JP6700575B2 - 回路装置、光検出器、物体検出装置、センシング装置、移動体装置、光検出方法、及び物体検出方法 - Google Patents

回路装置、光検出器、物体検出装置、センシング装置、移動体装置、光検出方法、及び物体検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、回路装置、光検出器、物体検出装置、センシング装置、移動体装置、光検出方法、及び物体検出方法に係る。
従来、発光素子を発光させて光を投光し、物体で反射された光を受光素子で受光し、発光素子での発光タイミングと受光素子での受光タイミングとに基づいて該物体までの距離を求める技術が知られている(例えば特許文献1〜5参照)。
しかしながら、特許文献1〜5に開示されている技術では、受光素子での受光タイミングを精度良く検出することに関して改善の余地があった。
本発明は、受光素子の出力電流に基づく電圧信号にアンダーシュートを発生させる波形処理回路と、前記アンダーシュートが発生した前記電圧信号を、閾値を基準に二値化する二値化回路と、を備え、前記波形処理回路は、増幅回路と、該増幅回路の後段に設けられたフィルタ回路と、を含み、前記フィルタ回路は、前記電圧信号に前記アンダーシュートが発生してからグラウンドレベルに復帰するまでの時間を前記電圧信号のリンギングの整定時間よりも長くする回路装置である。
本発明によれば、受光素子での受光タイミングを精度良く検出することができる。
一実施形態に係る物体検出装置の概略構成を示す図である。 図2(A)は、投光光学系、同期系を説明するための図であり、図2(B)は、受光光学系を説明するための図であり、図2(C)は、LDから反射ミラーまでの光の光路、及び反射ミラーから時間計測用PDまでの光の光路を概略的に示す図である。 図3(A)及び図3(B)は、それぞれPD出力検出部44、56の構成の具体例を示す図である。 図4(A)及び図4(B)は、それぞれ光検出器の構成の具体例を示す図である。 図5(A)及び図5(B)は、それぞれ比較例1、実施例1の受光信号波形(ノイズを含む)を示す図である。 図6(A)及び図6(B)は、それぞれ比較例1、実施例1の負帰還回路の回路構成を示す図である。 図7(A)は、比較例2の受光信号波形を示す図であり、図7(B)は、比較例2の負帰還回路の回路構成を示す図である。 図8(A)は、実施例2の受光信号波形を示す図であり、図8(B)は、実施例2の負帰還回路の回路構成を示す図である。 図9(A)は、実施例3の受光信号波形を示す図であり、図9(B)は、実施例3の負帰還回路の回路構成を示す図である。 図10(A)は、実施例4の受光信号波形を示す図であり、図10(B)は、実施例4の負帰還回路の回路構成を示す図である。 図11(A)は、実施例5の負帰還回路の回路構成を示す図であり、図11(B)は、実施例5の発光パルスの半値全幅の変化に対するアンダーシュート量の変化を表すグラフである。 図12(A)は、実施例6の発光パルスの立上がり時間と立下り時間を示す図であり、図12(B)は、実施例6の受光信号の立上がり時間と立下り時間を示す図である。 実施例7において、最大値が異なる複数の受光信号間での時間計測誤差について説明するための図である。 センシング装置を説明するための図である。 ハイパスフィルタの他の例を示す図である。
以下に、本発明の一実施形態の物体検出装置100について、図1〜図13を参照して説明する。
図1には、物体検出装置100の概略的構成がブロック図にて示されている。
物体検出装置100は、物体(例えば先行車両、停車車両、構造物、歩行者等)の有無や、該物体までの距離等を検出する走査型レーザレーダである。物体検出装置100は、一例として、移動体としての車両(例えば自動車)に搭載され、例えば自動車のバッテリ(蓄電池)から電力の供給を受ける。
物体検出装置100は、発光素子としてのLD10(レーザダイオード)、LD駆動部12、投光光学系20、受光光学系30、光検出器40、時間計測部45、測定制御部46、物体認識部47などを備えている。
LD10は、端面発光レーザとも呼ばれ、LD駆動部12(ドライブ回路)により駆動され、レーザ光を射出する。LD駆動部12は、測定制御部46から出力されるLD駆動信号(矩形パルス信号)を用いてLD10を点灯(発光)させる。LD駆動部12は、一例として、LD10に電流を供給可能に接続されたコンデンサ、該コンデンサとLD10との間の導通/非導通を切り替えるためのトランジスタ、該コンデンサを充電可能な充電手段等を含む。測定制御部46は、自動車のECU(エンジンコントロールユニット)からの測定制御信号(測定開始信号や測定停止信号)を受けて測定開始や測定停止を行う。
図2(A)には、投光光学系20、同期系50が模式的に示されている。図2(B)には、受光光学系30が模式的に示されている。以下では、図2(A)等に示されるZ軸方向を鉛直方向とするXYZ3次元直交座標系を適宜用いて説明する。
投光光学系20は、図2(A)に示されるように、LD10からの光の光路上に配置されたカップリングレンズ22と、該カップリングレンズ22を介した光の光路上に配置された反射ミラー24と、該反射ミラー24で反射された光の光路上に配置された偏向器としての回転ミラー26と、を含む。ここでは、装置を小型化するために、カップリングレンズ22と回転ミラー26との間の光路上に反射ミラー24を設けて光路を折り返している。
そこで、LD10から出射された光は、カップリングレンズ22により所定のビームプロファイルの光に整形された後、反射ミラー24で反射され、回転ミラー26でZ軸周りに偏向される。
回転ミラー26でZ軸周りの所定の偏向範囲に偏向された光が投光光学系20から投射された光、すなわち物体検出装置100から投光された光である。
回転ミラー26は、回転軸(Z軸)周りに複数の反射面を有し、反射ミラー24からの光を回転軸周りに回転しながら反射(偏向)することで該光により上記偏向範囲に対応する有効走査領域を水平な1軸方向(ここではY軸方向)に1次元走査する。ここでは、偏向範囲、有効走査領域は、物体検出装置100の+X側である。以下では、回転ミラー26の回転方向を「ミラー回転方向」とも呼ぶ。
回転ミラー26は、図2(A)から分かるように、反射面を2面(対向する2つの面)有しているが、これに限らず、1面でも3面以上でも良い。また、少なくとも2つの反射面を設け、回転ミラーの回転軸に対して異なった角度で傾けて配置して、走査・検出する領域をZ軸方向に切り替えることも可能である。
すなわち、LD10、LD駆動部12及び投光光学系20を含んで、光により有効走査領域を走査する光走査系200が構成されている(図1参照)。
受光光学系30は、図2(B)に示されるように、投光光学系20から投射され有効走査領域内にある物体で反射(散乱)された光を反射する回転ミラー26と、該回転ミラー26からの光を反射する反射ミラー24と、該反射ミラー24からの光の光路上に配置され、該光を後述する時間計測用PD42に結像させる結像光学系と、を含む。
図2(C)には、LDから反射ミラー24までの光路と、反射ミラー24から時間計測用PD42までの光路が示されている。
