JP6702670B2 - レンズ鏡筒、光学機器およびレンズ鏡筒の製造方法 - Google Patents

レンズ鏡筒、光学機器およびレンズ鏡筒の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、レンズ鏡筒、光学機器およびレンズ鏡筒の製造方法に関する。
従来、光学系を構成するレンズ等の光学素子が、製造誤差等によって光学系の光軸から偏心する場合に発生する光学性能の低下を防ぐために、光学素子の光軸直交方向の位置を調整する機構が提案されている。近年の光学系の小型化等により、レンズ群の偏心敏感度が高くなると、より高い調整精度が求められる。
特許文献1は、工具により光軸方向に光学素子を付勢すると共に光軸直交方向の位置を調整し、接着完了まで工具を光学素子より退避させないように構成された光学機器を提案している。特許文献2は、レンズ保持手段に鏡筒の外部に露出する露出部を設け、露出部に鏡筒外部から調整力を与えることにより、レンズ保持手段の光軸直交方向の位置を調整するレンズ装置を提案している。
特許第4732714号公報 特開平11−174301号公報
特許文献1は、工具に光軸方向に光学素子を付勢する付勢部を設けているため、工具の構造が複雑になっている。しかも、特許文献1は、レンズ群単体の調整方法に関するもので、他の鏡筒部材との組み合わせで調整するものではないため、他のレンズ群と組み合わされた場合に偏心するおそれがある。特許文献2は、被調整レンズ群を他の鏡筒部材と組み合わせて調整するが、調整後の固定手段がなく挟持による保持力のみで保持されている。その保持力以上の外力が加わると被調整レンズ群の位置がずれる恐れがある。
本発明の目的は、少なくとも一つがレンズ群を保持する複数の鏡筒部材を有するレンズ鏡筒において、レンズ群の光軸直交方向の位置を高精度に調整することが可能なレンズ鏡筒、光学機器およびレンズ鏡筒の製造方法を提供することである。
本発明のレンズ鏡筒は、第1の鏡筒部材と、第1のレンズ群を保持する第2の鏡筒部材と、第2のレンズ群を保持する第3の鏡筒部材と、前記第2又は第3の鏡筒部材一体的に形成され、光軸方向において前記第2の鏡筒部材に弾性力を加える弾性部と、前記弾性力が前記第2の鏡筒部材に加わるように、前記第1及び第3の鏡筒部材を互いに固定する固定手段とを有し、前記光軸方向から見とき、前記第1の鏡筒部材の少なくとも一部と前記第2の鏡筒部材の少なくとも一部と前記第の鏡筒部材の少なくとも一部とが互いに重なっており、前記第2の鏡筒部材は、前記第1及び第3の鏡筒部材の間に配置され、前記第1及び第3の鏡筒部材の一方に接着されていることを特徴とする。

本発明によれば、少なくとも一つがレンズ群を保持する複数の鏡筒部材を有するレンズ鏡筒において、レンズ群の光軸直交方向の位置を高精度に調整することが可能なレンズ鏡筒、光学機器およびレンズ鏡筒の製造方法を提供することができる。
本発明のレンズ鏡筒の主要部を前方から見た分解斜視図である。(実施例1) 図1に示すレンズ鏡筒の主要部を後方から見た分解斜視図である。(実施例1) 図1に示す主要部を含むレンズ鏡筒の断面図である。(実施例1) 図1に示す主要部の斜視図である。(実施例1) 図1に示す主要部の組立状態における部分透過背面図である。(実施例1) 図1に示す第3レンズ保持枠の背面図である。(実施例1) 本発明のレンズ鏡筒の主要部を前方から見た分解斜視図である。(実施例2) 図7に示すレンズ鏡筒の主要部を後方から見た分解斜視図である。(実施例2) 本発明のレンズ鏡筒の主要部を前方から見た分解斜視図である。(実施例3) 図9に示すレンズ鏡筒の主要部を後方から見た分解斜視図である。(実施例3)
以下、本発明の実施例を、添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、実施例1のレンズ鏡筒の主要部を前方(被写体側)から見た部分分解斜視図である。図2は、レンズ鏡筒の主要部を後方(像側)から見た部分分解斜視図である。図1および図2の一点鎖線は光軸を表している。図3は、実施例1のレンズ鏡筒の部分断面図であり、一点鎖線は光軸を表している。図4は、実施例1の主要部の組込み状態の斜視図である。
本実施例のレンズ鏡筒は、不図示のカメラ本体(撮像装置本体)に交換可能に取り付けられることにより、カメラシステム(光学機器)として用いられる。レンズ鏡筒は、被写体像を形成する撮影光学系を有する。撮影光学系は、光軸方向に移動されて焦点調節を行うフォーカスレンズを有する。撮像素子は、撮影光学系が形成した被写体像を光電変換する。なお、本発明は、レンズ鏡筒を有するカメラ、プロジェクタなどの光学機器にも適用可能である。
図3に示すように、8は、レンズ鏡筒をカメラ本体(不図示)に取り付けるためのマウントである。マウント8には、裏蓋9が一体的に形成された爪の弾性力で固定されている。7は、固定筒であり、固定筒7にはマウント8が不図示のビスにより固定されている。6は案内筒であり、固定筒7の内周に配置されて固定筒7に3本のビス21により固定されている。案内筒6には、3本の不図示の直進溝が形成されている。
