JP6648384B2 - 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム - Google Patents

車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムに関する。
近年、車両の運転を自動的に制御すること(以下、自動運転と称する)について研究が進められている。一方で、先行車が障害物を回避した際に、先行車と同じ走行ルートで障害物回避を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−13678号公報
しかしながら、従来の技術では、速やかに障害物を回避することができない場合があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、障害物を速やかに回避することができる車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
(1):自車両の周辺の状況を認識する認識部と、前記自車両の速度および操舵を制御して前記自車両を走行させる運転制御部と、前記認識部により前記自車両が存在する自車線において前記自車両の前方に存在する前走車両が前記周辺の状況として認識された場合、前記前走車両が、前記自車線内において、前記自車線の中央側から前記自車線を区画する2つの区画線のうち一方の区画線に近づいたか否かを判定する判定部と、を備え、前記運転制御部が、前記認識部により前記自車線が最も道路外側に近い所定車線であることが前記周辺の状況として認識された場合に、前記判定部により、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定された場合、前記自車両の速度および操舵を制御して、前記自車線内において、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させ、前記判定部が、前記自車線の中央と前記前走車両との距離が、第1閾値を超え、且つ前記第1閾値よりも大きい第2閾値以下である場合、前記前走車両が前記自車線の中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいたと判定し、前記距離が、前記第1閾値および前記第2閾値を超える場合、前記前走車両が前記区画線を超えたと判定し、前記距離が前記第1閾値を超えた回数、または前記距離が前記第1閾値を超えた総時間に基づいて、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づく以前に、前記前走車両の挙動が安定していたか否かを判定し、前記運転制御部が、前記判定部により、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定され、且つ前記前走車両が一方の区画線に近づく以前に前記前走車両の挙動が安定していたと判定された場合に、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる車両制御装置。
):(1)に記載の車両制御装置において、前記判定部が、更に、前記前走車両の過去の車幅方向の位置の変動に基づいて、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づく以前に、前記前走車両の挙動が安定していたか否かを判定し、前記運転制御部が、前記判定部により、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定され、且つ前記前走車両が一方の区画線に近づく以前に前記前走車両の挙動が安定していなかったと判定された場合に、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させないものである。
):(1)または(2)に記載の車両制御装置において、前記認識部が、更に、前記自車線に隣接して存在する二輪車専用車線を認識し、前記運転制御部が、前記認識部により前記二輪車専用車線が認識された場合に、前記判定部により前記前走車両が前記自車線の中央側から前記二輪車専用車線側でない方の区画線に近づいたと判定された場合、前記自車線内において、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させるものである。
):(1)から()のうちいずれか1つに記載の車両制御装置において、前記認識部が、更に、前記前走車両の種類を認識し、前記運転制御部が、前記認識部により認識された前記前走車両が繰り返し車線片側に停止する車両である場合、前記判定部により前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定された場合であっても、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させないものである。
):(1)から()のうちいずれか1つに記載の車両制御装置において、前記判定部が、更に、前記前走車両が前記区画線を越えて前記自車線に隣接する隣接車線に車線変更するか、または車線変更したか否かを判定し、前記運転制御部が、前記判定部により、前記前走車両が前記隣接車線に車線変更すると判定された場合、または前記前走車両が前記隣接車線に車線変更したと判定された場合に、前記認識部により前記自車線の前方で障害物が認識された場合、前記自車線から前記隣接車線に車線変更させるものである。
):(1)から()のうちいずれか1つに記載の車両制御装置において、前記運転制御部が、前記判定部により前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定されない場合、前記認識部により認識された前記周辺の状況に基づいて、前記自車両に前記自車線を走行させることを維持させ、前記判定部により前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定された場合、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる、または、前記自車両を前記区画線に近づいた前記前走車両に追従させるものである。
):自車両の周辺の物体を認識する認識部と、前記認識部により前記物体として認識された車両であって、前記自車両が存在する自車線において前記自車両の前方に存在する前走車両が、前記自車線内において、前記自車線の中央側から前記自車線を区画する2つの区画線のうち一方の区画線に近づいたか否かを判定する判定部と、前記判定部により、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定された時点から、前記自車両の速度および操舵を制御し始めて、前記自車線内において、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる運転制御部と、を備え、前記判定部が、前記自車線の中央と前記前走車両との距離が、第1閾値を超え、且つ前記第1閾値よりも大きい第2閾値以下である場合、前記前走車両が前記自車線の中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいたと判定し、前記距離が、前記第1閾値および前記第2閾値を超える場合、前記前走車両が前記区画線を超えたと判定し、前記距離が前記第1閾値を超えた回数、または前記距離が前記第1閾値を超えた総時間に基づいて、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づく以前に、前記前走車両の挙動が安定していたか否かを判定し、前記運転制御部が、前記判定部により、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定され、且つ前記前走車両が一方の区画線に近づく以前に前記前走車両の挙動が安定していたと判定された場合に、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる車両制御装置。
