JP6651729B2 - 電子音楽装置及びプログラム - Google Patents

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Description

この発明は、電子音楽装置及びプログラムに関する。
従来から、電子楽器において、ユーザの演奏に従った楽音と同時に、伴奏や、予め録音した楽曲の音声等を出力できるようにすることが行われている。また、これらの他、電子楽器に接続された外部のマイクや他の楽器等から入力される音声を、電子楽器のスピーカから出力したり、さらに音声にハーモニー音を付加して出力できるようにしたりすることも行われている。
このような電子楽器については、例えば非特許文献1に記載されている。
「Clavinova CVP−405/403/401 取扱説明書」,ヤマハ株式会社,2007年
ところで、例えばバンド演奏においては、各演奏者は、自身が演奏するパートの音はすぐ近くで発せられ、他の演奏者が演奏するパートの音は少し離れた位置で発せられる、というように、パート毎に異なった位置で発せられる楽音を聞きつつ演奏することが通常である。各演奏者が演奏する楽器の音は、基本的に、楽器のある位置から発せられるためである。
一方、非特許文献1に記載のような従来の電子楽器を用いることにより、自動伴奏機能を使用したり、予め録音しておいた他のパートの楽音を再生しつつそれに合わせて演奏を行ったりして、1人で擬似的にバンド演奏のような演奏を行うことができる。
しかしながら、この場合、自身の演奏に従った楽音と、自動伴奏や再生など、他の演奏者が演奏するパートに見立てた音とが同じスピーカから出力されることになる。このため、従来の電子楽器を用いた演奏では、演奏者は、実際のバンド演奏のような、回りから他のパートの楽音が聞こえて来る中で演奏する、といった感覚で演奏を行うことはできないという問題があった。
外部スピーカを電子楽器に接続することもできるが、この場合でも、内蔵スピーカから出力される音声と同じ音声が、外部スピーカから出力されるのみである。従って、自身の演奏に従った楽音と、他の演奏者が演奏するパートに見立てた音とが同じスピーカから出力されるという点は変わらない。
同様な問題は、電子楽器に限らず、ユーザの演奏に応じて生成された音信号の入力を受け付け、これに自動演奏の楽音やハーモニー音等を付加して出力する電子音楽装置においても、同様に生じるものである。
この発明は、このような問題を解決し、ユーザが電子音楽装置を利用して一人で演奏を行う場合でも、あたかもバンドの中でその演奏を行っているような感覚を得られるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明の電子音楽装置は、ユーザの演奏に応じて生成された第1音信号と、上記第1音信号と異なる、自動演奏又は楽音データの再生による第2音信号とを取得する音信号取得手段と、上記電子音楽装置に内蔵する発音手段へ音信号を出力する第1出力手段と、上記電子音楽装置の外部にある発音手段へ音信号を出力する、上記第1出力手段と異なる第2出力手段と、上記音信号取得手段が取得した音信号のうち、上記第1音信号を上記第1出力手段へ供給し、上記第2音信号を上記第2出力手段へ供給する出力制御手段とを設けたものである。
このような電子音楽装置において、上記第2出力手段に、該第2出力手段が出力する音信号に従った発音を行う発音手段が接続されているか否かを判定する判定手段を設け、上記出力制御手段は、上記判定手段が、上記発音手段が接続されていないと判定した場合に、上記第1音信号に加えて上記第2音信号も上記第1出力手段へ供給するようにするとよい。
また、この発明は、以上のように装置として実施する他、方法、システム、プログラム、記録媒体など、任意の態様で実施することができる。
以上のようなこの発明の構成によれば、ユーザが電子音楽装置を利用して一人で演奏を行う場合でも、あたかもバンドの中でその演奏を行っているような感覚を得られるようにすることができる。
図1は、この発明の電子音楽装置の一実施形態である電子楽器のハードウェア構成を示すブロック図である。 図1に示した信号処理部の機能構成を示す図である。 図1に示したスピーカ接続端子の概略構成を、スピーカプラグが挿入されていない状態で示す図である。 図1に示したスピーカ接続端子の概略構成を、スピーカプラグが挿入された状態で示す図である。 図1に示した電子音楽装置における、振り分け制御部のスイッチの切り替えに関する機能の構成を示す図である。 図1に示した音信号処理装置のCPUが実行する、ユーザ演奏パート特定部及び第1スイッチ制御部の機能と対応する処理のフローチャートである。 同じく、演奏モード設定部及び第2スイッチ制御部の機能と対応する処理のフローチャートである。 同じく、外部スピーカ接続検出部及び第3スイッチ制御部の機能と対応する処理のフローチャートである。 図1に示した電子音楽装置における音信号の振り分けの具体例を示す図である。 その別の例を示す図である。 そのさらに別の例を示す図である。 変形例における電子楽器及び発音装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 変形例における図8と対応する処理のフローチャートである。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、この発明の電子音楽装置の一実施形態である電子楽器について説明する。図1は、その電子楽器のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1に示す電子楽器10は、ユーザの演奏操作に従って楽音を出力すると共に、予め記憶された演奏データに従って自動伴奏の楽音を出力したり、予め記憶された楽音データを再生したり、外部から入力される音信号を加工して出力したりする機能を備える装置である。
