JP6669159B2 - ジアミン化合物及びその中間体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶配向膜を作製するためのポリイミド系重合体の原料などとして有用であるジアミン化合物及びその中間体の新規な製造方法に関する。
現在、液晶表示素子に用いられる液晶配向膜には、多くの場合、ポリイミド膜が使用されており、ポリイミド膜の液晶配向膜は、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸の溶液、又は溶媒に可溶性のあるポリイミドの溶液を基板に塗布し、焼成して、得られる膜をラビング処理などの配向処理する方法により作製されている。(特許文献1、2を参照)
このポリアミック酸やポリイミドは、一般的に、テトラカルボン酸二水物などのテトラカルボン酸誘導体と、ジアミンとの縮重合反応によって製造されている。
かかるポリアミック酸やポリイミドなどの原料であるジアミンは、これから得られる液晶配向膜の特性、すなわち、液晶表示素子の特性に影響するので重要であり、従来から種々のジアミン化合物が使用され、提案されている。
日本特開平7−120769号公報 日本特開平9−146100号公報
本発明者らは、ラビング法、あるいは光配向法で配向処理しても、電圧保持率が高く、液晶の配向性に優れ、直流電圧により蓄積する残留電荷の少ない液晶配向膜が得られるポリアミック酸やポリイミドの原料であるジアミン化合物として、下記の式(A)で表わされるジアミンを見出した。
Figure 0006669159
上記ジアミン化合物の製造方法として、本発明者らは、p−フルオロニトロベンゼンと、4−(アミノメチル)ピペリジンとを反応させてジニトロ化合物を製造し、ターシャリーブトキシカルボニル化に供した後、還元するという方法を考案し、実施した。
しかし、この製造方法を実施してみると、各前工程で得られる上記ジアミン化合物の中間体を生成し、これを単離しようとする場合、それによって収率が低下する。また、p−フルオロニトロベンゼンと4−(アミノメチル)ピペリジンとの反応の際、当該反応の一般的な条件である、炭酸カリウムの存在下に溶媒として、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)などの通常の溶媒を用いた場合には、フッ素原子がDMFに由来するジメチルアミノ基と置換反応して、p−ニトロ−N,N−ジメチルアニリンが副生し、さらに収率を低下させるという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するとともに、反応速度が高く、容積効率が高く、副生物が少なく、高純度で、かつ中間体を単離する必要がなく、高収率で、上記式(A)で表されるジアミン化合物及びその中間体を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の状況に鑑み、鋭意検討した結果、上記目的を達成することができる上記式(A)で表されるジアミン化合物及びその中間体を製造する方法を見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、下記を要旨とするものである。
1.p−フルオロニトロベンゼンと、4−(アミノメチル)ピペリジンとを、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド及びN−メチルピロリドンからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒中で反応させる、4−(p−ニトロフェニルアミノメチル)−N−(p−ニトロフェニル)ピペリジン(C)の製造方法。
Figure 0006669159
2.塩基の存在下に反応させる上記1に記載の製造方法。
3.4−(アミノメチル)ピペリジン1モルに対して、p−フルオロニトロベンゼンを2〜10モル反応させる上記1又は2に記載の製造方法。
4.前記溶媒が、N−メチルピロリドンである上記1〜3のいずれかに記載の製造方法。
5.上記1〜3のいずれかで得られる4−(p−ニトロフェニルアミノメチル)−N−(p−ニトロフェニル)ピペリジン(C)を、ターシャリーブチルオキシカルボニル化する、4−(N−p−ニトロフェニル−N−ターシャリーブトキシカルボニルアミノ)メチル−N−(p−ニトロフェニル)ピペリジン(B)の製造方法。
Figure 0006669159
6.前記ターシャリーブチルオキシカルボニル化を塩基の存在下にて行う上記5に記載の製造方法。
7.前記ターシャリーブチルオキシカルボニル化剤の使用量が式(C)で表される化合物1モルに対して1〜10モルである上記5又は6に記載の製造方法。
8.前記ターシャリーブチルオキシカルボニル化をテトラヒドロフランの溶媒中行う上記5〜7のいずれかに記載の製造方法。