):車載コンピュータが、自車両の周辺の状況を認識し、前記自車両の速度および操舵を制御して前記自車両を走行させ、前記自車両が存在する自車線において前記自車両の前方に存在する前走車両を前記周辺の状況として認識した場合、前記前走車両が、前記自車線内において、前記自車線の中央側から前記自車線を区画する2つの区画線のうち一方の区画線に近づいたか否かを判定し、前記自車線が最も道路外側に近い所定車線であることを前記周辺の状況として認識した場合に、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定した場合、前記自車両の速度および操舵を制御して、前記自車線内において、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させ、前記自車線の中央と前記前走車両との距離が、第1閾値を超え、且つ前記第1閾値よりも大きい第2閾値以下である場合、前記前走車両が前記自車線の中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいたと判定し、前記距離が、前記第1閾値および前記第2閾値を超える場合、前記前走車両が前記区画線を超えたと判定し、前記距離が前記第1閾値を超えた回数、または前記距離が前記第1閾値を超えた総時間に基づいて、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づく以前に、前記前走車両の挙動が安定していたか否かを判定し、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定し、且つ前記前走車両が一方の区画線に近づく以前に前記前走車両の挙動が安定していたと判定した場合に、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる車両制御方法。
):車載コンピュータに、自車両の周辺の状況を認識する処理と、前記自車両の速度および操舵を制御して前記自車両を走行させる処理と、前記自車両が存在する自車線において前記自車両の前方に存在する前走車両を前記周辺の状況として認識した場合、前記前走車両が、前記自車線内において、前記自車線の中央側から前記自車線を区画する2つの区画線のうち一方の区画線に近づいたか否かを判定する処理と、前記自車線が最も道路外側に近い所定車線であることを前記周辺の状況として認識した場合に、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定した場合、前記自車両の速度および操舵を制御して、前記自車線内において、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる処理と、前記自車線の中央と前記前走車両との距離が、第1閾値を超え、且つ前記第1閾値よりも大きい第2閾値以下である場合、前記前走車両が前記自車線の中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいたと判定する処理と、前記距離が、前記第1閾値および前記第2閾値を超える場合、前記前走車両が前記区画線を超えたと判定する処理と、前記距離が前記第1閾値を超えた回数、または前記距離が前記第1閾値を超えた総時間に基づいて、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づく以前に、前記前走車両の挙動が安定していたか否かを判定する処理と、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定し、且つ前記前走車両が一方の区画線に近づく以前に前記前走車両の挙動が安定していたと判定した場合に、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる処理とを実行させるためのプログラム。
(1)〜()によれば、障害物を速やかに回避することができる。
第1実施形態に係る車両制御装置を利用した車両システム1の構成図である。 第1制御部120および第2制御部160の機能構成図である。 第1実施形態の自動運転制御装置100による一連の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 カメラ10により生成された画像の一例を示す図である。 カメラ10により生成された画像の他の例を示す図である。 カメラ10により生成された画像の他の例を示す図である。 時間経過に応じた距離ΔDの推移の一例を示す図である。 時間経過に応じた距離ΔDの推移の他の例を示す図である。 前走車両が車線の片側に移動した場合に、自車両Mも車線の片側に移動させる場面の一例を示す図である。 自車両Mを自車線から隣接車線へと車線変更させる場面の一例を示す図である。 二輪車専用車線を含む道路を自車両Mが走行する場面の一例を示す図である。 前走車両であるバスに自車両Mを追従させている場面の一例を示す図である。 実施形態の自動運転制御装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムの実施形態について説明する。なお、以下では、左側通行の法規が適用される場合について説明するが、右側通行の法規が適用される場合、左右を逆に読み替えればよい。
<第1実施形態>
[全体構成]
図1は、第1実施形態に係る車両制御装置を利用した車両システム1の構成図である。車両システム1が搭載される車両(以下、自車両Mと称する)は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせを含む。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
車両システム1は、例えば、カメラ10と、レーダ装置12と、ファインダ14と、物体認識装置16と、通信装置20と、HMI(Human Machine Interface)30と、車両センサ40と、ナビゲーション装置50と、MPU(Map Positioning Unit)60と、運転操作子80と、自動運転制御装置100と、走行駆動力出力装置200と、ブレーキ装置210と、ステアリング装置220とを備える。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
カメラ10は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ10は、自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。前方を撮像する場合、カメラ10は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。カメラ10は、例えば、周期的に繰り返し自車両Mの周辺を撮像する。カメラ10は、ステレオカメラであってもよい。
レーダ装置12は、自車両Mの周辺にミリ波などの電波を放射すると共に、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。レーダ装置12は、自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。レーダ装置12は、FM−CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体の位置および速度を検出してもよい。
ファインダ14は、LIDAR(Light Detection and Ranging)である。ファインダ14は、自車両Mの周辺に光を照射し、散乱光を測定する。ファインダ14は、発光から受光までの時間に基づいて、対象までの距離を検出する。照射される光は、例えば、パルス状のレーザー光である。ファインダ14は、自車両Mの任意の箇所に取り付けられる。
物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14のうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度などを認識する。物体認識装置16は、認識結果を自動運転制御装置100に出力する。物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14の検出結果をそのまま自動運転制御装置100に出力してよい。車両システム1から物体認識装置16が省略されてもよい。
通信装置20は、例えば、セルラー網やWi−Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などを利用して、自車両Mの周辺に存在する他車両と通信し、或いは無線基地局を介して各種サーバ装置と通信する。
HMI30は、自車両Mの乗員に対して各種情報を提示すると共に、乗員による入力操作を受け付ける。HMI30は、各種表示装置、スピーカ、ブザー、タッチパネル、スイッチ、キーなどを含む。
車両センサ40は、自車両Mの速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、自車両Mの向きを検出する方位センサ等を含む。
ナビゲーション装置50は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機51と、ナビHMI52と、経路決定部53とを備える。ナビゲーション装置50は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置に第1地図情報54を保持している。
