JP6660744B2 - 金属表面処理用アクリル樹脂エマルション - Google Patents

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Description

本発明は、金属表面処理用アクリル樹脂エマルションに関する。
電磁鋼板等の金属板の表面には、打ち抜き性、防錆等を目的とした被膜処理が施される場合がある。このような被膜処理の方法としては、クロム酸塩、リン酸塩(例えば、リン酸アルミニウムのような多価金属塩)等と、バインダーとしてのアクリル樹脂エマルションと、を含む絶縁被膜処理液(以下、「処理液」ともいう。)を使用する方法が知られている。
例えば、特許文献1には、処理液として、クロム酸塩を主成分とする無機質系被膜形成用物質の水溶液と、メタクリル酸エステル系重合体微粉末と、カルボキシ基を有するカルボン酸成分含有重合体水性エマルションと、を含む電磁鋼板絶縁被膜形成用組成物が開示されている。
特許文献2には、リン酸金属塩と、水酸基価が5mg〜40mgKOH/gであって、粒子径が0.01μm〜0.5μmの有機樹脂エマルションと、を含む電磁鋼板絶縁被膜形成用の処理液が開示されている。
また、特許文献3には、アクリル樹脂エマルションとして、特定の構造を有する化合物を含む乳化重合用乳化剤の存在下、(メタ)アクリル酸エステル単量体等の単量体を重合させて得られたポリマーディスパージョンが開示されている。
特許第2769730号公報 特許第3435080号公報 国際公開第2013/108588号
しかし、カルボキシ基は、水中で電離してマイナス電荷を帯びるため、金属塩に由来する金属イオンのプラス電荷と相互作用し易い。したがって、特許文献1に記載されたカルボン酸成分含有重合体水性エマルションのように、カルボキシ基を有する樹脂エマルションを含む処理液では、金属イオンの影響により樹脂が凝集し易く、安定性に劣るという問題がある。
一方、特許文献2に記載された有機樹脂エマルションのように、カルボキシ基を有しない樹脂エマルションもある。しかし、親水性基として水酸基のみを有する樹脂エマルションは、金属塩に由来する金属イオンによってミセルが破壊されるという現象が生じる場合があり、処理液の安定性の観点からは、その使用は好ましいとはいえない。
安定性に劣る処理液を使用して金属表面を処理すると、均一な被膜を形成できないため、防錆等の機能付与が困難となる。
特許文献3に記載された特定の構造を有する化合物を含む乳化重合用乳化剤によれば、ポリマーディスパージョンの安定性を向上できるとされているが、ここでいう安定性とは、乳化重合時の撹拌によってエマルション粒子が破壊され難いという機械的安定性を意味し、化学的安定性とは異なる。したがって、特許文献3に記載された乳化重合用乳化剤を用いたとしても、特許文献1及び特許文献2に記載されたエマルションにおいて生じ得る金属イオンによる樹脂の凝集及びミセルの破壊を抑制できないと考えられる。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、安定性に優れる金属表面処理用アクリル樹脂エマルションを提供することを課題とする。
課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 樹脂の粒子が水性媒体中に分散されており、樹脂が疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体に由来する構造単位(A)と、下記一般式(I)で表される反応性界面活性剤に由来する構造単位(B)と、を有し、かつ、樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物のガラス転移温度が、10℃以上である金属表面処理用アクリル樹脂エマルション。
式中、Rは、下記一般式(II)で表される置換基を表し、mは、1〜3の整数を表す。Dは、下記一般式(III)で表される重合性の不飽和基を表す。AOは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、nは、0〜100の整数を表す。Xは、水素原子、又は、−SOM、−COOM、及び−POMから選ばれるアニオン性親水基を表し、Mは、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、又はアンモニウム基を表す。
<2> 樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物の酸価が、40mgKOH/g以下である<1>に記載の金属表面処理用アクリル樹脂エマルション。
<3> 構造単位(B)の割合が、樹脂中の全構造単位の合計質量に対して、0.5質量%以上15質量%以下である<1>又は<2>に記載の金属表面処理用アクリル樹脂エマルション。
<4> 樹脂が、芳香族モノビニル化合物に由来する構造単位を更に有する<1>〜<3>のいずれか1つに記載の金属表面処理用アクリル樹脂エマルション。
<5> 電磁鋼板処理に用いられる<1>〜<4>のいずれか1つに記載の金属表面処理用アクリル樹脂エマルション。
本発明によれば、安定性に優れる金属表面処理用アクリル樹脂エマルションを提供することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本明細書において、金属表面処理用アクリル樹脂エマルション中の各成分の量は、各成分に該当する物質が金属表面処理用アクリル樹脂エマルション中に複数存在する場合には、特に断らない限り、金属表面処理用アクリル樹脂エマルション中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートの両方を包含する用語であり、「(メタ)アクリル」は、アクリル及びメタクリルの両方を包含する用語であり、「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基及びメタクリロイル基の両方を包含する用語である。
本明細書において、「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
[金属表面処理用アクリル樹脂エマルション]
本発明の金属表面処理用アクリル樹脂エマルション(以下、「アクリル樹脂エマルション」ともいう。)は、樹脂の粒子(以下、「樹脂粒子」ともいう。)が水性媒体中に分散されており、樹脂が疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体に由来する構造単位(A)(以下、「構造単位(A)」ともいう。)と、後述の一般式(I)で表される反応性界面活性剤に由来する構造単位(B)(以下、「構造単位(B)」ともいう。)と、を有し、かつ、樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物のガラス転移温度が10℃以上のアクリル樹脂エマルションである。
