JP2013215887A - 金属調プラスチック及びプラスチックの塗装方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】充分な耐水性を有し、金属調の優れた意匠性を有する金属調プラスチック及びそれを得るためのプラスチックの塗装方法を提供する。
【解決手段】透明性プラスチック基材上に形成されたバックコート塗膜及びバリアコート塗膜を有する金属調プラスチックであり、上記バックコート塗膜は、ノンリーフィング蒸着アルミ顔料及び樹脂を含有する塗料組成物によって形成されたものであり、上記バリアコート塗膜は、ガラス転移点温度が30〜120℃で重量平均分子量が40000〜200000であるアクリル樹脂を含有するラッカー塗料によって形成されたものであることを特徴とする金属調プラスチック。
【選択図】なし
【解決手段】透明性プラスチック基材上に形成されたバックコート塗膜及びバリアコート塗膜を有する金属調プラスチックであり、上記バックコート塗膜は、ノンリーフィング蒸着アルミ顔料及び樹脂を含有する塗料組成物によって形成されたものであり、上記バリアコート塗膜は、ガラス転移点温度が30〜120℃で重量平均分子量が40000〜200000であるアクリル樹脂を含有するラッカー塗料によって形成されたものであることを特徴とする金属調プラスチック。
【選択図】なし
Description
本発明は、金属調プラスチック及びプラスチックの塗装方法に関するものである。
プラスチック上に金属調の光沢を付与する方法として、蒸着やメッキによって金属層を形成する方法が知られている。しかし、これらの方法では適用できる被塗装物品の形状が限定されたり、プラスチックに対する密着性、耐薬品性が不充分になったり、重金属による環境汚染を防ぐための廃液処理が必要となる、という問題がある。
アルミニウムフレーク等の金属フレーク顔料を含有する塗膜層を形成して、良好な意匠性を有する塗装物品を提供する方法としては種々の方法が知られている。しかし、通常の金属フレーク顔料は、粒子感があり、蒸着やメッキによって得られた金属調とは異なった意匠である。特に、近年では、自動車内外装部品等において、形状や加飾が多様化しており、このような従来の金属フレーク顔料を使用した塗膜とは異なる新たな金属調の意匠が求められている。
特許文献1,2には、透明基材上に蒸着アルミニウムを含有する塗料を樹脂基材上に塗装することが記載されている。しかし、これらの文献に記載された塗装方法においては、使用する樹脂の組成等についての充分な検討がなされていないため、形成した塗膜において充分な耐水性を得ることができず、自動車内外装部品用の塗料として提供できない。
特許文献3には、プラスチック基材上に金属調光沢塗膜を形成することが記載されている。しかし、引用文献3に記載されたような複層塗膜においては、塗装中に塗膜層間相互の浸透が生じることで、蒸着アルミニウム層が変化して意匠性が低下する場合がある。
特許文献4には、アルミニウム顔料を使用した鏡面調の塗膜形成方法が記載されている。しかし、ここで使用されているアルミニウム顔料はノンリーフィング蒸着アルミ顔料ではないため、高水準の鏡面調の塗膜形成を行うことは困難である。
特許文献5には、ノンリーフィングアルミニウム顔料を使用した金属調の意匠を有する塗膜の形成方法が記載されている。当該方法は、メタリックベース塗膜上に硬化収縮の小さい2液型アクリルウレタンクリヤー塗料を塗装するものである。しかし、このような方法であっても硬化の際の硬化収縮によって塗膜の金属調の外観を充分に得られないばあいがある。
本発明は上記に鑑み、充分な耐水性を有し、金属調の優れた意匠性を有する金属調プラスチック及びそれを得るためのプラスチックの塗装方法を提供するものである。
本発明は、透明性プラスチック基材上に形成されたバックコート塗膜及びバリアコート塗膜を有する金属調プラスチックであり、前記バックコート塗膜は、ノンリーフィング蒸着アルミ顔料及び樹脂を含有する塗料組成物によって形成されたものであり、前記バリアコート塗膜は、ガラス転移点温度が30〜120℃で重量平均分子量が40000〜200000であるアクリル樹脂を含有するラッカー塗料によって形成されたものであることを特徴とする金属調プラスチックである。
上記金属調プラスチックは、更に、バリアコート塗膜上にアクリルイソシアネート2液硬化型塗料によって形成された着色ベース塗膜を有することが好ましい。
上記ラッカー塗料は、更に黒色顔料を含有するものであることが好ましい。
上記黒色顔料は、グラファイト、アセチレンブラック及び導電カーボンからなる群より選択される少なくとも1であることが好ましい。
上記ラッカー塗料は、更に黒色顔料を含有するものであることが好ましい。
上記黒色顔料は、グラファイト、アセチレンブラック及び導電カーボンからなる群より選択される少なくとも1であることが好ましい。
本発明は、透明性プラスチック基材上にノンリーフィング蒸着アルミ顔料及び樹脂を含有するバックコート塗料組成物によってバックコート塗膜を形成する工程(1)、及び、上記工程(1)によって形成されたバックコート塗膜上に、ガラス転移点温度が30〜120℃で重量平均分子量が40000〜200000であるアクリル樹脂を含有するラッカー塗料によってバリアコート塗膜を形成する工程(2)を有することを特徴とするプラスチックの塗装方法でもある。
上記プラスチックの塗装方法は、上記工程(2)に次いで、アクリルイソシアネート2液硬化型ベース塗料によってベース塗膜を形成する工程(3)を有するものであってもよい。