この電子楽器10は、CPU11、不揮発メモリ12、RAM13、記録媒体インタフェース(I/F)14、表示器15、通信I/F16、設定操作子17、演奏操作子18、音信号入力部19、信号処理部(DSP)20、デジタルアナログ(DA)変換部21,22を備え、これらがシステムバス25によって接続されている。また、電子楽器10は、DA変換部21に接続される内蔵スピーカ23と、DA変換部22に接続されるスピーカ接続端子24も備える。
これらのうちCPU11は、電子楽器10全体の動作を制御する制御手段であり、不揮発メモリ12に記憶された所要のプログラムを実行して所要のハードウェアを制御する。そして、このことにより、設定操作子17及び演奏操作子18に対する操作の検出、信号処理部20における信号処理の制御、通信I/F16における通信の制御等の種々の機能を実現する。
不揮発メモリ12は、CPU11が実行する制御プログラムや、信号処理部20が備える音源部が音信号の生成に用いる音色データ等、電源を切った後でも保存しておくべきデータを記憶する書き換え可能な不揮発性記憶手段である。
RAM13は、一時的に記憶すべきデータを記憶したり、CPU11のワークメモリとして使用したりする記憶手段である。
記録媒体I/F14は、着脱可能な可搬記録媒体40を接続し、可搬記録媒体40に対してデータの読み書きを行うためのインタフェースである。可搬記録媒体40としては、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリやメモリカード等が考えられる。この可搬記録媒体40には、再生すべき楽曲データや、電子楽器10の設定に関するデータ等を保存しておくことが考えられる。
表示器15は、CPU11による制御に従って種々の情報を表示する表示手段であり、例えば液晶パネル(LCD)や発光ダイオード(LED)によって構成することができる。
通信I/F16は、外部装置とデータ通信を行うためのインタフェースである。有線、無線を問わず、任意の規格のものを採用可能である。通信方式は、ネットワーク通信であっても、ピアツーピア通信であってもよい。
設定操作子17は、ユーザから電子楽器10に対する設定操作を受け付けるための操作子であり、種々のキー、ボタン、ロータリーエンコーダ、スライダ等によって構成することができる。表示器15であるLCDに積層したタッチパネルを用いることもできる。
演奏操作子18は、ユーザから電子楽器10に対する演奏操作を受け付けるための操作子であり、ここでは、ピアノ等の鍵盤楽器を模した鍵盤及びペダルによって構成されるものとする。しかし、弦楽器、管楽器、打楽器等、他のタイプの楽器を模した演奏操作子を設けたり、一般的な楽器とは異なる、適宜に配列したボタン等の操作子(GUI(Graphical User Interface)も含む)を演奏操作子として用いたりすることも考えられる。
音信号入力部19は、外部のマイクや楽器等から音信号の入力を受け付ける機能を備える。音信号入力部19は、アナログ音信号の入力を受け付ける場合には、ADコンバータによりこれをデジタル音信号(オーディオデータ)に変換して信号処理部20へ供給する。デジタル音信号の入力を受け付ける場合には、その音信号をそのまま信号処理部20へ供給する。
信号処理部20は、スピーカから出力すべきデジタル音信号を種々の手法で取得すると共に、それらのデジタル音信号をDA変換部21及びDA変換部22へ振り分けて出力する機能を備える。信号処理部20がデジタル音信号を取得する方法としては、例えば、演奏操作子18により検出した演奏操作に従った生成、予め記憶された自動演奏用の演奏データに従った生成、予め記憶された楽音データの再生、音信号入力部19から供給されるデジタル音信号の取得、その取得したデジタル音信号の加工、等が考えられる。ただし、信号処理部20によるデジタル音信号取得の方法はこれらに限られないし、信号処理部20がこれら全ての機能を備えている必要はない。
DA変換部21は、信号処理部20から供給されるデジタル音信号をDA変換してアナログ音信号を生成し、内蔵スピーカ23へ出力する第1出力手段である。内蔵スピーカ23は、DA変換部21から供給されるアナログ音信号に従い音声を出力する、電子楽器10に内蔵された発音手段である。
DA変換部22は、信号処理部20から供給されるデジタル音信号をDA変換してアナログ音信号を生成し、スピーカ接続端子24へ出力する第2出力手段である。スピーカ接続端子24は、外部スピーカ30を接続するための接続端子であり、外部スピーカ30が接続されている場合に、DA変換部22から供給されるアナログ音信号をその外部スピーカ30へ供給する。外部スピーカ30は、スピーカ接続端子24を介してDA変換部22から供給されるアナログ音信号に従い音声を出力する、電子楽器10の外部に設けた発音手段である。なお、外部スピーカ30は、あまり電子楽器10に近接させず、例えば数m程度離れた位置に設けるとよい。
