JP6648446B2 - 積層体およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、フリップフロップ性に優れた高漆黒積層体およびその製造方法に関する。
自動車車体などの高い意匠性が必要とされる分野においては、光輝性顔料を含有する光輝性塗料を用いた塗膜が必要とされており、高いフリップフロップ性を有すること等の高品質な外観が要望されている。
フリップフロップ性を発現させる方法としては、例えば、平板状の金属片を含む光輝性顔料を塗膜に含有させる方法が挙げられる。塗膜に含有させた平板状の金属片は、塗膜表面にほぼ平行に配列しており、この塗膜中の金属片により塗膜に入射した光は反射する。その反射の際、入射の角度によって光の位相がずれ、そして、位相のずれた光同士が干渉しあうため、出射する光の光量が変化する。ここで、光の入射角、出射角は塗膜を見る角度によって決まることから、塗膜を見る角度によって目に到達する光量が変化する。このように、目に到達する光量が変化すると、塗膜の色調が変化して観察される。特に、塗膜が着色された場合には、光量によって色相が変化して観察されることがある。
特許文献1では、このようなフリップフロップ性を発現させる際に含有させる平板状の金属としては、従来、鱗片状アルミニウムなどの金属フレークなどが広く用いられていた。
しかしながら、金属フレークは比較的厚みが厚く、表面に凹凸を有しているので、乱反射が起こりやすく、光の反射率が不十分で、高いフリップフロップ性が発現しないことがあった。そこで、平板状の金属として、蒸着アルミニウムを用いることがある。蒸着アルミニウムとは、蒸着アルミニウム膜を粉砕して金属破片としたものであり、厚みが薄く、表面がフラットであるため、塗膜に含有させると、光の反射率が高くなり、高いフリップフロップ性が発現する。しかしながら、蒸着アルミニウムは特殊な方法で製造されるため、非常に高価であり、蒸着アルミニウムを用いた場合には、フリップフロップ性を発現させるためのコストが高くなっていた。
また、フリップフロップ性は、酸化鉄コーティングマイカなどの偏光パール顔料からなる光輝性顔料を塗膜に含有させて、発現させることもできる。しかしながら、偏光パール顔料も非常に高価であるため、偏光パール顔料を用いると、フリップフロップ性を発現させるためのコストが高くなっていた。その上、他の顔料を添加すると、その効果が低下することがあった。
また、特許文献2では、被塗物に、光輝性ベース塗膜を2段階で形成し、次いでクリア層を形成する方法であって、第1ステージと第2ステージとのベース塗膜の膜厚比率を2/1〜4/1とする光輝性塗膜形成方法によって、光輝性塗膜の光輝ムラを防止している。
しかしながら、上記従来の光輝性塗膜形成方法では、フレーク状光輝性顔料の配向が不十分となりやすく、フリップフロップ性の高い光輝性塗膜を得ることはできなかった。
また、一般に、自動車車体などの高い意匠性が必要とされる分野においては、成形体に高級感や高い質感を付与するため青味があって、かつ黒度が高い色調、いわゆる漆黒の成形体が求められている。同様に、一般に自動車等の塗装は、車体を保護し、耐久性を向上させるためのことを目的としているが、近年は感性に訴える外観品質(塗装質感)の向上に対する要求が強くなってきている。塗装質感を向上させるには、深み感、透明感、奥行き感を強くすることが必要であり、高級感を与える塗装として漆黒感、深み感のある黒塗装に対する要求が強い。
一般に、上記のような、漆黒性の樹脂塗工物、フィルム、成形物を得るためにはカーボンブラックを樹脂溶液や固形樹脂に均一に分散させたものを使用してきた。(特許文献3,4参照)しかし、当該手段においては、明度(L*)が高い(灰色・白)方向にあり、色度(a*、b*)がプラス方向(+a*:赤、+b*:黄)となり、いわゆる「ピアノブラック」や「カラスの濡れ羽色」といった漆黒性を表現することが困難であった。
カーボンブラックを使用した成形体の色調は配合したカーボンブラックの一次粒子径により異なる傾向にある。具体的には、一次粒子径が小さなカーボンブラックを使用すると、黒度はあるが赤味の強い色調が得られる。逆に、一次粒子径の大きなカーボンブラックを使用すると、青味はあるが黒度が低下する。このように、カーボンブラックを使用した黒色の着色は黒度と青味はトレードオフの関係にあるため、青味があって、かつ黒度が高い漆黒の色調を再現することは困難であった。
また、塗装質感を向上させるために、第一層の上に、明度が0.2未満である黒色ベースカラー層と、カーボンブラックを0.1重量%を超えて10重量%以下含有する黒色カラークリア層とを形成して成る塗膜構造が提案されている(特許文献5)。
しかしながら、上記従来の塗膜構造においては、十分な漆黒感を出すことが困難で、低い明度を得ることができないという問題があった。
特開平7−292294号公報 特開2002−273333号公報 特開2001−179176号公報 特開2004−098033号公報 特開平6−15223号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、フリップフロップ性、漆黒性に優れた積層体およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、以下の態様において上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]: 少なくとも第一層と第二層の二層を有する積層体であって、第一層、第二層の一方または両方に光輝性顔料を含有し、第一層は着色顔料を含有し、第二層は第一層上に形成され、且つ当該第二層を構成する材料中、カーボンナノチューブを0.01〜1質量%含有することを特徴とする積層体。
[2]: 積層された面の垂線方向に対して45°の角度で入射した光の正反射光からのオフセット角110°のJIS Z8729で規定されるL***表色系のL*が2.0以下である[1]に記載の積層体。
[3]: 第一層の着色顔料がカーボンナノチューブであることを特徴とする[1]〜[2]のいずれか1項に記載の積層体。
[4]: 式(1)により算出されたフロップインデックス(FI)が10以上30以下であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載の積層体。
FI=2.69×(L* 15°−L* 110°)1.11/L* 45°0.86 ・・・式(1)
(L* 15°、L* 45°、L* 110°は、それぞれ、積層された面の垂線方向に対して45°の角度で入射した光の正反射光からのオフセット角15°、45°、110°のJIS Z8729で規定されるL***表色系のL*である。)
[5]: 第二層がウエットコートにより形成された層であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1項に記載の積層体。
