JP5811705B2 - イヤホン装置 - Google Patents

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Description

本開示は、例えば、バランスドアーマチュア型のイヤホン装置に関する。
イヤホン装置のドライバユニットの方式の一つとして、バランスドアーマチュア型のドライバユニットが知られている。バランスドアーマチュア型のドライバユニットでは、コイルに電気信号が供給されることに応じてアーマチュア(振動子)が振動する。アーマチュアが振動することで、アーマチュアに連結されている振動板が振動して音が生成される。音がドライバユニットの外部に放射され、音導管を介してイヤホン装置のユーザの外耳道に導かれる。そして、音が外耳道を介してユーザの鼓膜に到達し、イヤホン装置のユーザに知覚される。下記特許文献1には、低音域用のバランスドアーマチュア型のドライバユニットと、中音域および高音域用のバランスドアーマチュア型のドライバユニットとを備えるイヤホン装置が記載されている。
特開2011−040933号公報
バランスドアーマチュア型のドライバユニットは、小型化が容易である反面、振動板の大きさが小さくなり、低音域の感度が不足する傾向がある。この点を改善するために、ドライバユニットに、例えば、キャパシタとインダクタとからなるLPF(Low Pass Filter)を設け、入力信号に対してLPFを適用する。LPFが適用された入力信号が元の入力信号に加算されることで、低音域が強調された信号が再生される。
しかしながら、ドライバユニットにLPFを設けることで、ドライバユニット全体が大型化してしまう問題があった。そして、ドライバユニットが搭載されるイヤホン装置が大型化してしまう問題があった。さらに、特許文献1に記載の技術は、中・高音域用および低音域用として、形状の異なるドライバユニットをそれぞれ形成する必要がある。このため、ドライバユニットを製造するコストがかかる問題があった。
したがって、本開示は、LPF等を設けることなく、低域の音を再生できるドライバユニットを備えるイヤホン装置を提供することを目的の一つとする。
上述した課題を解決するために、本開示は、例えば、
ハウジングによって形成される内部空間において、少なくとも2以上のドライバユニットが支持部よって支持され、
ドライバユニットのそれぞれは、
音響変換部と、
音響変換部が収納される収納体と
を有し、
音響変換部は、
互いに対向して配置される一対のマグネットと、
電気信号が供給されるコイルと、
コイルを貫通して一対のマグネットの間に配される振動部が形成されたアーマチュアと、
アーマチュアに連結される振動板と
を有し、
収納体は、振動板の振動面と対向する面に形成された略円形の開口を有し、
2以上のドライバユニットのうち、少なくとも一対のドライバユニットにおける一方のドライバユニットの開口の径の大きさが、40μmより大きく100μmより小さく設定されるとともに、他方のドライバユニットの開口の径の大きさが、一のドライバユニットの開口の径の大きさと異なる大きさに設定されており、
一対のドライバユニットのそれぞれが有する開口が対向するようにして、該一対のドライバユニットが支持部によって支持されている
イヤホン装置である。
少なくとも一つの実施形態によれば、LPF等を設けることなく、ドライバユニットから低域の音を再生できる。
ウーファー用のドライバユニットの外観の一例を示す平面図等である。 ウーファー用のドライバユニットの構成の一例を示す分解斜視図である。 ウーファー用のドライバユニットの断面の一例を示す断面図である。 フルレンジのドライバユニットの外観の一例を示す平面図等である。 フルレンジのドライバユニットの構成の一例を示す分解斜視図である。 フルレンジのドライバユニットの断面の一例を示す断面図である。 ドライバユニットから放出される音の周波数特性の一例を説明するための図である。 イヤホン装置のハウジング内部における構成の一例を示す斜視図である。 中継基板の構成の一例を示す略線図である。 ドライバユニットの接続の一態様を説明するための接続図である。 イヤホン装置の構成の一例を説明するための分解図である。 イヤホン装置の断面の一例を説明するための断面図である。 イヤホン装置から放出される音の周波数特性の一例を説明するための図である。 ドライバユニットの他の配置例を説明するための略線図である。 ドライバユニットの他の配置例を説明するための略線図である。 ドライバユニットの他の形状例を説明するための略線図である
以下、複数の実施形態および変形例について図面を参照しながら説明する。説明は以下の順序で行う。
<1.第1の実施形態>
<2.変形例>
なお、本開示は、以下に説明する実施形態および変形例に限定されないものとする。
<1.第1の実施形態>
「ウーファー用のドライバユニットの構成」
以下の説明で例示するドライバユニットは、いわゆるバランスドアーマチュア型のドライバユニットである。始めに、ウーファー用のドライバユニットについて説明する。
図1A〜図1Eは、ウーファー用のドライバユニット1aの平面図、側面図、底面図、正面図、および、斜視図をそれぞれ示す。ドライバユニット1aは、樹脂などからなる収納体4を有する。収納体4は、例えば、ケース体26とカバー体27とから構成され、収納体4の内部に後述する音響変換部が収納される。収納体4の大きさ(容積)は、イヤホン装置の内部空間に収納できる大きさとされる。