以上の構成を有する電子楽器10において特徴的な点の一つは、信号処理部20が取得したデジタル音信号を、DA変換部21及びDA変換部22へ振り分けて出力し、このことにより内蔵スピーカ23と外部スピーカ30に振り分けて発音させる手法である。以下、この点について詳細に説明する。
図2は、電子楽器10における信号処理部20の機能構成を示す図である。図2に示す各部の機能は、専用のハードウェアによって実現しても、プロセッサにソフトウェアを実行させることによって実現しても、その組み合わせでもよい。
図2に示すように、信号処理部20は、n個の音信号取得部201−1〜nと、振り分け部230とを備える。
これらのうち音信号取得部201−1〜n(個体を特定する必要がない場合、符号「201」を用いる)は、音信号取得手段を構成し、それぞれデジタル音信号を取得する機能を備える。これらの音信号取得部201により音信号を取得する手順が、音信号取得手順である。音信号を取得する方法は、上述のように種々のものが考えられる。そして、その取得方法に応じて、音信号取得部201が備える具体的な機能も異なる。
例えば、演奏操作や演奏データに従って音信号を生成することにより音信号を取得する場合、音信号取得部201は、音源部における発音ch(チャンネル)の機能を備える。
音源部は、あるパートでの発音開始イベントを検出した場合に、1つの未割り当ての音信号取得部201を、その発音開始イベントに応じた発音に割り当てて、そのイベントに応じた楽音の音信号を生成させる。また、音源部は、発音停止イベントを検出すると、音信号取得部201に発音の停止(リリース)を指示する。そして、その指示に応じて音信号取得部201が生成する音信号のレベルが一定以下に低下すると、音源部は該当の音信号取得部201についての割り当てを解除し、該当の音信号取得部201を別の発音に使用できる状態に戻す。
1パートにつき複数音の同時発音を許可する場合、1パートの発音に複数の音信号取得部201を使用する場合もある。楽音生成の方式は、PCM(Pulse Code Modulation)方式、FM(Frequency Modulation)方式等、任意の方式を採用可能である。
また、楽音データを再生することにより音信号を取得する場合、音信号取得部201は、再生する楽音データをオーディオデータに変換するコーデック(CODEC)の機能及び、そのオーディオデータの各サンプルを、必要に応じて補間処理を行って適当なタイミングで出力する機能を備える。
音信号入力部19から供給されるデジタル音信号を取得する場合、音信号取得部201は、供給されたデジタル音信号の各サンプルを、同様に適当なタイミングで出力する機能を備える。この場合、1系統の入力に対し1つの音信号取得部201を用いる。
音信号入力部19から供給されるデジタル音信号を加工して音信号を取得する場合、音信号取得部201は、供給されたデジタル音信号の各サンプルを、適当なアルゴリズムに従って加工する機能を備える。この加工としては、例えば、入力音信号のピッチを変換してハーモニー音を生成したり、リバーブやエコー等の音響効果を付与したりするものが考えられる。
以上の各機能を備える音信号取得部201は、機能毎に必要な数を予め設けておいてもよいし、必要に応じて動的に生成及び消去できるようにしてもよい。また、使われない音信号取得部201があってもよい。
また、振り分け部230は、各音信号取得部201−1〜nが取得した音信号を、DA変換部21とDA変換部22に振り分けて供給する機能を備える。より具体的には、振り分け部230は、混合バス231,232、スイッチ233−1〜n、スイッチ234−1,2、およびスイッチ235を備える。
このうち混合バス231は、各音信号取得部201が取得した音信号のうち、ユーザの演奏又は発声に応じて生成された第1音信号を入力して、それらの音信号をミキシングした音信号を、主パートの音信号として生成する機能を備える。混合バス232は、各音信号取得部201が取得した音信号のうち、上記第1音信号以外の第2音信号を入力して、それらの音信号をミキシングした音信号を、副パートの音信号として生成する機能を備える。なお、ここでいう「主」と「副」は、便宜的な呼称であり、実際のどちらの音が目立つかといった点とは関係がない。
スイッチ233−1〜nは、それぞれ音信号取得部201−1〜nと対応して設け、音信号取得部201−1〜nが取得した音信号を、混合バス231へ供給するか、混合バス232へ供給するかを切り替えるためのスイッチである。このスイッチ233−1〜nは、CPU11の制御により全て独立に切り替えられる。CPU11は、各音信号取得部201−1〜nが何に基づき音信号を取得しているかを把握しておき、その情報に基づき、各音信号取得部201−1〜nと対応するスイッチ233−1〜nを切り替える。その具体例については後述する。
スイッチ234−1,2は、主パートと副パートのどちらの音声を内蔵スピーカから発音するかを切り替えるためのスイッチであり、CPU11の制御により連動して切り替えられる。これらのスイッチ234−1,2が図で下側の接点と接続される場合、主パートの音信号はDA変換部21へ供給されてその音声が内蔵スピーカ23から発音される。副パートの音信号はDA変換部22へ供給されてその音声が外部スピーカ30から発音される。逆に、スイッチ234−1,2が図で上側の接点と接続される場合、主パートの音声が外部スピーカ30から発音され、副パートの音声が内蔵スピーカ23から発音される。