[6]: 第一層の膜厚が0.5μm以上50μm以下であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか1項に記載の積層体。
[7]: 第二層の膜厚が0.5μm以上50μm以下であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか1項に記載の積層体。
[8]: 第一層が射出成形により形成された層であることを特徴とする[1]〜[7]のいずれか1項に記載の積層体。
[9]: 第一層を構成する材料中、カーボンナノチューブを1〜20質量%含有することを特徴とする[1]〜[8]のいずれか1項に記載の積層体。
[10]: 少なくとも第一層と第二層の二層を有する積層体の製造方法であって、第一層、第二層の一方または両方に光輝性顔料を含有し、第一層は着色顔料を含有し、前記第一層を形成する工程と、前記第一層の上にウエットコートにより前記第二層を形成する工程とを具備し、前記第二層には、カーボンナノチューブが0.01〜1質量%含有する積層体の製造方法。
本発明によれば、フリップフロップ性、漆黒性の高い積層体およびその製造方法を得ることができる。
図1は、実施形態の積層体の構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて詳しく説明する。下記の「樹脂組成物」とは、第一層、第二層をそれぞれ形成するための分散体であり、第一層を形成するための樹脂組成物を「第一層形成用樹脂組成物(a´)」、第二層を形成するための樹脂組成物を「第二層形成用樹脂組成物(b´)」という。また、「層」とは樹脂組成物により形成される、成形体である。
(1)第一層形成用樹脂組成物(a´)
第一層形成用樹脂組成物(a´)は、着色顔料と層を形成する役割を担う樹脂を必須成分とし、必要に応じて光輝性顔料、ワックス、溶媒を含むことができる。但し、光輝性顔料は第一層形成用樹脂組成物(a´)、第二層形成用樹脂組成物(b´)の一方または両方に含まなければならない。更に、必要に応じて分散剤等の添加剤を加えてもよい。第一層形成用樹脂組成物(a´)の作製方法は特に限定されないが、ペイントシェーカー(レッドデビル社製)、ボールミル、サンドミル(シンマルエンタープライゼス社製「ダイノーミル」等)、アトライター、パールミル(アイリッヒ社製「DCPミル」等)、コボールミル、バスケットミル、ホモミキサー、ホモナイザー(エム・テクニック社製「クレアミックス」等)、湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジーナスPY」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」等)、フーバーマーラー、3本ロールミル、エクストルーダー(二軸押出し機)、ヘンシェルミキサー等を使用して分散処理を行うことが好ましい。
また、第一層形成用樹脂組成物(a´)を得るために高速攪拌機を使用することもできる。高速攪拌機としては、ホモディスパー(PRIMIX社製)、フィルミックス(PRIMIX社製)、ディゾルバー(井上製作所社製)、ハイパーHS(アシザワ・ファインテック社製)が例示できる。
着色顔料は、塗料、錆止め塗料、プラスチック、合成繊維、ゴム製品などに着色するために用いられる顔料であり、例えば、カーボンブラック、チタンブラック、カーボンナノチューブ、銅、鉄、マンガン、コバルト、クロム、ニッケル、亜鉛、カルシウム、銀等の金属酸化物、複合酸化物、金属硫化物、金属硫酸鉛又は金属炭酸塩等の無機顔料等が挙げられる。これらの着色顔料の中でも、高い遮光性を有するカーボンブラック、チタンブラックやカーボンナノチューブを用いることがより好ましい。
カーボンブラックとしては、チャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、ランプブラック等公知のカーボンブラックを用いることができる。また、着色組成物中での分散性を向上させるために、樹脂被覆カーボンブラックを用いることがより好ましい。
また、高漆黒を得たい場合には、第一層形成用樹脂組成物(a´)に用いる着色顔料としてカーボンナノチューブが好ましい。カーボンナノチューブを使用することにより、カーボンブラックより可視光を吸収するため、より漆黒感のある積層体が得られる。
カーボンナノチューブは、平面的なグラファイトを円筒状に巻いた形状を有している。カーボンナノチューブは、グラファイト層を1層巻いた構造を持つ単層カーボンナノチューブ(SWCNT)、2層またはそれ以上で巻いた多層カーボンナノチューブ(MWCNT)或いはこれらが混在するものを用いることができる。コスト面や着色効果の面から多層カーボンナノチューブ(MWCNT)が好ましい。また、カーボンナノチューブの側壁がグラファイト構造ではなく、アモルファス構造をもったカーボンナノチューブでもよい。
カーボンナノチューブの形状は特に限定されないが、針状、円筒チューブ状、魚骨状(フィッシュボーン又はカップ積層型)、トランプ状(プレートレット)、コイル状の形態などが例示できる。カーボンナノチューブの例としては、グラファイトウィスカー、フィラメンタスカーボン、グラファイトファイバー、極細炭素チューブ、カーボンチューブ、カーボンフィブリル、カーボンマイクロチューブ、カーボンナノファイバーなどを挙げることができる。カーボンナノチューブは、1種または2種以上を組み合わせた形態において使用することができる。
本発明において好ましくは、魚骨状(フィッシュボーン、カップ積層型)、トランプ状(プレートレット)、コイル状以外のカーボンナノチューブを用いることが好ましい。魚骨状、トランプ状の場合は、樹脂組成物・成形体の製造時に発生するせん断応力により、カップ・トランプ状グラファイトシートの積層面(x−y面)においてカーボンナノチューブの切断が起こる。このため、カーボンナノチューブが樹脂中で充分なネットワーク構造を形成できず、光閉じ込め効果が減少して黒度の低下に繋がる恐れがある。コイル状の場合も同様に、製造時にその3次元構造が破壊されやすく、着色効果が低下する可能性がある。
カーボンナノチューブの繊維径は、分散の容易さや色相の観点から、1〜500nmが好ましく、5〜50nmがより好ましい。
カーボンナノチューブの繊維長は、分散の容易さや色相の観点から、0.1〜150μmが好ましく、1〜50μmがより好ましい。
カーボンナノチューブの炭素純度は、カーボンナノチューブ100質量%中、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上がさらに好ましい。
カーボンナノチューブは、通常、二次粒子として存在している。この二次粒子形状は、例えば一般的な一次粒子であるカーボンナノチューブが複雑に絡み合っている状態でもよく、ほぐれ易くカーボンナノチューブを直線状にしたものの集合体であってもよい。直線状のカーボンナノチューブの集合体である二次粒子は絡み合っているものと比べると分散性がよいので好ましい。
