JP2019158693A - 受光装置、物体検出装置、距離測定装置、移動体装置、ノイズ計測方法、物体検出方法及び距離測定方法 - Google Patents

受光装置、物体検出装置、距離測定装置、移動体装置、ノイズ計測方法、物体検出方法及び距離測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 大型化を抑制しつつ受光手段から出力された電気信号に含まれるノイズの大きさを計測することができる受光装置を提供する。【解決手段】 受光装置(ノイズ計測系)は、光を受光及び光電変換する受光素子と波形処理回路とを含む受光手段と、該受光手段の出力信号の電圧値Vaと電圧値Vnとを比較し、その比較結果を示す信号を出力する比較手段と、電圧値Vnを変更可能な参照電圧生成手段1と、比較手段から電圧値Vaが電圧値Vnよりも大きいことを示す信号が出力された回数を電圧値Vn毎にカウントするカウント手段と、該カウント手段でのカウント数(カウント結果)に基づいて、受光手段の出力信号に含まれるノイズの大きさを算出するノイズレベル算出手段と、を備える受光装置である。この場合、大型化を抑制しつつ受光手段から出力された電気信号に含まれるノイズの大きさを計測することができる受光装置を提供できる。【選択図】図5

Description

本発明は、受光装置、物体検出装置、距離測定装置、移動体装置、ノイズ計測方法、物体検出方法及び距離測定方法に関する。
従来、光を受光及び光電変換する受光素子を含む受光手段と、受光手段から出力された電気信号を、閾値を基準に検出する信号検出手段と、を備える装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に開示されている装置では、大型化を抑制しつつ受光手段から出力された電気信号に含まれるノイズの大きさを計測することに関して改善の余地があった。
本発明は、光を受光及び光電変換する受光素子を含む受光手段と、閾値を変更する閾値可変手段と、前記受光手段の出力信号の信号値と前記閾値可変手段が変更した可変閾値とを比較し、その比較結果を示す信号を出力する比較手段と、前記比較手段から前記信号値が前記可変閾値よりも大きいことを示す信号が出力された回数を前記閾値毎にカウントするカウント手段と、前記カウント手段でのカウント結果に基づいて、前記出力信号に含まれるノイズの大きさを算出する算出手段と、を備える受光装置である。
本発明によれば、大型化を抑制しつつ受光手段から出力された電気信号に含まれるノイズの大きさを計測することができる。
一実施形態に係る物体検出装置の概略構成を示す図である。 図2(A)は、投光光学系、同期系を説明するための図であり、図2(B)は、受光光学系を説明するための図であり、図2(C)は、LD11から反射ミラーまでの光の光路、及び反射ミラーから受光素子までの光の光路を概略的に示す図である。 同期信号とLD駆動信号を示すタイミング図である。 図4(A)は、発光パルスと受光パルスを示すタイミング図であり、図4(B)は、二値化後の発光パルスと受光パルスを示すタイミング図である。 図5(A)及び図5(B)は、それぞれノイズ計測系の機能例及びハードウェア構成例を示すブロック図である。 図6(A)及び図6(B)は、ノイズレベルを計測する原理を説明するための図である。 図7(A)〜図7(C)は、それぞれ入射光の光量が異なる3つの場合に各電圧値Vnを超えた信号のカウント数を表す正規分布を示す図である。 校正用光源の出力と正規分布の標準偏差σとの関係を表すグラフである。 図9(A)及び図9(B)は、ショットノイズの大きさに応じて適正な閾値電圧を設定する方法を説明するための図である。 実施例1の物体検出装置を説明するための図である。 実施例2の物体検出装置を説明するための図である。 投光系と受光系の動作例1を説明するための図である。 各ノイズ計測用閾値Vnを超えた信号のカウント数を表す正規分布の一例を示す図である。 実施例3の物体検出装置を説明するための図である。 測距処理を説明するためのフローチャートである。 ノイズ計測処理を説明するためのフローチャートである。 実施例4の物体検出装置を説明するための図である。 実施例5の物体検出装置を説明するための図である。 物体検出装置により有効走査領域を水平方向及び鉛直方向に2次元分割して測距する方法を説明するための図である。 投光系と受光系の動作例2を説明するための図である。 発光素子の発光開始タイミングから受光信号の検出タイミングまでの時間(経過時間)を複数の階級に分類したときの階級毎の該時間の発生頻度を表すヒストグラムを示す図である。 センシング装置について説明するための図である。
以下に、本発明の一実施形態の物体検出装置100について、図面を参照して説明する。
図1には、物体検出装置100がブロック図にて概略的に示されている。
物体検出装置100は、一例として、移動体としての車両(例えば自動車)に搭載され、投光し、物体(例えば先行車両、停車車両、障害物、歩行者等)で反射もしくは散乱された光を受光して該物体の有無や、該物体までの距離等の物体に関する情報(以下では「物体情報」とも呼ぶ)を検出する走査型のレーザレーダ(ライダとも呼ばれる)である。物体検出装置100は、例えば車両のバッテリ(蓄電池)から電力の供給を受ける。
すなわち、物体検出装置100は、物体有無判定装置(物体の有無を判定する装置)や距離測定装置(測距装置)や物体認識装置(物体の位置、形状、大きさ等を認識する装置)として機能する。
物体検出装置100は、一例として図1に示されるように、投光系10、受光光学系30、受光系40、制御系46、同期系50、物体認識系47などを備えている。
なお、物体検出装置100を物体有無判定装置のみとして用いる場合には、以下に説明する距離演算や物体認識に係る機能、構成は、不要である。
また、物体検出装置100を距離測定装置のみとして用いる場合には、以下に説明する物体認識に係る機能、構成は、不要である。
投光系10は、発光素子(光源)としてのLD11、LD駆動回路12、投光光学系13を含む。「LD」は、レーザダイオードの略称である。
LD11は、端面発光レーザとも呼ばれ、LD駆動回路12により駆動され、レーザ光を射出する。LD駆動回路12は、制御系46から出力されるLD駆動信号(矩形パルス信号)をトリガとしてLD11を点灯(発光)させる。LD駆動回路12は、一例として、LD11に電流を供給可能に接続されたコンデンサ、該コンデンサとLD11との間の導通/非導通を切り替えるためのトランジスタ、該コンデンサを充電可能な充電手段等を含む。制御系46は、自動車のECU(エレクトロニックコントロールユニット)からの測定制御信号(測定開始信号や測定停止信号)を受けて測定開始や測定停止を行う。
なお、発光素子としてLD11が用いられているが、これに限られない。例えば、VCSEL(面発光レーザ)、有機EL素子、LED(発光ダイオード)、LDやVCSEL以外のレーザ等の他の発光素子を用いても良い。
図2(A)には、投光光学系13、同期系50が模式的に示されている。図2(B)には、受光光学系30が模式的に示されている。以下では、図2(A)等に示されるZ軸方向を鉛直方向とするXYZ3次元直交座標系を適宜用いて説明する。
投光光学系13は、図2(A)に示されるように、LD11からの光の光路上に配置されたカップリングレンズ22と、該カップリングレンズ22を介した光の光路上に配置された反射ミラー24と、該反射ミラー24で反射された光の光路上に配置された偏向器としての回転ミラー26と、を含む。ここでは、装置を小型化するために、カップリングレンズ22と、偏向器としての回転ミラー26との間の光路上に反射ミラー24を設けて光路を折り返している。
LD11から射出された光は、カップリングレンズ22により所定のビームプロファイルの光に整形された後、反射ミラー24で反射され、回転ミラー26でZ軸周りに偏向される。
回転ミラー26でZ軸周りの所定の偏向範囲に偏向された光が投光光学系13から投射された光、すなわち物体検出装置100から射出された光である。
回転ミラー26は、回転軸(Z軸)周りに複数の反射面を有し、反射ミラー24からの光を回転軸周りに回転しながら反射(偏向)することで該光により上記偏向範囲に対応する有効走査領域を水平な1軸方向(ここではY軸方向)に1次元走査する。ここでは、偏向範囲、有効走査領域は、物体検出装置100の+X側である。以下では、回転ミラー26の回転方向を「ミラー回転方向」とも呼ぶ。
回転ミラー26は、図2(A)から分かるように、反射面を2面(対向する2つの面)有しているが、これに限らず、1面でも3面以上でも良い。また、少なくとも2つの反射面を設け、回転ミラーの回転軸に対して異なった角度で傾けて配置して、走査・検出する領域をZ軸方向に切り替えることも可能である。
なお、偏向器として、回転ミラーに代えて、例えば、ポリゴンミラー(回転多面鏡)、ガルバノミラー、MEMSミラー等の他のミラーを用いても良い。
受光光学系30は、図2(B)に示されるように、投光光学系13から投射され有効走査領域内にある物体で反射もしくは散乱された光を反射する回転ミラー26と、該回転ミラー26からの光を反射する反射ミラー24と、該反射ミラー24からの光の光路上に配置され、該光を後述する受光系40の受光素子41に結像させる結像光学系と、を含む。
