JP6652900B2 - 織物 - Google Patents

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Description

本発明は、イラツキ(光沢斑)がなく、風合がソフトで、洗濯後も低通気度を維持可能な織物であって、特に繰返しの着用や洗濯によるダウンや中ワタの吹き出しを抑制するダウンウェア、ダウンジャケット、寝袋、布団の側地に最適な織物に関する。
保温性を得るためのダウンウェアや寝袋、布団の側地は、軽量であることのほか、着用や洗濯によってダウンや中ワタの飛び出しのないことが求められる。この特性の評価方法には通気度があり、かかる用途の側地織物は1.5cm/cm・s以下の通気度であることが必要である。また、この通気度の値は、繰り返しの着用や洗濯に対しても保持されないと実用性に欠けることになる。これらの要件を満足するため一般には織物を高密度化するが、その結果、目付が増し、硬くなり、軽量性が得られにくくなり、またブライト糸を使用した織物の外観でもダル化し、発色性が得られにくくなるという不都合が生じる。
このような高密度化織物にすることなく、低通気度を維持するため、本発明者らは、織物に使用する単糸を、異形度2.0〜6.0でY字型断面或いは十字型断面を有する異形断面糸にすることを提案した(特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1の織物は、繊維横断面形状による表面反射に起因したイラツキが起こりやすく、また高い異形度が繊維の曲げ剛性を高めるために風合が硬くなりやすいという問題があり、光沢が均一で綺麗な布面を有するソフトな風合の織物が求められていた。
特開2010−196213号公報
本発明は、かかる従来技術の問題を解消するために創案されたものであり、その目的は、ダウンウェア、ダウンジャケット、寝袋、布団などの側地に好適な織物であって、繰り返しの着用後や洗濯後においても低通気度を保持しながら、イラツキがなく、ソフトな風合の織物を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために、特に特許文献1の織物が有する洗濯後の低通気度の保持性を失うことなく、イラツキと風合の硬さを改善するために、鋭意検討した結果、特許文献1の織物のイラツキの発生の原因が主に経糸及び/又は緯糸の表面及び裏面に表れる各単糸の平坦部の幅が広いことにあり、風合の硬さの原因が主に経糸及び/又は緯糸に使用される各単糸の横断面形状にあることを見出した。
即ち、イラツキについては、特許文献1では、カレンダー後の織物表面の単糸は、例えばY字型の断面の場合には3個の凸部のうち2個の凸部が押圧でほぼ平坦になり、T字型状に変形し、正反射が増す形状に変化し、平坦部の幅は長さ方向に大きく変化しているのが観察される(特許文献1の図2、図3、及び本願の図10参照)。一方、同様の単糸繊度の丸断面形状糸では、カレンダーで押圧されてできた平坦部の幅の変動幅は少なく、織物中で単糸が整然と配置され、イラツキは見られない(本願の図8参照)。このことからイラツキ防止のためにはカレンダー面の織物中の単糸の平坦部の幅を丸断面近辺以下に抑制することが必要であることが認識される。
風合については、特許文献1では、単糸の異形度が高く、手に触れた時の接触面積が少ないためドライ感を感じさせ、凸部と凹部間の距離が長く、押圧されて変形し易い形状のため、単糸間の噛み合い構造が深くなり、堅固な構造になっている(特許文献1の図3参照)。この構造が洗濯後でも低通気度を保持する大きな理由であるが、噛み合いが堅固過ぎると、外力に抗する力として作用するため、硬さを感じさせる大きな要因になっている。一方、単糸の断面形状を丸くして細い繊度の織物にすると、この硬さがなくなり、ソフトな風合になるが、着用や洗濯による揉み効果で織物中の単糸間が分離し易く(本願の図6参照)、低通気度保持性が得られなくなる。従って、適度な噛合い効果があり、ソフト風合になる単糸形状にすることが必要である。
上記の検討結果から、本発明者は、まず経糸及び/又は緯糸に使用する合成マルチフィラメントを構成する単糸を、丸みのある凸部と丸みのある凹部が交互に連続して形成される多葉形状の横断面を持つもので各単糸の横断面の凸部の数が5〜10個であるものとし、これに対して低通気性を確保するために適度にカレンダー加工を施すと、カレンダー加工の影響を直接受ける織物の表面及び/又は裏面に存在する各単糸の横断面の凸部の数が元の数から減少して4〜9個となり、織物の表面と裏面の間に存在する各単糸の横断面の凸部の数がカレンダー加工の影響をほとんど受けずに元の数のままの5〜10個であり、それらの各単糸が噛み合うように接する構造となって低通気性が確保され、織物の表面及び裏面に表れる各単糸の略平坦部の幅を3〜13μmと小さくしてイラツキの原因を除した織物とすることにより、洗濯後の低通気度の保持性を損なうことなくイラツキと風合の硬さを改善できることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明は、上記の知見に基づいて完成したものであり、以下の(1)〜(6)の構成を有するものである。
(1)合成マルチフィラメントを経糸及び/又は緯糸として使用した織物であって、以下の(i)〜(iv)の条件を満足することを特徴とする織物。
(i)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸が、織物の表面及び裏面のそれぞれに存在する単糸と、表面と裏面の間に存在する単糸とからなり、織物の表面及び/又は裏面に存在する各単糸が、それぞれ織物の表面側及び/又は裏面側に略平坦部を有し、凸部と凹部が交互に連続して形成される多葉形状の横断面を持ち、織物の表面と裏面の間に存在する各単糸が、略平坦部を有さず、丸みのある凸部と丸みのある凹部が交互に連続して形成される多葉形状の横断面を持つ;
(ii)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸を構成する単糸が、隣接する単糸同士でかみ合って接している;
(iii)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸の表面及び裏面に表われる全ての単糸の略平坦部の幅が3〜9.3μmである;
(iv)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸の表面と裏面の間に存在する各単糸の横断面の凸部の数が5〜10個であり、前記単糸の異形度が1.3以上1.9以下である。
(2)(v)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸の表面及び裏面のそれぞれに存在する各単糸の横断面の凸部の数が4〜9個であることを特徴とする(1)に記載の織物。
