JP2019039998A - レンズ鏡筒、撮像装置、および、レンズ鏡筒の製造方法 - Google Patents

レンズ鏡筒、撮像装置、および、レンズ鏡筒の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】小型のレンズ鏡筒を提供する。【解決手段】レンズ鏡筒(2)は、第1レンズユニット(102)を保持する第1鏡筒(112)と、第2レンズユニット(103)を保持する第2鏡筒(113)と、第3鏡筒(115)と、第1接着部(117)および第2接着部(118)を用いて、第1鏡筒と第2鏡筒と第3鏡筒とを互いに固定する固定部材(116)とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、光学系を保持する複数のレンズ保持枠を接着固定するレンズ鏡筒に関する。
光学系を構成する光学要素または光学要素を保持するレンズ保持枠と固定部とを接着固定して構成されたレンズ鏡筒が知られている。特許文献1には、レンズ保持枠に複数の光学要素を互い違いの位相(異なる位相)で接着固定する方法が開示されている。
特開2006−3379号公報
特許文献1に開示された構成により、複数の光学要素をレンズ保持枠に固定強度を確保しながら接着固定することが可能である。しかしながら、複数のレンズ保持枠を固定部に接着固定する場合、特許文献1に開示された方法では、互いに異なる位相で接着固定することになるため、レンズ鏡筒の小型化を図ることが難しい。
そこで本発明は、従来よりも小型のレンズ鏡筒、撮像装置、および、レンズ鏡筒の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面としてのレンズ鏡筒は、第1レンズユニットを保持する第1鏡筒と、第2レンズユニットを保持する第2鏡筒と、第3鏡筒と、第1接着部および第2接着部を用いて、前記第1鏡筒と前記第2鏡筒と前記第3鏡筒とを互いに固定する固定部材とを有する。
本発明の他の側面としての撮像装置は、前記レンズ鏡筒と、前記レンズ鏡筒を介して形成された光学像を光電変換する撮像素子とを有する。
本発明の他の側面としてのレンズ鏡筒の製造方法は、第1レンズユニットを保持する第1鏡筒と、第2レンズユニットを保持する第2鏡筒と、第3鏡筒とを有するレンズ鏡筒の製造方法であって、前記第1鏡筒に設けられた固定部材と前記第3鏡筒との間に第1接着部を塗布して硬化させるステップと、前記第1接着部の硬化後に、前記固定部材と前記第2鏡筒との間に第2接着部を塗布して硬化させるステップとを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
本発明によれば、従来よりも小型のレンズ鏡筒、撮像装置、および、レンズ鏡筒の製造方法を提供することができる。
第1実施形態におけるレンズ鏡筒の拡大断面図である。 第1実施形態における撮像装置の断面図である。 第1実施形態におけるレンズ鏡筒の光軸直交面で切断した断面図である。 第1実施形態におけるレンズ鏡筒の部分斜視図である。 第2実施形態における撮像装置の断面図である。 第2実施形態におけるレンズ鏡筒の拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
まず、図2を参照して、本発明の第1実施形態における撮像装置について説明する。図2は、撮像装置(光学機器)100の断面図である。撮像装置100は、レンズ鏡筒(交換レンズ)2と、レンズ鏡筒2が着脱可能なカメラ本体(一眼レフデジタルカメラ本体)1とを備えて構成される。図1において、レンズ光軸(以下、単に光軸という)OAに沿った光軸方向をZ方向とし、光軸OAに対して直交する方向であって撮像面に平行な2方向のうち横方向をX方向、縦方向をY方向とする。なお本実施形態は、レンズ鏡筒とカメラ本体とが一体的に構成された撮像装置にも適用可能である。
まず、カメラ本体1の構成について説明する。メインミラー3は、図2に示されるように、レンズ鏡筒2からの光束の光路上に配置された状態で、光束の一部を反射してファインダ光学系7、8に導き、残りの光束を透過させる。メインミラー3の背後(撮像面側)に配置されたサブミラー4は、メインミラー3を透過した光束を反射して焦点検出ユニット5に導く。メインミラー3およびサブミラー4は、不図示の駆動機構により光路上から退避することができる。
