以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
《第1の実施形態》
図1(A)は第1の実施形態に係る電子機器401の主要部を示す外観斜視図であり、図1(B)は電子機器401の主要部を示す分解斜視図である。図2(A)は第1の実施形態に係る第1素子101の外観斜視図であり、図2(B)は第1素子101の第1接続部CN1を示す平面図である。図3は第1の実施形態に係る第2素子201の外観斜視図である。図1(A)および図1(B)では、構造を解りやすくするため、第1素子101の第1接続部CN1および第2素子の第2接続部CN2が回路基板301の表面に接合された部分のみ図示している。
電子機器401は、回路基板301、第1面S1を有する第1素子101、第2面S2を有する第2素子201、表面実装部品91,92,93等を備える。
図1(A)および図1(B)に示すように、第1素子101および第2素子201は、いずれも少なくとも一部が回路基板301の表面に接合されている。また、表面実装部品91,92,93は、回路基板301に表面実装されている。なお、回路基板301には、第1素子101、第2素子201および表面実装部品91,92,93以外の素子も実装されるが、図1(A)および図1(B)では現れていない。
第1素子101は、図2(A)に示すように、長手方向がX軸方向に一致する長尺状である。第1素子101は、第1接続部CN1、第3接続部CN3、第1伝送線路部CA1、コネクタ3、第1信号電極E11、第1グランド電極E12,E13を有する。
第1接続部CN1は、直角三角形の第1凹部NP1を有し、回路基板301の表面に接合するためのL字状の部位である。第2接続部CN2は他の回路に接続するための矩形状の部位である。第1伝送線路部CA1は、X軸方向に延伸し、第1接続部CN1および第3接続部CN3を互いに接続する部位である。
本発明における「第1凹部」とは、第1素子を平面視(Z軸方向から視た)ときに、第1接続部CN1の任意の2点を通る直線よりも内側に凹んでいる部分を言う。具体的には、第1凹部NP1は、図2(B)に示す点Aと点Bとを通る直線よりも内側に凹んでいる部分である。
第1信号電極E11および第1グランド電極E12,E13は、第1接続部CN1の第1面S1に露出しており、コネクタ3は第3接続部CN3の第1面S1に設けられている。
本実施形態では、これら第1信号電極E11および第1グランド電極E12,E13が、本発明における「複数の第1接続部側電極」に相当する。
第2素子201は、図3に示すように、長手方向がY軸方向に一致する長尺状である。第2素子201は、第2接続部CN2、第4接続部CN4、第2伝送線路部CA2、コネクタ4、第2信号電極E21、第2グランド電極E22,E23を有する。
第2接続部CN2は、回路基板301の表面に接合するための矩形状の部位である。第4接続部CN4は、他の回路に接続するための矩形状の部位である。第2伝送線路部CA2は、Y軸方向に延伸し、第2接続部CN2および第4接続部CN4を互いに接続する部位である。
第2信号電極E21および第2グランド電極E22,E23は、第2接続部CN2の第2面S2に露出しており、コネクタ4は第4接続部CN4の第2面S2に設けられている。
本実施形態では、これら第2信号電極E21および第2グランド電極E22,E23が、本発明における「複数の第2接続部側電極」に相当する。
回路基板301は、図1(B)に示すように、第1信号導体パターンC11、第2信号導体パターンC21、第1グランド導体パターンC12,C13、第2グランド導体パターンC22,C23、および複数の電極接続パターンCP1,CP2,CP3等を備える。
第1信号導体パターンC11、第2信号導体パターンC21、第1グランド導体パターンC12,C13および第2グランド導体パターンC22,C23は、回路基板301の表面に形成される電極である。また、電極接続パターンCP1,CP2,CP3は、回路基板301の表面に形成される導体パターンである。
本実施形態では、これら第1信号導体パターンC11および第1グランド導体パターンC12,C13が、本発明における「複数の第1基板側電極」に相当する。また、本実施形態では、これら第2信号導体パターンC21および第2グランド導体パターンC22,C23が、本発明における「複数の第2基板側電極」に相当する。
電極接続パターンCP1は、第1信号導体パターンC11と第2信号導体パターンC21とを互いに接続する。電極接続パターンCP2は、第1グランド導体パターンC12と第2グランド導体パターンC22とを互いに接続する。また、電極接続パターンCP3は、第1グランド導体パターンC13と第2グランド導体パターンC23とを互いに接続する。
図4は、電子機器401の主要部を示す平面図である。
図1(A)、図1(B)および図4等に示すように、第1素子101の第1接続部CN1、および第2素子201の第2接続部CN2は、いずれも回路基板301の表面に接合される。具体的には、複数の第1接続部側電極(第1信号電極E11および第1グランド電極E12,E13)と複数の第1基板側電極(第1信号導体パターンC11および第1グランド導体パターンC12,C13)とが対向し、それぞれはんだ等の導電性接合材によって接合される。また、複数の第2接続部側電極(第2信号電極E21および第2グランド電極E22,E23)と複数の第2基板側電極(第2信号導体パターンC21および第2グランド導体パターンC22,C23)とが対向し、それぞれはんだ等の導電性接合材によって接合される。
したがって、第1信号電極E11は、第1信号導体パターンC11、電極接続パターンCP1および第2信号導体パターンC21を介して、第2信号電極E21に電気的に接続される。第1グランド電極E12は、第1グランド導体パターンC12、電極接続パターンCP2および第2グランド導体パターンC22を介して、第2グランド電極E22に電気的に接続される。また、第1グランド電極E13は、第1グランド導体パターンC13、電極接続パターンCP3および第2グランド導体パターンC23を介して、第2グランド電極E23に電気的に接続される。
図4に示すように、複数の第1接続部側電極(第1信号電極E11、第1グランド電極E12,E13)および複数の第1基板側電極(第1信号導体パターンC11、第1グランド導体パターンC12,C13)は、回路基板を平面視して(Z軸方向から視て)、それぞれ第1凹部(図2(A)および図2(B)に示す第1凹部NP1)に沿って配置されている。また、複数の第1基板側電極と複数の第2基板側電極(第2信号導体パターンC21、第2グランド導体パターンC22,C23)とは、Z軸方向から視て、それぞれ対向する位置に配置されている。
ここで、本発明の「対向する位置に配置される」とは、回路基板を平面視して、電極接続パターンで互いに接続される電極間に、他の電極や導体パターンが配置されていないことを言う。すなわち、他の電極や導体パターンを避けるように迂回して電極接続パターンを形成する必要がなく、電極同士が直線状の電極接続パターンで接続することができるような位置に配置されていることを言う。
また、複数の第2接続部側電極および複数の第2基板側電極の少なくとも一部(第2信号電極E21、第2信号導体パターンC21)は、図4に示すように、Z軸方向から視て、第1凹部(NP1)に重なって配置されている。さらに、複数の第2接続部側電極および複数の第2基板側電極は、Z軸方向から視て、第1凹部(NP1)に沿って配置されている。
