以下の詳細な説明において、その一部を形成する添付の図面が参照される。図において、類似する記号は、特段の言及がない限り、一般的に類似する構成要素を特定する。詳細な説明に記載される例示的な実施形態、図面、及び特許請求の範囲は限定を意味するわけではない。他の実施形態を使用してもよく、本明細書で提示される主題の範囲から逸脱することなく、その他の変更がなされてもよい。本明細書に概して記載され、図面に示される本開示の態様は、配列され、置換され、組み合わされ、分離され、及び広範囲の異なる構成で設計され、その全ては本明細書で明確に検討される。
I.概要
本開示の幾つかの実施形態は、装着者により装着され、特に装着者の様々な身体活動を可能にするために、装着者に力を加えるように構成される可撓性外骨格スーツ(外骨格スーツ、兵士織物、体力スーツ、及び/又はプログラム可能な身体強化システムとも称される)を提供する。幾つかの例において、これは装着者の身体の筋肉組織により加えられる力を強化するために装着者の身体の部分(部位、セグメント)間に力を提供することを含むことができる。本開示の幾つかの実施形態は、外骨格スーツの機能を可能にするために、このような外骨格スーツに組み込まれることができる様々な要素を提供する。本開示の幾つかの実施形態は、このような外骨格スーツの適用と操作モードを提供する。
図1A及び1Bは、装着者110により装着される可撓性外骨格スーツ100を示す。加えて、図1Aは、それぞれ装着者110の腕に支えられ、背中の上に装着される負荷120a及び120bを示す。可撓性スーツ100は、装着者110、可撓性外骨格スーツ100の要素、及び/又は負荷120a、120bの1つ又は両方に力を加えるように構成され、装着者110の1つ以上の活動を容易にする。例えば、可撓性外骨格スーツ100は、装着者110の脚の運動にエネルギを与えることにより、及び/又は運動のある段階の間に装着者110からエネルギを選択的に抽出し、活動の別の段階の間に装着者110の脚の運動を補助するために抽出されたエネルギの一部を注入することにより歩行中に装着者110を補助するように操作されることができる。別の例で、可撓性スーツ100は、それに加えて、又はその代わりに、装着者110が自身で運ぶことができるより重い負荷120a、120bを運ぶことを可能にし、及び/又は装着者110が自身で運ぶことができるより遠くまで荷物120a/120bを運ぶことを可能にすることができる。装着者110のその他の活動は可撓性スーツ100により容易にすることができる。それに加えて、又はその代わりに、可撓性外骨格スーツ100は、他の機能を実施するように構成され及び/又は操作されることができる。
可撓性外骨格スーツ100は本明細書に記載される機能を可能にする多くの要素を含む。可撓性外骨格スーツ100は、可撓性外骨格スーツ100の要素の間、及び可撓性外骨格スーツ100と装着者110の組織の間で力を伝達させるように構成される可撓性力伝達要素(FFTE)130を含む。可撓性外骨格スーツ100は、可撓性外骨格スーツ100の要素の間、及び可撓性外骨格スーツ100と装着者110の組織の間で力を伝達させるように構成される剛性力伝達要素(RFTE)140a、140b、140cを含む。幾つかの例で、RFTEは可撓性要素で構成されることができ、他の要素及び/又は装着者110の身体に取り付けられた場合、機能的に剛性になるように構成されることができる。圧縮又は他の力のそれらの剛性伝達は、その他の要素及び/又は装着者の身体に取り付けられることを条件とすることにおいて、このようなRFTEは条件付きで剛性と考えられる。条件付きで、剛性RFTEは、用途に応じて対応する条件付きでない剛性力伝達要素より軽く、薄く又は優れた、対応する条件付きでない剛性力伝達要素により伝達される力に類似した力(例えば上記制約)を伝達するように構成されることができる。機械力は、電気モータ160と外装腱170a、170b、170c、170dにより駆動されるねじれ紐アクチュエータ150a、150b、150cを含む可撓性外骨格スーツ100のアクチュエータにより変換される。本明細書に記載されるように、可撓性外骨格スーツ100の機能を容易に又は可能にするために、アクチュエータ(150a〜c、170a〜dを含む)は、装着者110(例えば、装着者110の1つ以上の関節の周りの関節トルク)の上又は内部に力を発生し、貯蔵し又は調節するために、力伝達要素130、140a〜c間に力を発生、貯蔵し又は調節することができる。可撓性外骨格スーツ100は、電池、コントローラ、センサ、ユーザインタフェース、通信デバイス又は用途に応じた他の構成要素を含む追加要素を含むことができる。
ねじれ紐アクチュエータ(例えば、150a、150b、150c)はそれらの長さ方向に沿って力を発生させることができる可撓性構造である。ねじれ紐アクチュエータは互いにねじられた(2本の紐がある場合、2つの紐はツイストペアと称される)少なくとも2つの可撓性ストランド(例えば、ワイヤ、ケーブル、ロープ、ファイバ)を含む。幾つかの例で、ねじれ紐の第1端は第1作動要素へ取り付けられ、第1端の反対側に取り付けられたねじれ紐の第2端は第2端の位置が第2作動要素に対して移動しないように、及び第2端が回転アクチュエータ、例えば電気モータ160により回転されるように、第2作動要素へ取り付けられる。ねじれ紐アクチュエータは、ねじれ紐の第2端へ加えられた回転又はトルクを第1と第2の作動要素間の変位又は力へ変換する。ねじれ紐(例えば、コンプライアンス、ねじりピッチ、直径、長さ)及び駆動回転アクチュエータ(例えば、加速度、速度、トルク、回転慣性)の特性は、用途に応じて、例えば変位の高速変化、回転アクチュエータと第1および第2の作動要素間の高伝達比、あるコンプライアンス又は他の特性など、1つ以上の特性を有するねじれ紐アクチュエータを生成するように選択することができる。更に、ねじれ紐は可撓性であり、曲がった構成に作ることができる。例えば、ねじれ紐は、関節の両側の各作動要素に上で述べたようにねじれ紐の各端を備える、剛性管(ねじれ紐と剛性管はそれぞれ内側ケーブルと外側ハウジングに類似したボーデンケーブルに類似した)に収容されることができる。このようなねじれ紐アクチュエータは、関節を跨ぐ第1と第2の作動要素間に力を加えるように操作されることができ、更に、ねじれ紐と剛性管の可撓性は、関節が動き、又は可撓性外骨格スーツ100若しくは装着者110が構成を変化させるにつれて、ねじれ紐アクチュエータを装着者110の表面付近に留まらせることができる。なお、ねじれ紐アクチュエータは、3つ以上の可撓性紐を有し、異なる方法で作動要素へ接続され、他の若しくは複数の回転アクチュエータにより駆動され、又はこれらの例と異なる他の方法で構成されることができる。
外装腱(例えば、170a、170b、170c、170d)は、長さ方向に沿って力を伝達することが可能な、及び電気又は他の信号により制御される1つ以上の機械的特性(例えば、コンプライアンス)を有することが可能な構造である。外装腱は、可撓性又は剛性であることができる。外装腱は薄く、可撓性で、湾曲した又は平坦な面に適合し得る。例えば、外装腱は特定のコンプライアンスを有する構成要素と直列に接続される静電クラッチ(又は他のタイプの機械式クラッチ)を含むことができる。クラッチ自身は、非作動時は、第1のコンプライアンス(おそらく、クラッチの両端間の事実上ほぼ完全な機械的非結合に対応する非常に高いコンプライアンス)を有し、作動時は、第2のコンプライアンス(おそらくクラッチの両端部間の事実上非コンプライアンスな機械的結合に起因するクラッチの個々の構成要素のコンプライアンスに対応する、非常に低いコンプライアンス)を有することができる。このように、外装腱はクラッチ付きコンプライアンス要素(クラッチ化コンプライアンス要素)のタイプと考えることができる。クラッチと特定コンプライアンスの構成要素は、離散型、係合型、介在型、又は他に外装腱を形成するように近接して組み合わされた形であることができる。更に、外装腱は、複数の特定コンプライアンス要素、独立若しくは共通制御クラッチ、又は他の要素を含むことができる。幾つかの例で、外装腱の全体のコンプライアンスは、複数のクラッチを制御することによりさまざまな離散した又は連続したレベルに制御されることができる。幾つかの例で、外装腱は、例えば、伸びた特定コンプライアンスの要素の弛緩を防止するために、及び後に蓄えた機械エネルギを解放するために、クラッチと係合することにより機械エネルギを蓄えるように操作されることができる。他の構成及び外装腱の操作方法は、本明細書で記述する。
可撓性外骨格スーツ100は、付加的な全体又は一部が可撓性リニアアクチュエータ(即ち、直線状の力及び/又は変位を生成するように操作されることが可能で、全体又は一部が可撓性のアクチュエータ)及び/又はその他の様々な全体若しくは一部が可撓性アクチュエータを含むことができる。幾つかの例では、可撓性外骨格スーツ100は、電気活性のポリマ性人工筋肉(EPAM)を含むアクチュエータを含むことができる。EPAMアクチュエータは、加えられる電界に応じて寸法又は形状を変化させる。反対に、外部の力により引き起こされるEPAMアクチュエータにおける寸法又は形状の変化は、電界をEPAMアクチュエータの内部又は上部に発生させることができる。EPAMアクチュエータは、電気活性ポリマ材料と相互作用(電界によって)するように構成される3つ以上の電極を含むことができる。電気活性ポリマ材料は、誘電体、強磁性体、純電気性、又はその他の電気活性分子、結晶又はポリマに埋め込まれた材料、を含むことができ、電界の適用により電気活性材料が寸法又は形状を変化させるために、電気活性材料は電界に対して方向を変え、拡張し、収縮し又はその他の対応をするようになる。例えば、電気活性ポリマ材料は、静電圧縮を経験するように構成される弾性誘電体から構成されることができる。電気活性材料及び電極は、EPAMの機械的変形と電極間の電界との望ましい関係を可能にする様々な方法で構成されることができる。幾つかの例で、材料と電極は、EPAMアクチュエータが電界を1方向の寸法変形に変換するように、EPAMアクチュエータが可撓性リニアアクチュエータとして操作されるように構成されることができる。EPAMアクチュエータは、それに加えて、又はその代わりに、機械エネルギから電気エネルギを発生させるように使用できる。幾つかの例で、可撓性外骨格スーツ100は、ケーブルを駆動し、及び/又は張力をケーブル(複数可)へ加えるアクチュエータを含むことができる。例えば、可撓性外骨格スーツは、ケーブルへ取り付けられたリニアプルソレノイドを含むことができる。リニアプルソレノイドは、第1作動要素に取り付けられることができ、ソレノイドに取付けられたケーブル端の反対のケーブル端は、第2作動要素へ取り付けられることができる。ソレノイドに対する電流の適用は、第1と第2の作動要素の間に力が加えられ、及び/又はそれらの間に変位が起こる結果となることができる。可撓性外骨格スーツのその他の全体又は一部の可撓性アクチュエータが予想される。
可撓性外骨格スーツ100は、複合アクチュエータ、即ち、第1作動要素と第2作動要素の間に機械的に接続される全体又は一部が可撓性アセンブリで、少なくとも1つのアクチュエータを含む複合アクチュエータを含むことができる。例えば、可撓性外骨格スーツ100は、リニアアクチュエータと少なくとも1つのクラッチ付きコンプライアンス要素(即ち、特定のコンプライアンスを有する構成要素と直列に機械的に接続される機械クラッチを含む要素)を含む高性能腱外装筋肉(STEM)を含むことができる。リニアアクチュエータはねじれ紐アクチュエータである。クラッチ付きコンプライアンス要素は本明細書で記載したような外装腱に類似して構成される。STEMは、第1作動要素に接続され、第2作動要素に接続される外装腱と直列に機械的に接続される単一のねじれ紐アクチュエータを含むことができる。STEMは、第1と第2の作動要素の間に接続され、第1作動要素に接続された単一のねじれ紐アクチュエータと並列に接続され、第2作動要素へ接続された外装腱と直列に機械的に接続される外装腱を含むことができる。STEMは、第1作動要素へ接続され、第1作動要素へも接続される外装腱と直列に機械的に結合される単一のねじれ紐アクチュエータを含むことができる。STEMは、例えば、筋肉及び腱のような生物アクチュエータにより与えられるトポロジ及び/又は特性を有するように構成されることができ、更に、生物アクチュエータの操作を最小限にするように操作されることができる。STEMのその他の構成が予想される。STEMは、可撓性アクチュエータ100の装着者110へ若しくは装着者110から、及び/又は可撓性アクチュエータ100の要素の間で、機械力とエネルギを抽出し、貯蔵し、注入し、又は変換するように操作されることができる。
装着者110の皮膚と接触し及び/又は装着者110の皮膚と接触するぴったり合った布若しくは衣服と接触する可撓性要素を介して、力は可撓性アクチュエータ100の要素と装着者110の組織の間で伝達されることができる。例えば、可撓性スーツ100のアクチュエータは、代わって力を装着者110の皮膚へ伝達することができる可撓性力伝達要素(FFTE)へ力を伝達することができる。装着者の皮膚へ伝達される力は、以下に更に説明するように、圧縮力、せん断力、又は他のタイプ若しくは組み合わせの力であってもよい。複数のFFTE130は、力が制約又は用途に応じて装着者の皮膚へ伝達されるのを可能にするために、互いに及びアクチュエータへ可撓に又は剛性に接続されることができる。例えば、アクチュエータからのせん断力及び/又は複数のFFTEと皮膚の間の垂直力の伝達が、装着者の皮膚領域を跨いで均等に広がるように、複数のFFTEは共に装着されてアクチュエータへ接続されることができる。この制約は、装着者110又は定型及び/若しくは統計から導かれた装着者の身体モデルに応じて、複数のFFTEの構成を特定するために使用されることができる。複数の織られたFFTE130の個々のFFTE130は、螺旋のピッチがアクチュエータへの取り付け点からの距離とともに減少するように、装着者110の身体モデルの一部(例えば、脚の脛)の周りに螺旋状に巻くことができる。加えて、複数のFFTE130は、複数のアクチュエータの取り付け、及び/又は方向からの力の伝達を可能にするように構成されることができる。2つ以上のアクチュエータのそれぞれに接続された複数のFFTEの2つ以上のセットは、例えば、互いに滑り合うように構成されることにより装着者110の皮膚の同一領域へ力を伝達することができ、皮膚への力の伝達中には互いの間では力の伝達は多くはない。
力は、更なる方法により可撓性アクチュエータ100の要素と装着者110の間で伝達されることができる。FFTE130及び/又は剛性力伝達要素(RFTE)140a、140b、140c、は、最小の皮膚歪の領域、即ち、装着者110の特定活動の間に比較的少ない制約しか経験しない(例えば、歩行、ランニング、跳躍、重量挙げ)皮膚領域である皮膚へ力を伝達し、及び/又はそこへ付着するように構成されることができる。それに加えて、又はその代わりに、FFTE130は、伸長のない皮膚ライン、即ち、装着者110の特定活動の間にラインに垂直な緊張は感じるが、ラインに平行な緊張は実質的に感じない皮膚のラインに沿った皮膚へ力を伝達し、及び/又はそこへ付着する。FFTE130及び/又はRTFE140a、140b、140cは、用途別にFFTE130及び/又はRTFE140a、140b、140cに結合されるビード、シリンダ、又は他の自由回転要素を有することにより、せん断力を皮膚へ実質的に伝達しないように構成されることができ、これにより、垂直力は1つ以上のビード、シリンダ、又は他の自由回転要素を介して伝達され、せん断力は1つ以上のビード、シリンダ、又は他の自由回転要素の回転となり、並びにFFTE130及び/又はRTFE140a、140b、140cの変位となる。ストラップ、ブーツ、装甲部、及び電子接着パッドを含む、可撓性外骨格スーツ100と装着者の間の力の伝達のその他の方法が予想される。
可撓性外骨格スーツ100は、RFTE140a、140b、140cを含む剛性要素を含むことができる。RFTE140aは、ブーツとして又はブーツと接続して操作することにより、力を装着者110の足に結合するように構成される剛性要素である。ねじれ紐アクチュエータ150a及び外装腱170aにより生成され及び/又は伝達される力の一部又は全ては、RTFE140aへ伝達される。加えて、RTFE140aは、他の要素を含むことができ、例えば、RTFE140aは、装着者の活動(例えば、運動)の効率又はある他の要素を増加させるために、装着者110の足にエネルギを吸収させる、及び/又は伝達するように操作されることができる、1つ以上のEPAMアクチュエータを含むことができる。RFTE140bは、可撓性外骨格スーツ100の他の要素(例えば、FFTE130)及び/又はRFTE140bに近い装着者の皮膚に対してねじれ紐アクチュエータ150a及び外装腱170aにより生成され及び/又は伝達される力の一部又はすべてを結合するように構成される剛性要素である。RFTE140cは、可撓性外骨格スーツ100の他の要素からの力を装着者110の胴へ結合させるように構成される剛性要素である。ねじれ紐アクチュエータ150b、150c及び外装腱170b、170c、170dにより生成され及び/又は伝達された力の一部又はすべてはRTFE140cへ伝達される。加えて、RTFE140cは、力をFFTE130へ/から伝達することができる。加えて、RTFE140cは、負荷からの力(例えば、重力による力)を可撓性外骨格スーツ100へ直接伝達されることを可能にするために負荷120bをかけるように構成され、これにより荷物120bを運搬するのに必要な力の一部又はすべてが、装着者110の背中の要素の代わりに、可撓性外骨格スーツ100により負担される。図1Bに示すそれら以外の他のRTFEは、可撓性外骨格スーツ100に含まれ、用途に応じて力を装着者110へ及び/又は可撓性外骨格スーツ100の他の要素の間で伝達するように構成されることができる。
加えて、可撓性外骨格スーツ100は、装着者110の身体の要素に対して可撓性外骨格スーツ100の要素の位置を維持するように構成される肌着を含むことができる。肌着は、様々な可撓性布、織物又は他の材料で構成することができ、可撓性外骨格スーツ100の様々な機能を可能にすることができる。例えば、肌着は、装着者110を発射物から防護するためのKevlar、装着者110の皮膚から放射される水分を管理するGoreTex、又は他の材料を含むことができる。肌着、RTFE(例えば、140a、140b、140c)、FFTE(例えば、130)、及び/又は可撓性外骨格スーツ100の他の非電子式操作可能要素は可撓性スーツと称されることができる。可撓性スーツに対する電子式操作可能要素(例えば、可撓性外骨格スーツ100の上又は内部に配置される外装腱170a、170b、170c、170d、ねじれ紐アクチュエータ150a、150b、150c、又は他のアクチュエータ若しくは他の要素)は、電子操作可能要素の操作が力、トルク及び/又はコンプライアンスを装着者110の身体に加えることを可能にすることができる。
可撓性外骨格スーツ100は更なる要素を含む。可撓性外骨格スーツ100は、可撓性外骨格スーツ100を操作するように構成される1つ以上のコントローラを含む。コントローラ(複数可)は、可撓性外骨格スーツ100における複数のセンサからデータを受信し、可撓性外骨格スーツ100のアクチュエータ(例えば、150a〜c、150a〜d)を操作し、及び他の機能を実施するためのコマンドを発生させるように構成されることができる。コントローラ(複数可)は、可撓性外骨格スーツ100における通信要素、例えば、ブルーツースラジオ、WiFiラジオ、LTE若しくは他のセルラーラジオ、近接場無線通信デバイス、モデム、又は他の通信デバイスを操作するように構成されることができる。コントローラ(複数可)は、コマンドを受信し、テレメトリを送信し、装着者110と他の人又はシステムの間の通信を可能にし、又はある他の機能を可能にするためのこのような通信デバイスを操作するように構成されることができる。コントローラ(複数可)は、可撓性外骨格スーツ100の中、及び/又は可撓性外骨格スーツ100と通信するシステムの中の1つ以上にユーザインタフェース(UI)を操作するように構成されることができる。例えば、コントローラ(複数可)は、可撓性外骨格スーツ100の操作に関する情報を装着者に提示し、及び/又は装着者110からのコマンド、例えば、可撓性外骨格スーツ100の機能を変更するコマンドを受信するために、装着者により装着された袖の上又は中に配置されるタッチスクリーンを操作することができる。可撓性外骨格スーツ100の中のUIは、表示器、タッチスクリーン、タッチパッド、ボタン、スライダ、ノブ、表示灯、スピーカ、ヘッドホン、マイクロホン、又は他の要素を含むことができる。
コントローラ(複数可)は、それに加えて、又はその代わりに、可撓性外骨格スーツ100のセンサ及び/又はアクチュエータを使用して装着者からのコマンドを送信し及び/又は受信するように構成されることができる。幾つかの例で、コントローラ(複数可)は、装着者110により実施されるコマンドジェスチャを検出し、そのコマンドジェスチャに基づき可撓性外骨格スーツ100の機能を変更するために、可撓性外骨格スーツ100に配置されるセンサを使用するように構成されることができる。幾つかの例で、コントローラ(複数可)は、装着者にフィードバックを提供するために、可撓性外骨格スーツ100の状態を装着者に表示するために及び/又はある他の情報を装着者110に提供するために、可撓性外骨格スーツ100のアクチュエータ又は他の要素を使用することができる。例えば、装着者110がよりしゃがんだ姿勢をとるように指示するために、コントローラ(複数可)は、ねじれ紐アクチュエータ150を使用してパルス又はパルス列を生成する。別の例で、可撓性外骨格スーツ100は、1つ以上の振動、加熱、又は電気刺激要素を含むことができ、コントローラ(複数可)は、可撓性外骨格スーツ100の状態を装着者に表示するために、及び/又はある他の情報を装着者110に提供するために、その振動、加熱、又は電気刺激要素を操作することができる。情報を装着者110に表示するために可撓性外骨格スーツ100の要素を使用する他の方法が予想される。
可撓性外骨格スーツ100は、可撓性外骨格スーツ100の操作及び状態、装着者110、並びに/又は装着者の環境についての情報を検出するように構成される複数のセンサを含む。これらのセンサは以下を含むがこれらに限定されない:力センサ(例えば、ロードセル)、歪又は変位センサ(例えば、容量センサ、レーザ又は超音波距離計、リニアエンコーダ、回転/直線変換器又は伝達の回転要素上のロータリエンコーダ)、角度センサ(例えば、磁石、磁力計、フィルタ付き加速度計、磁力計、及び/又はジャイロスコープ)、位置、速度及び/又は加速度センサ(例えば、GPS受信機、フィルタ付き又はフィルタなし加速度計、磁力計、及び/又はジャイロスコープ)、温度計、EMGセンサ、ECGセンサ、パルスセンサ、血圧計、皮膚電気反射計、湿度計、化学センサ(例えば、CO2、CO、O2センサ)、イオン化放射線計、カメラ、SONAR、LIDAR、近接計、又は他のセンサ。これらのセンサは離散しており、又はセンサはアクチュエータ若しくは可撓性外骨格スーツ100の他の要素の一部であることができる。例えば、外装腱は、外装腱の1つ以上の特性又は外装腱の環境を検出するために使用されるように構成されることができる(例えば、一対の外装腱の電極の間のインピーダンス若しくは電圧及び/又はそれらを通る電流を測定することにより外装腱により感じとられた歪及び/又は力を検出するために)。
センサは、可撓性外骨格スーツ100を操作するために使用されるデータを発生させるように操作されることができる。センサにより生成されたデータは、ある機能を実行するためにアクチュエータ(例えば、150a〜c、170a〜d)を操作するために、可撓性外骨格スーツ100に含まれるコントローラにより使用されることができる。例えば、センサは、装着者110が運動をしていたこと、及び装着者110が型通りの運動者のサイクルの第1の特定段階にあったことを表示するデータを生成することができ、及びコントローラは、装着者110からマイナスの仕事を抽出するために、外装腱170a〜dを操作するそのデータを使用することができる。後の時点で、センサは、装着者110が運動をしていたこと、及び装着者110が型通りの運動者のサイクルの第2の特定段階にあったことを表示するデータを生成することができ、及びコントローラは、装着者110の脚にエネルギを伝達することにより装着者110の運動を補助するために、及び/又は装着者110の脚にエネルギを伝達するためにねじれ紐アクチュエータ150a、150b、150cを操作するために、外装腱170a〜dを操作するそのデータを使用することができる。
可撓性外骨格スーツは、足以外の腕、又は装着者の他の更なる若しくは別の骨格に対応する要素を更に含む(図1Aと図1Bの可撓性外骨格スーツ100により示されるように)。このような可撓性外骨格スーツは、装着者の上半身強度を増加させ、及び/又は装着者の腕の中での荷物の運搬を補助するように構成されることができる。装着者の腕に対応する要素を有する可撓性外骨格スーツは、例えば、装着者の腕から足への機械エネルギの伝達なしに、ユーザが達成することができたより遠い距離の運動を可能にするために、装着者の腕へ/から装着者の脚から/へ機械エネルギを伝達するように構成されることができる。可撓性外骨格スーツは、用途別に、装着者の正中線を挟んで対象であり(即ち、装着者の左脚に対して配置される要素は、二つ折りにされ鏡面反転され及び装着者の右脚に対して配置される)又は非対称であるように構成されることができる。例えば、可撓性外骨格スーツは、装着者の負傷した脚へ力を加えるが装着者の反対の脚には力を加えないように構成されることができる。可撓性外骨格スーツの他の構成が予想される。
可撓性外骨格スーツは、装着者の単一関節で又は右/左対の関節で力及び/又はトルクを加えるように構成されることができる。このような可撓性外骨格スーツは、単一関節から離れた装着者の部分をカバーし若しくはその近くに配置される要素を含み、又は単一関節をカバーし若しくはその近くに配置される要素のみを含むことができる。単一関節に力/トルクを加えるように構成される可撓性外骨格スーツの要素は、単一関節の近くに配置され又は他の場所に配置され、例えばベルト、ケーブル、ギア、ねじれ紐伝達、及び/又はある他の方法を介して単一関節に機械的に結合されることができる。幾つかの例で、可撓性外骨格スーツは、装着者の足首を跨いで力を加えるように構成されることができる。例えば、可撓性外骨格スーツは、装着者の脚の背部に配置され、それぞれ装着者のふくらはぎ及び足に結合される2つの作動要素の間で力を加え、及び/又は伝達するように構成される高性能な外装筋腱を含むことができる。STEMの要素(例えば、ねじれ紐伝達を駆動するように構成されるモータ)は、足首(ふくらはぎの背部に)の近く又は他の場所に配置されることができる(例えば、装着者により装着されたベルトに取り付けられ、ねじれ紐又はケーブル伝達により足首に機械的に結合される)。このような可撓性外骨格スーツは更なる要素、例えば用途に応じて配置されるバッテリ、コントローラ、センサを含むことができる。例えば、可撓性外骨格スーツのセンサは歩行検出を可能にするために足と胴を跨いで配置されることができ、可撓性外骨格スーツに電源を供給するバッテリは装着者等により装着されるベルトの上に配置されることができる。
可撓性外骨格スーツ(例えば、100)は、様々な用途別に様々な機能又は操作モードを可能にするように操作されることができる。幾つかの用途で、可撓性スーツは、装着者の身体活動の間に疲労を減少させ、監視し、及び/又は「投薬する」ように構成される操作モードを有することができる。例えば、可撓性外骨格スーツは、装着者による広範な運動の間、疲労の進行を検出し及び/又は防止するように操作されることができる。可撓性外骨格スーツは、疲労を減少させるために装着者の脚へ/からエネルギを抽出し、貯蔵し及び/又は注入するように作動することができる。それに加えて、又はその代わりに、可撓性外骨格スーツは第1期間の間に装着者からエネルギを抽出するように作動し及び第2期間の間に第1期間と第2期間の間に感じる仕事/疲労の量を「平準化する」ために、装着者へ貯蔵されたエネルギを注入するように作動することができる。運動、登山、運搬、又は装着者の他の広範な身体活動の間に疲労を軽減し、監視し、及び/又は「投薬する」ための可撓性スーツの他の構成又は操作モードが予想される。
幾つかの用途で、可撓性外骨格スーツは、装着者の体力を増大させるように構成される操作モードを有することができる。例えば、可撓性外骨格スーツは装着者の腕に及び/又は装着者の腕と胴/足の間へ力及び/又はトルクを加えるための要素を含み、可撓性外骨格スーツは、装着者が自然にできるより重い物を持ち上げ、及び/又はより大きい力を加えることを可能にするように操作されることができる。可撓性外骨格スーツは、装着者が自然にできるより高く跳躍できるように装着者の脚に力及び/又はトルクを加えることができる。幾つかの用途で、可撓性外骨格スーツは、装着者の関節に保護力及び/若しくはトルクを加えることにより、並びに/又は過剰な関節及び/若しくは筋肉運動若しくは速度を防止するために装着者関節のコンプライアンス要素にクラッチを適用することにより、装着者の負傷を防止するように構成される操作モードを有することができる。装着者の負傷を防止する可撓性スーツの操作は、連続的に起こる及び/又は可撓性外骨格スーツが、装着者の負傷をする可能性が増加することを示す装着者の状態及び/又は環境の状態を検出した場合に起こることができる。幾つかの用途で、可撓性外骨格スーツは、装着者が自分の行動と可撓性外骨格スーツの別の装着者との又はある他の情報源との調整を行うことを補助するように構成される操作モードを有することができる。可撓性外骨格スーツは、時間内に調整情報源によって装着者の関節に力及び/若しくはトルクを加えることにより、並びに/又は装着者に触覚情報(例えば、外装スーツの振動要素)を加えることにより、装着者の活動を調整することができる。
可撓性外骨格スーツは、装着者に情報を提供し及び/又は装着者から情報を検出するように構成される操作モードを有することができる。例えば、可撓性外骨格スーツのアクチュエータ(例えば、ねじれ紐アクチュエータ、外装腱、STEM、EPAMアクチュエータ、振動源)は、装着者にある情報を表示するように操作されることができる。一例で、トルクパルス列が、外骨格スーツの電池状態又は装着者が通信デバイスをチェックしなければならないことを表示するために、装着者の関節へ加えられることができる。別の例で、可撓性外骨格スーツの振動モータは、装着者が、例えば、しゃがむか起立している間に疲労を最小にするようなある目的を満足させることを装うようなコマンド姿勢から外れていることを示すことができる。装着者の運動、力、又は他の機械的出力は、可撓性外骨格スーツのセンサ及び/又はアクチュエータにより検出されることができる。検出された運動は、外骨格スーツの機能を制御するために及び/又は可撓性外骨格スーツと通信する他のシステムを制御するために使用されることができる。例えば、ある姿勢(例えば、左足を地面に2度軽く叩きつける)は、可撓性外骨格スーツにより検出され、例えば、壁を登る装着者を補助する外骨格スーツを準備するため、又は遠隔サーバヘオールクリアシグナルを送信するための、コマンドとして使用されることができる。それに加えて、又はその代わりに、運動、力、及び装着者についての他の機械的情報は、例えば、生物力学研究、身体トレーニング、娯楽用の運動捕獲、又は他の用途などの後の使用のために記録されることができる。
可撓性外骨格スーツは、装着者が動くことができない場合、又は装着者が可撓性外骨格スーツにより実行される動きに反して動こうとしている場合においてさえ、装着者の動きを引き起こす操作モードを有することができる。一例で、装着者が無能力状態になり、可撓性外骨格スーツが装着者を安全な場所へ及び/又は緊急支援所へ移動させるように操作することができる。別の例で、装着者の手足又は他の部分は全体又は一部が麻痺している場合、可撓性外骨格スーツは、例えば、装着者が運動することを可能にするために装着者の麻痺した部分を動かすように操作することができる。可撓性外骨格スーツは、装着者のリハビリテーションを可能にし(例えば、装着者が脳卒中、脊椎損傷、神経障害、又は他の負傷若しくは疾病過程を経験した場合)、装着者の弱った動きを補助し、及び/又は装着者の不規則な動きに対抗するように操作されることができる。
可撓性外骨格スーツは、ある他の人口装具システムと組み合わせて操作されることができる。例えば、装着者が手足を失っている場合、可撓性外骨格スーツは、装着者が装着し、失った手足の機能の一部を置換するように構成される人口装具と組み合わせて操作することができる。可撓性外骨格スーツは、人口装具と一体化され、装着者に人口装具を取り付け、人口装具と装着者の間で力及び/又はトルクを伝達するように構成されることができる。幾つかの例で、可撓性外骨格スーツのセンサ及び/又はアクチュエータを使用して検出された情報(例えば、装着者の足の姿勢及び動きについての情報)は、人口装具の操作に使用される(例えば、検出された運動者の歩調タイプ、段階、速度、又は装着者の脚からの他の情報は、装着者の脚の構成を補う構成を想定するために脚人口装具を制御するために使用されることができる)。加えて、このような可撓性外骨格スーツは、装着者の動きを最小化し、活動の間に人口装具の操作を補うような操作が可能である(例えば、脚人口装具の操作パターンを補うために装着者の歩調パターンを変更する)。
II.人体と対話するメカトロニックのための再構成可能な、装着可能なプラットフォーム
本明細書に記載されるように、可撓性外骨格スーツは、様々なメカトロニック、生物医学、ヒューマンインタフェース、トレーニング、リハビリテーション、通信、及びその他の用途を可能にする標準的な多目的プラットフォームとして作動することができる。可撓性外骨格スーツは、センサ、電子作動アクチュエータ又は可撓性外骨格スーツの機能の他の要素が、可撓性外骨格スーツと通信する遠隔システム、及び/又は様々な用途、デーモン、サービス、又は可撓性外骨格スーツにより実行される他のコンピュータ読取り可能なプログラムを使用可能とすることができる。可撓性外骨格スーツは、アクチュエータ、センサ、又は他の要素若しくは機能を標準的な方法で使用可能とし(例えば、API、通信プロトコル、又は他のプログラムインタフェースを介して)、これによりアプリケーション、デーモン、サービス、又は他のコンピュータ読取り可能なプログラムは、様々な異なる構成を有する様々な可撓性外骨格スーツのアプリケーション及び/又は操作モードを可能にするために、インストールされ、実行され及び操作されるよう作成されることができる。可撓性外骨格スーツにより使用可能となったAPI、通信プロトコル、又は他のプログラムインタフェースは、様々な異なる構成の可撓性外骨格スーツの機能及び/又は操作モードを可能にするために操作できるこのようなコンピュータ読取り可能なプログラムの作成を可能にするために、可撓性外骨格スーツの操作を包含し、翻訳し、又は要約することができる。
それに加えて、又はその代わりに、可撓性外骨格スーツは、ハードウェア構成においてモジュール方式にできる(即ち、アクチュエータ、センサ又は他の要素は、用途、機能、及び/又可撓性外骨格スーツの操作モードを可能にするために、可撓性外骨格スーツへ付加し又は取り除くことができる)。このモジュール方式は、プロセッサ、オペレーティングシステム、又は可撓性外骨格スーツの要素を操作するように構成された他のコントローラに反映させることができる。即ち、可撓性外骨格スーツのコントローラは、可撓性外骨格スーツのハードウェア構成をダイナミックに(プラグイン方式に類似して)決定することができ、可撓性外骨格スーツの決定した現在のハードウェア構成に対して可撓性外骨格スーツの操作を調整することができる。それに加えて、又はその代わりに、可撓性外骨格スーツのコントローラは、可撓性外骨格スーツのハードウェア構成を記述する情報を備えることができる。この操作は、標準プログラムインタフェースを介して可撓性外骨格スーツの機能にアクセスするコンピュータ読取り可能なプログラム(例えば、可撓性外骨格スーツの操作モードを可能にするための方法を記述するコンピュータ読取り可能なプログラム)には「見えない」方法で実行させることができる。例えば、コンピュータ読取り可能なプログラムは、標準プログラムインタフェースを介して、特定レベルのトルクを可撓性外骨格スーツの装着者の足首に加えなければならないと、可撓性外骨格スーツのコントローラに指示することができる。可撓性外骨格スーツのコントローラは、装着者の足首に特定レベルのトルクを加えるのに十分な、決定された及び/又は備えられた可撓性外骨格スーツのハードウェア構成に基づいて、アクチュエータの操作パターンを応答可能に決定することができる。
更に、電子制御可能なアクチュエータ(例えば、ねじれ紐アクチュエータ、EPAMアクチュエータ、及び/又は触覚フィードバック要素、外装腱、静電クラッチ、電子ラミネート、など)の使用は、様々な特定用途及び/又は構成に応じて可撓性外骨格スーツの機能と操作モードを可能にするための標準作動電子及び通信機器及び/又は電源ブス及び相互接続の使用を可能にすることができる。例えば、可撓性外骨格スーツの各構成は個々の装着者、環境、用途セット又はその他考察に関して特定されることができる。このような個々の可撓性外骨格スーツを設計し、可能にするために必要とされるコスト、時間、又は資源は、このような標準作動電子機器、及び通信及び/若しくは電源バス、電気的及び/若しくは機械的相互接続、コントローラ、コンピュータ読取り可能なプログラム、又は可撓性外骨格スーツの構成、プログラミング及び操作を可能にするほかの標準化された態様を使用することにより削減することができる。更に、このような標準的なハードウェアとソフトウェアの使用は共通用途、サービス、ドライバ、デーモン、又は他のコンピュータ読取り可能なプログラムが、様々な各構成を有する様々な可撓性外骨格スーツの機能と操作モードを可能にするように作成されることを可能にすることができる。このように(即ち、様々な用途に対する標準化されたプラットフォームとして動作するよう)構成された可撓性外骨格スーツは、可撓性外骨格スーツの各様々な用途を可能にするために様々な異なる操作モードに応じて操作することができる。例えば、異なる操作モードは、装着者の歩行、ランニング、跳躍、重量挙げ、重量運搬、登山、サイクリング、運動、トレーニング、バーチャルアバターの制御、遠隔ロボットシステムの制御、又は装着者の他の用途若しくは活動に対応することができる。幾つかの例で、操作モード(例えば、可撓性外骨格スーツに設置されたコンピュータ読取り可能なプログラムにより可能となる)は、可撓性スーツのハードウェア構成に適合できない。例えば、操作モードは、可撓性外骨格スーツに結合される、及び装着者の足首にある最低量のトルクを加えるように構成されたアクチュエータを必要とすることができる。もし、可撓性外骨格スーツの制御システムが、ハードウェア構成が操作モードを可能にするのに十分であると決定したならば、制御システムは、操作モードを無効にし、及び/又は操作モードのレベルを下げる。制御システムは、それに加えて、又はその代わりに、可撓性外骨格スーツのハードウェアは操作モードを十分に可能とすることができなかったことを表示し、(例えば、可撓性外骨格スーツの触覚要素又は他のアクチュエータにより)及び/又は装着者は操作モードを可能にするために可撓性外骨格スーツを確保して、その上にインストールすることができるアクチュエータの仕様と構成を指示することができる。可撓性外骨格スーツの他の操作モード及び構成が予想される。
III. 外装腱、静電クラッチ、電子ラミネート、制御可能なコンプライアンス要素、エネルギ貯蔵と回収要素、及び静電メタマテリアルの他の構成
可撓性外骨格スーツは、張力をかけることができる複数の可撓性材料を含むことができる。幾つかの用途で、可撓性外骨格スーツが、電子的に調節される(例えば、2つ以上の状態間で切換えられる又はクラッチ操作される)ことが可能なコンプライアンスを有する伸張性の可撓性要素を含むことが有効でありうる。例えば、要素のコンプライアンスは、要素の電子操作に応じて、2つ以上の離散弁又は値の連続範囲を有することができる。それに加えて、又はその代わりに、伸張性の可撓性要素は、ゼロ又は低いコンプライアンス状態(即ち、長手方向の歪を実質的に示さないで長手方向の張力を伝達する)、及び無限の又は高いコンプライアンス状態(即ち、有効歪がそのために要求され、張力の伝達が殆どできない)を示すことができ、伸長性の可撓性要素は要素の電子操作に応じて状態を変化させることができる。このような電子制御コンプライアンスの張力性の可撓性要素は、静電クラッチ(即ち、クラッチ要素の間に制御可能な力を発生させるために静電気引力を使用するように構成されるクラッチ)を使用して実施することができ、本開示では外装腱と呼ばれる。本明細書に記載される外装腱は、用途に応じて可撓性又は剛性の要素から構成されることができる。更に、外装腱は薄く、曲面又は平面に従うことができる。
図2Aは外装腱200aの一例の断面図である。外装腱は、用途に応じてある他の機構又は装置(例えば、可撓性外骨格スーツの可撓性/剛性力伝達要素)の第1と第2の要素に機械的に結合されるように構成される第1と第2の端板210a、210bを含む。外装腱200aは、それぞれ第1と第2の端板210a、210bに強固に結合される第1と第2の低コンプライアンスシート230a、235aを含む。第1と第2の低コンプライアンスシート230a、235aは、互いにほぼ平行に位置し、重なり面250aを有する。加えて、第1と第2の低コンプライアンスシート230a、235aは、第1と第2の導電電極232a、237aの間に直接の高コンダクタンスの経路が存在しないように、各絶縁層234a、239aに被覆された各導電電極232a、237aを含む。加えて、外装腱200aは、第1低コンプライアンスシート230aを第2端板220aへ、及び第2低コンプライアンスシート235aを第1端板210aへそれぞれ接続する第1と第2の高適合要素240a、245aを含む。静電的にクラッチ結合(例えば、局部的に平坦なシート上に配置される導電電極を含むことにより)するように構成される2つ以上の局部的に平坦なシートの類似構成は電子ラミネートと称される。
