JP6682772B2 - 組み立て式コンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、所望の物品を収容し搬送等する組み立て式コンテナに関し、特に、安全に所望の物品を収容し搬送等することができる組み立て式コンテナに関する。
使用時にはパレット上に側板を立設して内部に物品を収容する組み立て式コンテナは、回送時や保管時に側板をパレット上に折り畳んで容積を小さくすることができるので非常に有効であり、広く使用されている。この種の組み立て式コンテナにおいては、収容空間を囲む側板、底板、上蓋等として、通常、合板やMDF(中密度繊維板)等の木質繊維板等が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、側板等に合板やMDF(中密度繊維板)等の木製の部材を用いると、木屑や塵、埃等の異物が生じる可能性があり、近年では、できるだけ木製の部材を用いない組み立て式コンテ1が望まれている。そのような要望は、精密機器や食品関係の物品を収容し搬送等する場合に特に強く要望されている。
また、合板やMDF(中密度繊維板)等の木質繊維板等を使用する場合には、表面に金属箔等を接着し木質が表面に曝されないようにしたり、周囲を例えば断面コ字形状の枠材で囲みに同じく木質が表面に曝されないようにしたりする必要があり、加工等が複雑になるため改善が望まれていた。
特開2005−67681号公報
本発明の目的は、木質の部材を用いることなく、よって安全に所望の物品を収容し搬送等することができる組み立て式コンテナを提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の組み立て式コンテナは、
パレットと、
前記パレットの四隅に設置されるコーナー金具、及び、前記パレットの対向する辺縁に沿って設置される一対の第1の連結金枠と一対の第2の連結金枠を有する下金枠と、
前記第1の連結金枠に沿って折り畳み可能に立設される一対の第1の側板と、
前記第2の連結金枠に沿って折り畳み可能に立設される一対の第2の側板と
を有する組み立て式コンテナであって、
前記第1の側板及び前記第2の側板の各々は、金属製の長尺部材を接合して形成した枠と、前記枠に接合された金属製の面材と、当該側板の側面下部両側から各々外方向に突出した前記枠に接合された回動ピンとを有し、
前記下金枠の前記コーナー金具は、前記第2の連結金枠に沿って立設された第1の板面に形成され前記第1の側板の前記回動ピンが挿入される回動ピン用孔を有し、
前記下金枠の前記第1の連結金枠は、前記第2の側板の前記回動ピンが挿入される回動ピン用切り欠きを長手方向両端部に有し、
前記第1の側板には、当該第1の側板の一方の前記回動ピンが前記コーナー金具の前記回動ピン用孔に挿入された状態で、当該第1の側板を、前記回動ピン用孔に挿入された前記一方の回動ピンの方向に、当該第1の側板が前記コーナー金具と干渉せず所定の距離移動可能に、前記回動ピンの周囲に切り欠きが形成されていることを特徴とする。
好ましくは、本発明の組み立て式コンテナにおいて、前記第1の側板は、両側辺部に設置され、前記第1の側板及び前記第2の側板が立設された状態において前記第2の側板の側辺部外側に接面し当該第2の側板の外側への拡きを防止する押え板面部を有する縦補強材を有し、
前記第1の側板の前記切り欠きは、前記縦補強材を前記回動ピンの周囲に設置しないことにより形成する。
また好ましくは、本発明の組み立て式コンテナは、第2の側板外面上角部に各々設置され、先端部が当該第2の側板の側面からさらに外側に突出した状態又は当該側面より内側に退避した状態に移動可能なスピンドルを有する側板固定スピンドル部をさらに有し、
前記第1の側板は、
左右の前記枠と前記縦補強材の前記押え板面部との間に各々形成され、前記スピンドルが前記突出した状態のときに当該スピンドルが通過するスピンドル通過用間隙と、
前記縦補強材に形成され、前記スピンドルが前記突出した状態のときに当該スピンドルの先端部が嵌入されるスピンドル用孔とを有することを特徴とする。
また好ましくは、本発明の組み立て式コンテナにおいて、
前記側板固定スピンドル部は、
前記スピンドルを前記水平移動可能に保持するとともに、前記スピンドルを前記突出した状態又は前記退避した状態において保持するスピンドル保持部と、
前記スピンドルに一体に設置され、前記スピンドルと垂直に接続された垂直部と当該垂直部を介して前記スピンドルと平行に設置された水平部とを有する操作部であって、前記スピンドルを回動軸として回動させて第2の側板の板面と平行な姿勢とすることにより前記スピンドルが前記突出した状態又は前記退避した状態に保持され、前記回動させて前記第2の側板の板面から引き起こすことにより前記スピンドルが水平移動可能になる操作部とを有し、
前記操作部の水平部は、前記スピンドルが前記突出した状態に保持された状態において、当該水平部の先端部が前記第1の側板の前記スピンドル通過用間隙に挿入され内側へ倒れることが不能となるように形成されていることを特徴とする。
また好ましくは、本発明の組み立て式コンテナにおいて、前記第1の側板及び前記第2の側板は、各々、ステンレス鋼(SUS)製、スチール製又はアルミニウム製の角型管状部材あるいはアングル部材を溶接して形成した前記枠と、ステンレス鋼(SUS)製、スチール製又はアルミニウム製の薄板状部材である前記面材とを有し、前記枠に前記面材はスポット溶接により接合されていることを特徴とする。
本発明によれば、木質の部材を用いることなく、よって安全に所望の物品を収容し搬送等することができる組み立て式コンテナを提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態の組み立て式コンテナの構造を示す分解斜視図である。 図2は、図1に示した組み立て式コンテナの下金枠を構成するコーナー金具、第1の連結金枠及び第2の連結金枠の構造コーナー金具の構造を示す模式的な斜視図であり、図2(A)はコーナー金具の構造を示す図であり、図2(B)は第1の連結金枠の構造を示す図であり、図2(C)は第2の連結金枠の構造を示す図である。 図3は、組み立て式コンテナの下金枠に第1の側板及び第2の側板が設置された状態を示す部分斜視図である。 図4は、図1に示した組み立て式コンテナの第1の側板の構成を示す図であり、図4(A)は正面図であり、図4(B)は、図4(A)のaの領域の部分上面図である。 図5は、図1に示した組み立て式コンテナの第2の側板の構成を示す図であり、図5(A)は正面図であり、図5(B)は、図5(A)のbの領域の模式的な部分断面図である。 図6は、図1に示した組み立て式コンテナの側板の構造を示す部分断面図である。 図7は、図1に示した組み立て式コンテナにおいて、第1の側板を着脱する状態を示す図であり、図7(A)は第1の側板を着脱する状態を示す第1の図であり、図7(B)は第1の側板を着脱する状態を示す第2の図である。 図8は、図1に示した組み立て式コンテナにおいて、第1の側板と第2の側板との連結状態を示す図であり、図1のcの箇所の部分上面図である。 図9は、図1に示した組み立て式コンテナの第2の側板に設置される側板固定スピンドル部の構成を示す図であり、図9(A)は側板固定スピンドル部の模式的な斜視図であり、図9(B)は側板固定スピンドル部のスピンドル保持部の構造を示す斜視図である。 図10は、図1に示した組み立て式コンテナの第1の側板の他の構成例を示す図であり、図10(A)は第1の側板の左上角部(図4(A)に対応する領域)の部分上面図であり、図10(B)はその第1の側板と第2の側板との接続部となる第2の側板の側板固定スピンドル部付近を示す模式的な斜視図である。