GNSS受信機51は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、自車両Mの位置を特定する。自車両Mの位置は、車両センサ40の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。
ナビHMI52は、表示装置、スピーカ、タッチパネル、キーなどを含む。ナビHMI52は、前述したHMI30と一部または全部が共通化されてもよい。
経路決定部53は、例えば、GNSS受信機51により特定された自車両Mの位置(或いは入力された任意の位置)から、ナビHMI52を用いて乗員により入力された目的地までの経路(以下、地図上経路)を、第1地図情報54を参照して決定する。第1地図情報54は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状が表現された情報である。第1地図情報54は、道路の曲率やPOI(Point Of Interest)情報などを含んでもよい。地図上経路は、MPU60に出力される。
ナビゲーション装置50は、地図上経路に基づいて、ナビHMI52を用いた経路案内を行ってもよい。ナビゲーション装置50は、例えば、乗員の保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。ナビゲーション装置50は、通信装置20を介してナビゲーションサーバに現在位置と目的地を送信し、ナビゲーションサーバから地図上経路と同等の経路を取得してもよい。
MPU60は、例えば、推奨車線決定部61を含み、HDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に第2地図情報62を保持している。推奨車線決定部61は、ナビゲーション装置50から提供された地図上経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、第2地図情報62を参照してブロックごとに推奨車線を決定する。推奨車線決定部61は、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。推奨車線決定部61は、地図上経路に分岐箇所が存在する場合、自車両Mが、分岐先に進行するための合理的な経路を走行できるように、推奨車線を決定する。
第2地図情報62は、第1地図情報54よりも高精度な地図情報である。第2地図情報62は、例えば、車線の中央の情報あるいは車線の境界の情報、車線の種別の情報等を含んでいる。また、第2地図情報62には、道路情報、交通規制情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、電話番号情報などが含まれてよい。第2地図情報62は、通信装置20が他装置と通信することにより、随時、アップデートされてよい。
運転操作子80は、例えば、アクセルペダル、ブレーキペダル、シフトレバー、ステアリングホイール、異形ステア、ジョイスティックその他の操作子を含む。運転操作子80には、操作量あるいは操作の有無を検出するセンサが取り付けられており、その検出結果は、自動運転制御装置100、もしくは、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220のうち一部または全部に出力される。
自動運転制御装置100は、例えば、第1制御部120と、第2制御部160と、記憶部180とを備える。第1制御部120および第2制御部160は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め自動運転制御装置100の記憶部180に格納されていてもよいし、DVDやCD−ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶部180にインストールされてもよい。
記憶部180は、例えば、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはRAM(Random Access Memory)などにより実現される。記憶部180は、例えば、プロセッサによって読み出されて実行されるプログラムを格納する。
図2は、第1制御部120および第2制御部160の機能構成図である。第1制御部120は、例えば、認識部130と、行動計画生成部140とを備える。第1制御部120は、例えば、AI(Artificial Intelligence;人工知能)による機能と、予め与えられたモデルによる機能とを並行して実現する。例えば、「交差点を認識する」機能は、ディープラーニング等による交差点の認識と、予め与えられた条件(パターンマッチング可能な信号、道路標示などがある)に基づく認識とが並行して実行され、双方に対してスコア付けして総合的に評価することで実現されてよい。これによって、自動運転の信頼性が担保される。
認識部130は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14から物体認識装置16を介して入力された情報に基づいて、自車両Mの周辺にある物体の位置、および速度、加速度等の状態を認識する。物体の位置は、例えば、自車両Mの代表点(重心や駆動軸中心など)を原点とした絶対座標上の位置として認識され、制御に使用される。物体の位置は、その物体の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、表現された領域で表されてもよい。物体の「状態」とは、物体の加速度やジャーク、あるいは「行動状態」(例えば車線変更をしている、またはしようとしているか否か)を含んでもよい。
また、認識部130は、例えば、自車両Mが走行している車線(以下、自車線と称する)や、自車線に隣接した隣接車線などを認識する。例えば、認識部130は、第2地図情報62から得られる道路区画線のパターン(例えば実線と破線の配列)と、カメラ10によって撮像された画像から認識される自車両Mの周辺の道路区画線のパターンとを比較することで、自車線や隣接車線を認識する。なお、認識部130は、道路区画線に限らず、道路区画線や路肩、縁石、中央分離帯、ガードレールなどを含む走路境界(道路境界)を認識することで、自車線や隣接車線を認識してもよい。この認識において、ナビゲーション装置50から取得される自車両Mの位置やINSによる処理結果が加味されてもよい。また、認識部130は、一時停止線、障害物、赤信号、料金所、その他の道路事象を認識する。
認識部130は、自車線を認識する際に、自車線に対する自車両Mの相対位置や姿勢を認識する。認識部130は、例えば、自車両Mの基準点の車線中央からの乖離、および自車両Mの進行方向の車線中央を連ねた線に対してなす角度を、自車線に対する自車両Mの相対位置および姿勢として認識してもよい。これに代えて、認識部130は、自車線のいずれかの側端部(道路区画線または道路境界)に対する自車両Mの基準点の位置などを、自車線に対する自車両Mの相対位置として認識してもよい。
また、認識部130は、認識した車線がどういった種類の車線であるのかを認識してもよい。例えば、認識部130は、自車線を含む道路に複数の車線が存在し、その複数の車線の中で最も道路外側に近い車線を自車線として認識した場合、自車線が第1走行車線であると認識する。第1走行車線とは、複数の車線が存在する場合に、原則的に、その車線を走行するように決められた車線である。例えば、左側通行の法規が適用される場合、最も左側の車線が第1走行車線となり、右側通行の法規が適用される場合、最も右側の車線が第1走行車線となる。第1走行車線は、「所定車線」の一例である。
また、認識部130は、第2地図情報62が示す高精度地図と、ナビゲーション装置50により特定された自車両Mの位置とに基づいて、自車線が第1走行車線であることを認識してもよい。
行動計画生成部140は、例えば、イベント決定部142と、目標軌道生成部144と、判定部146とを備える。イベント決定部142は、推奨車線が決定された経路において自動運転のイベントを決定する。イベントは、自車両Mの走行態様を規定した情報である。