焦点検出ユニット5は、位相差検出方式によりレンズ鏡筒2の焦点状態の検出(焦点検出)を行う。撮像素子6は、CCDセンサまたはCMOSセンサを備えて構成される。撮像素子6の受光面(撮像面)上にはレンズ鏡筒2からの光束による物体像(光学像)が形成される。撮像素子6は、レンズ鏡筒2を介して形成された物体像を光電変換して撮像信号を出力する。デイスプレイパネル9は、撮像信号から不図示の信号処理部により生成された画像や様々な撮像に関する情報を表示する。
なお本実施形態において、カメラ本体1は、メインミラー3、サブミラー4、および、焦点検出ユニット5を有する一眼レフカメラであるが、メインミラー3、サブミラー4、および、焦点検出ユニット5を持たない、いわゆるミラーレスカメラであってもよい。また、焦点検出ユニット5を設ける代わりに、撮像素子6からの撮像信号を用いて撮像面位相差検出方式での焦点検出を行ってもよい。また、撮像素子6から得られる撮像信号を用いてコントラスト検出方式による焦点検出を行ってもよい。
続いて、レンズ鏡筒2の構成について説明する。レンズ鏡筒2は、撮像光学系(光学系)を有する。撮像光学系は、物体側から撮像面側に順に、レンズユニット101、レンズユニット(第1レンズユニット)102、絞りユニット106、レンズユニット(第2レンズユニット)103、および、レンズユニット104を有する。レンズ鏡筒2において、後述するように、第1カム筒21との光軸OA回りでの相対回転により、直進筒22および第2カム筒23が連動し、レンズユニット101〜104が光軸方向に移動する。
レンズユニット101は第1レンズ保持枠111により保持され、レンズユニット102は第2レンズ保持枠(第1鏡筒)112により保持されている。レンズユニット103は第3レンズ保持枠(第2鏡筒)113により保持され、レンズユニット104は第4レンズ保持枠114により保持されている。電気部品としての絞りユニット106は、カメラ本体1に入射する光量を調節する。絞りユニット106と制御基板109とは、フレキシブルプリント基板(不図示)により電気的に接続される。絞りユニット106に設けられた駆動部(不図示)に制御基板109からの電気信号が入力されることにより、絞りユニット106の開口径を変更し、カメラ本体1に入射する光量を変更させる。
第2レンズ保持枠112および第3レンズ保持枠113は、調整部材(不図示)を介して調整可能に保持鏡筒(第3鏡筒)115に固定される。挿通部材116は、第2レンズ保持枠112に固定される。後述のように、挿通部材116は、第1接着部117および第2接着部118を用いて、第2レンズ保持枠112と第3レンズ保持枠113と保持鏡筒115とを互いに固定する固定部材として機能する。保持鏡筒115は、締結部材(不図示)により第1レンズ保持枠111に固定される。第1接着部117は、第2レンズ保持枠112に取り付けられた挿通部材116と保持鏡筒115とを接着固定する。第2接着部118は、第2接着部118は、挿通部材116と第3レンズ保持枠113とを接着固定する。絞りユニット106は、締結部材(不図示)により、保持鏡筒115に固定される。第4レンズ保持枠114は、締結部材(不図示)により、直進筒22に固定される。
第2カム筒23に設けられた不図示のバヨネット爪部が直進筒22のバヨネット溝部22aに係合することにより、第2カム筒23は直進筒22に対して定位置回転可能に保持される。案内筒20に取り付けられた不図示のスラスト規制部材が第1カム筒21に設けられた周溝部21aに係合することにより、第1カム筒21は案内筒20に対して定位置回転可能に保持される。直進筒22に取り付けられた第1カムフォロワ41は、案内筒20に設けられた直進溝20aと第1カム筒21に設けられた第1カム溝21bに対して係合している。第2カム筒23に取り付けられた第2カムフォロワ42は、案内筒20のカム溝20bに係合している。