カーボンナノチューブは、表面処理を行ったものや、カルボキシル基などの官能基を付与させたカーボンナノチューブ誘導体であってもよい。また、有機化合物や金属原子、フラーレン等を内包させたカーボンナノナノチューブ等も用いることができる。
第一層形成用樹脂組成物(a´)に用いる必須成分である樹脂は、天然樹脂、合成樹脂から選ばれる1種ないし2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの樹脂は特に限定されないが、好ましい例として以下の樹脂を例示できる。
天然樹脂としては、天然ゴム、ゼラチン、ロジン、セラック、多糖類、ギルソナイト等が挙げられる。また、合成樹脂としては、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、石油樹脂、ビニル系樹脂、オレフィン樹脂、合成ゴム、ポリエステル、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、アミノ樹脂、アミド樹脂、イミド樹脂、フッ素系樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート、シリコーン系樹脂、ニトロセルロース、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性ポリアミド樹脂等が挙げられる。耐光性の観点からは、第一層形成用樹脂組成物(a´)の樹脂として、アクリル樹脂および/またはポリエステル樹脂が含まれていることが好ましい。
第一層形成用樹脂組成物(a´)の樹脂として、耐候性に優れた塗膜を得る観点からは、主剤として水酸基を含有するポリオール樹脂を、硬化剤としてイソシアネートを使用した2液クリア塗料(例えば、2液硬化型ウレタン塗料)が好適な例として例示できる。上記主剤として使用されるポリオール樹脂は特に限定されないが、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリウレタンポリオール等が挙げられる。
硬化剤として用いるイソシアネートとしては、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ビスフェニレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロへキシレンジイソシアネート、メチルシクロへキシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、エチルエチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。
第一層形成用樹脂組成物(a´)としてエマルジョン塗料を用いる場合の樹脂は、水溶性樹脂が用いられる。水溶性樹脂としては、酸価が20〜70mgKOH/gで、水酸基価が20〜160mgKOH/gの水溶性樹脂が好ましく、具体的には、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂が特に好ましい。水溶性樹脂として好適に用いられるポリエステル樹脂は、多価アルコールおよび多塩基酸を樹脂原料として用いて得られる、酸価が20〜70mgKOH/g、好ましくは25〜60mgKOH/g、特に好ましくは30〜55mgKOH/gで、水酸基価が20〜160mgKOH/g、好ましくは80〜130mgKOH/gの水溶性樹脂である。
水溶性ポリエステル樹脂の樹脂原料は特に限定されないが、通常のポリエステル樹脂を構成する多価アルコール、多塩基酸および必要に応じ油脂類を用い、公知のエステル化反応によって容易に得ることができる。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、水素化ビスフェノールA、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリット、ジペンタエリトリット等が挙げられる。多価アルコールは、1種でも2種以上を組み合わせてもよい。多塩基酸としては、例えば、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水トリメリット酸等を挙げることができる。多塩基酸は1種又は2 種以上を組み合わせて用いられる。油脂類としては、例えば、大豆油、椰子油、サフラワー油、ぬか油、ひまし油、きり油、あまに油、トール油、およびこれから得られる脂肪酸を挙げることができる。
水溶性樹脂として好適に用いられるアクリル樹脂は、ビニル系モノマーを樹脂原料とし、酸価が20〜70mgKOH/g、好ましくは22〜50mgKOH/g、特に好ましくは23〜40mgKOH/gで、水酸基価が20〜160mgKOH/g、好ましくは80〜150mgKOH/gの水溶性樹脂である。
水溶性アクリル樹脂は、その樹脂原料として、通常のアクリル樹脂を構成するビニル系モノマーを用いて、有機過酸化物を開始剤とする公知の溶液重合法等によって容易に得ることができる。
上記ビニル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸類;アクリル酸またはメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、ターシャリーブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、シクロヘキシル、ステアリル等のアルキルエステル類、アクリル酸またはメタクリル酸の2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、分子量1000以下のポリエチレングリコール等のヒドロキシアルキルエステル類;アクリル酸またはメタクリル酸のアミド類またはそれらのアルキルエーテル類、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド等が挙げられる。
更に、エポキシ基を持つグリシジル(メタ)アクリレートや第3級アミノ基を含むモノマー類、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。この他、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルピリジン等の芳香族モノマー、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、マレイン酸およびフマル酸のモノまたはジアルキルエステル類等が挙げられる。
有機過酸化物としては、例えば、アシルパーオキシド類(例えば、過酸化ベンゾイル)、アルキルヒドロパーオキシド類(例えば、t−ブチルヒドロパーオキシド、p−メタンヒドロパーオキシド)、ジアルキルパーオキシド類(例えば、ジ−t−ブチルパーオキシド)等が挙げられる。
水溶性樹脂として好適に用いられるポリウレタン樹脂は、ポリオールとポリイソシアネートを原料として用いて得られる、酸価が20〜70mgKOH/g、好ましくは22〜50mgKOH/g、特に好ましくは23〜35mgKOH/gで、水酸基価が20〜160mgKOH/g、好ましくは25〜50mgKOH/gの水溶性樹脂である。