5はカム環であり、案内筒6の外周面と固定筒7の内周面との間に、光軸方向の定位置にて回転可能に配置されている。カム環5の内周面には、3本のカム溝5aとカム溝5aとは溝幅の異なる2本の副カム溝(不図示)とが形成されており、それぞれカム溝面は、テーパ面となっている。
図1〜図4に示すように、L1は第1レンズ群、L2は第2レンズ群、L3は第3レンズ群である。1は第1のレンズ群L1を保持する第1レンズ保持枠(第1の鏡筒部材)、2は第2レンズ群L2を保持する第2レンズ保持枠(第2の鏡筒部材)、3は第3レンズ群L3を保持する第3レンズ保持枠(第3の鏡筒部材)である。図1、図2および図4は、図3に示す構成のうち、第1レンズ保持枠1、第2レンズ保持枠2、第3レンズ保持枠3を示している。
第2レンズ保持枠2は、第1レンズ保持枠1と第3レンズ保持枠3との間で撮影光学系の光軸と直交する方向へ移動可能に挟持され、光学的に偏心調整を行った後に接着固定される。詳細な構造、構成に関しては後述する。
4は絞りユニットであり、2本のビス24によって第3レンズ保持枠3に固定される。内蔵する絞り羽根の開口面積を変化させることで光量を調節する。
図1に示すように、レンズ鏡筒は、被写体側から順に光軸に沿って、第1レンズ保持枠1、第2レンズ保持枠2、絞りユニット4、第3レンズ保持枠3を有する。第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、第3レンズ群L3、及び、絞りユニット4は、一体的に光軸方向に移動可能な撮影光学系としての移動レンズ群100を構成している。
第3レンズ保持枠3には、外周部の周方向3箇所に保持部40が設けられ、各保持部40には、ネジ孔部41が設けられている。ネジ孔部41は、3本のカムフォロワ16a、16b、16cのネジ部と係合し、光軸と直交する平面において光軸から径方向に延びている。これにより、3本のカムフォロワ16a、16b、16cが第3レンズ保持枠3に固定されている。3本のカムフォロワ16a、16b、16cは円錐台形状部を有し、図3に示すように、それぞれ、カム環5に形成された3本のカム溝5aに係合している。
各保持部40には、内周側にはビス19と係合するネジ孔部42が設けられ、外周側にはビス20と係合するネジ孔部43が設けられている。ネジ孔部43はネジ孔部42よりも高く構成されている。ネジ孔部42と43はそれぞれ光軸方向に延びている。
第3レンズ保持枠3には、外周部の周方向2箇所に保持部45が設けられ、各保持部45にはネジ孔部46が設けられている。ネジ孔部46は、2本のカムフォロワ16d、16eのネジ部と係合し、光軸と直交する平面において光軸から径方向に延びている。これにより、2本のカムフォロワ16d、16eが第3レンズ保持枠3に固定されている。2本のカムフォロワ16d、16eも円錐台形状を有し、それぞれ、カム環5に形成された2本の副カム溝(不図示)に挿入されている。2本のカムフォロワ16d、16eは、通常の状態では2本の副カム溝のカム面とは当接せず、外部衝撃が加わった時にカム面に当接して、3本のカムフォロワ16a、16b、16cがそれぞれ係合しているカム溝5aから外れることを防止する。
第3レンズ保持枠3の保持部40のネジ孔部41の周方向両側には、キー部3d、3e、3fが形成され、各キー部は、案内筒6に形成された3本の不図示の直進溝部に係合している。これにより、第3レンズ保持枠3の光軸方向への直進移動が直進溝部によって案内される。
カム環5が周方向に回転すると、カム溝5aのカムリフトによってカムフォロワ16a、16b、16cが光軸方向に移動するため、第3レンズ保持枠3は、直進溝部に案内されて光軸方向に直進移動する。即ち、移動レンズ群100が光軸方向に移動する。被写体距離に応じて、移動レンズ群100を光軸方向に移動させることで、無限遠端と至近端との間での焦点調節動作が行われる。
12は定位置回転環であり、その内周部が固定筒7の外周部に嵌合している。また、定位置回転環12の内周部には、金属製のC字形状を有するキー13がビス23によって固定されている。キー13は固定筒7の外周面に形成された周溝部に係合している。これにより、定位置回転環12は光軸方向における定位置にて周方向に回転可能に保持される。
15はフォーカス操作環であり、定位置回転環12の外周部に固定されており、定位置にて回転可能である。14は金属製の補強リングであり、定位置回転環12とフォーカス操作環15によって挟持され、接着により固定されている。
17はフィルタ枠であり、第3レンズ保持枠3に3本のビス20により固定される。フィルタ枠17の先端にはネジ部が形成されており、そこに光学フィルタやフード等のアクセサリを装着することができる。
