JP6627797B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、レーザープリンター、ファクシミリ等の、電子写真式の画像形成装置に関し、特に帯電装置に印加する帯電印加電圧の決定方法に関するものである。
電子写真プロセスを用いた画像形成装置において、像担持体である感光体ドラムの表面電位は現像装置による現像に適した電位となっていることが要求される。感光体ドラムの表面を均一に帯電させる好適な手段としては、コロナ放電器を備えたスコロトロン帯電装置やコロトロン帯電装置等のコロナ帯電方式と、帯電ローラーに代表される導電性の帯電部材を備えた接触帯電方式とがある。
しかし、感光体ドラムの帯電性能は耐久による感光膜の削れ(膜厚減少)や温湿度条件により変化することは避けられないのが一般的である。感光体ドラムの表面電位を耐久印字状態や使用環境に応じた狙いの電位にするために、従来のスコロトロン帯電装置を用いた帯電制御では、感光体の表面電位を検出する表面電位センサーを設け、電位制御回路によりグリッド電極の補正制御を行うものも実用化されている。
また、表面電位センサーを設けない場合においても、感光体ドラムの帯電特性に関係する温湿度をセンサーで検知し、検出された温湿度に応じてスコロトロン帯電装置のグリッド電極への電極印加電位を予め帯電特性を調査した結果に基づいて変化させる等の方法が用いられている。また、電位補正制御量が小さいものではスコロトロン帯電装置のワイヤーへの印加電流を変化させて感光体ドラムの表面電位を変化させるものも実用化されている。
さらに、感光体ドラムが停止した状態で放置される環境によっても感光体ドラムの電気特性が変化する。そこで、特許文献1には、絶対湿度が低い場合は温湿度情報と画像形成時間および画像形成停止時間とに基づいて帯電電圧を制御し、絶対湿度が高い場合は湿度情報を使わずに温度情報と画像形成時間および画像形成停止時間とに基づいて帯電電圧を制御する画像形成装置が開示されている。
特許文献1の方法では、絶対湿度、温度、感光体ドラムの停止時間、感光体ドラムの回転時間に応じて明電位(露光部電位)の上昇を予測可能であり、温度、感光体ドラムの停止時間、感光体ドラムの回転時間に応じて明電位の低下を予測することが可能であることから、絶対湿度が高い場合は明電位の低下のみを考慮することで明電位を精度よく予測することができる。
特開2009−9095号公報
温湿度検知手段の検知値のみで帯電電圧の補正を行う従来の制御では、特に有機感光層を有する感光体ドラムを用いる場合に低湿環境下で放置時間と共に帯電特性が経時変化する場合に対して対応していない。そのため、帯電補正が適正に行われずに電位低下による地肌カブリ等の画像不具合が発生することがあった。また近年の感光体ユニット(ドラムユニット)の保証寿命の延長に伴い、感光体ドラムの使用期間の開始時と終了時において感光層の膜厚が大きく変化するが、感光層の膜厚変化に対する帯電電圧の補正も必要となってくる。
特許文献1の方法は、画像形成時間および画像形成停止時間に基づいて明電位(露光部電位)を補正することにより画像濃度を安定化するものであり、帯電装置によって帯電された直後の感光体ドラムの表面電位(暗電位)を補正してカブリやドット再現性の低下等の画像不具合を抑制するものではなかった。
本発明は、上記問題点に鑑み、像担持体表面の感光層の電気特性の変化に応じて帯電電圧を補正することにより、画像不具合の発生や放電生成物の生成を効果的に抑制可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、像担持体と、帯電装置と、電圧印加装置と、温湿度検出装置と、時間計測部と、制御部と、を備えた画像形成装置である。像担持体は、表面に感光層が形成される。帯電装置は、像担持体表面を帯電させる。電圧印加装置は、帯電装置に帯電電圧を印加する。温湿度検出装置は、像担持体周辺の温度および湿度を検出する。時間計測部は、温湿度検出装置により検出された湿度が所定値以下の状態で像担持体が継続して非駆動状態である低湿環境放置時間を計測し、温湿度検出装置により検出された湿度が所定値を超えると低湿環境放置時間をリセットする。制御部は、温湿度検出装置により検出された温度および湿度に基づいて帯電電圧の補正量を設定するとともに、低湿環境放置時間に基づいて帯電電圧の補正量を変更する。
