JP6671080B2 - 廃プラスチック類の粗破砕装置 - Google Patents

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Description

本発明は、廃棄されたプラスチック類を再資源化する際に、それを粗く切断することで、次工程の細かく切断する粉砕装置の負荷を低減することができる廃プラスチック類の粗破砕装置に関する。
廃プラスチック類、例えば運搬用パレット、通い箱(プラケース)、バンパー又は「スピードメーター」、「タコメーター」、「ウォーニングランプ」などが組み付けられていたインパネ(インストルメントパネル)のような自動車部品等について、再資源化する際に破砕装置又は切断装置を用いている。これらの廃プラスチック類は板厚が厚く、破砕装置又は切断装置の回転刃では容易に切断又は破砕できないことがあった。
同じように、ポリタンク、ブロー容器、ビールケース、プレス成型品等のいわゆる大型の廃プラスチック類についても、破砕装置又は切断装置で破砕処理、粉砕処理する前に、複数に分解してから破砕装置又は切断装置に投入していた。このような大きな廃プラスチック類は、破砕装置又は切断装置の投入口から投入することができないことがあった。更に、簡易トイレ装置のような壁板、ドアも大型のものについては破砕装置又は切断装置に投入前に所定の大きさに切断する必要があった。
本明細書で「大きな」、「大型」と表現したのは、ペットボトルや、スーパーで販売されている魚介類、生肉をのせているプラスチックトレイなどの廃プラスチック類の大きさとの比較で用いている。
そこで、大型の廃プラスチック類を破砕又は粉砕する技術が提案されている。例えば、特許文献1の特開2005−305307公報「破砕装置」には、ケーシングと、そのケーシング内に軸支され、その軸線の回りに駆動され、多数の第1回転刃が隙間を開けて軸線方向に並列された破砕ローラと、前記ケーシングに固定され、前記各第1回転刃間に多数の固定刃が配置された櫛部材と、を有し、被破砕体が前記第1回転刃と固定刃との間で破砕される破砕装置において、前記破砕ローラの回転軌跡に近接し且つ、それに対向して全体の断面を弧状に形成した金網が前記ケーシング内に配置され、前記第1回転刃の外周面が、前記弧状に略整合する押圧弧状面を有し、その押圧弧状面に被破砕体保持用の摩擦抵抗部が形成された破砕装置が提案されている。
特開2005−305307公報
しかし、特許文献1の「破砕装置」は、大型の廃プラスチック類を破砕又は粉砕する技術ではあるが、発泡スチロールのような柔らかい素材が対象である。バンパー又はインパネ、作業用パレット、ビールケースのような大きくて硬いものには不向きである。
従来のような回転刃の刃先が一直線に揃っている破砕装置又は粉砕装置では、この回転刃に大型の廃プラスチック類が挟まると回転が止まることがあった。このときには更に強力なトルクをかけないと、回転刃を回転させることができなかった。勿論、大きなモータを使用すれば回転させることができる。しかし、その電力消費量が多くかかり処理コストが増大するという問題を有していた。また、大きなモータを装備することで、装置が大型化、重量化するという問題も有していた。
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、回転刃の配置等を工夫することで、回転刃のトルクが低いものでも、効率よく大型の廃プラスチック類を破砕することができる廃プラスチック類の粗破砕装置を提供することにある。
本発明は、廃プラスチック類(d)を切断する廃プラスチック類の粗破砕装置(1)であって、
廃プラスチック類(d)が投入される投入口(5)と、破砕後の廃プラスチック類(d)が排出される排出口(6)とが設けられた装置本体(2)と、
前記装置本体(2)内において、回転駆動される回転軸(9)の軸方向の中央部分に、刃先部(4a)が相反する向きになるように取り付けられた2つの回転刃(4A)と、
前記2つの回転刃(4A)を対称の中心にして、一方の回転刃(4A)の刃先部(4a)と、各刃先部(4a)が、前記回転軸(9)の一端側に向かうように、該回転軸(9)の回転方向に徐々にずれた状態で取り付けられた複数の回転刃(4)と、
他方の回転刃(4A)の刃先部(4a)と、各刃先部(4a)が、該回転軸(9)の他端側に向かうように、該回転軸(9)の回転方向に徐々にずれた状態で取り付けられた複数の回転刃(4)と、
前記各回転刃(4A,4)が回転した際に、前記回転軸(9)の中央から該回転軸(9)の端部に向かって、回転刃(4A,4)のそれぞれの端部側にのみ接するように配設され、該回転刃(4A,4)と交差して廃プラスチック類(d)を切断する、前記装置本体(2)内に回転軸(9)側に突出するように並設された複数の固定刃(3)と、
前記回転軸(9)の軸方向中央部分に設けられた2つの回転刃(4A)の一方の回転刃と回転刃(4)の間、軸方向中央部分に設けられた2つの回転刃(4A)の他方の回転刃と回転刃(4)の間、及び2つの回転刃(4A)の間に、該回転軸(9)の軸中心側に先端が向き、かつ並設する前記回転刃(4)の間に該回転軸(9)を挟んだ前記固定刃(3)の反対側の位置に、その基端が取り付けられた複数の破砕物逆流防止板(11)と、