10は外装環であり、マウント8と共に固定筒7に不図示のビスで固定される。外装環10の前端には、金属製の補強リング11が固定されている。モーターとギアボックスからなるモーターユニット(不図示)が、ビスによって固定筒7に固定されている。モーターユニットの出力ギアは、カム環5の内周に設けたインナーギア(不図示)に噛み合っている。このため、モーターが回転するとカム環5が回転し、移動レンズ群100が光軸方向に移動する。
カム環5には、不図示のブラシがビス止めされている。ブラシは、案内筒6に固定される不図示のエンコーダフレキシブル基板のグレイコードパターン上を摺動し、カム環5とエンコーダフレキシブル基板の位置関係を検出するために用いられる。
18は電子部品が実装された基板であり、固定筒7にビス22によって固定されている。基板18には、絞りユニット4、モーターユニット、エンコーダフレキシブル基板、AF/MF切替えスイッチ(不図示)、フォーカス操作環15の回転量検知用のセンサ(不図示)等が、フレキシブルプリント基板を介して電気的に接続されている。基板18に搭載されたマイクロコンピュータによって、絞りユニット4やモーターユニット(不図示)の各種駆動制御を行う。マイクロコンピュータは、レンズ鏡筒の各部を制御するレンズ制御手段として機能する。
また、基板18には、カメラ本体との通信や電源供給を受けるために、マウント8にビス止めされた不図示の接点ブロックがフレキシブルプリント基板を介して接続されている。
次に、移動レンズ群100の構成、特に、第2レンズ群L2の偏心調整機構および調整後の位置固定に関する構造の詳細に関して説明する。
第2レンズ群L2は、製造誤差等による光学性能の劣化を防止するために、第2レンズ保持枠2が第1レンズ保持枠1に接着される前は光軸と直交する方向の位置を調整できるようになっている。なお、第2レンズ保持枠2は、第1レンズ保持枠1と第3レンズ保持枠3の間に配置され、第1レンズ保持枠1および第3レンズ保持枠3の一方に接着され、接着される前は前記レンズ群の光軸に直交する方向の位置が調整可能であればよい。
図1および図2において、第1レンズ保持枠1は、第3レンズ保持枠3に3本のビス19によって固定されている。ビス19は、図1及び図2に示す第1レンズ保持枠1の孔部50と第2レンズ保持枠2の切り欠き部60を通り、ネジ孔部42にネジ止めされる。
孔部50は、周方向において、接着剤受け部1aと第2レンズ保持枠2との当接部1dとの間、接着剤受け部1bと第2レンズ保持枠2との当接部1eとの間、接着剤受け部1cと第2レンズ保持枠2との当接部1fとの間にそれぞれ設けられている。
切り欠き部60は、周方向において、接着剤充填穴2aと第1レンズ保持枠1との当接部2dとの間、接着剤充填穴2bと第1レンズ保持枠1との当接部2eとの間、接着剤充填穴2cと第1レンズ保持枠1との当接部2fとの間にそれぞれ設けられている。接着剤充填穴2a、2b、2cには、接着剤70が塗布(又は充填)される。ビス19と切り欠き部60との間には隙間があり、第2レンズ保持枠2は、接着される前は、第1レンズ保持枠1と第3レンズ保持枠3の間で、光軸と直交する方向の位置がある程度調整可能な状態で挟持されている。
第3レンズ保持枠3には、周方向に伸びた長穴部を側壁に設けて薄肉部を形成し、光軸方向に弾性変形可能な3箇所の弾性変形部3a、3b、3cが一体的に形成されている。弾性変形部3a、3b、3cは、第2レンズ保持枠2に、変形による弾性力を、光軸方向に加える弾性部として機能する。一体成形により、部品点数の削減、コスト削減を図っている。弾性変形部3a、3b、3cには、第2レンズ保持枠2に当接する半球突起部3q、3r、3sを設けられている。
ビス19とネジ孔部42は、第2レンズ保持枠2の光軸直交方向の位置が調整でき、かつ、弾性変形部3a、3b、3cによる弾性力が第2レンズ保持枠2に加わるように、第1レンズ保持枠1と第3レンズ保持枠3を互いに固定させる固定手段として機能する。
特許文献1は、工具に付勢部を設けており、付勢部を加えると工具が複雑となり設計や製造の難易度があがる。これに対して、本実施例は、第3レンズ保持枠3に付勢部を一体的に設けている。工具の製造は一般に射出成形ではないが、第3レンズ保持枠3に弾性変形部3a、3b、3cを形成することは、第3レンズ保持枠3を成形する金型の形状を変更すれば足り、製造は困難にならない。また、後述するように、工具の構成が単純になるため、位置調整作業も簡単になり、位置調整精度も維持することができる。
図5は、図1に示す主要部の組立状態における背面図である。図6は、第3レンズ保持枠3の背面図である。図6に示す3g、3h、3iは、組込み状態にて、後方から見た場合に図5に示す接着剤充填穴(貫通穴)2a、2b、2cが露出するようにするための切り欠け部である。
