JPH0837970A - 栄養繁殖性植物の幼苗の量産方法 - Google Patents

栄養繁殖性植物の幼苗の量産方法

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JPH0837970A
JPH0837970A JP17715194A JP17715194A JPH0837970A JP H0837970 A JPH0837970 A JP H0837970A JP 17715194 A JP17715194 A JP 17715194A JP 17715194 A JP17715194 A JP 17715194A JP H0837970 A JPH0837970 A JP H0837970A
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JP
Japan
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culture bag
liquid
liquid medium
culture
floor surface
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Application number
JP17715194A
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English (en)
Inventor
Osamu Yamamoto
修 山本
Jiro Kanamori
二郎 金森
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Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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Publication date
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 培養袋10に対する通気によって該培養袋1
0を膨らませた状態に保ち、かつ、少なくとも多芽体も
しくはその分割小片が発根するまでは、それに液体培地
20を常に接触させるべく、培養袋10の下面とそれが
載せられている載置部1との間にスペーサ35を挿入す
ることにより、液体培地20の液面高さを調整し、液体
培地20の液面と苗床30の床面31とが略一致するよ
うなす。 【効果】 葉身の肥大化等の異常を伴うことなく、ま
た、人手による移植作業などの手間のかかる面倒な作業
を要することなく、草丈等の揃った良質の苗を比較的簡
単な操作でかつ安価に大量に生産できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イチゴ等の栄養繁殖性
植物の幼苗を量産する方法及び装置に係り、より詳細に
は、茎頂培養等の組織培養により得られた同じ形質のク
ローン植物の幼苗を培養袋を用いて量産する方法及び装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に培養容器としてはガラス製、プラ
スチック製、金属製のものが使用されているが、いずれ
も形状が定まっているので、培養制御は培地量を変えた
り、培養容器を変更することにより行われている。最
近、従来のガラス製やプラスチック製の三角フラスコ、
コニカルビーカーや培養ポットの代用品としてフィルム
製の培養バッグも市販されており、培養実験用や小スケ
ール単位での種苗生産用に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、植物組織培
養による種苗の大量生産用には容積が1〜50リットル
程度の種々のジャーファーメンターが開発されている
が、耐熱性樹脂からなる培養袋を用いて液体培地で幼苗
を大量培養する方法は見当たらない。一方、種苗の大量
培養法についても定型のジャーファーメンターなどの培
養槽を用いて培地成分、通気量、温度、照度などを制御
して種苗を生産する方法は公知であるが、この方法では
種苗が生育して苗化してくると培養苗は培地の液面に浮
上して密集状態になり、草丈等の均一な苗が得られない
