JP5505012B2 - 電子音楽装置及びプログラム - Google Patents
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Description
この発明は、曲データに基づき再生可能な楽音をユーザに対して提示すると共に、選択された楽音を再生する電子音楽装置及びプログラムに関する。特に、同じ曲に関連する複数の用途及びレベルに応じた異なる再生態様の楽音を曲毎にまとめて提示することのできるようにした技術に関する。
従来から、予め用意された曲データ(ソングデータあるいは自動演奏データなどとも呼ばれる)に基づいて、楽音を再生することが可能な電子楽器等の電子音楽装置が知られている。こうした電子音楽装置では、例えば曲名などの個々の楽音に関する何らかの情報を所定の表示画面上(LCD等)に表示することによって、当該装置で再生可能な楽音(曲データ)をユーザに対して提示するようにしている。そして、ユーザは該表示画面に表示された曲名等を参照しながら所定の操作子を操作して、再生したい楽音を選択することのできるようになっている。こうした装置に関連するものとしては、例えば下記に示す非特許文献1に記載されている装置がその一例である。
"PSR-E323 取扱説明書",2009年,ヤマハ株式会社,インターネット〈http://www2.yamaha.co.jp/manual/pdf/emi/japan/port/psre323_ja_om_b0.pdf〉
ところで、上記の非特許文献1に記載されたような従来の電子音楽装置においては、同じ曲であっても当該曲の使用用途(例えば演奏練習用途や楽曲鑑賞用途など)及び当該曲に対するユーザの演奏習熟レベル(例えば演奏技量レベルや音楽的な理解レベルなど)に応じた異なる再生態様の楽音を再生(及び提示)することのできるようになっている。
例えば、演奏練習用途としてユーザ演奏対応パートを省いた自動演奏専用パートのみを含んでなる曲データを用意しておき、これに基づき自動演奏専用パートのみからなる楽音を再生する(ユーザ演奏対応パートについてはユーザ自らがマニュアル演奏すればよく、これはユーザの演奏練習に最適である)、楽曲鑑賞用途として全てのパートを含んでなる曲データを用意しておき、これに基づき全パートからなる楽音を再生する(これはユーザが演奏練習開始前にプロ演奏家による演奏を手本として参考するなどに最適である)ことができる。また、初心者用レベルとして元の曲に比べてテンポを遅くしたり一部のエフェクトを省くなどの各種設定を含む曲データを用意しておきこれに基づき楽音を再生する、上級者用レベルとして元の曲に比べてテンポを速くしたり複雑なエフェクトを入れるなどの各種設定を含む曲データを用意しておきこれに基づき楽音を再生することができる。そして、これらの用途及びレベルに応じた異なる再生態様の楽音を画面表示によりユーザに対して提示することで、ユーザが所望の楽音を選択して再生させることが可能となっている。なお、この明細書において楽音という場合、音楽的な音に限るものではなく音声あるいはその他任意の音を含んでいてもよい意味あいで用いるものとする。
ところで、従来の電子音楽装置においては、これらの用途及びレベルに応じた異なる再生態様の楽音をユーザに対して提示する際に、予め用意された用途及びレベル別の曲データ毎に該曲データに基づき再生可能な用途及びレベルに応じた楽音をそれぞれ別途独立に表示するようにしている。しかし、個別の曲データに基づいて同じ曲であってもそれぞれ再生態様の異なる楽音が用途及びレベル別に別途独立に表示されることから、特に曲数が多いあるいは多様な用途及びレベルが混在するなどの場合に、ユーザは所定の操作子を操作して表示をスクロールさせるなどして所望の曲に関して再生したい用途及びレベルに応じた楽音(曲データ)を一つ一つ探し出さねばならず非常に面倒である、という問題点があった。すなわち、上記表示によると、そもそも所望の曲に関してどのような用途及びレベルに応じた楽音を再生可能であるかをユーザがすぐに把握できないがために、ユーザは所望の用途・レベルにあった楽音(曲データ)を探し出すために上記したような操作をどうしても行わなければならず再生するまでに時間がかかった。このような問題は、特に一度に多くのデータ内容等を提示することが難しい表示領域の狭い表示手段を有する、例えば上記非特許文献1に記載されたような従来の装置においてより顕著である。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、ユーザが所望の用途及びレベルに応じた楽音を再生可能である曲データを容易にかつすばやく探し出して再生することのできるようにした電子音楽装置及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る電子音楽装置は、曲の用途及び当該曲に対するユーザの演奏習熟レベルに応じた異なる再生態様の楽音を再生するため、同じ曲であっても前記用途及びレベルに応じて個別に制作された複数の曲データを記憶する記憶手段と、前記記憶した用途及びレベル別の曲データを取得する曲データ取得手段と、楽音再生可能な前記用途及びレベル別の曲データを提示するための選曲リストを作成する作成手段であって、当該作成手段は前記取得した用途及びレベル別の曲データを各曲データに共通の音楽情報と用途情報又はレベル情報に従って同じ曲同じ用途又は同じ曲同じレベルに関連した楽音を再生可能なデータ毎に分類し、該分類した曲データを前記音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせ単位に表示する選曲リストを作成するものと、前記作成した選曲リストに基づき、前記取得した用途及びレベル別の曲データのうち同じ曲に関連した楽音を再生可能な複数の曲データをまとめて前記音楽情報単位に表示する表示手段であって、当該表示手段は前記音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせを表示すると共に該表示した音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせ表示に対して前記複数の曲データそれぞれに対応した異なる複数の用途情報又はレベル情報を対応付けて表示するものと、前記表示された音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせのいずれかが選択されるとともに、前記表示された用途情報又はレベル情報のいずれかが選択されることに伴い、前記用途情報又はレベル情報と前記音楽情報とに従って該当する用途及びレベル別の曲データを特定する特定手段と、前記特定された用途及びレベル別の曲データに基づき楽音を再生する再生手段とを具える。
