JP4076596B2 - 電子写真装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フタロシアニン化合物を含有する積層型電子写真感光体を用いる反転現像用の電子写真装置及び画像形成方法に関し、更に詳しくは、積層型電子写真感光体の空回転が不要で高速処理が可能であり、画像形成プロセス初期におけるネガゴーストやポジゴースト等の発生を抑えて、高画質の画像を迅速かつ簡便に得られる反転現像用の電子写真装置及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
C.F.カールソンの発明による電子写真プロセスは、即時性、高品質かつ保存性の高い画像が得られることなどから、近年では複写機の分野にとどまらず、各種プリンタやファクシミリの分野でも広く使われ、大きな広がりを見せている。この電子写真プロセスは基本的に、感光体表面への均一な帯電、原稿に対応した像露光による静電潜像の形成、該潜像のトナーによる現像、該トナー像の紙への転写(中間転写体を経由する場合もある)及び定着による画像形成プロセスと、感光体を繰り返し使用するために行う、感光体の表面に残留するトナー及び電荷の除去による初期化プロセスとから成り立っている。
【0003】
電子写真プロセスの中核となる感光体については、その光導電材料として従来からのセレニウム、ヒ素−セレニウム合金、硫化カドミウム、酸化亜鉛といった無機系の光導電体から、最近では、無公害で成膜が容易、製造が容易である等の利点を有する有機系の光導電材料を使用した感光体が開発されている。これらの中でも、電荷発生層及び電荷輸送層を積層したいわゆる積層型感光体は、より高感度な感光体が得られること、材料の選択範囲が広く安全性の高い感光体が得られること、塗布の生産性が高く比較的コスト面でも有利なこと、等から現在では感光体の主流となっており大量に生産されている。
【0004】
一方、最近、より高画質な画像を得るためや、入力画像を記憶したり自由に編集したりするために、画像形成のためのデジタル化が急速に進行している。これまで、デジタル的に画像形成するものとしては、ワープロやパソコンの出力機器であるレーザプリンタ、LEDプリンタや一部のカラーレーザコピア等に限られていたが、従来アナログ的画像形成が主流であった普通の複写機の分野にも急速にデジタル化が進行している。
【0005】
デジタル的に画像形成を行なう際、コンピュータ情報を直接使う場合にはその電気信号を光信号に変換した後、また、原稿からの情報入力の場合には原稿情報を光情報として読み取った後、一度デジタル電気信号に変換し、再度光信号に変換した後、それぞれ感光体に入力される。いずれにせよ感光体に対しては光信号として入力されるわけであるが、このようなデジタル信号の光入力には、主としてレーザ光やLED光が用いられている。現在、最もよく使用される入力光の発振波長は、780nmや660nmの近赤外光やそれに近い長波長光である。デジタル的に画像形成を行う際に使用される感光体にとって、まず第一に要求される特性としてはこれらの長波長光に対して感度を持つことであり、これまで多種多様な材料が検討されている。その中でもフタロシアニン化合物は、合成が比較的簡単であり長波長光に感度を示すものが多いことから、幅広く検討され実用に供されている。
【0006】
例えば、特公平5−55860号公報にはチタニルフタロシアニンを用いた感光体が、特開昭59−155851号公報にはβ型インジウムフタロシアニンを用いた感光体が、特開平2−233769号公報にはχ型無金属フタロシアニンを用いた感光体が、特開昭61−28557号公報にはバナジルオキシフタロシアニンを用いた感光体が、それぞれ開示されている。
【0007】
一方、デジタル的に画像形成を行う場合には、光の有効利用あるいは解像力を上げる目的から、光を照射した部分にトナーを付着させ画像を形成する、いわゆる反転現像方式を採用することが多い。反転現像方式においては、暗電位部が白地となり、明電位部が黒地部(画線部)になる。前述したように、画像を取り終えた後の感光体は、次の画像形成のために初期化プロセスが行われるか、その中の除電方法としては、一般にACコロナ放電を利用したもの、光を利用する方法等が知られている。これらの中でも、簡易な装置で行うことができ、ACコロナ放電の場合のようにオゾン等の有害なガス発生が伴わない光除電方法かよく用いられている。
【0008】
しかしながら、本発明者らがこのような反転現像による複写プロセスで、フタロシアニン化合物を電荷発生層に含有する積層型電子写真感光体を用いて画像形成を行なったところ、最初に積層型電子写真感光層にホールが注入した後のエレクトロンが電荷発生層中に残存し易く、一種のメモリーとして電位変動を起こし易いという欠点があることが判明した。
