JPH10123855A - 電子写真装置及び画像形成方法 - Google Patents

電子写真装置及び画像形成方法

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JPH10123855A
JPH10123855A JP8283994A JP28399496A JPH10123855A JP H10123855 A JPH10123855 A JP H10123855A JP 8283994 A JP8283994 A JP 8283994A JP 28399496 A JP28399496 A JP 28399496A JP H10123855 A JPH10123855 A JP H10123855A
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electrophotographic
phthalocyanine
image
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JP8283994A
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English (en)
Inventor
Seiji Ashitani
誠次 芦谷
Satoshi Shigezaki
聡 重崎
Tomokazu Kurita
知一 栗田
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真感光体の空回転が不要で高速処理が
可能であり、画像形成プロセス初期のゴーストの発生を
抑えた電子写真装置の提供。 【解決手段】 導電性支持体上にフタロシアニン化合物
を含有する電荷発生層及び電荷輸送層を設けた電子写真
感光体に対し、帯電を行う帯電手段、像露光を行う像露
光手段、反転現像を行う現像手段、及び転写を行う転写
手段を有する電子写真装置において、前記転写の際に電
子写真感光体に流入される前記転写手段からの転写電流
値を一定に制御する制御手段を有することを特徴とする
電子写真装置である。この電子写真装置においては、温
度センサー及び湿度センサーの少なくとも一方をさらに
有してなり、これらのセンサーの出力に応じて前記制御
手段が前記転写電流値を一定に制御するのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フタロシアニン化
合物を含有する積層型電子写真感光体を用いる反転現像
用の電子写真装置及び画像形成方法に関し、更に詳しく
は、積層型電子写真感光体の空回転が不要で高速処理が
可能であり、画像形成プロセス初期におけるネガゴース
トやポジゴースト等の発生を抑えて、高画質の画像を迅
速かつ簡便に得られる反転現像用の電子写真装置及び画
像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】C.F.カールソンの発明による電子写
真プロセスは、即時性、高品質かつ保存性の高い画像が
得られることなどから、近年では複写機の分野にとどま
らず、各種プリンタやファクシミリの分野でも広く使わ
れ、大きな広がりを見せている。この電子写真プロセス
は基本的に、感光体表面への均一な帯電、原稿に対応し
た像露光による静電潜像の形成、該潜像のトナーによる
現像、該トナー像の紙への転写(中間転写体を経由する
場合もある)及び定着による画像形成プロセスと、感光
体を繰り返し使用するために行う、感光体の表面に残留
するトナー及び電荷の除去による初期化プロセスとから
成り立っている。
【0003】電子写真プロセスの中核となる感光体につ
いては、その光導電材料として従来からのセレニウム、
ヒ素−セレニウム合金、硫化カドミウム、酸化亜鉛とい
った無機系の光導電体から、最近では、無公害で成膜が
容易、製造が容易である等の利点を有する有機系の光導
電材料を使用した感光体が開発されている。これらの中
でも、電荷発生層及び電荷輸送層を積層したいわゆる積
層型感光体は、より高感度な感光体が得られること、材
料の選択範囲が広く安全性の高い感光体が得られるこ
と、塗布の生産性が高く比較的コスト面でも有利なこ
と、等から現在では感光体の主流となっており大量に生
産されている。
【0004】一方、最近、より高画質な画像を得るため
や、入力画像を記憶したり自由に編集したりするため
に、画像形成のためのデジタル化が急速に進行してい
る。これまで、デジタル的に画像形成するものとして
は、ワープロやパソコンの出力機器であるレーザプリン
タ、LEDプリンタや一部のカラーレーザコピア等に限
られていたが、従来アナログ的画像形成が主流であった
普通の複写機の分野にも急速にデジタル化が進行してい
る。
【0005】デジタル的に画像形成を行なう際、コンピ
ュータ情報を直接使う場合にはその電気信号を光信号に
変換した後、また、原稿からの情報入力の場合には原稿
情報を光情報として読み取った後、一度デジタル電気信
号に変換し、再度光信号に変換した後、それぞれ感光体
に入力される。いずれにせよ感光体に対しては光信号と
して入力されるわけであるが、このようなデジタル信号
の光入力には、主としてレーザ光やLED光が用いられ