この発明によると、同じ曲であっても曲の用途及び当該曲に対するユーザの演奏習熟レベルに応じて個別に生成される複数の曲データに基づいて、楽音再生可能な用途及びレベル別の曲データを提示するための選曲リストを表示する際に、用途及びレベル別の曲データのうち同じ曲同じ用途あるいは同じ曲同じレベルに関連した楽音を再生可能な複数の曲データをまとめて共通の音楽情報と用途情報又はレベル情報の組み合わせ単位に表示する。すなわち、用途及びレベル別の曲データは用途及びレベルが異なるとしても同じ曲に関連する楽音を再生可能な曲データであるが故に、それらの曲データに共通の音楽情報を必ず有する。当該音楽情報に従えば用途及びレベル別の曲データを同じ曲に関連した楽音を再生可能なデータ毎に分類することができ、これにより取得された全ての曲データを前記音楽情報単位にまとめることが可能である。さらに、音楽情報が共通である曲データにおいて、用途は異なるがレベルが同じものあるいはレベルは異なるが用途が同じものが存在する。そこで、曲データをまとめて表示する際に、音楽情報だけでなくさらに用途情報又はレベル情報が同じであるものをまとめるようにした。すなわち、音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせ単位にまとめて表示する。そして、前記音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせ表示と共に、前記複数の曲データそれぞれに対応した異なる複数の用途情報又はレベル情報を対応付けて表示する。このようにして、取得した用途及びレベル別の曲データのうち同じ曲同じ用途あるいは同じ曲同じレベルに関連した楽音を再生可能な複数の曲データをまとめて表示することを実現している。すなわち、同じ曲に関連する複数の用途及びレベルに応じた異なる再生態様の楽音を曲及び用途毎あるいは曲及びレベル毎にまとめて提示することによって、ユーザがどのような曲データが存在するのか、また曲毎にどのような用途及びレベルに応じた楽音を再生可能であるかをすぐに把握することができるようにしている。これにより、ユーザは従来に比較して各曲毎に所望の用途及びレベルに応じた楽音を再生可能である曲データを探し出して再生することが容易かつすばやくできるようになる。
本発明は装置の発明として構成し実施することができるのみならず、方法の発明として構成し実施することができる。また、本発明は、コンピュータまたはDSP等のプロセッサのプログラムの形態で実施することができるし、そのようなプログラムを記憶した記憶媒体の形態で実施することもできる。
この発明によれば、予め個別に用意された用途及びレベル別の曲データに基づいて再生可能な楽音をユーザに対して提示する際に、同じ曲同じ用途あるいは同じ曲同じレベルに関連する楽音(曲データ)であれば異なる用途及びレベルであってもそれらを1つの音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせ単位でまとめて表示するようにしたことから、ユーザは所望の曲に関しどのような用途及びレベルに応じた楽音があるのかを当該表示に従って予め把握することができ、もって所望の用途及びレベルに応じた楽音を探し出して再生することが容易かつすばやくできるようになる、という効果を奏する。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に従って詳細に説明する。
図1は、この発明に係る電子音楽装置の全体構成の一実施例を示したハード構成ブロック図である。本実施例に示す電子音楽装置は例えば曲データに基づき楽音を再生することが可能な電子楽器であって、マイクロプロセッサユニット(CPU)1、リードオンリメモリ(ROM)2、ランダムアクセスメモリ(RAM)3からなるマイクロコンピュータによって制御される。CPU1は、この電子音楽装置全体の動作を制御するものである。このCPU1に対して、データ及びアドレスバス1Dを介してROM2、RAM3、検出回路4,5、表示回路6、音源・効果回路7、記憶装置8、通信インタフェース(I/F)9がそれぞれ接続されている。
ROM2は、CPU1により実行あるいは参照される各種制御プログラムや各種データ等を格納する。RAM3は、CPU1が所定のプログラムを実行する際に発生する各種データなどを一時的に記憶するワーキングメモリとして、あるいは現在実行中のプログラムやそれに関連するデータを一時的に記憶するメモリ等として使用される。RAM3の所定のアドレス領域がそれぞれの機能に割り当てられ、レジスタやフラグ、テーブル、テンポラリメモリなどとして利用される。
演奏操作子4Aは楽音の音高を選択するための複数の鍵を備えた例えば鍵盤等のようなものであり、各鍵に対応してキースイッチを有しており、この演奏操作子4A(鍵盤等)はユーザ自身の手弾きによるマニュアル演奏のために使用することは勿論のこと、再生したい曲データの選択などのために使用することもできる。検出回路4は、演奏操作子4Aの各鍵の押圧及び離鍵を検出することによって検出出力を生じる。