ここで、投光光学系13と受光光学系30は同一筐体内に設置されている。この筐体は、投光光学系13からの射出光の光路上及び受光光学系30への入射光の光路上に開口部を有し、該開口部がウィンドウ(光透過窓部材)で塞がれている。ウィンドウは例えばガラス製、樹脂製とすることができる。
図2(C)には、LD11から反射ミラー24までの光路と、反射ミラー24から受光素子41までの光路が示されている。
図2(C)から分かるように、投光光学系13と受光光学系30は、Z軸方向に重なるように配置されており、回転ミラー26と反射ミラー24は、投光光学系13と受光光学系30で共通となっている。これにより、物体上におけるLD11の照射範囲と受光素子41の受光可能範囲の相対的な位置ずれを小さくでき、安定した物体検出を実現できる。
投光光学系13から投射され物体で反射もしくは散乱された光は、回転ミラー26、反射ミラー24を介して結像光学系に導かれ、該結像光学系により受光素子41に集光する(図2(B)参照)。図2(B)では、装置を小型化するために、回転ミラー26と結像光学系との間に反射ミラー24を設けて光路を折り返している。ここでは、結像光学系は2枚のレンズ(結像レンズ)で構成されているが、1枚のレンズとしても良いし、3枚以上のレンズとしても良いし、ミラー光学系を用いても良い。
受光系40は、図1に示されるように、受光光学系30を介した光の光路上に配置され該光を受光及び光電変換して電気信号を出力する受光素子41と、該受光素子41から出力された電気信号を処理して受光素子41での受光タイミングを検出し、その検出信号を制御系46に出力する、波形処理回路を含む信号処理回路42とを含む。受光素子41が出力する電気信号は電流(出力電流)である。波形処理回路、信号処理回路42の詳細については後述する。
同期系50は、図2(A)及び図1に示されるように、LD11から射出されカップリングレンズ22を介して反射ミラー24で反射された光であって回転ミラー26で偏向され反射ミラー24で再び反射された光の光路上に配置された同期レンズ52と、該同期レンズ52を介した光の光路上に配置され該光を受光及び光電変換して電気信号を出力する受光素子54と、該受光素子54が出力する電気信号(出力電流)を電圧信号に変換する電流電圧変換回路53と、該電流電圧変換回路53からの電圧信号を増幅する増幅回路55と、該増幅回路55からの電圧信号を閾値を基準に二値化し、該電圧信号が閾値を超えている間、ハイレベル信号を同期信号として制御系46に出力する、コンパレータを有する二値化回路56と、を含む。
詳述すると、反射ミラー24は、上記偏向範囲に対して回転ミラー26の回転方向上流側に配置され、回転ミラー26で上記偏向範囲の上流側に偏向された光が入射される。そして、回転ミラー26で偏向され反射ミラー24で反射された光が同期レンズ52を介して受光素子54に入射される。
なお、反射ミラー24は、上記偏向範囲に対して回転ミラー26の回転方向下流側に配置されても良い。そして、回転ミラー26で偏向され反射ミラー24で反射された光の光路上に同期系50が配置されても良い。
回転する回転ミラー26の反射面で反射された光が受光素子54で受光される度に受光素子54から電気信号(出力電流)が出力される。この結果、二値化回路56からは定期的に同期信号が出力される(図3参照)。
このように回転ミラー26からの光を受光素子54に照射するための同期点灯を行うことで、受光素子54での受光タイミングから、回転ミラー26の回転タイミングを得ることが可能となる。
そこで、LD11を同期点灯してから所定時間経過後にLD11をパルス点灯することで有効走査領域を光走査することができる。すなわち、受光素子54に光が照射されるタイミングの前後期間にLD11をパルス点灯することで有効走査領域を光走査することができる。
そして、回転ミラー26の回転周期と同じ周期で同期信号を生成し、該同期信号毎にLD駆動信号を生成することにより、有効走査領域を繰り返し光走査することができる。
なお、同期系は、同期レンズを有していなくも良いし、他の光学素子(例えば集光ミラー)を有していても良い。
ここで、受光素子41や受光素子54としては、PD(Photo Diode)、APD(Avalanche Photo Diode)、ガイガーモードAPDであるSPAD(Single Photon Avalanche Diode)等を用いることが可能である。APDやSPADは、PDに対して感度が高いため、検出精度や検出距離の点で有利である。
制御系46は、二値化回路56からの同期信号に基づいてLD駆動信号を生成し、該LD駆動信号をLD駆動回路12に出力する。
すなわち、LD駆動信号は、同期信号に対して遅延した発光信号(LDを発光させるためのパルス信号)である(図3参照)。
LD駆動信号がLD駆動回路12に入力されると、LD駆動回路12からLD11に駆動電流が印加され、LD11からパルス光が出力される。なお、LD11の安全性やLD11の耐久性の観点からLD11の発光のデューティが制限されるため、LD11から出力されるパルス光はパルス幅が狭い方が望ましく、該パルス幅は、一般に10ns〜数十ns程度に設定される。また、パルス間隔は一般に数十μ秒程度である。
制御系46は、LD駆動信号及び信号処理回路42の出力信号に基づいて、対象物(測定対象の物体)までの距離を測定し、その測定結果を距離データとして物体認識系47に出力する。
制御系46は、制御手段、演算手段、記憶手段等を含んで構成されている。
制御系46において、記憶手段はメモリ、ハードディスク等で構成され、その他の構成要素は例えばCPU(Central Processing Unit)やIC(Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmabl Gate Array)で構成される。
物体認識系47は、制御系46からの1走査もしくは複数の走査で取得した複数の距離データに基づいて、物体の位置、形状、大きさ等を認識し、その物体認識結果を制御系46に出力する。制御系46は、該物体認識結果をECUに転送する。
物体認識系47は、例えばCPU(Central Processing Unit)やIC(Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmabl Gate Array)で構成される。
ECUは、転送された物体認識結果に基づいて、例えば自動車の操舵制御(例えばオートステアリング)、速度制御(例えばオートブレーキ、オートアクセル等)、運転者への視覚や聴覚に訴える警告等を行う。
なお、制御系46及び物体認識系47の少なくとも一方を設けずに、該少なくとも一方の機能をECUに担わせても良い。
ここで、LD駆動回路12は、回転ミラー26によって有効走査領域が走査されるとき、LD11を駆動して(発光させて)、図4(A)に示されるようなパルス光(以下では「発光パルス」とも称する)を射出させる。そして、LD11から射出され物体で反射(散乱)されたパルス光(以下では「受光パルス」とも称する)が受光素子41(図4(A)では受光素子としてAPDを用いている)で受光される。
LD11が発光パルスを射出してから、APDで受光パルスを受光するまでの時間tを計測することで、物体までの距離を算出することが可能である。時間計測に関しては、例えば、図4(B)に示されるように、発光パルスをPD等の受光素子で受光して光電変換後、電流電圧変換して(さらには必要に応じて信号増幅して)得られた電圧信号を閾値電圧を基準に二値化して矩形パルスとし、受光パルスをAPDで受光して光電変換後、電流電圧変換して(さらには必要に応じて信号増幅して)得られた電圧信号(受光信号)を二値化して矩形パルスとし、両矩形パルスの立ち上がりタイミング間の時間tを制御系46で計測しても良いし、発光パルス、受光パルスの波形をA/D変換してデジタルデータに変換し、両波形のデジタルデータを相関演算することで、時間tを計測することも可能である。
ところで、SN比の低い環境下でレーザレーダ(物体検出装置)を使用する場合、ノイズをターゲット(測定対象の物体)からの反射光もしくは散乱光による信号(以下では「ターゲットからの信号」や「物体からの信号」とも呼ぶ)として誤検出しないように、平均化処理によりノイズと物体からの信号とを区別することが一般的である。
具体的には、光源の発光毎に、受光素子の後段の信号処理回路で既定の電圧値(閾値)以上の値を持つ信号が検出された距離値(距離の測定結果)を例えばメモリに保存する。そして、メモリに保存された距離値を基に、レーザレーダからの距離範囲を複数の距離階級に分割したときの距離階級毎に該距離値の度数(出現頻度)を表すヒストグラムや度数分布表を作成すると、ターゲットが存在する距離での度数が極端に多くなるため、SN比の低い環境下でも誤検出なく測距を行うことができる。
しかし、このような平均化処理を行う場合、発光毎に距離値を保存する信号の数、発光回数に比例してデータの容量が大きくなるため、レーザレーダに内蔵するメモリの保存容量を大きくする必要(メモリを大型化する必要)がある。そのため、メモリが組み込まれる回路、ひいてはレーザレーダが大型化する懸念がある。