電極が荷電されていない場合、外装腱200aは第2の高コンプライアンス要素245aと直列の第2の低コンプライアンスシート235aと平行の第1の高コンプライアンス要素240aと直列の第1の低コンプライアンスシート230aのコンプライアンスに対応するコンプライアンスを備えるコンプライアンス要素として一般に作動する。
第1と第2の導電電極232a、237a間に高電圧を印加すると、導電電極232a、237a及び/又は外装腱200aの他の要素の間に引力が発生し、重なり面250aを跨いで第1と第2の低コンプライアンスシート230a、235aの間に垂直力を加えることにより第1と第2の低コンプライアンスシート230a、235aをクラッチ結合するように作動する。絶縁層234a、239aは、特定の低レベル電流を導電電極232a、237a間に直接流すことを可能にする特定の抵抗を有する。このように高電圧で操作される場合、外装腱200aは、第2の低コンプライアンスシート235aのコンプライアンスの第2の部分と直列の第1の低コンプライアンスシート230aのコンプライアンスの第1の部分に対応するコンプライアンスを有する相対的な非コンプライアンス要素として、一般に作動するだろう。ここで第1と第2の部分は、第1と第2のシート232a、235aの重なり度合いに関連する。
外装腱200aの要素又は他の類似するクラッチ付きコンプライアンス要素は、様々な方法で構成されることができ様々な材料を含む。さらに、外装腱200aの順序および存在(即ち、第1の低コンプライアンスシート230a>第1伝導電極332a>第1絶縁層234a>第2絶縁層239a>第2伝導電極237a>第2の低コンプライアンスシート235a)は説明例を意味する。導電層、低コンプライアンスシート、及び絶縁層の他の順序が予想される。幾つかの例では、1つの絶縁層のみ存在することができる。幾つかの例で、導電電極と低コンプライアンスシートが、単一要素(即ち、低コンプライアンス導電材料)として組み込まれることができる。外装腱の層の成分、寸法及び相対順序は、クラッチ力(例えば、クーロン引力、ジョンセン・ラーベック効果、又は他の物理原理により)の望ましいレベル、クラッチ(接続状態及び/若しくはクラッチ切断状態における総合コンプライアンス、又は他の考慮を達成するように特定されることができる。外装腱は、それに加えて、又はその代わりに、ねじれコンプライアンス、せん断コンプライアンス、機械インピーダンス、又は他の機械特性をクラッチ及び/又は制御するように構成され、かつ作動されることができる。幾つかの例で、高コンプライアンス要素240a、245aは、外装腱の保護パッケージの一部であり、又は全く省略されることができる。幾つかの例で、追加の層、材料、又は他の要素が含まれることができる。例えば、低コンプライアンスシート230a、235aは、繊維強化された又は他の様々な接着テープを含み、及び/又はこれらに接着されることができる。導電電極232a、237aは、各低コンプライアンスシート230a、235aに様々な方法(例えば、化学的気相成長法(CVD)、物理的気相成長法(PVD)、 スパッタリング、接着、リソグラフ)により配置された様々な材料(例えば、アルミニウム、マグネシウム、銅、銀、金、導電カーボンナノチューブ)を含むことができ、低コンプライアンスシート232a、235aは、様々な材料(例えば、マイラ、ポリイミド、炭素繊維、ポリマ、結晶、液晶)を含むことができる。例えば、第1導電電極232aと第1の低コンプライアンスシート230aは合わせてアルミマイラシートとなることができる。それに加えて、又はその代わりに、導電電極232a、237aと各低コンプライアンスシート230a、235aは単一材料であることができる。第2導電電極237aと第2低コンプライアンスシート235aは合わせて導電ポリイミドのシートとなることができる。他の例で、第2導電電極237aと第2の低コンプライアンスシート235aは、合わせてポリマシート又は例えば導電性カーボンナノチューブ若しくは他の導電性粒子などの導電性物質を含んだ他の材料となることができる。
絶縁層234a、239aは用途に応じて様々な材料を含むことができる。幾つかの例で、絶縁層234a、239aは、ポリウレタン又はある他のポリマ材料であることができる。導電性材料、双極子又は他の電気活性要素は、外装腱200aのある特性(例えば、クラッチ力、クラッチ圧力、重なり面250aでの摩擦係数又は静止摩擦の程度)を生じさせるために絶縁層234a、239aの特定特性(例えば、導電電極232a、237aが荷電される場合の、抵抗率、絶縁破壊電圧、誘電率、重なり面250aの表面における電荷移動の程度、重なり面250aの表面における高レベルの表面電荷密度)をもたらすためにポリマ材料に添加される。例えば、絶縁層234a、239aは、金属酸化物粒子又は塩(例えば、テトラブチルアンモニウム過塩素酸塩)
を含むポリウレタン層であることができる。
外装腱200aの成分と操作は、外装腱200aの要素の望ましい操作特性及び/又は概して外装腱により決定されることができる。耐久性、強度、故障に対する作動サイクルの数、操作電圧、クラッチ接続・切断のコンプライアンスレベル、クラッチ強度(例えば、外装腱がクラッチ操作される場合、外装腱200aの要素間に及ぼされる圧力)、絶縁層抵抗率、クラッチ切り替え時間、及びその他の特性は、外装腱200aの用途に応じて特定されることができる。例えば、絶縁層が金属酸化物を含んだポリウレタンにより構成される場合、外装腱200aは、導電電極に印加される400ボルトの電圧、5μアンペアの電流を使用してクラッチ作動されることができ、この加えられた電圧は、外装腱200aのクラッチの両面間で7.5ポンド毎平方インチ(51.71kPa)の圧力となることができる。更に、外装腱200aは、クラッチ接続・切断の間は20ミリ秒より少ない時間で切り替えることができ、故障までにクラッチの切り替えは1000000回以上繰り返し操作されることができる。
外装腱200aは、用途に応じて2つ以上の各全体レベルのコンプライアンスを有する2つ以上の状態の間で切り替えられる、クラッチ付きコンプライアンス要素として操作されることができる。幾つかの例で、外装腱200aは可撓性外骨格スーツの一部であり、運動の特定段階中に装着者の関節を跨いで適切な追加のコンプライアンスを提供することにより、装着者の運動効率をこのように増加させるように操作することができる。それに加えて、又はその代わりに、外装腱200aは、例えば、落下中、装着者の関節を保護するために外装腱のコンプライアンスを下げるように操作される一方、他の期間中関節の動きとの干渉を減らすようにより高いコンプライアンスを有するように操作されることができる。幾つかの例で、高コンプライアンス要素240a、245aは、非常に高いコンプライアンスを有することができ、又は省かれることができ(それによって事実上「無限の」コンプライアンスを有する)、外装腱200aが切り替え可能な伸張性可撓性要素として操作されることを可能にする。例えば、可撓性外骨格スーツの腕に含まれるこのような外装腱は、第1期間中に非制限の腕の動きを可能にするよう(即ち、実質的に張力を伝達しないよう)操作されることができる。装着者が荷物を運ぶためにより少ないエネルギ消費で済むように腕により運ばれる荷物の一部を伝達するために、外装腱200aは第2期間中ほぼ非コンプライアンス(即ち、長手方向の力を伝達することが可能な構成要素として作動する)であるように操作されることができる。外装腱200aのコンプライアンスに関して、第1期間と第2期間の間の両コンプライアンス比率は、100:1より大きくなることができる。外装腱200aの他の用途、構成及び操作が予想される。
幾つかの例で、外装腱200aは、ばねと直列結合させることで、第1期間の間ばねがクラッチされて力を伝達し(例えば、装着者の身体へ/から)、第2期間の間力をほぼ伝達しないようにする。例えば、外装腱200aは、装着者のふくらはぎと足の間でばねと直列接続されることができ、これにより外装腱200a及びばねは、外部トルクを装着者の足首へ加えるよう操作できる。運動中、ユーザの踵と地面との接触に続いて外装腱200aはクラッチ接続され得る。クラッチ接続されたばねは、次にユーザがその足首を曲げるにつれて、弾性位置エネルギが「チャージ」されることができる。「蓄えられた」弾性位置エネルギは、装着者が地面から足を上げる前に足首を伸ばすにつれて装着者の足首へ解放されることができ、この装着者の足首からの/足首への機械エネルギの貯蔵及び解放は、装着者の運動効率を増加させることができる。装着者の地面からの足上げに続いて、外装腱200aは、クラッチを切断し、これにより外装腱200aとばねは、装着者の足首において回転及び/又はトルクを生じさせず、一方装着者の足は地面に接触しないようにできる。外装腱と直列に接続されるばね使用の他の構成及びパターンは、用途に応じて予想される。更に、外装腱200aと直列に接続されたばねは、外装腱、例えば外装腱200aの高コンプライアンス要素240a、245aとして実施されることができる。
加えて、外装腱200aは、エネルギを放散させるように操作される。高電圧が第1と第2の導電電極232a、237aの間に加えられ、吸引力が導電電極232a、237aの間に発生することができる。高電圧は、第1と第2の低コンプライアンスシート230a、235aが部分的にのみ「クラッチ接続された状態」になるように、即ち第1と第2の端板210a、220aの間に加えられる外力が第1と第2の低コンプライアンスシート230a、235aをスリップさせ、第1と第2の端板210a、220aの間の変位が増加するのに十分なように制御される。プロセスにおいて、第1と第2の端板210a、220aの間の力により外装腱200aへ加えられるエネルギの一部は、第1と第2の低コンプライアンスシート230a、235aが互いにスリップするにつれて重なり面250aの摩擦熱として放散される。
図2Aに示される外装腱200aは、様々な用途とデバイスに含まれることができる制御コンプライアンス外装腱のより広いクラスの一例とされる。外装腱は、3つ以上の低コンプライアンスシートを含むことができる。外装腱はある用途を可能にするために直列及び/又は並列に構成される複数の外装腱を含むことができる。外装腱は、可撓性であり及び/又は長手方向以外に適合し、曲面に柔軟に従うように構成されることができる。
外装腱200aは、装着者に触覚情報を提供するために、装着者に装着された可撓性外骨格スーツの一部として操作されることができる。外装腱200aは、装着者の体の一部により加えられるある公称張力の下で、導電電極232b、236bに加えられる電圧を変化させることにより、クラッチの接続・切断を繰り返す(及び/又はクラッチ接続・切断を繰り返し、クラッチ切断を一部行う)ように操作されることができる。可撓性外装腱の要素により装着者の皮膚及び/又は身体部分へ機械的に結合される外装腱200aのコンプライアンス及び/又はこれにより伝達される力における繰り返しの変化は、装着者に触覚感覚を起こさせることができる。幾つかの例で、外装腱200aは身体動作を指示し、及び/又は身体動作の変化が装着者により実施されることを指示するように操作されることができる。一例で、外装腱200aは、膝がその一部である脚を使用してステップが始められることを装着者に指示するために装着者の膝を跨いで操作されることができる。別の例で、装着者は、疲労及び/又は負傷に終わりそうな歩調を使って運動し、装着者により装着される外装スーツの外装腱は、疲労の速度及び/又は負傷の可能性を減らすために装着者がその歩調を変更する方法を(例えば、装着者が「悪い」運動から遠ざかるように刺激するために、運動の「良い」方向と反対の関節トルクの方向に外装腱を作動させることにより)指示することができる。
外装腱は、外装腱200aがなすように、2つの低コンプライアンスシートを含むことができ、又はより多くの低いコンプライアンスシートを含むことができる。3つ以上の低コンプライアンスシートの一部は、両側に導電電極及び/又は絶縁層を有することができる。3つ以上の低コンプライアンスシートは外装腱200と同様に操作されることができる。更なる低コンプライアンスシートは、より高い全体的強度、スリップするためのより高い歪、又はこのような外装腱に対する他の特性を可能にすることができる。低コンプライアンスシートは、特定コンプライアンスを有することができ、3つ以上の低コンプライアンスシート上の導電電極は、3つ以上の低コンプライアンスシートのサブセットをクラッチ接続するだけのように操作されることができる。このように、外装腱の全体コンプライアンスは、多くの値を有すように電子的に作動されることができ、外装腱の全体コンプライアンスの値は、クラッチ接続される3つ以上の低コンプライアンス要素の値に関係する。外装腱の他の構成が予想される。
図2Bは外装腱200bの例の断面説明図である。外装腱は、用途に応じてある他の機械又は装置の第1と第2の要素に機械的に結合されるよう構成される第1と第2の端板210b、220bを含む(例えば、可撓性外骨格スーツの可撓性及び/又は剛性の力伝達要素)。外装腱200aに類似して、外装腱200bは、それぞれ第1と第2の端板220b、210bに強固に結合される第1と第2の低コンプライアンスシート231b、235bを含む。第1と第2の低コンプライアンスシート231b、235bは互いにほぼ平行に位置し、重なり面250bを有する。加えて、第1と第2の低コンプライアンスシート231b、235bは、それぞれの絶縁層233b、237bで被覆されたそれぞれの導電電極232b、236bを含み、これにより第1と第2の導電電極232b、236bの間に直接の高コンダクタンス経路が存在するようになる。加えて、外装腱200bは、それぞれ第1端板210bへ第1低コンプライアンスシート231bを、及び第2端板220bへ第2低コンプライアンスシート235bを接続する第1と第2の高コンプライアンス要素240b、245bを含む。外装腱200bは可撓性で、棒215bに巻かれる。その結果、外装腱200bは、棒215bに巻かれ、力を棒215bへ伝達することにより、第1と第2の端板210b、220bに結合される外部要素の間で非平行な同一線上にない力を伝達することができる。
外装腱は、直列に接続された複数の独立に作動される外装腱(例えば、外装腱200a)を含むよう構成されることができる。図2Cは外装腱200cの例の断面説明図である。外装腱は、用途に応じて他の機械又はデバイス(例えば、可撓性外骨格スーツの可撓性及び/又は剛性の力伝達要素)の第1と第2の要素に機械的に接続される第1と第2の端板210c、220cを含む。外装腱200cは、外装腱200cに類似して構成され、直列端板212c、214cにより接続される3つの独立に作動可能なサブ外装腱201c、203c、205cを含む。即ち、各サブ外装腱201c、203c、205cは、静電的にクラッチ接続される2つの低コンプライアンスシートを含む。更に、各低コンプライアンスシートは、特定のコンプライアンスを有する要素を通して直接第1端板へ、及び間接的に第2端板へ接続される。第1サブ外装腱201cは、第1特定コンプライアンス要素205cを含み、第2サブ外装腱203cは第2特定コンプライアンス要素252cを含み、第3サブ外装腱205cは第3特定コンプライアンス要素253cを含む。外装腱200cの全体コンプライアンスは、直列接続される3つのサブ外装腱201c、203c、205cのコンプライアンスに関係する。
各サブ外装腱201c、203c、205cは独立にクラッチ接続されることができる。即ち、クラッチ接続される場合、サブ外装腱はクラッチ接続されるサブ外装腱の低コンプライアンスシートのコンプライアンスにほぼ関係する第1の全コンプライアンスを有する。更に、クラッチが切断される場合、サブ外装腱はサブ外装腱の特定コンプライアンス要素のコンプライアンスと直列接続されるサブ外装腱の低コンプライアンスシートのコンプライアンスにほぼ関係する第2の全コンプライアンスを有する。このように、3つのサブ外装腱201c、203c、205cの作動に依存して、外装腱200cの全コンプライアンスは8つの異なる値の1つを有するように制御される。
外装腱200は、他の機械又は装置(例えば、可撓性外骨格スーツの要素)の第1と第2の要素の間に特定コンプライアンスを生じさせるよう操作されることができる(即ち、サブ外装腱201c、203c、205cが作動されることができる)。例えば、外装腱200cのコンプライアンスは、可撓性外骨格スーツの装着者の関節を跨いで力を加える場合、関節のインピーダンスを最適化することにより装着者の運動効率を増加させるように操作され、又は別の用途により操作されることができる。図示される外装腱200cは、直列接続される独立に作動されるサブ外装腱を含む外装腱の単なる1例であり、一般に外装腱は3つのサブ外装腱より多い又は少ないサブ外装腱を含むことができることに留意されたい。更に、サブ外装腱は、用途に応じてサブ外装腱201c、203c、205cに類似した又はこれらと異なるように構成されることができる。外装腱がN個の独立に作動されるサブ外装腱を含む場合、サブ外装腱は、低コンプライアンスシートの各コンプライアンスと各サブ外装腱の特定コンプライアンス要素に応じて、外装腱の全コンプライアンスが2Nの異なるレベルの1つを有するように制御されるよう作動されることができる。
図2D及び図2Eは、装着者230により装着された可撓性外骨格スーツ200dの力伝達要素220d、222d、224dに接続される外装腱210d、212d、214d、216dのそれぞれ断面図及び正面図を示す。各外装腱210d、212d、214d、216dは、近くの力伝達要素220d、222d、224dへ機械的に接続される。外装腱210d、212d、214d、216dは、他で記載した外装腱(例えば、200a、200b、200c)に類似して構成され及び/又は操作されることができる。各外装腱210d、212d、214d、216dは、装着者230の皮膚をこすらないように力伝達要素220d、222d、224dへ接続される。幾つかの例では、これは、装着者の皮膚と外装腱210d、212d、214d、216dの表面間での相対運動を防止するために、力伝達要素220d、222d、224dを絶縁体として構成することにより達成されることができる。外装腱210d、212d、214d、216dは、可撓性外骨格スーツ200dの機能を可能にするために、力が力伝達要素220d、222d、224dの間で伝達されるように調節するよう操作されることができる。例えば、外装腱210d、212d、214d、216dは、装着者の運動、物の持ち上げ若しくは運搬、又は他の行動の効率を増加させるために、可撓性外骨格スーツ200d及び/又は装着者230のコンプライアンスを調節するよう操作されることができる。外装腱210d、212d、214d、216dは、それに加えて、又はその代わりに、エネルギの貯蔵及び解放、力伝達要素220d、222d、224dの再配置又は他の機能を行うよう操作されることができる。可撓性外骨格スーツ200d以外の用途で図2D及び図2Eに示されるものに類似した外装腱210d、212d、214d、216d及び力伝達要素220d、222d、224d、例えば、このような要素は、ロボット、補助デバイス、人工装具、動物が使用するよう構成される外骨格スーツ、又はその他のデバイスやシステムの一部であることができる。
本明細書に記載される外装腱は、外装腱の構成及び用途の限定しない例を意図することに留意されたい。外装腱の2つ以上の隣接する局部的に平行に配置される静電クラッチ要素は、長方形のシート、又は他の形であり、曲面にでき、巻くことができ、螺旋形、円筒形、又は用途に応じてその他の形状になることができる。局部的に平行に配置されたクラッチ要素上の導電材料の分布は、均一であり(即ち、局部的に平行なクラッチ要素全体に均等に分布される)、又はあるパターン、例えば平行な直線、斜めハッチング、フラクタル又は用途によりその他のパターンを有することができる。外装腱は、更に局部的に平行なシートではないクラッチ要素を含み、即ち、外装腱はその他の静電クラッチ材料及び材料構成を含むことができる。例えば、外装腱は、高コンプライアンスのベース材料上に配置される低コンプライアンス静電ラッチアレイを含み、これにより外装腱は、ラッチが作動していない場合、ベース材料のコンプライアンスに関係する第1の全コンプライアンスを有し、ラッチが作動する場合、ラッチのコンプライアンスに関係する第2のコンプライアンスを有するようになることができる。例えば、外装腱又は静電作動クラッチ付きコンプライアンス要素は、米国特許8,436,508号に記載されるように構成されることができる。
外装腱は、ある特定のクラッチ力を有するように構成できる、即ち、外装腱がクラッチ接続状態(例えば、低コンプライアンス状態)を想定して操作されている場合の外装腱に加えられる力は、加えられる力がクラッチ力より小さい場合、外装腱の長さが伸びたりスリップしたりはしない。外装腱は、クラッチ入り状態に操作される場合、クラッチ力の大きさを増加させるために他の要素と組み合わせて操作されることができる。例えば、外装腱及び/又は外装腱に結合されるケーブル若しくは他の要素は、例えば、キャプスタン効果を使用することにより外装腱の効果的なクラッチ力を増加させるために使用されることができる。
図3Aは、円筒形キャプスタン324aに巻かれた可撓性外装腱310aを示す。外装腱310aの第1端は、キャプスタン324aへ強固に機械結合される第1作動要素322aに接続される。外装腱の第2端は、ケーブル330aを介して第2作動要素(図示せず)へ接続される。外装腱がクラッチ接続状態に操作されない(即ち、外装腱内の2つ以上の導電要素間に電圧が加えられていないので、外装腱310aの全コンプライアンスは高い)場合、外装腱310aの長さは、ケーブル330aに加えられる張力により増加することができる。外装腱310aがクラッチ接続状態に操作される(即ち、外装腱の全コンプライアンスは外装腱310aの導電要素間の電圧印可により低くなる)場合、ケーブル330aに加えられる、キャプスタン保持力より小さい大きさの力は、外装腱310aの長さを増加させることはできない。ケーブル330aに加えられる力が、外装腱310aとキャプスタン324aの間の垂直力を増加させる。この増加された垂直力が、外装腱310aとキャップスタン324aの間の、摩擦によるケーブル330aに加えられた力と反対のせん断力を増加させる結果となる。キャプスタン保持力は、外装腱310aのクラッチ力、外装腱310aとキャプスタン324aの間の摩擦係数、及び外装腱310aがキャプスタン324aの表面と接触する角度に関係する。キャプスタン保持力は、外装腱のクラッチ力より大きいので、外装腱310aとキャプスタン324aはともにキャプスタン324aがなければ外装腱310aにより抵抗できる、ケーブル330aに加えられるより大きい力に抵抗することができる。
図3Bは可撓性外骨格スーツ310bを示す。外装腱310bの第1端は、円筒形キャプスタン324bに強固に機械結合される第1作動要素322bに接続される。外装腱310bの第2端はケーブル330bを介して第2作動要素(表示なし)へ接続される。ケーブル330bは、キャプスタン324bの周りに複数回まかれる。外装腱310bがクラッチ接続状態に操作されていない(即ち、外装腱内の2つ以上の導電要素間に電圧が加えられていないので、外装腱310の全コンプライアンスは高い)場合、外装腱の長さは、ケーブル330bに加えられる張力により増加することができる。外装腱310bがクラッチ接続状態に操作されている(即ち、外装腱310bの全コンプライアンスが外装腱の導電要素間の電圧印可により低くなる)場合、ケーブル330bに加えられるキャプスタン保持力より小さい力は外、装腱310bの長さを増加させることはできない。ケーブル330bに加えられる力が、ケーブル330bとキャプスタン324bの間の垂直力を増加させる。この増加された垂直力が、ケーブル330bとキャップスタン324bの間の摩擦によるケーブル330bに加えられた力と反対のせん断力を増加させる結果となる。キャプスタン保持力は、外装腱310bのクラッチ力、ケーブル330bとキャプスタン324bの間の摩擦係数、及びキャプスタン324bの周りのケーブルの巻回数に関係する。キャプスタン保持力は、外装腱310bのクラッチ力より大きいので、外装腱310b、ケーブル330b及びキャプスタン324bは、ともにケーブル330bとキャプスタン324bがない場合に外装腱310により抵抗できる、ケーブル330bに加えられるより大きい力に抵抗することができる。
図3Bの外装腱310b、ケーブル330b及びキャプスタン324bの組み合わせのキャプスタン保持力は、キャプスタン324bの半径、キャプスタン324bの周りに巻かれるケーブル330bの巻回数、ケーブル303bとキャプスタン324bの間の摩擦係数、又はその他の特性により特定されることができる。例えば、2本以上のーブル330bは、外装腱310bに接続され、キャプスタン324b又は第1作動要素322bへ強固に若しくはその他の状態で結合される他の要素の周りに巻かれることができる。
図3A及び図3Bに示される構成は、摩擦面におけるせん断力が外装腱のクラッチ力を効果的に増加させるように、摩擦面を有する外装腱に接続される外装腱と要素の構成の説明例を意図する。他の構成が予想される。幾つかの例では、円筒形キャプスタン以外の他の剛性要素が、外装腱及び/又は外装腱に接続された要素と摩擦接触することができる。例えば、外装腱は可撓性外骨格スーツの剛性力伝達要素(RFTE)の曲面と接触し、これにより外装腱はRFTEと組み合され、RFTEと接触していない場合に抵抗できるよりも大きな力に抵抗するよう操作されることができる。その他の剛性要素の形状は、外装腱又はその他の考慮によるクラッチ力に対するキャプスタン保持力の比率を最小にするように特定されることができる。
IV.機械的アクチュエータ用のねじれ紐伝達
2つの作動要素間で力を加える及び/又は変位を実行するよう構成されるリニアアクチュエータは、多くの用途で必要である。ねじれ紐アクチュエータは、2つ以上の可撓性ストランドからできた紐を捩じることによりトルク及び/又は回転を力及び/又は変位に変換するアクチュエータの一種である。その代わりに、単ストランドは半分に折られ、捩じられ、ねじれ紐アクチュエータへ組み込まれることができるねじれ紐となることができる。紐の回転は、2つ以上のストランドを捩じり、短くし、及び/又は紐の端部の間に力を生じさせる。このような紐は、部分又は紐の端の回転を(例えば、紐の部分又は端へ結合されたモータにより)第1と第2の作動要素の間の変位及び/又は力に変換するために、第1作動要素に接続される第1端と第2作動要素に接続される第2端を有することができる。更に、ねじれ紐は可撓性であるので、ねじれ紐アクチュエータは曲がった及び/又は可撓性要素の周りの作動を可能にすることができる。本明細書で記載されるねじれ紐アクチュエータは可撓性外骨格スーツの機能を可能にするために、可撓性外骨格スーツに組み込まれ、又は様々なその他の用途で使用可能である。
図4Aは装着者405の足首に力を加えるように構成されたねじれ紐アクチュエータ(TSA)400を示す。TSA400により生成される力は、装着者のふくらはぎの周りに装着された可撓性メッシュグリップ及び装着者405の足に取り付けられた剛性のフットプレート445を介して装着者405に結合される。TSA400は、アクチュエータヘッド410、伝達管420、及びねじれ紐430を含む。ねじれ紐430の第1端433は、ねじれ紐430を介して伝達されたトルクと力の両方が剛性フットプレート445へ伝達されるように、剛性フットプレート445へ強固に接続される。第2端(図4Bでは435)は、ロータ又はアクチュエータヘッド410の他の構成要素に取り付けられ、これによりねじれ紐430を介して伝達された力をアクチュエータヘッド410及び/又は伝達管420を介して可撓性メッシュグリップへ伝達され、ねじれ紐430を介して伝達されたトルクはローラ又は他の構成要素を介して、ロータリアクチュエータ、例えばモータを介してアクチュエータヘッド410へ伝達される。
このように、TSA400は力を発生させるように操作され、及び/又はトルク及び/又は回転をねじれ紐430の第2端へ加えることにより、可撓性メッシュグリップ440と剛性フットプレート445の間の変位の減少を誘発することができる。この力及び/又は変位は、装着者405の足首を伸ばさせ、及び/又は装着者405の周りに力及び/又はトルクを加えることができる(例えば、装着者405の下の地面へ)。それに加えて、又はその代わりに、TSA400は、ねじれ紐430の第2端へ加えられたトルクを減少させ除去し又は変化させることにより、可撓性メッシュグリップ410と剛性フットプレート445の間の力を減少させるように作動されることができる。
TSA400は、それに加えて、又はその代わりに、装着者405により可撓性メッシュグリップ440と剛性フットプレート445の間に加えられた動作、力及び/又はトルクにより操作されることができる。例えば、アクチュエータヘッド410のロータリアクチュエータは、可撓性メッシュグリップ440と剛性フットプレート445の間に力を加えることにより起こされるねじれ紐430の回転からエネルギを抽出するよう操作されることができる。このエネルギは、ロータリアクチュエータに接続された他のシステムにより貯蔵されることができる。それに加えて、又はその代わりに、TSA400は、可撓性メッシュグリップ440と剛性フットプレート445の間の(例えば、装着者405の足首の動きによって引き起こされる)変位の変化へのブレーキとして作動するよう操作されることができる。
図4Aに示すTSA400は、可撓性である第1作動要素(即ち、可撓性メッシュグリップ440)と剛性である第2作動要素(即ち、剛性フットプレート445)に取り付けられ、装着者405の足首に力及び/又はトルクを加えるように構成される。しかし、一般的なTSAは、異なる関節に操作するか又は直線状若しくは他の作動を必要とする他の用途で操作されるように構成されることができる。更に、一般的なTSAは、可撓性及び剛性のそれぞれ第1と第2の作動要素以外の剛性、可撓性、半剛性の、又は別に構成される作動要素の他の組み合わせに機械的に結合されることができる。
伝達管420は1本の直線の剛性管である。しかし、一般的なTSAは、以下に述べるように異なる構成も可能である。伝達管は用途に応じて直線、曲線、蛇行、又は他の形状を有することができる。それに加えて、又はその代わりに、伝達管はある場合は可撓性であり、幾つかの例では、伝達管は長手方向の力に耐えることができる一方、例えばTSAの操作中に曲がる関節の周りに曲げられることができる。即ち、伝達管及びそれに部分的に含まれるねじれ紐は、それぞれボーデンケーブルの外側ハウジングと内側のケーブルに相似形で構成されることができる。
更に、伝達管420及び/又は伝達管420につけられた要素(例えば、可撓性メッシュグリップ440)は、TSAの特性が調整可能なように、調整可能であるように構成されることができる。例えば、伝達管420はロック可能であり及び/又は望遠鏡構造の作動要素を含み、これにより伝達管420の全長(即ち、アクチュエータヘッド410とねじれ紐430が出てくる伝達管420の端との間の長さ)がTSA400の移動範囲、伝達比、又はその他の特性を制御するように変化及び/又は制御できる。それに加えて、又はその代わりに、伝達管420及び/又は可撓性メッシュグリップ440は、伝達管420、可撓性メッシュグリップ440、及び剛性フットプレート445の間の関係を、TSA400の運動範囲、伝達比又はその他の特性を制御するために、変化させる(即ち、伝達管420の端を剛性フットプレート445のより近くへ持って来る)ことを可能にするよう構成されることができる。TSA400の構成及び/又は作動の他の方法及びタイプが予想される。
図4Bは、図4Aに示すねじれ紐アクチュエータ(TSA)400のアクチュエータヘッド410、伝達管420、及びねじれ紐アクチュエータ430の要素のクローズアップ断面図である。TSA400は、伝達管420の一部、ねじれ紐430の一部(第1と第2のストランド430aを含み、図4Bはねじれ紐430の第2端435を示す)、ロードセルとエンコーダ445、スラストベアリング440、伝達ブロック470、スリップクラッチ455、及びモータ450を収容するハウジング460を含む。
ハウジング460、伝達管420、ロードセルとエンコーダ445、スラストベアリング440のステータ要素、及びモータ450のステータ要素は、強固に機械結合されている。ねじれ紐430の第2端435、伝達ブロック470、及びスリップクラッチ455の第1端は、機械的に強固に接続される。スリップクラッチ455の第2端、及びモータ450のロータ要素は、強固に接続される。
モータ450は、ハウジング460とスリップクラッチ455の第2端の間にトルクを発生させるよう操作されることができる。このトルクは、スリップクラッチ455と伝達ブロック470を介してねじれ紐430へ伝達されることができ、その結果、TSAは、可撓性メッシュグリップ440と剛性フットプレート445の間にトルク及び/又は力を加える。同様に、モータ450は、モータ450のロータの回転が可撓性メッシュグリップ440と剛性フットプレート445の間の変位を変化させるように操作されることができる。
スリップクラッチは、モータ450と伝達ブロック470の間で伝達されたトルクが特定トルクレベルを超過しないように構成されることができる。特定トルクレベルは、TSA400により可撓性メッシュグリップ440と剛性フットプレート445の間に加えられた力が、特定力レベルを超過しないように選択され、又は設定されることができる。特定力レベルは、特定トルクレベルと、ねじれ紐430の長さ及びねじれ紐430のストランド430a、430bの捩じりピッチに関係するTSA400の伝達比に関係することができる。
ロードセル及びエンコーダ445は、ねじれ紐430の第2端435の回転を介して伝達される力を測定するよう構成される。ロードセルは、ねじれ紐430の第2端から伝達管420とアクチュエータ410へ伝達される力を、その伝達された力(例えば、電気電圧)の指示計として使用可能なシグナル又は値に変換する、ピエゾ素子、歪ゲージ又は他の要素を含むことができる。エンコーダは、直接及び/又は間接的に(例えば、伝達ブロック470、ねじれ紐430及び/又はスラストベアリング440のロータの絶対又は相対回転を検出することにより)ねじれ紐430の第2端435の絶対及び/又は相対回転を測定することができる光又は他の要素を含むことができる。
例えば、スラストベアリング440のロータは、その軸の周りに半径方向に曲がり、ロードセルとエンコーダ445へ伸びる格子を含むことができる。エンコーダは、配置された少なくとも1つの光放射器と少なくとも2つの光検出器を含み、これによりスラストベアリング440の格子の羽板が少なくとも2つの光検出器と少なくとも1つの光放射器の1つ以上の間に介在しない限り、少なくとも1つの光放射器からの光線が少なくとも2つの光検出器により検出されることができる。少なくとも2つの検出器の閉塞パターンは、時間とともに検出され、スラストベアリング440ロータ(及び、代りとして、ねじれ紐430の第2端435)の角度と回転方向を決定するために使用されることができる。回転部材のセンサ及び検出素子のその他のタイプ、例えば、磁気センサ、光センサ、及び対応する導電トレースパターンと接触する電気接点の他のタイプが予想される。それに加えて、又はその代わりに、モータ450は、モータ450の回転を(例えば、モータ450のコイル上の逆EMFを検出し、及び/又はコイル作動の回数とパターンをカウントすることにより)検出するように、及び検出されたモータ450の回転からねじれ紐430の第2端435の回転を推測するように操作されることができる。
ロードセルとエンコーダ445からの情報は、例えばフィードバックを使用してTSAを操作するために使用されることができる。例えば、コントローラは、ねじれ紐の中の一定力、第2端435の一定回転又はTSA400の他の特定作動パターンを発生させるために、ロードセルとエンコーダ445を使用して検出された力及び/又は回転に基づきモータを操作することができる。それに加えて、又はその代わりに、コントローラは、TSA420、可撓性メッシュグリップ440、及び/又は剛性フットプレート445の他の検出可能なパラメータを導きだすよう構成されることができる。例えば、コントローラは、貯蔵された既知の又は他の方法で決定されたねじれ紐430の現在の長さ及び/又はねじれレベルに基づき、可撓性メッシュグリップ440と剛性フットプレート445の間の直線変位の特定変化率に対応する、ねじれ紐の第2端435の回転速度を決定するよう構成されることができる。コントローラは、次にモータ450を操作して直線変位の変化速度に対応する回転速度を出させることにより、直線変位の特定変化率を生じさせるようにTSA400を操作することができる。TSA400の操作の他の方法が予想される。
図4Aと図4Bに示すTSA400は、ねじれ紐430により伝達される力の方向が、モータ450、スラストベアリング440及びねじれ紐430の第2端435の回転軸の方向に沿うように構成される要素を含む。この位置決めは、他の構成に比較してねじれ紐430の消耗及び疲労を軽減する。加えて、TSAは、回転軸に沿って特定の距離にあり、ねじれ紐430の第2端435により伝達された力の方向が回転軸の方向であることを保証するように構成されるグロメット又は他の要素を含むことができる。アクチュエータヘッド410に対してグロメットの遠い側のねじれ紐430の一部により伝達される力の方向は回転軸の方向とは異なることに留意されたい。それに加えて、又はその代わりに、TSAはジンバル、定速又はユニバーサルジョイントを含み、スラストベアリング、ねじれ紐の第2端、又はTSAの他の回転要素がジンバルに結合されることにより、TSAの回転要素の回転軸がねじれ紐の第2端により伝達される力の方向と一致する。この構成は他の構成に比べてねじれ紐の消耗と疲労を軽減することができる。
TSA400は、一部分散させるように構成することができる。例えば、スリップクラッチ455のモータ450及び/又は要素は、他の要素、例えばねじれ紐430及び伝達ブロック470を排除することなく、アクチュエータヘッド410から除去できる。別の例では、伝達ブロック470、スリップクラッチ455及びスラストベアリング440の要素並びにねじれ紐430は、TSA400を完全に分散させずに除去することができる。この部分的分散は壊れた要素(例えば、曲げられ、力をかけられ、疲労し又は故障に使用されるねじれ紐430)を素早く容易に(即ち、フィールドストリップ)置換されることを可能にすることができる。それに加えて、又はその代わりに、この部分分散は、変更条件、装着者及び/又は用途により異なる特性を有する構成要素をTSA400の外部と交換することを可能にすることができる。例えば、ねじれ紐セットは、セットの各紐が各個々の装着者(例えば、それぞれ異なる身長、ふくらはぎ長さ、足の長さ又は他の特性を有する装着者)に対応するように製作されることができる。装着者405の特性に対応するねじれ紐セットは、TSA400へ迅速にかつ容易に設置することができる。それに加えて、又はその代わりに、TSA400は、広範囲の装着者に対してTSA400の基本操作を可能にするように特定された特性(例えば、伝達比、長さ、ストローク長さ)を有する第1のねじれ紐を使用して操作されることができる。装着者405は、TSA400を操作し、センサ(例えば、ロードセル445、エンコーダ440、又は他のセンサ)は、最適伝達比、長さ、ストローク長さ、又はTSA400の他の特性を決定するよう操作されることができる。決定された最適特性に対応する特性を有する第2のねじれ紐は、TSA400へ迅速にかつ容易にインストールすることができる。モータ450、スリップクラッチ455、又は他の要素は、同様に装着者に適合し、TSA400へ迅速かつ容易に設置することができる。
伝達ブロック470、はねじれ紐430をアクチュエータヘッド410及び/又は伝達管430内のTSA400の他の要素に接続する。伝達ブロック470は、ねじれ紐430からの直線力をスラストベアリング440及びロードセルとエンコーダ445を介して伝達管420及び/又はアクチュエータヘッド410へ伝達する。伝達ブロック470は、モータ450から(スリップクラッチ455を介して)のトルクをねじれ紐430へ伝達する。伝達ブロック470とねじれ紐430のストランド430a、430bの間に加えられる特に時間で変動する周期的な力は、ストランド430a、430bがねじれ紐430に沿った他の場所で故障する前に、伝達ブロック470の中又は近くの第2端435で故障することになることができる。
ねじれ紐430の個々のストランド430A、430bは、伝達ブロック470へ入り、接触面437に沿って伝達ブロック470と接触することになる。個々のストランド430A、430bの端は、結合、溶接、クランプ又は他の固定方法により伝達ブロック470の構造へ強固に取付けられる。接触面437は、全半径曲線を有し、個々のストランド430A、430bと伝達ブロック470の間の負荷は接触面437でほぼ均一に分散される。即ち、個々のストランド430A、430bが伝達ブロック470と接触する表面は、半径曲線に等しい半径を有する円弧により近似されることができる。それに加えて、又はその代わりに、接触面437は三次元において複合曲線に対応することができる。接触面437の形状は、伝達ブロック470の他の構成に比べて、ねじれ紐430のストランド430a、430bの疲労速度及び/又は故障確率を減少させるように特定されることができる。それに加えて、又はその代わりに、ストランド430A、430bは、結び目(例えば、シングル又はトリプルフィッシャーマンノット)を使用して結合され、滑らかな剛性又は半剛性要素(例えば、シリンダ)の周りに巻かれることができる。円滑要素は、TSAでは伝達ブロック470の代わりに組み込まれることができる。それに加えて、又はその代わりに、円滑要素は伝達ブロック470の中に組み込まれることができる。