図2(C)から分かるように、投光光学系20と受光光学系30は、Z軸方向に重なるように配置されており、回転ミラー26と反射ミラー24は、投光光学系20と受光光学系30で共通となっている。これにより、物体上におけるLDの照射範囲と時間計測用PD42の受光可能範囲の相対的な位置ずれを小さくでき、安定した物体検出を実現できる。
そこで、投光光学系20から投射され物体で反射(散乱)された光は、回転ミラー26、反射ミラー24を介して結像光学系に導かれ、該結像光学系により時間計測PD42に集光する(図2(B)参照)。図2(B)では、装置を小型化するために、回転ミラー26と結像光学系との間に反射ミラー24を設けて光路を折り返している。ここでは、結像光学系は2枚のレンズ(結像レンズ)で構成されているが、1枚のレンズとしても良いし、3枚以上のレンズとしても良いし、ミラー光学系を用いても良い。
光検出器40は、図2(B)及び図1に示されるように、投光光学系20から投射され有効走査領域内にある物体で反射(散乱)された光を受光光学系30を介して受光する受光素子としての時間計測用PD42(フォトダイオード)と、該時間計測用PD42の出力電流に基づく電圧信号である受光信号を検出(二値化)する回路装置としてのPD出力検出部44と、を含む。
PD出力検出部44は、図3(A)に示されるように、波形処理回路としての波形処理回路60、二値化回路70などを含む。
波形処理回路60は、時間計測用PD42からの出力電流(電流値)を電圧信号(電圧値)に変換する電流電圧変換器60a(例えばTIA:トランスインピーダンスアンプ)と、該電流電圧変換器からの電圧信号を増幅する信号増幅器60b(例えばVGA:高リニアリティアナログ可変利得アンプ)とを有する(図4(A)及び図4(B)参照)。なお、図4(A)では波形処理回路60の一例が符号60−1で示され、図4(B)では波形処理回路60の他の例が符号60−2で示されている。
二値化回路70は、信号増幅器60bからのアナログの電圧信号(出力電圧)を閾値電圧を基準に二値化し、その二値化信号(デジタル信号)を検出信号として時間計測部45に出力する。
同期系50は、図2(A)及び図1に示されるように、LD10から出射されカップリングレンズ22を介して反射ミラー24で反射された光であって回転ミラー26で偏向され反射ミラー24で再び反射された光の光路上に配置された同期レンズ52と、該同期レンズ52を介した光の光路上に配置された受光素子としての同期検知用PD54と、該同期検知用PD54の出力電流に基づく電圧信号である受光信号を検出する回路装置としてのPD出力検出部56と、を含む。
反射ミラー24は、上記偏向範囲に対して回転ミラー26の回転方向上流側に配置され、回転ミラー26で上記偏向範囲の上流側に偏向された光が入射される。そして、回転ミラー26で偏向され反射ミラー24で反射された光が同期レンズ52を介して同期検知用PD54に入射される。このとき、同期検知用PD54からの出力電流がPD出力検出部56に送られる。
PD出力検出部56は、図3(B)に示されるように、PD出力検出部44と同様に、波形処理回路60、二値化回路70などを含んで構成される。
なお、反射ミラー24は、上記偏向範囲に対して回転ミラー26の回転方向下流側に配置されても良い。そして、回転ミラー26で偏向され反射ミラー24で反射された光の光路上に同期系50が配置されても良い。
回転ミラー26の回転により、該回転ミラー26の反射面で反射された光が同期検知用PD54で受光される度に同期検知用PD54から電流が出力される。すなわち、同期検知用PD54からは定期的に電流が出力されることになる。
このように回転ミラー26からの光を同期検知用PD54に照射するための同期点灯を行うことで、同期検知用PD54での受光タイミングから、回転ミラー26の回転タイミングを得ることが可能となる。
そこで、LD10を同期点灯してから所定時間経過後にLD10をパルス点灯することで有効走査領域を光走査することができる。すなわち、同期検知用PD54に光が照射されるタイミングの前後期間にLD10をパルス点灯することで有効走査領域を光走査することができる。
ここで、時間計測や同期検知に用いる受光素子としては、上述したPD(Photo Diode)の他、APD(Avalanche Photo Diode)、ガイガーモードAPDであるSPAD(Single Photon Avalanche Diode)等を用いることが可能である。APDやSPADは、PDに対して感度が高いため、検出精度や検出距離の点で有利である。
PD出力検出部56は、同期検知用PD54からの出力電流に基づく電圧信号である受光信号を検出(二値化)すると、同期信号(二値化信号)を測定制御部46に出力する。
測定制御部46は、PD出力検出部56からの同期信号に基づいてLD駆動信号を生成し、該LD駆動信号をLD駆動部12及び時間計測部45に出力する。
すなわち、LD駆動信号は、同期信号に対して遅延した発光制御信号(周期的なパルス信号)である。
LD駆動信号がLD駆動部12に入力されると、LD駆動部12からLD10に駆動電流が印加され、LD10から発光パルスが出力される。なお、LD10の安全性やLD10の耐久性の観点からLD10の発光のデューティが制限されるため、発光パルスはパルス幅が狭い方が望ましく、該パルス幅は、一般に10ns〜数十ns程度に設定される。また、パルス間隔は一般に数十μ秒程度である。
PD出力検出部44は、時間計測用PD42からの出力電流を電圧信号に変換し、増幅し、二値化し、その二値化信号(デジタル信号)を検出信号として時間計測部45に出力する。
時間計測部45は、測定制御部46からのLD駆動信号の入力タイミングとPD出力検出部44からの検出信号(二値化信号)の立上りタイミングと立下りタイミングとの間の所定タイミング(例えば立上がりタイミングと立下がりタイミングとの中間のタイミング)との時間差を求め、該時間差を時間計測結果として測定制御部46に出力する。
測定制御部46は、時間計測部45からの時間計測結果を距離に変換することで物体までの往復距離を算出し、該往復距離の1/2を距離データとして物体認識部47に出力する。
物体認識部47は、測定制御部46からの1走査もしくは複数の走査で取得した複数の距離データに基づいて、どこに物体があるかを認識し、その物体認識結果を測定制御部46に出力する。測定制御部46は、該物体認識結果をECUに転送する。
ECUは、転送された物体認識結果に基づいて、例えば自動車の操舵制御(例えばオートステアリング)、速度制御(例えばオートブレーキ)等を行う。
図4(A)及び図4(B)には、それぞれ本実施形態の光検出器の波形処理回路60の具体例である波形処理回路60−1、60−2が示されている。
波形処理回路60−1は、図4(A)に示されるように、電流電圧変換器60a、信号増幅器60bを含む。