収納体4の内部から、例えば、フレキシブル基板からなる回路基板8aが導出されている。回路基板8aの一面には、例えば、導電バターン80aと、導電パターン80bと、導電パターン80cとが所定の間隔をもって形成されている。導電パターン間の絶縁距離を確保するために、回路基板8aの反対面に導電パターン80dが形成されてもよい。導電パターンが形成される個数や位置は適宜、変更できる。導電パターンを介してドライバユニット1aに入力信号が供給される。
カバー体27には、略円形の開口27aが形成されている。開口27aは、例えば、後述する収納体4内における振動板ユニット3の振動面と対向する面に形成される。開口27aは、カバー体27において中央から長手方向に偏倚した位置に形成される。なお、開口27aが形成される位置は一例であり、図示した例に限られない。例えば、開口27aがカバー体27における他の位置やケース体26に形成されてもよい。また、開口27aの形状は、円形に限られず、矩形などの他の形状でもよい。
開口27aは、例えば、高出力で揮発性を有するレーザによる穴あけ加工によって形成される。レーザとしては、炭酸ガスレーザや紫外線YAGレーザなどが使用される。レーザによる穴あけ加工によって、精度よく開口27aを形成できる。開口27aの直径は、例えば、40μm(マイクロメートル)より大きく100μmより小さくされる。開口27aによる音響イナータンス成分が、インダクタと同様に一種のLPFのように作用する。ドライバユニット1aの音響変換部で生成された音が、開口27aから放出される。
図2は、ドライバユニット1aの分解斜視図を示し、図3は、ドライバユニット1aの断面図を示す。なお、以下のドライバユニット1aの説明では、図1Dの正面図で表される側を前方とし、回路基板8aが導出される側を後方として、前後上下左右の表現を適宜、使用する。ただし、前後上下左右の表現は便宜上のものに過ぎず、本開示の内容が、記載された方向に限定されるものではない。
図2に示すように、ドライバユニット1aは、収納体4に、駆動ユニット2と振動板ユニット3とからなる音響変換部18が収納される。駆動ユニット2は、ヨーク5と、一対のマグネット6a、マグネット6bと、コイル7aと、回路基板8aと、アーマチュア9とから構成される。
ヨーク5は、上下方向を向く平板状の第1の部材10と、上方に開放されたコ字状の第2の部材11とから構成される。部材10の左右の端面が、部材11の開放部分の近傍の内面に、例えば、接着によって取り付けられる。部材10と部材11とにより、ヨーク5は、前後に貫通孔を有する角筒状に形成される。
ヨーク5内に一対のマグネット6aおよびマグネット6bが取り付けられている。マグネット6aおよびマグネット6bは、離隔して互いに対向するように配され、対向する側が異なる極にされている。マグネット6aが部材10の下面に取り付けられ、マグネット6bが部材11の底面部の上面に取り付けられる。
コイル7aは、軸方向が前後方向である筒状に形成され、前後方向から見て、例えば、長穴状に形成されている。コイル7aは整列巻きにされ、上面および下面が平面状とされている。コイル7aの上面には、回路基板8aが取り付けられている。回路基板8aの前後方向の長さは、コイル7aの上面の前後方向の長さより長くされ、回路基板8aの一部がコイル7aの上面に取り付けられている。
収納体4の内部において、回路基板8aの2箇所の所定端子にコイル7aの両端部がそれぞれ接続され、コイル7aに入力信号を供給する電気回路が形成される。所定端子は、例えば、回路基板8aに形成されるスルーホールを介して、導電パターン80aおよび導電パターン80bに電気的に接続される。なお、コイル7aが整列巻きにされ、上面が平面状とされるために、コイル7aと回路基板8aとの良好な接合状態を確保できる。
アーマチュア9は、例えば、磁性金属材料からなり、各部が一体的に形成されている。アーマチュア9は、上下方向を向く平板状のコイル取付部12と、コイル取付部12の後端の中央付近から上方に植立する連結部13と、連結部13の上端部から前方に延出する振動部14と、コイル取付部12の両端のそれぞれから植立する側壁部15aおよび側壁部15bと、側壁部15aの略上半部から前方に延出する被固定部16aおよび側壁部15bの略上半部から前方に延出する被固定部16bとを含む構成とされる。
連結部13から延出する振動部14の前端が、コイル取付部12の前端より前方に位置する。振動部14の左右方向の幅は、コイル7aを貫通できる幅に設定される。振動部14の前端には、後方に向かって凹む連結用凹部14aが形成されている。
側壁部15aの上面と被固定部16aの上面とが、同一平面とされている。また、側壁部15bの上面と被固定部16bの上面とが、同一平面とされている。左右に離隔して配されるそれぞれの同一平面が、固定面17a、固定面17bとして機能する。
コイル7aに対して振動部14が貫通され、コイル取付部12の上面に、例えば、接着によってコイル7aが取り付けられる。コイル7aは、整列巻きにされ、下面が平面状に形成されているため、コイル取付部12に対してコイル7aを安定して、かつ、確実に取り付けることができる。図3に示すように、コイル7aがコイル取付部12に取り付けられた状態では、コイル7aに振動部14が貫通され、振動部14の一部が前方に突出された状態となる。