幾つかの例では、ねじれ紐430は、半分に折り曲げられ、それ自体の周りにねじられた単ストランドから作られることができ、ストランド430A、430bはそれぞれ単ストランドの半分に対応する。これらの例では、単ストランドの折り曲げ領域は、ねじれ紐430の第2端435に対応する。単ストランドの各半分は、剛性フットプレート445に機械結合される固定要素の周りへ折り曲げられることができる。固定要素は、ねじれ紐のストランド430a、430bにおけるストレスの集中を最小にするように構成されるシリンダ又は他の円滑剛性若しくは半剛性要素であることができる。シリンダ又は他の円滑要素の半径は、TSA40がねじれ紐430の最大ねじれを起こすように操作される場合、シリンダ又は他の円滑要素を離れるストランド430a、430bが90度を超える角度を形成するのに十分大きな値に特定されることができる。
ねじれ紐430の特性及びねじれ紐の430の個々のストランド430a、430bの特性は、用途に応じてある制約(複数可)を満足させ及び/又はある特性(複数可)を有するように特定されることができる。例えば、ストランド430a、430bの直径及び成分は、ねじれ紐430が、特定強度、疲労抵抗、伝達比、コンプライアンス又は他の特性を有するように選択されることができる。幾つかの例では、ねじれ紐430のストランドは、全体又は一部が超高分子ポリエチレン又は他の高張力、低い曲げ半径、低い内部摩擦、高い剛性材料から構成されることができる。
ねじれ紐430は、ねじれ紐430の疲労速度及び/又は故障確率を低下させるために付加要素であるよう構成されることができる及び/又は付加要素を含むことができる。例えば、第2端435に近い個々のストランドは、伝達ブロック470との接触及び非接触の間の移行を円滑にするためにコーティング又は被覆を有することができる。例えば、個々のストランド430a、430bの端部は、全体又は一部がケースに入れられ、並びに/又はPTFE、別のフルオロポリマ、及び/若しくは別の低摩擦材料でコーティングされることができる。ねじれ紐430の疲労を減らすため及び/又はねじれ紐430の故障の機会を減らすため、低摩擦、又は他の保護コーティング及び/又は被覆が個々のストランド430a、430bの一部又は全長に沿って施されることができる。それに加えて、又はその代わりに、潤滑、例えばシリコン潤滑がねじれ紐430に加えられることができる。低摩擦保護材料は、ねじれ紐430の個々のストランド430a、430bの間に挿入され、個々のストランド430a、430bの間の摩擦を減少させ、個々のストランド430a、430bの表面粗さ又は他の性状がTSA400の使用中に個々のストランド430a、430bを損傷することから防止する。例えば、テフロンシートの長く狭い帯片(又はある他の低摩擦材料)を個々のストランド430a、430bの間に挟むことができる。
個々のストランド430a、430b及び/又はねじれ紐430の製作は、ねじれ紐430のストランド430a、430bの疲労速度及び/又は故障確率を低減させるような方法で実施されることができる。幾つかの例では、ストランド430a、430bは、個々に螺旋形状を有するように製作されることができ、これによりねじれ紐430に組み合わせられる場合及び「中程度のストローク」に作動される場合、内部歪は最少となる(即ち、ねじれ紐430は、ねじれ紐430の長さが、ねじられていないねじれ紐430の全長とねじれ紐430の最大機能ねじれに対応する長さの間の長さであるよう回転される)。これはファイバの束を組み合わせることで達成されうる。第1ねじれはファイバの束に適用されることができる。ファイバの束は、次に取り付け点(例えば、剛性フットプレート445に強固に結合される円滑シリンダ)の周りで半分に折られ、これにより折られた点はねじれ紐430の第2端435となる。束の2つ折り(各ストランド430a、430bに同じ)は、次に互いの周りでねじられ、ねじれ紐430を形成する。束の端は、連結され、伝達ブロック470へ固定されることができる。ねじれ紐430のファイバは、ねじり及び/又は長さのあるレベルで最小の歪を示し、ねじれ及び/又は長さのこのレベルは、第1のねじれの大きさに関係することができる。このように特定伝達比、長さ、ストローク長さ、又は第1ねじれの特定の大きさに関係するこれらの特性の組み合わせを有するねじれ紐を製作するために、第1ねじれの大きさが特定されることができる。幾つかの例では、ストランド430a、430bは、ねじれ紐430に組み合わされ(即ち、連結され、溶接され、被覆され、又は紐終端要素、例えば、伝達ブロック470に取り付けられ)、ねじれ紐430は個々のストランド430a、430bの長さがより同一になるように伸ばされ加熱される。
ねじれ紐アクチュエータ(TSA)は、TSA400のねじれ紐430のストランド430a、430bのように2つのストランドを有する紐を含み、又は2つより多いストランドを含むことができる。2つ以上のストランドの配置は、制御され及び/又は特定されることができる。幾つかの例では、2つ以上のストランドの配置は、伝達ブロック(例えば、470)の構成により又は伝達ブロックに対向するストランドの端部が互いに及び/又は作動要素に取り付けられる方法により制御されることができる。例えば、伝達ブロックは、伝達ブロックに取り付けられたねじれ紐の4ストランドが正方形構成、菱形構成、三角形構成(即ち、4ストランドの内の3ストランドは三角形構成を形成し、4ストランドは三角形の中心に維持される)、又は用途に応じて他の構成になるように構成されることができる。それに加えて、又はその代わりに、ねじれ紐は、2つ以上の紐の配置を制御するためにねじれ紐の長さに沿った1つ以上のスペースを含むことができる。ねじれ紐がねじられる場合、スペーサは個々のストランドの間の摩擦をさらに減少させるために、テフロン(登録商標)又は他の低摩擦物質の帯片を含むことができる。
TSA400は本明細書に記載されるようにねじれ紐アクチュエータ(TSA)の一実施形態である。別の、更なる、少ない及び/又は異なって構成された構成要素が予想される。TSAは、複数のねじれ紐、異なる数(複数可)のストランド、複数のモータ、2つの回転アクチュエータにより作動されるねじれ紐(即ち、ねじれ紐の各端に結合される回転アクチュエータ)、1つより多い伝達管、異なる構成の伝達管、作動要素への取り付けの異なる場所及び/又は手段、又は用途に応じた他の構成を含む。例えば、図5A〜図5Gは、ねじれ紐アクチュエータ(TSA)500a〜500gの別の構成を示す。
図5Aは、TSAが力を加え、及び/又は第1と第2の作動要素510a、520a間の変位を変化させるように、第1と第2の作動要素510a、520aに取り付けられたTSA500aを示す。TSA500aは、第1作動要素510aへ強固に結合された伝達管550aとモータ540aのステータを含む。第1作動要素510aは、伝達管550a及び伝達管550aとモータ540aの間の接続点に近いモータ540aに強固に取り付けられる。ねじれ紐530aの第1端は、第2作動要素520aへ機械結合される。モータ540aのロータは、ねじれ紐530aの第2端に結合され、これによりモータ540aはトルク及び/又は回転をねじれ紐530aの第2端に加え、これによりTSA500aは第1と第2の作動要素510a、520aの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させる。
図5Bは、TSA500bが第1と第2の作動要素510b、520bの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させるよう操作されることができるように、第1と第2の作動要素510b、520bに取り付けられたTSA500bを示す。TSA500bは、第1作動要素510bとモータ540bのステータに強固に結合される伝達管550bを含む。第1作動要素510bは、モータ540bに対向する伝達管550bの端部近くの伝達管550bに強固に取り付けられる。ねじれ紐530bの第1端は、第2作動要素520bへ機械結合される。モータ540bのロータは、ねじれ紐530bの第2端に結合され、これによりモータ540bはねじれ紐530bの第2端へトルク及び/又は回転与えるように操作されることができ、これによりTSA500bは第1と第2の作動要素510b、520bの間へ力を与え、その間の変位を変化させる。
図5Cは第1及び第2の作動要素510c、520cに取り付けられたTSA500cを示し、TSA500cは第1と第2の作動要素510c、520cの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させるよう操作されることができる。TSA500cは、第1作動要素540cへ強固に結合されたモータ540cのステータを含む。伝達管550cの第1端は、モータ540cのロータへ強固に結合される。ねじれ紐530cの第1端は、第2作動要素520cへ機械結合される。ねじれ紐530の第2端は、伝達管550cの第2端へ機械結合される。モータ540bは伝達管550cを介してねじれ紐530bの第1端へトルク及び/又は回転を加えるように操作されることができ、これによりTSA500cは第1と第2の作動要素510c、520cの間に力を加え及/又はその間の変位を変化させる。
図5Dは第1と第2の作動要素510d、520dの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させるように操作されることができるよう、第1と第2の作動要素510d、520dに取り付けられたTSA500dを示す。TSA500dは、可撓性伝達管553dに強固に結合された第1の剛性伝達管551dとモータ540dのステータを含む。可撓性伝達管553dは、その長さ方向に沿ってトルク及び/又は力を伝達し、その長さ方向に垂直な方向に可撓性である(ボーデンケーブルの外側ハウジングと同様)。第1作動要素510aは、第2の剛性伝達管552dに強固に取り付けられ、これが順に第1の剛性伝達管551dに接続される可撓性伝達管553d端部の反対側の可撓性伝達管553dの端部に強固に結合される。ねじれ紐530dの第1端は、第2の作動要素520dへ機械結合される。モータ540dのロータは、ねじれ紐530dの第2端へ結合され、これによりモータ530dはねじれ紐530dの第2端へトルク及び/又は回転を加えることができ、これによりTSAは第1と第2の作動要素510d、520dの間に力を加え及び/又はその間の変位を変化させるよう操作されることができる。可撓性伝達管553dは、TSAが部分的に湾曲した表面又は他の要素(即ち、可撓性伝達管553dは部分的に湾曲した表面の曲面に沿う)に沿って従順に操作され、及び/又は可撓性伝達管553dが曲げられ、例えば、可撓性伝達管553dが関節又はヒンジを跨ぎ、並びにヒンジ又は関節が曲がる間にTSAの操作を可能にする間に操作されることを可能にすることができる。
図5Eは第1と第2の作動要素510e、520eの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させるように操作されることができるよう、第1と第2の作動要素510e、520eに取り付けられたTSA500eを示す。TSA500eは、剛性伝達管551eに強固に結合された第1の可撓性伝達管552eとモータ540eのステータを含む。可撓性伝達管552eは、その長さ方向に沿ってトルク及び/又は力を伝達し、その長さ方向に垂直な方向に可撓性である(ボーデンケーブルの外側ハウジングと同様)。第1作動要素510eは、第2の可撓性伝達管552eに接続された剛性伝達管551eの端部と対向する剛性伝達管551eの端部近くの剛性伝達管551eに強固に取り付けられる。ねじれ紐530eの第1端は、第2作動要素520に機械結合される。モータ540eのロータは、ねじれ紐530eの第2端に結合され、これによりモータ540eは、ねじれ紐530eの第2端へトルク及び/又は回転を加え、これによりTSA500eは、第1と第2の作動要素510e、520eの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させる。可撓性伝達管552eは、TSA500eが部分的に湾曲した表面又は他の要素(即ち、可撓性伝達管553eは部分的に湾曲した表面の曲面に沿う)に沿って従順に操作され、及び/又は可撓性伝達管552eが曲げられ、例えば、可撓性伝達管552eが関節又はヒンジを跨ぎ、及びヒンジ又は関節が曲がる間にTSA500eの操作を可能にするように、操作されることを可能にする。
図5Fは第1と第2の作動要素510f、520fの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させるように操作されることができるよう、第1と第2の作動要素510f、520fに取り付けられたTSA500fを示す。TSA500fは、第1作動要素510fに強固に結合された第1の可撓性伝達管552eとモータ540fのステータを含む。可撓性伝達管552fは、その長さ方向に沿ってトルク及び/又は力を伝達し、その長さ方向に垂直な方向に可撓性である(ボーデンケーブルの外側ハウジングと同様)。第1作動要素510fは、モータ540fと対向する可撓性伝達管550fの端部の近くの可撓性伝達管550fに強固に取り付けられる。ねじれ紐530fの第1端は、第2作動要素520fへ機械結合される。モータ540fのロータはね、じれ紐530fの第2端に結合され、これによりモータ540fはねじれ紐530fの第2端へトルク及び/又は回転を加え、これによりTSA500fは第1と第2の作動要素510f、520fの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させる。可撓性伝達管550fは、TSA500fが部分的に湾曲した表面又は他の要素に沿って従順に操作され、及び/又は可撓性伝達管550fが曲げられ、例えば、可撓性伝達管550fが1つ以上の関節又はヒンジを跨ぎ、及びヒンジ又は関節が曲がる間にTSA500fの操作を可能にするように、操作されることを可能にすることができる。
図5Gは、TSA500g及び第1と第2の作動要素510g、520gを示す。第1と第2の作動要素510g、520gは、軸515gの周りで回転するよう構成される。TSA500gは、第1と第2の作動要素510g、520gに取り付けられ、これによりTSA500gは軸515gの周りの第1と第2の作動要素510g、520gの間にトルクを加え及び/又はその間の角度を変化させるよう操作されることができる。TSA500gは、第1作動要素510gに強固に結合された第1伝達管551gとモータ540gのステータと第2作動要素520gに強固に結合された第2伝達管552gとねじれ紐530gの第1端を含む。加えて、TSA500gは、軸515gの周りで回転するよう構成され、ねじれ紐530gが通るグロメッと555gに接続されたスペーサ553gを含む。モータ540gのロータは、ねじれ紐530gの第2端へ結合され、これによりモータ540gはねじれ紐530gの第2端へトルク及び/又は回転を加えるよう操作されることができ、これによりTSA500gは軸515gの周りの第1と第2の作動要素510g、520gの間にトルクを加え及び/又はその間の角度を変化させる。
TSAは1つ以上の紐を含むことができる。TSAは更なる機能を可能にし、及び/又はTSAの1つ以上の操作特性を改善し若しくは制御する様々な方法に構成される付加的な紐を含むことができる。例えば、TSAに付加的な紐を含むことは、TSAの強度、ストローク、使用寿命、ゆとり、又はその他の特性を増加させることができる。更に、TSAは、TSAの紐の異なる操作を可能にし、TSAのモータ、及びTSAの線形作動、又はその他の特性又は操作モードの間のより高い伝達比を可能にするよう構成されることができる。複数の紐を含む様々なTSAは図6A〜図6Eに示される。
図6Aは第1と第2の作動要素610a、620aの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させるように操作されることができるよう、第1と第2の作動要素610a、620aへ取り付けられたTSA600aを示す。TSA600aは、第1作動要素610aに強固に結合されたモータ630aのステータを含む。加えて、TSA600aは、第2作動要素620aへ機械結合された各第1端を有する第1と第2のねじれ紐640a、645aを含む。TSA600aは、更に第1作動要素610aに機械結合される第1と第2のギア642a、647aを含み、これによりギア642a、647aは、第1作動要素に対する回転を可能にするが、第1作動要素610aに対する移動はできなくなる。ギア642a、647aは互いに絡み合い、同一の歯数を有し、これにより1つのギアの回転は反対のギアに追従され、反対のギアの回転とほぼ同一になる。第2のギア647aは、第2のねじれ紐645aの第2端へ機械結合される。モータ632aのロータは、第1ギア642aと第1のねじれ紐640aの第2端へ結合され、これによりモータ630aは反対でほぼ同一トルク及び/又は回転をねじれ紐640a、645aの第2端へ加えるよう操作されることができ、これによりTSA600aは第1と第2の作動要素610a、620aの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させる。
図6Bは第1と第2の作動要素610b、620bの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させるように操作されることができるよう、第1と第2の作動要素610b、620bに取り付けられたTSA600bを示す。TSA600bは、第1作動要素610bに強固に結合されたモータ630bのステータを含む。加えて、TSA600bは、2セットのギアを含む。第1セットのギア642b、647bは、第1作動要素610bへ機械結合される第1と第2のギア642b、647bを含み、これにより第1のギアセット642b、647bは第1作動要素610bに対して回転できるが、第1作動要素610bに対して移動することはできないようになる。第1のギアセット642b、647bは互いに絡み合い、同一の歯数を有し、これにより1つのギアの回転が第1のギアセット642b、647bの他方のギアの反対のほぼ同一の回転に追従される(即ち、第1のギアセット642b、647bは、同一のギア比である)。第2のギアセットは、第2作動要素620bへ機械結合される第3と第4のギア644b、649bを含み、これにより第2のギアセット644b、649bは第2作動要素620bに対して回転できるが、第2作動要素620bに対して移動することはできないようになる。第2のギアセット644b、649bは互いに絡み合い、異なる数の歯数を有し、これにより1つのギアの回転は第2のギアセット644b、649bの他方のギアの反対の実質的に異なる回転に追従される(即ち、第2のギアセット644b、649bは、同一のギア比ではない)。
加えて、TSA600bは、それぞれ第3と第4のギア644b、649bに機械結合される各第1端を有する第1と第2のねじれ紐640b、645bを含む。加えて、第1と第2のねじれ紐640b、645bは、それぞれ第1と第2のギア642b、647bへ機械結合される各第2端を有する。モータ632bのロータは、第1ギア642bへ結合され、これによりモータ630bはねじれ紐640b、645bの第2端へ反対のほぼ同一のトルク及び/又は回転を加えるよう操作されることができる。このようなトルク及び/又は回転の結果、ねじれ紐640b、645bの第1端は、互いに反対に回転し、第3ギア644bと第4ギア649bの歯数の比に関係した比率を有する。更に、これらの回転は、TSA600bに、第1と第2の作動要素610b、620bの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させるようにすることができる。TSA600bの伝達比は、ロータ632bにより与えられたトルクとトルクの結果として第1と第2の作動要素610b、620bの間に加えられた力の間の比として定義されることができる。TSA600bの伝達比は、第2ギアセット644b、649bのギア比、ねじれ紐640b、645bのねじりの長さと程度、又は他の要素に関係する。この構成は、ねじれ紐640b、645bがそのねじり程度より大きい程度の回転を実施することにより、第2セットのギア644b、649bがない場合より高い伝達比(第1と第2の作動要素610b、620bの間のモータ632bの回転/トルク及び変位/力の変化の間で)を達成することができる。
幾つかの例では、第1のギアセット642b、647bは、同一でないギア比を有し、第2セットのギア644b、649bは、同一ギア比を有することができる。他の例では、第1のギアセット642b、647bと第2ギアセット644b、649bが共に同一でないギア比を有することができる。第1のギアセット642b、647bのギア比と第2ギアセット644b、649bのギア比が逆である場合もある(例えば、第1ギアセット642b、647bの比は2:1であり、第2セット644b、649bのギア比は1:2である場合がある)。各ギアセットのギア比の選択は、TSA600の負荷、トルク、又は要素間のその他の考察のバランスを取るように(例えば、各作動要素とギアを結合するスラストベアリングにより感じられる歪のバランスを取るために)、逆の値として特定されることができる。TSA600の他の構成が予想される。
本明細書に記載の1つ以上のTSA(例えば、TSA600a、600b)と同様の構成のTSAは、トルク及び/又は回転がTSAのねじれ紐のすべてに共通に加えられるように構成された追加のねじれ紐と各ギアを含む。追加のねじれ紐は、TSAの強度、疲労抵抗、寿命、ゆとり又はその他の特性を増加させるために付加されることができる。TSAのギア比は、TSAの特定の固定された又は可変の伝達比を生じさるように1つ以上のギア比を有することができる。それに加えて、又はその代わりに、TSAは、トルク及び/又は回転はねじれ紐に共通に加えられるが、紐に結合されるギアは必ずしも互いに直接絡み合う必要がないような追加のギア又は他の要素を含むことができる。例えば、TSAは、TSA600aと同様に構成されるが、1つのギアの回転が第1ギアの回転と同一方向の第2のギアとほぼ同一回転により追従されるようなチェーン駆動によりリンクされるようなギアを含むことができる。他の構成及び付加的な要素が予想される。
図6Cは第1と第2の作動要素610c、620cの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させるように操作されることができるよう、第1と第2の作動要素610c、620cに取り付けられたTSA600cを示す。TSA600cは、モータ630cのステータを含む。加えて、TSA600cは、第2の作動要素620cへ機械結合された各第1端を有する第1と第2のねじれ紐640c、645c及び第1作動要素610cへ機械結合された各第1端を有する第3と第4のねじれ紐641c、646cを有する。第1と第2のねじれ紐640c、645cは反対にねじれを有する。例えば、第1のねじれ紐640cはSねじれで、第2のねじれ紐645cはZねじれであることができる。更に、第1と第3のねじれ紐640c、641cは反対のねじれであり、第2と第4のねじれ紐645c、646cは反対のねじれである。TSAは、更に第1作動要素610cへ機械結合される第1と第2のギア642c、647cを含み、これによりギア642a、647aはモータ630cのステータに対して回転できるが、モータ630cのステータに対して移動することはできない。ギア642c、647cは互いに絡み合い、同一の歯数を有し、これにより1つのギアの回転は反対のギアのほぼ同一回転によりに追従され同一回転となる。第2ギア647cは、第2ロータ634cを介して第2と第4のねじれ紐645c、646cの各第2端に機械結合される。モータ632cのローラは、第1ギア642c及び第1と第3のねじれ紐640c、641cの各第2端へ結合され、これによりモータ630cは反対でほぼ同一のトルク及び/又は回転をねじれ紐640c、641c及び645c、646cの第2端へ加えられ、これによりTSA600は第1と第2の作動要素610c、620cの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させる。それに加えて、又はその代わりに、第2のロータ634cはモータ630cのロータであり、モータ630cはローラ632cと第2ロータ634cの両方を駆動するように構成されることができる。更に、TSA600cは、ギア642c、647cをモータ630cのステータへ結合するスラスト又は他のベアリングが、ねじれ紐640c、641c、645c、646c並びに/又はロータ632c及び第2ロータ634cにより伝達される力による、ほぼ長手方向(即ち、ねじれ紐640c、641c、645c、646cの軸方向)の力を伝達しないように構成されることができる。これは、モータ630cに含まれるベアリング上の長手方向の力による摩擦ロスを減らすことにより、低摩擦ベアリングの使用及び/又はTSA600cのより効率的な操作を可能にすることができる。
図6Dは、第1と第2の作動要素610d、620dの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させるように操作されることができるよう、第1と第2の作動要素610d、620dに取り付けられたTSA600dを示す。TSA600dは、アーマチャ650dに結合されたモータ630dのステータを含み、これによりステータ630dは第1と第2の作動要素610d、620dの間で軸に沿って移動できるが、軸に垂直な方向に移動したり、第1と第2の作動要素610d、620dに対して回転したりは実質的にできなくなる。加えて、TSA600dは、第1と第2のねじれ紐640d、645dを含み、これらは各第1端をモータ632dのロータへ機械結合し、各第2端をそれぞれ第1と第2の作動要素610d、620dへ機械結合している。第1と第2のねじれ紐640d、645dは、反対のねじれを有し、例えば、第1のねじれ紐640dはSねじれで、第2のねじれ紐645dはZねじれであることができる。
TSA600dは、ロータ632dを使用してねじれ紐640d、645dの第1端へトルクを加えることにより、第1と第2の作動要素610d、620dの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させるよう操作されることができる。ロータ632dの回転と第1と第2の作動要素610d、620dの間の変位の変化の間の伝達比は、長さ、ねじれの程度、又はねじれ紐640d、645dに関係する他の要因に関係する。TSA600dは、同一モータ632dにより駆動される2つのねじれ紐640d、645dを含み、単一のねじれ紐(例えば、TSA600a)を有するTSAと同様の材料又は構成要素を使用して達成することが困難な伝達比、ストローク長さ又はその他の特性を提供するための用途に使用されることができる。TSAは、以下のように構成され、即ち、休憩又は他デフォルト状態の場合、ねじれ紐640d、645dが、TSA600dの伝達比が特定の値を持つような、長さ、ねじれ程度又は他の特性を有す、及びTSA600dが用途に応じて操作される(例えば、ロータ632dが、第1と第2の作動要素610d、620dの間の変位に変化を生じさせるために回転するにつれて)に伴いTSA600の伝達比が変化するように構成されることができる。例えば、TSA600dの伝達比は、ねじれ紐640d、645dが完全に解かれた場合最小値になり、ねじれ紐640d、645dがロータ632dにより回転されるに伴い増加することができる。
それに加えて、又はその代わりに、第1と第2のねじれ紐640d、645dは、反対のねじれを有することができる。このように構成されたTSA600dは、ロータ632dを使用して第1と第2のねじれ紐640d、645dにトルクを加えることにより、第1と第2の作動要素610a、620aの間にトルクを加える及び/又はその間の変位を変化させるように操作されることができる。更に、TSA600dは、ロータ632dをモータ630dのステータへ結合するスラスト又は他のベアリングが、ねじれ紐640d、645d及び/又はロータ632dにより伝達される力による、ほぼ長手方向(即ち、ねじれ紐640d、645dの軸方向)の力を伝達しないように構成されることができる。これは、モータ630dに含まれるベアリング上の長手方向の力による摩擦ロスを減らすことにより、低摩擦ベアリングの使用及び/又はTSA600dのより効率的な操作を可能にすることができる。
図6Eは第1と第2の作動要素610e、620eの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させるように操作ことができるよう、第1と第2の作動要素610e、620eに取り付けられたTSA600eを示す。TSA600eは、アーマチャ650eに結合された第1と第2のモータステータ630e、635eを含み、これによりステータ630e、635eは第1と第2の作動要素610e、620eの間で軸に沿って移動できるが、軸に垂直な方向に移動したり、第1と第2の作動要素610e、620eに対して回転したりは実質的にできなくなる。加えて、TSA600eは、第1と第2のねじれ紐640e、645eを含み、これらはそれぞれ各第1端を各第1と第2のモータロータ632e、637eに機械結合し、各第2端を第1と第2の作動要素610e、620eに機械結合している。
第1と第2のモータ630e、635eは、第1と第2の作動要素610e、620e間での力及び/又は変位に変化を生じさせるために、各ねじれ紐640e、645eの各第2端へ各トルクを加えるように操作されることができる。幾つかの例では、ねじれ紐640e、645eは、各異なる長さ、ねじれの程度、又は他の特徴を有することができ、これによりねじれ紐640e、645eの各伝達比は異なる。第1と第2のモータ630e、632e、635e、637eは、ねじれ紐640e、645eの異なる特性に対して有利に構成される/操作されることができる。例えば、第1の紐640eは、第2の紐645eより高い伝達比を有し、第1のモータ630e、632eは、第2のモータ635e、637eより高いトルク能力と、より狭い位置決め幅を有することができる。このように構成されたTSA600eは、第1のねじれ紐640eとモータ630e、632eだけ、又は第2のねじれ紐645eとモータ635e、637eだけを含むTSAより良い総合性能(トルク、位置決め幅、又は他の操作特性において)を有することができる。TSA600の他の構成及び操作が予想される。
図6Fは第1と第2の作動要素610f、620fの間へ力を加え及び/又はその間の変位を変化させるように操作されることができるよう、第1と第2の作動要素610f、620fに取り付けられたTSA600fを示す。TSA600fは、第1作動要素610fへ強固に結合されるモータ630fのステータを含む。第1のねじれ紐640fの第1端は、プーリ642fのエッジの周りに巻かれ及びこれに機械結合される。プーリは、自由に回転するが、第3要素650fに対しては移動しないよう構成される。第2のねじれ紐645fは、プーリ642fの軸と第2作動要素620fの間に接続される。モータ630fのロータは、第1のねじれ紐640fの第2端に結合されることにより、モータ630fは第1のねじれ紐640fの第2端へトルク及び/又は回転を加え、これにより第1のねじれ紐640fはプーリ642fと第2のねじれ紐645fの端部にトルク及び/又は回転を加え、TSAは第1と第2の作動要素610f、620fの間に力及び/又は変位の変化を与える。TSA600fの伝達比(即ち、モータ630fにより加えられたトルクと第1と第2の作動要素610f、620fの間に加えられた結果の力の間の比率と、及び/又はモータ630fのロータの回転と第1と第2の作動要素610f、620f間の結果の変位の変化の間の比)は、第2のねじれ紐645fの伝達比によって乗算される第1のねじれ紐640fの伝達比の比であることができる。TSA600f(即ち、プーリの周りに巻かれ、プーリを回転させるねじれ紐を有し、更にプーリの回転により駆動される他のねじれ紐を有する)と同様の構成のTSAは、2つ以上の段階(即ち、2つ以上のプーリとそれらに取り付けられたねじれ紐)を含み、TSAを全て掛け合わせたねじれ紐の全ての伝達比の積に等しい伝達比を有することができる。
更に、TSAのねじれ紐は、様々な方法で構成されることができる。ねじれ紐は、本明細書に記載されるように2つのストランドを含み、又は2つより多いストランドを含むことができる。ねじれ紐は、ねじれ紐の2つ以上のストランドが紐の回転軸から同一距離に配置されるように構成されることができる(ここで回転軸は直線でない紐に対する局部的な回転軸で、例えば、ボーデンケーブルハウジング内にあり他の物又は他の真直ぐでない物の周りで変形された紐)。ねじれ紐のストランドが紐の回転軸から等距離にあることを保証するため、及び/又は他の目的で、スペーサが紐に組み込まれることができる。幾つかの例で、スペーサは、ドーナツ型、円板型、又はねじれ紐のストランドが通過することができる穴を有するリング又はプレートでよく、孔の寸法、形状及び位置決めは、各ストランドがねじれ角度(例えば、ねじれ紐が回転するような)を変更できるが、ストランドは互いに位置を変化させないようにあることができる(即ち、紐の回転軸からの半径方向の距離、及び互いの間の角度関係を維持することである)。それに加えて、又はその代わりに、ねじれ紐は、ねじれ紐の各ストランドが紐の回転軸から等距離にあること、及び/又は他の目的でこれら保証する中心要素を含む。例えば、1つ以上の球体、シリンダ、又は他の形状の物がねじれ紐の中心(即ち、回転軸の中心)に設置されることができる。ねじれ紐の中心の対象物の位置は、ストランドと対象物の間の特定関係を保証するために、ねじれ紐に3本以上のストランドを有することにより、及び/又は対象物の中に溝若しくはリングを含むことにより維持される。それに加えて、又はその代わりに、対象物は、ねじれ紐の長さ方向の力を伝達するために実質的に作用しない追加の中心ストランドにより所定位置に保持されることができる。
その代わりに、TSAのねじれ紐は、取り付け点で2つに折られた単ストランドを含むことができる。2つの半分のストランドは次に互いに巻かれねじれ紐を形成する。
ねじれ紐のストランド、及び潤滑、スペーサ、摩擦防止コーティング若しくはシム、又はねじれ紐に関係する他の要素の材料成分は、用途に応じて特定されることができる。ねじれ紐及びその要素の材料成分及び構成は、ある用途を可能にするため、及び/又はねじれ紐が特定の特性値、例えば、コンプライアンス又は疲労抵抗などを有することを保証するために特定されることができる。概して、ねじれ紐のストランドは、低コンプライアンス(即ち、ねじれ紐は紐の長手方向の歪に対しては殆ど変形しない)、高強度(即ち、ねじれ紐は非常に大きい長手方向の応力に曝された場合のみ故障する)、及び小さい曲げ半径(即ち、ねじれ紐の各ストランドは小さな半径の周りに故障せずに強く巻くことができる)を有するよう構成されることができる。更に、ねじれ紐のストランドは外部が低摩擦(即ち、ストランドは外部の物、例えば、別のストランドに対して低摩擦で動く)であり、内部も低摩擦(即ち、サブストランド、ファイバ、又はストランドを構成する他の要素は低摩擦で互いに対して動く)を有するように構成されることができる(材料構成を有し及び/又は繊維からある方法で織られることにより)。
幾つかの例では、ストランドは超高分子ポリウレタン(この成分のトレードマークはDyneema)から構成されることができる。幾つかの例では、ねじれ紐の各ストランドは低摩擦コーティング、表面処理、被覆処理を含む。例えば、個々のストランドは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で被覆処理される。それに加えて、又はその代わりに、低摩擦材料のシート(例えば、PTFE)は、ねじれ紐ストランド間に配置され、ストランド間の摩擦を減少させ、熱による機械的ロスを減少させ、ストランドの疲労を減少させることができる。幾つかの例では、ねじれ紐のストランド又は他の要素はコーティングされ、潤滑材を含ませ、又はこれに曝されることができる。例えば、ねじれ紐はシリコン潤滑でコーティングされることができる。ねじれ紐の他の成分及び構成は、TSAにおけるねじれ紐の用途に応じて予想される。幾つかの例では、ねじれ紐はDynex70又はDynex75から構成され、シリコングリースにより潤滑されることができる。
個々のねじれ紐は、ネスト構造にされ、共に接続され複合したねじれ紐を形成することができる。TSAに組み込まれたこのような複合したねじれ紐は、ネスト化されない紐の多く利点を有する一方、単位紐長さ当たりより大きなストローク長さを有するアクチュエータを可能にすることができる。図7A、図7B及び図7Cは、外側ねじれ紐710、内側ねじれ紐720及びシリンダ730を含むネスト構造のねじれ紐を示す。シリンダ730は、シリンダ730の一端からの圧縮とねじれを他端へ伝達する一方、変形をほとんど示さないように構成される。外側のねじれ紐710は、各々が4つのスペーサリング718a、718b、718c、718dへ接続される3つのストランド712、714、716を含む。第1のスペーサリング718aは、シリンダ730の第1端に接続され、第2スペーサリング718dは力及び/又はトルクをねじれ紐700へ伝達するように構成される第1終端ブロック又は他の要素へ接続されることができる。内側のねじれ紐710は、各々が4つのスペーサリング728a、728b、728c、728dへ接続される3つのストランド722、724、726を含む。第1スペーサリング728aは力及び/又はトルクをねじれ紐700へ伝達するように構成される第2の終端ブロック又は他の要素へ接続され、第2のスペーサリング728dはシリンダ730の第2端へ接続される。
図7AはNTS700の側面図を示し、NTS700は完全に伸ばされ、即ち、外側710と内側720のストランド712、714、716、722、724、726は、ほぼ平行でねじれていない。図7BはNTS700の側面図を示し、NTS700は一部ねじれている。図7Bに示すNTS700の全長は、図7Aに示すNTS700の全長より短い。図7CはNTS700の上面図を示し、如何に内側ねじれ紐720、外側ねじれ紐710及びシリンダ730がNTS700の回転軸の周りで同軸であるかを示す。
例のNTS700は、ほぼ同様の構成の内側720と外側710のねじれ紐を含み、即ち、それらの長さ、及びストランド及びスペーサ成分及び構成はほぼ同じであり、スペーサの半径は、シリンダ730を収容し及びNTS700がねじれた場合に内側720と外側710のねじれ紐の相対移動を収容するためのわずかな違いを除いて同一である。その結果、ねじれ(即ち、短くなる程度、伝達比)に応答するNTSの動作は、内側720と外側710のねじれ紐長さの合計に等しい全長を有する内側720又は外側710のねじれ紐の長さと同様に構成される別のねじれ紐にほぼ同一である。その結果、NTS700は、ネスト構造でないねじれ紐の機能を提供する一方、より短い全長を有することができる。
NTS700は、TSA又は他の用途に適用できるネスト構造のねじれ紐の単なる説明例を意図するだけであることに留意されたい。相対長さ、相対半径、スペーサの数、ストランドの数、及びねじれ紐の他の特性は本明細書に記載されたものと異なる場合もある。幾つかの例では、ねじれ紐の1つ又は両方にスペーサがなくてもよい。例えば、内側720及び/又は外側710のねじれ紐がきつく巻かれ、即ちスペーサがなくてもよい。更に、シリンダ730の内径は、内側のねじれ紐720が完全にねじられた場合、内側のねじれ紐720の最大有効直径に関係してよい。幾つかの例では、NTSは2つ以上のねじれ紐を含んでもよい。例えば、NTSは3つのねじれ紐と2つのシリンダを含んでもよい。ねじれたシリンダは、固体シリンダ(図示されるシリンダ730のような)、又はバー若しくはプレート、若しくは一端から他端へ圧縮力及びトルクを伝達することができる他の構造により接続される剛性若しくは半剛性のメッシュリングであってもよい。
本明細書に記載されるように構成されるTSAは、高性能の可撓性直線作動を可能にすることにより様々な用途を可能にする(即ち、張力及び可撓性又は半可撓性の要素の両端間の直線変位の変化の生成)。このようなTSAは回転アクチュエータからのエネルギを直線変位に92%より大きく変換することができる。このようなTSAのねじれ紐を駆動する回転アクチュエータとして、高速電気モータを使用することにより、TSAの作動が最大長さから最少長さまで200ミリ秒より小さいで長さを変化させることを可能にすることができる。更に、TSAはストローク長さの指令で変位に対して5ヘルツより大きい位置決めバンド幅を達成するように操作されることができる。このような高性能な能力は新規な用途、例えば装着者の行動を強化又は補助する可撓性外骨格スーツの作動を可能にする。
V.アクチュエータ、センサ、電源、ユーザフィードバック要素及びその他の外骨格スーツシステムの要素
可撓性外骨格スーツは、様々なアクチュエータ、センサ、及びその他の要素を含む。アクチュエータは前記外装腱及び捩じれ紐アクチュエータを含み、又は付加的な又は代わりのアクチュエータを含む。可撓性外骨格スーツは更に装着者及び/又は可撓性外骨格スーツの要素及びその環境についての情報を検出するための、及び装着者及び/又は他の人又は外骨格スーツに機械的又は電気的に結合されたシステムへ情報を表示するためのフィードバック及び制御要素を含む。
