JP2003337273A - 光学機器 - Google Patents

光学機器

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JP2003337273A
JP2003337273A JP2002144687A JP2002144687A JP2003337273A JP 2003337273 A JP2003337273 A JP 2003337273A JP 2002144687 A JP2002144687 A JP 2002144687A JP 2002144687 A JP2002144687 A JP 2002144687A JP 2003337273 A JP2003337273 A JP 2003337273A
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optical
optical axis
cam
roller
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JP2002144687A
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Shigeki Sato
佐藤  茂樹
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リードカム以外の非直線カムでも偏心コロに
て光学保持部材の傾き調整を容易に行なうことのできる
光学機器の提供。 【解決手段】 光学保持部材を保持するコロのコロ座に
入り込む部分が偏心している偏心コロを用いて傾き調整
を行なう際に、調整時に光学保持部材を偏心させずに行
なえるように片寄せ部材を配置し、実使用状態では片寄
せ部材を取り外せる構造としたことを特徴とした光学機
器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば偏心させた
摺動部材(以下カムフォロワーまたは、コロと称する)
によって光軸に対して光学系の一部又は全部を傾けるこ
とで光学に関しての調整を行う光学機器に関したもので
ある。
【0002】
【従来の技術】昨今の光学機器は、高倍率化、小型化が
進み、その分光学的に敏感度の高い光学系を採用せざる
をえなくなってきている。その際、製造誤差や、部品の
バラツキが無視できない影響を与えるようになってきて
いる為、いわゆる光学調整が必要になってきている。中
でも、光学系の一部を傾けさせ光学性能を満足するよう
に光学調整させる方法がもっともポピュラーであり、本
出願人の製品にもいくつか採用されている。
【0003】ここで、一般的な光学調整について図9、
図10を用いて簡単に説明する。
【0004】図9(A)は、光学系を傾ける時に用いら
れる偏心コロ104の拡大図である。
【0005】図9(C)において、光学調整用レンズ群
Lを保持している保持枠103には、その外周上に3箇
所等分にコロが嵌合するコロ座103aが設けられてい
る。この3箇所のコロ座103aのうち2箇所は偏心コ
ロ104が、他の1箇所は無偏心のコロ(不図示)がビ
ス105によって保持枠に保持される。101はカム環
で、周方向に3箇所のカム溝101aが設けられてい
る。102は案内筒であり周方向に3箇所、光軸に平行
な案内溝102aが設けられている。案内筒102はこ
の場合固定されているものとする。また、内周は保持枠
と嵌合摺動し、外周はカム環と嵌合摺動する。偏心コロ
104は、カム溝101aを摺動する円筒部104b、
案内溝102aを摺動する円筒部104c、コロ座10
3aに入り込む円筒部104dがあり、104c、10
4dは同心の円筒部であり104bは104c、104
dと偏心している。レンズ群Lを保持している保持枠1
03はカム環101の回転により、案内溝に沿って偏心
コロ104、無偏心コロ(不図示)が摺動し光軸方向に
移動する構成となっている。
【0006】光学調整は前記2箇所の偏心コロ104を
回転することで行う。図9(B)でその動作を説明す