上記ラッカー塗料は、更に黒色顔料を含有するものであることが好ましい。
上記黒色顔料は、グラファイト、アセチレンブラック及び導電カーボンからなる群より選択される少なくとも1であることが好ましい。
上記ラッカー塗料は、更に黒色顔料を含有するものであることが好ましい。
上記黒色顔料は、グラファイト、アセチレンブラック及び導電カーボンからなる群より選択される少なくとも1であることが好ましい。
本発明の金属調プラスチックは、充分な耐水性を有し、金属調の優れた意匠性を有する。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の金属調プラスチックは、透明性プラスチック基材上に金属調の塗膜を形成したものである。形成される塗膜はバックコート塗膜層及びバリアコート塗膜層を有するものであり、基材側を意匠面とする。
本発明の金属調プラスチックは、透明性プラスチック基材上に金属調の塗膜を形成したものである。形成される塗膜はバックコート塗膜層及びバリアコート塗膜層を有するものであり、基材側を意匠面とする。
本発明の金属調プラスチックは、ノンリーフィング蒸着アルミ顔料を含有するバックコート塗膜及びアクリル樹脂を含有するラッカー塗料によって形成されたバリアコート塗膜を形成したものである。このようなバリアコート塗膜を有することによって、塗膜の耐水性を向上させることができる。また、バリアコート塗膜中に黒色顔料を配合すれば、乱反射が抑制されより優れた金属光沢の意匠を得ることができるものである。
本発明のバックコート塗膜は、ノンリーフィング蒸着アルミ顔料を含有するものである。リーフィング処理とは、アルミニウムの表面に疎水性及び/又は疎油性剤によって行う処理である。本発明で使用するノンリーフィング蒸着アルミ顔料は、このようなリーフィング処理を施していないノンリーフィング蒸着アルミ顔料である。通常、リーフィング蒸着アルミニウムを使用した場合、各塗膜間の密着力が低下し密着性に不具合が生じやすい。しかし、特定のバリアコートを形成することによって、本発明においてはこれらの不具合を生じない塗膜を形成することができる。
上記ノンリーフィング蒸着アルミ顔料は、粒子径が3〜20μm、厚みが0.01〜0.1μmであることが好ましい。上記粒子径を有するものであることによって、粒子感の少ない金属調の新たな意匠を得ることができる。上記粒子径は5〜15μmであることがより好ましい。なお、本明細書における粒子径とは、レーザー回折粉度分布計 LA−910(株式会社 堀場製作所社製)にて測定した値である。本発明に使用することができる市販のノンリーフィング蒸着アルミとしては、メタシーン11−0010、41−0010、71−0010,91−0010、MS−750, MS−650(チバスペシャリティー社製)及びシルバーラインP1000、P4100, Metalure
L, Metalure A21010BG(エカルト社製)等を挙げることができる。
L, Metalure A21010BG(エカルト社製)等を挙げることができる。
上記ノンリーフィング蒸着アルミ顔料は、上記バックコート塗膜の固形分全量に対して35〜75重量%であることが好ましい。35重量%未満では、緻密金属光沢感を満たす光輝性塗膜が得られないおそれがあり、75重量%を超えると塗膜の物性が低下するおそれがある。上記ノンリーフィング蒸着アルミ顔料の含有量は、より好ましくは、40〜60重量%である。
上記バックコート塗膜は、樹脂を含有するものである。樹脂としては特に限定されず、熱可塑性、熱硬化性のいずれであってもよい。より具体的には、ビニル樹脂、アクリル樹脂等を挙げることができる。また、これらの混合物であってもよい。
上記ビニル樹脂としては特に限定されず、例えば、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、これらの変性樹脂等を挙げることができる。
塩化ビニル樹脂は、市場から入手可能なものを用いることができる。上記塩化ビニル樹脂は、塩化ビニルの単独重合体であってもよいし、塩化ビニルと共重合しうる他のビニル単量体との共重合体であってもよい。上記共重合体としてより具体的には、塩化ビニルと酢酸ビニル、無水マレイン酸あるいはそのエステル類、ビニルエーテル、アクリル酸、アクリル系水酸基含有モノマー等との共重合体等を挙げることができる。
これらの塩化ビニル樹脂の重合度は、通常200〜2000、好ましくは300〜1000である。入手が容易な塩化ビニル樹脂の市販品としては、日信化学工業製ソルバインC、CN、A、TA2、TAO、TAOL、M5;Wacker製VinnolH11/59、E15/48A、LL4320、E15/45M;DowUCAR社製VYHD、VAGD、VMCH、VMCC等を挙げることができる。これらのうち、2種以上を混合して使用することもできる。
アクリル樹脂としては特に限定されず、塗料用に使用される一般的なものを使用することができ、例えば、各種ラジカル重合性モノマーの単独重合体、共重合体等を挙げることができる。このようなアクリル樹脂の重合に使用することができるモノマーとしては特に限定されず、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等のカルボン酸基含有モノマー、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有モノマーの他、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、α−メチルスチレン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートをε−カプロラクトンによって開環させたもの(ダイセル化学工業社製プラクセルFA及びFMシリーズ)等を挙げることができる。