第2レンズ保持枠2には、3か所の第3レンズ保持枠3との当接部2j、2k、2lが設けられ、弾性変形部3a、3b、3cの半球突起部3q、3r、3sが当接する。第2レンズ保持枠2の外周3か所には、外側から偏心調整用の工具ピン30a、30b、30cを当接させるための工具当接部2g、2h、2iが設けられている。当接部2jに対応する外周面に工具当接部2gが設けられ、当接部2jと反対の面に、第1レンズ保持枠1との当接部2dが設けられる。当接部2kに対応する外周面に工具当接部2hが設けられ、当接部2kと反対の面に、第1レンズ保持枠1との当接部2eが設けられる。当接部2lに対応する外周面に工具当接部2iが設けられ、当接部2lと反対の面に、第1レンズ保持枠1との当接部2fが設けられる。第1レンズ保持枠1の3箇所の第2レンズ保持枠2との当接部1d、1e、1fは、それぞれ、第2レンズ保持枠2の当接部2d、2e、2fと接触する。
このように、光軸に直交する平面に第2レンズ保持枠2を投影した場合、第2レンズ保持枠2が工具ピンと接触可能な工具当接部2g、2h、2iの、光軸を中心とする角度範囲内で、弾性変形部が弾性力を加える。また、光軸に直交する平面に第2レンズ保持枠2を投影した場合、工具当接部2g、2h、2iの、光軸を中心とする角度範囲の外側に、接着剤充填穴2a、2b、2cおよび接着剤受け部1a、1b、1cが設けられている。
第2レンズ保持枠2の接着剤充填穴2a、2b、2cと第1レンズ保持枠1の接着剤受け部1a、1b、1cが、図5に示すように位置合わせされた状態で、ハッチングで示す接着剤70が充填される。接着剤受け部1a、1b、1cは、接着剤充填穴2a、2b、2cに塗布(又は充填)された接着剤70を受ける。接着剤受け部1a、1b、1cには、ピン状突起1g、1h、1iが設けられている。各ピン状突起は略円錐形状を有し、頂点にピンを有する。ピン状突起1g、1h、1iにより、接着剤との接着面積を広げる効果がある。接着剤70は、硬化すると、接着剤受け部1a、1b、1cとの接触面と接着剤充填穴2a、2b、2cの内面と接着する。これにより、第2レンズ保持枠2は第1レンズ保持枠1と接着される。
なお、第2レンズ保持枠2は第3レンズ保持枠3に接着されてもよい。このため、第2レンズ保持枠2が、接着剤が塗布される貫通穴を有し、第1レンズ保持枠1と第3レンズ保持枠3の一方が、貫通穴に塗布された接着剤を受ける受け部を有すれば足りる。
弾性変形部3a、3b、3cの半球突起部3q、3r、3sは、組込み状態において、第2レンズ保持枠2の第3レンズ保持枠3との当接部2j、2k、2lに接触して弾性変形するように構成されている。よって、弾性変形部3a、3b、3cからの反力により、第2レンズ保持枠2は常に第1レンズ保持枠1の方向に付勢され、かつ、光軸直交方向に移動可能な状態に保持される。偏心調整前の状態では、上記付勢力が、2群レンズ保持枠2の位置ずれ、がたつき、脱落などを防止し、第1レンズ保持枠1と第3レンズ保持枠3の間で安定して保持する。これにより、レンズ群L2の位置調整精度を維持することができる。
図5において、3か所の工具当接部2g、2h、2iは、それぞれ弾性変形部3a、3b、3cと略同じ角度位相に設けられている。即ち、光軸と工具当接部2gの周方向の両端を結んだ角度範囲内で、弾性変形部3aが当接部2jと接触する。同様に、光軸と工具当接部2hの周方向の両端を結んだ角度範囲内で、弾性変形部3bが当接部2kと接触する。また、光軸と工具当接部2iの周方向の両端を結んだ角度範囲内で、弾性変形部3cが当接部2lと接触する。工具ピン30a、30b、30cからの力がかかる近傍を光軸方向に付勢することによって、工具ピン30a、30b、30cからの力で第2レンズ保持枠2が浮き上がる(光軸方向に一部が移動する)ことを防止している。
なお、工具当接部2g、2h、2iと接着剤充填穴2a、2b、2cの間にカムフォロワ16a、16b、16cが配置されている。
接着剤充填穴2a、2b、2cおよび接着剤受け部1a、1b、1cは、工具当接部2g、2h、2iおよび弾性変形部3a、3b、3cとは異なる角度位相に設けられている。即ち、図5に示すように、接着剤充填穴2aおよび接着剤受け部1aは、光軸と工具当接部2gの周方向の両端を結んだ角度範囲(第1角度範囲)の外側に配置されている。接着剤充填穴2bおよび接着剤受け部1bは、光軸と工具当接部2hの周方向の両端を結んだ角度範囲(第2角度範囲)の外側に配置されている。接着剤充填穴2cおよび接着剤受け部1cは、光軸と工具当接部2iの周方向の両端を結んだ角度範囲(第3角度範囲)の外側に配置されている。
工具ピン30a、30b、30cと接着剤塗布の装置が干渉しないので、調整終了後に工具ピン30a、30b、30cが当接した状態を保持したまま、接着剤充填穴2a、2b、2cに接着剤を充填することが可能である。
