JP2003245602A - 光輝性塗膜形成方法および塗装物 - Google Patents

光輝性塗膜形成方法および塗装物

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JP2003245602A
JP2003245602A JP2002048571A JP2002048571A JP2003245602A JP 2003245602 A JP2003245602 A JP 2003245602A JP 2002048571 A JP2002048571 A JP 2002048571A JP 2002048571 A JP2002048571 A JP 2002048571A JP 2003245602 A JP2003245602 A JP 2003245602A
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forming
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Shinichi Masuko
伸一 益子
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コレステリック液晶ポリマーからなるフレー
ク状顔料の2色性に加えて、異色相の干渉マイカ顔料に
よる立体的な光輝感を顕著に発現する塗膜を得ることが
できる光輝性塗膜形成方法およびこの方法により得られ
る塗装物を提供すること。 【解決手段】 基材に、第1の光輝性顔料を含む光輝性
ベース塗膜を形成した後、上記光輝性ベース塗膜上に第
2の光輝性顔料を含む第1クリヤー塗膜を形成し、さら
に第1クリヤー塗膜上に第2クリヤー塗膜を形成する方
法において、上記第1の光輝性顔料または上記第2の光
輝性顔料が、コレステリック液晶ポリマーからなるフレ
ーク状顔料、または上記コレステリック液晶ポリマーか
らなるフレーク状顔料のハイライト部での色相と異色相
の干渉マイカ顔料のいずれか異なる顔料である光輝性塗
膜形成方法および該方法により形成された複層塗膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光輝性塗膜形成方
法およびこの方法により得られる塗装物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車車体などの高い意匠性が必要とさ
れる分野においては、光輝性材料を含有する光輝性塗料
を用いた塗膜が必要とされており、このような光輝性材
料の1つとして、ハイライト部(塗膜を正面から見たと
き)とシェード部(塗膜を斜めから見たとき)とでの異
なる色相を発現する2色性を得るコレステリック液晶ポ
リマーからなるフレーク状顔料が知られている。このコ
レステリック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料と干
渉顔料とを併用できることが、特許第3047122号
公報に記載されている。しかしコレステリック液晶ポリ
マーからなるフレーク状顔料と干渉顔料が、同一塗膜内
に配向するため、コレステリック液晶ポリマーからなる
フレーク状顔料と干渉顔料の配向が混在してしまうた
め、2色性の発現を十分に得ることができない、また立
体的な光輝感を十分に得ることができないという課題が
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、コレ
ステリック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料の2色
性に加えて、異色相の干渉マイカ顔料による立体的な光
輝感を顕著に発現する塗膜を得ることができる光輝性塗
膜形成方法およびこの方法により得られる塗装物を提供
することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上述の課題
に鑑み鋭意研究した結果、本発明に至った。
【0005】1.基材に、第1の光輝性顔料を含む光輝
性ベース塗膜を形成した後、上記光輝性ベース塗膜上に
第2の光輝性顔料を含む第1クリヤー塗膜を形成し、さ
らに第1クリヤー塗膜上に第2クリヤー塗膜を形成する
方法において、上記第1の光輝性顔料または上記第2の
光輝性顔料が、コレステリック液晶ポリマーからなるフ
レーク状顔料、または上記コレステリック液晶ポリマー
からなるフレーク状顔料のハイライト部での色相と異色
相の干渉マイカ顔料のいずれか異なる顔料である光輝性
塗膜形成方法。
【0006】2.上記第1の光輝性顔料が上記干渉マイ
カ顔料であり、上記第2の光輝性顔料が上記コレステリ
ック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料である上記の
光輝性塗膜形成方法。
【0007】3.上記第1の光輝性顔料が上記コレステ
リック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料であり、上
記第2の光輝性顔料が上記干渉マイカ顔料である上記の
光輝性塗膜形成方法。
【0008】4.上記干渉マイカ顔料の平均粒径が、1
0μm以下である上記の光輝性塗膜形成方法。
【0009】5.上記第2の光輝性顔料の上記コレステ
リック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料におけるハ
イライトでの色相または上記干渉マイカ顔料における干
渉色のマンセル表示系における色相Hが、マンセル色相
環100に対し上記第1の光輝性顔料の上記干渉色また
は上記ハイライトでの色相を0とし、左廻り+50、右
廻り−50で表示した際に+25〜+50、または−2
5〜−50の色相範囲である上記の光輝性塗膜形成方
法。
