JP6699242B2 - 熱可塑性樹脂組成物、蓋材及び易開封性容器 - Google Patents
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Description
(A)成分:脂肪族ジカルボン酸単位を含み、110〜140℃に融解ピーク温度を有する結晶性ポリエステル
(B)成分:ポリオレフィン及び非晶性ポリエステルの少なくとも一方
(C)成分:ビニル芳香族化合物に由来する重合体ブロックPと、共役ジエンに由来する重合体ブロックQとを有するブロック共重合体、及び該ブロック共重合体を水素添加してなるブロック共重合体からなる群のうちの少なくとも1つのブロック共重合体であり、ブロックQにおける1,2−結合単位及び3,4−結合単位の合計量が60モル%以上であるスチレン系熱可塑性エラストマー
(D)成分:アミン変性されたスチレン系熱可塑性エラストマー
(A)成分:脂肪族ジカルボン酸単位を含み、110〜140℃に融解ピーク温度を有する結晶性ポリエステル
(B)成分:ポリオレフィン及び非晶性ポリエステルの少なくとも一方
(C)成分:ビニル芳香族化合物に由来する重合体ブロックPと、共役ジエンに由来する重合体ブロックQとを有するブロック共重合体、及び該ブロック共重合体を水素添加してなるブロック共重合体からなる群のうちの少なくとも1つのブロック共重合体であり、ブロックQにおける1,2−結合単位及び3,4−結合単位の合計量が60モル%以上であるスチレン系熱可塑性エラストマー
本発明の熱可塑性樹脂組成物に用いる(A)成分は、脂肪族ジカルボン酸単位を含み、110〜140℃に融解ピーク温度を有するポリエステルである。本発明の熱可塑性樹脂組成物は(A)成分を含むことによりヒートシール性と押出ラミネート成形性が付与される。
工程(1):試料約6mgを室温から100℃/分の速度で170℃まで昇温し、昇温終了後、3分間保持する。
工程(2):170℃から10℃/分の速度で−80℃まで降温し、降温終了後、3分間、保持する。
工程(3):−80℃から10℃/分の速度で170℃まで昇温する。
本発明で用いる(B)成分は、ポリオレフィン及び非晶性ポリエステルの少なくとも一方であり、成形性を補助する成分及び押出ラミネート成形性を担う成分として機能する。(B)成分としてはポリオレフィンの1種又は非晶性ポリエステルの1種のいずれかのみを用いてもよく、ポリオレフィンの1種又は2種以上と非晶性ポリエステルの1種又は2種以上とを併用してもよいが、(B)成分としては特にポリオレフィンを含むことが押出ラミネート成形性の観点から好ましい。
(B)成分として用いることのできるポリオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1若しくはヘキセン−1等の炭素数2〜20程度のオレフィンの単独重合体又は共重合体、或いはこれらのオレフィンと共重合性ビニル単量体、例えば、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル若しくは無水マレイン酸等の不飽和有機酸又はその無水物等との共重合体が挙げられる。なお、オレフィンと共重合性ビニル単量体との共重合体において、オレフィン単位の含有量は50重量%以上である。また、ここで、共重合体とはランダム、ブロック及びグラフト共重合体を包含する。
(B)成分として用いることのできる非晶性ポリエステルは、実質的に結晶性を示さないポリエステルである。特に、(A)成分において先に説明した示差走査熱量計による測定において、50℃〜300℃の温度範囲にて明確な融解ピーク温度を有さないポリエステルであり、具体的にはこの温度範囲において、結晶融解熱量(ΔH)が1J/g以下であるものを意味する。
本発明に用いる(C)成分は、ビニル芳香族化合物に由来する重合体ブロックPと、共役ジエンに由来する重合体ブロックQとを有するブロック共重合体、及び該ブロック共重合体を水素添加してなるブロック共重合体からなる群のうちの少なくとも1つのブロック共重合体であり、ブロックQにおける1,2−結合単位及び3,4−結合単位の合計量が60モル%以上であるスチレン系熱可塑性エラストマーである。本発明において、(C)成分は熱可塑性樹脂組成物の易開封性及び押出ラミネート成形性に寄与する成分である。
以下において、ブロックQにおける1,2−結合単位の割合を「1,2−結合量」と称し、3,4−結合単位の割合を「3,4−結合量」と称す場合がある。
(P−Q)n (2)
(式中、Pは重合体ブロックPを、Qは重合体ブロックQをそれぞれ示し、mは1〜5の整数を示し、nは2〜5の整数を示す。)
機器:東ソー社製「HLC−8120GPC」
カラム:東ソー社製「TSKgel Super HM−M」
検出器:示差屈折率検出器(RI検出器/内蔵)
溶媒:クロロホルム
温度:40℃