可撓性外骨格スーツはこれらのアクチュエータの使用を可能にするために水圧式及び/又は空気圧式アクチュエータ及び他の要素(例、液体ポンプ、容器)を含む。外骨格スーツのアクチュエータは、様々な伝達方法により可撓性外骨格スーツの他の要素及び/又は装着者の組織に結合される。例えば、回転アクチュエータは作動ねじ、ボールねじ、駆動ドラムに巻かれたケーブル又は他の方法により直線力に変換される回転トルクを生成する。更に、伝達は、可撓性外骨格スーツの一つの場所から別の場所へ力及び/又はトルクを伝達するために可撓性外骨格スーツ内に含まれ、例えば、ケーブル(ボーデンケーブル式シース内に恐らく配置される)はケーブルの一端のある位置からケーブルの他端の別の位置へ直線作動を伝達するために使用される。例えば、外装腱は、それが、その間にコントローラコンプライアンスを与え、変位の変化から機械エネルギを蓄え又は外骨格スーツの2つ以上の要素間に力を加えることを可能にするため、1つ以上のボーデンケーブル式シース内に配置される1つ以上のケーブルを介して可撓性外骨格スーツの1つ以上の要素へ接続される。
可撓性外骨格スーツに含まれるアクチュエータの種類は電気エネルギを機械エネルギへ変換するように構成される電気活性ポリマ(EPA)を含む。EPAは、電界を与えた場合に方向付け可能な又は物理的変化を呈することができ、そのため電界を与えると変形する、電気活性分子、結晶、又は他の材料を含むポリマ材料である。反対に、EPA材料は外力により変形されると電界を生成させ、機械エネルギと電気エネルギの双方向変換が可能である。
EPAは静電ポリマ人口腱(EPAM)に含まれる。EPAMは、加えられた電圧及び/又は電流により起こされる電極の周りの電界により生じるEPAの変形により、電極に加えられた電圧及び/又は電流を機械的力/変位に変換するように構成されるEPA材料と2つ以上の電極を含むアクチュエータである。例の構成で、EPAの薄いシートは両側に配置される電極を有する(即ち、電極はEPAの短軸に沿って互いに向かい合う)。2つの電極間に高電圧を与えることにより、EPAは変形し薄くなり及び広く/長くなる。EPAは加える電圧により厚くなる。反対に、エネルギは外部から加えられる機械力及び変形によりEPAから抽出される。更に又は代わって、EPMA及び/又はEPA材料を含む他の材料は、EPMA又はEPAを含むほかの要素の電極で機械変数を電圧及び/又は電流に変換することにより、歪、力又は他の機械変数を検出する機械センサとして作動する。
EPMAは、可撓性外骨格スーツの要素及び/又は装着者へ/装着者から機械エネルギを注入及び/又は抽出するために外骨格スーツの中に含まれる。EPAMは捩じれ紐の代わりとして使用され又は他の用途で使用される。例えば、化学燃焼エンジンは、EPAM又はEPA(例、燃料燃焼による容積内の圧力増加により)の機械的変形を可撓性外骨格スーツに電源を供給するため、又は他の電気システムへ電源を供給するために使用される電気エネルギへ変換することにより、燃料の燃焼からエネルギを抽出することを可能にするEPAM及び/又はEPA材料を含む。更に又は代わって、他の弾性ポリマはこのような化学燃焼エンジンに含まれる。
EPAMは柔な外骨格スーツでは触覚要素として使用される。即ち、EPAMは、装着者の皮膚と直接又は間接的に機械接触するように可撓性外骨格スーツに配置される。EPAMへ電気エネルギパターンを適用することにより、装着者の皮膚に機械結合されたEPAMの変形が、装着者に触覚感覚を感じさせる。このような触覚指示は、装着者に対する様々な情報の通信に使用される。ある例では、EPAMを使用して警告が装着者に通信される。ある例では、EPAM触覚要素は身体動作を指示し、及び/又は身体動作の変更を装着者により実施されることを指示する。ある例では、EPAM触覚要素は装着者に膝が一部である脚を使用して歩行を始めるように指示するために装着者の膝で作動される。別の例では、装着者は疲労及び/又は怪我をするような歩き方で運動中であり、装着者が装着する外骨格スーツのEPAM触覚要素は、疲労の速度及び/又は怪我の可能性を減らすために装着者がその歩き方(例、悪い運動を止めるように奨励するためによい運動方向と反対の方向にEPAM触覚要素を作動する)を変えるような方法を指示する。
外骨格スーツの装着者に情報を表示するためのEPAM又は他の触覚要素の他の作動が予想される。更に、EPAM触覚要素は外骨格スーツの用途に限定される必要はなく、様々な装着可能なデバイス(例、時計、ヘッドバンド)を使用した指示、仮想現実デバイスの一部としての触覚フィードバック、遠隔ロボットシステムの一部としての触覚フィードバック、又は他の用途を含む、様々な用途を可能にするために使用される。更に、他のデバイスが本明細書で記載した触覚指示又は他の機能を可能にするために、可撓性外骨格スーツに又は他のシステムに組み込まれる。例えば、ピエゾ電気素子、振動素子(例、偏心重量駆動モータ)、過熱素子、身体の皮膚へ安全で感じられる電流を注入するように構成される電極、又は他の機械変換デバイス又はアクチエータがある。更に又は代わって、可撓性外骨格スーツ又は他のシステムの他のアクチュエータ(例、外装腱、TSA)がユーザに触覚フィードバックを提供するように作動される。例えば、外装腱はクラッチを切断し、次に数回連続してクラッチを接続し、外装腱を含む可撓性外骨格スーツの装着者により検出される外装腱により伝達される力の一連の瞬間変化を生成させる。更に、EPAMはユーザが与える力をコントローラ又は他の外装腱のシステム、又は他のシステムにより検出される電気シグナルに変換することにより入力デバイスとして使用される。
可撓性外骨格スーツは、高性能足裏デバイスを含む。高性能足裏デバイスは装着者の足の裏に機械結合される、少なくとも1つの機械変換器を含む。機械変換器は装着者の足裏と地面の間の力を検出し、装着者の足裏と地面の間の相互作用において、エネルギを抽出又は注入し、高性能足裏デバイス又は他の機械的機能のコンプライアンスを調節するように作動される。機械式変換器は、EPAM要素、ピエゾ要素、油圧要素、空気圧要素又は他の要素を含む様々な変換要素を含む。高性能足裏デバイスは様々な方法で配置された1つ又は多くの変換器を含む。例えば、高性足裏デバイスは装着者の足の裏の8角形のEPAM変換器を含む。エレクトロラミネート は高性能足裏デバイスに含まれ、高性能足裏デバイスの機能、例えば高性能足裏デバイスのコンプライアンスを制御する。高性能足裏デバイスは様々な用途を可能にするために様々な方法で作動される。
ある例では、1つ以上の変換器が歩行中に足裏と地面の間の検出された力の分布を生成させるために作動される。この情報は、医学的状態を診断するため、装着者にある用途(例、装着者の運動効率を増加させるために、怪我の可能性を減少させるために)に応じて歩き方を変えさせる方法を指示するために、又は他の用途のために使用される。ある例で、一つの身体活動を指示するために、及び/又は身体活動の変更を装着者により実施される様に指示するために、作動される(ステップ中に装着者が踵に加えられる力の量を減少させるために、ステップ中に装着者が足裏の縁へ加える力の量を減少させるために)。ある例では、1つ以上の装着者が運動する効率を増加させるために1つ以上の機械式変換器のコンプライアンスを調節するように作動される(例、装着者の足裏と装着者が運動中の地面の間のインピーダンスマッチングにより)。足裏デバイスの他の作動及び用途が予想される。
可撓性外骨格スーツは様々なセンサを含む。センサは電界電流、磁界、機械応力、機械歪、圧力、湿度、電磁放射、高エネルギ粒子、加速度、変位、回転加速度、回転速度、角変位、又は他の現象を含む、様々な物理現象を検出するように構成される。検出された物理現象は装着者の、可撓性外骨格スーツの及び/又は装着及び可撓性外骨格スーツの環境の、1つ以上の特性に関係する。センサは可撓性外骨格スーツ上の様々な場所に配置される。例えば、1セットの加速度計が可撓性外骨格スーツに配置され、装着者の体の部分の加速度の検出(例、代わりとして場所及び変位)を可能にする。センサは可撓性外骨格スーツの他の要素に組み込むこともできる。例えば、外装腱の電極は2つの電極間の容量を検出することにより、外装腱の両端に取り付けられた作動要素間の力及び/又は変位を検出する。2つの電極間の容量は電極の重なり程度に関係し、これは次に外装腱の長さ、力、歪又は他の特性に関係する。別の実施例では、エンコーダはTSAモータの回転を検出し、モータの回転はTSAの捩じれ紐についての情報に基づきTSAの長さを決定するために使用される。
センサは装着者及び/又は可撓性外骨格スーツの運動状態の一部又は完全な決定を可能にする。即ち、センサ位置、速度、相対方向、相対方向速度、及び装着者身体の部分又は全体の検出を可能にする。センサは加速度計及び/又はジャイロスコープが装着者身体の部分の運動及び加速度を検出することができるように構成される。加速度計及び/又はジャイロスコープはマイクロエレクトロメカニカルシステム(MENS)又は他の種類のシステムである。
センサは2つの点の間の距離を測定する変位センサを含む(例、可撓性外骨格スーツの異なる要素間)。変位センサは様々な方法で実装され、例えば、センサは互いに自由に動き、各側定位置に接続される2つのほぼ平行なプレートを含み、側定位置間の変位は平行プレートの重複程度に関係し、次に側定位置の間の距離を決定するために検出される平行プレート間の容量に関係する。平行プレートは外装腱の一部である。更に又は代わって、TSAにより作動される2つの位置間の変位は、TSAの捩じれ紐の回転を検出ることにより決定される。ある例では、変位はEPAMが変位の変化により変形されるにつれて、EPAMの容量を検出することにより検出される。関節角度は関節の両側の2つの位置間の検出された変位に基づいて決定される。更に又は代わって、関節角度は可撓性外骨格スーツに含まれるゴニオメータを使用することにより検出される。
可撓性外骨格スーツは外骨格スーツの装着者の身体の1つ以上の特性を検出するように構成されるバイオセンサを含む。ある例では、可撓性外骨格スーツは、装着者の生体電位を検出するため又は他の特性を検出するため、装着者の皮膚上に配置された1つ以上の電極を含む。例えば、電極は、皮膚の下の装着者の筋肉により生成される筋電図(EMG)を検出するために使用される。更に又は代わって、電極は、装着者のそれぞれ心臓又は目から生成する心電図(ECG)又は眼電図(EOG)を検出するために使用される。更に、小さな電流は、皮膚の電気皮膚反応(GSR)、インピーダンススペクトル、又は他の特性を検出するために電極を使用して装着者の皮膚に注入される。バイオセンサは装着者のパルス及び/又は血液酸素レベルを検出する発光体及び光センサを含む。その他のバイオセンサが可撓性外骨格スーツに含まれる。更に、バイオセンサを使用して検出された装着者の特性は、健康管理、疲労投薬(例、疲労する速度を測定するために可撓性外骨格スーツの作動を変更する)、外骨格スーツの制御(ユーザの制御される筋肉を検出し、及び可撓性外骨格スーツの作動モードを変更する検出を使用して)、又はその他の用途を含む、様々な異なる用途を可能にするように使用される。
可撓性外骨格スーツは更なる要素を含む。例えば、可撓性外骨格スーツはその1つ以上のアクチュエータ、センサ又はその他の要素に作動可能に結合された1つ以上のコントローラを含み、これにより1つ以上のコントローラはこれにアクセス可能な1つ以上の記憶されたプログラムに基づき、可撓性外骨格スーツを作動する。可撓性外骨格スーツは、更に可撓性外骨格スーツを作動させるための電源を供給するために、バッテリ、燃料電池、エンジン、太陽電池、又はその他を含む。可撓性外骨格スーツは、ラジオ、ブルーツーストランシーバ、WiFiトランシーバ、LTE、又は他のセルラ通信デバイス、サテライトアップリンク、ジグビトランシーバ、IRdA、又は他の光通信要素、又は可撓性外骨格スーツ(例、コントローラ)の要素と遠隔システム間の通信を可能にするための他の構成要素を含む、通信要素を含む。
可撓性外骨格スーツは電子接着素子を含む。即ち、可撓性外骨格スーツは、要素と他の対象物の間の静電引力を電気的に調節する要素を含む。他の対象物は、外骨格スーツの別の要素、外骨格スーツの装着者の皮膚、又は外骨格スーツの環境要素(例、岩相、壁、箱)である。
図8Aは対象物に静電的に付着する電子接着素子800の断面図である。対象物805は電気的に中性である。電子接着素子800は、非導電基板に組み込まれた第1と第2の導電体810、820を含む。絶縁層830は対象物805に向かって配置される電子接着素子800の表面上に配置される。第2導電体820に対する第1導電体810に高い正の電圧を印可することにより、対象物807の正と負の電荷を分離させ、第2と第1の導電体820、810を静電的に引き寄せる。この静電引力は、電子接着素子800に対象物805に対する垂直力を生じさせる。この垂直力は静電接着素子800を対象物805に接着させ、対象物805と静電接着素子800の間に垂直力をかけても対象物805に対してスリップしないようにする。スリップせずに加えられる垂直力の大きさは、静電垂直力の大きさと、絶縁層830と対象物805の表面間の摩擦係数に関係する。
静電接着素子800は、装着者の皮膚に対する可撓性外骨格スーツの要素が可撓性外骨格スーツの要素(例、外装腱、TSA)から装着者の皮膚組織へ力を伝達することを可能にする。更に、このような接着材は、電気的に制御され、可撓性外骨格スーツが装着者の組織へ力を伝達しない場合、接着操作をオフにすることを可能にする。ある例では、電子接着素子800は可撓性外骨格スーツに物体を接着するために使用される。例えば、電子接着素子800は、パック、武器、又はその他のデバイスを可逆的に可撓性外骨格スーツに接着させるために使用される。ある例では、接着素子800は、壁、崖、又は他の表面に接着するために電子接着素子800を作動させ、装着者及び/又は可撓性外骨格スーツが電子接着素子800を介して力を伝達し、装着者及び/又は可撓性外骨格スーツがそれらを持ち上げることを可能にすることにより、可撓性外骨格スーツの装着者が壁、崖、又は他の表面を登ることを可能にするように作動されるために使用される。
図8Aは電子接着素子800の正面図を示す。非導電性基板840はほぼ円形で且つ平坦で、第1と第2の導電体810、820はほぼ平行な交互帯(交互バー)である。図8Cは電子接着素子800に類似する電子接着剤ストラップ850を示す。電子接着剤ストラップ850は、紐のように構成される平行な交互帯の第1と第2の導電体860、860が組み込まれた非導電基板880を含む。電子接着剤ストラップ850は、更に絶縁層(図示せず)を含む。電子接着剤ストラップ850は、電子接着剤800と同様に作動され、可撓性又は剛性の力伝達要素は装着者の皮膚に接着し、装着者の皮膚に力を伝達することを可能にするために力伝達要素の表面に配置される。
電子接着素子800及び電子接着ストラップ850及び本明細書に記載されるそれらの作動と用途は、単なる説明例であることを意味することを留意されたい。電子接着素子は、物体又は他のデバイスやシステムに対する電子制御接着を可能にするため、外骨格スーツ又は他のデバイスやシステムの一部として配置される。電子接着素子は、ほぼ平坦で、用途に応じて湾曲した剛性の又は可撓性表面を有する、円、ストラップ、又は他の形状をとる。更に、電子接着素子の表面上の平行な交互紐としての第1と第2の導電体の配置は単なる説明例である。紐は、円形、長方形、螺旋形、多角形又はその他の形状であり、それらはタイル化され、挿入され、又は用途に応じて他の方法で互いに関係する。2セット以上の導電体があり、事実、その電子接着素子の各導電体は、個々に電子的に作動される。例えば、高電圧が電子接着素子の特定領域の特定導電体に個々に印加され、これにより電子接着剤の特定領域のみが対象物に接着することを可能にする。他の作動及び構成が予想される。
VI.可撓性外骨格スーツシステムとユーザ間の力の伝達構造
可撓性外骨格スーツは、2つ以上の要素間の力を生成させ、伝達し、調整し、又は制御することができるアクチュエータ(例、外装腱、TSA)を含む。可撓性外骨格スーツの適用(例、装着者の身体に力及び/又はトルクを加えることにより、装着者の身体的活動を支援、記録、又はその他の方法で相互作用すること)を可能にするために、可撓性外骨格スーツは装着者の皮膚へ力の伝達することにより装着者の組織(例、骨、関節、及び筋肉)に力を伝達するように構成される。剛性の外骨格を使用して装着者の関節に力を伝達するのではなく装着者の組織に力の伝達することにより、可撓性外骨格スーツはより軽く電源が切れた場合でも剛性の外骨格よりも装着者の運動(関節運動を含む)に対する障害が少なくなる。可撓性外骨格スーツ(例、アクチュエータ)は外骨格スーツの要素から他の要素へ及び/又は装着者の皮膚へ力を伝達するための剛性の及び柔軟な要素を含む。可撓性外骨格スーツは装着者の身体部分の外形、柔軟なメッシュ、ブーツ、ハーネス、又は他の柔軟で剛性の及び半剛性の要素に追従するように構成されたストラップ、プレートを含む。
外骨格スーツの柔軟な及び/又は剛性の要素は装着者の皮膚の部分にさえ垂直力及び/又は応力を加えるよう構成される。装着者の皮膚部分への負荷の分散は、力が皮膚に加えられる場合、装着者が感じる不快さを軽減し、装着者の負傷の機会を軽減する(例、涙、皮膚の摩耗)。装着者の皮膚に加えられる負荷を均等に分散させるためには、外骨格スーツは皮膚に取り付けられる柔軟な要素の柔軟なメッシュ又は織られたネットワークを含む。
例えば、可撓性外骨格スーツは、装着者の身体、例えば大腿部の外形に沿うような形状を有する織られた柔軟なストラップからできた袖口を含む。袖口は、力伝達アクチュエータ(例、外装腱又はTSA)の取り付け点を含み、袖口の織った要素は取り付け点へ接続され、これによりアクチュエータから袖口へ伝達された力は、順に織られた要素を介して、織られた要素の長さ方向に沿って均等に装着者の皮膚に伝達される。織られた要素の適合性、織られた構造のパター及び袖口構成の他の態様は装着者身体の外形(大腿部)についての情報に基づき特定される。例えば、装着者の脚の脛に取り付けられた袖口の個々の織られた要素のパターンは、脛の周りに巻かれた個々の織られた要素のように懸垂パターンに従う。懸垂形状、個々の織られた要素間の相互接触パターン、及び個々の織られた要素の適合性は、織られた要素の他の部分の下の皮膚の他の領域に伝達されたせん断力の量に近いせん断力を皮膚に伝達することを可能にするために、織られた要素の部分とその下の皮膚の間の垂直力が十分であることを保証するように特定される。装着者により着用され、せん断力及び/又は垂直力を装着者の皮膚に伝達するように構成された柔軟な及び半柔軟な袖口の他の構成が予想される。
装着者の皮膚に力を伝達する柔軟な要素は、皮膚の伸びないラインに従い、接着し、接近し、又は関係するように構成される。皮膚の伸びないラインとは、装着者の垂直運動中は皮膚がそれに沿った線はほぼ変形しないが、それに直交する方向の線は変形が起こる、装着者の皮膚表面のその線である。柔軟なストラップ(即ち、ストラップの長手方向に直角な方向に適合性があるが、長手方向にはほとんど適合性がない本質的に直線状の要素)は、非伸長線に沿う皮膚に付着し、装着者の垂直運動に応答する皮膚の変形はストラップの付着にはほとんど影響されない。このようにストラップは、皮膚への力伝達に使用されない場合、装着者の垂直運動を妨げないように皮膚に力を伝達するために使用される。可撓性外骨格スーツの柔軟な要素を皮膚の非伸長ラインに沿うように構成することにより、皮膚の非伸長ラインに実質的に沿わない及び/又は従わない構成の柔軟な要素の使用に対して皮膚の損耗を低減させる。
可撓性外骨格スーツ(例、柔軟及び/又は剛性力伝達要素)の要素は、様々な方法で装着者の皮膚に接着する。化学接着剤は、可撓性外骨格スーツの要素を装着者の皮膚に接着するように、及び要素が滑り落ちないようにするように適用される。装着者の皮膚に接触する及び/又は力を伝達するよう構成される可撓性外骨格スーツは、電子接着素子を含みこれは可撓性外骨格スーツの要素を皮膚に接着させるように構成される。これは用途に応じて皮膚に接着するように及び皮膚から解放するように作動される。例えば、これは外骨格スーツのアクチュエータが装着者の体に力を加える場合に、皮膚に可撓性外骨格スーツを接着するように作動される。電子接着素子は、省エネのため、装着者の快適さを増加させるため、可撓性外骨格スーツの要素を再設定するため、又は他の機能又は用途を可能するために、他の時間は装着者の皮膚から解放させるように作動される。
装着者の身体の少なくとも2つの部分の皮膚(例、装着者の大腿部及び袖口の皮膚)へ力を伝達する要素を含む可撓性外骨格スーツは、2つの部分間の関節にトルクを加えるために、少なくとも2つの部分間(例、装着者の膝にトルクを加える)で力を加え、調整し又は伝達するように構成されるアクチュエータを含む。更に又は代わって、このような可撓性外骨格スーツはある用途を可能にするために身体の部分間で負荷又は他の力を伝達するように構成される。
装着者の皮膚に力を伝達するよう構成される可撓性外骨格スーツの柔軟な及び/又は剛性の要素は、可撓性外骨格スーツの他の要素及び又は装着者により着用される他の衣服の中へ上へ及び/又は下へ組み込むことができる。ある例では可撓性外骨格スーツは共形の下着を含む。可撓性外骨格スーツの柔軟な及び/又は剛性の力伝達要素は下着の要素の中へ及び/又はその上に配置される。力伝達要素が下着の上面に配置される例では、下着の要素は力伝達要素からの垂直力及び/又はせん断力を皮膚に伝達するよう構成することができる。更に又は代わって、下着は力伝達要素が大きな力を皮膚へ伝達しない場合、力伝達要素が皮膚に対して動くようにできる(例、装着者の運動中の皮膚の損耗と不快さを減らすため)。柔軟な及び/又は剛性の力伝達要素と装着者の皮膚の間での力の伝達を促進し及び/又は調節するために、下着は電子接着素子又は他の要素を含む。
下着は付加的な機能を備えるように構成される。下着の材料はミクロ組織の成長を防止するために、抗菌、抗真菌、又は他の薬品を含む(例、銀、ナノ粒子)。装着者の活動の快適さ及び効率を改善するために、下着は装着者から熱及び/又は湿度(例、汗)を移送するように構成される。下着は可撓性外骨格スーツと装着者の体形の特徴の間の特定関係を維持するために構成される、ストラップ、縫い目、ベルコ、又は他の要素を含む。これは装着者の可撓性外骨格スーツの脱着を容易にする。下着は、更に弾道兵器、鋭いエッジ、爆弾破片又は他の環境危険物から装着者を保護するよう構成される(例えば、防弾又は装甲材料を含むパネル又は柔軟な材料を含むことにより)。
VII.外骨格スーツのシステム概観
図9は実施例による可撓性外骨格スーツ900の構成要素を示す簡単なブロックダイアグラムである。外骨格スーツ900は図1に示した外骨格スーツ100の形態又はこれに類似する。しかし、外骨格スーツ900は、また脚、胴、腕のみに装着される外骨格スーツのような、又はこれらも若しくは装着者の他の特徴の組み合わせのような形状もある。外骨格スーツ900は本明細書に記載される(例、外装腱200a〜d、TSA、400、500a〜g、600a〜e電子接着素子800、850、STEM1000a〜d)他のセンサ、アクチュエータ又は他の要素に類似した要素を含み、及び/又は用途に応じて他の要素を含む。更に、外骨格スーツ900は本明細書(例、1100a〜i、1200)に記載された例の関節を横断する、及び/又は関節トルク負荷構造に類似する構造を含む。外骨格スーツ900はまた補装具(例、義肢)と組み合わせて使用される外骨格スーツの形態をとる。外骨格スーツ900はその他の形態もとる。
特に、図9はコントローラ910、生理的センサ920、運動センサ930、環境センサ931、ユーザインタフェース970、バッテリ911、及び通信インタフェース980を有する外骨格スーツ900の例を示す。外骨格スーツ900は、更に外骨格スーツ900の外装腱940とふくらはぎ要素950を作動するよう構成される高電圧ドライバ955を含む。外骨格スーツ900は、更にTSA960の要素の特性(例、加えた負荷、要素の回転速度と方向)を検出するロードセル962とエンコーダ964からの情報を用いて、外骨格スーツ900の捩じれ紐アクチュエータ960(TSA)を制御するよう構成されるモータコントローラ965を含む。
外骨格スーツ900は、更に外骨格スーツ900の装着者が着用し外骨格スーツ900の要素が装着者の身体に力を加えることを可能にし、用途に応じて外骨格スーツ900の他の機能を可能にする柔軟な及び/又は剛性の要素(図示せず)を含む。外骨格スーツ900の構成要素は、外骨格スーツ900の柔軟な及び/又は剛性の装着可能要素又は他の要素(例、保護ハウジング、バックパック、又はポーチの上又は中に配置され、可撓性外骨格スーツの機能を可能にする。外骨格スーツ900は一例であって図9に示すような外骨格スーツ900より多いか又はより少ない構成要素を有することができることに留意されたい。例えば、外骨格スーツはTSA、外装腱及び/又はふくらはぎ要素を含まず、及び/又は電子接着素子又は他の構成要素を含む。
生理的センサ920は、温度センサ922、心拍数センサ924(ECGセンサ、光パルスセンサ、マイクロホン、又は装着者のパルスを検出する他の要素)、及び電気皮膚反応センサ(GSR)928を含む。生理的センサ920は、付加的な又は代替えセンサを含む。運動センサ930は歪センサ932、力センサ934、EMGセンサ936、及び慣性測定ユニットセンサ(IMU)938を含む。運動センサ930は可撓性外骨格スーツの用途に応じたセンサタイプの1つ以上を含み、例えば、可撓性外骨格スーツは装着者身体の部分の各々に対するIMU938を含み、外骨格スーツ900はIMU938を作動させて、装着者身体の各部の相対位置と方向についての情報を含む装着者身体の姿勢を決定する。運動センサ930は付加的な又は別のセンサを含む。環境センサ931はGPS信号を使用して地球表面上での外骨格スーツ900の位置を決定するよう構成されるGPS位置受信機933、外骨格スーツ900の環境における対象物の位置を検出するよう構成される光検出器及び距離(LIDAR)センサ935、及び湿度センサ937を含む。環境センサ931は付加的な又は代わりのセンサを含む。
バッテリ911は外骨格スーツ900の要素へ電源を供給するよう構成される。バッテリ911は再充電可能また使い捨てである。バッテリ911はアルカリ、亜鉛−空気、二酸化亜鉛、ニッケルカドミウム、鉛酸、リチウムポリマ、及びニッケル水素を含む様々な化学物質を含む。バッテリ911は用途に応じて外骨格スーツ900の上又は中に配置される単体又は複数のバッテリを含む。更に又は代わって、外骨格スーツ900はテザー(例、主電源網に組み込まれたテザー)、燃料電池、化学エンジン(例、上で記載したように電子活性ポリマを含む化学エンジン)、太陽電池又は他の電源又は電源の組み合わせである。
コントローラ910は汎用プロセッサ、特殊目的プロセッサ(例、デジタル信号プロセッサ、特定用途のICなど)、又はそれらの組み合わせである。1つ以上のコントローラ910は外骨格スーツ900(図示せず)内に配置されるコンピュータ読み取り可能媒体内に記憶され本明細書に記載の外骨格スーツ900の機能を提供するように実行可能なコンピュータ読み取り可能プログラムを実行するように構成される。更に又は代わって、コントローラ900は無線インタフェース980を使用して外部のシステムから受信した命令を実行する。命令はアプリケーションプログラムインタフェース(API)の記述、又は他のプロトコルを含み、外骨格スーツ900(例、バイオセンサ、作動)の機能が、通信チャンネル(例、通信インタフェース980を介して可撓性外骨格スーツ900と通信するスマートホンアプリケーション)を介して外骨格スーツと通信する遠隔システムにより監視され、起動され、変更され又は相互作用されることを可能にする。
コントローラ910は用途に応じて外骨格スーツ900の中又は上の様々な位置に配置される。例えば、コントローラの1つはモータコントローラ965の中に配置され、TSA960の高バンド幅、短い待ち時間制御を容易にする。コントローラ910は外骨格スーツ900内のそれらの位置及び/又は機能に関する方法で構成される。例えば、モータコントローラ965へ配置されたコントローラは、FPGA又はASICであり、外骨格スーツ900(例、920、930、931、955、965、970、980)の全ての要素を調整するコントローラはより多くの多目的プロセッサである。(例、ARM、PIC、x86)更に、コントローラ910の個々のコントローラで実行されるプログラム命令は、個々のコントローラに特定される。例えば、ユーザインタフェース970の機能を可能にするコントローラは他のコントローラとの間の情報交換のためのユーザインタフェース要素の記述及び方法を含むプログラム命令を実行する一方、アクチュエータの制御を可能にするコントローラは、RTOSを規定するプログラム命令を実行し、一定待ち時間が可能なPIDコントローラは、コントローラにより生成されたアクチュエータ制御出力を更新する。
ユーザインタフェース970は、ボタン、スクリーン、タッチパッド、表示器ライト、ジョイスティック、又は外骨格スーツ900の装着者に情報を提示し、装着者からの命令を受信する可撓性外骨格スーツの他の要素を含む。ユーザインタフェース970は、ユーザが外骨格スーツ900の作動モードを選択し、1つ以上のパラメータを調整し、外骨格スーツ900の機能をスタートさせ、又は情報を外骨格スーツ900へ入力することを可能にする。例えば、ユーザインタフェース970は、装着者の腕に付ける外骨格スーツ900の要素に配置されるタッチスクリーンを含む。タッチスクリーンは外骨格スーツ900内の多くの作動モード及び/又はアプリケーション(例、歩行、短距離走、気を付け、ジャンプ、物の運搬、重量挙げ)をユーザに提示し、タッチスクリーン上の装着者の指の存在と位置を検出し、装着者が選んだ作動モード及び/又はアプリケーションを検出し、選択したオプションの確認を別のシステムへ通信する(例、コントローラ910)。
反対に、インタフェース970はユーザに情報を表示する。例えば、インタフェース970は外骨格スーツ900のモード又は特性、外骨格スーツ900の構成要素、外骨格スーツ900の装着者又は他の情報を表示する表示スクリーン(上で記載したようにユーザ入力を受けるように更に構成されたタッチスクリーン)を含む。スクリーンで表示された情報例は外骨格スーツ900に電源を供給するバッテリのレベル、生理的センサ920で測定した装着者の心拍数、外骨格スーツ900の作動モード及び生理的センサ920、環境センサ931及び/又は運動センサ930で検出された外骨格スーツ900の装着者の姿勢を含む。
通信インタフェース980は外骨格スーツ900(例、コントローラ910)の要素が他のシステムとの間で情報を交換することを可能にするよう構成される構成要素である。例えば、通信インタフェース980は遠隔測定データ(例、外骨格スーツ900作動、装着者についての生理的データ)を遠隔システムへ送信するよう構成される無線トランシーバを含む。別の例では、アプリケーションとコントローラ910の間の通信を可能にすることによりセルラホン又はタブレット上のアプリケーションにより、通信インタフェース980は装着者のセルラホン又はタブレットと通信し、外骨格スーツ900の制御を容易にするよう構成される。通信インタフェース980は、有線及び/又は無線媒体を介して通信される。通信インタフェース980は、ラジオ、ブルーツーストランシーバ、WiFiトランシーバ、LTE、又は他のセルラ通信装置、サテライトリンク、ジグビトランシーバ、IRdA、又は他の光通信要素、又は可撓性外骨格スーツ900(例、コントローラ910)の要素と遠隔システム間の通信を可能にするための他の構成要素を含む。
通信インタフェース980は、外骨格スーツ900及び/又は装着者についての遠隔測定送信、外骨格スーツ900の要素の較正データ又は装着者の状態の送信及び/又は受信、遠隔システム(例、オンラインアプリケーション記憶)からのプログラム命令又は他のデータの受信を可能にする。更に、通信インタフェース980は、外骨格スーツ900の装着者と他の人又はシステム間の通信を容易にする。例えば、外骨格スーツ900はマイクロホン/又はスピーカを含み、通信インタフェース980、マイクロホン及びスピーカを操作して、装着者と別の人の間の言語通信を容易にするスピーカを含む。
高電圧ドライバ955は外装腱940及び/又は電子ポリマ人口筋肉(EPAM)ふくらはぎ要素950を作動させるために高電圧信号を生成し、調整するよう構成される。高電圧ドライバ955は、インダクタ、トランス、フライバック、キャパシタ、高電圧スイッチ、発信器、又は、生成、保管、調節、ゲート制御及び高電圧に関係する他の機能を可能にする他の要素を含む。高電圧は外装腱940及び/又はふくらはぎ要素950の構成に応じて数百ボルト、又は他の電圧である。ある例では高電圧ドライバ955は1つの高電圧発生器及び高電圧発生器で生成した高電圧を各アクチュエータセット(例、外装腱940、ふくらはぎ要素950)へ提供するように構成される1つ以上の高電圧スイッチを含む。高電圧ドライバ955は、クラッチ接続(スリップなし)でもクラッチ切断(自由移動)でもない、張力により外装腱940がスリップするような中程度の電圧をアクチュエータ(例、外装腱940、ふくらはぎ要素950)へ提供し中レベルでの外装腱940の作動を可能にするよう構成される。
高電圧ドライバ955は他の機能を可能にする。ある例では、高電圧ドライバ955はアクチュエータ940、950のある特性の検出を可能にするよう構成される。例えば、高電圧ドライバ955は外装腱940の容量を検出するよう構成され、検出された容量は長さ、歪、又は外装腱940の他の情報を決定する。更に、高電圧ドライバ955はアクチュエータのクローズドループ制御を実施し、例えば、高電圧ドライバ955は、張力下での外装腱940の長さを検出し、外装腱940へ電圧を加え、これにより外装腱940の長さが制御された速度又は他の命令又は制約に応じて増加する。ある例では、高電圧ドライバ955は安全な作動を保証するように構成され、例えば、ブレーカ、バリスタ、電圧クランプダイオード又は他の要素を含むことにより、過電圧、過電流、装着者への怪我の発生、外骨格スーツ900の要素又は他の要素に対する損傷を防止する。高電圧ドライバ955は、更に低い電圧(例、コントローラ910)で作動する要素が高電圧ドライバ955で生じた高電圧により損傷せずに高電圧ドライバ955の作動を可能にするレベル移行回路を更に含む。
モータコントローラ965は、TSA960のモータを作動させる電圧及び/又は電流を発生させ、調節するよう構成される。モータコントローラ965はインダクタ、トランス、フライバック、バックコンバータ、ブーストコンバータ、キャパシタ、スイッチ、発信器、コントローラ、コンパレータ、又は生成、貯蔵、調節、ゲート制御、及びモータ作動に関係する他の機能を含む。モータコントローラ965はTSA960のモータのコイルを駆動するために電圧及び/又は電流波形を生成するように構成される。例えば、モータコントローラ965は、特定パルス幅の電圧パルスを発生させるよう構成されるパルス幅変調(PWM)スイッチを含み、これによりPWMスイッチへ接続されたモータのコイルに特定パルス幅に関係する有効電流を発生させる。モータコントローラ965は、エンコーダ964とロードセル962を使用してTSA960の要素に適用された回転及び/又は力を検出するエレクトロニックス(例、コンパレータ、ADC、アンプ)を含む。モータコントローラ965は、モータのロータの検出された角度及び/又はモータに配置されたホールセンサにより検出された磁界に基づき、加えられる電圧及び/又は電流のタイミングを制御することができる。更に又は代わって、コントローラ965はモータコイルからの検出された逆EMF及び/又はモータコントローラ965の電流センサを使用して検出されたモータコイルを通る電流に基づきモータコイルに加えられた電圧及び/又は電流のタイミングを制御する。更に、モータコントローラ965はTSA960のクローズドループ制御を実施し、例えば、モータコントローラ965はTSA960により加えられる張力を検出することができ、他のコマンド又は高速により制御された制約で張力が増減するように作動される。
VIII.スマート(高性能)腱外装筋
外装腱、捩じれ紐アクチュエータ(TSA)及び他のアクチュエータは2つの異なる作動要素の間で個々に力を加え及び/又は伝達する。外装腱、TSA及び他のアクチュエータは複合アクチュエータへ交互に組み込まれ、2つの異なる作動要素間に力を加え及び/又は伝達する。外装腱及びTSAを含む複合アクチュエータはこれらのアクチュエータを個々に作動させる方法よりも優れた方法で作動させるように構成される。例えば、複合アクチュエータは独立に構成され及び/又は作動される外装腱及び/又はTSAに比較して、生物学的アクチュエータに類似して、優れた適合性、効率性、運動範囲、ストローク長さ、又は他の特性を有する。少なくとも1つのTSA及び少なくとも1つの外装腱を含む複合アクチュエータは、本明細書では高性能腱外装筋(STEM)と称する。
図10AはSTEM1000aが第1と第2の作動要素1010a、1020aの間に力を加え及び/又はその間の変位を変化させるような第1と第2の作動要素1010a、1020aに取り付けられたSTEM1000aを示す。STEM1000aは第1作動要素1010aへ強固に結合されるモータ1030aを含む。捩じれ紐1035aの第1端は、外装腱1040aの第1端へ機械結合される。外装腱1040aの第2端は作動要素1020aへ機械結合される。モータ1040aのロータは捩じれ紐1035aの第2端へ結合され、これによりモータ1010aは捩じれ紐1035aの第2端へトルク及び/又は回転を加え、力及び/又は変位の変化は第1作動要素1010aと外装腱1040aの第1端の間へ加えられる。外装腱1040aはスイッチ適合要素として作動し、少なくとも2つの効果的な適合性の1つを有するように電気的に作動されるよう構成される(即ち、外装腱1040aの第1と第2の端部の間に加えられた力と、外装腱1040aの歪との間の2つの異なる関係)。外装腱1040aと捩じれ紐アクチュエータ1030a、1035aは、本明細書に記載されるように、それぞれ他の外装腱(200a、200b、200c、200d)及びTSA(例、400、500a〜g、600a〜e)に類似して構成され、又は他の方法で構成される。
外装腱1040aはクラッチ切断の場合非常に高い適合性を有し、クラッチ接続の場合非常に低い適合性を有するように構成される。即ち、外装腱1040aは、それが第1と第2の作動要素1010a、1020aへTSA1030a、1035aを結合及び分離するように構成される。外装腱1040aはTSA1030a、1035aの移動範囲が用途に適合されるように作動される。TSA1030a、1035aの移動範囲は捩じれ紐1035aの第2端を回転することにより、TSA1030a、1035aがもたらす第1と第2の作動要素1010a、1020a間の変位の全変化の範囲に相当する。
ある例では、STEM1000aは可撓性外骨格スーツの一部であり、第1と第2の作動要素1010a、1020aはそれぞれ装着者の脚の脛及び装着者の足となり、これによりSTEMは装着者の足首へトルクを加える。第1と第2の作動要素1010a、1020aの変位は、装着者の足首の角度の変化に対応する。装着者が感じる足首角度の全範囲に対応する変位は、TSA1030a、1035aの運動範囲より大きい。このような状況において、装着者がその足首関節を自由に移動させることを可能にするように、外装腱1040aはTSA1030a、1050aのクラッチを切る。一旦可撓性外骨格スーツが装着の足首へトルクを加えることが決定されると、外装腱1040aはTSA1030a、1035aのクラッチを接続し、TSA1030a、1035aは装着者の足首へトルクを加える。このように、STEM1000aへの組み込みは、第1と第2の作動要素1010a、1020aがTSA1030a、1035aからクラッチにより切り離され再設定されることを可能にすることにより、TSA1030a、1035aの有効移動範囲を増加させると云われている。
ある例では、外装腱1040aはクラッチ接続される。(即ち、比較的低い適合性を有する)STEM1000aを含む可撓性外骨格スーツは、ある用途に応じてTSA1030a、1035a及びセンサ(例、ロードセル、エンコーダ、加速度計)を作動させる。可撓性外骨格スーツは、TSA1030a、1035a及びセンサを作動させ、用途に関して最適伝達率、長さ、ストローク長さ又はTSA1030a、1035aの他の特性を決定する。可撓性外骨格スーツは、次に外装腱1040aのクラッチを接続・切断し、伝達率、長さ、ストローク長さ又はTSA1030a、1035aの他の特性を調節し、決定されたTSA1030a、1035aの最適特性に対応させる。
例えば、装着者の足首に力を加えるSTEMに含まれるTSAの伝達率は、装着者の体重、寸法、又は装着者及び/又はSTEMのその他の特性に関係する。STEMを含む可撓性外骨格スーツは、STEMを作動し、装着者の足首に力を加え、TSAの最適伝達率を決定し、TSAの伝達率を決定した最適伝達率に対応させるように作動する。これは外装腱のクラッチを切り、次にSTEMのモータを作動させてSTEMの捩じれ紐の捩じれを変化させ(このようにTSAの伝達率を変化させ)、次に外装腱のクラッチを接続する。ある例では、可撓性外骨格スーツは装着者の行動が装着者により行われるように(ユーザインタフェース、ふくらはぎ要素、STEMの作動、又は他の方法を使用して)指示し、TSAの特性の変更を容易にする(例、外装腱のクラッチが切断されている間に装着者が等尺性の力を及ぼすように指示する一方、TSAの特性を変化させることにより外装腱はTSAが動的及び/又は静的力を加えることにおいて、装着者の筋肉運動を援助することができるように実質的にクラッチを接続することができる。