次に、本実施形態に係る構成を採用した場合の利点について、いくつか比較例を挙げて説明する。図5は、比較例の電子機器400Aの主要部を示す平面図である。
電子機器400Aは、第1素子100A、第2素子200A、回路基板301を備える。電子機器400Aは、凹部を有していない第1接続部と第2接続部とを、回路基板301に形成した電極および電極接続パターンで接続した例である。
第1素子100Aは、第1接続部CN1A、複数の第1接続部側電極(第1信号電極E11Aおよび第1グランド電極E12A,E13A)等を有する。第1素子100Aは、第1接続部CN1Aの構成、および複数の第1接続部側電極の配置が、第1素子101と異なる。その他の構成については、第1素子101と同じである。
第1接続部CN1Aは、矩形状の部位であり、凹部を有していない。複数の第1接続部側電極は、第1接続部CN1Aの外形に沿って配置されている。これら複数の第1接続部側電極は、導電性接合材によって、回路基板301に形成された複数の第1基板側電極(第1信号導体パターンC11Aおよび第1グランド導体パターンC12A,C13A)にそれぞれ接合される。
第2素子200Aは、第2接続部CN2A、複数の第2接続部側電極(第2信号電極E21Aおよび第2グランド電極E22A,E23A)等を有する。第2素子200Aは、第2接続部CN2Aの形状、第2信号電極E21Aおよび第2グランド電極E22A,E23Aの配置が、本実施形態に係る第2素子201と異なる。その他の構成については、第2素子201と同じである。
複数の第2接続部側電極は、第2接続部CN2Aの外形に沿って配置されている。これら複数の第2接続部側電極は、導電性接合材によって、回路基板301に形成された複数の第2基板側電極(第2信号導体パターンC21Aおよび第2グランド導体パターンC22A,C23A)にそれぞれ接合される。
図5に示すように、複数の第1基板側電極および複数の第2基板側電極は、回路基板301に形成された複数の電極接続パターンCP1A,CP2A,CP3Aによって、それぞれ互いに接続される。電極接続パターンCP1Aは、第1信号導体パターンC11Aと第2信号導体パターンC21Aとを互いに接続する直線状の導体パターンである。電極接続パターンCP2Aは、他の導体パターンを迂回に形成され、第1グランド導体パターンC12Aと第2グランド導体パターンC22Aとを互いに接続するL字状の導体パターンである。電極接続パターンCP3Aは、他の導体パターンを迂回するように形成され、第1グランド導体パターンC13Aと第2グランド導体パターンC23Aとを互いに接続するL字状の導体パターンである。
比較例の電子機器400Aでは、他の導体パターンを迂回するように電極接続パターンが形成されるため、第1接続部CN1Aと第2接続部CN2Aとの接続に必要な占有面積(回路基板に接合される第1接続部の面積と、回路基板に接合される第2接続部の面積と、回路基板に形成される複数の電極接続パターンの面積と、を合わせた面積)が大きい(図5に示す占有面積OA2を参照)。
これに対して、本実施形態に係る電子機器401では、図4に示すように、複数の第1接続部側電極および複数の第1基板側電極が、Z軸方向から視て、それぞれ第1凹部(NP1)に沿って配置されている。また、複数の第1基板側電極と複数の第2基板側電極とが、Z軸方向から視て、それぞれ対向する位置に配置されている。この構成では、他の電極や導体パターンを迂回するように複数の電極接続パターンCP1,CP2,CP3を形成する必要がないため、他の電極や導体パターンを迂回するように複数の電極接続パターンを形成する場合に比べて、複数の電極接続パターンCP1,CP2,CP3の線路長を短くできる。したがって、この構成により、第1接続部CN1と第2接続部CN2との接続に必要な占有面積を小さくでき、且つ、導体損失を低減できる(図4に示す占有面積OA1を参照)。
さらに、本実施形態では、図4に示すように、複数の第2接続部側電極および複数の第2基板側電極の少なくとも一部(第2信号電極E21、第2信号導体パターンC21)が、図4に示すように、Z軸方向から視て、第1凹部(NP1)に重なって配置されている。この構成により、第1基板側電極と第2基板側電極との間(または、第1接続部側電極と第2接続部側電極との間)を接続する電極接続パターンの線路長をさらに短くできる。したがって、第1接続部CN1と第2接続部CN2との接続に必要な占有面積がさらに小さくなり、導体損失をさらに低減できる。
また、本実施形態では、複数の第1接続部側電極および複数の第2接続部側電極が、Z軸方向から視て、第1凹部(NP1)に沿って配置される。また、本実施形態では、複数の第1基板側電極および複数の第2基板側電極が、Z軸方向から視て、第1凹部(NP1)に沿って配置されている。この構成により、Z軸方向から視て、第2接続部側電極および第2基板側電極が第1凹部(NP1)に沿って配置されていない場合に比べて、複数の第1接続部側電極間、複数の第2接続部側電極間、複数の第1基板側電極間、および複数の第2基板側電極間の距離(アイソレーション)が確保しやすくなり、特性インピーダンスの設計が容易となる。また、複数の電極接続パターン間の距離が確保しやすいため、複数の電極接続パターンの線幅を細くする必要がなく、電極接続パターンの導体損失が大きくなることもない。
図6は、別の比較例の電子機器400Bの主要部を示す平面図である。
電子機器400Bは、第1素子100B、第2素子200B、回路基板301を備える。電子機器400Bでは、第1素子100Bの第1接続部(第1接続部側電極)と第2素子の第2接続部(第2接続部側電極)とを、最短距離で接続した例である。
第1素子100Bは、第1接続部CN1B、複数の第1接続部側電極(第1信号電極E11Bおよび第1グランド電極E12B,E13B)等を有する。第1素子100Bは、第1接続部CN1Bの構成、および複数の第1接続部側電極の配置が、第1素子101と異なる。その他の構成については、第1素子101と同じである。
第1接続部CN1Bは、矩形状の部位であり、凹部を有していない。複数の第1接続部側電極は、第1接続部CN1Bの第1辺(図6における第1接続部CN1Bの右辺)近傍に配置され、一方向(Y軸方向)に沿って配列されている。これら複数の第1接続部側電極は、導電性接合材によって、回路基板301に形成された複数の第1基板側電極(第1信号導体パターンC11Bおよび第1グランド導体パターンC12B,C13B)にそれぞれ接合される。
第2素子200Bは、第2接続部CN2B、複数の第2接続部側電極(第2信号電極E21B、第2グランド電極E22B,E23B)等を有する。第2素子200Bは、第2接続部CN2Bの形状、および複数の第2接続部側電極の配置が、本実施形態に係る第2素子201と異なる。その他の構成については、第2素子201と同じである。
複数の第2接続部側電極は、第2接続部CN2Bの第2辺(図6における第2接続部CN2Bの左辺)近傍に配置され、一方向(Y軸方向)に沿って配列されている。これら複数の第2接続部側電極は、導電性接合材によって、回路基板301に形成された複数の第2基板側電極(第2信号導体パターンC21Bおよび第2グランド導体パターンC22B,C23B)にそれぞれ接合される。