ドライバユニット1aでは、コイル7aが取り付けられるコイル取付部12と、コイル7aに貫通された振動部14とが、いずれもアーマチュア9に設けられている。したがって、コイル7aに対する振動部14の位置を高い精度で確保することができ、コイル7aに対する振動部14の位置決めの精度を向上させることができる。
アーマチュア9は、コイル取付部12にコイル7aが取り付けられた状態で、ヨーク5の側面部の外面に被固定部16aおよび被固定部16bがそれぞれ固定される。アーマチュア9は、例えば、接着や溶着によってヨーク5に固定される。アーマチュア9がヨーク5に取り付けられた状態では、ヨーク5の側壁の上面がアーマチュア9の固定面17a、固定面17bよりやや上方に位置される。また、連結用凹部14aがマグネット6aおよびマグネット6bの前端部よりやや前方に位置される。なお、アーマチュアは、少なくとも磁化される部分である振動部が金属材料で形成されていればよい。
振動板ユニット3は、保持枠20と、樹脂フィルム21と、振動板22と、梁部23とを含む構成とされる。保持枠20は、例えば、金属材料からなり、前後方向に縦長の枠状とされる。保持枠20の左右方向の幅は、アーマチュア9の左右方向における幅と略同一とされる。樹脂フィルム21は、大きさが保持枠20の外形と略同じとされ、例えば、保持枠20の開口を閉塞するようにして、保持枠20の上面に接着等により貼り付けられている。
振動板22は、厚みの薄い金属材料の部材からなり、外形が保持枠20の内形より一回り小さくされた矩形状に形成されている。振動板22は、例えば、アルミニウムやステンレスによって形成される。振動板22には、例えば、それぞれ離隔して配置された3個の補強リブ22a、22a、22aが設けられる。補強リブ22aの個数および補強リブ22aが設けられる位置は、適宜、変更することができる。それぞれの補強リブ22aは、上方へ打ち出された形状に形成されている。振動板22は、樹脂フィルム21の上面に貼り付けられる。
振動板22の後端は、保持枠20の後端部における内面より僅かに前方に位置され、振動板22の後端と保持枠20の後端部における内面との間には、隙間が形成されている。図3に示すように、この隙間を埋めるようにして接着剤24が塗布されている。接着剤24としては、例えば、アクリル系の非硬化型接着剤やアクリル系の紫外線硬化型接着剤が用いられる。
振動板22と保持枠20とが、接着剤24および樹脂フィルム21を介して結合される。なお、接着剤24は、隙間を埋めるとともに、振動板22の樹脂フィルム21に貼り付けられた側と反対側の面に延在されている。すなわち、振動板22は樹脂フィルム21により保持枠20に支持された状態になり、接着剤24はこの状態を補強する補強部材として機能する。
梁部23は、例えば、振動板22と一体的に形成され、振動板22の一部が下方に折り曲げられることで形成される。梁部23は、例えば、上下方向に延びる細幅の板状に形成される。
振動板ユニット3が駆動ユニット2に取り付けられる。駆動板ユニット3の保持枠20の下面が、アーマチュア9の固定面17aおよび固定面17bに固定される、例えば、接着またはレーザ溶着によって、振動板ユニット3が駆動ユニット2に固定される。振動板ユニット3が振動板ユニット2に固定される際に、梁部23の下端部がアーマチュア9の振動部14に取り付けられる。例えば、梁部23の下端部が振動部14の前端の連結用凹部14aに挿入された後に接着剤25が塗布されて、梁部23の下端部が振動部14に接着される。
梁部23は振動板22と一体的に形成されている。したがって、梁部23の下端部を振動板14に取り付けるだけで、梁部23を介して振動板22とアーマチュア9が連結され、振動部14の振動を振動板22に伝達する構造が形成される。
図1を参照して説明したように、収納体4は、上面が開放され、一側面に凹部が形成される箱状のケース体26と、下面が開放された浅い箱状のカバー体27とからなる。例えば、カバー体27の上面には、開口27aが形成されている。この例では、開口27aが形成される面は、内部の振動板22の振動面22aに対向する面とされる。開口27aが形成される面は、適宜、変更することができる。図3に示すように、振動板22が振動することで発生する音が振動面上空間に放出され、開口27aから収納体4の外部に音が放出される。
ケース体26には、凹部が形成されており、凹部から回路基板8aが延出する。凹部の近傍に、例えば接着剤が塗布され、回路基板8aの一部が収納体4に固定されるようにしてもよい。
「ウーファー用のドライバユニットの動作」
上述した構成とされるドライバユニット1aの動作に一例について説明する。入力信号としてのプラスとマイナスの電気信号が、ケーブル(図示を省略している)を介して回路基板8aに供給される。そして、回路基板8aを介して入力信号がコイル7aに供給される。
コイル7aに入力信号が供給されることに応じて、アーマチュア9の振動部14が振動する。振動部14による振動が梁部23を介して振動板22に伝達され、振動板22が振動する。振動板22が振動することで音が発生する。発生した音が振動面上空間に放出される。そして、振動面上空間に放出された音が開口27aを介してドライバユニット1aの外部に放出される。
「フルレンジのドライバユニットの構成」