る。図9(B)は図9(C)のコロ周辺の展開図であ
る。尚、偏心コロ104の偏心量はわかりやすくする為
に、拡大して表している。今、偏心方向が光軸方向(案
内溝102a方向)から90°回転した方向とした場
合、実際は図中太線で記載した位置に偏心コロ104は
存在できず、104bとカム溝101aの関係で、本来
あるべき太線位置から、104cと案内溝102aの関
係から光軸方向にx移動して点線で示した位置に存在し
ている。つまりカム溝101aに嵌合摺動する104b
の偏心によりカム溝101aの使用位置をずらすことで
光軸方向にx移動していることになる。尚、この移動量
xは偏心コロ104を回転し、カム溝と偏心方向の関係
を変えることで変化させることができる。回転の方法は
偏心コロに設けられた切り欠き部104aにマイナスド
ライバー等の工具を入れて回転させることで行ない、調
整終了後に偏心コロが回転しないようにビス105にて
固定する。以上の様に偏心コロを回転させることで保持
枠自体を傾けさせることができる。
【0007】次に、図10で他の実施例を表す。
【0008】図10(A)は光学系を傾ける時に用いら
れる偏心コロ114の拡大図である。
【0009】図10(C)において、光学調整用レンズ
群Lを保持している保持枠113には、その外周上に3
箇所等分にコロが光軸方向に嵌合するコロ座113aが
設けられている。この3箇所のコロ座113aのうち2
箇所は偏心コロ114が、他の1箇所は無偏心のコロ
(不図示)がビス115によって保持枠に保持される。
尚、偏心コロ114が入るコロ座113aは光軸に垂直
な方向に長い長穴溝形状となっている。111はカム環
で、周方向に3箇所のカム溝111aが設けられてい
る。112は案内筒であり周方向に3箇所、光軸に平行
な案内溝112aが設けられている。案内筒112はこ
の場合固定されているものとする。また、外周はカム環
と嵌合摺動する。偏心コロ114は、カム溝111aを
摺動する円筒部114b、案内溝112aを摺動する円
筒部114c、コロ座113aに入り込む円筒部114
dがあり、114b、114cは同心の円筒部であり1
14dは114b、114cに対し偏心している。レン
ズ群Lを保持している保持枠113はカム環111の回
転により、案内溝に沿ってコロが摺動し光軸方向に移動
する構成となっている。
【0010】光学調整は前記2箇所の偏心コロ114を
回転することで行なう。図10(B)でその動作を説明
する。図10(B)は図10(C)のコロ周辺の展開図
である。尚、偏心コロ114の偏心量はわかりやすくす
る為に、拡大して表している。今、偏心方向が光軸方向
(案内溝112a方向)とした場合、偏心コロ114の
偏心部114dはコロ座113aとともに光軸方向にy
だけ変位する。従ってその分保持枠を傾けることができ
る。
【0011】尚、この変位量yは偏心コロ114を回転
し、コロ座113aの光軸方向の位置を変化させること
で行なっている。その際に偏心コロ114の偏心量によ
って案内筒112の内周と保持枠113の外周との間の
ガタ内で保持枠113を片寄せする方向に変化する。し
かし、コロ座113aが長穴溝形状であることで片寄せ
の影響を少なくし、保持枠113はこじられないように
なっている。
【0012】偏心コロ114の回転の方法は偏心コロに
設けられた切り欠き部114aにマイナスドライバー等
の工具を入れて回転させることで行ない、調整終了後に
偏心コロが回転しないようにビス115にて固定する。
以上のように偏心コロ114を回転させることで保持枠
自体を傾けさせることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例の図9で説明した光学調整においては、カム溝の展開
形状が直線のリードカム溝であれば保持枠の位置によら
ず保持枠自体の傾き調整は可能で問題は生じないが、特
に高倍のズームレンズなどのカム溝の様に展開形状が非
直線のカム溝の場合では、そのカム溝の交角(光軸に対
する展開方向の角度)が保持枠の位置によって異なる
