JP6697145B2 - 発音装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アーマチュアが、コイルの内部を通過して、ヨークに支持された磁石に対向しており、アーマチュアの振動が振動体に伝達されて発音する発音装置に関する。
特許文献1に発音装置(電気音響変換器)に関する発明が記載されている。
この発音装置は、直流磁界発生部を有している。直流磁界発生部は、第1ヨークと第2ヨーク、およびそれぞれのヨークに支持された一対の永久磁石を有している。ヨークに隣接して空心コイルが設けられており、アーマチュアが、対向する一対の永久磁石の間と、空心コイルの内部に配置されている。
アーマチュアと振動板とがロッドで連結されており、コイルに与えられる電流に応じてアーマチュアが振動し、その振動が振動体に伝達されて発音する。
特許文献1には、ヨークがPBパーマロイ(40〜50%Ni−Fe)で形成されている、と記載されている。
特開2013−138292号公報
特許文献1に記載された発音装置(電気音響変換器)では、永久磁石を支持するヨークとして、PBパーマロイ(40〜50%Ni−Fe)が使用されている。PBパーマロイは、飽和磁化が1.5T以上と大きく、また軟磁性特性も良好であり、各種磁気回路に一般的に使用されている。
しかし、発音装置(電気音響変換器)のヨークに使用する軟磁性材料として、PBパーマロイを選択することは、必ずしも最良ではない。
後に、図8を使用して説明するように、PBパーマロイで形成されたヨークを使用した発音装置では、2kHz以上の高域において、SPL(Sound Pressure Level:音圧レベル)に、比較的大きなリップルノイズが現れやすくなる。これは、高域では、コイルからの発熱量が大きくなり、狭いケース内でコイルに隣接しているヨークの温度が高くなることに原因の一部があると予測できる。また、使用環境の温度上昇によっても、高域においてリップルノイズが発生しやすくなることが予測される。
後に、図7を使用して説明するように、PBパーマロイは線膨張係数αが10×10−6よりも大きい。したがって、コイルの発熱量が大きくなり、ヨークが加熱されると、ヨークの寸法が変化し、対向する磁石の間隔が変動しやすくなる。この間隔の変動に起因して、アーマチュアに余分な振動が与えられやすくなることが考えられる。
また、コイルの発熱量が多くなり、ヨークの寸法が変化すると、磁石とヨークとの接合面や、ヨークどうしの接合面の内部応力が大きくなり、その結果、磁石から発せられる磁束がアーマチュアに伝達されるときに、ヨーク内を通過する磁束の整流性が劣化することも、一因であると予測される。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、高域での音圧レベルを安定させることができる発音装置を提供することを目的としている。
本発明は、ケース内に、磁性材料で形成されたヨークと、前記ヨークに支持された磁石と、コイルと、前記コイルの内部を通過し前記磁石に対向するアーマチュアと、前記アーマチュアの動作により振動させられる振動体と、が設けられている発音装置において、
第1ヨークと第2ヨークとが接合されて前記ヨークが構成され、前記第1ヨークと前記第2ヨークの対向する内面のそれぞれに磁石が固定され、前記第1ヨークに固定された磁石と前記第2ヨークに固定された磁石との間に前記アーマチュアが位置しており、
前記第1ヨークと前記第2ヨークのそれぞれは、Niが32質量%以上で40質量%以下含まれたものであって、線膨張係数が5×10 −6 以下となるFe−Ni合金で形成されており、
前記コイルが、前記ヨークに固定されていることを特徴とするものである。
本発明の発音装置は、好ましくは、前記Fe−Ni合金が、Niを36質量%含む
本発明の発音装置は、前記ケース内にフレームが設けられ、フレームの一方の側に前記振動体が支持され、他方の側に前記ヨークが固定されているものが好ましい。