上記バックコート塗膜は、上述したノンリーフィング蒸着アルミ顔料及び樹脂のほかに、任意の公知の塗料添加剤を含有するものであってもよい。例えば、ポリエチレンワックス、沈降防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、シリコーンや有機高分子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、消泡剤、架橋性重合体粒子(ミクロゲル)、着色顔料、体質顔料等を適宜添加して含有することができる。上記バックコート塗膜は、硬化剤を含有しないラッカータイプの塗料によって形成されたものであることが好ましい。
上記バックコート塗膜は、ベース塗膜層の乾燥膜厚が0.3〜2μmとなることが好ましい。上記乾燥膜厚は、0.5〜1μmであることがより好ましい。膜厚が0.3μm未満であると、隠蔽性が不十分でメッキ調の意匠が得られないという問題を生じる場合がある。2μmを超えると生産性が悪く、高コストとなる問題を生じる場合がある。
本発明の金属調プラスチックは、更に、アクリル樹脂を含むラッカー塗料によって形成されたバリアコート塗膜を有するものである。上記バリアコート塗膜は、上述したバックコート塗膜上に形成されたものであり、このようなバックコート塗膜を設けることによって、塗膜の耐水性及び外観が良好なものとなる。
上記アクリル樹脂は、バックコート塗膜におけるアクリル樹脂の原料として上述したような各種ラジカル重合性モノマーを重合することによって得られた樹脂である。上記アクリル樹脂は、重量平均分子量が40000〜200000の範囲内のものである。重量平均分子量が40000未満であると、意匠性と耐水性等の性能低下を生じるため、好ましくない。200000を超えると塗膜形成における作業性が低下するため、好ましくない。なお、本明細書における重量平均分子量は、実施例に記載した方法で測定された値である。
上記アクリル樹脂は、ガラス転移点温度(Tg)が、30〜120℃の範囲内のものである。Tgが30℃未満であると、塗装作業性が低下するという問題が生じ、120℃を超えると塗膜の性能が低下する。なお、上記Tgは、DSC法(JISK6240)により測定できる。
上記バリアコート塗膜は、黒色顔料を含むものであることが好ましい。黒色顔料を含有することによって、乱反射が抑制され優れた金属光沢の意匠を得ることができる点で好ましいものである。
上記黒色顔料としては、グラファイト、アセチレンブラック又は導電カーボン等の中性カーボンを使用することが好ましい。中性カーボンを使用することで、ノンリーフィング蒸着アルミ顔料の腐食を防止することができる。上記グラファイトとしては特に限定されず、市販のものを使用することができる。例えば、日本黒鉛社製J-CPBやSP-270、東海カーボン社製トーカイブラック#3800、アセチレンブラックとしては特に限定されず、市販のものを使用することができる。例えば、BASF社製グラフィタン7525、電気化学工業社製デンカブッラクFX35等を使用することができる。上記導電カーボンとしては、特に限定されず、市販のものを使用することができる。例えば、東海カーボン社製東海ブラック#4500、ライオン社製ケッチェンブラックEC300J等を使用することができる。これらのうちの2種以上を組み合わせて使用するものであってもよい。
上記バリアコート塗膜は、塗膜固形分中、黒色顔料を0〜10重量%の割合で含有することが好ましい。上記範囲内のものとすることで、塗膜の意匠性をより好適なものとすることができる。10重量%を超えると塗膜の耐水性が低下するおそれがある。また黒色顔料を配合しないバリヤコートを塗布した場合、耐水性は向上するが、金属光沢の意匠性を向上させる為に黒色顔料を配合したアクリルポリオール/イソシアネートの2液硬化型黒塗料を第二バリヤコートとしてベース塗料を塗布することもできる。
上記バリアコート塗膜は、上述したアクリル樹脂、黒色顔料のほかに、任意の公知の塗料添加剤を含有するものであってもよい。例えば、ポリエチレンワックス、沈降防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、シリコーンや有機高分子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、消泡剤、架橋性重合体粒子(ミクロゲル)、着色顔料、体質顔料等を適宜添加して含有することができる。
上記バリアコート塗膜は、厚みが10〜30μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲内とすることで10μm以下では塗膜の凝集力が不足し密着性が低下し、30μm以上では経済的に塗料コストが上がる。
本発明の金属調プラスチックは、更に上記バリアコート塗膜上にアクリルイソシアネート2液型塗料によって形成された着色ベース塗膜を有するものであってもよい。このような着色ベース塗膜は耐久性に優れたものであることから、耐水性や耐候性等の各種性能が優れた金属調プラスチックとすることができる点で好ましい。
