JPWO2020166384A1 - 乳化重合用乳化剤、重合物、エマルション、及び、エマルションの製造方法 - Google Patents

乳化重合用乳化剤、重合物、エマルション、及び、エマルションの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は重合安定性及び耐水性に優れたエマルション、並びに、前記のエマルションを得るために用いる乳化重合用乳化剤を提供することを目的とする。本発明の乳化重合用乳化剤は、下記一般式(1)で表される界面活性剤(X)を含有することを特徴とする。CH2=C(R1)−(CH2)a−O−(Z)b−(A1O)c−(EO)d−Y (1)[一般式(1)中、Zはそれぞれ独立に一般式(2)で表される2価の基又は酸素原子を表し;A1Oはそれぞれ独立に炭素数8〜30のアルキレンオキシ基を表し;EOはエチレンオキシ基を表し;R1は水素原子又はメチル基を表し;aは1又は2の整数を表し;bは3〜50の整数を表し;cは1〜3の整数を表し;dは1〜50の整数を表し;Yは−SO3H、−SO3−M+、−(CH2)f−SO3H又は−(CH2)f−SO3−M+を表し;M+は、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン又は有機アンモニウムイオンを表し;fは、1〜3の整数を表し;(Z)bにおいて、酸素原子を2つ以上有する場合、酸素原子同士は隣接しておらず;(Z)bは、前記A1Oで表される構成単位を有さない。][化1][一般式(2)中、R2は、それぞれ独立に水素原子、メチル基又はエチル基を表す。]

Description

本発明は乳化重合用乳化剤、重合物、エマルション、及び、エマルションの製造方法に関する。
従来から乳化重合用乳化剤として、石けん類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム及びポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩等が使用されている。
これらの乳化剤を用いて、エチレン性不飽和単量体を重合して得られたエマルションは、塗料用途及び粘接着剤用途等に使用される。
これらエマルションから得られた塗膜は、使用した乳化剤が遊離しているため耐水性が低く、水と接触し続けると白化、膨潤する等の課題がある。そこで上記課題を改善するために、乳化重合用乳化剤の骨格に共重合性基を有する反応性乳化剤が提案されている。(特許文献1〜3)
しかしながら、これらの乳化重合用乳化剤を用いて重合したエマルションから得られる塗膜についても、耐水性が十分ではなかった。
特開2002−80506号公報 特開2002−88104号公報 特開2017−71733号公報
本発明は重合安定性及び耐水性に優れたエマルション、並びに、前記のエマルションを得るために用いる乳化重合用乳化剤を提供することを目的とする。
本発明者らはこれらの問題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。即ち本発明は、下記一般式(1)で表される界面活性剤(X)を含有する乳化重合用乳化剤;前記乳化重合用乳化剤及びエチレン性不飽和単量体を含有する重合性組成物の重合物;前記重合物を含有するエマルション;前記乳化重合用乳化剤の存在下、水性媒体中でエチレン性不飽和単量体を乳化重合する工程を有する前記エマルションの製造方法である。
CH=C(R)−(CH−O−(Z)−(AO)−(EO)−Y (1)
[一般式(1)中、Zはそれぞれ独立に一般式(2)で表される2価の基又は酸素原子を表し;AOはそれぞれ独立に炭素数8〜30のアルキレンオキシ基を表し;EOはエチレンオキシ基を表し;Rは水素原子又はメチル基を表し;aは1又は2の整数を表し;bは3〜50の整数を表し;cは1〜3の整数を表し;dは1〜50の整数を表し;Yは−SOH、−SO 、−(CH−SOH又は−(CH−SO を表し;Mは、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン又は有機アンモニウムイオンを表し;fは、1〜3の整数を表し;(Z)において、酸素原子を2つ以上有する場合、酸素原子同士は隣接しておらず;(Z)は、前記AOで表される構成単位を有さない。]
Figure 2020166384
[一般式(2)中、Rは、それぞれ独立に水素原子、メチル基又はエチル基を表す。]
本発明の乳化重合用乳化剤は、エチレン性不飽和単量体を乳化重合する際の重合安定性を良好なものとし、かつ作製したエマルションから得られた塗膜は、耐水性に優れているという効果を奏する。
なお、以下の本明細書において、特に断りがない限り、本発明の乳化重合用乳化剤及びエチレン性不飽和単量体を乳化重合する際の重合安定性を単に「重合安定性」と記載し、作製したエマルションから得られた塗膜の耐水性を単に「耐水性」と記載する。
本発明の乳化重合用乳化剤は、下記一般式(1)で表される界面活性剤(X)を含有する。
CH=C(R)−(CH−O−(Z)−(AO)−(EO)−Y (1)
一般式(1)において、Zはそれぞれ独立に一般式(2)で表される2価の基又は酸素原子を表す。
なお、(Z)において、酸素原子を2つ以上有する場合、酸素原子同士は隣接していない。
また、(Z)は、後に詳述するAOで表される構成単位を有さない。