ばかりか幼苗全体が培地中に浸漬してしまったものは葉
身が肥大化して正常な苗にならないという問題が生じ
る。
【0004】なお、イチゴ苗の組織培養による量産方法
については、メリクロン法や苗条原基誘導法等が公知で
あって広く活用されているが、これらの方法は成長点を
出発材料としてメリクロンや苗条を増殖させ、その後苗
化工程に移し、発根を誘導して幼苗を作成する段階から
なるが、特に苗化工程では固形の発根培地に移植せねば
ならないが、この移植作業は人手に頼ることになり、煩
雑で手間がかかり面倒なものであった。
【0005】本発明は、上述した如くの問題を解消すべ
くなされたもので、葉身の肥大化等の異常を伴うことな
く、また、人手による移植作業などの手間のかかる面倒
な作業を要することなく、草丈等の揃った良質の苗を比
較的簡単な操作でかつ安価に大量に生産できる栄養繁殖
性植物の幼苗の量産方法及び装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る栄養繁殖性植物の幼苗の量産方法の一
つは、基本的には、栄養繁殖性植物の生長点を増殖培養
して得られた多芽体もしくはその分割小片を、形状を自
由に変化させることができかつ液体培地が注入されてい
る培養袋内に配された苗床の床面上に載置し、かつ前記
培養袋を密封した状態で連続通気培養行うことにより幼
苗を量産するのであるが、その際、前記培養袋に対する
通気によって該培養袋を膨らませて略一定の容積に保ち
ながら、少なくとも前記多芽体もしくはその分割小片が
発根するまでは、前記液体培地を常に前記多芽体もしく
はその分割小片に接触させるべく前記液体培地の液面と
前記苗床の床面とが略一致するように前記液体培地の液
面高さを調整しながら培養を行うことを特徴としている
(請求項1記載)。
【0007】上記方法においては、培養の準備段階とし
て、栄養繁殖性植物の生長点を増殖培養して得られた多
芽体もしくはその分割小片を、通根性を有する平板状の
床面を持つ苗床の前記床面上に所定の密度をもって播く
工程、形状を自由に変化させることができるとともに前
記苗床を挿通し得る開口部を持つ培養袋を用意し、この
培養袋内に、前記苗床のみ又は前記多芽体もしくはその
分割小片が載置されている苗床を配置する工程、前記培
養袋に所定量の液体培地を注入する工程、及び前記培養
袋の前記開口部を封止する工程、を適宜の順番で行うよ
うにされる。
【0008】上記方法において、液体培地の液面を苗床
の床面とを略一致させるように培地の液面高さを調整す
る方法としては、(1)苗床の高さ位置を変えずに、培養
袋の下面とそれが載せられている載置部との間にスペー
サを挿入して液体培地の液面高さを調整する方法(請求
項3記載)、あるいは、(2)苗床の高さ位置を変えず
に、培養袋の一部分の高さ位置を変えて液体培地の液面
高さ位置を調整する方法、(3)前記(1)及び(2)の併用、
が挙げられる。
【0009】上記(1)〜(3)の液面高さ調整方法では、培
養袋の下面の一端部又は両端部付近をそれが載せられて
いる載置部に固定することが望ましい。また、上記(1)
の液面高さ調整方法で用いるスペーサは、厚みのあるも
のならどのようなものでよく、好ましい例としては、
例えば脚付きの苗床の下側に挿入できる程度の幅を持っ
た同一寸法形状の薄板を適宜の枚数作製しておき、培養
袋内の液体培地の量の減少に応じて上記薄板を積み重ね
て培養袋の下面とそれが載せられている載置部との間に
差し込むようになすこと、あるいは、スペーサとして
空気又は水等の流体により膨らますことのできる袋状物
を用意し、これを培養袋の下面とそれが載せられている
載置部との間に挿入して、培養袋内の液体培地の量の減
少に応じてその袋状物内に流体を注入して膨らませるよ
うになすこと等が挙げられる。
【0010】本発明の幼苗の量産方法の他の一つは、基
本的には前記した方法と同じであるが、苗床として、そ
の床面上に所定の密度をもって載置された前記多芽体も
しくはその分割小片に前記液体培地が接触するように前
記床面を前記液体培地の液面に略一致させながら浮いて
いるようにされた浮き床を用い、前記培養袋に対する通
気によって該培養袋を膨らませて略一定の容積に保ちな
がら、前記浮き床を前記培養袋内の液体培地に浮かせて
培養を行うことを特徴としている。