スイッチ235は、以上の主パートと副パートの振り分け機能を有効にするか無効にするかを切り替えるためのスイッチであり、CPU11の制御により切り替えられる。CPU11は、例えば、スピーカ接続端子24に外部スピーカ30が接続されているか否かに応じてスイッチ235を切り替える。外部スピーカ30が接続されていない場合、ここから音声を出力することができないため、スイッチ235を上側の接点に切り替えて振り分け機能を無効にし、主パートと副パートの音信号を加算してDA変換部21へ供給し、その音声を内蔵スピーカ23から発音させることが考えられる。あるいは、CPU11は、ユーザが行った有効無効の設定に応じてスイッチ235を切り替えてもよい。
なお、図2の例では、振り分け部230中の混合バス231,232を1本で示したが、これらがそれぞれLとRの2本からなるステレオバスであってもよい。この場合、各音信号取得部201から混合バス231,232に供給される信号は、その音信号取得部201と対応する音像定位位置の設定に従った比率でLとRのバスに分配して入力される。信号の供給先であるDA変換部21,22やその先のスピーカも、L用とR用のものがそれぞれ用意される。
次に、図3及び図4に、スピーカ接続端子24の概略構成を示す。図3は、外部スピーカ30側のスピーカプラグ301が挿入されていない(外部スピーカ30が接続されていない)状態を、図4は挿入された状態を示す図である。
スピーカ接続端子24は、図3に示すように、スリーブ接点241、チップ接点242、ブレーク接点243を備える。AUDIOの信号線は、DA変換部22から供給されるアナログ音信号を伝送する信号線であり、CONNECTの信号線は、スピーカ接続端子24におけるスピーカの接続状態を示す信号を伝送する信号線である。
図3のスピーカプラグ301が挿入されていない状態では、AUDIOの信号線とCONNECTの信号線がブレーク接点243で接触している。このため、CONNECTの信号線には、基準電位Vccを抵抗244と抵抗245の比により分圧した電圧の信号が流れる。
一方、図4のスピーカプラグ301が挿入された状態では、スリーブ接点241がスピーカプラグ301の根元部分に接触すると共に、チップ接点242がスピーカプラグ301の先端部分に接触する。また、この移動に伴いAUDIOの信号線とCONNECTの信号線とが離れる。従って、AUDIOの信号線から接点242を介してアナログ音信号がスピーカプラグ301へ供給される一方、CONNECTの信号線はグランド電位となる。
従って、CPU11は、CONNECTの信号線の電位をモニタすることにより、スピーカ接続端子24に対する外部スピーカ30の接続有無を検出することができる。
次に、図5に、CPU11により実現される、振り分け部230のスイッチの切り替えに関する機能の構成を示す。
CPU11は、所要のプログラムを実行することにより、少なくとも、図5に示す振り分け制御部110の機能を実現する。この振り分け制御部110は、図2に示した振り分け部230と合わせて出力制御手段として機能する。
この振り分け制御部110は、ユーザ演奏パート特定部111、第1スイッチ制御部112、演奏モード設定部113、第2スイッチ制御部114、外部スピーカ接続検出部115、および第3スイッチ制御部116を備える。
このうちユーザ演奏パート特定部111は、ユーザのリアルタイムの演奏又は発声に応じて音信号を取得する音信号取得部201を特定する機能を備える。ユーザ演奏パート特定部111は、演奏操作子18に対する演奏操作に従って音信号を生成する音信号取得部201(発音chの機能を備えるもの)がある場合、容易にこれを特定できる。また、自動演奏や楽音データの再生により音信号を生成する音信号取得部201がある場合も、ユーザの演奏又は発声に応じて音信号を取得するものでないと容易に特定できる。
これは、演奏操作や自動演奏等に係る音信号を音信号取得部201に音信号を生成させる場合、CPU11が、生成されたり再生されたりした演奏イベントの検出に応じて空いている発音chを探して確保し、その発音chを(持つ音信号取得部201)を検出した演奏イベントに割り当ててその演奏イベントに応じた発音を処理させるためである。CPU11は、イベントの発生源やそのイベントに係る発音に使用している発音chをRAM13のワークエリアに記憶しているため、どの音信号取得部201がどのパートの音を生成しているかを容易に特定できる。
音信号入力部19から供給される音信号については、ユーザ演奏パート特定部111は、信号の供給源を正確には特定することはできない。例えば、音信号入力部19に楽器やマイクのような、ユーザのリアルタイムの演奏又は発声に応じて音信号を生成して供給する機器が接続されているか、音楽プレイヤーのように予め記録された音信号を再生して供給する機器が接続されているのかを、電子楽器10側から見分けることはできないためである。
しかし、ユーザ演奏パート特定部111は、音信号入力部19にどのような機器が接続されているかを、ユーザの設定に従って認識することができる。すなわち、ユーザが設定操作子17を操作して、音信号入力部19の各端子に入力する音信号をユーザのリアルタイムの演奏又は発声に応じて生成されたものと見なすか否かを設定できるようにするとよい。あるいは、音信号入力部19の通常の用途としてマイクや楽器を接続することを想定し、ユーザ演奏パート特定部111が、音信号入力部19から供給される音信号を、常にユーザのリアルタイムの演奏又は発声に応じて生成されたものと見なすようにしてもよい。