水溶性ポリウレタン樹脂は、その樹脂原料として、通常のポリウレタン樹脂を構成するポリオールとポリイソシアネートを用いて、付加重合することによって容易に得ることができる。
ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール等が挙げられる。また、ポリイソシアネートとしては、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ビスフェニレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロへキシレンジイソシアネート、メチルシクロへキシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、エチルエチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。
水溶性のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等は、通常、塩基性物質で中和することにより水溶性が付与される。この際、塩基性物質は、水溶性樹脂に含まれている酸性基の40モル%以上を中和するのに必要な量を用いることが好ましい。上記の塩基性物質としては、例えば、アンモニア、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−アミノエチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、モルホリン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジメチルエタノールアミン等が挙げられる。
水溶性樹脂の数平均分子量は特に制限ないが、通常500〜50000が好ましく、800〜25000がより好ましく、1000〜12000が特に好ましい。
また、第一層形成用樹脂組成物(a´)を得るために、UV硬化性樹脂を使用できる。代表的なものとしては、不飽和アクリル系化合物、ポリケイ皮酸ビニル類あるいはアジド化樹脂等が使用できる。不飽和アクリル系化合物としては、アクリル系またはメタクリル系不飽和基を1ないし数個有するモノマー、オリゴマー或いはそれ等の混合物であって、プロピレン(またはブチレン、エチレン)グリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の単量体または分子量10,000以下のオリゴエステルが例示される。具体的には、例えば特殊アクリレート(2官能)のアロニックスM−210,アロニックスM−215,アロニックスM−220,アロニックスM−233,アロニックスM−240,アロニックスM−245;(3官能)のアロニックスM−305,アロニックスM−309,アロニックスM−310,アロニックスM−315,アロニックスM−320,アロニックスM−325,および(多官能)のアロニックスM−400(東亜合成社製)などが例示できる。
第一層形成用樹脂組成物(a´)に用いる光輝性顔料(g)は、パールのような光沢あるいは金属性の光沢をあたえる顔料の総称であり、例えばアルミニウムフレーク、金属酸化物被覆アルミナフレーク、金属酸化物被覆シリカフレーク、グラファイト顔料、金属酸化物被覆マイカ、チタンフレーク、ステンレスフレーク、板状酸化鉄顔料、金属メッキガラスフレーク、金属酸化物被覆ガラスフレーク、ホログラム顔料、フタロシアニンフレーク、パールなどが挙げられる。
フレーク状の光輝性顔料(g)の平均粒子径は、通常、5〜50μm程度が好ましく、5〜30μm程度がより好ましい。平均厚みは、通常、0.1〜2μmが好ましく、0.05〜1.5μm程度がより好ましい。平均粒子径と平均厚みとの比(平均粒子径/平均厚み)は、通常、5〜500程度が好ましく、20〜300程度がより好ましい。
分散剤としては、界面活性剤または樹脂型分散剤を使用することができる。界面活性剤は主にアニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性に分類され、要求特性に応じて好適な種類、配合量を選択して使用することができる。好ましくは、樹脂型分散剤である。これらの分散剤は特に限定されないが、好適な例として以下の化合物が例示できる。
アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩、ポリスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸スルホン酸塩、グリセロールボレート脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロール脂肪酸エステルなどが挙げられ、具体的にはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステル塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩などが挙げられる。
カチオン性活性剤としては、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類があり、具体的にはステアリルアミンアセテート、トリメチルヤシアンモニウムクロリド、トリメチル牛脂アンモニウムクロリド、ジメチルジオレイルアンモニウムクロリド、メチルオレイルジエタノールクロリド、テトラメチルアンモニウムクロリド、ラウリルピリジニウムクロリド、ラウリルピリジニウムブロマイド、ラウリルピリジニウムジサルフェート、セチルピリジニウムブロマイド、4−アルキルメルカプトピリジン、ポリ(ビニルピリジン)−ドデシルブロマイド、ドデシルベンジルトリエチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。両性界面活性剤としては、アミノカルボン酸塩などが挙げられる。
ノニオン性活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン誘導体、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルアリルエーテルなどが挙げられ、具体的にはポリオキシエチレンラウリルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルなどが挙げられる。
界面活性剤の選択に際しては1種類に限定されるものではなく、アニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤など、2種以上の界面活性剤を併用して使用することも可能である。その際の配合量は、それぞれの活性剤成分に対して前述した配合量とすることが好ましい。好ましくは、アニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤の併用がよい。アニオン性界面活性剤としてはポリカルボン酸塩が好ましく、ノニオン性界面活性剤はポリオキシエチレンフェニルエーテルが好ましい。