なお、本明細書では、水性媒体中に分散されている状態の樹脂粒子を「樹脂エマルションの粒子」と称する。
一般に、カルボキシ基は、水中で電離してマイナス電荷を帯びるため、金属塩に由来する金属イオンのプラス電荷と相互作用し易い。そのため、従来のカルボキシ基を有する樹脂エマルションを含む処理液は、金属イオンの影響により樹脂が凝集し易く、安定性に劣る。安定性に劣る処理液は、金属表面に均一な被膜を形成できないため、防錆等の機能付与が困難である。一方、カルボキシ基を有さず、親水性基として水酸基のみを有する樹脂エマルションを含む処理液も知られているが、金属塩に由来する金属イオンによってミセルが破壊されるという現象が生じる場合があり、安定性は十分とはいえない。
これに対して、本発明のアクリル樹脂エマルションは、疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体に由来する構造単位(A)と、後述の一般式(I)で表される反応性界面活性剤に由来する構造単位(B)とを有し、かつ、樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物のガラス転移温度が10℃以上である樹脂の粒子が、水性媒体中に分散されている態様であることにより、優れた安定性を示す。
本発明のアクリル樹脂エマルションが、このような効果を奏し得る理由については明らかではないが、本発明者らは以下のように推測している。
通常の乳化剤(以下、「非反応性界面活性剤」ともいう。)は、樹脂粒子に物理吸着する。樹脂粒子に物理吸着した非反応性界面活性剤は、樹脂粒子から脱離したり、樹脂粒子に再吸着したりするため、非反応性界面活性剤を用いて形成される樹脂エマルションの粒子は不安定となる。
従来の一般的な反応性界面活性剤は、樹脂を形成する他の単量体と化学結合(共有結合)することで、樹脂粒子を形成する。反応性界面活性剤と他の単量体とは化学結合するため、反応性界面活性剤を用いて形成される樹脂エマルションの粒子は、樹脂粒子に非反応性界面活性剤が物理吸着して形成される樹脂エマルションの粒子と比べると安定となる。しかし、一般的な反応性界面活性剤が有する重合性基は、(メタ)アクリル酸エステル単量体との反応性が十分ではないため、一般的な反応性界面活性剤を用いて形成されたアクリル樹脂エマルション中には、樹脂粒子を形成せずに遊離状態で存在する反応性界面活性剤が多くなる。反応性界面活性剤は、樹脂エマルションにおける水和層を形成するが、樹脂粒子を形成する反応性界面活性剤が少ないと、樹脂エマルションの粒子が不安定となり、金属塩に由来する金属イオンによってミセルの破壊及び凝集が生じ易くなる。
これらに対して、本発明のアクリル樹脂エマルションでは、後述の一般式(I)で表される反応性界面活性剤が、(メタ)アクリル酸エステル単量体との反応性が高い1−プロペニル基と後述の一般式(II)で表される置換基とを有するため、反応性界面活性剤と(メタ)アクリル酸エステル単量体とが強固に化学結合(共有結合)した樹脂粒子が形成される。反応性界面活性剤と(メタ)アクリル酸エステル単量体との結合が強固であると、樹脂エマルションにおける水和層が安定したものとなる。安定した水和層を有する樹脂エマルションの粒子は、金属塩に由来する金属イオンによってミセルの破壊及び凝集が生じ難くなり、さらに、樹脂が有する構造単位から後述の一般式(I)で表される反応性界面活性剤に由来する構造単位(B)を除いた構造の化合物のガラス転移温度を特定の範囲にすることで、金属表面処理に用いた場合に安定性に優れると考えられる。
また、従来の一般的な反応性界面活性剤を用いて形成されたアクリル樹脂エマルションは、遊離状態で存在する反応性界面活性剤が多いため、金属の表面に塗工すると泡立ちが生じる。泡立ちが生じると、均一に塗工できず、塗工後の金属表面の外観が損なわれるだけでなく、良好な性能が得られない。
一方、本発明のアクリル樹脂エマルションは、後述の一般式(I)で表される反応性界面活性剤が有する1−プロペニル基が(メタ)アクリル酸エステル単量体と高い反応性を示すため、樹脂粒子を形成せずに遊離状態で存在する反応性界面活性剤が少なくなると考えられる。したがって、本発明のアクリル樹脂エマルションによれば、金属の表面に塗工する際に泡立ちが生じ難いという効果も奏し得る。
〔樹脂〕
本発明のアクリル樹脂エマルションでは、疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体に由来する構造単位(A)と、後述の一般式(I)で表される反応性界面活性剤に由来する構造単位(B)と、を有する樹脂の粒子(樹脂粒子)が水性媒体中に分散されている。また、樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物のガラス転移温度は、10℃以上である。
まず、樹脂が有する各構造単位について説明する。
<構造単位(A)>
構造単位(A)は、疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体に由来する構造単位である。
本明細書において「疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体に由来する構造単位」とは、疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体が付加重合して形成される構造単位を意味する。
疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体の種類は、特に制限されない。
疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、アルキル(メタ)アクリレート、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、フッ素含有アルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、樹脂エマルションの粒子の硬さの観点から、アルキル(メタ)アクリレート及びアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
アルキル(メタ)アクリレートのアルキル部位は、直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれであってもよい。アルキル部位の炭素数は、好ましくは1〜25の範囲であり、より好ましくは1〜8の範囲である。アルキル部位の炭素数が上記の範囲内であると、得られる被膜の柔軟性と堅牢性とに優れる。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートのアルキレングリコール部位を形成するアルキレングリコールのアルキレン部位は、直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれであってもよい。アルキレン部位の炭素数は、好ましくは2〜6の範囲であり、より好ましくは2〜3の範囲である。アルキレン部位の炭素数が上記の範囲内であると、得られる被膜の堅牢性に優れる。
アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートとしては、具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
構造単位(A)の割合は、例えば、重合時の共重合性の観点から、樹脂中の全構造単位(但し、構造単位(B)を除く。)の合計質量に対して、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、更に好ましくは65質量%以上である。
また、構造単位(A)の割合は、樹脂中の全構造単位(但し、構造単位(B)を除く。)の合計質量に対して、好ましくは100質量%以下である。
樹脂は、構造単位(A)を1種単独で有していてもよく、2種以上有していてもよい。
<構造単位(B)>
構造単位(B)は、下記一般式(I)で表される反応性界面活性剤に由来する構造単位である。
一般式(I)において、Rは、下記一般式(II)で表される置換基を表す。mは、1〜3の整数を表し、界面活性能の観点から、好ましくは2である。
Dは、下記一般式(III)で表される重合性の不飽和基を表す。
また、一般式(I)において、AOは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表す。炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、具体的には、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、及びオキシブチレン基である。
これらの中でも、AOとしては、オキシエチレン基が好ましい。オキシエチレン基は、他のオキシアルキレン基よりも親水性が高く、密度の高い水和層を有する樹脂エマルションを形成できるため、アクリル樹脂エマルションの安定性をより向上できる。
nは、オキシアルキレン単位の平均繰り返し数(即ち、オキシアルキレン基の平均付加モル数)を表す。nは、0〜100の整数であり、アクリル樹脂エマルションの安定性の観点から、好ましくは5〜50の整数であり、より好ましくは5〜30の整数である。
また、一般式(I)において、Xは、水素原子、又は、−SOM、−COOM、及び−POMから選ばれるアニオン性親水基を表す。
Mは、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、又はアンモニウム基を表す。アルカリ金属原子としては、ナトリウム原子、カリウム原子等が挙げられる。アルカリ土類金属原子としては、カルシウム原子、バリウム原子等が挙げられる。
Xとしては、被膜の耐水性の観点から、好ましくは、水素原子、−SONH、−SONa、又は−SOKであり、より好ましくは、−SONHである。
構造単位(B)の割合は、例えば、アクリル樹脂エマルションの安定性の観点から、樹脂中の全構造単位の合計質量に対して、好ましくは0.5質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上であり、更に好ましくは5質量%以上である。
また、構造単位(B)の割合は、例えば、得られる被膜の堅牢性の観点から、樹脂中の全構造単位の合計質量に対して、好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは12質量%以下であり、更に好ましくは10質量%以下である。
樹脂は、構造単位(B)を1種単独で有していてもよく、2種以上有していてもよい。
<その他の構造単位>
樹脂は、構造単位(A)及び構造単位(B)以外の単量体(以下、「その他の単量体」ともいう。)に由来する構造単位(以下、「その他の構造単位」ともいう。)を有していてもよい。
その他の単量体の種類は、特に制限されない。
その他の単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸等のカルボキシ基を有する単量体であってもよく、カルボキシ基を有しない単量体であってもよいが、アクリル樹脂エマルションの安定性の観点から、カルボキシ基を有しない単量体が好ましい。
カルボキシ基を有しない単量体としては、アクリル樹脂エマルションの安定性の観点から、カルボキシ基以外の親水性基及びエチレン性不飽和二重結合を有する親水性単量体(以下、単に「親水性単量体」ともいう。)が好ましい。
カルボキシ基以外の親水性基及びエチレン性不飽和二重結合を有する親水性単量体の種類は、特に制限されない。
カルボキシ基以外の親水性基としては、特に制限されず、解離性基であってもよく、ノニオン性基であってもよい。
解離性基としては、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられる。
ノニオン性基としては、水酸基、窒素原子が無置換のアミド基、アルキレンオキシド重合体(ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等)に由来する基、糖アルコールに由来する基などが挙げられる。
これらの中でも、カルボキシ基以外の親水性基としては、アクリル樹脂エマルションの安定性の観点から、水酸基が好ましい。
親水性単量体が有するカルボキシ基以外の親水性基の数は、1つであっても、複数であってもよい。
エチレン性不飽和二重結合としては、重合開始剤を用いてラジカル反応が可能である官能基であれば特に制限されない。
エチレン性不飽和二重結合としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、アリルオキシ基、スチリル基などが挙げられる。これらの中でも、エチレン性不飽和二重結合としては、例えば、反応性の観点から、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
親水性単量体が有するエチレン性不飽和二重結合の数は、1つであっても、複数であってもよく、1つであることが好ましい。
カルボキシ基以外の親水性基及びエチレン性不飽和二重結合を有する親水性単量体としては、カルボキシ基以外の親水性基を有するアルキル(メタ)アクリレート、カルボキシ基以外の親水性基を有するポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カルボキシ基以外の親水性基を有するアルキル(メタ)アクリレートのアルキル部位は、直鎖状、分岐鎖又は環状のいずれであってもよい。