本発明の組み立て式コンテナ1の一実施形態について、図1〜図10を参照して説明する。
まず、組み立て式コンテナ1の構成について説明する。
図1に示すように、組み立て式コンテナ1は、パレット100、下金枠200、底板300、側板400及び上蓋500を有する。側板400は、各々一対の第1の側板410及び第2の側板450を有する。
パレット100は、図1に示すように、組み立て式コンテナ1の基台であって運搬台である。本実施形態の組み立て式コンテナ1において、パレット100は、平面形状が略正方形の樹脂製のパレットである。パレット100の四方側面には、各々、フォークリフトの爪部(フォーク)が差し込まれるリフト用孔110が形成されている。
下金枠200は、パレット100の上面の周縁に沿って設置されるスチール等の金属製の枠部材である。
本実施形態の組み立て式コンテナ1において下金枠200は、通常の使用状態においては常に、各側板400の下部を回動可能に保持する。すなわち、側板400がパレット100の周縁に沿って立設され組み立て式コンテナ1が組み立てられた状態においても、側板400がパレット100の上面に倒され載置され組み立て式コンテナ1が折り畳まれた状態においても、下金枠200は、各側板400をパレット100と連結した状態に維持する。
一方で、本実施形態の組み立て式コンテナ1においては、組み立て式コンテナ1のメンテナンスの際には側板400を下金枠200から取り外すことができる構成となっている。側板400を下金枠200から取り外す方法については、後に詳述する。
下金枠200は、図1に示すように、パレット100の上面の四隅に各々設置されるコーナー金具210と、パレット100の上面の一方の対向する辺縁に沿って設置される一対の第1の連結金枠240と、パレット100の上面の他方の対向する辺縁に沿って設置される一対の第2の連結金枠270とを有する。第1の連結金枠240及び第2の連結金枠270は、いずれも隣接するコーナー金具210を連結するように設置される。
コーナー金具210は、図2(A)に示すように、順次直角を成すように形成された第1の板面211、第2の板面212及び段差面213を有する金属製部材である。コーナー金具210は、例えば板状の金属材料を折り曲げ加工等することにより形成される。本実施形態の組み立て式コンテナ1においてコーナー金具210は、厚さ3mmのスチール製である。なお、図2(A)及び以下に参照する図2(B)及び図2(C)においては、理解を容易にするために部材の厚みは図示せず、模式的に各部の基本的な構成を表すものとする。
直角に連接する第1の板面211と第2の板面212とは、パレット100の上面の四隅位置において、第1の板面211が第2の連結金枠270が設置される辺縁に沿い、第2の板面212が第1の連結金枠240が設置される辺縁に沿うように設置される(図1参照)。
第1の板面211の、第2の板面212と連接する角部側の側辺部中央部には、上下方向(鉛直方向)に長い孔(長孔)であって、第1の側板410の回動ピン431(図3及び図4(A)参照)が挿入される回動ピン用孔231が形成されている。回動ピン用孔231は、第1の側板410の回動ピン431が移動可能な幅を有し、下端は、図3に示すように、第1の連結金枠240の側板載置面243の高さと略同じ位置に規定される。また、回動ピン用孔231の上下方向の長さは、組み立て式コンテナ1を折り畳んだ際に一対の第1の側板410が各々パレット100の上面に平行に積層載置されるように、第1の側板410を2枚重ねた厚みに略等しい長さに規定される。
また、パレット100の上面の四隅に設置されるコーナー金具210において、隣接するコーナー金具210の対向する第1の板面211間の距離は、メンテナンスの際に第1の側板410が下金枠200に着脱可能となる所定の長さに規定される。
具体的には、対向する第1の板面211間の距離は、図7(A)に示すように第1の側板410を傾斜させて側面下部両側に設置されている回動ピン431の一方を回動ピン用孔231に挿入し、第1の側板410を、挿入した回動ピン431側に寄せた(移動させた)場合に、第1の側板410の他方の回動ピン431の端部が、その他方の回動ピン431側のコーナー金具210の第1の板面211の内側に配置され、コーナー金具210と干渉しない状態となる長さである。
換言すれば、対向する第1の板面211間の距離は、第1の側板410の側面下部両側の回動ピン431が対向配置されたコーナー金具210の回動ピン用孔231にいずれも挿入され第1の側板410が下金枠200に設置された状態において、第1の側板410を一方の回動ピン431側に寄せる(移動させる)ことにより、図7(B)に示すように、他方の回動ピン431がコーナー金具210の回動ピン用孔231から抜け出た状態となり、他方の回動ピン431の端部がコーナー金具210の第1の板面211と干渉しない状態となる長さである。
対向する第1の板面211の間隔をこのような長さとすることにより、第1の側板410を下金枠200に設置する場合には、図7(A)に示すように第1の側板410を傾斜させて側面下部両側の回動ピン431の一方を回動ピン用孔231に挿入し、第1の側板410を挿入した回動ピン431側に寄せる(移動させる)ことにより、第1の側板410の他方の回動ピン431側を図7(B)に示すように水平な位置まで下ろすことが可能となる。その結果、その後第1の側板410を他方の回動ピン431側に移動させ他方の回動ピン431を回動ピン用孔231に挿入させることにより、第1の側板410の側面下部両側に設置された回動ピン431の両方をコーナー金具210の回動ピン用孔231に挿入し第1の側板410が第1の板面211間の距離内の中央になるように落とし込んだ状態、すなわち第1の側板410を下金枠200に設置した状態とすることができる。