図6に示すように、複数の第1基板側電極および複数の第2基板側電極は、他方向(X軸方向)に延伸する直線状の複数の電極接続パターンCP1B,CP2B,CP3Bによって、最短距離で互いに接続される。複数の電極接続パターンCP1B,CP2B,CP3Bは、一方向(Y軸方向)に配列されている。
別の比較例の電子機器400Bのように、第1接続部CN1Bと第2接続部CN2Bとを最短距離で接続しようとした場合、複数の電極(複数の第1接続部側電極、複数の第2接続部側電極、複数の第1基板側電極および複数の第2基板側電極)の配置や、複数の電極接続パターンの形状等は、このような構成に限定されるため、設計の自由度は低い。また、複数の電極または複数の電極接続パターンが同方向(例えば、Y軸方向)に配列されるため、信号用とグランド用の導体(複数の電極および複数の電極接続パターン)同士の距離が近接し、特性インピーダンスの設計が困難となる虞もある。逆に、特性インピーダンスを保つために複数の電極接続パターン(信号用の電極接続パターンおよびグランド用の電極接続パターン)の線幅を細くして、複数の電極接続パターン間の距離を離間させた場合には、電極接続パターンの導体損失が大きくなってしまう。
これに対して、本実施形態に係る電子機器401では、上述したように、複数の電極(第1接続部側電極、第2接続部側電極、第1基板側電極および第2基板側電極)が、Z軸方向から視て、それぞれ第1凹部NP1に沿って配置されるため、複数の電極間または複数の電極接続パターン間の距離(アイソレーション)が確保しやすくなり、特性インピーダンスの設計が容易となる。また、この構成では、複数の電極接続パターン間の距離が確保しやすいため、複数の電極接続パターンの線幅を細くする必要がなく、電極接続パターンの導体損失が大きくなることもない。
さらに、本実施形態では、第1伝送線路部CA1の幅方向(延伸方向に直交する方向(本実施形態ではY軸方向))における第1接続部CN1の幅が、第1伝送線路部CA1の幅よりも太い。そのため、第1接続部CN1に形成される第1凹部NP1の形状の自由度を高めることができ、且つ、第1接続部側電極(第1信号電極E11および第1グランド電極E12,E13)間の距離(アイソレーション)をさらに確保しやすくできる。
本実施形態に係る第1素子101は、例えば次のような構造である。図7(A)は第1の実施形態に係る第1素子101の外観斜視図であり、図7(B)は第1素子101の分解平面図である。
第1素子101は、図7(A)に示すように、第1基材10と、この第1基材10に形成された各種導体パターン(後に詳述する)とを有する。第1基材10は、第1素子101が接合される回路基板(301)よりも誘電率が低く、外力により弾性変形または塑性変形する可撓性の基材である。
第1基材10は、図7(B)に示すように、複数の絶縁基材層11,12,13および保護層1を順に積層して形成される。複数の絶縁基材層11,12,13は、それぞれ可撓性を有し、長手方向がX軸方向に一致する平板である。複数の絶縁基材層11,12,13は例えば液晶ポリマーシートであり、第1基材10は例えば液晶ポリマーシートの積層体である。保護層1は例えばソルダーレジスト膜またはカバーレイフィルム等である。各種導体パターンは液晶ポリマーシートに貼付された銅箔がパターンニングされたものである。
絶縁基材層11の裏面には、第1グランド導体41が形成される。第1グランド導体41は、絶縁基材層11の略全面に形成される導体パターンである。
絶縁基材層12の裏面には、第1信号導体31および3つの導体パターン51,52,53が形成される。第1信号導体31は、絶縁基材層12aの長手方向(X軸方向)に延伸する線状の導体パターンである。導体パターン51は、絶縁基材層12の第1端(図7(B)における絶縁基材層12の右端)付近に形成される矩形の導体パターンである。導体パターン52,53は、絶縁基材層12の第2端(図7(B)における絶縁基材層12の左端)付近に形成される矩形の導体パターンである。
また、絶縁基材層12には3つの層間接続導体V11,V12,V13が形成されている。層間接続導体V11は、絶縁基材層12の第1端付近に配置され、第1グランド導体41および導体パターン51に接続される。層間接続導体V12は、絶縁基材層12の第2端付近に配置され、第1グランド導体41および導体パターン52に接続される。層間接続導体V13は、絶縁基材層12の第2端付近に配置され、第1グランド導体41および導体パターン53に接続される。
絶縁基材層13の裏面には、第1グランド導体42、第1信号電極E11および導体パターン54が形成される。第1グランド導体42は、絶縁基材層13の略全面に形成され、第1信号電極E11および導体パターン54が形成される位置に開口を有する導体パターンである。第1信号電極E11は、絶縁基材層13の第1端(図7(B)における絶縁基材層13の右端)付近に形成される矩形の導体パターンである。導体パターン54は、絶縁基材層13の第2端(図7(B)における絶縁基材層13の左端)付近に形成される矩形の導体パターンである。
また、絶縁基材層13には、5つの層間接続導体V14,V15,V16,V17,V18が形成されている。層間接続導体V14は、絶縁基材層13の第1端付近に配置され、第1信号導体31の一端および第1信号電極E11に接続される。層間接続導体V15は、絶縁基材層13の第2端付近に配置され、第1信号導体31の他端および導体パターン54に接続される。すなわち、第1信号電極E11および導体パターン54は、いずれも第1信号導体31に導通する。層間接続導体V16は、絶縁基材層13の第1端付近に配置され、導体パターン51および第1グランド導体42に接続される。層間接続導体V17,V18は、絶縁基材層13の第2端付近に配置され、導体パターン52,53および第1グランド導体42に接続される。
保護層1には、複数の開口H1a,H1b,H1c,H1d,H1e,H1f,H1gが形成されている。保護層1が絶縁基材層13の表面に形成されることにより、絶縁基材層13に形成されている第1信号電極E11は開口H1aから露出する。また、絶縁基材層13に形成されている第1グランド導体42の一部は、開口H1b,H1c,H1d,H1e,H1fから露出する。この開口H1bから露出した第1グランド導体42の一部が、図7(A)に示すグランド電極E12となり、この開口H1cから露出した第1グランド導体42の一部が、図7(A)に示す第1グランド電極E13となる。また、保護層1が絶縁基材層13の表面に形成されることにより、絶縁基材層13に形成されている導体パターン54は開口H1gから露出する。図2(A)に示すように、コネクタ3を第2接続部CN2の第1面S1に実装することにより、コネクタ3は導体パターン54および開口H1d,H1e,H1fから露出する第1グランド導体42の一部に接続される。
これら複数の絶縁基材層11,12,13および保護層1を積層して加熱加圧することにより、集合基板状態の第1基材10が形成される。その後、集合基板状態の第1基材10を個片に分離して第1素子101を得る。なお、図7(A)に示す第1凹部NP1は、集合基板状態の第1基材10を個片に分離したときに形成される。
このように、第1信号導体31、第1グランド導体41,42、第1信号導体31および第1グランド導体41で挟まれる絶縁基材層12、第1信号導体31および第1グランド導体42で挟まれる絶縁基材層13、を含んだストリップライン型の第1伝送線路部CA1が構成される。すなわち、第1素子101の第1伝送線路部CA1は、第1信号導体31および第1グランド導体41,42を有する。
