であり、この時、蒸留塔に供給し
たメタクロレインの98.7重量%、メタノールの9
9.8重量%が同時に1基の蒸留塔で回収出来た。又、
塔底液中の重合物、及び高沸点物の量は該蒸留塔に供給
したメタクリル酸メチルの0.23重量%であった。
と同じ組成のメタクロレイン、メタクリル酸メチル、
水、メタクリル酸、及びメタノールからなる反応液を同
様に供給した。塔頂からは、重合禁止剤も同様に供給し
た。塔底温度は同じであるが、塔底より6段目の温度を
実施例1より1.2℃低い80.2℃に操作すること
で、メタクロレインは2655重量ppm、メタノール
は4730重量ppmの塔底液が得られた。当該蒸留塔
の塔頂より5段目からは、蒸留塔に供給したメタクロレ
インの97.8重量%、メタノールの99.6重量%が
メタクロレイン、メタノール及びメタクリル酸メチルの
混合液として同時に1基の蒸留塔で回収出来た。又、塔
底液中の重合物、及び高沸点物の量は該蒸留塔に供給し
たメタクリル酸メチルの0.28重量%であった。
ール中で触媒の存在下酸素含有ガスで酸化的にエステル
化してメタクリル酸メチルとする反応によって得られた
メタクロレイン、メタクリル酸メチル、水、メタクリル
酸、及びメタノールからなる反応液を、実施例1と同じ
構造の蒸留塔に683.2g/時の量で供給した。塔頂
からは、塔内の流下液中の重合禁止剤濃度が100pp
m以上になるようにハイドロキノンを供給した。供給液
組成はメタクロレイン6.3重量%、メタクリル酸メチ
ル32.4重量%、水7.3重量%、メタクリル酸2.
6重量%、及びメタノール51.4重量%であった。蒸
留塔の塔頂温度は31℃、塔底温度は71℃、圧力は大
気圧で操作した。この時当該蒸留塔に供給したメタノー
ルの約半量が塔底より抜き出された。塔底抜き出し液中
のメタクロレインは1300重量ppm、メタノールは
42.1重量%であった。当該蒸留塔の塔頂より10段
目からメタクロレイン、メタノール、メタクリル酸メチ
ルの混合液を抜き出した。抜き出した混合液中のメタク
ロレインは18.5重量%、メタノールは70.2重量
%の組成であり、この時、該蒸留塔に供給したメタクロ
レインの97.4重量%が回収されたが、メタノールは
同時に46.1重量%のみが10段目から混合液として
回収されたのみで1基の蒸留塔ではメタノールを十分に
は回収できず、残りのメタノールを回収するため次工程
での蒸留分離操作が必要であった。又、塔底液中の重合
物、及び高沸点物の量は供給メタクリル酸メチルの0.
60重量%であった。
ノールの回収できるとともに、メタクロレイン、メタク
リル酸、メタクリル酸メチルの重合物や高沸点物の生成
を抑制してメタクロレイン、メタクリル酸、メタクリル
酸メチルの損失を少なくし、長期連続運転をも可能にす
るメタクロレイン及びメタノールの回収方法を提供する
ことを可能にした。
Claims (2)
- 【請求項1】 メタクロレイン、メタクリル酸メチル、
水、メタクリル酸、及びメタノールからなる混合液から
メタクロレイン及びメタノールを回収するに際し、先ず
該混合液を蒸留塔の中間部に供給し、該混合液の供給部
位から塔頂迄の濃縮部からメタクロレイン及びメタノー
ルを同時にメタクリル酸メチルとの混合物として回収
し、一方蒸留塔塔底より、メタクロレイン及びメタノー
ルを実質的に含まないメタクリル酸メチル、水、メタク
リル酸からなる混合物を得ることを特徴とするメタクロ
レイン及びメタノールの回収方法。 - 【請求項2】 メタクロレイン、メタクリル酸メチル、
水、メタクリル酸、及びメタノールからなる混合液が、
メタクロレインをメタノール中で触媒の存在下酸素含有
ガスで酸化的にエステル化してメタクリル酸メチルとす
る反応によって得られる混合液であることを特徴とする
請求項1記載のメタクロレイン及びメタノールの回収方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5232498A JPH11246453A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | メタクロレイン及びメタノールの回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5232498A JPH11246453A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | メタクロレイン及びメタノールの回収方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006118447A Division JP3819419B2 (ja) | 2006-04-21 | 2006-04-21 | メタクロレイン及びメタノールの回収方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11246453A true JPH11246453A (ja) | 1999-09-14 |
Family
ID=12911623
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5232498A Withdrawn JPH11246453A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | メタクロレイン及びメタノールの回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11246453A (ja) |
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