Figure 2020166384
一般式(2)において、Rは、それぞれ独立に水素原子、メチル基又はエチル基を表す。
一般式(1)において、bは、3〜50の整数を表す。
bが3未満の場合、耐水性が悪化する。bが50を超える場合、重合安定性が悪化する。
また、bは、耐水性の観点から、6以上であることが好ましい。
また、bは、耐水性及び重合安定性の観点から、30以下であることが好ましく、15以下であることが更に好ましい。
前記の(Z)において、(AO)と結合するZは、酸素原子であることが好ましい。
一般式(1)における(Z)は、耐水性の観点から、(AO)であらわされる2価の基を含むことが好ましく、(Z)が(AO)であらわされる2価の基であることがより好ましい。前記のAOはそれぞれ独立に炭素数2〜4のアルキレンオキシ基(エチレンオキシ基、1,2−又は1,3−プロピレンオキシ基及び1,2−、1,3−、1,4−又は2,3−ブチレンオキシ基等)を表す。AOの炭素数は、耐水性の観点から、2〜3が好ましく、2が更に好ましい。
また、eは1〜10の整数を表す。
eが1以上の場合、耐水性が良好になる。eが10以下の場合、重合安定性が良好になる。
また、eは、耐水性の観点から3以上であることが好ましい。
また、eは、耐水性及び重合安定性の観点から7以下であることが好ましく、5以下であることが更に好ましい。
一般式(1)において、AOはそれぞれ独立に炭素数8〜30のアルキレンオキシ基を表す。
炭素数8〜30のアルキレンオキシ基としては、オクチレンオキシ基、デシレンオキシ基、ウンデシレンオキシ基、ドデシレンオキシ基、テトラデシレンオキシ基、ヘキサデシレンオキシ基及びオクタデシレンオキシ基等が挙げられる。AOの炭素数は、耐水性の観点から、8〜18が好ましく、10〜14が更に好ましい。
前記のAOは、2価の基であるAと酸素原子とが結合した基であり、AOを構成するAは、重合安定性の観点から、一般式(3)で表される2価の基であることが好ましい。
Figure 2020166384
一般式(3)において、Rは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数6〜28のアルキル基を表す。
を構成する一般式(3)で表される2価の基の内、少なくとも1つが炭素数6〜28のアルキル基である。
gは1以上の整数である。
一般式(1)において、EOはエチレンオキシ基を表す。
一般式(1)において、Rは水素原子又はメチル基を表す。
一般式(1)において、aは1又は2の整数を表す。
一般式(1)において、cは1〜3の整数を表す。
cが0の場合[(AO)を有しない場合]、重合安定性が悪化する。cが4以上の場合、水への溶解性が悪化する。
また、cは、重合安定性及び水への溶解性の観点から1〜2であることが好ましい。
一般式(1)において、dは1〜50の整数を表す。
dが0の場合[(EO)を有しない場合]、重合安定性が悪化する。dが51以上の場合、耐水性が悪化する。
また、dは、重合安定性及び耐水性の観点から5〜30であることが好ましい。
一般式(1)において、[b/c]は、耐水性及び重合安定性の観点から、3.0〜15であることが好ましい。
一般式(1)において、[e/c]は、1.0〜5.0であることが好ましい。
また、[e/c]は、耐水性及び重合安定性の観点から、3以下であることが更に好ましく、2以下であることが特に好ましい。
一般式(1)において、[(e+d)/c]は、重合安定性の観点から、5.0〜20であることが好ましい。
また、[(e+d)/c]は、重合安定性の観点から、6以上であることが更に好ましい。
また、[(e+d)/c]は、耐水性及び重合安定性の観点から、15以下であることが更に好ましく、13以下であることが特に好ましい。
一般式(1)において、Yは−SOH、−SO 、−(CH−SOH又は−(CH−SO を表す。
また、前記のMは、アルカリ金属イオン(Na及びK等)、アンモニウムイオン又は有機アンモニウムイオンを表す。
また、前記の有機アンモニウムイオンとしては、炭素数1〜10の有機アンモニウムイオンが挙げられ、具体的には、炭素数1〜10のアルキルアンモニウムイオン(モノメチルアンモニウムイオン、モノブチルアンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン等)及び炭素数1〜10のアルカノールアンモニウムイオン(モノエタノールアンモニウムイオン及びトリエタノールアンモニウムイオン等)等が挙げられる。
前記のMは、本発明の乳化重合用乳化剤を用いて得た後述の重合物の平均粒子径を小さくする観点から、アンモニウムイオン及びアルカリ金属イオンが好ましく、更に好ましいのはアンモニウムイオン及びNaである。
また、fは、1〜3の整数を表す。
前記の界面活性剤(X)は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
前記の界面活性剤(X)は、以下の方法等で製造することができる。