さらに、本発明の発音装置では、前記ケースは、第1ケースと第2ケースとが組み合わされて構成されており、前記フレームが、前記第1ケースと前記第2ケースに挟まれて固定されていることが好ましい。
本発明の発音装置は、ヨークが、Fe−Ni合金で形成されており、Niが32質量%以上で40質量%以下含まれている。図7に示すように、Niが前記範囲で含まれたFe−Ni合金は、線膨張係数αが低い。図8に示すように、前記ヨークを使用した発音装置では、高域でのップルノイズを改善することが可能になる。
本発明では、高域においてコイルの発熱量が大きくなり、狭いケース内に収納されたヨークの温度が上がったとしても、Niが前記範囲で含まれているヨークを使用することで、ヨークの寸法の変化を抑えることができる。その結果、対向する磁石の間隔が変動しにくくなり、また、ヨークと磁石との接合部やヨークどうしの接合部での内部応力の増大を防止しやすくなる。また、使用環境の温度が上昇したときも、ヨークの寸法の変化を抑えることができ、このときも、内部応力の増大を防止しやすくなる。
よって、2kHz以上の高域における音圧レベルを安定させることが可能になる。
本発明の実施の形態の発音装置の外観を示す斜視図、 本発明の実施の形態の発音装置を示す分解斜視図、 図1に示す発音装置をIII−III線で切断した断面図、 図3に示す発音装置を分解した状態で示す断面図、 実施の形態の発音装置において、フレームに振動板と第1ヨークおよびアーマチュアが取り付けられた状態を示す平面図、 図3に示す発音装置をVI−VI線で切断した断面図、 ヨークを形成するFe−Ni合金のNi量と線膨張係数との関係を示す線図、(出典:PHISICS & APPLICATIONS OF PROPERTIES OF INVER ALLOYS, P4(丸善出版株式会社)) (A)は実施例における、周波数とSPLの関係を示す特性線図、(B)は比較例における、周波数とSPLの関係を示す特性線図、
図1と図2などに示すように、本発明の実施の形態の発音装置1は、ケース2を有している。ケース2は第1ケース3と第2ケース4とから構成されている。第1ケース3は下ケースで、第2ケース4は上ケースであり、共に非磁性金属板または磁性金属板からプレス加工されて形成されている。
図2に示すように、第1ケース3は、底部3aと、4側面を囲む側壁部3bと、側壁部3bの上端の開口端部3cを有している。第2ケース4は天井部4aと、4側面を囲む側壁部4bと、側壁部の下端の開口端部4cを有している。第1ケース3の内部空間は、第2ケース4の内部空間よりも広く、第2ケース4は第1ケース3の蓋体として機能している。
図3と図6に示すように、第1ケース3の開口端部3cと第2ケース4の開口端部4cとの間にフレーム5が挟まれている。図2に示すように、フレーム5は、Z方向の厚さ寸法が均一な非磁性材料または磁性材料の金属板材で形成されている。フレーム5の中央部に、開口部5cが上下に貫通して形成されている。開口部5cは矩形状の穴である。
フレーム5は、図示上面の前記開口部5cの周辺部分が振動体取付け面5bとなっている。振動体取付け面5bは枠形状の平面である。フレーム5では、振動体取付け面5bの周囲全周に厚さ寸法が薄くなった被挟持部6が一体に形成されている。図3と図4および図6に示されるように、被挟持部6において振動体取付け面5bと同じ側を向く上面が上側接合接触面6bである。振動体取付け面5bと上側接合接触面6bとの間には段差部7が形成されている。
このフレーム5は、厚さ寸法が均一な金属板材をプレス加工することで製造される。開口部5cは、金属板材を打ち抜くことで形成される。また、振動体取付け面5bの周囲部分を、Z方向の厚さ寸法が薄くなるようにつぶし加工して被挟持部6が形成される。このつぶし加工を行うことで、被挟持部6を形成するとともに、フレーム5の剛性を高めることもできる。