続いて、案内筒20、第1カム筒21、直進筒22、および、第2カム筒23の連動について説明する。第1カム筒21が回転すると、第1直進溝20aと第1カム溝21bの交差する位置が変化することで、直進筒22は第1カム溝21bの軌跡に従い光軸方向に直進移動する。直進筒22が直進移動すると、直進筒22に対して定位置回転可能に保持された第2カム筒23も同量直進移動する。この際、第2カム筒23に取り付けられた第2カムフォロワ42は案内筒20のカム溝20bに係合しているため、第2カム筒23は直進筒22と同量直進移動しながら、カム溝20bの軌跡に従った分だけ回転する。すなわち、第1カム筒21の回転に連動して、第2カム筒23を回転させることができる。2部品の回転量は第1カム溝21bとカム溝20bの軌跡の取り方によって、回転量に差を持たせたり、回転速度に差を持たせたりすることが可能となる。
次に、各レンズ保持枠の動きについて説明する。第1レンズ保持枠111に設けられた第3カムフォロワ43は、直進筒22に設けられた直進溝22bと第2カム筒23に設けられたカム溝23aに対して係合している。前述のように、第4レンズ保持枠114は、直進筒22に取りけられている。また前述のように、第1カム筒21が回転すると直進筒22が直進移動するため、第4レンズ保持枠114は、直進筒22と同量だけ光軸方向に直進移動する。また、第1カム筒21が回転すると第2カム筒23が回転するため、第1レンズ保持枠111は、直進筒22が光軸方向に繰り出した量に、直進溝22bとカム溝23の交差する位置が変化する量を加えた分だけ光軸方向に直進移動する。第2レンズ保持枠112および第3レンズ保持枠113は、保持鏡筒115を介して第1レンズ保持枠111に固定されているため、第1〜第3レンズ保持枠111〜113は同量だけ光軸方向に移動する。
また、先端にフィルタ等のアクセサリが取り付け可能なネジ部25aを有するフィルタ枠25には、第4カムフォロワ44が取り付けられており、案内筒20に設けられた第2直進溝20cと第1カム筒21に設けられた第2カム溝21cに対して係合している。第1カム筒21が回転すると、第2直進溝20cと第2カム溝21cの交差する位置が変化することで、直進筒22は第2カム溝21cの軌跡に従い光軸方向に直進移動する。化粧環26はフィルタ枠25のネジ部25aに対してねじ込み固定される外観部品である。
固定筒28は、締結部材(不図示)により案内筒20に固定され、フォーカス操作環27を定位置回転可能に保持する。フォーカス操作環27は、マニュアルで焦点調節(マニュアルフォーカス)を行うユーザによって回転操作され、第1カム筒21に回転操作力を伝達する。フォーカス操作環27を介して第1カム筒21が回転されると、前述した連動により、レンズユニット101〜103および絞りユニット106は、光軸方向に一体的に移動する。一方、レンズユニット104は、レンズユニット101〜103とは独立して光軸方向に移動する。またフィルタ枠25は、独立して光軸方向に移動する。フォーカス操作環27、案内筒20、第1カム筒21、直進筒22、および、第2カム筒23等により、マニュアルフォーカス機構(フォーカス調節手段)が構成される。なお、レンズユニット101〜104をモータ等の電動アクチュエータによって駆動するようにしてもよい。また、フォーカス操作環27の回転量および回転方向を電気的に検出し、その電気信号に基づいて第1カム筒21を駆動するアクチュエータを制御するようにしてもよい。
次に、レンズ鏡筒2におけるティルト/シフト機構について説明する。全体回転部30は、カメラ1と接続されるマウント29に固定された固定部材31に光軸OA回りで回転可能に連結されており、レンズ鏡筒2のうち全体回転部30よりも物体側の部分(回転可能部分)を光軸OA回りで回転させる。回転可能部分の回転量(角度)は、角度センサ32によって検出される。
シフト部33は、全体回転部30に対して光軸OAに対して直交する方向(シフト方向)にシフト可能に連結されており、レンズ鏡筒2のうちシフト部33よりも物体側の部分(シフト可能部分)をシフト方向に平行移動させる。シフト部33は、シフト操作ノブ(不図示)の回転操作をシフト方向の力に変換してシフト可能部分をシフトさせる機構を備えている。シフト可能部分のシフト量は、シフトセンサ34により、シフト方向(上下方向)とともに検出される。