イベントには、例えば、自車両Mを一定の速度で同じ車線を走行させる定速走行イベント、自車両Mの前方の所定距離以内(例えば100[m]以内)に存在し、自車両Mに最も近い他車両(以下、前走車両と称する)に自車両Mを追従させる追従走行イベント、自車両Mを自車線から隣接車線へと車線変更させる車線変更イベント、道路の分岐地点で自車両Mを目的側の車線に分岐させる分岐イベント、合流地点で自車両Mを本線に合流させる合流イベント、自動運転を終了して手動運転に切り替えるためのテイクオーバーイベントなどが含まれる。「追従」とは、例えば、自車両Mと前走車両との相対距離(車間距離)を一定に維持させる走行態様であってもよいし、自車両Mと前走車両との相対距離を一定に維持させることに加えて、自車両Mを自車線の中央で走行させる走行態様であってもよい。また、イベントには、例えば、自車両Mを一旦隣接車線に車線変更させて前走車両を隣接車線において追い越してから再び元の車線へと車線変更させる追い越しイベント、自車両Mの前方に存在する障害物OBを回避するために自車両Mに制動および操舵の少なくとも一方を行わせる回避イベントなどが含まれてよい。
また、イベント決定部142は、自車両Mの走行時に認識部130により認識された周辺の状況に応じて、現在の区間或いは次の区間に対して既に決定したイベントを他のイベントに変更したり、現在の区間或いは次の区間に対して新たなイベントを決定したりしてよい。
目標軌道生成部144は、原則的には推奨車線決定部61により決定された推奨車線を自車両Mが走行し、更に、自車両Mが推奨車線を走行する際に周辺の状況に対応するため、イベントにより規定された走行態様で自車両Mを自動的に(運転者の操作に依らずに)走行させる将来の目標軌道を生成する。目標軌道には、例えば、将来の自車両Mの位置を定めた位置要素と、将来の自車両Mの速度等を定めた速度要素とが含まれる。
例えば、目標軌道生成部144は、自車両Mが順に到達すべき複数の地点(軌道点)を、目標軌道の位置要素として決定する。軌道点は、所定の走行距離(例えば数[m]程度)ごとの自車両Mの到達すべき地点である。所定の走行距離は、例えば、経路に沿って進んだときの道なり距離によって計算されてよい。
また、目標軌道生成部144は、所定のサンプリング時間(例えば0コンマ数[sec]程度)ごとの目標速度および目標加速度を、目標軌道の速度要素として決定する。また、軌道点は、所定のサンプリング時間ごとの、そのサンプリング時刻における自車両Mの到達すべき位置であってもよい。この場合、目標速度や目標加速度は、サンプリング時間および軌道点の間隔によって決定される。目標軌道生成部144は、生成した目標軌道を示す情報を、第2制御部160に出力する。
判定部146は、認識部130の認識結果に基づいて、自車両Mの前方に存在する前走車両、すなわち自車両Mと同じ車線に存在する前走車両が、自車線内において、車線中央から自車線を区画する2つの区画線のうち一方の区画線に近づいたか否かを判定する。
イベント決定部142は、前走車両が、自車線内において車線中央から一方の区画線に近づいたと判定部146により判定された場合、前走車両が一方の区画線に近づいたことで相対的に遠ざかった他方の区画線側に障害物OBが存在するものと想定して、現在自車両Mが走行する区間に対して計画されたイベントを回避イベントに変更する。
これを受けて、目標軌道生成部144は、回避イベントに応じた目標軌道を生成する。例えば、目標軌道生成部144は、自車両Mが自車線から逸脱しない範囲で、前走車両が近づいた区画線側に自車両Mを移動させる目標軌道を生成する。
また、イベント決定部142は、前走車両が、自車線内において車線中央から一方の区画線に近づいたと判定部146により判定されない場合、現在自車両Mが走行する区間に対して計画されたイベントを回避イベントに変更せずに、現在のイベントを保持する。この場合、目標軌道生成部144は、現在のイベントに応じた目標軌道を生成する。
第2制御部160は、目標軌道生成部144によって生成された目標軌道を、予定の時刻通りに自車両Mが通過するように、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御する。
第2制御部160は、例えば、取得部162と、速度制御部164と、操舵制御部166とを備える。イベント決定部142と、目標軌道生成部144と、第2制御部160とを合わせたものは、「運転制御部」の一例である。
取得部162は、目標軌道生成部144により生成された目標軌道(軌道点)の情報を取得し、記憶部180のメモリに記憶させる。
速度制御部164は、メモリに記憶された目標軌道に含まれる速度要素(例えば目標速度や目標加速度等)に基づいて、走行駆動力出力装置200およびブレーキ装置210の一方または双方を制御する。
操舵制御部166は、メモリに記憶された目標軌道に含まれる位置要素(例えば目標軌道の曲り具合を表す曲率等)に応じて、ステアリング装置220を制御する。
速度制御部164および操舵制御部166の処理は、例えば、フィードフォワード制御とフィードバック制御との組み合わせにより実現される。一例として、操舵制御部166は、自車両Mの前方の道路の曲率に応じたフィードフォワード制御と、目標軌道からの乖離に基づくフィードバック制御とを組み合わせて実行する。
走行駆動力出力装置200は、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、内燃機関、電動機、および変速機などの組み合わせと、これらを制御するパワーECU(Electronic Control Unit)とを備える。パワーECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、上記の構成を制御する。
ブレーキ装置210は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、ブレーキECUとを備える。ブレーキECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。ブレーキ装置210は、運転操作子80に含まれるブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。なお、ブレーキ装置210は、上記説明した構成に限らず、第2制御部160から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。
ステアリング装置220は、例えば、ステアリングECUと、電動モータとを備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、電動モータを駆動し、転舵輪の向きを変更させる。
[処理フロー]
以下、第1実施形態の自動運転制御装置100による一連の処理の流れを、フローチャートを用いて説明する。図3は、第1実施形態の自動運転制御装置100による一連の処理の流れの一例を示すフローチャートである。例えば、本フローチャートの処理は、認識部130により前走車両が認識され、自車線が第1走行車線であることが認識されており、更に、前走車両との車間距離を一定に維持する追従走行が行われているときに開始されてよい。なお、走行態様については追従走行に限られず、他の態様であってもよい。
まず、判定部146は、自車両Mが走行する道路が複数の車線を含み、且つ自車線が第1走行車線であることが認識部130により認識された場合に、認識部130の認識結果に基づいて、前走車両が自車線の中央から逸れ、自車線を区画する2つの区画線の一方の区画線に近づいたか否かを判定する(ステップS100)。
図4は、カメラ10により生成された画像の一例を示す図である。図中LM1およびLM2は、自車線を区画する2つの区画線を表しており、m1は、前走車両を表している。例えば、認識部130が画像から前走車両m1を認識した場合、判定部146は、画像上において、前走車両m1の車体の中央を通る車体中央線LNm1と、区画線LM1および区画線LM2の中間を通る車線中央線LNL1との間の距離ΔDが第1閾値DTH1を超えたか否かを判定することで、前走車両が自車線の中央から逸れて、いずれか一方の区画線に近づいたか否かを判定する。第1閾値DTH1は、前走車両が車線中央から逸れていないと見做せる程度の距離を表しており、例えば、自車線の幅の数[%]から十数数[%]程度の距離であってよい。
例えば、判定部146は、距離ΔDが第1閾値DTH1を超えた場合、前走車両が車線中央から逸れて、いずれか一方の区画線に近づいたと判定し、距離ΔDが第1閾値DTH1以下である場合、前走車両が車線中央から逸れておらず、どちらの区画線にも近づいていないと判定する。図示の例では、距離ΔDが第1閾値DTH1以下であるため、前走車両が車線中央から逸れておらず、どちらの区画線にも近づいていないと判定される。
次に、判定部146は、前走車両が自車線の中央から逸れて、いずれか一方の区画線に近づいたと判定した場合、更に、前走車両が区画線を越えたか否かを判定する(ステップS102)。