また、対向する第1の板面211の間隔を前述したような長さとすることにより、設置されている第1の側板410を下金枠200から離脱させる場合には、第1の側板410を回動ピン431が長孔231の上端に当たるまで上方向に持ち上げ一方の回動ピン431側に寄せる(移動させる)ことにより、図7(B)に示すように、他方の回動ピン431がコーナー金具210の回動ピン用孔231から抜け出て、他方の回動ピン431の端部がコーナー金具210の第1の板面211と干渉しない状態とすることが可能となる。その結果、その後図7(A)に示すように第1の側板410を他方の回動ピン431側をコーナー金具210よりも高い位置まで上方向に持ち上げることにより、第1の側板410の一方の回動ピン431についてもコーナー金具210の回動ピン用孔231から抜き取ることが可能となり、第1の側板410を下金枠200から離脱させ、パレット100から分離することができる。
隣接するコーナー金具210の対向する第1の板面211間の距離は、両縦補強板間長さより若干大きくメンテナンスのためにこのような所定の長さに規定されるものであり、さらに具体的には、上述した条件等から明らかなように、第1の側板410下部の幅と回動ピン431の長さ(2つの回動ピン431の長さ)とを加えた長さに略等しく、その長さより若干短い長さである。
コーナー金具210の第2の板面212の中央やや上部には、図2(A)に示すように、第1の側板410が立設された場合に第1の側板410の浮き上がり防止ピン433(図3及び図4(A)参照)が嵌入される角孔である浮き上がり防止ピン用孔233が形成されている。
第2の板面212の第1の板面211と連接する角部とは反対側の側辺部の下部には、段差面213が連接している。
段差面213は、第2の板面212に垂直に設置された板面であって、第1の側板410の略厚み分だけ第2の板面212よりもパレット100の内側に設置されている。段差面213の先端は、第1の連結金枠240の下部垂直面242が接合される面であり、段差面213と下部垂直面242とが接合されることにより、コーナー金具210と第1の連結金枠240とが連結される。
段差面213は、第2の板面212と第1の連結金枠240とを接続する板面であって、第2の板面212及び第1の連結金枠240に略直角に設置されている。
なお、段差面213の高さは、前述したように段差面213が第1の連結金枠240の側板載置面243の下側において第1の連結金枠240の下部垂直面242と連結されるため、第1の連結金枠240の側板載置面243の下面の高さと略等しいか若干低い高さに形成される。
コーナー金具210は、組み立て式コンテナ1が折り畳まれた際に上蓋500を支持する支柱となる。そのためコーナー金具210の第1の板面211及び第2の板面212は、パレット100の上面に2枚の第1の側板410及び2枚の第2の側板450を積み重ねた状態でこれらを収容可能な高さに形成される。
第1の連結金枠240は、図2(B)に示すように、順次直角を成すように形成された下部水平面241、下部垂直面242、側板載置面243及び上部垂直面244を有するL字形状が2段連なったような断面形状の金属製部材である。第1の連結金枠240は、帯状の金属材料を短手方向に順次折り曲げ加工等することにより形成される。本実施形態の組み立て式コンテナ1において第1の連結金枠240は、厚さ1.6mmのスチール製である。
第1の連結金枠240は、下部水平面241がパレット100の上面に接面するように配置され、下部垂直面242の両側端部付近がコーナー金具210の段差面213の内側に接合されることにより、隣接するコーナー金具210を連結するようにコーナー金具210間に設置される。これにより側板載置面243は所定の高さの水平面であってその上に第1の側板410が載置される面となり、上部垂直面244はパレット100の周縁に沿って立設され第1の側板410の下辺の外面位置を規定する枠に形成される。
第1の連結金枠240の上部垂直面244の両側上部には、切り欠き247が形成されている。切り欠き247は、図3に示すように、第1の側板410を第1の連結金枠240に沿って立設する際にコーナー金具210の浮き上がり防止ピン用孔233に挿入される第1の側板410の浮き上がり防止ピン433が、第1の連結金枠240の上部垂直面244と干渉しないようにするための浮き上がり防止ピン通過用切り欠きである。
また、図2(B)に示すように、第1の連結金枠240の両側の下部垂直面242と側板載置面243には、回動ピン用切り欠き251が形成されている。回動ピン用切り欠き251は、対向配置された一対の第1の連結金枠240の各対向端部間に第2の側板450を設置する際、すなわち第2の連結金枠270に沿って第2の側板450を設置する際に、図3に示すように、第2の側板450の回動ピン461が挿入される溝である。
なお、第1の連結金枠240の下部垂直面242の高さは、一対の第2の側板450の厚さ、すなわち、2枚の第2の側板450の厚さに相当する高さとする。これにより、第2の側板450を折り畳んだときに、パレット100上面の対向配置される第1の連結金枠240の下部垂直面242の間の空間に、折り畳んだ一対の第2の側板450が収容されることとなる。
また、第1の連結金枠240の外面中央部には、図1に示すように、組み立て式コンテナ1を折り畳んだ状態において上蓋500のゴムバンド520を掛止するゴムバンド受け金具260が設置されている。
第2の連結金枠270は、図2(C)に示すように、直角を成すように形成された下部水平面271及び垂直面272を有する断面L字形状の金属製部材である。第2の連結金枠270は、帯状の金属材料を短手方向に折り曲げ加工等することにより形成される。本実施形態の組み立て式コンテナ1において第2の連結金枠270は、厚さ1.6mmのスチール製である。
第2の連結金枠270は、下部水平面271がパレット100の上面に接面するように配置され、垂直面272の両端部がコーナー金具210の第1の板面211の下部内側に接合されることにより隣接するコーナー金具210を連結するようにコーナー金具210間に設置される。これにより、下部水平面271はその上面に第2の側板450が載置される側板載置面となり、垂直面272はパレット100の周縁に沿って立設され第2の側板450の下辺の外面位置を規定する枠に形成される。
下金枠200は、このような構造のコーナー金具210、第1の連結金枠240及び第2の連結金枠270について、対向配置された一対の第1の連結金枠240及び対向配置された一対の第2の連結金枠270が各々隣接するコーナー金具210の間を連結することにより形成される。