(3)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸の表面と裏面の間に存在する単糸の横断面の凸部の高さが1.5〜4.0μmであり、前記単糸の異形度が1.3以上2.0未満であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の織物。
(4)合成マルチフィラメントの総繊度が6〜67dtexであり、単糸繊度が0.5〜2.0dtexであり、織物のカバーファクターが1450〜2300であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の織物。
(5)洗濯10回後の通気度が1.5cm/cm・s以下であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の織物。
(6)織物が、ダウンウェア、ダウンジャケット、寝袋、及び布団からなる群から選択されるいずれかの製品の側地に使用されるものであることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の織物。
本発明によれば、イラツキがなくソフトな風合を有し、過度な織物密度にしなくても繰返しの着用や洗濯に対して低通気度を保持できる織物が得られる。このため本発明の織物は、ダウンなどの中綿が漏れにくい、ダウンウェア、ダウンジャケット、寝袋、布団等の側地に好適に用いることができる。
図1は、単糸の横断面の凹部及び凸部の存在状態、異形度、凸部高さを説明する図である。 図2は、五葉断面糸を使用した本発明の織物中での一部の単糸同士の噛合いと接触、及び単糸の断面形状、単糸の略平坦部の例をモデル的に説明する図である。 図3は、六葉断面糸を使用した本発明の織物中での一部の単糸同士の噛合い、及び単糸の断面形状、単糸の略平坦部の例をモデル的に説明する図である。 図4は、八葉断面糸を使用した本発明の織物中での一部の単糸同士の噛合いと接触、及び単糸の断面形状、単糸の略平坦部の例をモデル的に説明する図である。 図5は、十葉断面糸を使用した本発明の織物中での一部の単糸同士の噛合いと接触、及び単糸の断面形状、単糸の略平坦部の例をモデル的に説明する図である。 図6は、本発明の範囲から外れる丸断面糸を使用した織物中での一部の単糸同士の接触、及び単糸の断面形状、単糸の略平坦部の例をモデル的に説明する図である。 図7は、本発明の範囲から外れるY字型断面糸を使用した織物中での一部の単糸同士の噛合い、及び単糸の断面形状、単糸の略平坦部の例をモデル的に説明する図である。 図8は、丸断面糸を使用した織物(比較例1)の外観のスケッチである。 図9は、実施例の織物の外観のスケッチである。 図10は、Y型断面糸を使用した織物(比較例2)の外観のスケッチである。 図11は、織物中の経糸の断面の測定箇所を示す図である。 図12aは、織物のイラツキ品位を示す図である。 図12bは、織物のイラツキ品位を示す図である。
本発明は、合成マルチフィラメントを経糸及び/又は緯糸として使用した織物であって、以下の(i)〜(iv)、さらに好ましくは(v)の条件を満足することを特徴とする。
(i)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸が、織物の表面及び裏面のそれぞれに存在する単糸と、表面と裏面の間に存在する単糸とからなり、織物の表面及び/又は裏面に存在する各単糸が、それぞれ織物の表面側及び/又は裏面側に略平坦部を有し、凸部と凹部が交互に連続して形成される多葉形状の横断面を持ち、織物の表面と裏面の間に存在する各単糸が、略平坦部を有さず、丸みのある凸部と丸みのある凹部が交互に連続して形成される多葉形状の横断面を持つ;
(ii)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸を構成する単糸が、隣接する単糸同士でかみ合って接している;
(iii)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸の表面及び裏面に表われる各単糸の略平坦部の幅が3〜13μmである;
(iv)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸の表面と裏面の間に存在する各単糸の横断面の凸部の数が5〜10個である;
(v)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸の表面及び裏面のそれぞれに存在する各単糸の横断面の凸部の数が4〜9個である。
本発明の織物の上記の(i)〜(v)の条件を以下順に詳細に説明する。
本発明の織物では、合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸が、織物の表面及び裏面のそれぞれに存在する単糸と、表面と裏面の間に存在する単糸とからなり、織物の表面及び/又は裏面に存在する各単糸が、それぞれ織物の表面側及び/又は裏面側に略平坦部を有し、凸部と凹部が交互に連続して形成される多葉形状の横断面を持ち、織物の表面と裏面の間に存在する各単糸が、略平坦部を有さず、丸みのある凸部と丸みのある凹部が交互に連続して形成される多葉形状の横断面を持つことを特徴とする((i)の条件)。
織物の表面及び裏面のそれぞれに存在する単糸とは、例えば図2の<表面>及び<裏面>に存在する単糸であり、<表面>に存在する単糸で言うと、図2のa、b、cで示される単糸である。一方、織物の表面と裏面の間に存在する単糸とは、例えば図2の<表面>と<裏面>の間に存在する単糸であり、図2のdで示される単糸である。
織物の表面及び裏面に存在する各単糸、及び織物表面と裏面の間に存在する各単糸は、いずれも同じ合成マルチフィラメントを構成する単糸であり、カレンダー加工を受ける前は、元々同じ横断面形状を有する。本発明では、カレンダー加工を受ける前は、いずれの場所に存在する単糸も丸みのある凸部と丸みのある凹部が交互に連続して形成される多葉形状の横断面を持つ。このような織物の表面及び/又は裏面に低通気度確保のためにカレンダー加工を施すと、織物の表面及び/又は裏面に存在する各単糸は、そのカレンダー加工の影響を直接受け、その結果、表面側及び/又は表面側に存在する各単糸は、横断面形状の凸部と凹部の丸みが取れたり凸部と凹部が合併したりして、カレンダー加工を受けた織物の表面側及び/又は裏面側に略平坦部が形成される。即ち、織物の表面及び/又は裏面に存在する各単糸は、凸部と凹部が交互に連続して形成される多葉形状の横断面を持つが、織物の表面側及び/又は裏面側に略平坦部を有することになる。織物の表面側及び/又は裏面側とは反対側の内部に面して存在する凸部と凹部は、カレンダー加工の強さにも依存するが、一般には平坦にならず、丸みを持ったままである。一方、織物の表面と裏面の間に存在する各単糸は、カレンダー加工の影響をほとんど受けないため、横断面の凸部と凹部の丸みは取れず、前述したような略平坦部も形成されない。即ち、織物の表面と裏面の間に存在する各単糸は、カレンダー加工前の元の単糸と同様に、略平坦部を有さず、丸みのある凸部と丸みのある凹部が交互に連続して形成される多葉形状の横断面を維持したままである。