本発明の第1の構成によれば、機内温湿度に基づいて仮設定された帯電電圧の補正量が、低湿環境放置時間に基づく感光層の電気特性の変化に応じて最適化されることにより、像担持体を目標の表面電位に精度良く帯電させることができる。その結果、像担持体の帯電不足や過帯電に起因する画像不良の発生を効果的に抑制することができる。また、像担持体への過剰放電による放電生成物の生成も抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の内部構造を示す側面断面図 図1における画像形成部P周辺の部分拡大図 画像形成装置100の制御経路を示すブロック図 機内温度および機内湿度に基づいて設定されるグリッド電圧の補正量の一例を示すグラフ 低湿環境下での感光体ドラム5の停止時間(低湿環境放置時間Th)と表面電位Vとの関係を示すグラフ 低湿環境放置時間Thの計測方法を示すグラフ 低湿環境放置時間Thに基づいて設定されるグリッド電圧の補正量の一例を示すグラフ 感光層5bの膜厚が耐久印字により変化したときの低湿環境放置時間Thと表面電位Vとの関係を示すグラフ 本発明の画像形成装置100におけるグリッド電圧の制御例を示すフローチャート
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置100の内部構造を示す側面断面図であり、図2は、図1における画像形成部P付近の拡大図である。画像形成装置(ここではモノクロプリンター)100内には、帯電、露光、現像および転写の各工程によりモノクロ画像を形成する画像形成部Pが配設されている。画像形成部Pには、可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム5が配設されている。感光体ドラム5の回転方向(図2の反時計回り方向)に沿って、帯電装置4、現像装置8、転写ローラー14、クリーニング装置19、および除電装置6が配設されている。画像形成部Pの上方には露光ユニット(レーザー走査ユニット等)7が配設されている。
感光体ドラム5は、支持体である素管5aと、素管5aの表面に形成される感光層5bとで構成される。本実施形態では、アルミニウム製の円筒状の素管5aの外周面に、感光層5bとして電荷発生剤、電荷輸送剤、結着樹脂(バインダー)、フィラーを同一層に含有した正帯電単層型有機感光層(OPC)を積層している。感光体ドラム5は、駆動モーター(図示せず)からの駆動力によって図2の反時計回り方向に回転する。
帯電装置4は、感光体ドラム5の長手方向(図2の紙面と垂直な方向)の略全域に亘って感光体ドラム5に対向するように配設されている。帯電装置4は、感光体ドラム5の表面側に開放部を有する断面コ字状のシールド部材(筐体)と、シールド部材の内部に配置され高電圧が印加されるコロナワイヤー21と、シールド部材の開放部に設けられたグリッド23とを有するスコロトロン方式であり、コロナワイヤー21からのコロナ放電によりグリッド23を介して感光体ドラム5の表面を所定のプラス電位(トナーと同極性)に帯電させる。
現像装置8は、2本の攪拌搬送スクリュー(図示せず)と、現像ローラー25とを有する二成分現像式である。現像装置8は、磁性キャリアとトナーとを含む二成分現像剤を用いて現像ローラー25表面に磁気ブラシを形成し、現像ローラー25にトナーと同極性(正)の現像バイアスを印加した状態で感光体ドラム5の表面に磁気ブラシを接触させてトナーを付着させる。
転写ローラー14は、感光体ドラム5の表面に形成されたトナー像を用紙(記録媒体)上に転写する。クリーニング装置19は、感光体ドラム5の長手方向に線接触するクリーニングブレード27と、クリーニングブレード27によって感光体ドラム5の表面から掻き取られた廃トナーを排出する回収スパイラル(図示せず)を備えており、トナー像が用紙に転写された後に、感光体ドラム5の表面の残留トナーを除去する。また、感光体ドラム5の表面の残留電荷を除去する除電装置6が、感光体ドラム5の回転方向に対しクリーニング装置19の下流側に設けられている。除電装置6は、感光体ドラム5の表面に除電光を照射して残留電荷を除去する。
定着装置15は、被加熱回転体である定着ローラー15aと、加圧部材である加圧ローラー15bと、定着ローラー15aの内部に配設されるヒーター30と、定着ローラー15a表面の温度を検知する定着温度センサー(図示せず)とを備える。
画像形成動作を行う場合、反時計回り方向に回転する感光体ドラム5が帯電装置4により一様に帯電される。次に、画像データに基づく露光ユニット7からのレーザービームにより感光体ドラム5上に静電潜像が形成され、現像装置8により静電潜像にトナーが付着されてトナー像が形成される。この現像装置8へのトナーの供給はトナーコンテナ9から行われる。なお、画像データはパーソナルコンピューター(以下、パソコンという)等から送信される。