設定操作子(スイッチ等)5Aは、例えば当該装置を楽音再生モードに設定するとともにディスプレイ6A上に「選曲リスト画面」(後述する図7及び図8参照)を表示する選曲開始ボタン、音高、音色、効果等の演奏環境/楽音制御に関する各種設定(パラメータ)を決定するためのスイッチ類、前記「選曲リスト画面」に表示される曲名や用途又はレベルなどを選択することで再生対象の曲データを特定するインクリメントボタンやディクリメントボタン、Enterボタンなどの各種の操作子を含んで構成される(詳しくは後述する)。なお、設定操作子5Aは上記した以外にも音高、音色、効果等を選択・設定・制御するための数値データ入力用のテンキーや文字データ入力用のキーボード等の各種操作子を含んでいてもよい。検出回路5は、上記設定操作子5Aの操作状態を検出し、その操作状態に応じたスイッチ情報等をデータ及びアドレスバス1Dを介してCPU1に出力する。
表示回路6は例えば液晶表示パネル(LCD)やCRT等から構成されるディスプレイ6Aに、後述する「選曲リスト画面」(図7及び図8参照)等の各種画面を表示するのは勿論のこと、演奏環境/楽音制御に関する各種設定の設定状況(所謂レジストレーションなどを含む)、ROM2や記憶装置8に記憶されている各種データあるいはCPU1の制御状態などを表示する。前記ディスプレイ6Aは例えば後述の図7に示すような表示の少ない簡易な画面を表示可能な表示器、つまりは表示可能な文字/記号や文字数等が限定されており複雑な画面や一度に多くのデータ内容等を表示することの難しい、表示領域は狭いがコストの安い表示器であればどのようなものであってもよい。
音源・効果回路7は複数のチャンネルで楽音信号の同時発生が可能であり、データ及びアドレスバス1Dを経由して与えられた、ユーザによる演奏操作子4Aのマニュアル操作に応じて発生される及び/又は予め記憶されている曲データなどに基づき発生される各種演奏情報を入力し、これらの演奏情報に基づいて楽音信号を発生する。さらには、該発生した楽音信号に対して適宜に各種の音響効果を付与する。音源・効果回路7から発生される楽音信号は、アンプやスピーカなどを含むサウンドシステム7Aから発音される。こうした音源・効果回路7とサウンドシステム7Aの構成には、従来のいかなる構成を用いてもよい。例えば、音源・効果回路7はFM、PCM、物理モデル、フォルマント合成等の各種楽音合成方式のいずれを採用してもよく、また専用のハードウェアで構成してもよいし、DSP(Digital Signal Processor)やCPU1によるソフトウェア処理で構成してもよい。
記憶装置8は、後述するオリジナルの曲データ(図2参照)及び変更データ(図3参照)、さらには用途及びレベル別の曲データ(図4参照)などの予め用意された各種データの他、CPU1が実行する各種制御プログラム等を記憶する。なお、上述したROM2に制御プログラムが記憶されていない場合、この記憶装置8(例えばハードディスク)に制御プログラムを記憶させておき、それをRAM3に読み込むことにより、ROM2に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作をCPU1に実行させることができる。このようにすると、制御プログラムの追加やバージョンアップ等が容易に行える。なお、記憶装置8はハードディスク(HD)に限られず、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD‐ROM・CD‐RAM)、光磁気ディスク(MO)、あるいはDVD(Digital Versatile Disk)等の様々な形態の記憶媒体を利用する記憶装置であればどのようなものであってもよい。あるいは、フラッシュメモリなどの半導体メモリであってもよい。
通信インタフェース(I/F)9は、当該装置と図示しない外部機器との間で制御プログラムや各種データなどの各種情報を送受信するためのインタフェースである。この通信インタフェース9は、例えばMIDIインタフェース,LAN,インターネット,電話回線等であってよく、また有線あるいは無線のものいずれかでなく双方を具えていてよい。
なお、上述した実施例において、演奏操作子4Aは鍵盤楽器の形態に限らず、弦楽器や管楽器あるいは打楽器等どのようなタイプの形態でもよい。また、電子音楽装置は演奏操作子4Aやディスプレイ6Aあるいは音源・効果回路7などを1つの装置本体に内蔵したものに限らず、それぞれが別々に構成され、MIDIインタフェースや各種ネットワーク等の通信インタフェース9を用いて各装置を接続するように構成されたものであってもよいことは言うまでもない。
従来知られている電子音楽装置のように、本発明に係る電子音楽装置においても、ユーザ選択に従ってROM2あるいは記憶装置8等から読み出された曲データに基づいて、楽音を再生することのできるようになっている。ただし、本発明に係る電子音楽装置では、前記読み出された曲データが用途及びレベル別の曲データである場合には該曲データに従ってそのまま楽音を再生する一方で、前記読み出された曲データが変更データを伴うオリジナルの曲データ(以下、便宜的に元データと呼んで区別する)である場合には当該元データを元にして、ユーザにより指定された用途及びレベルに対応する変更データに従って新たな曲データへと作り変え(新規に生成する)、これに基づき元データとは異なる再生態様(ユーザ所望の用途及びレベルにあった再生態様)の楽音を再生することのできるようにしている。以下、説明する。
まず、オリジナルの曲データ(元データ)について説明する。図2は、元データのデータ構成の一実施例を示す概念図である。図2から理解できるように、元データは制御パート、自動演奏専用パート、ユーザ演奏対応パート、ガイド音声パートに大きく分けることができる。制御パートは、自動演奏の際の再生態様を決定付ける演奏環境/楽音制御に関する各種設定(制御データ)などを定義したデータであり、前記制御データとしては例えば該元データを再生する際に用いられるテンポ(絶対値)を規定するテンポデータ、該元データを再生する際に付与されるリバーブ等のエフェクトを規定するエフェクトデータなどが定義される。
自動演奏専用パート及びユーザ演奏対応パートは対応付けられた所定の曲を自動演奏するために用いられるデータであり、例えば公知のSMF(Standard Midi Fileの略)等の所定のファイル形式で記録された複数パート構成の自動演奏データである。勿論、自動演奏データに限られない。また、この実施例では、パート1〜パート10までを自動演奏専用パートに、パート11〜パート15までをユーザ演奏対応パートに割り当てた例を示しているが、こうした割り当ては適宜に変更可能であってよい。
