JP5888274B2 - 高周波線路及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波信号を伝送する薄型の高周波線路及びそれを備えた電子機器に関するものである。
従来、高周波信号を伝送する高周波線路として、同軸ケーブルが用いられている。しかし、近年、移動体通信端末を含む高周波機器の小型化及び薄型化に伴い、端末筐体内に同軸ケーブルを配置するスペースを確保することが難しいといった問題がある。そこで、特許文献1及び特許文献2に示すようなフラットケーブルが提案されている。
特許文献1及び特許文献2に記載のフラットケーブルは、幅方向より厚み方向が薄い平型状である。このため、端末筐体内において、部品間のスペース、又は部品と筐体との間のスペースに同軸ケーブルを配置できない場合であっても、特許文献1及び特許文献2に記載のフラットケーブルであれば配置することができ、機器の小型化等が妨げられることはない。
図10は、特許文献1及び特許文献2に示すようなフラットケーブルの構成を示す図である。フラットケーブル1Pは、幅方向より厚み方向が薄い平型状のケーブルであって、図10では、長さ方向の一部分の構成を示している。フラットケーブル1Pは、ポリイミド又は液晶ポリマ等の可撓性を有する絶縁性素材からなる基材シートを備えている。この基材シートは図10では省略している。フラットケーブル1Pは、基材シートを厚み方向から挟んで配置され、フラットケーブル1Pの長さ方向に沿って延びた第1グランド導体10及び第2グランド導体20を備えている。
第1グランド導体10は、基準電位となる所謂ベタグランドであり、平板導体である。第2グランド導体20は、フラットケーブル1Pの長さ方向に沿って形成された複数の開口部20Aを備えた梯子状の平板導体である。詳しくは、第2グランド導体20は、フラットケーブル1Pの幅方向に所定の距離を置いて平行配置された長尺導体21,22と、長尺導体21,22を部分的に接続するブリッジ導体23とを備えている。ブリッジ導体23は、フラットケーブル1Pの幅方向に沿って設けられ、かつ、長さ方向に沿って離間して複数設けられている。前記した開口部20Aは、長尺導体21,22及びブリッジ導体23により囲まれた領域である。
フラットケーブル1Pは、フラットケーブル1Pの信号線路導体である信号線路導体30Aを備えている。信号線路導体30Aは、基材シート内に設けられ、かつ、基材シートの厚み方向から視て長尺導体21,22の間に位置している。また、第1グランド導体10及び第2グランド導体20は、基材シートに設けられたビア導体41,42を通じて導通している。
国際公開第2011/007660号 実用新案登録第3173143号明細書
同軸ケーブルに比べ薄いフラットケーブル1Pにより、端末筐体内のスペースが薄い場合でも配線が可能となる。しかしながら、端末筐体内には、各種電子部品が多数搭載されているため、フラットケーブル1Pは、これら電子部品を回避して配線する必要があり、ケーブル長が長くなるといった問題がある。また、電子部品を回避するためにケーブルを曲げる必要があり、折れ曲げた部分でフラットケーブル1Pの挿入損失が増加し、又は、特性インピーダンスが整合しなくなるといった問題もある。
そこで、本発明の目的は、特性を変えないように、折れ曲げ部分を形成せず、ほぼ直線状に配線可能とする高周波線路及びそれを備えた電子機器を提供することにある。
本発明に係る高周波線路は、材と、基材に設けられた信号線路導体と、信号線路導体と基材を介して対向配置され、信号線路が伸びる方向に沿って複数の開口部を有するグランド導体と、を備え、信号線路導体は、少なくとも一部に、信号線路が伸びる方向に直交する幅方向の長さが他の領域よりも小さい細線部を有し、グランド導体は、信号線路導体の細線部に対応する位置における開口部の幅方向の長さが、他の領域に形成される前記開口部の幅方向の長さより小さい、ことを特徴とする。また、基材は、グランド導体に対応する形状の幅広部と幅狭部とを有する、ことを特徴とする。