CH=C(R)−(CH−OHで表されるアルコール(アリルアルコール、メタリルアルコール及び3−メチル−3−ブテン−1−オール等)に、アルカリ触媒(t−ブトキシカリウム及び水酸化カリウム等)又は酸触媒(三フッ化ホウ素等)を加え、窒素雰囲気下にて、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、1,2−又は1,3−プロピレンオキサイド及び1,2−、1,3−、1,4−又は2,3−ブチレンオキサイド等)、炭素数8〜18のアルキレンオキサイド(1,2−ドデシレンオキサイド、1,2−ヘキサデシレンオキサイド及び1,2−オクタデシレンオキサイド等)及びエチレンオキサイドを順次付加反応させ、次いで、アミド硫酸を反応させて製造することができる。
この場合、得られる界面活性剤(X)のYに相当する部分は、−SO (M=NH )となるが、必要に応じて、アルカリ金属の水酸化物と混合し、Mに相当する部分をアルカリ金属イオンに置換しても良い。
また、Yが−SO でない界面活性剤(X)を製造する場合は、前記のアミド硫酸に代えて、目的のYに応じた化合物を用い、公知の方法で製造すればよい。
例えば、Yが−SOHである界面活性剤(X)を製造する場合は、前記のアミド硫酸に代えて、クロロ硫酸を用いればよい。
例えば、Yが−(CHSOHである界面活性剤(X)を製造する場合は、前記のアミド硫酸に代えて、1,3−プロパンスルトンを用いればよい。
また、Yが−(CHSO NH である界面活性剤(X)を製造する場合は、前記のYが−(CHSOHである界面活性剤(X)を、アンモニア水等で中和すればよい。
本発明の乳化重合用乳化剤は、発明の効果を阻害しない範囲で、前記の界面活性剤(X)以外にも水、有機溶剤(エタノール等)、前記の界面活性剤(X)の製造で用いる原料及び前記の界面活性剤(X)の製造で生じる副生成物等を含有していても良い。
本発明の乳化重合用乳化剤が含有する界面活性剤(X)の重量割合は、輸送コストを抑える観点、並びに、乳化重合用乳化剤の分離及び沈殿を防ぐ観点から、乳化重合用乳化剤の重量を基準として、15〜99.99重量%であることが好ましく、輸送コストを更に抑える観点からは、20〜99.99重量%であることが更に好ましい。
本発明の重合物は、本発明の乳化重合用乳化剤とエチレン性不飽和単量体とを含有する重合性組成物の重合物である。
前記のエチレン性不飽和単量体としては、(メタ)アクリロイル基を有する単量体、スチレン化合物、及び、その他のビニル基を有する単量体等が挙げられる。
なお、本願において、「(メタ)アクリロイル」の表記はアクリロイル及び/又はメタクリロイルを意味し、「(メタ)アクリル」の表記はアクリル及び/又はメタクリルを意味する。
前記の(メタ)アクリロイル基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸、炭素数4〜32の(メタ)アクリル酸アルキルエステル[(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等]、炭素数4〜32の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル[(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等]、(メタ)アクリルアミド、炭素数5〜32のN,N−ジアルキルアクリルアミド[N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド等]、前記の炭素数4〜32の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルのアルキレンオキサイド(炭素数2〜4の物が好ましい)付加物(付加モル数は1〜100モルであることが好ましい)、及び、炭素数4〜32のアルコール(ラウリルアルコール等)のアルキレンオキサイド(炭素数2〜4の物が好ましい)付加物(付加モル数は1〜100モルであることが好ましい)の(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記のスチレン化合物としては、炭素数8〜10のスチレン化合物が好ましく、具体的には、スチレン、スチレンスルホン酸、ヒドロキシスチレン、ビニルトルエン及びパラメチルスチレン等が挙げられる。
前記のその他のビニル基を有する単量体としては、アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニルスルホン酸、イソプレン、プロピレン、エチレン、ブタジエン及びクロロプレン等が挙げられる。
前記のエチレン性不飽和単量体は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
前記の重合性組成物が含有する乳化重合用乳化剤の重量割合は、乳化性及び耐水性の観点から、重合性組成物の重量を基準として、乳化重合用乳化剤が含有する界面活性剤(X)の重量が0.05〜15重量%となる量であることが好ましい。
前記の重合性組成物が含有するエチレン性不飽和単量体の重量割合は、重合性組成物の重量を基準として、25〜99.95重量%であることが好ましく、50〜99.95重量%であることが更に好ましい。
本発明の重合物は、例えば、後に詳述する本発明のエマルションの製造方法を実施することにより、本発明の重合物を含有するエマルションとして得ることができる。
本発明のエマルションは、本発明の重合物を含有する。
前記の重合物は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
また、本発明のエマルションは、水性媒体を含有する。