本実施形態に係る第1素子101によれば、次のような効果を奏する。
(a)第1素子101は、図7(A)および図7(B)に示すように、第1接続部CN1の第1グランド電極E13は、第1グランド導体42のうち部分的に露出した部分である。そのため、第1グランド電極E13用に特別に電極を形成する必要はなく、第1基材10に形成される導体パターンが簡素化され、第1素子101を薄型化できる。
(b)また、第1素子101の第1基材10は、第1素子101が接合される回路基板(301)よりも誘電率が低い。この構成により、図7(B)に示す第1信号導体31と第1グランド導体41,42との間に発生する容量を低減できる。そのため、第1素子101を薄型化できる。また、この構成により、回路基板(301)に高周波線路部を直接形成する場合と比較して、第1伝送線路部CA1(第1信号導体31)に高周波信号を伝送したときの誘電体損失が抑制される。
また、本実施形態に係る第2素子201は、例えば次のような構造である。図8(A)は第1の実施形態に係る第2素子201の外観斜視図であり、図8(B)は第2素子201の分解平面図である。
第2素子201は、図8(A)に示すように、第2基材20と、この第2基材20に形成された各種導体パターン(後に詳述する)とを有する。第2基材20は、第2素子201が接合される回路基板(301)よりも誘電率が低く、外力により弾性変形または塑性変形する可撓性の基材である。
第2基材20は、図8(B)に示すように、複数の絶縁基材層21,22,23および保護層2を順に積層して形成される。複数の絶縁基材層21,22,23は、それぞれ可撓性を有し、長手方向がX軸方向に一致する平板である。複数の絶縁基材層21,22,23は例えば液晶ポリマーシートであり、第2基材20は例えば液晶ポリマーシートの積層体である。保護層2は例えばソルダーレジスト膜またはカバーレイフィルム等である。各種導体パターンは液晶ポリマーシートに貼付された銅箔がパターンニングされたものである。
絶縁基材層21の裏面には、第2グランド導体71が形成される。第2グランド導体71は、絶縁基材層21の略全面に形成される導体パターンである。
絶縁基材層22の裏面には、第2信号導体61および3つの導体パターン81,82,83が形成される。第2信号導体61は、絶縁基材層22の長手方向(X軸方向)に延伸する線状の導体パターンである。導体パターン81は、絶縁基材層22の第3端(図8(B)における絶縁基材層22の右端)付近に形成される矩形の導体パターンである。導体パターン82,83は、絶縁基材層22の第4端(図8(B)における絶縁基材層22の左端)付近に形成される矩形の導体パターンである。
また、絶縁基材層22には3つの層間接続導体V21,V22,V23が形成されている。層間接続導体V21は、絶縁基材層22の第3端付近に配置され、第2グランド導体71および導体パターン81に接続される。層間接続導体V22は、絶縁基材層22の第4端付近に配置され、第2グランド導体71および導体パターン82に接続される。層間接続導体V23は、絶縁基材層22の第4端付近に配置され、第2グランド導体71および導体パターン83に接続される。
絶縁基材層23の裏面には、第2グランド導体72、第2信号電極E21および導体パターン84が形成される。第2グランド導体72は、絶縁基材層23の略全面に形成され、第2信号電極E21および導体パターン84が形成される位置に開口を有する導体パターンである。第2信号電極E21は、絶縁基材層23の第3端(図8(B)における絶縁基材層23の右端)付近に形成される矩形の導体パターンである。導体パターン84は、絶縁基材層23の第4端(図8(B)における絶縁基材層23の左端)付近に形成される矩形の導体パターンである。
また、絶縁基材層23には、5つの層間接続導体V24,V25,V26,V27,V28が形成されている。層間接続導体V24は、絶縁基材層23の第3端付近に配置され、第2信号導体61の一端および第2信号電極E21に接続される。層間接続導体V25は、絶縁基材層23の第4端付近に配置され、第2信号導体61の他端と導体パターン84に接続される。すなわち、第2信号電極E21および導体パターン84は、いずれも第2信号導体61に導通する。層間接続導体V26は、絶縁基材層23の第3端付近に配置され、第2グランド導体72および導体パターン81に接続される。層間接続導体V27,V28は、絶縁基材層23の第4端付近に配置され、導体パターン82,83および第2グランド導体72に接続される。
保護層2には、複数の開口H2a,H2b,H2c,H2d,H2e,H2f,H2gが形成されている。保護層2が絶縁基材層23の表面に形成されることにより、絶縁基材層23に形成されている第2信号電極E21は開口H2aから露出する。また、絶縁基材層23に形成されている第2グランド導体72の一部は、開口H2b,H2c,H2d,H2e,H2fから露出する。この開口H2bから露出した第2グランド導体72の一部が、図8(A)に示す第2グランド電極E23となり、この開口H2cから露出した第2グランド導体72の一部が、図8(A)に示す第2グランド電極E22となる。また、絶縁基材層23に形成されている導体パターン84が開口H2gから露出する。図8(A)に示すように、コネクタ4を第4接続部CN4の第2面S2に実装することにより、コネクタ4は導体パターン84および開口H2d,H2e,H2fから露出する第2グランド導体72の一部に接続される。
これら複数の絶縁基材層21,22,23および保護層2を積層して加熱加圧することにより、集合基板状態の第2基材20が形成される。その後、集合基板状態の第2基材20を個片に分離して第2素子201を得る。
このように、第2信号導体61、第2グランド導体71,72、第2信号導体61および第2グランド導体71で挟まれる絶縁基材層22、第2信号導体61および第2グランド導体72で挟まれる絶縁基材層23、を含んだストリップライン型の第2伝送線路部CA2が構成される。すなわち、第2素子201の第2伝送線路部CA2は、第2信号導体61および第2グランド導体71,72を有する。
本実施形態に係る第2素子201によれば、次のような効果を奏する。
(c)第2素子201は、図8(A)および図8(B)に示すように、第2接続部CN2の第2グランド電極E23は、第2グランド導体72のうち部分的に露出した部分である。そのため、第2グランド電極E23用に特別に電極を形成する必要はなく、第2基材20に形成される導体パターンが簡素化され、第2素子201を薄型化できる。
(d)また、第2素子201の第2基材20は、第2素子201を接合する回路基板(301)よりも誘電率が低い。この構成により、図8(B)に示す第2信号導体61と第2グランド導体71,72との間に発生する容量を低減できる。そのため、第2素子201を薄型化できる。また、この構成により、回路基板(301)に高周波線路部を直接形成する場合と比較して、第2伝送線路部CA2(第2信号導体61)に高周波信号を伝送したときの誘電体損失が抑制される。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、第1素子の第3接続部が回路基板の表面に接合され、第2素子の第4接続部が回路基板の表面に接合される電子機器について示す。