為、上記図9で説明した方法の光学調整を実施すると、
保持枠の傾き調整をしたポイントでは光学調整がなされ
光学性能が満足されるが、他の位置(例えば、ズームや
フォーカスによって光軸方向に保持枠が移動した位置)
に移動した場合では、カム溝の交角が変化し、カム溝に
嵌合摺動する偏心コロの偏心方向によっては、保持枠自
体の傾く方向がカム溝の使用位置によって変化してしま
うという問題が生じる。
【0014】また、上記図10で説明した方法の光学調
整では、カム溝の展開形状が非直線の場合でも保持枠の
位置によって傾きが変化することはないが、光学調整す
る際に、保持枠は案内筒と保持枠間のガタ内で片寄せさ
せる動きをする為、光軸に対して平行偏心方向にも移動
し軸ズレが発生してしまう。
【0015】従って、光学的な平行偏心の敏感度は低
く、傾きの敏感度の大きい光学系においてのみ光学調整
が可能であり、平行偏心敏感度も高い光学系の場合で
は、保持枠の傾き方向と、平行偏心方向が一致せず、保
持枠が傾くと同時に平行偏心もしてしまうため、傾き変
化によって光学性能を満足させようと調整を試みても傾
き成分と、平行偏心成分の合成で光学系に影響を及ぼす
ため、たまたま運良く調整できれば良いが、ほとんどの
場合調整に非常に手間取り、最悪は光学調整が不可能と
なる問題点が発生してしまう。
【0016】(発明の目的)本発明の目的は、カム溝の
展開形状が非直線であっても保持枠を傾けることで行な
う光学調整をカム溝の使用位置、保持枠の光軸方向の位
置によって変化させず、また平行偏心の光学敏感度が高
くても光学調整を容易に短時間に行なうことができるよ
うな光学機器の提供が目的である。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為、
本出願に係る第1の発明は、固定枠と、光学系を保持す
る保持枠と、該保持枠を光軸方向に進退させる為のカム
溝を周方向に少なくとも3本有するカム環と、保持枠を
光軸方向に案内する為の案内溝を有する案内筒を有し、
前記保持枠の周囲には少なくとも3箇所の座が形成さ
れ、前記カム溝と前記案内溝に嵌合摺動する略円筒状の
摺動部材が前記保持枠の座に入り込み保持されることで
該カム環の回転に伴って前記保持枠が前記固定枠に対し
光軸方向に進退し、前記摺動部材の少なくとも2つは、
カム溝、案内溝に嵌合する円筒部と前記保持枠の座に入
り込む円筒部とが偏心して形成され、該摺動部材を回転
させることで前記保持枠を光学機器の光軸に対して傾
け、光学調整を行う光学機器において、前記保持枠を案
内筒に光軸垂直方向に片寄せする片寄せ部材を有し、該
片寄せ部材が収納保持される収納部が前記保持枠に形成
されていることにより片寄せ部材の片寄せ方向を光軸垂
直方向に規制することができる。
【0018】本出願に係る第2の発明は、前記片寄せ部
材は、光学調整時のみ前記保持枠を片寄せし、実使用状
態では、片寄せしないように構成したことにより、実使
用時の保持枠を光軸方向に移動する際のトルクを増やす
ことなく、また、操作感の悪化を招くことなく目的を達
成できる。
【0019】本出願に係る第3の発明では、前記案内筒
と、カム環には、光学調整時と違う位置に前記保持枠が
位置する状態でほぼ一致する貫通穴が設けられており、
前記片寄せ部材は、弾性部材と摺動部材が一体となった
形状であり、光学調整時に前記保持枠を片寄せし、光学
調整終了後は保持枠を光軸方向に移動した際に前記穴よ
り前記片寄せ部材が取り出せることから、片寄せ部材自
身の弾性を利用して光学機器外に前記穴を通過して片寄
せ部材を外すことができ、また、摺動部があることか
ら、前記案内筒或いはカム環に打痕や傷等を付けること
はない。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施形
態に基づいて詳細に説明する。
【0021】図1は、本実施例のレンズのテレ端状態を
示す断面図である。
【0022】図2は、本実施例のレンズのワイド端状態
を示す断面図である。
【0023】図3は、片寄せ部材と3群鏡筒の断面図で
ある。