【0009】
原理的には、電荷発生層中に残されたエレクトロンが何らかの理由で電荷発生層と電荷輸送層との界面に進行し、界面近傍のホール注入のバリアー性を下げるものと推測される。実際に、フタロシアニン化合物を電荷発生層に含有する積層型電子写真感光体を用いた場合においては、前サイクルで露光有無での差異から次サイクル露光領域内で前サイクル露光部分での露光部電位が周囲よりも上昇し、いわゆるネガゴースト現象が起こる。あるいは、前サイクル時に光が当たった所の感度が見かけ上早くなり次サイクル時に全面均一画像を取ると前サイクル部分が黒く浮き出る、いわゆるポジゴースト現象の発生が顕著に観られる。
【0010】
フタロシアニン化合物を電荷発生層に含有する積層型電子写真感光体を反転現像電子写真プロセスで使用すると、以上詳述したような問題を潜在的に含んでいる。そこで、従来では、帯電圧が低下する感光体一回転目のプロセスは、画像形成には使用せず(いわゆる空回転)、帯電圧が安定する2回転目以降から画像形成に使用し、このような問題を回避しているのが現状であった。従来におけるような、比較的コピー速度の遅い(例えばA4紙10枚/分以下)反転現像方式のプリンタ等においては、帯電器の帯電制御能力に余裕ができるためにこの様な現像が顕著に現れないこと、またコンピュータ等からのデータ転送に時間を要すること等から一回転目を空回転とするプロセスにしても特に支障は生じなかったのであるが、近時におけるような、コピー速度の速いデジタルコピア等、直接原稿をコピーする場合には、一回転目を空回転とすると高速化に大きな支障となるという問題がある。積層型電子写真感光体の一回転目から画像形成を行うことができる電子写真装置及び画像形成方法の開発が要望されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような要望に応え、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、積層型電子写真感光体の空回転が不要で高速処理が可能であり、画像形成プロセス初期におけるネガゴーストやポジゴースト等の発生を抑えて、高画質の画像を迅速かつ簡便に得られる反転現像用の電子写真装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような事情に鑑みて本発明の本発明者らが、フタロシアニン化合物を電荷発生層に使用した積層型感光体を反転現像方式の電子写真複写方法で用いる場合、このような無駄な空回転をなくす手段について種々の検討を行なったところ、これらの問題点を解決するためには、画像形成プロセス初期の起動の仕方が重要であることを見い出した。即ち、画像形成プロセスにおいて、積層型電子写真感光体に対して主帯電を行うのに先立って、負極性に帯電させる前記主帯電以外の帯電を行い、そして該帯電がなされた積層型電子写真感光体部位に主帯電を行うことにより、換言すると、積層型電子写真感光体の最初の回転駆動の際に該積層型電子写真感光体に対して主帯電以外の帯電を行い、次に光除電を行い、前記主帯電が最初になされた電子写真感光体の部位が、前記主帯電を行う手段に対向する位置に突入した時から主帯電を行うことにより、該積層型電子写真感光体内部の空間電荷を開放・消滅させた状態で、画像形成プロセスを行うことができ、画像形成プロセス初期におけるゴーストの発生を効果的に抑えることができ、しかも空回転が不要になることを見い出した。
本発明は、本発明の発明者らによる上記の知見に基づくものである。
【0013】
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。即ち、
(1) 導電性支持体上にフタロシアニン化合物を含有する電荷発生層及び電荷輸送層を設けた電子写真感光体に対し、主帯電を行う主帯電手段、像露光を行う像露光手段、反転現像を行う現像手段、転写を行う転写手段、負極性に帯電させる帯電手段、及び、光除電を行う光除電手段を有する電子写真装置において、
前記電子写真感光体の回転方向に対して、帯電手段、光除電手段、主帯電手段の順に配置し
前記電子写真感光体の最初の回転駆動の際に前記帯電手段を作動させ、次に前記帯電手段により帯電した電子写真感光体を除電する前記光除電手段を作動させ、前記帯電手段を作動させた際の、該帯電手段に対向する該電子写真感光体の部位が、前記主帯電手段に対向する位置に突入した時から該主帯電手段を作動させる制御手段を備えたことを特徴とする電子写真装置である。
【0014】
(2) 帯電手段が、転写前処理帯電器、剥離補助帯電器及び光除電前帯電器から選択される前記(1)に記載の電子写真装置である。
【0015】
(3) 帯電手段が、交流電流を重畳してもよい負極性の電流を用いる前記(1)又は(2)に記載の電子写真装置である。
【0016】