図3に示すように、コーナー金具210と第1の連結金枠240とは、コーナー金具210の段差面213の内側に第1の連結金枠240の下部垂直面242の両端部近傍が接合され、コーナー金具210の第2の板面212と第1の連結金枠240の上部垂直面244の両端部とが接合されることにより連結される。また、コーナー金具210と第2の連結金枠270とは、コーナー金具210の第1の板面211の下部内側に第2の連結金枠270の両端部が接合されることにより連結される。これら各部の連結は、いずれも図示せぬ溶接により行われる。
また、このように形成された下金枠200は、図示せぬ螺子によりパレット100の上面に固定設置される。第1の連結金枠240の下部水平面241及び第2の連結金枠270の下部水平面(側板載置面)271には図示せぬ孔が形成されており、パレット100の対応する位置にも表裏を貫通する図示せぬ孔が形成されており、第1の連結金枠240の下部水平面241及び第2の連結金枠270の下部水平面271側からこれらの孔を貫通するように螺子を挿入し、パレット100の裏面に設置される図示せぬナットに係合させ締め付けることにより、下金枠200とパレット100とが連結される。
底板300は、パレット100上面の下金枠200で囲まれた範囲に載置され、組み立て式コンテナ1の内部収容空間の下面を規定する板状部材である。本実施形態の組み立て式コンテナ1において底板300は、段ボールプラスチック製である。
側板400は、図1に示すように、下金枠200の第1の連結金枠240に沿って対向配置される一対の第1の側板410と、第1の側板410の対向する両側縁部を接続するように下金枠200の第2の連結金枠270に沿って対向配置される一対の第2の側板450とを有する。
組み立て式コンテナ1が組み立てられた状態において、これら4枚の側板400は下金枠200に沿ってパレット100の上面の周縁上に立設され、パレット100の上部空間を取り囲み、組み立て式コンテナ1の内部収容空間を形成する。また、組み立て式コンテナ1が折り畳まれたときには、側板400は、パレット100の上部に倒され重ねられ載置される。この際、一対の第2の側板450は、下金枠200の対向配置される第1の連結金枠240の下部垂直面242の間の空間に収容され、一対の第1の側板410は、下金枠200の第1の連結金枠240の側板載置面243とコーナー金具210の上縁(第1の板面211及び第2の板面212の上縁)との間の空間に収容される。
本実施形態の組み立て式コンテナ1において、第1の側板410及び第2の側板450は、金属製の枠部材により形成された枠に、その枠の内側を被覆するように金属製の面材を接合した構成である。枠部材は、ステンレス鋼(スチールSUS)製、スチール製またはアルミニウム製等の金属製の棒状部材、筒状部材、管状部材あるいはアングル材等の長尺部材である。本実施形態の組み立て式コンテナ1においては、スチール製の角型管状部材を溶接により接続して矩形の枠を形成する。また、面材は、ステンレス鋼(SUS)製、スチール製またはアルミニウム製等の金属製の薄板状部材である。本実施形態の組み立て式コンテナ1においては、厚さ0.5〜1.6mmのスチール製である。
第1の側板410は、図4(A)に示すように、上枠412、下枠413、左枠414及び右枠415により形成される枠411に、面材416を接合した構成である。
また、第2の側板450は、図5(A)に示すように、上枠452、下枠453、左枠454及び右枠455により形成される枠451に、面材456を接続した構成である。
これら第1の側板410及び第2の側板450における枠411、451と面材416,456とは、第1の側板410について図6に例示するように、枠411(図6に示す例では、第1の側板410の上枠412)の内面側の内周側縁部分に、面材416をスポット溶接417により接合するものである。なお、面材416の周縁部418には、予めヘミング加工を施してある。
第1の側板410について、図4(A)に示すように、第1の側板410の側縁面両側下部には、外方向に突出するように回動ピン431が設置されている。回動ピン431は、第1の側板410を下金枠200の第1の連結金枠240に沿って設置するときに、図3に示すように、下金枠200のコーナー金具210の第1の板面211に形成された回動ピン用孔231に挿入される。これにより、第1の側板410の下縁は下金枠200の第1の連結金枠240に沿った位置に、より具体的には第1の連結金枠240の側板載置面243上であって上部垂直面244により外側が規制された位置に保持される。また、第1の側板410は回動ピン431を回動中心として回動可能となり、第1の側板410の折り畳み及び引き起こしが可能となる。
第1の側板410の外面両側下部、すなわち左枠414の外面下部及び右枠415の外面下部には、図4(A)に示すように、各々、外側方向に突出する浮き上がり防止ピン433が設置されている。浮き上がり防止ピン433は、第1の側板410が下金枠200の第1の連結金枠240の側板載置面243上に立設された状態において、図3に示すように、下金枠200のコーナー金具210の第2の板面212に形成された浮き上がり防止ピン用孔233に嵌入される。これにより、第1の側板410が下金枠200に対して上下方向に移動することが防止され、第1の側板410の浮き上がりが防止される。
第1の側板410の左枠414及び右枠415には、各々補強材423及び右縦補強材424が設置されている。左縦補強材423及び右縦補強材424は、左縦補強材423について図4(B)に例示するように、設置面部425及び押え板面部426を有する断面L字形状の金属製長尺部材である。左縦補強材423は、設置面部425の端縁部分が第1の側板410の左枠414の外面端縁部分に溶接により接合されることにより、左枠414に対して設置されている。右縦補強材424は、設置面部425の端縁部分が第1の側板410の右枠415の外面端縁部分に溶接により接合されることにより、右枠415に対して設置されている。
左右両側の縦補強材423,424の押え板面部426は、第1の側板410の左枠414あるいは右枠415の側端面との間に所定の間隙436離されて、第1の側板410の板面に垂直に、換言すれば第1の側板410に垂直に設置される第2の側板450の板面に平行に、組み立て式コンテナ1の内側方向に延伸するように形成された面である。押え板面部426は、左縦補強材423について図8に示すように、組み立て式コンテナ1が組み立てられ第1の側板410及び第2の側板450が立設された状態において、第2の側板450の右枠455あるいは左枠454の外面に接面する。これにより、第2の側板450が外側に拡くことが防止される。