更に又は代わって、STEM1000aは生体模倣で作動される。即ち、外装腱1040aの適合性とTSA1010a、1015aの力及び/又は変位は、効率的で且つ装着者に対してより効率的で又は第1と第2の作動要素1010a、1020aに取り付けられたシステムに対して、けが又は損害を与えにくく又は用途に応じて個々のTSA及び/又は外装腱を作動させるのに優れた別の方法で力の適用及び/又は伝達を可能にするように制御される。ある例では、外装腱1040aは1つ以上のばね又は他の適合要素を含むことにより、機械エネルギを抽出し、注入し及び/又は蓄えるように構成される。ある例では、STEM1000aは、TSA1010a、1015aを外装腱1040aへ力及び変位を与えるように作動させることにより、外装腱1040aが弾性位置エネルギを蓄えるように作動する。外装腱1040aは次に蓄えられた弾性位置エネルギを解放するように作動される。例えば、外装腱1040aは蓄えられた弾性位置へエネルギを解放し、STEM1000aを含む可撓性外骨格スーツの装着者が外装腱1040aに蓄えた弾性位置エネルギがなければできないような高さにジャンプを行うことを可能にする。
STEM1000aに類似して構成されるSTEMは、自給式柔軟ユニットとして構成される。図10BはSTEM1000bが第1と第2の作動要素1010b、1020bの間に力を加え及び/又は変位を変化させるように、第1と第2の作動要素1010b、1020bに取り付けられたSTEM1000bを示す。STEM1000bは、その長さ方向に沿ってトルク及び/又は力を伝達し、その長さ方向と直角方向に曲げられる柔軟な伝達管1035bの第1端に強固に結合されるモータ1030bを含む(ボーデンケーブルの外側ハウジングに類似)。柔軟な伝達管1035bの第2端は第1作動要素1010bへ強固に結合される。捩じれ紐1037bの第1端は外装腱1040bの第1端へ機械結合される。外装腱1040bの第2端は第2作動要素1020bへ機械結合される。捩じれ紐1037bは柔軟な伝達管1035bにより一部が収納され且つ保護される。モータ1010bのロータは捩じれ紐1037bの第2端へ結合され、これによりモータ1010bは捩じれ紐1037bの第2端へトルク及び/又は回転を加え、力及び/又は変位の変化が第1作動要素1010bと外装腱1040bの第1端の間へ加えられる。外装腱1040bはスイッチ適合要素として作動し、少なくとも2つの有効な適合性(即ち、外装腱1040bの第1と第2の端部間へ加えられた力と外装腱1040bの歪の間の2つの異なる関係)の1つを有するように電気的に作動可能である。外装腱と捩じれ紐アクチュエータ1030b、1035bは本明細書に記載されるように、それぞれ外装腱(例、200a、200b、200c、200d)及びTSA(例、400、500a〜g、600a〜e)に類似して構成され、又は他の方法で構成される。STEM1000bはSTEM1000aに類似して作動される。
図10Cは、STEM1000cが第1と第2の作動要素1010c、1020cの間に力を加え及び/又はその間の変位を変化させるように第1と第2の作動要素1010c、1020cに取り付けられたSTEM1000cを示す。STEM1000cは第1作動要素1010cへ強固に結合されるモータ1030cを含む。捩じれ紐1035cの第1端は、外装腱1040cの第1端へ機械結合される。外装腱1040cの第2端は第1作動要素1010cへ機械結合される。外装腱1040cは柔軟で、第2作動要素1020cに強固に結合されるバー1025cの周りに巻かれる。モータ1010cのロータは捩じれ紐1035cの第2端へ機械結合され、これによりモータ1010cは捩じれ紐1035cの第2端へトルク及び/又は回転を加え、これにより力及び/又は変位の変化は第1作動要素1010cと外装腱1040cの第1端の間へ加えられる。外装腱1040cはスイッチ適合要素として作動し、少なくとも2つの効果的な適合性の1つを有するように電気的に作動可能である(即ち、外装腱1040cの第1と第2の端部の間に加えられる力と外装腱1040cの歪との間の2つの異なる関係)。外装腱1040cと捩じれ紐アクチュエータ1030c、1035cは、本明細書に記載されるようにそれぞれ他の外装腱(例、200a、200b、200c、200d)及びTSA(例、400、500a〜g、600a〜e)に類似して構成され、又は他の方法で構成される。STEM1000cはSTEM1000cに類似して構成される。
図10DはSTEM1000dが第1と第2の作動要素1010d、1020dの間に力を加え及び/又はその間の変位を変化させるように第1と第2の作動要素1010d、1020dに取り付けられたSTEM1000dを示す。STEM1000dは第1作動要素1010dへ強固に結合されるモータ1030dを含む。捩じれ紐1035dの第1端は、第1外装腱1040dの第1端へ機械結合される。第1外装腱1040dの第2端は第2作動要素1020dへ機械結合される。モータ1010dのロータは捩じれ紐1035dの第2端へ機械結合され、これによりモータ1010dは捩じれ紐1035dの第2端へトルク及び/又は回転を加え、力及び/又は変位の変化は第1作動要素1010dと第1外装腱1040dの第1端の間へ加えられる。STEM1000dは、更にそれぞれ第1と第2の作動要素1010d、1020dに強固に結合された2つの端部を有する第2外装腱1045dを含む。外装腱1040d、1045dは、スイッチ適合要素として作動し、少なくとも2つの効果的な適合性の1つをそれぞれが有するように独立して電気的に作動されるよう構成される(即ち、外装腱1040d、1045dの第1と第2の端部間に加えられる力と外装腱1040d、1045dの歪との間の2つの異なる関係)。外装腱1040d、1045dと捩じれ紐1030d、1035dは、本明細書に記載されるように、それぞれ他の外装腱(例、200a、200b、200c、200d)及びTSA(例、400、500a〜g、600a〜e)に類似して構成され、又は他の方法で構成される。
STEM1000dは、可撓性外骨格スーツのある用途又は作動を提供するように作動される。ある例では、第2外装腱1045dは、ばねに直列に結合され、(例えば、装着者へ/装着者から)第1の期間に力を伝え、第2の期間には力を伝えないようにばねがクラッチにより接続・切断される。例えば、外装腱1045dはばねに直列に接続され、第1と第2の作動要素1010d、1020dは装着者のふくらはぎ及び足となり、これによりSTEM1000dは、装着者の足首へ伸筋トルクを加える。第2外装腱1045dは運動中のユーザの踵と地面の接触に続いてクラッチが接続される。クラッチが接続されたばねは、次にユーザが足首を曲げるにつれて、弾性位置エネルギが「蓄えられる」。「蓄えられた」弾性位置エネルギは、足が地面からあげられる前に足首を伸ばすにつれて装着者の足首に解放される、装着者の足首との間の機械エネルギのやり取りは、装着者の運動効率を増加させる。第2の外装腱1045dは、地面から装着者が足を上げるのに続いてクラッチが切られ、第2外装腱1045dとばねは装着者の足首へ回転及び/又はトルクを加えないが、装着者の足は地面に接触しない。並行して、第1外装腱1040dはばねが蓄えられたエネルギを解放し始める時点でクラッチが接続され、装着者の足が地面から上げられるのに続いてクラッチが切られる。外装腱1040dがクラッチ接続されている間に、TSA1030d、1035dは、装着者の足首へ伸長トルクを加え、装着者の足を介して地面に対して力を加えることにおいてばねと装着者の筋肉を援助する。用途に応じたSTEM1000dの他の構成及び使用パターンが予想される。更に、外装腱へ直列接続されたばねは、外装腱の要素として実装される。
ある例で、STEM1000dに含まれる外装腱1040d、1045d及び/又は付加的な外装腱(図示せず)は、交互にクラッチが接続・切断され、第1と第2の作動要素1010d、1020dの間により大きい力が発生し及び/又は加えられるようにする。例えば、外装腱1040d、1045dは、ばねをラッチするように作動されそれを力付与及び/又は力発生要素(装着者の身体、TSA1030d、1035d)へ機械的に接続し、続いてばね(外装腱1040d、1045dに示されない及び/又は含まれない)に機械エネルギを加える。STEMの他の繰り返しの機械的付加的作動が予想される。
本明細書で記載されるSTEM(例えば、1000a、1000b、1000c、1000d)は限定しない単なる説明例であることに留意されたい。STEMの他の構成及び作動が予想される。更に、本明細書のSTEM例のTSAは、他のリニアアクチュエータ例えばEPAMなどと置換できる。
IX.1つの関節へ力及び/又はトルクを加える可撓性外骨格スーツの要素の構成
可撓性外骨格スーツにおけるアクチュエータ及び剛性の及び可撓性の力伝達要素の構成は、装着者身体の第1の部分から第2の部分への力の伝達を可能にする。これは、可撓性外骨格スーツがアクチュエータを操作して、第1と第2の部分の相対運動を最小限に妨げるように、電気作動要素を使用して達成することができる。図11A〜図11Iは、トルクが各足首1107a〜iに加えられるように各装着者1105a〜iのふくらはぎと足の間で力を選択的に伝達するように構成される可撓性外骨格スーツ1100a〜iのそれぞれ概略側面図を示す。
図11Aは、装着者1105aの足首1107aに伸筋トルク、及び/又は装着者1105aのふくらはぎと足の間に張力を加えるように構成される可撓性外骨格スーツ1100aの要素を示す。可撓性外骨格スーツ1100aは、第1力伝達要素(FTE)1130aへ強固に結合されたモータ1110aを含む。第1力伝達要素1130aはモータ1110aを装着者1105aのふくらはぎへ結合させ、装着者1105aのふくらはぎに対するモータ1110aの位置が、可撓性外骨格スーツ1100aが装着者1105aの身体に伸筋トルク及び/又は張力を加えるように構成された場合、著しく変化しない。更に、第1FTE1130aは、装着者1105aのふくらはぎに対するモータ1110aの位置が装着者1105aのふくらはぎの後にあるように構成される。可撓性外骨格スーツ1100aは更に、捩じれ紐1112aの第1端を装着者1105aの足へ結合するように構成される第2FTE1112aを含む。捩じれ紐1112aの第2端はモータ1110aのロータへ結合される。
モータ1110aの操作により伸筋トルクが装着者1105aの足首へ加えられる。また、このような伸筋トルクを加えるための可撓性外骨格スーツ1110aの操作により、装着者1105aのふくらはぎの後部へ加えられる垂直力は、第1FTE1130aに結合されたストラップ1132aにより加えられてもよく、及び装着者1105aのふくらはぎに対する第1FTE1130aの位置を維持するように構成される。このような伸筋トルクを加えるための可撓性外骨格スーツ1110aの操作により、更に足首1107aへ著しい圧縮負荷を加えることができる。
図11Bは、装着者1105bの足首1107aに伸筋トルク、及び/又は装着者1105bのふくらはぎと足の間に張力を加えるように構成された可撓性外骨格スーツ1100bの要素を示す。可撓性外骨格スーツ1100bは、第1FTE1130bへ強固に結合されたモータ1110bを含む。第1力伝達要素1130bはモータ1110bを装着者1105bのふくらはぎへ結合させ、装着者1105aのふくらはぎに対するモータ1110bの位置が、可撓性外骨格スーツ1100bが装着者1105bの身体に伸筋トルク及び/又は張力を加えた場合でも、著しく変化しないように構成される。更に、第1FTE1130bは、装着者1105bのふくらはぎに対するモータ1110bの位置が装着者1105bのふくらはぎの正面にあるように構成される。可撓性外骨格スーツ1100bは、更に捩じれ紐1112bの第1端を装着者1105bの足へ結合するように構成される。捩じれ紐1112bの第2端はモータ1110bのロータへ結合される。
モータ1110bの操作により、伸筋トルクが装着者1105bの足首に加えられる。このような伸筋トルクを加えるための外骨格スーツ1110bの操作により、著しい下向きのせん断力が第1FET1130bにより装着者1105bのふくらはぎ正面へ加えられることとなる。このような伸筋トルクを加えるための可撓性外骨格スーツ1110bの操作により、足首1107bへ著しい圧縮負荷をかける結果となり得る。
図11Cは、装着者1105cの足首1107cへ伸筋トルクを加えるように構成される可撓性外骨格スーツ1100cの要素を示す。可撓性外骨格スーツ1100cは、第1FET1130cへ強固に結合されたモータ1110cを含む。第1力伝達要素1130cはモータ1110cを装着者1105cのふくらはぎへ結合させ、装着者1105cのふくらはぎに対するモータ1110cの位置が、可撓性外骨格スーツ1100cが装着者1105cの身体に伸筋トルク及び/又は張力を加えた場合でも、著しく変化しないように構成される。更に、第1FTE1130cは、装着者1105cのふくらはぎに対するモータ1110cの位置が装着者1105cのふくらはぎの正面にあるように構成される。可撓性外骨格スーツ1100cは、更に捩じれ紐112cの第1端を装着者1105cの足に結合する第2FTEを含む。第2FTE1120cは装着者1105cの踵から捩じれ紐1112cの第1端へ伸びる少なくとも1つの剛性部材(即ち、張力に加えて圧縮力とトルクを伝達できる部材)を含む。捩じれ紐1112cの第2端は、モータ1110cのロータへ結合される。
モータ1110cの操作により、伸筋トルクが装着者1105cの足首へ加えられる。このような伸筋トルクを加えるための可撓性外骨格スーツ1100cの操作により、装着者1105cのふくらはぎの正面と第1FTE1130cの間に極僅かなせん断力が加えられ得る。第2FTE1120cの剛性部材が動くには、他の物体を回避するために装着者1105cのふくらはぎの後ろに相当の容積が必要となり得る。
図11Dは、装着者1105の足首1107に伸筋トルクを、及び/又は装着者1105dのふくらはぎと足の間に力を加えるように構成される可撓性外骨格スーツ1100dの要素を示す。可撓性外骨格スーツ1100dは、第1FTE1130dへ強固に結合されたモータ1110dを含む。第1力伝達要素1130dは装着者のふくらはぎへ力を結合させるように構成される。可撓性外骨格スーツ1100dは、更に第1、第2及び第3の剛性力伝達要素(RFTE)1140d、1150d、1160dを含む。第1RFTE1140dは、それぞれベアリング1132d、1142dを介して第1FTE1130dと第2RFTE1150dへ接続される。第3RFTE1160dは、それぞれベアリング1152d、1162dを介して第2RFTE1150d及び第2FTE1120dへ接続される。第2FTE1120dはベアリング1162dからの力を装着者1105dの足へ結合するように構成される。可撓性外骨格スーツ1100dは、更にその長さ方向に沿ってトルク及び/又は力を伝達し、及びその長さ方向に垂直な方向に可撓性である可撓性伝達管1114dを含む(ボーデンケーブルの外側ハウジングに同様)。可撓性伝達管1114dの端部はモータ1110b及び第2RTFE1150dへ接続される。捩じれ紐1112dは一部が可撓性である伝達管1114d内に配置され、モータ1110bのロータと第3RFTE1160dへ接続される。
モータ1110dの操作により、第2と第3のRFTE1150d、1160dの後端間に力が加えられ、これによりベアリング1142dと1162dが互いに遠ざかる力が生成される。これにより装着者1105dの足首へ伸筋トルクが加えられ得る。このような伸筋トルクを加えるための可撓性外骨格スーツ1100dの作動により、著しい上向きのせん断力が第1FTE1130dにより装着者1105dのふくらはぎの前面に加えられ得る。更にこのような伸筋トルクを加えるための可撓性外骨格スーツ1100dの操作により、足首1107dの圧縮負荷が軽減され得る。
図11Eは、装着者1105eの足首1107eに伸筋トルク、及び/又は装着者1105eのふくらはぎと足の間に力を加えるように構成される可撓性外骨格スーツ1100eの要素を示す。可撓性外骨格スーツ1100eは、第1FTE1130eへ強固に結合されたモータ1110eを含む。第1伝達要素1130eは装着者1105eのふくらはぎへ力を結合する。可撓性外骨格スーツ1100eは、更に第1と第2の剛性力伝達要素(RFTE)1140e、1150eを含む。第1RFTE1140eは、それぞれベアリング1132e、1142eを介して第1FTE1130eと第2RFTE1150eへ接続される。第2RFTE1150eは、ベアリング1152eを介して第2FTE1120eへ接続される。第2FTE1120eはベアリング1152eからの力を装着者1105eの足へ結合するように構成される。可撓性外骨格スーツ1100eは、さらにモータ1110eのロータと第1RFTE1140eへ接続される捩じれ紐1112eを含む。
モータ1110eの操作により、ベアリング1132e、1152eが互いに遠ざかるような力が加えられる。これにより装着者1105eの足首に伸筋トルクが加えられ得る。このような伸筋トルクを加えるための可撓性外骨格スーツ1100eの操作により、著しい上向きのせん断力が第1FTE1130eにより装着者1105eのふくらはぎの前面に加えられ得る。更に、このような伸筋トルクを加えるための可撓性外骨格スーツの作動により、足首1107eの圧縮負荷を低減させることができる。
図11Fは、装着者1105fの足首1107fに伸筋トルクを、及び/又は装着者1105fのふくらはぎと足の間に力を加えるように構成される可撓性外骨格スーツ1100fの要素を示す。可撓性外骨格スーツ1100fは、第1FTE1130fへ強固に結合されたアクチュエータ1110fを含む。第1伝達要素1130fは装着者1105fのふくらはぎへアクチュエータ1110fを結合することにより、装着者1105fのふくらはぎに対するアクチュエータ1110fの位置が、可撓性外骨格スーツ1100fが装着者1105fの身体に伸筋トルク及び/又は張力を加えるように操作される場合でも、著しく変化しないように構成される。更に、第1FTE1130fは、装着者1105fのふくらはぎに対するアクチュエータ1110fの位置が装着者のふくらはぎ1105fの正面にあるように構成される。可撓性外骨格スーツ1100fは、更にベアリング1142を介して剛性力伝達要素(RFTE)1140fの第1端を装着者1105fの足へ結合するように構成される第2FTE1120fを含む。RTEF1140fは、アクチュエータ1110fにより反応するように構成される。
アクチュエータ1110fの操作により、ベアリング1142fと第1FTE1130fが互いに離されるような力が加えられる。これにより、伸筋トルクが装着者1105fの足首に加えられ得る。また、このような伸筋トルクを加えるための可撓性外骨格スーツ1100fの操作により、著しい上向きのせん断力が第1FTE1130fにより装着者1105fのふくらはぎの前面に加えられ得る。このような伸筋トルクを加えるように操作される可撓性外骨格スーツ1100fの操作により、足首1107fの圧縮負荷が軽減され得る。アクチュエータ1110fとRFTE1140fはラック・ピニオン、ボールねじ及び/又はねじ回しとして作動するように構成され得る(即ち、RTFE1140fの一部はネジが切られ、刻みつき、又は歯を有し、これによりアクチュエータ1110fはRFTE1140fに対して下向きの力を加え及び/又は第1FTE1130fに対する変位を加えることができる)。それに加えて、またはその代わりに、アクチュエータ1110fは捩じれ紐アクチュエータであり、アクチュエータ1110fの捩じれ紐は、アクチュエータ1110fからベアリング1142fに向かい合うRFTE1140fの端部に向かって伸び、これにより捩じれ紐アクチュエータ1110fの操作は第1FTE1130fに対するRFTE1140fに下向きの力及び/又は第1FTEに対する変位が加えられることになる。他の構成が予想される。
図11Gは、装着者1105gの足首1107gへ伸筋トルクを加えるように構成される可撓性外骨格スーツ1100gの要素を示す。可撓性外骨格スーツ1100gは第1FET1130gへ強固に結合されたモータ1110gを含む。第1力伝達要素1130gは、装着者1105gのふくらはぎへ力を結合させるように構成される。可撓性外骨格スーツ1100gは、更に第1と第2の剛性力伝達要素(RFTE)1140g、1150gを含む。第1RFTE1140gは、それぞれベアリング1132g、1142gを介して第1FTE1130gと第2RFTE1150gへ接続される。第2RFTE1150gはベアリング1152gを介して第2FTE1120gの前方へ接続される。第2FTE1120gはベアリング1152gから及び第2FTE1120gの後方へ接続される第1の捩じれ紐1112gからの力を装着者の1105gの足へ結合するように構成される。第1捩じれ紐1112gは、さらにモータ1110gの要素へ接続され、これによりモータは第1捩じれ紐1112gの一端を回転させるように構成される。可撓性外骨格スーツ1100gは、更に第1RFTE1140g及びモータ1110gの要素へ接続される第2捩じれ紐1114gを含み、モータ1110gは第2捩じれ紐1112gの一端を回転させるよう構成される。
モータ1110gの操作により、ベアリング1132g、1152gが互いに遠ざかるような力が加えられ、これにより第2FTE1120gの後部がモータ1110gに向かって上向きの力を受ける。これにより伸筋トルクが装着者1105gの足首へ加えられ得る。可撓性外骨格スーツ1100gは、このような伸筋トルクを加えるための可撓性外骨格スーツ1100gの操作により装着者1105gのふくらはぎの前面と第1FTE1130gの間に著しいせん断力を生成させないように構成され得る。このような伸筋トルクを加えるための可撓性外骨格スーツ1100gの操作により、更に装着者1105gのふくらはぎの後部へ加えられる垂直力は、第1FTE1130gに結合されたストラップ1132gにより加えられることができ、及び装着者1105gのふくらはぎに対する第1FTE1130gの位置を維持するように構成される。モータ1110gを使用して第1と第2の捩じれ紐1112g、1114gを駆動するように構成される可撓性外骨格スーツ1100gは、ギアがモータ1110gにより駆動されるように構成され、2つのギアがそれぞれ捩じれ紐1112g、1114gを駆動するように構成されるギアセットを含む様々な方法で実施されることに留意されたい。それに加えて、またはその代わりに、可撓性外骨格スーツ1100gは、各捩じれ紐1112g、1114gを駆動する2つのモータを含むことができる。
図11Hは、装着者1105hの足首1107hへ伸筋トルクを加える可撓性外骨格スーツ1100hの要素を示す。可撓性外骨格スーツ1100hは第1FET1130hへ強固に結合されたモータ1110hを含む。
第1力伝達要素1130hは、装着者1105hのふくらはぎへ力を結合させるように構成される。可撓性外骨格スーツ1100hは、更に第1と第2の剛性力伝達要素(RFTE)1140h、1150hを含む。第1RFTE1140hは、それぞれベアリング1132h、1142hを介して第1FTE1130hと第2RFTE1150hへ接続される。第2RFTE1150hはベアリング1152hを介して第2FTE1120hの前方へ接続される。第2FTE1120hはベアリング1152h及び第2FTE1120hの後方へ接続される第1の捩じれ紐1112hからの力を装着者の1105hの足へ結合するように構成される。第1捩じれ紐1112hは、さらにモータ1110hの要素へ接続され、これによりモータは、第1捩じれ紐1112hの一端を回転させるように操作される。第1紐1112hは、更に第1FTE1130hへ接続されるプーリ1134hの上を滑るように構成される。可撓性外骨格スーツ1100hは、更に第1RFTE1140hの後部、及びモータ1110hの要素へ接続される第2の捩じれ紐1114hを含み、モータ1110hは第2の捩じれ紐1114gの一端を回転させる。
モータ1110hの作動によりベアリング1132h、1152hは互いに離される力が加わり、第2FTE1120hの後部はプーリ1134hに向かう上向きの力を受ける。これにより伸筋トルクが装着者1105hの足首へ加えられる。可撓性外骨格スーツ1110hは、このような伸筋トルクを加えるための可撓性外骨格スーツ1100hの操作により、装着者1105hのふくらはぎの前面と第1FTE1130hの間に著しいせん断力が生成されないように構成される。このような伸筋トルクを加えるための可撓性外骨格スーツ1100hの作動により、更に装着者1105のふくらはぎの後部へ加えられる垂直力は、第1FTE1130hに結合されたストラップにより加えられることができ、及び装着者1105hのふくらはぎに対する第1FTE1130hの位置を維持するように構成され得る。モータ1110hを使用して第1と第2の捩じれ紐1112h、1114hを駆動する可撓性外骨格スーツ1100hは、ギアがモータ1110hにより駆動され、2つのギアがそれぞれ捩じれ紐1112h、1114hを駆動するように構成されるギアセットを含む様々な方法で実施されることに留意されたい。それに加えて、またはその代わりに、可撓性外骨格スーツ1100hは各捩じれ紐1112h、1114hを駆動する2つのモータを含むことができる。
可撓性外骨格スーツ1100hは、更に第1FTE1130hと第2FTE1120hの前部の間に接続された第1の外装腱1162h及び第1RFTE1140hの後端と第2FTE1120hの後端の間に接続される第2の外装腱1164hを含む。第1と第2の外装腱1162h、1164hは、外装腱1162i、1164iに含まれる特定適合性を有する要素のクラッチを接続・切断するように操作されることができ、本明細書に記載したように、運動中又は装着者の他の活動中に弾性位置エネルギを蓄え及び解放し、及び/又は可撓性外骨格スーツ1100hの要素のインピーダンスを調節する。
図11は、装着者1105iの足首1107iへ伸筋トルクを加えるように構成された可撓性外骨格スーツ1100iの要素を示す。可撓性外骨格スーツ1100iは第1FET1130iへ強固に結合されたモータ1110iを含む。第1力伝達要素1130iは装着者1105iのふくらはぎへ力を結合させるように構成される。可撓性外骨格スーツ1100iは、更に第1と第2の剛性力伝達要素(RFTE)1140i、1150iを含む。第1RFTE1140iは、それぞれベアリング1132i、1142iを介して第1FTE1130iと第2RFTE1150iへ接続される。第2RFTE1150iはベアリング1152iを介して第2FTE1120iへ接続される。第2FTE1120iは、ベアリング1152i及び第2FTE1120iの後方へ接続される捩じれ紐1112iからの力を装着者の1105iの足へ結合するように構成される。捩じれ紐1112eは、またモータ1110iのロータへ接続される。
モータ1110iの操作により、第2FTE1120iの後部がモータ1110iに向かって引かれるような力が加えられる。これにより、伸筋トルクが装着者1105iの足首へ加えられる。このような伸筋トルクを加えるための可撓性外骨格スーツ1110iの操作により、足首1107iへ相当な圧縮負荷が加えられ、第1FTE1130iにより装着者のふくらはぎの皮膚へせん断力及び/又は垂直力が伝達され得る。
可撓性外骨格スーツ1100iは、更に第1FTE1130iと第2FTE1120iの間に接続された第1の外装腱1162i及び第1RFTE1140iの後端と第2RFTE1150iの後端の間に接続される第2の外装腱1164iを含む。第1と第2の外装腱1162i、1164iは、外装腱1162i、1164iに含まれる特定適合性(例えば、ばね、ストラップ)を有する要素のクラッチをせつぞく・切断するように操作され、本明細書に記載したように、運動中又は装着者の他の活動中に弾性位置エネルギを蓄え及び解放し、及び/又は可撓性外骨格スーツ1100iの要素のインピーダンスを調節する。更に、第1と第2の外装腱1162i、1164iは、可撓性外骨格スーツ1100iが伸筋トルクを装着者1105iの足首に加えるように操作される場合、足首1107iの圧縮負荷及び第1FTE1130iにより装着者1105iのふくらはぎの皮膚へ伝達されたせん断力及び/又は垂直力を減少させるように作動され得る。
図11A〜図11Iは、各可撓性外骨格スーツ1100a〜1000iの要素の簡単な概略断面図を示すことに留意されたい。外骨格スーツ1100a〜1000iの要素の一部又はすべては、重複、及びオリジナルであることができ、各装着者1105a〜1105iの脚の両側に配置される重複要素である。それに加えて、またはその代わりに、外骨格スーツ1100a〜1000iの要素は、要素間及び/又は要素間と各装着者1105a〜1105i身体の各部との間で伝達される力及び/又はトルクが、各装着者1105a〜1105i身体(例えば、示された例における足の矢状中間平面に沿って)の局部要素(例えば、関節)を二分する平面にほぼ沿って加えられるように、装着者1105a〜1105i身体の部分の全体又は一部を囲むように構成され得る。更に、‘ベアリング’(例えば、1132d、e、g、h、i、1142d、e、g、h、i、1162d)と記載された要素は、様々なベアリング(平面ベアリング、ボールベアリング、ローラベアリング、流体ベアリング)であることができ、用途に応じて要素間の回転が可能であるが移動はできない(例えば、ボールソケット・ジョイント)ように構成される他の要素でもよい。更に、図示される「ベアリング」(例えば、1132d、e、g、h、i、1142d、e、g、h、i、1162d)は、(上記の様に)装着者身体の骨格の両側で重複する一対の要素を強固に結合するように構成されるバー又はピンを含む。更にバー及び/又はピンが示されている場所で、他の回転又は他のジョイントが用途に応じて使用され得ることに留意されたい。例えば、蝶番、ボールソケット・ジョイント、ハーディ・スパイサジョイント、又は他のジョイントは移動ができないが、一次元以上において回転可能な2つの要素を必要とする他のジョイントが用途に応じて使用され得る。
可撓性外骨格スーツの中のアクチュエータ及び剛性及び可撓性の力伝達要素の構成は、更に装着者身体の第1の部分から第2の部分への圧縮力の伝達を可能とする。これは、可撓性外骨格スーツがアクチュエータを操作して、第1と第2の部分の相対運動を最小限に回避できるように電気操作要素を使用して達成することができる。図12おおび図12Bは、装着者1205の大腿部とふくらはぎの間で圧縮力を選択的に伝達するように構成される可撓性外骨格スーツ1200の部分のそれぞれ側面図と裏面図を示す。
可撓性外骨格スーツ1200は第1と第2の剛性力伝達要素(RFTE)1210、1220を含む。第1と第2のRFTE1210、1220は、第1と第2のRFTEが互いに対して回転することを可能にするベアリング1216、1217により共に接続される。可撓性外骨格スーツ1200が装着者1205により着用される場合(図12に示すように)、ベアリング1216、1217の回転軸は、必ずしも同軸ではなく、装着者1205の膝1207の回転軸の近くに位置する。可撓性外骨格スーツ1200は、装着者1205の膝の相対的に阻害されない運動及び/又は装着者1205の大腿部とふくらはぎの間の圧縮力を伝達するための可撓性外骨格スーツ1200の操作が、ベアリング1216、1217の回転軸及び膝1207の回転軸の正確な位置合わせに従わないように構成される。第1と第2のRFTE1210、1220は、それぞれ第1と第2の取り付け点1214、1224で、第1と第2の力結合要素(FCE)へ接続される。FCE1212、1222は、本開示の他の箇所に記載したように、剛性及び/又は可撓性の要素を含むことができ、それぞれ取り付け点1214、1224を介してRFTE1210、1220からFCE1212、1222へ、それぞれ装着者1205の大腿部とふくらはぎの皮膚へ伝達される。
可撓性外骨格スーツ1200は、第2のRFTE1220上の各プーリ1234、1235の周りを巻く各ケーブル1232、1233へ接続される第2のRFTE1220及び第2端へ強固に結合される第1端を有する外装腱1230、1231を含む。ケーブル1232、1233は、次に第1RFTE1210上の各取り付け点1236、1237へ接続する。外装腱1230、1231のクラッチが切れると、RFTE1210、1220は装着者1205の膝の運動に対応して互いの周りを回転することができる。外装腱1230、1231のクラッチが接続されると、ベアリング1216、1217の周りのRFTE1210、1220の回転は、ケーブル1232、1233によりRFTE1210、1220の間で伝達される張力により妨げられ得る。この結果、圧縮力が外装腱1230、1231のクラッチが接続されている場合、取り付け点1214、1224を介して装着者1205の大腿部とふくらはぎの間で可撓性外骨格スーツ1200により伝達される。
可撓性外骨格スーツ1200の図示された要素は、如何に可撓性外骨格スーツの要素が装着者身体の第1部分から第2部分への圧縮力を伝達する一方、第1と第2の身体部分の相対運動が実質的に阻害しないように操作可能であり得ることを示す単なる例である。幾つかの例では、アクチュエータは捩じれ紐アクチュエータ又は他の可撓性の又は剛性のリニアアクチュエータ、回転アクチュエータ(例えば、モータ、クラッチ)、又はアクチュエータの組み合わせ(例えば、STEM)を含む。例えば、図12A〜図12Bに示す外装腱、ケーブル及びプーリシステムの代わりに、機械クラッチを、RFTE1210、1220の相対回転を防止するためにベアリング1216、1226の上又はその近くに設置することができる。機械クラッチは、ベアリングのいずれの方向への回転も防止することができ、可撓性外骨格スーツ1200が圧縮力及び張力の両方を伝達できるようにする。それに加えて、またはその代わりに、追加のケーブル、プーリ及び他の要素は少なくとも1つの外装腱が一方又は両方向のベアリング1216、1217の回転を防止し、可撓性外骨格スーツ1200がユーザ身体の部分の間での圧縮力及び/又は張力の伝達を可能にする。
更に、図示した外骨格スーツ1200は、付加機能を可能にする追加の又は代わりの要素を含む。可撓性のストラップ又は他の要素を、RFTE1210、1220に接続して、RFTE1210、1220を装着者1205の脚の近くに配置し、及び/又はベアリング1216、1217の回転軸とひざ1207の回転軸間の調整を最小限に維持することができる一方、可撓性外骨格スーツ1200は、装着者1205の大腿部とふくらはぎの相対運動を実質的に阻害しないように操作されることを可能にする。第2RFTE1220の形状、第2RFTE1220及び/又は外装腱1230、1231の表面コーティングの成分又は可撓性外骨格スーツ1200の他の態様はキャプスタン効果を介して外装腱1230、1231のクラッチ力を向上させるように特定され得る。即ち、可撓性外骨格スーツ1200は、RFTE1210、1220間でケーブル1232、1233により伝達される力の相当の部分が、第2RFTE1220の表面(及び/又は第2RFTE1220に強固に機械結合される幾つかの要素の表面)、及びケーブル1232、1233及び/又は外装腱1230、1231の表面の間の摩擦を介して第2RFTE1210へ伝達されるように構成される。装着者の身体部分の間で圧縮力を伝達する可撓性外骨格スーツの他の構成が予想される。
図11A〜図11Iのように、装着者のふくらはぎと足の間で力を伝達する可撓性外骨格スーツの要素、又は図12A〜図12Bのように、ふくらはぎと大退部又は装着者の間の力の図は一例として意図される。可撓性外骨格スーツは、装着者の身体の異なる部分間及び/又は異なる関節にわたる圧縮力及び/又は張力を伝達するための同様の構造を含む。例えば、図11A〜図11I及び/又は図12A〜図12Bに示される同様の構造は、最小限の変更で、ひじ、手首、肩、腰、膝、足首、及び/又は他の関節及び/又は装着者の関節の組み合わせにトルクを加えるように構成され得る。更に、図11A〜図11E、図11G〜図11Iにおける捻じれ紐アクチュエータの使用及び図11H〜図11I、図12A〜図12Bにおける外装腱の使用は、アクチュエータの図示例を意味する。それに加えて、またはその代わりに、可撓性のリニアアクチュエータ、捩じれ紐アクチュエータ、外装腱、EPAM、STEM、モータドラム駆動ケーブル、サーボ、空気圧式又は油圧式ピストン、ラック・ピニオン、電動ねじ回し、又はボールネジ、又は他のアクチュエータが用途に応じて図示された捩じれ紐アクチュエータ又は外装腱の代わりに使用される。
X 下肢運動のEndo-Herrモデル
図13Aは人間の脚のEndo-Herrモデル1300の概略図を示す。このモデルは少ないセットのアクチュエータ、即ち、3つの作動力アクチュエータと7つの外装腱を使用して脚の運動をシミュレートするために使用される。このモデルは足と胴の骨を示す剛性要素を含み、特に、このモデルは足1310a、脛骨1310b、大腿骨1310c、及び胴と骨盤1310dを含む。モデルは更に足首1315a、膝131b及び腰1315cを含む足の関節の平面内移動を示すピン関節を含む。骨と関節は、質量、慣性モーメント、摩擦、及び減衰係数又は他の特性を含む、人体構造の類似要素による模擬特性を含むことができる。
モデル1300は、ばねと直列接続される力生成要素を含む力変換器を含む。これらの力変換器は、運動中に脚にエネルギを与える能力を含む、幾つかの筋肉特性をシミュレーションすることが意図される。力変換器は、脛骨1310bと足首足底屈筋1330aとばね1325が足首1315aを跨ぐように、次に脚1310aへ接続されるばね1325の間に接続される足首足底屈筋1330aを含む。力変換器は、更に腰部1315cを跨ぐ胴と骨盤1310dと大腿骨1310cの間を接続する腰部伸筋と腰部屈筋を含む。力変換器1330a、1330b、1330Cの特性は、人体骨格要素、使用可能な人工変換器を示すように、又は他の制約又は用途に応じて選択され得る。
モデル1300は、ばねと直列接続されたクラッチを含む外装腱を含む。これらの外装腱は運動中に脚からのエネルギを貯蔵、分散し、及び/又は蓄えたエネルギを運動中の足へ解放する能力を含む、腱の幾つかの特性をシミュレーションすることが意図される。外装腱は、更にクラッチを含み、外装腱のエネルギ貯蔵及び/又はより効率的な運動を可能にするため、摸擬脚の運動中に外装腱を調整して適合させることが可能になる。外装腱は、膝1315bを跨ぐ大腿骨1310cと脛骨1310bの間に接続される膝伸筋1320cと膝屈筋1320fを含む。外装腱は、更に胴及び骨盤1310bと腰1315c及び膝131bの両方を跨ぐ脛骨1310bの間に接続される後部大腿骨外装腱1320g及び前部大腿骨外装腱1320bを含む。外装腱は、更に胴及び骨盤1310dと腰1315cを跨ぐ大腿骨1310cの間に接続される腰屈筋1320aを含む。外装腱は、更に脛骨1310bと足首1315aを跨ぐ足1310aの間に接続される足首背屈筋1320dを含む。外装腱は、更に大腿骨1310cと、次に足1310aに接続されるばね1325の間に接続される後部脛骨外装腱1320eを含み、これにより後部脛骨外装腱1320eとばね1325は共に足首1315aと膝1315bを跨ぐ。外装腱1320a、1320b、1320c、1320d、1320e、1320f、1320gとばね1325の特性は、他の制約又は人体骨格、利用可能な人工外装腱又は他のクラッチ適合構成要素を表すように、もしくは他の制約又は用途に応じて選択することができる。
モデル1300は、外装腱クラッチの作動シーケンスの実行及び/又は脚の上の力変換器の力生成要素をシミュレーションするように使用される。このようなシミュレーションのシーケンスは、外装腱特性セット、力変換器特性、クラッチ及び力生成要素作動タイミング、及び/又は幾つかの計量を最適化するための他のモデル特性を開発するために使用することができる。例えば、モデルを使用したシミュレーションは、最少エネルギを使用してシミュレータされた運動を可能にするクラッチセットと力生成要素作動タイミングを開発するのに使用される。システム安定性、摂動許容値、セグメントジャーク、関節角加速度、瞬間電力使用、又は他の要因を含む他の計量が最適化され得る。
モデル1300は、可撓性外骨格スーツ、補装具、補助デバイス、又は人間の脚の他の用途又は人間の脚に関係するデバイスのための制御アルゴリズムの開発に使用され得る。例えば、補装具の脚は、モデル1300の要素構成を反映する(即ち、力変換器のような及び外装腱のような要素を含む)ように構成することができる。補装具の脚は、次にモデル1300の出力、例えばクラッチセットと力生成要素作動タイミングにより運動するように操作される。別の例では、モデル1300は、モデル1300内の要素構成(例えば、上の補装具、又は可撓性外骨格スーツ)を反映させるように構成されるデバイスのコントローラに対して試験及び/又は訓練を行うために使用され得る。即ち、ゲイン、タイミング、トポロジ、又はコントローラの他の特性は最適化され、訓練され、検証され、又はモデルを使用して行われたシミュレーションに基づいて特定される。モデル1300の他の使用及び用途が予想される。
幾つかの例では、モデル1300は、関節角度、関節角速度、関節トルク、及び典型的な運動サイクルにわたる他の運動変数を決定するために使用することができる。この典型的な運動サイクルは、モデルの挙動に対する付加制約を含むことにより、例えば安定した最も効率的な運動サイクルの開発を試みることにより決定される。典型的な運動サイクルについて決定された情報から、マッピング又は関節角度のセット、関節角速度のセット、運動段階、及び/又は関節トルクのセットの間のマッピング又は他の関係。例えば、関節角度及び関節角速度のセットが与えられると、対応する運動段階(例えば、典型的な運動段階の初めからの60%点)を決めることができる。次に決められた運動段階に対応する関節トルクのセットを決定することができる。