前記の水性媒体としては、水及び水溶性有機溶媒等が挙げられる。
前記の水溶性有機溶媒としては、25℃における水への溶解度が100g/水100g以上である、炭素数1〜4の1価のアルコール(メタノール、エタノール及びn−又はiso−プロパノール等)、炭素数2〜9のグリコール(エチレングリコール及びジエチレングリコール等)、アミド(N−メチルピロリドン等)、ケトン(アセトン等)、環状エーテル(テトラヒドロフラン及びテトラヒドロピラン等)、ラクトン(γ−ブチロラクトン等)、スルホキシド(ジメチルスルホキシド等)及びニトリル(アセトニトリル等)等が挙げられる。
前記の水性媒体は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
本発明のエマルションが含有する重合物の重量割合は、エマルションの重量を基準として、15〜80重量%であることが好ましい。
本発明のエマルションが含有する水性媒体の重量割合は、エマルションの重量を基準として、20〜85重量%であることが好ましい。
本発明のエマルションの製造方法としては、本発明の乳化重合用乳化剤の存在下、水性媒体中でエチレン性不飽和単量体を乳化重合する工程を有する製造方法等が挙げられる。
前記の乳化重合する工程としては、具体的には、以下の2種類の工程等が挙げられる。
1)本発明の乳化重合乳化剤、水性媒体及び重合開始剤並びに、必要に応じて、緩衝剤(炭酸水素ナトリウム等)を混合し、次に、エチレン性不飽和単量体を滴下し、乳化重合を実施する。
2)本発明の乳化重合乳化剤、水性媒体及びエチレン性不飽和単量体を、ホモミキサー等を用いて混合し、単量体乳化液を作成する。次いで、本発明の乳化重合乳化剤、水性媒体及び重合開始剤並びに、必要に応じて、緩衝剤(炭酸水素ナトリウム等)を混合し、あらかじめ作成した単量体乳化液を滴下し、乳化重合を実施する。
上記2種類の工程の内、重合安定性の観点から、「2)」の工程が好ましい。
エチレン性不飽和単量体の滴下時間及び単量体乳化液の滴下時間は、1〜5時間であることが好ましい。
乳化重合時の温度は、50〜90℃であることが好ましい。
前記の重合開始剤としては、過酸化物及びアゾ化合物等が挙げられる。
前記の過酸化物として好ましいものとしては、水溶性過酸化物[過酢酸、t−ブチルパーオキサイド、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸カリウム等]等が挙げられる。
前記のアゾ化合物として好ましいものとしては、水溶性アゾ化合物[アゾビスアミジノプロパン(塩)及びアゾビスシアノバレリン酸(塩)等]等が挙げられる。
本願において、水溶性有過酸化物及び水溶性アゾ化合物の「水溶性」とは、25℃における水100gに対する溶解度が1g以上である性質を指す。
前記の製造方法において、乳化重合用乳化剤の重量割合は、乳化性及び耐水性の観点から、乳化重合用乳化剤、エチレン性不飽和単量体、水性媒体及び重合開始剤の合計重量を基準として、乳化重合用乳化剤が含有する界面活性剤(X)の重量が、0.02〜6重量%となる量であることが好ましい。
前記の製造方法において、エチレン性不飽和単量体の重量割合は、乳化重合用乳化剤、エチレン性不飽和単量体、水性媒体及び重合開始剤の合計重量を基準として、5〜75重量%であることが好ましい。
前記の製造方法において、水性媒体の重量割合は、乳化重合用乳化剤、エチレン性不飽和単量体、水性媒体及び重合開始剤の合計重量を基準として、20〜85重量%であることが好ましい。
前記の製造方法において、重合開始剤の重量割合は、乳化重合用乳化剤、エチレン性不飽和単量体、水性媒体及び重合開始剤の合計重量を基準として、0.002〜5重量%であることが好ましい。
前記のエマルションは、前記の乳化重合する工程の後に、アルカリ水溶液(アンモニア水溶液等)等でpHを調整し、pHを7〜9にすることが、エマルションの分散安定性の観点から好ましい。
前記のエマルションは、乾燥させることで、本発明の重合物を含有する乾燥物(膜等)を得ることができる。
本発明の重合物を含有する膜は、耐水性に優れるため、本発明のエマルションは、塗料、接着剤、紙加工剤及び繊維加工剤等の用途に適している。
また、本発明の重合物の平均粒子径を小さくすることができることから、本発明の乳化重合用乳化剤は、特に粘着剤、接着剤、塗料及びバインダー等のエマルションを製造するための乳化剤として有効であり、優れた性能を有するエマルションを得ることができる。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<1.乳化重合用乳化剤の製造>
実施例1
撹拌機、温度計、圧力計、減圧及窒素導入ラインの付いたオートクレーブにアリルアルコール58重量部(1モル部)及びt−ブトキシカリウム0.8重量部を仕込み、窒素置換を行った後攪拌を開始し、130℃に昇温した後、圧力0.3MPaG以下でエチレンオキサイド44重量部(1モル部)を2時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した(1段階目の付加反応)。
次いで40℃まで冷却後、t−ブトキシカリウム0.8重量部を仕込み、窒素置換を行った後攪拌を開始し、130℃に昇温した後、1,2−ドデシレンオキサイド184重量部(1モル部)を1時間かけて逐次滴下し、同温度で8時間撹拌した(2段階目の付加反応)。