【0010】6.上記第2の光輝性顔料の上記色相H
が、マンセル色相環100に対し前記第1の光輝性顔料
の前記干渉色または前記ハイライトでの色相を0とし、
+33〜+50、または−33〜+50の色相範囲であ
る上記の光輝性塗膜形成方法。
【0011】7.上記第1の光輝性顔料の含有量が、上
記光輝性ベース塗膜中のビヒクル100固形分質量部に
対して、5〜30質量部である上記の光輝性塗膜形成方
法。
【0012】8.上記第2の光輝性顔料の含有量が、上
記第1クリヤー塗膜中のビヒクル100固形分質量部に
対して、0.1〜5質量部である上記の光輝性塗膜形成
方法。
【0013】9.上記光輝性ベース塗膜中に、上記第1
の光輝性顔料の他に、アルミニウムフレーク顔料、金属
酸化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリ
カフレーク顔料、グラファイト顔料、金属チタンフレー
ク顔料、ステンレスフレーク顔料、板状酸化鉄顔料、金
属めっきガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフ
レーク顔料およびホログラム顔料からなる群より選ばれ
た少なくとも1種の光輝性顔料を含む上記の光輝性塗膜
形成方法。
【0014】10.上記第2クリヤー塗膜が、カルボキ
シル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含
む塗料から形成される上記の光輝性塗膜形成方法。
【0015】11.上記の光輝性塗膜形成方法により得
られた塗装物。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳述
する。
【0017】[光輝性塗膜形成方法]本発明の光輝性塗
膜形成方法は、基材に、第1の光輝性顔料を含む光輝性
ベース塗膜を形成した後、上記光輝性ベース塗膜上に第
2の光輝性顔料を含む第1クリヤー塗膜を形成し、さら
に第1クリヤー塗膜上に第2クリヤー塗膜を形成する方
法において、上記第1の光輝性顔料または上記第2の光
輝性顔料が、コレステリック液晶ポリマーからなるフレ
ーク状顔料、または上記コレステリック液晶ポリマーか
らなるフレーク状顔料のハイライト部での色相と異色相
の干渉マイカ顔料のいずれか異なる顔料を用いて光輝性
塗膜を形成する方法である。
【0018】[基材]上記基材としては、鉄、アルミニ
ウム、銅またはこれらの合金等の金属類;ガラス、セメ
ント、コンクリート等の無機材料;ポリエチレン樹脂、
ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹
脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキ
シ樹脂等の樹脂類や各種のFRP等のプラスチック材
料;木材、繊維材料(紙、布等)等の天然または合成材
料等並びにこれらの加工品が挙げられる。
【0019】[下地処理および下地塗装]本発明の光輝
性塗膜形成方法では、上記基材に直接または下地塗膜を
介して、まず第1の光輝性顔料としてコレステリック液
晶ポリマーからなるフレーク状顔料、または上記コレス
テリック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料のハイラ
イト部での色相と異色相の干渉マイカ顔料を含有する光
輝性ベース塗膜を形成するが、塗装物が自動車車体また
は自動車部品等の場合は、予め上記基材に脱脂や化成処
理による下地処理や、電着塗装または各種プライマー塗
装、中塗り塗装等による、下地塗装を施しておくのが好
ましい。
【0020】中塗り塗装を行わず、下塗り塗装の施され
た下塗り塗膜の上に光輝性ベース塗膜を直接形成する場
合には、ウェットオンウェット(W/W)、またはウェ
ットオンドライ(W/D)により形成することができ
る。
【0021】上記W/Wとは、下層の塗膜を形成した
後、風乾等により乾燥し、未硬化状態または半硬化状態
の下層の塗膜に、上層の塗膜を形成する方法であり、こ
れに対して、上記W/Dとは、下層の塗膜を焼き付けて
硬化させた下層の塗膜に、上層の塗膜を形成する方法で
ある。また各塗膜を複数回塗装することも可能である。
なお塗膜を焼き付ける場合は、80〜160℃で所定時
間焼き付けを行う。
【0022】また上記基材に対して光輝性ベース塗膜を
形成する前に、下塗り塗膜上に中塗り塗膜を形成するこ
とができる。中塗り塗膜の下層の下塗り塗膜とはW/D
により、中塗り塗膜を形成することが好ましい。
【0023】中塗り塗膜は、溶剤型塗料、水性塗料また
は粉体型塗料により形成してもよい。なお中塗り塗膜の
形成に用いる塗料のビヒクル、顔料、必要に応じて加え
る添加剤等は後述する光輝性塗料のところで例示したも
のを使用できる。
【0024】上記中塗り塗膜の乾燥膜厚は、20〜10
0μmが好ましく、この範囲を外れると塗膜外観が低下
する恐れがある。より好ましくは30〜50μmであ
る。
【0025】[光輝性ベース塗膜]次いで、上記中塗り
塗膜の上に、光輝性ベース塗膜を形成する。この光輝性
ベース塗膜は、上記中塗り塗膜の上に上記W/W、また
はW/Dにより形成するが、W/Dにより形成すること
が好ましい。光輝性ベース塗膜の乾燥膜厚は、5〜30
μmが好ましく、より好ましくは10〜20μmであ
る。5μm未満では、2色性の発現や隠蔽性が不十分と
なる恐れがあり、30μmを超えると塗膜外観不良を生
じる恐れがある。
【0026】本発明の光輝性塗膜形成方法の光輝性ベー
ス塗膜を形成するために用いる光輝性塗料は、第1の光
輝性顔料であるコレステリック液晶ポリマーからなるフ
レーク状顔料(以下、「コレステリック液晶ポリマー顔
料」ともいう)、または上記コレステリック液晶ポリマ
ー顔料のハイライト部での色相と異色相の干渉マイカ顔
料(以下、「異色相干渉マイカ顔料」ともいう)および