【0011】一方、本発明に係る幼苗の量産装置の一つ
は、請求項1記載の方法を実施するためのもので.通根
性を有する平板状の床面及び該床面を所定の高さ位置に
保つ脚部を持つ苗床と、形状を自由に変化させることが
でき、かつその内部に前記苗床が配置されるとともに液
体培地が注入された培養袋と、この培養袋に対して空気
の給排を行う通気手段と、前記液体培地の液面高さを変
化させる液面高さ調整手段と、を具備して構成され、液
面高さ調整手段としては、培養袋の下面とそれが載せら
れている載置部との間に挿入されるスペーサ等が用いら
れる。
【0012】また、本発明に係る幼苗の量産装置の他の
一つは、請求項2記載の方法を実施するためのもので、
通根性を有する平板状の床面を持ち、該床面上に所定の
密度をもって載置された多芽体もしくはその分割小片に
液体培地が接触するように前記床面を前記液体培地の液
面に略一致させながら浮いているようにされた浮き床か
らなる苗床と、形状を自由に変化させることができ、か
つその内部に前記苗床が配置されるとともに液体培地が
注入された培養袋と、この培養袋に対して空気の給排を
行う通気手段と、を具備して構成される。
【0013】ここで、本発明における培養対象の栄養繁
殖性植物としては、イチゴ類、バナナ類、ラン類等が挙
げられるが、これらに限定されることなく他の栄養繁殖
性植物を用いることもできる。また、培養袋は、滅菌処
理のために110〜121℃で30分間加熱することに
よっても溶融しないポリエステル、ポリプロピレン、ナ
イロン、ポリエチレンテレフタレート、高圧法ポリエチ
レン、ポリカーボネート、3フッ化エチレン、4フッ化
エチレン、又は、4フッ化エチレン−6プロピレン共重
合体等の耐熱性樹脂からなる、厚みが30〜500μm
のフィルムあるいはシートを袋加工したものを使用する
ことができる。また、培養袋はその上面から内部の苗に
光エネルギーを与えられるように透明にすることが望ま
しい。
【0014】培養袋の構造は、形状を自由に変化させう
るものであれば、特に限定されず、安価に入手できる容
量が10〜70L程度の矩形の平袋を使用できる。な
お、培養袋の大きさは特に制限はなく、培地量及び用い
る多芽体の量に応じて任意に選定することができる。ま
た、本発明で使用される培養袋は、その中に苗床を入れ
る必要があることから、少なくとも一か所に、前記苗床
を挿通し得る開口部が残されていることが要求される。
前記開口部は例えば平袋であればそれを立てたときに底
部又は上部となる部分を袋作製時に熱溶着(ヒートシー
ル)しないでおくことにより形成される。なお、前記開
口部は苗床を挿入した後において、培養袋に対する空気
の給排を行う通気手段を構成する給気管、排気管の取着
場所としても使用できる。
【0015】一方,本発明で使用される苗床の床面は、
通根性(根を通し得る性質)を有する、ステンレス製の
金網等の網状体、発泡ウレタン等からなる樹脂発泡体、
スポンジ状物、織物等を用いることができ、それらを枠
部材等で形状が平板状となるように保持すればよい。ま
た、苗床として用いられる浮き床としては、木材や樹脂
発泡体あるいは中空部材等の軽量(比重の小さい)部材
で構成された枠型の浮体部に前記したステンレス製の金
網等の網状体、発泡ウレタン等からなる樹脂発泡体、ス
ポンジ状物、織物等を張設したもの等を用いることがで
きる。
【0016】本発明に用いる多芽体は、栄養繁殖性植物
の生長点を増殖培養することにより得られる。ここで生
長点としては、塊茎、腋芽、根端等の生長点を用いるこ
とができる。
【0017】
【作用】上述の如くの構成のもとでは、培養時に培地水
分が連続通気のために蒸発して外部に排出されるので、
培養袋内の液体培地の量が時間の経過に従って漸減す
る。ここで、何の対策もない場合には、通常、苗床の床
面の高さ位置は不変(固定床)であるので、当初は培地
液面と苗床の床面が略一致していても、経過時間に応じ
て液体培地の液面が下がって苗床の床面から培地の液面
が離れてしまい、床面上に載置されている多芽体もしく
はその分割小片に培地が届かなくなるので発根、苗化を
促せなくなる。
【0018】それに対し、苗床として固定床を用いた本
発明の方法(請求項1記載)では、スペーサを培養袋と
載置面との間に挿入する、培養袋の一部分の高さ位置を
変える、等の手法により、少なくとも多芽体もしくはそ