ている。現在、最もよく使用される入力光の発振波長
は、780nmや660nmの近赤外光やそれに近い長
波長光である。デジタル的に画像形成を行う際に使用さ
れる感光体にとって、まず第一に要求される特性として
はこれらの長波長光に対して感度を持つことであり、こ
れまで多種多様な材料が検討されている。その中でもフ
タロシアニン化合物は、合成が比較的簡単であり長波長
光に感度を示すものが多いことから、幅広く検討され実
用に供されている。
【0006】例えば、特公平5−55860号公報には
チタニルフタロシアニンを用いた感光体が、特開昭59
−155851号公報にはβ型インジウムフタロシアニ
ンを用いた感光体が、特開平2−233769号公報に
はχ型無金属フタロシアニンを用いた感光体が、特開昭
61−28557号公報にはバナジルオキシフタロシア
ニンを用いた感光体が、それぞれ開示されている。
【0007】一方、デジタル的に画像形成を行う場合に
は、光の有効利用あるいは解像力を上げる目的から、光
を照射した部分にトナーを付着させ画像を形成する、い
わゆる反転現像方式を採用することが多い。反転現像方
式においては、暗電位部が白地となり、明電位部が黒地
部(画線部)になる。前述したように、画像を取り終え
た後の感光体は、次の画像形成のために初期化プロセス
が行われるか、その中の除電方法としては、一般にAC
コロナ放電を利用したもの、光を利用する方法等が知ら
れている。これらの中でも、簡易な装置で行うことがで
き、ACコロナ放電の場合のようにオゾン等の有害なガ
ス発生が伴わない光除電方法かよく用いられている。
【0008】しかしながら、本発明者らがこのような反
転現像による複写プロセスで、フタロシアニン化合物を
電荷発生層に含有する積層型電子写真感光体を用いて画
像形成を行なったところ、最初に積層型電子写真感光層
にホールが注入した後のエレクトロンが電荷発生層中に
残存し易く、一種のメモリーとして電位変動を起こし易
いという欠点があることが判明した。
【0009】原理的には、電荷発生層中に残されたエレ
クトロンが何らかの理由で電荷発生層と電荷輸送層との
界面に進行し、界面近傍のホール注入のバリアー性を下
げるものと推測される。実際に、フタロシアニン化合物
を電荷発生層に含有する積層型電子写真感光体を用いた
場合においては、前サイクルで露光有無での差異から次
サイクル露光領域内で前サイクル露光部分での露光部電
位が周囲よりも上昇し、いわゆるネガゴースト現象が起
こる。あるいは、前サイクル時に光が当たった所の感度
が見かけ上早くなり次サイクル時に全面均一画像を取る
と前サイクル部分が黒く浮き出る、いわゆるポジゴース
ト現象の発生が顕著に観られる。
【0010】フタロシアニン化合物を電荷発生層に含有
する積層型電子写真感光体を反転現像電子写真プロセス
で使用すると、以上詳述したような問題を潜在的に含ん
でいる。そこで、従来では、帯電圧が低下する感光体一
回転目のプロセスは、画像形成には使用せず(いわゆる
空回転)、帯電圧が安定する2回転目以降から画像形成
に使用し、このような問題を回避しているのが現状であ
った。従来におけるような、比較的コピー速度の遅い
(例えばA4紙10枚/分以下)反転現像方式のプリン
タ等においては、帯電器の帯電制御能力に余裕ができる
ためにこの様な現像が顕著に現れないこと、またコンピ
ュータ等からのデータ転送に時間を要すること等から一
回転目を空回転とするプロセスにしても特に支障は生じ
なかったのであるが、近時におけるような、コピー速度
の速いデジタルコピア等、直接原稿をコピーする場合に
は、一回転目を空回転とすると高速化に大きな支障とな
るという問題がある。積層型電子写真感光体の一回転目
から画像形成を行うことができる電子写真装置及び画像
形成方法の開発が要望されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
要望に応え、前記従来における諸問題を解決し、以下の
目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、積
層型電子写真感光体の空回転が不要で高速処理が可能で
あり、画像形成プロセス初期におけるネガゴーストやポ
ジゴースト等の発生を抑えて、高画質の画像を迅速かつ
簡便に得られる反転現像用の電子写真装置及び画像形成
方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような事情に鑑みて
本発明の本発明者らが、フタロシアニン化合物を電荷発
生層に使用した積層型感光体を反転現像方式の電子写真
複写方法で用いる場合、このような無駄な空回転をなく
す手段について種々の検討を行なったところ、これらの
問題点を解決するためには、転写の際に電子写真感光体
に流入される転写電流値を一定に制御すると、ゴースト
の発生を効果的に抑制できることを見い出した。即ち、
ゴーストの発生は前記転写電流値に強く影響を受け、換
言すると転写電流値に依存し、転写電流値が大きくなる
と特にネガゴーストが強く現れる。これは、転写の際に
電子写真感光体における非露光部(非画像部)へホール
(正孔)が注入され、このホール(正孔)が電荷発生層
又は電荷輸送層の基材側の界面でトラップされ、次の帯