次に、フルレンジのドライバユニットについて説明する。図4A〜図4Eは、フルレンジのドライバユニット1bの平面図、側面図、底面図、正面図、および、斜視図をそれぞれ示す。図5は、ドライバユニット1bの分解斜視図を示し、図6は、ドライバユニット1bの断面図を示す。なお、ドライバユニット1bにおいて、ウーファー用のドライバユニット1aと同一の構成については同一の符号を付し、重複した説明を適宜、省略する。
図4から図6によって例示されるように、ドライバユニット1bは、ドライバユニット1aと略同一の構成とされる。ドライバユニット1bのカバー体27に形成される開口27bの直径が、開口27aの直径と異なる。開口27bの直径は、例えば、1.5mm(ミリメートル)とされる。
ドライバユニット1bの構成をドライバユニット1aの構成と異なるようにしてもよい。しかしながら、開口の直径を変更するだけで、ウーファー用のドライバユニットまたはフルレンジのドライバユニットとして機能させることができる。すなわち、レーザの出力を適切に設定することにより直径の異なる開口を形成でき、ウーファー用のドライバユニットとフルレンジのドライバユニットとを容易に製造できる。収納体の形状や大きさを変更する必要や音響変換部の構成を変更する必要がない。このため、ドライバユニットの製造コストを低減できるとともに、製造効率を向上させることができる。
なお、後述の説明における便宜を考慮して、ドライバユニット1bの回路基板を回路基板8bと表記する。回路基板8bに形成される導電パターンを導電パターン81a、導電パターン81b、導電パターン81c、導電パターン81dとする。ドライバユニット1bが備えるコイル7bは、コイル7aと略同一の形状である。コイル7bの両端が回路基板8b上の2箇所の所定端子に接続される。2箇所の所定端子が、例えば、導電パターン81aおよび導電パターン81bに、それぞれ電気的に接続される。
「開口の大きさについて」
ドライバユニット1aの開口27aの大きさを微細孔とすることで、ドライバユニット1aがウーファー用のドライバユニットとして機能する理由を説明する。
振動板22が振動することで発生した音の音導路は、開口27aによって狭められる。開口27aによる(音響)イナータンス成分が、直列インダクタと同様に一種のLPFように作用する。イナータンスは、細い管を空気が通過するときの粘性で、断面積に反比例し、長さに比例する。ここで、開口27aを管とみたて、開口27aの直径をA(μm)とし、長さをL(mm)とすると、開口27aの断面積Sは下記式(1)となる。
S=(A/2)^2*π・・・式(1)
(式(1)において、/は除算、^はべき乗、πは円周率をそれぞれ示す。)
イナータンス成分は、下記(2)となる。
Ma=4ρL/3S・・・式(2) 単位(kg/m^4)
(式(2)において、ρは気体の密度を示す。)
ここで、ドライバユニット1aのおける開口27aの長さLは、ケース体27aの厚みに相当する。Lを0.2mmとし、ρを空気の密度1.29(kg/m^3)として式(2)に代入すると、直径Aに対するイナータンスとして下記の表1が得られる。
Figure 0005811705
表1に示されるように、直径Aが小さいほどイナータンスによる負荷が大きくなる。
図7は、直径Aの値を変化させたときに、開口から放出される音の周波数特性の一例を示す。グラフにおいて縦軸が音圧レベル(dB)を示し、横軸が周波数(Hz)を示す。グラフ中、ラインL1が開口の直径が40μmである場合の特性を示し、ラインL2が開口の直径が50μmである場合の特性を示し、ラインL3が開口の直径が60μmである場合の特性を示し、ラインL4が開口の直径が70μmである場合の特性を示し、ラインL5が開口の直径が80μmである場合の特性を示し、ラインL6が開口の直径が100μmである場合の特性を示す。ラインL7が開口の直径が150μmである場合の特性を示す。
図7に示されるように、直径Aが小さいほどイナータンスによる負荷が大きくなり、カットオフ周波数が低くなる。ここで、直径Aが100μmの場合の特性が示す領域は、ミッドレンジの領域になる。しがたって、ウーファー用のドライバユニットとして機能させるためには、開口27aの直径Aを100μmより小さくすることが好ましい。他方で、直径Aを小さくし過ぎると感度の低下をまねく。直径Aが40μmより小さい(例えば、40μm以下)と感度が低下してしまう。したがって、ウーファーの特性を発揮するドライバユニットとしては、開口27aの直径Aを40μmより大きく100μmより小さくすることが好ましい。このように開口の直径を変更するだけで、所望の特性を有するドライバユニットを構成できる。
図7においてラインL7で示すように、直径Aが1.5mm程度であるとドライバユニットの特性はフルレンジの特性となる。したがって、ドライバユニットをフルレンジのドライバユニットとして機能させるためには、直径Aを例えば1.5mm程度に設定すればよい。
なお、ネットワークを使用して、ツィータ用のドライバユニット(以下、適宜、ドライバユニット1cと称する)を構成できる。ドライバユニット1cは、例えば、フルレンジのドライバユニット1bと略同一の構成とされ、ドライバユニット1cに設けられる開口27cの直径は、例えば、1.5mm程度とされる。ドライバユニット1cの前段には、ネットワークとしてHPF(High Pass Filter)が設けられる。HPFは、例えば、コンデンサにより構成される。