上記のようにトナー像が形成された感光体ドラム5に向けて、用紙が給紙カセット10又は手差し給紙装置11から用紙搬送路12およびレジストローラー対13を経由して搬送される。そして、転写ローラー14により感光体ドラム5の表面に形成されたトナー像が用紙に転写される。トナー像が転写された用紙は感光体ドラム5から分離され、定着装置15に搬送されてトナー像が定着される。定着装置15を通過した用紙は、用紙搬送路16により装置上部に搬送され、用紙の片面のみに画像を形成する場合(片面印字時)は、排出ローラー対17により排出トレイ18に排出される。
次に、本発明の画像形成装置100の制御経路について説明する。図3は、本発明の画像形成装置100に用いられる制御経路の一例を示すブロック図である。なお、画像形成装置100を使用する上で装置各部の様々な制御がなされるため、画像形成装置100全体の制御経路は複雑なものとなる。そこで、ここでは制御経路のうち、本発明の実施に必要となる部分を重点的に説明する。
制御部90は、中央演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)91、読み出し専用の記憶部であるROM(Read Only Memory)92、読み書き可能な記憶部であるRAM(Random Access Memory)93、一時的に画像データ等を記憶する一時記憶部94、時間計測部95、画像形成装置100内の各装置に制御信号を送信したり操作部70からの入力信号を受信したりする複数(ここでは2つ)のI/F(インターフェイス)96を少なくとも備えている。また、制御部90は、画像形成装置100の本体内部の任意の場所に配置可能である。
ROM92には、画像形成装置100の制御用プログラムや、制御上の必要な数値等、画像形成装置100の使用中に変更されることがないようなデータ等が収められている。RAM93には、画像形成装置100の制御途中で発生した必要なデータや、画像形成装置100の制御に一時的に必要となるデータ等が記憶される。また、ROM92(或いはRAM93)には、後述するようにグリッド電圧を仮設定する際の温湿度とグリッド電圧の補正量との関係を記憶したグリッド電圧補正量設定テーブル等も格納されている。時間計測部95は、感光体ドラム5の駆動時間および停止時間(放置時間)を別個に計測する。時間計測部95による感光体ドラム5の停止時間(放置時間)の測定は画像形成装置100の電源がオフ状態であるときも継続して行われる。
また、制御部90は、画像形成装置100における各部分、装置に対し、CPU91からI/F96を通じて制御信号を送信する。また、各部分、装置からその状態を示す信号や入力信号がI/F96を通じてCPU91に送信される。制御部90が制御する各部分、装置としては、例えば、画像形成部P、露光ユニット7、定着装置15、画像入力部40、電圧制御回路41、機内温度センサー50、機内湿度センサー51、操作部70等が挙げられる。
画像入力部40は、パソコン等から画像形成装置100に送信される画像データを受信する受信部である。画像入力部40より入力された画像信号はデジタル信号に変換された後、一時記憶部94に送出される。
電圧制御回路41は、帯電電圧電源42、現像電圧電源43、および転写電圧電源44と接続され、制御部90からの出力信号によりこれらの各電源を作動させるものであり、これらの各電源は電圧制御回路41からの制御信号によって、帯電電圧電源42は帯電装置4内のコロナワイヤー21およびグリッド23に、現像電圧電源43は現像装置8内の現像ローラー25に、転写電圧電源44は転写ローラー14に、それぞれ所定の電圧を印加する。
機内温度センサー50は、画像形成装置100の機内温度、特に帯電装置4周辺の温度を検知するものであり、帯電装置4の近傍に配置される。機内湿度センサー51は、画像形成装置100の機内湿度、特に帯電装置4周辺の温度を検知するものであり、帯電装置4の近傍に配置される。機内温度センサー50および機内湿度センサー51による温湿度の検知は、画像形成装置100の電源がオフ状態であるときも継続して行われる。
操作部70には、液晶表示部71、各種の状態を示すLED72が設けられており、ユーザーは操作部70のストップ/クリアボタンを操作して画像形成を中止し、リセットボタンを操作して画像形成装置100の各種設定をデフォルト状態にする。液晶表示部71は、画像形成装置100の状態を示したり、画像形成状況や印字部数を表示したりするようになっている。画像形成装置100の各種設定はパソコンのプリンタードライバーから行われる。