の分割小片が発根するまでは、液体培地を常に前記多芽
体もしくはその分割小片に接触させるべく前記液体培地
の液面と前記苗床の床面とが略一致するように前記液体
培地の液面高さを調整しながら、言い換えれば、液体培
地の液面と多芽体もしくはその分割小片が載せられてい
る苗床の床面とを略等しい高さ位置に維持しながら培養
を行うようにされる。
【0019】この場合、多芽体もしくはその分割小片が
発根して伸長すれば、液面が苗床の床面に接していなく
ても根が培地中に浸漬している限り苗化は進行するの
で、必ずしも培地液面を苗床の床面に接するように調整
しなくてもよいが、苗床の床面から培地の液面が離れる
と根からの養分の吸収効率が低下するので、その吸収効
率を高く維持するためにも培養期間の全てにわたって常
時液面と苗床の床面とが略一致するように培地の液面高
さを調整することが望ましい。
【0020】また、苗床として浮き床を用いた本発明の
方法(請求項2記載)では、培養時に培地水分が連続通
気のために蒸発して外部に排出されて液体培地の液面が
下がっても、それに追従して多芽体もしくはその分割小
片が載せられている床面も下がるので、培養期間中は常
に液面と苗床の床面とが略一致するように自動調整され
る。
【0021】このようにされることにより、苗は苗床に
密集状態になることなく、また、幼苗全体が液体培地中
に浸漬されることもなく、苗床の床面上に所定の密度を
持って並列的に並べられて培養され、しかも、養分の他
に植物生理学的にも重要な要素である光エネルギーも培
養袋の上面から均一に与えることができるので、葉身の
肥大化等の異常を伴うことなく、また、人手による移植
作業などの手間のかかる面倒な作業を要することなく、
草丈等の揃った良質の苗を、スペーサの挿入等の極めて
簡単な操作を行うだけで容易にかつ安価に得ることが可
能となる。
【0022】そして、苗化培養によって成長した幼苗は
培養袋を開封することにより苗床ごと取り出すことがで
きるので、幼苗を傷つけてしまうことなく安全に効率良
く生産でき、また、培養袋等は再使用も可能であるので
経済的にも有利である。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。図1は本発明に係る栄養繁殖性植物の幼苗の
量産方法の一実施例における培養工程をその実施に供さ
れた装置の主要部と共に示している。図示例で使用され
ている培養袋10は、厚みが30〜500μmのポリプ
ロピレン、ポリエステルフィルム等の耐熱性樹脂のフィ
ルム又はシートを熱溶着(ヒートシール)加工して作製
されたもので、それをを膨らまして下面側から見た状態
が図7(A)に示されている。この培養袋10は、膨ら
んでいる状態の平面サイズが横幅が約30cm、縦長が
約40cmで容量が約20リットルとなるように、底部
10aが一稜で熱溶着されており、上部に形成されてい
る開口部には金属製、ガラス製、もしくは合成樹脂製の
筒体12が挿着され、この筒体12に培養袋10の上部
開口縁部がバンド14により気密的に封着されていて、
筒体12と培養袋10の上部開口縁部との間からは内部
の空気が漏れ出ないようにされている。
【0024】そして、本実施例においては、図1を参照
すればよくわかるように、筒体12には培養袋10に対
する空気の給排を行う通気手段を構成する端部がL字形
の給気管16及び排気管17が挿着された、弾力性を有
するゴムあるいはシリコン等からなる栓部材15が圧入
されている。前記給気管16には除菌フィルタ26が、
また排気管17にはガラス繊維を注入したカラム27が
介装されている。除菌フィルタ26は、培養袋10内へ
の細菌類の侵入を防止する働きをもつことはいうまでも
ないが、後述するように前記カラム27と協働して空気
の供給圧と排気圧の調節することにも関与する。給気管
16の培養袋10側の末端にはシリコンあるいはゴム等
からなるフレシキブルチューブ18が接続されている。
【0025】フレシキブルチューブ18は、培養袋10
の底部中央まで伸びており、その末端には散気部材19
が連結されている。給気管16の始端側には、図示され
ていないがポンプ等からなる公知の圧空供給装置が接続
されており、圧空供給装置より供給される加圧空気は、
給気管16、フレシキブルチューブ18を通って散気部