フレーム5の図示下面は、開口部5cの周囲部分が駆動機構取付け面5aであり、前記被挟持部6の図示下側に向く面が下側接合接触面6aである。駆動機構取付け面5aと下側接合接触面6aは同一平面である。ただし、駆動機構取付け面5aと下側接合接触面6aとの間にも段差部を設けることができる。
図3と図4に示すように、フレーム5の図示上側の振動体取付け面5bに振動体10が取り付けられている。振動体10は、振動板11と振動支持シート12とで構成されている。振動板11はアルミニウムやSUS304などの薄い金属材料で形成されており、必要に応じて曲げ強度を増強するためのリブがプレス成形されている。なお、図6にはリブの隆起形状が示されているが、図2ではリブの図示を省略している。振動支持シート12は振動板11よりも撓み変形しやすいものであり、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)やナイロンあるいはポリウレタンなどの樹脂シート(樹脂フィルム)で形成されている。
振動板11と振動支持シート12は矩形状であり長方形である。振動板11の面積は、フレーム5の開口部5cの開口面積よりも小さく、振動支持シート12の面積は振動板11よりも大きい。図6に示すように、振動板11は振動支持シート12の下面に接着剤を用いて接着されて固定されている。振動支持シート12の外周縁部12aは振動板11の外周縁よりも周囲に突出しており、この外周縁部12aが、フレーム5の枠形状の上面である振動体取付け面5bに接着剤を介して固定されている。振動板11は、振動支持シート12の撓みと弾性によって、支点側端部11cを支点として、自由端11bがZ方向へ変位するように振動可能である。支持側端部11cと自由端11bは、図2と図3および図4に現れている。
図3と図4に示すように、フレーム5に磁界発生ユニット20とコイル27およびアーマチュア32が取り付けられている。磁界発生ユニット20は、第1ヨーク21と第2ヨーク22とを有している。第1ヨーク21と第2ヨーク22を構成する軟磁性材料は、Ni−Fe合金であり、Niが32質量%以上で40質量%以下含まれている。
図2に示すように、第2ヨーク22はU字形状に曲げられており、底面部22aと、X方向の両側で上向きに折り曲げられた一対の側面部22b,22bとが形成されている。側面部22b,22bの上端部が、平板形状の第1ヨーク21の内面21aに接合され、レーザースポット溶接などで、第1ヨーク21と第2ヨーク22とが固定されている。第1ヨーク21と第2ヨーク22とが固定されると、第2ヨーク22の底面部22aの内面と、第1ヨーク21の内面21aとが平行に対向する。
図2ないし図4および図6に示すように、磁界発生ユニット20では、第1ヨーク21の内面21aに第1磁石24が固定され、第2ヨーク22の底面部22aの内面に第2磁石25が固定されている。第1磁石24の着磁面24aと第2磁石25の着磁面25aは、互いに逆の極性となるように、各磁石24,25が着磁されている。第1磁石24の着磁面24aと第2磁石25の着磁面25aとの間には、Z方向に間隔δが設定されている。
図2と図3に示すように、磁界発生ユニット20と並ぶ位置にコイル27が設けられている。コイル27はY方向に延びる巻き軸を中心として被覆導線が周回するように巻かれている。コイル27は、Y方向に向く巻き端部27aが、第1ヨーク21と第2ヨーク22に接着されて固定されている。なお、第1ヨーク21の下向きの外面に非磁性材料で形成された支持板が固定され、コイル27の下向きの巻き外側部が、支持板上に接着されていてもよい。