9.上記5〜8のいずれかで得られる4−(N−p−ニトロフェニル−N−ターシャリーブトキシカルボニルアミノ)メチル−N−(p−ニトロフェニル)ピペリジン(B)を還元する、4−(N−p−アミノフェニル−N−ターシャリーブトキシカルボニルアミノ)メチル−N−(p−アミノフェニル)ピペリジン(A)の製造方法。
Figure 0006669159
10.触媒の存在下における水素添加反応により還元する上記9に記載の製造方法。
11.活性炭担持触媒の存在下に還元する上記9又は10に記載の製造方法。
本発明によれば、反応速度が高く、容積効率が高く、副生物が少なく、高純度で、かつ中間体を単離する必要がなく、高収率で、ポリイミド前駆体あるいはポリイミドの製造の原料として有用な、上記式(A)で表されるジアミン化合物、及びその中間体を製造する方法が提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明では、p−フルオロニトロベンゼン(D)と、4−(アミノメチル)ピペリジン(E)とを反応させることにより、4−(p−ニトロフェニルアミノメチル)−N−(p−ニトロフェニル)ピペリジン(C)が得られる。
Figure 0006669159
上記反応において、4−(アミノメチル)ピペリジン(E)とp−フルオロニトロベンゼン(D)との使用割合は、前者1モルに対して、後者が、好ましくは2〜10モルであり、中間体の残存や過剰反応物の生成を抑制する観点から、より好ましくは2.0〜2.2モルである。
上記反応において、出発原料として用いるp−フルオロニトロベンゼン、及び4−(アミノメチル)ピペリジンは市販品として入手することができる。なお、本発明では、p−フルオロニトロベンゼンのベンゼン環は、メチル基などの置換基を単数若しくは複数有していてもよい。
反応形式は、回転式(バッチ式)、流通式のいずれでもよいが、操作性の観点から、バッチ式が好ましい。
反応は、塩基存在下で行うことが好ましい。塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属重炭酸塩、リン酸カリウム、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-7-ウンデセン等の有機塩基等を用いることができる。
中でも、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩が好ましい。特に、微粉末炭酸カリウムを用いると、反応性が向上するので好ましい。市販されている微粉末炭酸カリウムとしては、FG-F20(旭硝子社商品名)等が挙げられる。
塩基の使用量は、4−(アミノメチル)ピペリジン(E)に対して1〜4当量、好ましくは1.0〜1.5当量用いることができる。
反応溶媒としては、ジメチルアセトアミド(DMAc)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、及びN−メチルピロリドン(NMP)からなる群から選ばれる少なくとも1種が使用される。なかでも、N−メチルピロリドンが特に好ましい。
これらの溶媒を使用した場合、反応終了後に、反応溶液をそのまま、次のBoc工程で使用することが出来る点で、製造上も有利である。
溶媒の使用量は、特に限定されないが、式(C)で表される化合物1質量部に対し、1〜10質量倍の溶媒を用いることが好ましい。より好ましくは、3〜5質量倍であり、さらに好ましくは3.1〜3.3質量倍である。
反応温度は、例えば、−10〜200℃、好ましくは40〜100℃である。反応時間は、バッチ処理の場合には、0.5〜20時間、好ましくは1〜15時間である。
本発明では、上記で得られた上記反応で得られた4−(p−ニトロフェニルアミノメチル)−N−(p−ニトロフェニル)ピペリジン(C)を含む反応溶液をターシャリーブチルオキシカルボニル化することにより、4−(N−p−ニトロフェニル−N−ターシャリーブトキシカルボニルアミノ)メチル−N−(p−ニトロフェニル)ピペリジン(B)が得られる。本発明では、4−(p−ニトロフェニルアミノメチル)−N−(p−ニトロフェニル)ピペリジンを単離せずに、これを含む反応溶液をそのまま次工程に使用でき、反応効率の向上や収率の向上等の点で有利である。
Figure 0006669159
上記の反応では、化合物(C)1モルに対して、二炭酸ジ−tert−ブチル(BocO)などのターシャリーブチルオキシカルボニル化剤を、好ましくは1〜5モル、好ましくは1.3〜2.5モル使用することが好ましく、かかる使用量により、二炭酸ジ−tert−ブチル(Boc基とも言う。)の導入数を制御することができる。
ターシャリーブチルオキシカルボニル化剤としては、N−tert−ブトキシカルボニルイミダゾール、炭酸tert−ブチルフェニル、カルバジン酸tert−ブチル、クロロギ酸tert−ブチル、二炭酸ジ−tert−ブチル等が挙げられ、特に好ましいのは二炭酸ジ−tert−ブチルである。