HPFによって低域成分がカットされた入力信号が、ドライバユニット1cに供給される。ドライバユニット1cは、入力信号に応じて高域の音を発生する。ドライバユニット1cの開口27cから高域の音が放出される。なお、ドライバユニット1cから放出される音に対してHPFを適用するようにしてもよい。ネットワークを使用することで、ツィータ用のドライバユニットを構成できる。
ドライバユニット1aに、LPFからなるネットワークを設けてもよい。開口27aを微細孔にすることに加え、LPFからなるネットワークを使用することで、フィルターをより強くかけることができ、開口27aから放出される低域をより増強できる。
「イヤホン装置」
ウーファー用のドライバユニット1aが適用できるイヤホン装置の一例について説明する。イヤホン装置は、ハウジングを備え、ハウジングによって形成される内部空間において、少なくとも2以上のドライバユニットが支持部によって支持される。例えば、ウーファー用のドライバユニットと、フルレンジのドライバユニットとが支持部によって支持される。
図8は、イヤホン装置30におけるハウジングの内部の構成の一例を示す。支持部の一例であるインナーハウジング31は、例えば、フロントインナーハウジング31aとリアインナーハウジング31bとが結合して構成される。フロントインナーハウジング31aには、例えば、2以上のドライバユニットを挿入するための挿入口が積層方向に形成される。この例では、フロントインナーハウジング31aに2個の挿入口が形成される。
フロントインナーハウジング31aの挿入口に、ドライバユニット1aおよびドライバユニット1bがそれぞれ挿入される。挿入された後に、フロントインナーハウジング31aとリアインナーハウジング31bとが結合される。フロントインナーハウジング31aとリアハウジング31bとが結合すると、リアインナーハウジング31bの内面が各ドライバユニットに当接する。フロントインナーハウジング31aおよびリアインナーハウジング31bによって、ドライバユニット1aおよびドライバユニット1bが積層して支持される。なお、インナーハウジング31と、ドライバユニット1aまたはドライバユニット1bとの間に生じる間隙に接着剤が充填され、ドライバユニット1aおよびドライバユニット1bが強固に固定されてもよい。
インナーハウジング31の材料としては、軽量で堅牢な、例えば、マグネシウムが使用される。マグネシウムが使用されることで、インナーハウジング31を小型・薄型化できる。インナーハウジング31と、ドライバユニット1aおよびドライバユニット1bが一体化されることで、各ドライバユニットが不要に振動することを防止できる。
リアインナーハウジング31bには、フロントインナーハウジング31aと結合される端面と反対の端面に、挿入口の数に対応する数の開口が形成されている。リアインナーハウジング31bに、例えば、2個の開口が形成されている。2個の開口のそれぞれから、ドライバユニット1aの回路基板8aと、ドライバユニット1bの回路基板8bとがそれぞれ導出する。リアインナーハウジング31bの開口が形成される側の端面に、中継基板32が取り付けられる。中継基板32には、例えば、2個の開口が形成されている。中継基板32に形成されるそれぞれの開口を、リアインナーハウジング31bから導出する回路基板8aおよび回路基板8bがそれぞれ貫通する。
中継基板32に対して、芯線33から延出するコード33aが接続される。コード33aが中継基板32の所定箇所に、例えば、はんだ付けされる。コード33aを介してプラスの極性の信号が供給される。さらに、中継基板32に対して、芯線33から延出するコード33bが接続される。コード33bが中継基板32の所定箇所に、例えばはんだ付けされる。コード33bを介してマイナスの極性の信号が供給される。なお、芯線33を保護するために、樹脂等からなるカバー34が設けられてもよい。
図9は、中継基板32の端面の構成の一例を示す。中継基板32には、例えば、開口32aおよび開口32bが形成されている。ドライバユニット1aの回路基板8aが開口32aを貫通し、回路基板8aの一部が延出する。ドライバユニット1bの回路基板8bが開口32bを貫通し、回路基板8bの一部が延出する。
中継基板32には、絶縁された導電パターン32cおよび導電パターン32dが形成されている。図9では、導電パターン32cおよび導電パターン32dに斜線を付している。参照符号32eで示す導電パターン32cの端部付近に、コード33aが、例えば、はんだ付けされる。導電パターン32cには、コード33aを介してプラスの入力信号が供給される。参照符号32fで示す導電パターン32dの端部付近に、コード33bが、例えば、はんだ付けされる。導電パターン32dには、コード33bを介してマイナスの入力信号が供給される。
参照符号32gで示す導電パターン32cの中央付近と、回路基板8aの導電パターン80aとが、例えば、はんだ付けされる。参照符号32hで示す導電パターン32cの中央付近と、回路基板8aの導電パターン80bとが、例えば、はんだ付けされる。はんだ付けされることで回路基板8aにプラスおよびマイナスの入力信号が供給され、回路基板8aと接続されるコイル7aに入力信号が供給される。