そこで、メモリを小型化したいがために、保存する信号数を減らした場合、メモリの保存容量の全てがノイズが検出された距離値で埋まってしまい、平均化処理が適切に行えないという別の懸念がある。発光回数についても同様である。
これに対し、レーザレーダに専用のノイズ検知装置を組み込み、ノイズが大きい場合には閾値電圧を上げる、若しくは信号のゲインを低くする等の対処をとることが考えられる。この場合、ノイズを検出する確率が低くなり、ノイズでメモリの保存容量の全てを埋めてしまうということはほとんどなくなる。
しかし、この場合には、ノイズ検知装置の分だけレーザレーダが大型化する懸念がある。さらに、遠方に存在するターゲット(以下では「遠方物体」とも呼ぶ)や反射率が低いターゲット(以下では「低反射物体」とも呼ぶ)からの反射光や散乱光による信号の電圧値が低くなるため、閾値電圧を上げすぎることで該信号が検出できず、検出性能が低下してしまうという懸念もある。
このため、レーザレーダの大型化を抑制しつつ、ノイズによる誤検出を抑制するとともに遠方物体や低反射物体の検出を可能とするためには、専用のノイズ検知装置を用いずにノイズレベル(ノイズの大きさ)を計測し、その計測結果に応じて適正な閾値電圧を設定することが要求される。
そこで、発明者は、鋭意検討の末、レーザレーダに標準装備される受光素子を用いてノイズレベルを精度良く計測可能なノイズ計測系を開発した。
以下に、レーザレーダとしての物体検出装置100に組み込まれるノイズ計測系の機能例、ハードウェア構成例について説明する。以下に説明するノイズ計測系は、本発明の「受光装置」の一例である。
<ノイズ計測系の機能例>
図5(A)には、ノイズ計測系の機能例を示すブロック図が示されている。
ノイズ計測系は、図5(A)に示されるように、一例として、受光手段、参照電圧生成手段1、比較手段、カウント手段及びノイズレベル算出手段を含む。
受光手段は、例えば受光素子及び波形処理回路を含んで構成される。
受光素子としては、例えばPD(フォトダイオード)、APD(アバランシェ・フォトダイオード)等が用いられる。
波形処理回路は、受光素子の出力電流を電圧に変換する電流電圧変換回路を含み、電圧値Vaを出力する。
なお、波形処理回路は、電流電圧変換回路の後段に微小信号を増大させる増幅回路や、特定の周波数帯域のみを通過させるフィルタ回路を含んでいても良い。
参照電圧生成手段1は、参照用の電圧を生成し、その電圧値Vnを出力する。参照電圧生成手段1は、例えば可変電圧源を含んで構成され、生成する電圧値Vnを変更可能である。
比較手段は、例えばコンパレータ、オペアンプ等を含む二値化回路で構成され、受光手段から出力された電圧値Va及び参照電圧生成手段1から出力された電圧値Vnを比較し、その比較結果を示す信号を出力する。
詳述すると、比較手段は、受光手段から出力された電圧値Vaと、参照電圧生成手段1から出力された電圧値Vn(以下では「ノイズ計測用閾値Vn」とも呼ぶ)を比較し、その比較結果がVa>Vnである場合にトリガ信号1を生成し、カウント手段に出力する。
カウント手段は、例えばカウンタを含んで構成され、比較手段からのトリガ信号1が入力された回数を電圧値Vn毎にカウントする。
ノイズレベル算出手段は、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)、CPU(Central Processing Unit)等により実現され、電圧値Vn毎のカウント手段のカウント数(カウント結果)に基づいてノイズレベルを算出する。
ノイズ計測系は、物体検出装置100の物体情報検出系(物体情報を検出する系)と受光手段を共有する。
<ノイズ計測系のハードウェア構成例>
図5(B)には、ノイズ計測系のハードウェア構成例を示すブロック図が示されている。
ノイズ計測系は、図5(B)に示されるように、一例として、受光素子としてのAPD、波形処理回路、二値化回路、Vn制御回路及びFPGAを含んで構成される。
二値化回路は、比較手段として機能し、電圧値Va(閾値電圧)を基準に波形処理回路の出力信号を二値化し、二値化信号(矩形パルス信号)をトリガ信号1として出力する。
Vn制御回路は、参照電圧生成手段1の一部として機能し、二値化回路の閾値電圧である電圧値Vnを制御する。
FPGAは、参照電圧生成手段1の他の一部、カウント手段及びノイズレベル算出手段として機能し、電圧値Vn毎に二値化回路から出力されたトリガ信号1に基づいてノイズレベルの算出やVn制御回路の制御を行う。
以上のように構成されるノイズ計測系では、APDが受光及び光電変換すると波形処理回路の出力信号(電圧信号)の電圧値Vaが二値化回路に入力される一方、FPGAからVn制御回路にVn制御信号としての矩形パルス信号が送られ該矩形パルス信号がハイレベルの間、Vn制御回路から電圧値Vnが任意の制御範囲で二値化回路に入力される。
二値化回路は、Va>Vnとなった場合に、トリガ信号1をFPGAに出力する。
FPGAは、電圧値Vn毎にトリガ信号1が入力された回数をカウントし、そのカウント数に基づいてノイズレベルを算出する。FPGAの代わりに、CPUやマイコンを用いても良い。
図6(A)には、物体情報検出系及びノイズ計測系の共通の受光素子に光が入射された際の、波形処理回路から出力された電圧値Vaの時間変化が示されている。受光素子に光が入射されたとき、Vaには時間的にランダムな大きさで揺らぐショットノイズが発生する。
このとき、FPGAは、回路の応答時間よりも充分長くノイズ計測時間を設定し、Va>Vnであるようなイベントの発生回数(トリガ信号1の入力回数)をカウントする。以下では、トリガ信号1の入力回数を「カウント数」とも呼ぶ。
図6(A)のように、0Vを中心に正負にVaが揺らいでいる場合、Vnが0Vに近いほどカウント数が多く、0Vから離れるほどカウント数は少ない傾向にある。ここで、Vnの制御範囲を0以上とするならば、ノイズ計測時間を充分長く設定した場合、図6(B)のようにVnとカウント数との関係は正規分布に則ることが知られている。
ここで、受光素子へ入射する光(以下では「入射光」とも呼ぶ)の光量が多いほど瞬間的なノイズのレベルは大きくなり、大きなVnにおいてもVa>Vnとなるようなイベントの発生回数は多くなる。
すなわち、入射光の光量が多いほど正規分布の幅が広くなる(カウント数が多くなる)傾向にある。
一般に、Vnとカウント数で表される正規分布の標準偏差は、入射光の光量の平方根に比例するという特性がある。
図7(A)〜図7(C)には、入射光の光量が互いに異なる3つの場合の上記正規分布が示されている。
図7(B)の場合は、図7(A)の場合よりも入射光の光量が多く、正規分布の標準偏差が大きくなっている。
図7(C)の場合は、図7(A)の場合よりも入射光の光量が少なく、正規分布の標準偏差が小さくなっている。
ここで、ノイズ計測系の校正方法としては、以下の手順が挙げられる。校正用光源から射出される光を受光素子へ入射させ、上記正規分布の標準偏差σを算出する。続いて、校正用光源から射出される光の光量を変化させ、同様に正規分布の標準偏差σを求める。これを繰り返していくと、標準偏差σが校正用光源の出力の平方根に比例して変化するような曲線が得られる。この曲線の例が図8に示されている。
これにより、ノイズ計測系で得られる正規分布の標準偏差σから、受光素子へ入射する光の光量を見積もることが可能である。校正用光源としては、例えばLED、LD、白熱灯等を使用することが好ましい。
以上のようにして、受光素子への光の入射時にノイズ計測系でショットノイズの大きさを計測することにより、該入射時のショットノイズに対して適切な閾値電圧を設定することができる。
例えば図9(A)に示されるようにショットノイズが大きい場合や、図9(B)に示されるようにショットノイズが小さい場合のいずれであっても、閾値電圧をショットノイズのレベルを若干上回るように設定することにより、ノイズによる誤検出を抑制し、かつ遠方物体や低反射物体を検出可能となる。
以上の説明から分かるように、本実施形態では、レーザレーダで一般に用いられる受光素子と二値化回路の組み合わせで、ノイズの大きさを見積もる方法を導入している。
具体的には、一般のレーザレーダと同様に受光素子の出力信号を二値化回路に入力する。このとき、ターゲットからの反射光や散乱光とは異なる外光(例えば太陽光、照明光等)が受光素子に入射するとショットノイズが発生し、該ショットノイズが電気信号に変換され上記反射光や散乱光による信号と同様に二値化回路へ入力される。
ショットノイズは時間的にランダムな確率で発生する揺らぎであり、受光素子から出力される電気信号の振幅は入射する外光の量に依存する。ここで、二値化回路の閾値電圧を低い側から高い側へ動かしていくと、閾値電圧が低いときには電気信号の振幅が閾値電圧を上回る頻度が多く、閾値電圧が高くなるにつれて閾値電圧を上回る頻度が少なくなる傾向にある。
また、レーザレーダとして遠方物体や低反射物体で反射もしくは散乱された光による微小な信号を検出するための最大の閾値電圧が存在する。
そこで、ノイズを検出しにくく、かつ遠方物体や低反射物体を検出可能な最適な閾値電圧を決定することができる。