絞りユニット4の駆動源である破線で示したモーター4aは、接着剤充填穴2a、2b、2cおよび接着剤受け部1a、1b、1c、工具当接部2g、2h、2iおよび弾性変形部3a、3b、3cとは異なる角度位相に配置されている。即ち、図5に示すように、モーター4aは、第1角度範囲、第2角度範囲および第3角度範囲のいずれにも含まれていない(外側にある)。また、光軸と各接着剤充填穴の周方向の両端を結んだ角度範囲にも含まれていない。モーター4aが弾性変形部や接着剤充填部と同位相にある場合は、モーター4aより外側に弾性変形部や接着剤充填部を配置する必要があり大型化してしまう。異なる角度位相にすることで、径方向に大きくならずに小さくすることが可能となる。
図5は、光軸に直交する平面に主要部を投影した図でもある。光軸Oと、接着剤充填穴2a、2b、2cの光軸にもっとも近い位置とを結ぶ線分を半径とし、光軸Oを中心とする円2mを二点鎖線で示している。このとき、破線で示す絞りユニット4の外形を表す円4bは円2mの内側にあるため、絞りユニット4は円2mの内側に設けられていることになる。絞りユニット4と接着剤塗布部が干渉しないので、絞りユニット4を組み込んだ状態にて接着するステップを行うことが可能である。
接着剤充填穴2a、2b、2cは、後方から見た場合に、工具当接部2g、2h、2i、絞りユニット4の絞りを駆動するモーター(アクチュエータ)4a及び外径4bとは干渉しない位置に設けられている。即ち、図5において、工具当接部2g、2h、2iの光軸Oを中心とする角度範囲の外側にモーター4aは設けられている。よって、モーター4aがレンズ鏡筒に組み込まれた状態で第2レンズ保持枠2の位置を調整するステップと、接着するステップを行うことが可能となる。
レンズ鏡筒の製造方法(偏心調整方法)では、第3レンズ保持枠3に絞りユニット4、第2レンズ保持枠2、第1レンズ保持枠1が組み込まれて一体にする。即ち、第2レンズ保持枠2の光軸直交方向の位置が調整でき、かつ、弾性変形部3a、3b、3cによる弾性力が第2レンズ枠2に加わるように、第2レンズ保持枠2を挟んだ状態で第1レンズ保持枠1と第3レンズ保持枠3を互いに固定させるステップが行われる。これは、ビス19とネジ孔部42の固定によって行われる。次に、第1レンズ群L1が下向きの姿勢にする。
次に、工具ピン30a、30b、30cを第2レンズ保持枠2の工具当接部2g、2h、2iに外部から接触させて、工具ピンを介して第2レンズ保持枠2の光軸直交方向の位置を調整するステップが行われる。このとき、接着剤充填穴と接着剤受け部や不図示の位置合わせマークを利用して位置合わせを行ってもよい。
工具ピン30a、30b、30cのうち一か所は、不図示のばねにより常に光軸に向かう(図5の放射方向の)付勢力を発生させている。他の2箇所の工具ピンを光軸またはその逆方向に出し入れすることで第2レンズ保持枠2の光軸に直交する面内の位置を調整することができる。
第2レンズ保持枠2が工具ピン30a、30b、30cと接触可能な工具当接部2g、2h、2iは、第3レンズ保持枠3の弾性変形部3a、3b、3cと略同じ角度位相に設けられて、弾性変形部3a、3b、3c近傍に配置されている。即ち、図5において、工具当接部2g、2h、2iの光軸Oを中心とする角度範囲内で弾性変形部3a、3b、3cが弾性力を加える。よって、工具ピン30a、30b、30cで位置調整する際の第2レンズ保持枠2の浮き上がりを防止し、偏心調整精度を向上させている。また、工具ピン30a、30b、30cは、第2レンズ保持枠2を光軸方向に付勢する手段が不要であるので、特許文献1よりも工具の構成を単純にすることができる。
工具ピン30a、30b、30cによる調整が完了すると、工具ピン30a、30b、30cを第2レンズ保持枠2に接触させた状態で、接着剤充填穴2a、2b、2cと接着剤受け部1a、1b、1cからなる接着剤充填部に後方から接着剤70を充填する。
図5において、工具当接部2g、2h、2iの光軸Oを中心とする角度範囲の外側に接着剤充填穴2a、2b、2cが設けられているので、工具ピン30a、30b、30cが当接した状態を保持したまま接着剤70の塗布が可能になる。
接着剤70は、本実施例では紫外線硬化樹脂を使用するが、これに限定されず、他の種類の接着剤を使用することもできる。接着剤を充填する方向は自重方向に向かって行い、重力方向と直交する接着剤受け部で接着剤を受けることとなるので、接着剤が接着剤充填穴から垂れ流れ出ることがない。
接着剤充填後は、後方から接着剤に紫外線を照射して硬化させる。これにより、第2レンズ保持枠2を第1レンズ保持枠1に対して確実に固定することができる。そして、接着剤硬化後に、工具ピン30a、30b、30cを取り外す。工具ピン30a、30b、30cを取り外した後も、第2レンズ保持枠2は接着固定されているので外力などで調整状態が変化するのを防止できる。
特許文献2は、2つの固定部材の間に被調整部材を挟持した状態で光軸直交方向の位置調整を行っているが、位置調整の状態を固定しない。このため、特許文献2は、露出部に外力が加わった場合や、挟持による保持力以上の衝撃力が鏡筒に加わった場合に調整状態に変化が生じるおそれがあるが、本実施例はこの課題を解決している。