流速:0.5mL/分
注入量:20μL
濃度:0.1重量%
較正資料:単分散ポリスチレン
較正法:ポリスチレン換算
本発明の熱可塑性樹脂組成物は下記(D)成分を含むことが易開封性及び良好な剥離外観を得る観点から好ましい。これは、(D)成分により、(A)成分及び(B)成分の分散径が微細化されることによるものと考えられる。なお、本発明において、(D)成分と解され得るもののうち、前述の(C)成分に該当するものは(D)成分とはみなさず、(C)成分とみなすこととする。
(D)成分:アミン変性されたスチレン系熱可塑性エラストマー
また、アミン変性する原料として用いるスチレン系熱可塑性エラストマーは、少なくとも2個の重合体ブロックP’と、少なくとも1個の重合体ブロックQ’とを有するブロック共重合体及び該ブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体の少なくとも一方が好ましい。
P’−(Q’−P’)m’ (3)
(P’−Q’)n’ (4)
(式中、P’は重合体ブロックP’を、Q’は重合体ブロックQ’をそれぞれ表し、m’は1〜5の整数を表し、n’は2〜5の整数を表す。)
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び必要に応じて用いられる(D)成分以外に、その他の成分が含まれていてもよい。その他の成分としては、例えば、スリップ剤、染料・顔料等の着色剤、安定剤、可塑剤(ただし、スリップ剤に該当するものを除く。)、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の光安定剤、分散剤、増粘剤、乾燥剤、滑剤及び帯電防止剤等の添加剤;無機充填材及び有機充填材等の充填材;ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリエステル樹脂[(A)成分、(B)成分に該当するものを除く。]、塩化ビニル樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー[(C)成分、(D)成分に該当するものを除く。]、ポリエステル系熱可塑性エラストマー[(A)成分、(B)成分に該当するものを除く。]及びポリウレタン系熱可塑性エラストマー等の樹脂等が挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有することにより、ヒートシール強度、易開封性、押出ラミネート成形性等の成形性の効果を得ることができる。これらの効果を良好に得る観点から、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、(A)〜(C)成分の合計量に対し、(A)成分を60〜84重量%、(B)成分を3〜23重量%、(C)成分を3〜28重量%含有するものであり、(A)成分を65〜80重量%、(B)成分を7〜23重量%、(C)成分を9〜23重量%含有することが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を得る方法については、原料成分が均一に分散すれば特に制限されない。即ち、上述の各原料成分を同時に又は任意の順序で混合することにより、各成分が均一に分散した熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。本発明の熱可塑性樹脂組成物を製造するに当たり、(A)成分〜(C)及び必要に応じて配合される(D)成分、その他の成分を配合して熱可塑性樹脂組成物を得る場合、これらの各成分を種々の公知の手法、例えば、タンブラーブレンダー、Vブレンダー、リボンブレンダー又はヘンシェルミキサー等を用いて混合し、混合後、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー又はニーダー等で溶融混練し、熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、押出ラミネート成形、Tダイ成形、空冷インフレーション成形等の各種のフィルム成形法によって容易にシール層(シール層用フィルム)として製膜することができる。このシール層用フィルムの厚さは、通常2〜100μm、特に5〜30μmであることが好ましい。シール層の厚さが上記範囲内であることが、十分なヒートシール強度を得る観点、凝集剥離性を得る観点、易開封性容器の蓋材への適用において、蓋材の厚さを適切な範囲とする観点等から好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物からなるシール層(シール層用フィルム)とすることにより蓋材とすることができる。また、この蓋材は、本発明の熱可塑性樹脂組成物をシール層(シール層用フィルム)として用い、通常、基材と積層一体化することにより、蓋材を有する易開封性容器として好適に使用することができる。