また、本発明のバリアコート塗膜としては上述したとおりのものを使用していることから、3層の塗膜を形成するに際して、ノンリーフィング蒸着アルミ顔料の再配向による顔料配向の乱れが抑制される。また、上記着色ベース塗膜の硬化収縮がバリアコート塗膜によって緩和されることから、密着性等の問題を生じることもない点でも好ましいものである。
上記アクリルシソアイアネート2液型塗料は、水酸基を含有するアクリルポリオール樹脂を含有する樹脂溶液及び硬化剤であるポリイソシアネートからなる塗料組成物であることが好ましい。
上記アクリルポリオール樹脂は、水酸基を有するアクリル樹脂である。上記アクリルポリオール樹脂は、ポリイソシアネートと反応するものであり、例えば、水酸基含有不飽和モノマー、その他の不飽和モノマーから選択された不飽和モノマー混合物を重合させて得られるものであり、水酸基が40〜150KOHmg/g、Tg−20℃〜50℃の範囲のものであることが好ましい。
上記水酸基含有不飽和モノマーとしては特に限定されず、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、プラクセルFM−1(ダイセル化学社製、ε−カプロラクトン変性メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)、ポリエチレングリコールモノアクリレート又はモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート又はモノメタクリレート等を挙げることができる。
その他の不飽和モノマーとして使用できるものとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、及びこれらの無水物等の酸基含有不飽和モノマー;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、等のアルキル(メタ)アクリレート類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル系モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド系モノマー等のその他の不飽和モノマー等を挙げることができる。
上記樹脂溶液は、更に、有機スズ系硬化触媒をアクリルポリオール樹脂とポリイソシアネート化合物の固形分合計100質量部に対して0.005〜0.1質量部含有するものであることが好ましい。上記有機スズ系硬化触媒は、上記アクリルポリオールと上記ポリイソシアネートとの硬化反応を促進するものであれば、特に限定されず、例えば、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、ジブチルスズジマレエート、ジブチルスズラウレートマレエート等を挙げることができる。上記有機スズ系硬化触媒は、固形分100質量部に対して0.005質量部未満であると、乾燥後の硬化が不充分で初期硬度が低く、外観不良となるおそれがあり好ましくない。0.1質量部を超えると、ポットライフが短くなるという問題を生じるおそれがある。
本発明において上記樹脂溶液と併用して使用する硬化剤は、ポリイソシアネート化合物を含有するものである。上記ポリイソシアネート化合物は、イソシアネート基を二以上有する化合物である。上記ポリイソシアネート化合物としては、脂肪族又は脂環族系のポリイソシアネート化合物が好ましい。本発明の塗料組成物を上記基材に塗布する方法としては特に限定されず、例えば、スプレー塗装を挙げることができ、通常、乾燥膜厚の下限10μm、上限30μmの範囲内で塗装することができる。上記塗装と上記乾燥・塗膜化との間に、常温(室温)で適当な時間静置してセッティングしても良い。
上記着色ベースは、上述したようにバリアコート塗膜が黒色顔料を含有しないものである場合は、黒色顔料を含有するものとすることが好ましい。これによって、耐水性が良好で、良好な金属光沢の意匠を得ることができる点で好ましい。また、バリアコート塗膜及び着色ベースの両方を黒色顔料を含有するものとしてもよい。
上記着色ベースは、顔料を含有するもので、通常の塗料に使用される顔料であれば特に限定されないが、高外観の塗膜を得る点、及び、耐候性を向上させ、かつ隠蔽性を確保する点から、着色顔料であることが好ましい。上記着色顔料としては、例えば、アゾキレート系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、ジオキサン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、金属錯体顔料等の有機系着色顔料;酸化チタン、黄鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ等の無機系着色顔料;カーボンブラック等が挙げられる。これら顔料に、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルク等の体質顔料を併用しても良い。
上記顔料の配合量は特に限定されるものではないが、塗料中の固形分全量に対して5〜50重量%であることが好ましい。上記範囲内のものとすることで、着色性、耐水性という点で好ましい効果が得られる。