電プロセス時に開放されて暗減衰増加(見かけ上増感)
となり、ネガゴーストが発生するものと推測される。し
たがって、前記転写電流値を一定に制御すれば、電子写
真感光体への注入電荷を一定に制御でき、その結果とし
て放電環境、用紙の種類、電子写真感光体の疲労等の外
部的な影響を受けずにゴーストの発生を効果的に抑制で
き、前記問題を解決できることを本発明の発明者らは見
い出した。本発明は、本発明の発明者らによる上記の知
見に基づくものである。
【0013】前記課題を解決するための手段は、以下の
通りである。即ち、 (1) 導電性支持体上にフタロシアニン化合物を含有
する電荷発生層及び電荷輸送層を設けた電子写真感光体
に対し、帯電を行う帯電手段、像露光を行う像露光手
段、反転現像を行う現像手段、及び転写を行う転写手段
を有する電子写真装置において、前記転写の際に電子写
真感光体に流入される前記転写手段からの転写電流値を
一定に制御する制御手段を有することを特徴とする電子
写真装置である。
【0014】(2) 温度センサー及び湿度センサーの
少なくとも一方をさらに有してなり、これらのセンサー
の出力に応じて前記制御手段が前記転写電流値を一定に
制御する前記(1)に記載の電子写真装置である。
【0015】(3) 前記フタロシアニン化合物が、ハ
ロゲン化ガリウムフタロシアニン、ハロゲン化スズフタ
ロシアニン、ハイドロキシガリウムフタロシアニン、オ
キシチタニルフタロシニン、ハロゲン化インジウムフタ
ロシアニン、バナジルフタロシアニン及び無金属フタロ
シアニンから選択される少なくとも1つである前記
(1)又は(2)に記載の電子写真装置である。
【0016】(4) 前記帯電手段及び前記転写手段の
少なくとも一方が、接触型帯電器である前記(1)から
(3)のいずれかに記載の電子写真装置である。
【0017】(5) 前記(1)から(4)のいずれか
に記載の電子写真装置を用いて画像形成を行うことを特
徴とする画像形成方法である。
【0018】(6) 導電性支持体上にフタロシアニン
化合物を含有する電荷発生層及び電荷輸送層を設けた電
子写真感光体に対し、帯電、像露光、反転現像、及び転
写を行うことを含む画像形成方法において、前記転写の
際に前記電子写真感光体に流入される転写電流値を一定
に制御することを特徴とする画像形成方法である。
【0019】上記(1)〜(4)に記載の電子写真装
置、並びに、上記(5)及び(6)に記載の画像形成方
法においては、前記転写の際に前記電子写真感光体に流
入される転写電流値を一定に制御する。すると、電子写
真感光体への注入電荷が一定に制御される。その結果、
放電環境、用紙の種類、電子写真感光体の疲労等の外部
的な影響を受けることなく、ゴーストの発生特に画像形
成プロセス初期におけるゴーストの発生が効果的に抑え
られ、著しく改善される。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明において使用される電子写
真感光体は、導電性支持体上に光導電層を設けてなる。
電子写真感光体は、単層型電子写真感光体でもよいが、
本発明においては、機能分離型の積層型電子写真感光体
が好ましい。前記導電性支持体としては、例えば、アル
ミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッ
ケル等の金属材料や、アルミニウムを蒸着したポリエス
テルフィルム、紙などが主に挙げられる。
【0021】なお、前記導電性支持体と前記光導電層と
の間には、通常使用されるような公知のバリアー層が設
けられていてもよく、このようなバリアー層としては、
例えば、アルミニウム陽極酸化被膜、酸化アルミニウ
ム、水酸化アルミニウム等の無機層、ポリビニルアルコ
ール、カゼイン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル
酸、セルロース類、ゼラチン、デンプン、ポリウレタ
ン、ポリイミド、ポリアミド等の樹脂等の有機層、ある
いは、シランカップリング剤、有機ジルコニウムなどの
有機金属化合物、又はこれらを混合させたものなどが挙
げられる。また、これらのバリア一層は、アルミニウ
ム、鋼、錫、亜鉛、チタンなどの金属あるいは金属酸化
物などの導電性又は半導性微粒子を含んでいてもよい。
【0022】前記光導電層としては、前記積層型電子写
真感光体の場合、電荷発生物質を含有する電荷発生層
と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とが少なくとも
挙げられる。
【0023】前記電荷発生物質としては、例えば、無金
属フタロシアニン、銅塩化インジウム、塩化ガリウム、
錫、オキシチタニウム、亜鉛、バナジウム等の金属、又
は、その酸化物、塩化物の配位したフタロシアニン類が
挙げられる。これらの中でも、光感度、電気特性安定
性、画質の点で、無金属フタロシアニン、クロロガリウ
ムなどのハロゲン化ガリウムフタロシアニン、ジクロロ
スズなどのハロゲン化スズフタロシアニン、ハイドロキ
シガリウムフタロシアニン、オキシチタニルフタロシア
ニン、クロロインジウムなどのハロゲン化インジウムフ
タロシアニン、バナジルフタロシアニンから選択される
少なくとも1つが好ましい。なお、これら中心金属類に