また、偏心調整して接着剤硬化した後も、弾性変形部3a、3b、3cにより2群レンズ保持枠2は常に第1レンズ群1に向かって光軸方向に付勢されている。よって、仮に接着剤が剥離するような強い衝撃等を受けても、第2レンズ保持枠2が浮き上がるのを防止することができる。
また、付勢状態が、調整から接着固定の過程で変化してしまうと、調整位置ずれ、即ち光学性能変化のおそれがあるが、偏心調整時から接着剤硬化後まで一様に第2レンズ保持枠2に対する付勢力を付加しておくことができるので、この心配がない。
以下、図7および図8を参照して、実施例2について説明する。実施例1と同様な構成な部分に関しては、実施例1と同符号を付し、詳細な説明は省略する。実施例2は、第3レンズ保持枠3に設けた弾性変形部を第2レンズ保持枠2に設けた点で実施例1と相違する。第2レンズ保持枠2が、第1レンズ保持枠1と第3レンズ保持枠3との間で光軸と直交方向へ移動可能に挟持され、光学的に偏心調整を行った後に接着固定される点は実施例1と同様である。
図7は、実施例2のレンズ鏡筒の前方(被写体側)から見た部分分解斜視図、図8は、そのレンズ鏡筒の後方(像側)から見た部分分解斜視図である。
第2レンズ保持枠2には、外周側と内周側に穴があり、周方法に伸び光軸方向に変形する弾性部を有する弾性変形可能な3箇所の弾性変形部2n、2o、2pが、一体的に形成されている。一体成形とすることで、部品点数の削減、コスト削減を図っている。弾性変形部2n、2o、2pには、第3レンズ保持枠3に当接する半球突起部2q、2r、2sを設けられている。
第3レンズ保持枠3には、3か所の第2レンズ保持枠2との当接部3j、3k、3lが設けられており、弾性変形部2n、2o、2pの半球突起部2q、2r、2sが当接する。
第2レンズ保持枠2の弾性変形部2n、2o、2pは、組込み状態にて、第3レンズ保持枠3の当接部3j、3k、3lに当接すると弾性変形するように構成されている。よって、弾性変形部からの反力により、第2レンズ保持枠2は常に第1レンズ保持枠1に向かって光軸方向に付勢され、かつ、光軸直交方向に移動できる状態に保持される。接着前では、この付勢力により、2群レンズ保持枠2が所定位置から浮き上がって所定位置から外れたり脱落したり、第1レンズ保持枠1と第3レンズ保持枠3の間でがたついたりするのを防止することができる。
実施例2においても、図5と同様に、工具当接部2g、2h、2iと弾性変形部2n、2o、2pは略同じ角度位相に設けている。工具ピン30a、30b、30cからの力がかかる近傍を付勢することで、工具ピン30a、30b、30cからの力でレンズ保持枠2が浮き上がるのを防止している。接着剤充填穴2a、2b、2cおよび接着剤受け部1a、1b、1cは、工具当接部2g、2h、2iおよび弾性変形部2n、2o、2pとは異なる角度位相に設けている。このため、工具ピン30a、30b、30cにより調整した状態を保持したまま、接着剤充填部に接着剤を充填することが可能である。
モーター4aは、接着剤充填穴2a、2b、2cおよび接着剤受け部1a、1b、1c、工具当接部2g、2h、2iおよび弾性変形部2n、2o、2pとは異なる角度位相に配置している。モーター4aが弾性変形部や接着剤充填部と同位相にある場合は、モーター4aより外側に弾性変形部や接着剤充填部を配置する必要があり大型化してしまうが、異なる角度位相にすることでスペース効率を上げて大型化を回避している。
絞りユニット4の外径4bは接着剤充填穴2a、2b、2cの内接円2mよりも内側に設けている。つまり、接着剤充填穴は、後方から見た場合に、工具当接部2g、2h、2i、絞りユニット4のモーター4a及び外径4bとは干渉しない位置に設けている。よって、組込み状態で中間位置にある第2レンズ保持枠2の偏心調整を行った後に、第2レンズ保持枠2の固定のために後方からの接着剤塗布を可能としている。
偏心調整も、実施例1と同様に行われる。工具当接部2g、2h、2iは、第2レンズ保持枠2の弾性変形部2n、2o、2pと略同じ角度位相に設けて、弾性変形部2n、2o、2p近傍に配置している。よって、工具ピン30a、30b、30cで位置調整する際の第2レンズ保持枠2の浮き上がりを防止し、偏心調整の精度を向上させている。
本実施例も実施例1と同様に工具ピンの構成を単純にすることができる。
3か所の接着剤充填穴と接着剤受け部からなる接着剤充填部に後方から接着剤を充填して硬化させるので、第2レンズ保持枠2を第1レンズ保持枠1に対して確実に固定することができる。そして、接着剤硬化後に、工具ピンを取り外す。工具ピンを取り外した後も、第2レンズ保持枠2は接着固定されているので外力などで調整状態が変化するのを防止できる。また、偏心調整して接着剤硬化した後も、弾性変形部2n、2o、2pにより2群レンズ保持枠2は常に第1レンズ群1の方向に付勢されている。よって、仮に接着剤が剥離するような強い衝撃等を受けても、第2レンズ保持枠2が浮き上がるのを防止できる。