上記着色ベース塗膜は、上述した成分のほかに、任意の公知の塗料添加剤を含有するものであってもよい。例えば、ポリエチレンワックス、沈降防止剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、シリコーンや有機高分子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、消泡剤、架橋性重合体粒子(ミクロゲル)等を適宜添加して含有することができる。
上記樹脂溶液と硬化剤との混合割合は特に限定されず、例えば、樹脂中のOH基濃度とNCO官能基濃度の比が0.5〜3の範囲で調整されることが好ましい。
これより、多くても少なくてもいずれかの官能基濃度が過剰となり、凝集力のある塗膜が得られず、耐水性が低下する。
これより、多くても少なくてもいずれかの官能基濃度が過剰となり、凝集力のある塗膜が得られず、耐水性が低下する。
上記着色ベース塗膜は、厚みが10〜30μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲内とすることで、長期の耐水性が良好となり、塗料コストが経済的という点で好ましい。
上記透明性プラスチック基材は特に限定されず、例えば、ポリカーボネート、アクリル(例えば、ポリメタクリル酸メチル等)、ポリスチレン、透明ABS等の透明樹脂からなるものを挙げることができる。これらの透明性プラスチック基材に上記ベース塗料を塗布することによって、本発明の金属調のプラスチック製品とすることができる。また、必要に応じて、上記ベース塗料の塗装前に公知の前処理を行うものであってもよい。成型が不十分で凸凹のある透明性プラスチックの場合はクリヤー塗料を塗布後、供することができる。上記クリヤー塗料としては、ウレタン2液硬化系又はUV硬化系塗料を使用できる。
上記透明性プラスチック基材は、透明なものであることが必要である。意匠面が透明性プラスチック基材面であることから、不透明であると充分な金属調の意匠が得られないためである。透明であるとは特に限定されるものではないが、例えば、可視光(380nm〜780nm)の透過率が80%以上のものを挙げることができる。また、無色透明であっても有色透明であっても良い。
本発明の金属調プラスチックは、透明性プラスチック基材上にノンリーフィング蒸着アルミ顔料及び樹脂を含有するバックコート塗料組成物によってバックコート塗膜を形成する工程(1)、及び、上記工程(1)によって形成されたバックコート塗膜上にガラス転移点温度が30〜120℃で重量平均分子量が40000〜200000であるアクリル樹脂及び黒色顔料を含有するラッカー塗料によってバリアコート塗膜を形成する工程(2)を有することを特徴とするプラスチックの塗装方法によって得ることができる。このような塗装方法も本発明の一つである。
本発明においては工程(1)及び工程(2)において使用する塗料の形態は特に限定されるものではないが、塗膜形成が容易であること、乾燥が容易であること等から溶剤系塗料を使用することが好ましい。
上記工程(1)(2)における塗装方法は特に限定されず、例えば、スプレー塗装方法、静電塗装方法等を挙げることができる。工業的には、例えば、通称「リアクトガン」と呼ばれるエアー静電スプレー塗装機や、通称「マイクロマイクロベル」、「マイクロベル」、「メタリックベル」等と呼ばれる回転霧化式静電塗装機を用いる方法を挙げることができる。
本発明のプラスチックの塗装方法は、上記工程(2)を行った後、アクリルイソシアネート2液硬化型ベース塗料によってベース塗膜を形成する工程(3)を行うものであってもよい。上記工程(3)を行うことによって、耐水性等の各種性能が優れた金属調プラスチックとすることができる点で好ましい。また、着色ベース塗膜を形成することで、隠蔽性が更に良好なものとすることができる。
上記工程(3)においては、塗装方法等は特に限定されず、上記工程(1)(2)と同様の方法で行うことができる。必要に応じて塗装後に乾燥を行うものであってもよい。乾燥方法としては特に限定されず、60〜100℃で15〜60分行う方法等を挙げることができる。
本発明の金属調プラスチックは、その用途を特に限定するものではないが、特に自動車用内外装部品において好適に使用することができる。
以下本発明について実施例を掲げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また実施例中、「部」、「%」は特に断りのない限り「重量部」、「重量%」を意味する。
<バックコート用アクリル共重合体製造>
製造例1
攪拌羽根、温度計、滴下装置、温度制御装置、窒素ガス導入口および冷却管を備えた反応装置に酢酸プチルを90部仕込み、窒素ガスを導入しつつ攪拌下115℃まで昇温した。次にメタクリル酸3.8部、スチレン19.2部、メチルメタクリル酸52部、2−エチルヘキシルアクリル酸25部からなる混合物とt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサネート2.5部を酢酸ブチル5部に溶解した溶液とを反応装置中に3時間かけて滴下した。
滴下終了後、1時間熟成させてさらにt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサネート0.2部を酢酸ブチル5部に溶解した溶液を1時間かけて反応装置中に滴下して125℃に保ったまま2時間熟成し反応を完了した。得られた水酸基含有樹脂の不揮発分は50%で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定したスチレン換算重量平均分子量は42000であった。なお、本明細書のGPC測定において使用したカラムは、東ソー株式会社製TSKgel SuperMultipore HZ-Mで、これを3本連結した。展開溶媒はテトラハイドロフランを使用した。