また、音信号入力部19から供給される音信号を加工して生成するハーモニー音の音信号や、音信号入力部19から供給される音信号に音響効果を付与して生成する音信号については、その用途により、ユーザのリアルタイムの演奏又は発声に応じて生成されたものと見なすべき場合とそうでない場合がある。この点については、音信号の生成機能毎に、各機能により生成された音信号をどちらと見なすかを予め定義しておくか、ユーザが任意に設定できるようにするとよい。
また、第1スイッチ制御部112は、ユーザ演奏パート特定部111による特定結果に従い、ユーザのリアルタイムの演奏又は発声に応じて音信号を取得する音信号取得部201−kと対応するスイッチ233−kを混合バス231側に、それ以外の音信号取得部201−lと対応するスイッチ233−lを混合バス232側に切り替える機能を備える。
これらの動作は、電子楽器10の起動時も含め、音信号取得部201による音信号取得の開始あるいは停止を検出した場合に実行すればよく、ユーザ演奏パート特定部111及び第1スイッチ制御部112の機能と対応する処理は,図6のフローチャートのステップS11〜S12に示すものである。
次に、演奏モード設定部113は、ユーザによる設定操作子17の操作に従い、主パートを内蔵スピーカ23と外部スピーカ30のどちらで発音させるかを示す演奏モードを設定する機能を備える。
第2スイッチ制御部114は、その演奏モードの設定に従い、スイッチ234−1,2を、演奏モードに従った出力を行う側に切り替える機能を備える。
これらの動作は、演奏モードの変更操作を検出した場合に実行すればよく、演奏モード設定部113及び第2スイッチ制御部114の機能と対応する処理は,図7のフローチャートのステップS21〜S22に示すものである。
ユーザが演奏操作子18により演奏操作を行う場合、その演奏操作に応じて生成される音声である主パートは、ユーザに近い内蔵スピーカ23から発音させることが自然である。しかし、ユーザが、音信号入力部19に接続されるマイクや楽器を用いる場合、ユーザが電子楽器10から離れた位置で発声や演奏を行うのであれば、外部スピーカ30をユーザに近い位置に配置し、その発声や演奏に応じて生成される音声である主パートを、外部スピーカ30から発音させることが自然である場合もある。また、発声や演奏を行う位置が電子楽器10から近ければ、音信号入力部19に接続されるマイクや楽器を用いる場合でも、主パートを内蔵スピーカ23から発音させることが自然である場合もあり得る。
少なくとも、音信号入力部19から、ユーザのリアルタイムの演奏又は発声に応じて生成された音信号を取得する場合、どちらの発音が望ましいかを電子楽器10側で判別することは難しいため、どちらの発音を行うかをユーザが演奏モードとして設定できるようにしている。
しかし、演奏操作子18により演奏操作がなされている場合には、自動で主パートを内蔵スピーカ23から発音させるようにしてもよい。
次に、外部スピーカ接続検出部115は、スピーカ接続端子24に外部スピーカ30が接続されているか否かを判定する判定手段の機能を備える。この判定は、例えば図3及び図4を用いて説明した、CONNECT信号線の電圧をスキャンして行うことができる。
第3スイッチ制御部116は、その判定結果に従い、外部スピーカ30が接続されていれば、スイッチ235を、副パートの音信号と主パートの音信号とを別々の出力先へ出力する側(図2で下側)へ切り替え、接続されていなければ、スイッチ235を、副パートの音信号と主パートの音信号とを加算して同じ出力先へ出力する側(図2で上側)へ切り替える機能を備える。
これらの動作は、定期的に外部スピーカ30の接続状態を検出して実行し、外部スピーカ接続検出部115及び第3スイッチ制御部116の機能と対応する処理は,図8のフローチャートのステップS31〜S34に示すものである。
なお、ユーザが設定操作子17の操作により振り分け部230の機能を有効にするか無効にするかを設定できるようにしてもよい。この場合、第3スイッチ制御部116は、無効が設定されていれば、スイッチ235を無条件で図2の上側に切り替える。このことにより、ユーザが内蔵スピーカ23と外部スピーカ30の使い分けを望まない場合に、容易にその機能を無効にすることができる。なお、振り分け部230の機能を無効にした場合には、副パートの音信号と主パートの音信号とを加算したものを、内蔵スピーカ23と外部スピーカ30の双方に出力するようにしてもよい。
以上の振り分け制御部110及び振り分け部230による音信号の振り分けの動作が、出力制御手順の動作である。
次に、図9乃至図11を用いて、以上説明してきた電子楽器10における、DA変換部21,22(内蔵スピーカ23及び外部スピーカ30)への音信号の振り分けの具体例及びその効果について説明する。この説明においては、図2も合わせて参照されたい。
図9に示すのは、演奏操作子18によるメロディパートの演奏を、自動伴奏及び楽曲データの再生と同時に行う場合の例である。
この場合、演奏操作子18による演奏操作及び自動伴奏に応じた音信号の取得は、音源部210の発音ch211−1〜m(個体を特定する必要がない場合、符号「211」を用いる)で、演奏イベントに応じた音信号を生成することにより行う。発音ch211のそれぞれが図2の音信号取得部201に該当する。なお、自動伴奏は、ユーザが指定した伴奏用の演奏データに従った自動演奏を行う機能である。