(4) 主帯電手段及び帯電手段の少なくとも一方が接触型帯電器である前記(1)から(3)のいずれかに記載の電子写真装置である。
【0017】
(5) フタロシアニン化合物が、ハロゲン化ガリウムフタロシアニン、ハロゲン化スズフタロシアニン、ハイドロキシガリウムフタロシアニン、オキシチタニルフタロシニン、ハロゲン化インジウムフタロシアニン、バナジルフタロシアニン及び無金属フタロシアニンから選択される少なくとも1つである前記(1)から(4)のいずれかに記載の電子写真装置である。
【0018】
(6) 前記(1)から(5)のいずれかに記載の電子写真装置を用いて画像形成を行うことを特徴とする画像形成方法である。
【0019】
(7) 導電性支持体上にフタロシアニン化合物を含有する電荷発生層及び電荷輸送層を設けた電子写真感光体に対し、主帯電、像露光、反転現像、転写、該主帯電以外の帯電、及び光除電を行うことを含む画像形成方法において、
前記電子写真感光体の回転方向に対して、主帯電器以外の帯電器、光除電器、主帯電器の順に配置し、
前記電子写真感光体の最初の回転駆動の際に主帯電器以外の帯電器を作動させ、次に前記帯電器により帯電した電子写真感光体を除電する光除電器を作動させ、前記帯電器を作動させた際の、該帯電器に対向する該電子写真感光体の部位が、前記主帯電器に対向する位置に突入した時から該主帯電器を作動させることを特徴とする画像形成方法である。
【0020】
上記(1)〜(5)に記載の電子写真装置、並びに、上記(6)〜(7)に記載の画像形成方法においては、前記電子写真感光体の最初の回転駆動の際に前記帯電手段乃至帯電器を作動させ、次に前記光除電手段乃至光除電器を作動させ、前記帯電手段乃至帯電器を作動させた際の、該帯電手段乃至帯電器に対向する該電子写真感光体の部位が、前記主帯電手段乃至主帯電器に対向する位置に突入した時から該主帯電手段乃至主帯電器を作動させる。つまり、画像形成プロセスの初期において、主帯電を行う前に積層型電子写真感光体に主帯電以外の帯電を行い、その内部の空間電荷を開放・消滅させておき、このような状態にされた積層型電子写真感光体の部位に対して主帯電を行って画像形成プロセスを行う。その結果、画像形成プロセス初期におけるゴーストの発生が効果的に抑えられる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明において使用される電子写真感光体は、導電性支持体上に光導電層を設けてなる。電子写真感光体は、単層型電子写真感光体でもよいが、本発明においては、機能分離型の積層型電子写真感光体が好ましい。
前記導電性支持体としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料や、アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルム、紙などが主に挙げられる。
【0022】
なお、前記導電性支持体と前記光導電層との間には、通常使用されるような公知のバリアー層が設けられていてもよく、このようなバリアー層としては、例えば、アルミニウム陽極酸化被膜、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等の無機層、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド等の樹脂等の有機層、あるいは、シランカップリング剤、有機ジルコニウムなどの有機金属化合物、又はこれらを混合させたものなどが挙げられる。また、これらのバリア一層は、アルミニウム、鋼、錫、亜鉛、チタンなどの金属あるいは金属酸化物などの導電性又は半導性微粒子を含んでいてもよい。
【0023】
前記光導電層としては、前記積層型電子写真感光体の場合、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とが少なくとも挙げられる。
【0024】
前記電荷発生物質としては、例えば、無金属フタロシアニン、銅塩化インジウム、塩化ガリウム、錫、オキシチタニウム、亜鉛、バナジウム等の金属、又は、その酸化物、塩化物の配位したフタロシアニン類が挙げられる。これらの中でも、光感度、電気特性安定性、画質の点で、無金属フタロシアニン、クロロガリウムなどのハロゲン化ガリウムフタロシアニン、ジクロロスズなどのハロゲン化スズフタロシアニン、ハイドロキシガリウムフタロシアニン、オキシチタニルフタロシアニン、クロロインジウムなどのハロゲン化インジウムフタロシアニン、バナジルフタロシアニンから選択される少なくとも1つが好ましい。
なお、これら中心金属類については混晶の形で複数併用してもよいし、単品として複数混合してもよい。
【0025】