【0024】図4は、カム環の展開図である。
【0025】図5は、案内筒の展開図である。
【0026】図6は、5群鏡筒の嵌合部の展開図であ
る。
【0027】図7は、3群鏡筒の嵌合部の展開図であ
る。
【0028】図8は、WIDE状態から焦点距離を変化
させた際の展開図である。
【0029】本実施例は一眼レフカメラ用の像振れ補正
装置付交換望遠ズームレンズであり、第1図〜第9図に
おいて、LIは1群レンズ、LIIは2群レンズ、LI
IIは3群レンズ、LIVは4群レンズ、LVは5群レ
ンズ、LVIは6群レンズを表わす。図中1は固定筒
で、外面に振れ補正装置の作動のON、OFFを選択で
きるスイッチ部1a、フォーカスの操作をオートとマニ
ュアルに切り替える切り替えスイッチ部1b、三脚座の
設けてある三脚リング(不図示)の位置を決める為のピ
ン1c、カメラとの取り付け位相の指標である固定指標
1dが設けてある。2はマウントで、ビス2aで前記固
定筒1に固着されていると共に、ウラブタ3を保持し、
またカメラとの着脱用のストツパーピン2bを有してい
る。前記固定筒1はその外周部1eを持ち、該外周部1
eには距離窓部4を有すると共に、該外周部1eの内面
には段部1fと嵌合部1gを有し、該段部1fと嵌合部
1gにおいて、回転筒5を回転自在に保持している。該
回転筒5の先端には、コロ5aが外周部からネジ5bに
より固定されている。また、後端内周部に向っては、3
ケ所の突起部5cを有している。6は案内筒で固定筒1
にビス6aにて固定されている。ハッチングで示されて
いる7はフオーカスユニツトで、ビス7aにより前記案
内筒6に固着されている。尚、7は公知の超音波モータ
ーを含むフォーカスユニットであるため詳細な説明は省
略する。入出力はマニュアルフォーカス時は回転筒5の
回転を突起部5cによって回転力がフォーカスユニット
7に伝達され差動機構によって、出力部であるフォーカ
スキー7bを回転させる。一方オートフォーカス時には
電気回路8にて形成された信号によって超音波モーター
自体は駆動され、この入力により差動機構を介し出力部
であるフォーカスキー7bを回転するようにも構成され
ている。
【0030】9はフオーカス連絡筒で、前記案内筒6の
内周面6bと嵌合している。又、内周面に縦溝9bを有
し、前側先端部にはフローティングキー10が固定され
る固定部9cが設けられビス10aにて固定結合され
る。ピン9aは該フオーカス連絡筒9の外周面にネジ込
まれており、前記案内筒6の周穴6cで、スラスト規制
を受け、又、フォーカスキー7bの不図示の嵌合縦溝部
によって、回転規制を受けている。
【0031】11は1群鏡筒で前記1群レンズLIを保
持すると共に、直進筒12にコロ11aで固定される。
直進筒12は、その後端内面部にある嵌合部12aにお
いて、前記案内筒6と嵌合し、又、同時に後端内面部に
は直進キー12bがビス12cにより固着されている。
そして、該直進キー12bが前記案内筒6の外面直進溝
6dと嵌合することにより、案内筒6に対し直進自在に
保持されている。また、直進筒12には、その前半部に
カム溝12dを等分に3本有している。前側端部付近に
は操作環13がビス13aによって固定されている。操
作環13にはゴム部材で構成された操作部13bが設け
られている。また、フード取り付け用バヨネット13
c、フィルター取り付け部13eが設けられ、それぞれ
フード、フィルターの取り付けが可能に構成されてい
る。
【0032】14はフォーカス筒であり前側端部に内径
側に突出している全周突起14aが形成され、該全周突
起14aは操作環13の段部13d、及び直進筒12の
壁部12eによって挟持され、自在に回転可能である。
また、後側にはゴム部材で構成された操作部14c、光
軸方向に縦溝14bが設けられており、該縦溝14bに
は回転体5に固定されているコロ5aが入り込んでい
る。以上の構成によりフォーカス筒14は、操作環13
と共に光軸方向に進退し、フォーカス操作を14cで行
なわれると操作環に対し回転し、該回転は、縦溝部14
b、5aによってフォーカスユニット7に伝達される。
