JP6678359B2 - 接ぎ木装置、播種装置、接ぎ木苗の生産方法、及び接ぎ木苗の生産システム - Google Patents

接ぎ木装置、播種装置、接ぎ木苗の生産方法、及び接ぎ木苗の生産システム Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本国際出願は、2016年8月12日に日本国特許庁に出願された日本国特許出願第2016−158993号に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願第2016−158993号の全内容を本国際出願に参照により援用する。
本開示は、接ぎ木装置、播種装置、接ぎ木苗の生産方法、及び接ぎ木苗の生産システムに関する。
接ぎ木は、農業・園芸分野において、土壌病害及び連作障害の回避、品質及び収穫数の向上、新品種の増殖等を目的に広く用いられている手法である。接ぎ木は、業務用及び家庭用を問わず広く普及しているが、接ぎ木の多くが人の手によって行われている。そのため、接ぎ木作業が煩雑であり、接ぎ木苗の生産性が低い等の問題がある。そこで、例えば、特許文献1には、接ぎ木用部材が開示されている。また、特許文献2、3には、接ぎ木装置が開示されている。
実開平2−127149号公報 特許第5584350号公報 特開平3−130015号公報
上記特許文献1の接ぎ木用部材は、構造が複雑であるため、接ぎ木用部材を用いた接ぎ木作業が煩雑となり、接ぎ木の精度が低い。また、上記特許文献2、3の接ぎ木装置は、装置自体が大型であるため、接ぎ木作業が煩雑となり、接ぎ木の精度が低い。また、上記の接ぎ木用部材及び接ぎ木装置は、人の手で扱えるサイズにまで成長した植物にしか適用することができない。
本開示の一局面は、接ぎ木用部材を用いた接ぎ木作業が簡便となり、接ぎ木作業の効率化及び精度向上を図ることができる接ぎ木装置及び播種装置を提供する。
本開示の一の態様は、厚さ方向の一方側の主面に接ぎ木用植物を保持する少なくとも1つの植物保持部が設けられた板状の接ぎ木用部材を備える接ぎ木装置である。接ぎ木装置は、切断部と、接合部とを備える。切断部は、接ぎ木用部材の少なくとも1つの植物保持部に保持された接ぎ木用植物の茎を切断するよう構成される。接合部は、切断部により切断された接ぎ木用植物の一部を少なくとも1つの植物保持部で保持した状態において、接ぎ木用部材の少なくとも一部同士を接合することにより、接ぎ木用植物の一部同士を接合するよう構成される。
上記接ぎ木装置によれば、板状の接ぎ木用部材を用いて、切断部及び接合部により、接ぎ木用植物の接ぎ木作業を行う。そのため、接ぎ木用部材の取り扱いが容易となる。また、板状の接ぎ木用部材は、厚さ方向の一方側の主面に設けられた少なくとも1つの植物保持部を有する。そのため、接ぎ木用植物の保持、さらには接ぎ木用植物の切断及び接合が容易となる。
これにより、接ぎ木用部材を用いた接ぎ木作業が簡便となり、接ぎ木作業の効率化及び精度向上を図ることができる。その結果、接ぎ木苗の生産性向上、品質向上等を図ることができる。また、接ぎ木用植物のサイズに合わせた接ぎ木用部材のサイズ調整が容易であるため、例えば人の手で扱うことが困難な幼植物であっても、接ぎ木作業を簡便に行うことができる。
上記接ぎ木装置において、切断部は、接ぎ木用部材を載置するよう構成された載置面が設けられた載置部を有していてもよい。この場合には、接ぎ木用部材の位置決めが容易となり、接ぎ木用部材を所定の位置に精度良く配置することができる。これにより、接ぎ木用部材の植物保持部に保持された接ぎ木用植物の茎を容易かつ精度良く切断できる。
また、接合部は、切断部により切断された接ぎ木用植物の一部を少なくとも1つの植物保持部で保持した状態において、接ぎ木用部材の少なくとも一部を保持する接合用保持部を有してもよい。また、接合部は、接合用保持部によって保持された接ぎ木用部材の少なくとも一部同士を接合することにより、接ぎ木用植物の一部同士を接合するように構成されていてもよい。この場合には、切断部により切断された接ぎ木用植物の一部同士を容易かつ精度良く接合できる。
また、少なくとも1つの植物保持部は、接ぎ木用部材の厚さ方向の一方側の主面において、厚さ方向の一方側に開口するように凹状に形成されていてもよい。この場合には、凹状の植物保持部への接ぎ木用植物の保持、さらには凹状の植物保持部に接ぎ木用植物を保持した状態での接ぎ木用植物の切断及び接合が容易となる。
また、接ぎ木用部材は、一方側の主面に少なくとも1つの植物保持部に対して交差するように設けられた凹状の切断用凹部を有してもよい。切断部は、接ぎ木用植物の茎を切断するよう構成された切断刃部を有してもよい。切断刃部は、接ぎ木用部材の切断用凹部内を相対移動することにより、接ぎ木用部材の少なくとも1つの植物保持部に保持された接ぎ木用植物の茎を切断するように構成されていてもよい。この場合には、接ぎ木用部材の植物保持部に保持された接ぎ木用植物の茎を切断刃部によって容易に精度良く切断できる。
また、接ぎ木装置は、さらに、接ぎ木用部材の少なくとも1つの植物保持部に接ぎ木用植物の少なくとも1つの種子を配置するよう構成された播種部を備えていてもよい。この場合には、接ぎ木用部材の植物保持部に接ぎ木用植物の種子を容易に精度良く配置できる。これにより、例えば、接ぎ木用部材の植物保持部内で接ぎ木用植物の育苗を行う場合には、接ぎ木用部材を用いた接ぎ木作業がより簡便となり、接ぎ木作業の効率化及び精度向上をより一層図ることができる。
また、播種部は、複数の種子を収容可能に構成された種子保管部と、種子保管部から少なくとも1つの種子を取り出し可能に構成された種子取出部と、種子取出部により取り出した少なくとも1つの種子を接ぎ木用部材の少なくとも1つの植物保持部に排出するよう構成された種子排出部と、を有していてもよい。この場合には、接ぎ木用部材の植物保持部に接ぎ木用植物の種子を配置する播種作業を容易かつ確実に行うことができる。
また、接ぎ木用部材の少なくとも1つの植物保持部は、少なくとも1つの種子を配置するよう構成された種子収容部を有し、播種部は、接ぎ木用部材の少なくとも1つの植物保持部の種子収容部に少なくとも1つの種子を配置するように構成されていてもよい。この場合には、接ぎ木用部材の植物保持部に接ぎ木用植物の種子をさらに容易に精度良く配置できる。
本開示の他の態様は、厚さ方向の一方側の主面に接ぎ木用植物を保持する凹状の少なくとも1つの植物保持部が設けられた板状の接ぎ木用部材を備える播種装置である。播種装置は、接ぎ木用部材の少なくとも1つの植物保持部に接ぎ木用植物の少なくとも1つの種子を配置するよう構成された播種部を備えている。少なくとも1つの植物保持部は、接ぎ木用部材の厚さ方向の一方側の主面において、厚さ方向の一方側に開口するように凹状に形成されている。