樹脂型分散剤としては、ポリウレタン;ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル;不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物;ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等の油性分散剤;(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物;ポリエステル系樹脂、変性ポリアクリレート系樹脂、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、リン酸エステル系樹脂等が挙げられる。樹脂型分散剤は単独または2種以上を混合して用いることができる。なお、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸とメタクリル酸を意味する。
上記分散剤のうち、少量の添加量で分散組成物の粘度が低くなり、高い分光透過率を示すという理由から、ポリカルボン酸のような酸性官能基を有する樹脂型分散剤が好ましい。樹脂型分散剤は、顔料を分散させる補助的な役割を担うものであり、カーボンナノチューブに対して3〜300質量%程度使用することが好ましく、成膜性の観点から5〜100質量%程度使用することがより好ましい。
市販の樹脂型分散剤としては、ビックケミー社製のDisperbyk−101、103、107、108、110、111、116、130、140、154、161、162、163、164、165、166、170、171、174、180、181、182、183、184、185、190、2000、2001、2020、2025、2050、2070、2095、2150、2155またはAnti−Terra−U、203、204、またはBYK−P104、P104S、220S、6919、またはLactimon、Lactimon−WSまたはBykumen等;日本ルーブリゾール社製のSOLSPERSE−3000、9000、13000、13240、13650、13940、16000、17000、18000、20000、21000、24000、26000、27000、28000、31845、32000、32500、32550、33500、32600、34750、35100、36600、38500、41000、41090、53095、55000、76500等;BASFジャパン社製のEFKA−46、47、48、452、4008、4009、4010、4015、4020、4047、4050、4055、4060、4080、4400、4401、4402、4403、4406、4408、4300、4310、4320、4330、4340、450、451、453、4540、4550、4560、4800、5010、5065、5066、5070、7500、7554、1101、120、150、1501、1502、1503等;味の素ファインテクノ社製のアジスパーPA111、PB711、PB821、PB822、PB824等が挙げられる。
第一層形成用樹脂組成物(a´)に用いるワックスは特に限定されないが、ポリエチレン系ワックス、ポリプロピレン系ワックス、サゾールワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、シュラックワックス等が例示できる。ワックスは、1種または2種類以上が用いられる。これらの中でもポリエチレン系ワックスまたはポリプロピレン系ワックスがより好ましい。
第一層形成用樹脂組成物(a´)に必要に応じて用いる溶媒は特に限定されるものではなく、水、有機溶媒のいずれも用いることができる。
塗工時の作業性や硬化前後の乾燥性の観点から、沸点が50〜250℃の有機溶媒が好ましい。具体的な溶媒の例としては、メタノール、エタノールおよびイソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒;アセトン、ブチルジグリコールアセテート、MEKなどのケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、3-エトキシプロピオン酸エチル(EEP)等のエステル系溶媒;ジブチルエーテル、エチレングリコール、モノブチルエーテル等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、ソルベッソ150(東燃ゼネラル石油社製)などの芳香族系溶媒;およびN−メチル−2−ピロリドンなどの非プロトン性極性溶媒などを用いることができる。これらの溶媒は、単独あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
また、第一層形成用樹脂組成物(a´)には、必要に応じて、顔料、濡れ浸透剤、皮張り防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、架橋剤、防腐剤、防カビ剤、粘度調整剤、pH調整剤、レベリング剤、消泡剤などの添加剤を本発明の目的を阻害しない範囲で適宜配合することができる。
(2)第一層(a)
第一層(a)は第一層形成用樹脂組成物(a´)を使用して得た層であり、着色顔料と樹脂を含むものである。第一層(a)をカラーベース層(a)と呼ぶことがある。第一層(a)の下層に基材層を設けてもよい。
上記着色顔料含有量は、50%質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。この範囲であれば、優れた漆黒性、フリップフロップ性が得られる。
着色顔料としてカーボンナノチューブを含有する場合は、第一層を構成する材料中、カーボンナノチューブを1〜20質量%含有することが好ましく、5〜10質量%含有することがより好ましい。この範囲内であれば、優れた漆黒性が得られる。
基材の材質は特に限定されるものではなく、鉄、アルミニウム、銅またはこれらの合金などの金属類;ガラス、セメント、コンクリート等の無機材料;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネード樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂類;FRP等のプラスチック材料、木材、繊維材料(紙、布等)等の天然または合成材料等が挙げられる。基材の形状は、例えば、フィルム、シートである。