次に、物体検出装置100の実施例として、ノイズ計測系を有する実施例1の物体検出装置100−1について図10を参照して説明する。なお、図10においては、主に受光系の機能が示され、同期系50や物体認識系47の図示が省略されている。
<実施例1の物体検出装置>
実施例1の物体検出装置100−1は、受光系40の一例である受光系40−1を含む。ここでは、受光系40−1が本発明の「受光装置」の機能を担う。
受光系40−1は、図5(A)に示される受光手段を含むノイズ計測系と、参照電圧生成手段2とを含む。
ノイズ計測系は、前述のようにVn毎のVa>Vnであるようなイベントの発生回数(カウント手段のカウント数)からノイズの大きさ(ノイズレベル)を計測する。
参照電圧生成手段2は、例えば可変電圧源を含み、ノイズ計測系で計測されたノイズレベルに基づいて参照用の電圧値Vd(以下では「物体検出用閾値Vd」や「距離計測用閾値Vd」とも呼ばれる)を生成し、比較手段へ出力する。比較手段には、電流電圧変換器からの電圧値Vaも入力される。
比較手段は、VaとVdを比較し、Va>Vdである場合にトリガ信号2を生成し、検出信号として制御系46へ出力する。
制御系46は、投光系のLDからの発光パルスの立ち上がりタイミングと、トリガ信号2が入力されるタイミングとの時間差ΔTを算出する。受光素子に入射された光が、発光パルスがターゲットで反射もしくは散乱されて戻ってきたものである場合、ΔT×c÷2(cは光速)が、ターゲットまでの距離として算出される。
次に、物体検出装置100の実施例として、ノイズ計測系を有する実施例2の物体検出装置100−2について図11を参照して説明する。なお、図11においては、主に受光系のハードウェア構成が示され、同期系50や物体認識系47の図示が省略されている。
<実施例2の物体検出装置>
実施例2の物体検出装置100−2は、受光系40の一例である受光系40−2を含む。ここでは、受光系40−2及びFPGAが本発明の「受光装置」を構成する。
受光系40−2は、図5(B)に示されるAPD(受光素子)を含むノイズ計測系と、比較手段として機能する二値化回路と、参照電圧生成手段2の一部として機能するVd制御回路とを含む。
すなわち、受光系40−2のAPD以外の構成によって信号処理回路42が構成される。
ノイズ計測系は、前述のようにVn毎のVa>Vnであるようなイベントの発生回数からノイズの大きさを計測する。
ここでは、FPGAが、制御系46、カウント手段及びノイズレベル算出手段として機能する。すなわち、FPGAは、投光制御、距離演算、ノイズ算出演算等を行う。
二値化回路は、波形処理回路から出力された電圧値Va及びVd制御回路から出力された電圧値Vd(閾値電圧)を比較し、Va>Vdの場合に、トリガ信号2を検出信号としてFPGAに出力する。
FPGAは、Vn毎にトリガ信号1の入力回数をカウントし、そのカウント数に基づいてノイズレベルを算出し、その算出値及びVd制御信号(矩形パルス信号)をVd制御回路に出力する。
Vd制御回路は、FPGAからのVd制御信号がハイレベルの間、FPGAからのノイズレベルの算出値に応じて適正な電圧値Vd(閾値電圧)を設定し、その設定値を二値化回路に出力する。
次に、本実施形態の物体検出装置100の動作タイミングの一例について図12を参照して説明する。
ここでは、図12に示されるように有効走査領域に対する各回の走査においてLD11から発光パルスが繰り返し射出される構成を想定し、LD11の発光間隔(発光パルスの立ち上がりから次の発光パルスの立ち上がりまでの時間)を8.33μsとしている。
物体検出装置100で想定されるターゲットの最大検出距離は200mであり、光の往復時間に換算すると1.33μsである。
ここで、各回の走査において第i発光パルス(最初の発光パルスから数えてi番目の発光パルス)が射出されてから1.33μsが経過するまでの時間を、ターゲットまでの距離を計測する「距離計測時間」として設定する。
そして、距離計測時間の終了時から6μsが経過するまでの時間を「ノイズ計測時間」として設定する。このノイズ計測時間は、Vn制御信号のパルス幅である。
ここでは、ノイズ計測時間を10個の時間帯(時間帯1〜時間帯10)に分割し、該時間帯毎にノイズ計測用閾値Vnを設定し(図12ではVn−1〜Vn−10)、Va>Vnであるイベントの発生回数をカウントし、そのカウント数を記憶手段に蓄積していく。
ここでは、一例として、最初の時間帯1でのVnを10mV(Vn−1)とし、以後、時間帯が1つ進む度に10mVずつVnの値を増加させていき、最後の時間帯10ではVnが100mV(Vn−10)となるように制御する。
この100mVという値は任意であるが、ここでは物体検出装置100で想定される最大検出距離200mにおいて、反射率10%のターゲットで反射された光による信号の振幅と一致させている。すなわち、Vdを100mV以下にすれば反射率10%のターゲットに関する情報を精度良く検出できる。
さらに、第i発光パルスが射出された後のノイズ計測時間の終了時から、第i+1発光パルスが射出されるまでの時間(1μs)を「Vd算出時間」として設定する。このVd算出時間は、Vd制御信号のパルス幅である。
Vd算出時間では、次の走査において第i発光パルスが射出されてから第i+1発光パルスが射出されるまでの時間内の距離計測時間で用いるVdの値を決定する。すなわち、有効走査領域における同一の走査位置(同一の投光方向)での距離計測に用いるVdの値を決定する。
ノイズ計測時間中には、上述のようにVnを10段階で変化させたときに各段階(各時間帯)でVa>Vnとなるイベントの発生回数(カウント数)が記憶手段に蓄積されているため、そのVn毎のカウント数を基にヒストグラムを作成すると図13のようになる。
図13に示されるヒストグラムに対して正規分布でフィッティングをかけると、カウント数の標準偏差1σは30mV付近にあることが分かる。すなわち、Vdを30mVに設定した場合、ノイズの検出確率は64%である。
また、Vdを2σである60mVに設定した場合、ノイズの検出確率は約9%になる。
そこで、次の発光パルスを射出後の距離計測時間においては、Vd=60mVと設定することで、200m先の反射率10%程度のターゲットに関する情報を精度良く検出可能であり、かつノイズを検出する確率を充分に低くすることが可能である。
<実施例3の物体検出装置>
次に、有効走査領域を水平方向に複数の領域に分割して該領域毎に距離計測、ノイズ計測及びVd算出を行う実施例3の物体検出装置100−3について図14を参照して説明する。
図14では、LD駆動回路12、投光光学系13、受光光学系30、信号処理回路42、同期系50、制御系46、物体認識系47の図示が省略されている。
実施例3では、LDから射出され反射ミラーで反射された発光パルスを回転軸周りに4つの反射面を持つ回転ミラーで偏向して有効走査領域を水平方向へ走査する。
このとき、ターゲットからの受光パルスは発光パルスと略同軸となるようAPD(受光素子)へ入射されるものとする。なお、プリズムやビームスプリッタを用いて、受光パルスを発光パルスとは別軸となるよう導光するような構成を採用しても良い。
実施例3では、有効走査領域を水平方向に7つの領域(領域1〜領域7)に分割するものとする。このとき、領域(以下では「分割領域」とも呼ぶ)毎に1つの発光パルスを照射するものとし、動作タイミングは、図12と同一であるとする。
このように有効走査領域を水平方向に分割して得られる複数の領域の数が例えば7と限られている場合でも、水平方向の角度分解能を増大させるために、8回以上のパルス発光を行うような構成も考えられる。その場合でも、各領域で行うパルス発光の回数は等しいことが好ましく、ノイズ計測時間も等しいことが好ましい。
水平方向の走査は、回転ミラーに代えて、例えばMEMSミラーで行っても良い。また、水平方向の走査に代えて、水平方向にLD、LED、VCSEL等の発光素子を複数配列して有効走査領域の水平方向の各領域に対して対応する発光素子をパルス発光させても良い。
実施例3では、分割領域の幅は均一に設定されているが、不均一としても良い。その場合、ノイズ計測時間は各分割領域を走査する時間に応じて変更することが好ましい。
以下に、実施例3の物体検出装置100−3で実施される測距処理について図15を参照して説明する。
実施例3の物体検出装置100−3は、実施例1の物体検出装置100−1と同様の機能及び実施例2の物体検出装置100−2と同様のハードウェア構成を有している。
図15のフローチャートは、実施例1の制御系46(実施例2のFPGA)で実行される処理アルゴリズムに基づいている。測距処理は、物体検出装置100−3に電力が供給されたときに開始される。
ここでは、制御系46は、同期信号が入力される度に、7つのパルスを持つLD駆動信号を生成し、有効走査領域を7つの領域に分割して領域毎に距離計測、ノイズ計測、Vd算出を行う。
この際、制御系46は、内蔵するタイマを用いてLD駆動信号の一のパルスの立ち上がりから次のパルスの立ち上がりまでの時間において距離計測時間、ノイズ計測時間及びVd算出時間の管理を行う(図12参照)。
最初のステップS1では、nに1をセットする。