ついては混晶の形で複数併用してもよいし、単品として
複数混合してもよい。
【0024】前記電荷発生層には、分光感度を変えたり
帯電性、残留電位等の電気特性を改良するために、フタ
ロシアニン以外の電荷発生物質を含有させてもよい。そ
のような電荷発生物質としては、例えば、セレン及びそ
の合金、ヒ素−セレン、硫化カドミニウム、酸化亜鉛、
その他の無機光導電物質、アゾ色素、キナクリドン、多
環キノン、ピリリウム塩、チアピリリウム塩、インジ
ゴ、チオインジゴ、アントアントロン、ピラントロン、
シアニン等が挙げられる。
【0025】以上の電荷発生物質の平均粒径としては、
1μm以下が好ましく、0.5μm以下がより好まし
く、0.3μm以下が特に好ましい。
【0026】前記電荷発生層に使用されるバインダーと
しては、例えば、ポリビニルアセテート、ポリアクリル
酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリビニルアセトアセタール、
ポリビニルプロピオナール、ポリビニルブチラール、フ
ェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、セルロー
スエステル、セルロースエーテルなどが挙げられる。
【0027】前記電荷発生層における前記電荷発生物質
の含有量としては、前記バインダー100重量部に対
し、通常30〜500重量部である。前記電荷発生層の
厚みとしては、通常0.1〜2μmであり、0.15〜
0.8μmが好ましい。前記電荷発生層には、必要に応
じて塗布性を改善するためのレベリング剤や酸化防止
剤、増感剤等の各種添加剤を添加させることができる。
前記電荷発生層は、前記電荷発生物質の微粒子が前記バ
インダー中に分散した状態で結着してなる層であっても
よいし、前記電荷発生物質による蒸着膜であってもよ
い。
【0028】前記電荷輸送物質としては、例えば、2,
4,7−トリニトロフルオレノン、テトラシアノキノジ
メタンなどの電子吸引性物質、カルバゾール、インドー
ル、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾール、オキサ
ジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、などの複素
環化合物、アニリン誘導体、ヒドラゾン化合物、芳香族
アミン誘導体、スチルベン誘導体、あるいはこれらの化
合物からなる基を主鎖若しくは側鎖に有する重合体など
の電子供与性物質が挙げられる。前記電荷輸送層は、こ
れらの電荷輸送物質がバインダーに結着した状態で形成
される。
【0029】前記電荷輸送層に使用されるバインダーと
しては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、及びその供重
合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエステル
カーボネート、ポリスルホン、ポリイミド、フエノキ
シ、エポキシ、シリコーン樹脂等、これらの部分的架橋
硬化物などが挙げられる。
【0030】前記電荷輸送層における前記電荷輸送物質
の含有量としては、前記バインダー100重量部に対
し、通常30〜200重量部であり、40〜150重量
部が好ましい。前記電荷輸送層の厚みとしては、通常5
〜50μmであり、10〜45μmが好ましい。前記電
荷輸送層には、成膜性、可とう性、塗布性などを向上さ
せるため、必要に応じて周知の可塑剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、レベリング剤などの添加剤を添加すること
ができる。
【0031】前記電子写真感光体は、前記光導電層上に
最表面層が設けられていてもよく、そのような最表面層
としては、例えば、従来公知の熱可塑性又は熱硬化性ポ
リマーを主体とするオーバーコート層などが挙げられ
る。なお、本発明においては、前記電荷輸送層や前記オ
ーバーコート層に、高分子型の電荷輸送物質や電荷輸送
機能を有する反応性低分子電荷輸送物質を硬化させて高
分子化させたものを用いてもよい。前記各層を形成する
場合には、例えば、該層に含有させる物質を溶剤に溶解
又は分散させて得られた塗布液を順次塗布・乾燥等する
などの公知の方法が適用できる。上述の電子写真感光体
は、以下の本発明の電子写真装置及び画像形成方法にお
いて好適に使用される。
【0032】本発明の画像形成方法は、前記電子写真感
光体に対し、帯電、像露光、反転現像及び転写を行うこ
とを含む。本発明の画像形成方法は、通常の方法に従っ
て行うことも可能であるが、以下に説明する本発明の電
子写真装置を用いて好適に実施することができる。本発
明の電子写真装置は、前記電子写真感光体に対し、帯電
を行う帯電手段、像露光を行う像露光手段、反転現像を
行う現像手段、転写を行う転写手段、及びこれらの動作
を制御する制御手段を有する。さらに、本発明の電子写
真装置は、必要に応じて適宜選択した、光除電手段等の
その他の手段を有していてもよい。
【0033】前記帯電は、例えば、導電性又は半導電性
のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いた