前記電荷発生層には、分光感度を変えたり帯電性、残留電位等の電気特性を改良するために、フタロシアニン以外の電荷発生物質を含有させてもよい。そのような電荷発生物質としては、例えば、セレン及びその合金、ヒ素−セレン、硫化カドミニウム、酸化亜鉛、その他の無機光導電物質、アゾ色素、キナクリドン、多環キノン、ピリリウム塩、チアピリリウム塩、インジゴ、チオインジゴ、アントアントロン、ピラントロン、シアニン等が挙げられる。
【0026】
以上の電荷発生物質の平均粒径としては、1μm以下が好ましく、0.5μm以下がより好ましく、0.3μm以下が特に好ましい。
【0027】
前記電荷発生層に使用されるバインダーとしては、例えば、ポリビニルアセテート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルプロピオナール、ポリビニルブチラール、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、セルロースエステル、セルロースエーテルなどが挙げられる。
【0028】
前記電荷発生層における前記電荷発生物質の含有量としては、前記バインダー100重量部に対し、通常30〜500重量部である。
前記電荷発生層の厚みとしては、通常0.1〜2μmであり、0.15〜0.8μmが好ましい。
前記電荷発生層には、必要に応じて塗布性を改善するためのレベリング剤や酸化防止剤、増感剤等の各種添加剤を添加させることができる。
前記電荷発生層は、前記電荷発生物質の微粒子が前記バインダー中に分散した状態で結着してなる層であってもよいし、前記電荷発生物質による蒸着膜であってもよい。
【0029】
前記電荷輸送物質としては、例えば、2,4,7−トリニトロフルオレノン、テトラシアノキノジメタンなどの電子吸引性物質、カルバゾール、インドール、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、などの複素環化合物、アニリン誘導体、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体、あるいはこれらの化合物からなる基を主鎖若しくは側鎖に有する重合体などの電子供与性物質が挙げられる。
前記電荷輸送層は、これらの電荷輸送物質がバインダーに結着した状態で形成される。
【0030】
前記電荷輸送層に使用されるバインダーとしては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、及びその供重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエステルカーボネート、ポリスルホン、ポリイミド、フエノキシ、エポキシ、シリコーン樹脂等、これらの部分的架橋硬化物などが挙げられる。
【0031】
前記電荷輸送層における前記電荷輸送物質の含有量としては、前記バインダー100重量部に対し、通常30〜200重量部であり、40〜150重量部が好ましい。
前記電荷輸送層の厚みとしては、通常5〜50μmであり、10〜45μmが好ましい。
前記電荷輸送層には、成膜性、可とう性、塗布性などを向上させるため、必要に応じて周知の可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤などの添加剤を添加することができる。
【0032】
前記電子写真感光体は、前記光導電層上に最表面層が設けられていてもよく、そのような最表面層としては、例えば、従来公知の熱可塑性又は熱硬化性ポリマーを主体とするオーバーコート層などが挙げられる。
なお、本発明においては、前記電荷輸送層や前記オーバーコート層に、高分子型の電荷輸送物質や電荷輸送機能を有する反応性低分子電荷輸送物質を硬化させて高分子化させたものを用いてもよい。
前記各層を形成する場合には、例えば、該層に含有させる物質を溶剤に溶解又は分散させて得られた塗布液を順次塗布・乾燥等するなどの公知の方法が適用できる。
上述の電子写真感光体は、以下の本発明の電子写真装置及び画像形成方法において好適に使用される。
【0033】
本発明の画像形成方法は、前記電子写真感光体に対し、主帯電、像露光、反転現像、転写、前記主帯電以外の帯電、及び、光除電を行うことを含む。本発明の画像形成方法は、通常の方法に従って行うことも可能であるが、以下に説明する本発明の電子写真装置を用いて好適に実施することができる。
本発明の電子写真装置は、前記電子写真感光体に対し、主帯電を行う主帯電手段、像露光を行う像露光手段、反転現像を行う現像手段、転写を行う転写手段、負極性に帯電させる帯電手段、光除電を行う光除電手段、及びこれらの動作を制御する制御手段を有する。
【0034】
前記主帯電は、例えば、導電性ローラや導電性ブラシを用いた接触帯電、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電やコロトロン帯電などが挙げられる。前記主帯電は、公知の主帯電器等を用いて行うことができるが、以下の本発明の電子写真装置における主帯電手段により好適に行うことができる。