前記回転軸(9)の中央部分に、刃先部(4a)が相反する向きになるよう取り付けられた2つの回転刃(4A)の間において、先端が該回転軸(9)の軸中心側に突出するように、前記装置本体(2)の前記固定刃(3)側に取り付けられた阻止板(11A)と、を備え、
前記2つの回転刃(4A)が、前記回転軸(9)の軸方向の中央部分で同じ向きに設けられ、
前記複数の回転刃(4)は、前記2つの回転刃(4A)を対称の中心にして各刃先部(4a)が回転軸(9)の中央部分から所謂「山形」の形状になるようにずれた状態で取り付けられ、
前記複数の破砕物逆流防止板(11)は、切断された廃プラスチック類(d)が前記回転刃(4)の間に挟まれたままで移動することを阻止して、前記投入口(5)側に戻されることを防止し、
前記阻止板(11A)は、切断された廃プラスチック類(d)が、前記刃先部(4a)が相反する向きに取り付けられた2つの回転刃(4A)の間に挟まれたままで移動することを防止する、ことを特徴とする。
前記回転刃(4)は、の刃先部(4a)直線部分(4b)と湾曲部分(4c)とを有するJ字形状であり、
該刃先部(4a)の湾曲部分(4c)の基端部(k)は、直線部分(4b)の先端と回転軸(9)の軸心とを結んだ直線よりも、回転方向に突出するように配設されている、ことが好ましい。
前記固定刃(3)は、前記回転軸(9)側から前記装置本体(2)側下方に傾斜するように取り付けられていてもよい。
上記構成の発明によれば、回転軸(9)の軸方向の中央部分に相反する向きになるように取り付けられた2つの回転刃(4A)を対称の中心にして、複数の回転刃(4)を各刃先部(4a)が該回転軸(9)の回転方向に徐々にずれた状態で固定刃(3)に交差するように取り付けることにより、回転する各回転刃(4)は大きな廃プラスチック類(d)について徐々に切断しながら、所定の大きさに破砕することができる。即ち、回転刃(4)の刃先部(4a)が一直線ではないので、大きな廃プラスチック類(d)により、回転刃(4)の回転が阻止されることはない。
また、回転軸(9)の中央部分から所謂「山形」の形状になるように、ずれた状態で取り付けられた回転刃(4)と固定刃(3)とが交差する際に廃プラスチック類(d)を徐々に挟み込むようにして切断することができる。
さらに、阻止板(11A)を設けることにより、2つの回転刃(4A)の間に挟まれたままで廃プラスチック類(d)の破砕片が回転してしまうのを効率的に防ぐとともに、投入口(5)側に廃プラスチック類(d)の破砕片が逆流することも防ぐことができる。
回転刃(4)の2枚1組の各刃先部(4a)の切断方法を変えることにより、様々な素材、大きさ、厚さからなる廃プラスチック類dを効率的に破砕処理することができる。
また、回転刃(4)の刃先部(4a)を、直線部分(4)の先端側よりも先に該湾曲部分(4c)の基端部(k)が固定刃(3)と交差するように構成することにより、回転軸(9)側に巻き込まれる廃プラスチック類(d)を湾曲部分(4c)で受け止めて固定刃(3)に押し付けていくことができ、効率よく破砕(切断)できる。詰まりや回転軸(9)に係る負荷を減らすこともできる。
廃プラスチック類(d)を回転刃(4)の先端側で切断破砕処理するように構成することで、処理効率を上げるとともに回転軸(9)に掛かる負荷を減らすことができる。
実施例1の廃プラスチック類の粗破砕装置の正面図である。 実施例1の廃プラスチック類の粗破砕装置を示す一部切り欠いた側面図である。 装置本体内における回転刃と固定刃を示す平面図である。 回転軸と回転刃を示す平面図である。 回転刃と固定刃を示す側面図である。 回転刃の一例を示す拡大図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。 回転刃の他の例を示す拡大図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。 回転刃の刃先部と固定刃との関係を説明するための概略側面図である。 回転刃の動作状態を示し、(a)は廃プラスチック類を受け止める状態、(b)は廃プラスチック類を固定刃へ移動させる状態、(c)は廃プラスチック類を固定刃に押し付けて、固定刃とで挟み切断する状態である。 固定刃の変形例を説明するための概略側面図である。 本発明のスクリーンの一例を示し、(a)は底面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。 本発明のスクリーンの変形例を示す底面図である。 本発明の粗破砕装置に粉砕装置を連結した状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。 本発明の粗破砕装置を用いて廃プラスチック類について粉砕処理し、再資源化するユニット化した一連の設備を示す正面図である。 従来の格子状スクリーンを示し、(a)は底面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
本発明は、装置本体内において、回転駆動される回転軸の周囲に、各刃先部が回転軸の回転方向に徐々にずれた状態で取り付けられた複数の各回転刃と、個々に交差して廃プラスチック類を切断する固定刃と、切断された廃プラスチック片を所定の大きさに選別するスクリーンと、を備え、回転する各回転刃は廃プラスチック類を徐々に切断することができる廃プラスチック類の粗破砕装置である。
[粗破砕装置の構成]