アルキル部位の炭素数は、好ましくは1〜25の範囲であり、より好ましくは1〜3の範囲である。アルキル部位の炭素数が上記の範囲内であると、アクリル樹脂エマルションの安定性に対して親水性基が十分に寄与するため、アクリル樹脂エマルションの安定性が優れたものとなる。
カルボキシ基以外の親水性基を有するポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートのポリアルキレングリコール部位を形成するアルキレングリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコール及びプロピレングリコールの組み合わせ等が挙げられる。
カルボキシ基以外の親水性基及びエチレン性不飽和二重結合を有する親水性単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、3−メチル−3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,3−ジメチル−3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−3−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−3−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの中でも、カルボキシ基以外の親水性基及びエチレン性不飽和二重結合を有する親水性単量体としては、他の単量体との相溶性及び共重合性の観点から、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
樹脂が、親水性単量体に由来する構造単位を有する場合、該構造単位の割合は、例えば、アクリル樹脂エマルションの安定性の観点から、樹脂中の全構造単位(但し、構造単位(B)を除く。)の合計質量に対して、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上である。
また、親水性単量体に由来する構造単位の割合は、例えば、被膜の親水性が高くなりすぎることを抑制する観点から、樹脂中の全構造単位(但し、構造単位(B)を除く。)の合計質量に対して、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下である。
また、その他の単量体としては、上述の親水性単量体以外に、芳香族モノビニル化合物(スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン、ビニルトルエン等)、シアン化ビニル化合物(アクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエステル化合物(ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等)、これらの単量体の各種誘導体などが挙げられる。
これらの中でも、その他の単量体としては、芳香族モノビニル化合物が好ましく、スチレンがより好ましい。樹脂が芳香族モノビニル化合物に由来する構造単位を含むと、アクリル樹脂エマルションの耐水性及び耐アルカリ性、並びに被膜の平滑性がより向上する。
樹脂は、その他の単量体に由来する構造単位を1種単独で有していてもよく、2種以上有していてもよい。
(ガラス転移温度)
樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物のガラス転移温度(Tg)は、10℃以上であり、好ましくは15℃以上、より好ましくは20℃以上である。
樹脂のTgが10℃以上であることで、金属イオンによるミセルの破壊及び凝集が生じ難く、安定性に優れる。また、例えば、本発明のアクリル樹脂エマルションを電磁鋼板処理のために用いる場合には、樹脂エマルションの粒子が高温の熱に晒されるが、樹脂のTgが10℃以上であると、電磁鋼板処理用として好適に使用できる。
樹脂のTgの上限は、特に限定されないが、例えば、100℃以下である。
なお、本明細書において「樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物」とは、樹脂を形成する全構造単位から構造単位(B)が除かれた部分に相当する構造の化合物を意味し、例えば、樹脂が疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体に由来する構造単位(A)と、親水性単量体に由来する構造単位と、前述の一般式(I)で表される反応性界面活性剤に由来する構造単位(B)と、から形成されている場合には、疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体と親水性単量体との共重合体を意味する。
樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物のTgは、樹脂を形成する単量体(但し、一般式(I)で表される反応性界面活性剤を除く。)の全部又は一部として、単独重合体(ホモポリマー)としたときのTgが10℃以上である単量体を使用することにより、10℃以上に調整できる。
単独重合体としたときのTgが10℃以上である単量体としては、メタクリル酸メチル(103℃)、スチレン(90℃)、アクリル酸(163℃)、メタクリル酸(185℃)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(55℃)等が挙げられる。
なお、「単独重合体としたときのTg」とは、その単量体を単独で重合して製造した単独重合体のTgをいう。単独重合体のTgは、その単独重合体を示差走査熱量測定装置(DSC)(型番:EXSTAR6000、セイコーインスツル(株)製)を用い、窒素気流中、測定試料10mg、昇温速度10℃/分の条件で測定し、得られたDSCカーブの変曲点を、単独重合体のTgとしたものである。
樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物のTgは、下記式から計算により求められる絶対温度(K)をセルシウス温度(℃)に換算した値である。
式中、Tg1、Tg2、・・・、Tg(k−1)、Tgkは、樹脂を形成する各単量体(但し、一般式(I)で表される反応性界面活性剤を除く。)の、単独重合体としたときの絶対温度(K)で表されるガラス転移温度をそれぞれ表す。w1、w2、・・・、w(k−1)、wkは、樹脂を形成する各単量体(但し、一般式(I)で表される反応性界面活性剤を除く。)の質量分率をそれぞれ表し、w1+w2+・・・+w(k−1)+wk=1である。
なお、絶対温度(K)から273を引くことで絶対温度(K)をセルシウス温度(℃)に換算でき、セルシウス温度(℃)に273を足すことでセルシウス温度(℃)を絶対温度(K)に換算できる。
(酸価)