TS回転部36は、シフト部33とティルト部35を相対的に回転させる(TS回転)。あおり手段としてのティルト部35は、レンズ鏡筒2のうちティルト部35よりも物体側の部分(ティルト可能部分)を、光軸OAに対して直交する軸回りでシフト部33に対して(すなわちカメラ本体1に対して)傾斜させる。具体的には、TS回転部36に設けられた凹面とティルト部35に設けられた凸面とが、同一の中心軸(ティルト中心)と同一の半径を有す半円筒面として形成されて互いに当接している。ティルト部35に設けられた凸面がTS回転部36に設けられた凹面に対して摺動することにより、ティルト可能部分がティルト方向に回転(ティルト)する。ティルト部35は、ティルト操作ノブ37の回転操作をティルト方向の力に変換することで、ティルト可能部分をティルトさせる機構を有する。ティルト可能部分のティルト量は、ティルトセンサ38により、ティルト方向(上下方向)とともに検出される。
全体回転部30、シフト部33、ティルト部35、および、TS回転部36により、あらゆる方向へのシフトとティルトを組み合わせて行わせることができる。固定筒28は、ティルト部35に固定されている。このように構成されたレンズ鏡筒2が装着されたカメラ本体1において、不図示のレリーズボタンが操作されると、オートフォーカス、測光(露出決定)の後、撮像素子6の露光および撮影画像の生成と記録が行われる。
次に、図1乃至図4を参照して、本実施形態における接着固定の方法について説明する。図1は、本実施形態のレンズ鏡筒の拡大断面図である。図3は、挿通部材116の位置において光軸OAに直交する面で切断した断面図である。図4は、レンズ鏡筒2の部分斜視図である。
まず、第2レンズ保持枠112の保持方法について説明する。第2レンズ保持枠112の外径部112aと保持鏡筒115の内径部115aは嵌合している。第1調整部材119は、第2レンズ保持枠112の取り付け部112bに取り付けられ、保持鏡筒115の係合部115bと第1調整部材119とが係合することにより、保持鏡筒115に対する第2レンズ保持枠112の位置が決定される。保持鏡筒115の係合部115bは、周方向に広がった長穴形状であり、幅狭部と第1調整部材119とが係合する。第1調整部材119は、その外径部が偏芯したカムフォロワである。第1調整部材119を回転させると、保持鏡筒115に対して取り付け部112bの光軸方向の位置が変化する。図3に示されるように、第1調整部材119は3位相(周方向に120度ごとに)に配置されている。このため、各々の光軸方向の位置を変化させることにより、傾き(倒し)調整が可能となる。
続いて、第3レンズ保持枠113の保持方法について説明する。第2調整部材120は、保持鏡筒115の取り付け部115cに取り付けられ、第3レンズ保持枠113の係合部113aと第2調整部材120とが係合する。図には示されていないが、第3レンズ保持枠113の係合部113aは光軸方向に広がった長穴形状であり、幅狭部と第2調整部材120とが係合する。第3レンズ保持枠113には、更に周方向に広がった長穴形状の係合部113bが設けられており、保持鏡筒115に取り付けられたカムフォロワ121とその幅狭部とが係合する。第2調整部材120は、その外径部が偏芯したカムフォロワである。第2調整部材120を回転させると、保持鏡筒115に対する取り付け部113aの周方向の位置が変化する。図3に示されるように、第2調整部材120は3位相に配置されているため、各々の光軸方向の位置を変化させることにより、平行偏芯調整が可能となる。
本実施形態において、第2レンズ保持枠112は倒し調整、第3レンズ保持枠は平行偏芯調整を行うと説明したが、それらに限定されるものではなく、各レンズ保持枠は倒し調整、平行偏芯調整、その両方、または、調整全般を行わなくてもよい。