図2と図3および図4に示すように、発音装置1にアーマチュア32が設けられている。アーマチュア32は厚さが均一な磁性材料の板材で形成されており、例えば、Ni−Fe合金で形成されている。アーマチュア32はプレス加工されて、可動部32aと基部32bと曲げ部32cを有するU字形状に形成されている。図2に示すように、アーマチュア32の可動部32aの自由端側に向く先部32dはX方向の幅寸法が小さくなっており、先部32dに連結穴32eが上下に貫通して形成されている。
図3と図4および図5に示すように、アーマチュア32の基部32bは、第1ヨーク21の上向きの外面21bに固定されている。アーマチュア32の可動部32aは、コイル27の巻き空間27cの内部に挿入され、さらに第1磁石24と第2磁石25との間隔δ内に挿入されている。アーマチュア32の先部32dは、前記間隔δよりも図示左側に飛び出している。
図3と図4に示すように、第1ヨーク21の上向きの外面21bがフレーム5の下面の駆動機構取付け面5aに接合されて固定されている。図5と図6に示すように、第1ヨーク21は、フレーム5の開口部5cをX方向へ横断するように設置され、第1ヨーク21のX方向の両端部が、フレーム5の駆動機構取付け面5aに接合されて、第1ヨーク21とフレーム5とがレーザースポット溶接で固定されている。第1ヨーク21とフレーム5とが固定されることにより、磁界発生ユニット20は、フレーム5の駆動機構取付け面5aを基準として固定される。
図5に示すように、アーマチュア32の基部32bは、フレーム5の開口部5cの開口面積よりも小さい。したがって、第1ヨーク21の外面21bが、フレーム5の下面である駆動機構取付け面5aに固定されると、図6に示すように、前記外面21bに固定されているアーマチュア32の基部32bが、フレーム5の開口部5cの内部に入り込む。基部32bのZ方向の厚さ寸法は、フレーム5のZ方向の厚さ寸法よりも小さくなっており、同じく開口部5c内に位置する振動板11と、アーマチュア32の基部32bとの間に、振動板11がZ方向に振動できるようにZ方向の隙間が空けられている。
図3に示すように、振動板11の自由端11bと、アーマチュア32の先部32dは伝達体33で連結されている。伝達体33は金属または合成樹脂で形成された針状部材であり、例えばSUS202のピン材で形成されている。伝達体33の上端33aは振動板11に形成された取付け穴11eに挿入されて、振動板11と伝達体33とが接着剤または半田付けで固定されている。伝達体33の下端部33bは、アーマチュア32の先部32dに形成された連結穴32eに挿入されて、伝達体33と先部32dとがレーザースポット溶接あるいは接着剤または半田付けで固定されている。伝達体33はフレーム5の開口部5c内を上下に横断しており、伝達体33の一部が開口部5cの内部に位置している。
図3と図6に示すように、フレーム5の外周に一体に形成された被挟持部6が、第1ケース3の開口端部3cと第2ケース4の開口端部4cとの間に挟まれて固定される。第1ケース3の開口端部3cは、被挟持部6の下面である下側接合接触面6aに突き当てられ、第2ケース4の開口端部4cは、被挟持部6の上面である上側接合接触面6bに突き当てられる。第1ケース3および第2ケース4と被挟持部6とがレーサースポット溶接で固定されて、図1に示す発音装置1が完成する。
フレーム5は、その周囲全域に被挟持部6が一体に形成され、振動体取付け面5bと被挟持部6の上面である上側接合接触面6bとの間の段差部7が形成されている。そのため、上側接合接触面6bと第2ケース4の開口端部4cとの接合部と、振動体取付け面5bとが段差部7を介して不連続となる。前記段差部7の存在により、振動体取付け面5bにおいて振動支持シート12の外周縁部12aを接着する接着剤が、上側接合接触面6bと開口端部4cとの接合部に付着するのを防止できるようになる。
第1ケース3と第2ケース4との間にフレーム5が挟まれて固定されると、振動板11と振動支持シート12とによって、ケース2の内部の空間が上下に区分される。振動板11および振動支持シート12よりも上側であって第2ケース4の内部の空間が発音側空間であり、発音側空間は、第2ケース4の側壁部4bに形成された発音口4dから外部空間に通じている。