参照符号32iで示す導電パターン32cの中央付近と、回路基板8bの導電パターン81aとが、例えば、はんだ付けされる。参照符号32jで示す導電パターン32cの中央付近と、回路基板8bの導電パターン81bとが、例えば、はんだ付けされる。はんだ付けされることで回路基板8bにプラスおよびマイナスの入力信号が供給され、回路基板8bと接続されるコイル7bに入力信号が供給される。なお、中継基板32における開口や導電パターンが形成される位置、コードやはんだ付けがなされる箇所等は一例であり、これに限定されるものではない。
図10は、ドライバユニットの接続の一例を示す。図10では、ドライバユニット1aおよびドライバユニット1bのそれぞれをスピーカとして図示している。コード33aを介して供給されるプラスの入力信号が分岐され、分岐されたプラスの入力信号がドライバユニット1aおよびドライバユニット1bのそれぞれに供給される。コード33bを介して供給されるマイナスの入力信号が分岐され、分岐されたマイナスの入力信号がドライバユニット1aおよびドライバユニット1bのそれぞれに供給される。
ドライバユニット1aのコイル7aにプラスおよびマイナスの入力信号が供給される。ドライバユニット1bのコイル7bにプラスおよびマイナス入力信号が供給される。図10に例示した接続によって、ドライバユニット1aとドライバユニット1bとが並列に接続される。
図11は、イヤホン装置30の分解図の一例である。イヤホン装置30は、フロントハウジング35aとリアハウジング35bとが結合されてなるハウジング35を備える。ハウジング35は、例えば、ステンレスなどの金属からなる。
フロントハウジング35aおよびリアハウジング35bはそれぞれ内部に空間を有し、ハウジング35の内部に空間が形成される。フロントハウジング35aには音導管36が一体に形成されている。音導管36に、所定の帯域のバランスを調整するイコライザ37aが装着されるようにしてもよい。フロントハウジング35aの音導管36付近には、イヤピース38が係合される。イヤピース38は、例えば、シリコンゴム、エラストマーなどの弾性を有する材料からなり、ユーザの外耳道の形状に追従して変形する。
ハウジング35によって形成される内部空間に、フロントインナーハウジング31aが収納される。フロントインナーハウジング31aの挿入口にドライバユニット1aおよびドライバユニット1bが挿入される。フロントインナーハウジング31aにリアインナーハウジング31bが結合され、インナーハウジング31によってドライバユニット1aおよびドライバユニット1bが支持される。フロントインナーハウジング31aにおける音導管36の側の端面付近に、所定の帯域のバランスを調整するイコライザ37bが装着されてもよい。
ドライバユニット1aの回路基板8aと、ドライバユニット1bの回路基板8bとがリアインナーハウジング31bの開口からそれぞれ導出し、中継基板32の開口を貫通する。リアインナーハウジング31bの端面に中継基板32が取り付けられる。芯線33から供給されるプラスとマイナスの信号が中継基板32を介してそれぞれの回路基板に供給される。芯線33に保護用のカバー34が設けられてもよい。
図12は、イヤホン装置30の断面の一例を示す。図12では、イヤピースの断面やドライバユニット1a、ドライバユニット1bの内部の構成等の図示を適宜、省略している。フロントハウジング35aおよびリアハウジング35bからなるハウジング35によって内部空間が形成される。フロントハウジング35aには音導管36が形成され、音導管36の先端の放音孔36aを介して音が出力される。
フロントハウジング35aの内面にフロントインナーハウジング31aが取り付けられ、接着等により固定される。フロントインナーハウジング31aによって形成される挿入口に、ドライバユニット1aおよびドライバユニット1bがそれぞれ挿入される。例えば、図面に向かって下側の挿入口にドライバユニット1aが挿入され、上側の挿入口にドライバユニット1bが挿入される。このとき、例えば、開口27aと開口27bとが互いに対向するように、ドライバユニット1aおよびドライバユニット1bがそれぞれ挿入される。
フロントインナーハウジング31aに対してリアインナーハウジング31bが結合される。リアインナーハウジング31bの内周面が、ドライバユニット1aおよびドライバユニット1bに当接する。ドライバユニット1aおよびドライバユニット1bが、フロントインナーハウジング31aおよびリアインナーハウジング31bによって、積層して支持される。ドライバユニット1aが動作することで生成された音が開口27aから放出される。ドライバユニット1bが動作することで生成された音が開口27bから放出される。それぞれの開口から放出された音がハウジング35の内部で合成される。合成された音が音導管36の放音孔36aから放出され、イヤホン装置30から音が再生される。
ドライバユニット1aから導出される回路基板8aの一部が、中継基板32に形成された開口を貫通する。回路基板8aが貫通した箇所における所定位置の導電パターンが、中継基板32の所定箇所に例えば、はんだ付けされる。ドライバユニット1bから導出される回路基板8bの一部が、中継基板32に形成された開口を貫通する。回路基板8bが貫通した箇所における所定位置の導電パターンが、中継基板32の所定箇所に例えば、はんだ付けされる。