この場合、シール層又はシール層用フィルムの厚さは、通常2〜100μm、特に5〜30μmであることが好ましい。シール層の厚さが薄過ぎると十分なヒートシール強度を得ることができず、凝集剥離性も劣るものとなるが、過度に厚さが厚いものは、各種の易開封性容器の蓋材への適用において、蓋材の厚さが厚くなり好ましくない。また、シール層用フィルムと基材との間に保持層としてポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂層を介在させることもできる。保持層の厚さは、通常5〜500μm、特に10〜100μm程度である。
以下の実施例、参考例及び比較例で用いた原料は、次の通りである。
A−1:
BASF社製 結晶性ポリエステル(ポリブチレンアジペートテレフタレート系樹脂)「ECOFLEX(登録商標)」(ジカルボン酸単位:アジピン酸単位54モル%、テレフタル酸単位46モル%、ジオール単位:1,4−ブタンジオール単位100モル%、融解ピーク温度:121℃、ガラス転移温度:−34℃)
a−1(比較用):
東洋紡社製 結晶性ポリエステル「バイロン(登録商標)」GM913(ジカルボン酸単位:テレフタル酸単位66モル%、イソフタル酸単位34モル%、ジオール単位:1,4−ブタンジオール単位82モル%、ポリテトラメチレンエーテルグリコール単位:18モル%、融解ピーク温度:126℃、ガラス転移温度:−70℃)
B−1:
日本ポリエチレン社製 低密度ポリエチレン(LDPE)〔密度(JIS K7112)(1999):0.919g/cm3、MFR[190℃、2.16kgf(JIS K7210)(2014)]:4g/10分〕
B−2:
日本ポリエチレン社製 低密度ポリエチレン(LDPE)〔密度(JIS K7112)(1999):0.920g/cm3、MFR[190℃、2.16kgf(JIS K7210)(2014)]:4g/10分〕
C−1:
旭化成ケミカルズ社製 スチレン系熱可塑性エラストマー(スチレン−ブタジエン−スチレン水添ブロック共重合体)「タフテック(登録商標)H1221」〔1,2−結合量:78モル%、3,4−結合量:0、スチレン含有量:12重量%、MFR[230℃、2.16kgf(JIS K7210)(2014)]:4.5g/10分、硬度ショアA(JIS K6253)(1993):42、水素添加率:99%以上〕
C−2:
クレイトンポリマー社製 スチレン系熱可塑性エラストマー(スチレン−ブタジエン−スチレン水添ブロック共重合体)「KRATON G1645MO」〔1,2−結合量:70モル%、3,4−結合量:0、スチレン含有量:13重量%、MFR[230℃、2.16kgf(JIS K7210)(2014)]:3.5g/10分、硬度ショアA(JIS K6253)(1993):35、水素添加率:98%以上〕
旭化成ケミカルズ社製 スチレン系熱可塑性エラストマー(スチレン−ブタジエン−スチレン水添ブロック共重合体)「タフテック(登録商標)H1043」〔1,2−結合量:30モル%、3,4−結合量:0、スチレン含有量:67重量%、MFR[230℃、2.16kgf(JIS K7210)(2014)]:2g/10分、硬度ショアD(JIS K6253)(1993):72、水素添加率:99%以上〕
D−1:
JSR社製 スチレン系熱可塑性エラストマー(スチレン−ブタジエン−スチレン水添ブロック共重合体)のアミン変性物「ダイナロン(登録商標)4660P」〔スチレン含有量:10重量%、MFR[230℃、2.16kgf(ISO 1133)(2011)]:10g/10分、密度(ISO 1183)(2012):0.89g/cm3、ガラス転移温度(ISO 11357−2)(2013):−56℃、硬度ショアA(ISO 868)(2003):83〕
E−1:
スリップ剤(エルカ酸アミド)
<評価用フィルムの作製>
フィルム成形性と易開封性(イージーピール性)を確認するために、各原料成分を表−1に示す配合割合で二軸押出機「TEX30」(株式会社日本製鋼社製)を用い、160〜200℃で混練し、「2種2層テストラミネーター装置」(住友重機械モダン社製)を使用して、ポリエステルフィルムに下記条件で押出ラミネート成形を行い、厚さ約20μmのシーラントフィルムを成膜し、評価フィルムとした。
成形温度:280℃
スクリュー回転数:100rpm
引き取り速度:50m/分
ポリエステルフィルム:東洋紡社製「東洋紡エステル(登録商標)フィルムE5102」(厚さ12μm)
ダイリップ幅:370mm
押出ラミネート成形によりフィルムを成形した際の成膜安定性を目視にて確認し、以下の基準で評価した。結果を表−1に示す。
○:膜厚変動が生じず、かつ良好な延展性が維持されていた。
△:大きな膜厚変動が生じた。