丸みのある凸部と丸みのある凹部が交互に連続して形成される多葉形状の横断面を持つ単糸の形状は、織物中で単糸の凸部が隣接の単糸の凹部と容易に噛合い、空気の通過を妨げ、低通気度が得られ易い。また、着用や洗濯で揉まれても単糸同士が噛合っているので分離しにくく、低通気度保持性が得られ易い。図6に示すような丸断面の単糸からなる合成マルチフィラメントの場合は、単糸同士が噛合わないため、繰り返しの着用や洗濯で単糸同士が容易に分離し易い。
丸みのある凸部と丸みのある凹部が交互に連続して形成される多葉形状の横断面を持つ単糸としては、図2〜5が例示され、かかる単糸は、図7に示すような直線的な凹凸形状の単糸のようにカレンダー加工で平坦に押し潰されにくく、略平坦部の幅が広くなりにくいためイラツキのない織物の品位を得ることが容易である。また、手に当る感じが滑らかでソフトな風合が得られ易い。円形断面上に凸部が載った歯車状の形状では、本発明のような噛合い効果を得るためには異形度を高め、凸部の高さを高くする必要があり、このような複雑な形状は製糸が難しく、本発明の範囲から除外される。
本発明の織物では、合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸を構成する単糸が、隣接する単糸同士でかみ合って接していることを特徴とする((ii)の条件)。織物の経糸及び/又は緯糸の合成マルチフィラメントには、外側のカレンダー加工を直接受ける表面部の単糸及び/又は裏面部の単糸があり、その間にカレンダー加工を直接受けない単糸が存在し、本発明では、それらの単糸が隣接する単糸同士でかみ合って接触している(図2〜5参照)。図2〜5は、この状態をモデル的に図示したもので、実際は単糸同士がより密着して噛みあっている。これらの単糸同士のかみ合って接している状態は、丸みのある凸部と丸みのある凹部が交互に連続して形成される多葉形状の横断面を持つ単糸からなる合成マルチフィラメントを経糸及び/又は緯糸として使用した織物を表面側及び/又は裏面側にカレンダー加工することにより達成される。この状態を確保することにより、繰り返しの着用や洗濯でも単糸同士が離れず密着しており、低通気度が維持される。図6に示すように単糸の横断面形状が略円形であると、単糸同士の噛合いがなかったり又は噛合いが不足すると、着用や洗濯による揉み作用で単糸同士が分離し易く、低通気度が保持されず、好ましくない。ここで、隣接する単糸同士でかみ合って接しているとは、ある単糸の凸部の一部が隣接する単糸の凹部の一部に接触していること、又はある単糸の凹部の一部が隣接する単糸の凸部の一部に接触していることを言う。
本発明の織物では、合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸の表面及び裏面に表われる各単糸の略平坦部の幅が3〜13μmであり、好ましくは3.2〜12μmである((iii)の条件)。この略平坦部が現れる面は、カレンダー加工で単糸の凸部が押圧され変形する面である。略平坦部の幅は単糸毎に異なり(図2〜図5参照)、また同じ単糸でも長さ方向に異なる(図9、図10参照)。この略平坦部の幅は、織物のSEM写真上の表面に現れている任意の経糸2ヶ所と任意の緯糸2ヶ所の合計4ヶ所の単糸のうちの略平坦部の最大幅をいう。略平坦部の幅が上記範囲を超えると正反射が増し、イラツキの原因となり、好ましくない。合計4ヶ所とは、例えば図10の場合、aとa’が経糸2ヶ所を示し、bとb’が緯糸2ヶ所を示し、これらの合計を指す。
単糸の略平坦部の幅が最小となるのは、単糸の繊度が細く、異形度が低く、カレンダー押圧が弱い場合であり、この場合は、イラツキは見られない(実施例13参照)。これより小さいと、更に細い単糸繊度にする必要があり、紡糸性が困難となり、好ましくない。略平坦部とは、カレンダー加工の結果として単糸の複数の凸部の原型の丸みを失い、織物の経糸及び/又は緯糸の表面及び裏面に表れる略平坦部を呈する箇所を指す(図2〜図5参照)。具体的には、略平坦部とは、単糸の横断面の外形においてカレンダー加工の結果として平坦部を呈すると思われる場所を取り出し、その場所の両端を結ぶ線間でその線から垂直方向に上下に変動する距離が両端を結ぶ距離の5%以下である部分を言う。図2の<表面>では、L,L,Lが略平坦部に該当する。織物の表面と裏面の略平坦部の幅の差は、カレンダー加工の方法によって異なる。最初に織物表面にカレンダー加工を施し、2回目に裏面に同様の加工をすると、織物の表面と裏面の単糸の略平坦部の幅はほぼ近似した値になるが、表面のみのカレンダー加工であれば、表面の単糸の略平坦部の幅は裏面のそれより広くなる。本発明における略平坦部の幅は、織物のカレンダー加工面の単糸の略平坦部の最大幅とする。図2の<表面>のみにカレンダー加工されている場合は、Lが略平坦部の最大幅であるので、このLが略平坦部の幅となる。
本発明の織物では、合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸の表面と裏面の間に存在する各単糸の横断面の凸部の数は5〜10個であり、好ましくは5〜8個である((iv)の条件)。凸部の数が4個以下では、単糸同士の凹凸の噛合い効果が弱く、噛合い効果を上げるためには異形度を高める必要があり、結果としてカレンダー加工面にイラツキが生じ易くなり、好ましくない。凸部の数が上記上限を超えると、紡糸性が困難となり好ましくない。これらの経糸及び/又は緯糸の表面と裏面の間に存在する各単糸は、カレンダー加工の押圧の影響をほとんど受けないため、各単糸の横断面の凸部の数は、カレンダー加工前と変化せず、凸部の丸みが変形して平坦になったり、凹部がなくなったりしない。
本発明の織物では、合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸の表面及び/又は裏面のそれぞれに存在する各単糸の横断面の凸部の数は4〜9個であり、好ましくは4〜8個である((v)の条件)。織物の表面側及び/又は裏面側に存在する単糸は、カレンダー加工を施すと、その影響を直接受け、略平坦部を呈するようになる。カレンダー加工により各単糸において凸部の数は、カレンダー加工前の単糸の凸部の数が少ない場合は、一般に元の数のままか又は1個少なくなる。カレンダー加工前の単糸の凸部の数が多い場合は、凸部の数は一般に元の数のままであることはなく、1個又は2個少なくなる。従って、表面及び/又は裏面のそれぞれに存在する各単糸の横断面の凸部の数は、表面と裏面の間に存在する各単糸の横断面の凸部の数より1個小さい4個が下限であり、上限は9個または8個である。また、カレンダー加工で押圧が強くなりすぎると略平坦部の幅が広がり、イラツキの原因にもなり好ましくない。凸部が9個を超えると、11葉以上の多葉断面を用意する必要があり、紡糸が非常に困難となり好ましくない。