樹脂エマルションの粒子を形成する樹脂は、アクリル樹脂エマルションの安定性の観点から、カルボキシ基を有しないか、或いは、カルボキシ基を有している場合であっても、カルボキシ基の量が少ないことが好ましい。
カルボキシ基は、酸解離定数が小さく、金属イオンとの相互作用が強いため、樹脂エマルションの粒子がカルボキシ基を有していると、凝集及び異物の発生が生じ易くなる。
一方で、カルボキシ基を有する樹脂エマルション(アクリル酸に由来する構造単位を含む樹脂エマルション)を含む処理液では、金属表面に塗工した際の泡立ちが抑制されることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
本発明のアクリル樹脂エマルションでは、一般式(I)で表される反応性界面活性剤が有する1−プロペニル基が(メタ)アクリル酸エステル単量体と高い反応性を示すことで、金属の表面に塗工した際に泡立ちの原因となり得る、遊離状態で存在する反応性界面活性剤が少なくなるため、樹脂エマルションの粒子がカルボキシ基を有していなくても泡立ちを抑制できると考えられる。
樹脂エマルションの粒子を形成する樹脂中のカルボキシ基の量は、例えば、樹脂の酸価の値を指標とすることができる。
本発明のアクリル樹脂エマルションでは、一般式(I)で表される反応性界面活性剤がカルボキシ基を有していないことから、樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物の酸価の値が、樹脂エマルションの粒子を形成する樹脂中のカルボキシ基の量の指標となる。
樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物の酸価は、アクリル樹脂エマルションの安定性の観点から、好ましくは40mgKOH/g以下であり、より好ましくは30mgKOH/g以下であり、更に好ましくは20mgKOH/g以下であり、特に好ましくは0mgKOH/gである。
本明細書において「樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物の酸価」は、以下の計算式によって求められる。以下の計算式において、56.1はKOHの分子量である。
樹脂に使用されるカルボキシ基を有する単量体が2種以上である場合は、それぞれの単量体について上記の計算式に準じて酸価を求め、得られた値を合計することにより、酸価を求める。
<水性媒体>
水性媒体としては、特に制限されず、目的に応じて適宜選択できる。
水性媒体としては、水、水とアルコール系溶剤との混合液等が挙げられる。アクリル樹脂エマルションの安定性の観点からは、水性媒体としては、水が好ましい。
アクリル樹脂エマルション中の水性媒体の含有量は、特に制限されず、好ましくは20質量%〜80質量%であり、より好ましくは30質量%〜70質量%であり、更に好ましくは50質量%〜60質量%である。
<その他の成分>
本発明のアクリル樹脂エマルションは、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、上記で説明した以外のその他の成分を含んでいてもよい。
その他の成分としては、酸化防止剤、帯電防止剤、pH調整剤、消泡剤等の各種添加剤が挙げられる。
〔樹脂粒子の平均粒子径〕
樹脂粒子の平均粒子径は、樹脂粒子の安定性及び被膜の平滑性の観点から、好ましくは50nm〜500nmであり、より好ましくは100nm〜300nmであり、更に好ましくは100nm〜200nmである。
本明細書中において「樹脂粒子の平均粒子径」は、日本化学会編「新実験化学講座4 基礎技術3 光(II)」第725頁〜第741頁(昭和51年7月20日丸善(株)発行)に記載された動的光散乱法により測定された値である。具体的な方法は、以下のとおりである。
アクリル樹脂エマルションを蒸留水で希釈し、十分に攪拌混合した後、10mm角のガラスセル中にパスツールピペットを用いて5ml採取し、これを動的光散乱光度計「ゼータサイザー1000HS」〔シスメックス(株)製〕にセットする。減衰率のCount Rateが150Cps〜200Cpsになるように、アクリル樹脂エマルションの希釈液の濃度を調整した後、測定温度25℃±1℃、及び光散乱角90°の条件で測定した結果をコンピュータ処理することで、アクリル樹脂エマルション中の樹脂粒子の平均粒子径を求める。
〔用途〕
本発明のアクリル樹脂エマルションは、例えば、電磁鋼板処理に好適に用いることができる。
電磁鋼板の表面には、防錆等を目的として、クロム酸塩、リン酸金属塩(リン酸アルミニウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛等)などを含む膜を形成させる。防錆等の機能を良好に付与するためには、電磁鋼板の表面に形成される膜が均一であることが求められる。
本発明のアクリル樹脂エマルションは、安定性に優れ、金属イオンと接触しても、樹脂粒子と金属イオンとが結合し難く、凝集及び異物の発生が生じ難い。また、本発明のアクリル樹脂エマルション中には、樹脂を形成せずに遊離状態で存在する反応性界面活性剤が非常に少ないので、塗工した際に泡立ちが生じ難い。したがって、本発明のアクリル樹脂エマルションを、クロム酸塩、リン酸金属塩等のバインダーとして用いた処理液によれば、均一な被膜を形成できる。
すなわち、本発明のアクリル樹脂エマルションは、クロム酸塩、リン酸金属塩等の金属塩を多量に配合しても、凝集及び異物の発生が生じ難く、また、塗工した際に泡立ちが生じ難いため、均一な被膜の形成が可能であり、特に金属塩を高濃度で含む電磁鋼板処理の処理液に好適に用いることができる。
[アクリル樹脂エマルションの製造方法]
本発明のアクリル樹脂エマルションの製造方法は、上述のアクリル樹脂エマルションを製造できればよく、特に制限されるものではない。
本発明のアクリル樹脂エマルションを製造する方法としては、以下で説明する、本実施形態のアクリル樹脂エマルションの製造方法が好ましい。
本実施形態のアクリル樹脂エマルションの製造方法(以下、「本実施形態の製造方法」ともいう。)は、一般式(I)で表される反応性界面活性剤の存在下、少なくとも疎水性の(メタ)アクリル酸エステルから選ばれる単量体(以下、疎水性の「(メタ)アクリル酸エステル単量体」ともいう。)を重合させて、樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物のガラス転移温度が、10℃以上である樹脂エマルションの粒子を得る乳化重合工程を有する。
以下、本実施形態の製造方法における工程について詳細に説明する。
なお、各工程で用いる成分の具体例、及び好ましい態様については、上述のアクリル樹脂エマルションの項に記載したとおりであるため、ここでは説明を省略する。
<乳化重合工程>
乳化重合工程は、一般式(I)で表される反応性界面活性剤の存在下、少なくとも疎水性の(メタ)アクリル酸エステルから選ばれる単量体を重合させて、樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物のガラス転移温度が、10℃以上である樹脂エマルションの粒子を得る工程である。