【0033】15はカム環で略大径部15aと小径部1
5bを持ち、該大径部15aは、前記案内筒6の内径に
嵌合保持されている。また、該大径部15aには第3図
に示したように、固定2群カム溝15c、3群カム溝1
5d、4群カム溝15e、5群カム溝15fが各々等分
に3本づつ設けれらている。又、小径部15bは、フオ
ーカスカム15gが周上に2本設けられている。
【0034】また、前端外周部は一段径が大きくなった
嵌合部15hがあり、該嵌合部15hの外面にはコロ1
5iがビス15jによって等分に3ケ所コロ座15kに
固定されている。コロ15iは、直進筒12のカム溝1
2dを貫通している。
【0035】16は振れ補正装置であり、2群レンズL
IIを保持し、外周には取り付け部16aを有し、該1
6aには固定コロ16bが周方向に等分3ケ所ビス16
cによって固定されている。
【0036】該振れ補正装置は公知のシフト駆動ユニッ
トで本出願人も特開平9−61878号公報等に詳しく
説明されているため駆動原理、駆動制御、構成等につい
ては省略する。
【0037】固定コロ16bは前記カム環15の大径部
15aに設けられた固定2群カム15cに係合すると同
時に、前記案内筒6に設けられた2群保持穴6eに係合
している。この為、該振れ補正装置16は前記案内筒6
に対して固定である。また、前記カム環15は大径部1
5aに設けられた固定2群カム15cと前記直進筒12
の前半部に設けられたカム溝12dの形状との2つの位
置要素により、回転位置とスラスト位置が決り、結局該
カム環15は前記操作環13の光軸方向に前後運動を行
う事により、回転繰出し動作を行う。15lは化粧環
で、前記カム環15の前端面に固着されている。
【0038】17は5群鏡筒で5群レンズLVを保持す
ると共に、嵌合部17aを持ち、前記カム環15の大径
部15aに嵌合保持されている。更に、該5群鏡筒17
の嵌合部17aには図6に示されるようにコロ17bが
ビス17cによって固定され、3群、4群の回転規制用
の案内溝17dが円周方向等分に3本づつ設けられてい
る。尚、17eは前記コロ17bが嵌入される座であ
り、同心状にビス17c用のタップ穴も設けてある。前
記5群鏡筒17の嵌合部17aに固定されたコロ17b
が前記カム環15の大径部15aに設けられた5群カム
15fと、前記案内筒6の直進溝6gに同時に係合して
いるので、前述のカム環15の回転繰出し動作によって
所定のズーム移動を光軸に対し非回転直進で行う事が出
来る。
【0039】18は公知の電磁絞りユニツトであり、3
群鏡筒19に固定されている。3群鏡筒19は、第3群
レンズLIIIを保持し、電磁絞りユニツト18の通電
のための可撓性回路基板(以降FLXと記す)を保持す
る保持板20が固定されている。3群鏡筒19は前記5
群鏡筒17に嵌合保持されると共に、3群コロ19aが
ビス19bで嵌合面に固定され、5群鏡筒17の嵌合部
17aに設けられた3、4群用案内溝17dと、前記カ
ム環15の大径部15aに設けられた3群カム15dに
同時に係合しているので、カム環15の回転繰出し動作
によって所定のズーム移動を光軸方向に非回転直進で移
動することができる。尚、3群コロ19aは円周方向に
3箇所等分に配置され、内2箇所は偏心コロである。
【0040】21は4群カム環で、小径部21aがあ
り、小径部21aにはフローティングカム21eが円周
方向に3箇所設けられ、コロ21bが入り込む座21c
がありビス21dによって固定されている。また、4群
カム環21は5群鏡筒17に嵌合保持され、前記コロ2
1bが前記5群鏡筒17の嵌合部17aに設けられた案
内溝17d(3群鏡筒のコロと同一の案内溝)とカム環
15の大径部15aに設けられた4群カム溝15eに同
時に係合しているので、前記3群鏡筒19と同様にカム
環15の回転繰出し動作によって所定のズーム移動を光
軸方向に非回転直進移動で移動することができる。
【0041】4群カム環の小径部内側には、レンズLI
Vを保持している4群鏡筒22が嵌合保持されており、