本発明の織物では、合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸の表面と裏面の間に存在する単糸の横断面の凸部の高さは1.5〜4.0μmであり、前記単糸の異形度が1.3以上2.0未満であることが好ましい。単糸の横断面の凸部の高さは、単糸の横断面形状の中心点から凸部頂点までの最も長い距離Dと中心点から凹部低点までの最も長い距離dをそれぞれ測定し(図1参照)、距離Dから距離dを引いた値である。凸部の高さは1.5〜4.0μmが好ましく、更には1.8〜3.8μmが好ましい。上記範囲未満であると、凹部と凸部の噛合い効果が弱く、低通気度保持性が得られにくく(比較例2参照)、上記範囲を超えると、逆に単糸同士の噛合いが深くなり、風合を硬くさせてしまう(比較例3、4参照)。また、単糸が低異形度であっても単糸の径が大きいと凸部の高さが高くなり、噛合いが深くなり好ましくない(比較例6参照)。凸部の高さは、SEM写真の織物の経糸又は緯糸の横断面の2ヶ所の最も変形の少ない単糸5本を選んで測定した平均値とする。
単糸の異形度は、凸部の高さと同じように単糸の横断面形状の中心点から凸部頂点までの最も長い距離Dと中心点から凹低点部までの最も長い距離dをそれぞれ測定し(図1参照)、距離D/距離dを算出した値である。凸部の高さの測定と同様にSEM写真の織物の経糸又は緯糸の横断面の2ヶ所の最も変形の少ない単糸5本を選んで測定した平均値とする。異形度は1.3以上2.0未満が好ましく、より好ましくは1.3〜1.9である。上記範囲未満では、単糸同士の噛合い効果が弱く、低通気度保持性が低下し(比較例2)、上記範囲を超えると、単糸同士の噛合いが深くなり、風合が硬化し、イラツキが増す。図7(比較例3)においては、単糸の異形度が高いため織物表面に突き出た単糸の凸部はカレンダーによる加圧を集中的に受け、押し潰されやすく、結果として織物表面と裏面の単糸の平坦部の幅を広げてしまっている。
本発明の織物では、合成マルチフィラメントの総繊度が6〜67dtexであることが好ましく、更には8〜56dtexが好ましい。上記範囲未満では、織物の引裂き強力が低下し、紡糸性が困難となりうる。上記範囲を超えると、目付が重くなり、ダウン側地等の用途には不適となりうる。また、合成マルチフィラメントの単糸繊度は0.5〜2.0dtexであることが好ましく、更には0.6〜1.5dtexが好ましい。上記範囲未満では、紡糸性が困難となり、上記範囲を超えると、単糸の径が大きくなり、低異形度でも単糸凸部の高さが高くなり、単糸同士の噛み合いが深くなり、風合が硬くなりうる。本発明の織物のカバーファクターは、1450〜2300が好ましく、更には1500〜2200が好ましい。上記範囲未満では、メヨレが生じ易く、低通気度が得られにくく、上記範囲を超えると、風合が硬くなりうる。
本発明の織物は、上記のような構成を有するので、洗濯10回後の通気度が1.5cm/cm・s以下、更に1.3cm/cm・s以下を達成することができる(低通気度保持性)。ダウン側地織物の場合、洗濯前の状態で通気度を1.5cm/cm・s以下に管理するが、着用や洗濯時の揉み等の物理的な作用を受け、織物中の経糸と緯糸の拘束状態が均一性を欠き、隙間からダウン漏れを生じやすい。従来の織物では、繰り返しの着用や洗濯により通気度が1.5cm/cm・sを大きく超えてしまう。本発明の織物は、上述のように洗濯前の通気度だけでなく洗濯10回後の通気度も低いため、ダウンウェア、ダウンジャケット、寝袋、又は布団の側地に好適に使用されることができる。
本発明の織物では、合成マルチフィラメントに使用される単糸の素材は、特に限定されないが、ナイロンまたはポリエステルが好適に用いられる。ナイロンは、6ナイロン、66ナイロンでよく、ポリエステルは、モノポリマーまたはコポリマーであってもよい。また、ケミカルリサイクル糸やマテリアルリサイクル糸であってもよい。ナイロンのレジンの相対粘度(RV)は、2.5〜3.5が好ましく、より好ましくは2.8〜3.5であり、更に好ましくは3.0〜3.5である。ポリエステルのレジンの相対粘度(RV)は、0.6〜1.0が好ましく、より好ましくは0.6〜0.9である。相対粘度が上記範囲未満では、糸のシャープな断面形状が得られにくく、強力が弱くなりやすい。上記範囲超では、紡糸性が得られにくい。本発明で使用する単糸は、低異形度であり、高異形度用に必要な高RVでなくても多葉断面形状は得られやすく、またカレンダー加工における変形性や噛み合い効果が促進され易く、温度、加圧条件を強くしなくても、少ないカレンダー回数で低通気度とその安定耐久性が得られやすい。弱いカレンダー条件によって織物の引裂き強力の低下も軽減でき、また撥水剤に柔軟剤を併用することで織物の引裂き強力を増すことが可能である。単糸は、必要に応じて、ブライト糸であってもよいし、または酸化チタン、カオリン、カーボンブラック等の顔料等を含有していてもよい。
合成マルチフィラメントの特性としては、製織性や製品の引裂き強力等を考慮し、破断強度が4.2〜6.0cN/dtex、破断伸度が28〜50%であることが好ましい。破断強度がその範囲を超えると、糸の配向、結晶化が進み、風合が硬化する場合がある。また、その範囲未満では、織物の引裂き強力が得られにくくなる。破断伸度がその範囲を超えると、整経、製織時の張力で簡単に伸ばされて回復が弱くなり、経筋や緯引け、緯ムラの原因になりうる。また、その範囲未満では、特に経糸では製織時の張力変動を吸収できず糸切れしやすくなりうる。交絡度は、5〜30ヶ/mが好ましく、更には5〜20ヶ/mであることが好ましい。交絡度が上記範囲より多いと、織物に交絡が残り、交絡のない所と光の反射の差を生じ、イラツキ(光沢斑)の原因となりうる。上記範囲未満では、整経時の扱きで開繊し易く、毛羽立ち易く、製織性を悪化させうる。
本発明の織物は、上述のように合成マルチフィラメントで構成されるが、その形態は、フィラメント糸または仮撚加工糸である。仮撚加工糸は、POYを延伸仮撚するDTY、及びSDY(スピンドロー糸)をフリクション仮撚、またはピン仮撚して得られる加工糸の形態で用いることができる。シャープな異形度や断面形状を得る目的で仮撚温度を通常より10〜20℃低く、また仮撚数を10〜30%少なくした仮撚条件で得た加工糸(ハーフテクスチャードヤーン)を使用することも可能である。その際、仮撚速度を通常より10〜30%遅くして捲縮性を付与することも可能である。仮撚加工糸は、捲縮保持性に優れることから、ナイロンでは66ナイロンの使用が好ましく、ポリエステルではホモポリマーポリエステルの使用が好ましい。