次いで圧力0.3MPaG以下でエチレンオキサイド220重量部(5モル部)を逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで3時間攪拌した(3段階目の付加反応)。
30℃に冷却後、加熱攪拌装置及び冷却装置の付いたガラス製反応装置に取り出し、アミド硫酸107重量部(1.1モル部)及び尿素3重量部を仕込み、窒素を通気し、攪拌しながら100℃まで昇温した。同温度で8時間反応後、25重量%アンモニア水溶液でpH8.0となるよう調整し、反応容器から取り出し、界面活性剤(X−1)を含有する乳化重合用乳化剤(P−1)を得た[界面活性剤(X−1)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P−1)の重量を基準として、97.1重量%]。
実施例2
実施例1において、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部を132重量部(3モル部)に、1,2−ドデシレンオキサイド184重量部を276重量部(1.5モル部)に、3段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド220重量部を440重量部(10モル部)に変更した以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X−2)を含有する乳化重合用乳化剤(P−2)とした[界面活性剤(X−2)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P−2)の重量を基準として、98.2重量%]。
実施例3
実施例1において、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部を132重量部(3モル部)に、1,2−ドデシレンオキサイド184重量部を368重量部(2モル部)に、3段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド220重量部を440重量部(10モル部)に変更した以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X−3)を含有する乳化重合用乳化剤(P−3)とした[界面活性剤(X−3)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P−3)の重量を基準として、98.4重量%]。
実施例4
実施例1において、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部を440重量部(10モル部)に、1,2−ドデシレンオキサイド184重量部を368重量部(2モル部)に、3段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド220重量部を880重量部(20モル部)に変更した以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X−4)を含有する乳化重合用乳化剤(P−4)とした[界面活性剤(X−4)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P−4)の重量を基準として、98.8重量%]。
実施例5
実施例1において、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部を1,2−プロピレンオキサイド174重量部(3モル部)に、3段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド220重量部を440重量部(10モル部)に変更した以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X−5)を含有する乳化重合用乳化剤(P−5)とした[界面活性剤(X−5)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P−5)の重量を基準として、98.4重量%]。
実施例6
実施例1において、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部を1,2−ブチレンオキサイド216重量部(3モル部)に、3段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド220重量部を440重量部(10モル部)に変更した以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X−6)を含有する乳化重合用乳化剤(P−6)とした[界面活性剤(X−6)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P−6)の重量を基準として、98.5重量%]。
実施例7
実施例1において、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部を132重量部(3モル部)に、1,2−ドデシレンオキサイド184重量部を552重量部(3モル部)に、3段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド220重量部を1320重量部(30モル部)に変更した以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X−7)を含有する乳化重合用乳化剤(P−7)とした[界面活性剤(X−7)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P−7)の重量を基準として、99.2重量%]。