×:フィルムに穴があき、フィルム形状を維持できなかった。
・ネックイン(NI)
成形温度、スクリュー回転数、ダイリップ幅を固定とし、表−1中の括弧内の引き取り速度で成形されたフィルムの幅をネックイン(NI)とした。ネックインの値が大きいほど有効製品幅が広くなり、押出しフィルム成形性に優れることを示す。
・ドローダウン(DD)
成形温度、スクリュー回転数、ダイリップ幅を固定とし、引き取り速度を上昇させた場合に、成形フィルムが引き取りロールの成形性に追随できず、フィルムが破断し、フィルム成形が不可能となった場合の引き取り速度をドローダウン(DD)とした。ドローダウンの値が大きいほど、高速での押出ラミネート成形性に優れることを示す。
評価用フィルム及び下記被着体を70mm×100mmの大きさに切り出し、被着体の上にシーラントフィルム側が接するように評価用フィルムを置いた。ヒートシーラー(佐川製作所社製)を用いて以下の条件でヒートシールを行って、評価用フィルムの長さ方向の中央部分を10mmの幅にヒートシールした。
圧力:0.2MPa
時間:1.0秒
シールバー:10mm
温度:130℃、140℃、150℃、又は160℃
被着体:三菱化学製「ノバクリアー(登録商標)SG007」(A−PETシート 厚み:0.3mm)
その後、評価用フィルムのヒートシールされていない部分と被着体のヒートシールされていない部分を互いに離反方向に引っ張って引き剥がすことによりヒートシール強度を測定した。このヒートシール強度は4N/15mm以上25N/15mm未満であることが易開封性とシール強度との両立の面で好ましい。
上記の160℃でのヒートシール強度測定の際に、剥離外観の評価を目視にて行った。その時、下記の基準で評価した。
○:剥離した際に、糸引きがなく、外観が良好である。
△:剥離した際に、シーラント層の一部が基材から剥がれきらず、糸引きがみられる。
×:剥離した際に、シーラント層の一部が基材から剥がれきらず、糸引きが多くみられる
表−1に示すように、本発明の熱可塑性樹脂組成物に該当する実施例1〜2と参考例3〜6では押出ラミネート成形性、剥離強度に優れることがわかる。特に、(D)成分に該当する「D−1」を使用した実施例1及び2では更に剥離外観も良好であった。
Claims (10)
- 下記(A)〜(D)成分を含み、かつ(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量に対し、(A)成分を60〜84重量%、(B)成分を3〜23重量%、(C)成分を3〜28重量%含み、(D)成分の含有量が(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計100重量部に対して1〜15重量部である熱可塑性樹脂組成物。
(A)成分:脂肪族ジカルボン酸単位を含み、110〜140℃に融解ピーク温度を有する結晶性ポリエステル
(B)成分:ポリオレフィン及び非晶性ポリエステルの少なくとも一方
(C)成分:ビニル芳香族化合物に由来する重合体ブロックPと、共役ジエンに由来する重合体ブロックQとを有するブロック共重合体、及び該ブロック共重合体を水素添加してなるブロック共重合体からなる群のうちの少なくとも1つのブロック共重合体であり、ブロックQにおける1,2−結合単位及び3,4−結合単位の合計量が60モル%以上であるスチレン系熱可塑性エラストマー
(D)成分:アミン変性されたスチレン系熱可塑性エラストマー - (A)成分のガラス転移温度が−50〜−20℃である、請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- (A)成分がアジピン酸単位及びテレフタル酸単位を含む、請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- (A)成分が1,4−ブタンジオール単位を含む、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- (C)成分のスチレン含有量が5〜70重量%である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- (B)成分として、密度が0.850〜0.980g/cm3のポリエチレンを含む、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物からなるシール層を有する蓋材。
- 前記シール層が押出ラミネート成形により形成されたものである、請求項7に記載の蓋材。
- 請求項7又は8に記載の蓋材を有する易開封性容器。
- 請求項7又は8に記載の蓋材とポリエチレンテレフタレート樹脂からなる容器とを有する易開封性容器。
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