材19より培地20中に放出される。圧空供給装置から
連続して供給される圧縮空気により、培養袋10は常に
膨らんだ状態にされるが、圧縮空気の供給圧と排気圧の
差が大きいと培養袋10は破損してしまう可能性があ
る。そこで、給気管16の除菌フィルタ26と排気管1
7のカラム27により給気圧と排気圧の差が小さくなる
ように調製されている。
【0026】また、前記筒体12は連結具25により支
持台1に立設固定された支柱2に連結保持されている。
すなわち、連結具25は筒体12に外嵌固定されたリン
グ21、支柱に外挿されたスリーブ状のスライダ22、
リング21とスライダ22とを連結するロッド23、及
びスライダ22を支柱の任意に高さ位置にて係止保持す
るための蝶ねじ24からなっており、蝶ねじ24を緩め
てスライダ22を上下に移動させることにより筒体12
の高さ位置、すなわち、培養袋10の一端部(上端部)
の高さ位置が変えられ、それによって、培養袋10内の
液体培地20の液面の高さが調整されるようになってい
る。
【0027】一方、図7(A)に加えて図1を参照すれ
ばよくわかるように、前記培養袋10の下面の両端部付
近には培養袋10と同じ材料からなる一対の細長係止シ
ート11,11が培養袋10の下面を幅方向に横切るよ
うに配置されてそれと培養袋10の下面との間に固定棒
5が挿入できるように両端部のみが熱溶着されて取り付
けられている。従って、図1に示される如くに、前記細
長係止シート11,11に固定棒5,5を挿入してこの
固定棒5,5の両端部を支持台1に4箇所設けられた一
対の対向挟持片6,6間に挿入すれば、培養袋10の下
面両端部付近が固定され、それによって培養袋10内に
液体培地20を注入した際の培養袋10が拡がりが抑え
られ、それが偏平になるのが防止される。
【0028】上記した如くの培養袋10に挿入される苗
床30は、図3(A)に詳細に示される如くに、横幅が
約25cm、縦長が約34cmで、その床面31が通根
性(根を通し得る性質)を有するステンレス製の金網か
らなる平板状の網状体で構成された薄皿状をしており、
底面の4隅近傍に高さが約2〜3cmの脚32が下向に
突設されている。
【0029】また、上記培養袋10の下面とそれが載置
されている支持台1の載置面との間には、図1において
一点鎖線で、また図2において実線で示されているよう
に板状スペーサ35が挿入される(後で詳細に説明)。
次に、上述した如くの装置を用いて行われる本発明に係
る栄養繁殖性植物の幼苗の量産方法の一実施例を説明す
る。
【0030】本例では、栄養繁殖性植物としてイチゴが
用いられる。すなわち、イチゴの親株からランナーを採
取して滅菌処理した後、茎頂部を摘出し、これを植物成
長ホルモンとしてナフタレン酢酸、インドール酪酸、ベ
ンジルアデニン、カイネチンなどを0.1〜5.0μM
/lおよび蔗糖を1〜4%含むpH5.8のムラシゲ・
スクーグ培地、ガンボルグ培地、ホワイト培地またはニ
ッチェ・ニッチェ培地などの基本培地あるいはこれらの
基本培地を改変した培地組成からなる寒天培地または液
体培地に移植して、温度を18〜30℃に制御し、分裂
増殖させる。通常、培養開始日より20〜30日後に多
芽体が形成される。
【0031】さらに、この初代培養で得られた多芽体も
しくはその分割小片を上述した培地と同じ培地組成また
は増殖に適した液体培地に移植し、温度を18〜30℃
に制御して、三角フラスコの場合は振とう培養、ジャー
ファーメンターの場合は連続的通気条件下で前培養を行
う。この前培養で得られた多芽体もしくはその分割小片
を次のようにして、前述した培養袋10内で培養する。
【0032】すなわち、未だ底部10a(の一稜)の開
口部が熱溶着されていない状態の前記培養袋10内に、
底部10aの開口部側から前記苗床30を挿入して配置
する。次いで、上記のようにして得られた多芽体の分割
小片Sを前記苗床30の床面31上に所定の密度をもっ
て載置する。この際の多芽体(分割小片)数は、それが
幼苗になった時に正常に生育するに必要な培養面積を算
出し、培養袋10の容積、培地20の量、苗床30の床
面31の平面積等に応じて予め設定されており、ここで
は、湿潤状態で100グラム分計量されて床面31に分
散させるように配して移植される。なお、上記とは逆
に、苗床30を培養袋10に挿入する前に、苗床30の