時間計測用PD42で受光されると物体からの反射光パルスが、時間計測用PD42で受光量が電流値に変換され、該電流値が出力電流として波形処理回路60−1に入力される。波形処理回路60−1では、入力された電流値が電流電圧変換器60aで電圧値に変換され、該電圧値が信号増幅器60bで増大され、受光信号(出力電圧)として出力される。
この際、信号増幅器60bとして負帰還の機能を有する、例えばオペアンプOAを含む非反転増幅回路(負帰還回路)を用い、その増幅度を小さくとることにより、帰還が強くかかり、受光信号にアンダーシュート及びオーバーシュートが生じる。物体からの反射光パルスは、発光パルスと略同一の波形を有しており、そのパルス幅は上述のように10ns〜数十nsである。この反射光パルスに十分速く応答できること(高速応答性)が「回路装置」や「光検出器」には望まれる。なお、非反転増幅回路(負帰還回路)に代えて、受光信号に少なくともアンダーシュートを発生させる反転増幅回路(正帰還回路)を用いても良い。
コストなどを考慮すると、波形処理回路60−1の現実的な周波数帯域としては、数十MHz〜百数十MHz程度が好ましい。また、波形処理回路60−1における信号増幅率が高いほど太陽光などの外乱や内部ノイズに対して検出エラーが起きにくくなるため、信号増幅率は大きい方が良く、一般に5倍以上が望ましい。これらの周波数帯域と増幅率の要求から、オペアンプ(例えばVGA)としてはGB積(Gain Band width product:利得帯域幅積)が大きい(約500MHz以上)ものを用いることが望ましい。
アンダーシュート、オーバーシュートが起きる原理は、質点、ばね、減衰器で構成される位置制御の系において、ばね定数を大きくしすぎる(帰還を強くかけすぎる)と、定常位置から行き過ぎたり(オーバーシュート)戻ったり(アンダーシュート)を繰り返し、減衰振動をしながら定常位置に落ち着く、という現象と同様の原理である。
一方、図4(B)に示される波形処理回路60−2は、電流電圧変換器60a、信号増幅器60bに加えてハイパスフィルタ60cを含む。
波形処理回路60−2では、波形処理回路60−1と同様に時間計測用PD42からの電流値(出力電流)が電流電圧変換器60aで電圧値に変換され、該電圧値が信号増幅器60bで増幅され、受光信号として出力される。
そして、この増幅後の電圧値(受光信号)をハイパスフィルタ60cに通すことによってアンダーシュートを誘発する。これは、本来なだらかにグラウンドレベルに戻っていく受光信号のうち、低周波成分だけをカットすることによって急峻な信号を実現する方法であり、この方法では、信号増幅器60bでアンダーシュートを起こしても良いが起こさなくても良い。
図5(A)には比較例1の受光信号波形が示され、図5(B)には本実施形態の実施例1の受光信号波形が示されている。
図5(A)に示される比較例1の受光信号波形は、アンダーシュートを発生させない場合に、ノイズが乗った5つの受光信号の波形と、受光信号毎に計測される受光時刻2(該受光信号の立下りが閾値電圧と一致するタイミング)のシミュレーション結果である。ノイズは白色ノイズとした。アンダーシュートを発生させない場合、受光信号(出力電圧)の立下りが遅く(緩やかであり)、ノイズに起因するゆらぎにより、受光時刻2の計測誤差が大きくなることがわかる。
図5(B)に示される実施例1の受光信号波形は、アンダーシュートを発生させた場合に、ノイズが乗った5つの受光信号の波形と、受光信号毎に計測される受光時刻2のシミュレーション結果である。
結果として、実施例1では、比較例1と比較して、受光信号の立下りが速く(急であり)、ノイズに起因するゆらぎを抑制でき、受光時刻2の計測誤差を小さくできることがわかる。
比較例1では、5回の測定での測定誤差が11ns(距離に換算すると1.6m)であるのに対し、実施例1の場合には、5回の測定での測定誤差は3ns(距離に換算すると0.5m)となる。
図5(A)に示される受光信号波形(比較例1)、図5(B)に示される受光信号波形(実施例1)は、それぞれ図6(A)、図6(B)に示される負帰還回路60b−1、60b−2にFWHM(半値全幅)=10ns、ピーク電圧10mVの釣鐘型パルスを入力して得られる波形にノイズが重畳されたものである。つまり、比較例1、実施例1の受光信号波形は、それぞれ図4(A)、図4(B)に示される負帰還回路60b−1、60b−2を、図2(A)に示される信号増幅器60bとして用いた場合をシミュレートした結果である。
各負帰還回路は、一端が接地され又は該一端にバイアス電圧が印加され、他端がオペアンプOAの−の入力端に接続された抵抗R1と、オペアンプOAにそれぞれ並列に接続された抵抗R2及びコンデンサCとを有している。オペアンプOAの+の入力端には、電流電圧変換器60aからの電圧値が入力される。なお、各負帰還回路において、コンデンサCは、必須ではない。
この場合、R2/R1が小さいほど増幅度(負帰還)が弱くなり、アンダーシュート量が大きくなる。
比較例1では、C=10pF、R1=51Ω、R2=1kΩとされている。実施例1では、C=0.5pF、R1=510Ω、R2=3kΩとされている。
実施例1は、R2/R1が比較的小さく、アンダーシュート量が大きくなる。一方、比較例1では、R2/R1が比較的大きく、アンダーシュート量が略0である。
また、受光信号を検出(二値化する)する基準となる「閾値電圧」は、比較例1及び実施例1のいずれも30mVとなっており(図5(A)及び図5(B)参照)、同条件(入力される反射光パルスと閾値電圧が同じ場合)での時間計測結果の精度が実施例1の方が比較例1よりも高いことがわかる。「閾値電圧」は、外来ノイズの大きさ等を考慮して決定され、一般的に数十mV程度である。つまり、「閾値電圧」は、外来ノイズを誤検知するのを防ぐためグラウンドレベルよりもある程度大きいことが好ましく、また受光信号を検出(二値化)して検出信号(二値化信号)の立上がりと立下りの間の所定タイミング(例えば中間タイミング)を受光タイミングとするような場合は精度を上げるために極力小さい値に設定されることが好ましい。従って、閾値電圧の適正な値は、自ずと決まってくる。
図7(A)、図7(B)には、比較例2の受光信号波形、負帰還回路60b−3が示されている。比較例2のように、負帰還を用いた増幅回路において、増幅率(増幅度)を大きくしすぎたり入力信号に対して回路の周波数帯域を狭くしすぎたりすると(例えば増幅率21倍、周波数帯域12MHz、図7(B)参照)、帰還が強くなりアンダーシュートが起こらない(図7(A)参照)。
比較例2では、C=10pF、R1=51Ω、R2=1kΩとされている。
図8(A)、図8(B)には、実施例2の受光信号波形、負帰還回路60b−4が示されている。実施例2のように増幅率(増幅度)を小さくしすぎたり入力信号に対して回路の周波数帯域を広くしすぎると(増幅率7倍、帯域90MHz、図8(B)参照)アンダーシュート後のリンギングが大きくなってしまい、大きい入力信号が入った時に信号立下り後に再び閾値を超えてしまう(図8(A)参照、)。
実施例2では、C=0.5pF、R1=510Ω、R2=3kΩとされている。
図8(A)の受光信号波形は、図8(B)の負帰還回路にFWHM=10ns、ピーク電圧30mVの釣鐘型パルスを入力したときの波形である。信号立下り後に再び受光信号が閾値を超えてしまった場合、パルスの誤検知によって、物体認識部47で二つ目の物体として認識されてしまう。