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は実施例1の廃プラスチック類の粗破砕装置の正面図である。図2は実施例1の廃プラスチック類の粗破砕装置を示す一部切り欠いた側面図である。
実施例1の廃プラスチック類の粗破砕装置1は、装置本体2と、この装置本体2に取り付けられた固定刃3と、回転により廃プラスチック類dを切断破砕する回転刃4とから成る。この固定刃3と回転刃4部分に、大型の廃プラスチック類dを噛み込ませるように投入させる投入口5を備えた。粗破砕装置1の投入口5は、バンパー、ドア、パレットのような大型の廃プラスチック類を投入できるように大きな形状になっている。上述したようにここで「大きな」と表現したのは、ペットボトルや、プラスチックトレイなどの廃プラスチック類の大きさとの比較で用いた表現である。
投入口5には、破砕の際に破砕片が飛び出すことを防止するために、飛散防止用の蓋を取り付けることが望ましい。例えば、短冊状の合成樹脂製シートを投入口5の開口部の全面に渡り、垂れ下がるように取り付ける(図示せず)。なお、図14に示すように、装置がユニット化され、廃プラスチック類dを投入口5に運搬するベルトコンベア22が連結されているときは必要ない。
装置本体2は、一対の矩形の側板の両側端を前板、背板を繋いで直方体状に形成したものである。図2に示すように、装置本体2の上部に投入口5を設け、その下部に廃プラスチック類dの破砕物を下方に落とす排出口6を設けている。この装置本体2は数本の脚部7で保持されている。これは、図13(a)、(b)に示すように、粉砕装置21を連結するためである。脚部7の長さは、粉砕装置21の高さ分と排出口6の深さの合計がその長さになる。但し、粗破砕装置1の配置状況に応じては脚部7を取り付ける必要はない。
装置本体2における回転刃4の下方位置には、後述するように、破砕した所定寸法の破砕物のみを通過させる通孔13を有するスクリーン12が取り付けられている。このスクリーン12は回転する回転刃4に干渉しないように略樋形状になり、枠部材14により通孔13が形成されたものである。排出口6には内部の状態を調べる確認窓8が開けられている。図示例では2か所開けているがこの数に限定されないことは勿論である。
装置本体2には、回転刃4が複数枚取り付けられた回転軸9を、回転させるモータ等の駆動機10が備えられている。この駆動機10の駆動軸に減速機構が連結され、回転軸9を回転させる。この駆動機10は、金属材又は大きな塊状の廃プラスチック類dが混入し、回転刃4の回転が阻止されることがある。駆動機10には、このような異物の混入の際に、負荷電流感知により自動正転・逆転運転させる制御装置を備えることができる。
[洗浄水の噴射装置]
図示していないが、投入口5の上部位置にシャワーノズルを備え、このシャワーノズルからは、廃プラスチック類dの破砕物を洗浄する水を噴射するように構成することも可能である。その噴射状態は、霧状に噴射することも可能である。このシャワーノズルからの噴射される水は、固定刃3と回転刃4とに噛み込まれて切断されている廃プラスチック類dの破砕物の両面を洗浄して、廃プラスチック類dに付着している泥、汚れ等を同時に洗浄する。また、洗浄水の噴射により、破砕衝撃による熱や火花の発生を抑えることもできる。
なお、シャワーノズルは必ずしも投入口5の上部位置に取り付ける必要はなく、実際に破砕する装置本体2の固定刃3と回転刃4の位置の近く又は後述するスクリーン12の近くに配置することも可能である。そこで、本発明の回転刃4と回転軸9部分は水密構造することができる。図3、図4に示すように、回転軸9と装置本体2との軸受けには水密板15で水が漏れないようになっている。
このように洗浄水の噴射装置を装置本体1に設けることで、投入口5から投入した廃プラスチック類dを、固定刃3と回転刃4とに噛み込ませて切断破砕することができ、特に破砕物をシャワーノズルからの洗浄水で破砕と同時に洗浄することができる。
[回転刃と固定刃の構成]
図3は装置本体内における回転刃と固定刃を示す平面図である。
装置本体2内において複数組の回転刃4と固定刃3とで廃プラスチック類dを挟むように切断し、破砕する。特に、本発明の回転刃4は、回転軸9の周囲に、各刃先部4aが回転軸9の回転方向へ徐々にずれた状態で複数枚取り付けられたものである。固定刃3は装置本体2に回転軸9側に突出して複数並列するように取り付けられている。また、各組において、回転刃4は回転した際に交差する固定刃3と一側面で接するように配設されており、各回転刃4と個々に交差して廃プラスチック類dを挟むようにして切断する。
本発明では、図3に示すように、装置本体2における固定刃3の反対側に破砕物逆流防止板11が回転刃4の間にそれぞれ取り付けられている。この破砕物逆流防止板11は、切断された破砕物がこの回転刃4と共に、投入口5側に戻されることを防止する部材である。この破砕物逆流防止板11により、回転刃4とスクリーン12との間において、破砕物が更に切断破砕されやすくなる。
