JP6642997B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
の当接によって感光ドラム表面が削り取られる。そして、感光ドラムの膜厚は減少していく。また、帯電前露光はゴースト画像を抑制する一方、帯電前の感光ドラムの表面電位を下げるため、放電量が多くなり、感光ドラムの削れ量が増加する。これを解消するために、帯電前露光の照射時間を可能な限り短くするべく画像形成する直前(露光直前)に前露光を照射しつつ、感光ドラムの初期膜厚を厚くすることが考えられる。しかし、特許文献1において、前露光照射後の領域を帯電した際に帯電電位が過帯電(異常放電)し、網目状の異常放電画像が発生することがあった。これは、長寿命化の観点からドラムの初期膜厚を厚くした場合に顕著である。
プリント信号に基づいて記録材に画像形成を行う画像形成装置であって、
感光層を有する感光体と、
帯電位置において、パッシェン則に従って放電により前記感光体の表面を帯電する帯電部材と、
前記帯電部材によって帯電された前記感光体の表面を露光して潜像を形成する第1露光ユニットと、
前記潜像にトナーを付着させて得られるトナー像を被転写体に転写する転写位置を通過した後で前記帯電部材に到着する前の前記感光体の表面を露光する第2露光ユニットと、
前記帯電部材に帯電電圧を印加する電圧印加部と、
前記プリント信号に基づいて前記画像形成を行う際の、前記感光体の前記第2露光ユニットによって露光された部分が最初に前記帯電部材で帯電される第1のタイミングから、前記第1露光ユニットが前記潜像の形成を開始する第2のタイミングまでの第1の期間を制御する制御ユニットと、
を有し、
前記制御ユニットは、前記感光層の厚みに関する情報に基づいて、前記感光体の表面が前記第2露光ユニットによって露光された場合に前記帯電位置において前記帯電部材と前記感光体の間で前記パッシェン則に従わない異常放電が開始される第3のタイミングから前記異常放電が終了する第4のタイミングまでの第2の期間が、前記第1の期間よりも短くなるように制御することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
プリント信号に基づいて記録材に画像形成を行う画像形成装置であって、
感光体と、
帯電位置において、パッシェン則に従って放電により前記感光体の表面を帯電する帯電部材と、
前記帯電部材によって帯電された前記感光体の表面を露光して潜像を形成する第1露光ユニットと、
前記潜像にトナーを付着させて得られるトナー像を被転写体に転写する転写位置を通過した後で前記帯電位置に到達する前の前記感光体の表面を露光する第2露光ユニットと、
前記帯電部材に帯電電圧を印加する電圧印加部と、
前記プリント信号に基づいて前記画像形成を行う際の、前記感光体の前記第2露光ユニットによって露光された部分が最初に前記帯電部材で帯電される第1のタイミングから、前記第1露光ユニットが前記潜像の形成を開始する第2のタイミングまでの第1の期間を制御する制御ユニットと、
を有し、
前記制御ユニットは、環境情報に関する情報に基づいて、前記感光体の表面が前記第2露光ユニットによって露光された場合に前記帯電位置において前記帯電部材と前記感光体の間で前記パッシェン則に従わない異常放電が開始される第3のタイミングから、前記異常放電が終了する第4のタイミングまでの第2の期間が前記第1の期間がよりも短くなるように制御することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
記録材に画像形成を行う画像形成装置において、
感光体と、
帯電位置において、パッシェン則に従って放電により前記感光体の表面を帯電させる帯電部材と、
前記帯電部材に帯電電圧を印加する電圧印加部と、
前記帯電部材から前記感光体に流れる帯電電流を検知する電流検知部と、
前記帯電部材によって帯電された前記感光体の表面を露光して潜像を形成する第1露光ユニットと、
前記潜像にトナーを付着させて得られるトナー像を被転写体に転写する転写位置を通過した後で前記帯電位置に到達する前の前記感光体の表面を露光する第2露光ユニットと、
前記電圧印加部と、前記第1露光ユニットと、前記第2露光ユニットと、を制御する制御ユニットと、