Endo-Herrモデル1300、又はEndo-Herrモデル1300を含む他のモデルは、可撓性外骨格スーツ、補装具、補助デバイス、又は人間の脚に関係する他のデバイスのコントローラの一部として実装される。例えば、コントローラは人間の脚(例えば、関節角度、関節速度、関節トルク、足の所有者からのユーザインタフェースコマンド)についての感知された情報に基づくモデル1300内のクラッチ及び力生成要素の作動セットを生成するように構成される。モデル1300の実装は、コントローラに含まれ生成される作動セットに基づき模擬関節トルクのセットを生成する。コントローラの別の要素は、モデル1300の実装により生成された模擬関節トルクのセットに近似する、人間の脚のトルクを生成するために人間の脚と相互作用する可撓性外骨格スーツ又は他のデバイスを操作する。それに加えて、またはその代わりに、コントローラは人間の脚についての感知された情報に基づく人間の脚に対して関節トルクのセットを生成する。モデル1300の逆の実装はコントローラ内にクラッチ及び力生成要素の作動セットを生成することができ、及び生成された作動セットに基づき人間の脚と相互作用する可撓性外骨格スーツ又は他のデバイスを操作する。Endo-Herrモデル1300、及びEndo-Herrモデル1300を含む他のモデルの他の使用及び実装は予想される。
外装腱1320a、1320b、1320c、1320d、1320e、1320f、1320g、ばね1325、及び力変換器1330a、1330b、1330cの特性及び操作パターンは、人から記録される力、モーメント、運動、又は他の運動特性を模倣するように選択することができる。例えば、人の歩行中に人の骨に対して人の筋肉により加えられるトルクのパターンを記録することができる。Endo-Herrモデル1300の要素(例えば、1320a〜g、1325、1330a〜c)の特性及び操作パターンは、Endo-Herrモデル1300の要素1320a〜g、1325、1330a〜cにより模擬骨格1310a〜dの関節1315a〜cに加えられるトルクが人から記録されたトルクをシミュレーションする、及び/又はEndo-Herrモデル1300の要素1320a〜g、1325、1330a〜cにより実行される、記録されたトルク及び/又はシミュレーション作業に関係する幾つかの費用関数を最大化するように特定される。
図14は、運動中に人から記録された関節トルクパターンを模倣するために、外装腱1320a〜g及び力変換器1330a〜cを操作するタイミングパターン1400を示す。タイミングパターン1400は、標準運動サイクル、即ちウオーキング又はランニングステップ(足の踵が地面に着く瞬間、第1ヒールストライク1401として定義される)の0%から100%(次に踵が地面に着く瞬間、第2ヒールストライクとして定義される)までのサイクルに対する外装腱1320a〜g及び力変換器1330a〜cの作動タイミングを表示する。足が地面から離れる瞬間(スイング1407の始め)も示される。黒い線は、個々のアクチュエータ操作中、即ち、外装腱1320a〜gのクラッチが接続され、又は力変換器1330a〜cが張力を生成するように操作中である標準運動サイクルの期間を示す。
力変換器(1330a〜c)の作動レベル(図示せず)及び作動タイミング(1430a〜cは、記録されたトルクを模倣する腰1315c(1430bと1430cを使用して)及び足首におけるシミュレートされたトルクを生成するように特定される。摸擬腰トルクは、独立した腰伸筋1330c及び腰屈筋1330b力アクチュエータの存在により、記録されたトルクを正確に模倣する。模擬された足首トルク1411は、足首力アクチュエータ1330aにより一部生成され、記録された足首トルクにほぼ一致する。
各外装腱1320a〜gの作動1420a〜gの特定適合性及びタイミングは、模擬関節トルク1411、1433と記録された関節トルクの間の力変換器1330a〜cにより使用される模擬エネルギに対する対応を最大化するために、又は他の費用関数又は費用関数の組み合わせに応じて、又は他の制約及び/又は考慮に応じて最適化プロセスを使用して特定される。記録されたトルクパターンは、個人、個人の集団、又は他のソース(例えば、かがみこんだ運動、跳躍、ランニング、又は人の下脚の他の用途に最適な方法で、幾つかのモデル又はシミュレーションから決定されたトルクパターン)。更に、アクチュエータ作動1400のレベル及びパターンを生成させるために使用される、Endo-Herrモデル1300のパラメータは、特定の個人(例えば、身体部分1310a〜dの重量は個人の重量に関係する)及び/又はEndo-Herrモデル1300要素の特定身体実施に基づいて特定される(例えば、外装腱1320の適合性は、Endo-Herrモデル1300の要素の構成を模倣するように構成される可撓性外骨格スーツの対応する外装腱の適合性に基づいて特定さすることができる)。個人及び/又はEndo-Herrモデル1300の身体実施に特定されるパラメータを有するモデルから生成されるアクチュエータ作動1400のレベル及びパターンは、特定の個人へ力及び/又はトルクを加えるために使用されるEndo-Herrモデル1300の特定身体実施の要素を操作するために使用することができる。
幾つかの模擬挙動又は目標を実行するためにEndo-Herrモデルの模擬要素の制御のより複雑な方法が実装される。コントローラは、ステートマシン、フィードバックループ、フィードフォワードコントローラ、ルックアップテーブル(LUT)、比例微積分(PID)コントローラ、逆運動モデル、状態空間コントローラ、バンバンコントローラ、線形二次ガウスコントローラ(LQG)、他のコントローラ、及び/又はコントローラの組み合わせを含む。パラメータ、トポロジ、又はコントローラ構成の他の態様は、特定の個人及び/又は他の身体用途に対して力及び/又はトルクを加えるために使用されるEndo-Herrモデル1300の特定身体実施を制御するために使用される前のシミュレーションにおいて(コスト関数及び上で概説した制約に同様の幾つかの制約又はコスト関数に応じて、又は他の用途に応じて)最適化することができる。コントローラの作動を模擬するために使用されるEndo-Herrモデル1300のパラメータは、個人及び/又はEndo-Herrモデル1300の要素の特定身体実施に基づき特定される。
図15Aは、Endo-Herrモデル1300の模擬力変換器1330a〜c及び外装腱1320a〜gを操作するように構成されるステートマシンコントローラ1510、1520、1530のセットを示す。ステートマシンコントローラ1510、1520、1530の各々は、運動サイクルにおける各事象に基づき状態を変化させる。更に、ステートマシンコントローラ1510、1520、1530の各々は、各関節のEndo-Herrモデル1300の要素を操作するように構成され、即ち、1510は足首1315aに関係する要素1330a、1320dを制御し、1520は膝1315bに関係する要素1320b、1320c、1320e、1320f、1320gを制御し、1530は腰1315cに関係する要素1330b、1330cを制御する。更に、多くののダイナミックコントローラ(図示せず)は、力変換器1330a〜cにより生成される力の振幅を制御するためにステートマシンコントローラ1510、1520、1530により作動される。更に、外装腱1320b〜gは各ステートマシンコントローラ1510、1520、1530の特定移行中にクラッチが接続され、各外装腱1320b〜gにより伝達される力がクラッチ接続に続いてほぼゼロになる場合、クラッチが切られるように構成される。
足首ステートマシンコントローラ1510は、第1、第2及び第3状態1511、1513、1515を有する。足首ステートマシンコントローラ1510は、第3状態1515から足1310aが最初に地面と接触する場合(ヒールストライクとしても知られる)の第1状態1511へ移行する。この移行により外装腱1520dのクラッチが接続される。足首ステートマシンコントローラ1510は、足1310aが最初に地面上で平坦になる場合の第2状態1513へ移行する。この移行により、足首力変換器1310aは力を生成させるために足首力変換器1330aを作動させるように構成されたフィードバックコントローラにより制御され、足1310aと地面の間の地面反作用が設定レベルになる。第1と第2の状態1511、1513は人間の運動の構え姿勢段階に類似すると考えられる。足首ステートマシンコントローラ1510は、足1310aが最初に地面を離れる場合、第2状態1513から第3状態1515へ移行する。この移行により、足首変換器1330aは力を生成させる足首力変換器1330aを作動させるように構成された低利得比例微分(PD)コントローラにより制御され、足首関節1315aの角度が設定レベルになる。設定レベルは足1310が最初のヒールストライクで地面に接触するように特定される。第3状態1515は人間の運動のスイング段階に類似すると考えられる。
腰ステートマシンコントローラ1530は、第1と第2の状態1531、1533を有する。腰ステートマシンコントローラ1530は、第2の状態1533から、(ヒールストライクとしても知られる)足1310aが最初に地面と接触する場合、第1状態1531へ移行する。この移行により腰力変換器1330b、1330cは、力を生成させる腰力変換器1330b、1330cを作動させるように構成された第1PDコントローラにより制御され、腰関節1315cの角度が設定レベルになる。設定レベルは前方移動を可能にするEndo-Herrモデル1300の脚要素が各模擬運動サイクル中に十分前へ振られるように特定される。腰ステートマシンコントローラ1510は、膝1315bがスイング段階中に最大伸張に達する場合(即ち、足首ステートマシンコントローラが第3状態1515を占める場合)、第1状態1531から第2状態1533へ移行する。この移行により、腰力変換器1330b、1330cは力を生成させる腰力変換器1330b、1330cを作動させるように構成された第2PDコントローラにより制御され、胴と骨盤1310d部分の間の角度と重力が設定レベルになる。設定レベルは、Endo-Herrモデル1300の要素が安定するように(即ち、要素が落下しないように)特定することができる。
膝ステートマシンコントローラ1520は、第1、第2、第3及び第4の状態1521、1523、1525、1527を有する。膝ステートマシンコントローラ1520は、膝1513bが構えの姿勢段階中に最大の屈曲に達する場合(即ち、足首ステートマシンコントローラ1510が第1状態1511か又は第2状態1513のいずれかを占める場合)、第4状態1527から第1状態1521へ移行する。この移行により外装腱1520eのクラッチが接続される。膝ステートマシンコントローラ1520は、足1310aが最初に地面との接触を離れる場合、第1状態1521から第2状態1523へ移行する、この移行により外装腱1520bのクラッチが接続される。膝ステートマシンコントローラ1520は、足首1315b角度がスイング段階中(即ち、足首ステートマシンコントローラ1510が第3状態1515を占める場合)に最大の膝屈曲に続く角度である48°に等しくなる場合に第2状態1523から第3状態1525へ移行する。この移行により外装腱1520f、1520gのクラッチが接続される。膝ステートマシンコントローラ1520は、膝1315bがスイング段階中(即ち、足首ステートマシンコントローラが第3の状態1515を占める場合)に最大伸張に達する場合、第3状態1525から第4状態1527へ移行する。
図15Bは、上記のように、ステートマシンコントローラ1510、1520、1530を使用してEndo-Herrモデル1300の要素の操作から生成される標準運動サイクルにわたる、ステートマシンコントローラ状態1551、1553、1555(それぞれ第1、第2、及び第3ステートマシンコントローラ1510、1520、1530)、模擬関節角度1561b、1563b、1565b(それぞれ足首1513a、膝1513b、及び腰1315c)、及び模擬関節トルク1571b、1573b、1575b(それぞれ足首1315a、膝1315b及び腰1315c)の時間経過を示す。更に、関節角度1561a、1563a、1565a(それぞれ足首1315a、膝1315a及び腰1315a)及び関節トルク1571a、1573a、1575a(それぞれ足首1315a、膝1315b及び腰1315c)が、ステートマシンコントローラ1510、1520、1530が生体忠実的に、即ち人が運動を実行するために筋肉を使用するパターンと同様の方法でEndo-Herrモデル1300の要素を作動することが図15Bに示される。
Endo-Herrモデル1300はより大きなモデルの一部として実装される。図13Bは、Endo-Herrモデル1300の要素に対応する要素を含む結合モデル1350を示す(それぞれ要素1312a〜d、1315a〜c、1320a〜g、1325、1330a〜cに対応する要素1312a〜d、1317a〜c、1322a〜g、1327、1332a〜c)。足、脛骨、大腿骨、及び胴と骨盤(それぞれ1312a、1312b、1312c、1312d)に対応する剛性要素は、対応する要素(1310a、1310b、1310c、1310d)の他の特性に加えて、幾何学的範囲及び他の特性を有する。剛性要素1312a、1312b、1312c、1312dの幾何学的範囲及び相対位置は、個人からの解剖学的データベース、理想化された「平均的な」人体骨格についての説明、又は他のソースからの解剖学的データに基づくことができる。力変換器1332a、1332b、1332c、外装腱1322a、1322b、1322c、1322d、1322e、1322f、1322g及びばね1325は、補装具、可撓性外骨格スーツ、利用可能な人工変換器の要素を示すように、他の制約又は用途に応じて選択される。
結合モデル1350は、更に模擬筋肉1352を含む。模擬筋肉1352の位置、原点、挿入、動作、生物機械特性、弛み長さ、力速度曲線、及びその他の特性は、個人の生理学的及び解剖学的データ、複数の人からの生理学的及び/又は解剖学的データ、複数の人からの生理学的及び/又は解剖学的データのデータベースから計算された統計値、又は他のソースに基づくことができる。
結合モデル1350は、運動中又は他のタスク中の可撓性外骨格スーツ及び/又は他の補助デバイスの装着者をモデル化するために使用される。模擬筋肉1352の作動、剛性要素1312a、1312b、1312c、1312dの移動、及びこのようなシミュレーションの他の態様は、個々のユーザから集められたデータにより規定することができる。それに加えて、またはその代わりに、模擬筋肉1352の作動、剛性要素1312a、1312b、1312c、1312dの作動、及びこのようなシミュレーションの他の態様は、このようなシミュレーションの継続中の特性に基づくことができる。例えば、模擬筋肉1352の作動は、結合モデル1352の状態に基づいて模擬神経システム又は他のコントローラにより生成され、及び/又は剛性要素1312a、1312b、1312c、1312dの位置は、結合モデル1352の運動学、トルク又は他の出力に基づくことができる。結合モデル1350を使用したシミュレーションは、模擬胴及び骨盤1312dに強固に又は他の方法で取り付けられた模擬負荷の存在を含むことができる。
結合モデル1350は可撓性外骨格スーツ、補装具、補助デバイス、又は人間の脚の他の用途又は人間の脚に関係する装置のためのアルゴリズムの開発に使用することができる。例えば、モデル1350は、モデル1350(例えば、外骨格スーツ)内での非解剖学的要素の構成を反映するように構成される装置用のコントローラを試験し及び/又は訓練するために使用することができる。即ち、コントローラのゲイン、タイミング、トポロジ、又は他の態様は、結合モデル1350を使用して実施されるシミュレーションに基づいて最適化され、訓練され、検証され、又は特定され得る。結合モデル1350は、デバイスの装着者の模擬でない脚を補助して、幾つかの活動、例えば運動、跳躍を実施するために及び/又は幾つかの方法、例えばより効率的により最適な方法で分類活動を実施するために、コントローラを訓練して装置の要素を作動させるために使用することができる。それに加えて、またはその代わりに、結合モデル1350は、デバイス装着者の模擬でない脚の傷を防止する一方、装着者が比較的スムーズな足を使用できるようにコントローラを訓練してデバイスの要素を作動させる。結合モデル1350の他の使用及び用途が予想される。
XI.可撓性外骨格スーツにおけるアクチュエータの構成
可撓性外骨格スーツは様々な用途に応じて様々な方法で構成されてもよい。実際、それが様々な用途に対する人体強化プラットフォームとしての外骨格スーツを確立する要素及びソフトウェアの選択におけるこの多用途性である。更に、可撓性外骨格スーツは、全体のトポロジ(例えば、装着者の膝に屈曲トルクを加えるように構成される捩じれ紐アクチュエータ及び装着者の足首に伸筋トルクを加えるように構成される外装腱を有する)に応じて構成され、更に個々の装着者に応じて特定される特定パラメータ又は測定値を有し、個々の装着者を収納するために調節可能な1つ以上のパラメータ又は測定値を有するように構成されてもよい。可撓性外骨格スーツは、下半身、上半身、胴、又は装着者のこれらの部分の一部又はすべての組み合わせに対して力を加えるように構成されてもよい。可撓性外骨格スーツは、(反対側と同一タイプの力及びはトルクを装着者身体捩じれの片側へ加えることができる)対称でも、(片側の脚のみがけがしている装着者に対する強力な補助及び/又はリハビリを可能にする)非対称でも可能である。可撓性外骨格スーツ構成の異なる全体トポロジは、可撓性外骨格スーツの各用途に対応し及び/又はこれにより特定されてもよい。
図16A、図16B、及び図16Cは、装着者1605の胴及び下肢に装着者1605により装着される可撓性外骨格スーツ1600の概略を示すアクチュエータの、それぞれ側面、前面及び後面の図を示す。装着者1605の足首1615a、膝1615b及び腰1615は、装着者のどの関節に可撓性外骨格スーツ1600の個々のアクチュエータ1620a〜g、1630a〜cが取り付けられているかを示す。可撓性外骨格スーツは、それぞれ伸筋トルクを足首1615aへ、伸筋トルクを腰1615cへ及び屈筋トルクを腰1615cへ加えるように構成される可撓性のリニアアクチュエータ1630a、1630b、1630c(例えば、捻じれ紐アクチュエータ(TSA))を含む。可撓性外骨格スーツ1600は、更にそれぞれ屈筋力を装着者の胴下部/背中下部へ、屈筋トルクを腰1615cへ、伸筋トルクを膝1615bへ、伸筋トルクを膝1615bへ、屈筋トルクを足首1615aへ、屈筋トルクを膝1615bへ、伸筋トルクを足首1615aへ、屈筋トルクを膝1615bへ、伸筋トルクを腰1615cへ及び屈筋トルクを膝1615bへそれぞれ加えるように構成されるクラッチ付きコンプライアンス要素1620a、1620b、162c、1620d、1620e、1620f、1620g(例えば、外装腱)を含む。クラッチ付きコンプライアンス要素は異なる適合レベル間の切り替えを可能にし、機械エネルギの貯蔵及びその後の解放を可能にする。
可撓性外骨格スーツ1600は、他の要素及びアクチュエータ(図示せず)を含むことができる。可撓性外骨格スーツ1600は、可撓性外骨格スーツ1600の1つ以上の特性、装着者1605及び/又は可撓性外骨格スーツ1600の環境を検出するセンサを含むことができる。センサは離散型、又はアセンブリに組み込まれ、又はアクチュエータ1620a〜g、1630a〜cの一部として一体化され得る。センサは、加速度計、ジャイロスコープ、歪計ロードセル、エンコーダ、変位センサ、容量センサ、バイオセンサ、温度計、又は他のタイプのセンサを含む。可撓性外骨格スーツ1600は、装着者1605へ情報を表示する触覚フィードバック要素を含む、フィードバック要素を含むことができる。それに加えて、またはその代わりに、アクチュエータ1620a〜g、1630a〜cは装着者1605へ触覚情報を表示するように操作され得る。可撓性外骨格スーツは、更に本明細書に記載されているような、又は可撓性外骨格スーツ1600の機能及び用途を可能にするために当業者に知られているような、コントローラ、電池、エンジン、燃料電池、通信デバイス、ユーザインタフェース、又は他の要素を含むことができる。
可撓性外骨格スーツは、可撓性外骨格スーツにより覆われる装着者身体の各関節の独立作動又は自由度を必要とはしないことに留意されたい。即ち、可撓性外骨格スーツは作動が不十分で、作動される装着者身体の自由度は可撓性外骨格スーツの用途に応じて特定され得る。例えば、図16A〜図16Cに示される可撓性外骨格スーツ1600は劣駆動である、即ち、可撓性外骨格スーツ1600は、装着者1605の下肢の関節1615a、1615b、1615cの全てを独立に作動させることができない(例えば、張力生成アクチュエータ1630a、1630b、1630cの使用に対して独立のトルクを加える)。可撓性外骨格スーツは1600におけるアクチュエータの構成は効率的な2ペダル運動の減縮Endo-Herrモデルにおける模擬アクチュエータのパターンに関係する。
可撓性外骨格スーツ1600は、可撓性外骨格スーツ1600の様々な用途及び使用を可能にするように十分作動される。可撓性外骨格スーツは、装着者1605の脚との間でエネルギを抽出し、貯蔵し、及び/又は注入することにより装着者による拡張された運動中に疲労の進行を防止するように操作され得る。可撓性外骨格スーツ1600は、装着者1605の脚の関節へ伸筋トルクを加えることにより、及び/又は疲労の進行を低減させるために装着者1615の関節1615a〜cの有効インピーダンスを調整するために、クラッチ付きコンプライアンス要素1620a〜gを操作することにより、装着者1605により運搬される最大負荷を増加するように作動され得る。可撓性外骨格スーツ1600は、例えば有効関節インピーダンスを増加させ及び/又は怪我誘導量のトルク、力及び/又は角度変位を経験しようとする関節の移動範囲を限定することにより、装着者1605の怪我を防止するように作動され得る。
図17は、装着者1705の胴及び上肢に装着者1705により装着される可撓性外骨格スーツ1700の概略図示したアクチュエータを示す。装着者1705の肩1715a、肘1715b及び手首1715cは、装着者1705のどの関節に可撓性外骨格スーツ1700の個々のアクチュエータ1720a〜b、1730が取り付けられているかを示す。可撓性外骨格スーツは、可撓性のリニアアクチュエータ1730を含む(例えば、装着者1705の胴上部へ伸筋トルクを加えるように構成された捩じれ紐アクチュエータ(TSA))。可撓性外骨格スーツ1700は、更に装着者1705の手に保持された負荷へ補助力を伝達し、装着者1705の肩及び/又は胴上部へ伝達するように構成されたクラッチ付きコンプライアンス要素1720a、1720b(例えば、外装腱)を含む。クラッチ付きコンプライアンス要素は、異なる適合レベルの間で切り替えを可能とし、及び/又は機械エネルギの貯蔵及びその後の解放を可能とするよう構成され得る。
可撓性外骨格スーツ1700は、長時間荷物を運ぶ間に、荷物を運び、及び/又は装着者の腕の疲れの進行を低減させることにおいて装着者1705を補助する。たとえば、クラッチ付きコンプライアンス要素1720a、1720bは、装着者1705が荷物を運んでいない場合、非活性化される(即ち、ほぼ弛み、高適合性、及び装着者1705の動きと干渉しない)。装着者1705が荷物を運んでいる場合、クラッチ付きコンプライアンス要素1720a、1720bは、ほぼ非適合であるように作動され、これにより荷物を運ぶのに必要な力が、装着者1705の筋肉及び他の活性で代謝エネルギを消費する疲労可能な要素による代わりに、可撓性外骨格スーツ1700により装着者の胴上部の間へ伝達される。可撓性外骨格スーツ1700は、それに加えて、またはその代わりに、他の機能可能にするように作動され得る、例えば、アクチュエータ1720a〜b、1730は例えば武器の作動の正確性をより高めるために装着者1705の腕が特定姿勢を生じるように操作され得る。別の例で、可撓性外骨格スーツ1700は登山において、例えば張力生成アクチュエータ1730を使用して装着者1705を補助することにより装着者1705を助けるように操作され得る。
図16A〜図16B及び図17は、例としての可撓性外骨格スーツの要素を図示することが意図される。可撓性外骨格スーツは用途に応じて同様の又は異なる配置でのアクチュエータを含む。幾つかの例では、可撓性外骨格スーツ1700の要素は、装着者身体の腕と脚が制御可能に機械的に結合されることを可能にする。例えば、外装腱は、装着者の腕の動きを脚の動きに結合するために外骨格スーツの中に配置され得る。この構成は、ウオーキング、ランニング、登山、又は他の活動において装着者の脚を助けるために、装着者が自分の腕を使用することを可能にする。可撓性外骨格スーツの他の代わりの構成及び用途が予想される。更に、図示された捩じれ紐アクチュエータ及び外装腱はアクチュエータの図示例を意図するものである。それに加えて、またはその代わりに、捩じれ紐アクチュエータ、外装腱は、EPAM、STEM、モータドラム駆動ケーブル、サーボ、空気圧式又は油圧式ピストン、ラック・ピニオン、電動ねじ廻し、又はボールねじ又は他のアクチュエータが、用途に応じて図示された捩じれ紐アクチュエータ又は外装腱の代わりに使用され得る。
XII.外装腱の制御方法と用途
可撓性外骨格スーツ又は同様のメカトロニックシステムは、可撓性外骨格スーツの上又はその中に、又は可撓性外骨格スーツと無線又は有線通信内で配置されるエレクトロニックコントローラにより操作され得る。エレクトロニックコントローラは可撓性外骨格スーツを操作し及びその機能を可能にするために様々な方法で構成され得る。エレクトロニックコントローラは、外骨格スーツの要素内に又は可撓性外骨格スーツと直接又は間接的に通信する他のシステムの中に記憶されるコンピュータ読取り可能なプログラムにアクセスでき、及びそれを実行する。コンピュータ読取り可能なプログラムは可撓性外骨格スーツを操作させるための方法を記述し、又は可撓性外骨格スーツに又は可撓性外骨格スーツの装着者に関係する他の操作を記述することができる。
図18は、可撓性外骨格スーツ1800の機能を可能にするために、アクチュエータ1801、センサ1803及び可撓性外骨格スーツ1800(例えば、1801、1803)の要素を操作するように構成されるコントローラを含む可撓性外骨格スーツ1800の一例を示す。コントローラ1805は、ユーザインタフェース1810と無線通信を行うように構成され得る。ユーザインタフェース1810は、ユーザ(例えば、可撓性外骨格スーツ1800の装着者)及び可撓性外骨格スーツのコントローラ1805又は他のシステムへ情報を提示する。ユーザインタフェース1810は可撓性外骨格スーツ1800(例えば、101、1803)の要素からの情報を制御し及び/又はこれにアクセスすることに含まれる。例えば、ユーザインタフェース1810により実行される用途は、センサ1803からのデータへアクセスし、アクチュエータ1801の(例えば、200ミリ秒の間に50Nmのトルクを装着者の膝へ加える)操作を計算し、可撓性外骨格スーツ100へ計算された作動を伝達する。ユーザインタフェース1810は、更に他の機能を可能にするように構成される、例えばユーザインタフェース1810はセルラホン、ポータブルコンピュータ、娯楽デバイスとして使用されるように、又は他の用途に応じて作動するように構成される。
ユーザインタフェース1810は、可撓性外骨格スーツ100へ(例えば、ストラップ、磁石、ベルクロ(登録商標)、充電及び/又はデータケーブルにより)取り外し可能なように取り付けられる。それに代わり、ユーザインタフェース1810は、可撓性外骨格スーツの一部として、通常作動の間は取り外されないように構成され得る。幾つかの例では、ユーザインタフェースは可撓性外骨格スーツ1800の一部として組みこまれ(例えば、可撓性外骨格スーツ1800のスリーブへ一体化されたタッチスクリーン)、及び可撓性外骨格スーツ1800についての情報を制御及び/又はこれにアクセスするためのユーザインタフェース1810の使用に加えて、可撓性外骨格スーツ1800についての情報を制御し及び/又はこれにアクセスするために使用され得る。幾つかの例では、可撓性外骨格スーツ1800のコントローラ1805又は他の要素は、標準プロトコル(例えば、Bluetooth(登録商標)、ジグビ、WiFi、LTE又は他のセルラ標準、IRdA、イーサネット(登録商標))に従って無線又は有線通信を可能にするように構成され、これにより様々なシステム及びデバイスは、補完通信要素及びそのような機能を可能にするコンピュータ読取り可能プログラムで構成される場合、ユーザインタフェース1810として操作させるように作られ得る。
可撓性外骨格スーツ1800は、実施例で記載したように又は用途に応じた他の方法で構成され得る。可撓性外骨格スーツ1800は様々な用途を可能にするように作動される。可撓性外骨格スーツ1800は、装着者が自分の身体へ及び/又は環境へ加える力を増加させるために、装着者の運動を検出することにより(例えば、センサ1803を使用して)、及びトルク及び/又は力を装着者身体へ応答可能なように加える(例えば、アクチュエータを使用して)ことにより、装着者の体力を向上させるように作動され得る。これは可撓性外骨格スーツ1800を装着しなかった場合に装着者ができたより重い物を持ち上げ、又はより高くジャンプすることを可能にすることを含む。これは、荷物を運ぶ間に、又は地面の反作用力又は他の力の一部及び/又は運動中に装着者が生成させるトルクを提供することにより、可撓性外骨格スーツ180を装着しなかった場合に装着者ができるより遠くまで邪魔されずに、装着者がウオーキング又はランニングを行うことを可能にすることを含む。更に、可撓性外骨格スーツ1800の要素は、アクチュエータ1801を使用することによる力及び/又はトルクの特定部分で装着者が生成する力及び/又はトルクを補うことにより、装着者の疲労を低減させ及び/又はこれを測定するように操作され得る。特定部分は一定値であることができ、(例えば、センサ1803を使用して検出される)装着者の検出された疲労状態に関係し、又はある他の考慮に基づく。
可撓性外骨格スーツ1800は、装着者により経験される怪我を回避し及び/又は低減させるように操作される。幾つかの例では、装着者により経験される疲労の減少は(仕事を実施するために又は他の用途に応じて装着者により生成される力を補うために、本明細書に記載されたようにスーツを操作することにより)、装着者が関節損傷、捻挫、緊張、又は他の負傷を経験する確率を低減させることができる。アクチュエータ1801(例えば、外装腱)は落下又は他の怪我を誘発する事象の間に、関節が受ける力及び/又はトルクを低減させるために、装着者の関節の有効インピーダンスを増加させるように操作され得る。それに加えて、またはその代わりに、可撓性外骨格スーツ1800のアクチュエータ1801は装着者の関節がある方向には自由に動くことができるが、けがが起こりそうな他の方向(例えば、足首は背屈と底屈の方向には自由に動くことができるが、足首は背屈と底屈の方向以外には回転することができない(例えば、内転/外転))には動かず、背屈と底屈の方向には自由に動くことができないが、背屈と底屈の方向以外の方向には回転できることを保証し、又は関節運動の速度及び/又は伸びはある安全閾値を上回らないことを保証するように操作され得る。
可撓性外骨格スーツ1800は、連続的に(例えば、装着者の関節の効果的なインピーダンスを低減させるために連続的にアクチュエータを操作することにより)アクチュエータ1800を操作することにより装着者が経験する怪我を回避し及び/又はこれを低減させるように操作され、又は検出された条件(例えば、センサ1803により)に応答してアクチュエータ1803を操作することができる。例えば、センサ1803は、関節移動速度が閾値を超えていること、及びアクチュエータ1801が関節の有効インピーダンスを増加させるように応答可能に操作されることを検出することができる。幾つかの例では、可撓性外骨格スーツ1800は、不安定な又は危険な地形の存在又は他の危険な環境条件に応答して怪我の発生を回避し及び/又は減らすようにアクチュエータ1801を操作することができる。例えば、可撓性外骨格スーツ1800は、LIDAR、レーダ、超音波距離計又は装着者の前面の地形が平坦でないことを検出するように構成される他のセンサを含むことができる。それに加えて、またはその代わりに、可撓性外骨格スーツ1800は、装着者の前方の地形についての情報をサーバ1830から受信することができる。可撓性外骨格スーツ1800は、次に地形が平坦でないことを表示する情報に応答して、装着者に対する怪我の発生を回避し及び/又は減らすように操作され得る。
可撓性外骨格スーツ1800は、装着者にある特定の身体活動を実施させるように訓練させるように操作され得る。例えば、可撓性外骨格スーツ1800は、装着者のリハビリ治療を可能にする。可撓性外骨格スーツ1800は、装着者がリハビリ治療のプログラムを成功裏に終了することができるように、治療を受ける装着者により生成される運動及び/又は力を増幅させるように操作され得る。それに加えて、またはその代わりに、可撓性外骨格スーツ1800は実施する運動又は動作、及び/又は実施されるべきでない終了すべき運動、又は動作を装着者に示すために、装着者の不規則な運動を禁止し、アクチュエータ1801及び/又は他の要素(例えば、触覚フィードバック要素)を使用するように操作され得る。同様に、身体訓練の他のプログラム(例えば、ダンス、スケート、他の運動、活動、職業訓練)は装着者により生成される運動、トルク又は力を検出し及び/又は装着者へ力、トルク又は他の触覚フィードバックを加えるための、可撓性外骨格スーツ1800の操作により可能となる。可撓性外骨格スーツ1800及び/又はユーザインタフェース1810の他の用途が予想される。
可撓性外骨格スーツ1800は、装着者が様々なタスクを実施する間に、記載された機能(例えば、訓練、けが防止、疲労低減)のいずれかを実施するように操作され得る。幾つかの例では、可撓性外骨格スーツ1800は運動活動に従事する装着者により着用され得る。可撓性外骨格スーツ1800はサイクリングを行う装着者により着用され得、可撓性外骨格スーツ1800は、装着者がより効果的なストロークを使用するように訓練させるように、装着者がより効果的なペースを取るか又は他の用途を補助するように操作され得る。可撓性外骨格スーツ1800は、ウオーキング、ランニング、又は運動に従事する装着者により着用され、装着者の運動効率を増加させるように操作され得る。幾つかの例では、装着者は、装着者に不慣れな、又は幾つかの危険を含む環境でウオーキング中であり得、可撓性外骨格スーツ1800は、装着者の怪我を防止するために又は他の用途に応じてけがの機会を最小化し、効果的速度又は他の制約を最大化するような方法で装着者の歩行を訓練するように操作され得る。例えば、装着者はスノーシューズを使用して雪の多い地形を歩き、可撓性外骨格スーツ1800は雪の多い地形を運動するため効率的な歩き方で装着者を訓練するように操作され、装着者の運動を助けるために装着者に力及び/又はトルクを加えることができる。幾つかの例では、外骨格スーツ1800は、装着者が最適軌道、タイミング又は他の特性を有するゴルフストロークを実施するように教えるために、(例えば、触覚フィードバック要素、外装腱、TSAを使用して)装着者の動きを案内することにより「ゴルフコーチ」として操作され得る。装着者は、ゴルフストロークを繰り返し実施するような動きを実施し、外骨格スーツ1800の案内から適切な技術を学ぶことができる。
可撓性外骨格スーツ1800は、装着者が仕事(例えば、装着者に有害な仕事)を行うことをより困難にするように操作され得る。即ち、可撓性外骨格スーツ1800は装着者身体に力及び/又はトルクを加えるように操作され得、これにより装着者はもし可撓性外骨格スーツ1800がこのように操作されないならば、仕事(例えば、ウオーキング、ランニング、登山)を実施するために装着者ができるより多くの努力を尽くさなければならない。この可撓性外骨格スーツ1800の作動により、効果的な体力及び/又は心臓血管訓練が可能となる。幾つかの例では、可撓性外骨格スーツ1800は、あたかも装着者が運動デバイス(例えば、トレッドミル、楕円機械)と相互作用するように、可撓性外骨格スーツ1800により生成された力及び/又はトルクに対して装着者が運動を行うことを可能にして、「仮想ジム」として操作され得る。例えば、可撓性外骨格スーツ1800は、装着者により使用されるフリーウェイトの存在をシミュレートするために、装着者の腕に力を加えるように操作され得る。更に、可撓性外骨格スーツ1800は独立型ジム装置を使用して実施することが高価又は不可能である運動プログラムを可能にする。幾つかの例では、可撓性外骨格スーツ1800は、他の環境をシミュレーションするために装着者の身体に力及び/又はトルクを加えるように操作され得る。例えば、力及び/又はトルクは、装着者に対して水中(又は他の流体中で抵抗の増加をシミュレートすることにより、装着者は水中を体験できる)での実施、強風(例えば、シミュレーションされた風の方向に装着者の運動を補助し、反対方向の運動を妨害する)での、及び異なる重力場(例えば、月面上、地球より高い重力の世界)での、又は他の環境での実施の体験をシミュレーションする。
ユーザインタフェース1810は、更に通信ネットワーク1820と通信する。たとえば、ユーザインタフェース1810は、ユーザインタフェース1810と可撓性外骨格スーツ1800がインタネットと通信することを可能にするために、WiFiラジオ、LTEトランシーバ又は他のセルラ通信装置、有線モデム、又は他の要素を含む。ユーザインタフェース1810は通信ネットワーク1820を介してサーバ1830と通信することができる。サーバ1830との通信は、ユーザインタフェース1810と装着可能な外骨格スーツ1800の機能を可能にする。幾つかの例では、ユーザインタフェース1810はテレメトリデータ(例えば、位置、可撓性外骨格スーツ1800の要素1801、1803の構成、可撓性外骨格スーツ1800の装着者についての生理学的データ)をサーバ1830へアップロードできる。
幾つかの例では、サーバ1830は、可撓性外骨格スーツ1800の幾つかの用途を可能にするために、可撓性外骨格スーツ1800(例1801、1803)の要素からの情報を制御し及び/又はそれにアクセスするように構成され得る。例えば、サーバ1830は、もし装着者が怪我をし、無意識になった場合、彼らを危険状態から脱出させるために、又は自分達で動き及び/又は外骨格スーツ1800及びユーザインタフェース1810を操作できない場合、装着者を危険状態から脱出させるために可撓性外骨格スーツ1800の要素を操作する。可撓性外骨格スーツと通信するサーバの他の用途が予想される。
ユーザインタフェース1810は、第2の可撓性外骨格スーツ1840と通信し、及びこれを作動させるように構成される第2のユーザインタフェース1845と通信するように構成され得る。このような通信は、(例えば、ユーザインタフェース1810と第2のユーザインタフェース1845間の無線又は有線リンクによる情報を送受信するための無線トランシーバ又は他の要素を使用して)直接的であり得る。それに加えて、またはその代わりに、ユーザインタフェース1810と第2のユーザインタフェース1845間の通信は、通信ネットワーク1820を介してユーザインタフェース1810及び第2のユーザインタフェース1845と通信するように構成された通信ネットワーク1820及び/又はサーバ1830により促進され得る。
ユーザインタフェース1810と第2のユーザインタフェース1845の間の通信は、可撓性外骨格スーツ1800と第2の可撓性外骨格スーツ1840の適用を可能にする。幾つかの例では、可撓性外骨格スーツ1800と第2の可撓性外骨格スーツ1840の動作、及び/又は可撓性外骨格スーツ1800と第2の可撓性外骨格スーツ1840の装着者の動作は調整され得る。例えば、可撓性外骨格スーツ1800と第2の可撓性外骨格スーツ1840は、装着者による重い物の持ち上げを調整するように操作され得る。持ち上げのタイミング及び各装着者及び/又は可撓性外骨格スーツ1800及び第2の可撓性外骨格スーツ1840により提供される支持の程度は、装着者の怪我のリスクを減らすように又は他の考慮により、重いものが運搬される安定性を増加させるように制御され得る。可撓性外骨格スーツ1800と第2の可撓性外骨格スーツ1840及び/又はその装着者の動作の作動は、装着者及び/又は装着者の環境要素への調整された力及び/又は(時間、振幅又は他の特性における)トルクの付与、及び/又は装着者を調整された方法で動作する方向へ案内するための(例えば、外骨格スーツ1800、1840のアクチュエータを介する、装着者への専用の触覚フィードバック要素を介する、又は他の方法を介する)触覚フィードバックの付与を含む。
可撓性外骨格スーツ1800と第2の可撓性外骨格スーツ1840の調整操作は様々な方法で実施され得る。幾つかの例では、1つの可撓性外骨格スーツ(及びその装着者)は、他の可撓性外骨格スーツへコマンド又は他の情報を提供するマスタとして作動し、これにより外骨格スーツ1800、1840の作動は調整される。例えば、外骨格スーツ1800、1840は装着者が調整された方法でダンス(又は他の運動活動を行うために)をすることを可能にするように構成される。可撓性外骨格スーツの1つは、「リード」として作動し、「リード」装着者により実施される作動についてのタイミング又は他の情報を可撓性外骨格スーツへ伝達し、他の装着者により実施される調整されたダンス運動を可能にする。幾つかの例では、可撓性外骨格スーツの第1の装着者はトレーナとして作動し、第2の外骨格スーツの第2の装着者が実施するよう学ぶことができる運動又は他の身体活動をモデル化する。第1の外骨格スーツは第1の装着者により実行される運動、トルク、力、又は他の身体活動を検出し、検出された活動に関する情報を第2の外骨格スーツへ伝達する。第2の外骨格スーツは、次に力、トルク、触覚フィードバック又は他の情報を第2の装着者の身体へ加え、これにより第2装着者が第1装着者によりモデル化された運動又は他の身体活動を学ぶことを可能にする。幾つかの例では、サーバ1830は外骨格スーツ1800、1840へコマンド又は他の情報を伝達し、外骨格スーツ1800、1840の操作を調整することが可能となる。