本発明の織物で使用される合成マルチフィラメントは、仮撚加撚工程を経ることで単糸同士の噛合いが強制的に行われるため、仮撚前より単糸同士の噛合いの多い構造になる。しかしながら、その度合は、高異形度の糸の場合より堅固ではないため、捲縮性やソフト風合を得やすい。仮撚加工糸の伸縮復元率は15〜40%であることが好ましく、更には20〜35%が好ましい。この範囲を外れると、仮撚数が多いため多葉断面の形状が大きく変形し過ぎ、仮撚工程で毛羽や糸切れが多発し、生産に適さず、かつ単糸同士の凹凸の噛合いが堅固になり、硬風合の原因になりうる。
本発明の織物の目付は、18〜70g/mであることが好ましい。より好ましくは、20〜60g/mである。目付が上記範囲未満では、細い繊度の糸を用いる必要があり、実用的な引裂強力を有する織物が得られにくい。上記範囲超では、軽量性に欠き、登山、トレッキング等ではリュック梱包には嵩張り、好ましくない。
本発明の織物の組織としては、無地感と軽量性からヒラ組織が好ましく、柄感と引裂き強力に優れることからリップストップ等が好ましい。また、本発明の織物のカバーファクターは、ヒラ部のそれを言い、上述のように1450〜2300であることが好ましい。リップストップ組織においては、リップ部を除いたヒラ部のカバーファクターが上記の範囲内にあることが好ましい。製織は、細繊度のダウンプルーフ高密度織物用に一般的なウォータージェットによることが好ましいが、エアジェット、レピア等でもよい。
本発明の織物の染色仕上げは、ダウンプルーフ織物の一般的な工程で行えばよく、例えば連続糊抜き精練した後、乾燥セット、液流染色機やジッガー染色機による染色、捺染を行い、撥水剤等の仕上げ剤を付与し、カレンダー加工を行って仕上げる。いずれの形態の織物も同様の工程が採用され、染色条件は素材に応じたものを選択すればよい。但し、仮撚加工糸織物のジッガー染色は、伸縮性を失うため避けて、液流染色で染色することが好ましい。織物には、フッ素系、シリコン系やパラフィン系の撥水剤のほか、柔軟剤、帯電防止剤、吸水(親水)剤や抗菌防臭剤等の仕上げ剤が付与されていてもよい。
本発明の織物は、低通気性を確保するためにその片面又は両面にカレンダー加工を施されている。カレンダー加工の回数は、1回のみでも複数回でもよい。カレンダー加工の温度や圧力の条件は、従来公知の条件を採用すればよい。例えば、カレンダー条件は、ナイロン織物では200℃を上限に、ポリエステル織物では220℃を上限に、織物構成(単糸の形状や繊度、総繊度、織物のカバーファクターや組織)、通気度、引裂き強力、風合等を考慮して、加圧力、加工速度、回数等を調整しながら設定する。
ナイロン6織物やコポリエステル織物の好ましいカレンダー加工条件の範囲は、温度が190〜130℃、加圧力が0.98MPa〜4.90MPa、速度が10〜30m/分であり、ナイロン66やホモポリエステル織物では上述の条件のうち加工温度のみ220℃まで範囲を広げて加工することが可能である。カレンダーの材質は、片方のロールが金属製で、もう一方のロールが金属製、ペーパー製、コットン製、樹脂製とすることが好ましい。織物の表面と裏面の両方に金属製ロールを同条件で当てると表面と裏面の単糸にほぼ似たような幅の平坦部が生じ、片方に金属製以外のロールを用いると金属製ロールの当った面の単糸の平坦部が広くなる傾向がある。カレンダー加工方法は、目的に応じて適宜決定される。本発明においては、加圧力が過度になり過ぎると単糸形状が平坦になり過ぎ、イラツキや引裂き強力低下の要因になるため、穏やかな条件で回数を増やして目標の低通気度、風合を得るようにすることが好ましい。
本発明の織物は、前述したように先行文献(特許文献1)が持つ単糸の横断面形状に起因するイラツキや高い異形度に起因する曲げ剛性の硬さを解消しており、繰り返しの着用や洗濯でも低通気度を保持しながら、イラツキがなく、ソフトな風合の軽量織物を達成している。従って、本発明の織物は、ダウンウェア、ダウンジャケット、寝袋、及び布団の側地として極めて適している。
以下の実施例によって本発明の効果を具体的に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の特性値の評価は以下の方法で行なった。
<織物の表面と裏面に表われる単糸の略平坦部の幅>
織物の表面及び裏面のSEM写真の任意の経糸2ヶ所と任意の緯糸2ヶ所の合計4ヶ所中に存在する単糸の略平坦部の幅を測定する。幅の広い単糸を選んで5本測定し、これらのうちの最大幅を略平坦部の幅とする。
<織物の表面と裏面に存在する単糸の凸部の数>
織物の表面及び裏面に存在する各単糸の横断面のSEM写真に現れている任意の経糸2ヶ所(例えば図11のc2、c4)又は緯糸2ヶ所を取り出し、これらの各単糸において凸部の数を数えた。
<織物の表面と裏面の間に存在する単糸の凸部の数>
織物の表面と裏面の間に存在する各単糸の横断面のSEM写真に現れている任意の経糸3ヶ所(例えば図11のc3、c5、c6)又は緯糸3ヶ所を取り出し、これらの各単糸おいて凸部の数を数えた。
<単糸の異形度>
SEM写真で織物の表面と裏面の間に存在する最も変形の少ない単糸5本の横断面形状の中心点から凸部頂点までの最も長い距離Dと中心点から凹部低点までの最も長い距離dをそれぞれ測定し(図1参照)、距離D/距離dを算出した。単糸5本の平均値を単糸の異形度とした。中心点は、繊維横断面における最も高い凸部頂点と次いで高い凸部頂点の2点を通る外接円の中心とした。
<単糸の横断面の凸部の高さ>
異形度の測定と同様の方法で単糸5本の横断面形状の中心点から凸部頂点までの最も長い距離Dと中心点から凹部底点までの最も長い距離dをそれぞれ測定し(図1参照)、距離D−距離dを算出し、単糸5本の平均値を単糸の横断面の凸部の高さとした。中心点は、繊維横断面における最も高い凸部頂点と次いで高い凸部頂点の2点を通る外接円の中心とした。
<カバーファクター>
織物のカバーファクターは、ヒラ部における経糸の√繊度T×仕上密度(本/吋)+緯糸の√繊度×仕上密度(本/吋)の式によって算出した。リップストップ組織もヒラ部の密度を測定し、一吋に換算した。
<繊度、破断強度、破断伸度、密度、目付>
これらの評価項目は、JIS−L−1096に記載の方法に準拠して測定した。
<洗濯10回後の通気度>
織物の洗濯は、JIS−L−0217 103法に準拠して実施した。洗濯10回は、洗濯―脱水―乾燥を10回繰り返した場合である。乾燥方法はライン乾燥で行った。その後、織物の通気度をJIS−L−1096 8.27.1(フラジール形法)に記載の方法に準拠して測定した。
<イラツキ品位>
図12a(比較例1)の品位を以下で示すAとし、図12b(比較例3)の品位を以下で示すDとし、5人のベテランの評価者が織物を目視して以下の4段階の評価を行った。