中継基板32には、芯線33のコード33a等を介して、プラスおよびマイナスの信号が供給される。中継基板32を介して、プラスおよびマイナスの信号が回路基板8aおよび回路基板8bのそれぞれに供給される。ハウジング35によって形成される内部空間には、芯線33の端部付近が収納される。芯線33の端部は、例えば、丸みを帯びた形状であり、端部からコード33aおよびコード33bが延出している。コード33aおよびコード33bが、回路基板32の所定位置に接続される。リアハウジング35bの下部の開口から芯線33が延出する。芯線33の周囲に対して、例えば、保護用のカバー34が取り付けられ、カバー34の内部を芯線33が挿通する。
「音の周波数特性」
図13は、音の周波数特性の一例を示す。グラフにおけるラインL10は、ドライバユニット1aの開口27aから放出される音の周波数特性を示す。ラインL11は、ドライバユニット1bの開口27bから放出される音の周波数特性を示す。太線で示すラインL12は、イヤホン装置30から再生される音の周波数特性を示す。
開口27aから放出される音が合成されることで、イヤホン装置30から放出される音の低域(例えば、500Hz以下の領域)のレベルが増強される。このように、本開示におけるイヤホン装置では、ドライバユニットに形成される開口の直径を適切に設定するだけで低域を増強できる。このため、ネットワークを使用しなくても低域を増強でき、イヤホン装置から再生される音の音質を向上させることができる。さらに、イヤホン装置を小型化できる。
<2.変形例>
以上、複数の実施形態について具体的に説明したが、各種の変形が可能であることは言うまでもない。以下、変形例について説明する。
上述した実施形態では、2個のドライバユニット(2ウェイ)からなるイヤホン装置を説明したが、3ウェイ、4ウェイ等のマルチウェイシステムからなるイヤホン装置として構成できる。図14Aは、3ウェイでイヤホン装置を構成した際の、ドライバユニットの配置関係の概略を示す。
図14Aに示す変形例におけるフロントインナーハウジング31aには、3個の挿入口が形成される。3個の挿入口に、例えば、フルレンジのドライバユニット1b、ツィータ用のドライバユニット1c、ウーファー用のドライバユニット1aが順に挿入され支持される。このとき、例えば、ドライバユニット1bの開口27bと、ドライバユニット1cの開口27cとが互いに対向するようにしてもよい。
開口27aおよび開口27b、開口27cから放出された音がハウジング35内にて合成される。合成された音が音導管36の放音孔36aから放出される。ツィータ用のドライバユニット1cをさらに設けることで、高域が増強される音をイヤホン装置から再生できる。
図14Bは、4ウェイでイヤホン装置を構成した際の、ドライバユニットの配置関係の概略を示す。図14Bに示す他の変形例におけるフロントインナーハウジング31aには、4個の挿入口が形成される。例えば、フロントインナーハウジング31aにおいて、上下方向に2個の挿入口が形成され、左右方向に2個の挿入口が形成されている。
上下方向の挿入口に対して、ウーファー用のドライバユニット1aとスーパウーファー用のドライバユニット1a´とがそれぞれ挿入されて支持される。左右方向の挿入口に、フルレンジのドライバユニット1aとツィータ用のドライバユニット1cとがそれぞれ挿入されて支持される。
ドライバユニット1a´は、ドライバユニット1aの構成と略同一とされており、ドライバユニット1a´には開口27a´が形成されている。ドライバユニット1aの開口27aの直径は、例えば、60μmであり、ドライバユニット1aがウーファー用のドライバユニットとして機能する。ドライバユニット1a´の開口27a´の直径は、例えば、50μmであり、ドライバユニット1a´がスーパウーファー用のドライバユニットとして機能する。
ドライバユニット1aおよびドライバユニット1a´は、例えば、開口27aおよび開口27a´が互いに対向するように支持される。ドライバユニット1bおよびドライバユニット1cは、例えば、開口27bおよび開口27ac互いに対向するように支持される。ドライバユニット1aで生成された音が、開口27aから放出される。ドライバユニット1a´で生成された音が、開口27a´から放出される。ドライバユニット1bで生成された音が、開口27bから放出される。ドライバユニット1cで生成された音が、開口27cから放出される。それぞれ開口から放出された音がハウジング35内で合成され、合成された音が音導管36の放音孔36aから放出される。イヤホン装置からは、低域がより増強され、音質が向上した音が再生される。
なお、放音孔36aから各ドライバユニットの開口までの距離のうち、ウーファー用のドライバユニットの開口までの距離が最も大きくされるように、各ドライバユニットが支持されるようにしてもよい。図15に概略を示すように、放音孔36aの例えば、中心から開口27aの中心までの距離が、放音孔36aの中心から開口27b、開口27cの中心までの距離よりも大とされてもよい。換言すれば、開口27aから放出される音の放音孔36aまでの伝搬距離が最も大きくされてもよい。