次のステップS2では、第n同期信号(最初の同期信号から数えてn番目の同期信号)が入力されたか否かを判断する。ここでの判断が肯定されるとステップS3に移行し、否定されると同じ判断を再び行う。なお、第n同期信号は、第n回目の走査を開始するトリガとなる。
ステップS3では、iに1をセットする。
次のステップS4では、第i発光パルス(第n回目の走査においてi番目に射出される発光パルス)が射出されたか否かを判断する。具体的には、第n同期信号に応じて生成されたLD同期信号のi番目のパルスがLD駆動回路12に入力されたか否かを判断する。ステップS4での判断が肯定されるとステップS5に移行し、否定されると同じ判断を再び行う。
ステップS5では、領域iに対して距離計測を行う。
具体的には、距離計測時間(図12参照)に、距離計測用閾値Vdが初期値(予め記憶手段に保存されたデフォルト値)もしくは後述する設定値の状態で領域iに存在するターゲットまでの距離を計測する。
次のステップS6では、「ノイズ計測処理」を実行する。具体的には、FPGAが、第i発光パルスの立ち上がり直後の距離計測時間の終了時にVn制御回路にVn制御信号を出力し、該Vn制御信号がハイレベルの間、すなわちノイズ計測時間(図12参照)に、Vn制御回路により制御された電圧値Vn毎に波形処理回路の出力信号に含まれるノイズの大きさを計測する。ノイズ計測処理の詳細については後述する。
ステップS7では、領域iに対する次回の距離計測に用いるVdを算出し、設定する。
具体的には、FPGAが、ステップS6のノイズ計測処理におけるノイズ計測時間の終了時にVd制御回路にVd制御信号を出力し、該Vd制御信号がハイレベルの間、すなわちVd算出時間(図12参照)に、領域iに対して、ステップS6のノイズ計測処理を実行して得られたノイズレベルに基づいて領域iに対して適正なVdを算出し、設定する。その設定値は、次のループでステップS5が実行されるとき(同じ領域iに対して距離計測するとき)に用いられる。
次のステップS8では、i=7であるか否かを判断する。ここでの判断が肯定されるとステップS9に移行し、否定されるとステップS10に移行する。
ステップS9では、測定を終了するか否かを判断する。具体的には、ここでの判断は、物体検出装置100への電力の供給が停止されたときに肯定され、停止されていないときに否定される。ステップS9での判断が肯定されるとフローは終了し、否定されるとステップS11に移行する。
ステップS10では、iをインクリメントする。ステップS10が実行されると、ステップS4に戻る。
ステップS11では、nをインクリメントする。ステップS11が実行されると、ステップS2に戻る。
次に、ノイズ計測処理(図15のステップS6)について図16のフローチャートを参照して説明する。
最初のステップT1では、kに1をセットする。「k」はノイズ計測時間が分割された各時間帯(図12参照)に対応する。
次のステップT2では、ノイズ計測用閾値VnをVn−kに設定する。
次のステップT3では、ピークがVn−kを超えたノイズの数をカウントする。具体的には、トリガ信号2の入力回数をカウントする。なお、ノイズの立ち上がりがVn−kを横切った回数や、ノイズの立ち下がりがVn−kを横切った回数をカウントしても良い。
次のステップT4では、k=10であるか否かを判断する。ここでの判断が肯定されるとステップT5に移行し、否定されるとステップT7に移行する。
ステップT5では、Vn−k(k=1〜10)でのカウント数の正規分布の標準偏差σを求める。
次のステップT6では、ステップT5で求められた標準偏差σに対応する光量を取得する。具体的には、予め記憶手段に保存された図8の関係を参照し、該標準偏差σに対応する光量を取得する。
ステップT7では、kをインクリメントする。ステップT7が実行されると、ステップT2に戻る。
ところで、有効走査領域を鉛直方向に複数の領域に分割して、該領域毎に距離計測、ノイズ計測、Vd算出を行う場合には、複数の発光素子を鉛直方向に配列したり、複数の受光素子を鉛直方向に配列することが好ましい。
<実施例4の物体検出装置>
以下に、本実施形態の物体検出装置100の実施例として、発光素子としてのLDが鉛直方向に複数(例えば4つ)配列されたLDアレイと、単一の受光素子としてのAPDを有する実施例4の物体検出装置100−4について図17を参照して説明する。
実施例4の物体検出装置100−4は、図17に示されるように、LD1〜LD4が鉛直方向に配列されたLDアレイ及びセレクタ1を有している点、並びにLD駆動回路がLD1〜LD4にそれぞれ対応するLD駆動部1〜LD駆動部4を有している点を除いて実施例2の物体検出装置100−2と同様のハードウェア構成を有している。
各LD駆動部は、対応するLDに電流を供給するためのコンデンサと、該コンデンサの極板間に電圧を印加するための電源と、LDとコンデンサとの間の導通/非導通を切り替えるためのトランジスタとを有している。
各LD駆動部においてトランジスタに信号が印加されている間、対応するLDとコンデンサが導通してコンデンサが放電し、該LDに電流が流れる。
各LD駆動部においてトランジスタに信号が印加されていないときは、対応するLDとコンデンサは非導通状態となり、電源によりコンデンサが充電される。
セレクタ1は、FPGAとLD駆動回路との間に接続され、FPGAから出力されたLD駆動信号をそのまま(遅延させずに)LD駆動部1のトランジスタに出力し、LD駆動信号を時間t1だけ遅延させた信号をLD駆動部2のトランジスタに出力し、LD駆動信号を時間t2(>t1)だけ遅延させた信号をLD駆動部3のトランジスタに出力し、LD駆動信号を時間t3(>t2)だけ遅延させた信号をLD駆動部4のトランジスタに出力する。これにより、LD1〜LD4を順次点灯させることができる。
実施例4の物体検出装置100−4では、鉛直方向に配列された例えば4つのLD(LD1〜LD4)を順次点灯させることで、ターゲットの異なる4つの部分からの反射光や散乱光を単一のAPDで異なるタイミングで受光する。装置の動作タイミングは図12と同様であることが好ましい。
結果として、ターゲットの異なる4つの部分に関する情報を精度良く検出することができる。
なお、LDアレイに代えて、発光素子としてのLEDが鉛直方向に複数配列されたLEDアレイや、発光素子としてのVCSELが鉛直方向に複数配列されたVCSELアレイを用いても良い。
また、受光素子として、APDに代えて、PDを用いても良い。
<実施例5の物体検出装置>
以下に、本実施形態の物体検出装置100の実施例として、単一の発光素子としてのLDと、受光素子としてのAPDが鉛直方向に複数(例えば4つ)配列されたAPDアレイを有する実施例5の物体検出装置100−5について図18を参照して説明する。
実施例5の物体検出装置100−5は、受光系が、4つのAPD1〜APD4が鉛直方向に配列されたAPDアレイ及びセレクタ2を有する点を除いて実施例2の物体検出装置100−2と同様のハードウェア構成を有している。
セレクタ2は、APDアレイと波形処理回路との間に接続され、APD1の出力電流をそのまま(遅延させずに)波形処理回路に出力し、APD2の出力電流を時間t1だけ遅延させた電流を波形処理回路に出力し、APD3の出力電流を時間t2(>t1)だけ遅延させた電流を波形処理回路に出力し、APD4の出力電流を時間t3(>t2)だけ遅延させた電流を波形処理回路に出力する。これにより、APD1〜APD4の出力電流を順次処理することができる。
実施例5の物体検出装置100−5では、LDからの発光パルスをターゲットに広く照射し、該ターゲットの鉛直方向の異なる4つの部分からの反射光や散乱光をAPD1〜APD4で略同時に受光し、APD1〜APD4の出力電流をセレクタを介して異なるタイミングで波形処理回路に出力する。
結果として、ターゲットの鉛直方向の異なる4つの部分に関する情報を精度良く検出することができる。
なお、APDアレイに代えて、受光素子としてのPDが鉛直方向に複数配列されたPDアレイを用いても良い。
また、発光素子として、LDに代えて、LEDやVCSELを用いても良い。
なお、上記実施例4、5では、ターゲットを鉛直方向に4つに分割して情報を検出するのに発光素子又は受光素子を鉛直方向に4つ配列しているが、発光素子を鉛直方向に2つ配列し、かつ受光素子を鉛直方向に2つ配列しても良い。
また、図2や図14において、回転ミラーの回転軸を水平にして、回転ミラーにより鉛直方向の光走査を行うようにしても良い。この場合、発光素子や受光素子を水平方向に複数配列することにより、ターゲットを2次元に分割して物体情報を検出することもできる。
また、例えば有効走査領域を水平方向に7つに分割し、かつ鉛直方向に4つに分割するような2次元分割して物体情報を検出する場合(図19参照)、物体検出装置の構成として実施例3(図14参照)と、実施例4(図17参照)又は実施例5(図18参照)とを組み合わせることが好ましい。
すなわち、水平方向の光の走査を回転ミラーにより行い、鉛直方向の領域分割は発光素子又は受光素子を鉛直方向に複数配列して行う。
発光素子1、2、3、4をこの順に鉛直方向に高い方から低い方へ複数配列した場合の動作例について図19を参照して説明する。