図9(A)は第2の実施形態に係る電子機器402の主要部を示す外観斜視図であり、図9(B)は電子機器402の主要部を示す分解斜視図である。図10(A)は第2の実施形態に係る第1素子102の外観斜視図であり、図10(B)は第2の実施形態に係る第2素子202の外観斜視図である。なお、図9(A)では、絶縁性接合材5の図示を省略している。また、図10(A)では、第1素子102の第1狭幅部TP1および第3狭幅部TP3をドットパターンで示しており、図10(B)では、第2素子202の第2狭幅部TP2および第4狭幅部TP4をドットパターンで示している。
電子機器402は、回路基板301、第1面S1を有する第1素子102、第2面S2を有する第2素子202、表面実装部品91,92、絶縁性接合材5(後に詳述する)等を備える。
第1素子102は、第3接続部CN3の構成が第1の実施形態に係る第1素子101と異なる。その他の構成については、第1素子101と実質的に同じである。第2素子202は、第2接続部CN2および第4接続部CN4の構成が、第1の実施形態に係る第2素子201と異なる。また、第2素子202は長手方向がX軸方向に一致している点で、第2素子201と異なる。その他の構成については、第2素子201と実質的に同じである。
以下、第1の実施形態に係る電子機器401と異なる部分について説明する。
第1素子102は、図10(A)に示すように、第1接続部CN1、第3接続部CN3、第1伝送線路部CA1、第1信号電極E11,E31、第1グランド電極E12,E13,E32,E33を有する。
第1信号電極E11および第1グランド電極E12,E13は、第1接続部CN1の第1面S1に露出している。また、第1信号電極E31および第1グランド電極E32,E33は、第3接続部CN3の第1面S1に露出している。
本実施形態では、これら第1信号電極E11および第1グランド電極E12,E13が、本発明における「複数の第1接続部側電極」に相当する。また、本実施形態では、これら第1信号電極E31および第1グランド電極E32,E33が、本発明における「複数の第3接続部側電極」に相当する。
第1素子102の第1接続部CN1は、直角三角形の第1凹部NP1を有するL字状の部位である。第3接続部CN3は、直角三角形の第3凹部NP3を有するL字状の部位である。また、第1伝送線路部CA1の幅方向(Y軸方向)における第1接続部CN1の幅、および第1伝送線路部CA1の幅方向(Y軸方向)における第3接続部CN3の幅は、いずれも第1伝送線路部CA1の幅よりも太い。
なお「第3凹部」とは、第1素子を平面視(Z軸方向から視た)ときに、第3接続部CN3の任意の2点を通る直線よりも内側に凹んでいる部分を言う。
第2素子202は、図10(B)に示すように、第2接続部CN2、第4接続部CN4、第2伝送線路部CA2、第2信号電極E21,E41、第2グランド電極E22,E23,E42,E43を有する。
第2信号電極E21および第2グランド電極E22,E23は、第2接続部CN2の第2面S2に露出している。また、第2信号電極E41および第2グランド電極E42,E43は、第4接続部CN4の第2面S2に露出している。
本実施形態では、これら第2信号電極E21および第2グランド電極E22,E23が、本発明における「複数の第2接続部側電極」に相当する。また、本実施形態では、これら第2信号電極E41および第2グランド電極E42,E43が、本発明における「複数の第4接続部側電極」に相当する。
第2素子202の第2接続部CN2は、直角三角形の第2凹部NP2を有するL字状の部位であり、第4接続部CN4は、直角三角形の第4凹部NP4を有するL字状の部位である。また、第2伝送線路部CA2の幅方向(Y軸方向)における第2接続部CN2の幅、および第2伝送線路部CA2の幅方向(Y軸方向)における第4接続部CN4の幅は、いずれも第2伝送線路部CA2の幅よりも太い。
本発明における「第2凹部」とは、第2素子を平面視(Z軸方向から視た)ときに、第2接続部CN2の任意の2点を通る直線よりも内側に凹んでいる部分を言う。また、「第4凹部」とは、Z軸方向から視たときに、第4接続部CN4の任意の2点を通る直線よりも内側に凹んでいる部分を言う。
回路基板301は、複数の第1基板側電極(第1信号導体パターンC11および第1グランド導体パターンC12,C13)および複数の第2基板側電極(第2信号導体パターンC21および第2グランド導体パターンC22,C23)の他に、複数の第3基板側電極(図示省略)および複数の第4基板側電極(図示省略)をさらに備える。
図10(A)および図10(B)に示すように、本実施形態に係る第1素子102および第2素子202は、形状、電極の位置等が略同じ構成をしている。すなわち、第1素子102および第2素子202は、略同一形状である。
図11(A)は電子機器402の主要部を示す平面図であり、図11(B)は第1素子102全体および第2素子202全体を示す、電子機器402の平面図である。
本実施形態に係る電子機器402では、第1素子102の第1接続部CN1および第3接続部CN3が、回路基板301の表面に接合される。また、第2素子202の第2接続部CN2および第4接続部CN4は、回路基板301の表面に接合される。
具体的には、複数の第1接続部側電極(第1信号電極E11、第1グランド電極E12,E13)と複数の第1基板側電極(第1信号導体パターンC11、第1グランド導体パターンC12,C13)とが対向し、それぞれはんだ等の導電性接合材によって接合される。また、複数の第2接続部側電極(第2信号電極E21、第2グランド電極E22,E23)と複数の第2基板側電極(第2信号導体パターンC21、第2グランド導体パターンC22,C23)は、それぞれはんだ等の導電性接合材によって接合される。さらに、複数の第3接続部側電極(第1信号電極E31、第1グランド電極E32,E33)と複数の第3基板側電極(図示省略)とが対向し、それぞれはんだ等の導電性接合材によって接合される。複数の第4接続部側電極(第2信号電極E41、第2グランド電極E42,E43)と複数の第4基板側電極(図示省略)とが対向し、それぞれはんだ等の導電性接合材によって接合される。
本実施形態では、第1素子102および第2素子202が、これ以外の素子と同様に、表面実装部品として実装される。第1素子102および第2素子202は、例えば、他の表面実装部品91,92等と共にマウンタ−で回路基板301の表面の所定位置に載置された後、表面実装部品91,92等と共に一括リフローはんだ法によりはんだ付けされる。
図11(A)に示すように、複数の第2接続部側電極(第2信号電極E21、第2グランド電極E22,E23)および複数の第2基板側電極(第2信号導体パターンC21、第2グランド導体パターンC22,C23)は、Z軸方向から視て、それぞれ第2凹部(図10(B)における第2凹部NP2)に沿って配置されている。また、複数の第1接続部側電極および複数の第1基板側電極の少なくとも一部(第1信号電極E11、第1グランド電極E12、第1信号導体パターンC11、第1グランド導体パターンC12)は、Z軸方向から視て、第2凹部(NP2)に重なって配置されている。
また、本実施形態に係る電子機器402では、回路基板301の表面に絶縁性接合材5が形成されている。図11(A)に示すように、第1接続部CN1の第1狭幅部および第2接続部CN2の第2狭幅部の少なくとも一部は、絶縁性接合材5によって被覆されている。絶縁性接合材5は、例えばエポキシ系熱硬化性樹脂の接着材、またはアンダーフィル等である。