第一層(a)を形成する方法としては、用いる樹脂組成物の特性や層を形成する基材により、最適な方法を選択すればよく、加熱硬化、真空蒸着、EB蒸着、スパッタ蒸着などのドライ法;キャスト、スピンコート、ディップコート、バーコート、スプレー、ブレードコート、スリットダイコート、グラビアコート、リバースコート、スクリーン印刷、鋳型塗布、印刷転写、インクジェットなどのウエットコート法;および射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、ブロー成形法等の一般的な方法を挙げることができる。
第一層(a)の膜厚は0.5μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましい。さらに、50μm以下であることが好ましい。0.5μm以上ならば隠ぺい性が十分に得られる。50μm以下であれば、硬化スピード等の実用性に優れる。
(3)第二層形成用樹脂組成物(b´)
第二層形成用樹脂組成物(b´)を得るには、カーボンナノチューブと樹脂を少なくとも用いる。必要に応じて光輝性顔料、溶媒を加えることができる。但し、光輝性顔料は第一層形成用樹脂組成物(a´)、第二層形成用樹脂組成物(b´)の一方または両方に含まなければならない。更に、必要に応じて分散剤等の添加剤を加えることができる。第二層形成用樹脂組成物(b´)の作製方法は特に限定されない。好適な作製方法として、前述した第一層形成用樹脂組成物(a´)と同様の方法が例示できる。
第二層形成用樹脂組成物(b´)に用いるカーボンナノチューブは、第一層形成用樹脂組成物(a´)に用いられるカーボンナノチューブと同様のものが得られる。
第二層形成用樹脂組成物(b´)に用いる光輝性顔料は、第一層形成用樹脂組成物(a´)に用いられる光輝性顔料と同様のものが得られる。
第二層形成用樹脂組成物(b´)に用いる樹脂は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で特に限定されないが、好適な例として第一層形成用樹脂組成物(a´)で例示した樹脂が挙げられる。
特に、例えば、取材として水酸基を含有するポリオール樹脂を、硬化剤としてイソシアネートを使用した2液クリア塗料(例えば、2液硬化型ウレタン塗料)が好ましい。得られるクリア塗膜の外観が良好で、耐酸性に優れたものとなるからである。上記主剤として使用されるポリオール樹脂および硬化剤として用いるイソシアネートは特に限定されないが、第一層形成用樹脂組成物(a´)の樹脂の説明で記載した化合物を例示できる。
第二層形成用樹脂組成物(b´)に用いる分散剤は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で特に限定されないが、好適な例として第一層形成用樹脂組成物(a´)で例示した化合物が挙げられる。
第二層形成用樹脂組成物(b´)に用いる溶媒は、特に限定されるものではなく、水、有機溶媒のいずれも用いることができる。有機溶媒としては第一層形成用樹脂組成物(a´)に用いられる有機溶媒と同様のものが例示できる。
第二層形成用樹脂組成物(b´)は、さらに必要に応じて紫外線吸収剤、光安定剤、表面調整剤などを適宜添加でき、また着色顔料、メタリック顔料および雲母などの干渉模様顔料などを該塗膜の透明性が阻害されない程度に配合できる。
(4)第二層(b)
第二層(b)は、第二層形成用樹脂組成物(b´)を使用して得た層であり、カーボンナノチューブを0.01〜1質量%含有するものである。第二層(b)をカラークリア層(b)と呼ぶことがある。
第二層(b)を第一層(a)上に形成する方法としては、形成する物質により最適な方法を選択すればよく、加熱硬化、真空蒸着、EB蒸着、スパッタ蒸着などのドライ法、キャスト、スピンコート、ディップコート、バーコート、スプレー、ブレードコート、スリットダイコート、グラビアコート、リバースコート、スクリーン印刷、鋳型塗布、印刷転写、インクジェットなどのウエットコート法等、一般的な方法を挙げることができる。また、第二層(b)は製膜されたものをラミネートしてもよく、必ずしもこれらの層が密着していなくてもよい。
第二層(b)の膜厚は0.5μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましい。さらに、50μm以下であることが好ましい。0.5μm以上であれば、第二層(b)内のカーボンナノチューブで散乱光を有効に抑制、吸収することができる。50μm以下であれば、第二層(b)で入射光を完全に隠蔽することなく、積層体としての効果が充分に得られる。
(5)積層体(c)
本発明の積層体(c)は少なくとも第一層(a)と第二層(b)の二層から構成される。第一層(a)と第二層(b)との間には、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において他の層が設けられていてもよい。また、第二層上には透明保護層等が設けられていてもよい。
自動車車体および自動車部品に積層体(c)を適用する場合、積層体(c)を形成する箇所に、予め化成処理、電着塗装等による下塗り塗装、中塗り塗装等を施しておくことが好ましい。この中塗り塗装は、下地の隠ぺい、耐チッピング性の付与および上塗りとなる第一層(a)との密着性確保のために塗膜を形成するものである。
本発明の積層体(c)の形成方法において、第一層(a)を形成後であって加熱硬化する前に第二層(b)を形成し、その後に塗膜を一括して加熱硬化させる方法(ウェットオンウェット法)、および第一層(a)を形成後に加熱硬化し、次に第二層(b)を形成して加熱硬化させる方法(ウェットオンドライ法)のどちらも適用可能である。
本発明の積層体(c)は積層された面の垂線方向に対して45°の角度で入射した光の正反射光からのオフセット角110°のJIS Z8729で規定されるL***表色系のL*は2.0以下であり、1.3以下がより好ましい。この範囲であれば、優れた漆黒性となる。
本発明の積層体(c)によれば、優れたフリップフロップ性が得られる。
このフリップフロップ性は、例えば、フロップインデックス(FI)として次の計算式(式(1))によって算出することができる。すなわち、積層された面の垂線方向に対して45°の角度で入射した光の正反射光からのオフセット角15°、45°、110°のL***表色系のL*を測定する。各数を代入して、フロップインデックス(FI)を求めることができる。
FI=2.69×(L* 15°−L* 110°)1.11/L* 45°0.86 ・・・式(1)
(L* 15°、L* 45°、L* 110°は、それぞれ、積層された面の垂線方向に対して45°の角度で入射した光の正反射光からのオフセット角15°、45°、110°のJIS Z8729で規定されるL***表色系のL*である。)
フロップインデックス(FI)は10以上30以下が好ましく、18以上30以下がより好ましい。この範囲であれば、光輝ムラがない優れたフロップフロップ性となる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に合致する限り、他の実施形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