更に、装置本体2における固定刃3側にも破砕物逆流防止板(阻止板)11Aが取り付けられている。本発明の複数の回転刃4は、回転軸9の周囲に、各刃先部4aが回転方向へ徐々にずれた状態で取り付けられている。具体的には、回転軸9の中央部分に取り付けられた2枚の回転刃4(4A)は、回転軸9に対して両刃先部4aが相反する向きとなるように(回転軸9の軸方向から視認した際に両刃先部4aが重なるように)取り付けられおり、他の回転刃4は、この2枚の回転刃4(4A)を対称の中心として、一方の回転刃4Aと各刃先部4aが同じ向きになり、回転軸9の一端側に向かうように、回転軸9回転方向に徐々にずれた状態で取り付けられている。他方の回転刃4Aと各刃先部4aが同じ向きになり、回転軸9の他端側に向かうように、回転軸9の回転方向へ徐々にずれるようにして取り付けられている。
また、各組において回転刃4は固定刃3の内側に配設され、交差する際に回転刃4が固定刃3と接するように取り付けられている。よって、回転軸9の中央部分を中心として回転刃4及び固定刃3が対称的な配置になり、この中央部分だけ、回転刃4(4A)同士が隣り合う状態になり、破砕物が逆流しやすい。これを防ぐために、2枚の回転刃4(4A)の間に破砕物逆流防止板(阻止板)11Aを設けている。また、この破砕物逆流防止板(阻止板)11Aは、投入口5側において2枚の回転刃4(4A)の間に挟まった破砕物が、回転刃4(4A)とともにスクリーン12側に回転移動してしまうことを阻止し、取り除く役目も担っている。さらに、両回転刃4(4A)と破砕物逆流防止板(阻止板)11Aとの間に空間を設けることにより、投入された廃プラスチック類dに回転刃4(4A)を噛み込ませることができるとともに、所望の大きさとなった廃プラスチック類dの破砕片をスクリーン側に移動(落下)させることができるので、効率的に切断破砕処理を行うことが可能となる。なお、このように回転刃4同士が隣り合う状態ではないときはこの破砕物逆流防止板(阻止板)11Aは必ずしも取り付ける必要はない。また、破砕物逆流防止板(阻止板)11Aを固定刃3と同様に構成してもよい。
[回転刃の取付構成]
図4は回転軸と回転刃を示す平面図である。図5は回転刃と固定刃を示す側面図である。
回転刃4は、各刃先部4aが回転軸9の軸方向の中央部分を対称の中心にして、この回転軸9の周囲に、各刃先部4aが回転方向にずれた状態で取り付けられている。図4の平面図に示すように、各刃先部4aが回転軸9の中央部分で「山形」(点線で表示した形状)の形状になるように取り付けられている。このように複数の回転刃4が回転軸9の周囲に回転方向にずれた状態で取り付けられているので、回転する各回転刃4は、大きな廃プラスチック類dを徐々に切断し、所定の大きさに破砕することができる。従来のように、回転刃の刃先部が一直線では、大きな廃プラスチック類dを同時に回転刃が噛み付き、回転刃の回転が阻止されることがあった。しかし、本発明では大きな廃プラスチック類dを徐々に切断することで、回転刃4のトルクが低いものでも、大型の廃プラスチック類dを容易に破砕することができる。
また、本発明では、回転刃4を「山形」となるように配置して、投入された廃プラスチック類dを回転軸9の両端側の回転刃4から噛み込んでいき、中央側に集めて回転刃4で囲い込むようにして切断破砕処理するが、対称の中心に2枚(複数)の回転刃4(4A)を設けているので、廃プラスチック類dを囲い込むための十分なスペースを中央部分に確保することができる。さらに、両刃先部4aが相反する向きとなるように2枚の回転刃4(4A)を設けることにより、廃プラスチック類dが弾かれて逃げてしまうことを防ぐことができる。なお、回転刃4は、図4に示すように、隣り合う回転刃4間の配置間隔が両端側に向かって徐々に狭まるように回転軸9に取り付けられているので、回転軸9の両端側の回転刃4でも効率的に切断破砕処理ができるとともに、上述したように回転軸9に係る負荷も分散させることができる。
図6は回転刃の一例を示す拡大図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。図7は、回転刃の他の例を示す拡大図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。
図6、図7に示すように、回転刃4には、その本体部4xに着脱可能に取り付けられる2枚1組の各刃先部4aを有し、それぞれ反対方向に向くように回転軸9に取り付けられている。回転刃4が2枚1組で回転対称となるように回転軸9に取り付けられているので、回転軸9が180度回転することで、各固定刃3とで廃プラスチック類dを切断することができる。廃プラスチック類dは、切断当初で回転刃4の刃先部4aで弾かれても、回転軸9が180度回転すれば、反対側の回転刃4の刃先部4aで切断することができ、廃プラスチック類dを効率良く切断し、破砕することができる。
具体的には、図6に示す回転刃4は、2枚1組の刃先部4aが本体部4xの同じ側面に取り付けられており、一組の固定刃3と回転刃4において、これらが交差する際には、接するように配設された回転刃4の各刃先部4aと固定刃3とにより、廃プラスチック類dを挟み込むように切断して破砕することができる。
また、図7に示す回転刃4は、2枚1組の刃先部4aが本体部4xの異なる側面に取り付けられており、一組の固定刃3と回転刃4において、これらが交差する際には、回転刃4の一方の刃先部4aと固定刃3とでは廃プラスチック類dを挟み込むように切断して破砕し、回転刃4の略幅(厚さ)分の間隔が空くように配設された回転刃4の他方の刃先部4aと固定刃3とでは廃プラスチック類dを噛み込むように切断(破断)して破砕することができる。このような構成とすることにより、様々な素材、大きさ、厚さからなる廃プラスチック類dを効率的に破砕処理することができる。なお、図7の回転刃4の本体部4xの厚さは図示のものに限らず、例えば、図示のものより厚くして、上述の他方の刃先部4aが、両側の固定刃3(一緒に組み付けられている固定刃3と隣り合う内側の組の固定刃3)の略中間を通るように構成して、より効率的に破砕処理できるようにしてもよい。