ここで、図10(A)に示す第1狭幅部TP1とは、第1凹部NP1によって第1接続部CN1に形成され、第1伝送線路部CA1の幅よりも細い部分(Y軸方向の幅に限定されず、例えばX軸方向の幅でもよい。)を言う。また、図10(B)に示す第2狭幅部TP2とは、第2凹部NP2によって第2接続部CN2に形成され、第2伝送線路部CA2よりも幅よりも細い部分(Y軸方向の幅に限定されず、例えばX軸方向の幅でもよい。)を言う。なお、第3狭幅部TP3および第4狭幅部TP4についても、上述した第1狭幅部TP1および第2狭幅部TP2と考え方は同じである。
本実施形態に係る電子機器402によれば、第1の実施形態で述べた効果以外に、次のような効果を奏する。
(a)本実施形態に係る電子機器402では、第1素子102および第2素子202が、それ以外の表面実装部品と同様に、表面実装部品としてリフロープロセスにより実装される。そのため、製造工程が簡素化できる。また、この構成では、第1素子101の第1面S1および第2素子202の第2面S2を回路基板301の表面に対面して固定できるため、同軸ケーブルを用いた場合のような位置変動は起こり難い。
(b)本実施形態に係る第1素子102は、第3接続部CN3に第3凹部NP3を有する。この構成により、第3接続部CN3と他部品(例えば、図示しない第3素子)とを接続する場合に、第3接続部CN3と他部品との接続に関し、第1の実施形態で述べた作用・効果(第1接続部CN1と第2接続部CN2との接続に関する作用・効果)と同様の作用・効果を奏する。なお、第3接続部CN3を他部品に接続しない場合には、第3凹部NP3は必須ではない。
同様に、本実施形態に係る第2素子202は、第4接続部CN4に第4凹部NP4を有する。この構成により、第4接続部CN4と他部品(例えば、図示しない第4素子)とを接続する場合に、第4接続部CN4と他部品との接続に関し、第1の実施形態で述べた作用・効果と同様の作用・効果を奏する。なお、第4接続部CN4を他部品に接続しない場合には、第4凹部NP4は必須ではない。
(c)また、本実施形態では、第1素子102の第3接続部CN3(複数の第3接続部側電極)が、導電性接合材によって回路基板301に接続され、第2素子202の第4接続部CN4が、導電性接合材によって回路基板301に接続される。すなわち、本実施形態では、コネクタおよびレセプタクルを用いて接続しないため、第1の実施形態に係る電子機器401に比べて、伝送損失が低減される。
(d)また、本実施形態では、第1素子102および第2素子202を回路基板301の表面に実装される。本実施形態では、回路基板の表面に複数の素子を実装し、複数の素子同士を回路基板に形成される導体で接続する構成である。一般に、長尺状の素子を回路基板に表面実装することは困難である。そのため、長い伝送線路が必要なときに、図11(B)に示すように、第1素子102および第2素子202を接続することにより、長い伝送線路を有する一つの素子を回路基板301の表面に実装する場合に比べて、実装しやすい。また、本実施形態では、マザー基板から分離した小さな素子同士(第1素子および第2素子)を接続する構成のため、マザー基板から長い(または大きな)形状の一つの素子を分離する場合に比べて、製造が容易であり、素子の取り個数を多くできる。
(e)さらに、本実施形態に係る第1素子102では、第1伝送線路部CA1の幅方向(Y軸方向)における第1接続部CN1の幅、および第1伝送線路部CA1の幅方向における第3接続部CN3の幅が、第1伝送線路部CA1の幅よりも太い。この構成により、第1伝送線路部CA1が細長い形状であっても、回路基板301の表面に第1素子102を配置したときに第1素子102を転倒し難くでき、回路基板301の表面に第1素子101を配置しやすくできる。すなわち、この構成により、回路基板301の表面に配置される第1素子102の安定性が高まり、第1素子102の実装性を高めることができる。
また、図11(B)に示すように、第1接続部CN1および第2接続部CN2の平面形状が、Z軸方向から視て、互いに嵌合するような形状とすることにより、同じ集合基板状態の基材から、第1素子102および第2素子202をより多く分離することもできる。
なお、第2伝送線路部CA2の幅方向(Y軸方向)における第2接続部CN2の幅、および第2伝送線路部CA2の幅方向における第4接続部CN4の幅が、第2伝送線路部CA2の幅よりも太い場合にも、同様の作用・効果を奏する。
(f)本実施形態では、複数の第2接続部側電極(第2信号電極E21、第2グランド電極E22,E23)および複数の第2基板側電極(第2信号導体パターンC21、第2グランド導体パターンC22,C23)が、Z軸方向から視て、それぞれ第2凹部(NP2)に沿って配置されている。また、本実施形態では、複数の第1接続部側電極および複数の第1基板側電極の少なくとも一部(第1信号電極E11、第1グランド電極E12、第1信号導体パターンC11、第1グランド導体パターンC12)が、Z軸方向から視て、第2凹部(NP2)に重なって配置されている。この構成では、第1凹部(NP1)に第2接続部CN2の一部が配置され、第2凹部(NP2)に第1接続部CN1の一部が配置される。そのため、第1接続部CN1と第2接続部CN2との接続に必要な占有面積をさらに小さくでき、且つ、導体損失をさらに低減できる。
(g)本実施形態では、第1接続部CN1の第1狭幅部と第2接続部CN2の第2狭幅部の少なくとも一部が、絶縁性接合材5によって被覆されている。第1素子102および第2素子202のうち、狭幅部(第1狭幅部TP1、第2狭幅部TP2、第3狭幅部TP3および第4狭幅部TP4)は、他の部分に比べて強度が低い。そのため、回路基板301の表面に第1素子102および第2素子202を実装した後に、狭幅部が剥離・破損しやすい。しかし、本実施形態のように、狭幅部の少なくとも一部を絶縁性接合材5で被覆することにより、狭幅部の剥離・破損が抑制される。なお、絶縁性接合材5は、狭幅部(第1狭幅部、第2狭幅部、第3狭幅部および第4狭幅部)全体を被覆していることが好ましい。
また、絶縁性接合材5は、複数の電極同士の接合に使用する導電性接合材の溶融温度と同程度の温度で熱硬化する接着剤であることが好ましい。その場合には、リフロープロセスによって、第1素子102および第2素子202の実装と同時に絶縁性接合材5を形成できるため、製造工程が簡素化できる。
なお、本実施形態に係る電子機器402では、第1素子101の第1接続部CN1および第3接続部CN3のみが回路基板301の表面に接合される例を示したが、この構成に限定されるものではない。両面粘着テープ等を介して、第1伝送線路部CA1を回路基板301の表面に接合してもよい。また、第1伝送線路部CA1の第1面S1に電極を形成して、導電性接合材によって回路基板301に形成した電極に接合してもよい。同様に、両面粘着テープ等を介して、第2伝送線路部CA2を回路基板301の表面に接合してもよい。また、第2伝送線路部CA2の第2面S2に電極を形成して、導電性接合材によって回路基板301に形成した電極に接合してもよい。
《第3の実施形態》
第3の実施形態では、複数の第1素子を備える電子機器の例を示す。