上記反応において塩基の存在は、必ずしも必要ではないが、塩基を用いる場合、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、燐酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウムなどの無機塩基;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン、イミダゾール、キノリン、コリジンなどのアミン類;水素化ナトリウム、水素化カリウム、tert−ブトキシナトリウム、tert−ブトキシカリウムなどの塩基;等を使用できる。なかでも、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)が好ましい。
塩基の使用量は、上記式(C)で表される化合物に対して、好ましくは0.01〜5.0当量、より好ましくは0.01〜0.10当量である。
4−(p−ニトロフェニルアミノメチル)−N−(p−ニトロフェニル)ピペリジンを、ターシャリーブチルオキシカルボニル化剤と反応させる際の溶媒は、各原料と反応しない溶媒であれば使用することができる。
例えば、非プロトン性極性有機溶媒(ジメチルホルムアミド(DMF)、DMSO、DMAc、NMPなど);エーテル類(ジエチルエーテル(EtO)、ジイソプロピルエーテル(i−PrO)、ターシャリーブチルメチルエーテル(TBME)、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサンなど);脂肪族炭化水素類(ペンタン、へキサン、ヘプタン、石油エーテルなど);芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、テトラリンなど);ハロゲン系炭化水素類(クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタンなど);低級脂肪酸エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等);ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等);等が使用できる。これらの溶媒は、反応の起こり易さなどを考慮して適宜選択することができる。また、1種単独で又は2種以上混合して用いることができる。必要に応じて、適当な脱水剤や乾燥剤を用いて溶媒を乾燥し、非水溶媒として用いることもできる。
溶媒としては、エーテル類が好ましく、THFが特に好ましい。THFを用いた場合、反応終了後に水を加えて分液することで、目的物である式(B)で表される化合物は、THF溶液に含まれた状態で得ることができる。
THFと水は、通常は、混合し合って均一な溶液となるが、本発明の製造方法においては、縮合工程で副生したフッ化カリウムが、水相に溶解することにより水相の塩濃度が高いこと、目的物である式(B)で表される化合物が水に難溶性であること等から、両者は良好に分液する。その際のTHFと水の比率としては、THF1質量部に対して、水0.1〜0.5質量部が好ましく、0.3〜0.4質量部がより好ましい。
溶媒の使用量は特に限定されないが、式(C)のジニトロ化合物1質量部に対し、0.1〜100質量倍の溶媒を用いることが好ましい。より好ましくは、0.5〜30質量倍であり、さらに好ましくは1〜10質量倍である。
反応温度は特に限定されないが、−100℃から使用する溶媒の沸点までの範囲、好ましくは、−50〜150℃の範囲である。
反応時間は、通常0.05〜200時間、好ましくは0.5〜100時間である。
反応終了後は、上記の通り、水を加えて分液することで、式(B)で表される化合物を含むTHF溶液が得られる。
次いで、本発明では、上記で得られた4−(N−p−ニトロフェニル−N−ターシャリーブトキシカルボニルアミノ)メチル−N−(p−ニトロフェニル)ピペリジン(B)を、を還元することにより、4−(N−p−アミノフェニル−N−ターシャリーブトキシカルボニルアミノ)メチル−N−(p−アミノフェニル)ピペリジン(A)が得られる。
本発明では、式(B)のニトロ化合物を単離せずに、これを含む溶液をそのまま、次工程の還元反応に供することができ、この場合、反応効率の向上や収率の向上等の点で、好ましい。
Figure 0006669159
還元の方法としては、触媒の存在下における水素添加反応、プロトンの共存下に行う還元反応、蟻酸を水素源とする還元、ヒドラジンを水素源とする還元反応などが挙げられるが、これらの還元反応を複数組み合わせてもよい。式(B)のジニトロ化合物の構造と反応性を考慮すると、還元の方法としては、触媒の存在下における水素添加反応が好ましい。