前記主帯電手段としては、特に制限はなく、例えば、導電性ローラや導電性ブラシを用いた接触型帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器などのそれ自体公知の主帯電器が挙げられる。これらの中でも、帯電補償能力に優れる点で接触型帯電器が好ましい。
前記電子写真感光体は、例えばこのような主帯電手段により、通常−300〜−1000Vの範囲に帯電される。
【0035】
前記像露光は、例えば、半導体レーザ光の外、LED光、液晶シャッタ光等の公知の光源を利用した画像露光器等を用いて行うことができるが、以下の本発明の電子写真装置における像露光手段により好適に行うことができる。
前記像露光手段としては、特に制限はなく、例えば、前記電子写真感光体表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光源を、所望の像様に露光できる光学系機器などが挙げられる。
【0036】
前記反転現像は、例えば、磁性若しくは非磁性の一成分系現像剤又は二成分系現像剤などを接触あるいは非接触させて現像する一般的な現像器等を用いて行うことができるが、以下の本発明の電子写真装置における現像手段により好適に行うことができる。
前記現像手段としては、特に制限はなく、例えば、前記一成分系現像剤又は二成分系現像剤をブラシ、ローラー等を用いて前記電子写真感光体に付着させる機能を有する現像器などが挙げられる。
【0037】
前記転写は、例えば、コロナ放電による転写、転写ローラ等を用いた接触転写などが挙げられる。前記転写は、公知の転写帯電器等を用いて行い得るが、以下の本発明の電子写真装置における転写手段により好適に行うことができる。
前記転写手段としては、特に制限はなく、例えば、転写ローラ等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器などのそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。これらの中でも、転写帯電補償能力に優れる点で接触型転写帯電器が好ましい。
【0038】
前記帯電は、画像形成を行うために最初に前記電子写真感光体に対して均一に−100〜−1000V程度印加する帯電であり、前記主帯電以外の帯電のことを意味する。前記帯電は、例えば、導電性又は半導電性の、ローラ、ブラシ、フィルム、ベルト、ゴムブレード等を用いた接触帯電、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電やコロトロン帯電などが挙げられる。前記帯電は、公知の帯電器等を用いて行うことができるが、以下の本発明の電子写真装置における帯電手段により好適に行うことができる。
【0039】
前記帯電手段としては、特に制限はなく、例えば、前記接触帯電を行う接触型帯電器、前記コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器などのそれ自体公知の帯電器が挙げられる。
これらの中でも、帯電補償能力に優れる点で接触型帯電器が好ましい。前記帯電手段の具体例としては、前記転写を補助するための転写前処理帯電器、前記転写後における用紙の剥離を補助するための剥離補助帯電器、残留トナーのクリーニングの補助のための光除電前帯電器などが好適に挙げられ、本発明においては、これらの中から選択される帯電器の少なくとも1つを用いるのが好ましい。
【0040】
前記帯電において、用いる電流及び電圧としては、該帯電を行う帯電器等の本来の機能を発揮させるための最適条件と、ゴースト発生を低減させるための最適条件とを考慮して適宜決定され、また、帯電すべき画像領域幅、帯電器の形状や開口幅、プロセススピード(周速)等により異なるので、一概に規定することはできないが、例えば、前記転写前処理帯電器の場合、直流電流としては−30〜−200μA、交流電圧としては2.0〜4.0kV(周波数100〜1000Hz)程度である。前記剥離補助帯電器の場合、直流電流としては−20〜−200μA、交流電圧としては3.0〜6.0kV(周波数100〜1000Hz)程度である。前記光除電前帯電器の場合、直流電圧としては−1.0〜−3.0kV程度である。
【0041】
前記電子写真感光体は、例えばこのような帯電手段により、通常−100〜−1000Vの範囲に帯電される。なお、前記帯電手段は、通常、高電圧の負極性の直流電流を用いるが、本発明においては交流電流を重畳して用いてもよい負極性の電流を用いることができる。
なお、本発明においては、帯電補償能力の点で、前記主帯電手段及び前記帯電手段の少なくとも一方が接触型帯電器である態様が好ましい。