ビヒクルを含有する塗料である。なお上記第1の光輝性
顔料と第1クリヤー塗膜の形成に用いる第1クリヤー塗
料に含有する第2の光輝性顔料とは、異種のものを用い
る。
【0027】上記コレステリック液晶ポリマー顔料は、
三次元架橋されたコレステリック液晶性構造物質からな
り、色が視角によって変化する2色性を発現する材料で
ある。
【0028】上記コレステリック液晶ポリマー顔料の製
造は、例えば、メタクリロイロキシ基またはアクリロイ
ロキシ基を側鎖に有するポリオルガノシロキサン等の三
次元架橋性ポリマーと液晶性物質を基材に、分子をそれ
ぞれ平行な層に整えた後、螺旋構造とするために、電場
または磁場により少しずつ異なる分子配向となるように
層状に積み重ね、重合反応によって配向した分子を固定
化し薄膜層を三次元架橋させた後、基材から分離し、続
いて所望の粒子サイズに粉砕することにより得ることが
できる。
【0029】上記コレステリック液晶ポリマー顔料は、
螺旋構造を有しているため螺旋構造のピッチ幅、液晶の
屈折率によって反射するスペクトル波長の範囲が決ま
り、特定範囲のスペクトル波長の反射光が、光波長に相
当するピッチの螺旋構造に偏光した光線成分に分割さ
れ、螺旋の回転方向に従って反射成分と透過成分とな
る。視角の変化が、螺旋のピッチを変えることになり、
色が視角によって変化する2色性を発現することにな
る。
【0030】上記コレステリック液晶ポリマー顔料の長
径は、好ましくは1〜100μm、特に好ましくは10
〜60μmであり、好ましい平均厚みは、2〜15μ
m、より好ましくは3〜10μmである。
【0031】上記光輝性ベース塗膜における上記コレス
テリック液晶ポリマー顔料の好ましい含有量は、光輝性
ベース塗膜中のビヒクル100固形分質量部に対して、
5〜30質量部が好ましく、5〜20質量部がより好ま
しい。5質量部を下回ると2色性が低下し、30質量部
を超えると塗膜外観が低下する。
【0032】上記コレステリック液晶ポリマー顔料は、
HELICONEシリーズとして「HELICONE
SAPPHIRE(青色〜暗色)」、「HELICON
ESCARABEUS(緑色〜青色)」、「HELIC
ONE JADE(金色〜緑がかった青色)」または
「HELICONE MAPLE」(赤銅色〜緑色)
が、ワッカーケミー社より市販しているものを使用する
ことができる。
【0033】また上記異色相干渉マイカ顔料としては、
天然の白雲母や合成雲母の表面に二酸化チタン、酸化鉄
その他クロム、コバルト、錫、ジルコニウム等の金属酸
化物の薄膜をコーティングしたパールマイカ顔料である
ことが好ましい。このようなパールマイカ顔料として
は、粒径範囲が1〜40μm 、好ましくは、平均粒径
10μm以下の鱗片状のものを用いることができる。平
均粒径10μmを超えると立体的な光輝感の発現が不十
分の恐れがある。
【0034】上記異色相干渉マイカ顔料の色は、被覆す
る金属酸化物の種類・量(被覆厚)を調整することで、
所望の色を得ることができる。
【0035】上記光輝性ベース塗膜における上記異色相
干渉マイカ顔料の好ましい含有量は、塗膜中のビヒクル
100固形分質量部に対して、5〜30質量部である。
5質量部未満では、2色性が低下する恐れがあり、30
質量部を超えると塗膜外観が低下と立体的な光輝感が低
下する恐れがある。より好ましくは5〜20質量部であ
る。
【0036】本発明の光輝性塗膜を形成するために用い
る光輝性塗料に含まれるビヒクルは、上記異色相干渉マ
イカ顔料または上記コレステリック液晶ポリマー顔料を
分散するものであって、塗膜形成用樹脂と必要に応じて
架橋剤とから構成される。
【0037】上記ビヒクルを構成する塗膜形成用樹脂と
しては、例えば、(a)アクリル樹脂、(b)ポリエス
テル樹脂、(c)アルキド樹脂、(d)フッ素樹脂、
(e)エポキシ樹脂、(f)ポリウレタン樹脂、(g)
ポリエーテル樹脂等が挙げられ、これらは、単独または
2種以上を組み合わせて使用することができる。特に、
アクリル樹脂およびポリエステル樹脂が好ましく用いら
れる。
【0038】上記(a)アクリル樹脂としては、アクリ
ル系モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとの共重
合体が挙げられる。上記共重合に使用し得るアクリル系
モノマーとしては、アクリル酸またはメタクリル酸のメ
チル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t
−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、
ベンジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロ
ピル等のエステル化物類、アクリル酸またはメタクリル
酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトンの開環付加物
類、アクリル酸またはメタクリル酸グリシジル、アクリ
ルアミド、メタクリルアミドおよびN−メチロールアク
リルアミド、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エス
テル等が挙げられる。これらと共重合可能な上記他のエ
チレン性不飽和モノマーとしては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、イタコン酸、マレイン酸、酢酸ビニル等が
挙げられる。
【0039】上記(b)ポリエステル樹脂としては、飽
和ポリエステル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂が挙げら
れ、例えば、多塩基酸と多価アルコールを加熱縮合して
得られた縮合物が挙げられる。多塩基酸としては、飽和