図12は、第3の実施形態に係る電子機器403の主要部を示す平面図である。図13(A)は第3の実施形態に係る第1素子103Aの第1接続部CN1Aを示す平面図であり、図13(B)は第3の実施形態に係る第1素子103Bの第1接続部CN1Bを示す平面図である。図14は、第3の実施形態に係る第2素子203の第2接続部CN2を示す平面図である。
電子機器403は、図12に示すように、回路基板301、第1素子103A,103B、第2素子203、表面実装部品91等を備える。
第1素子103A,103Bは、第1接続部の平面形状が、第1の実施形態に係る第1素子101と異なる。その他の構成については、第1素子101と実質的に同じである。第2素子203は、第2接続部の構成が、第1の実施形態に係る第2素子201と異なる。また、第2素子202は長手方向がX軸方向に一致している点で、第2素子201と異なる。その他の構成については、第2素子201と実質的に同じである。
以下、第1の実施形態に係る電子機器401と異なる部分について説明する。
第1素子103Aは、図13(A)に示すように、第1接続部CN1A、第3接続部(図示省略)、第1伝送線路部CA1A、第1信号電極E11A、第1グランド電極E12A,E13A等を有する。第1信号電極E11Aおよび第1グランド電極E12A,E13Aは、第1接続部CN1の第1面(図13(A)における第1素子103Aの裏面)に露出している。
第1素子103Bは、図13(B)に示すように、第1接続部CN1B、第3接続部(図示省略)、第1伝送線路部CA1B、第1信号電極E11B、第1グランド電極E12B,E13B等を有する。第1信号電極E11Bおよび第1グランド電極E12B,E13Bは、第1接続部CN1Bの第1面(図13(B)における第1素子103Bの裏面)に露出している。
本実施形態では、これら第1信号電極E11A,E11Bおよび第1グランド電極E12A,E12B,E13A,E13Bが、本発明における「複数の第1接続部側電極」に相当する。
第1素子103Aの第1接続部CN1Aは、直角三角形の第1凹部NP1Aを有するL字状の部位である。第1素子103Bの第1接続部CN1Bは、直角三角形の第1凹部NP1Bを有するL字状の部位である。
第2素子203は、図14に示すように、第2接続部CN2、第4接続部(図示省略)、第2伝送線路部CA2、第2信号電極E21A,E21B、第2グランド電極E22A,E22B,E23A,E23B,E24等を有する。本実施形態では、第2伝送線路部CA2が2本の第2信号導体(図8(B)に示す第2信号導体61を参照。)を有する。
第2信号電極E21A,E21B、第2グランド電極E22A,E22B,E23A,E23B,E24は、第2接続部CN2の第2面(図14における第2素子203の裏面)に露出している。第2信号電極E21Aは一方の第2信号導体に導通しており、第2信号電極E21Bは他方の第2信号導体に導通している。
本実施形態では、これら第2信号電極E21A,E21Bおよび第2グランド電極E22A,E22B,E23A,E23B,E24が、本発明における「複数の第2接続部側電極」に相当する。
第2素子203の第2接続部CN2は、矩形状の部位である。
回路基板301は、図12に示すように、複数の第1基板側電極(第1信号導体パターンC11A,C11Bおよび第1グランド導体パターンC12A,C12B,C13A,C13B)、複数の第2基板側電極(第2信号導体パターンC21A,C21Bおよび第2グランド導体パターンC22A,C22B,C23A,C23B,C24)、および複数の電極接続パターンCP1A,CP1B,CP2A,CP2B,CP3A,CP3B等を有する。
図12に示すように、電極接続パターンCP1Aは、第1信号導体パターンC11Aと第2信号導体パターンC21Aとを互いに接続する。電極接続パターンCP2Aは、第1グランド導体パターンC12Aと第2グランド導体パターンC22Aとを互いに接続する。電極接続パターンCP3Aは、第1グランド導体パターンC13Aと第2グランド導体パターンC23Aとを互いに接続する。また、電極接続パターンCP1Bは、第1信号導体パターンC11Bと第2信号導体パターンC21Bとを互いに接続する。電極接続パターンCP2Bは、第1グランド導体パターンC12Bと第2グランド導体パターンC22Bとを互いに接続する。電極接続パターンCP3Bは、第1グランド導体パターンC13Bと第2グランド導体パターンC23Bとを互いに接続する。
本実施形態に係る電子機器403では、第1素子103Aの第1接続部CN1A、第1素子103Bの第1接続部CN1B、および第2素子203の第2接続部CN2が、回路基板301の表面に接合される。
具体的には、複数の第1接続部側電極(第1信号電極E11A,E11B、第1グランド電極E12A,E12B,E13A,E13A)と複数の第1基板側電極(第1信号導体パターンC11A,C11B、第1グランド導体パターンC12A,C12B,C13A,C13B)とが対向し、それぞれはんだ等の導電性接合材によって接合される。また、複数の第2接続部側電極(第2信号電極E21A,E21B、第2グランド電極E22A,E22B,E23A,E23B)と複数の第2基板側電極(第2信号導体パターンC21A,C21B、第2グランド導体パターンC22A,C22B,C23A,C23B)は、それぞれはんだ等の導電性接合材によって接合される。
したがって、第1信号電極E11Aは、第1信号導体パターンC11A、電極接続パターンCP1Aおよび第2信号導体パターンC21Aを介して、第2信号電極E21Aに電気的に接続される。第1グランド電極E12Aは、第1グランド導体パターンC12A、電極接続パターンCP2Aおよび第2グランド導体パターンC22Aを介して、第2グランド電極E22Aに電気的に接続される。第1グランド電極E13Aは、第1グランド導体パターンC13A、電極接続パターンCP3Aおよび第2グランド導体パターンC23Aを介して、第2グランド電極E23Aに電気的に接続される。また、第1信号電極E11Bは、第1信号導体パターンC11B、電極接続パターンCP1Bおよび第2信号導体パターンC21Bを介して、第2信号電極E21Bに電気的に接続される。第1グランド電極E12Bは、第1グランド導体パターンC12B、電極接続パターンCP2Bおよび第2グランド導体パターンC22Bを介して、第2グランド電極E22Bに電気的に接続される。第1グランド電極E13Bは、第1グランド導体パターンC13B、電極接続パターンCP3Bおよび第2グランド導体パターンC23Bを介して、第2グランド電極E23Bに電気的に接続される。
このような構成でも、第1の実施形態で説明した電子機器401と同様に、第1接続部CN1A,CN1Bと第2接続部CN2との接続に必要な占有面積を小さくでき、且つ、導体損失を低減できる。なお、本実施形態のように、複数の信号導体を有する第2素子の接続部で、複数の第1素子に分岐する場合には、上記構成を採用することにより、第1素子と第2素子との配置の自由度を高めた上で、複数の電極接続パターンの線路長を短くして、導体損失を低減できる。
なお、本実施形態では、第2素子の接続部で複数の第1素子に分岐する例を示したが、この構成に限定されるものではない。逆に、第1素子の接続部で複数の第2素子に分岐する構成であってもよい。
また、本実施形態では、第2素子の第2接続部CN2で2つの第1接続部CN1A,CN1Bに接続される構成について示したが、この構成に限定されるものではない。第2接続部CN2で、3つ以上の第1接続部に接続されていてもよい。逆に、第1接続部で2つ以上の第2接続部に接続される構成であってもよい。