以下、本発明の特徴部分である帯電印加電圧の補正制御について説明する。前述したように、帯電装置4に印加する帯電電圧は、温湿度条件や感光体ドラム5の感光層5bの膜厚によって適正値が変化する。画像形成装置100では、グリッド23へ印加するグリッド電圧は機内温度センサー50により検知された機内温度、機内湿度センサー51により検知された機内湿度に応じて補正値が設定され、電圧制御回路41により出力値が変更される構成となっている。
図4は、機内温度および機内湿度に基づいて設定されるグリッド電圧の補正量の一例を示すグラフである。図4に示すように、相対湿度40%以上(図4の実線で表示)では0〜3℃までの補正量を50V、3〜7℃までの補正量を40V、7〜10℃までの補正量を30V、10〜15℃までの補正量を20V、15〜20℃までの補正量を10V、20℃以上での補正量を0Vとしている。即ち、湿度が一定の場合は温度が低くなるほどグリッド電圧の補正量を大きくする。
同様に、相対湿度15%以上40%未満(図4の破線で表示)では0〜3℃までの補正量を60V、3〜7℃までの補正量を45V、7〜10℃までの補正量を35V、10〜15℃までの補正量を20V、15〜20℃までの補正量を10V、20℃以上での補正量を0Vとしている。また、相対湿度15%未満(図4の点線で表示)では0〜3℃までの補正量を65V、3〜7℃までの補正量を50V、7〜10℃までの補正量を35V、10〜15℃までの補正量を20V、15〜20℃までの補正量を10V、20℃以上での補正量を0Vとしている。即ち、温度が一定の場合は湿度が低くなるほどグリッド電圧の補正量を大きくする。
図5は、低湿環境下(相対湿度5%)での感光体ドラム5の停止時間(低湿環境放置時間Th)と表面電位Vとの関係を示すグラフである。図5に示すように、同一の帯電電圧印加条件で帯電装置4により感光体ドラム5を帯電させた場合、感光体ドラム5の表面電位は低湿環境下での停止時間が長くなるにつれて経時的に低下する。この現象は感光層5b表面近傍の水分子の存在量が感光層5bの電位維持性に影響していると考えられ、特に有機感光層において顕著である。また、時間経過とともに帯電特性の低下が安定する一方、高湿環境になると電位低下が速やかに解消されることも判明している。
そこで、本発明の画像形成装置100では、図4のグラフから機内温度、機内湿度に基づいて設定されたグリッド電圧の補正量を、感光体ドラム5の低湿環境放置時間Thに基づいて変更する。
図6は、低湿環境放置時間Thの計測方法を示すグラフである。低湿環境放置時間Thの計測には温度による影響を受けない絶対湿度を用いることが好ましい。所定の湿度(HO;絶対湿度1.15g/cm3)以下が検知された時点(Ts)において時間計測部95による低湿環境放置時間Thの計測が開始される。そして、湿度検知値が所定の湿度(HO)以上になった時点(Tr)において時間計測部95による低湿環境放置時間Thの計測はリセットされ0となる。即ち、Th=Tr−Tsで表される。
図7は、低湿環境放置時間Thに基づいて決定されるグリッド電圧の補正量の一例を示すグラフである。グリッド電圧の補正量は低湿環境放置時間Thに応じて予め確認された感光層5bの帯電特性を元に決定されている。図7に示す例では、低湿環境放置時間ThがTh1(ここでは50時間)まではグリッド電圧の補正量は0Vである。低湿環境放置時間ThがTh1からTh2(ここでは100時間)まではグリッド電圧の補正量はΔv1(=20V)であり、低湿環境放置時間ThがTh2を超えるとグリッド電圧の補正量はΔv1よりも小さいΔv2(=10V)である。
即ち、図5に示したように感光層5bの帯電特性の低下は時間の経過とともに安定するため、低湿環境放置時間Thに基づくグリッド電圧の補正量は低湿環境放置時間Thが長くなるにつれて小さくなっており、低湿環境放置時間Thが所定時間以上になると一定となっている。
また、低湿環境放置時間Thに基づいて決定されるグリッド電圧の補正量を感光層5bの膜厚に応じて変化させることが好ましい。図8は、感光層5bの膜厚が耐久印字により変化したときの低湿環境放置時間Thと表面電位Vとの関係を示すグラフである。図8に示すように、感光層5bの膜厚が小さくなるほど低湿環境放置時間Thの影響は小さくなるため、膜厚が小さくなるにつれてグリッド電圧の補正量を小さくすればよい。このように膜厚に応じた補正を行うことで、感光体ドラム5の耐用期間を通じて狙いの表面電位Vを安定して維持することができる。
感光層5bとしては有機感光層(OPC)の他にアモルファスシリコン感光層(a−Si)が知られているが、感光層5bの摩耗に応じたグリッド電圧の補正は、摩耗し易く膜厚の変化が大きい有機感光層(OPC)において効果的である。特に、電荷発生材料と電荷輸送材料を同一層に分散させた単層有機感光層を使用する場合に好適である。