水素添加反応に用いられる触媒は、市販品として入手できる活性炭担持金属が好ましく、例えば、パラジウム−活性炭、白金−活性炭、ロジウム−活性炭などが挙げられる。また、水酸化パラジウム、酸化白金、ラネーニッケルなど、必ずしも、活性炭担持型の金属触媒でなくてもよい。一般的に広く使用されているパラジウム−活性炭が、反応後に廃棄物が発生しない、副反応が起こりにくい等の良好な結果が得られることから好ましい。
触媒の使用量は特に限定されないが、反応性の点から、上記式(B)で表される化合物1モルに対して、好ましくは0.0001〜0.1モル、より好ましくは0.001〜0.01モルである。
水素添加反応をより効果的に進行させるため、さらに、活性炭の共存下で、反応を実施することもある。この時、使用する活性炭の量は特に限定されないが、式(B)のジニトロ化合物の100質量%に対して、1〜20質量%が好ましく、5〜10質量%がより好ましい。
更なる反応促進のために、加圧水素下で反応を実施する場合もある。この場合、ベンゼン核の還元を避けるため、20気圧までの加圧範囲で行う。好ましくは10気圧までの範囲で反応を実施する。
溶媒は、各原料と反応しない溶媒であれば、制限なく使用することができる。
例えば、非プロトン性極性有機溶媒(DMF、DMSO、DMAc、NMPなど);エーテル類(EtO、i−PrO、TBME、CPME、THF、ジオキサンなど);脂肪族炭化水素類(ペンタン、へキサン、ヘプタン、石油エーテルなど);芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、テトラリンなど);ハロゲン系炭化水素類(クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタンなど);低級脂肪酸エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等);ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等);などが使用できる。なかでも、THF、ジオキサン、酢酸エチルが好ましい。
これらの溶媒は、反応の起こり易さなどを考慮して、適宜選択できる。また、1種単独で又は2種以上混合して用いることができる。必要に応じて、適当な脱水剤や乾燥剤を用いて溶媒を乾燥し、非水溶媒として用いることもできる。
溶媒の使用量(反応濃度)は特に限定されないが、式(B)のジニトロ化合物の1質量部に対し、0.1〜100質量倍である。好ましくは0.5〜30質量倍であり、さらに好ましくは1〜10質量倍である。
反応温度は特に限定されないが、−100℃から使用する溶媒の沸点までの範囲、好ましくは、−50〜150℃である。反応時間は、通常0.05〜350時間、好ましくは0.5〜100時間である。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、これらの実施例によって本発明の解釈が限定されるものではない。なお、実施例において採用した分析装置及び分析条件は、下記のとおりである。
H−NMRの測定)
装置:Varian NMR system 400NB(400MHz)(Varian社製)、及びJMTC−500/54/SS(500MHz)(JEOL社製)
測定溶媒:CDCl(重水素化クロロホルム),DMSO−d(重水素化ジメチルスルホキシド)
基準物質:TMS(テトラメチルシラン)(δ:0.0ppm,H)及びCDCl(δ:77.0ppm,13C)
(HPLC(高速液体クロマトグラフィ)の測定)
装置 :LC-20AD(島津製作所社製)
カラム:X Bridge BEHC18 5μm,4.6×250mm Column (Waters)
検出器:SPD-M20A(島津製作所社製) (検出波長:254nm)
溶離液:MeOH / 0.2%AcOH、0.8%Et3N aq. = 70/30 [vol/vol]
<4−(N−p−アミノフェニル−N−ターシャリーブトキシカルボニルアミノ)メチル−N−(p−アミノフェニル)ピペリジンの合成>
Figure 0006669159
<縮合工程>
1L(リットル)の四つ口フラスコに、4−(アミノメチル)ピペリジン(15.0g,131.4mmol)、炭酸カリウム(21.8g、157.7mmol)及びN−メチルピロリドン(40.5g)を仕込み、羽攪拌下に75℃にまで昇温した。その後、p−フルオロニトロベンゼン(38.9g、275.9mmol)、及びN−メチルピロリドン(7.5g)を2時間かけて滴下し、75℃にて6時間撹拌した。HPLCにて反応終了を確認した後、反応液をそのまま用いて、次工程へと進んだ。
<Boc工程>