上記播種装置によれば、板状の接ぎ木用部材を用いて、播種部により、接ぎ木用部材の植物保持部に接ぎ木用植物の種子を配置する播種作業を行う。そのため、接ぎ木用部材の取り扱いが容易となり、接ぎ木用部材の植物保持部に接ぎ木用植物の種子を容易に精度良く配置できる。これにより、例えば、接ぎ木用部材の植物保持部内で接ぎ木用植物の育苗を行う場合には、接ぎ木用部材を用いた接ぎ木作業が簡便となり、接ぎ木作業の効率化及び精度向上を図ることができる。その結果、接ぎ木苗の生産性向上、品質向上等を図ることができる。
上記播種装置において、播種部は、複数の種子を収容可能に構成された種子保管部と、種子保管部から少なくとも1つの種子を取り出し可能に構成された種子取出部と、種子取出部により取り出した少なくとも1つの種子を接ぎ木用部材の植物保持部に排出するよう構成された種子排出部と、を有していてもよい。この場合には、接ぎ木用部材の少なくとも1つの植物保持部に接ぎ木用植物の種子を配置する播種作業を容易かつ確実に行うことができる。
また、接ぎ木用部材の少なくとも1つの植物保持部は、少なくとも1つの種子を配置するよう構成された種子収容部を有し、播種部は、接ぎ木用部材の少なくとも1つの植物保持部の種子収容部に少なくとも1つの種子を配置するように構成されていてもよい。この場合には、接ぎ木用部材の植物保持部に接ぎ木用植物の種子をさらに容易に精度良く配置できる。
本開示の他の態様は、厚さ方向の一方側の主面に接ぎ木用植物を保持する少なくとも1つの植物保持部が設けられた板状の接ぎ木用部材を用いた接ぎ木苗の生産方法である。接ぎ木苗の生産方法は、接ぎ木用部材の少なくとも1つの植物保持部に接ぎ木用植物の種子を配置する工程と、種子を発芽させる工程と、種子の発芽後、接ぎ木用植物を育苗する工程と、接ぎ木用植物の育苗後、少なくとも1つの植物保持部に保持した状態で接ぎ木用植物の茎を切断する工程と、接ぎ木用植物の切断部分で接ぎ木用部材を分離する工程と、分離された接ぎ木用部材同士を切断面で接合することで、切断された接ぎ木用植物同士を接合する工程と、を備える。
本開示の他の態様は、厚さ方向の一方側の主面に接ぎ木用植物を保持する少なくとも1つの植物保持部が設けられた板状の接ぎ木用部材を用いた接ぎ木苗の生産システムである。接ぎ木苗の生産システムは、接ぎ木用部材の少なくとも1つの植物保持部に接ぎ木用植物の種子を配置する播種部と、種子を発芽させる発芽部と、種子の発芽後、接ぎ木用植物を育苗する育苗部と、接ぎ木用植物の育苗後、少なくとも1つの植物保持部に保持した状態で接ぎ木用植物の茎を切断する切断部と、接ぎ木用植物の切断部分で接ぎ木用部材を分離する分離部と、分離された接ぎ木用部材同士を切断面で接合することで、切断された接ぎ木用植物同士を接合する接合部と、を備える。
このような接ぎ木苗の生産方法及び接ぎ木苗の生産システムによれば、播種を含めた接ぎ木作業が簡便となり、接ぎ木作業の効率化及び精度向上を図ることができる。その結果、接ぎ木苗の生産性向上、品質向上等を図ることができる。
本開示の一態様では、種子を配置する工程、茎を切断する工程、接ぎ木用部材を分離する工程、及び接ぎ木用植物同士を接合する工程のうち少なくとも1つの工程は、自動的に行われてもよい。このような構成によれば、接ぎ木作業の効率化及び精度向上をさらに促進することができる。
本開示の一態様では、接合した接ぎ木用部材の少なくとも1つの植物保持部において、接合された接ぎ木用植物を養生する工程をさらに備えてもよい。このような構成によれば、接ぎ木苗の生産効率を高めることができる。
接ぎ木装置の構成を示す説明図である。 接ぎ木用部材を示す斜視図である。 播種装置を示す正面図である。 播種装置を示す平面図である。 播種装置を示す側面図である。 播種装置の種子取出機構を拡大して示す断面図である。 切断装置を示す斜視図である。 接合用部材を示す斜視図である。 播種作業を示す説明図である。 図10A−10Cは、種子取出機構から種子を取り出す工程を示す説明図である。 図11A−11Dは、接ぎ木用部材の植物保持部内で接ぎ木用植物を育苗する工程を示す説明図である。 図11AのXII−XII線断面図である。 切断作業を示す説明図である。 図14Aは切断された穂木用植物を示す説明図であり、図14Bは切断された台木用植物を示す説明図である。 図15A,15Bは、接合作業を示す説明図である。 他の播種装置を示す斜視図である。 他の切断装置を示す斜視図である。 他の切断装置を示す斜視図である。 他の接ぎ木用部材を示す斜視図である。 接ぎ木苗の生産方法を示すフロー図である。 接ぎ木苗の生産システムを示すブロック図である。 図22A,22Bは、分離装置を示す斜視図である。 図23A,23Bは、接合装置を示す斜視図である。
1…接ぎ木装置、2…播種装置(播種部)、3…切断装置(切断部)、4…接合用部材(接合部)、5…接ぎ木用部材、6…接ぎ木用植物、51…第1主面(厚さ方向の一方側の主面)、53…植物保持部。
以下、本開示の実施形態を図面と共に説明する。
本実施形態において、各図に付された方向を示す矢印は、各図相互の関係を理解しやすくするために記載したものである。本開示は、各図に付された方向に限定されるものではない。
図1に示すように、接ぎ木装置1は、播種装置(播種部)2と、切断装置(切断部)3と、接合用部材(接合部)4と、を備えている。接ぎ木装置1は、複数の接ぎ木用部材5(図2)を用いて、複数の接ぎ木用植物の接ぎ木に用いられる。
図2に示すように、接ぎ木用部材5は、シリコンゴム等の弾性変形可能な樹脂材料により構成されている。本実施形態において、接ぎ木用部材5は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)により構成されている。接ぎ木用部材5は、長方形板状に形成されている。本実施形態において、接ぎ木用部材5のサイズは、長さが20mm、幅が2mm、厚さが1mmである。
接ぎ木用部材5は、厚さ方向の一方側の主面である第1主面51と、厚さ方向の他方側の主面である第2主面52と、を有する。接ぎ木用部材5の第1主面51には、接ぎ木用植物を保持する部分である複数の植物保持部53が設けられている。複数の植物保持部53は、接ぎ木用部材5の長さ方向に所定の間隔を設けて並んで配置されている。なお、本実施形態の植物保持部53の数は4つであるが、図2では植物保持部53の数を省略している。
各植物保持部53は、接ぎ木用部材5の第1主面51から厚さ方向に凹んで形成されている。各植物保持部53は、接ぎ木用部材5の第1主面51において、接ぎ木用部材5の厚さ方向の一方側に開口している。各植物保持部53は、種子収容部54と、茎収容部55と、根収容部56と、を有する。
種子収容部54は、接ぎ木用植物の種子を配置して収容すると共に種子を発芽させる部分である。種子収容部54は、接ぎ木用部材5の第1主面51から厚さ方向に凹んで円形状に形成されている。種子収容部54の内径は、吸水させた種子が発芽の際に回転可能なサイズに調整されている。