また、本実施形態では、第2信号導体の本数が2本である例を示したが、この構成に限定されるものではない。第2信号導体の本数は、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能であり、3本以上であってもよい。同様に、第1信号導体の本数は2本以上でもよい。
《第4の実施形態》
第4の実施形態では、第2素子の構造が、第1・第2・第3の実施形態に係る第2素子とは異なる例を示す。
図15は、第4の実施形態に係る電子機器404の主要部を示す平面図である。図16は、第4の実施形態に係る第1素子104の平面図である。
電子機器404は、図15に示すように、回路基板301、第1素子104、第2素子204、表面実装部品91,92等を備える。
第1素子104は、第2の実施形態に係る第1素子102と実質的に同じである。第2素子204は、平面形状が矩形である点で、第2の実施形態に係る第2素子202と異なる。
以下、第2の実施形態に係る電子機器402と異なる部分について説明する。
第2素子204は、第2接続部CN2、第2信号電極E21および第2グランド電極E22,E23を有する。第2素子204は、例えば半導体マイクロプロセッサチップや半導体ICチップである。
第2信号電極E21および第2グランド電極E22,E23は、第2面(図15における第2素子204の裏面)に露出している。
本実施形態では、これら第2信号電極E21および第2グランド電極E22,E23が、本発明における「複数の第2接続部側電極」に相当する。
本実施形態に係る電子機器404では、第1素子104の第1接続部CN1および第3接続部CN3が、回路基板301の表面に接合される。また、第2素子202の第2接続部CN2は、回路基板301の表面に接合される。
図15に示すように、複数の第1接続部側電極(第1信号電極E11、第1グランド電極E12,E13)および複数の第1基板側電極(第1信号導体パターンC11、第1グランド導体パターンC12,C13)は、Z軸方向から視て、それぞれ第1凹部(図16に示す第1凹部NP1)に沿って配置されている。また、複数の第1基板側電極と複数の第2基板側電極(第2信号導体パターンC21、第2グランド導体パターンC22,C23)とは、Z軸方向から視て、それぞれ対向する位置に配置されている。
さらに、複数の第2接続部側電極および複数の第2基板側電極の少なくとも一部(第2信号電極E21、第2信号導体パターンC21)は、図15に示すように、Z軸方向から視て、第1凹部(NP1)に重なって配置されている。また、複数の第2接続部側電極および複数の第2基板側電極は、Z軸方向から視て、第1凹部(NP1)に沿って配置されている。
このような構成でも、電子機器403の基本的な構成は、第2の実施形態に係る電子機器402と同じであり、電子機器402と同様の作用・効果を奏する。
《第5の実施形態》
第5の実施形態では、第1伝送線路部の構成が、第4の実施形態とは異なる例を示す。
図17は、第5の実施形態に係る電子機器405の主要部を示す平面図である。図18は、第5の実施形態に係る第1素子105の平面図である。
第1素子105は、第1伝送線路部CA1の構成、および第3接続部CN3の構成が、第4の実施形態に係る第1素子104と異なる。その他の構成については、第1素子104と同じである。
以下、第4の実施形態に係る電子機器404と異なる部分について説明する。
図17および図18に示すように、第1伝送線路部CA1の幅方向(Y軸方向)における第1接続部CN1の幅、および第1伝送線路部CA1の幅方向における第3接続部CN3の幅は、いずれも第1伝送線路部CA1の幅と略同じである。
複数の第3接続部側電極(第1信号電極E31および第1グランド電極E32,E33)は、Z軸方向から視て、第1伝送線路部CA1の幅方向(Y軸方向)に配列されている。
このような構成でも、電子機器404の基本的な構成は、第4の実施形態に係る電子機器404と同じであり、電子機器404と同様の作用・効果を奏する。
《その他の実施形態》
なお、以上に示した各実施形態では、第1接続部および第3接続部を有する第1素子、および第2接続部および第4接続部を有する第2素子の例を示したが、本発明における第1素子および第2素子はこの構成に限定されるものではない。第1素子は、第1接続部および第3接続部以外の別の接続部を有していてもよく、第2素子は、第2接続部および第4接続部以外の別の接続部を有していてもよい。
以上に示した各実施形態では、第1接続部、第2接続部、第3接続部および第4接続部の平面形状がL字状または矩形状である例を示したが、この構成に限定されるものではない。第1接続部、第2接続部、第3接続部および第4接続部の平面形状は、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能であり、例えば多角形、円形、楕円形等であってもよい。すなわち、第1凹部、第2凹部、第3凹部および第4凹部の平面形状は直角三角形に限定されるものではない。第1凹部、第2凹部、第3凹部および第4凹部の平面形状は、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能であり、例えば多角形、円形、楕円形等であってもよい。
以上に示した各実施形態では、第1基材10および第2基材20が、熱可塑性樹脂からなる複数の絶縁基材層を積層して形成される積層体である例を示したが、この構成に限定されるものではない。第1基材10および第2基材20は、例えば熱硬化性樹脂からなる複数の絶縁基材層を積層して形成される積層体であってもよい。
以上に示した各実施形態では、第1基材10および第2基材20が、3つの絶縁基材層と1つの保護層を積層して形成される例を示したが、第1基材10および第2基材20はこの構成に限定されるものではない。第1基材10および第2基材20を形成する絶縁基材層の層数は、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能である。なお、第1基材10および第2基材20において、保護層は必須ではない。
以上に示した各実施形態では、第1素子の第1伝送線路部および第2素子の第2伝送線路部が、X軸方向またはY軸方向に延伸する直線状である例について示したが、この構成に限定されるものではない。第1伝送線路部および第2伝送線路部は、曲線状であってもよい。
また、以上に示した各実施形態では、第1伝送線路部が第1信号導体31と第1グランド導体41,42を有し、第2伝送線路部が第2信号導体61と第2グランド導体71,72を有する構成について示したが、この構成に限定されるものではない。第1伝送線路部は第1信号導体31のみ有する構成であってもよく、第2伝送線路部は第2信号導体61のみ有する構成であってもよい。
さらに、以上に示した各実施形態では、ストリップライン型の第1伝送線路部を有する第1素子、またはストリップライン型の第2伝送線路部を有する第2素子の例を示したが、この構成に限定されるものではない。第1素子の第1伝送線路部および第2素子の第2伝送線路部は、例えばマイクロストリップライン、コプレーナライン、スロットライン等の他の形式の伝送線路を構成する場合にも同様に適用できる。
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。