床面31に多芽体もしくはその分割小片を播いておい
て、この多芽体もしくはその分割小片が載せられている
苗床30を培養袋10に挿入してもよいことは勿論であ
る。
【0033】続いて、前記培養袋10に、例えばベンジ
ルアデニン5.0μM/lおよび蔗糖を4%含むpH
5.8のムラシゲ・スクーグ液体培地20を注入して、
培養袋10の底部10aの開口部を熱溶着により封止す
る。この場合、液体培地20の量は、前記培養袋10の
底部10aの開口部が熱溶着等により封止されて前述し
た如くに一定の容積に膨らまされ(図1の状態)、かつ
その一端部が連結具25を介して支柱2に支持されてい
る状態において、液体培地20の液面20aが苗床30
の床面(上面)31上の多芽体の分割小片に接触する程
度の高さ、言い換えれば、液体培地20の液面20aと
苗床30の床面31とが略等しい高さとなるように設定
され、ここでは約3リットルとされている。
【0034】上述の如くにして準備段階が終了すると、
次に、培養袋10内に圧空供給装置からの加圧空気を給
気管16、フレキシブルチューブ18、及び散気部材1
9を通じて培地20中に連続的に放出する。それによ
り、培養袋10は膨らんだ状態にされるとともに、供給
された圧縮空気に対応する量の空気が排気管17を通じ
て外部に排出され、略一定の内圧で略一定の容積に保た
れる。このようにして、培養袋10に対する空気の給排
(通気)が行われると、培地水分が連続通気のために蒸
発して外部に排出されるので、培養袋10内の液体培地
20の量が時間の経過に従って漸減する。ここで、何の
対策もない場合には、苗床30の床面31の高さ位置は
不変であるので、当初は培地20の液面20aと苗床3
0の床面31が略等しい高さであってそれらが接してい
ても、経過時間に応じて液体培地20の液面20aが下
がって苗床30の床面31から培地の液面20aが離れ
てしまい、床面31に播かれている多芽体の分割小片S
に培地が届かなくなるので発根、苗化を促せなくなる。
【0035】そこで、本実施例では、苗床30の床面3
1上の多芽体の分割小片Sが発根するまでに液体培地2
0の液面20aが図1の位置から下がった場合には、図
1において一点鎖線で示される如くに、板状のスペーサ
35を培養袋10と支持台1の載置面との間に挿入す
る。これにより、培養袋10は柔軟性を有しているの
で、スペーサ35の挿入により培養袋10の形状が変化
(底上げ)し、培地20の液面20aが上昇せしめられ
る。これによって、液体培地20の液面20aと苗床3
0の床面31とが略一致するように、言い換えれば、液
体培地20の液面20と多芽体の分割小片Sが載せられ
ている苗床30の床面31とを略等しい高さに維持で
き、床面31上の多芽体の分割小片Sに液体培地20を
常に接触させ得、その発根を促すことができる。
【0036】ここで、多芽体の分割小片Sが発根して伸
長すれば、液面20aが苗床30の床面31に接してい
なくても根が培地中に浸漬している限り苗化は進行する
が、根からの養分の吸収効率が低下するので、培養中は
常時液面20aが苗床の床面の近傍に位置するようにス
ペーサ35でその液面高さ等を調整する。すなわち、図
2に示される如くに、培地20液面の低下に応じて、ス
ペーサ35を先に挿入されているスペーサ35上へ追加
積層する。それにより、培養期間の全てにわたって、液
体培地20の液面20aが常に前記苗床30の床面31
に接するように培地20の液面高さが調整され、液体培
地20の液面20aと多芽体の分割小片Sが載せられて
いる苗床30の床面31とを略等しい高さに維持でき、
この状態が保たれながら発根が促され、さらに、芽と根
が伸長せしめられて苗化培養が行われる。
【0037】この場合、苗S’は苗床30に密集状態に
なることなく所定の密度を持って並列的に並べられて培
養され、しかも、養分の他に植物生理学的にも重要な要
素である光エネルギーも培養袋10の上面から均一に与
えることができるので、前記液面の高さの調整と相まっ
て、葉身の肥大化等の異常を伴うことなく、また、人手
による移植作業などの手間のかかる面倒な作業を要する
ことなく、草丈等の揃った良質の苗が、スペーサ35の
挿入という簡単な操作を行うだけで容易にかつ安価に得
ることが可能となる。
【0038】このようにして培養を行ったもとで、前記