A:イラツキがない B:ややイラツキがある C:ややイラツキが目立つ
D:イラツキが目立つ
<風合>
丸断面糸織物(比較例1)の風合を以下で示すAとし、Y字型断面糸織物(比較例3)を以下で示すDとし、5人のベテランの評価者が織物を触り、以下の4段階の評価を行った。
A:非常にソフト B:ややソフト C:やや硬い D:非常に硬い
<総合評価>
イラツキ品位がB以上であり、風合がB以上であり、洗濯10回後の通気度が1.5cm/cm・s以下である織物を合格とし、この範囲を外れる織物を不合格とした。
<実施例1>
図2のdに示すような五葉断面形状の単糸からなるブライト6ナイロン22T20f(レジンの相対粘度RV3.5、単糸繊度1.1dtex、異形度1.6、凸部の高さ2.7μm、破断強度5.8cN/dtex、破断伸度48%)の経糸、緯糸を用いてタフタ(密度比は経51%、緯49%)を製織し、染色仕上げ加工を行った。生機を連続精練で糊抜きした後に脱水乾燥し、濃紺酸性染料を用いて液流染色を行った。乾燥セット後、非フッ素系(パラフィン系)撥水剤を用いて撥水処理を行い、160℃、圧力2.5MPa、速度20m/分の条件で織物表面のみ2回のカレンダー加工を行い、カバーファクターを1600に仕上げ、目付35.4g/mの織物を得た。実施例1の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。表1に示すように、織物表裏間に存在の単糸の異形度及び凸部の高さは、カレンダー加工前の値をほぼ維持していた。表1に示すように、イラツキ品位、風合が良く、10回洗濯後の低通気度保持性も良く、満足できるものであった。
<実施例2>
実施例1において、単糸の異形度を1.6から1.9に変え、凸部の高さを3.7μmに変えた以外は、実施例1と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。実施例2の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。表1に示すように、イラツキ品位と風合は実施例1よりやや劣るものの、洗濯10回後の通気度保持性は十分に満足できるものであった。
<実施例3>
実施例1において、単糸の断面形状を五葉から図3のeに示すような六葉(異形度1.4)に変え、凸部の高さを1.9μmに変えた以外は、実施例1と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。実施例3の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。表1に示すように、実施例1と同様に全ての評価項目を満足する織物が得られた。特に、風合は僅かであるが実施例1よりソフトであった。
参考例4>
実施例3において、単糸の異形度を1.4から1.6に変え、凸部の高さを2.7μmに変えた以外は、実施例3と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。参考例4の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。表1に示すように、イラツキ品位は実施例3より幾分劣るものの、風合、洗濯10回後の通気度保持性を満足する織物が得られた。
参考例5>
実施例3において、単糸の異形度を1.4から1.9に変え、凸部の高さを3.7μmに変えた以外は、実施例3と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。参考例5の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。表1に示すように、イラツキ品位、風合は実施例3より劣るが、洗濯10回後の通気度保持性に優れた織物が得られた。
<実施例6>
実施例1において、単糸の断面形状を五葉から図4のdに示すような八葉(異形度1.4)に変え、凸部の高さを1.9μmに変えた以外は、実施例1と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。実施例6の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。表1に示すように、イラツキ品位、風合、洗濯後の低通気度保持性に優れた織物が得られた。特に、風合は実施例1、3より僅かであるがソフトであった。
<実施例7>
実施例6において、単糸の異形度を1.4から1.6に変え、凸部の高さを2.7μmに変えた以外は、実施例6と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。実施例7の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。表1に示すように、イラツキ品位が実施例6より幾分劣るものの、洗濯後の低通気度保持性、風合とも満足する織物が得られた。
参考例8>
実施例6において、単糸の異形度を1.4から1.9に変え、凸部の高さを3.7μmに変えた以外は、実施例6と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。参考例8の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。表1に示すように、イラツキ品位は実施例6より劣るものの、風合と洗濯後の低通気度保持性に優れた織物が得られた。風合は同異形度である実施例2、参考例5よりソフトであり、多葉断面形状であることが寄与しているものと推測される。
<実施例9>
実施例1において、単糸の断面形状を五葉から図5のdに示されるような十葉(異形度1.4)に変え、凸部の高さを1.9μmに変えた以外は、実施例1と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。実施例9の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。実施例9の糸は、実施例1(五葉)より単糸の凸部数が多い分、カレンダー加工で潰される数が増している。表1に示すように、全ての評価項目を満足する織物が得られた。特に、風合は実施例6より多葉断面形状であることから僅かであるがソフトなものであった。
参考例10>
実施例9において、単糸の異形度を1.4から1.6に変え、凸部の高さを2.7μmに変えた以外は、実施例9と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。参考例10の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。表1に示すように、イラツキ品位が実施例9より劣るものの、風合と10回洗濯後の通気度保持性を満足する織物が得られた。