自動演奏専用パートは当該元データが鑑賞用途あるいは練習用途の(音声ガイド用途を除く)どちらの用途で選択されたとしても必ず再生が行われるパートであり、他方ユーザ演奏対応パートは当該元データが鑑賞用途として選択された場合に再生される一方で練習用途(又は音声ガイド用途)として選択された場合に再生されないパートである点に違いがある。これらの各パートには上記点を考慮した上で、自動演奏する楽曲の再生内容として例えばメロディに関するメロディパート、ベースやコード演奏などに関する伴奏パート、リズム伴奏に関するリズムパートなどの当該曲を構成する全パートのうちのいずれかのパートに関する自動演奏データが適宜に細分化されるなどして記憶される。ただし、必ずしもパート1〜パート15の全てのパートに自動演奏データを記憶していなくてもよい。つまりは、データの記憶されていない空きパートがあってもよい。前記自動演奏データは、発音や消音などの楽曲を再生するための各種イベントデータを処理すべき時間を表わすタイミングデータと、発音や消音などの楽曲を再生するための各種イベントの内容を表わすイベントデータとの組みからなる。各種イベントの内容としては例えばキーオン、キーオフ、テンポ変更、音色変更などがあり、これらのイベントを基にして自動演奏は行われる。
ガイド音声パートは、上述したような自動演奏専用パート及びユーザ演奏対応パートとは異なり、自動演奏データではなく例えば音声等のオーディオデータが記憶される。一例としては、メロディパートを音階音(例えばドレミファソラシド)で順に発声したものや演奏練習時の注意点を話したものなど予め録音しておいた音声や効果音などが記憶されるか、あるいはこれらを発音させるためのイベントデータが記憶される。
なお、制御パートに記憶する制御データはテンポデータやエフェクトデータに限らず、音色を規定する音色データや音量を規定する音量データなど、他の制御データを記憶してよい。また、上記したような制御データを制御パートに記憶することに限らず、上記した自動演奏専用パート、ユーザ演奏対応パート、ガイド音声パートのいずれかに含めて記憶するようにしてもよい。
また、当該曲データにはファイル名(例えば「KIRAKIRA.MID」など)が付与されており、曲データの図示しないヘッダ領域には固有IDや曲名などが記憶されている。
また、当該曲データにはファイル名(例えば「KIRAKIRA.MID」など)が付与されており、曲データの図示しないヘッダ領域には固有IDや曲名などが記憶されている。
次に、元データを元に生成可能な用途及びレベル別の曲データを表示し、ユーザにより指定された用途及びレベルにあわせて元データに基づき新たな曲データを生成する際に用いられる変更データについて、図3を用いて説明する。図3は、変更データのデータ構成の一実施例を示す概念図である。ただし、ここでは複数の元データの変更データを一括管理するテーブル形式の管理ファイルを例に示してある。
図3に示すように、変更テーブルは元データに関する曲情報と用途及びレベル情報(用途・レベル情報)と変更情報とを少なくとも含んでなり、元データに対する用途及びレベル別の変更情報を用途及びレベル情報に対応付けて定義したものである。曲情報は、該変更データがどの元データに対して適用されるデータであるかを表わす(つまり識別する)情報であり、例えば図示したような曲データファイル名(KIRAKIRA.MIDなど)などの元データを指し示す情報が記憶される。用途及びレベル情報は、元データを用途及びレベルに応じた新たな曲データへと作り変える際に適用する用途及びレベルの組み合わせを表す情報であり、ここでは一例として鑑賞用/練習用/音声ガイド用の3つの用途と初心者/中級者/上級者の3つのレベルの組み合わせのいずれかからなる情報が記憶されている。
変更情報は、元データから新たな曲データを生成する際の元データに対するデータ変更内容を指示する1乃至複数の情報であり、例えば相対テンポ(100〜10%など)やリバーブリターン(100〜10%など)などの演奏環境/楽音制御に係る各種設定に関する情報、パートのオン/オフなどの自動演奏データに関する情報を記憶する。この変更情報に従って元データの該当パートが用途及びレベルに応じたデータ内容に変更されて、用途及びレベル別の曲データ(後述する図4参照)として作り変えられる(新たに生成される)。前記曲情報及び用途及びレベル情報に従って元データに対して適用可能な変更データは特定されることから、ユーザは曲選択に加えて用途及びレベルの指定を行えば用途及びレベル別の曲データを新たに生成することができることになる。
なお、変更情報は上記したものに限らない。また、変更データの用途及びレベル情報や変更情報は、ユーザが適宜に生成/変更することができてよい。
なお、上述した実施例では管理ファイルで変更データを一括管理するものを例に示したがこれに限らず、元データ毎に複数の用途及びレベルに応じた変更データを制御パート等に予め記憶させておくようにしてもよい。
なお、上述した実施例では管理ファイルで変更データを一括管理するものを例に示したがこれに限らず、元データ毎に複数の用途及びレベルに応じた変更データを制御パート等に予め記憶させておくようにしてもよい。
次に、ROM2あるいは記憶装置8等に上記した元データと混在して記憶されている用途及びレベル別の曲データについて、図4を用いて説明する。図4は、用途及びレベル別の曲データのデータ構成の一実施例を示す概念図である。図4左から順に鑑賞用の曲データ、練習用の曲データ、音声ガイド用の曲データをそれぞれ示す。
図4に示される各曲データは、用途及びレベルに応じた楽音を再生することのできるように、予め用途及びレベル別に1つずつ個別に制作され用意されている。鑑賞用/練習用/音声ガイド用といったこれらの用途及びレベル別の各曲データは全てに共通して制御パート、自動演奏専用パート、ユーザ演奏対応パート、ガイド音声パートにそのデータ構成を大きく分けることができるが、各パートにおけるデータ内容としてはそれぞれの用途及びレベルに対応して異なる情報が定義されている。以下、説明する。