乳化重合工程では、少なくとも、疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体と一般式(I)で表される反応性界面活性剤とが共重合して、該反応性界面活性剤による水和層が形成された、樹脂エマルションの粒子が得られる。
重合方法としては、特に制限されず、例えば、温度計、攪拌棒、還流冷却器、滴下ロート等を備えた反応容器内に、少なくとも、疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体と一般式(I)で表される反応性界面活性剤と水等の水性媒体とを仕込み、反応容器内を昇温させた後、適宜、重合開始剤、還元剤等を加えて、乳化重合反応を進行させる方法(所謂、一括仕込み方式)、反応容器内に、少なくとも、一般式(I)で表される反応性界面活性剤と水等の水性媒体とを仕込み、反応容器内を昇温させた後、単量体成分〔少なくとも疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体〕を滴下し、適宜、重合開始剤、還元剤等を加えて、乳化重合反応を進行させる方法(所謂、モノマー滴下法)、単量体成分を予め、少なくとも、一般式(I)で表される反応性界面活性剤と水等の水性媒体とで乳化させ、プレエマルションを得た後、得られたプレエマルションを反応容器内に滴下し、適宜、重合開始剤、還元剤等を加えて、乳化重合反応を進行させる方法(所謂、乳化モノマー滴下法)等が挙げられる。
これらの中でも、重合方法としては、工業的生産性の観点から、乳化モノマー滴下法が好ましい。
重合温度は、例えば、50℃〜80℃であり、好ましくは60℃〜80℃である。
重合時間は、例えば、6時間〜12時間であり、好ましくは6時間〜8時間である。
一般式(I)で表される反応性界面活性剤の使用量は、アクリル樹脂エマルションの安定性の観点から、一般式(I)で表される反応性界面活性剤以外の単量体の総量100質量部に対して、好ましくは1質量部以上であり、より好ましくは3質量部以上であり、更に好ましくは5質量部以上である。
また、一般式(I)で表される反応性界面活性剤の使用量は、得られる被膜の堅牢性の観点から、一般式(I)で表される反応性界面活性剤以外の単量体の総量100質量部に対して、好ましくは20質量部以下であり、より好ましくは15質量部以下であり、更に好ましくは10質量部以下である。
乳化重合工程において、上述のその他の単量体を使用する場合、その他の単量体の使用量は、重合時の共重合性の観点から、一般式(I)で表される反応性界面活性剤以外の単量体の総量100質量部に対して、好ましくは55質量部以下であり、より好ましくは45質量部以下であり、更に好ましくは35質量部以下である。
乳化重合工程では、重合開始剤、還元剤、連鎖移動剤、pH調整剤等の各種添加剤を用いてもよい。
(重合開始剤)
重合開始剤としては、通常の乳化重合に使用できるものであれば、特に制限なく、使用することができる。重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、t−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物、過酸化水素などが挙げられる。
乳化重合工程において重合開始剤を用いる場合、重合開始剤を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合開始剤は、通常用いられる量で使用される。重合開始剤の使用量は、原料である単量体の総量100質量部に対して、例えば、0.1質量部〜2質量部であり、好ましくは0.3質量部〜1.5質量部である。
(還元剤)
乳化重合工程では、上記の重合開始剤とともに、還元剤を用いてもよい。
還元剤としては、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、チオグリコール酸、チオ硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖等が挙げられる。
乳化重合工程において還元剤を用いる場合、還元剤を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
還元剤は、通常用いられる量で使用される。還元剤の使用量は、原料である単量体の総量100質量部に対して、例えば、0.1質量部〜2質量部であり、好ましくは0.3質量部〜1.5質量部である。
<他の工程>
本実施形態の製造方法は、必要に応じ、乳化重合工程以外の他の工程を有していてもよい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例において製造したアクリル樹脂エマルション中の樹脂粒子の平均粒子径は、既述の方法で測定して求めた。
本実施例において、樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物のガラス転移温度(Tg)及び酸価は、既述の方法で算出した。
なお、単独重合体としたときのTgは、アクリル酸ブチルが−57℃であり、メタクリル酸メチルが103℃であり、スチレンが90℃であり、アクリル酸が163℃であり、メタクリル酸が185℃であり、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルが55℃であり、アクリル酸2−エチルへキシルが−76℃である。
結果を表1及び表2に示す。
[アクリル樹脂エマルションの製造]
〔実施例1〕
温度計、攪拌棒、還流冷却器、及び滴下ロートを備えた反応容器内に、脱イオン交換水43.3質量部を仕込み、反応容器内を窒素置換しながら60℃に昇温させた。
一方、別の容器に、脱イオン交換水76.8質量部と、界面活性剤(a)(下記構造式(a)で表される反応性界面活性剤)5.0質量部と、を入れて攪拌した後、更にアクリル酸ブチル(BA:butyl acrylate)38.0質量部と、メタクリル酸メチル(MMA:methyl methacrylate)30.0質量部と、スチレン(St、その他の単量体)30.0質量部と、アクリル酸(AA:acrylic acid、その他の単量体)2.0質量部と、を入れて撹拌することで、プレエマルションを調製した。
次に、反応容器の内温を60℃に保ちながら、上記にて調製したプレエマルションの内の3質量%(6.2質量部)を反応容器内に添加した後、10質量%過硫酸アンモニウム水溶液0.14質量部及び10質量%メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液0.14質量部を加え、乳化重合反応を開始させた。