茎収容部55は、接ぎ木用植物の茎の一部又は全体を収容する部分である。茎収容部55は、接ぎ木用部材5の第1主面51から厚さ方向に凹んで形成されている。茎収容部55は、種子収容部54から接ぎ木用部材5の幅方向の一方側に向かって直線状に形成されている。茎収容部55における種子収容部54側とは反対側の先端は、接ぎ木用部材5の幅方向の一方側に開口している。茎収容部55の幅は、接ぎ木用植物の子葉が通過可能なサイズであって、接ぎ木用植物の茎を保持可能なサイズに調整されている。
根収容部56は、接ぎ木用植物の根の一部又は全体を収容する部分である。根収容部56は、接ぎ木用部材5の第1主面51から厚さ方向に凹んで形成されている。根収容部56は、種子収容部54から接ぎ木用部材5の幅方向の他方側に向かって直線状に形成されている。根収容部56における種子収容部54側とは反対側の先端は、接ぎ木用部材5の幅方向の他方側に開口している。根収容部56の幅は、接ぎ木用植物の根が通過可能なサイズに調整されている。
接ぎ木用部材5の第1主面51には、植物保持部53に対して交差するように設けられた切断用凹部57が設けられている。切断用凹部57は、植物保持部53の茎収容部55と直交するように接ぎ木用部材5の長さ方向に沿って直線状に形成されている。切断用凹部57の両端は、接ぎ木用部材5の長さ方向の両側に開口している。
接ぎ木用部材5は、切断用凹部57よりも接ぎ木用部材5の幅方向の一方側部分である第1片部5Aと、切断用凹部57よりも接ぎ木用部材5の幅方向の他方側部分である第2片部5Bと、により構成されている。接ぎ木用部材5は、第1片部5Aと第2片部5Bとを連結及び分割可能に構成されている。第1片部5Aと第2片部5Bとは、例えば、一方に設けた凸部を他方に設けた凹部に係合させることにより連結する構成等としてもよい。
なお、接ぎ木用部材5は、接ぎ木用植物の種子の種類によってサイズを調整することができる。例えば、種子の直径が500μm程度のシロイヌナズナの場合には、種子収容部54の内径を700〜1200μm、茎収容部55及び根収容部56の幅を100〜500μm、茎収容部55の長さを500〜1500μm、根収容部56の長さを100〜1000μmとすることができる。一方、トマト、ナス等の場合には、種子収容部54の内径を3.5〜7.5mm、茎収容部55及び根収容部56の幅を0.6〜1.5mm、茎収容部55の長さを5〜15mm、根収容部56の長さを0〜10mmとすることができる。
次に、播種装置2について説明する。
図3〜図6に示すように、播種装置2は、基体部211を備えている。基体部211には、4つの棒状の連結部212を介して、板状の支持部213が取り付けられている。支持部213には、スイングモータ214が取り付けられている。スイングモータ214には、スイング軸部215を介して、スイングアーム216が取り付けられている。スイングアーム216は、スイングモータ214によるスイング軸部215の回転により回転可能に構成されている。
スイングアーム216の一端には、バランス錘217が取り付けられている。スイングアーム216の他端には、円筒状のセパレータチューブ22と、円筒状のセパレータチューブ22を中心軸回りに回転させるためのターンモータ218とが取り付けられている。セパレータチューブ22は、スイングアーム216の回転により水平方向に対して傾斜可能に構成されている。セパレータチューブ22には、セパレータチューブ22を振動させるためのバイブレータ219が取り付けられている。
セパレータチューブ22は、両端が閉じられている。セパレータチューブ22の内部には、複数の種子60を収容可能な空間である種子保管部221が設けられている。なお、種子保管部221は、1つの種子60だけを収容する構成としてもよい。セパレータチューブ22の中央部分には、種子保管部221から1つの種子60を分離して取り出し可能に構成された種子取出機構(種子取出部)23が設けられている。なお、種子取出機構23は、種子保管部221から複数の種子60を分離して取り出す構成としてもよい。
種子取出機構23は、筒状の取出本体部231を有する。取出本体部231は、種子60を取り出す種子取出口232を有する。種子取出口232は、セパレータチューブ22の取出連通孔222を介して、種子保管部221に連通している。取出本体部231には、種子吸引部233が設けられている。種子吸引部233は、外部に開口する真空吸引口234を有している。真空吸引口234は、取出本体部231の種子吸引連通孔235及びセパレータチューブ22の種子吸引孔223を介して、種子保管部221に連通している。セパレータチューブ22において、取出連通孔222と種子吸引孔223とは、径方向に対向する位置に設けられている。
種子取出機構23の下方には、筒状の種子取出ガイド241が配置されている。種子取出ガイド241は、支持フレーム242を介して、スイングアーム216に取り付けられている。種子取出ガイド241の下方には、筒状の種子ポインタ(種子排出部)251が配置されている。種子ポインタ251は、先端に向かって径が小さくなる漏斗状に形成されている。種子ポインタ251は、支持フレーム252を介して、支持部213に取り付けられている。支持フレーム252には、種子ポインタ251を振動させるためのバイブレータ253が取り付けられている。
また、播種装置2は、接ぎ木用部材5を載置する載置面261を有する載置部26を有する。載置部26は、水平方向(X軸方向、Y軸方向)及び上下方向(Z軸方向)に移動可能に構成されている。載置部26は、種子ポインタ251の下方に配置されている。なお、図4では、載置部26の図示を省略した。
次に、切断装置3について説明する。
図7に示すように、切断装置3は、接ぎ木用植物の茎を切断する切断刃部31と、接ぎ木用部材5を載置する載置面321を有する載置部32と、を有する。切断刃部31は、切断刃部31を支持する支持部(図示省略)によって支持されており、上下方向(Z軸方向)に移動可能に構成されている。なお、切断刃部31は、上下方向以外の方向、例えば水平方向(X軸方向、Y軸方向)に移動可能に構成されていてもよい。載置部32は、水平方向(X軸方向、Y軸方向)及び上下方向(Z軸方向)に移動可能に構成されている。
次に、接合用部材4について説明する。
図8に示すように、接合用部材4は、接ぎ木用部材5を保持する長板状の部材である。接合用部材4は、接ぎ木用部材5を保持する凹状の接ぎ木用部材保持部41を有する。接合用部材4は、接ぎ木用部材5の第1片部5Aを保持する第1保持部(接合用保持部)4Aと、接ぎ木用部材5の第2片部5Bを保持する第2保持部(接合用保持部)4Bと、により構成されている。接合用部材4は、第1保持部4Aと第2保持部4Bとを連結及び分割可能に構成されている。第1保持部4Aと第2保持部4Bとは、例えば、一方に設けた凸部を他方に設けた凹部に係合させることにより連結する構成等としてもよい。なお、接合用部材4は、第1保持部4Aと第2保持部4Bとの2つの部分で構成されているが、接合用部材4を構成する部材の数は限定されるものではない。接ぎ木用部材保持部41は、接ぎ木用部材5を保持可能な形態であれば、凹状に限定されるものではなく、種々の形態を採用することができる。