2つ以上の図示した可撓性外骨格スーツ1800、1840が調整された方法で操作されることに留意されたい。幾つかの例では、多くの可撓性外骨格スーツ又は他のメカトロニック又は他のシステムは、幾つかの用途を可能にするように調整された方法で操作され得る。例えば、バレーダンサの団、フットボール選手のチーム、シンクロナイズスケータのチーム、マーチングバンド、パントマイム団、又は他の運動又は演技者のグループは、彼らの運動を時間内に調整するように構成される可撓性外骨格スーツを装着することができる。幾つかの例では、第1の可撓性外骨格スーツの第1装着者は、トレーナ又はコーチとして動作し、各可撓性外骨格スーツの多くの装着者が実施することを学ぶ運動又は他の身体活動をモデル化する。第1装着者は第1装着者により実施される運動、トルク、力、又は他の身体活動を検出し、検出された活動に関する情報を多くの他の可撓性外骨格スーツへ伝達する。多くの他の外骨格スーツは、次に各装着者の身体へ力、トルク、触覚フィードバック又は他の情報を加え、装着者が第1の装着者によりモデル化された運動又は他の身体活動を学ぶことを可能にする。幾つかの例では、サーバは複数の外骨格スーツへコマンド又は他の情報を伝達し、複数の外骨格スーツの調整された作操作を可能にする。複数の可撓性外骨格スーツの調整された操作を含むほかの用途が予想される。
可撓性外骨格スーツ1800は、装着者の動作、装着者の環境、又は可撓性外骨格スーツ1800の装着者についての他の情報を伝達し及び/又は記録するように操作され得る。幾つかの例では、装着者の運動及び運動活動に関する運動学は記録され及び/又はサーバ1830へ伝達される。これらのデータは医学、科学、娯楽、社会的媒体、又は他の用途のために収集される。データはシステムを操作するために使用される。例えば、可撓性外骨格スーツ1800はロボットシステム(例えば、ロボットアーム、脚、胴、人間の形をした身体、又は他のロボットシステム)へユーザにより生成された運動、力及び/又はトルクを伝達し、ロボットシステムは装着者の活動をシミュレーションし及び/又は装着者の活動をロボットシステムの要素の運動、力、又はトルクへマップされるように構成され得る。他の例では、反映されたアバタの運動が装着者の運動に幾つか関係するように、データは装着者の仮想アバタを操作するために使用され得る。仮想アバタは、仮想環境で例示化され、その装着者が他の用途に従って通信し又は構成され及び操作される個人又はシステムに提示される。
反対に、可撓性外骨格スーツは、1800は装着者に触覚の又は他のデータを提示するように操作され得る。幾つかの例では、アクチュエータ1801(例えば、捩じれ紐アクチュエータ、外装腱)及び/又は触覚フィードバック要素(例えば、EPAM触覚要素)は装着者の身体へ加えられる力を加え及び/又はこれを調節し、装着者に機械的又は他の情報を表示する。例えば、可撓性外骨格スーツ1800のある場所に配置された可撓性外骨格スーツ1800の触覚要素の特定のパターンにおける作動は、装着者がコール、Eメール、又は他の通信を受け取ったことを表示する。別の例では、ロボットシステムは装着者により生成された運動、力及び/又はトルクを使用して操作され、可撓性外骨格スーツ1800によりロボットシステムへ伝達されるように操作され得る。力、モーメント、及び環境及びロボットシステムの操作の他の態様及びは、可撓性外骨格スーツ1800へ伝達され、装着者に提示され(アクチュエータ1801又は他の触覚フィードバック要素)を使用して、装着者がロボットシステムの装着者の作動に関する力・フィードバック又は他の触覚感覚を経験することを可能にする。別の例では、装着者に提示された触覚データは、仮想環境、例えば可撓性外骨格スーツ1800により検出される装着者に関する運動又は他のデータに基づき操作される、装着者のアバタを含む環境に基づいて作動される装着者のアバタを含む環境により生成される。
複数の機能、用途又は本明細書に記載された、又は他の用途による可撓性外骨格スーツ1800の他の操作は、同時に実行されることに留意されたい。例えば、可撓性外骨格スーツは装着者の筋肉により生成される力及び/又はトルクを補うことにより、装着者の疲労を低減させるように操作され得る。外骨格スーツ又は他のシステム(例えば、遠隔サーバ、ドローン)におけるセンサは、可撓性外骨格スーツへの表示を提供することができる一方、可撓性外骨格スーツは装着者の前面の地面が不安定であることによる疲労を低減するように操作され得る。可撓性外骨格スーツは不安定な地面上での運動による足首の捻挫と緊張を経験する装着者の確立を低下させるために、装着者の足首の有効インピーダンスを増加させるように応答可能に操作され得る。同時操作は、複数の用途(例えば、疲労低減及び怪我防止)により生成されたアクチュエータコマンドを線形に又は非線形に合計すること、あるアクチュエータを作動させるのに必要な第1の用途が必要とする時間の間、第1用途により必要とされるあるアクチュエータに第2の用途による第1用途のブロック操作、又は同時に多くの用途に応じた外骨格スーツの操作の他の方式を含む。
図18に示す可撓性外骨格スーツ1800は、本明細書に記載された制御エレクトロニックス、ソフトウェア、又はアルゴリズムにより操作される可撓性外骨格スーツの単なる一例である。本明細書に記載された制御エレクトロニックス、ソフトウェア、又はアルゴリズムは、可撓性外骨格スーツ又は他の機械エレクトロニックス、及び/又はより多くの、より少ない、又は異なるアクチュエータ、センサ又は他の要素を有するロボットシステムを制御するように構成され得る。更に、本明細書に記載された制御エレクトロニックス、ソフトウェア、又はアルゴリズムは、図示された可撓性外骨格スーツに同様の又はそれと異なるように構成される可撓性外骨格スーツ1800を制御するように構成される。更に、本明細書に記載された制御エレクトロニックス、ソフトウェア、又はアルゴリズムは、再構成可能なハードウェア(即ち、アクチュエータ、センサ、又は追加又は除去される他の要素を有することができる外骨格スーツ)を有する可撓性外骨格スーツを制御し及び/又は様々な方法を使用して可撓性外骨格スーツの現在のハードウェア構成を検出するように構成され得る。
可撓性外骨格スーツの制御のためのソフトウェアヒエラルキ
可撓性外骨格スーツのコントローラ及び/又はコントローラにより実行されるコンピュータ読取り可能プログラムは、機能のカプセル化及び/又は可撓性外骨格スーツの構成要素を提供するように構成される。即ち、コントローラ(例えば、サブルーチン、ドライバ、サービス、デーモン、機能)のある要素は、可撓性外骨格スーツの特定要素(例えば、捩じれ紐アクチュエータ、触覚フィードバック要素)を作動し、及びコントローラの他の要素(例えば、他のプログラム)が特定要素を作動することを可能にし、及び/又は特定要素(例えば、命令された方向にアクチュエータを向けるコマンドを、命令された方向にアクチュエータを向けるのに十分なコマンドセットへ変換する)へ、抽象化したアクセスを提供することを可能にする。このカプセル化は様々なサービス、ドライバ、デーモン、又は他のコンピュータ読取り可能プログラムが可撓性外骨格スーツの様々な用途のために開発されることを可能にする。更に、可撓性外骨格スーツの機能をジェネリックでアクセス可能な方法でのカプセル化を提供することにより、コンピュータ読取り可能プログラムが作られ、ジェネリックのカプセル化された機能と相互作用し、これによりコンピュータ読取り可能プログラムは、可撓性外骨格スーツの単一タイプ又はモデルに対してよりも様々な異なる構成の可撓性外骨格スーツに対する作動モード又は機能を可能にする。例えば、仮想アバタ通信プログラムは、標準外装APIへアクセスすることにより可撓性外骨格スーツの装着者の姿勢についての情報へアクセスすることができる。異なる構成の外骨格スーツは異なるセンサ、アクチュエータ及び他の要素を含むことができるが、標準外装APIによる同一フォーマットでの姿勢情報を提供することができる。可撓性外骨格スーツ又は他のロボット型、外骨格型、補助型、触覚型又は他のメカトロニックシステムの他の機能及び特徴は、API又は他の標準コンピュータアクセス及び制御インタフェース方式によりによりカプセル化される。
図19は、可撓性外骨格スーツ1900の概略を示す要素及び制御ヒエラルキ又は可撓性外骨格スーツ1900である。可撓性外骨格スーツは、それぞれ可撓性外骨格スーツ1900、可撓性外骨格スーツ1900の装着者及び/又は装着者の環境へ力及び/又はトルクを加え及びそれらの1つ以上の特性を検出するように構成されるアクチュエータ1920及びセンサ1930を含む。可撓性外骨格スーツ1900は、更にハードウェアインタフェースエレクトロニックス1940を使用してアクチュエータ1920及びセンサ1930を操作するように構成されるコントローラ1910を含む。ハードウェアエレクトロニックスインタフェース1940は、アクチュエータ1920及びセンサ1930を作動するために使用される信号で、コントローラ1910との間を接続するように構成される。例えば、アクチュエータ1920は外装腱を含んでもよく、ハードウェアインタフェースエレクトロニックス1940は外装腱のクラッチを接続・切断するために、及び外装腱の長さを報告するために、高電圧発電機、高電圧スイッチ及び高電圧キャパシタを含んでもよい。ハードウェアインタフェースエレクトロニックス1940は電圧レギュレータ、高電圧発電機、増幅器、電流検出器、エンコーダ、磁気計、スイッチ、制御電流源、DAC、ADC、フィードバックコントローラ、ブラッシュレスモータコントローラ、又は他の電子的及びメカトロニック要素を含んでもよい。
コントローラ1910は、更に可撓性外骨格スーツ1900のユーザ及び/又は装着者に情報を提示するように構成されるユーザインタフェース1950、及びコントローラ1910と他のシステム(例えば、無線信号を伝達することにより)との間の情報伝達を促進するよう構成された通信インタフェース1960を作動させる。それに加えて、またはその代わりに、ユーザインタフェース1950は通信インタフェース1960(例えば、ユーザインタフェース1950はセルラホンの一部となる)を使用してコントローラ1910との間でユーザインタフェース情報を送受信する別のシステムの一部となる(例えば、ユーザインタフェース1950はセルラホンの一部である)。
コントローラ1910は、ユーザインタフェース1950を操作して、可撓性外骨格スーツ1912の機能を記述するコンピュータ読取り可能プログラムを実行するよう構成される。コントローラ1910により実行されるコンピュータ読取り可能プログラムの中には、オペレーティングシステム1912、アプリケーション1914a、1914b、1914c及び較正サービス1916がある。オペレーティングシステム1912は、コントローラ1910のハードウェア資源(例えば、I/Oポート、レジスタ、タイマ、インタラプト、周辺機器、メモリ管理ユニット、直列及び/又は並列通信ユニット)を管理し、更に可撓性外骨格スーツ1900のハードウェア資源を管理する。オペレーティングシステム1912は、ハードウェアインタフェースエレクトロニックス1940及び更に可撓性外骨格スーツ1910のアクチュエータ1920及びセンサ1930へ直接アクセスを有するコントローラ1910により実行される唯一のコンピュータ読取り可能プログラムである。
アプリケーション1914a、1914b、1914cは、幾つかの機能(複数可)操作モード又は可撓性外骨格スーツ1900の作動モードを記述するコンピュータ読取り可能プログラムである。例えば、アプリケーション1914はオペレーティング1912からの装着者の姿勢情報へのアクセス、通信インタフェース1960を使用した遠隔システムとの通信の維持、姿勢情報のフォーマット化、及び姿勢情報の遠隔システムへの伝達を含む装着者の仮想アバタを更新するために装着者の姿勢についての情報を伝達するプロセスを記述してもよい。較正サービス1916は、可撓性外骨格スーツ1900の装着者、アクチュエータ1920及び/又はセンサ1930の特性を記述するパラメータを記憶するため、装着者が可撓性外骨格スーツ1900を使用する場合、アクチュエータ1920及び/又はセンサ1930の操作に基づきこれらのパラメータを更新するため、パラメータをオペレーティングシステム1912及び/又はアプリケーション1914a、1914b、1914cに使用可能とするため、及びパラメータに関係する他の機能のためのプロセスを記述するコンピュータ読取り可能プログラムである。アプリケーション1914a、1914b、1914c及び較正サービス1916は、可撓性外骨格スーツ1900の機能と作動モードを可能にするためコントローラ1910のオペレーティングシステム1912により動かされたコンピュータ読取り可能プログラムの一例を意図する。
オペレーティングシステム1912はハードウェア(例えば、1920、1930、1940)の低レベル制御及び維持を提供してもよい。幾つかの例では、オペレーティングシステム1912及び/又はハードウェアインタフェースエレクトロニックス1940は、可撓性外骨格スーツ1900、装着者及び/又は1つ以上のセンサからの装着者環境についての情報を一定の特定速度で検出することができる。オペレーティングシステム1912は、検出された情報を使用して可撓性外骨格スーツ1900又はその構成要素の1つ以上の状態又は特性の予測を生成させることができる。オペレーティングシステム1912は、一定の特定速度と同じ速度又はより低い速度で生成された予測を更新してもよい。生成された予測はノイズを除去するためにフィルタを使用して検出された情報から生成させることができ、関節検出特性の又は他の用途に応じて予測を生成させる。例えば、オペレーティングシステム1912はノイズを除去するためにカルマンフィルタを使用して、検出された情報から予測を生成させ、1つ以上のセンサを使用して可撓性外骨格スーツ1900の単一の直接又は間接的に測定された特性、装着者及び/又は装着者の環境の予測を生成させる。幾つかの例では、オペレーティングシステムは複数の時点から検出された情報に基づき装着者及び/又は可撓性外骨格スーツ1900についての情報を決定することができる。例えば、オペレーティングシステム1900は、装着者が検出された関節角度、身体部分の位置、アクチュエータ負荷、又は複数の過去の時点から検出された他の情報に基づき運動中に、歩行段階(例えば、スタンス、スイング、ヒールストライク、つま先上げ)及び/又は歩行段階パーセントを決定する。
幾つかの例では、オペレーティングシステム1912及び/又はハードウェアインタフェースエレクトロニックス1940は、アクチュエータ1910の操作に関係するサービスを操作し及び/又は提供する。即ち、アクチュエータ1920の作動が、ある期間にわたる制御信号の生成、アクチュエータ1920の状態(複数可)についての知識又は他の考慮を必要とする場合、オペレーティングシステム1912及び/又はハードウェアインタフェースエレクトロニックス1940は、アクチュエータ1920(例えば、アクチュエータ1920の捩じれ紐アクチュエータ(TSA)を使用して特定レベルの力を生成させるコマンド)を作動する簡単なコマンドを簡単なコマンド(例えば、オペレーティングシステム1900により決定され且つ記憶されたロータの開始位置、エンコーダを使用して検出されたモータの相対位置、及びロードセルを使用して検出されたTSAにより生成された力に基づき、TSAのモータ巻線に加えられた電流列)を実行するために必要で、ハードウェアインタフェースエレクトロニックス1940及び/又はアクチュエータ1920に対する複雑で及び/又は状態ベースのコマンドへ変換することができる。
幾つかの例では、オペレーティングシステム1912は、更にシステムレベルの簡単なコマンド(例えば、装着者の膝に加えられたトルクのコマンドレベル)を可撓性外骨格スーツ1900の構成による複数のアクチュエータのコマンドへ変換することにより、可撓性外骨格スーツ1900の操作をカプセル化する(例えば、装着者の膝を横切るTSA及び外装腱が装着者の身体に力を加えることにより、トルクのコマンドレベルが装着者の膝に加えられるようにするコマンドシグナル)。このカプセル化により、外骨格スーツの特定のモデル又はタイプ(例えば、オペレーティングシステム1912及びハードウェアインタフェースエレクトロニックス1940は、アクチュエータ1920が足首へ命令されたトルク形状を加えるのに十分なアクチュエータコマンドへ変換することができる簡単な足首トルク形状を生成させるように構成されることにより)の外骨格スーツの機能を実行するよう作動させることなく、外骨格スーツの機能(例えば、外骨格スーツの装着者がより高くジャンプすることができる)を実行させることができる汎用用途の創作を可能にする。
オペレーティングシステム1912は標準の多目的プラットフォームとして作動し、様々なメカトロニック、バイオケミカル、ヒューマンインタフェース、トレーニング、リハビリ、通信、及び他の用途を可能にするために、様々な異なるハードウェア構成を有する様々な可撓性外骨格スーツの使用を可能にする。オペレーティングシステム1912は、センサ1930、アクチュエータ1920を可撓性外骨格スーツ1900の他の要素又は機能を、可撓性外骨格スーツ1900と通信する遠隔システム(例えば、通信インタフェース1960を使用して)、及び/又は様々な用途、デーモン、サービス、又はオペレーティングシステム1912により実行される他のコンピュータ読取り可能プログラムへ使用可能にする。オペレーティングシステム1912は、アクチュエータ、センサ、又は他の要素又は機能を(例えば、API、通信プロトコル、又は他のプログラムインタフェースを介して)標準方式で使用可能とし、これによりアプリケーション、デーモン、サービス、又は他のコンピュータ読取り可能プログラムが創作され、その上にインストールされ、これにより実行され、及び様々な異なる構成を有する様々な可撓性外骨格スーツの機能又は操作モードを可能にするように操作される。オペレーティングシステム1912により使用可能となったAPI、通信プロトコル又は他のプログラムインタフェースは、可撓性外骨格スーツ1900の操作をカプセル化し、変換し、又は要約し、広範囲の様々な異なる構成の可撓性外骨格スーツの機能を可能にするように操作可能なこのようなコンピュータ読取り可能プログラムの創作を可能にする。
それに加えて、またはその代わりに、オペレーティングシステム1912はモジュール式の可撓性外骨格スーツシステム(即ち、可撓性外骨格スーツ作動モード又は機能を可能にするために、アクチュエータ、センサ又は他の要素が可撓性外骨格スーツに加えられ又はこれから取り除かれることができる可撓性外骨格スーツシステム)を作動可能なように構成される。幾つかの例では、オペレーティングシステム1912は、可撓性外骨格スーツ1900のハードウェア構成をダイナミックに決定し、可撓性外骨格スーツ1900の決定された現在のハードウェア構成に対して、可撓性外骨格スーツ1900の操作を調整することができる。この操作は、オペレーティングシステム1912により提示される標準プログラムインタフェースを介して可撓性外骨格スーツ1900の機能にアクセスするコンピュータ読取り可能プログラム(例えば、1914a、1914b、19414c)対しては「見えない」方法で実施され得る。例えば、コンピュータ読取り可能プログラムは、標準プログラムインタフェースを介して、特定レベルのトルクが可撓性外骨格スーツ1900の装着者の足首へ加えられるところであったことをオペレーションシステム1912へ表示することができる。オペレーティングシステム1912は装着者の足首へ特定レベルのトルクを加えるのに十分なアクチュエータ1920の作動パターンを、可撓性外骨格スーツ1900の決定されたハードウェア構成に基づいて応答可能に決定する。
幾つかの例では、オペレーティングシステム1912及び/又はハードウェアインタフェースエレクトロニックス1940は、可撓性外骨格スーツ1900が直接装着者にけがを負わすか及び/又は可撓性外骨格スーツ1900の要素が壊されるように操作されないことを保証するようにアクチュエータ1920を操作する。幾つかの例では、これはアクチュエータ1920がある最大閾値を超えるような力及び/又はトルクを装着者の身体へ加える様な操作をしないことを含む。これは、(例えば、コントローラ1910により実行された場合)アクチュエータ1920により加えられる力を(例えば、アクチュエータ1920へ送られる監視コマンド、及び/又は力又はセンサ1930を使用して検出される他の特性の監視測定によって)監視するように構成される、及び装着者のけがの防止のためにアクチュエータ1920の操作を不可能にし、及び/又は変更するように、構成されるウオッチドッグプロセス又は他のコンピュータ読取り可能プログラムとして実施され得る。それに加えて、またはその代わりに、ハードウェアインタフェースエレクトロニックス1940は、過剰な力及び/又はトルクが装着者に加えられることを防止する回路を含むことができる(例えば、コンパレータにチャネリングすることによりTSAにより生成された力を測定するように構成されたロードセルの出力、及び力がある特定レベルを上回った場合、TSAのモータへの電源を決断するようにコンパレータを構成することにより)。
幾つかの例では、可撓性外骨格スーツ1900がそれ自体を損傷させないことを保証するようにアクチュエータ1920を操作することは、可撓性外骨格スーツ1900の要素に対する損傷となるような過電流、過負荷、過回転又は他の状態が発生することを防止するように構成されるウオッチドッグプロセス又は回路を含むことができる。たとえば、ハードウェアインタフェースエレクトロニックス1940はモータ巻線に加えられる電圧及び/又は電流を制限するように構成された金属酸化物バリスタ、ブレーカ、シャントダイオード、又は他の要素を含む。
オペレーティングシステム1912により可能となる記載された上記機能は、それに加えて、またはその代わりに、コントローラ1900により実行されるアプリケーション1914a、1914b、1914c、サービス、ドライバ、デーモン、又は他のコンピュータ読取り可能プログラムにより実施されることに留意されたい。アプリケーション、ドライバ、サービス、デーモン、又は他のコンピュータ読取り可能プログラムは、上記機能を可能にするためそれらの使用を促進するための特別なセキュリティ特権又は他の特性を有することができる。
オペレーティングシステム1912は、他のコンピュータ読取り可能プログラム(例えば、アプリケーション1914a、1914b、1914c、較正サービス1916)による、(ユーザインタフェース1950を介する)ユーザによる、及び/又は他のシステム(例えば、通信インタフェース1960を介してコントローラ1910と通信するシステム)による使用のために、ハードウェアインタフェースエレクトロニックス1940、アクチュエータ1920、及びセンサ1930をカプセル化することができる。可撓性外骨格スーツ1900の機能のカプセル化は、アプリケーションプログラムインタフェース(API)の形態、即ち、関数呼び出しのセット、及びコントローラ1910上で操作されるアプリケーションが、可撓性外骨格スーツ1900の要素の機能にアクセスするために使用する機能コールセット、及び手順の形をとる。幾つかの例では、オペレーティングシステム1912はコントローラ1910により実行されるアプリケーションへ標準「外骨格スーツAPI」を利用可能にする。「外骨格スーツAPI」は、可撓性外骨格スーツの要素(例えば、アクチュエータ1920、センサ1930)を操作するのに必要な如何なる複雑な時間依存性の信号を生成させるそれらのアプリケーション1914a、1914b、1914cを必要とすることなく、アプリケーション1914a、1914b、1914cが外骨格スーツ1900の機能にアクセスすることを可能にする。
外骨格スーツ「API」は、アプリケーション1914a、1914b、1914cがオペレーティングシステム1912へ簡単なコマンドを伝達することを可能にし(例えば、「装着者の足が地面に接触している場合、装着者の足首からの機械エネルギを蓄え始める」)、これによりオペレーティングシステム1912はこれらのコマンドを解釈し、ハードウェアインタフェースエレクトロニックス1940又は可撓性外骨格スーツ1900の他の要素へ、アプリケーション1914a、1914b、1914cにより生成される簡単なコマンドを実行するのに十分なコマンド信号を発生させることができる(例えば、センサ1930により検出される情報に基づき装着者の足が地面に接触したかどうかを決定し、ユーザの足首に跨る外装腱へ高電圧を応答可能に加える)。
「外骨格スーツAPI」は、工業標準(例えば、ISO標準)、独自標準、オープンソース標準、又は次に外骨格スーツの用途を生み出すことができる個人に利用可能であり得る。「外骨格スーツAPI」は、様々な異なるタイプ及び構成により実施される標準「外骨格スーツAPI」と連動することにより、様々な異なるタイプ及び構成の外骨格スーツを操作することができるアプリケーション、ドライバ、サービス、デーモン、又は他のコンピュータ読取り可能プログラムが創作されることを可能にする。それに加えて、またはその代わりに、「外骨格スーツAPI」は、個々の外骨格スーツ専用のアクチュエータ(即ち、特定の身体部分へ力を加えるアクチュエータで、異なる構成の外骨格スーツは同一の特定の身体部分へ力を加えるアクチュエータを含まない)の標準カプセル化を提供し、可撓性外骨格スーツAPIを提供する構成上の情報へアクセスするための標準インタフェースを提供する。「外骨格スーツAPI」ヘアクセスするアプリケーション又は他のプログラムは、可撓性外骨格スーツの構成についてのデータ(例えば、アクチュエータ、アクチュエータの仕様、位置及びセンサの仕様により生成された身体部分間の位置と力)にアクセスすることができ、アプリケーションにより生成された可撓性外骨格スーツに基づき、及び可撓性外骨格スーツの構成についてのアクセスされたデータ上の情報に基づき、個々のアクチュエータ(例えば、50ミリ秒の間に30Nの力を生成させる)のための簡単なコマンドを発生させる。追加の又は代わりの機能は用途に応じて「外骨格スーツAPI」によりカプセル化され得る。
アプリケーション1914a、1914b、1914cは、個々に本明細書に記載された可撓性外骨格スーツの機能及び作動モードのすべて又はその一部を可能にすることができる。例えば、アプリケーションは、姿勢、力、トルク及び可撓性外骨格スーツ1900の装着者の活動についての他の情報を伝達することにより、及びロボットシステムから受け取った力及びトルクを装着者へ加えられる触覚フィードバックへ変換することにより、ロボットシステムの触覚制御を可能にする(即ち、アクチュエータ1920及び/又は触覚フィードバック要素により装着者の身体へ加えられる力及びトルク)。別の例では、アプリケーションは、オペレーティングシステム1912(例えば、APIを介して)へコマンドを送り、及びそれからデータを受信することにより、装着者がより効率的に運動を行うことを可能にし、これにより可撓性外骨格スーツ1900のアクチュエータ1920はユーザの動きを補助し、装着者の運動段階からマイナスの仕事を抽出し、装着者の運動の他の段階へ蓄えられた仕事を注入し、又は可撓性外骨格スーツ1900の作動の他の方法を支援する。アプリケーションはコントローラ1910上に及び/又は様々な方法により可撓性外骨格スーツ1900に含まれるコンピュータ読取り可能記憶媒体上にインストールされる。アプリケーションは、取り外し可能なコンピュータ読取り可能な媒体から、又は通信インタフェース1960を介してコントローラ1910と通信するシステムからインストールされる。幾つかの例では、アプリケーションは、ウェッブサイトから、インタネット上のコンパイルされた又はコンパイルされないプログラムの記憶装置から、又は他のソースから、オンラインソース(例えば、グーグルプレイ、iTune、アプリストア)からインストールされる。更に、アプリケーションの機能は、コントローラ1910が遠隔システム(例えば、更新を受信し、アプリケーションを認証し、現在の環境条件についての情報を提供する)と連続的に又は周期的に通信することを条件とする。
図19に示される可撓性外骨格スーツ1900は、図示例として意図される。可撓性外骨格スーツ、オペレーティングシステム、カーネル、アプリケーション、ドライバ、サービス、デーモン又は他のコンピュータ読取り可能プログラムの他の構成が予想され得る。例えば、可撓性外骨格スーツを操作するように構成されるオペレーティングシステムは、可撓性外骨格スーツの要素を操作するために低レベルコマンドを生成するリアルタイムオペレーティングシステム、及び、可撓性外骨格スーツに記憶されるコンピュータ読取り可能プログラムを更新する、ユーザインタフェース上の時計のように時間依存の少ない機能又は他の機能を可能にする非リアルタイム構成要素を含む。可撓性外骨格スーツは1つより多いコントローラを含み、さらにそれらのコントローラの幾つかは、リアルタイムアプリケーション、オペレーティングシステム要素、ドライバ、又は他のコンピュータ読取り可能プログラム(例えば、これらのコントローラは非常に短いインタラプトサービスルーチン、非常に速いスレッドスイッチング、又は他の特性及び待ち時間の影響を受ける計算に関係する機能を有するように構成される)を実行するように構成される一方、他のコントローラは可撓性外骨格スーツの時間依存性の少ない機能を可能にするように構成され得る。可撓性外骨格スーツの更なる構成及び操作モードが予想される。更に、本明細書に記載されるように構成される制御システムは、更に又は代わって可撓性外骨格スーツ以外のデバイス及びシステムの操作を可能にするように構成される、例えば本明細書に記載されるような制御システムは、ロボット、剛性外骨格スーツ又は外骨格、補助デバイス、補装具又は他のメカトロニックデバイスを作動するように構成される。
可撓性外骨格スーツの機械的操作のコントローラ
可撓性外骨格スーツのアクチュエータの制御は、様々な制御方式に応じて様々な方法で実施される。一般に、1つ以上のハードウェア及び/又はソフトウェアコントローラは可撓性外骨格スーツの状態、可撓性外骨格スーツの装着者、及び/又は可撓性外骨格スーツの上又はその中に配置されるセンサからの可撓性外骨格スーツの環境、及び/又は可撓性外骨格スーツと通信する遠隔システムについての情報を受信する。1つ以上のハードウェア及び/又はソフトウェアコントローラは、次に可撓性外骨格スーツに命令された状態を実行するために及び/又は他の用途を可能にするために、可撓性外骨格スーツのアクチュエータにより実行され得る制御出力を生成することができる。1つ以上のコントローラはオペレーティングシステム、カーネル、ドライバ、アプリケーション、サービス、デーモン、又は可撓性外骨格スーツに含まれるプロセッサにより実行される他のコンピュータ読取り可能プログラムの一部として実施され得る。
図20Aは、可撓性外骨格スーツ2010aの状態を検出すること、コントローラ2020aを使用して検出された状態に基づき出力を決定すること、及び決定された出力2030aに応じて可撓性外骨格スーツを操作することを含む可撓性外骨格スーツを操作するプロセス例2000aを示す。可撓性外骨格スーツ2010aの状態の検出は、可撓性外骨格スーツ及び/又は可撓性外骨格スーツに配置されるセンサを使用したその装着者の1つ以上の特性の測定、可撓性外骨格スーツの記憶された状態へのアクセス、フィルタ(例えば、カルマンフィルタ)の適用、又は1つ以上の特性及び/又はアクセスされた記憶された状態の処理又は他のプロセスを含み、可撓性外骨格スーツの状態(即ち、位置、方向、構成、及び/又は可撓性外骨格スーツの要素についての他の情報)は全体に又は部分的に決定される。例えば、可撓性外骨格スーツ2010aの状態の検出は、可撓性外骨格スーツの1つ以上の剛性又は半剛性部分の相対位置及び方向及び/又は可撓性外骨格スーツの装着者身体の1つ以上の部分の決定を含むことができる。
コントローラ2020aを使用した検出された状態に基づく出力の決定は、検出された状態、較正情報、過去の検出された状態についての情報、コントローラパラメータ、又は1つ以上の出力コマンドを決定するための他の情報を含む。計算は用途に応じて様々な異なるコントローラの1つを実施する。コントローラはステートマシン、フィードバックループ、フィードフォワードコントローラ、ルックアップテーブル(LUT)、比例・積分・微分(PID)コントローラ、パラメータコントローラ、モデルベースコントローラ、逆運動モデルベースコントローラ、ステーとスペースコントローラ、バンバンコントローラ、線形二次ガウスコントローラ(LQG)、他のコントローラ及び/又はコントローラの組み合わせを含む。パラメータ、トポロジ、又はコントローラの構成の他の態様は最適化され、訓練され、又は可撓性外骨格スーツを制御するために使用される前にシミュレーションで検証される。コントローラのパラメータ及び/又はコントローラを実証するために使用されるシミュレーションのパラメータは、較正パラメータ又は可撓性外骨格スーツのモデル又はタイプに関係する他のデータ、個々の可撓性外骨格スーツ、可撓性外骨格スーツの個々の装着者、又はその中で可撓性外骨格スーツが操作され得る環境に関係することができる。コントローラは改善され、適合され、又はある計量に応じて性能を改善するように再構成される。このような改善、適応、又は再構成は、可撓性外骨格スーツ及び/又は装着者の特性における検出された又は特定された変更、装着者による可撓性外骨格スーツの使用パターン、歩調パターン又は装着者により従事される身体活動又は運動の他のパターン又は他の情報に関係することができる。
決定された出力2030aによる可撓性外骨格スーツの操作は、可撓性外骨格スーツの要素、装着者の身体、及び/又は可撓性外骨格スーツの環境へ力及び/又はトルクを加えるために、捩じれ紐アクチュエータ(TSA)、外装腱、電子ポリマ、人工筋肉(EPAM)アクチュエータ又は他のメカトロニック要素の作動を含む。例えば、決定された出力は、TSAが特定速度で短くなることを特定し、決定された出力2030aに応じた可撓性外骨格スーツの操作は、TSAのモータ巻線への電圧及び/又は電流の印加、モータ回転の速度及び/又は角度の検出又はTSAが特定速度で短くなるような他のプロセスを含むことができる。別の例で、決定された出力は、トルクレベルが装着者の関節へ加えられ、決定された出力2030aに応じた可撓性外骨格スーツの作動は装着者の関節へ特定レベルのトルクを加えるために、可撓性外骨格スーツの1つ以上のアクチュエータの作動を含む。更に、決定された出力と可撓性外骨格スーツの要素を作動させる信号の間の移行は、作動された要素及び/又は可撓性外骨格スーツの他の態様又は要素につての較正データに基づく。例えば、特定速度で短くなるTSAの操作は、TSAの伝達率を含む較正データに基づくTSAのモータを回転させる回転速度の決定を含む。本明細書で記載したように他のシナリオ及びプロセスは予想される。
モデルベースコントローラはコントローラにより制御される機械的又は他のシステムのモデルに基づく又は触発された構造、組織又は他の特徴を有するコントローラである。例えば、倒立振り子(即ち、倒立振り子の状態の進化)の応答モデルベースコントローラは入力を制御するために倒立振り子の応答モデルの倒立又は他の操作に基づいて創作されることができ、これにより発生される倒立された又は変換されたモデルは倒立振り子が倒立振り子の検出された状態に基づき倒立振り子の命令された状態に追従するように倒立振り子(例えば、ベース力)を制御する。幾つかの例では、モデルベースコントローラはシステムのモデルが制御されることを含み、制御出力に応答してシステムの出力を予測し、エラー信号を発生し、又は他の用途を可能にするために、電位及び/又は電流制御出力をシステムのモデルへ適用する。幾つかの例では、モデルベースコントローラはモデルにより提示されるシステムのシミュレーションを使用してコスト関数又は制約に応じて訓練され又は最適化されたパラメータを有するコントローラのよりジェネリックタイプのコントローラであり得る(例えば、PIDコントローラ、状態空間コントローラ、バンバンコントローラ、線形二次ガウスコントローラ(LQG))。
モデルベースのコントローラの使用は、訓練期間なしに可撓性外骨格スーツの制御が異なる装着者、環境及び条件に適合されることを可能にする。即ち、モデルパターンは可撓性外骨格スーツ、装着者及び/又はモデルパラメータに対応する環境の特性における検出された変更に基づいて更新される。例えば、単一モデル及び/又はモデルベースのコントローラはEndo-Herrモデル(例えば、力変換器、クラッチ付きコンプライアンス要素)の模擬アクチュエータに対応する特定構成(例えば、アクチュエータ、(即ち、TSA、外装腱)を含むように構成される)を有する可撓性外骨格スーツを制御するために創作される。モデルベースのコントローラの特定パラメータは、装着者及び/又は可撓性外骨格スーツの要素の特性に対応する。例えば、装着者の身体各部の重量、クラッチ接続状態における外装腱の適合性、個々のTSAの力-長さ特性、又は他の特性は、モデルベースコントローラのパラメータに対応することができる。それに加えて、またはその代わりに、可撓性外骨格スーツの異なる作動モード(及び対応するアプリケーション、サービス、又は他のコンピュータ読取り可能プログラム)は異なる装着者、環境及び条件に対応することができる。例えば、第1装着者は第1構成サービス(即ち、コントローラ、ドライバ、アプリケーション、構成パラメータ、操作モード、アプリケーション、又は第1装着者についての情報に関係する他の情報)を使用して可撓性外骨格スーツを操作し、第2の装着者は第2の構成サービスを使用して可撓性外骨格スーツを操作する。幾つかの例では、モデルパラメータを変更するための更新は、可撓性外骨格スーツ及び/又は装着者の状態における質的変更を表示することができる。幾つかの例では、表示された質的変更は、可撓性外骨格スーツの要素が取り替えを必要とし、及び/又は壊れる可能性があることの表示であることができる。例えば、TSAに対応するモデルパラメータの更新は、TSAの捩じれ紐が著しく疲労しており、壊れる可能性があり及び/又はTSAを準最適な方法で操作される可能性があることの表示である。この表示は可撓性外骨格スーツのユーザインタフェースを介して装着者に伝えられる。それに加えて、またはその代わりに、表示は遠隔システム又は人(例えば、修理技術者、健康管理技術者、部品管理者)に伝えられる。幾つかの例では、表示された質的変更は装着者が身体的及び/又は精神的に著しく疲れたことの表示である。この表示は可撓性外骨格スーツのユーザインタフェースを介して装着者に伝えられる。それに加えて、またはその代わりに、表示は、可撓性外骨格スーツが装着者の活動を増大し、及び/又は装着者の潜在的に怪我しやすい活動又は運動を禁止する程度又はパーセントを増加させることにより、可撓性外骨格スーツがその作動を変更させる。
幾つかの例では、モデルベースコントローラの使用は、可撓性外骨格スーツの特性を連続的に変更することに基づく可撓性外骨格スーツの制御を可能にする。即ち、可撓性外骨格スーツの制御は可撓性外骨格スーツの要素の特性(例えば、可撓性外骨格スーツの環境湿度の変化に伴う、TSAの力/長さ/トルク特性、外装腱の適合性)における変更に連続的に適応することができる。可撓性外骨格スーツのセンサは、可撓性外骨格スーツの要素の較正パラメータが更新するのに十分な測定を経時的生成させることができる(例えば、TSAの力/長さ/トルク特性、外装腱の適合性)。この較正プロセスは、操作モードを実行させる可撓性外骨格スーツの操作中に及び/又は特に較正パラメータを決定する方向に向けられた可撓性外骨格スーツの操作中に、可撓性外骨格スーツのコントローラにより実行されるコンピュータ読取り可能プログラムにより周期的に実施される(例えば、構成サービス1916)。それに加えて、またはその代わりに、可撓性外骨格スーツの個々の要素は交換可能であり、交換要素に対応する較正パラメータは、交換要素により交換される要素のために記憶された較正パラメータと交換することができ、これにより可撓性外骨格スーツは可撓性外骨格スーツの要素の特性についての更新された較正パラメータを記憶する。較正パラメータはモデルベースコントローラのパラメータ、及び(生成された、例えば較正プロセスにより及び/又は交換要素に対応するパラメータと交換された要素に対応する較正パラメータを交換することにより)可撓性外骨格スーツの現在の状態に対応する較正パラメータに対応する。
較正パラメータは、更に可撓性外骨格スーツの装着者の特性及び/又は装着者により及び/又は可撓性外骨格スーツにより運搬される荷物又は他の物の特性を記述する。例えば、モデルベースコントローラのパラメータは装着者の腰の上の装着者の重量に対応する(即ち、装着者の胴、頭及び腕の重量及び装着者身体のそれらの部分により又はそれらの部分に取り付けられた負荷の重量)。可撓性外骨格スーツのセンサ及び/又はアクチュエータは装着者の腰の上の装着者の重量を連続して又は周期的に推定するように操作される。その重量に対応推定される重量に基づき更新され、これによりモデルベースのコントローラの重量パラメータを更新した後、コントローラにより決定された制御出力が、更新された重量パラメータに対応する装着者の腰上の現在の重量を考慮する。例えば、装着者身体へアクチュエータにより加えられた決定された出力は装着者の腰上の重量の増加を補償するように増加されることができる。