反応容器の内温が62℃に達した後、上記にて調製したプレエマルションの残り全量と、2.5質量%過硫酸アンモニウム水溶液(重合開始剤)0.36質量部と、2.5質量%メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液(還元剤)0.36質量部と、を4時間にわたって均一に逐次添加し、乳化重合させた。逐次添加終了後、得られた乳化重合物を62℃で2時間熟成させてから室温まで冷却し、pH2.3のアクリル樹脂エマルションを得た。得られたアクリル樹脂エマルションの固形分は、42質量%であった。
〔実施例2〕
実施例1において、脱イオン交換水76.8質量部と、上記の界面活性剤(a)5.0質量部と、を入れて攪拌した後、更にアクリル酸ブチル(BA)35.0質量部と、メタクリル酸メチル(MMA)30.0質量部と、スチレン(St)30.0質量部と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2HEMA:2-hydroxyethyl methacrylate、その他の単量体)5.0質量部と、を入れて撹拌することで、プレエマルションを調製したこと以外は、実施例1と同様にして、pH2.3のアクリル樹脂エマルションを得た。得られたアクリル樹脂エマルションの固形分は、42質量%であった。
〔実施例3〕
実施例1において、脱イオン交換水76.8質量部と、界面活性剤(b)(下記構造式(b)で表される反応性界面活性剤)10.0質量部と、を入れて攪拌した後、更にアクリル酸ブチル(BA)30.0質量部と、メタクリル酸メチル(MMA)35.0質量部と、スチレン(St)30.0質量部と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2HEMA)5.0質量部と、を入れて撹拌することで、プレエマルションを調製したこと以外は、実施例1と同様にして、pH2.3のアクリル樹脂エマルションを得た。得られたアクリル樹脂エマルションの固形分は、42質量%であった。
〔実施例4〕
実施例1において、脱イオン交換水76.8質量部と、上記の界面活性剤(a)5.0質量部と、を入れて攪拌した後、更にアクリル酸2−エチルへキシル(2EHA:2-ethylhexyl acrylate)35.0質量部と、メタクリル酸メチル(MMA)30.0質量部と、スチレン(St)30.0質量部と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2HEMA)5.0質量部と、を入れて撹拌することで、プレエマルションを調製したこと以外は、実施例1と同様にして、pH2.3のアクリル樹脂エマルションを得た。得られたアクリル樹脂エマルションの固形分は、42質量%であった。
〔実施例5〕
実施例1において、脱イオン交換水76.8質量部と、上記の界面活性剤(b)5.0質量部と、を入れて攪拌した後、更にアクリル酸ブチル(BA)30.0質量部と、メタクリル酸メチル(MMA)37.0質量部と、スチレン(St)30.0質量部と、メタクリル酸(MAA:methacrylic acid)3.0質量部と、を入れて撹拌することで、プレエマルションを調製したこと以外は、実施例1と同様にして、pH2.3のアクリル樹脂エマルションを得た。得られたアクリル樹脂エマルションの固形分は、42質量%であった。
〔実施例6〕
実施例1において、脱イオン交換水76.8質量部と、上記の界面活性剤(a)5.0質量部と、を入れて攪拌した後、更にアクリル酸ブチル(BA)40.0質量部と、メタクリル酸メチル(MMA)59.0質量部と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2HEMA)1.0質量部と、を入れて撹拌することで、プレエマルションを調製したこと以外は、実施例1と同様にして、pH2.3のアクリル樹脂エマルションを得た。得られたアクリル樹脂エマルションの固形分は、42質量%であった。
〔実施例7〕
実施例1において、脱イオン交換水76.8質量部と、上記の界面活性剤(a)5.0質量部と、界面活性剤(b)5.0質量部と、を入れて攪拌した後、更にアクリル酸ブチル(BA)35.0質量部と、メタクリル酸メチル(MMA)30.0質量部と、スチレン(St)30.0質量部と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2HEMA)5.0質量部と、を入れて撹拌することで、プレエマルションを調製したこと以外は、実施例1と同様にして、pH2.3のアクリル樹脂エマルションを得た。得られたアクリル樹脂エマルションの固形分は、42質量%であった。
〔実施例8〕
実施例1において、脱イオン交換水76.8質量部と、上記の界面活性剤(b)5.0質量部と、を入れて攪拌した後、更にアクリル酸ブチル(BA)30.0質量部と、メタクリル酸メチル(MMA)35.0質量部と、スチレン(St)30.0質量部と、アクリル酸(AA)5.0質量部と、を入れて撹拌することで、プレエマルションを調製したこと以外は、実施例1と同様にして、pH2.3のアクリル樹脂エマルションを得た。得られたアクリル樹脂エマルションの固形分は、42質量%であった。
〔実施例9〕
実施例1において、脱イオン交換水76.8質量部と、上記の界面活性剤(a)1.0質量部と、を入れて攪拌した後、更にアクリル酸ブチル(BA)35.0質量部と、メタクリル酸メチル(MMA)30.0質量部と、スチレン(St)30.0質量部と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2HEMA)5.0質量部と、を入れて撹拌することで、プレエマルションを調製したこと以外は、実施例1と同様にして、pH2.3のアクリル樹脂エマルションを得た。得られたアクリル樹脂エマルションの固形分は、42質量%であった。
〔比較例1〕
実施例1において、脱イオン交換水76.8質量部と、上記の界面活性剤(a)5.0質量部と、を入れて攪拌した後、更にアクリル酸ブチル(BA)49.5質量部と、スチレン(St)49.5質量部と、アクリル酸(AA)1.0質量部と、を入れて撹拌することで、プレエマルションを調製したこと以外は、実施例1と同様にして、pH2.3のアクリル樹脂エマルションを得た。得られたアクリル樹脂エマルションの固形分は、42質量%であった。
〔比較例2〕
実施例1において、脱イオン交換水76.8質量部と、界面活性剤(c)[下記構造式(c)で表される反応性界面活性剤、商品名:アクアロン(登録商標)KH−10、有効成分:ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキルエーテル硫酸アンモニウム、有効成分:99質量%、第一工業製薬(株)製]5.0質量部と、を入れて攪拌した後、更にアクリル酸2−エチルへキシル(2EHA)40.0質量部と、メタクリル酸メチル(MMA)15.0質量部と、スチレン(St)40.0質量部と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2HEMA)5.0質量部と、を入れて撹拌することで、プレエマルションを調製したこと以外は、実施例1と同様にして、pH2.3のアクリル樹脂エマルションを得た。得られたアクリル樹脂エマルションの固形分は、42質量%であった。