4群鏡筒22には円周方向にビス22cにて固定された
フローティングコロ22a、軸ビス22dにて固定され
たコロ22b(2箇所)があり、それぞれ4群カム環2
1の小径部21aに設けられたフローティングカム21
eに係合している。また、フローティングコロ22aは
フォーカス連絡筒9と一体のフローティングキー10の
縦溝部(不図示)に係合している。従って4群レンズL
IVはズーム操作ではカム環15と5群鏡筒17の関係
で4群カム環21が直進移動することで移動し、フォー
カス操作ではフローティングカム21eとフローティン
グキー10の関係で光軸方向に回転繰出しする。
【0042】23は6群鏡筒で6群レンズVIを保持す
ると共に、カム環15の小径部15bの内面に嵌合保持
されると共に、6群鏡筒23の嵌合部に軸ビス23bに
て固定されたコロ23a、軸ビス23cにて固定された
コロピン23dがあり、カム環15のフオーカスカム1
5gとフオーカス連絡筒9の内周面の縦溝9bと係合し
て光軸方向に位置決めされる。
【0043】24は振動検知手段であるジャイロセンサ
ーでありここで検知された情報を元振れ補正装置16の
制御を行なっている。
【0044】次にズーム動作の説明をすると、上記構成
に於て、ズーミング操作のために前記操作環13をワイ
ド端からテレ端に引き出すと、前述のように1群鏡筒1
1は同量だけ直進移動し、同時にカム環15は直進筒1
2のカムと2群コロ6によって光軸方向に回転しながら
繰り出す。又、前記カム環15の回転繰り出しにより5
群鏡筒17は直進移動を行ない、同時に3群鏡筒19、
4群カム環21も同時に直進移動を行なう。
【0045】一方6群鏡筒23は、前述の通りフオーカ
ス固定の状態では、フオーカスキーに連なる前記フオー
カス連絡筒9の縦溝9bにより、その回転規制を受けて
いるので直進移動を行なう。
【0046】次に、光学調整について説明する。本レン
ズ鏡筒においてはワイド端の状態で3群の傾き調整を行
なっている。この傾き調整は前述の図10で説明した偏
心コロを用いることで行なう。図3、図7は3群鏡筒の
断面図と展開図である。
【0047】3群鏡筒19には、その外周上に3箇所等
分にコロが光軸方向に嵌合するコロ座19c、19dが
設けられている。このうち2箇所は偏心コロ(図10の
114と同様)が、他の1箇所は無偏心のコロがビス1
9bによって3群鏡筒19に保持される。尚、偏心コロ
が入るコロ座19dは光軸に垂直な方向に長い長穴溝形
状となっている。
【0048】また、3群鏡筒19には外周上にコロ座1
9c、19dと同位相に穴19eが設けられ、組み込み
の際に、片寄せ部材30が入り込むことで3群鏡筒19
自体を片寄せしている。尚、片寄せ部材30は、摺動部
材31と弾性部材32が一体となっており、組み込みの
際には弾性部材32(実施例においてはコイルバネ)に
よって付勢されている。
【0049】今、片寄せ部材30を穴19eに入れた状
態で組み込みを行なう。3群コロ19aはそれぞれ5群
鏡筒17の案内溝17d、カム環15のカム溝15d、
案内筒6の穴6hを貫通して外周部より組み込み、ビス
19bで固定する(但し偏心コロを工具で回転できる程
度の保持力)。そして他の鏡筒の組み込みが終了した
後、偏心コロを回転させて3群鏡筒19の傾き調整を行
なう。
【0050】この時に、偏心コロを回転させていくと片
寄せ部材30と、3群鏡筒19の5群鏡筒17との摺動
当接部19fにより3群鏡筒19自体が偏心できない状
態で傾きが変化する。具体的には、偏心コロの回転に伴
って偏心コロがコロ座(長穴形状)19d内で長穴方向
にズレながら回転する。従って3群鏡筒19は偏心しな
いで傾きのみを変化させることができるため、光軸の偏
心敏感度の高いレンズであっても傾き調整が行ないやす
い。
【0051】次にこのままレンズ鏡筒の組み立てを続け
るとズームトルクが非常に重いレンズとなってしまう
為、光学調整終了後にカム環をわずかに回転繰り出しさ
せる。その状態の展開透視図が図8である。今ワイド端
からこの図の状態になったとき、弾性部材30と3群鏡