演奏操作子18の操作による演奏イベント(発音開始イベントと発音停止イベントとを含む)と、自動伴奏機能により生成される演奏イベントとは、形式は同じであるが、CPU11がパートの指定によりこれらを区別して、各演奏イベントに係る発音を実行させる発音ch211を特定し、発音を指示する。
例えば、CPU11は、発音開始イベントを検出すると、空いている発音ch211を探してその発音開始イベントに係る発音に割り当て、割り当てた発音chに対し、発音開始イベントで指定されたパートの発音を行うための音色パラメータ等を設定した上で、発音開始を指示する。また、CPU11は、発音停止イベントを検出すると、その発音停止イベントに応じて停止させるべき発音に割り当てられている発音ch211を探し、その発音chに対し、リリース状態への移行を指示する。
ユーザ演奏パート特定部111は、上記の発音ch211の割り当てに基づき、ユーザの演奏に応じて音信号を生成する発音ch211(図9では発音ch211−1とする)を特定し、第1スイッチ制御部112が、その発音ch(音信号取得部)と対応するスイッチ233を、主パート側に切り替える。また、第1スイッチ制御部112は、その他の発音chと対応するスイッチ233を、副パート側に切り替える。このことにより、ユーザの演奏に応じて生成された音信号を主パートに、自動伴奏機能により生成された音信号を副パートに入れることができる。
また、楽曲データの再生による音信号の取得は、楽曲データ再生部220が行う。この楽曲データ再生部220も図2の音信号取得部201に該当する。また、楽曲データ再生部220が取得する音信号は、ユーザの演奏操作に従って生成されたものではない。従って、第1スイッチ制御部112は、楽曲データ再生部220と対応するスイッチ233を、副パート側に切り替える。
この状態で、スイッチ234を、主パートを内蔵スピーカ23へ出力する側へ、スイッチ235を、主パートと副パートとを別々の出力先へ出力する側へ切り替えると、図9に示す状態となる。
この図9に示す状態では、ユーザが演奏操作子18を操作して手動で行った演奏による音声は、内蔵スピーカ23から出力され、自動伴奏及び楽曲再生(すなわち手動演奏以外)による音声は、外部スピーカ30から出力される。
このため、ユーザは、自身の演奏による音が近くから発せられ、それ以外の、バンドであれば他の演奏者の演奏に当たる音が遠くから発せられる環境で、演奏を行うことができる。そして、このことにより、ユーザが電子楽器10を利用して一人で演奏を行う場合でも、あたかもバンドの中でその演奏を行っているような感覚を得ることができる。
図10に示すのは、音信号入力部19に接続されたギターの演奏を、自動伴奏と同時に行う場合の例である。
図10の例でも、自動伴奏に応じた音信号の取得は、音源部210の発音ch211が行う。ただし、図10の例では、発音ch211−1〜mが生成した音信号に音響効果を付与するための効果付与部212−1〜mを設けており、発音ch211と、これと対応する効果付与部212との組み合わせが、図2の音信号取得部201に該当する。
また、図10の例において、自動伴奏に使用する発音chは、発音ch211−2〜mであり、第1スイッチ制御部112が、それらの発音chと対応するスイッチ233を副パート側に切り替える。発音ch211−1はここでは使用しないため、発音ch211−1と対応するスイッチ233は、どちらを選択していてもよい。
一方、ユーザがギターを演奏することにより生じる楽音は、当該ギターにてピックアップされ、音信号入力部19を介してデジタル音信号として信号処理部20へ供給される。信号処理部20は、その音信号に音響効果を付与することにより出力用の音信号を取得する効果付与部251を備え、この効果付与部も図2の音信号取得部201に該当する。
そしてここでは、効果付与部251はユーザの演奏に応じて生成された音信号を取得するものであるとして扱い、第1スイッチ制御部112は、効果付与部251と対応するスイッチ233を主パート側に切り替える。
この状態で、スイッチ234を、主パートを外部スピーカ30へ出力する側へ、スイッチ235を、主パートと副パートとを別々の出力先へ出力する側へ切り替えると、図10に示す状態となる。
この図10に示す状態では、ギターの演奏による音声は外部スピーカ30から出力され、自動伴奏による音声は内蔵スピーカ23から出力される。
この振り分けは、図9に示した状態とは逆であるが、図10の例は、ギターを電子楽器10から少し離れた位置で演奏し、外部スピーカ30をその演奏位置近傍に配置する場合に好適なものである。
この状態では、図10に示した振り分けを行うことにより、ユーザは、自身の演奏による音が近くから発せられ、それ以外の、バンドであれば他の演奏者の演奏に当たる音が遠くから発せられる環境で、演奏を行うことができ、図9の場合と同様な効果を得ることができる。
なお、ユーザの演奏に応じて生成された音信号を図9のように内蔵スピーカ23から出力するか図10のように外部スピーカ30から出力するかは、ユーザが、電子楽器10の使用状況に応じて演奏モードを設定する(演奏モード設定部113参照)ことにより、容易に選択することができる。
図11に示すのは、音信号入力部19に接続されたマイクを用いた歌唱を、ボーカルハーモニー機能を使用しつつ行う場合の例である。
図11の例において、ユーザの歌唱により生じる音声は、マイクにてピックアップされ、音信号入力部19を介してデジタル音信号として信号処理部20へ供給される。信号処理部20は、その音信号を信号受付部263にて受け付けて取得する。この信号受付部263も図2の音信号取得部201に該当する。