この構成によれば、高周波線路の配線経路上に、基板に実装された部品があっても、高周波線路に形成された線細部に部品を位置させることができれば、高周波線路は、部品を回避するために折り曲げる必要はない。なお、部品位置に線細部を一致させるように高周波線路を配置してもよい。これにより、高周波線路はほぼ直線状に配置できるため、折れ曲げた部分で高周波線路の挿入損失が増加し、又は、特性インピーダンスが整合しなくなるといった問題を回避できる。
信号線路導体における幅方向の中心線の屈曲角度は、伝送する高周波信号の伝送モードが変わらない角度であることが好ましい。
この構成では、屈曲角度が小さいことにより、単一の伝送モードで高周波信号を伝送できる。これにより、伝送損失の劣化を抑制できる。
前記細線部前記信号線路導体が延びる方向における両端部は、信号線路導体が延びる方向の両端から中央に向かって幅方向の長さが徐々に細くなるよう傾斜している構成が好ましい。
この構成では、徐々に幅が狭くなっているため、線細部におけるインピーダンスが急激に変わることを抑制できる。
前記細線部に対向する前記開口部の前記信号線路導体が延びる方向の長さは、前記他の領域の前記開口部の長さよりも小さい構成が好ましい。
この構成では、信号線路導体の形状に応じた特性インピーダンスの分布を実現できる。
前記細線部から前記他の領域にかけて、それぞれの位置に対向する前記開口部の幅方向の長さは、連続的もしくは段階的に変化する構成が好ましい。
この構成では、細線部から他の領域にかけての特性インピーダンスの急激な変化を抑制できる。
前記信号線路導体を挟んで、前記グランド導体と対向するように前記基材に設けられたもう一つのグランド導体と、前記基材に設けられ、前記グランド導体と前記もう一つのグランド導体を導通する層間接続導体と、をさらに備え、前記層間接続導体は、前記他の領域に形成されている構成でもよい。
この構成では、線細部で折り曲げられた場合であっても、折り曲げ時にかかる応力により層間接続導体が破損するおそれを抑制できる。
また、前記層間接続導体は、前記基材の前記幅広部に形成され、前記基材の前記幅狭部に形成されない態様であっても構わない。
また、前記基材の前記幅狭部において前記グランド導体及び前記信号線路導体のそれぞれの幅の合計は、前記幅広部における前記グランド導体及び前記信号線路導体のそれぞれの幅の合計よりも小さくてもよい。
また、この発明の電子機器は、上述のいずれかに記載の高周波線路と、前記高周波線路により配線された複数の電子部品と、を備えることを特徴としている。
この構成では、上述の高周波線路を用いた電子機器について示している。上述の高周波線路を用いることで、電子機器を構成する電子部品間の態様に応じて、適宜細線部の位置を設定すれば、高周波線路を平面視して屈曲させることなく、電子部品同士を接続できる。
複数の電子部品の間には、実装部品が配置されており、該実装部品は、前記細線部の近傍に配置さている構成であってもよい。
この構成では、上述の高周波線路が最も有効に活用される電子機器の具体的な態様を示している。
複数の電子部品の間には、前記高周波線路を折り曲げることによって、前記複数の電子部品が接続可能な部材が配置されており、前記高周波線路は、前記細線部を折り曲げ部としている構成であってもよい。
この構成では、高周波線路を厚み方向沿って折り曲げなければならない場合を示している。この際、細線部を折り曲げることで、高周波線路を容易に折り曲げて電子部品に接続することができる。
本発明によれば、高周波線路はほぼ直線状に配置できるため、折れ曲げた部分で高周波線路の挿入損失が増加し、又は、特性インピーダンスが整合しなくなるといった問題を回避できる。
(A)は、実施形態1に係るフラットケーブルからなるコネクタケーブルの外観斜視図、(B)は上面図。 図1のII−II線の断面図。 図1の破線領域P1における第1基材シートの平面図。 図1の破線領域P1における第2基材シートの平面図。 実施形態1に係るコネクタケーブルで配線した電子機器の平面断面図。 実施形態2に係るフラットケーブルからなるコネクタケーブルの外観斜視図。 (A)は、図6の破線領域P2における第1基材シートの平面図、(B)は第2基材シートの平面図。 実施形態に係るコネクタケーブルで配線した電子機器の側面断面図。 図8に示す破線領域P3におけるコネクタケーブルを示す図。 特許文献1及び特許文献2に示すようなフラットケーブルの構成を示す図。