図5および図6は、カメラ10により生成された画像の他の例を示す図である。例えば、判定部146は、距離ΔDが第2閾値DTH2を超えた場合、前走車両が区画線を越えたと判定し、距離ΔDが第2閾値DTH2以下である場合、前走車両が区画線を越えていないと判定する。第2閾値DTH2は、前走車両の車体の少なくとも一部が区画線を越えたと見做せる程度の距離を表しており、例えば、自車線の幅の数十[%]程度(例えば50[%]程度)の距離であってよい。図5の例では、距離ΔDが第1閾値DTH1を超え、且つ第2閾値DTH2以下であることから、前走車両m1が区画線を越えていないと判定される。また、図6の例では、距離ΔDが第1閾値DTH1を超え、且つ第2閾値DTH2を超えていることから、前走車両m1が区画線を越えたと判定される。
また、判定部146は、例えば、車体中央線LNm1から区画線LM1までの距離Aと、車体中央線LNm1から区画線LM2までの距離Bとの比率が所定範囲(例えば、50[%]を基準に上下数十[%]の範囲)内である場合に、前走車両が区画線を越えていないと判定し、比率が所定範囲外である場合に、前走車両が区画線を越えたと判定してもよい。
判定部146は、前走車両が区画線を越えていないと判定した場合、更に、前走車両の過去の車幅方向の位置の変動に基づいて、区画線に近づく以前に前走車両の挙動が安定していたか否かを判定する(ステップS104)。
図7は、時間経過に応じた距離ΔDの推移の一例を示す図である。横軸は時間を表し、縦軸は距離ΔDを表している。時刻tkは、距離ΔDが第2閾値DTH2を超えた時刻、すなわち前走車両が区画線に閾値以上近づいた時刻を表している。このような時間経過に応じた距離ΔDの推移は、認識部130によって観測され、記憶部180に記憶される。
例えば、判定部146は、前走車両が区画線に閾値以上近づいた場合、その時刻tkから過去の時刻tk#までの所定時間において、距離ΔDが所定回数以上第1閾値DTH1を超えたか否かを判定する。以下、一例として、所定回数を1回として説明する。図7の例では、一度も距離ΔDが第1閾値DTH1を超えていないため、所定時間が経過するまでの間、前走車両が自車線の中央から逸れずに走行していたことを表している。この場合、判定部146は、区画線に近づく以前に前走車両の挙動が安定していたと判定する。
図8は、時間経過に応じた距離ΔDの推移の他の例を示す図である。図示の例では、前走車両が区画線に閾値以上近づいた時刻tkから過去の時刻tk#までの所定時間において、距離ΔDが2回第1閾値DTH1を超えている。この場合、判定部146は、区画線に近づく以前に前走車両の挙動が安定していなかったと判定する。
また、判定部146は、距離ΔDが第1閾値DTH1を超えた回数に代えて、或いは加えて、距離ΔDが第1閾値DTH1を超えた総時間に応じて、区画線に近づく以前に前走車両の挙動が安定していたか否かを判定してもよい。例えば、判定部146は、所定時間が経過するまでの間の距離ΔDが第1閾値DTH1を超えていた時間が閾値以上である場合に、区画線に近づく以前に前走車両の挙動が安定していなかったと判定し、所定時間が経過するまでの間の距離ΔDが第1閾値DTH1を超えていた時間が閾値未満である場合に、区画線に近づく以前に前走車両の挙動が安定していたと判定してよい。
判定部146は、区画線に近づく以前に前走車両の挙動が安定していたと判定した場合、前走車両による区画線に近づく挙動を、自車線内で障害物OBを回避するための挙動であると判定する(ステップS106)。
次に、自動運転制御装置100は、回避走行を開始する(ステップS108)。例えば、イベント決定部142は、前走車両が一方の区画線に近づいたことで相対的に遠ざかった他方の区画線側に障害物OBが存在するものと想定して、現在自車両Mが走行する区間に対して計画されたイベント(追従走行イベント)を回避イベントに変更する。これを受けて、目標軌道生成部144は、自車両Mが自車線から逸脱しない範囲で、前走車両が近づいた区画線側に自車両Mを移動させる目標軌道を生成する。この際、目標軌道生成部144は、前走車両との車間距離が一定となるように決定した目標速度等を速度要素として含む目標軌道を生成してよい。これにより、自車両Mが前走車両に追従しながら(前走車両との車間距離を一定としながら)、自車線の中央から前走車両が近づいた区画線側に移動する。また、目標軌道生成部144は、追従走行イベントに対応した目標軌道として、周辺環境に応じて自車両Mを現在の走行車線を維持させる目標軌道を生成することで、自車両Mに走行車線を維持させている場合において、イベント決定部142によって現在のイベントが回避イベントに変更された場合、回避イベントに対応した目標軌道として、見かけ上前走車両の走行軌跡を追跡するように自車両Mを前走車両に追従させる目標軌道を生成したり、自車両Mを前走車両が近づいた区画線側に近づける目標軌道を生成したりしてもよい。
図9は、前走車両が車線の片側に移動した場合に、自車両Mも車線の片側に移動させる場面の一例を示す図である。図中L1は自車線且つ第1走行車線を表し、L2は自車線に隣接した隣接車線を表している。また、Xは車幅方向を表し、Yは車両の進行方向を表している。
例えば、時刻t1の場面(A)では、認識部130が、前走車両m1の更に前方の状況を認識できていない。このような場面(A)から更に時間が進んだ時刻t2の場面(B)では、認識部130が、前走車両m1が自車線L1の片側(隣接車線L2側)に移動したことを認識している。この場面(B)では、未だ前走車両m1の側方の領域に対する認識が完了していない場合がある。そのため、場面(B)から更に時間が進んだ時刻t3の場面(C)では、自動運転制御装置100は、認識部130による認識結果によらずに、前走車両が一方の区画線に近づいたのに倣って自車両Mを自車線の中央から前走車両が近づいた区画線側に移動させる。
一般的に、自車両Mの前方に前走車両が存在する場合、自車両Mから見て前走車両の前方が死角となることで、前走車両の前方の障害物OBの認識精度が低下しやすい。また、障害物OBの車幅方向に関するサイズが大きかったり、自車線の幅に対して前走車両の車幅が大きかったりした場合、単に前走車両が車線の片側に寄った場合であっても、自車両Mからみて、前走車両の車体に障害物OBの一部または全部が隠れてしまうため、自車両Mが障害物OBの一部を依然として認識できないことが想定される。例えば、前走車両が存在することで、レーダ装置12やファインダ14の反射波の一部が拡散した場合、前走車両の更に前方の障害物OBらしき物体の輪郭の一部がぼやけて、そこに何かしらの物体が存在していることは認識できるものの、物体の種類までは認識できない可能性がある。このような場合、障害物OBとして認識した物体が、落下物のように自車両Mが回避すべき物体であるのか、前走車両が追従している他車両のように必ずしも自車両Mが回避する必要のない物体であるのかを十分な精度で判定できず、回避する必要のない障害物OBを不必要に回避してしまったり、障害物OBの回避が遅れてしまったりすることが想定される。
これに対して、本実施形態では、これまで車線の中央を安定して走行していた前走車両が車線の片側に寄った場合、車線の反対側に前走車両が車線の片側に寄らざるを得ないような障害物OBが存在する蓋然性が高いと判断して、前走車両に倣って自車両Mも一方の区画線側に移動させるため、実際に認識部130によって障害物OBが認識されるよりも前に、或いは障害物OBの種類を確定するよりも前に、他方の区画線側に存在するであろう障害物OBを回避し始めることができる。
一方、判定部146は、S104の処理において、区画線に近づく以前に前走車両の挙動が安定していなかったと判定した場合、前走車両による区画線に近づく挙動を、単にふらつきであると判定する(ステップS110)。この場合、自動運転制御装置100は、追従走行を継続する(ステップS112)。
一方、判定部146は、S102の処理において、前走車両が区画線を越えたと判定した場合、前走車両による区画線に近づく挙動を、自車線から隣接車線への車線変更であると判定する(ステップS114)。
前走車両が隣接車線に車線変更した場合、前走車両が存在することで死角となっていた前方の領域が死角でなくなることから、認識部130が、自車両Mの前方において、新たに障害物OBを認識する場合がある。従って、判定部146は、前走車両が隣接車線に車線変更した後の認識部130の認識結果に基づいて、自車両Mの前方に障害物OBが存在するか否かを判定する(ステップS116)。
次に、自動運転制御装置100は、自車両Mの前方に障害物OBが存在すると判定した場合、自車両Mを自車線から隣接車線へと移動させる車線変更を開始する(ステップS118)。