参考例11>
実施例9において、異形度を1.4から1.9に変え、凸部の高さを3.6μmに変えた以外は、実施例9と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。参考例11の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。表1に示すように、イラツキ品位が実施例9より劣るものの、風合、洗濯後の低通気度保持性とも優れた織物が得られた。異形度が高いにも拘わらず風合がソフトである理由は、参考例8と同様に多葉断面形状であるためと推測される。
<比較例1>
実施例1において、単糸の断面形状を五葉から図6のbに示すような丸(異形度1.0)に変えた以外は、実施例1と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。比較例1の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。表1に示すように、イラツキ品位、風合とも優れていたが、洗濯後の低通気度保持性が不良であった。洗濯中の揉みや擦れにより、織物中で拘束されていた単糸が分離して動き、洗濯前の構造形態を保てず通気度が高くなったものと考えられる。本比較例のように単糸同士の噛合い構造を持たない形状は、低通気度性織物には不適であることがわかる。
<比較例2>
実施例9において、単糸の異形度を1.4から1.2に変え、凸部の高さを0.8μmに変えた以外は、実施例1と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。比較例2の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。表1に示すように、比較例1と同様にイラツキ品位、風合は優れるが、洗濯後の低通気度保持性が不良であった。異形度が円に近似であり、単糸同士の噛合い効果が不十分なことが理由と考えられる。
<比較例3>
実施例1において、単糸の断面形状を図7のeに示すような異形度3.2のY形状に変え、凸部の高さを9.2μmに変えた以外は、実施例1と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。比較例3の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。表1に示すように、洗濯後の低通気度保持性に優れたものの、イラツキのある品位であり、かつ風合が硬く、著しく劣る評価のものであった。これらの欠点はシャープな異形度と凸部の高さに起因するものと考えられる。
<比較例4>
参考例5において、単糸の異形度を1.9から2.5に変え、凸部の高さを5.7μmに変えた以外は、参考例5と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。比較例4の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。表1に示すように、単糸の略平坦部の幅が広く、イラツキのある品位を呈し、また風合も硬く、芳しくない織物であった。
<比較例5>
参考例5において、カレンダー加工を施さない織物を得た。当然ながら織物の表面、裏面、及び表面と裏面の間に存在する単糸に略平坦部のある凸部を有する単糸は存在しない。比較例5の糸及び織物の詳細及び評価結果を表1に示す。表1に示すように、イラツキ品位と風合は良いが、10回洗濯後の通気度は高く、実用性のない織物であった。織物中の単糸同士の噛合い、接触はカレンダー加工で促進されて空気の通過を阻害し、洗濯後の低通気度保持性を発揮するが、比較例5のように織物の表面と裏面に存在する単糸にカレンダー加工による略平坦部が全くないと本発明の目的は達することができない。
参考例12>
参考例4において、使用する糸を22T20f(単糸繊度1.1dtex)から22T12f(単糸繊度1.8dtex)に変え、凸部の高さを3.5μmに変え、カレンダー温度を160℃から180℃に変えた以外は、参考例4と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。参考例12の糸及び織物の詳細及び評価結果を表2に示す。表2に示すように、参考例4より風合が若干硬めになったものの、その他の評価項目を満足する織物が得られた。
<実施例13>
実施例3において、使用する糸を22T20f(単糸繊度1.1dtex)から22T36f(単糸繊度0.6dtex)に変え、カレンダー温度を160℃から180℃にし、カレンダー回数を2回から1回に変えた以外は、実施例3と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。実施例13の糸及び織物の詳細及び評価結果を表2に示す。表2に示すように、織物表面の単糸の略平坦部の幅が実施例中、最小となったが、評価項目の全てを満足する織物であった。
<実施例14>
実施例3において、使用する糸を22T20f(単糸繊度1.1dtex)から8T7f(単糸繊度1.1dtex)に変え、仕上げ後の織物のカバーファクターを実施例3に合わせ、カレンダー温度を160℃から180℃に、カレンダー回数2回から1回に変えた以外は、実施例3と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。実施例14の糸及び織物の詳細及び評価結果を表2に示す。表2に示すように、目付が20.5g/mと軽量であったが、評価項目の全てを満足する織物であった。
参考例15>
参考例4において、使用する糸を22T20f(単糸繊度1.1dtex)から56T48f(単糸繊度1.2dtex)に変え、カバーファクターを表2に示すように変え、カレンダー温度を160℃から180℃に変えた以外は、参考例4と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。参考例15の糸及び織物の詳細及び評価結果を表2に示す。表2に示すように、目付が68.9g/mになったが、参考例4より風合が若干硬めになったものの、評価項目の全てを満足するものであった。
<比較例6>
参考例4において、使用する糸を22T20f(単糸繊度1.1dtex)から22T6f(単糸繊度3.7dtex)に変え、カレンダー温度を160℃から180℃に変えた以外は、参考例4と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。比較例6の糸及び織物の詳細及び評価結果を表2に示す。表2に示すように、参考例4よりイラツキ品位が劣り、風合は明瞭に硬く、不満足な織物であった。これらの欠点は、凸部の高さが高く、カレンダー加工で潰れて平坦部の幅が広くなったことによるものと考えられる。従って、単糸の異形度が同じでも、凸部の高さが高過ぎると本発明の目的を達することができない。