(実施形態1)
図1(A)は、本実施形態に係るフラットケーブルからなるコネクタケーブルの外観斜視図、図1(B)は上面図である。図2は、図1のII−II線の断面図である。図1及び図2では、X軸、Y軸及びZ軸を用いて、X軸をコネクタケーブル60の幅方向、Y軸を長さ方向、Z軸を厚み方向として説明する。また、以下では、図10で説明したフラットケーブル1Pと同部材については同符号を用いる。
コネクタケーブル60は、フラットケーブル1と同軸コネクタ61とを備えている。フラットケーブル1は、図2に示すように、Z軸方向に沿って順に、第1グランド導体10、第1基材シート51、信号線路導体30、第2基材シート52及び第2グランド導体20が積層されて構成されている。第1グランド導体10、信号線路導体30及び第2グランド導体20は、導電性が高い材料、例えば銅(Cu)等である。第1基材シート51及び第2基材シート52は、液晶ポリマ又はポリイミド等の可撓性を有した絶縁性素材からなる熱可塑性樹脂シートである。この第1基材シート51と第2基材シート52とを貼り合わせることで、本発明の「基材」が実現される。なお、第1グランド導体10は、本発明の「もう一つのグランド導体」に相当し、省略することができる。第2グランド導体20は、本発明の「グランド導体」に相当する。
第1基材シート51の上面(Z軸の正方向側の面)に第1グランド導体10が形成されている。第2基材シート52の上面に信号線路導体30が形成され、下面に第2グランド導体20が形成されている。そして、第1基材シート51及び第2基材シート52は、第1グランド導体10及び第2グランド導体20の間に信号線路導体30が挟まれるように積層して加熱圧着される。第1グランド導体10及び第2グランド導体20の外側には、保護層110,120が設けられている。
フラットケーブル1の第1グランド導体10は、長手方向の両端に、開口部11が形成されたコネクタ部を有している。開口部11には、不図示のコネクタ用端子が形成されている。コネクタ用端子は、第1基材シート51に形成されたビア導体(層間接続導体)45により信号線路導体30と導通している。同軸コネクタ61は、第1グランド導体10のコネクタ部に装着されている。同軸コネクタ61の中心導体は、ビア導体45を通じて信号線路導体30と導通している。フラットケーブル1は、同軸コネクタ61の接続領域における第2グランド導体20側に、変換部グランド導体25を備える。
各ビア導体45の形成について説明する。まず、レーザ又はパンチにより第1基材シート51に貫通孔を形成する。そして、形成された貫通孔に導電性ペースト(例えば主成分として銀(Ag)を含む)を充填する。そして、第1基材シート51を積層して加熱圧着すると、充填された導電性ペーストは、金属化し、ビア導体45となる。すなわち、導電性ペーストの金属化は、第1基材シート51及び第2基材シート52の加熱圧着時に同時に行うことができる。
コネクタケーブル60は、図1(B)に示すように、フラットケーブル1の両端に配置された同軸コネクタ61を結ぶ線が一直線上となるよう形成されている。また、フラットケーブル1は、幅(X軸方向の長さ)が他より長い幅広部1Aと、他より短い幅狭部1Bとを有している。幅狭部1Bは、本発明に係る線細部に相当する。
フラットケーブル1が幅狭部1Bを有することで、フラットケーブル1の配線経路上に、例えば基板に実装された部品がある場合であっても、フラットケーブル1の幅狭部1Bをこの部品の位置に合わせることで、部品を回避するためにフラットケーブル1を折り曲げる必要がなくなる。
なお、幅狭部1Bは、Y軸方向の両端部(又は一端部)が傾斜している。すなわち、幅狭部1Bは、フラットケーブル1の幅が幅狭部1Bの中央に向かって両端から徐々に狭くなって形成されている。これにより、幅狭部1Bにおける急激なインピーダンスの変化を防止できる。この際、単にフラットケーブルの幅を狭くするだけではなく、信号線路導体の形状や、開口部の形状も徐々に狭くなるように形成されている。
図3は、図1の破線領域P1における第1基材シート51の平面図である。図4は、図1の破線領域P1における第2基材シート52の平面図である。図3及び図4は何れもZ軸の正方向から視た図である。