続いて、挿通部材116について説明する。挿通部材116は、第2レンズ保持枠112の取り付け部112cに径方向から取り付けられ、挿通部材116は保持鏡筒115および第3レンズ保持枠113を挿通する。本実施形態における挿通部材116は、軸部を有する締結部材(固定部材)である。挿通部材116を第2レンズ保持枠112と一体の部品としていないのは、組立時に干渉するからである。これは、第2レンズ保持枠112および第3レンズ保持枠113は、保持鏡筒115に対して光軸方向から組み込まれるが、その際に挿通部材116が存在すると、各レンズ保持枠を組み込むことができないためである。従って、第2レンズ保持枠112および第3レンズ保持枠113を保持鏡筒115に対して光軸方向から組み込んだ後に挿通部材116が外径方向から取り付けられる。
続いて、光学調整から接着固定の流れについて説明する。光学調整は、フォーカス操作環27がない状態で、固定筒25を保持した状態で行われる。光学調整において、固定筒25の穴部から工具を挿入し、第1調整部材119および第2調整部材120をそれぞれ回転操作することにより、第2レンズ保持枠112および第3レンズ保持枠113の倒れ位置および偏芯位置を変更する。光学調整後、固定筒25、第1カム筒21、案内筒20、直進筒22、および、第2カム筒23に設けられた挿入穴を通して接着が行われる。以下、光学調整について、具体的に説明する。
まず、第2レンズ保持枠112に取り付けられた挿通部材116と保持鏡筒115とを接着固定するため、前述の挿入穴から接着部(孔部)115dに第1接着部117を塗布する。本実施形態において、第1接着部117は紫外線硬化型接着剤を含み、第1接着部117の塗布後、同じ挿入穴から紫外線が照射されることにより、第1接着部117が硬化される。本実施形態において、第1接着部117は、3つの位相(3つの異なる位置)で塗布されるため、1つの位相について第1接着部117を硬化させた後、次の位相、最後の位相の順に、それぞれの第1接着部117の硬化を進める。または、3つの位相の第1接着部117の塗布および硬化を同時に行ってもよい。これにより、挿通部材116を介して保持鏡筒115と第2レンズ保持枠112とが強固に固定(接着)される。
続いて、前述の挿入穴から第2接着部118を塗布する。本実施形態において、第2接着部118は紫外線硬化型接着剤を含み、第2接着部118の塗布後、同じ挿入穴から紫外線が照射されることにより、第2接着部118が硬化される。本実施形態において、第2接着部118は、3つの位相(3つの異なる位置)で塗布されるため、1つの位相について第2接着部118を硬化させた後、次の位相、最後の位相の順に、それぞれの第2接着部118の硬化を進める。または、3つの位相の第2接着部118の塗布および硬化を同時に行ってもよい。これにより、挿通部材116を介して第2レンズ保持枠112と第3レンズ保持枠113とが強固に固定(接着)される。第1接着部117により保持鏡筒115と第2レンズ保持枠112とが既に固定されているため、第1接着部117および第2接着部118により、保持鏡筒115と第3レンズ保持枠113とが強固に固定(接着)されることとなる。
このように、第2レンズ保持枠112に取り付けられ挿通部材116が、保持鏡筒115と第3レンズ保持枠113とを挿通し、それぞれの挿通箇所において、第1接着部117および第2接着部118で接着固定を行う。これにより、3つの部材(第2レンズ保持枠112、第3レンズ保持枠113、および、保持鏡筒115)の固定(接着)を挿通部材116の一箇所のみで行うことが可能となる。すなわち、レンズ鏡筒の小型化を図ることができる。
本実施形態において、第1接着部117と第2接着部118とが積層するように接着しているため、径方向に少ないスペースで接着固定することが可能である。また、第1接着部117を硬化させた後に、第2接着部118を塗布して紫外線照射により硬化する順にすることにより、接着部が意図しない箇所に流れ込むことを防止することができる。すなわち、第2レンズ保持枠112および第3レンズ保持枠113は、光学調整時に傾き、偏芯調整されるが、接着するにはクリアランスを設ける必要があり、そのクリアランスに接着部(接着剤)が流れ込む可能性がある。これを防ぐには、必要な箇所に最低限の時間で硬化することが必要であるが、第1接着部117および第2接着部118を同時に塗布すると、本来必要のない図3における第1接着部117および第2接着部118の間にも接着部が必要となる。このような手法を採用すると、塗布時間がかかるとともに、さらに接着部が流れ込む可能性がある。本実施形態では、第1接着部117の硬化後に、第2接着部118を塗布して紫外線照射により硬化を行う。これにより、接着部が意図しない箇所に流れ込むことを防止することができる。