を備える画像形成装置において、
前記制御ユニットは、
前記第2露光ユニットによって前記感光体の表面を露光した領域が前記帯電位置を通過したときに、前記電圧印加部によって第1の帯電電圧を印加した状態で検知される前記電流値が閾値を超えパッシェン則に従わない異常放電が発生している場合において、前記帯電電流の電流値が閾値以下になるように前記第1の帯電電圧よりも絶対値が小さい第2の帯電電圧を印加する制御を行い、
前記第2の帯電電圧が前記帯電部材に印加されることによって形成される前記感光体の表面を前記第1露光ユニットによって露光する第1の露光量が、前記第1の帯電電圧が前記帯電部材に印加されることによって形成される前記感光体の表面を前記第1露光ユニットによって露光する第2の露光量より大きくなるように、前記第1露光ユニットの露光量を制御することを特徴とする。
さらに、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
記録材に画像形成を行う画像形成装置において、
感光体と、
帯電位置において、パッシェン則に従って放電により前記感光体の表面を帯電させる帯電部材と、
前記帯電部材に帯電電圧を印加する電圧印加部と、
前記帯電部材から前記感光体に流れる帯電電流を検知する電流検知部と、
前記帯電部材によって帯電された前記感光体の表面を露光して潜像を形成する第1露光ユニットと、
前記潜像にトナーを付着させて得られるトナー像を被転写体に転写する転写位置を通過した後で前記帯電位置に到達する前の前記感光体の表面を露光する第2露光ユニットと、
前記電圧印加部と、前記第1露光ユニットと、前記第2露光ユニットと、を制御する制
御ユニットと、
を備える画像形成装置において、
前記制御ユニットは、
前記第2露光ユニットによって第3の露光量で前記感光体の表面を露光した領域が前記帯電位置を通過したときに、前記電圧印加部によって前記帯電電圧を印加した状態で検知される前記帯電電流の電流値が閾値を超え、前記パッシェン則に従わない異常放電が発生している場合において、
前記電流値が閾値以下になるように、前記第2露光ユニットの露光量を前記第3の露光量より小さい第4の露光量で露光するように制御することを特徴とする。
詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
<画像形成装置の概略構成>
図1、図2を参照して、本発明の実施例に係る画像形成装置の概略構成について説明する。図1は、本発明の実施例に係る画像形成装置の概略構成を示す模式的断面である。図2は、本発明の実施例に係る画像形成装置における制御ブロック図である。本実施例の画像形成装置Aとしては、画像情報に応じて電子写真方式にて例えば、記録用紙、OHPシートなどの記録媒体(記録材)6に画像を形成するレーザビームプリンタが一例として挙げられる。また、本実施例の画像形成装置Aは、詳しくは後述するように、プロセスカートリッジBが画像形成装置Aの装置本体に対して着脱可能とされている。ここで、装置本体とは、画像形成装置AにおいてプロセスカートリッジBを除いた構成部分を指す。なお、本実施例では、感光ドラムに形成したトナー像(現像剤像)を被転写体としての記録材に直接転写する構成の画像形成装置について説明するが、画像形成装置の構成は特に限定されるものではない。例えば、複数の画像形成部で形成したそれぞれ色の異なるトナー像を被転写体としての中間転写体上に重畳転写してカラートナー像を形成し、これを記録材に転写する画像形成装置(カラーレーザプリンタなど)に対しても本発明は適用可能である。
形トナーを用いた。
収納する。クリーニングされた感光ドラム1は、上述と同様にして、繰り返し画像形成に供される。
以上の構成において、帯電ローラ2への電圧印加に関わる電源34や制御部35、CPU32などの構成が、本発明の電圧印加部に対応する。