先ず、発光素子1を点灯させて領域11、21、31、41、51、61、71の順に走査する。次いで、発光素子2を点灯させて領域12、22、32、42、52、62、72の順に走査する。次いで、発光素子3を点灯させて領域13、23、33、43、53、63、73の順に走査する。次いで、発光素子4を点灯させて領域14、24、34、44、54、64、74の順に走査する。
また、一度の走査で発光素子1〜発光素子4を順次点灯させても良い。例えば、最初の走査で領域11、22、33、44、51、62、73の順に走査し、2回目の走査で領域21、32、43、54、61、72の順に走査し、3回目の走査で領域31、42、53、64、71の順に走査し、4回目の走査で領域41、52、63、74の順に走査し、5回目の走査で領域12、23、34の順に走査し、6回目の走査で領域13、24の順に走査し、7回目の走査で領域14を走査しても良い。
また、図20に示されるように、ターゲットからの反射光や散乱光による信号のピークとともにノイズレベル(ノイズの大きさ)が距離計測用閾値Vdを上回っている場合、実際には物体がないにも関わらず測定上はあるかのごとく誤検出することがある。
前述の通り、ノイズは時間的にランダムに発生する特徴がある。逆に、物体検出装置とターゲットが固定である場合、繰り返し測定を行っても、信号が検出される時刻は常に一定になる。
そこで、Va>Vdとなるようなイベントの発生頻度を、パルス発光開始(発光パルスの立ち上がり)からの経過時間に対してヒストグラム化すると図21のようになる。ここでは、パルス発光の繰り返し回数は10回とする。経過時間0.8nsにおける検出頻度はそれ以外の時間に比べ極めて高く、この経過時間がターゲットからの反射光による信号を検出した時間であると推定できる。これにより、ターゲットまでの距離は0.8ns×c(光速)÷2=120mと算出できる。
図22には、物体検出装置100を備えるセンシング装置1000が示されている。センシング装置1000は、車両(移動体)に搭載され、物体検出装置100に加えて、該物体検出装置100に電気的に接続された監視制御装置300を備えている。物体検出装置100は、車両のバンパー付近やバックミラーの近傍に取り付けられる。監視制御装置300は、物体検出装置100での検出結果に基づいて、物体の形状や大きさの推定、物体の位置情報の算出、移動情報の算出、物体の種類の認識等の処理を行って、危険の有無を判断する。そして、危険有りと判断した場合には、アラーム等の警報を発して移動体の操縦者に注意を促したり、ハンドルを切って危険を回避する指令を移動体の操舵制御部に出したり、制動をかけるための指令を移動体のECUに出す。なお、センシング装置1000は、例えば車両のバッテリから電力の供給を受ける。
なお、監視制御装置300は、物体検出装置100と一体的に設けられても良いし、物体検出装置100とは別体に設けられても良い。また、監視制御装置300は、ECUが行う制御の少なくとも一部を行っても良い。
以上説明した本実施形態の受光装置は、光を受光及び光電変換する受光素子と波形処理回路とを含む受光手段と、該受光手段の出力信号の電圧値Va(信号値)と電圧値Vn(可変閾値)とを比較し、その比較結果を示す信号を出力する比較手段と、電圧値Vnを変更可能な参照電圧生成手段1(閾値可変手段)と、比較手段から電圧値Vaが電圧値Vnよりも大きいことを示す信号が出力された回数を電圧値Vn毎にカウントするカウント手段と、該カウント手段でのカウント数(カウント結果)に基づいて、受光手段の出力信号に含まれるノイズの大きさを算出するノイズレベル算出手段(算出手段)と、を備える受光装置である。
ここで、上記「比較手段から電圧値Vaが電圧値Vnよりも大きいことを示す信号が出力された回数」は、例えばコンパレータが電圧値Vnを基準に受光手段の出力信号(アナログ信号)を二値化したときの二値化信号(矩形パルス信号)の数である。
また、上記「ノイズ」には、光に誘起されたショットノイズのみならず、回路的な熱雑音等も含まれる。
本実施形態の受光装置では、専用のノイズ検知装置を用いずに(例えば1つのコンパレータとカウンタを用いて)受光手段の出力信号に含まれるノイズの大きさを見積もることができる。
すなわち、本実施形態の受光装置によれば、大型化を抑制しつつ受光手段から出力された電気信号に含まれるノイズの大きさを計測することができる。
また、ノイズの大きさを計測するのに例えばA/Dコンバータ等を用いる必要がなく、高コスト化を抑制できる。
なお、例えばA/Dコンバータは0V以上の電圧値であれば入力信号の大きさを計測することができるが、例えばコンパレータにおいて閾値電圧を固定(一定)にする場合には該閾値電圧を入力信号の電圧値以下に設定しなければ、入力信号が入力されているかどうかも分からない。
また、参照電圧生成手段1は、ノイズ計測時間(所定時間)内の複数の時間帯で電圧値Vnを異ならせ、ノイズレベル算出手段は、該時間帯毎の電圧値Vnに対するカウント手段でのカウント数からノイズの大きさを算出することが好ましい。
時間的にランダムなノイズの検出確率は正規分布に則る。例えばノイズ計測時間を複数の均等な時間帯に分割し、該時間帯毎に電圧値Vnを均等な幅で変化させていくと、Vnに対するノイズ検出回数の分布は正規分布に乗る。これにより、電圧値Vnをいくつにするとノイズの検出確率が何%になるかを見積もることができ、ひいてはノイズの大きさを求めることができる。
そこで、ノイズレベル算出手段は、カウント手段でのカウント結果から得られる正規分布の標準偏差を用いてノイズの大きさを算出することが好ましい。
また、本実施形態の物体検出装置100は、第1の観点からすると、発光素子を含む投光系10(投光手段)と、該投光系10から投光され物体で反射もしくは散乱された光を受光素子が受光する受光装置とを備える物体検出装置である。
この場合、例えば受光装置で計測されたノイズの大きさに基づいて物体検出用閾値Vd(電圧値Vd)の設定を行うことができるので、遠方物体や低反射物体の検出とノイズによる誤検出の抑制とを両立できる。
また、本実施形態の物体検出装置100は、第2の観点からすると、上記第1の観点からの物体検出装置と、発光素子の発光開始タイミングと、比較手段から電圧値Vaが電圧値Vdよりも大きいことを示す信号が出力されたタイミングとの時間差を算出し、該時間差又は該時間差に基づく値に応じて、該時間差を距離に換算した換算値の1/2を出力する演算手段(制御系46の一部)と、を備える距離測定装置である。ここで「比較手段から電圧値Vaが電圧値Vdよりも大きいことを示す信号が出力されたタイミング」は、例えば比較手段としてのコンパレータの二値化信号(矩形パルス信号)の立ち上がりタイミングもしくは立ち下がりタイミング、又は該立ち上がりタイミング及び該立ち下がりタイミングの少なくとも一方に基づくタイミング(例えば該立ち上がりタイミングと該立ち下がりタイミングの中間タイミング等)を意味する。
この場合、例えば受光装置で計測されたノイズの大きさに基づいて距離計測用閾値Vd(電圧値Vd)の設定を行うことができるので、遠方物体や低反射物体に対する距離計測とノイズによる誤検出の抑制とを両立できる。
また、受光装置は、ノイズレベル算出手段での算出結果に基づいて、電圧値Vd(設定閾値)を設定する参照電圧生成手段2(閾値設定手段)を含むことが好ましい。
また、投光系10は、投光範囲を分割して得られる複数の領域に順次投光し、複数の領域のうち一の領域に投光されてから次の領域に投光されるまでの時間内に、距離計測時間(演算手段が演算を行う時間)、ノイズ計測時間(受光装置がノイズを計測する時間)及びVd算出時間(参照電圧生成手段2が電圧値Vdを設定する時間)が含まれることが好ましい。
この場合、距離計測及び電圧値Vdの適正な設定を領域毎に行うことができる。電圧値Vdを領域毎に適正値に設定すれば、領域毎に遠方物体や低反射物体の検出とノイズによる誤検出の抑制とを両立できる。
また、参照電圧生成手段1は、ノイズ計測時間内の複数の時間帯で電圧値Vnを異ならせ、ノイズレベル算出手段は、該時間帯毎の電圧値Vnに対するカウント手段でのカウント数からノイズの大きさを算出することが好ましい。
また、上記複数の領域は、投光範囲が水平方向又は鉛直方向に1次元に分割されて得られるものであっても良い。
レーザレーダの投光範囲内の水平方向や鉛直方向の位置によって受光手段の出力信号に含まれるノイズの大きさが異なる。そこで、例えば投光範囲が水平方向又は鉛直方向に1次元に分割されて得られた複数の領域のうちノイズの大きい領域ではVnを大きくし、ノイズの小さい領域ではVnを小さくするような制御を行うことが可能になる。
また、上記複数の領域は、投光範囲が水平方向及び鉛直方向に2次元に分割されて得られるものであっても良い。
レーザレーダの投光範囲内の水平方向や鉛直方向の位置によって受光手段の出力信号に含まれるノイズの大きさが異なる。そこで、例えば投光範囲が水平方向及び鉛直方向に2次元に分割されて得られた複数の領域のうちノイズの大きい領域ではVnを大きくし、ノイズの小さい領域ではVnを小さくするような制御を行うことが可能になる。これにより、可能な限りノイズを検出することなく、遠方物体や低反射物体までの距離を計測することが可能である。