制御パートは、自動演奏の際の再生態様を決定付ける演奏環境/楽音制御に関する各種設定に関する情報を少なくとも定義したデータであり、テンポ(絶対値)を規定するテンポデータ、リバーブ等のエフェクトを規定するエフェクトデータなどが定義されている。
自動演奏専用パート、ユーザ演奏対応パート、ガイド音声パートにおける各データ内容については上述した元データと同様であることからここでの説明を省略する。ただし、図4から理解できるように、鑑賞用、練習用、音声ガイド用といった用途及びレベルに応じた各曲データは、前記自動演奏パート、ユーザ演奏対応パート、ガイド音声パートの各データ内容が異なる。すなわち、図4(a)に示すように、鑑賞用の曲データにはパート16にデータが記憶されていない。パート16は上述したようにガイド音声パートであるから、当該曲データを再生するとガイド音声は省かれているが当該曲を構成する全てのパートを含む楽音が再生されることになる。図4(b)に示すように、練習用の曲データはパート11〜16にデータが記憶されていない。パート16はガイド音声パート、パート11〜15はユーザ演奏対応パートであるから、当該曲データを再生するとガイド音声及び当該曲を構成する全てのパートのうちの一部(ユーザ演奏パート)が省かれた楽音が再生されることになる。図4(c)に示すように、音声ガイド用の曲データはパート16のみにデータが記憶されている。したがって、当該曲データを再生すると楽音が再生されることなくガイド音声のみが再生されることになる。
なお、データが「記憶されていない」とした以外のパート、すなわち鑑賞用の曲データにおけるパート1〜15、練習用の曲データにおけるパート1〜10のすべてに自動演奏データを記憶するものに限らず、空きパートがあってもよい。
なお、データが「記憶されていない」とした以外のパート、すなわち鑑賞用の曲データにおけるパート1〜15、練習用の曲データにおけるパート1〜10のすべてに自動演奏データを記憶するものに限らず、空きパートがあってもよい。
なお、上述した曲データにおいて、制御パートに定義する制御データはテンポやリバーブリターン等に限らず、リバーブ以外のその他のエフェクトデータ、音色を規定する音色データ、音量を規定する音量データなど他の制御データを定義してよい。また、上記したような制御データを制御パートに記憶することに限らず、上記した自動演奏専用パート、ユーザ演奏対応パート、ガイド音声パートのいずれかに含めて記憶するようにしてもよい。
図5は、用途及びレベル別の曲データの管理データと、各曲データの制御データ値の関係の具体例を示す概念図である。曲番は各曲データに固有の識別番号(ID)を示す情報であり、用途及びレベルに関わらずに例えば当該曲データが生成された順などに従って昇順に付される。曲情報は各曲データを個別に指し示す情報であって、例えば図5に示すような文字列からなる曲データファイル名(KIRAKIRA_LIS_L3.MIDなど)などが記憶される。用途及びレベルに関する情報は、当該曲データによって再生可能な楽音がどういった用途及びレベルに応じたものかを示す情報であり、一例として鑑賞用/練習用/音声ガイド用の3つの用途と初心者/中級者/上級者の3つのレベルの組み合わせのいずれかからなる情報である。この実施例では、前記曲データファイル名の文字列に前記用途及びレベルに関する情報が含まれている。すなわち、曲データファイル名を示す文字列は、曲名毎に対応した文字列(例えば、KIRAKIRA,ELISE,PATH,GIRAGIRAなど)であって当該曲データにより再生される曲に対応しかつ同じ曲であれば同一であるものと、予め用途及びレベルに対応付けられた用途及びレベルを表す文字列(キーワード)とが組み合わされてなる。
前記用途及びレベルを表す文字列は、例えば用途別として鑑賞用であることを示す文字列「LIS」、練習用であることを示す文字列「LES」、音声ガイド用であることを示す文字列「GID」のいずれかと、レベル別として初心者用であることを示す文字列「L1」、中級者用であることを示す文字列「L2」、上級者用であることを示す文字列「L3」のいずれかが並べられて記載されることによって形成される。したがって、例えば曲データファイル名が「ELISE_LIS_L1.MID」である場合には曲データ「ELISE」に対応した特定の曲(エリーゼのために)に関して鑑賞用(LIS)かつ初心者用(L1)の楽音を再生可能な曲データであることが示されるし、「PATH_LES_L2.MID」である場合には曲データ「PATH」に対応した特定の曲(悲愴)に関して練習用(LES)かつ中級者用(L2)の楽音を再生可能な曲データであることが示されるし、また「KIRAKIRA_GID_L2.MID」である場合には曲データ「KIRAKIRA」に対応した特定の曲(キラキラ星)に関して音声ガイド用(GID)かつ中級者用(L2)の楽音を再生可能な曲データであることが示される。
このように、本実施例においては上記した元データと異なり用途及びレベル別の曲データのファイル名に用途及びレベル情報を含めることで、当該ファイル名に基づき元データと用途及びレベル別の曲データとを区別することのできるようにしている。すなわち、曲データファイル名における用途及びレベル情報の有無によってデータを区別することができる。具体的には曲データファイル名に用途及びレベル情報を有するものが用途及びレベル別の曲データであり、曲データファイル名に用途及びレベル情報を有しないものが元データである。勿論、上記データの区別のための方法はこれに限らない。なお、曲データファイル名の最後に付される文字列は、当該曲データのデータ形式/種類を示す文字列(ここではMIDIファイルを示す「MID」)であることは言うまでもない。また、曲情報の曲データファイル名に用途及びレベル情報を含めたものを示したがこれに限らず、曲情報とは別途独立に用途及びレベル情報を定義するようにしてもよい。
