JP6676601B2 - 非水系電解液を用いた蓄電デバイス用セパレータ及び蓄電デバイス - Google Patents
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Description
G+15×ε≦1,200
本発明の蓄電デバイス用セパレータは、
合成樹脂及び微小孔部を含有し、透気抵抗が30sec/100mL/16μm以上、100sec/100mL/16μm以下であり、空孔率が45%以上、65%以下で且つ比表面積が20m2/g以上、60m2/g以下である。
測定装置 TOSOH社製 商品名「HLC-8121GPC/HT」
測定条件 カラム:TSKgelGMHHR-H(20)HT×3本
TSKguardcolumn-HHR(30)HT×1本
移動相:o−DCB 1.0mL/分
サンプル濃度:1mg/mL
検出器:ブライス型屈折計
標準物質:ポリスチレン(TOSOH社製 分子量:500〜8420000)
溶出条件:145℃
SEC温度:145℃
見掛け密度ρ(g/cm3)=W/(100×T)
空孔率[%]=100×[(ρ0−ρ)/ρ0]
蓄電デバイス用セパレータの製造方法を説明する。
蓄電デバイス用セパレータは、下記工程、
合成樹脂を押出機に供給して溶融混練し、上記押出機の先端に取り付けたTダイから押出すことにより合成樹脂フィルムを得る押出工程と、
上記押出工程で得られた上記合成樹脂フィルムをその表面温度が(合成樹脂の融点−30℃)〜(合成樹脂樹脂の融点−1℃)となるようにして1分以上養生する養生工程と、
上記養生工程後の上記合成樹脂フィルムを歪み速度10〜250%/分且つ延伸倍率1.5〜2.8倍にて一軸延伸する延伸工程と、
上記延伸工程後の上記合成樹脂フィルムをアニールするアニーリング工程と、を含む方法によって製造することができる。以下、蓄電デバイス用セパレータの製造方法について、順を追って説明する。
先ず、合成樹脂を押出機に供給して溶融混練し、押出機の先端に取り付けたTダイから押出すことにより合成樹脂フィルムを得る押出工程を行う。
次に、上述した押出工程により得られた合成樹脂フィルムを養生する。この合成樹脂フィルムの養生工程は、押出工程において合成樹脂フィルム中に生成させたラメラを成長させるために行う。このことにより、合成樹脂フィルムの押出方向に結晶化部分(ラメラ)と非結晶部分とが交互に配列してなる積層ラメラ構造を形成させることができ、後述する合成樹脂フィルムの延伸工程において、ラメラ内ではなく、ラメラ間、即ち、非結晶部分において亀裂を発生させ、この亀裂を起点として微小な貫通孔(微小孔部)を形成することができる。
次に、養生工程後の合成樹脂フィルムを一軸延伸する延伸工程を行う。延伸工程では、合成樹脂フィルムを好ましくは押出方向にのみ一軸延伸する。
歪み速度ε=λ×V/F
次に、延伸工程後の合成樹脂フィルムにアニール処理を施すアニーリング工程を行う。このアニーリング工程は、上述した延伸工程において加えられた延伸によって合成樹脂フィルムに生じた残存歪みを緩和して、得られる蓄電デバイス用セパレータに加熱による熱収縮が生じることを抑えるために行われる。
(押出工程)
表1に示した重量平均分子量Mw、数平均分子量Mn、分子量分布(Mw/Mn)及び融点を有するホモポリプロピレンを押出機に供給して表1に示した樹脂温度にて溶融混練し、押出機の先端に取り付けられたTダイからフィルム状に押出した。しかる後、フィルムを表面温度が30℃となるまで冷却して、厚みが18μmで且つ幅が200mmの長尺状のホモポリプロピレンフィルムを得た。なお、製膜速度、押出量及びドロー比は表1に示した通りであった。
次に、ホモポリプロピレンフィルムをその表面温度が表1に示した養生温度となるようにして表1に示した時間(養生時間)の間、養生した。
次に、養生を施したホモポリプロピレンフィルムをその表面温度が表1に示した温度となるようにして表1に示した歪み速度にて表1に示した延伸倍率に押出方向にのみ一軸延伸装置を用いて一軸延伸した。