なお、本実施形態の組み立て式コンテナ1において、上枠412の左右両端部は、左枠414の側端面あるいは右枠415の側端面よりもさらに外側に突き出て、縦補強材423または424の押え板面部426に当接するように形成されている(図4(B)、図8、図9(A)参照)。これにより、縦補強材423,424の押え板面部426と左枠414あるいは右枠415の側端面との間の間隙436の上部は上枠412により覆われることとなり、この間隙436(スピンドル通過用間隙436)に異物等が侵入することを防ぐことができ好適である。
第1の側板410の左右両側の縦補強材423、424の押え板面部426の上部には、各々、拡がり防止ピン用孔435が形成されている。拡がり防止ピン用孔435には、組み立て式コンテナ1が組み立てられ第1の側板410の押え板面部426の内側に第2の側板450の左枠454又は右枠455の外面が接面した状態において、第2の側板450の左枠454及び右枠455に設置されている拡がり防止ピン465が嵌入される(図5(A)及び図5(B)参照)。これにより、第1の側板410の上部が組み立て式コンテナ1の外側に拡くように傾斜した状態となることを防ぐことができる。
また、第2の側板450の拡がり防止ピン465が第1の側板410の拡がり防止ピン用孔435に嵌入されることにより、第1の側板410と第2の側板450とは相対的に上下方向に移動不能となる。前述したように、第1の側板410及び第2の側板450がパレット100の上面に立設され組み立て式コンテナ1が組み立てられた状態において、第1の側板410は、外面両側下部に形成された浮き上がり防止ピン433が下金枠200の浮き上がり防止ピン用孔233に嵌入され、下金枠200に対して浮き上がりが防止された状態、すなわち、下金枠200に対して上下方向に移動不能に連結された状態とされる。従って、第2の側板450の拡がり防止ピン465が第1の側板410の拡がり防止ピン用孔435に嵌入され第1の側板410と第2の側板450とが相対的に上下方向に移動不能とされることにより、第2の側板450も下金枠200に対して上下方向に移動不能に連結された状態となる。
また、第1の側板410の左右両側の縦補強材423、424の押え板面部426と第1の側板410の左枠414又は右枠415の側端面との間に所定の間隙436は、第2の側板450に設置された後述する側板固定スピンドル部470のスピンドル472が通過するスピンドル通過用間隙に形成されている。また、縦補強材423、424の設置面部425の上部には、スピンドル通過用間隙436に連通し、側板固定スピンドル部470を通過したスピンドル472の先端部473が嵌入されるスピンドル用孔437が形成されている。
図9(A)を参照して後述するように、第2の側板450に設置された側板固定スピンドル部470のスピンドル472がスピンドル通過用間隙436を通過し、先端部473がスピンドル用孔437に嵌入されることにより、第2の側板450が内側へ倒れることが防止され、第2の側板450は立設した状態に維持される。また、第1の側板410と第2の側板450とは相対的に上下方向に移動不能となり、第1の側板410あるいは第2の側板450の浮き上がりを防止することができる。
なお、第2の側板450の拡がり防止ピン465が第1の側板410の拡がり防止ピン用孔435に嵌入される位置と、第2の側板450の側板固定スピンドル部470のスピンドル472が第1の側板410のスピンドル用孔437に嵌入される位置とでは、図9(A)に示すように、スピンドル472及びスピンドル用孔437の位置の方が上側に配置されており、これらが干渉することが防止される構造となっている。
第1の側板410においては、このように左枠414及び右枠415に左縦補強材423及び右縦補強材424が接合されて第1の側板410の左側縁部及び右側縁部を形成しているが、図4(A)に示すように、第1の側板410の側面下部両側の回動ピン431の周囲には、左縦補強材423及び右縦補強材424は配置されていない。換言すれば、第1の側板410において、回動ピン431の周囲は、実質的に切り欠き428が形成された状態となっている。
第1の側板410においては、このように回動ピン431の周囲を切り欠き428に形成することにより、回動ピン431の周囲において、第1の側板410の縦補強材等の部材と下金枠200のコーナー金具210等は、図7(B)を参照して前述したように、第1の側板410を一方の回動ピン431の方向に移動させたり(寄せたり)、あるいは、図7(A)に示すように第1の側板410を傾斜させたりすることができるようになっている。
第1の側板410の外面中央上部には、図4(A)に示すように、組み立て式コンテナ1を組み立てた状態において上蓋500のゴムバンド520を掛止するゴムバンド受け金具440がスポット溶接で設置されている。
また、第2の側板450について、図5(A)及び図5(B)に示すように、第2の側板450の側縁面両側下部には、外方向に突出するように回動ピン461が設置されている。回動ピン461は、図3に示すように、第2の側板450を下金枠200の第2の連結金枠270に沿って設置するときに、下金枠200の第1の連結金枠240の回動ピン用切り欠き251に挿入される。これにより、第2の側板450の下縁は下金枠200の第2の連結金枠270に沿った位置に保持される。また、第2の側板450は回動ピン461を回動中心として回動可能となり、第2の側板450の折り畳み及び引き起こしが可能となる。
なお、第1の連結金枠240の回動ピン用切り欠き251に挿入される第2の側板450の回動ピン461は、第1の側板410及び第1の側板410の回動ピン431よりも下側に配置されることとなる。従って、第1の側板410が下金枠200に装着されている状態では、第2の側板450を下金枠200から取り外すことは不可能となり、第2の側板450も下金枠200に離脱不能に装着された状態に維持される。
一方で、組み立て式コンテナ1のメンテナンスの際等に第1の側板410が下金枠200から分離されたときは、第2の側板450は、その全体をそのまま上方に引き上げることにより、回動ピン461を第1の連結金枠240の回動ピン用切り欠き251から抜き出すことができ、第2の側板450も下金枠200から分離された状態となる。
第2の側板450の左枠454の外面上部及び右枠455の外面上部には、図5(A)及び図5(B)に示すように、各々、外側方向に突出する拡がり防止ピン465が設置されている。拡がり防止ピン465は、前述したように、第1の側板410及び第2の側板450がパレット100の上面に立設され組み立て式コンテナ1が組み立てられた状態において、第1の側板410の縦補強材423,424の押え板面部426に形成される拡がり防止ピン用孔435に嵌入される。