実施例8
実施例1において、アリルアルコール58重量部を3−メチル−3−ブテン−1−オール86重量部(1モル部)に、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部を220重量部(5モル部)に、1,2−ドデシレンオキサイド184重量部を276重量部(1.5モル部)に、3段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド220重量部を440重量部(10モル部)に変更した以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X−8)を含有する乳化重合用乳化剤(P−8)とした[界面活性剤(X−8)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P−8)の重量を基準として、98.4重量%]。
実施例9
実施例1において、アリルアルコール58重量部を3−メチル−3−ブテン−1−オール86重量部(1モル部)に、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部を1,2−プロピレンオキサイド174重量部(3モル部)に、1,2−ドデシレンオキサイド184重量部を276重量部(1.5モル部)に、3段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド220重量部を440重量部(10モル部)に変更した以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X−9)を含有する乳化重合用乳化剤(P−9)とした[界面活性剤(X−9)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P−9)の重量を基準として、98.3重量%]。
実施例10
実施例1において、アリルアルコール58重量部をメタリルアルコール72重量部(1モル部)に、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部をエチレンオキサイド132重量部(3モル部)に、3段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド220重量部を440重量部(10モル部)に変更した以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X−10)を含有する乳化重合用乳化剤(P−10)とした[界面活性剤(X−10)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P−10)の重量を基準として、98.3重量%]。
実施例11
実施例1において、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部をエチレンオキサイド132重量部(3モル部)に、1,2−ドデシレンオキサイド184重量部を1,2−ヘキサデシレンオキサイド240重量部(1モル部)に、3段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド220重量部を440重量部(10モル部)に変更した以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X−11)を含有する乳化重合用乳化剤(P−11)とした[界面活性剤(X−11)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P−11)の重量を基準として、98.2重量%]。
実施例12
実施例1において、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部をエチレンオキサイド132重量部(3モル部)に、1,2−ドデシレンオキサイド184重量部を1,2−オクタデシレンオキサイド268重量部(1モル部)に、3段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド220重量部を440重量部(10モル部)に変更した以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X−12)を含有する乳化重合用乳化剤(P−12)とした[界面活性剤(X−12)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P−12)の重量を基準として、98.2重量%]。
実施例13
加熱攪拌装置及び冷却装置の付いたガラス製反応装置に、界面活性剤(X−2)1004重量部(1モル部)及び水酸化ナトリウム30重量%水溶液133重量部(1モル部)を仕込み、攪拌しながら60℃まで昇温し、圧力−0.1MPaGでアンモニアと水を留去し、界面活性剤(X−13)を含有する乳化重合用乳化剤(P−13)とした[界面活性剤(X−13)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P−13)の重量を基準として、98.4重量%]。