そこで、増幅回路の周波数帯域と増幅率の関係を、入力信号(電圧信号)の周波数成分に対して適切に設定することで、アンダーシュートによる時間計測精度の向上とパルスの誤検知の抑制を両立できる。
その具体例が、実施例3の受光信号波形、負帰還回路60b−5として、図9(A)、図9(B)に示されている。実施例3では、図9(A)に示されるように、アンダーシュート後のリンギングを抑えた受光波形を得ることでパルスの誤検知を抑制することができる。
実施例3では、C=1pF、R1=51Ω、R2=1kΩとされている。
図9(A)に示される受光信号波形は、例えば図9(B)の負帰還回路60b−5を、図2(A)に示される波形処理回路60の信号増幅器60bとして用い、半値全幅15nsの釣鐘型のパルス信号を入力したときに得られる。図9(B)の負帰還回路60b−5はオペアンプにGB積750MHz、スルーレート280V/usのものを用いて、増幅率21倍、帯域80MHzの非反転増幅回路を構成したものである。
前述のように、受光信号波形にアンダーシュートを起こさせた場合、リンギングによるパルスの誤検知が起こり得るという問題がある。
このパルスの誤検知を防ぐためにリンギングそのものを抑えると、アンダーシュートの効果が弱くなり時間計測精度向上(距離測定精度向上)の効果が小さくなる恐れがある。
そこで、本実施形態の実施例4では、図10(A)に示される受光信号波形のように、アンダーシュート発生時からリンギングが収まるまでの時間である整定時間(アンダーシュート発生時からリンギングの振幅が受光信号の最大振幅の5%以下になるまでの時間)よりも、アンダーシュート発生時からグラウンドレベルに復帰までの時間の方が長い波形を実現することで、パルスの誤検知の抑制とアンダーシュートによる時間計測精度向上(距離測定精度の向上)を両立させることができる。
これは具体的には、例えばアンダーシュートを誘起する信号増幅器の後段に時定数の長いハイパスフィルタを設けて低周波成分をカットすることにより、グラウンドへの放電を遅らせることで実現できる。
実施例4の原理説明を行うと、図10(A)の受光信号波形は、図8(B)の負帰還回路60b−4の後段にハイパスフィルタHPF1が設けられた波形処理回路60−2aから得られたものであり、図8(A)の受光信号をハイパスフィルタHPF1に入力して得られた信号とみなせる。ハイパスフィルタHPF1は微分回路として動作するため、図10(A)の受光信号波形は図8(A)の受光信号波形に比べて位相が進む。このため、負帰還回路60b−4の出力信号1(ハイパスフィルタHPF1の入力信号と同じ信号)が立ち下りきるまでに、ハイパスフィルタHPF1の出力信号2は、出力信号1よりも大きく立ち下がる。この結果、受光信号のリンギング時の最大値を閾値電圧以下とすることができる。
実施例4では、負帰還回路60b−4において、C1=0.5pF、R1=510Ω、R2=3kΩとされている。
信号が立ち下がりきった後は、ハイパスフィルタHPF1への入力信号の変化はそれまでに比べて小さいため出力信号はその影響を大きくは受けず、ハイパスフィルタHPF1の時定数に従う放電の上にリンギングが乗る波形となる。
図10(A)の受光信号波形は、図8(B)の負帰還回路60b−4の後段にコンデンサC2(例えば30pF)及び抵抗R3(500Ω)ハイパスフィルタHPF1が設けられた回路(増幅率7倍、周波数帯域90MHz、図10(B)参照)を用いて得られるものであり、これにより、リンギングの大きい実施例2(図8(A)参照)の場合と同等の応答速度(図8(B)では(Tr、Tf)=(5.9ns、4.4ns)、図10(B)では(Tr、Tf)=(5.5ns、3.6ns))を保ちながらパルスの誤検知を防止することができる。
実施例2、4では、入力パルスとして半値幅10nsの釣鐘型パルスを用いている。
ここで、Tr、Tfは、それぞれ、立上り時間(受光信号がピーク電圧の10%になってから90%になるまでの時間)、立下り時間(受光信号がピーク電圧の90%になってから10%になるまでの時間)である。
図10に示される実施例4の負帰還回路60b−6は、「増幅率6倍、帯域90MHzの非反転増幅回路+時定数15nsのハイパスフィルタHPF」の構成である。
実施例4では、リンギングそのものを抑えずにパルスの誤検知を抑制できる構成のため、特に急峻な立下り波形を得ることができ、時間計測精度の向上に非常に有利である。
次に、図11(A)及び図11(B)を参照して、実施例5について説明する。
図11(B)は、釣鐘型の発光パルスがLD10から出力され、その反射光パルスの受光量に応じた電圧値が、図11(A)に示される負帰還回路60b−7としての非反転増幅回路(増幅率7倍、帯域85MHz)に入力されたときの応答をシミュレーションした結果であり、横軸に発光パルスの半値全幅[ns]、縦軸にアンダーシュート量[%]をとったグラフである。
実施例5では、R1=500Ω、R2=3kΩとされている。なお、実施例5の負帰還回路60b−7では、コンデンサが設けられていない。
具体的には、発光パルスとしてピーク出力10mV、正弦波の半周期(0[rad]〜π[rad])のパルスを用い、半値全幅(π/12[rad]〜5π/12[rad]にかかる時間)を変化させたときのアンダーシュート量[%]をシミュレートした。
ここで、アンダーシュート量は、「グラウンドレベルとアンダーシュートのピーク値の差を60mV(発光パルスのピーク値10mVと負帰還回路60b−7の増幅率6倍をかけたもの)で割ったものに100をかけて百分率にした値」と定義する。
図11(B)から分かるように、半値全幅≦150nsでは大きなアンダーシュート量を確保でき、さらに半値全幅≦120nsではより大きなアンダーシュート量を確保でき、さらに半値全幅≦50nsでは更により大きなアンダーシュート量を確保できる。
ところで、一般に高出力のパルスLDを駆動すると発光パルスの立下りが遅くなる傾向にある。パルスLDの発光パルスの立下りを立上りと同等以上に高速化することも可能であるが、回路が大型化してしまい、装置の大型化やコストアップを招く恐れがある。
そこで、パルスLDの発光パルスの立上りよりも立下りを遅くして、波形処理回路でアンダーシュートを発生させて受光信号の立下りを高速化させることが好ましい。
実施例6では、図12(A)に示されるように、発光パルスの立上り時間(発光パルスがピーク電圧の10%になってから90%になるまでの時間)、立下り時間(発光パルスがピーク電圧の90%になってから10%になるまでの時間)をそれぞれTr1、Tf1とし、図12(B)に示されるように、受光信号(出力電圧)の立上り時間(受光信号がピーク電圧の10%になってから90%になるまでの時間)、立下り時間(受光信号がピーク電圧の90%になってから10%になるまでの時間)をそれぞれTr2、Tf2としたときに、Tf1/Tr1>Tf2/Tr2を満たす受光信号波形を得ることで、例えば図12(A)に示されるように立下りの遅い発光パルス((Tr1、Tf1)=(11ns、20ns))に対しても、図12(B)に示されるように立下りの急峻な受光信号波形((Tr2、Tf2)=(9ns、8ns))が実現し、立下り時間の計測精度を向上することができる。