また、距離測定装置としての物体検出装置100は、投光系10が同一方向に複数回の投光を行ったとき、複数回の各回の投光時に電圧値Vaが電圧値Vdよりも大きい受光手段の出力信号毎の上記時間差を複数の階級に分類する分類手段(制御系46の一部)を更に備え、演算手段は、各回の投光毎に任意の時間内に出力された出力信号のうち電圧値Vaが電圧値Vdよりも大きい出力信号に基づいて該時間差の算出を行い、分類手段での分類結果に基づいて、出力信号毎の該時間差の中から物体検出装置100と物体との間を光が往復する時間を抽出し該時間を距離に換算した換算値の1/2を出力しても良い。
上記時間差が属する階級毎のVaがVdよりも大きい出力信号の数(度数)を表すヒストグラムや度数分布表を生成した場合、ノイズの検出頻度に比べ、ターゲットからの反射光や散乱光による信号(真の信号)の検出頻度は極端に高くなる。これにより、ノイズと真の信号とを判別することが可能になる。
また、距離測定装置としての物体検出装置100は、投光系10が同一方向に複数回の投光を行ったとき、複数回の各回の投光時に電圧値Vaが電圧値Vdよりも大きい受光手段の出力信号毎の上記換算値を複数の階級に分類する分類手段を更に備え、演算手段は、各回の投光毎に任意の時間内に出力された受光手段の出力信号のうち電圧値Vaが電圧値Vnよりも大きい出力信号に基づいて上記時間差の算出を行い、分類手段での分類結果に基づいて、出力信号毎の上記換算値の中から物体検出装置100と物体との間の往復距離を抽出し該往復距離の1/2を出力しても良い。
また、本実施形態の物体検出装置100と、該物体検出装置100が搭載される車両(移動体)と、を備える車両装置(移動体装置)によれば、物体検出性能に優れた受光装置を有しているので、衝突安全性に優れた車両装置を実現できる。
また、本実施形態の距離測定装置としての物体検出装置100と、該物体検出装置100が搭載される車両(移動体)と、を備える車両装置(移動体装置)によれば、測距性能を向上できる受光装置を有しているので、衝突安全性に非常に優れた車両装置を実現できる。
また、物体検出装置100と、該物体検出装置100の出力に基づいて、物体情報(物体の有無、物体の位置、物体の移動方向及び物体の移動速度の少なくとも1つ)を求める監視制御装置300と、を備えるセンシング装置1000によれば、物体情報を高精度かつ高速に安定して取得することができる。
また、センシング装置1000は移動体に搭載され、監視制御装置300は物体の位置情報及び移動情報の少なくとも一方に基づいて危険の有無を判断するため、例えば移動体の操縦制御系、速度制御系等に危険回避のための有効な情報を提供することができる。
また、センシング装置1000と、該センシング装置1000が搭載される車両(移動体)と、を備える車両装置(移動体装置)によれば、衝突安全性に優れる車両装置を実現できる。
また、本実施形態のノイズ計測方法は、光を受光及び光電変換して電気信号を出力する工程と、電圧値Vn(閾値)を変更する閾値可変工程と、上記電気信号の電圧値Va(信号値)と閾値可変工程が変更した電圧値Vn(可変閾値)とを比較する比較工程と、該比較工程で電圧値Vaが電圧値Vnよりも大きいことを示す比較結果が得られた回数をカウントするカウント工程と、該カウント工程でのカウント結果に基づいて、上記電気信号に含まれるノイズの大きさを算出する算出工程と、を含むことを特徴とするノイズ計測方法である。
この場合、専用のノイズ検知装置を用いずに(例えば1つのコンパレータとカウンタを用いて)受光手段の出力信号に含まれるノイズの大きさを見積もることができる。
すなわち、本実施形態のノイズ計測方法によれば、簡易な回路構成により受光手段から出力された電気信号に含まれるノイズの大きさを計測することができる。
また、本実施形態の物体検出方法は、光を受光及び光電変換して電気信号を出力する第1の出力工程と、電圧値Vn(閾値)を変更する閾値可変工程と、第1の出力工程で出力された電気信号の電圧値Va(信号値)と閾値可変工程が変更した電圧値Vn(可変閾値)とを比較する比較工程と、該比較工程で電圧値Vaが電圧値Vnよりも大きいことを示す比較結果が得られた回数をカウントするカウント工程と、該カウント工程でのカウント結果に基づいて、上記電気信号に含まれるノイズの大きさを算出する算出工程と、該算出工程での算出結果に基づいて電圧値Vd(閾値)を設定する閾値設定工程と、光源を点灯し、該光源から射出された光を投光する投光工程と、該投光工程で投光され物体で反射された光を受光及び光電変換して電気信号を出力する第2の出力工程と、該第2の出力工程で出力された電気信号の電圧値Va(信号値)と閾値設定工程が設定した電圧値Vd(設定閾値)とを比較する工程と、を含む物体検出方法である。
この場合、専用のノイズ検知装置を用いずに(例えば1つのコンパレータとカウンタを用いて)受光手段の出力信号に含まれるノイズの大きさを見積もることができる。
すなわち、本実施形態の物体検出方法によれば、例えば算出されたノイズの大きさに基づいて物体検出用閾値Vd(電圧値Vd)を設定することにより、簡易な回路構成により物体を精度良く検出することができる。
また、本実施形態の距離測定方法は、光を受光及び光電変換して電気信号を出力する第1の出力工程と、電圧値Vn(閾値)を変更する閾値可変工程と、第1の出力工程で出力された電気信号の電圧値Va(信号値)と閾値可変工程が変更した電圧値Vn(可変閾値)とを比較する可変閾値比較工程と、該可変閾値比較工程で電圧値aが電圧値Vnよりも大きいことを示す比較結果が得られた回数をカウントするカウント工程と、該カウント工程でのカウント結果に基づいて、上記電気信号に含まれるノイズの大きさを算出する算出工程と、該算出工程での算出結果に基づいて電圧値Vd(閾値)を設定する閾値設定工程と、光源を点灯し、該光源から射出された光を投光する投光工程と、該投光工程で投光され物体で反射もしくは散乱された光を受光及び光電変換して電気信号を出力する第2の出力工程と、該第2の出力工程で出力された電気信号の電圧値Va(信号値)と閾値設定工程が設定した電圧値Vd(設定閾値)とを比較する設定閾値比較工程と、投光工程での光源の点灯開始タイミングと、設定閾値比較工程で電圧値Vaが電圧値Vdよりも大きいことを示す比較結果が得られたタイミングとの時間差を距離に換算した換算値の1/2を出力する工程と、を含む距離測定方法である。
この場合、専用のノイズ検知装置を用いずに(例えば1つのコンパレータとカウンタを用いて)受光手段の出力信号に含まれるノイズの大きさを見積もることができる。
すなわち、本実施形態の距離測定方法によれば、例えば算出されたノイズの大きさに基づいて距離計測用閾値Vd(電圧値Vd)を設定することにより、簡易な回路構成により物体までの距離を精度良く測定することができる。
なお、上記実施形態の物体検出装置100の構成は、適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、パルス発光毎にノイズ計測を行っているが、複数回のパルス発光毎にノイズ計測を行っても良い。
また、上記実施形態では、パルス発光毎にVd算出を行っているが、複数回のパルス発光毎にVd算出を行っても良い。
この際、パルス発光毎もしくは複数回のパルス発光毎に計測したノイズの大きさの平均値や中央値(メジアン)に基づいてVdの設定を行っても良い。
また、例えば、距離計測時間やノイズ計測時間やVd算出時間を走査の合間(有効走査領域外を走査中)に設定しても良い。すなわち、一走査毎もしくは複数走査毎に距離計測やノイズ計測やVd算出を行っても良い。この際、一走査もしくは複数走査でVdを一律に設定しても良い。
また、有効走査領域を鉛直方向や水平方向に1次元分割して物体情報を検出する場合や、有効走査領域を鉛直方向及び水平方向に2次元分割して物体情報を検出する場合に、発光素子及び受光素子の双方を鉛直方向に複数配列しても良い。
また、本実施形態の受光装置におけるノイズ計測の構成、ノイズ計測方法を同期系50に応用しても良い。この場合、二値化回路56でのノイズの検出頻度を下げることができ、同期信号を精度良く生成することができる。
また、例えば、波形処理回路に、例えばローパスフィルタ、ハイパスフィルタ等のフィルタを組み込んでも良い。このようなフィルタは、波形処理回路に増幅回路が組み込まれる場合は増幅回路と二値化回路との間に接続することが好ましく、波形処理回路に増幅回路が組み込まれない場合は電流電圧変換回路と二値化回路との間に接続することが好ましい。
また、投光系10は、偏向器としての回転ミラー26を用いる走査型であるが、偏向器を用いない非走査型であっても良い。すなわち、投光系は、少なくとも光源を有していれば良く、投光範囲の調整のためのレンズを光源の後段に有していても良い。非走査型の投光系には、複数の光源がアレイ状に配置された光源アレイを用いることが好ましい。
このような光源アレイとしては、例えば複数のLDが1次元又は2次元に配列されたLDアレイ、VCSELが1次元又は2次元に配列されたVCSELアレイなどが挙げられる。複数のLDが1次元配列されたLDアレイとしては、複数のLDが積層されたスタック型のLDアレイや複数のLDが横に並べられたLDアレイが挙げられる。