<実施例16>
参考例4において、生機のカバーファクターを上げて、カレンダー温度を160℃から180℃に変えた以外は、参考例4と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。実施例16の糸及び織物の詳細及び評価結果を表3に示す。表3に示すように、織物のカバーファクターは2204、目付は48.9g/mであったが、風合は参考例5より劣るが、イラツキ品位と洗濯後の低通気度保持性を十分満足する織物であった。
<比較例7>
参考例4において、生機のカバーファクターを下げた以外は、参考例4と同様の製織工程と加工工程を経て織物を得た。比較例7の糸及び織物の詳細及び評価結果を表3に示す。表3に示すように、織物のカバーファクターは1407、目付は31.2g/mであり、イラツキ品位、風合は良いものの、洗濯前,及び洗濯後の通気度が高く、実用性に欠ける織物であった。
表1〜3から、本発明の条件を満足する織物は、洗濯後の低通気度保持性とイラツキ品位、ソフトな風合を兼ね備えていることが確認できた。また、以下のことも確認できた。
・丸断面形状の糸を使用する織物は、イラツキ品位、風合とも優れるが、洗濯後の低通気度維持性に欠ける。また、異形度の高い断面形状の糸を使用する織物は、洗濯後の低通気度保持性は良いが、略平坦部の幅が増し、イラツキのある品位を呈し、風合が硬い。
・使用する単糸の繊度を細くし、断面を低異形度にし、カレンダー加工前の形状を5〜10個の凸部のある多葉形にし、凸部の高さを適切に規定することで単糸の略平坦部の幅を抑制することができ、低通気度保持性を保ちながらイラツキ品位、風合を改善できる。
・使用する単糸が多葉断面形状でも異形度が高いとイラツキ品位が悪化し、風合も硬くなる。
・使用する単糸の多葉断面の凸部数が多いとイラツキ品位と風合が良い傾向を示す。
本発明によれば、繰り返しの着用後や洗濯後においても低通気度を保持しながら、イラツキがなく、ソフトな風合の軽量織物を提供することができ、従ってこの織物は、ダウンウェア、ダウンジャケット、寝袋、布団などの側地に極めて好適である。
図1において、Dは単糸の横断面形状の中心点から凸部頂点までの最も長い距離を示し、dは単糸の横断面形状の中心点から凹部底点までの最も長い距離を示す。
図2(五葉)において、a,b,cは織物表面に略平坦部のある単糸を示し、L,L,Lは略平坦部の幅を例示する。凸部の数は、aは4個、b、cは5個ある。dは織物の表面と裏面の間に存在する単糸を示し、凸部が5個ある。
図3(六葉)において、a,b,c,dは織物表面に略平坦部のある単糸を示し,L〜Lは略平坦部の幅を例示する。凸部の数はa、b、dが6個、cは5個ある。eは織物の表面と裏面の間に存在する単糸を示し、凸部が6個ある。
図4(八葉)において、a,b,cは織物表面に略平坦部のある単糸を示し,L〜Lは略平坦部の幅を例示する。凸部の数はa,bは8個、cは7個ある。dは織物の表面と裏面の間に存在する単糸を示し、凸部が8個ある。
図5(十葉)において、a,b,cは織物表面に略平坦部のある単糸を示し,L〜Lは略平坦部の幅を例示する。凸部の数はa,cが9個、bが8個ある。dは織物の表面と裏面の間に存在する単糸を示し、凸部が10個ある。
図6(丸)において、aは織物表面に略平坦部のある単糸を示し、L〜Lは略平坦部の幅を例示する。bは織物の表面と裏面の間に存在する噛合いのない単糸の形状例を示す。
図7(Y字)において、a,b,c,dは織物表面に略平坦部のある単糸を示し、L〜Lは略平坦部の幅を例示する。eは織物の表面と裏面の間に存在する単糸を示し、凸部が3個ある。
図10において、aとa’は経糸、bとb’は緯糸を示す。
図11において、aは経糸、bは緯糸を示し、c1は緯糸の断面部を示し、c2〜c6は経糸の断面部を示す。

Claims (6)

  1. 合成マルチフィラメントを経糸及び/又は緯糸として使用した織物であって、以下の(i)〜(iv)の条件を満足することを特徴とする織物。
    (i)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸が、織物の表面及び裏面のそれぞれに存在する単糸と、表面と裏面の間に存在する単糸とからなり、織物の表面及び/又は裏面に存在する各単糸が、それぞれ織物の表面側及び/又は裏面側に略平坦部を有し、凸部と凹部が交互に連続して形成される多葉形状の横断面を持ち、織物の表面と裏面の間に存在する各単糸が、略平坦部を有さず、丸みのある凸部と丸みのある凹部が交互に連続して形成される多葉形状の横断面を持つ;
    (ii)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸を構成する単糸が、隣接する単糸同士でかみ合って接している;
    (iii)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸の表面及び裏面に表われる全ての単糸の略平坦部の幅が3〜9.3μmである;
    (iv)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸の表面と裏面の間に存在する各単糸の横断面の凸部の数が5〜10個であり、前記単糸の異形度が1.3以上1.9以下である。
  2. (v)合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸の表面及び裏面のそれぞれに存在する各単糸の横断面の凸部の数が4〜9個であることを特徴とする請求項1に記載の織物。
  3. 合成マルチフィラメントを使用した経糸及び/又は緯糸の表面と裏面の間に存在する単糸の横断面の凸部の高さが1.5〜4.0μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の織物。
  4. 合成マルチフィラメントの総繊度が6〜67dtexであり、単糸繊度が0.5〜2.0dtexであり、織物のカバーファクターが1450〜2300であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の織物。
  5. 洗濯10回後の通気度が1.5cm/cm・s以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の織物。
  6. 織物が、ダウンウェア、ダウンジャケット、寝袋、及び布団からなる群から選択されるいずれかの製品の側地に使用されるものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の織物。
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