したように苗床30の床面31上の多芽体の分割小片が
発根し、根長が約2cm以上、茎葉部が2cm以上にな
った時点で、苗床30を培養袋10の底部10a等を切
り開く等して取り出し、次いで幼苗を苗床30から取り
外して水洗した後、砂とピートモスを3対1に調合した
順化用土壌で育苗し、さらに、順化開始後40日目で苗
の生育状態を測定した。その結果を表1に比較例と共に
示した。
【0039】〔比較例〕比較例として、直径約25c
m、高さ40cmのガラス製の丸底型ジャーファーメン
ターを用いて実施例と同様に、同一組成の培地を3リッ
トル、多芽体の分割小片を100グラムを前記ジャーフ
ァーメンターに移して連続的に通気して苗化培養を行っ
た。苗化率は生産された全苗数に対する茎葉部2cm以
上、根長が2cmでかつ葉身が肥大化していない正常な
苗の本数の割合で示した。これらの正常な苗を順化用土
壌で40日間育苗した苗の生育状態を活着率で示した。
【0040】
【表1】
【0041】なお、上述した実施例においては、スペー
サとして板状のもの(35)を使用したが、それに代え
て、図4に示される如くに、スペーサとして、空気又は
水等の流体により膨らますことのできる袋状のスペーサ
37を用意し、これを培養袋10の下面とそれが載せら
れている支持台1の載置面との間に挿入して、培養袋1
0内の液体培地20の量の減少に応じてその袋状のスペ
ーサ37内に流体を注入して膨らませるようにしてもよ
い。このような袋状のスペーサ37を用いることによ
り、培地液面高さを一層容易にしかも微妙に調整するこ
とができる。
【0042】また、上述した実施例においては、培養袋
として底部が一稜の、膨らんだ状態が比較的偏平状のも
の(10)を使用したが、それに限られることはなく、
例えば、図7(B)に示される如くに、底部50aが四
稜の、膨らんだ状態が角柱状の培養袋50等、種々の形
状、構造のものを使用できる。なお、図7(B)におい
て符号51,51は図7(a)の符号11と同じ細長係
止シートを示している。
【0043】さらに、上述の実施例においては、苗化培
養時の初期から終了時までにおいて培養袋10の一端部
(上端部)の高さ位置は変更されていないが、それに代
えて図5において鎖線矢印で示される如くに、支柱2を
左に寄せるとともに、蝶ねじ24を緩めてスライダ22
を上方へ移動させることにより筒体12の高さ位置、す
なわち、培養袋10の一端部(上端部)の高さ位置を液
体培地20が減少するに応じて、図の鎖線位置から実線
位置へと変更することができ、それによって、培養袋1
0の液体培地20の液面20aを常に苗床30の床面3
1に略一致させるように調整することもできる。なお、
この場合、右側の固定棒5を抜いても差し支えない。
【0044】図6は、本発明に係る栄養繁殖性植物の幼
苗の量産方法の他の実施例における培養工程をその実施
に供された装置の主要部と共に示している。図におい
て、前述した図1及び図2に示される装置の各部に対応
する部分には同一の符号を付して重複説明を省略し、以
下においては相違点を重点的に述べる。この例では、前
述した固定式の苗床30に代えて、浮き床40が用いら
れている。この浮き床40は、図3(B)に詳細に示さ
れる如くに、木材あるいは樹脂発泡体等からなる比重の
小なる(0.5以下)の矩形の比較的大きな浮体枠部4
2と、この浮体枠部42に張設された、通根性を有する
平板状の網状体からなる床面41とからなっており、床
面41上に所定の密度をもって載置された多芽体の分割
小片に液体培地21が接触するようにその床面41を液
体培地20の液面20aに略一致させながら浮いている
ようにされている。
【0045】このように、苗床として浮き床40が用い
られることにより、培養時に培地水分が連続通気のため
に蒸発して外部に排出されて液体培地20の液面20a
が下がっても、それに追従して多芽体の分割小片S又は
苗S’が載せられている床面41も下がるので、前述し
た実施例と同様に、常に液体培地20の液面20aと苗
床40の床面41とが略一致するするように維持され、
その結果、液体培地20が常に多芽体の分割小片S又は
苗S’に接触せしめられ、前述した実施例と略同様な作
用効果が得られる。この場合は、浮き床40は液面20
aの低下に追従してその高さ位置が変化するのでスペー