【0042】
前記光除電は、例えば、それ自体公知の、タングステンランプ等の白色光、LED光等の赤色光などの光質を利用した光除電器等を用いて行うことができるが、以下の本発明の電子写真装置における光除電手段により好適に行うことができる。
前記光除電手段としては、特に制限はなく、例えば、タングステンランプ等の白色光、LED光等の赤色光等の光質を前記電子写真感光体に照射し得る機能を有する光除電器などが挙げられる。
前記光除電における照射光の強度としては、通常、電子写真感光体の半減露光感度を示す光量の数倍〜30倍程度になるように出力設定される。
【0043】
前記本発明の画像形成方法においては、前記電子写真感光体の最初の回転駆動の際に前記帯電手段を作動させ、次に前記光除電手段を作動させ、前記帯電手段を作動させた際の、該帯電手段に対向する該電子写真感光体の部位が、前記主帯電手段に対向する位置に突入した時から該主帯電手段を作動させるが、このような動作はコンピュータ等の公知の制御装置等を用いて行ってもよいし、本発明の電子写真装置における制御手段を用いても好適に行うことができる。
前記制御手段は、前記電子写真感光体の最初の回転駆動の際に前記帯電手段を作動させ、次に前記光除電手段を作動させ、前記帯電手段を作動させた際の、該帯電手段に対向する該電子写真感光体の部位が、前記主帯電手段に対向する位置に突入した時から該主帯電手段を作動させるように、電子写真装置における電子写真感光体、主帯電手段、像露光手段、現像手段、転写手段、帯電手段、光除電手段等の各手段の作動を制御する機能を有する。具体的には、例えば図2、図4、図6等に示すモードで各手段が作動するように各手段の作動を制御し得るコンピュータ制御装置などが挙げられる。
【0044】
本発明においては、電子写真感光体の最初の1回転目の開始位置は、前記主帯電手段以外の帯電手段に対向する前記で電子写真感光体の部位になり、画像形成プロセスの開始位置は通常画像形成プロセスと同様に前記主帯電手段に対向する電子写真感光体の部位になる。
なお、前記電子写真感光体が実際に定常回転する前に該電子写真感光体に帯電を行うのを避け、電子写真感光体を回転駆動させるモーター等の駆動系が立ち上がってから帯電を行うのが一般的である。通常、前記モーター等の駆動系の立ち上がり時間はおよそ100〜300msecと言われており、本発明における、前記電子写真感光体を回転駆動させるタイミングや前記帯電手段による高電圧印加タイミングは、上記駆動系の立ち上がりを考慮して適宜決定される。したがって、本発明における前記各手段の作動モードは、前記図2、図4、図6等に示すモードとは若干異なり、実際には多少前後にズレることもある。
【0045】
本発明の電子写真装置の一例としては、例えば、図1に示すように、主帯電器2と画像露光器3と現像器4と転写前処理帯電器8と転写帯電器5と剥離補助帯電器9と光除電前帯電器10とクリーニング・ブレード6と光除電器7とを、積層型電子写真感光体1の回転方向に対してこの順に配置しており、かつこれらの機器等の作動を制御する、図示しない制御器を備えてなるコピー装置が挙げられる。
【0046】
【実施例】
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0047】
(実施例1〜4及び比較例1〜3)
<電子写真感光体の作製>
−導電性支持体の作製−
まず、特開平2−87154号公報に記載されているように、アルミニウムパイプの湿式ホーニング処理を次のようにして行った。84mmφ×340mmの鏡面アルミニウムパイプを用意し、液体ホーニング装置を用いて、研磨剤(グリーンデシックGC♯400、昭和電工(株)製)10kgを水40リットルに懸濁させ、それをポンプで6リットル/分の流量でガンに送液し、吹きつけ速度60mm/分、空気圧0.85kgf/cm2 で、アルミニウムパイプを120rpmで回転させながら軸方向に移動させ、湿式ホーニング処理を行った。このときの中心線平均粗さRaは、0.16μmであった。以上により得られたものを電子写真感光体の導電性支持体として用いた。
【0048】
−下引き層の形成−
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM−S、積水化学(株)製)4部を溶解したn−ブチルアルコール170部、有機ジルコニウム化合物(アセチルアセトンジルコニウムブチレート)30部及び有機シラン化合物の混合物(γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)3部を追加混合攪拌し、下引き層形成用の塗布液を得た。