また、DSC法(JISK6240を参考)により測定したTgは40℃であった。
製造例1
攪拌羽根、温度計、滴下装置、温度制御装置、窒素ガス導入口および冷却管を備えた反応装置に酢酸プチルを90部仕込み、窒素ガスを導入しつつ攪拌下115℃まで昇温した。次にメタクリル酸3.8部、スチレン19.2部、メチルメタクリル酸52部、2−エチルヘキシルアクリル酸25部からなる混合物とt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサネート2.5部を酢酸ブチル5部に溶解した溶液とを反応装置中に3時間かけて滴下した。
滴下終了後、1時間熟成させてさらにt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサネート0.2部を酢酸ブチル5部に溶解した溶液を1時間かけて反応装置中に滴下して125℃に保ったまま2時間熟成し反応を完了した。得られた水酸基含有樹脂の不揮発分は50%で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定したスチレン換算重量平均分子量は42000であった。なお、本明細書のGPC測定において使用したカラムは、東ソー株式会社製TSKgel SuperMultipore HZ-Mで、これを3本連結した。展開溶媒はテトラハイドロフランを使用した。
また、DSC法(JISK6240を参考)により測定したTgは40℃であった。
<バックコート塗料A−1の製造>
攪拌機のついた容器にメチルイソブチルケトンで20%に希釈したソルバインC (日信化学工業製塩化ビニル樹脂)を4.0部を加え攪拌しながら、酢酸エチル35.0部と酢酸n−ブチル22.0部とメチルエチルケトン14部とn−ブタノール17.0部を順に加えメタシーン41−0010(チバ・スペシャリテイー社製蒸着アルミニウムペースト)8部を加え、その後、BYK320(ビックケミー社製表面調整剤)0.01部を加え、10分攪拌した。酢酸n−ブチル40部とジi−ブチルケトン60部に調整した希釈シンアーと製造した塗料を等量で混合し、バックコート塗料A−1として用いた
攪拌機のついた容器にメチルイソブチルケトンで20%に希釈したソルバインC (日信化学工業製塩化ビニル樹脂)を4.0部を加え攪拌しながら、酢酸エチル35.0部と酢酸n−ブチル22.0部とメチルエチルケトン14部とn−ブタノール17.0部を順に加えメタシーン41−0010(チバ・スペシャリテイー社製蒸着アルミニウムペースト)8部を加え、その後、BYK320(ビックケミー社製表面調整剤)0.01部を加え、10分攪拌した。酢酸n−ブチル40部とジi−ブチルケトン60部に調整した希釈シンアーと製造した塗料を等量で混合し、バックコート塗料A−1として用いた
<バックコート塗料A−2の製造>
表2に示す配合で実施例および比較例で使用されるバックコート塗料A−2をA−1と 同じ方法で製造した
表2に示す配合で実施例および比較例で使用されるバックコート塗料A−2をA−1と 同じ方法で製造した
<バリヤコート用アクリル共重合体製造>
製造例2
攪拌羽根、温度計、滴下装置、温度制御装置、窒素ガス導入口および冷却管を備えた反応装置に酢酸ブチルを90部仕込み、窒素ガスを導入しつつ攪拌下115℃まで昇温した。
次にメタクリル酸4部、スチレン14部、メチルメタクリル酸57部、2−エチルヘキシルアクリル酸25部からなる混合物とt-ブチルパーオキシ−2-エチルヘキサネート2.3部を酢酸ブチル5部に溶解した溶液とを反応装置中に3時間かけて滴下した。
滴下終了後、1時間熟成させてさらにt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート0.2部を酢酸ブチル5部に溶解した溶液を1時間かけて反応装置中に滴下して125℃に保ったまま2時間熟成し反応を完了した。得られた水酸基含有樹脂の不揮発分は50%で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定したスチレン換算重量平均分子量は45000であった。
また、DSC法(JISK6240を参考)により測定したTgは40℃であった。
製造例2
攪拌羽根、温度計、滴下装置、温度制御装置、窒素ガス導入口および冷却管を備えた反応装置に酢酸ブチルを90部仕込み、窒素ガスを導入しつつ攪拌下115℃まで昇温した。
次にメタクリル酸4部、スチレン14部、メチルメタクリル酸57部、2−エチルヘキシルアクリル酸25部からなる混合物とt-ブチルパーオキシ−2-エチルヘキサネート2.3部を酢酸ブチル5部に溶解した溶液とを反応装置中に3時間かけて滴下した。
滴下終了後、1時間熟成させてさらにt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート0.2部を酢酸ブチル5部に溶解した溶液を1時間かけて反応装置中に滴下して125℃に保ったまま2時間熟成し反応を完了した。得られた水酸基含有樹脂の不揮発分は50%で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定したスチレン換算重量平均分子量は45000であった。
また、DSC法(JISK6240を参考)により測定したTgは40℃であった。
(樹脂製造例3及び4)