曲名は当該曲データによって再生される楽曲の名称などを示すデータであって、上記したように曲情報において曲データを示す文字列が同一であれば同じ曲名となる。管理データの右側には、各曲データ内に記憶され設定されている制御データの値の関係が示されている。例えば、曲データ「KIRAKIRA」に関して、鑑賞用の曲データ(001)のテンポやリバーブの値を100%としたとき、練習用の曲データ(002)のそれは90%,90%であり、音声ガイド用の曲データ(005)のそれは60%,100%である。このように、同じ曲データについて用途及びレベルが異なるファイルは、上述したように各演奏パートの構成が異なるのみならず、制御データの値も異なるように制作されている。
次に、ROM2あるいは記憶装置8等に混在記憶されている上記元データ(図2参照)と上記用途及びレベル別の曲データとに基づき、再生可能な用途及びレベルに応じた異なる再生態様の楽音をユーザに対して提示すると共に、ユーザ選択に応じて前記楽音を再生する「メイン処理」について説明する。図6は、「メイン処理」の一実施例を示すフローチャートである。当該処理は、例えばユーザによる選曲開始ボタンの操作に応じて開始される。
ステップS1は、ROM2又は記憶装置8に混在記憶されている曲データ(元データと予め用意された用途及びレベル別の曲データ)を順に取得する。ステップS2は、取得した曲データが元データであるか又は用途及びレベル別の曲データであるかを判定する。この判定は、例えば上述したようにファイル名中の用途及びレベル情報の有無によって行われる。取得した曲データが元データであると判定した場合には(ステップS2のYES)、曲データファイル名などに従い管理ファイルから当該元データに適用する変更データを取得する(ステップS3)。ただし、元データ内に変更データが記憶されている場合には元データから変更データを取得すればよい。ステップS4は、前記取得した元データと変更データとに基づいて新規に作成することが可能である用途及びレベル別の曲データに関し、用途・レベル情報を含む表示情報を選曲リストに追加する。
他方、取得した曲データが用途及びレベル別の曲データであると判定した場合には(ステップS2のNO)、当該曲データから用途及びレベル情報を取得する(ステップS5)。例えば、曲データファイル名「KIRAKIRA_LIS_L1.MID」の場合には、用途及びレベル情報として「鑑賞用・初心者用」が取得される。ステップS6は、前記取得した元データと用途及びレベル情報とに基づいて用途・レベル情報を含む表示情報を選曲リストに追加する。ステップS7は、ROM2又は記憶装置8に混在記憶されている全ての曲データにつき、上記したステップS1〜S6までのリスト化作業を終了したか否かを判定する。全ての曲データにつきリスト化作業を終了していないと判定した場合には(ステップS7のNO)、ステップS1の処理に戻って上記リスト化作業を引き続き実行する。
一方、全ての曲データにつきリスト化作業を終了したと判定した場合には(ステップS7のYES)、前記選曲リストを同じ曲名とレベルでまとめて再構成した「選曲リスト(画面)」(図7参照)を作成する(ステップS8)。詳しくは後述するが、元データと変更データとに基づき作成される又は予め用意される用途及びレベル別の曲データが同じ曲に関して用途及びレベル別に多数ある場合には、それらの複数の曲データを各曲データ毎に個別に表示するのではなく、それらの複数の曲データを同じ曲に関連する曲データとして曲毎にまた同じレベル(又は用途)でまとめて表示する選曲リスト(画面)を作成する。その際には、曲データ内あるいは管理ファイルに定義された特定の情報(例えば、曲情報のファイル名「KIRAKIRA」や曲名「キラキラ星」などの共通の音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせ)に従って、該特定の情報が共通の内容である同じ曲同じレベル(又は同じ曲同じ用途)に関連する曲データであるか否かを判定し分類した上で、同じ曲同じレベル(又は同じ曲同じ用途)に関連する曲データをまとめて表示する。すなわち、特定の情報に従って同じ曲同じレベル(又は同じ曲同じ用途)に関連する曲データ毎に分類されて、それらをまとめて表示する。ステップS9は、前記作成した「選曲リスト(画面)」をディスプレイ6Aに表示することにより、当該装置において再生可能な用途及びレベル別の曲データをユーザに対して提示する。
ここで、ユーザに対して再生可能な用途及びレベル別の曲データを提示するためにディスプレイ6Aに表示される上記「選択リスト画面」について、図7を用いて説明する。図7は、「選択リスト画面」の一実施例を示す概念図である。なお、ここでは変更データを伴う元データ(図2参照)と用途及びレベル別の曲データ(図4参照)が混在記憶されており、そのときの管理データが図3及び図5に示したデータ内容であって、そのうちの曲名「キラキラ星」に関する楽音を再生可能な用途及びレベル別の曲データを表示した場合を例に示してある。
図7に示すように、「選択リスト画面」Aは、所定の表示エリアBに再生可能な用途及びレベル別の曲データに関する情報を表示する。用途及びレベル別の曲データに関する情報としては、図示のようにソング番号C、曲名及びレベル情報D、用途情報Eなどがある。ソング番号Cは、各曲データによって再生可能な曲を区別するために例えば昇順に付加される番号であって、異なる曲名及びレベル情報毎に異なる番号が順次に付与される(図5に示した管理データに定義された曲番とは異なる)。曲名及びレベル情報Dは、管理データに定義された曲名つまり当該曲データによって再生される楽曲の名称と、管理データに定義された曲情報に含まれる用途及びレベル情報のうちのレベル情報とを組み合わせた表示であって、用途が異なっていたとしても、また元データを変更データにより変更することで用途及びレベル別の曲データを生成するものであっても、予め用意された用途及びレベル別の曲データであっても、同じ曲同じレベルに関連した楽音を再生可能な曲データであれば共通である情報(共通情報)を表示したものである。なお、ここに示した例では、レベル情報については初心者用を星1つ、中級者用を星2つ、上級者用を星3つで記号表記している。