多塩基酸、不飽和多塩基酸が挙げられ、飽和多塩基酸と
しては、例えば、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク
酸等が挙げられ、不飽和多塩基酸としては、例えば、マ
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、二価アルコール、三
価アルコール等が挙げられ、二価アルコールとしては、
例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール等
が挙げられ、三価アルコールとしては、例えば、グリセ
リン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0040】上記(c)アルキド樹脂としては、上記多
塩基酸と多価アルコールにさらに油脂・油脂脂肪酸(大
豆油、アマニ油、ヤシ油、ステアリン酸等)、天然樹脂
(ロジン、コハク等)等の変性剤を反応させて得られた
アルキド樹脂を用いることができる。
【0041】上記(d)フッ素樹脂としては、フッ化ビ
ニリデン樹脂、四フッ化エチレン樹脂のいずれかまたは
これらの混合体、フルオロオレフィンとヒドロキシ基含
有の重合性化合物およびその他の共重合可能なビニル系
化合物からなるモノマーを共重合させて得られる各種フ
ッ素系共重合体からなる樹脂を挙げることができる。
【0042】上記(e)エポキシ樹脂としては、ビスフ
ェノールとエピクロルヒドリンの反応によって得られる
樹脂等を挙げることができる。ビスフェノールとして
は、例えば、ビスフェノールA、Fが挙げられる。上記
ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、エピ
コート828、エピコート1001、エピコート100
4、エピコート1007、エピコート1009(いずれ
も、シェルケミカル社製)が挙げられ、またこれらを適
当な鎖延長剤を用いて鎖延長したものも用いることがで
きる。
【0043】上記(f)ポリウレタン樹脂としては、ア
クリル、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカーボネー
ト等の各種ポリオール成分とポリイソシアネート化合物
とによって得られるウレタン結合を有する樹脂を挙げる
ことができる。上記ポリイソシアネート化合物として
は、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TD
I)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−T
DI)、およびその混合物(TDI)、ジフェニルメタ
ン−4,4’−ジイソシアネート(4,4’−MD
I)、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート
(2,4’−MDI)、およびその混合物(MDI)、
ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、
3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ジ
シクロへキシルメタン・ジイソシアネート(水素化HD
I)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(HDI)、水素化キシリ
レンジイソシアネート(HXDI)等を挙げることがで
きる。
【0044】上記(g)ポリエーテル樹脂としては、エ
ーテル結合を有する重合体または共重合体であり、ポリ
オキシエチレン系ポリエーテル、ポリオキシプロピレン
系ポリエーテル、もしくはポリオキシブチレン系ポリエ
ーテル、またはビスフェノールAもしくはビスフェノー
ルFなどの芳香族ポリヒドロキシ化合物から誘導される
ポリエーテル等の1分子当たりに少なくとも2個の水酸
基を有するポリエーテル樹脂を挙げることができる。ま
た上記ポリエーテル樹脂とコハク酸、アジピン酸、セバ
シン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリ
メリット酸等の多価カルボン酸類、あるいは、これらの
酸無水物等の反応性誘導体とを反応させて得られるカル
ボキシル基含有ポリエーテル樹脂を挙げることができ
る。
【0045】また、上記塗膜形成用樹脂には、硬化性を
有するタイプとラッカータイプがあるが、通常硬化性を
有するタイプのものが使用される。硬化性を有するタイ
プの場合には、アミノ樹脂、(ブロック)ポリイソシア
ネート化合物、アミン系、ポリアミド系、多価カルボン
酸等の架橋剤と混合して用いられ、加熱または常温で硬
化反応を進行させることができる。また、硬化性を有し
ないラッカータイプの塗膜形成用樹脂と硬化性を有する
タイプとを併用することも可能である。
【0046】上記ビヒクルが架橋剤を含む場合、塗膜形
成用樹脂と架橋剤との割合としては、固形分換算で塗膜
形成用樹脂が90〜50質量%、架橋剤が10〜50質
量%であり、好ましくは塗膜形成用樹脂が85〜60質
量%であり、架橋剤が15〜40質量%である。架橋剤
が10質量%未満では(塗膜形成用樹脂が90質量%を
超えると)、塗膜中の架橋が十分でない。一方、架橋剤
が50質量%を超えると(塗膜形成用樹脂が50質量%
未満では)、塗料の貯蔵安定性が低下するとともに硬化
速度が大きくなるため、塗膜外観が悪くなる。
【0047】上記光輝性塗料では、上記コレステリック
結晶ポリマー顔料および上記異色相干渉マイカ顔料以外
に、その他の光輝性顔料および着色顔料を含有すること
ができる。その他の光輝性顔料としては、好ましくはア
ルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミナフレ
ーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、グラフ
ァイト顔料、金属チタンフレーク顔料、ステンレスフレ
ーク顔料、板状酸化鉄顔料、金属めっきガラスフレーク
顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク顔料およびホログ
ラム顔料からなる群より選ばれた少なくとも1種の光輝
性顔料が挙げられる。
【0048】また必要に応じて上記光輝性塗料に含まれ
る着色顔料として、従来から塗料用として常用されてい
るものが挙げられ、このようなものとして、有機顔料と
しては、例えば、アゾレーキ系顔料、フタロシアニン系
顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、キノフタロン
系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料、イ
ソインドリノン系顔料、金属錯体顔料等が挙げられ、ま
た、無機顔料としては、例えば、黄色酸化鉄、ベンガ
ラ、二酸化チタン、カーボンブラックが挙げられる。
【0049】上記光輝性塗料は、上記成分の他に、脂肪
族アミドの潤滑分散体であるポリアミドワックスや酸化
ポリエチレンを主体としたコロイド状分散体であるポリ
エチレンワックス、沈降防止剤、硬化触媒、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、レベリング剤、シリコーンや有機高分
子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、消泡剤、架橋
性重合体粒子(ミクロゲル)等を適宜添加して含有する
ことができる。これらの添加剤は、通常、上記ビヒクル
100質量部(固形分基準)に対して例えば、それぞれ
15質量部以下の割合で配合することにより、塗料や塗
膜の性能を改善することができる。
【0050】上記光輝性塗料は、上記構成成分を、通
常、溶剤に溶解または分散した態様で提供される。溶剤
としては、ビヒクルを溶解または分散するものであれば
よく、有機溶剤および/または水を使用し得る。有機溶
剤としては、塗料分野において通常用いられるものを挙
げることができる。例えば、トルエン、キシレン等の炭
化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、酢酸エチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソ
ルブ等のエステル類、アルコール類等を例示できる。環
境面の観点から有機溶剤の使用が規制されている場合に
は、水を用いることが好ましい。この場合、適量の親水
性有機溶剤を含有させてもよい。
【0051】[第1クリヤー塗膜]次いで、上記第1の
光輝性顔料を含有する光輝性ベース塗膜を形成した後、
上記光輝性ベース塗膜上に上記第2の光輝性顔料を含む
第1クリヤー塗膜を形成する。上記第2の光輝性顔料
は、第1の光輝性顔料とは異種のもので、上記光輝性塗
料で説明したコレステリック液晶ポリマー顔料または上
記異色相干渉マイカ顔料である。
【0052】上記異種のものの組み合わせとしては、上
記第1の光輝性顔料が異色相干渉マイカ顔料の場合に
は、上記第2の光輝性顔料がコレステリック液晶ポリマ
ー顔料であり、上記第1の光輝性顔料がコレステリック
液晶ポリマー顔料の場合には、上記第2の光輝性顔料が
異色相干渉マイカ顔料である。
【0053】この第1クリヤー塗膜は、上記光輝性ベー
ス塗膜の上に上記W/W、またはW/Dにより形成する
が、W/Wにより形成することが好ましい。上記第1ク
リヤー塗膜の乾燥膜厚は、10〜50μmが好ましい。
10μm未満では2色性および立体感のある光輝性を発
現する塗膜を得ることができない恐れがあり、50μm
を超えると塗膜外観不良を生じる恐れがある。より好ま
しくは10〜30μmである。
【0054】本発明の光輝性塗膜形成方法の第1クリヤ
ー塗膜に用いる第1クリヤー塗料は、上記第2の光輝性
顔料およびビヒクルを含有する塗料である。
【0055】上記第2の光輝性顔料は、第1の光輝性顔料
における上記コレステリック液晶ポリマー顔料における
ハイライトでの色相または上記干渉マイカ顔料における
干渉色色相が、上記光輝性ベース塗膜中の第1の光輝性
顔料と異色相のものを用いる。
【0056】具体的には、上記第2の光輝性顔料の上記
コレステリック液晶ポリマー顔料におけるハイライトで
の色相または上記干渉マイカ顔料における干渉色のマン
セル表示系における色相Hが、マンセル色相環100に
対し上記第1の光輝性顔料の上記干渉色または上記ハイ
ライトでの色相を0とし、左廻り+50、右廻り−50
で表示した際に+25〜+50、または−25〜−50
の色相範囲であることが好ましい。この範囲を外れると
上記の立体感の発現が不十分の恐れがある。より好まし
くは、上記色相Hが、+33〜+50、または−33〜
+50の色相範囲である。
【0057】上記コレステリック液晶ポリマー顔料と上
記異色相干渉マイカ顔料とを異なる塗膜層に配向させる
ことにより相互の発色が強く生じ、立体的な光輝感を顕
著に発現することが可能となる。この立体的な光輝感と
は、特にハイライト部において太陽光等の強い光を当て
ると、見る角度を変化させた場合、それに連動して上記
コレステリック液晶ポリマー顔料の粒子および色相が浮
き上がったかのような立体感が視認される現象をいう。
【0058】上記第1クリヤー塗膜における上記コレス
テリック液晶ポリマー顔料の好ましい含有量は、塗膜中
のビヒクル100固形分質量部に対して、0.1〜5質
量部である。0.1質量部未満では、2色性が低下する
恐れがあり、5質量部を超えると塗膜外観が低下と立体
的な光輝感が低下する恐れがある。より好ましくは0.