同様の方法でモノマー種と量および開始剤量を表3に従い調整し、反応を完了させ樹脂を得た。またその特性を表3に記載した。
同様の方法でモノマー種と量および開始剤量を表3に従い調整し、反応を完了させ樹脂を得た。またその特性を表3に記載した。
<バリヤコート塗料B−1の製造>
攪拌機のついた容器に製造例2の樹脂を55部入れ、グラフィタン7525(チバガイキー社製アセチレンブラック)を3.4部加え、35rpmで30分攪拌後、次いでディスパロン6901−20X(顔料沈降防止剤;楠本化成社製)1.0部とニップシールSS50B(疎水性シリカ;日本シリカ社製)7部、イソブタノール33.6部を加え、3500rpmで10分攪拌し、バリヤコート塗料とした。
攪拌機のついた容器に製造例2の樹脂を55部入れ、グラフィタン7525(チバガイキー社製アセチレンブラック)を3.4部加え、35rpmで30分攪拌後、次いでディスパロン6901−20X(顔料沈降防止剤;楠本化成社製)1.0部とニップシールSS50B(疎水性シリカ;日本シリカ社製)7部、イソブタノール33.6部を加え、3500rpmで10分攪拌し、バリヤコート塗料とした。
<バリヤコート塗料B−2からB−5の製造>
表4に示す配合に基づき実施例および比較例で使用されるバリヤコート塗料B−2からB−5を製造した。
表4に示す配合に基づき実施例および比較例で使用されるバリヤコート塗料B−2からB−5を製造した。
<プラスチック製品の実施例・比較例>
(実施例C−1の評価塗膜の作成)
市販の透明ポリカシートにバックコート塗料A−1を吐出量80g/ccで6往復スプレー塗装し、室温で5分放置後 80℃電気オーブンで30分乾燥し、続いてジイソブチルケトンでNo4フォードカップでの粘度が14秒/20℃になるよう希釈したバリヤコート塗料B−1を吐出量60g/ccで4往復スプレー塗装し、室温で5分放置後80℃電気オーブンで30分乾燥し密着性及び外観評価用のテストパネルを作成し、評価に供した。その時のバリヤコート塗料の乾燥膜厚は10μmであった。
(実施例C−1の評価塗膜の作成)
市販の透明ポリカシートにバックコート塗料A−1を吐出量80g/ccで6往復スプレー塗装し、室温で5分放置後 80℃電気オーブンで30分乾燥し、続いてジイソブチルケトンでNo4フォードカップでの粘度が14秒/20℃になるよう希釈したバリヤコート塗料B−1を吐出量60g/ccで4往復スプレー塗装し、室温で5分放置後80℃電気オーブンで30分乾燥し密着性及び外観評価用のテストパネルを作成し、評価に供した。その時のバリヤコート塗料の乾燥膜厚は10μmであった。
(実施例C−3の評価塗膜の作成)
実施例C−1で作成した塗膜に、更に日本ビーケミカル社製R−241TGトップコート黒色塗料と同社製R−255硬化剤を100:7重量比で 混合した2液硬化型塗料を同社製T−537シンナーでNo4フォードカップでの粘度が14秒/20℃になるよう調整し吐出量100g/ccで3往復スプレー塗装し、室温で5分放置後80℃電気オーブンで30分乾燥し、密着性及び外観評価用のテストパネルを作成し、評価に供した。その時のバリヤコート塗料の乾燥膜厚は15μmであった。
実施例C−1で作成した塗膜に、更に日本ビーケミカル社製R−241TGトップコート黒色塗料と同社製R−255硬化剤を100:7重量比で 混合した2液硬化型塗料を同社製T−537シンナーでNo4フォードカップでの粘度が14秒/20℃になるよう調整し吐出量100g/ccで3往復スプレー塗装し、室温で5分放置後80℃電気オーブンで30分乾燥し、密着性及び外観評価用のテストパネルを作成し、評価に供した。その時のバリヤコート塗料の乾燥膜厚は15μmであった。
(比較例C−9の評価塗膜の作成)
市販の透明ポリカシートにバックコート塗料A−1を吐出量80g/ccで6往復スプレー塗装し、室温で5分放置後80℃電気オーブンで30分乾燥し、続いて直接日本ビーケミカル社製R−241TGトップコート黒塗料と同社製R−255硬化剤を100:7重量比で混合した2液硬化型塗料を同社製T−537シンナーでNo4フォードカップでの粘度が14秒/20℃になるよう調整し吐出量100g/ccで3往復スプレー塗装し、室温で5分放置後80℃電気オーブンで30分乾燥し、密着性及び外観評価用のテストパネルを作成し、評価に供した。その時のバリヤコート塗料の乾燥膜厚は15μmであった。
市販の透明ポリカシートにバックコート塗料A−1を吐出量80g/ccで6往復スプレー塗装し、室温で5分放置後80℃電気オーブンで30分乾燥し、続いて直接日本ビーケミカル社製R−241TGトップコート黒塗料と同社製R−255硬化剤を100:7重量比で混合した2液硬化型塗料を同社製T−537シンナーでNo4フォードカップでの粘度が14秒/20℃になるよう調整し吐出量100g/ccで3往復スプレー塗装し、室温で5分放置後80℃電気オーブンで30分乾燥し、密着性及び外観評価用のテストパネルを作成し、評価に供した。その時のバリヤコート塗料の乾燥膜厚は15μmであった。
(実施例C−2とC−5からC−6及び比較例C-7からC−8の評価塗膜の作成)
実施例C−1と同様な方法で表5のバックコート塗料およびバリヤコート塗料を用いて密着性及び外観評価用のテストパネルを作成し、評価に供した。
実施例C−1と同様な方法で表5のバックコート塗料およびバリヤコート塗料を用いて密着性及び外観評価用のテストパネルを作成し、評価に供した。
(実施例C−4の評価塗膜の作成)