本実施形態において、3つの位相(3箇所)に挿通部材116を設けてそれぞれの箇所を接着固定することについて説明したが、これに限定されるものではない。挿通部材116を設けて接着固定する位置は、1箇所や2箇所であってもよく、また、4箇所以上であってもよい。いずれの場合でも、挿通部材116を介して3つの部材を接着固定することができ、小型のレンズ鏡筒を提供することが可能である。
本実施形態において、第1接着部117および第2接着部118は紫外線硬化型接着剤を含むが、これに限定されるものではない。第1接着部117および第2接着部118のうち一方が紫外線硬化型接着剤を含み、他方が他の種類の接着剤を含んでいてもよい。また、第1接着部117および第2接着部118の両方が他の種類の接着剤を含んでいてもよい。
本実施形態において、第2レンズ保持枠112および第3レンズ保持枠113は、第1調整部材119および第2調整部材120によりそれぞれ保持され、その保持がそれぞれの接着部(接着剤)により強固になることを説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1調整部材119および第2調整部材120の少なくとも一方がなくてもよく、工具で光学調整した状態のまま、第1接着部117および第2接着部118で接着してもよい。このような構成でも、3つの部材を接着固定しつつ小型化を図ることが可能である。
本実施形態において、挿通部材116と第1調整部材119および第2調整部材120をそれぞれ近傍に配置している。これは、接着箇所と各調整部材とを近くに配置する方が、外力や衝撃を受けた際の調整部材に働く負荷を減らすことができるためである。すなわち、調整部材と接着箇所が離れていると、レンズ保持枠に作用する外力が接着箇所で受けるまでに調整部材に作用し、調整部材が回転してしまう可能性があるためである。接着箇所と調整部材を近傍に配置することにより、調整部材の不要な回転を防ぐことができる。
本実施形態において、挿通部材116、第1調整部材119、第2調整部材120の順で周方向に配置しているが、これに限定されるものではない。第1調整部材119、挿通部材116、第2調整部材120の順で周方向に配置してもよい。
また、前述のように、第2レンズ保持枠112は倒し調整、第3レンズ保持枠113は平行偏芯調整を行うため、保持鏡筒115との径方向のクリアランスは第3レンズ保持枠113の方が広い。保持鏡筒115と第3レンズ保持枠113との間のスペースに第2接着部118が流れ込むことを抑制するため、本実施形態では、第3レンズ保持枠113の接着部(孔部)113cを外側に開いた(光学系の光軸から離れる方向に広がる)テーパー形状としている。テーパー形状とすることにより、テーパー部よりも内側に流れ込む際の抵抗になること、テーパー部に向けて接着部を塗布することで接着部を押し出す力が直接内側へ行きにくくすることにより、意図しない箇所への接着部の流れ込みを効果的に抑制できる。本実施形態においては、接着部113cはテーパー形状であるが、これに限定されるものではない。例えば、接着部が意図しない箇所に行きにくくするために段差を形成してもよい。または、流れ込みを防止すべき箇所に、にじみ防止剤等の撥水剤を塗布してもよい。
前述のように本実施形態では、第2レンズ保持枠112、保持鏡筒115、および、第3レンズ保持枠113の順に、内側から外側に配置されている。また、第2レンズ保持枠112に挿通部材116が取り付けられ、挿通部材116が保持鏡筒115および第3レンズ保持枠113のそれぞれを挿通する。ただし、本実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、保持鏡筒115、第2レンズ保持枠112、および、第3レンズ保持枠113の順に内側から外側に配置し、保持鏡筒115に挿通部材116を取り付け、第2レンズ保持枠112および第3レンズ保持枠113のそれぞれを挿通するように構成してもよい。