接触帯電、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電やコ
ロトロン帯電などが挙げられる。前記帯電は、公知の帯
電器等を用いて行うことができるが、以下の本発明の電
子写真装置における帯電手段により好適に行うことがで
きる。前記帯電手段としては、特に制限はなく、例え
ば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、
ゴムブレード等を用いた接触型帯電器、コロナ放電を利
用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器などのそ
れ自体公知の帯電器が挙げられる。これらの中でも、帯
電補償能力に優れる点で接触型帯電器が好ましい。前記
帯電手段は、前記電子写真感光体に対し、通常、直流電
流を印加するが、交流電流をさらに重畳させて印加して
もよい。前記電子写真感光体は、例えばこのような帯電
手段により、通常−300〜−1000Vに帯電され
る。
【0034】前記像露光は、例えば、半導体レーザ光の
外、LED光、液晶シャッタ光等の公知の光源を利用し
た画像露光器を用いて行うことができるが、以下の本発
明の電子写真装置における像露光手段により好適に行う
ことができる。前記像露光手段としては、特に制限はな
く、例えば、前記電子写真感光体表面に、半導体レーザ
光、LED光、液晶シャッタ光等の光源を、所望の像様
に露光できる光学系機器などが挙げられる。
【0035】前記反転現像は、例えば、磁性若しくは非
磁性の一成分系現像剤又は二成分系現像剤などを接触あ
るいは非接触させて現像する一般的な現像器を用いて行
うことができるが、以下の本発明の電子写真装置におけ
る現像手段により好適に行うことができる。前記現像手
段としては、特に制限はなく、例えば、前記一成分系現
像剤又は二成分系現像剤をブラシ、ローラー等を用いて
前記電子写真感光体に付着させる機能を有する現像器な
どが挙げられる。
【0036】前記転写は、例えば、コロナ放電による転
写、転写ベルト、転写ローラ等を用いた接触転写などが
挙げられる。前記転写は、公知の転写帯電器等を用いて
行い得るが、以下の本発明の電子写真装置における転写
手段により好適に行うことができる。前記転写手段とし
ては、特に制限はなく、例えば、ベルト、ローラ、フィ
ルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロ
ナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン
転写帯電器などのそれ自体公知の転写帯電器が挙げられ
る。これらの中でも、転写帯電補償能力に優れる点で接
触型転写帯電器が好ましい。なお、本発明においては、
帯電補償能力の点で、前記帯電手段及び前記転写手段の
少なくとも一方が接触型帯電器(接触型転写帯電器を含
む)である態様が好ましい。また、前記転写の際に、前
記転写手段から前記電子写真感光体に付与される転写電
流には、通常直流電流が使用されるが、本発明において
は更に交流電流を重畳させて使用してもよい。
【0037】前記転写帯電器の電圧/電流印加方式とし
ては、通常の場合には、ワイヤー印加電圧一定型、ワイ
ヤー印加電流一定型などが一般的であるが、本発明にお
いては、前記転写の際に前記電子写真感光体に流入され
る転写電流値を一定に制御する必要があるため、感光体
流入電流(Idyn )一定型が好ましい。前記感光体流入
電流(Idyn )一定型の場合、転写電流の放電の不安定
さを抑え、転写の際に前記電子写真感光体に流入される
転写電流値を一定に制御することができる点で有利であ
る。前記転写においては、上述の通りゴーストを低減さ
せるためには転写電流値を低く抑えることが重要である
が、転写帯電器の本来の機能である転写性確保のための
転写電流値、即ち電子写真感光体表面上のトナー像を用
紙に転写させるための転写電流値(特に電子写真感光体
に流入される転写電流)は必要である。しかし、この転
写電流値は、電子写真装置が使用される環境、通紙する
用紙の種類・厚み・含水量、放電の立ち上がり、電子写
真感光体の疲労、連続コピーでの放電環境の違い、等に
より大きく変動する。したがって、この転写電流値の変
動を抑えるには、種々の電圧/電流印加方式の中でも前
記感光体流入電流(Idyn )一定型が特に優れるのであ
る。
【0038】前記転写帯電器の設定値としては、帯電す
べき画像領域幅、転写帯電器の形状、開口幅、プロセス
スピード(周速)等により異なり一概に規定することは
できないが、例えば、直流電流としては+100〜+4
00μA、直流電圧としては+1.0〜+5.0kVを
設定値とすることができる。
【0039】前記本発明の画像形成方法においては、前
記電子写真感光体の回転駆動に伴って、前記帯電器、前
記画像露光器、前記現像器、前記転写帯電器の順に作動
させ、前記転写の際に前記電子写真感光体に流入される
前記転写帯電器からの転写電流値を一定に制御するが、
このような動作はコンピュータ等の公知の制御器等を用
いて行ってもよいし、本発明の電子写真装置における制
御手段を用いても好適に行うことができる。前記制御手
段は、前記電子写真感光体の回転駆動に伴って、前記帯