また、付勢状態が、調整から接着固定の過程で変化してしまうと、調整位置ずれ、即ち光学性能変化の恐れがあるが、偏心調整時から接着剤硬化後まで一様に第2レンズ保持枠2に対する付勢力を付加しておくことができるので、この心配がない。
以下、図9および図10を参照して、実施例3について説明する。実施襟1及び2と同様の構成に関しては、実施例1及び2と同符号を付し、詳細な説明は省略する。実施例3は弾性変形部を第1レンズ保持枠1に設けた点で実施例1及び2と相違する。第2レンズ保持枠2が、第1レンズ保持枠1と第3レンズ保持枠3との間で光軸と直交方向へ移動可能に挟持され、光学的に偏心調整を行った後に接着固定される点は実施例1及び2と同様である。
図9は、実施例3のレンズ鏡筒の前方(被写体側)から見た部分分解斜視図、図10は、そのレンズ鏡筒の後方(像側)から見た部分分解斜視図である。
第1レンズ保持枠1には、外周側と内周側に穴があり、周方法に伸び光軸方向に変形する弾性部を有する弾性変形可能な3箇所の弾性変形部1j、1k、1mが、一体的に形成されている。一体成形とすることで、部品点数の削減、コスト削減を図っている。弾性変形部1j、1k、1mには、第2レンズ保持枠2に当接する半球突起部1n、1o、1pを設けられている。
第2レンズ保持枠2には、3か所の第1レンズ保持枠1との当接部2d、2e、2fが設けられており、弾性変形部1j、1k、1mの半球突起部1n、1o、1pが当接する。
第1レンズ保持枠1の弾性変形部1j、1k、1mは、組込み状態にて、第2レンズ保持枠2の当接部2d、2e、2fに当接すると弾性変形するように構成されている。よって、弾性変形部からの反力により、第2レンズ保持枠2は常に第3レンズ保持枠3に向かって光軸方向に付勢され、かつ、光軸直交方向に移動できる状態に保持される。接着前では、この付勢力により、2群レンズ保持枠2が所定位置から浮き上がって所定位置から外れたり脱落したり、第1レンズ保持枠1と第3レンズ保持枠3の間でがたついたりするのを防止することができる。
なお、工具当接部2g、2h、2iと弾性変形部1j、1k、1mが略同じ角度位相に設けられている。また、接着剤充填穴2a、2b、2cおよび接着剤受け部1a、1b、1cは、工具当接部2g、2h、2iおよび弾性変形部1j、1k、1mとは異なる角度位相に設けられている。
さらに、モーター4aは、接着剤充填穴2a、2b、2cおよび接着剤受け部1a、1b、1c、工具当接部2g、2h、2iおよび弾性変形部1j、1k、1mとは異なる角度位相に配置されている。
さらに、絞りユニット4の外径4bは接着剤充填穴2a、2b、2cの内接円2mよりも内側に設けている。つまり、接着剤充填穴は、後方から見た場合に、工具当接部2g、2h、2i、絞りユニット4のモーター4a及び外径4bとは干渉しない位置に設けている。
このような構成によって得られる効果は前述の実施例1及び2と同様である。偏心調整も前述の実施例1及び2と同様に行われる。
3か所の接着剤充填穴と接着剤受け部からなる接着剤充填部に後方から接着剤を充填して硬化させるので、第2レンズ保持枠2を第1レンズ保持枠1に対して確実に固定することができる。そして、接着剤硬化後に、工具ピンを取り外す。工具ピンを取り外した後も、第2レンズ保持枠2は接着固定されているので外力などで調整状態が変化するのを防止できる。また、偏心調整して接着剤硬化した後も、弾性変形部1j、1k、1mにより2群レンズ保持枠2は常に第3レンズ群3の方向に付勢されている。よって、仮に接着剤が剥離するような強い衝撃等を受けても、第2レンズ保持枠2が浮き上がるのを防止できる。
また、付勢状態が、調整から接着固定の過程で変化してしまうと、調整位置ずれ、即ち光学性能変化の恐れがあるが、偏心調整時から接着剤硬化後まで一様に第2レンズ保持枠2に対する付勢力を付加しておくことができるので、この心配がない。
〔他の実施形態〕
接着剤充填穴を第3レンズ保持枠3、接着剤受け部を第2レンズ保持枠2に設けてもよい。更に、偏心調整を第1レンズ群L1が上向きの姿勢で行う場合には、接着剤充填穴を第1レンズ保持枠1、接着剤受け部を第2レンズ保持枠2に設けたり、接着剤充填穴を第2レンズ保持枠2、接着剤受け部を第3レンズ保持枠3に設けたりしてもよい。
また、前述の各実施例ではカメラ本体(保持装置)に対して交換可能なレンズ鏡筒について説明している。しかし、本発明は、レンズ一体型カメラ、ビデオカメラ、監視カメラ等の撮影装置、双眼鏡等の観察装置や、液晶プロジェクタ等の画像投射装置等の光学機器にも適用することができる。すなわち、レンズ鏡筒と、このレンズ鏡筒を保持する保持装置とを備える光学機器に、本発明を適用してもよい。ここでいう保持装置とは、前述のカメラ本体や、液晶プロジェクタの投射レンズを除いたプロジェクタ本体、双眼鏡のレンズを除いた双眼鏡本体等である。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明の光学機器は、レンズ鏡筒、レンズ一体型カメラ、ビデオカメラ、監視カメラ等の撮影装置、双眼鏡等の観察装置や、液晶プロジェクタ等の画像投射装置等の光学機器に適用することができる。