サを挿入する等の特別な操作が全く必要ではなくなり、
監視等の手間も省ける。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明に係る栄養繁殖性植物の幼苗の量産方法及び装置によ
れば、葉身の肥大化等の異常を伴うことなく、また、人
手による移植作業などの手間のかかる面倒な作業を要す
ることなく、草丈等の揃った良質の苗を比較的簡単な操
作でかつ安価に大量に生産できるという効果を奏する。
【0047】また、苗化培養によって成長した幼苗は培
養袋を開封することにより苗床ごと取り出すことができ
るので、幼苗を傷つけてしまうことなく安全に生産で
き、歩留りが一層高められ、さらに、培養袋等は再使用
も可能であるので経済的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る栄養繁殖性植物の幼苗の量産方
法の一実施例に供された装置の主要部を示す図。
【図2】 図1の実施例における培養過程の説明に供さ
れる図。
【図3】 図1の実施例及び図6の実施例で使用される
苗床を示す斜視図。
【図4】 図1の実施例のスペーサの変形例を使用した
培養過程を示す図。
【図5】 図1の実施例においてスペーサを使用しない
で液面高さを調整する場合の説明に供される図。
【図6】 本発明に係る栄養繁殖性植物の幼苗の量産方
法の他の実施例に供された装置の主要部を示す図。
【図7】 本発明の実施例で使用される培養袋の例を示
す斜視図。
【符号の説明】
10−培養袋 16−給気管 17−排気管 20−液体培地 30−苗床 31−床面 35−スペーサ 40−浮き床

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 栄養繁殖性植物の生長点を増殖培養して
    得られた多芽体もしくはその分割小片を、形状を自由に
    変化させることができかつ液体培地が注入されている培
    養袋内に配された苗床の床面上に載置し、かつ前記培養
    袋を密封した状態で連続通気を行い、 前記培養袋に対する通気によって該培養袋を膨らませて
    略一定の容積に保ちながら、少なくとも前記多芽体もし
    くはその分割小片が発根するまでは、前記液体培地を常
    に前記多芽体もしくはその分割小片に接触させるべく前
    記液体培地の液面と前記苗床の床面とが略一致するよう
    に前記液体培地の液面高さを調整しながら培養を行うこ
    とを特徴とする栄養繁殖性植物の幼苗の量産方法。
  2. 【請求項2】 栄養繁殖性植物の生長点を増殖培養して
    得られた多芽体もしくはその分割小片を、形状を自由に
    変化させることができかつ液体培地が注入されている培
    養袋内に配された苗床の床面上に載置し、かつ前記培養
    袋を密封した状態で連続通気を行い、 前記苗床として、その床面上に所定の密度をもって載置
    された前記多芽体もしくはその分割小片に前記液体培地
    が接触するように前記床面を前記液体培地の液面に略一
    致させながら浮いているようにされた浮き床を用い、前
    記培養袋に対する通気によって該培養袋を膨らませて略
    一定の容積に保ちながら、前記浮き床を前記培養袋内の
    液体培地に浮かせて培養を行うことを特徴とする栄養繁
    殖性植物の幼苗の量産方法。
  3. 【請求項3】 苗床の床面の高さ位置を変えずに、培養
    袋の下面とそれが載せられている載置部との間にスペー
    サを挿入することにより、液体培地の液面高さを調整す
    ることを特徴とする請求項1記載の栄養繁殖性植物の幼
    苗の量産方法。
  4. 【請求項4】 通根性を有する平板状の床面及び該床面
    を所定の高さ位置に保つ脚部を持つ苗床と、形状を自由
    に変化させることができ、かつその内部に前記苗床が配
    置されるとともに液体培地が注入される培養袋と、この
    培養袋に対して空気の給排を行う通気手段と、前記液体
    培地の液面高さを変化させる液面高さ調整手段と、を具
    備して構成された請求項1記載の方法を実施するための
    装置。
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