本発明によれば、少なくとも第一層と第二層の二層を有する積層体であって、第一層、第二層の一方または両方に光輝性顔料を含有し、第一層は着色顔料を含有し、第二層は第一層上に形成され、且つ当該第二層を構成する材料中、カーボンナノチューブを0.01〜1質量%含有する積層体を用いることによって、高漆黒性が得られ、高いフリップフロップ性が得られる。
以下本発明について実施例を掲げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、本実施例中で単に「%」と記載した場合は「質量%」を指すものとする。
<第一層形成用樹脂組成物の作製例>
(作製例1)
<第一層形成用樹脂組成物(A1)>
カーボンナノチューブ(ナノシル社製、NC−7000、MWCNT、繊維長1.5μm、繊維径9.5nm、炭素純度90%)3.2g、アクリル樹脂(DIC社製、アクリディック47−712)25.6g、溶媒(トルエン:キシレン:酢酸ブチル:東燃ゼネラル社製ソルベッソ150の質量比3:3:2:2の混合溶媒)68.2g、ジルコニアビーズ150gを225mlガラス瓶に投入した。これらの原料をレッドデビル社製ペイントシェーカーにて2時間分散させた。その後、分散された原料からジルコニアビーズを分離除去することで、カーボンナノチューブの分散体を得た。この分散体100質量部、アクリル樹脂(DIC社製アクリディック47−712)119.1質量部、メラミン樹脂(DIC社製スーパーベッカミンL−177−60)30.3質量部を高速攪拌機にて撹拌して第一層形成用樹脂組成物(A1)を得た。
(作製例2)
<第一層形成用樹脂組成物(A2)>
カーボンブラック(デグサ社製、COLOR Black FW−200)3.2g、アクリル樹脂(DIC社製、アクリディック47−712)25.6g、溶媒(トルエン:キシレン:酢酸ブチル:東燃ゼネラル石油社製ソルベッソ150の質量比3:3:2:2の混合溶媒)42.3g、ジルコニアビーズ150gを225mlガラス瓶に計量し、レッドデビル社製ペイントシェーカーにて2時間分散後、ジルコニアビーズを分離除去しカーボンブラックの分散体を得た。この分散体100質量部、アクリルワニス(DIC社製アクリディック47−712)162.5質量部、メラミンワニス(DIC社製スーパーベッカミンL−177−60)41.4質量部を高速攪拌機にて撹拌して、第一層形成用樹脂組成物(A2)を得た。
(作製例3)
<第一層形成用樹脂組成物(A3)>
パール顔料(MERCK社製、イリオジン103WNT 5.5g、アクリル樹脂(DIC社製、アクリディック47−712)242.6g、メラミンワニス(DIC社製、スーパーベッカミンL−177−60)50.5質量部を高速攪拌機にて撹拌して、パール顔料含有塗料(1)を得た。さらに、第一層形成用樹脂組成物(A1)100質量部、パール顔料含有塗料(1)71.7部を高速攪拌機にて撹拌して、第一層形成用樹脂組成物(A3)を得た。
(作製例4)
<第一層形成用樹脂組成物(A4)>
第一層形成用樹脂組成物(A2)100質量部、作成例3で作製したパール顔料含有塗料(1)71.7質量部を高速攪拌機にて撹拌して、第一層形成用樹脂組成物(A4)を得た。
表1に、作製例1〜4で作製した第一層形成用樹脂組成物の作製条件を示す。
Figure 0006648446
<第二層形成用樹脂組成物の作製例>
(作製例5)
<第二層形成用樹脂組成物(B1)>
カーボンナノチューブ(ナノシル社製、NC−7000、MWCNT、繊維長1.5μm、繊維径9.5nm、炭素純度90%)1.8g、アクリル樹脂(DIC社製、アクリディック44−179)27.0g、溶媒(トルエン:キシレン:酢酸ブチル:東燃ゼネラル社製ソルベッソ150の質量比3:3:2:2の混合溶媒)65.9g、ジルコニアビーズ150gを225mlガラス瓶に投入した。これらの原料をレッドデビル社製ペイントシェーカーにて2時間分散させた。その後、分散された原料からジルコニアビーズを分離除去することで、カーボンナノチューブの分散体を得た。この分散体10質量部、アクリル樹脂(DIC社製、アクリディック44−179)81.3質量部、メラミン樹脂(DIC社製、スーパーベッカミンL−177−60)21.0質量部を高速攪拌機にて撹拌して、第二層形成用樹脂組成物(B1)を得た。
(作製例6)
<第二層形成用樹脂組成物(B2)>
カーボンブラック(デグサ社製、Color Black FW−200)3.0g、アクリル樹脂(DIC社製アクリディック44−179)45.0g、溶媒(トルエン:キシレン:酢酸ブチル:東燃ゼネラル社製ソルベッソ150の質量比3:3:2:2の混合溶媒)52.0g、ジルコニアビーズ150gを225mlガラス瓶に投入した。これらの原料をレッドデビル社製ペイントシェーカーにて2時間分散させた。その後、分散された原料からジルコニアビーズを分離除去することで、カーボンブラックの分散体を得た。この分散体10質量部、アクリル樹脂(DIC社製アクリディック44−179)128.4質量部、メラミン樹脂(DIC社製スーパーベッカミンL−177−60)33.2質量部を高速攪拌機にて撹拌して、第二層形成用樹脂組成物(B2)を得た。
(作製例7)
<第二層形成用樹脂組成物(B3)>
パール顔料(MERCK社製、イリオジン103WNT 0.3g、アクリルワニス(DIC社製、アクリディック44−179)132.9g、メラミンワニス(DIC社製、スーパーベッカミンL−177−60)33.2質量部を高速攪拌機にて撹拌して、パール顔料含有塗料(2)を得た。第二層形成用樹脂組成物(B1)100質量部、パール顔料含有塗料(2)93.9質量部を高速攪拌機にて撹拌して、第二層形成用樹脂組成物(B3)を得た。
(作製例8)
<第二層形成用樹脂組成物(B4)>
第二層形成用樹脂組成物(B2)100質量部、作製例7で作製したパール顔料含有塗料(2) 97.2質量部を高速攪拌機にて撹拌して、第二層形成用樹脂組成物(B4)を得た。
表2に、作製例5〜8で作製した第二層形成用樹脂組成物の作製条件を示す。
Figure 0006648446
<積層体の作製>
本実施例に係る積層体を、図1を参照して説明する。同図に示すように、基材3上に第一層(a)である第一層1、第二層(b)である第二層2がこの順に積層された積層体10(積層体(c))からなる。
積層体10は、第一層(a)に、入射光が透過できるカーボンナノチューブの濃度と膜厚とを備えた単層または複数層からなる第二層(b)をウエットコートし、焼き付け、その表面粗さを±2μm以下に形成する。得られた各積層体について、下記の評価方法により、L*、a*、b*、漆黒性、フリップフロップ性をそれぞれ評価した。
[L***の測定方法]
積層体(c)を、第二層の面側から測定したときのJIS Z8729で規定されるL*a**表色系の測定値に基づき、エックスライト社製多角度分光測色計MA68IIにて、積層された面の垂線方向に対して45°の角度で入射した
光の正反射光からのオフセット角15°、45°、110°の角度で測定し、測色値を得た。