本実施形態において、第1調整部材119は、第2レンズ保持枠112に、第2調整部材120は保持鏡筒115にそれぞれ取り付けられているが、これに限定されるものではない。例えば、第1調整部材119が保持鏡筒115に取り付けられていてもよく、第2調整部材120が第3レンズ保持枠113に取り付けられていてもよい。
(第2実施形態)
次に、図5および図6を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図5は、本実施形態における撮像装置200の断面図である。図6は、本実施形態におけるレンズ鏡筒2aの拡大断面図である。
本実施形態は、挿通部材216の挿通方向(突出方向)が光軸方向である点で、挿通部材116の挿通方向が光学系の光軸OAと直交する径方向である第1実施形態とは異なる。また本実施形態において、挿通部材216は第2レンズ保持枠212と一体的に形成されている点で、挿通部材116が第2レンズ保持枠112とは別体として形成されている第1実施形態とは異なる。本実施形態において、挿通部材216は、保持鏡筒215および第3レンズ保持枠213のそれぞれを光軸方向から挿通する。第2レンズ保持枠212と保持鏡筒215は、第1接着部217により接着固定され、第2レンズ保持枠212と第3レンズ保持枠213は第2接着部218により接着固定される。なお、本実施形態のその他の構成は、第1実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
本実施形態において、第2レンズ保持枠212および第3レンズ保持枠213のそれぞれが保持鏡筒215に対して光軸方向から組み込まれるため、挿通部材216は第2レンズ保持枠212と一体的に形成することができる。本実施形態において、光学調整が行われるまでの方法は、第1実施形態と同じである。光学調整後に接着を行う場合、第1実施形態では、径方向から固定筒25、第1カム筒21、案内筒20、直進筒22、第2カム筒23に設けられた挿入穴を通して接着が行われるが、本実施形態では光軸方向から接着が行われる。また、第1実施形態と同様に、第1接着部217の硬化後に、第2接着部218の塗布および紫外線照射を行って、第2接着部218を硬化させることが好ましい。
このように、第2レンズ保持枠212と一体的に構成された挿通部材216が、保持鏡筒215および第3レンズ保持枠213をそれぞれ挿通し、第1接着部217および第2接着部218を用いてそれぞれの挿通箇所を接着固定する。これにより、3つの部材の固定を挿通部材216の1つ(一箇所)のみで行うことが可能となる。このため、小型のレンズ鏡筒を提供することができる。なお本実施形態において、挿通部材216は、第2レンズ保持枠212と一体的に形成されるが、これに限定されるものではなく挿通部材216は第2レンズ保持枠212とは別体であってもよい。
各実施形態において、挿通方向を径方向または光軸方向としているが、これに限定されるものではなく、光軸OAに対して傾斜した所定の角度を有する挿通方向(光軸方向および径方向のそれぞれとは異なる方向)であってもよい。また各実施形態において、1つの挿通部材を介して3つの部材を接着する構成について説明したが、これに限定されるものではなく、4つ以上の部材を接着する構成であってもよい。
各実施形態によれば、光学系を保持する複数のレンズ保持枠を接着固定するレンズ鏡筒において、省スペースで固定部に接着固定することが可能なレンズ鏡筒を提供することができる。このため各実施形態によれば、小型のレンズ鏡筒、撮像装置、および、レンズ鏡筒の製造方法を提供することが可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
なお、本発明の実施形態におけるレンズユニットとは、複数のレンズの集合も1枚のレンズも意味する言葉である。
2、2a レンズ鏡筒
112 第2レンズ保持枠(第1鏡筒)
113 第3レンズ保持枠(第2鏡筒)
115 保持鏡筒(第3鏡筒)
116 挿通部材(固定部材)
117 第1接着部
118 第2接着部