感光層5bの膜厚は、制御部90により算出された感光層の摩耗量を感光層5bの初期膜厚から差し引いて検出される。感光層5bの膜厚を精度よく検出するためには感光層5bの摩耗量を正確に算出する必要がある。従来、感光体ドラム5の累積駆動時間から感光層5bの摩耗量を推定する方法が知られている。しかし、累積駆動時間が同じであっても感光体ドラム5の使用状況によって感光層5bの摩耗量が変化する。
例えば、搬送される用紙の厚みや種類、出力画像の種類に応じてプロセス速度が複数段階に切り換えられる場合、感光体ドラム5も複数段階の線速で回転する。その場合、感光体ドラム5の回転時間(駆動時間)が同じであっても感光体ドラム5の駆動量は線速によって異なる。そこで、感光体ドラム5の累積駆動量を、感光体ドラム5の回転数、または外周面の移動距離(回転数×ドラム外周長)として算出することで、異なる線速で回転する感光体ドラム5の累積駆動量を適切に算出することができる。
図9は、本発明の画像形成装置100におけるグリッド電圧の制御例を示すフローチャートである。必要に応じて図1〜図8を参照しながら、図9のステップに沿ってグリッド電圧の制御手順について説明する。なお、画像形成装置100の画像形成速度(プロセス線速)は240mm/s、画像形成時にコロナワイヤー21に流れる主帯電電流は310μA、グリッド23に印加するグリッド電圧の初期値は500Vであり、感光体ドラム5の表面電位が420Vとなるように設定されている。
パソコン等の上位機器(ホスト機器)から制御部90に印字命令が入力されると(ステップS1)、制御部90は機内温度センサー50および機内湿度センサー51により継続して測定されている機内温湿度データを取得する(ステップS2)。次に、制御部90はROM92(或いはRAM93)に格納されたグリッド電圧補正量設定テーブル(図4参照)を読み出し、取得した機内温湿度を用いてグリッド電圧の補正量を仮設定する(ステップS3)。例えば、機内温度15℃、機内湿度20%の場合は図4からグリッド電圧の補正量を20Vに仮設定する。
次に、制御部90は機内湿度センサー51と時間計測部95によって継続して計測されている低湿環境放置時間Thを参照する(ステップS4)。そして、制御部90は低湿環境放置時間Thが所定時間以上であるか否かを判断する(ステップS5)。低湿環境放置時間Thが所定時間以上である場合は(ステップS5でYes)、制御部90は低湿環境放置時間Thに応じてグリッド電圧の補正量を変更する(ステップS6)。例えば、低湿環境放置時間Thが50時間である場合は図7からグリッド電圧の補正量が20Vであるため、ステップS3において仮設定された補正量20Vを、低湿環境放置時間Thに基づく補正量20Vを加えた40Vに変更する。
また、制御部90は時間計測部95によって計測された感光体ドラム5の累積駆動時間に基づいて感光層5bの膜厚を検出する(ステップS7)。具体的には、感光体ドラム5の累積駆動時間に基づいて算出される感光層5bの削れ量の推定値を初期膜厚から差し引いて感光層5bの膜厚を検出する。そして、検出された感光層5bの膜厚に応じてステップS6で決定したグリッド電圧の補正量を調整する(ステップS8)。図8に示したように、感光層5bの膜厚が小さくなるほど低湿環境放置時間Thの影響は小さくなるため、膜厚が小さくなるにつれて図7から決定されるグリッド電圧の補正量を小さくする。例えば感光体ドラム5が使用初期である場合は、ステップS6で変更された補正量40Vが維持される。
そして、ステップS8までで決定された補正量でグリッド電圧を補正する(ステップS9)。具体的には、グリッド電圧の初期値である500Vに補正量40Vを加えた540Vに補正する。一方、ステップS5で低湿環境放置時間Thが所定時間を超えない場合は(ステップS5でNo)、制御部90はステップS3で仮設定された補正量でグリッド電圧を補正する(ステップS10)。具体的には、ステップS3で仮設定された補正量20Vを加えた520Vに補正する。そして、補正後のグリッド電圧をグリッド23に印加して印字を開始する(ステップS11)。その後、印字が終了したか否かが判断され(ステップS12)、印字が終了している場合は処理を終了する。
上記の制御によれば、機内温湿度に基づいて仮設定されたグリッド電圧の補正量が、低湿環境放置時間Thに基づく感光層5bの電気特性の変化に応じて最適化されることにより、感光体ドラム5を目標の表面電位に精度良く帯電させることができる。その結果、感光体ドラム5の帯電不足や過帯電に起因する画像不良の発生を効果的に抑制することができる。また、感光体ドラム5への過剰放電による放電生成物の生成も抑制することができる。