第1基材シート51は片面銅張シートであり、上面に第1グランド導体10が形成されている。第1基材シート51及び第1グランド導体10は、ほぼ同形状であって、何れも長手方向に沿って幅広部1A及び幅狭部1Bを有している。
第2基材シート52は両面銅張シートであり、上面に信号線路導体30が形成され、下面に第2グランド導体20が形成されている。第2基材シート52、第2グランド導体20及び信号線路導体30は、長手方向に沿って幅広部1A及び幅狭部1Bを有している。なお、信号線路導体30は、第1基材シート51を両面銅張シートとして、第1基材シート51の下面に形成されていてもよい。
信号線路導体30は、Y軸に延びる長尺状であり、Y軸方向の両端部が、前記したビア導体45及び第1グランド導体10のコネクタ用端子を通じて、同軸コネクタ61の中心導体と導通している。信号線路導体30は、幅が広い幅広部31と、幅が狭い幅狭部32とを長手方向に沿って複数有している。幅広部31は、第2グランド導体20の開口部20Aと対向し、幅狭部32は、第2グランド導体20のブリッジ導体23と対向している。
幅広部31は、対向する開口部20Aの幅(X軸方向の長さ)及び長さ(Y軸方向の長さ)よりも短く、長尺導体21,22及びブリッジ導体23と厚さ方向において重ならない大きさを有している。また、後述するが、開口部20Aは、形成される領域が幅広部1A及び幅狭部1Bによって、幅及び長さが変更される。この開口部20Aと対向する幅広部31の幅及び長さは、開口部20Aの幅及び長さに応じて変更される。具体的には、幅広部1Aに形成される開口部20Aに対して幅広部1Aが占める割合と、幅狭部1Bに形成される開口部20Aに対して幅広部31が占める割合とは、ほぼ同じにしている。これにより、後述するフラットケーブル1の特性インピーダンスが、幅広部1A及び幅狭部1Bが形成されることによっても変わらないようにできる。
また、幅広部31は、Y軸方向の両端部が傾斜していて、信号線路導体30のインピーダンスが幅広部31で急峻に変化しないようにしてある。これにより、インピーダンスの急激な変化による反射損失を小さくすることができる。
また、幅狭部32は、対向するブリッジ導体23の幅(Y軸方向の長さ)よりも長くしている。これにより、第2グランド導体20及び信号線路導体30にY軸方向に積層ずれが生じた場合であっても、信号線路導体30の幅広部31が第2グランド導体20のブリッジ導体23に対向することを防止でき、幅広部31とブリッジ導体23とが対向することでインピーダンスが変わることを抑制できる。
第2グランド導体20は、Y軸方向に長い帯状であって、Y軸方向に沿って複数の開口部20Aを有している。開口部20Aは、図10で説明したように、長尺導体21,22とブリッジ導体23とにより形成されている。開口部20Aは、形成される領域が幅広部1Aであるか、幅狭部1Bであるかにより大きさが適宜変更されている。具体的には、幅狭部1Bに形成される開口部20Aは、幅広部1Aに形成される開口部20Aよりも幅及び長さが短い。
上記のように構成されるフラットケーブル1は、例えば、以下のように製造される。まず、幅広部1A及び幅狭部1Bが形成されていない状態の帯状の第1基材シート51に、幅広部1A及び幅狭部1Bを有する第1グランド導体10がパターニングされる。また、幅広部1A及び幅狭部1Bが形成されていない状態の帯状の第2基材シート52に、幅広部1A及び幅狭部1Bを有する第2グランド導体20及び信号線路導体30がパターニングされる。その後、第1基材シート51及び第2基材シート52をロール・トゥー・ロール方式により貼り合せる。その後、第1基材シート51及び第2基材シート52を個片化して、幅広部1A及び幅狭部1Bを有するフラットケーブル1を製造する。
以下に、フラットケーブル1の特性インピーダンスについて説明する。
開口部20Aが形成された領域では、信号線路導体30の幅広部31と長尺導体21,22との間にキャパシタ成分が形成される。このとき形成されるキャパシタ成分は、開口部20Aがないとした場合に第2グランド導体20と第2グランド導体20との間に形成されるキャパシタ成分より低い。したがって、この領域でのフラットケーブル1のインピーダンスは、開口部20Aがないとした場合よりも高くなる。