異常放電は、帯電ローラ2に直流電圧を印加した場合に、帯電ローラ2により形成されるニップよりも感光ドラム回転方向の上流側の長ギャップ部で発生する過放電により帯電電位が過帯電する現象である。帯電電位が過帯電すると、露光後の電位(Vl)も不安定になり、網目状の模様の異常放電画像となる。長ギャップ部では、帯電ローラへの帯電バイアスを上げていくと微弱で時間的に連続であった正常放電が、放電電流が大きく時間的にも空間的にも不連続な断続放電へと劇的に変化する。この異常放電は、正常放電時のタウンゼント放電の範疇であると考えられている。このタウンゼント放電は,電極間の電界およびガスの種類、ガスの圧力、電極材料によって変化する放電現象である。
界となれば、局所的な強い放電、すなわち異常放電が発生しやすくなる。
図3は、現像位置での感光ドラム1の表面電位の時間推移を示すものである。図3(a)は異常放電発生時、図3(b)は異常放電が発生していないときをそれぞれ示している。プリント信号が入力されると、前回転動作が始まり、感光ドラム1が回転し、帯電バイアスが印加される。iは、帯電バイアスが印加されたときの感光ドラム1の帯電電位である。iiは、前露光装置27による照射後の感光ドラム1の帯電電位Vdである。iiiは、前露光装置27の照射が開始されたタイミングである。本実施例では、長寿命化の観点から、通常、前露光装置27の照射時間を可能な限り短くするべく像露光直前に前露光装置27の照射を開始している。
生しない。
次に異常放電時間(異常放電(過帯電状態)の持続時間)の検知方法について説明する。本実施例では、感光ドラム1の膜厚に関する情報と、使用環境に関する情報と、を用いて、異常放電時間を算出(取得)する。本実施例において、異常放電時間の取得に関わる構成が、本発明の取得部に対応する。
感光ドラム1の膜厚に関する情報は以下の方法で算出する。前述したように、感光体膜厚は、放電によって感光ドラム1の表面が劣化し、記録媒体6の通過(通紙)或いはクリーニング部材7の当接によって感光ドラム1の表面が削り取られることにより減少する。本実施例の画像形成装置Aでは、感光ドラム1における感光体膜厚の減少は、帯電バイアス印加時間と相関がある。また、この帯電バイアス印加時間は、画像形成枚数に比例している。従って、感光ドラム1における感光体膜厚の減少率は、画像形成枚数の一次関数として表すことができる。
情報としては、上記画像形成枚数の他、感光ドラム1の回転数、通紙枚数(画像形成装置内を通過した記録材の数)、帯電時間(帯電バイアス印加時間)などが挙げられ、いずれの情報を選択しても構わない。
図5のフローチャートを参照して、前露光装置27の照射開始からスキャナ3(露光部)の露光開始までの時間を変化させる方法について説明する。プロセスカートリッジBは、記憶手段26を具備しており、記憶手段26には、プロセスカートリッジBを用いて行った画像形成枚数と、温度、湿度が記憶されている。ホスト14からプリント信号が入力されると(S101)、CPU32は、プロセスカートリッジBに搭載された記憶手段26と通信を行い、そのプロセスカートリッジBの画像形成枚数(P)と温度、湿度を読み込む(S102)。次に、CPU32は、画像形成枚数、温度、湿度に応じた異常放電時間が予め格納された、画像形成装置本体側ROM33の内容と、上述のようにCPU32に読み込んだ画像形成枚数の値(P)、温度、湿度とを比較する(S103)。次いで、CPU32は、前露光装置27の照射開始からスキャナ3の露光開始までの時間を制御する制御部35により、前露光装置27の照射開始とスキャナ3の像露光開始の時間を設定し、画像形成動作に移行する(S104)。
本実施例の効果を確認するために、上述のような制御を行った本実施例の画像形成装置Aと、本実施例の制御を行わない、従来の制御を行う比較例1、2の画像形成装置を用いて、50000枚の画像形成を行った。それぞれにおける異常放電画像と感光ドラムの削れに起因する画像不良であるスジの発生有無について比較した。確認は、異常放電が発生しやすくかつ感光ドラム1が削れやすい低温低湿環境(温度15℃、湿度10%)において行った。
異常放電時間は、帯電ローラ2の抵抗値に依存する。前述したように、異常放電時間は、帯電ローラ2の抵抗値が低いほど長くなり、高くなると短くなる。そこで、本発明の実施例2では、感光ドラム1の膜厚に関する情報と使用環境に関する情報に加えて、帯電ローラ2の帯電能に関する情報に基づいて、異常放電時間を算出することを特徴とする。これ以外の点は、実施例1と同じであり、実施例2において実施例1と同様の構成については説明を省略する。