図10は、自車両Mを自車線から隣接車線へと車線変更させる場面の一例を示す図である。例えば、時刻t1である場面(D)では、認識部130が、前走車両m1の前方の状況を認識できていない。このような場面(D)から更に時間が進んだ時刻t2の場面(E)では、前走車両m1が自車線L1から隣接車線L2に車線変更している。前走車両m1が隣接車線へと車線変更した場合、死角を形成していた前走車両m1が存在しなくなるため、自車両Mの前方の状況を精度良く認識できるようになる。場面(E)から更に時間が進んだ時刻t3の場面(F)では、自車両Mの前方において障害物OBが認識されている。この場合、判定部146は、時刻t2における前走車両m1の車線変更が、障害物OBを回避するための車線変更であると判定する。場面(F)から更に時間が進んだ時刻t4の場面(G)では、イベント決定部142は、現在自車両Mが走行する区間に対して計画されたイベントを車線変更イベントに変更する。これを受けて、目標軌道生成部144は、自車両Mを自車線L1から隣接車線L2に移動させる目標軌道を生成する。これにより、自車両Mが隣接車線L2に移動する。自車両Mが隣接車線L2に車線変更した場合、イベント決定部142は、自車両Mを前走車両m1に追従させるため、追従走行イベントを計画してよい。これによって、車線変更する前と同様に、前走車両m1に追従しながら自車両Mを自動運転することができる。
一方、自動運転制御装置100は、S116の処理において、自車両Mの前方に障害物OBが存在しないと判定した場合、前走車両m1が障害物OBもなく車線変更したことになるため、障害物OBを回避するための車線変更ではなく、単なる進路変更であると判定し、定速走行を開始する(ステップS120)。
例えば、イベント決定部142は、現在自車両Mが走行する区間に対して計画されたイベント(追従走行イベント)を定速走行イベントに変更する。これを受けて、目標軌道生成部144は、一定の目標速度や一定の目標加速度を速度要素として含むと共に、自車線L1の中央に配置された軌道点を位置要素として含む目標軌道を生成する。これにより、自車両Mが一定の速度で自車線L1の中央を走行する。
なお、上述したフローチャートの説明では、前走車両が区画線を越えて初めて、前走車両による区画線に近づく挙動を、自車線から隣接車線への車線変更であると判定するものとして説明したがこれに限られない。例えば、判定部146は、前走車両が区画線を越えていなくとも、前走車両が隣接車線に向けて移動し始めた時点で、前走車両による区画線に近づく挙動を、自車線から隣接車線への車線変更であると判定してもよい。より具体的には、判定部146は、車幅方向の加速度が閾値以上の状態で前走車両が区画線に近づき始めた場合、前走車両が区画線を越えていなくとも、前走車両による区画線に近づく挙動を、自車線から隣接車線への車線変更であると判定してよい。判定部146は、前走車両が区画線を越えていない状態で、前走車両による区画線に近づく挙動が自車線から隣接車線への車線変更であると判定した場合、S114の処理に進み、前走車両が区画線を越えていない状態で、前走車両による区画線に近づく挙動が自車線から隣接車線への車線変更でないと判定した場合、S104の処理に進んでよい。
以上説明した第1実施形態によれば、自車両の周辺の状況として、自車両Mの周辺の物体を認識すると共に、自車両Mが存在する自車線が最も道路外側に近い所定車線であることを認識する認識部130と、認識部130により、自車線において前走車両が認識され、自車線が所定車線であると認識された場合、前走車両が、自車線内において、自車線の中央(中央側)から自車線を区画する2つの区画線のうち一方の区画線に近づいたか否かを判定する判定部146と、判定部146により、前走車両が自車線の中央(中央側)から一方の区画線に近づいたと判定された場合、自車線内において、自車両を前走車両が近づいた区画線側に移動させる目標軌道を生成する目標軌道生成部144と、目標軌道生成部144により生成された目標軌道に基づいて、自車両の速度および操舵を制御する第2制御部160とを備えるため、自車両Mは障害物を速やかに回避することができる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、自車両Mが走行する道路に、自転車専用通行帯や自転車走行指導帯といったような自転車などの二輪車の専用に区画された車線(以下、二輪車専用車線と称する)が含まれる場合に、前走車両が車線の片側に移動した場合、自車両Mも車線の片側に移動しやすくする点で、上述した第1実施形態と異なる。二輪車専用車線は、例えば、車道との境界に柵やポールといった工作物によって車道との境界が物理的に区画されておらず、道路面に引かれた区画線によって車道から区画されている。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する機能等についての説明は省略する。
第2実施形態における認識部130は、例えば、認識した区画線同士の間隔や、区画線の種類、道路標示、道路標識などに基づいて、自車線に隣接して存在する二輪車専用車線を認識する。また、認識部130は、例えば、第2地図情報62に含まれる車線数や各車線の幅員といった各種情報に基づいて、自車線に隣接して存在する二輪車専用車線を認識してもよい。
第2実施形態における判定部146は、例えば、認識部130により二輪車専用車線が認識された場合、二輪車専用車線が認識されない場合に比して第1閾値DTH1を小さくする。これによって、前走車両が車線中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいたと判定されやすくなる。また、判定部146は、第1閾値DTH1を変更するのに代えて、或いは加えて、第1閾値DTH1を超えた回数に対する閾値や第1閾値DTH1を超えた時間に対する閾値などを変更してもよい。
図11は、二輪車専用車線を含む道路を自車両Mが走行する場面の一例を示す図である。図中L1は自車線且つ自動車専用車線を表し、L2は自車線L1に隣接する自動車専用車線を表し、L3は、自車線に隣接する二輪車専用車線を表している。また、RMは、道路面に形成された二輪車専用車線を示す道路標示を表している。例えば、時刻t1の場面(H)において、認識部130が道路標示RMを認識した場合、自車線L1に隣接する車線を二輪車専用車線であると認識する。これを受けて、判定部146は、判定閾値(第1閾値DTH1など)を変更する。場面(H)から更に時間が進んだ時刻t2の場面(I)では、前走車両m1が自車線L1において、自動車専用車線L2側に移動している。このような場合、判定部146は、判定閾値を変更していることから、前走車両m1が自車線L1の中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいたと判定しやすくなる。例えば、場面(I)において、前走車両m1が自車線L1の中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいたと判定された場合、場面(I)から更に時間が進んだ時刻t3の場面(J)では、自動運転制御装置100が、認識部130による認識結果によらずに、前走車両m1が一方の区画線に近づいたのに倣って自車両Mも自車線L1の中央から前走車両m1が近づいた区画線側に移動させる。
以上説明した第2実施形態によれば、自車線に隣接する車線が二輪車専用車線である場合、自車線に隣接する車線が二輪車専用車線でない場合に比して、前走車両が車線中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいたと判定されやすくするため、更に障害物を速やかに回避することができる。
一般的に、自車線に二輪車専用車線が隣接している場合、自車線上の車両は、二輪車とすれ違うタイミング(追い抜くタイミング)で、二輪車専用車線の反対側に膨らむような軌道を描きながら、二輪車専用車線から遠ざかる(反対車線側に近づく)傾向にある。従って、このような傾向に倣って、前走車両が区画線に近づいて走行しやすい状況下において判定指標を変更して、前走車両が車線中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいたと判定されやすくすることで、二輪車などの障害物を速やかに回避することができる。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、前走車両が車線中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいた場合であっても、前走車両が所定種類の車両である場合に、前走車両が近づいた区画線側に自車両Mを移動させない点で、上述した第1および第2実施形態と異なる。所定種類の車両とは、例えば、バスのように頻繁に車線片側に停止する車両である。以下、第1および第2実施形態との相違点を中心に説明し、第1および第2実施形態と共通する機能等についての説明は省略する。