5〜5質量部である。
【0059】また上記第1クリヤー塗膜における上記干
渉マイカ顔料の好ましい含有量は、塗膜中のビヒクル1
00固形分質量部に対して、0.1〜5質量部である。
0.1質量部未満では、立体的な光輝感が低下する恐れ
があり、5質量部を超えると塗膜外観と立体的な光輝感
が低下する恐れがある。より好ましくは0.5〜5質量
部である。
【0060】また、第1クリヤー塗料のビヒクルの透明
性を損なわない範囲で添加できる顔料、必要に応じて加
える添加剤および溶剤等は上記光輝性塗料のところで例
示したものを配合することが可能である。
【0061】上記第1クリヤー塗料は、有機溶剤型、水
性または粉体型いずれの形態であってもよい。上記第1
クリヤー塗料は、有機溶剤型、水性または粉体型いずれ
の形態であってもよい。有機溶剤型および水性塗料とし
ては、一液型であってもよいし、二液型ウレタン樹脂塗
料等のような二液型であってもよい。
【0062】[第2クリヤー塗膜]次いで、第1クリヤ
ー塗膜を形成した後、上記第1クリヤー塗膜上に第2ク
リヤー塗膜を形成する。この第2クリヤー塗膜は、上記
第1クリヤー塗膜の上に上記W/W、またはW/Dによ
り形成するが、W/Dにより形成することが好ましい。
上記第2クリヤー塗膜の乾燥膜厚は、20〜50μmが
好ましく、20μm未満では、塗膜外観低下の恐れがあ
り、50μmを超えるも塗膜外観不良を生じる恐れがあ
る。より好ましくは25〜45μmである。
【0063】本発明の光輝性塗膜形成方法の第2クリヤ
ー塗膜に用いる第2クリヤー塗料は、ビヒクルを含んで
いる。このビヒクルとしては、上記光輝性塗料のところ
で説明したビヒクルを用いることができる。また特公平
8−19315号公報に記載されたカルボキシル基含有
ポリマーとエポキシ基含有ポリマーとを組み合わせたも
のが、耐酸性雨対策およびウェットオンウェット法で塗
装した際に、下層塗膜の干渉性顔料の配向を乱さないと
いう観点から好ましく用いられる。
【0064】また、第2クリヤー塗料のビヒクル、透明
性を損なわない範囲で添加できる顔料、必要に応じて加
える添加剤および溶剤等は上記光輝性塗料のところで例
示したものを配合することが可能である。
【0065】また上記第2クリヤー塗料は、有機溶剤
型、水性または粉体型いずれの形態であってもよい。有
機溶剤型および水性塗料としては、一液型であってもよ
いし、二液型ウレタン樹脂塗料等のような二液型であっ
てもよい。
【0066】上記各塗膜を形成するために用いる塗装方
法は特に限定されないが、用いる塗料が液体の場合には
スプレー法、ロールコーター法等が、粉体の場合には静
電塗装が好ましい。
【0067】[塗装物]本発明の塗装物は、先の光輝性
塗膜形成方法によって得られる。この塗装物では、基材
上に形成されたものであって、塗装物を構成する塗膜層
が、第1の光輝性顔料を含有する光輝性ベース塗膜、上
記第2の光輝性顔料を含む第1クリヤー塗膜、さらに第
2クリヤー塗膜が順次形成されている。ここで、各塗膜
の複合効果として、これらからなる複層塗膜が、コレス
テリック液晶ポリマー顔料の2色性に加えて、ハイライ
ト部においてコレステリック液晶ポリマー顔料のハイラ
イトでの色相と、異色相の干渉マイカ顔料による立体的
な光輝感を顕著に発現する。
【0068】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例を挙げて
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に
のみ限定されるものではない。なお、配合量は特に断り
のないかぎり質量部を表す。また原材料、塗料、機器の
名称は、特に断らない限り商品名を表す。
【0069】[実施例1〜20、比較例1〜4] [基材の調製]ダル鋼板(長さ300mm、幅100m
mおよび厚さ0.8mm)を燐酸亜鉛処理剤(「サーフ
ダインSD2000」、日本ペイント社製)を使用して
化成処理した後、カチオン電着塗料(「パワートップU
−50」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が25μmと
なるように電着塗装した。次いで、160℃で30分間
焼き付け、次いで、160℃で30分間焼き付け電着塗
膜を得た。さらに上記電着塗膜上に、中塗り塗料(「オ
ルガS−90シーラー」、日本ペイント社製)を乾燥膜
厚が40μmとなるようにエアースプレー塗装し、14
0℃で30分間焼き付け、中塗り塗膜を形成し、基材を
得た。
【0070】[光輝性塗料の調製]アクリル樹脂(スチ
レン/メチルメタクリレート/エチルメタクリレート/
ヒドロキシエチルメタクリレート/メタクリル酸の共重
合体、数平均分子量約20,000、水酸基価45、酸
価15、固形分50質量%)と、メラミン樹脂(商品
名:「ユーバン20SE」、三井化学社製、固形分60
質量%)とを80:20の固形分質量比で配合して得た
ビヒクルに対し、表1に示した異色相の干渉マイカ顔料
またはコレステリック液晶ポリマー顔料、および必要に
より、その他の顔料を表1に示す割合で配合した。次い
で、有機溶剤(トルエン/キシレン/酢酸エチル/酢酸
ブチルの質量比=70/15/10/5)とともに攪拌
機により塗装適正粘度になるように攪拌混合し、光輝性
塗料を調製した。