本発明の実施例3では、帯電ローラ2に流れる帯電電流を測定し、測定電流値が所定の範囲を超えた時間に基づいて、前露光装置27の照射開始からスキャナ3の像露光開始までの時間を変化させることを特徴とする。実施例3において実施例1、2と共通する構成については説明を省略する。実施例3においてここで説明しない事項は、実施例1、2と同様である。
本実施例では、帯電ローラ2に流れる帯電電流を測定し、測定された帯電電流値の値に
基づいて、異常放電時間を算出(取得)する。帯電ローラ2に流れる帯電電流を測定するため、本実施例では図2に示すように帯電電流検知部36を有する。帯電電流検知部36は、CPU32から信号を送られることで帯電ローラ2にDC電圧を印加しながら帯電電流値を検知する。
図7は、異常放電が生じた場合の帯電電流値の時間推移を示す図である。帯電バイアス印加直後は異常放電によって帯電電流値が正常な値より大きくなるが、やがて異常放電は収束して正常な帯電電流値に戻る。
図9は、所望の帯電バイアス印加時に流れる帯電電流値から近似直線で得られる正常な帯電電流値を引いた値の時間推移を示している。本実施例では帯電バイアス印加時点(第4タイミング)から帯電電流値がある所定の電流値内(閾値範囲内)(δI)になるまでの時間(第5タイミング)を異常放電時間(T0)と判断した。なお、本実施例では、帯電ローラ2に流れる帯電電流Icを検知したが、転写電流、ドラムアース電流を計測しても良い。この方法で異常放電時間を算出して、前露光装置27の照射開始からスキャナ3の像露光開始までの時間を変化させる。
図10のフローチャートを参照して、本実施例における前露光装置27の照射開始からスキャナ3の像露光開始までの制御方法について説明する。プロセスカートリッジBは、記憶手段26を具備しており、記憶手段26には、プロセスカートリッジBを用いて行った画像形成枚数(P)と温度、湿度が記憶されている。ホスト14からプリント信号が入力されると(S201)、CPU32は、プロセスカートリッジBに搭載された記憶手段26と通信を行い、そのプロセスカートリッジBの画像形成枚数(P)と温度、湿度を読み込む(S202)。
わせて適宜タイミングを設定すれば良い。
本発明の実施例4は、前露光装置27の照射開始とスキャナ3の露光開始の間隔の制御方法が、上記実施例3と異なる構成となっている。具体的には、実施例4は、実施例3のように異常放電時間を検知するか否かの判断は行わず、画像形成動作の実行中に異常放電時間の取得を行うことを特徴とする。その他の構成は上記実施例3と同様である。実施例4においてここで説明しない事項は、実施例1〜3と同様である。
図11のフローチャートを参照して、本発明の実施例4における異常放電画像を回避する制御について説明する。本実施例では、前露光装置27の照射開始からスキャナ3の露光開始までの時間を以下のように変化させる。
異常放電時間TOは、連続プリント中(複数の記録材に連続的に画像形成を行う間)に検知することも可能である。本発明の実施例5では、連続プリント時に異常放電時間の検知を逐次実行し、その値を使用して、前露光装置27の照射開始からスキャン3の像露光開始までの時間を逐次変化させる。実施例5において上記各実施例と共通する構成については説明を省略する。実施例5においてここで説明しない事項は、上記各実施例と同様である。
図12のフローチャートを参照して、実施例5における前露光装置27の照射開始からスキャナ3の露光開始までの時間を変化させる方法について説明する。本実施例では、帯電バイアスと帯電電流との関係、感光ドラムの膜厚と帯電電流との関係、使用環境と帯電電流との関係、から近似曲線を求めて、そのデータを予め画像形成装置本体側のROM33に格納している。なお、近似曲線の求め方としては、線形近似、指数近似、多項式近似、累計近似、移動平均近似などの統計手法があるが、特に制約はなく、適宜最適なものを用いることができる。
本発明の実施例6では、帯電ローラ2に流れる帯電電流を測定して、電流値が所定の範囲を超えて異常放電が発生した場合に、電流値が所定の範囲内になるように帯電バイアスを適正化する点が上記各実施例と異なる。その他の構成は上記各実施例と同様である。実施例6においてここで説明しない事項は、上記各実施例と同様である。