実施例14
実施例1において、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部をエチレンオキサイド132重量部(3モル部)に、1,2−ドデシレンオキサイド184重量部を1,2−オクチレンオキサイド256量部(2モル部)に、3段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド220重量部を440重量部(10モル部)に変更した以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X−14)を含有する乳化重合用乳化剤(P−14)とした[界面活性剤(X−14)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P−14)の重量を基準として、98.2重量%]。
実施例15
撹拌機、温度計、圧力計、減圧及窒素導入ラインの付いたオートクレーブにアリルアルコール58重量部(1モル部)及びt−ブトキシカリウム0.8重量部を仕込み、窒素置換を行った後攪拌を開始し、130℃に昇温した後、圧力0.3MPaG以下でエチレンオキサイド132重量部(3モル部)を2時間かけて逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで1時間撹拌した(1段階目の付加反応)。
次いで40℃まで冷却後、t−ブトキシカリウム0.8重量部を仕込み、窒素置換を行った後攪拌を開始し、130℃に昇温した後、1,2−ドデシレンオキサイド184重量部(1モル部)を1時間かけて逐次滴下し、同温度で8時間撹拌した(2段階目の付加反応)。
次いで圧力0.3MPaG以下でエチレンオキサイド440重量部(10モル部)を逐次滴下し、同温度で圧平衡になるまで3時間攪拌した(3段階目の付加反応)。
30℃に冷却後、加熱攪拌装置及び冷却装置の付いたガラス製反応装置に取り出し、1,3−プロパンスルトン122重量部(1モル部)を仕込み、窒素を通気し、攪拌しながら80℃まで昇温した。同温度で8時間反応後、25重量%アンモニア水溶液でpH8.0となるよう調整し、反応容器から取り出し、界面活性剤(X−15)を含有する乳化重合用乳化剤(P−15)を得た[界面活性剤(X−15)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P−15)の重量を基準として、94.8重量%]。
比較例1
実施例1において、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部を0重量部に、3段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド220重量部を440重量部(10モル部)に変更した以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X’−1)を含有する比較用の乳化重合用乳化剤(P’−1)とした[界面活性剤(X’−1)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P’−1)の重量を基準として、97.7重量%]。
比較例2
実施例1において、アリルアルコール58重量部を3−メチル−3−ブテン−1−オール86重量部(1モル部)に、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部を1,2−ブチレンオキサイド360重量部(5モル部)に、1,2−ドデシレンオキサイド184重量部を0重量部に変更した以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X’−2)を含有する比較用の乳化重合用乳化剤(P’−2)とした[界面活性剤(X’−2)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P’−2)の重量を基準として、97.7重量%]。
比較例3
実施例1において、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部を880重量部(20モル部)に変更した以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X’−3)を含有する比較用の乳化重合用乳化剤(P’−3)とした[界面活性剤(X’−3)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P’−3)の重量を基準として、98.8重量%]。
比較例4
実施例1において、アリルアルコール58重量部を3−メチル−3−ブテン−1−オール86重量部(1モル部)に、1段階目の付加反応で投入するエチレンオキサイド44重量部を440重量部(10モル部)に変更し、3段階目の付加反応を実施しなかったこと以外は実施例1と同様に行い、界面活性剤(X’−4)を含有する比較用の乳化重合用乳化剤(P’−4)とした[界面活性剤(X’−4)の重量割合は、乳化重合用乳化剤(P’−4)の重量を基準として、97.3重量%]。
<2.重合物を含有するエマルションの製造>