次に、図20に示す接ぎ木装置1を用いた接ぎ木苗の生産方法、及び図21に示す接ぎ木苗の生産システム300について説明する。
接ぎ木苗の生産方法は、図20に示すように、播種工程S10と、発芽工程S20と、育苗工程S30と、切断工程S40と、分離工程S50と、接合工程S60と、養生工程S70と、を備える。
接ぎ木の生産システム300は、図21に示すように、播種部301と、発芽部302と、育苗部303と、切断部304と、分離部305と、接合部306と、養生部307と、を備える。播種部301は、播種装置2に該当する。切断部304は、切断装置3に該当する。接合部306は、接合用部材4に該当する。
まず、図9に示すように、播種装置2(図3〜図6参照)を用いて、接ぎ木用部材5の植物保持部53に接ぎ木用植物の種子60を播く。具体的には、播種装置2の載置部26の載置面261における所定の位置(座標位置)に、接ぎ木用部材5を載置する。なお、接ぎ木用部材5の載置は、手動で行ってもよいし、一部又は全部を機械的に自動(つまり半自動又は全自動)で行ってもよい。例えば、接ぎ木用部材5の載置を機械的に自動で行う場合には、播種装置2の外部から接ぎ木用部材5が播種装置2の載置部26に機械的に自動で送られてくるようにしてもよい。播種を自動的に行うことで、微細な種のハンドリングが容易となる。
次いで、図10Aに示すように、播種装置2の真空吸引口234から真空引きしてセパレータチューブ22の種子吸引孔223の裏側(種子吸引連通孔235側)を負圧にした状態で、スイングアーム216を回転させ、セパレータチューブ22を水平方向に対して傾斜させる。その後、図10Bに示すように、セパレータチューブ22を水平状態に戻すことにより、種子保管部221内の1つの種子60が種子吸引孔223に真空吸着される。このとき、バイブレータ219によりセパレータチューブ22を振動させることで、種子保管部221内の複数の種子60が種子吸引孔223に真空吸着されることを抑制する。また、種子保管部221の内面を平滑面ではなく微小で細かい凹凸を有する梨地面等とすれば、バイブレータ219によりセパレータチューブ22を振動させることで、種子60の凝集を抑制できる。
次いで、図10Cに示すように、1つの種子60が種子吸引孔223に真空吸着された状態で、ターンモータ218によりセパレータチューブ22を中心軸回りに180°回転させ、種子取出口232を下向きに開口させる。そして、種子吸引孔223の裏側(種子吸引連通孔235側)から正圧を加えることにより、種子吸引孔223に真空吸着されていた種子60が種子吸引孔223から離脱する。なお、種子60の離脱を促進するために、バイブレータ219によりセパレータチューブ22を振動させてもよい。離脱した種子60は、種子取出ガイド241内を通過し、さらに種子ポインタ251内を通過して落下し、接ぎ木用部材5の植物保持部53の種子収容部54内に播かれる。なお、種子60の落下を促進するために、バイブレータ253により種子ポインタ251を振動させてもよい。
次いで、播種装置2の種子ポインタ251の位置を固定した状態で、接ぎ木用部材5を所定の位置(座標位置)に移動させ、上記と同様の播種作業を行い、接ぎ木用部材5の全ての植物保持部53の種子収容部54に種子60を播く。なお、上記播種作業は、手動で行ってもよいし、一部又は全部を機械的に自動(つまり半自動又は全自動)で行ってもよい。また、上記播種作業は、接ぎ木用部材5の位置を固定した状態で播種装置2の種子ポインタ251を移動させて行ってもよいし、接ぎ木用部材5と播種装置2の種子ポインタ251との両方を移動させて行ってもよい。また、接ぎ木用部材5を移動させる場合には、接ぎ木用部材5を播種装置2の載置部26と共に移動させてもよいし、接ぎ木用部材5のみを移動させてもよい。また、上記播種作業の各制御要素の動作タイミングは、電子制御ユニット(ECU)等により制御可能である。
次いで、全ての植物保持部53の種子収容部54に種子60を播いた状態の接ぎ木用部材5を播種装置2から取り出す。なお、接ぎ木用部材5の取り出しは、手動で行ってもよいし、一部又は全部を機械的に自動(つまり半自動又は全自動)で行ってもよい。例えば、接ぎ木用部材5の取り出しを機械的に自動で行う場合には、播種装置2の外部に接ぎ木用部材5を貯留しておく貯留部(図示略)を設けておき、接ぎ木用部材5が播種装置2から貯留部に機械的に自動で送られるようにしてもよい。
次いで、図12に示すように、植物保持部53の種子収容部54に種子60が収容された状態の接ぎ木用部材5の第1主面51に、メンブレンフィルタ等を介して植物育成培地58を取り付ける。そして、図11Aに示すように、接ぎ木用部材5を植物育成培地58ごと垂直に立て、子葉が茎収容部55の一端(開口端)近傍に至るまで暗所に置いて育苗する。
図11Bに示すように、接ぎ木用部材5を暗所に置いて育苗すると、種子収容部54に播かれた種子60が発芽し、図11Cに示すように、子葉が展開することなく接ぎ木用植物6の茎(胚軸)が茎収容部55内を伸長すると共に、接ぎ木用植物6の根が根収容部56内を伸長する。このステップは接ぎ木苗の生産システム300における発芽部302によって行われる。子葉が展開することなく茎収容部55の一端近傍に至ると、子葉が展開するまで明所において育苗する。図11Dに示すように、明所に接ぎ木用部材5を置いて育苗すると、接ぎ木用植物6の子葉が展開する。このステップは接ぎ木苗の生産システム300における育苗部303によって行われる。なお、接ぎ木用植物6の育苗は、接ぎ木用部材5を接ぎ木装置1の外部に取り出して行ってもよいし、接ぎ木用部材5を接ぎ木装置1内に保持した状態で行ってもよい。接ぎ木用部材5を接ぎ木装置1の外部に取り出して接ぎ木用植物6の育苗を行った場合には、育苗後に接ぎ木用部材5を接ぎ木装置1内に戻せばよい。
ここで、図12に、接ぎ木用部材5を植物育成培地58と共に垂直に立てたときの様子を示す。植物育成培地58は、接ぎ木用部材5の第1主面51を覆うように(種子収容部54、茎収容部55及び根収容部56の開口部分を閉塞するように)配置されている。これにより、種子を投入する方向、又は植物の発芽及び育成に必要な植物育成培地58を供給する方向と、植物の成長方向とが互いに異なる方向(直交する方向)となり、作業性に優れた構成となる。なお、接ぎ木用部材5を植物育成培地58ごと垂直に立てるのは、植物が重力方向に沿って成長するからである。また、暗所にて育苗するのは、子葉を展開させずにある程度まで茎を伸ばすためである。