また、ブリッジ導体23が形成された領域では、信号線路導体30の幅狭部32とブリッジ導体23との間にキャパシタ成分が形成される。ブリッジ導体23の幅は、形成されるキャパシタ成分が、信号線路導体30の幅広部31と長尺導体21,22との間に形成されるキャパシタ成分より高くなるよう設計されている。これにより、この領域でのフラットケーブル1のインピーダンスは、開口部20Aが形成された領域におけるインピーダンスよりも低くしている。
このように、インピーダンスを高くした区分と、インピーダンスを低くした区分とを交互に設けることで、フラットケーブル1の特性インピーダンスを所望の値に調整している。例えば、例えば、フラットケーブル1の特性インピーダンスを50Ωに調整する場合、インピーダンスを50Ωより大きくした区分と、インピーダンスを50Ωより小さくした区分とを形成することで、フラットケーブル1全長(同軸コネクタ61,61が装着される端子間)で50Ωとなるよう調整する。
また、幅広部1Aに形成された開口部20Aに対して幅広部31が占める割合と、幅狭部1Bに形成された開口部20Aに対して幅狭部32が占める割合とをほぼ一定にすることで、開口部20Aの大きさによってインピーダンスが変化することを回避できる。結果として、フラットケーブル1全長での特性インピーダンスが変動しないようにできる。
前記のように製造したフラットケーブル1を有するコネクタケーブル60は、薄型で可撓性を有し、高周波線路としての伝送特性に優れている。このコネクタケーブル60は、次に示すような電子機器に用いることができる。図5は本実施形態に係るコネクタケーブル60で配線した電子機器の平面断面図である。
携帯電子機器70は、薄型の機器筐体71を備える。機器筐体71内には、実装回路基板72A,72B,72Cと、バッテリーパック73が配置されている。実装回路基板72A,72B,72Cの表面には、複数のICチップ74、実装部品75及びピン76が実装されている。実装回路基板72A,72B,72C及びバッテリーパック73は、機器筐体71を平面視して、実装回路基板72A,72B間にバッテリーパック73が配置され、バッテリーパック73の上面側に実装回路基板72Cが配置されるように、機器筐体71に設置されている。ここで、機器筐体71はできる限り薄型に形成されているので、機器筐体71の厚み方向においては、バッテリーパック73と機器筐体71との間隔が極狭い。したがって、この間に同軸ケーブルを配置することができない。
しかしながら、本実施形態に示したコネクタケーブル60を、当該コネクタケーブル60の厚み方向と、機器筐体71の厚み方向とが一致するように配置することで、バッテリーパック73と機器筐体71との間に、コネクタケーブル60を通すことができる。これにより、バッテリーパック73を中間に配して離間された実装回路基板72A,72Bをコネクタケーブル60で接続することができる。
また、コネクタケーブル60が実装回路基板72C上を通っているが、実装回路基板72Cに実装されている実装部品75、ピン76及び実装部品75のランド部分に、幅狭部1Bを位置させることで、実装部品75等を回避しつつ、コネクタケーブル60を直線状に配置できる。コネクタケーブル60を直線状に配置することで、不要な折り曲げ部分が発生しないため、折れ曲げた部分でコネクタケーブル60の挿入損失が増加し、又は、特性インピーダンスが整合しなくなるといった問題を回避できる。
(実施形態2)
図6は、本実施形態に係るフラットケーブルからなるコネクタケーブルの外観斜視図である。本実施形態に係るコネクタケーブル60Aは、実施形態1と同じ構成であるが、形状が異なっている。実施形態1では、フラットケーブル1は、幅が広い幅広部1Aと幅が狭い幅狭部1Bとを有しているが、本実施形態に係るコネクタケーブル60Aは、長手方向全体にわたって幅広部1Aの幅を有していて、一部に幅狭部1Bが形成されている。この幅狭部1Bは、幅広部1Aよりも幅が細いため、厚み方向(Z軸方向)に折れ曲げやすい。
図7(A)は、図6の破線領域P2における第1基材シート51の平面図、図7(B)は第2基材シート52の平面図である。図7(A)及び図7(B)は何れもZ軸の正方向から視た図である。