図12(B)に示される実施例6の受光信号波形は、例えば図10(B)に示される実施例4の負帰還回路60b−6(増幅率6倍、帯域90MHzの非反転増幅回路+時定数15nsのハイパスフィルタHPF1)を波形処理回路60の信号増幅器60bに用いることで実現される。
図13に示されるように立上り時間、立下り時間が小さいほど時間計測精度は向上するため、実施例6により時間計測精度、距離測定精度を向上することができる。
また、実施例6では、発光パルスの立下りの高速化が不要なため、距離測定精度向上と同時にコストの低減も実現できる。
ところで、図13には、実施例7において、互いに異なる反射率を持つ、等距離にある複数(例えば3つ)の物体からの反射光を時間計測用PD42が受光したときの複数(例えば3つ)の受光信号1〜3の波形が示されている。図13から分かるように、物体間の反射率の違いにより複数の受光信号間で最大値が異なると、受光時刻1(τ1)及び受光時刻2(τ2)の計測結果が変化し、受光時刻1と受光時刻2の片方だけを用いてTOF法による距離測定を行うと測定距離が物体の反射率に依存してしまう。
そこで、実施例7では、物体からの反射光パルスの受光時刻(受光タイミング)を例えば(τ12)/2とすることで、距離測定結果の光量依存性を小さくすることができる。
また、実施例7として、fを関数として反射光パルスの受光時刻をτ1+f(τ21)とし、τ1を基準としてパルス幅(τ21)を基に受光時刻を補正する方法がある。
以上説明した本実施形態の回路装置としてのPD出力検出部44は、受光素子としての時間計測用PD42の出力電流に基づく電圧信号にアンダーシュートを発生させる波形処理回路60と、アンダーシュートが発生した電圧信号である受光信号を、閾値電圧(閾値)を基準に二値化する二値化回路70と、を備えている。
この場合、受光信号の立ち下りを急峻にできるためノイズの影響を抑制でき、受光信号の立ち下りタイミング(立ち下り中の任意のタイミング)を安定して精度良く検出できる。
そこで、例えば、受光信号の立ち上りタイミングと立ち下りタイミングに基づいて受光素子での受光タイミングを求めることで、該受光タイミングを精度良く検出できる。
結果として、受光素子での受光タイミングを精度良く検出することができる。
なお、一般に発光パルスは立ち上がりが比較的鋭く立下りが比較的鈍いため、受光信号も立ち上がりが比較的鋭く立ち下がりが比較的鈍くなる。そこで、受光信号にアンダーシュートを発生させない場合、受光信号の立ち上りタイミング(立ち上がり中の所定タイミング)は比較的精度良く検出できるが、立ち下りタイミング(立ち下り中の所定タイミング)を精度良く検出することは困難である。
また、アンダーシュートが発生した受光信号のリンギング時の最大値が閾値電圧以下である場合、誤検知を抑制できる。
また、波形処理回路60は、信号増幅器60b(増幅回路)を含むため、受光信号にアンダーシュートを容易に発生させることができる。
また、信号増幅器60bの増幅率が、アンダーシュートが発生するように設定されている場合、リンギングを抑えることなく受光信号の誤検知(物体の誤検知)を抑制できるため、応答得度の高速化と受光信号の誤検知抑制を両立できる。なお、受光信号の誤検知を抑制するためにリンギングを抑えようとすると応答速度が遅くなってしまう。
また、信号増幅器60bの周波数帯域及び増幅率が、アンダーシュートが発生した受光信号のリンギング時の最大値が閾値電圧以下となるように設定されている場合、誤検知を容易に抑制できる。
また、波形処理回路60が信号増幅器60bの後段に設けられたフィルタ回路を更に含む場合、受光信号のアンダーシュート後のグラウンドレベルへの復帰時間をリンギングの整定時間よりも長くすることができる。
フィルタ回路がアンダーシュートを誘起する場合、信号増幅器60bの増幅率を必ずしもアンダーシュートが発生するように設定する必要がない。
また、フィルタ回路がハイパスフィルタである場合、アンダーシュートが発生した受光信号の低周波成分をカットするため、グランドレベルへの復帰時間を確実に遅くすることができる。
また、フィルタ回路の時定数が、アンダーシュートが発生した受光信号のリンギング時の最大値が閾値電圧以下となるように設定されている場合、誤検知を確実に抑制できる。
また、フィルタ回路が、アンダーシュートが発生した受光信号のリンギングが収束するタイミングを遅延させる場合にも、誤検知を抑制できる。
また、本実施形態のPD出力検出部44(回路装置)と、受光素子としての時間計測用PD42とを備える光検出器40によれば、受光素子での受光タイミングを精度良く検出可能な光検出器を提供できる。
また、本実施形態の物体検出装置100は、発光素子としてのLD10を含む投光手段と、該投光手段から投光され物体で反射された光を受光素子としての時間計測用PD42で受光する光検出器40と、LD10での発光タイミングと時間計測用PD42での受光タイミングとに基づいて、物体までの距離を算出する測定制御部46(距離算出手段)と、を備えている。
この場合、物体までの距離を精度良く算出できる。
また、測定制御部46は、アンダーシュートが発生した受光信号の立ち上りが閾値に一致する第1のタイミングと、受光信号の立ち下りが該閾値に一致する第2のタイミングとに基づいて、受光タイミングを求める。
この場合、受光タイミングをより精度良く検出でき、ひいては物体までの距離をより精度良く求めることができる。
また、測定制御部46は、第1及び第2のタイミングの中間タイミングを受光タイミングとして求めるため、受光信号の最大値(受光量)によらず該受光タイミングを安定して精度良く検出でき、ひいては物体までの距離を安定して精度良く求めることができる。
また、LD10はパルス発光され、該LD10から出力される発光パルスの半値全幅が150ns以下である場合には、アンダーシュートを効果的に起こすことができ、受光信号が立ち下がり時に閾値に一致する時刻の計測精度を向上させることができる。
また、発光パルスの立ち上り時間、立ち下り時間をそれぞれTr1、Tf1とし、電圧信号の立ち上り時間、立ち下り時間をそれぞれTr2、Tf2としたときに、Tf1/Tr1>Tf2/Tr2を満たす場合には、LD10の寄生容量の影響等で発光パルスの立下りの高速化が困難な場合にも、立下りの速い(鋭い)受光波形が得られる。
また、LD10は、半導体レーザであるため、物体までの距離の測定精度を更に向上させることができる。
また、物体検出装置100と、該物体検出装置100が搭載される移動体と、を備える移動体装置によれば、物体までの距離を正確に測定でき、該距離に応じて移動体を適切に制御することができる。この結果、安全性に優れた移動体装置を提供できる。
また、物体検出装置100と、該物体検出装置100の出力に基づいて、物体情報(物体の有無、物体の位置、物体の移動方向及び物体の移動速度の少なくとも1つ)を求める監視制御装置300と、を備えるセンシング装置1000によれば、物体情報を安定して精度良く取得することができる。