電手段、前記像露光手段、前記現像手段、前記転写手段
の順に作動させ、転写の際に前記電子写真感光体に流入
される前記転写手段からの転写電流値を一定に制御する
機能を有する。なお、本発明においては、転写の際に前
記電子写真感光体に流入される前記転写手段からの転写
電流値を一定に制御する機能を前記転写手段乃至転写帯
電器が有していてもよい。
【0040】本発明の画像形成方法においては、温度セ
ンサー及び/又は湿度センサーを用い、その測定値に応
じて前記転写電流値を制御するのが好ましく、また本発
明の電子写真装置においては、温度センサー及び/又は
湿度センサーを更に有してなり、その測定値に応じて前
記制御手段が前記転写電流値を一定に制御するように設
計するのが好ましい。これらの場合、環境条件に合わせ
て前記電子写真感光体に流入される転写電流値を制御で
きる点で有利である。
【0041】一般にゴーストの発生は、電子写真感光体
における感光層中の絶対水分量が少なくなると増加す
る。電子写真感光体における感光層中の絶対水分量が低
下すると、該感光層中で負電荷のキャリアの移動を助け
てきた水分の働きが弱まり、該感光層中において、キャ
リアの動きが鈍くなり、空間電荷の蓄積が促進され、そ
の結果としてゴーストの発生が増加すると推測される。
画像形成プロセスにおいて、例えばコピーをとる場合に
おいて、前記絶対水分量が減少する環境は低温低湿の環
境を意味する。したがって、ゴーストの発生を招き易い
ストレス環境である低温低湿下において、通常の環境下
又は高温高湿下において転写性確保のために必要とされ
る転写電流値をそのまま適用すると、過剰電流となりゴ
ーストの発生を促進させてしまう場合がある。
【0042】このため、前記転写電流値を一定に制御す
ることのみならず、環境条件に応じて前記転写電流値を
可変し、適切に制御することが、ゴーストの低減と転写
性確保とを両立させる上では極めて重要になる。そこ
で、本発明の画像形成方法乃至電子写真装置において
は、前記湿度センサー及び/又は前記湿度センサーを用
いて湿度環境を計測し、その測定値に基づいて前記電子
写真感光体に流入される前記転写帯電器からの転写電流
値を可変させるように制御するのが好ましい。このよう
にすると、ゴーストの発生を効果的に抑えることができ
る点で有利である。
【0043】本発明においては、湿度センサーのみを用
いてもよいし、温度センサーのみを用いてもよいし、両
者を併用してもよい。ただし、コスト面や、センサーの
出力値の信頼性、出力値の後処理での制御が容易な場合
がある等の点で、温度センサーを好適に使用できる。本
発明においては、前記湿度センサー及び/又は前記温度
センサーの出力を細分割してプログラム化し、前記電子
写真感光体に流入される転写電流値を適宜可変して制御
してもよい。あるいはより簡単に、前記湿度センサーに
より測定した湿度又は前記温度センサーにより測定した
温度が、単にある設定値よりも低くなった時点で前記電
子写真感光体に流入される転写電流値を一定の低い値に
制御するようにしてもよい。いずれにせよ、低湿側及び
/又は低湿側において、前記電子写真感光体に流入され
る転写電流値を低く一定に制御することが好ましい。
【0044】なお、本発明の電子写真装置における前記
その他の手段としては、本発明の目的を阻害しない限り
特に制限はなく、例えば、光除電手段としては、タング
ステンランプ等による白色光、LED等による赤色光な
どを利用した光除電器などが使用できる。光除電プロセ
スにおける照射光強度としては、通常電子写真感光体の
半減露光感度を示す光量の数倍〜30倍程度になるよう
に設定される。
【0045】本発明の電子写真装置の一例としては、例
えば、図1に示すように、帯電器2と画像露光器3と現
像器4と転写帯電器5とクリーニング・ブレード6と光
除電器7とを、積層型電子写真感光体1の回転方向に対
してこの順に配置してなり、かつこれらの機器等の作動
を制御し、電子写真感光体1に流入される転写帯電器5
からの転写電流値を一定に制御する、図示しない制御器
を備えてなるコピー装置が挙げられる。また、図示しな
い湿度センサー及び/又は温度センサーをさらに有して
なり、その測定値に応じて前記制御器が前記転写電流値
を制御する機能を有するコピー装置などが挙げられる。
【0046】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0047】(実施例1〜3及び比較例1〜3) <電子写真感光体の作製> −導電性支持体の作製− まず、特開平2−87154号公報に記載されているよ
うに、アルミニウムパイプの湿式ホーニング処理を次の
ようにして行った。84mmφ×340mmの鏡面アル
ミニウムパイプを用意し、液体ホーニング装置を用い
て、研磨剤(グリーンデシックGC♯400、昭和電工
(株)製)10kgを水40リットルに懸濁させ、それ
をポンプで6リットル/分の流量でガンに送液し、吹き
つけ速度60mm/分、空気圧0.85kgf/cm2
で、アルミニウムパイプを120rpmで回転させなが
ら軸方向に移動させ、湿式ホーニング処理を行った。こ
のときの中心線平均粗さRaは、0.16μmであっ
た。以上により得られたものを電子写真感光体の導電性