図13のフローチャートを参照して、本発明の実施例6における異常放電画像を回避する制御について説明する。ホスト14からプリント信号が入力されると(S401)、帯電電流の検知を実施して正常な帯電電流と帯電バイアスの関係を求める(S402)。次いで、所望の帯電バイアスにおける帯電電流値を測定し(S403)、所望の帯電バイアス印加時に流れる帯電電流値と、正常な放電時の帯電電流値とを比較する(S404)。電流値が所定の範囲外であれば、異常放電が発生していると判断し、帯電バイアスを下げながら電流値が所定の範囲内になる帯電バイアスに変更する(S405)。
具体的には、プロセスカートリッジBに搭載された記憶手段26と通信を行い、画像形成枚数(P)を読み込む(S406)。次に、CPU32は、画像形成枚数と帯電バイアスに応じた露光光量、現像バイアスが予め格納された画像形成装置本体側ROM33の内容と、上述のようにCPU32に読み込んだ画像形成枚数の値(P)と決定された帯電バイアスを比較する(S407)。次いで、露光光量と現像バイアスを設定し、画像形成動作に移行する(S408)。
本発明の実施例7では、前露光光量を変化させながら帯電ローラ2に流れる帯電電流を測定することで正常な帯電電流値を求める。電流値が所定の範囲を超えて異常放電が発生した場合に、電流値が所定の範囲内になるように前露光光量を適正化する点が上記各実施例と異なる。すなわち、帯電ローラ2に流れる電流の電流値が、異常放電状態となるのを回避することができる大きさとなるように、帯電電流検知部36が検知する電流値に基づいて、前露光装置27の露光光量を調整する。本実施例の構成において、前露光装置27の露光光量の調整に関わる構成、例えば、制御部35やCPU32などが、本発明の第2の調整部に対応する。その他の構成は上記各実施例と同様である。実施例7においてここで説明しない事項は、上記各実施例と同様である。
異常放電時間の検知方法について説明する。異常放電は、帯電前電位と帯電電位との電位差が大きいと発生しやすい。前露光装置27は、帯電ローラ2で帯電する前に感光ドラム表面を全面露光するため、前露光光量によって帯電前電位と帯電電位との電位差を変化させることができる。前述したように、帯電前電位と帯電電位との電位差は、帯電電位Vdが高いほど大きくなるため、帯電ローラ2に印加する帯電バイアスが高いほど、異常放
電が発生しやすい。
前述したように、前露光光量を弱くしていくと帯電電流値が減少し、ある光量以下になると正常の帯電電流値になる。そこで、異常放電が発生した場合には、正常な帯電電流値になるまで前露光光量を適正化すれば、異常放電画像の発生を回避することができる。
Claims (18)
- プリント信号に基づいて記録材に画像形成を行う画像形成装置であって、
感光層を有する感光体と、
帯電位置において、パッシェン則に従って放電により前記感光体の表面を帯電する帯電部材と、
前記帯電部材によって帯電された前記感光体の表面を露光して潜像を形成する第1露光ユニットと、
前記潜像にトナーを付着させて得られるトナー像を被転写体に転写する転写位置を通過した後で前記帯電部材に到着する前の前記感光体の表面を露光する第2露光ユニットと、
前記帯電部材に帯電電圧を印加する電圧印加部と、
前記プリント信号に基づいて前記画像形成を行う際の、前記感光体の前記第2露光ユニットによって露光された部分が最初に前記帯電部材で帯電される第1のタイミングから、前記第1露光ユニットが前記潜像の形成を開始する第2のタイミングまでの第1の期間を制御する制御ユニットと、
を有し、
前記制御ユニットは、前記感光層の厚みに関する情報に基づいて、前記感光体の表面が前記第2露光ユニットによって露光された場合に前記帯電位置において前記帯電部材と前記感光体の間で前記パッシェン則に従わない異常放電が開始される第3のタイミングから前記異常放電が終了する第4のタイミングまでの第2の期間が前記第1の期間よりも短くなるように制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御ユニットは、前記感光層の厚みが薄いほど、前記第2の期間が短くなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記感光層の厚みに関する情報を取得する取得部を有し、