実施例C−3と同様な方法で表5のバックコート塗料およびバリヤコート塗料を用いて密着性及び外観評価用のテストパネルを作成し、評価に供した。
実施例C−3と同様な方法で表5のバックコート塗料およびバリヤコート塗料を用いて密着性及び外観評価用のテストパネルを作成し、評価に供した。
実施例及び比較例の塗膜について、以下の基準に基づいて評価を行った。結果を表5に記載する。
<評価方法>
(密着性評価)
JIS K5600による基盤目テープ剥離試験を行い、以下の基準によって判定を行った。評価は塗装後、室温で3日放置後に行った。
○:全く剥離なし
×:わずかでも剥離が認められる
(密着性評価)
JIS K5600による基盤目テープ剥離試験を行い、以下の基準によって判定を行った。評価は塗装後、室温で3日放置後に行った。
○:全く剥離なし
×:わずかでも剥離が認められる
(耐湿密着性評価)
塗膜を50℃、95%相対湿度に調整したエスペック社製の恒温耐湿試験機SH−261に240時間保管し、その後取り出し、湿気を拭き取り、3時間以内にJISK5600による条件で処理した後、JISK5600による基盤目テープ剥離試験を行い、以下の基準によって判定を行った。
○:全く剥離なし
×:わずかでも剥離が認められる
塗膜を50℃、95%相対湿度に調整したエスペック社製の恒温耐湿試験機SH−261に240時間保管し、その後取り出し、湿気を拭き取り、3時間以内にJISK5600による条件で処理した後、JISK5600による基盤目テープ剥離試験を行い、以下の基準によって判定を行った。
○:全く剥離なし
×:わずかでも剥離が認められる
(耐水密着性評価)
塗膜を40℃に調整したイオン交換水を用いた温水に240時間浸漬し、その後取り出し、水滴を拭き取り、3時間以内にJISK5600による条件で処理した後、JISK5600による基盤目テープ剥離試験を行い、以下の基準によって判定を行った。
○:全く剥離なし
×:わずかでも剥離が認められる
塗膜を40℃に調整したイオン交換水を用いた温水に240時間浸漬し、その後取り出し、水滴を拭き取り、3時間以内にJISK5600による条件で処理した後、JISK5600による基盤目テープ剥離試験を行い、以下の基準によって判定を行った。
○:全く剥離なし
×:わずかでも剥離が認められる
(正反射及び拡散反射率)
リフレクター100AD(東京電色社製)にて測定した。
(外観金属意匠評価)
上記正反射及び拡散反射率の値に基づいて、以下の基準によって判定した。
合:正反射率/拡散反射率=15以上
否;正反射率/拡散反射率=15未満
リフレクター100AD(東京電色社製)にて測定した。
(外観金属意匠評価)
上記正反射及び拡散反射率の値に基づいて、以下の基準によって判定した。
合:正反射率/拡散反射率=15以上
否;正反射率/拡散反射率=15未満
上記実施例の結果から、本発明の金属調プラスチックは、密着性、耐久性に優れ、かつ、意匠性においても良好なものであることが明らかになった。
本発明の金属調プラスチックは、特に自動車用内外装部品において好適に使用することができる。
Claims (8)
- 透明性プラスチック基材上に形成されたバックコート塗膜及びバリアコート塗膜を有する金属調プラスチックであり、
前記バックコート塗膜は、ノンリーフィング蒸着アルミ顔料及び樹脂を含有する塗料組成物によって形成されたものであり、
前記バリアコート塗膜は、ガラス転移点温度が30〜120℃で重量平均分子量が40000〜200000であるアクリル樹脂を含有するラッカー塗料によって形成されたものであることを特徴とする金属調プラスチック。 - 更に、バリアコート塗膜上にアクリルイソシアネート2液硬化型塗料によって形成された着色ベース塗膜を有する請求項1記載の金属調プラスチック。
- ラッカー塗料は、更に黒色顔料を含有するものである請求項1又は2記載の金属調プラスチック。
- 黒色顔料は、グラファイト、アセチレンブラック及び導電カーボンからなる群より選択される少なくとも1である請求項3記載の金属調プラスチック。
- 透明性プラスチック基材上にノンリーフィング蒸着アルミ顔料及び樹脂を含有するバックコート塗料組成物によってバックコート塗膜を形成する工程(1)、及び、
前記工程(1)によって形成されたバックコート塗膜上にガラス転移点温度が30〜120℃で重量平均分子量が40000〜200000であるアクリル樹脂を含有するラッカー塗料によってバリアコート塗膜を形成する工程(2)
を有することを特徴とするプラスチックの塗装方法。 - 上記工程(2)に次いで、アクリルイソシアネート2液硬化型ベース塗料によってベース塗膜を形成する工程(3)を有する請求項5記載のプラスチックの塗装方法。
- ラッカー塗料は、更に黒色顔料を含有するものである請求項5又は6記載のプラスチックの塗装方法。
- 黒色顔料は、グラファイト、アセチレンブラック及び導電カーボンからなる群より選択される少なくとも1である請求項7記載のプラスチックの塗装方法。
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---|---|---|---|---|
JP2017030322A (ja) * | 2015-08-06 | 2017-02-09 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 積層体およびその製造方法 |
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