次いで、図13に示すように、切断装置3(図7参照)を用いて、接ぎ木用部材5の植物保持部53に保持された接ぎ木用植物6の茎を切断する。具体的には、切断装置3の載置部32の載置面321における所定の位置(座標位置)に、接ぎ木用部材5を載置する。接ぎ木用部材5の植物保持部53に保持された接ぎ木用植物6は、水平方向に寝かせた状態となる。本実施形態において、接ぎ木用部材5は、取り扱い、位置決め等の操作性を高めるため、接合用部材4により保持されている。接ぎ木用部材5は、接合用部材4の接ぎ木用部材保持部41内に配置されている。なお、接ぎ木用部材5の載置は、手動で行ってもよいし、一部又は全部を機械的に自動(つまり半自動又は全自動)で行ってもよい。例えば、接ぎ木用部材5の載置を機械的に自動で行う場合には、切断装置3の外部から接ぎ木用部材5が切断装置3の載置部32に機械的に自動で送られてくるようにしてもよい。
次いで、切断装置3の切断刃部31を接ぎ木用部材5の切断用凹部57に沿って上下方向(Z軸方向)に移動(往復運動)させる。このとき、切断装置3の切断刃部31を接ぎ木用部材5の切断用凹部57内において上下方向(Z軸方向)に移動(往復運動)させ、接ぎ木用植物6の茎のみを切断する。また、接ぎ木用植物6の茎を軸方向に略直交する方向に切断する。なお、切断刃部31により切断した接ぎ木用植物6が切断刃部31に付着して植物保持部53から抜けないように、接ぎ木用植物6が切断刃部31の移動方向に動かないように押さえる押え部材等を設けることで、接ぎ木用植物6の抜けを抑制できる。これにより、接ぎ木用部材5の複数の植物保持部53に保持された複数の接ぎ木用植物6の茎を同時に切断する。
なお、上記切断作業は、手動で行ってもよいし、一部又は全部を機械的に自動(つまり半自動又は全自動)で行ってもよい。上記切断作業は、切断装置3の切断刃部31の位置を固定した状態で接ぎ木用部材5を移動させて行ってもよいし、接ぎ木用部材5(接ぎ木用部材5を保持する接合用部材4)と切断装置3の切断刃部31との両方を移動させて行ってもよい。接ぎ木用部材5を移動させる場合には、接ぎ木用部材5を切断装置3の載置部32と共に移動させてもよいし、接ぎ木用部材5のみを移動させてもよい。上記切断作業の各制御要素の動作タイミングは、電子制御ユニット(ECU)等により制御可能である。また、上記切断作業において、接ぎ木用部材5や接ぎ木用部材5の植物保持部53に保持されている接ぎ木用植物6の向き、切断刃部31による切断方向等は、自由に変更することができる。
本実施形態では、図14Aに示すように、穂木となる接ぎ木用植物6(穂木用植物6A)の茎を切断した後、接ぎ木用部材5を、穂木用植物6Aの子葉側部分を保持する第1片部5Aと、穂木用植物6Aの根側部分を保持する第2片部5Bと、に分割する。これと共に、接合用部材4を、第1片部5Aを保持する第1保持部4Aと、第2片部5Bを保持する第2保持部4Bと、に分割する。なお、第2保持部4Bと第2保持部4Bに保持された第2片部5Bと第2片部5Bに保持された穂木用植物6Aの根側部分とは不要となる。
また、図14Bに示すように、台木となる接ぎ木用植物6(台木用植物6B)の茎を切断した後、接ぎ木用部材5を、台木用植物6Bの子葉側部分を保持する第1片部5Aと、台木用植物6Bの根側部分を保持する第2片部5Bと、に分割する。これと共に、接合用部材4を、第1片部5Aを保持する第1保持部4Aと、第2片部5Bを保持する第2保持部4Bと、に分割する。なお、第1保持部4Aと第1保持部4Aに保持された第1片部5Aと第1片部5Aに保持された台木用植物6Bの子葉側部分とは不要となる。
分割された第1保持部4Aと、第2保持部4Bとは、接ぎ木苗の生産システム300における分離部305によって分離される。分離は、手動で行ってもよいし、一部又は全部を機械的に自動(つまり半自動又は全自動)で行ってもよい。第1保持部4Aと第2保持部4Bとを自動的に分離する分離部305としては、例えば図22Aに示す分離装置10が使用できる。
分離装置10は、基台11と、スライド部12と、ガイド部13とを有する。スライド部12は、基台11上をガイド部13に向かってスライドする。また、ガイド部13は、基台11の表面と垂直な2つのガイド面13A,13Bを有する。2つのガイド面13A,13Bは、スライド部12に近接する端部同士が連結されており、スライド部12とは反対方向に向かって、互いに離間するように楔状に配置されている。
接合用部材4は、図22Aに示すように、基台11の上に、第1保持部4Aと第2保持部4Bとの分割面がスライド方向と平行で、かつ分割面を延長した仮想面がガイド面13A,13Bの連結点を含む位置に配置される。この状態からスライド部12をガイド部13に向かってスライドさせると、図22Bに示すように、第1保持部4Aはガイド面13Aに当接して図中上方に移動し、第2保持部4Bはガイド面13Bに当接して図中下方に移動する。その結果、第1保持部4Aと第2保持部4Bとが分割面と垂直な方向に分離される。
次いで、図15Aに示すように、穂木用植物6Aの子葉側部分を保持した状態の第1片部5Aを保持する第1保持部4Aと、台木用植物6Bの子葉側部分を保持した状態の第1片部5Aを保持する第2保持部4Bと、を準備する。そして、第1保持部4Aと第2保持部4Bとを接合する。このとき、第1保持部4Aと第2保持部4Bとを、例えば、第1保持部4A及び第2保持部4Bのうち一方に設けた凸部を他方に設けた凹部に係合させることにより連結してもよい。また、他の部材を介して接合するようにしてもよい。また、第1片部5Aと第2片部5Bとを、例えば、第1保持部4A及び第2保持部4Bのうち一方に設けた凸部を他方に設けた凹部に係合させることにより連結してもよい。また、第1片部5Aと第2片部5Bとを、専用の治具等を用いて接合してもよい。
第1保持部4Aと第2保持部4Bとの接合は、例えば図23Aに示す接合装置100を用いて自動的に行うことができる。接合装置100は、基台101と、スライド部102と、緩衝部103と、側壁104と、ブロック105と、を有する。
スライド部102は、基台101上を緩衝部103に向かってスライドする。緩衝部103は、スライド部102のスライド方向に移動可能に構成されている。緩衝部103は、バネによってスライド方向に作用する弾性力を有する。側壁104は、スライド方向に沿って延伸している。ブロック105は、側壁104に対し、スライド方向に離間して配置されている。
第1保持部4A及び第2保持部4Bは、図23Aに示すように、接合方向がスライド部102のスライド方向となるように、切断面同士が向かい合う形で基台101上に配置される。スライド部102がスライドすることで、図23Bに示すように、第1保持部4A及び第2保持部4Bはスライド部102と緩衝部103との間で接合される。接合された第1保持部4A及び第2保持部4Bは、さらにスライド部102のスライド方向と垂直な方向に押し出され、側壁104とブロック105との間の空間に排出される。