また、センシング装置1000は移動体に搭載され、監視制御装置300は物体の位置情報及び移動情報の少なくとも一方に基づいて危険の有無を判断するため、例えば移動体の操縦制御系、速度制御系等に危険回避のための有効な情報を提供することができる。
また、移動体と、該移動体に搭載される物体検出装置100又は該移動体に搭載されるセンシング装置1000と、を備える移動体装置によれば、衝突安全性に優れる。
また、本実施形態の光検出方法は、受光素子としての時間計測用PD42で光を受光する工程と、時間計測用PD42の出力電流を電圧信号(受光信号)に変換する工程と、該電圧信号にアンダーシュートを発生させる工程と、アンダーシュートが発生した電圧信号を二値化する工程と、二値化したタイミングに基づいて時間計測用PD42での受光タイミングを求める工程と、を含む。
この場合、受光信号の立ち下りを急峻にできるためノイズの影響を抑制でき、受光信号の立ち下りタイミング(立ち下り中の任意のタイミング)を精度良く検出できる。
そこで、例えば、受光信号の立ち上りタイミングと立ち下りタイミングに基づいて受光素子での受光タイミングを求めることで、該受光タイミングを精度良く検出できる。
結果として、受光素子での受光タイミングを精度良く検出することができる。
また、本実施形態の物体検出方法は、発光素子としてのLD10を発光させて光を投光する工程と、投光され物体で反射された光を受光素子としての時間計測用PD42で受光する工程と、時間計測用PD42の出力電流を電圧信号(受光信号)に変換する工程と、該電圧信号にアンダーシュートを発生させる工程と、アンダーシュートが発生した電圧信号を二値化する工程と、該二値化したタイミングに基づいて時間計測用PD42での受光タイミングを求める工程と、LD10での発光タイミングと受光タイミングとに基づいて物体までの距離を算出する工程と、を含む。
この場合、受光素子での受光タイミングを精度良く検出でき、物体までの距離を精度良く求めることができる。
また、本実施形態の光検出器40は、受光素子としての時間計測用PD42と、該時間計測用PD42の出力電流に基づく電圧信号である受光信号にアンダーシュートを発生させる波形処理回路60と、を備えている。
この場合、受光信号の立ち下りを急峻にできるためノイズの影響を抑制でき、受光信号の立ち下りタイミング(立ち下り中の任意のタイミング)を精度良く検出できる。
そこで、例えば、受光信号の立ち上りタイミングと立ち下りタイミングに基づいて受光素子での受光タイミングを求めることで、該受光タイミングを精度良く検出できる。
結果として、受光素子での受光タイミングを精度良く検出することができる。
また、光検出器40が、アンダーシュートが発生した受光信号を、閾値電圧(閾値)を基準に二値化する二値化回路70を更に備える場合、受光信号の立ち上がりタイミングや立下りタイミングを精度良く求めることができる。
また、アンダーシュートが発生した受光信号のリンギング時の最大値が閾値電圧以下である場合には、誤検知を抑制できる。
なお、上記実施形態では、受光素子としての時間計測用PD42の受光信号にアンダーシュートを発生させているが、これに加えて又は代えて、受光素子としての同期検知用PD54の受光信号にアンダーシュートを発生させても良い。この場合、同期検知用PDとPD出力検出部56の少なくとも信号増幅器を含んで「光検出器」を構成することができる。この場合、同期タイミングを高精度に検知できるため、有効走査領域を精度良く走査することができる。さらに、この場合に、上記実施形態と同様にして、該受光信号のリンギング時の最大値を受光タイミングを検出する基準となる閾値以下となるように制御することが好ましい。この場合、同期タイミングの誤検知を抑制できる。
図14には、物体検出装置100を備えるセンシング装置1000が示されている。センシング装置1000は、移動体に搭載され、物体検出装置100に加えて、該物体検出装置100に電気的に接続された監視制御装置300を備えている。物体検出装置100は、車両のバンパー付近やバックミラーの近傍に取り付けられる。監視制御装置300は、物体検出装置100での検出結果に基づいて、物体の形状や大きさの推定、物体の位置情報の算出、移動情報の算出、物体の種類の認識等の処理を行って、危険の有無を判断する。そして、危険有りと判断した場合には、アラーム等の警報を発して移動体の操縦者に注意を促したり、ハンドルを切って危険を回避する指令を移動体の操舵制御部に出したり、制動をかけるための指令を移動体のECUに出す。なお、センシング装置1000は、例えば車両のバッテリから電力の供給を受ける。
なお、監視制御装置300は、物体検出装置100と一体的に設けられても良いし、物体検出装置100とは別体に設けられても良い。また、監視制御装置300は、ECUが行う制御の少なくとも一部を行っても良い。
なお、上記実施形態では、光源として、単一のLDを用いているが、これに限られない。例えば、複数のLDが1次元又は2次元に配列されたLDアレイ、VCSEL(面発光レーザ)、VCSELが1次元又は2次元に配列されたVCSELアレイ、他のレーザ、LED(発光ダイオード)、複数のLEDが1次元又は2次元に配列されたLEDアレイ、有機EL素子、複数の有機EL素子が1次元又は2次元に配列された有機ELアレイなどを用いても良い。複数のLDが1次元配列されたLDアレイとしては、複数のLDが積層されたスタック型のLDアレイや複数のLDが横に並べられたLDアレイが挙げられる。例えば、半導体レーザとして、LDをVCSELに代えれば、アレイ内の発光点の数をより多く設定することができる。
また、ハイパスフィルタとして、上記実施形態で説明したHPF1に限らず、例えば図15に示されるオペアンプを用いたHPF2を用いても良い。
また、上記実施形態では、負帰還回路の後段に設けるフィルタ回路として、ハイパスフィルタを用いているが、低周波をカットするバンドパスフィルタを用いても良い。
また、上記実施形態では、波形処理回路60は、アンダーシュートを発生させる負帰還回路を有しているが、これに代えて、受光信号にアンダーシュートを発生させる正帰還回路を有していても良い。
また、波形処理回路は、電流電圧変換器及びハイパスフィルタ(HPF)の少なくとも1つを有していなくても良い。すなわち、波形処理回路は、信号増幅器(例えば負帰還回路)で構成されても良いし、信号増幅器とハイパスフィルタとで構成されても良い。
また、投光光学系は、カップリングレンズを有していなくても良いし、他のレンズを有していても良い。
また、投光光学系、受光光学系は、反射ミラーを有していなくても良い。すなわち、LDからの光を、光路を折り返さずに回転ミラーに入射させても良い。
また、受光光学系は、受光レンズを有していなくも良いし、他の光学素子(例えば集光ミラー)を有していても良い。
また、偏向器として、回転ミラーに代えて、例えば、ポリゴンミラー(回転多面鏡)、ガルバノミラー、MEMSミラー等の他のミラーを用いても良い。