第2の側板450の外面両側上部には、各々、第1の側板410と第2の側板450とを連結するための側板固定スピンドル部470が設置されている。側板固定スピンドル部470は、図9(A)に示すように、スピンドル本体471とスピンドル保持部481とを有する。スピンドル本体471は、さらに、スピンドル472と、作業者がスピンドル472を操作するための操作部474とから形成されている。
また、スピンドル保持部481は、図9(B)に示すように、側板固定スピンドル部470を第2の側板450の面材456に設置するための基材482、スピンドル通過孔485、486が形成された2枚の支持板483、484、及び、突出状態維持溝488及び退避状態維持溝489を形成するためにその中間に配置される水平板487を有する。
スピンドル本体471は、スピンドル472が支持板483、484のスピンドル通過孔485、486を移動自在に通過するようにスピンドル保持部481に設置されている。スピンドル472は、これら支持板483、484のスピンドル通過孔485、486と、さらに、第2の側板450の左枠454及び右枠455に貫通するように形成された開口を通過して、第2の側板450の両側面の上部から外部に突出し、または、突出しないように内部に退避した状態に、移動される。
スピンドル472の2枚の支持板483、484の間に配置される部分には、スピンドル472の軸方向に対して垂直に、操作部474の垂直部475の一方の端部が接続されている。垂直部475の他方の端部には、垂直部475に対して垂直で、スピンドル472に対して平行に、水平部476が接続されている。
このような構成の側板固定スピンドル部470においては、スピンドル本体471の操作部474の水平部476を持ち上げて、操作部474の垂直部475の根本部477がスピンドル保持部481の水平板487と干渉しない状態とした場合に、スピンドル472が、軸方向に、根本部477が2枚の支持板483,484に当たって移動が規制される範囲内で、移動自在となる。
そのような状態で、操作部474の根本部477が外側の支持板483に当たる位置まで移動された場合に、スピンドル472は最も外側の位置に配置されることとなる。このときのスピンドル472の位置は、スピンドル472の先端部473が、第2の側板450の左枠454又は右枠455の端面からさらに外側に突出し、隣接する第1の側板410のスピンドル用孔437に嵌入された状態となる位置である。
また、操作部474の根本部477が内側の支持板484に当たる位置まで移動された場合に、スピンドル472は最も内側の位置に配置されることとなる。このときのスピンドル472の位置は、スピンドル472の先端部473が、第2の側板450の左枠454又は右枠455の端面より内側に退避した状態となる位置である。
スピンドル472が、操作部474の根本部477が外側の支持板483に当たりスピンドル先端部473が第2の側板450の端面から突出した状態、あるいは、操作部474の根本部477が内側の支持板484に当たりスピンドル先端部473が第2の側板450の端面から内側に退避した状態において、スピンドル本体471の操作部474の水平部476を下方に下ろすことにより、操作部474の根本部477はスピンドル保持部481の突出状態維持溝488あるいは退避状態維持溝489に嵌合された状態となる。その結果、スピンドル472の軸方向の移動は不可能となり、スピンドル472は突出状態あるいは退避状態に維持されることとなる。
また、本実施形態の組み立て式コンテナ1の側板固定スピンドル部470においてスピンドル本体471は、スピンドル472を突出した状態にした場合に、操作部474の水平部476の先端部478が、スピンドル通過用間隙436に入り込んだ係合状態となるように形成されている。この操作部474の水平部476の先端部478のスピンドル通過用間隙436への係合は、作業者が水平部476に負荷をかけ垂直部475をたわませることにより、係合させ、あるいは係合状態を解除できるように構成される。
このような構成とすることにより、組み立て式コンテナ1が組み立てられてスピンドル472を突出状態とした場合に、操作部474の水平部476が振動や他の物品との接触等により意図せず引き起こされ、スピンドル472が移動可能な状態になってしまうという危険を回避することができる。
第2の側板450には、このような構成の側板固定スピンドル部470が設置されている。
第2の側板450の外側中央部の上部側には、図5(A)に示すように、作業者が第2の側板450を引き起こす際に使用する引き起し用バンド490が設置されている。組み立て式コンテナ1を組み立てる際には、対向配置された第1の側板410をまず引き起こして立設させた後、その間でパレット100上に水平に載置された第2の側板450を引き起こす。第1の側板410を引き起こす際には横に障害物が無いため作業者は第1の側板410の上部角付近を横から把持することができ、第1の側板410を容易に引き起こすことができる。しかし第2の側板450を引き起こす際には、既に第2の側板450の両側に第1の側板410が立設されているため横から作業者が第2の側板450の上部角付近を支持することができず、第2の側板450を容易に引き起こすことができない。引き起し用バンド490は、このような作業の困難性を解決し、第2の側板450を容易に引き起こすことができるようにする為に設けられているものである。
上蓋500は、図1に示すように、パレット100上に第1の側板410及び第2の側板450により形成される内部収容空間の上部開口を閉塞する平板状部材である。本実施形態の組み立て式コンテナ1において上蓋500は、第1の側板410及び第2の側板450と同様に、金属製の枠部材により形成された枠に、その枠の内側を被覆するように金属製の面材を接合した構成である。枠部材の材質や種類、枠の形成方法、面材の材質や種類等は、いずれも側板400と同じなので説明を省略する。
上蓋500の一方の対向する側面両側には、ゴムバンド520が設置されている。ゴムバンド520は、組み立て式コンテナ1が組み立てられた状態においては第1の側板410のゴムバンド受け金具440に、また、組み立て式コンテナ1が折り畳まれた状態においては下金枠200の第1の連結金枠240のゴムバンド受け金具260に掛止され、いずれの場合も、上蓋500が容易に開放されないようにこれを保持する。
本実施形態の組み立て式コンテナ1は、このような構成を有するものである。
次に、本実施形態の組み立て式コンテナ1の使用方法について説明をする。
まず、通常の使用形態における組み立て式コンテナ1の組み立て方法及び折り畳み方法について説明する。