しかる後、ホモポリプロピレンフィルムを熱風炉に供給し、ホモポリプロピレンフィルムをその表面温度が表1に示した温度となるように且つホモポリプロピレンフィルムに張力が加わらないようにして1分間に亘って走行させて、ホモポリプロピレンフィルムにアニールを施して長尺状の蓄電デバイス用セパレータを得た。蓄電デバイス用セパレータの厚みは16μmであった。なお、アニーリング工程におけるホモポリプロピレンフィルムの収縮率は表1に示した値とした。
得られた蓄電デバイス用セパレータについて、透気抵抗、空孔率、厚み、比表面積及び極大細孔直径を上記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
下記要領で正極及び負極を作成し、小型電池を作製した。得られた小型電池について直流抵抗の測定を行った。
<正極の作製方法>
Li2CO3と、Ni0.5Co0.2Mn0.3(OH)2で表される共沈水酸化物とをLiと遷移金属全体のモル比が1.08:1になるように石川式らいかい乳鉢にて混合した後、空気雰囲気中にて950℃で20時間熱処理した後に粉砕することにより、正極活物質として、平均二次粒子径が約12μmのLi1.04Ni0.5Co0.2Mn0.3O2を得た。
チタン酸リチウム(石原産業社製 商品名「XA−105」と、メジアン径:6.7μm)と、導電助剤としてアセチレンブラック(電気化学工業社製 商品名「HS−100」)と、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン((株)クレハ製、#7208)とを90:2:8(質量量%)の比率で混合した。この混合物をN−メチル−2−ピロリドンに投入混合して、スラリー状の溶液を作製した。このスラリー状の溶液をアルミニウム箔(東海東洋アルミ販売社製、厚さ:20μm)にドクターブレード法で塗布し、乾燥した。スラリー状の溶液の塗布量は、2.0g/cm3であった。アルミニウム箔をプレスして切断して負極を作製した。
正極を直径14mmの円形状に、負極を直径15mmの円形状に打ち抜いた。小型電池は、正極及び負極との間に蓄電デバイス用セパレータを介在させた状態で蓄電デバイス用セパレータに電解液を含浸させることで構成した。
Rx=|(E1−E2)/放電電流(I1−I2)|
水平に置かれた平滑なガラス板上に白色紙(コクヨ製 商品名「KB用紙 KB−39N」)を載置し、白色紙上に蓄電デバイス用セパレータを重ね合わせた。次に、マイクロピペットを用いて、蓄電デバイス用セパレータの上面に、100μLの電解液をほぼ円形となるように滴下した。電解液は、富山薬品工業社から商品名「LIPASTE−3E7MEC/PF1」、組成EC(エチレンカーボネート):MEC(メチルエチルカーボネート)=3:7(体積比)/LiPF6(ヘキサフルオロリン酸リチウム)1.0M)にて市販されている電解液を用いた。蓄電デバイス用セパレータの上面に電解液を滴下した後、蓄電デバイス用セパレータを透過して白色紙に染み出した電解液のシミの大きさ(面積)が、蓄電デバイス用セパレータの上面に広がる電界液と同じ大きさになるまでの時間を測定し、電解液含浸時間とした。
Claims (5)
- オレフィン系樹脂を50質量%以上含有する合成樹脂、及び微小孔部を含有し、透気抵抗が30sec/100mL/16μm以上、100sec/100mL/16μm以下であり、空孔率が45%以上、65%以下で且つ比表面積が20m2/g以上、60m2/g以下である、非水系電解液を用いた蓄電デバイス用セパレータ。
- 極大細孔直径が0.2μm以上、0.4μm以下である、請求項1に記載の非水系電解液を用いた蓄電デバイス用セパレータ。
- 一軸延伸されたものである、請求項1又は請求項2に記載の非水系電解液を用いた蓄電デバイス用セパレータ
- 合成樹脂がオレフィン系樹脂を含有している、請求項1から3の何れか1項に記載の非水系電解液を用いた蓄電デバイス用セパレータ。
- 請求項1から4の何れか1項に記載の蓄電デバイス用セパレータを含む、非水系電解液を用いた蓄電デバイス。
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