[漆黒性の評価]
積層体(c)に対して、漆黒性の評価を行った。具体的には、測定角度が110°の時、(i)L*が2.0以下、(ii)a*が−2.0以上2.0以下であり、(iii)b*が−2.0以上0.5以下である、即ち(i)〜(iii)を全て満たすか否かで判断した。更に、(i)〜(iii)の全てを満たすもののうち、上記積層体(c)のL*が−1.3以下のものをAA(優良)、それ以外をA(良好)とした。また、(i)〜(iii)のうち、1つでも満たさないものをCとした。
[フリップフロップ性の評価]
積層体(c)に対して、フリップフロップ性の評価を行った。フリップフロップ性はフロップインデックス(FI)として式(1)によって算出した。次の(式(1))に、各測定角度で得られたL*を代入して、フロップインデックス(FI)を求めた。基準は以下の通りとした:フロップインデックスが18以上30以下のものをAA(優良)、10以上18未満のものをA(良好)、10未満のものをC(不良)とした。
FI=2.69×(L* 15°−L* 110°)1.11/L* 45°0.86 ・・・式(1)
(L* 15°、L* 45°、L* 110°は、それぞれ、積層された面の垂線方向に対して45°の角度で入射した光の正反射光からのオフセット角15°、45°、110°のJIS Z8729で規定されるL***表色系のL*である。)
(実施例1)
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製、ルミラー100、T60)を基材として、片面に第一層形成用樹脂組成物(A1)を乾燥後の膜厚が30μm〜40μmになるように塗工後、電気オーブン中で150±5℃にて60分乾燥させ、基材上に第一層を作製した。前述の方法により第一層のL*を測定した。第一層に、第二層形成用樹脂組成物(B3)を乾燥後の膜厚が30μm〜40μmとなるようにスプレーを用いてウエットコートし、得られた塗膜面を電気オーブン中で150±5℃にて20分乾燥させ、第一層上に第二層を形成させ、積層体(C1)を作製した。
(実施例2〜6、比較例1〜6)
表3、表4に示した通りの第一層形成用樹脂組成物と第二層形成用樹脂組成物との組み合わせに変更した以外は、実施例1と同様の方法により、積層体(C2〜C12)を作製した。
表3に実施例1〜6の積層体の評価結果を示す。
Figure 0006648446
表4に比較例1〜6の積層体の評価結果を示す。
Figure 0006648446
比較例1〜2は、第二層に光輝性顔料を含有し、第二層にカーボンブラックを含有させた積層体の例であるが、第二層にカーボンナノチューブを含有させた本願発明の実施例1〜2に比して、漆黒性が劣っていることがわかる。
比較例3〜4は、第一層に光輝性顔料を含有し、第二層にカーボンブラックを含有させた積層体の例であるが、第二層にカーボンナノチューブを含有させた本願発明の実施例3〜4に比して、漆黒性、フリップフロップ性が劣っていることがわかる。
比較例5〜6は、第一層と第二層に光輝性顔料を含有し、第二層にカーボンブラックを含有させた積層体の例であるが、第二層にカーボンナノチューブを含有させた本願発明の実施例5〜6に比して、漆黒性が劣っていることがわかる。
即ち、第二層にカーボンナノチューブを含有させた本実施例は、カーボンナノチューブの代わりにカーボンブラックを当該層に設けた比較例に比して格段に漆黒性、フリップフロップ性の高い積層体が得られた。
本発明に係る積層体は、漆黒性が高く、成形加工性に優れるので、住宅・建材用途、自動車車体、自動車部材、電気・電子部品、雑貨、フィルム等に好適に使用できる。特に、高い意匠性が求められる外観部材として好適であり、車両用部材や家電製品部材、家具用部品、OA筐体用途、フィルム用途等に好適に用いられる。
1 第一層
2 第二層
3 基材
10 積層体

Claims (9)

  1. 少なくとも第一層と第二層の二層を有する積層体であって、第一層、第二層の一方または両方に光輝性顔料を含有し、第一層は着色顔料を含有し、第二層は第一層上に形成され、且つ当該第二層を構成する材料中、カーボンナノチューブを0.01〜1質量%含有し、
    光輝性顔料は、アルミニウムフレーク、金属酸化物被覆アルミナフレーク、金属酸化物被覆シリカフレーク、グラファイト顔料、金属酸化物被覆マイカ、チタンフレーク、ステンレスフレーク、板状酸化鉄顔料、ホログラム顔料、フタロシアニンフレーク、およびパールからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有し、
    積層された面の垂線方向に対して45°の角度で入射した光の正反射光からのオフセット角110°のJIS Z8729で規定されるL * * * 表色系のL * が2.0以下であることを特徴とする積層体。
  2. 第一層の着色顔料がカーボンナノチューブであることを特徴とする請求項に記載の積層体。
  3. 式(1)により算出されたフロップインデックス(FI)が10以上30以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
    FI=2.69×(L* 15°−L* 110°)1.11/L* 45°0.86 ・・・式(1)
    (L* 15°、L* 45°、L* 110°は、それぞれ、積層された面の垂線方向に対して45°の角度で入射した光の正反射光からのオフセット角15°、45°、110°のJIS Z8729で規定されるL***表色系のL*である。)
  4. 第二層がウエットコートにより形成された層であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 第一層の膜厚が0.5μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の積層体。
  6. 第二層の膜厚が0.5μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の積層体。
  7. 第一層が射出成形により形成された層であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の積層体。
  8. 第一層を構成する材料中、カーボンナノチューブを1〜20質量%含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の積層体。
  9. 少なくとも第一層と第二層の二層を有する積層体の製造方法であって、第一層、第二層の一方または両方に光輝性顔料を含有し、第一層は着色顔料を含有し、前記第一層を形成する工程と、前記第一層の上にウエットコートにより前記第二層を形成する工程とを具備し、前記第二層には、カーボンナノチューブが0.01〜1質量%含有する積層体の製造方法。
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