これにより、図15Bに示すように、穂木用植物6Aの茎の切断面と台木用植物6Bの茎の切断面とを当接(接触)させる。その後、穂木用植物6Aの茎の切断面と台木用植物6Bの茎の切断面とを当接(接触)させた状態で、明所(弱光)で育苗する。つまり、養生を行う。このステップは接ぎ木苗の生産システム300におけ・BR>髣{生部307によって行われる。これにより、穂木用植物6Aの茎の切断面と台木用植物6Bの茎の切断面とが接合され、接ぎ木苗7が得られる。なお、穂木用植物6Aの茎の切断面と台木用植物6Bの茎の切断面とは、接着(圧着)等により接合してもよい。
その後、接ぎ木苗7を保持した状態の第1片部5A及び第2片部5Bを、第1保持部4A及び第2保持部4Bから取り出す。そして、接ぎ木苗7を第1片部5A及び第2片部5Bから取り出す。これにより、接ぎ木用部材5(第1片部5A、第2片部5B)及び接合用部材4(第1保持部4A、第2保持部4B)を再利用することができる。なお、上記接合作業及び上記取出作業は、手動で行ってもよいし、一部又は全部を機械的に自動(つまり半自動又は全自動)で行ってもよい。上記接合作業及び上記取出作業の各制御要素の動作タイミングは、電子制御ユニット(ECU)等により制御可能である。切断作業から接合作業までを自動的に行うことで、茎の切断面が乾燥する前に素早く植物を接合することができる。
次に、本実施形態の接ぎ木装置1の作用効果について説明する。
本実施形態の接ぎ木装置1によれば、板状の接ぎ木用部材5を用いて、切断装置3及び接合用部材4により、接ぎ木用植物6の接ぎ木作業を行う。そのため、接ぎ木用部材5の取り扱いが容易となる。また、板状の接ぎ木用部材5は、第1主面51に設けられた複数の植物保持部53を有する。そのため、接ぎ木用植物6の保持、さらには接ぎ木用植物6の切断及び接合が容易となる。
これにより、接ぎ木用部材5を用いた接ぎ木作業が簡便となり、接ぎ木作業の効率化及び精度向上を図ることができる。その結果、接ぎ木苗7の生産性向上、品質向上等を図ることができる。また、接ぎ木用植物6のサイズに合わせた接ぎ木用部材5のサイズ調整が容易であるため、例えば人の手で扱うことが困難な幼植物であっても、接ぎ木作業を簡便に行うことができる。
また、切断装置3は、接ぎ木用部材5を載置する載置面321が設けられた載置部32を有する。そのため、接ぎ木用部材5の位置決めが容易となり、接ぎ木用部材5を所定の位置に精度良く配置することができる。これにより、接ぎ木用部材5の植物保持部53に保持された接ぎ木用植物6の茎を容易かつ精度良く切断できる。
また、接合用部材4は、切断装置3により切断された接ぎ木用植物6の一部を保持した状態の接ぎ木用部材5の一部を保持する第1保持部4A及び第2保持部4Bを有し、かつ、第1保持部4A及び第2保持部4Bによって保持された接ぎ木用部材5の一部同士を接合することにより、接ぎ木用植物6の一部同士を接合するように構成されている。そのため、切断装置3により切断された接ぎ木用植物6の一部同士を容易かつ精度良く接合できる。
また、植物保持部53は、接ぎ木用部材5の第1主面51において、接ぎ木用部材5の厚さ方向の一方側に開口するように凹状に形成されている。そのため、凹状の植物保持部53への接ぎ木用植物6の保持、さらには凹状の植物保持部53に接ぎ木用植物6を保持した状態での接ぎ木用植物6の切断及び接合が容易となる。
また、接ぎ木用部材5は、第1主面51に植物保持部53に対して交差するように設けられた凹状の切断用凹部57を有する。切断装置3は、接ぎ木用植物6の茎を切断する切断刃部31を有する。切断刃部31は、接ぎ木用部材5の切断用凹部57内を移動することにより、接ぎ木用部材5の植物保持部53に保持された接ぎ木用植物6の茎を切断する。そのため、接ぎ木用部材5の植物保持部53に保持された接ぎ木用植物6の茎を切断刃部によって容易に精度良く切断できる。
また、接ぎ木装置1は、さらに、所定の位置に配置された接ぎ木用部材5の植物保持部53に接ぎ木用植物の種子60を配置する播種装置2を備えている。そのため、接ぎ木用部材5の植物保持部53に接ぎ木用植物の種子60を容易に精度良く配置できる。これにより、本実施形態のように、接ぎ木用部材5の植物保持部53内で接ぎ木用植物6の育苗を行う場合には、接ぎ木用部材5を用いた接ぎ木作業がより簡便となり、接ぎ木作業の効率化及び精度向上をより一層図ることができる。
また、播種装置2は、複数の種子60を収容可能な種子保管部221と、種子保管部221から1つの種子を取り出し可能な種子取出機構23と、種子取出機構により取り出した1つの種子60を接ぎ木用部材5の植物保持部53に排出する種子排出部と、を有する。そのため、接ぎ木用部材5の植物保持部53に接ぎ木用植物の種子60を配置する播種作業を容易かつ確実に行うことができる。
また、接ぎ木用部材5の植物保持部53は、種子60を配置する種子収容部54を有し、播種装置2は、所定の位置に配置された接ぎ木用部材5の植物保持部53の種子収容部54に種子60を配置するように構成されている。そのため、接ぎ木用部材5の植物保持部53に接ぎ木用植物の種子60をさらに容易に精度良く配置できる。
(その他の実施形態)
本開示は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)上記実施形態では、播種装置2の載置部26の載置面261に接ぎ木用部材5を載置する構成としたが、例えば、図16に示すように、播種装置2がベルトコンベアを備え、X軸方向に移動可能なベルト(載置部)27の表面(載置面)271に接ぎ木用部材5を載置する構成としてもよい。この場合には、接ぎ木用部材5に対する播種作業を連続的に行うことができ、播種作業の効率化をより一層図ることができる。
(2)上記実施形態では、播種装置2は、1つの種子ポインタ251を有したが、例えば、図16に示すように、播種装置2は、複数の種子ポインタ251を有してもよい。この場合には、接ぎ木用部材5の複数の植物保持部53に接ぎ木用植物の種子60を同時に配置することができ、播種作業の効率化をより一層図ることができる。
(3)上記実施形態では、切断装置3の載置部32の載置面321に接ぎ木用部材5を載置する構成としたが、例えば、図17に示すように、切断装置3がベルトコンベアを備え、X軸方向に移動可能なベルト(載置部)33の表面(載置面)331に接ぎ木用部材5を載置する構成としてもよい。この場合には、接ぎ木用部材5に保持された接ぎ木用植物6に対する切断作業を連続的に行うことができ、切断作業の効率化をより一層図ることができる。