本発明では、回転刃4の刃先部4aは直線部分4bと湾曲部分4cとからなる略J字形状であり(図6,7等参照)、直線部分4bが外方に突出するように略径方向に延びるようにして、湾曲部分4cが回転軸9側(基端側)となるように設けられている。刃先部4aは交換できる構成となっており、長期間の使用により刃先部4aが摩耗したら新たな刃先部4aに交換することで切断効率の低下を防止できる。図示例では、回転刃4は直線部分4bと湾曲部分4cを別個に交換できる例を示しているが、両者一体の構成でもよい。
回転刃4の刃先部4aの直線部分4bは、図8に示すように、回転した際に、その先端側から基端側に向かって徐々に接していくように、固定刃3に対して傾斜した状態で交差するように配設されている。また、刃先部4aの湾曲部分4cの基端部kは、直線部分4bの先端と回転軸9の軸心とを結んだ直線よりも、回転方向に突出するように配設されている。本発明では、後述するように回転刃4の刃先部4aをJ字状として投入された廃プラスチック類dを、回転軸9側に巻き込み、この移動した廃プラスチック類dを湾曲部分4cで破砕(切断)する。回転刃4には、この湾曲部分4cを備えることで、回転刃4と廃プラスチック類dの接触部分を増やすだけでなく、直線部分4bよりも先に湾曲部分4cの基端部が固定刃3と交差するので、回転軸9側に巻き込まれる廃プラスチック類dを湾曲部分4cで受け止めて固定刃3に押し付けていくことができ、効率よく破砕(切断)できる。また、詰まりや回転軸9に掛かる負荷を減らすこともできる。
[回転刃の動作状態の説明]
図9は回転刃の動作状態を示し、(a)は廃プラスチック類を受け止める状態、(b)は廃プラスチック類を固定刃へ移動させる状態、(c)は廃プラスチック類を固定刃に押し付けて、固定刃とで挟み切断する状態である。ハッチング部分は廃プラスチック類を噛み込む、切断する部分を示している。
先ず、図9(a)に示すように、回転している回転刃4は、投入口5から廃プラスチック類dが投入されると、これを回転刃4が受け止め、これを噛み込む。特に、回転刃4は、各刃先部4aが回転軸9の軸方向の中央部分を対称の中心にして、この回転軸9の周囲に、各刃先部4aが回転方向にずれた状態で取り付けられているので、回転する各回転刃4は、大きな廃プラスチック類dでも徐々に噛み込むようになる。従来のように同時に回転刃4が噛み付き、回転刃4の回転が阻止されることがない。
次に、図9(b)に示すように、回転刃4は廃プラスチック類dを固定刃3まで移動させ、固定刃3に押し付けていく。
最後に、図9(c)に示すように、この回転刃4の回転で廃プラスチック類dが回転軸9側に移動する。この回転軸9側に移動した廃プラスチック類dを固定刃3と回転刃4により切断し、破砕する。このとき複数の回転刃4が回転軸9の周囲に回転方向にずれた状態で取り付けられているので、回転する各回転刃4は、大きな廃プラスチック類dでも回転が阻止されることなく、これを徐々に切断し、所定の大きさに破砕することができる。また、回転刃4の刃先部4aを上述のように設け、ずれた状態で取り付けた複数の回転刃4が覆い被さるように、投入された廃プラスチック類dを回転軸9側に巻き込むので、廃プラスチック類dの逃げを防止することができる。なお、回転刃4の湾曲部分4cを、切欠きを有する刃(例えば、鋸状の刃)として、廃プラスチック類dの逃げを防ぐようにしてもよい。
このような動作の繰り返しで廃プラスチック類dを効率良く破砕(切断)する。
[固定刃の変形例]
図10は、固定刃の変形例を説明するための概略側面図である。
変形例1の固定刃3は、図10(a)に示すように、先端側(回転軸9側)に徐々に上方に向かって湾曲する湾曲部分3cが形成されている。廃プラスチック類dの接触部分を増すとともに、上述した回転刃4の湾曲部分4cとの交差を早めて、回転軸9側に巻き込まれる廃プラスチック類dをより効率よく破砕(切断)し、詰まりや回転軸9に係る負荷を減らすことができる。
変形例2の固定刃3は、図10(b)に示すように、先端側(回転軸9側)から基端側(装置本体2取付側)に向かって下方に傾斜するように配設されおり、中間部分よりも基端側の上面に上方に突き出た突出部tが形成されている。回転軸9側へ巻き込む回転刃4に対して、固定刃3の傾斜や突出部tにより廃プラスチック類dを回転刃4の先端側に留まるように構成することにより、より効率よく破砕(切断)処理できるとともに、詰まりや回転軸9に係る負荷を減らすことができる。
[スクリーンの構成]
図11は本発明のスクリーンの一例を示し、(a)は底面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
図15に示すような従来の格子状スクリーン51では、一旦通孔52を構成する枠部材53の位置に破砕片が来ると、回転刃が回転していても、図15(a)、(c)に示すようにこの格子状スクリーン51の通孔52を通過させることができなかった。即ち、従来の格子状スクリーン51では、格子状スクリーン51の枠部材53が格子状に組まれているので、廃プラスチック類dの破砕片は回転刃の回転により同じ方向に回転するのみで、格子状スクリーン51を通過させることができず、破砕処理の効率が低下するという問題を有していた。