そして、第1スイッチ制御部112は、信号受付部263と対応するスイッチ233を主パート側に切り替える。
また、信号処理部20は、ボーカルハーモニー機能による音信号を生成するためのピッチ検出部261及びハーモニー音生成部262−1〜3を備える。このうちピッチ検出部261は、信号受付部263が受け付けた音信号に係る音声のピッチを検出する機能を備える。ハーモニー音生成部262−1〜3はそれぞれ、信号受付部263が受け付けた音信号のピッチを、ピッチ検出部261の検出結果に基づきそれぞれ異なる度合い(1オクターブ、所定のコードを構成する音程差など)だけ変化させて、ユーザの音声との間でハーモニーを作るハーモニー音の音信号を生成して取得する機能を備える。
このハーモニー音生成部262−1〜3も、それぞれ図2の音信号取得部201に該当する。なお、ハーモニー音の音信号は、ユーザの歌唱に応じて生成された音信号を用いて生成されるものであり、ユーザの発声に応じて生成された音信号であると考えることもできる。しかし図11の例では、ハーモニー音は、ユーザ以外の歌唱者の声を想定した音声であることから、その音信号はユーザの発声に応じて生成された音信号ではないと取り扱っている。そしてこのため、第1スイッチ制御部112は、ハーモニー音生成部262−1〜3と対応するスイッチ233を副パート側に切り替える。
この状態で、スイッチ234を、主パートを内蔵スピーカ23へ出力する側へ、スイッチ235を、主パートと副パートとを別々の出力先へ出力する側へ切り替えると、図11に示す状態となる。
この図11に示す状態では、マイクを通じた歌唱による音声は内蔵スピーカ23から出力され、ボーカルハーモニー機能によるハーモニー音は外部スピーカ30から出力される。
この状態では、ユーザは、自身の発声による音が近くから発せられ、それ以外の、合唱であれば他の歌唱者の発声に当たる音が遠くから発せられる環境で、歌唱を行うことができ、図9の場合と同様な効果を得ることができる。
なお、ユーザがマイクを通じた歌唱と演奏操作子18を用いた演奏とを同時に行うことも考えられるが、この場合、演奏操作に応じた発音に用いる発音ch211と対応するスイッチ233と、信号受付部263と対応するスイッチ233との双方を、主パート側に切り替えればよい。また、それら以外の音信号取得部201と対応するスイッチ233を、副パート側に切り替えればよい。このようにすれば、ユーザは、自身の演奏及び発声による音が近くから発せられ、それ以外の、音が遠くから発せられる環境で、演奏及び歌唱を行うことができ、図9乃至図11の場合と同様な効果を得ることができる。
以上で実施形態の説明を終了するが、装置の構成、具体的な処理の手順、演奏に使用できる機能などが、上述の実施形態で説明したものに限られないことはもちろんである。
例えば、上述した実施形態では、外部スピーカ30をスピーカ接続端子24に接続する例について説明したが、外部の発音装置を通信I/F16を介して接続する構成であってもよい。
図12に、この場合の電子楽器10′と発音装置300の構成を示す。
図12において、図1と共通の又は対応する構成には図1と同じ符号を付し、その説明は省略する。
図12に示す電子楽器10′は、図1の電子楽器10と比べ、DA変換部22及びスピーカ接続端子24を設けていない点が異なる。また、信号処理部20′も、図1の信号処理部20ではDA変換部22へ出力していた音信号を通信I/F16へ出力する点が異なる。この場合、通信I/F16が第2出力手段に該当する。
また、発音装置300は、通信I/F311を備え、電子楽器10′の通信I/F16と、通信路400を介して接続することができる。この通信路400は、有線であっても無線であってもよい。また、ピアツーピア通信であってもネットワーク通信であってもよい。ただし、デジタル音信号をリアルタイムで伝送可能な通信プロトコルに対応しているものであるとする。
電子楽器10′において、CPU11は、図13に示すように、ユーザによるペアリング設定操作に応じて(S41のYes)、通信I/F16から通信可能な外部の発音装置とペアリングを試み(S42)、その結果(成功であれば相手の識別情報及び通信に必要な認証情報など、失敗でればその旨)を不揮発メモリ12に保存する(S43)。
また、CPU11は、ペアリング設定操作がない場合(S41のNo)、あるいはステップS43の後に、不揮発メモリ12に保存されたペアリング相手があればそのペアリング相手との通信状態を確認し(S44)、通信可否に応じて、図8のステップS32乃至S34と同様なスイッチ235の切り替えを行う(S45〜S47)。
以上の結果、信号処理部20′から通信I/F16に供給される音信号があった場合、その音信号は通信路400を通じて発音装置300へ送信される。発音装置300側では通信I/Fがその音信号を受信し、DA変換部312がアナログ音信号に変換して、スピーカ313がその変換後の音信号に基づく発音を行う。
以上の構成によっても、信号処理部20′の各音信号取得部201が取得した音信号を、内蔵スピーカ23と外部の発音装置300のスピーカ313とに分けて振り分けて出力することにより、上述した実施形態の場合と同様な効果を得られる。
また、以上の他、相互に距離が十分離れていれば、音信号の振り分け先が、全て電子楽器10に内蔵された発音手段であってもよい。電子楽器10のサイズが大きい場合、演奏位置の近傍に第1発音手段(内蔵スピーカ23と対応)を、そこから2〜3m程度離れた位置に第2発音手段(外部スピーカ30と対応)を設けることができる場合もあり得る。