前記取得部は、前記画像形成を行った記録材の数、回転体としての前記感光体の回転数、画像形成装置内を通過した記録材の数、前記帯電部材により前記感光体の表面を帯電した時間のうちのいずれかの情報に基づいて、前記感光層の厚みに関する情報を取得することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記制御ユニットは、更に前記帯電部材の帯電能に関する情報に基づいて、前記第2の期間の長さを制御することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記帯電位置において、前記帯電部材と前記感光体とが接触する画像形成装置において、前記取得部は、前記帯電部材の抵抗値と、前記帯電電圧を印加した時間と、前記帯電部材を流れる電流の積算値の少なくともいずれかに基づいて、さらに前記帯電能に関する情報を取得することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- プリント信号に基づいて記録材に画像形成を行う画像形成装置であって、
感光体と、
帯電位置において、パッシェン則に従って放電により前記感光体の表面を帯電する帯電部材と、
前記帯電部材によって帯電された前記感光体の表面を露光して潜像を形成する第1露光ユニットと、
前記潜像にトナーを付着させて得られるトナー像を被転写体に転写する転写位置を通過した後で前記帯電位置に到達する前の前記感光体の表面を露光する第2露光ユニットと、
前記帯電部材に帯電電圧を印加する電圧印加部と、
前記プリント信号に基づいて前記画像形成を行う際の、前記感光体の前記第2露光ユニットによって露光された部分が最初に前記帯電部材で帯電される第1のタイミングから、前記第1露光ユニットが前記潜像の形成を開始する第2のタイミングまでの第1の期間を制御する制御ユニットと、
を有し、
前記制御ユニットは、環境情報に関する情報に基づいて、前記感光体の表面が前記第2露光ユニットによって露光された場合に前記帯電位置において前記帯電部材と前記感光体の間で前記パッシェン則に従わない異常放電が開始される第3のタイミングから、前記異常放電が終了する第4のタイミングまでの第2の期間が前記第1の期間よりも短くなるように制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御ユニットは、絶対水分量に基づいて、前記第2の期間の長さを変更することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 画像形成装置内部の温度及び湿度を検知する温度湿度センサと、
前記温度湿度センサで検知された前記温度及び前記湿度に基づいて、前記環境情報を取得する取得部と、
を有することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。 - 前記制御ユニットは、更に前記帯電部材の帯電能に関する情報に基づいて前記第2の期間の長さを制御することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
- 前記帯電位置において、前記帯電部材と前記感光体とが接触する画像形成装置において、
前記取得部は、前記帯電部材の抵抗値と、前記帯電電圧を印加した時間と、前記帯電部材を流れる電流の積算値の少なくともいずれかに基づいて、前記帯電能に関する情報をさらに取得することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。 - 前記帯電部材に電圧が印加された状態で、前記帯電部材から前記感光体に流れる帯電電流を検知する電流検知部を有し、
前記制御ユニットは、前記感光体の表面のうち、閾値を超える前記帯電電流が流れた状態で前記帯電部材に帯電された前記感光体の領域には前記第1露光ユニットによって露光を行わないように制御することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像