本発明の発明者は、回転刃の並び方を工夫することにより、弱いトルクでも大型の廃プラスチック類を粗破砕できることに着目した。更に、スクリーンの形状も工夫することにより、破砕処理の効率化を図ることができることに着目した。
本発明のスクリーン12は、回転刃4の回転方向内で組上げる枠部材14が個々にずれた状態で並ぶように構成されたスクリーンである。スクリーン12は回転する回転刃4により廃プラスチック類dを所定の形状及び大きさの粉砕物に選別する。このときは、スクリーン12の目(通孔13)の大きさで破砕片の寸法を調整する。
特に、本発明のスクリーン12は、回転刃4の回転方向で一か所目の通孔13から通過しない切断片は、隣接する枠部材14に当たり、向きが変えられ、その通孔13から通過させることができる。その通孔13から通過できないものは、再度回転刃4で切断され、徐々に小さく切断される。
[スクリーンの変形例]
図12は本発明のスクリーンの変形例を示す底面図である。
スクリーン12の形状は図11に示した形状に限定されない、図12に示すように、いわゆるハニカム構造の通孔にしたものでもよい。このように通孔13がハニカム構造になれば、回転刃4の回転方向で一か所目の通孔13では通過しない切断片は、向きが変えられ、その通孔13から通過させることができる。
これらのスクリーン12の形状は、回転刃4の回転方向に沿って各通孔13がずれた状態で並ぶよう構成されたものであれば、図11、図12に示した形状に限定されないことは勿論である。
[粉砕装置との組み合わせ]
図13は本発明の粗破砕装置に粉砕装置を連結した状態を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
本発明の粗破砕装置1は大きな廃プラスチック類dを粗く切断し、次工程の細かく切断する装置の負荷を低減することが目的である。そこで、廃プラスチック類dの粗破砕装置1は、図示するように、必要に応じて粉砕装置21に連結して使用する。
[ユニット化した設備の構成]
図14は本発明の粗破砕装置を用いて廃プラスチック類について粉砕処理し、再資源化するユニット化した一連の設備を示す正面図である。
本発明の粗破砕装置1を用いて廃プラスチック類dについて粉砕処理を実施する際は、図14に示すような一連の設備を用いて廃棄物からプラスチック原料を製造し、又はその容量を容易に縮小化することができる。粗破砕装置1にはベルトコンベア22を用いて、廃プラスチック類dを粗破砕装置1の投入口5に搬送する。粗破砕装置1では、回転する回転刃4により廃プラスチック類dを所定の形状及び大きさの破砕物に粉砕処理する。このときは、スクリーン12の目(通孔13)の大きさで破砕物の寸法を調整する。次に粗破砕装置1の直下に配置して粉砕装置21で破砕片に粉砕する。このときもスクリーン12の目の大きさで破砕片の寸法を調整する。
次に、粉砕物は、ブロアー23でサイクロン24に搬送する。その後小片状の粉砕物をこのサイクロン24で梱包袋25等に充填して搬送できる状態にして一連の破砕・粉砕処理を終了する。この粉砕物は、内容に応じて別の粉砕装置(図示していない)を用いて、更に細かく粉砕することにより、所望の種々の寸法のプラスチック原料を製造することができる。
更に、湿式処理の場合は、乾燥ブロアー等で乾燥し、その後小片状の粉砕物をサイクロンまで搬送する。比重分離装置又は遠心分離機等でその水分を除去する。
その後、必要に応じて、プラスチック類と金属類とに分離することもある。
なお、本発明は、回転刃4の配置等を工夫することで、回転刃4のトルクが低いものでも、効率よく大型の廃プラスチック類dを破砕することができれば、上述した発明の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、実施例で示した構成要素との対応がわかるように明示しているが、明示した構成に限定されず、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
[廃プラスチック類の粗破砕装置A]
廃プラスチック類の粗破砕装置Aは、廃棄されたプラスチック類を再資源化する際に、それを粗く切断することで、次工程の細かく切断する粉砕装置の負荷を低減することができる廃プラスチック類の粗破砕装置に関する。
廃プラスチック類、例えば運搬用パレット、通い箱(プラケース)、バンパー又は「スピードメーター」、「タコメーター」、「ウォーニングランプ」などが組み付けられていたインパネ(インストルメントパネル)のような自動車部品等について、再資源化する際に破砕装置又は切断装置を用いている。これらの廃プラスチック類は板厚が厚く、破砕装置又は切断装置の回転刃では容易に切断又は破砕できないことがあった。
同じように、ポリタンク、ブロー容器、ビールケース、プレス成型品等のいわゆる大型の廃プラスチック類についても、破砕装置又は切断装置で破砕処理、粉砕処理する前に、複数に分解してから破砕装置又は切断装置に投入していた。このような大きな廃プラスチック類は、破砕装置又は切断装置の投入口から投入することができないことがあった。更に、簡易トイレ装置のような壁板、ドアも大型のものについては破砕装置又は切断装置に投入前に所定の大きさに切断する必要があった。