<実施例16〜30及び比較例5〜8>
表1に記載した種類の乳化重合用乳化剤(P)1重量部、イオン交換水40重量部、アクリル酸ブチル49重量部、メタクリル酸メチル49重量部及びアクリル酸2重量部をポリカップに入れて、ホモミキサーを用いて3000rpm、10分間攪拌し、単量体乳化液を作成した。
加熱攪拌装置、冷却装置及び環流管の付いたガラス製反応装置に、表1に記載した種類の乳化重合用乳化剤(P)1重量部及びイオン交換水85重量部を仕込み、窒素を通気しながら攪拌を開始し、80℃に昇温した。次いで過硫酸アンモニウム0.4重量部を投入し、単量体乳化液を3時間かけて滴下した。続けて2時間熟成後、30℃まで冷却し、25重量%アンモニア水溶液でpH8.0となるよう調整し、評価に用いる重合物を含有するエマルションを得た。
<3.エマルション評価>
<固形分濃度(重合性)>
エマルション1gをアルミ製カップに秤量し、130℃で3時間乾燥し、乾燥物の重量を測定した。アルミ製カップに秤量した重量に対する乾燥物の重量(固形分重量)の割合を固形分濃度として重量%で算出した。固形分濃度が高いほど未反応モノマーが少なく、重合性が高いことを示す。
<凝集分濃度(重合安定性)>
エマルションを100メッシュの金網で濾過することで、凝集物を回収し、水洗後、105℃で3時間乾燥し、重量を測定した。エマルションの全固形分重量に対する凝集物の重量割合を凝集分濃度として重量%で算出した。凝集分濃度が低いほど凝集物量が少なく、重合安定性が高いことを示す。
<平均粒子径(乳化性)>
動的光散乱式粒子径分布測定装置(株式会社堀場製作所製、製品名SZ−100)を用いて、エマルションの体積平均粒子径を測定した。粒子径が小さいほど、乳化性が高いことを示す。
<4.エマルション塗膜評価>
<常温耐水性>
エマルションをPETフィルム(東洋紡株式会社製、製品名コスモシャインA−4300)に、乾燥後の膜厚が120μmとなるように塗布し、25℃×65%RHの雰囲気下にて24時間乾燥させ塗膜(約10cm四方)を得た。塗膜を25℃の水に浸漬し、1週間後、水を取り除き、塗膜のヘイズを測定した(株式会社村上色彩技術研究所製、製品名HM−150)。ヘイズが低いほど、常温耐水性が高いことを示す。
<高温耐水性>
エマルションをPETフィルム(東洋紡株式会社製、製品名コスモシャインA−4300)に、乾燥後の膜厚が120μmとなるように塗布し、25℃×65%RHの雰囲気下にて24時間乾燥させ塗膜(約10cm四方)を得た。塗膜を40℃の温水に浸漬し、72時間後、水を取り除き、塗膜のヘイズを測定した(株式会社村上色彩技術研究所製、製品名HM−150)。ヘイズが低いほど、高温耐水性が高いことを示す。
表1に示されるように、本発明の乳化重合用乳化剤(P−1)〜(P−15)を用いた実施例16〜30は、比較用の乳化重合用乳化剤(P’−1)〜(P’−4)を用いた比較例5〜8と比べ、重合性、重合安定性、乳化性及び耐水性に優れていた。
Figure 2020166384
本発明の乳化重合用乳化剤は、例えば粘着剤、接着剤、塗料及びバインダー等のエマルションを製造するための乳化剤として有効であり、優れた性能を有するエマルションを得ることができる。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表される界面活性剤(X)を含有する乳化重合用乳化剤。
    CH=C(R)−(CH−O−(Z)−(AO)−(EO)−Y (1)
    [一般式(1)中、Zはそれぞれ独立に一般式(2)で表される2価の基又は酸素原子を表し;AOはそれぞれ独立に炭素数8〜30のアルキレンオキシ基を表し;EOはエチレンオキシ基を表し;Rは水素原子又はメチル基を表し;aは1又は2の整数を表し;bは3〜50の整数を表し;cは1〜3の整数を表し;dは1〜50の整数を表し;Yは−SOH、−SO 、−(CH−SOH又は−(CH−SO を表し;Mは、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン又は有機アンモニウムイオンを表し;fは、1〜3の整数を表し;(Z)において、酸素原子を2つ以上有する場合、酸素原子同士は隣接しておらず;(Z)は、前記AOで表される構成単位を有さない。]
    Figure 2020166384
    [一般式(2)中、Rは、それぞれ独立に水素原子、メチル基又はエチル基を表す。]
  2. 一般式(1)において、(Z)が(AO)であり、AOがそれぞれ独立に炭素数2〜4のアルキレンオキシ基であり、eが1〜10の整数である請求項1に記載の乳化重合用乳化剤。
  3. 一般式(1)において、e/cが1.0〜5.0である請求項2に記載の乳化重合用乳化剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の乳化重合用乳化剤及びエチレン性不飽和単量体を含有する重合性組成物の重合物。
  5. 請求項4に記載の重合物を含有するエマルション。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の乳化重合用乳化剤の存在下、水性媒体中でエチレン性不飽和単量体を乳化重合する工程を有するエマルションの製造方法。


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