前工程の反応液にテトラヒドロフラン(270.0g)、及びDMAP(N,N-dimethyl-4-aminopyridine)(0.80g,6.57mmol)を仕込み、BocO (二炭酸ジ−tert−ブチル)(57.3g,262.5mmol)を30分かけて滴下した後,1時間攪拌した。HPLCにて反応終了を確認し、その後、テトラヒドロフラン(15.0g)、及び水(90.0g)を加えて撹拌した(1時間)。次いで、分液して水層を除去し、THF溶液をそのまま用いて、次工程へ進んだ。
<還元工程>
前記THF溶液に5質量%Pd/C(50質量%含水型)(3.0g)、及び活性炭(白鷺WP−H(6.0g))を仕込んだ。その後、水素置換を行い、50℃に昇温した後、5時間撹拌した。HPLCにて反応終了を確認した後、メンブレンフィルターによりろ過を行い、Pd/C等を除去した。その後、内容量が210.0gになるまで濃縮した。次いで、2−プロパノール(420.0g)を滴下し、5℃に冷却して、さらに、1時間撹拌した。析出した結晶を減圧濾過し、2−プロパノール(27.0g)で洗浄した後、乾燥し、粉末結晶として、4−(N−p−アミノフェニル−N−ターシャリーブトキシカルボニルアミノ)メチル−N−(p−アミノフェニル)ピペリジンを得た(収量44.3g,収率85.0%)。
H−NMR(DMSO-d):δ=6.83(d,2H, J=8.0), 6.65(d,2H J=8.4), 6.50(d,2H, J=8.4), 6.45(d,2H, J=8.4), 5.05(br, 2H), 4.54(br,2H), 3.41(d,2H, J=6.8), 3.29(d,2H,J=12.4), 2.36(t,2H, J=10.8), 1.64(d,2H, J=11.6), 1.42−1.19(br,12H).
本発明で得られる4−(N−p−アミノフェニル−N−ターシャリーブトキシカルボニルアミノ)メチル−N−(p−アミノフェニル)ピペリジンは、液晶配向膜等に用いられるポリイミド前駆体或いはポリイミドの原料材料として有用である。
なお、2015年3月9日に出願された日本特許出願2015−045862号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (11)

  1. 1.p−フルオロニトロベンゼンと、4−(アミノメチル)ピペリジンとを、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド及びN−メチルピロリドンからなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒中で反応させる、4−(p−ニトロフェニルアミノメチル)−N−(p−ニトロフェニル)ピペリジン(C)の製造方法。
    Figure 0006669159
  2. 塩基の存在下に反応させる請求項1に記載の製造方法。
  3. 4−(アミノメチル)ピペリジン1モルに対して、p−フルオロニトロベンゼンを2〜10モル反応させる請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記溶媒が、N−メチルピロリドンである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれかで得られる、4−(p−ニトロフェニルアミノメチル)−N−(p−ニトロフェニル)ピペリジン(C)を、ターシャリーブチルオキシカルボニル化する、4−(N−p−ニトロフェニル−N−ターシャリーブトキシカルボニルアミノ)メチル−N−(p−ニトロフェニル)ピペリジン(B)の製造方法。
    Figure 0006669159
  6. 前記ターシャリーブチルオキシカルボニル化を塩基の存在下にて行う請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記ターシャリーブチルオキシカルボニル化剤の使用量が式(C)で表される化合物1モルに対して1〜5モルである請求項5又は6に記載の製造方法。
  8. 前記ターシャリーブチルオキシカルボニル化をテトラヒドロフランの溶媒中で行う請求項5〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 請求項5〜8のいずれかで得られるターシャリーブチルオキシカルボニル化する、4−(N−p−ニトロフェニル−N−ターシャリーブトキシカルボニルアミノ)メチル−N−(p−ニトロフェニル)ピペリジン(B)を還元する4−(N−p−アミノフェニル−N−ターシャリーブトキシカルボニルアミノ)メチル−N−(p−アミノフェニル)ピペリジン(A)の製造方法。
    Figure 0006669159
  10. 触媒の存在下における水素添加反応により還元する請求項9に記載の製造方法。
  11. 活性炭担持触媒の存在下に還元する請求項9又は10に記載の製造方法。
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