この塗布液を、ホーニング処理により粗面化された84mmφのアルミニウム製の導電性支持体上に塗布し、室温で5分間風乾を行った後、50℃で10分間の該導電性支持体の昇温を行い、50℃、85%RH(露点47℃)の恒温恒湿槽中に入れ、20分間加湿硬化促進処理を行った後、熱風乾燥機に入れて170℃で10分間乾燥を行い、該導電性支持体上に下引き層を形成した。
【0049】
−電荷発生層の形成−
電荷発生物質として、塩化ガリウムフタロシアニン15部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニカー社製)10部、及びn−ブチルアルコール300部からなる混合物をサンドミルにて4時間分散した。得られた分散液を、前記下引き層上に浸漬塗布し、乾燥して、厚みが0.2μmである電荷発生層を形成した。
【0050】
−電荷輸送層の形成−
次に、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン4部と、ビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量40,000)6部とをクロルベンゼン80部を加えて溶解して溶液を調製した。得られた溶液を用いて、前記電荷発生層上に塗布・乾燥することにより、厚みが20μmである電荷輸送層を形成した。
こうして、三層からなる積層型電子写真感光体を作製した。
【0051】
なお、比較例3の電子写真感光体は、以下のように作製した。
比較例3の電子写真感光体は、電荷発生層のみを次のような条件で作製し形成した外は、前記電子写真感光体と同様である。
ブチラール樹脂〔XYHL(UCC製)〕5重量部をシクロヘキサノン150重量部に溶解し、これに化1に示すトリスアゾ顔料10重量部を加えボールミルにより48時間分散した。さらにシクロヘキサノン210重量部を加え3時間分散を行った。これを固形分濃度が1.8重量%になるように、攪拌しながらシクロヘキサノンで希釈した。こうして得られた電荷発生層塗布液を前記中間層上に塗布し、130℃で20分間乾燥し、厚みが0.2μmである電荷発生層を形成した。
【0052】
【化1】
【0053】
これらの電子写真感光体を用いて画質評価を行った。なお、評価に使用した装置は以下の通りである。
【0054】
富士ゼロックス(株)製 Able 3300デジタル複写機を改造して使用した。この複写機は、図1に示す通り、主帯電器2と画像露光器3と現像器4と転写前処理帯電器8と転写帯電器5と剥離補助帯電器9と転写前帯電器10とクリーニング・ブレード6と光除電器7とを、積層型電子写真感光体1の回転方向に対してこの順に配置しており、かつこれらの機器等の作動を制御する、図示しない制御器を備えてなる。
この複写機の改造点として、プロセス・スピード(周速)を260mm/secに増速した。転写前処理帯電器8を設置し、直流電流−40μA、交流電圧2.3kV(周波数500Hz)の交流重畳の負帯電を印加し得るようにした。剥離補助帯電器9を設置し、直流電流−100μA、交流電圧4.2kV(周波数500Hz)の交流重畳の負帯電を印加し得るようにした。なお、この複写機においては、実施例4についてのみ前記光除電前帯電器10を作動させた。
【0055】
主帯電器2は、スコロトロン帯電器であり、帯電電位を−800Vに設定した。光除電器7は、赤色LED(660nm)を光源として用いた。前記制御器の制御モードは、表1に掲載した通りであり、実施例1及び2については図8に示す「e」のシーケンスを採用した。実施例3については図5に示す「b’」のシーケンスを採用した。実施例4については図3に示す「a’」のシーケンスを採用した。比較例1について図7に示す「d」のシーケンスを採用した。比較例2及び3については図9に示す「f」のシーケンスを採用した。
【0056】
画質評価は、環境10℃20%RHにおいて以下のようにして行った。
コピー前半の部分は、5mm、25mm角の英文字、30mm一辺の正方形のベタ黒部を並べたもので、後半の部分には、引き続き1ドット・オン・1・オフの中間調ドット密度の半面一様のテストチャートでサンプリングした。
ゴーストは、コピー後半部分の中間調を目視で検査し、見えないものをランク0とし、濃度差から見て明白にゴーストが現われているものをランク5、わずかに見えるものをランク3、及びこれらの間のランク付けも含め、標準グレード見本を予め作成しておき、これを評価に用いた。なお、ネガゴーストはN、ポジゴーストはPと区別した。評価のレベルとしては、N1及びP1以下であれば実用上問題のないレベルである。これらの結果は、表1に示した。
【0057】
なお、評価手順としては、まず初期連続10枚コピーで絵出しを行い、その後に、連続1万枚の画質繰り返しを続け、その後一晩(およそ16時間)休止させた後に再び連続10枚のゴースト評価を行った。評価結果を表1に示した。
【0058】
【表1】
【0059】