また、上記第1発音手段と第2発音手段との位置が物理的に近接している場合でも、演奏者に、第2発音手段が発する音が離れた位置からの発音であるかのように聞かせられるのであれば、そのような第2発音手段も採用可能である。このためには、例えばサウンドビームを壁に反射させたり、音の位相を制御することにより音像を実際と異なる位置に感じさせたりする技術を採用可能である。
また、内蔵スピーカ23や、外部スピーカ30が、それぞれ複数あってもよい。
また、この発明の電子音楽装置を電子楽器として構成することは必須ではない。演奏操作子を備えず、音信号入力部19から入力する音信号に、自動伴奏やハーモニー音を付加して出力するのみの装置であってもよい。逆に、電子音楽装置が音信号入力部19を備えていなくてもよい。
また、上述した実施形態では、CPU11と信号処理部20を別々のハードウェアとして設けた例について説明したが、これらの各部の機能を、全て共通のプロセッサによる情報処理により実現してもよい。
また、以上説明してきた電子音楽装置の機能を、複数の装置に分散して設け、それらの装置を協働させて、以上説明してきた電子音楽装置と同等な機能を備える電子音楽システムを構成することも考えられる。
また、以上説明した電子音楽装置の機能は、音信号の入出力に必要なハードウェアを備える汎用コンピュータに所要のプログラムを実行させることによっても実現可能である。
このプログラムは、はじめからコンピュータに備えるROMや他の不揮発性記憶媒体(フラッシュメモリ,EEPROM等)などに格納しておいてもよい。しかし、メモリカード、CD、DVD、ブルーレイディスク等の任意の不揮発性記録媒体に記録して提供することもできる。それらの記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータにインストールして実行させることにより、必要な処理をコンピュータに実行させることができる。
さらに、ネットワークに接続され、プログラムを記録した記録媒体を備える外部装置あるいはプログラムを記憶手段に記憶した外部装置からダウンロードし、コンピュータにインストールして実行させることも可能である。
また、以上述べてきた構成及び変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて適用することも可能である。
以上の説明から明らかなように、この発明によれば、ユーザが、一人で演奏を行う場合でも、あたかもバンドの中でその演奏を行っているような感覚を得られるような電子音楽装置を提供できる。

10…電子楽器、11…CPU、12…不揮発メモリ、13…RAM、14…記録媒体I/F、15…表示器、16,311…通信I/F、17…設定操作子、18…演奏操作子、19…音信号入力部、20…信号処理部、21,22…DA変換部、23…内蔵スピーカ、24…スピーカ接続端子、30…外部スピーカ、40…可搬記録媒体、111…ユーザ演奏パート特定部、112…第1スイッチ制御部、113…演奏モード設定部、114…第2スイッチ制御部、115…外部スピーカ接続検出部、116…第3スイッチ制御部、201…音信号取得部、210…音源部、211…発音ch、220…楽曲データ再生部、230…振り分け部、231,232…混合バス、233〜235…スイッチ、241…スリーブ接点、242…チップ接点、243…ブレーク接点、244,245…抵抗、251…効果付与部、261…ピッチ検出部、262…ハーモニー音生成部、263…信号受付部,300…発音装置、301…スピーカプラグ、312…DA変換部、313…スピーカ、400…通信路

Claims (3)

  1. 電子音楽装置であって、
    ユーザの演奏に応じて生成された第1音信号と、前記第1音信号と異なる、自動演奏又は楽音データの再生による第2音信号とを取得する音信号取得手段と、
    当該電子音楽装置に内蔵する発音手段へ音信号を出力する第1出力手段と、
    当該電子音楽装置の外部にある発音手段へ音信号を出力する、前記第1出力手段と異なる第2出力手段と、
    前記音信号取得手段が取得した音信号のうち、前記第1音信号を前記第1出力手段へ供給し、前記第2音信号を前記第2出力手段へ供給する出力制御手段とを備えることを特徴とする電子音楽装置。
  2. 請求項1に記載の電子音楽装置であって、
    前記第2出力手段に、該第2出力手段が出力する音信号に従った発音を行う発音手段が接続されているか否かを判定する判定手段を備え、
    前記出力制御手段は、前記判定手段が、前記発音手段が接続されていないと判定した場合に、前記第1音信号に加えて前記第2音信号も前記第1出力手段へ供給することを特徴とする電子音楽装置。
  3. コンピュータに、
    ユーザの演奏に応じて生成された第1音信号と、前記第1音信号と異なる、自動演奏又は楽音データの再生による第2音信号とを取得する音信号取得手順と、
    前記音信号取得手順で取得した音信号のうち、前記第1音信号を、電子音楽装置に内蔵する発音手段へ音信号を出力する第1出力手段へ供給し、前記第2音信号を、前記電子音楽装置の外部にある発音手段へ音信号を出力する、前記第1出力手段と異なる第2出力手段へ供給する出力制御手順とを実行させるためのプログラム。
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