第1基材シート51は片面銅張シートであり、上面(Z軸の正方向側の面)に第1グランド導体10が形成されている。第1基材シート51には、第1グランド導体10と第2グランド導体20とを導通するビア導体(層間接続導体)41,42が形成されている。ビア導体41,42は、幅広部1A部分に形成されている。
第2基材シート52は両面銅張シートであり、上面に信号線路導体30が形成され、下面に第2グランド導体20が形成されている。第2グランド導体20及び信号線路導体30は、実施形態1と同様、幅狭部1Bの部分に形成される開口部20A及び幅広部31の大きさは、幅広部1Aに形成される開口部20A及び幅広部31の大きさより小さい。また、幅広部1Aの部分に形成される開口部20Aに対して幅広部31が占める割合と、幅狭部1Bの部分に形成される開口部20Aに対して幅広部31が占める割合とはほぼ同じである。
第1基材シート51及び第2基材シート52には、第1グランド導体10及び第2グランド導体20を導通するビア導体41,42が形成されている。ビア導体41,42は、幅広部1Aに形成されたブリッジ導体23近傍に形成され、幅狭部1Bの領域には形成されていない。
ビア導体41,42の形成について説明する。まず、レーザ又はパンチにより第1基材シート51及び第2基材シート52に貫通孔を形成する。そして、形成された貫通孔に導電性ペースト(例えば主成分として銀(Ag)を含む)を充填する。そして、第1基材シート51及び第2基材シートを積層して加熱圧着すると、充填された導電性ペーストは、金属化し、ビア導体41,42となる。すなわち、導電性ペーストの金属化は、第1基材シート51及び第2基材シート52の加熱圧着時に同時に行うことができる。
幅狭部1Bは、幅広部1Aより幅が細いため、フラットケーブル1の折れ曲げ部となる。このため、幅狭部1Bにビア導体41,42が形成されている場合、フラットケーブル1の曲げ時にかかる応力によってビア導体41,42が破損するおそれがある。そこで、幅狭部1Bにビア導体41,42を形成しないことで、破損の問題を回避できる。
幅狭部1Bにおいて、第1グランド導体10、第2グランド導体20及び信号線路導体30のそれぞれの幅の合計は、幅広部1Aにおける第1グランド導体10、第2グランド導体20及び信号線路導体30のそれぞれの幅の合計より小さい。また、第1基材シート51、第2基材シート52及び保護層110,120のそれぞれの幅も、幅広部1Aに比べて幅狭部1Bではそれぞれ狭くなっている。よって、幅狭部1Bは、幅広部1Aに比べて柔らかく、曲げやすい。
図8は、本実施形態に係るコネクタケーブル60Aで配線した電子機器の側面断面図である。図9は、図8に示す破線領域P3におけるコネクタケーブル60Aを示す図である。
携帯電子機器70が備える薄型の機器筐体71内には、実装回路基板72A,72Bとバッテリーパック73とが配置されている。実装回路基板72A,72B間にバッテリーパック73が配置されている。また、複数のICチップ74及び実装部品75等が実装される実装回路基板72A,72Bの実装面は、バッテリーパック73の高さより低い位置にある。このため、実装回路基板72A,72B間をコネクタケーブル60Aで配線する場合、コネクタケーブル60Aを折り曲げる必要がある。
本実施形態に係るコネクタケーブル60Aは、幅狭部1Bを有しているため、図9に示すように、この幅狭部1Bでコネクタケーブル60Aを折り曲げやすくなっている。これにより、バッテリーパック73と機器筐体71との間に、コネクタケーブル60Aを通すことができる。これにより、バッテリーパック73を中間に配して離間された実装回路基板72A,72Bをコネクタケーブル60Aで接続することができる。この折り曲げ部分となる幅狭部1Bには、ビア導体41,42が形成されていないため、ビア導体41,42の破損を回避できる。
以上のように、本実施形態では、フラットケーブルはほぼ直線状に配置できることで、折れ曲げた部分でフラットケーブルの挿入損失が増加し、又は、特性インピーダンスが整合しなくなるといった問題を回避できる。また、厚み方向(Z軸方向)に対して折り曲げることができるため、配線スペースに高低差があっても配線が可能となる。