また、感光層5bの膜厚に応じてグリッド電圧の補正値を調整することで、感光体ドラム5の耐用期間を通じて感光体ドラム5の表面電位を安定して目標値に維持することができる。
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では低湿環境放置時間Thに基づいて帯電装置4のグリッド23に印加されるグリッド電圧を補正したが、コロナワイヤー21に印加されるワイヤー電圧を補正することもできる。しかし、ワイヤー電圧を高くするとコロナ放電に伴うオゾンや放電生成物の発生が問題となるため、本実施形態のようにグリッド電圧を補正することが好ましい。
また、上記実施形態では、コロナワイヤー21とグリッド23とを備えたスコロトロン方式の帯電装置4を用いているが、スコロトロン方式の帯電装置4に代えて、帯電ローラーを備えた接触帯電方式の帯電装置を備えた画像形成装置においても、帯電ローラーに印加する帯電電圧を調整することで、実質的に同じ作用により実質的に同じ効果を奏することができる。
また、本発明は図1に示したようなモノクロプリンターに限らず、モノクロ複写機、カラープリンター、カラー複写機、デジタル複合機等の、帯電装置を備えた種々の画像形成装置に適用することができる。
本発明は、感光体ドラム表面を帯電させる帯電装置を備えた画像形成装置に利用可能である。本発明の利用により、像担持体表面の感光層の電気特性の変化に応じて感光体ドラムの表面を所望の表面電位に精度良く帯電させることができ、画像不具合の発生や放電生成物の生成を効果的に抑制可能な画像形成装置を提供することができる。
P 画像形成部
4 帯電装置
5 感光体ドラム(像担持体)
5a 素管
5b 感光層
21 コロナワイヤー
23 グリッド
41 電圧制御回路(電圧印加装置)
42 帯電電圧電源(電圧印加装置)
50 機内温度センサー(温湿度検出装置)
51 機内湿度センサー(温湿度検出装置)
90 制御部(膜厚検出装置)
95 時間計測部
100 画像形成装置

Claims (5)

  1. 表面に感光層が形成された像担持体と、
    前記像担持体表面を帯電させる帯電装置と、
    前記帯電装置に帯電電圧を印加する電圧印加装置と、
    前記像担持体周辺の温度および湿度を検出する温湿度検出装置と、
    前記温湿度検出装置により検出された温度および湿度に基づいて前記帯電電圧の補正量を設定する制御部と、
    を備えた画像形成装置において、
    前記温湿度検出装置により検出された湿度が所定値以下の状態で前記像担持体が継続して非駆動状態である低湿環境放置時間を計測し、前記温湿度検出装置により検出された湿度が所定値を超えると前記低湿環境放置時間をリセットする時間計測部を備え、
    前記帯電装置は、コロナワイヤーとグリッドとを備え、コロナワイヤーからの放電により前記像担持体表面を帯電させるスコロトロン方式であり、
    前記制御部は、前記温湿度検出装置により検出された温度および湿度に基づいて前記電圧印加装置から前記グリッドに印加されるグリッド電圧の補正量を設定するとともに、前記低湿環境放置時間に基づいて前記グリッド電圧の補正量を変更することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記感光層の膜厚を検出する膜厚検出装置を備え、
    前記制御部は、前記膜厚検出装置により検出された前記感光層の膜厚に応じて前記グリッド電圧の補正量を変更することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記膜厚検出装置は、画像形成枚数の累積値、前記像担持体の回転時間の累積値、または前記像担持体の回転数の累積値のいずれかに基づいて算出された前記感光層の摩耗量を前記感光層の初期膜厚から差し引いて前記感光層の膜厚を検出することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記時間計測部は、前記温湿度検出装置により検出された絶対湿度を用いて前記低湿環境放置時間を計測することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記像担持体は、前記感光層として電荷発生材料と電荷輸送材料を同一層に分散させた単層有機感光層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
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