1…第1レンズ保持枠(第1の鏡筒部材)、2…第2レンズ保持枠(第2の鏡筒部材)、3…第3レンズ保持枠(第3の鏡筒部材)、L2…第2レンズ群、3a、3b、3c…弾性変形部(弾性部)、70…接着剤

Claims (10)

  1. 第1の鏡筒部材と、
    第1のレンズ群を保持する第2の鏡筒部材と、
    第2のレンズ群を保持する第3の鏡筒部材と、
    前記第2又は第3の鏡筒部材と一体的に形成され、光軸方向において前記第2の鏡筒部材に弾性力を加える弾性部と、
    前記弾性力が前記第2の鏡筒部材に加わるように、前記第1及び第3の鏡筒部材を互いに固定する固定手段とを有し、
    前記光軸方向から見たとき、前記第1の鏡筒部材の少なくとも一部と前記第2の鏡筒部材の少なくとも一部と前記第3の鏡筒部材の少なくとも一部とが互いに重なっており、
    前記第2の鏡筒部材は、前記第1及び第3の鏡筒部材の間に配置され、前記第1及び第3の鏡筒部材の一方に接着されていることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記第2の鏡筒部材は光軸方向に伸びる貫通穴を含み、前記第1及び第3の鏡筒部材の前記一方は該貫通穴を介して接着剤を受ける受け部を有することを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 通過する光量を調整する絞りユニットを有し、
    光軸に垂直な平面に前記第2の鏡筒部材及び前記絞りユニットを投影したとき、前記光軸を中心とし、前記貫通穴における前記光軸に最も近い部分と前記光軸とを結ぶ線分を半径とする円の内側に前記絞りユニットが位置することを特徴とする請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記第2の鏡筒部材は位置調整時において工具と接触する当接部を含み、光軸に垂直な平面に前記第2の鏡筒部材を投影したとき、前記光軸を中心とする前記当接部の角度範囲外に前記貫通穴及び前記受け部が位置することを特徴とする請求項2又は3に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記第2の鏡筒部材は位置調整時において工具と接触する当接部を含み、光軸に垂直な平面に前記第2の鏡筒部材を投影したとき、前記光軸を中心とする前記当接部の角度範囲内で前記弾性部が前記弾性力を加えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のレンズ鏡筒。
  6. 通過する光量を調整する絞りユニットと、該絞りユニットを駆動するアクチュエータとを有し、前記第2の鏡筒部材は位置調整時において工具と接触する当接部を含み、光軸に垂直な平面に前記第2の鏡筒部材を投影したとき、前記アクチュエータは前記当接部と重ならないことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のレンズ鏡筒。
  7. 前記第2の鏡筒部材は光軸方向に伸びる貫通穴を含み、前記平面に前記第2の鏡筒部材を投影したとき、前記アクチュエータは前記貫通穴と重ならないことを特徴とする請求項6に記載のレンズ鏡筒。
  8. 前記第1の鏡筒部材は第3のレンズ群を保持することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のレンズ鏡筒。
  9. 請求項1乃至8の何れか一項に記載のレンズ鏡筒を有することを特徴とする光学機器。
  10. 第1の鏡筒部材と、第1のレンズ群を保持する第2の鏡筒部材と、第2のレンズ群を保持する第3の鏡筒部材と、前記第2又は第3の鏡筒部材と一体的に形成され、光軸方向において前記第2の鏡筒部材に弾性力を加える弾性部と、固定手段とを有するレンズ鏡筒の製造方法であって、
    前記光軸方向から見たとき、前記第1の鏡筒部材の少なくとも一部と前記第2の鏡筒部材の少なくとも一部と前記第3の鏡筒部材の少なくとも一部とが互いに重なるように各鏡筒部材を配置するステップと、
    前記弾性力が前記第2の鏡筒部材に加わるように、前記第2の鏡筒部材を挟んだ状態で前記第1及び第3の鏡筒部材を前記固定手段により互いに固定するステップと、
    前記第2の鏡筒部材の位置を調整し、前記第1及び第3の鏡筒部材の一方に前記第2の鏡筒部材を接着するステップとを有することを特徴とする製造方法。
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