本明細書で「大きな」、「大型」と表現したのは、ペットボトルや、スーパーで販売されている魚介類、生肉をのせているプラスチックトレイなどの廃プラスチック類の大きさとの比較で用いている。
そこで、大型の廃プラスチック類を破砕又は粉砕する技術が提案されている。例えば、特許文献1の特開2005−305307公報「破砕装置」には、ケーシングと、そのケーシング内に軸支され、その軸線の回りに駆動され、多数の第1回転刃が隙間を開けて軸線方向に並列された破砕ローラと、前記ケーシングに固定され、前記各第1回転刃間に多数の固定刃が配置された櫛部材と、を有し、被破砕体が前記第1回転刃と固定刃との間で破砕される破砕装置において、前記破砕ローラの回転軌跡に近接し且つ、それに対向して全体の断面を弧状に形成した金網が前記ケーシング内に配置され、前記第1回転刃の外周面が、前記弧状に略整合する押圧弧状面を有し、その押圧弧状面に被破砕体保持用の摩擦抵抗部が形成された破砕装置が提案されている。
特開2005−305307公報
しかし、特許文献2の「破砕装置」は、大型の廃プラスチック類を破砕又は粉砕する技術ではあるが、発泡スチロールのような柔らかい素材が対象である。バンパー又はインパネ、作業用パレット、ビールケースのような大きくて硬いものには不向きである。
従来のような回転刃の刃先が一直線に揃っている破砕装置又は粉砕装置では、この回転刃に大型の廃プラスチック類が挟まると回転が止まることがあった。このときには更に強力なトルクをかけないと、回転刃を回転させることができなかった。勿論、大きなモータを使用すれば回転させることができる。しかし、その電力消費量が多くかかり処理コストが増大するという問題を有していた。また、大きなモータを装備することで、装置が大型化、重量化するという問題も有していた。
また、図15に示すような従来の格子状スクリーン51では、一旦通孔52を構成する枠部材53の位置に破砕片が来ると、回転刃が回転していても、図15(a)、(c)に示すようにこの格子状スクリーン51の通孔52を通過させることができなかった。即ち、従来の格子状スクリーン51では、格子状スクリーン51の枠部材53が格子状に組まれているので、廃プラスチック類dの破砕片は回転刃の回転により同じ方向に回転するのみで、格子状スクリーン51を通過させることができず、破砕処理の効率が低下するという問題を有していた。
本発明の発明者は、回転刃の並び方を工夫することにより、弱いトルクでも大型の廃プラスチック類を粗破砕できることに着目した。更に、スクリーンの形状も工夫することにより、破砕処理の効率化を図ることができることに着目した。
廃プラスチック類の粗破砕装置Aの発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、回転刃の配置とスクリーンの形状を工夫することで、回転刃のトルクが低いものでも、大型の廃プラスチック類を破砕し、破砕したプラスチック片の大きさを揃え、次工程の粉砕作業を効率良く実施することができる廃プラスチック類の粗破砕装置を提供することにある。
廃プラスチック類の粗破砕装置A1は、
廃プラスチック類(d)を切断する廃プラスチック類(d)の粗破砕装置(1)であって、
廃プラスチック類(d)が投入される投入口(5)と、破砕後の廃プラスチック類(d)が排出される排出口(6)とが設けられた装置本体(2)と、
前記装置本体(2)内において、回転駆動される回転軸(9)の周囲に、各刃先部(4a)が該回転軸(9)の回転方向に徐々にずれた状態で取り付けられた複数の回転刃(4)と、
各回転刃(4)と個々に交差して廃プラスチック類(d)を切断する、装置本体(2)に取り付けられた複数の固定刃(3)と、
前記回転刃(4)と固定刃(3)の下方に取り付けられた、切断された廃プラスチック片を所定の大きさに選別するスクリーン(12)と、を備え、
複数の回転刃(4)が、回転方向に徐々にずれた状態で回転軸(9)に取り付けられているので、回転する各回転刃(4)は廃プラスチック類(d)を徐々に切断するように構成された、ことを特徴とする。
廃プラスチック類の粗破砕装置A2は、
廃プラスチック類の粗破砕装置A1において、前記回転刃(4)は、2枚1組で各刃先部(4a)が前記回転軸(9)の軸心を中心にそれぞれ反対方向に向くように取り付けられた、ことを特徴とする。
廃プラスチック類の粗破砕装置A3は、
廃プラスチック類の粗破砕装置A1又は廃プラスチック類の粗破砕装置A2において、前記回転刃(4)は、各刃先部(4a)が前記回転軸(9)の軸方向の中央部分を対称の中心にして、該回転軸(9)の周囲に、各刃先部(4a)が回転方向に徐々にずれた状態で取り付けられた、ことを特徴とする。
廃プラスチック類の粗破砕装置A4は、
廃プラスチック類の粗破砕装置A1乃至A3のいずれか1つにおいて、前記スクリーン(12)は、回転刃(4)の回転方向に沿って各通孔(13)が交互に並ぶよう構成された、ことを特徴とする。
廃プラスチック類の粗破砕装置A5は、
廃プラスチック類の粗破砕装置A1乃至A3のいずれか1つにおいて、前記スクリーン(12)は、通孔(13)がハニカム構造になる、ことを特徴とする。