形成装置。 - 前記制御ユニットは、前記プリント信号に基づいて前記画像形成を行う際、前記帯電電圧を印加した後に、前記第2露光ユニットによる露光を実行するように制御することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記帯電位置において前記帯電部材と前記感光体とが接触し、前記電圧印加部によって前記感光体の表面を帯電する場合において、前記帯電部材には直流電圧のみが印加されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記第2の期間を、前記感光層の厚みに関する情報に基づいて算出する算出部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記第1のタイミングと前記第3のタイミングは同じであることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 記録材に画像形成を行う画像形成装置において、
感光体と、
帯電位置において、パッシェン則に従って放電により前記感光体の表面を帯電させる帯電部材と、
前記帯電部材に帯電電圧を印加する電圧印加部と、
前記帯電部材から前記感光体に流れる帯電電流を検知する電流検知部と、
前記帯電部材によって帯電された前記感光体の表面を露光して潜像を形成する第1露光ユニットと、
前記潜像にトナーを付着させて得られるトナー像を被転写体に転写する転写位置を通過した後で前記帯電位置に到達する前の前記感光体の表面を露光する第2露光ユニットと、
前記電圧印加部と、前記第1露光ユニットと、前記第2露光ユニットと、を制御する制御ユニットと、
を備える画像形成装置において、
前記制御ユニットは、
前記第2露光ユニットによって前記感光体の表面を露光した領域が前記帯電位置を通過したときに、前記電圧印加部によって第1の帯電電圧を印加した状態で検知される前記帯電電流の電流値が閾値を超えパッシェン則に従わない異常放電が発生している場合において、前記電流値が閾値以下になるように前記第1の帯電電圧よりも絶対値が小さい第2の帯電電圧を印加する制御を行い、
前記第2の帯電電圧が前記帯電部材に印加されることによって形成される前記感光体の表面を前記第1露光ユニットによって露光する第1の露光量が、前記第1の帯電電圧が前記帯電部材に印加されることによって形成される前記感光体の表面を前記第1露光ユニットによって露光する第2の露光量より大きくなるように、前記第1露光ユニットの露光量を制御することを特徴とする画像形成装置。 - 記録材に画像形成を行う画像形成装置において、
感光体と、
帯電位置において、パッシェン則に従って放電により前記感光体の表面を帯電させる帯電部材と、
前記帯電部材に帯電電圧を印加する電圧印加部と、
前記帯電部材から前記感光体に流れる帯電電流を検知する電流検知部と、
前記帯電部材によって帯電された前記感光体の表面を露光して潜像を形成する第1露光ユニットと、
前記潜像にトナーを付着させて得られるトナー像を被転写体に転写する転写位置を通過
した後で前記帯電位置に到達する前の前記感光体の表面を露光する第2露光ユニットと、
前記電圧印加部と、前記第1露光ユニットと、前記第2露光ユニットと、を制御する制御ユニットと、
を備える画像形成装置において、
前記制御ユニットは、
前記第2露光ユニットによって第3の露光量で前記感光体の表面を露光した領域が前記帯電位置を通過したときに、前記電圧印加部によって前記帯電電圧を印加した状態で検知される前記帯電電流の電流値が閾値を超え、前記パッシェン則に従わない異常放電が発生している場合において、
前記電流値が閾値以下になるように、前記第2露光ユニットの露光量を前記第3の露光量より小さい第4の露光量で露光するように制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記被転写体は、記録材、または、前記感光体から前記トナー像が転写され、転写された前記トナー像を記録材へ転写するための中間転写体であることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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