102 レンズユニット(第1レンズユニット)
103 レンズユニット(第2レンズユニット)

Claims (14)

  1. 第1レンズユニット(102)を保持する第1鏡筒と、
    第2レンズユニット(103)を保持する第2鏡筒と、
    第3鏡筒と、
    第1接着部および第2接着部を用いて、前記第1鏡筒と前記第2鏡筒と前記第3鏡筒とを互いに固定する固定部材と、
    を有することを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記固定部材は、
    前記第1鏡筒に設けられ、前記第2鏡筒および前記第3鏡筒のそれぞれの孔部を挿通し、
    前記第1接着部を用いて前記第3鏡筒に接着され、前記第2接着部を用いて前記第2鏡筒に接着されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記固定部材は、前記第1鏡筒に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記固定部材は、前記第1鏡筒と一体的に形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記固定部材は、
    前記第3鏡筒に設けられ、前記第1鏡筒および前記第2鏡筒のそれぞれの孔部を挿通し、
    前記第1接着部を用いて前記第1鏡筒に接着され、前記第2接着部を用いて前記第2鏡筒に接着されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  6. 前記孔部の少なくとも一つは、前記第1レンズユニットと前記第2レンズユニットとを含む光学系の光軸から離れる方向に広がるテーパー形状を有する
    ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  7. 前記第1接着部と前記第2接着部は、前記固定部材の突出方向において重なるように設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  8. 前記固定部材の前記突出方向は、前記第1レンズユニットと前記第2レンズユニットとを含む光学系の光軸と直交する径方向である
    ことを特徴とする請求項7に記載のレンズ鏡筒。
  9. 前記固定部材の前記突出方向は、前記第1レンズユニットと前記第2レンズユニットとを含む光学系の光軸に沿った方向である
    ことを特徴とする請求項7に記載のレンズ鏡筒。
  10. 前記第1接着部および前記第2接着部はそれぞれ、紫外線硬化型接着剤を含む
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  11. 前記第1鏡筒は、前記第3鏡筒に対する傾きの調整が可能であり、
    前記第2鏡筒は、前記第1レンズユニットと前記第2レンズユニットとを含む光学系の光軸に沿った方向における平行偏芯が可能である
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
  12. 前記第1鏡筒の位置を調整する第1調整部材と、
    前記第2鏡筒の位置を調整する第2調整部材と、を更に有する
    ことを特徴とする請求項11に記載のレンズ鏡筒。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒と、
    前記レンズ鏡筒を介して形成された光学像を光電変換する撮像素子と、を有する
    ことを特徴とする撮像装置。
  14. 第1レンズユニットを保持する第1鏡筒と、第2レンズユニットを保持する第2鏡筒と、第3鏡筒とを有するレンズ鏡筒の製造方法であって、
    前記第1鏡筒に設けられた固定部材と前記第3鏡筒との間に第1接着部を塗布して硬化させるステップと、
    前記第1接着部の硬化後に、前記固定部材と前記第2鏡筒との間に第2接着部を塗布して硬化させるステップと、を有する
    ことを特徴とするレンズ鏡筒の製造方法。
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