(4)上記実施形態では、接ぎ木用部材5の位置を固定した状態で切断装置3の切断刃部31を移動させて切断作業を行ったが、例えば、図18に示すように、切断装置3の切断刃部31の位置を固定した状態で、接ぎ木用部材5を移動させて切断作業を行うようにしてもよい。具体的には、切断装置3は、切断刃部31と、接ぎ木用部材5を載置する載置面341を有する載置部34と、を有する。切断刃部31は、切断刃部31を支持する支持部(図示省略)によって所定の位置及び角度で固定可能に構成されている。つまり、切断刃部31は、水平方向に対し刃先が斜めになるように配置可能に構成されている。載置部34は、接ぎ木用部材5を保持した接合用部材4を所定の方向(X軸方向)に案内して位置決めするための一対のガイド部342を有する。載置部34は、1つのガイド部342のみを有してもよい。接ぎ木用部材5を保持した接合用部材4を一対のガイド部342間においてX軸方向に移動させることで、切断装置3の切断刃部31が接ぎ木用部材5の切断用凹部57内をX軸方向に通過する。これにより、接ぎ木用部材5の複数の植物保持部53に保持された複数の接ぎ木用植物6の茎を連続的に切断できる。また、切断刃部31の角度を自由に調整できるため、切断抵抗を抑制できる。なお、切断刃部31の水平方向に対する角度の下限としては、5°が好ましく、15°がより好ましい。一方、上記角度の上限としては、60°が好ましく、30°がより好ましい。
(5)上記実施形態では、接ぎ木装置1が播種装置2を備えているが、接ぎ木装置1が播種装置2を備えていない構成としてもよい。例えば、本実施形態のように、接ぎ木用部材5の植物保持部53内で接ぎ木用植物6の育苗を行わず、接ぎ木用部材5とは別の場所で育苗した接ぎ木用植物6を接ぎ木用部材5の植物保持部53に保持し、接ぎ木装置1により接ぎ木を行ってもよい。
(6)上記実施形態では、台木用植物6Bと穂木用植物6Aとを接ぎ木(2つの植物を接ぎ木)したが、例えば、台木用植物と穂木用植物との間に中間台木用植物を配置して、3つの植物を接ぎ木してもよい。また、中間台木用植物は、1つであってもよいし、複数であってもよい。すなわち、3つの植物を接ぎ木することもできるし、4つ以上の植物を接ぎ木することもできる。また、複数の植物を接ぎ木する場合、複数の植物とは、同種の植物であってもよいし、異なる種に属する植物であってもよいし、これらが混在していてもよい。また、異なる種に属する植物を接ぎ木したり、同種の植物でも齢が異なりサイズが異なる植物を接ぎ木したりする際には、植物(台木用植物、穂木用植物、中間台木用植物)ごとに植物保持部53(種子収容部54、茎収容部55、根収容部56)の形状、寸法等が異なる接ぎ木用部材5を用いるようにしてもよい。
(7)上記実施形態では、接ぎ木用部材5に切断用凹部57を設けたが、切断用凹部57を設けない構成としてもよい。また、切断用凹部57の代わりに、切断用目印を設けてもよい。
(8)上記実施形態では、切断装置3の切断刃部31により接ぎ木用部材5の植物保持部53に保持された接ぎ木用植物6の茎のみを切断したが、例えば、接ぎ木用部材5の植物保持部53に保持された接ぎ木用植物6の茎を接ぎ木用部材5ごと切断してもよい。この場合、本実施形態のように接ぎ木用部材5を複数の部分(第1片部5A、第2片部5B)に分割可能な構成ではなく、接ぎ木用部材5全体を一体的に形成してもよい。
(9)上記実施形態では、切断装置3の切断刃部31により接ぎ木用植物6の茎を軸方向に略直交する方向に切断したが、接ぎ木用植物6の茎を軸方向に対して斜めの方向に切断してもよい。この場合には、切断面の面積が広くなることにより、接ぎ木用植物6の茎の切断面同士の接合面積を大きくすることができる。また、接ぎ木用植物6の茎の切断面が平面ではなく、凹凸面等であってもよい。この場合には、接ぎ木用植物6の茎の切断面同士を接合した後の位置ずれ等を抑制できる。
(10)上記実施形態では、接ぎ木用部材5の植物保持部53に保持された接ぎ木用植物6の茎の切断を切断装置3の切断刃部31により行ったが、切断方法としては、刃を用いた切断方法以外にも、レーザを用いた切断方法、水圧、空気圧等を用いた切断方法、紐等の他の切断部材を用いた切断方法等を用いることができる。また、刃を用いた切断方法であっても、例えば円盤状の刃を回転させて切断する方法を用いてもよい。
(11)上記実施形態では、接ぎ木用部材5の植物保持部53が種子収容部54、茎収容部55及び根収容部56を有する構成としたが、植物保持部53の構成は、接ぎ木用植物6を保持することができれば、これに限定されるものではない。例えば、図19に示すように、植物保持部53内に接ぎ木用植物6の茎の伸長を案内して支持するブロック状の支持部59を設けてもよい。また、接ぎ木用植物6を植物保持部53内で最初から最後まで明所で育苗できるように、例えば、植物保持部53は、茎収容部55等に子葉が展開できるようなスペースを有してもよい。また、植物保持部53は、根収容部56等に植物育成培地を収容するスペースを有してもよい。
(12)上記実施形態では、接ぎ木用部材5の植物保持部53が凹状に形成されているが、植物保持部の形態は、接ぎ木用植物を保持することができれば、これに限定されるものではない。植物保持部は、例えば、接ぎ木用部材の厚さ方向の一方側の主面に接ぎ木用植物を係止して保持するピン等の係止部であってもよいし、接ぎ木用部材の厚さ方向の一方側の主面に接ぎ木用植物を接着して保持する接着剤等の接着部であってもよいし、接ぎ木用部材の厚さ方向の一方側の主面において挟持して保持するピラー等の凸部であってもよい。
(13)上記実施形態では、接ぎ木用部材5をシリコンゴム等の弾性変形可能な樹脂材料により構成したが、例えば、ほぼ変形しない樹脂材料により構成してもよいし、他の材料により構成してもよい。また、接ぎ木用部材をポリ乳酸等の加水分解性の樹脂材料等により構成することにより、接ぎ木用部材を用いて生産した接ぎ木苗を接ぎ木用部材から取り出すことなく、接ぎ木用部材ごと畑に定植できるようにしてもよい。さらに、接ぎ木用部材を構成する樹脂材料等に栄養分を加えておくことにより、畑に定植後の接ぎ木苗の成長が促進されるようにしてもよい。
(14)上記実施形態では、暗所にて接ぎ木用植物の種子を発芽させ、その後、植物保持部を明所に移動させて育苗を行っているが、必ずしも暗所で種子を発芽させる必要はない。
(15)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。

Claims (16)

  1. 接ぎ木用植物を保持する凹状に形成された少なくとも1つの植物保持部が設けられた接ぎ木用部材を備える接ぎ木装置であって、
    前記接ぎ木用部材の前記少なくとも1つの植物保持部に保持された前記接ぎ木用植物の茎を切断するよう構成された切断部と、
    前記切断部により切断された前記接ぎ木用植物の一部を前記少なくとも1つの植物保持部で保持した状態において、前記接ぎ木用部材の少なくとも一部同士を接合することにより、前記接ぎ木用植物の一部同士を接合するよう構成された接合部と、を備え
    前記接ぎ木用部材は、第1片部と、第1片部と連結及び分割可能な第2片部とを有し、