また、同期系は、同期レンズを有していなくも良いし、他の光学素子(例えば集光ミラー)を有していても良い。
また、上記実施形態では、物体検出装置として、走査型レーザレーダが用いられているが、非走査型のレーザレーダを用いても良い。
また、上記実施形態では、物体検出装置が搭載される移動体として自動車を例にとって説明したが、該移動体は、自動車以外の車両、航空機、船舶等であっても良い。
また、以上の説明で用いた具体的な数値、形状などは、一例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なことは言うまでもない。
以上の説明から明らかなように、上記実施形態のPD出力検出部44、56(回路装置)、光検出器40、物体検出装置100、センシング装置1000、移動体装置、光検出方法、物体検出方法は、物体までの距離を測定する所謂Time of Flight(TOF)法を用いる技術又はTOF法に用いられる技術であり、移動体におけるセンシングの他、モーションキャプチャ技術、測距計、3次元形状計測技術などの産業分野などで幅広く用いることができる。すなわち、本発明の光検出器40、回路装置、物体検出装置100、センシング装置1000は、必ずしも移動体に搭載されなくても良い。
以下に、発明者が上記実施形態を発案するに至った思考プロセスを説明する。
近年、発光素子と受光素子及び各駆動回路から構成され、発光素子からの発光ビームを測距対象物へ照射して、発光ビームの印加タイミングとその測距対象物からの反射光を受光素子で受光するときの受光タイミングとの時間差や位相遅れを信号処理部にて信号処理して検出することで、対象物までの往復の距離を測定するTime of Flight(TOF)法を用いた測距装置が、車両などのセンシングやモーションキャプチャ技術、測距計などの産業分野などで広く用いられている。
その一例として航空機、車両、船舶などに搭載する用途で広く使用されているレーザレーダがある。レーザレーダとしては様々なものが知られているが、例えば特許文献1〜4に開示されているように、光源から射出されたレーザ光を回転ミラーで走査し、物体で反射もしくは散乱された光を再度回転ミラーを介して光検出器で検出することで、所望の範囲の物体の有無やその物体までの距離を検出できる走査型レーザレーダがある。
このように、レーザ光と、検出器で検出できる検出可能領域の両方を走査する走査型レーザレーダは、検出が必要な部分のみにレーザ光を集中できるので、検出精度や検出距離の点で有利であり、また、検出器で検出可能な領域も最小限にすることができるため、検出器のコスト的にも有利である。ただし、走査型レーザレーダにおいては通常、データの積算ができないため、走査型でないレーザレーダと比較して検知エラーが起こりやすかったり、遠距離で高い検出距離精度を実現することが困難であるという問題がある。
レーザレーダは、他の方式に対しては検出精度の点で有利であるが、例えばレーザレーダを車に載せ、前方の物体の有無やその物体までの距離に応じて車を停止させたり操舵回避させたりする判断をすることを考えた場合、非常に高精度な距離計測精度が必要となるため、距離計測精度は重要である。
TOF法による距離計測精度に関して、測距対象物からの反射光を受光素子により受光した時刻の時間計測精度が特に重要である。TOF法における時間計測精度と距離計測精度の関係は1ns⇔150mmであり、操舵回避や自律走行を考えた際に要求される距離計測精度は100mmのオーダーであるため、時間計測精度としては数百ピコ秒オーダーの精度が求められる。
また、検知可能距離としては100mオーダーのものが求められており、一般的に100m先の物体から反射されて戻ってくる光の光量は数nW〜数十nW程度である。
以上をまとめると、受光系の応答としては、数nW受光時の時間計測結果のばらつきが数百ピコ秒オーダーであることが求められる。数nW程度の微弱光に対する受光信号は信号強度が小さいため、回路ノイズや外光によるショットノイズ等の影響を受けやすい。
この反射光の受光時刻計測方法のうち最も単純なものとして、閾値電圧を基準に受光信号を検出し、受光信号が閾値を右肩上がりに横切った時刻だけを用いる方法がある。
この受光時刻計測方法を用いた場合に距離計測精度を向上する手段として、特許文献5のように発光パルス信号の立ち上がりを高速化するものがある。しかし、特許文献5では発光パルスの立ち上がりの高速化手段が提案されているだけであるため、検知可能距離と距離計測精度は受光系の応答特性により律速され、特許文献5の発明だけでは測距精度を十分に向上することは難しい。
また、受光信号が閾値を右肩上がりに横切った時刻だけを用いて距離測定を行う場合、光量が変化すると受光信号が閾値を横切る時刻が変化するため、距離測定結果が受光光量に依存するという問題がある。
他に、反射光の受光時刻計測方法として、閾値電圧を基準に受光信号を検出し、受光信号が閾値を右肩上がりに横切った時刻(以下、受光時刻1と記述する)と受光信号が右肩下がりに横切った時刻(以下、受光時刻2と記述する)の両方を用いる方法がある。
この方法を用いると、受光時刻1を用いて算出した距離計測値、受光時刻2の情報をもとに補正をかけることで距離測定結果の光量依存性を大幅に低減することができるが、次のような問題がある。
受光信号が閾値電圧を横切った時刻を計測するに当たって、受光信号が閾値電圧を横切る時の信号の傾きが急峻な(単位時間当たりの電圧の変化量が大きい)ほど時間計測精度が雑音(ノイズ)から受ける影響が小さくなるが、一般にパルスLDを高出力駆動すると立下りが遅くなる傾向にあるため、受光信号も立下りが遅くなる傾向にあり、受光時刻2を高精度に測定することが困難であるという問題がある。
特に受光素子にAPD(アバランシェフォトダイオード)を用いた場合には、受光信号の立下りが遅くなる傾向が顕著である。
特許文献1の図5や特許文献3の図8にあるような、左右対称で立上りも立ち下がりも急峻な釣鐘型の波形を数ns〜数十nsの時間スケールで実現するためには、周波数の帯域として数百MHz程度(例えばFWHM=30nsの釣鐘型パルスであれば帯域300MHz程度、FWHM=10nsの釣鐘型パルスであれば800MHz程度)が必要である。
広い帯域を必要とすることは、
・高価な素子を使う必要があること
・ノイズが増えること
・増幅回路においてゲインを大きくとることが難しくなること
というような問題があり、コストとS/Nの点で著しく不利になる。
そこで、発明者は、受光光量を増やす必要なく低コストで受光時刻2の計測精度を向上し、物体検出装置の距離測定精度を高めることのできる受光信号を得ることを目的として上記実施形態を発案した。
具体的には、波形処理回路によって受光信号にアンダーシュートを誘起することにより、距離測定精度を向上させることのできる受光信号を得ることを実現する。
10…LD(発光素子、投光手段の一部)、20…投光光学系(投光手段の一部)、40…光検出器、42…時間計測用PD(受光素子、光検出器の一部)、44…PD出力検出部(光検出器の一部)、45…時間計測部(距離算出手段の一部)、46…測定制御部(距離算出手段の一部)、100…物体検出装置、1000…センシング装置。