支持体として用いた。
【0048】−下引き層の形成− ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM−S、積水
化学(株)製)4部を溶解したn−ブチルアルコール1
70部、有機ジルコニウム化合物(アセチルアセトンジ
ルコニウムブチレート)30部及び有機シラン化合物の
混合物(γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)3部
を追加混合攪拌し、下引き層形成用の塗布液を得た。こ
の塗布液を、ホーニング処理により粗面化された84m
mφのアルミニウム製の導電性支持体上に塗布し、室温
で5分間風乾を行った後、50℃で10分間の該導電性
支持体の昇温を行い、50℃、85%RH(露点47
℃)の恒温恒湿槽中に入れ、20分間加湿硬化促進処理
を行った後、熱風乾燥機に入れて170℃で10分間乾
燥を行い、該導電性支持体上に下引き層を形成した。
【0049】−電荷発生層の形成− 電荷発生物質として、塩化ガリウムフタロシアニン15
部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、
日本ユニカー社製)10部、及びn−ブチルアルコール
300部からなる混合物をサンドミルにて4時間分散し
た。得られた分散液を、前記下引き層上に浸漬塗布し、
乾燥して、厚みが0.2μmである電荷発生層を形成し
た。
【0050】−電荷輸送層の形成− 次に、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メ
チルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’
−ジアミン4部と、ビスフェノールZポリカーボネート
樹脂(分子量40,000)6部とをクロルベンゼン8
0部を加えて溶解して溶液を調製した。得られた溶液を
用いて、前記電荷発生層上に塗布・乾燥することによ
り、厚みが20μmである電荷輸送層を形成した。こう
して、三層からなる積層型電子写真感光体を作製した。
【0051】なお、比較例3の電子写真感光体は、以下
のように作製した。比較例3の電子写真感光体は、電荷
発生層のみを次のような条件で作製し形成した外は、前
記電子写真感光体と同様である。ブチラール樹脂〔XY
HL(UCC製)〕5重量部をシクロヘキサノン150
重量部に溶解し、これに化1に示すトリスアゾ顔料10
重量部を加えボールミルにより48時間分散した。さら
にシクロヘキサノン210重量部を加え3時間分散を行
った。これを固形分濃度が1.8重量%になるように、
攪拌しながらシクロヘキサノンで希釈した。こうして得
られた電荷発生層塗布液を前記中間層上に塗布し、13
0℃で20分間乾燥し、厚みが0.2μmである電荷発
生層を形成した。
【0052】
【化1】
【0053】これらの電子写真感光体を用いて画質評価
を行った。なお、画質評価に使用した装置は以下の通り
である。
【0054】富士ゼロックス(株)製 Able 33
00デジタル複写機を改造して使用した。この複写機
は、図1に示す通り、帯電器2と画像露光器3と現像器
4と転写帯電器5とクリーニング・ブレード6と光除電
器7とを、積層型電子写真感光体1の回転方向に対して
この順に配置しており、かつこれらの機器等の作動を制
御する、図示しない制御器を備えてなる。この複写機の
改造点として、プロセス・スピード(周速)を260m
m/secに増速した。帯電器2は、スコロトロン帯電
器であり、電子写真感光体1の表面に印加される電位が
−800Vになるようにその出力が設定した。また、前
記図示しない光除電器としては、660nmの赤色LE
D光を利用した光除電器を使用した。
【0055】実施例1では、転写帯電器5として、電子
写真感光体1に流入される転写帯電器5からの転写電流
値を一定に制御できる感光体流入電流(Idyn )一定型
のものを使用した。実施例2では、実施例1と同様に転
写帯電器5として感光体流入電流(Idyn )一定型のも
のを使用し、さらに湿度センサーを用い、該湿度センサ
ーの測定値に応じて相対湿度25%を境に転写帯電器5
による転写時の感光体流入電流値を可変させた外は実施
例1と同様にした。実施例3では、実施例1と同様に転
写帯電器5として感光体流入電流(Idyn )一定型のも
のを使用し、さらに温度センサーを用い、該温度センサ
ーの測定値に応じて温度15℃を境に転写帯電器5によ
る転写時の感光体流入電流値を可変させた外は実施例1
と同様にした。比較例1では、転写帯電器5としてワイ
ヤー印加電流一定型のものを使用した外は実施例1と同
様にした。比較例2では、転写帯電器5としてワイヤー
印加電圧一定型のものを使用した外は実施例1と同様に
した。比較例3では、転写帯電器5としてワイヤー印加
電圧一定型のものを使用し、また、上述の通り電子写真
感光体1の電荷発生層を上述の通り変更した外は実施例
1と同様にした。
【0056】画質評価は、環境10℃20%RHにおい
て以下のようにして行った。コピー前半の部分は、5m
m、25mm角の英文字、30mm一辺の正方形のベタ
黒部を並べたもので、後半の部分には、引き続き1ドッ
ト・オン・1・オフの中間調ドット密度の半面一様のテ