    前記切断部は、前記接ぎ木用植物を前記第1片部に保持された部位と前記第2片部に保持された部位とに切断し、
    前記接合部は、前記第1片部と前記第2片部とを接合することで、前記接ぎ木用植物の前記第1片部に保持された部位と前記接ぎ木用植物の前記第2片部に保持された部位とを接合する、接ぎ木装置。
  2. 前記切断部は、前記接ぎ木用部材を載置するよう構成された載置面を有する載置部を有する、請求項1に記載の接ぎ木装置。
  3. 前記接合部は、前記切断部により切断された前記接ぎ木用植物の一部を前記少なくとも1つの植物保持部で保持した状態において、前記接ぎ木用部材の少なくとも一部を保持する接合用保持部を有し、かつ、前記接合用保持部によって保持された前記接ぎ木用部材の少なくとも一部同士を接合することにより、前記接ぎ木用植物の一部同士を接合するように構成されている、請求項1又は2に記載の接ぎ木装置。
  4. 前記接ぎ木用部材は板状であり、
    前記少なくとも1つの植物保持部は、前記接ぎ木用部材の前記厚さ方向の一方側の前記主面において、前記厚さ方向の一方側に開口するように凹状に形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の接ぎ木装置。
  5. 前記接ぎ木用部材は、前記一方側の主面に前記少なくとも1つの植物保持部に対して交差するように設けられた凹状の切断用凹部を有し、前記切断部は、前記接ぎ木用植物の茎を切断するよう構成された切断刃部を有し、前記切断刃部は、前記接ぎ木用部材の前記切断用凹部内を相対移動することにより、前記接ぎ木用部材の前記少なくとも1つの植物保持部に保持された前記接ぎ木用植物の茎を切断するように構成されている、請求項4に記載の接ぎ木装置。
  6. 前記接ぎ木装置は、さらに、前記接ぎ木用部材の前記少なくとも1つの植物保持部に前記接ぎ木用植物の少なくとも1つの種子を配置するよう構成された播種部を備えている、請求項4又は5に記載の接ぎ木装置。
  7. 前記播種部は、複数の前記種子を収容可能に構成された種子保管部と、前記種子保管部から少なくとも1つの前記種子を取り出し可能に構成された種子取出部と、前記種子取出部により取り出した前記少なくとも1つの種子を前記接ぎ木用部材の前記少なくとも1つの植物保持部に排出するよう構成された種子排出部と、を有する、請求項6に記載の接ぎ木装置。
  8. 前記接ぎ木用部材の前記少なくとも1つの植物保持部は、前記少なくとも1つの種子を配置するよう構成された種子収容部を有し、前記播種部は、前記接ぎ木用部材の前記少なくとも1つの植物保持部の前記種子収容部に前記少なくとも1つの種子を配置するように構成されている、請求項6又は7に記載の接ぎ木装置。
  9. 接ぎ木用植物を保持する凹状に形成された少なくとも1つの植物保持部が設けられた接ぎ木用部材を備える播種装置であって、
    前記接ぎ木用部材の前記少なくとも1つの植物保持部に前記接ぎ木用植物の少なくとも1つの種子を配置するよう構成された播種部を備え、
    前記少なくとも1つの植物保持部は、前記少なくとも1つの種子を配置するよう構成された種子収容部と、前記種子収容部に配置された種子から成長した茎が伸長する茎収容部とを有し、
    前記播種部は、前記種子収容部に前記少なくとも1つの種子を配置する、播種装置。
  10. 前記播種部は、複数の前記種子を収容可能に構成された種子保管部と、前記種子保管部から少なくとも1つの前記種子を取り出し可能に構成された種子取出部と、前記種子取出部により取り出した前記少なくとも1つの種子を前記接ぎ木用部材の前記少なくとも1つの植物保持部に排出するよう構成された種子排出部と、を有する、請求項9に記載の播種装置。
  11. 接ぎ木用植物を保持する凹状に形成された少なくとも1つの植物保持部が設けられた接ぎ木用部材を用いた接ぎ木苗の生産方法であって、
    前記接ぎ木用部材の前記少なくとも1つの植物保持部の種子収容部に前記接ぎ木用植物の種子を配置する工程と、
    前記種子を発芽させる工程と、
    前記種子の発芽後、前記種子から成長した茎を前記少なくとも1つの植物保持部の茎収容部で伸長させることで前記接ぎ木用植物を育苗する工程と、
    前記接ぎ木用植物の育苗後、前記少なくとも1つの植物保持部に保持した状態で前記接ぎ木用植物の茎を、前記少なくとも1つの植物保持部の第1片部に保持された部位と、前記第1片部と連結及び分割可能な第2片部に保持された部位とに切断する工程と、
    前記接ぎ木用植物の切断部分で前記接ぎ木用部材を前記第1片部と前記第2片部とに分離する工程と、
    前記第1片部と前記第2片部とを接合することで、切断された前記接ぎ木用植物同士を接合する工程と、
    を備える接ぎ木苗の生産方法。
  12. 前記種子を配置する工程、前記茎を切断する工程、前記接ぎ木用部材を分離する工程、及び前記接ぎ木用植物同士を接合する工程のうち少なくとも1つの工程は、自動的に行われる、請求項11に記載の接ぎ木苗の生産方法。
  13. 接合した前記接ぎ木用部材の前記少なくとも1つの植物保持部において、接合された前記接ぎ木用植物を養生する工程をさらに備える、請求項11又は請求項12に記載の接ぎ木苗の生産方法。
  14. 接ぎ木用植物を保持する凹状に形成された少なくとも1つの植物保持部が設けられた接ぎ木用部材を用いた接ぎ木苗の生産システムであって、
    前記接ぎ木用部材の前記少なくとも1つの植物保持部の種子収容部に前記接ぎ木用植物の種子を配置する播種部と、
    前記種子を発芽させる発芽部と、
    前記種子の発芽後、前記種子から成長した茎を前記少なくとも1つの植物保持部の茎収容部で伸長させることで前記接ぎ木用植物を育苗する育苗部と、
    前記接ぎ木用植物の育苗後、前記少なくとも1つの植物保持部に保持した状態で前記接ぎ木用植物の茎を、前記少なくとも1つの植物保持部の第1片部に保持された部位と、前記第1片部と連結及び分割可能な第2片部に保持された部位とに切断する切断部と、
    前記接ぎ木用植物の切断部分で前記接ぎ木用部材を前記第1片部と前記第2片部とに分離する分離部と、
    前記第1片部と前記第2片部とを接合することで、切断された前記接ぎ木用植物同士を接合する接合部と、
    を備える接ぎ木苗の生産システム。
  15. 前記播種部、前記切断部、前記分離部、及び前記接合部のうち少なくとも1つは、自動的に作動する、請求項14に記載の接ぎ木苗の生産システム。
  16. 接合した前記接ぎ木用部材の前記少なくとも1つの植物保持部において、接合された前記接ぎ木用植物を養生する養生部をさらに備える、請求項14又は請求項15に記載の接ぎ木苗の生産システム。
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