特開2011−128112 特開2009−063339 特開2012−107984 特開2009−069003 特願2014−040063

Claims (22)

  1. 受光素子の出力電流に基づく電圧信号にアンダーシュートを発生させる波形処理回路と、
    前記アンダーシュートが発生した前記電圧信号を、閾値を基準に二値化する二値化回路と、を備え
    前記波形処理回路は、増幅回路と、該増幅回路の後段に設けられたフィルタ回路と、を含み、
    前記フィルタ回路は、前記電圧信号に前記アンダーシュートが発生してからグラウンドレベルに復帰するまでの時間を前記電圧信号のリンギングの整定時間よりも長くする回路装置。
  2. 前記アンダーシュートが発生した前記電圧信号のリンギング時の最大値は、前記閾値以下であることを特徴とする請求項1に記載の回路装置。
  3. 前記増幅回路は、前記アンダーシュートが発生するように増幅率が設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回路装置。
  4. 前記増幅回路の周波数帯域及び増幅率は、前記アンダーシュートが発生した前記電圧信号のリンギング時の最大値が前記閾値以下となるように設定されていることを特徴とする請求項に記載の回路装置。
  5. 前記フィルタ回路は、前記アンダーシュートを誘起することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の回路装置。
  6. 前記フィルタ回路は、ハイパスフィルタであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の回路装置。
  7. 前記フィルタ回路は、前記アンダーシュートが発生した前記電圧信号のリンギング時の最大値が前記閾値以下となるように時定数が設定されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の回路装置。
  8. 前記波形処理回路は、前記出力電流を前記電圧信号に変換する電流電圧変換器を更に含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の回路装置。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載の回路装置と、
    前記受光素子と、を備える光検出器。
  10. 発光素子を発光させて光を投光する投光手段と、
    前記投光手段から投光され物体で反射された光を前記受光素子で受光する請求項に記載の光検出器と、
    前記発光素子での発光タイミングと前記受光素子での受光タイミングとに基づいて、前記物体までの距離を算出する距離算出手段と、を備える物体検出装置。
  11. 前記距離算出手段は、前記アンダーシュートが発生した前記電圧信号の立ち上りが前記閾値に一致する第1のタイミングと、該電圧信号の立ち下りが前記閾値に一致する第2のタイミングとに基づいて、前記受光タイミングを求めることを特徴とする請求項10に記載の物体検出装置。
  12. 前記距離算出手段は、前記第1及び第2のタイミングの中間タイミングを前記受光タイミングとして求めることを特徴とする請求項11に記載の物体検出装置。
  13. 前記発光素子はパルス発光し、
    前記発光素子から出力される発光パルスの半値全幅が150ns以下であることを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載の物体検出装置。
  14. 前記発光素子はパルス発光し、
    前記発光素子から出力される発光パルスの立ち上り時間、立ち下り時間をそれぞれTr1、Tf1とし、前記電圧信号の立ち上り時間、立ち下り時間をそれぞれTr2、Tf2としたときに、Tf1/Tr1>Tf2/Tr2を満たすことを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項に記載の物体検出装置。
  15. 前記発光素子は、半導体レーザであることを特徴とする請求項10〜14のいずれか一項に記載の物体検出装置。
  16. 請求項10〜15のいずれか一項に記載の物体検出装置と、
    前記物体検出装置の出力に基づいて、物体の有無、物体の移動方向及び移動速度の少なくとも1つを含む移動情報を求める監視制御装置と、を備えるセンシング装置。
  17. 前記監視制御装置は、前記物体の位置情報及び移動情報の少なくとも一方に基づいて危険の有無を判断することを特徴とする請求項16に記載のセンシング装置。
  18. 移動体と、
    前記移動体に搭載される請求項10〜15のいずれか一項に記載の物体検出装置又は前記移動体に搭載される請求項16若しくは17に記載のセンシング装置と、を備える移動体装置。
  19. 受光素子で光を受光する工程と、
    前記受光素子の出力電流を電圧信号に変換する工程と、
    前記電圧信号にアンダーシュートを発生させる工程と、
    前記電圧信号に前記アンダーシュートが発生してからグラウンドレベルに復帰するまでの時間を前記電圧信号のリンギングの整定時間よりも長くする工程と、
    前記アンダーシュートが発生した前記電圧信号を二値化する工程と、
    前記二値化したタイミングに基づいて前記受光素子での受光タイミングを求める工程と、を含む光検出方法。
  20. 発光素子を発光させて光を投光する工程と、
    投光され物体で反射された光を受光素子で受光する工程と、
    前記受光素子の出力電流を電圧信号に変換する工程と、
    前記電圧信号にアンダーシュートを発生させる工程と、
    前記電圧信号に前記アンダーシュートが発生してからグラウンドレベルに復帰するまでの時間を前記電圧信号のリンギングの整定時間よりも長くする工程と、
    前記アンダーシュートが発生した前記電圧信号を二値化する工程と、
    前記二値化したタイミングに基づいて前記受光素子での受光タイミングを求める工程と、
    前記発光素子での発光タイミングと前記受光タイミングとに基づいて、前記物体までの距離を算出する工程と、を含む物体検出方法。
  21. 受光素子と、
    前記受光素子の出力電流に基づく電圧信号にアンダーシュートを発生させる波形処理回路と、
    前記アンダーシュートが発生した前記電圧信号を、閾値を基準に二値化する二値化回路と、を備え
    前記波形処理回路は、増幅回路と、該増幅回路の後段に設けられたフィルタ回路と、を含み、
    前記フィルタ回路は、前記電圧信号に前記アンダーシュートが発生してからグラウンドレベルに復帰するまでの時間を前記電圧信号のリンギングの整定時間よりも長くする光検出器。
  22. 前記アンダーシュートが発生した前記電圧信号のリンギング時の最大値は、前記閾値以下であることを特徴とする請求項21に記載の光検出器。
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