ストチャートでサンプリングした。ゴーストは、コピー
後半部分の中間調を目視で検査し、見えないものをラン
ク0とし、濃度差から見て明白にゴーストが現われてい
るものをランク5、わずかに見えるものをランク3、及
びこれらの間のランク付けも含め、標準グレード見本を
予め作成しておき、これを評価に用いた。なお、ネガゴ
ーストはN、ポジゴーストはPと区別した。評価のレベ
ルとしては、N1及びP1以下であれば実用上問題のな
いレベルである。これらの結果は、表1に示した。
【0057】なお、評価手順としては、まず初期連続1
0枚コピーで絵出しを行い、その後に、連続1万枚の画
質繰り返しを続け、その後一晩(およそ16時間)休止
させた後に再び連続10枚のゴースト評価を行った。評
価結果を表1に示した。
【0058】
【表1】
【0059】表1の結果から、本発明の電子写真装置を
用いた場合、即ち本発明の画像形成方法による場合に
は、空回転が不要で高速処理が可能であり、ネガゴース
トやポジゴースト等の発生を抑えられ、電子写真プロセ
ス初期におけるゴーストの発生を効果的に抑えて、高画
質の画像を迅速かつ簡便に得られることが明らかである
(実施例1〜3)。一方、従来の画像形成装置による画
像形成方法の場合(比較例1〜2)には、画像形成プロ
セスの初期においてネガゴーストが発生し、良好な画像
が得られないことが明らかである。なお、比較例3の場
合は、ネガゴーストの発生が比較例1及び2に比べてや
や小さくなってはいるものの、電荷発生物質としてフタ
ロシアニン化合物を用いていないので、光感度が低く、
本発明に比べて不利であることが明らかである。
【0060】
【発明の効果】本発明によると、前記従来における諸問
題を解決することができる。また、本発明によると、積
層型電子写真感光体の空回転が不要で高速処理が可能で
あり、画像形成プロセス初期におけるネガゴーストやポ
ジゴースト等の発生を抑えて、高画質の画像を迅速かつ
簡便に得られる反転現像用の電子写真装置及び画像形成
方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の電子写真装置の一例を説明す
るための概略説明図である。
【符号の説明】
1 積層型電子写真感光体 2 帯電器 3 画像露光器 4 現像器 5 転写帯電器 6 クリーニング・ブレード 7 光除電器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上にフタロシアニン化合物
    を含有する電荷発生層及び電荷輸送層を設けた電子写真
    感光体に対し、帯電を行う帯電手段、像露光を行う像露
    光手段、反転現像を行う現像手段、及び転写を行う転写
    手段を有する電子写真装置において、 前記転写の際に電子写真感光体に流入される前記転写手
    段からの転写電流値を一定に制御する制御手段を有する
    ことを特徴とする電子写真装置。
  2. 【請求項2】 温度センサー及び湿度センサーの少なく
    とも一方をさらに有してなり、これらのセンサーの出力
    に応じて前記制御手段が前記転写電流値を一定に制御す
    る請求項1に記載の電子写真装置。
  3. 【請求項3】 前記フタロシアニン化合物が、ハロゲン
    化ガリウムフタロシアニン、ハロゲン化スズフタロシア
    ニン、ハイドロキシガリウムフタロシアニン、オキシチ
    タニルフタロシニン、ハロゲン化インジウムフタロシア
    ニン、バナジルフタロシアニン及び無金属フタロシアニ
    ンから選択される少なくとも1つである請求項1又は2
    に記載の電子写真装置。
  4. 【請求項4】 前記帯電手段及び前記転写手段の少なく
    とも一方が、接触型帯電器である請求項1から3のいず
    れかに記載の電子写真装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の電子
    写真装置を用いて画像形成を行うことを特徴とする画像
    形成方法。
  6. 【請求項6】 導電性支持体上にフタロシアニン化合物
    を含有する電荷発生層及び電荷輸送層を設けた電子写真
    感光体に対し、帯電、像露光、反転現像、及び転写を行
    うことを含む画像形成方法において、 前記転写の際に前記電子写真感光体に流入される転写電
    流値を一定に制御することを特徴とする画像形成方法。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7270924B2 (en) 2003-03-19 2007-09-18 Ricoh Company Limited Electrophotographic photoreceptor, method for manufacturing the electrophotographic photoreceptor, and image forming apparatus and process cartridge using the electrophotographic photoreceptor
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