第3実施形態における認識部130は、前走車両を認識すると、前走車両の全長や車幅、ナンバープレートの種類などに基づいて、前走車両の種類を認識する。判定部146は、認識部130によって認識された前走車両の種類が所定種類である場合、すなわち前走車両が所定種類の車両である場合に、この前走車両を、車線中央から逸れたか否かを判定する対象車両から除外する。
図12は、前走車両であるバスに自車両Mを追従させている場面の一例を示す図である。図中L1は、自車線且つ第1走行車線を表し、L2は自車線に隣接した隣接車線を表している。時刻t1の場面(K)では、自動運転制御装置100が、自車両Mを前走車両m1に追従させている。場面(K)から更に時間が進んだ時刻t2の場面(L)では、前走車両m1であるバスが、車道脇に設置されたバス停に停止するために、進行方向Xから見て自車線L1の左側の区画線に近づいている。このような場合、本来であれば、前走車両m1が車線中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいたと判定されるため、前走車両m1に倣って自車両Mも進行方向Xから見て自車線L1の左側の区画線に移動することになる。しかしながら、前走車両m1が所定種類の車両であることから、判定部146は、この前走車両m1を、車線中央から逸れたか否かを判定する対象車両から除外する。これによって、場面(L)から更に時間が進んだ時刻t3の場面(M)に示すように、自車両Mが車線片側に寄った前走車両m1に追従しなくなり、前走車両が近づいた区画線側に自車両Mが移動しなくなる。この際、イベント決定部142は、現在自車両Mが走行する区間に対して計画されたイベント(追従走行イベント)を車線変更イベントや追い越しイベントに変更してよい。これを受けて、目標軌道生成部144は、自車両Mを自車線L1から隣接車線L2に車線変更させる目標軌道を生成する。これにより、自車両Mが隣接車線L2に移動することになり、前走車両m1を追い越すことができる。
また、判定部146は、認識部130により自車両Mまたは前走車両m1の前方でバス停が認識され、前走車両m1が車線中央からバス停側の区画線に近づいた場合、前走車両m1を所定種類の車両と見做して、この前走車両m1を車線中央から逸れたか否かを判定する対象車両から除外してもよい。
また、判定部146は、認識部130によりバス停が認識され、前走車両m1が車線中央からバス停側でない方の区画線、すなわち隣接車線L2側の区画線に近づいた場合、前走車両m1を対象車両から除外せずに、前走車両m1が車線中央から逸れたか否かを判定してよい。
以上説明した第3実施形態によれば、前走車両が所定種類の車両である場合に、前走車両が車線中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいた場合、その前走車両の挙動が障害物OBを回避するため挙動でない蓋然性が高いことから、前走車両が近づいた区画線側に自車両Mを移動させないため、不必要な操舵制御を抑制することができる。この結果、自車両Mの挙動が安定し、自車両Mの乗員や周囲の他車両に配慮した自動運転を行うことができる。
[ハードウェア構成]
図13は、実施形態の自動運転制御装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。図示するように、自動運転制御装置100は、通信コントローラ100−1、CPU100−2、ワーキングメモリとして使用されるRAM100−3、ブートプログラムなどを格納するROM100−4、フラッシュメモリやHDDなどの記憶装置100−5、ドライブ装置100−6などが、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。通信コントローラ100−1は、自動運転制御装置100以外の構成要素との通信を行う。記憶装置100−5には、CPU100−2が実行するプログラム100−5aが格納されている。このプログラムは、DMA(Direct Memory Access)コントローラ(不図示)などによってRAM100−3に展開されて、CPU100−2によって実行される。これによって、第1制御部120および第2制御部160のうち一部または全部が実現される。
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
プログラムを記憶するストレージと、
プロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、前記プログラムを実行することにより、
自車両の周辺の状況を認識し、
前記自車両の速度および操舵を制御して前記自車両を走行させ、
前記自車両が存在する自車線において前記自車両の前方に存在する前走車両を前記周辺の状況として認識した場合、前記前走車両が、前記自車線内において、前記自車線の中央側から前記自車線を区画する2つの区画線のうち一方の区画線に近づいたか否かを判定し、
前記自車線が最も道路外側に近い所定車線であることを前記周辺の状況として認識した場合に、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定した場合、前記自車両の速度および操舵を制御して、前記自車線内において、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる、
ように構成されている、車両制御装置。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
1…車両システム、10…カメラ、12…レーダ装置、14…ファインダ、16…物体認識装置、20…通信装置、30…HMI、40…車両センサ、50…ナビゲーション装置、60…MPU、80…運転操作子、100…自動運転制御装置、120…第1制御部、130…認識部、140…行動計画生成部、142…イベント決定部、144…目標軌道生成部、146…判定部、160…第2制御部、162…取得部、164…速度制御部、166…操舵制御部、200…走行駆動力出力装置、210…ブレーキ装置、220…ステアリング装置

Claims (9)

  1. 自車両の周辺の状況を認識する認識部と、
    前記自車両の速度および操舵を制御して前記自車両を走行させる運転制御部と、
    前記認識部により前記自車両が存在する自車線において前記自車両の前方に存在する前走車両が前記周辺の状況として認識された場合、前記前走車両が、前記自車線内において、前記自車線の中央側から前記自車線を区画する2つの区画線のうち一方の区画線に近づいたか否かを判定する判定部と、を備え、
    前記運転制御部は、前記認識部により前記自車線が最も道路外側に近い所定車線であることが前記周辺の状況として認識された場合に、前記判定部により前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定された場合、前記自車両の速度および操舵を制御して、前記自車線内において、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させ、
    前記判定部は、
    前記自車線の中央と前記前走車両との距離が、第1閾値を超え、且つ前記第1閾値よりも大きい第2閾値以下である場合、前記前走車両が前記自車線の中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいたと判定し、
    前記距離が、前記第1閾値および前記第2閾値を超える場合、前記前走車両が前記区画線を超えたと判定し、
    前記距離が前記第1閾値を超えた回数、または前記距離が前記第1閾値を超えた総時間に基づいて、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づく以前に、前記前走車両の挙動が安定していたか否かを判定し、
    前記運転制御部は、
    前記判定部により、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定され、且つ前記前走車両が一方の区画線に近づく以前に前記前走車両の挙動が安定していたと判定された場合に、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる、
    車両制御装置。
  2. 前記判定部は、更に、前記前走車両の過去の車幅方向の位置の変動に基づいて、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づく以前に、前記前走車両の挙動が安定していたか否かを判定し、