なお、フラットケーブル1において、第1グランド導体10及び第2グランド導体20を導通するビア導体は、貼り合せる前の熱可塑性樹脂シートに予め形成されていてもよいし、穴を形成しておき、シートを貼り合せた後に、導電ペーストが充填されて形成されるものであってもよい。
また、上述の実施形態では、フラットケーブルがほぼ直線状である場合を示したが、信号線路導体における幅方向の中心線の屈曲角度が、伝送する高周波信号の伝送モードが変わらない角度であればよい。例えば、45°以下等であればよく、これらは、伝送損失の許容範囲等から適宜設定することができる。
1−フラットケーブル
1A−幅広部
1B−幅狭部(線細部)
10−第1グランド導体
11−開口部
20−第2グランド導体
21−長尺導体
20A−開口部
22−長尺導体
23−ブリッジ導体
30−信号線路導体
31−幅広部
32−幅狭部
41,42,45−ビア導体(層間接続導体)
51−第1基材シート
52−第2基材シート
60−コネクタケーブル
61−同軸コネクタ
70−携帯電子機器

Claims (10)

  1. 基材と、
    前記基材に設けられた信号線路導体と、
    前記信号線路導体と前記基材を介して対向配置され、前記信号線路導体の延びる方向に沿って複数の開口部を有するグランド導体と、
    を備え、
    前記信号線路導体は、少なくとも一部に、前記信号線路導体が延びる方向に直交する幅方向の長さが他の領域よりも小さい細線部を有し、
    前記グランド導体は、前記信号線路導体の細線部に対応する位置における前記開口部の幅方向の長さが、前記他の領域に形成される前記開口部の幅方向の長さより小さく、
    前記基材と前記グランド導体とは、それぞれ、前記信号線路導体の延びる方向に沿って、ほぼ同形状の幅広部と幅狭部とを有する、
    高周波線路。
  2. 前記信号線路導体における幅方向の中心線の屈曲角度は、伝送する高周波信号の伝送モードが変わらない角度である、請求項1に記載の高周波線路。
  3. 前記細線部の前記信号線路導体が延びる方向における両端部は、
    前記信号線路導体が延びる方向の両端から中央に向かって幅方向の長さが徐々に細くなるよう傾斜している、
    請求項1または請求項2に記載の高周波線路。
  4. 前記細線部に対向する前記開口部の前記信号線路導体が延びる方向の長さは、前記他の領域の前記開口部の長さよりも小さい、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の高周波線路。
  5. 前記細線部から前記他の領域にかけて、それぞれの位置に対向する前記開口部の幅方向の長さは、連続的もしくは段階的に変化する、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の高周波線路。
  6. 前記基材に設けられ、前記グランド導体に接続された層間接続導体をさらに備え、
    前記層間接続導体は、前記基材の前記幅広部に形成され、前記基材の前記幅狭部に形成されない、
    請求項1乃至請求項に記載の高周波線路。
  7. 前記基材の前記幅狭部において前記グランド導体及び前記信号線路導体のそれぞれの幅の合計は、前記幅広部における前記グランド導体及び前記信号線路導体のそれぞれの幅の合計よりも小さい、
    請求項1乃至請求項のいずれかに記載の高周波線路。
  8. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の高周波線路と、
    前記高周波線路により配線された複数の電子部品と、
    を備えた電子機器。
  9. 前記複数の電子部品の間には、実装部品が配置されており、
    該実装部品は、前記細線部の近傍に配置さている、請求項に記載の電子機器。
  10. 前記複数の電子部品の間には、前記高周波線路を折り曲げることによって、前記複数の電子部品が接続可能な部材が配置されており、
    前記高周波線路は、前記細線部を折り曲げ部としている、請求項または請求項に記載の電子機器。
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