組み立て式コンテナ1を折り畳まれた状態から組み立てる場合には、まず、第1の側板410を引き起こし、図3に示すように浮き上がり防止ピン433を下金枠200の浮き上がり防止ピン用孔233に嵌入する。これにより、第1の側板410の上方への浮き上がりが防止され、第1の側板410が下金枠200の第1の連結金枠220に沿って立設された状態となる。
次に、引き起し用バンド490を利用して第2の側板450を引き起こし、図9(A)に示すように、第2の側板450の拡がり防止ピン465を第1の側板410の拡がり防止ピン用孔435に嵌入する。これにより、第1の側板410の内側及び外側へ倒れることが防止される。また、第2の側板450は第1の側板410の押え板面部426に接面した状態となり、第2の側板450が外側へ倒れることも防止される。
そして、側板固定スピンドル部470の操作部474を操作し、スピンドル472を外側に移動させ、スピンドル先端部473をスピンドル用孔437に嵌入する。その結果、第2の側板450が内側へ倒れることも防止される。
以上の操作により、所望の物品を収容する組み立て式コンテナ1の本体が組み立てられたので、任意の物品を内部収容空間に収容することができる。
物品の収容が終了したら、組み立て式コンテナ1の上部開口を上蓋500により閉塞し、ゴムバンド520をゴムバンド受け金具440に係合させる。
これにより、組み立て式コンテナ1を用いた搬送等が可能となる。
次に、組み立て式コンテナ1を折り畳む方法について説明する。
物品の搬送などを行い、上蓋500を開放して収容した物品を取り出したら、側板固定スピンドル部470を操作して、スピンドル先端部473が第1の側板410のスピンドル用孔437から抜き出され、スピンドル472が第2の側板450の板面内に退避された状態とする。
これにより第1の側板410は内側に倒すことができるようになるので、対向する第2の側板450を順次パレット100上に倒し水平に載置する。
また、第2の側板450を折り畳むことにより第1の側板410も内側方向に倒すことができるようになるので、対向する第1の側板410を順次パレット100上に倒し水平に載置する。
その後、コーナー金具210に四隅が支持されるように上蓋500を折り畳まれた側板400上に被せ、上蓋500のゴムバンド520を第1の連結金枠240のゴムバンド受け金具260に係合させる。
これにより組み立て式コンテナ1は折り畳まれた状態となり、回送等に付される。
次に、組み立て式コンテナ1のメンテナンス等のために、第1の側板410及び第2の側板450をパレット100から分離させる方法、及び、分離した第1の側板410及び第2の側板450を、パレット100に設置する方法について説明する。
まず、設置されている第1の側板410及び第2の側板450を下金枠200から分離させる方法について説明する。
設置されている第1の側板410及び第2の側板450を下金枠200から離脱させるためには、まず、第1の側板410を下金枠200から離脱させる。その場合、まず、第1の側板410を上方向に引き上げ、一方の回動ピン431側に寄せる(移動させる)。その結果、図7(B)に示すように、他方の回動ピン431がコーナー金具210の回動ピン用孔231から抜け出て、他方の回動ピン431の端部がコーナー金具210の第1の板面211と干渉しない状態となる。
そこで、次に、図7(A)に示すように第1の側板410を他方の回動ピン431側をコーナー金具210よりも高い位置まで上方向に持ち上げることにより、第1の側板410の一方の回動ピン431についてもコーナー金具210の回動ピン用孔231から抜き取ることが可能となり、第1の側板410を下金枠200から離脱させ、パレット100から分離することができる。
次に、分離した第1の側板410及び第2の側板450を、パレット100に設置する方法について説明する。
側板400をパレット100に設置する場合には、まず、一対の第2の側板450を、各々、第2の連結金枠270に沿ってパレット100の上に落とし込み、回動ピン461を下金枠200の回動ピン用切り欠き251に挿入する。
次に、第1の側板410について、図7(A)に示すように第1の側板410を傾斜させて側面下部両側の回動ピン431の一方を回動ピン用孔231に挿入し、第1の側板410を挿入した回動ピン431側に寄せる(移動させる)。
次に、第1の側板410の他方の回動ピン431側を図7(B)に示すように水平な位置まで下ろす。
その後第1の側板410を他方の回動ピン431側に移動させ他方の回動ピン431を回動ピン用孔231に挿入させる。次に第1の側板410を下金枠200の第1の板面211間に距離内の中央になるように第1の側板410の両端の縦補強材が入り込むように落とし込み第1の側板410は、所定に位置に設置される。
その結果、第1の側板410の側面下部両側に設置された回動ピン431の両方をコーナー金具210の回動ピン用孔231に挿入した状態、すなわち第1の側板410を下金枠200に設置した状態とすることができる。
以上説明したように、本実施形態の組み立て式コンテナ1は、側板400を含めて木質の部材を一切使用していない。従って、組み立て式コンテナ1の内部収容空間に木屑や塵、埃等の異物が生じる状態を防止することができ、精密機器や食品関係の物品を含めて、所望の物品を極めて安全に収容し搬送等することができる。
また本実施形態の組み立て式コンテナ1においては、側板400を、金属製の枠と、これに接合される金属製の面材により構成しており、面材自体も強度があるので枠の構成を簡単にすることができ、全体として非常に簡単な構造となっている。
また、従来は、MDF等を面材として使用した従来の組み立て式コンテナにおいては、MDF等を露出させない為に枠材により面材の周縁部を囲む必要があり、たとえば断面コ字形状の枠材を用いる必要がある等枠材の構成が複雑になりがちであった。しかし本実施形態の組み立て式コンテナ1は、面材も金属製のため、枠材をそのような複雑な構成とする必要はなく、単純な筒材やアングル材等を枠材として用いることができる。その結果、、この点においても枠の構成を簡単にすることができ、全体として非常に簡単な構造とすることができる。
また、本実施形態の組み立て式コンテナ1においては、隣接する第1の側板410と第2の側板450間を、側板固定スピンドル部470により連結している。従って、第1の側板410と第2の側板450の浮き上がりを確実に防止し、第1の側板410と第2の側板450を強固に連結することができる。
また、その側板固定スピンドル部470において、スピンドル472を突出状態とした場合には、操作部474の水平部476の先端部478を第1の側板410のスピンドル通過用間隙436に係合させる構成となっているため、意図しない理由により操作部474が引き上げられ、スピンドル472が勝手に移動する状態を確実に防ぐことができる。従って、その点においても、非常に信頼性の高い組み立て式コンテナ1を提供することができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変してよい。