筒19e、案内筒6の穴6j、カム環15の2群用のカ
ム溝15c、5群鏡筒17の穴17fが重なる。従って
3群鏡筒と5群鏡筒間で付勢力を発生させていた片寄せ
部材の弾性部材が外周側のみ開放されるため、片寄せ部
材自体がこの図状態のときに外に飛び出すことができ
る。以上の構成としたことで、片寄せ部材によるトルク
を無くすことができるが光学性能はそのまま維持され
る。
【0052】尚、本実施例においてはバネによる弾性部
材を用いた片寄せ部材を用いたが、他の方法を用いても
問題ない。また、請求項で言う案内筒は本実施例におい
ては5群鏡筒であり、カム環の穴は2群用のカム溝を兼
用している。もちろん他の穴を設けてもよいことは言う
までもない。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、カム溝の展開形状が非
直線であっても保持枠を傾けることで行なう光学調整を
カム溝の使用位置、保持枠の光軸方向の位置によって変
化させず、また平行偏心の光学敏感度が高くても光学調
整を容易に短時間に行なうことができる。
【0054】また、実使用状態では、操作トルクを軽減
できる構成としたことで違和感の無い操作を行なうこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のレンズのテレ端状態を示す断面図で
ある。
【図2】本実施例のレンズのワイド端状態を示す断面図
である。
【図3】片寄せ部材と3群鏡筒のA−A断面図である。
【図4】カム環の展開図である。
【図5】案内筒の展開図である。
【図6】5群鏡筒の嵌合部の展開図である。
【図7】3群鏡筒の嵌合部の展開図である。
【図8】WIDE状態から焦点距離を変化させた際の展
開図である。
【図9】偏心コロを用いた光学調整を表した従来例。
【図10】偏心コロを用いた光学調整を表した第二の従
来例。
【符号の説明】
1 固定筒 6 案内筒 12 直進筒 15 カム環 19 3群鏡筒

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定枠と、光学系を保持する保持枠と、
    該保持枠を光軸方向に進退させる為のカム溝を周方向に
    少なくとも3本有するカム環と、保持枠を光軸方向に案
    内する為の案内溝を有する案内筒を有し、前記保持枠の
    周囲には少なくとも3箇所の座が形成され、前記カム溝
    と前記案内溝に嵌合摺動する略円筒状の摺動部材が前記
    保持枠の座に入り込み保持されることで該カム環の回転
    に伴って前記保持枠が前記固定枠に対し光軸方向に進退
    し、前記摺動部材の少なくとも2つは、カム溝、案内溝
    に嵌合する円筒部と前記保持枠の座に入り込む円筒部と
    が偏心して形成され、該摺動部材を回転させることで前
    記保持枠を光学機器の光軸に対して傾け、光学調整を行
    う光学機器において、 前記保持枠を案内筒或いはカム環に対し光軸垂直方向に
    片寄せする片寄せ部材を有し、該片寄せ部材が収納保持
    される収納部が前記保持枠に形成されていることを特徴
    とした光学機器。
  2. 【請求項2】 前記片寄せ部材は、光学調整時のみ前記
    保持枠を片寄せし、実使用状態では、片寄せしないよう
    に構成したことを特徴とした請求項1記載の光学機器。
  3. 【請求項3】 前記案内筒と、カム環には、光学調整時
    と違う位置に前記保持枠が位置する状態でほぼ一致する
    貫通穴が設けられており、前記片寄せ部材は、弾性部材
    と摺動部材が一体となった形状であり、光学調整時に前
    記保持枠を片寄せし、光学調整終了後は保持枠を光軸方
    向に移動した際に前記穴より前記片寄せ部材が取り出せ
    ることを特徴とした請求項1、2記載の光学機器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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