図3に示すように、ケース2の外側には、前記発音口4dに通じる発音ノズル41が固定されている。図2と図3に示すように、第1ケース3の底部には吸排気口3dが形成されており、振動板11および振動支持シート12よりも下側であって第1ケース3の内部空間が、吸排気口3dによって外気に通じている。図2に示すように、第1ケース3の側壁部3bには一対の配線穴3eが開口しており、図3に示すように、コイル27を構成する導線の一対の端末部27bがそれぞれ配線穴3eから外部に引き出されている。ケースの側壁部3bの外部には基板42が固定され、端末部27bが基板42に形成された小穴内を通過している。この小穴が塞がれることで、配線穴3eが外側から閉鎖される。
次に、発音装置1の動作を説明する。
ボイス電流がコイル27に与えられると、コイル27で誘導された磁界と、第1磁石24の着磁面24aと第2磁石25の着磁面25aとの間に生成される磁界とで、アーマチュア32の可動部32aにZ方向への振動力が与えられる。この振動は伝達体33を介して振動板11に伝達される。振動支持シート12で支持されている振動板11は、支点側端部11cを支点として自由端11bがZ方向へ振れて振動し、振動板11に振動が伝達されて、第2ケース4の内部の発音空間に音圧が生成され、この音圧が発音口4dから外部へ出力される。
前記発音装置1の特徴は以下の通りである。
実施の形態の発音装置1では、第1ヨーク21と第2ヨークが、Fe−Ni合金であって、Niが32質量%以上で40質量%以下含まれたもので構成されている。このFe−Ni合金は、線膨張係数αが小さいことが特徴である。
なお、本明細書でのFe−Ni合金とは、Fe(鉄)とNi(ニッケル)を主体とするものであるが、当然に、他の微量成分が含まれているものもその範疇に含まれる。通常は、FeとNiの他に、微量成分として、0.7質量%程度のMg(マンガン)や、0.2質量%未満のC(炭素)が含まれる。
図7に示すように、Niが32質量%以上で40質量%以下含まれたFe−Ni合金は、線膨張係数αが5×10−6以下であり、Niが45質量%程度含まれているPBパーマロイなどに比べてきわめて小さい。
図3に示すように、発音装置1はケース2の密閉された狭い空間内に、コイル27とヨーク21,22とが隣接して配置されている。そのため、例えば2kHz以上の高域の駆動電流がコイル27に与えられると、コイルの発熱量が大きくなり、この発熱により、狭い空間内に隣接しているヨーク21,22の温度も高くなる。
しかし、前記Fe−Ni合金で形成されたヨーク21,22は線膨張係数が小さいため、温度が高くなっても変形量がきわめてわずかである。したがって、高温になっても第1磁石24と第2磁石25との隙間δの変動が小さく、隙間δの変動に起因するアーマチュア32の余分な振動や共振の発生を抑制できる。また、ヨークの変形がわずかであるため、磁石24,25とヨーク21,22との接合部における応力の集中と、第1ヨーク21と第2ヨーク22との接合部での応力の集中を緩和できる。よって、磁石24,25から発生して、第1ヨーク21からアーマチュア32に至る磁束の整流性も損なわれることがなく、図8(A)に示すように、2kHz以上の高域における音圧レベルのリップルノイズのレベルR1を低減させることが可能になる。
なお、実施の形態では、磁界発生ユニット20が、第1ヨーク21とU字形状に曲げられた第2ヨーク22とで構成されているが、磁界発生ユニットが、平板状の上ヨークおよび平板状の下ヨークと、上ヨークと下ヨークのそれぞれに接合される同じく平板状の一対の側部ヨークの合計4枚のヨークから構成されていてもよい。
(1)実施例