例えば、前述した実施形態においては、図9(A)等に示すように、組み立て式コンテナ1の第1の側板410の左右両側のスピンドル通過用間隙436の上部は、左枠414の側端面あるいは右枠415の側端面よりもさらに外側に突き出すように形成された上枠412の左右端部により覆われた構成であった。しかしながら、図10(A)及び図10(B)に示すように、上枠412の左右端部を左枠414の側端面あるいは右枠415の側端面から外側に突き出さない構成とすることにより、スピンドル通過用間隙436の上部は覆わずに開口した状態のままにしておいてもよい。このような構成は、側板の構造が簡単になる点で好ましい。
1…組み立て式コンテナ
100…パレット
110…リフト用孔
200…下金枠
210…コーナー金具
211…第1の板面
212…第2の板面
213…段差面
231…回動ピン用孔
233…浮き上がり防止ピン用孔
240…第1の連結金枠
241…下部水平面
242…下部垂直面
243…側板載置面
244…上部垂直面
246…切り欠き
247…浮き上がり防止ピン通過用切り欠き
251…回動ピン用切り欠き
260…ゴムバンド受け金具
270…第2の連結金枠
271…下部水平面(側板載置面)
272…垂直面
276…切り欠き
300…底板
400…側板
410…第1の側板
411…枠
412…上枠
413…下枠
414…左枠
415…右枠
416…面材
417…スポット溶接
418…面材周縁部(ヘミング加工縁部)
423…左縦補強材
424…右縦補強材
425…設置面部
426…押え板面部
428…切り欠き
431…回動ピン
433…浮き上がり防止ピン
435…拡がり防止ピン用孔
436…スピンドル通過用間隙
437…スピンドル用孔
440…ゴムバンド受け金具
450…第2の側板
451…上枠
452…下枠
453…左枠
454…右枠
455…面材
461…回動ピン
465…拡がり防止ピン
470…側板固定スピンドル部
471…スピンドル本体
472…スピンドル
473…スピンドル先端部
474…操作部
475…垂直部
476…水平部
477…根本部
478…先端部
481…スピンドル保持部
482…基材
483、484…支持板
485、486…スピンドル通過孔
487…水平板
488…突出状態維持溝
489…退避状態維持溝
490…引き起し用バンド
500…上蓋
501…枠
502…面材
520…ゴムバンド

Claims (3)

  1. パレットと、
    前記パレットの四隅に設置されるコーナー金具、及び、前記パレットの対向する辺縁に沿って設置される一対の第1の連結金枠と一対の第2の連結金枠を有する下金枠と、
    前記第1の連結金枠に沿って折り畳み可能に立設される一対の第1の側板と、
    前記第2の連結金枠に沿って折り畳み可能に立設される一対の第2の側板と
    を有する組み立て式コンテナであって、
    前記第1の側板及び前記第2の側板の各々は、金属製の長尺部材を接合して形成した枠と、前記枠に接合された金属製の面材と、当該側板の側面下部両側から各々外方向に突出した前記枠に接合された回動ピンとを有し、
    前記下金枠の前記コーナー金具は、前記第2の連結金枠に沿って立設された第1の板面に形成され前記第1の側板の前記回動ピンが挿入される回動ピン用孔を有し、
    前記下金枠の前記第1の連結金枠は、前記第2の側板の前記回動ピンが挿入される回動ピン用切り欠きを長手方向両端部に有し、
    前記第1の側板には、当該第1の側板の一方の前記回動ピンが前記コーナー金具の前記回動ピン用孔に挿入された状態で、当該第1の側板を、前記回動ピン用孔に挿入された前記一方の回動ピンの方向に、当該第1の側板が前記コーナー金具と干渉せず所定の距離移動可能に、前記回動ピンの周囲に切り欠きが形成されており、
    前記第1の側板は、両側辺部に設置され、前記第1の側板及び前記第2の側板が立設された状態において前記第2の側板の側辺部外側に接面し当該第2の側板の外側への拡きを防止する押え板面部を有する縦補強材を有し、
    前記第1の側板の前記切り欠きは、前記縦補強材を前記回動ピンの周囲に設置しないことにより形成されており、
    前記第2の側板外面上角部に各々設置され、先端部が当該第2の側板の側面からさらに外側に突出した状態又は当該側面より内側に退避した状態に移動可能なスピンドルを有する側板固定スピンドル部をさらに有し、
    前記第1の側板は、
    左右の前記枠と前記縦補強材の前記押え板面部との間に各々形成され、前記スピンドルが前記突出した状態のときに当該スピンドルが通過するスピンドル通過用間隙と、
    前記縦補強材に形成され、前記スピンドルが前記突出した状態のときに当該スピンドルの先端部が嵌入されるスピンドル用孔とを有する
    ことを特徴とする組み立て式コンテナ。
  2. 前記側板固定スピンドル部は、
    前記スピンドルを水平移動可能に保持するとともに、前記スピンドルを前記突出した状態又は前記退避した状態において保持するスピンドル保持部と、
    前記スピンドルに一体に設置され、前記スピンドルと垂直に接続された垂直部と当該垂直部を介して前記スピンドルと平行に設置された水平部とを有する操作部であって、前記スピンドルを回動軸として回動させて第2の側板の板面と平行な姿勢とすることにより前記スピンドルが前記突出した状態又は前記退避した状態に保持され、前記回動させて前記第2の側板の板面から引き起こすことにより前記スピンドルが水平移動可能になる操作部とを有し、
    前記操作部の水平部は、前記スピンドルが前記突出した状態に保持された状態において、当該水平部の先端部が前記第1の側板の前記スピンドル通過用間隙に挿入され引き起こし不能となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の組み立て式コンテナ。
  3. 前記第1の側板及び前記第2の側板は、各々、ステンレス鋼(SUS)製又はアルミニウム製の角型管状部材あるいはアングル部材を溶接して形成した前記枠と、ステンレス鋼(SUS)製又はアルミニウム製の薄板状部材である前記面材とを有し、前記枠に前記面材はスポット溶接により接合されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の組み立て式コンテナ。
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