表1の結果から、本発明の電子写真装置を用いた場合、即ち本発明の画像形成方法による場合には、空回転が不要で高速処理が可能であり、ネガゴーストやポジゴースト等の発生を抑えられ、電子写真プロセス初期におけるゴーストの発生を効果的に抑えて、高画質の画像を迅速かつ簡便に得られることが明らかである。
一方、従来の画像形成装置による画像形成方法の場合(比較例1及び2)には、画像形成プロセスの初期においてネガゴーストが発生し、良好な画像が得られないことが明らかである。なお、比較例3の場合は、ネガゴーストの発生が比較例1及び2に比べてやや小さくなってはいるものの、電荷発生物質としてフタロシアニン化合物を用いていないので、光感度が低く、本発明に比べて不利であることが明らかである。
【0060】
【発明の効果】
本発明によると、前記従来における諸問題を解決することができる。また、本発明によると、積層型電子写真感光体の空回転が不要で高速処理が可能であり、画像形成プロセス初期におけるネガゴーストやポジゴースト等の発生を抑えて、高画質の画像を迅速かつ簡便に得られる反転現像用の電子写真装置及び画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の電子写真装置の一例を説明するための概略説明図である。
【図2】図2は、制御手段の制御モード(本発明のシーケンス)を説明するための図である。
【図3】図3は、制御手段の制御モード(本発明のシーケンス)を説明するための図である。
【図4】図4は、制御手段の制御モード(本発明のシーケンス)を説明するための図である。
【図5】図5は、制御手段の制御モード(本発明のシーケンス)を説明するための図である。
【図6】図6は、制御手段の制御モード(本発明のシーケンス)を説明するための図である。
【図7】図7は、制御手段の制御モード(比較例のシーケンス)を説明するための図である。
【図8】図8は、制御手段の制御モード(本発明のシーケンス)を説明するための図である。
【図9】図9は、制御手段の制御モード(比較例のシーケンス)を説明するための図である。
【符号の説明】
1 積層型電子写真感光体
2 主帯電器
3 画像露光器
4 現像器
5 転写帯電器
6 クリーニング・ブレード
7 光除電器
8 転写前処理帯電器
9 剥離補助帯電器
10 光除電前帯電器
Claims (7)
- 導電性支持体上にフタロシアニン化合物を含有する電荷発生層及び電荷輸送層を設けた電子写真感光体に対し、主帯電を行う主帯電手段、像露光を行う像露光手段、反転現像を行う現像手段、転写を行う転写手段、負極性に帯電させる帯電手段、及び、光除電を行う光除電手段を有する電子写真装置において、
前記電子写真感光体の回転方向に対して、帯電手段、光除電手段、主帯電手段の順に配置し
前記電子写真感光体の最初の回転駆動の際に前記帯電手段を作動させ、次に前記帯電手段により帯電した電子写真感光体を除電する前記光除電手段を作動させ、前記帯電手段を作動させた際の、該帯電手段に対向する該電子写真感光体の部位が、前記主帯電手段に対向する位置に突入した時から該主帯電手段を作動させる制御手段を備えたことを特徴とする電子写真装置。 - 帯電手段が、転写前処理帯電器、剥離補助帯電器及び光除電前帯電器から選択される請求項1に記載の電子写真装置。
- 帯電手段が、交流電流を重畳してもよい負極性の電流を用いる請求項1又は2に記載の電子写真装置。
- 主帯電手段及び帯電手段の少なくとも一方が接触型帯電器である請求項1から3のいずれかに記載の電子写真装置。
- フタロシアニン化合物が、ハロゲン化ガリウムフタロシアニン、ハロゲン化スズフタロシアニン、ハイドロキシガリウムフタロシアニン、オキシチタニルフタロシニン、ハロゲン化インジウムフタロシアニン、バナジルフタロシアニン及び無金属フタロシアニンから選択される少なくとも1つである請求項1から4のいずれかに記載の電子写真装置。
- 請求項1から5のいずれかに記載の電子写真装置を用いて画像形成を行うことを特徴とする画像形成方法。
- 導電性支持体上にフタロシアニン化合物を含有する電荷発生層及び電荷輸送層を設けた電子写真感光体に対し、主帯電、像露光、反転現像、転写、該主帯電以外の帯電、及び光除電を行うことを含む画像形成方法において、
前記電子写真感光体の回転方向に対して、主帯電器以外の帯電器、光除電器、主帯電器の順に配置し、
前記電子写真感光体の最初の回転駆動の際に主帯電器以外の帯電器を作動させ、次に前記帯電器により帯電した電子写真感光体を除電する光除電器を作動させ、前記帯電器を作動させた際の、該帯電器に対向する該電子写真感光体の部位が、前記主帯電器に対向する位置に突入した時から該主帯電器を作動させることを特徴とする画像形成方法。
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