実施例となる発音装置1は、第1ヨーク21および第2ヨーク22を、Niを36質量%含むFe−Ni合金で形成した。板厚を0.35mmmmとした。この合金のバルク材での飽和磁化は1.2T程度である。図2に示す、ヨーク21,22のY方向での幅寸法W1を1.6mm、第2ヨーク22のX方向の幅寸法W2を2.7mm、磁界発生ユニット20のZ方向の高さ寸法Hを1.8mmとした。
第1磁石24と第2磁石として、AlNiCo磁石を使用した。
コイル27の巻き数を200ターンとした。
アーマチュア32は、PBパーマロイ、すなわちNiが45質量%含まれたFe−Ni合金で板厚が0.15mmのものを使用した。
振動板11は、板厚が0.05mmのアルミニウム材で形成した。
(2)比較例
アーマチュア32を、PBパーマロイ、すなわちNiが45質量%含まれたFe−Ni合金で形成した。PBパーマロイのバルク材での飽和磁化は1.5T程度である。アーマチュア32の寸法や、磁界発生ユニット20とコイル27の構造は、実施例と同一とした。
(3)SPL(Sound Pressure Level:音圧レベル)の測定
SPLの測定は、音響分析装置:型番S265−2A(エタニ電機株式会社製)を使用した。カプラはIEC60318-4に準拠するものを使用した。
計測状態は、1mW@1kHz(定電圧印加)とし、10Hzから100kHzで音圧レベルを測定した。
実施例のSPLの測定結果を図8(A)に示し、比較例のSPLの測定結果を図8(B)に示している。2kHz以上の広帯域での音圧レベルは、図8(A)と図8(B)とで同レベルであるが、図8(B)の比較例でのリップルノイズのレベルR2に比較して、図8(A)の実施例でのリップルノイズのレベルR1は、ほぼ半減できている。
1 発音装置
2 ケース
3 第1ケース
4 第2ケース
4d 発音口
5 フレーム
5a 駆動機構取付け面
5b 振動体取付け面
10 振動体
11 振動板
11b 自由端
11c 支点側端部
12 振動支持シート
21 第1ヨーク
22 第2ヨーク
24 第1磁石
25 第2磁石
27 コイル
27a 巻き端部
32 アーマチュア
32a 可動部
32b 基部
32c 曲げ部
33 伝達体

Claims (5)

  1. ケース内に、磁性材料で形成されたヨークと、前記ヨークに支持された磁石と、コイルと、前記コイルの内部を通過し前記磁石に対向するアーマチュアと、前記アーマチュアの動作により振動させられる振動体と、が設けられている発音装置において、
    第1ヨークと第2ヨークとが接合されて前記ヨークが構成され、前記第1ヨークと前記第2ヨークの対向する内面のそれぞれに磁石が固定され、前記第1ヨークに固定された磁石と前記第2ヨークに固定された磁石との間に前記アーマチュアが位置しており、
    前記第1ヨークと前記第2ヨークのそれぞれは、Niが32質量%以上で40質量%以下含まれたものであって、線膨張係数が5×10 −6 以下となるFe−Ni合金で形成されており、
    前記コイルが、前記ヨークに固定されていることを特徴とする発音装置。
  2. 前記Fe−Ni合金は、Niを36質量%含む請求項1記載の発音装置。
  3. 前記第1ヨークは平板形状で、前記第2ヨークは、底面部と、前記底面部から曲げられた一対の側面部とを有し、それぞれの前記側面部の端部が、前記第1ヨークの内面に接合されており、
    前記磁石が、前記第1ヨークの前記内面と、前記第2ヨークの前記底面部の内面に固定されている請求項1または2記載の発音装置。
  4. 前記ケース内にフレームが設けられ、フレームの一方の側に前記振動体が支持され、他方の側に前記ヨークが固定されている請求項1ないし3のいずれかに記載の発音装置。
  5. 前記ケースは、第1ケースと第2ケースとが組み合わされて構成されており、前記フレームが、前記第1ケースと前記第2ケースに挟まれて固定されている請求項4記載の発音装置。
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