    前記運転制御部は、前記判定部により、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定され、且つ前記前走車両が一方の区画線に近づく以前に前記前走車両の挙動が安定していなかったと判定された場合に、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させない、
    請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記認識部は、更に、前記自車線に隣接して存在する二輪車専用車線を認識し、
    前記運転制御部は、前記認識部により前記二輪車専用車線が認識された場合に、前記判定部により前記前走車両が前記自車線の中央側から前記二輪車専用車線側でない方の区画線に近づいたと判定された場合、前記自車線内において、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる、
    請求項1または2に記載の車両制御装置。
  4. 前記認識部は、更に、前記前走車両の種類を認識し、
    前記運転制御部は、前記認識部により認識された前記前走車両が繰り返し車線片側に停止する車両である場合、前記判定部により前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定された場合であっても、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させない、
    請求項1からのうちいずれか1項に記載の車両制御装置。
  5. 前記判定部は、更に、前記前走車両が前記区画線を越えて前記自車線に隣接する隣接車線に車線変更するか、または車線変更したか否かを判定し、
    前記運転制御部は、前記判定部により、前記前走車両が前記隣接車線に車線変更すると判定された場合、または前記前走車両が前記隣接車線に車線変更したと判定された場合に、前記認識部により前記自車線の前方で障害物が認識された場合、前記自車線から前記隣接車線に車線変更させる、
    請求項1からのうちいずれか1項に記載の車両制御装置。
  6. 前記運転制御部は、
    前記判定部により前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定されない場合、前記認識部により認識された前記周辺の状況に基づいて、前記自車両に前記自車線を走行させることを維持させ、
    前記判定部により前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定された場合、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる、または、前記自車両を前記区画線に近づいた前記前走車両に追従させる、
    請求項1からのうちいずれか1項に記載の車両制御装置。
  7. 自車両の周辺の物体を認識する認識部と、
    前記認識部により前記物体として認識された車両であって、前記自車両が存在する自車線において前記自車両の前方に存在する前走車両が、前記自車線内において、前記自車線の中央側から前記自車線を区画する2つの区画線のうち一方の区画線に近づいたか否かを判定する判定部と、
    前記判定部により、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定された時点から、前記自車両の速度および操舵を制御し始めて、前記自車線内において、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる運転制御部と、を備え、
    前記判定部は、
    前記自車線の中央と前記前走車両との距離が、第1閾値を超え、且つ前記第1閾値よりも大きい第2閾値以下である場合、前記前走車両が前記自車線の中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいたと判定し、
    前記距離が、前記第1閾値および前記第2閾値を超える場合、前記前走車両が前記区画線を超えたと判定し、
    前記距離が前記第1閾値を超えた回数、または前記距離が前記第1閾値を超えた総時間に基づいて、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づく以前に、前記前走車両の挙動が安定していたか否かを判定し、
    前記運転制御部は、
    前記判定部により、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定され、且つ前記前走車両が一方の区画線に近づく以前に前記前走車両の挙動が安定していたと判定された場合に、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる、
    両制御装置。
  8. 車載コンピュータが、
    自車両の周辺の状況を認識し、
    前記自車両の速度および操舵を制御して前記自車両を走行させ、
    前記自車両が存在する自車線において前記自車両の前方に存在する前走車両を前記周辺の状況として認識した場合、前記前走車両が、前記自車線内において、前記自車線の中央側から前記自車線を区画する2つの区画線のうち一方の区画線に近づいたか否かを判定し、
    前記自車線が最も道路外側に近い所定車線であることを前記周辺の状況として認識した場合に、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定した場合、前記自車両の速度および操舵を制御して、前記自車線内において、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させ、
    前記自車線の中央と前記前走車両との距離が、第1閾値を超え、且つ前記第1閾値よりも大きい第2閾値以下である場合、前記前走車両が前記自車線の中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいたと判定し、
    前記距離が、前記第1閾値および前記第2閾値を超える場合、前記前走車両が前記区画線を超えたと判定し、
    前記距離が前記第1閾値を超えた回数、または前記距離が前記第1閾値を超えた総時間に基づいて、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づく以前に、前記前走車両の挙動が安定していたか否かを判定し、
    前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定し、且つ前記前走車両が一方の区画線に近づく以前に前記前走車両の挙動が安定していたと判定した場合に、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる、
    車両制御方法。
  9. 車載コンピュータに、
    自車両の周辺の状況を認識する処理と、
    前記自車両の速度および操舵を制御して前記自車両を走行させる処理と、
    前記自車両が存在する自車線において前記自車両の前方に存在する前走車両を前記周辺の状況として認識した場合、前記前走車両が、前記自車線内において、前記自車線の中央側から前記自車線を区画する2つの区画線のうち一方の区画線に近づいたか否かを判定する処理と、
    前記自車線が最も道路外側に近い所定車線であることを前記周辺の状況として認識した場合に、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定した場合、前記自車両の速度および操舵を制御して、前記自車線内において、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる処理と、
    前記自車線の中央と前記前走車両との距離が、第1閾値を超え、且つ前記第1閾値よりも大きい第2閾値以下である場合、前記前走車両が前記自車線の中央から逸れていずれか一方の区画線に近づいたと判定する処理と、
    前記距離が、前記第1閾値および前記第2閾値を超える場合、前記前走車両が前記区画線を超えたと判定する処理と、
    前記距離が前記第1閾値を超えた回数、または前記距離が前記第1閾値を超えた総時間に基づいて、前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づく以前に、前記前走車両の挙動が安定していたか否かを判定する処理と、
    前記前走車両が前記自車線の中央側から一方の区画線に近づいたと判定し、且つ前記前走車両が一方の区画線に近づく以前に前記前走車両の挙動が安定していたと判定した場合に、前記自車両を前記前走車両が近づいた区画線側に移動させる処理と、
    を実行させるためのプログラム。
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