廃プラスチック類の粗破砕装置Aの構成では、複数の回転刃(4)が回転軸(9)の周囲に、各刃先部(4a)が回転方向に徐々にずれた状態で取り付けられているので、回転する各回転刃(4)は廃プラスチック類(d)を徐々に切断することができる。大きな廃プラスチック類(d)について徐々に切断しながら、所定の大きさに破砕することができる。即ち、回転刃(4)の刃先部(4a)が一直線ではないので、大きな廃プラスチック類(d)に、回転刃(4)が同時に噛み付くことがなく、回転刃(4)の回転が阻止されることはない。
回転刃(4)の刃先部(4a)が2枚1組で回転軸(9)の周囲に取り付けられているので、回転軸(9)が180度回転すると、各固定刃(3)とで廃プラスチック類(d)を切断することができる。大きな廃プラスチック類(d)が切断当初に回転刃(4)の刃先部(4a)で弾かれても、回転軸(9)が180度回転すれば、反対側の刃先部(4a)で切断することができ、廃プラスチック類(d)を効率良く切断し、破砕することができる。
スクリーン(12)は、回転刃(4)の回転方向に沿って各通孔(13)が交互にずれて並ぶよう構成されているので、回転刃(4)の回転方向に沿って移動する切断片は、最初の通孔(13)で通過しないときも、枠部材(14)に当たり、向きが変えられ、隣接する通孔(13)を通過させることができる。その通孔(13)から通過できない切断片は、再度回転刃(4)で切断され、徐々に小さく切断される。
本発明の廃プラスチック類の粗破砕装置は、主に運搬用パレット、通い箱(プラケース)、バンパー又はインパネ(インストルメントパネル)及びポリタンク、ブロー容器、ビールケース、プレス成型品等のような大型の廃プラスチック類を再資源化する際に利用できる。
1 粗破砕装置
2 装置本体
3 固定刃
4 回転刃
4A 回転刃
4a 刃先部
5 投入口
6 排出口
9 回転軸
11 破砕物逆流防止板
11A 阻止板
12 スクリーン
13 通孔
d 廃プラスチック類

Claims (3)

  1. 廃プラスチック類(d)を切断する廃プラスチック類の粗破砕装置(1)であって、
    廃プラスチック類(d)が投入される投入口(5)と、破砕後の廃プラスチック類(d)が排出される排出口(6)とが設けられた装置本体(2)と、
    前記装置本体(2)内において、回転駆動される回転軸(9)の軸方向の中央部分に、刃先部(4a)が相反する向きになるように取り付けられた2つの回転刃(4A)と、
    前記2つの回転刃(4A)を対称の中心にして、一方の回転刃(4A)の刃先部(4a)と、各刃先部(4a)が、前記回転軸(9)の一端側に向かうように、該回転軸(9)の回転方向に徐々にずれた状態で取り付けられた複数の回転刃(4)と、
    他方の回転刃(4A)の刃先部(4a)と、各刃先部(4a)が、該回転軸(9)の他端側に向かうように、該回転軸(9)の回転方向に徐々にずれた状態で取り付けられた複数の回転刃(4)と、
    前記各回転刃(4A,4)が回転した際に、前記回転軸(9)の中央から該回転軸(9)の端部に向かって、回転刃(4A,4)のそれぞれの端部側にのみ接するように配設され、該回転刃(4A,4)と交差して廃プラスチック類(d)を切断する、前記装置本体(2)内に回転軸(9)側に突出するように並設された複数の固定刃(3)と、
    前記回転軸(9)の軸方向中央部分に設けられた2つの回転刃(4A)の一方の回転刃と回転刃(4)の間、軸方向中央部分に設けられた2つの回転刃(4A)の他方の回転刃と回転刃(4)の間、及び2つの回転刃(4A)の間に、該回転軸(9)の軸中心側に先端が向き、かつ並設する前記回転刃(4)の間に該回転軸(9)を挟んだ前記固定刃(3)の反対側の位置に、その基端が取り付けられた複数の破砕物逆流防止板(11)と、
    前記回転軸(9)の中央部分に、刃先部(4a)が相反する向きになるよう取り付けられた2つの回転刃(4A)の間において、先端が該回転軸(9)の軸中心側に突出するように、前記装置本体(2)の前記固定刃(3)側に取り付けられた阻止板(11A)と、を備え、
    前記2つの回転刃(4A)が、前記回転軸(9)の軸方向の中央部分で同じ向きに設けられ、
    前記複数の回転刃(4)は、前記2つの回転刃(4A)を対称の中心にして各刃先部(4a)が回転軸(9)の中央部分から所謂「山形」の形状になるようにずれた状態で取り付けられ、
    前記複数の破砕物逆流防止板(11)は、切断された廃プラスチック類(d)が前記回転刃(4)の間に挟まれたままで移動することを阻止して、前記投入口(5)側に戻されることを防止し、
    前記阻止板(11A)は、切断された廃プラスチック類(d)が、前記刃先部(4a)が相反する向きに取り付けられた2つの回転刃(4A)の間に挟まれたままで移動することを防止する、ことを特徴とする廃プラスチック類の粗破砕装置。
  2. 前記回転刃(4)は、その刃先部(4a)が直線部分(4b)と湾曲部分(4c)とを有するJ字形状であり、
    該刃先部(4a)の湾曲部分(4c)の基端部(k)は、直線部分(4b)の先端と回転軸(9)の軸心とを結んだ直線よりも、回転方向に突出するように配設されている、ことを特徴とする請求項1の廃プラスチック類の粗破砕装置。
  3. 前記固定刃(3)は、前記回転軸(9)側から前記装置本体(2)側へ下方に傾斜するように取り付けられている、ことを特徴とする請求項1又は2の廃プラスチック類の粗破砕装置。
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