【0071】[第1クリヤー塗料の調製]アクリル樹脂
(スチレン/メチルメタクリレート/エチルメタクリレ
ート/ヒドロキシエチルメタクリレート/メタクリル酸
の共重合体、数平均分子量約20,000、水酸基価4
5、酸価15、固形分50質量%)と、メラミン樹脂
(商品名:「ユーバン20SE」、三井化学社製、固形
分60質量%)とを80:20の固形分質量比で配合し
て得たビヒクルに対し、表1に示した上記異色相干渉マ
イカ顔料またはコレステリック液晶ポリマー顔料および
必要により、その他の顔料を表1に示す割合で配合し
た。次いで、有機溶剤(トルエン/キシレン/酢酸エチ
ル/酢酸ブチルの質量比=70/15/10/5)とと
もに攪拌機により塗装適正粘度になるように攪拌混合
し、第1クリヤー塗料を調製した。
【0072】[塗膜形成方法]上記基材に、乾燥膜厚が
30μmとなるように表1に示す光輝性塗料をエアース
プレー塗装し、140℃で30分間焼き付けて光輝性ベ
ース塗膜を形成した。塗装は静電塗装機(「Auto
REA」、ABBインダストリー社製)を用い、霧化圧
275000Pa(2.8kg/cm)で行った。その
後、表1に示す第1クリヤー塗料を乾燥膜厚が15μm
となるようにエアースプレー塗装し、塗装後3分間セッ
ティングし、下記に示した第2クリヤー塗料を乾燥膜厚
が35μmになるように塗装し、室温で10分間セッテ
ィングし、140℃の温度で30分間焼き付けた。得ら
れた塗膜の2色性および立体感を下記評価方法で評価し
た。結果を表1に示した。
【0073】[第2クリヤー塗料]第2クリヤー塗料
は、以下の塗料を使用した。 1…アクリル樹脂系溶剤型クリヤー塗料(商品名:「ス
ーパーラックO−130クリヤー」、日本ペイント社
製)、 2…カルボキシル基含有ポリマーとエポキシ基含有ポリ
マーのブレンドからなる溶剤型クリヤー塗料(商品名:
「マックフローO−520クリヤー」、日本ペイント社
製)の2種類である。
【0074】[評価方法]2色性:試験板をほぼ真正面
(ハイライト部)から見た場合と斜め(シェード部)か
ら見た場合の色相を目視で評価した。 3…ハイライト部とシェード部とで、視認される色相が
顕著に異なる。 2…ハイライト部とシェード部とで、視認される色相が
異なる。 1…ハイライト部とシェード部とで、視認される色相に
変化がない。
【0075】立体感…塗膜形成後の光輝性ベース塗膜中
のコレステリック液晶ポリマー顔料および第1クリヤー
塗膜中の異色相干渉マイカ顔料のうち、コレステリック
液晶ポリマー顔料の粒子および色相が浮き上がったかの
ような立体感として視認される現象を目視で評価した。 3…立体感が顕著にある 2…立体感がある 1…立体感がない
【0076】
【表1】
【0077】表1の結果から明らかのように、本実施例
は、本発明の光輝性塗膜形成方法により得たもので、上
記コレステリック液晶ポリマー顔料の2色性に加えて、
上記異色相干渉マイカ顔料による立体的な光輝感を顕著
に発現する塗装物が得られた。
【0078】一方、比較例では、上記実施例で得られた
ような塗装物は得られなかった。
【0079】
【発明の効果】本発明の光輝性塗膜形成方法は、基材
に、第1の光輝性顔料を含む光輝性ベース塗膜を形成し
た後、上記光輝性ベース塗膜上に第2の光輝性顔料を含
む第1クリヤー塗膜を形成し、さらに第1クリヤー塗膜
上に第2クリヤー塗膜を形成する方法において、上記第
1の光輝性顔料または上記第2の光輝性顔料が、コレス
テリック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料、または
上記コレステリック液晶ポリマーからなるフレーク状顔
料のハイライト部での色相と異色相の干渉マイカ顔料の
いずれか異なる顔料を用いて光輝性塗膜を形成するた
め、この方法により形成された塗装物は、上記コレステ
リック液晶ポリマー顔料の2色性に加えて、上記異色相
干渉マイカ顔料による立体的な光輝感を顕著に発現する
ことが可能である。
【0080】本発明の塗装物は、上記光輝感を呈するた
め、自動車、二輪車等の乗物外板、これらの部品、各種
容器外面、コイルコーティング、家具、家電業界、携帯
電話等の通信業界等の光輝性が要求される分野において
好ましく使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 201/00 C09D 201/00 Fターム(参考) 4D075 AE03 AE09 AE17 CB03 CB06 CB13 DA06 DA23 DB01 DB02 DB06 DB07 DB11 DB12 DB13 DB18 DB20 DB21 DB31 DB36 DB38 DB40 DB43 DB47 DB50 DB53 DB61 DC11 DC12 DC13 DC18 DC38 DC41 EA02 EA06 EA07 EA19 EA21 EA23 EA27 EA43 EB16 EB22 EB33 EB35 EB36 EB37 EB38 EB56 EC02 EC03 EC04 EC07 EC23 EC53 EC54 EC60 4J038 CD091 CG141 CR062 DB061 DD001 DD121 DD231 DF021 DG001 DL112 EA011 GA06 GA07 HA036 HA066 HA166 HA216 HA446 HA486 HA546 KA08 KA14 KA15 KA20 NA01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材に、第1の光輝性顔料を含む光輝性