なお、光源アレイにおける各光源としてVCSELを用いれば、LDを用いる場合よりも高密度配置する(アレイ内の発光点の数をより多くする)ことができる。
また、投光光学系は、カップリングレンズを有していなくても良いし、他のレンズを有していても良い。
また、投光光学系、受光光学系は、反射ミラーを有していなくても良い。すなわち、LD11からの光を、光路を折り返さずに回転ミラーに入射させても良い。
また、受光光学系は、受光レンズを有していなくも良いし、他の光学素子(例えば集光ミラー)を有していても良い。
また、上記実施形態では、物体検出装置100が搭載される移動体として車両を例にとって説明したが、該移動体は、例えば航空機、船舶、ロボット等であっても良い。
また、以上の説明で用いた具体的な数値(有効走査領域の分割数やノイズ計測時間の分割数を含む)、形状などは、一例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なことは言うまでもない。
以上の説明から明らかなように、上記実施形態の物体検出装置100(物体検出装置、距離測定装置)、センシング装置1000、車両装置(移動体装置)、ノイズ計測方法、物体検出方法、距離測定方法は、Time of Flight(TOF)法を用いた技術であり、移動体におけるセンシングの他、モーションキャプチャ技術、測距計、3次元形状計測技術などの産業分野などで幅広く用いることができる。すなわち、本発明の受光装置、物体検出装置及び距離測定装置は、必ずしも移動体に搭載されなくても良い。
10…投光系(投光手段)、11…LD(発光素子、投光手段の一部)、26…回転ミラー(投光手段の一部)、40…受光系(受光装置の少なくとも一部)、41…受光素子(受光手段の一部)、42…信号処理回路、46…制御系、100…物体検出装置(物体検出装置、距離測定装置)。
特開平10−253760号公報

Claims (16)

  1. 光を受光及び光電変換する受光素子を含む受光手段と、
    閾値を変更する閾値可変手段と、
    前記受光手段の出力信号の信号値と前記閾値可変手段が変更した可変閾値とを比較し、その比較結果を示す信号を出力する比較手段と、
    前記比較手段から前記信号値が前記可変閾値よりも大きいことを示す信号が出力された回数を前記閾値毎にカウントするカウント手段と、
    前記カウント手段でのカウント結果に基づいて、前記出力信号に含まれるノイズの大きさを算出する算出手段と、を備える受光装置。
  2. 前記閾値可変手段は、所定時間内の複数の時間帯で前記可変閾値を異ならせ、
    前記算出手段は、前記時間帯毎の前記可変閾値に対する前記カウント手段でのカウント結果から前記ノイズの大きさを算出することを特徴とする請求項1に記載の受光装置。
  3. 前記算出手段は、前記カウント手段でのカウント結果から得られる正規分布の標準偏差を用いて前記ノイズの大きさを算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の受光装置。
  4. 発光素子を含む投光手段と、
    前記投光手段から投光され物体で反射もしくは散乱された光を前記受光素子が受光する請求項1〜3のいずれか一項に記載の受光装置と、を備える物体検出装置。
  5. 請求項4に記載の物体検出装置と、
    前記算出手段での算出結果に基づいて閾値を設定する閾値設定手段と、
    前記発光素子の発光開始タイミングと、前記比較手段から前記信号値が前記閾値設定手段が設定した設定閾値よりも大きいことを示す信号が出力されたタイミングとの時間差を算出し、該時間差又は該時間差に基づく値に応じて、前記時間差を距離に換算した換算値の1/2を出力する演算手段と、を備える距離測定装置。
  6. 前記投光手段は、投光範囲を分割して得られる複数の領域に順次投光し、
    前記複数の領域のうち一の領域に投光されてから次の領域に投光されるまでの時間内に、前記演算手段が演算を行う時間、前記受光装置が前記ノイズを計測する時間及び前記閾値設定手段が前記設定閾値を設定する時間が含まれることを特徴とする請求項5に記載の距離測定装置。
  7. 前記閾値可変手段は、前記計測する時間内の複数の時間帯で前記可変閾値を異ならせ、
    前記算出手段は、該時間帯毎の前記可変閾値に対する前記カウント手段でのカウント結果から前記ノイズの大きさを算出することを特徴とする請求項6に記載の距離測定装置。
  8. 前記複数の領域は、前記投光範囲が水平方向又は鉛直方向に1次元に分割されて得られることを特徴とする請求項7に記載の距離測定装置。
  9. 前記複数の領域は、前記投光範囲が水平方向及び鉛直方向に2次元に分割されて得られることを特徴とする請求項7に記載の距離測定装置。
  10. 前記投光手段が同一方向に複数回の投光を行ったとき、前記複数回の各回の投光時に信号値が前記設定閾値よりも大きい前記出力信号毎の前記時間差を複数の階級に分類する分類手段を更に備え、
    前記演算手段は、
    前記各回の投光毎に任意の時間内に出力された前記出力信号のうち信号値が前記設定閾値よりも大きい出力信号に基づいて前記時間差の算出を行い、
    前記分類手段での分類結果に基づいて、前記出力信号毎の前記時間差の中から当該距離測定装置と前記物体との間を光が往復する時間を抽出し該時間を距離に換算した値の1/2を出力することを特徴とする請求項5〜9のいずれか一項に記載の距離測定装置。
  11. 前記投光手段が同一方向に複数回の投光を行ったとき、前記複数回の各回の投光時に信号値が前記設定閾値よりも大きい前記出力信号毎の前記換算値を複数の階級に分類する分類手段を更に備え、
    前記演算手段は、
    前記各回の投光毎に任意の時間内に出力された前記出力信号のうち信号値が前記設定閾値よりも大きい出力信号に基づいて前記時間差の算出を行い、
    前記分類手段での分類結果に基づいて、前記出力信号毎の前記換算値の中から当該距離測定装置と前記物体との間の往復距離を抽出し該往復距離の1/2を出力すること特徴とする請求項5〜9のいずれか一項記載の距離測定装置。
  12. 請求項4に記載の物体検出装置と、
    前記物体検出装置が搭載される移動体と、を備える移動体装置。
  13. 請求項5〜11のいずれか一項に記載の距離測定装置と、
    前記距離測定装置が搭載される移動体と、を備える移動体装置。
  14. 光を受光及び光電変換して電気信号を出力する工程と、
    閾値を変更する閾値可変工程と、
    前記電気信号の信号値と前記閾値可変工程が変更した可変閾値とを比較する比較工程と、
    前記比較工程で前記信号値が前記閾値よりも大きいことを示す比較結果が得られた回数をカウントするカウント工程と、
    前記カウント工程でのカウント結果に基づいて、前記電気信号に含まれるノイズの大きさを算出する算出工程と、を含むことを特徴とするノイズ計測方法。
  15. 光を受光及び光電変換して電気信号を出力する第1の出力工程と、
    閾値を変更する閾値可変工程と、
    前記第1の出力工程で出力された前記電気信号の信号値と前記閾値可変工程が変更した可変閾値とを比較する比較工程と、
    前記比較工程で前記信号値が前記可変閾値よりも大きいことを示す比較結果が得られた回数をカウントするカウント工程と、
    前記カウント工程でのカウント結果に基づいて、前記電気信号に含まれるノイズの大きさを算出する算出工程と、
    前記算出工程での算出結果に基づいて閾値を設定する閾値設定工程と、
    光源を点灯し、該光源から射出された光を投光する投光工程と、
    前記投光工程で投光され前記物体で反射された光を受光及び光電変換して電気信号を出力する第2の出力工程と、
    前記第2の出力工程で出力された前記電気信号の信号値と前記閾値設定工程が設定した設定閾値とを比較する工程と、を含む物体検出方法。
  16. 光を受光及び光電変換して電気信号を出力する第1の出力工程と、
    閾値を変更する閾値可変工程と、
    前記第1の出力工程で出力された前記電気信号の信号値と前記閾値可変工程が変更した可変閾値とを比較する可変閾値比較工程と、
    前記可変閾値比較工程で前記信号値が前記可変閾値よりも大きいことを示す比較結果が得られた回数をカウントするカウント工程と、
    前記カウント工程でのカウント結果に基づいて、前記電気信号に含まれるノイズの大きさを算出する算出工程と、
    前記算出工程での算出結果に基づいて閾値を設定する閾値設定工程と、
    光源を点灯し、該光源から射出された光を投光する投光工程と、
    前記投光工程で投光され前記物体で反射もしくは散乱された光を受光及び光電変換して電気信号を出力する第2の出力工程と、
    前記第2の出力工程で出力された前記電気信号の信号値と前記閾値設定工程が設定した設定閾値とを比較する設定閾値比較工程と、
    前記投光工程での前記光源の点灯開始タイミングと、前記設定閾値比較工程で前記信号値が前記設定閾値よりも大きいことを示す比較結果が出力されたタイミングとの時間差を距離に換算した換算値の1/2を出力する工程と、を含む距離測定方法。
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