用途情報Eは前記曲名及びレベル情報D(共通情報)に対応付けられて表示され、管理データに定義された曲情報に含まれる用途情報や、曲データファイル名中の文字列に含まれる用途及びレベル情報を表示する。ここに示した例では、用途情報については鑑賞用/練習用/音声ガイドとそれぞれ文字表記している。本発明に係る電子音楽装置においては前記用途情報Eを表示するために、複数の異なる用途及びレベル別の曲データであっても同じ曲でありかつ同じレベルであればそれらの用途情報Eを曲及びレベル単位でひとまとめにして前記ソング番号Cや曲名及びレベル情報Dに対応付けて提示する。
例えば、曲名「キラキラ星」に関して鑑賞用・初心者用/鑑賞用・上級者用/練習用・初心者用/練習用・中級者用/練習用・上級者用/音声ガイド・初心者用/音声ガイド・中級者用の曲データが予め用意されている又は元データに基づき生成可能である場合(図3及び5参照)、レベルが「初心者」である曲データは「鑑賞用」「練習用」「音声ガイド用」の3つの用途があることから、図示のようにして曲名及びレベル情報D「キラキラ星★」にまとめられて、前記3つの用途情報Eは曲名及びレベル情報Dと並列する位置に表示される。レベルが「中級者」は「練習用」と「音声ガイド」、「上級者」は「鑑賞用」と「練習用」の用途しかないことから、図示のようにして曲名及びレベル情報D「キラキラ星★★(又は★★★)」と並列する位置にそれぞれ2つの用途情報Eが表示される。すなわち、複数の異なる用途及びレベル別の曲データは曲名及びレベル情報D毎にまとめられて、用途情報Eのみが曲名及びレベル情報Dと並列する位置に別途に表示される。
そして、ユーザは例えばインクリメントボタンやディクリメントボタンあるいは矢印ボタンなどの操作子を使って、画面上のカーソルを所望の曲名及びレベルの組を選択した後に、さらに所望の用途情報Eに位置づけてからEnterボタンを押下する、あるいは画面上において前記所望の用途情報Eに直接触れることにより、楽音再生したい用途及びレベル別の曲データを特定することができるようになっている。
このようにして、ここに示す「選択リスト画面」Aでは、同じ曲に関して異なる用途及びレベル別の曲データがあるような場合に、ユーザに対してそれぞれの曲データを別々に表示するのではなしに、同じ曲同じレベルであれば関連する複数の曲データを曲名及びレベル毎にひとまとめにして表示する。なお、その際に、曲データが元データであり、かつレベルが異なる変更データが用意されている場合には、曲毎に1つの元データしかないにも関わらずユーザに対してレベルに応じた異なる曲データがさも複数予め用意されているかのごとくに提示することのできるようにしている。
なお、この「選択リスト画面」Aでの曲データの特定において、曲データが元データである場合には、実質的に元データの特定及び該特定される元データに対応した変更データにおける用途及びレベル情報の指定にすぎないことは言うまでもない。こうすることで、ユーザは元データであることを特に意識することなしに所望の曲に関して用途及びレベル別の曲データを特定することのできるようにしている。
図6の説明に戻って、ステップS10は「選曲リスト(画面)」に表示された曲名と用途及びレベル情報がユーザによって上記のようにして選択されることに伴い、該選択された曲名と用途及びレベルに該当する曲データを特定する。ステップS11は、前記特定された曲データが元データであるか又は用途及びレベル別の曲データであるかを判定する。元データであると判定した場合には(ステップS11のYES)、前記特定された元データに対応付けられた変更データにおける前記特定した用途及びレベルの変更情報に基づき前記元データを変更することによって、前記選択された用途及びレベルにあわせて曲データを新たに生成する(ステップS12)。
ステップS13は、前記特定した曲データ又は前記生成した曲データに基づき楽音を再生する。楽音を再生する際には、制御パートに記憶されたテンポやリバーブリターンなどの制御データに従って各種設定をした上で再生を行う。
以上のように、本発明に係る電子音楽装置では同じ曲に関連する複数の用途及びレベルに応じた別々の曲データを共通の音楽情報と用途情報(又はレベル情報)との組み合わせ単位つまりは同じ曲同じ用途(又は同じ曲同じレベル)毎にまとめて提示することとした。また、前記用途及びレベルに応じた1乃至複数の曲データを1つの元データ(オリジナルの曲データ)から生成するようにもした。
そして、曲毎に1つの元データと1乃至複数の用途及びレベル別の曲データが混在記憶されているような場合においても、これらの曲データに基づき同じ曲同じ用途(又は同じ曲同じレベル)に関連する複数の用途及びレベルに応じた異なる再生態様の楽音を共通の音楽情報と用途情報(又はレベル情報)との組み合わせ単位でまとめて表示するようにしている。これにより、ユーザは所望の曲に関しどのような用途又はレベルに応じた楽音があるのかを当該表示に従って予め把握することができ、当該把握した用途又はレベルに関して、所望のレベル又は用途の楽音を探し出して再生することが容易かつすばやくできるようになり非常に便利である。このように、本発明に係る電子音楽装置では、少ないデータ量でかつユーザが簡単な操作により用途及びレベルに応じた多種多様な楽音の再生を行うことができるようになる。
以上、図面に基づいて実施形態の一例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、様々な実施形態が可能であることは言うまでもない。例えば、上述した実施例においては「選択リスト画面」Aに用途及びレベル別の曲データを表示する際に、同じ曲同じレベルであれば関連する複数の曲データを曲名及びレベル毎にひとまとめにして表示するものを示したがこれに限らず、曲名及び用途毎にひとまとめにして表示するようにしてもよい。図8は、選曲リスト画面の別の実施例を示す概念図である。