    ベース塗膜を形成した後、前記光輝性ベース塗膜上に第
    2の光輝性顔料を含む第1クリヤー塗膜を形成し、さら
    に第1クリヤー塗膜上に第2クリヤー塗膜を形成する方
    法において、前記第1の光輝性顔料または前記第2の光
    輝性顔料が、コレステリック液晶ポリマーからなるフレ
    ーク状顔料、または前記コレステリック液晶ポリマーか
    らなるフレーク状顔料のハイライト部での色相と異色相
    の干渉マイカ顔料のいずれか異なる顔料である光輝性塗
    膜形成方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の光輝性顔料が前記干渉マイカ
    顔料であり、前記第2の光輝性顔料が前記コレステリッ
    ク液晶ポリマーからなるフレーク状顔料である請求項1
    記載の光輝性塗膜形成方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の光輝性顔料が前記コレステリ
    ック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料であり、前記
    第2の光輝性顔料が前記干渉マイカ顔料である請求項1
    記載の光輝性塗膜形成方法。
  4. 【請求項4】 前記干渉マイカ顔料の平均粒径が、10
    μm以下である請求項1から3いずれか1項記載の光輝
    性塗膜形成方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の光輝性顔料の前記コレステリ
    ック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料におけるハイ
    ライトでの色相または前記干渉マイカ顔料における干渉
    色のマンセル表示系における色相Hが、マンセル色相環
    100に対し前記第1の光輝性顔料の前記干渉色または
    前記ハイライトでの色相を0とし、左廻り+50、右廻
    り−50で表示した際に+25〜+50、または−25
    〜−50の色相範囲である請求項1から4いずれか1項
    記載の光輝性塗膜形成方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の光輝性顔料の前記色相Hが、
    マンセル色相環100に対し前記第1の光輝性顔料の前
    記干渉色または前記ハイライトでの色相を0とし、+3
    3〜+50、または−33〜+50の色相範囲である請
    求項1から5いずれか1項記載の光輝性塗膜形成方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の光輝性顔料の含有量が、前記
    光輝性ベース塗膜中のビヒクル100固形分質量部に対
    して、5〜30質量部である請求項1から6いずれか1
    項記載の光輝性塗膜形成方法。
  8. 【請求項8】 前記第2の光輝性顔料の含有量が、前記
    第1クリヤー塗膜中のビヒクル100固形分質量部に対
    して、0.1〜5質量部である請求項1から7いずれか
    1項記載の光輝性塗膜形成方法。
  9. 【請求項9】 前記光輝性ベース塗膜中に、前記第1の
    光輝性顔料の他に、アルミニウムフレーク顔料、金属酸
    化物被覆アルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカ
    フレーク顔料、グラファイト顔料、金属チタンフレーク
    顔料、ステンレスフレーク顔料、板状酸化鉄顔料、金属
    めっきガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフレ
    ーク顔料およびホログラム顔料からなる群より選ばれた
    少なくとも1種の光輝性顔料を含む請求項1から8いず
    れか1項記載の光輝性塗膜形成方法。
  10. 【請求項10】 前記第2クリヤー塗膜が、カルボキシ
    ル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含む
    塗料から形成される請求項1から9いずれか1項記載の
    光輝性塗膜形成方法。
  11. 【請求項11】 請求項1から10いずれか1項記載の
    光輝性塗膜形成方法により得られた塗装物。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005177642A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Kansai Paint Co Ltd 複層塗膜形成方法及び塗装物品
JP2008260872A (ja) * 2007-04-13 2008-10-30 Pialex Technologies Corp クリヤー塗料および皮膜検査方法
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