ドライバユニット1aで発生した音は、音響インピーダンスが高い開口27aを通過する。このため、開口27aから放音孔36aへ伝達されるまでに生じる音の減衰量は少ない。これに対して、ドライバユニット1bおよびドライバユニット1cで発生した音は、音響インピーダンスが低い開口27bおよび開口27cをそれぞれ通過する。このため、開口27bおよび開口27cを通過した音は、各開口から放音孔36aに伝達されるまでに減衰しやすい。複数のドライバユニットを配する際に、放音孔36aから開口27aまでの距離を大きくし、開口27bおよび開口27cを放音孔36aに近接させることで、中・高域の音を減衰させることなく、低域が増強された音を再生できる。
ドライバユニットの収納体は箱状に限られることはない。図16は、ドライバユニットの収納体の他の形状の一例を示す。ドライバユニット40の収納体は、漏斗状の部材41を含む形状とされる。部材41の先端にメッシュ状の膜が形成され、その膜に開口が形成されてもよい。例えば、部材41の先端に、開口27aや開口27bと同一の形状の開口が形成されてもよい。
上述した複数の実施形態および変形例の全部または一部は、技術的矛盾が生じない範囲で相互に組み合わせることができる。例示した材料、部材の配置態様は、技術的矛盾が生じない範囲で適宜、変更できる。
なお、本開示は、以下の構成をとることができる。
(1)
音響変換部と、
前記音響変換部が収納され、開口が形成される収納体と
を有し、
前記音響変換部は、
互いに対向して配置される一対のマグネットと、
入力信号が供給されるコイルと、
前記コイルを貫通して前記一対のマグネットの間に配される振動部が形成されたアーマチュアと、
前記アーマチュアに連結される振動板と
を有し、
前記開口の大きさが、40μmより大きく100μmより小さくされるドライバユニット。
(2)
ハウジングによって形成される内部空間において、少なくとも2以上のドライバユニットが支持部よって支持され、
前記ドライバユニットのそれぞれは、
音響変換部と、
前記音響変換部が収納され、開口が形成される収納体と
を有し、
前記音響変換部は、
互いに対向して配置される一対のマグネットと、
電気信号が供給されるコイルと、
前記コイルを貫通して前記一対のマグネットの間に配される振動部が形成されたアーマチュアと、
前記アーマチュアに連結される振動板と
を有し、
前記ドライバユニットのうち、一のドライバユニットの開口の大きさが、40μmより大きく100μmより小さくされるイヤホン装置。
(3)
前記一のドライバユニットと他のドライバユニットとが積層して支持され、
前記他のドライバユニットの開口の大きさが、前記一のドライバユニットの開口の大きさに比して大とされる(2)に記載のイヤホン装置。
(4)
前記一のドライバユニットの開口と、前記他のドライバユニットの開口とが互いに対向するように支持される(2)または(3)に記載のイヤホン装置。
(5)
前記ハウジングによって音導部が形成され、
前記音導部の先端からそれぞれの前記開口までの距離のうち、前記音導部の先端から前記一のドライバユニットの開口までの距離が最も大きくされる(2)乃至(4)のいずれか1に記載のイヤホン装置。
(6)
前記ドライバユニットの収納体のそれぞれが、略同一の大きさである(2)乃至(5)のいずれか1に記載のイヤホン装置。
1a、1b、1c・・・ドライバユニット
4・・・収納体
6a、6b・・・マグネット
7a、7b・・・コイル
9・・・アーマチュア
18・・・・音響変換部
22・・・振動板
27a、27b、27c・・・開口
30・・・イヤホン装置
31・・・インナーハウジング
31a・・・フロントインナーハウジング
31b・・・リアインナーハウジング
35・・・ハウジング
35a・・・フロントハウジング
35b・・・リアハウジング

Claims (4)

  1. ハウジングによって形成される内部空間において、少なくとも2以上のドライバユニットが支持部よって支持され、
    前記ドライバユニットのそれぞれは、
    音響変換部と、
    前記音響変換部が収納される収納体と
    を有し、
    前記音響変換部は、
    互いに対向して配置される一対のマグネットと、
    電気信号が供給されるコイルと、
    前記コイルを貫通して前記一対のマグネットの間に配される振動部が形成されたアーマチュアと、
    前記アーマチュアに連結される振動板と
    を有し、
    前記収納体は、前記振動板の振動面と対向する面に形成された略円形の開口を有し、
    前記2以上のドライバユニットのうち、少なくとも一対のドライバユニットにおける一方のドライバユニットの開口の径の大きさが、40μmより大きく100μmより小さく設定されるとともに、他方のドライバユニットの開口の径の大きさが、前記一のドライバユニットの開口の径の大きさと異なる大きさに設定されており、
    前記一対のドライバユニットのそれぞれが有する前記開口が対向するようにして、該一対のドライバユニットが前記支持部によって支持されている
    イヤホン装置。
  2. 前記ハウジングによって音導部が形成され、
    前記音導部の先端からそれぞれの前記開口までの距離のうち、前記音導部の先端から前記一のドライバユニットの開口までの距離が最も大きく設定される請求項に記載のイヤホン装置。
  3. 前記一対のドライバユニットが積層して支持される請求項1または2に記載のイヤホン装置。
  4. 前記ドライバユニットの収納体のそれぞれが、略同一の大きさである請求項1乃至3のいずれかに記載のイヤホン装置。
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