図8に示すように、「選択リスト画面」Aは、所定の表示エリアBに再生可能な用途及びレベル別の曲データに関する情報として、ソング番号C、曲名及び用途情報D、レベル情報Eを表示する。ソング番号Cは既に説明したとおりである。曲名及び用途情報Dは、曲名(楽曲の名称)と、管理データに定義された曲情報又は曲データファイル名中の文字列に含まれる用途及びレベル情報のうちの用途情報とを組み合わせた表示であって、ここでは「鑑賞用」「練習用」「音声ガイド用」のいずれかである。レベル情報Eは前記曲名及び用途情報D(この場合における共通の音楽情報と用途情報との組み合わせ表示である)に対応付けられて表示され、管理データに定義された曲情報又は曲データファイル名中の文字列に含まれるレベル情報を表示する。例えば、図7に示した例と同様の曲データが予め用意されている又は元データに基づき生成可能である場合には(図3及び5参照)、用途が「鑑賞用」である曲データは「初心者」及び「上級者」レベルがあることから、図示のようにして曲名及び用途情報D「キラキラ星(鑑賞用)」と並列する位置にレベル情報Eが2つ表示される。用途が「練習用」である曲データは全てのレベルがあることから、図示のようにして曲名及び用途情報D「キラキラ星(練習用)」と並列する位置に3つのレベル情報Eが表示される。用途が「音声ガイド用」である曲データは「初心者」及び「中級者」レベルがあることから、図示のようにして曲名及び用途情報D「キラキラ星(音声ガイド用)」と並列する位置にレベル情報Eが2つ表示される。このようにして、複数の異なる用途及びレベル別の曲データは共通の音楽情報(ここでは曲名)と用途情報D毎にまとめられて、レベル情報Eのみが曲名及びレベル情報Dと並列する位置に別途に表示される。
なお、用途及びレベル別の曲データを別々に記憶しているとともに、元データを変更して用途及びレベル別の曲データを生成できるようにもし、これらを混在させて曲リスト表示をするようにしたがこれに限らず、用途及びレベル別の曲データを別々に記憶するだけのものに適用してもよいし、元データを変更するだけのものに適用してもよい。
1…CPU、2…ROM、3…RAM、4,5…検出回路、4A…演奏操作子、5A…設定操作子、6…表示回路、6A…ディスプレイ、7…音源・効果回路、7A…サウンドシステム、8…記憶装置、9…通信インタフェース、1D…データ及びアドレスバス、A…選曲リスト画面、B…表示エリア、C…ソング番号、D…曲名及びレベル情報(又は曲名及び用途情報)、E…用途情報(又はレベル情報)
Claims (2)
- 曲の用途及び当該曲に対するユーザの演奏習熟レベルに応じた異なる再生態様の楽音を再生するため、同じ曲であっても前記用途及びレベルに応じて個別に制作された複数の曲データを記憶する記憶手段と、
前記記憶した用途及びレベル別の曲データを取得する曲データ取得手段と、
楽音再生可能な前記用途及びレベル別の曲データを提示するための選曲リストを作成する作成手段であって、当該作成手段は前記取得した用途及びレベル別の曲データを各曲データに共通の音楽情報と用途情報又はレベル情報に従って同じ曲同じ用途又は同じ曲同じレベルに関連した楽音を再生可能なデータ毎に分類し、該分類した曲データを前記音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせ単位に表示する選曲リストを作成するものと、
前記作成した選曲リストに基づき、前記取得した用途及びレベル別の曲データのうち同じ曲に関連した楽音を再生可能な複数の曲データをまとめて前記音楽情報単位に表示する表示手段であって、当該表示手段は前記音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせを表示すると共に該表示した音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせ表示に対して前記複数の曲データそれぞれに対応した異なる複数の用途情報又はレベル情報を対応付けて表示するものと、
前記表示された音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせのいずれかが選択されるとともに、前記表示された用途情報又はレベル情報のいずれかが選択されることに伴い、前記用途情報又はレベル情報と前記音楽情報とに従って該当する用途及びレベル別の曲データを特定する特定手段と、
前記特定された用途及びレベル別の曲データに基づき楽音を再生する再生手段と
を具えた電子音楽装置。 - コンピュータに、
曲の用途及び当該曲に対するユーザの演奏習熟レベルに応じた異なる再生態様の楽音を再生するため、同じ曲であっても前記用途及びレベルに応じて個別に制作された複数の曲データを記憶する手順と、
前記記憶した用途及びレベル別の曲データを取得する手順と、
楽音再生可能な前記用途及びレベル別の曲データを提示するための選曲リストを作成する手順であって、当該手順は前記取得した用途及びレベル別の曲データを各曲データに共通の音楽情報と用途情報又はレベル情報に従って同じ曲同じ用途又は同じ曲同じレベルに関連した楽音を再生可能なデータ毎に分類し、該分類した曲データを前記音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせ単位に表示する選曲リストを作成するものと、
前記作成した選曲リストに基づき、前記取得した用途及びレベル別の曲データのうち同じ曲に関連した楽音を再生可能な複数の曲データをまとめて前記音楽情報単位に表示する手順であって、当該手順は前記音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせを表示すると共に該表示した音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせ表示に対して前記複数の曲データそれぞれに対応した異なる複数の用途情報又はレベル情報を対応付けて表示するものと、
前記表示された音楽情報と用途情報又はレベル情報との組み合わせのいずれかが選択されるとともに、前記表示された用途情報又はレベル情報のいずれかが選択されることに伴い、前記用途情報又はレベル情報と前記音楽情報とに従って該当する用途及びレベル別の曲データを特定する手順と、
前記特定された用途及びレベル別の曲データに基づき楽音を再生する手順と
を実行させるプログラム。
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