〔比較例3〕
実施例1において、脱イオン交換水76.8質量部と、界面活性剤(d)[下記構造式(d)で表される非反応性界面活性剤、商品名:ハイテノール(登録商標)NF−13、有効成分:ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルサルフェートアンモニウム塩、m≒2、n=13、有効成分:98質量%、第一工業製薬(株)製]5.1質量部と、を入れて攪拌した後、更にアクリル酸ブチル(BA)35.0質量部と、メタクリル酸メチル(MMA)30.0質量部と、スチレン(St)30.0質量部と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2HEMA)5.0質量部と、を入れて撹拌することで、プレエマルションを調製したこと以外は、実施例1と同様にして、pH2.3のアクリル樹脂エマルションを得た。得られたアクリル樹脂エマルションの固形分は、42質量%であった。
〔比較例4〕
実施例1において、脱イオン交換水76.8質量部と、上記の界面活性剤(c)5.0質量部と、を入れて攪拌した後、更にアクリル酸ブチル(BA)35.0質量部と、メタクリル酸メチル(MMA)30.0質量部と、スチレン(St)30.0質量部と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(2HEMA)5.0質量部と、を入れて撹拌することで、プレエマルションを調製したこと以外は、実施例1と同様にして、pH2.3のアクリル樹脂エマルションを得た。得られたアクリル樹脂エマルションの固形分は、42質量%であった。
[評価]
1.安定性
実施例1〜実施例9及び比較例1〜比較例4のアクリル樹脂エマルションについて、以下の方法により安定性の評価を行った。
アクリル樹脂エマルション5質量部と、リン酸アルミニウム50質量%水溶液10質量部と、グリセリン1質量部と、を試薬瓶に量り取り、試薬瓶を上下に10回振とうさせた。振とう後の液の状態を目視にて観察し、下記の評価基準に従って、アクリル樹脂エマルションの安定性を評価した。結果を表1及び2に示す。
なお、実用上許容できるものは、「AA」、「A」、及び「B」に分類されるものである。
−評価基準−
AA:異物や塊が認められず、また、分離も生じていない。
A:若干の異物が認められるが、凝集や分離は生じていない。
B:多量の異物が認められ、経時で分離が生じた。
C:多量の塊が認められ、経時で流動性を失った(ゲル化した)。
2.泡立ち性
実施例1〜実施例9及び比較例1〜比較例4のアクリル樹脂エマルションについて、以下の方法により泡立ち性の評価を行った。
アクリル樹脂エマルションを、脱イオン交換水を用いて3倍に希釈した。得られた希釈液を、容量200mlのメスシリンダー(芝田科学(株))に30ml量り取った。メスシリンダーの開口部を、希釈液が漏れないように、ラップフィルムを用いて密封した後、メスシリンダーを15秒間激しく振とうさせた。振とう直後の液体及び泡の全体積をメスシリンダーの目盛りを読み取ることで測定した。測定した液体及び泡の全体積に基づき、下記の評価基準に従って、アクリル樹脂エマルションの泡立ち性を評価した。結果を表1及び2に示す。
なお、液体及び泡の全体積が小さいほど、泡立ち性が低いことを示す。
−評価基準−
A:液体及び泡の全体積が100mL以下である。
B:液体及び泡の全体積が100mLを超えて200mL未満である。
C:液体及び泡の全体積が200mL以上である。
表1及び表2中、「−」は、該当成分を配合していないことを意味する。
表1及び表2において、「樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物のガラス転移温度(Tg)」は、単に「Tg」と表記する。また、「樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物の酸価」は、単に「酸価」と表記する。
表1に示すように、実施例1〜実施例9のアクリル樹脂エマルションは、いずれも安定性に優れていた。
また、実施例1〜実施例9のアクリル樹脂エマルションは、いずれも泡立ち性が低いことが確認された。
一方、表2に示すように、樹脂から構造単位(B)が除かれた化合物のTgが10℃未満である、比較例1及び比較例2のアクリル樹脂エマルションは、安定性が悪かった。
反応性界面活性剤に由来する構造単位を有するが、該反応性界面活性剤が一般式(I)で表される反応性界面活性剤ではない、比較例2及び比較例4のアクリル樹脂エマルションは、安定性が悪かった。
一般式(I)で表される反応性界面活性剤に由来する構造単位(B)の代わりに、非反応性界面活性剤に由来する構造単位を有する、比較例3のアクリル樹脂エマルションは、安定性が悪かった。
また、比較例2〜比較例4のアクリル樹脂エマルションは、泡立ち性が高いことが確認された。

Claims (3)

  1. 樹脂の粒子が水性媒体中に分散されており、
    前記樹脂が疎水性の(メタ)アクリル酸エステル単量体に由来する構造単位(A)と、下記一般式(I)で表される反応性界面活性剤に由来する構造単位(B)と、を有し、かつ、カルボキシ基を有しない樹脂であり、
    前記樹脂から前記構造単位(B)が除かれた化合物のガラス転移温度が、10℃以上であり、
    電磁鋼板処理に用いられる金属表面処理用アクリル樹脂エマルション。

    〔式中、Rは、下記一般式(II)で表される置換基を表し、mは、1〜3の整数を表す。Dは、下記一般式(III)で表される重合性の不飽和基を表す。AOは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基を表し、nは、0〜100の整数を表す。Xは、水素原子、又は、−SOM、−COOM、及び−POMから選ばれるアニオン性親水基を表し、Mは、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、又はアンモニウム基を表す。〕

  2. 前記構造単位(B)の割合が、前記樹脂中の全構造単位の合計質量に対して、0.5質量%以上15質量%以下である請求項1に記載の金属表面処理用アクリル樹脂エマルション。
  3. 前記樹脂が、芳香族モノビニル化合物に由来する構造単位を更に有する請求項1又は請求項2に記載の金属表面処理用アクリル樹脂エマルション。
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