較正パラメータは可撓性外骨格スーツと通信する遠隔システムへアップロードされる。それに加えて、またはその代わりに、較正パラメータは可撓性外骨格スーツと通信する遠隔システムからダウンロードされる。較正パラメータのセットは、特定の可撓性外骨格スーツ、装着者、可撓性外骨格スーツの要素、又はその組み合わせと関係する。特定装着者及び/又は特定装着者により使用される可撓性外骨格スーツと関係する較正パラメータは、特定装着者が通信ネットワーク(例えば、インタネット)介して記憶される較正パラメータへアクセスすることを可能にするために、ユーザネーム、パスワード又は他の認証情報と関係する。このように特定装着者の較正パラメータへのアクセスにより、特定装着者が複数の可撓性外骨格スーツを使用できる一方、特定装着者の身体特性、特定装着者により使用されるコントローラ及び/又はコントローラパラメータ、特定装着者により使用されるアプリケーション及び/又はアプリケーションデータ、及び/又は使用、歩行、又は特定装着者及び/又は可撓性外骨格スーツの特定装着者の作動に関係する他のパターンを記述する較正パラメータへの容易なアクセスを維持する。ユーザネーム、パスワード及び/又は他の認証情報は、装着者についての較正パラメータ又は他の情報が装着者でない人、又はシステムによるアクセスから守ることができる。それに加えて、またはその代わりに、装着者により着用される可撓性外骨格スーツは、装着者についての幾つかの情報(例えば、装着者の歩行パターン、ジェスチャ)を伝達し、情報は認証情報(例えば、生体認証)として使用され得る。
図20Bは、可撓性外骨格スーツ2010bの状態の検出、基準関数2020bを使用して検出された状態に基づく出力の決定、決定された出力2030bに応じた可撓性外骨格スーツの操作、を含む可撓性外骨格スーツを作動するためのプロセス2000bの一例を示す。可撓性外骨格スーツ2010bの状態の検出は、可撓性外骨格スーツに配置されるセンサを使用した可撓性外骨格スーツ、及び/又はその装着者の1つ以上の特性の測定、可撓性外骨格スーツの記憶された状態へのアクセス、フィルタ(例えば、カルマンフィルタ)の適用、又は測定された1つ以上の特性及び/又はアクセスされる記憶された状態の処理、又は他のプロセスを含み、これにより可撓性外骨格スーツの状態(即ち、位置、方向、構成、及び/又は可撓性外骨格スーツの要素についての他の情報)は全体的に又は部分的に決定される。例えば、可撓性外骨格スーツ2010bの状態の検出は、可撓性外骨格スーツの1つ以上の剛性又は半剛性の部分及び/又は可撓性外骨格スーツの装着者身体の1つ以上の部分の相対位置及び方向の決定を含む。
基準関数2020bを使用した検出された状態に基づく出力の決定は、計算が決定された出力の生成をもたらす、検出された状態でのある計算の実施を含む。幾つかの例では、基準関数2020bを使用して検出された状態に基づく出力の決定は、検出された状態の変換を含む。幾つかの例では、検出された状態の変換は、検出された状態のある要素の選択及び他の要素の廃棄を含むことができる。例えば、基準関数は装着者の検出された足首角度の関数であり、足首角度ではない検出された状態(例えば、他の関節の角度、身体部分速度、関節トルク)における情報は廃棄されることができる。幾つかの例では、検出された状態の変換は、拡大縮小、シフト、反転、又は検出された状態の1つ以上の変数の量子化を含む。幾つかの例では、検出された状態の変換は、検出された状態の次元を削減すことを含み、即ち、検出された状態の変数の第1の数を第1の数より小さい変数の第2の数へ変換することである。例えば、検出された状態の変数は主構成要素分析、独立構成要素分析、要因分析、バリマックス回転、非負行列因数分解、イソマップ、又は他の次元削減処理に従うことができる。幾つかの例では、検出された状態の変換は検出された状態のフィルタリングを含む(例えば、カルマンフィルタ、ウィーナフィルタ、又は他のリニア又はノンリニアフィルタの使用により)。幾つかの例では、検出された状態の変換は、分類機への検出された状態の適用を含む。例えば、検出された状態の1つ以上の変数は、サポートベクターマシーン、k‐近隣分類機、又は検出された状態の1つ以上の変数を有限数の出力クラスの1つに変換するパターンマッチングアルゴリズムに合致する他の分類機へ適用される。
幾つかの例では、検出された状態の変換は、歩行情報を決定するための検出された状態の使用を含む。例えば、検出された状態は、歩調サイクルパーセント又は歩行段階(例えば、スタンス、スイング、ヒールストライク、つま先上げ)の決定に使用される。(即ち、パーセント、比率、又は割合として、如何に遠く運動サイクルを介して可撓性外骨格スーツの装着者が現在の時点にあるか)。歩調サイクルパーセント及び/又は段階は、装着者の検出された関節角度及び/又は関節トルクに基づき決定される。例えば、検出された状態の測定された関節角度は、記録された関節角度1561a、1563a、1565a、模擬された関節トルク1561b、1563b、1565b、記録された関節トルク1571a、1573a、1575a、及び/又は模擬された関節トルク1571b、1573b、1575bのパターンと比較される。歩調サイクルパーセント及び/又は段階を決定するために検出された状態と比較される記録され及び/又は模擬されたパターンは、可撓性外骨格スーツの特定装着者に関係し、又は装着者の集団又は他の人に関係することができる(例えば、パターンは人の集団から記録されたデータから生成された平均パターンである)。
幾つかの例では、基準関数2020bを使用して検出された状態に基づく出力の決定は、決定された状態及び/又は検出された状態の変換されたバージョンの円滑な基準関数への適用、及び出力を決定するための円滑な基準関数の出力の計算を含む。円滑な基準関数は、1変数型、2変数型又は多変数型であり、検出された状態に基づく1つ以上の決定された出力に対応する1つ以上の出力を有する。円滑基準関数は、多項式、有利関数、指数関数、正弦関数、他の円滑関数又はこれらの組み合わせである。形状及び/又はパラメータは可撓性外骨格スーツの幾つかの要素又は機能のモデルに基づく。例えば、円滑基準関数は安定した模擬運動を生成するためにEndo-Herrモデル1300の一部としてシミュレートされた力変換器により生成された力プロフィルに近似するように選択される。形状及び/又はパラメータは、可撓性外骨格スーツの装着者、及び/又は可撓性外骨格スーツの装着者の集団及び/又は他の人から記録されたデータに基づくことができる。
幾つかの例では、基準関数2020bを使用した検出された状態に基づく出力の決定は、1つ以上の離散した入力変数を生成するために検出された状態への変換の適用、及び1つ以上の離散した入力変数に対応するルックアップテーブルのセルの内容に基づく出力の生成を含む。例えば、検出された状態は4つの可能な歩行段階(例えば、踵の蹴り(ヒールストライク)、スタンス、つま先上げ、又はスイング)の1つに変換され、4つの中で可能な歩行段階の各々は出力の対応するセットの出力を有する(例えば、各歩行段階はクラッチ型の各外装腱セットを有することができる)。ルックアップテーブルは1つ、2つ又はそれ以上の離散した入力変数を有し、1つ以上の離散した入力変数の値の組み合わせに対して1つ以上の出力の状態を特定する。1つ以上の離散した入力変数は、検出された状態の離散された、及び/又は量子化された連続変数であり、例えば、入力変数の1つは、50ビンへ離散された関節足首であり、これにより入力変数は50の異なる離散した状態を有し、離散状態は離散状態に対応する角度の相対的な大きさに応じて並べられる。ルックアップテーブルのセルに対応する出力値は、可撓性外骨格スーツの要素又は機能のモデルに基づく。任意の検出された状態に対してルックアップテーブルのどのセルへアクセスするかを決定するために使用されるルックアップテーブルのセル及び変換の内容及び構成は、可撓性外骨格スーツの装着者及び/又は装可撓性外骨格スーツの装着者の集団及び/又は他の人から記録されたデータに基づく。
基準関数の1つ以上の特性は、可撓性外骨格スーツのモデル、可撓性外骨格スーツの要素、及び/又は可撓性外骨格スーツの装着者に基づいていてもよい。幾つかの例では、基準関数は、装着者の運動効率を増加させるか、装着者の負傷可能性を減少させるか、又はある拘束を最大化、最小化、及び/若しくは満足させるモデルを使用して生成された、可撓性外骨格スーツのある要素の活性化パターンであってもよい。例えば、基準関数は、歩調サイクルパーセントの関数としての外装腱クラッチングのパターンであってもよい(例えば、1400)。幾つかの例では、モデルから基準関数を生成するのは、計算コストが高い場合がある。例えば、基準関数の生成には、勾配降下法、遺伝的アルゴリズム、及び/又はモデルの1つ以上のシミュレーションの計算が必要となる場合がある。そのような例では、基準関数は、基準関数を生成する計算コストに関する比率の低いモデルを使用して生成することができる。それに加えて又はその代わりに、基準関数は、決定時にのみ再計算してもよく、手動で入力してもよく、又はそうでなければモデル変更の指定パラメータであってもよい。
一例では、基準関数2020bを使用して検出された状態に基づく出力の決定は、装着者の検出された関節角度に基づき歩調サイクルパーセントを決定すること、及びEndo−Herrモデル1300を使用して生成されたクラッチ付きコンプライアンス要素の活性化パターン(例えば、1400)に従って可撓性外骨格スーツの外装腱を作動させることを含む。別の例では、基準関数2020bを使用して検出された状態に基づく出力の決定は、歩調段階に関する状態遷移(例えば、つま先が離れる、かかとを着く、足が平坦になる)を有し、外装腱を作動させ、TSAコントローラを操作し、1210、1220、1230と同様に構成されている関節関連ステートマシンコントローラを操作することを含む。決定された出力2030bによる可撓性外骨格スーツの操作は、捩れ紐アクチュエータ(TSA)、外装腱、電解重合人工筋肉(EPAM)アクチュエータ、又は他の機械的要素を操作して、可撓性外骨格スーツの要素、装着者の身体、及び/又は可撓性外骨格スーツの環境に対して力及び/又はトルクを加えることを含んでいてもよい。例えば、決定された出力は、指定速度でのTSA短縮を指定することができ、決定された出力2030aによる可撓性外骨格スーツの操作は、TSAのモータの巻線に電圧及び/若しくは電流を印加すること、モータの回転速度及び/若しくは回転角度を検出すること、又は指定速度でTSAを短縮させること等の他のプロセスを含んでいてもよい。別の例では、決定された出力は、あるレベルのトルクが装着者の関節に加えられることを指定することができ、決定された出力2030bによる可撓性外骨格スーツの操作は、可撓性外骨格スーツの1つ以上のアクチュエータを操作して、指定レベルのトルクを装着者の関節に加えることを含む。更に、決定された出力と可撓性外骨格スーツの要素を作動させるシグナルとの間の変換は、可撓性外骨格スーツの作動した要素及び/又は他の態様若しくは要素に関する較正データに基づいていてもよい。例えば、指定速度で短縮させるためのTSAの操作は、TSAの速度伝達比を含む較正データに基づいてTSAのモータを回転させるように、回転速度を決定することを含んでいてもよい。本明細書に別記されているように、シナリオ及びプロセスは、他にも想定される。
複数のコントローラ及び/又は基準関数を使用して、外装スーツの検出された状態に基づく出力(複数可)を決定することができる。例えば、第1のコントローラを使用して、第1の期間中に出力を決定することができ、第2のコントローラを使用して、第2の期間中に出力を決定することができる。それに加えて又はその代わりに、第1のコントローラを使用して、可撓性外骨格スーツ及び/又はその装着者の第1のセットのアクチュエータ、関節、又は他の要素に対応する出力を決定することができ、第2のコントローラを使用して、第1のセットから脱関節している、可撓性外骨格スーツ及び/又はその装着者の第2のセットのアクチュエータ、関節、又は他の要素に対応する出力を決定することができる。更に、1つ以上のコントローラ、分類子、又は他のアルゴリズムを使用して、1セットのコントローラのどのコントローラを使用して出力(複数可)を生成すべきか、及び/又は上記セットのコントローラから生成された出力(複数可)を混合して、可撓性外骨格スーツの要素を操作するために使用することができる最終混合出力(複数可)を生成する方法を決定することができる。
幾つかの例では、最終混合出力(複数可)の生成は、1セットのコントローラにより生成される出力の線形結合を生成することを含んでいてもよい。例えば、第1のコントローラは、装着者の筋肉により生み出される力及び/又はトルクを補完することにより、装着者の疲労を低減させるための出力(複数可)を生成するように構成されていてもよい。第2のコントローラは、検出された状態に基づく、装着者の前の地面が不安定であるという決定に応じて、足首の有効インピーダンスを増加させるための出力(複数可)を生成するよう構成されていてもよい。2つのコントローラの生成出力(複数可)の混合は、生成出力(複数可)のアクチュエータコマンドを線形的に又は非線形的に合計することを含んでいてもよい。それに加えて又はその代わりに、第2のコントローラから生成される出力(複数可)は、第2のコントローラが第1のコントローラより高い優先度を有することにより、第1のコントローラから生成される出力(複数可)よりも優先させることができる。優先度は、アプリケーションに応じてコントローラに設定してもよく(例えば、負傷防止に関する出力(複数可)を生成するコントローラは、他のコントローラよりも高い優先度を有していてもよい)、及び/又は優先度は、状況に依存していてもよい(つまり、可撓性外骨格スーツ、装着者、及び/又は可撓性外骨格スーツの環境の検出された状態に依存してもよい)。
幾つかの例では、可撓性外骨格スーツの1つ以上の状態変数により、生成出力(複数化)を調節することができる。例えば、可撓性外骨格スーツの動力源をほとんど使い果たしたら、電池放電レベルに関する一部により、可撓性外骨格スーツが生成する力及び/又はトルクを低減してもよい。幾つかの例では、装着者の疲労レベルを検出し、可撓性外骨格スーツが生成する力及び/又はトルクを、検出した疲労レベルと関連させてもよい。例えば、装着者が疲労したら、力及び/又はトルクを増加させて装着者を補助し、身体活動に従事させたままで装着者の疲労を回復させ、及び/又は装着者が疲労関連負傷をおう確率を低減させることができる。それに加えて又はその代わりに、検出された装着者の疲労に応じた力及び/又はトルクの調節は、幾つかの他のスキーム、例えば、装着者が経時的に蓄積した疲労に「投薬する」ことにより、装着者が進行可能な距離を最大化させるように構成されているパターンに従って実行してもよい。幾つかの例では、可撓性外骨格スーツにより装着者に加えられる力及び/又はトルクは、装着者が指定する設定に従って調節することができる。例えば、ユーザインタフェースは、可撓性外骨格スーツが装着者の身体に加えることができる補助及び/又は強化のレベルを、装着者が、装着者の快適性に応じて選択することを可能にすることができる。
上述のコントローラ、モデル、変換、フィルタ、基準関数、及び他の要素及びプロセスは、コンピュータ読取り可能なプログラムとして実装することができる。コンピュータ読取り可能なプログラムは、可撓性外骨格スーツのオペレーティングシステム(例えば、1912)の一部であってもよく、又は可撓性外骨格スーツにより実行され、オペレーティングシステムと共に作動するアプリケーション(例えば、1914a〜c)として実装されていてもよい。アプリケーション、サービス、デーモン、又は他のコンピュータ読取り可能なプログラムは、オペレーティングシステムにより提供されるAPIを通して可撓性外骨格スーツの機能にアクセスすることができる。それに加えて又はその代わりに、アプリケーション、サービス、デーモン、又は他のコンピュータ読取り可能なプログラムは、他のコンピュータ読取り可能なプログラムによる、アプリケーショ、サービス、デーモン、又は他のコンピュータ読取り可能なプログラムの機能へのアクセスを可能にするように構成されている追加のAPI又は他の機構を提供することにより、他のコンピュータ読取り可能なプログラムに機能性を提供することができる。
可撓性外骨格スーツ作動のユーザ制御
可撓性外骨格スーツの作動は、ユーザインタフェースを用いた対話により可撓性外骨格スーツのユーザ及び/又は装着者が入力する情報と関連させることができる。ユーザインタフェースは、可撓性外骨格スーツに組み込まれていてもよく(例えば、可撓性外骨格スーツの袖に脱着可能に又は脱着不能に配置されているタッチスクリーン)、又は個別のデバイス(例えば、タブレット)の一部であってもよい。それに加えて又はその代わりに、可撓性外骨格スーツのユーザインタフェースの幾つか又は全ては、ある他のデバイス、例えばラップトップコンピュータ又は携帯電話に実装されていてもよい。ユーザインタフェースを用いた装着者との対話は、可撓性外骨格スーツの設定又はパラメータを変更すること、可撓性外骨格スーツの操作モードを変更して、可撓性外骨格スーツにインストールされるアプリケ−ションの追加、削除、又は再構築もたらすこと、又は可撓性外骨格スーツの他の機能又は操作モードを可能にすることができる。
図21Aには、可撓性外骨格スーツのユーザインタフェース2100aの例が示されている。ユーザインタフェース2100aは、状態変数ディスプレイ2110a、情報模式図2120a、及びパラメータ設定インタフェース2130aを含む。ユーザインタフェース2100aは、可撓性外骨格スーツ(例えば、可撓性外骨格スーツの袖)に配置されているタッチスクリーンに表示してもよく、又は可撓性外骨格スーツと通信するある他のシステム(例えば、携帯電話)に表示してもよい。状態変数ディスプレイ2110aは、ユーザ選択可能な値(例えば、可撓性外骨格スーツの電池寿命、可撓性外骨格スーツのセンサにより検出される装着者の心拍数)を、装着者に表示する。情報模式図2120aは、可撓性外骨格スーツの単純化された模式図を表示する。加えて、情報模式図2120aは、スーツに関する情報を示すことができる。例えば、可撓性外骨格スーツが現在作動させている可撓性外骨格スーツの要素を、作動している要素に対応する情報模式図2120aにある要素の色を変更することにより示すことができる。
パラメータ設定インタフェース2130aは、装着者が、可撓性外骨格スーツの作動に関する1つ以上のパラメータを手動で設定するための機構を提供する。図21Aの例では、パラメータ設定インタフェース2130aは、アクチュエータ力2142a対歩調サイクルパーセントのパターンを表示している。加えて、パラメータ設定インタフェース2130aは、装着者が操作して、アクチュエータ力2142aの大きさを変更するように構成されているスライダ2140aを表示している。装着者は、スライダ2140aを、装着者に快適なアクチュエータ力のレベルに対応するレベルにドラッグすることができる。それに加えて又はその代わりに、装着者は、スライダ2140aを使用し、ある他の考慮すべきこと又は考慮すべきことの組み合わせに従って力のレベルを選択することができる。例えば、装着者は、アクチュエータ力のレベルを低下させて、可撓性外骨格スーツの電池のエネルギを温存することができる。
図21Bには、可撓性外骨格スーツのユーザインタフェース2100bの別の例が示されている。ユーザインタフェース2100bは、状態変数ディスプレイ2110b、情報模式図2120b、及びパラメータ設定インタフェース2130bを含む。ユーザインタフェース2100bは、可撓性外骨格スーツ(例えば、可撓性外骨格スーツの袖)に配置されているタッチスクリーンに表示してもよく、又は可撓性外骨格スーツと通信するある他のシステム(例えば、携帯電話)に表示してもよい。状態変数ディスプレイ2110bは、ユーザ選択可能な値(例えば、可撓性外骨格スーツの電池寿命、可撓性外骨格スーツのセンサにより検出される装着者の心拍数)を、装着者に示す。情報模式図2120bは、可撓性外骨格スーツの単純化された模式図を表示する。加えて、情報模式図2120bは、スーツに関する情報を示すことができる。例えば、可撓性外骨格スーツが現在作動させている可撓性外骨格スーツの要素を、作動している要素に対応する情報模式図2120bにある要素の色を変更することにより示すことができる。
パラメータ設定インタフェース2130bは、装着者が、可撓性外骨格スーツの作動に関する1つ以上のパラメータを手動で設定するための機構を提供する。図21Bの例では、パラメータ設定インタフェース2130bは、装着者が操作して、装着者の右足首及び左足首にわたって作動する可撓性外骨格スーツのアクチュエータの作動範囲を設定することができるインタフェース要素が、装着者に提示されている。装着者は、第1のスライダ2141bを操作して、右足首アクチュエータの最大ストローク長を設定する(つまり、右足首アクチュエータが生じさせることになる右足首の背屈の最大量を設定する)ことができる。装着者は、第2のスライダ2143bを操作して、右足首アクチュエータの最小ストローク長を設定する(つまり、右足首アクチュエータが右足首に加えることができる右足首の足底屈の最大量を設定する)ことができる。装着者は、第3のスライダ2145bを操作して、左足首アクチュエータの最大ストローク長を設定する(つまり、左足首アクチュエータが生じさせることになる左足首の背屈の最大量を設定する)ことができる。装着者は、第4のスライダ2147bを操作して、左足首アクチュエータの最小ストローク長を設定する(つまり、左足首アクチュエータが右足首に加えることができる左足首の足底屈の最大量を設定する)ことができる。装着者は、スライダ2141b、643b、645b、647bの1つ以上を、装着者に快適なアクチュエータ作動に対応するレベルにドラッグすることができる。例えば、装着者は、右足首の負傷から回復中であってもよい。装着者は、第2のスライダ2143bを、第4のスライダ1047bよりも低いレベルに設定して、装着者の右足首が、負傷のため装着者の左足首よりも過敏であり、及び/又はより小さな可動域を有するという事実を反映させることができる。
パラメータ設定インタフェース2130a、2130bは、追加の又は代わりの設定、パラメータ、制御、又は他のユーザインタフェース要素を装着者に提示するように構成されていてもよい。例えば、パラメータ設定インタフェース2130a、2130bは、スーツの操作モード例えば、装着者の運動効率を増加させるモード、装着者の強さを増強するモード、装着者がより高く跳躍することを可能にするモード、又は他の機能を可能にするように可撓性外骨格スーツを作動させるために実行することができる様々なコントローラ及び/又はアプリケーションをユーザに提示することができる。更に、パラメータ設定インタフェース2130a、2130bは、可撓性外骨格スーツにより実行されるコントローラ及び/又はアプリケーションに対応するユーザ設定可能なパラメータを提供することができる。例えば、パラメータ設定インタフェース2130a、2130bは、装着者が、装着者の足首に加えられる力の大きさを設定して、装着者の跳躍を補助することを可能にすることができる。装着者は、装着者が跳躍しようとする距離、装着者が運ぶ荷物の質量、又は他のある考慮すべきことに応じて、そのような設定を設定することができる。パラメータ設定インタフェース2130a、2130bのパラメータ及び構成は、他にも想定される。
ユーザインタフェース2100a、2100bの状態変数ディスプレイ2110a、2110bは、図21A及び21Bの例に示されている心拍数及び電池状態に追加する又はその代わりの情報を示すことができる。例えば、装着者の代謝率、装着者がある経由地から移動した距離、装着者が目的地に到達するまでの距離、可撓性外骨格スーツの操作モード、又はある他の情報を、状態変数ディスプレイ2110a、2110bにより、装着者に提示することができる。幾つかの例では、装着者は、状態変数ディスプレイ2110a、2110bが表示する情報、及び状態変数ディスプレイ2110a、2110bの他の特性を制御することができる。例えば、装着者は、状態変数ディスプレイ2110a、2110bにどの情報を表示させるかを、ユーザインタフェース(非表示)のある要素を介して選択することができる。それに加えて又はその代わりに、状態変数ディスプレイ2110a、2110bが示す情報は、可撓性外骨格スーツの現在の作動及び/又は状態、装着者、並びに/又は装着者の環境に関連していてもよい。例えば、ユーザが、ユーザの跳躍を補助するために可撓性外骨格スーツを操作した場合、状態変数ディスプレイ2110a、2110bは、可撓性外骨格スーツが、装着者の跳躍を補助するのに必要な力及び/又はトルクを加えることになるカウントダウンを表示することができる。幾つかの例では、状態変数ディスプレイ2110a、2110bが示す情報を押して、押した表示情報に関連するウィンドウ又はアプリケーションを開くことができる。例えば、装着者が、装着者の心拍数の表示を押すと、装着者のECG、並びに装着者に関する他の健康情報及び/又は生理学的情報を示すウィンドウを表示させることができる。状態変数ディスプレイ2110a、2110bが表示する情報、及び装着者が状態変数ディスプレイ2110a、2110bと対話する方法は、他にも想定される。
ユーザインタフェース2100a、2100bの情報模式図2120a、2120bは、可撓性外骨格スーツに関する様々な情報を装着者に示すことができ、様々なアプリケーションに応じて作動するように構成することができる。幾つかの例では、アニメーションの形、色、サイズ、又は情報模式図2120a、2120bの要素に関する他の情報は、可撓性外骨格スーツの対応する要素に関する様々な情報を示すことができる。幾つかの例では、情報模式図2120a、2120bは、可撓性外骨格スーツの要素が使用されていること、較正を必要としていること、破損していること、交換が必要なこと、又は他の情報を示すように操作することができる。幾つかの例では、情報模式図2120a、2120bの、可撓性外骨格スーツを表わす模式図は、アニメーション化されていてもよく、アニメーションは、可撓性外骨格スーツの操作モードを示すことができる。それに加えて又はその代わりに、可撓性外骨格スーツを表わす模式図は、可撓性外骨格スーツ及び/又は装着者の運動及び/又は構成を反映するようにアニメーション化されていてもよい。幾つかの例では、装着者は、情報模式図2120a、2120bの要素を押して、より多くの情報、及び/又は装着者が押した情報模式図2120a、2120bの要素に関するパラメータ設定、制御、又はアプリケーションにアクセスすることができる。例えば、情報模式図2120a、2120bにある、足首アクチュエータに対応する要素を押すことにより、図21Bに示されているパラメータ設定インタフェース2130bを表示させることができる。例えば、情報模式図2120a、2120bにある、センサに対応する要素を押すことにより、センサを使用してなされる現在の測定及び/又は過去の測定を表示させることができる。情報模式図ディスプレイ2120a、2120bが表示する情報、及び装着者が情報模式図ディスプレイ2120a、2120bと対話する方法は、他にも想定される。
可撓性外骨格スーツのユーザインタフェース2100a、2100bは、追加の情報及び/又は機能性を提供するように構成することができる。幾つかの例では、ユーザインタフェース2100a、2100bは、装着者又はある他の個人若しくはシステムが、可撓性外骨格スーツ、装着者、可撓性外骨格スーツの環境、装着者と可撓性外骨格スーツとの対話、又は可撓性外骨格スーツに関するある他の情報に関する1つ以上の測定をログ又は記録することを可能にする。ユーザインタフェース2100a、2100bは、装着者が、記録情報を閲覧及び/又は記録情報の分析の実施を可能にすることができる。例えば、装着者は、ユーザインタフェース2100a、2100bを操作して、装着者の歩調に関する情報を走りながら記録することができ、ユーザインタフェース2100a、2100bを使用して、装着者の歩調分析を実施し、装着者のランニング技術を向上させることができる。また、装着者は、ユーザインタフェース2100a、2100bを使用して、他の個人又はシステムが使用可能な記録情報を作製することができる。例えば、装着者は、教師、コーチ、医師、又は他の個人が使用可能な記録情報を作製することができる。
幾つかの例では、装着者は、ユーザインタフェース2100a、2100bを操作して、可撓性外骨格スーツ、装着者、可撓性外骨格スーツの環境、及び/又は装着者と可撓性外骨格スーツとの対話に関する以前の記録情報にアクセスし、以前の記録情報を使用して、可撓性外骨格スーツの作動に影響を及ぼすことができる。例えば、アクセスされたデータを比較の基線として使用して、装着者が、装着者の現在の作業パフォーマンスを、アクセスされたデータが示す装着者の過去の作業パフォーマンスと比較することを可能にすることができる。即ち、装着者は、分析を実施して、装着者が作業を学習する進歩を比較すること及び/又は装着者の身体能力の変化を決定することができる。別の例では、アクセスされたデータにより表わされる活動又は運動を再現する際に、装着者の指針となるように、可撓性外骨格スーツを操作することができる。
幾つかの例では、以前の記録データを使用して、可撓性外骨格スーツの操作に使用されるアプリケーション、コントローラ、他のサービス、ドライバ、デーモン、又は他のコンピュータ読取り可能なプログラムのパラメータ又は他の構成データを更新することができる。例えば、パラメータ又は他の構成データパラメータを更新して、特定の装着者のウオーキングのパターンを反映することができ、更新したパラメータ又は他の構成データを、コンピュータ読取り可能なプログラムに使用させて、可撓性外骨格スーツの要素の作動タイミングを変更し、ウオーキング中のユーザの運動のタイミングをより正確に反映することができる。幾つかの例では、以前の記録データを、装着者が疲労したことと関連させることができ、可撓性外骨格スーツを操作して、装着者の現在の行動特性が、装着者が疲労したことに関連する以前の記録データが示す装着者の行動と類似することを検出することにより、装着者が疲労したことを検出することができる。可撓性外骨格スーツの作動は、そのような決定に応じて変更することができる。例えば、可撓性外骨格スーツが、可撓性外骨格スーツのアクチュエータを操作して、装着者の行動を補助する強度を強化させることができ、及び/又は可撓性外骨格スーツは、装着者が疲労したことを装着者、又は可撓性外骨格スーツと通信する遠隔の個人又はシステムに示すことができる。可撓性外骨格スーツ、装着者、可撓性外骨格スーツの環境、並びに/又は可撓性外骨格スーツを操作するための及び/若しくは可撓性外骨格スーツの他の操作モードを始動させるための装着者と可撓性外骨格スーツとの対話に関する以前の記録情報の応用は、他にも想定される。
幾つかの例では、装着者は、ユーザインタフェース2100a、2100bを操作して、可撓性外骨格スーツ、装着者、可撓性外骨格スーツの環境、及び/又は装着者と可撓性外骨格スーツとの対話に関する記録情報を遠隔システム(例えば、サーバ)に提供し、そこで以前の記録情報を使用することができる。遠隔システムは、そのような記録情報を、複数の可撓性外骨格スーツの装着者から受信することができ、受信した記録情報から基準データセットを生成することができる。遠隔システムは、基準データセットの分析又は他の計算を実施することができる。基準データセットについて実施した分析又は他の計算の結果を、個々の可撓性外骨格スーツに提供して、個々の可撓性外骨格スーツの作動を向上させることができる(例えば、個々の可撓性外骨格スーツを作動させるために使用されるアプリケーション、コントローラ、他のサービス、ドライバ、デーモン、又は他のコンピュータ読取り可能なプログラムのパラメータ又は他の構成を更新することができる)。例えば、遠隔サーバは、個々の装着者が、現在の基準データセットにより表わされる作業パフォーマンスよりも良好に作業を実施していたと判定する場合があり、それに応じて、遠隔サーバは、基準データセットを更新して、個々の装着者が装着している可撓性外骨格スーツから受信したデータを反映させることができる。複数の可撓性外骨格スーツと通信する遠隔システムの応用及び作動は、他にも想定される。可撓性外骨格スーツのユーザインタフェース2100a、2100bは、追加の情報及び/又は機能性を提供するように構成することができる。幾つかの例では、ユーザインタフェース2100a、2100bは、装着者にホームスクリーンを提示することができる。ホームスクリーンは、可撓性外骨格スーツの様々なアプリケーション、操作モード、機能、及び設定を、装着者が押すことのできるアイコンとして表示することができる。アイコンを押すと、アプリケーション、プログラム、又は他の機能を実行させることができる。例えば、跳躍アプリケーションのボタンを押すと、跳躍アプリケーションの実行を開始させることができ、跳躍アプリケーションは、可撓性外骨格スーツの要素を操作して、装着者の跳躍を補助することができる。加えて、跳躍アプリケーションは、跳躍アプリケーションの局面、例えば、跳躍のタイミング、跳躍の高さ、跳躍力、跳躍の対称性を制御する方法、又は跳躍アプリケーションを制御する他の方法を含んでいてもよいインタフェースを装着者に提示することができる。加えて、ホームスクリーンは、装着者が、実行されているアプリケーションを停止させる方法、アプリケーションが実行されているか否かを判定する方法、及びどのアプリケーションが実行されているかを判定する方法、又は他の機能を提供することができる。アプリケーション、装着者と対話する方法及び/又は装着者にホームスクリーンを提示する方法、ホームスクリーンから又はある他の方法によりアクセス可能なメニュー、可撓性外骨格スーツのアプリケーションと装着者との対話方法、並びに可撓性外骨格スーツのユーザインタフェース2100a、2100bの構成及びアプリケーションは、他にも想定される。
加えて、可撓性外骨格スーツのユーザインタフェース2100a、2100bは、装着者が、可撓性外骨格スーツのアプリケーションを閲覧するための方法、外装スーツアプリケーションを購入するための方法、外装スーツアプリケーションをダウンロードするための方法、外装スーツアプリケーションをインストールするための方法、外装スーツアプリケーションをアンインストールするための方法、又は可撓性外骨格スーツにより実行されるように構成されているアプリケーションに関連する他の機能を提供することができる。ユーザインタフェース2100a、2100bは、装着者が、外骨格スーツアプリケーションの購入、インストール、更新、及び個人化に関連するプロファイル又はアカウントに、装着者がアクセスすることを可能にすることができる。アプリケーション、装着者と対話するための方法及び/又はユーザインタフェース2100a、2100bを装着者に提示するための方法、可撓性外骨格スーツのユーザインタフェース2100a、2100bと装着者とが対話するための方法、並びに可撓性外骨格スーツのユーザインタフェース2100a、2100bの構成及びアプリケーションは、他にも想定される。
結論
本明細書に記載の実施形態は、可撓性外骨格スーツの例示的で非限定的な例として意図さている。更に、可撓性外骨格スーツの要素として使用されるという状況で、本明細書に記載されている要素、アクチュエータ、センサ、衣服、又は他のシステム及びデバイスを、それらに加えて又はそれらの代わりに使用して、他の応用を可能にすることができる。例えば、本明細書に記載のアクチュエータ、センサ、並びに他のデバイス及びシステムは、ロボット、補助デバイス、乗り物、玩具、家電、装具、又は他のメカトロニクスシステム若しくはデバイスの一部として使用されるように構成することができる。
本明細書に記載の可撓性外骨格スーツは、様々な応用に応じて様々な様式に構成することができる。可撓性外骨格スーツは、装着者の下半身、上半身、胴体、又はそれらの部分の幾つか又は全ての組み合わせに、力を加えるように構成することができる。可撓性外骨格スーツは、対称的であってもよく(装着者の身体の一方の側に、反対側と同じタイプの力及びトルクを加えることが可能である)、又は非対称的であってもよい(例えば、一方の四肢に負傷を経験し、反対側の四肢には負傷を経験していない装着者の強度補助及び/又はリハビリテーションが可能である)。可撓性外骨格スーツの構成の様々な全体的トポロジーは、可撓性外骨格スーツの対応する応用に対応及び/又は指定される場合がある。
本明細書に記載の可撓性外骨格スーツの寸法、構成、アクチュエータのセット、又は他の特性は、様々なユーザにより使用されるように構成することができ(例えば、フリーサイズのデバイス、ストラップ、ボタン、ファスナー、又は寸法若しくは他の特性を装着者に合うように調節するための他の手段を含むデバイス)、又は特注若しくはそうでなければ個々のユーザ用に特別に製造することができる。可撓性外骨格スーツの幾つかの要素(例えば、TSA、ユーザインタフェース)は、様々なユーザに対応する単一のサイズ及び/又は構成を有していてもよく、他の要素(例えば、アンダースーツ、剛性の力伝達要素、可撓性の力伝達要素)は、選択した要素が装着者に適合するサイズを有するように、一連のサイズを有する要素のセットから選択することができる。3Dプリンティング、ラピッドプロトタイピング、又は特注製造の他の方法を使用して、特定の装着者により装着及び/又は使用されるように特別に構成された可撓性外骨格スーツの要素を生産することができる。
本明細書に記載の可撓性外骨格スーツは、様々な応用に応じて作動することができる。本明細書に記載の可撓性外骨格スーツの応用は、本明細書に列挙されている機能又は操作モードに限定されず、装着者の身体に力及び/又はトルクを加えるように構成された再構成可能なシステムの使用により可能になる他の応用を含むことができる。応用には、リハビリテーション、強化、トレーニング、娯楽、没入型バーチャルリアリティ、運動、及び通信が含まれるが、それらに限定されない。
本明細書に記載の可撓性外骨格スーツは、解剖学的に典型的なヒト装着者又は非典型的なヒト装着者により使用されるように構成することができる。可撓性外骨格スーツは、身体の一部(例えば、腕、足)を喪失したヒト装着者、外科的処置により解剖学的にある変更(例えば、腱移植)を経験したヒト装着者、又は解剖学的に非典型的であるヒト装着者により装着及び操作されるように構成することができる。上述のようなヒト装着者により使用及び/又は操作される可撓性外骨格スーツの構成は、ハードウェア構成(例えば、装着者の欠損四肢に対応する標準的外骨格スーツの要素が省かれている)、及び/又はソフトウェア構成(例えば、可撓性外骨格スーツのコントローラ又は他のコンピュータ読取り可能なプログラムを変更して、装着者が四肢麻痺により三頭筋を活性化することができないことを考慮する)を含むことができる。
本明細書に記載の可撓性外骨格スーツは、非ヒト動物により使用されるように構成することができる。例えば、可撓性外骨格スーツは、応用(例えば動物の訓練)に応じて、非ヒト霊長類、イヌ、ウマ、又はある他の動物が装着するように構成することができる。
図に示されている特定の配置は、限定として見るべきでない。他の実施形態には、所与の図に示されている各要素が多かれ少なかれ含まれていてもよいことが理解されるべきである。更に、示されている要素の幾つかは、統合されていてもよく、省かれていてもよい。また更に、例示的実施形態は、図に示されていない要素を含んでいてもよい。
加えて、種々の態様及び実施形態が本明細書に開示されているが、当業者であれば、他の態様及び実施形態は明白であろう。本明細書で開示された種々の態様及び実施形態は、例示のためであり、限定とは意図されておらず、真の範囲及び趣旨は、以下の特許請求の範囲に示されている。本明細書に示されている主題の趣旨又は範囲から逸脱せずに、他の実施形態を使用することができ、他の変更をなすことができる。本明細書に一般的に記載されており、図に示されている本開示の態様は、幅広く多様な異なる構成に配置、置換、統合、分離、及び設計することができ、それらは全て本明細書に企図されている。
適用例1:プログラム可能な身体強化システムであって、
人体の少なくとも一部に装着されるように構成されている可撓性スーツと、
前記可撓性スーツに結合される1つ以上の可撓性リニアアクチュエータであって、前記1つ以上の可撓性リニアアクチュエータにより加えられる力が、前記人体の内部の筋肉組織により加えられる力を強化するように、前記人体の部分間に力を加えるように操作可能である1つ以上の可撓性リニアアクチュエータと、
前記可撓性スーツに結合されている1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素であって、前記人体の部分間で制御可能なレベルのコンプライアンスを提供するように操作可能な1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素と、
前記可撓性スーツに配置され、コンピュータ読取り可能なプログラムを実行し、前記人体の部分間に力を加えるために前記1つ以上の可撓性リニアアクチュエータを操作し、及び複数の異なる操作モードを提供する複数の異なる方法で、前記人体の部分間に制御されたレベルのコンプライアンスを提供するために前記クラッチ付きコンプライアンス要素を操作するように構成されているコントローラと、を備えるシステム。
適用例2:前記複数の異なる操作モードは、ウオーキング、ランニング、跳躍、重量挙げ、負荷運搬、登山、サイクリング、運動、トレーニング、仮想アバタの制御、及び遠隔ロボットシステムの制御の内の1つ以上に関係する、適用例1に記載のプログラム可能な身体強化システム。
適用例3:前記複数の異なる操作モードは、前記プログラム可能な身体強化システムの異なる潜在的装着者に関係する、適用例1に記載のプログラム可能な身体強化システム。
適用例4:前記コントローラは、複数の記憶されるコンピュータ読取り可能なプログラムのいずれかを実行でき、前記コントローラによる記憶されるコンピュータ読取り可能なプログラムの実行は、前記記憶されるコンピュータ読取り可能なプログラムに従う前記1つ以上の可撓性リニアクチュエータ、及び前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素の操作を含み、前記記憶されるコンピュータ読取り可能なプログラムの各々は、前記複数の異なる操作モードの少なくとも1つを規定する、適用例1に記載のプログラム可能な身体強化システム。
適用例5:前記記憶されるコンピュータ読取り可能なプログラムに従う前記1つ以上の可撓性リニアクチュエータの操作は、前記可撓性リニアクチュエータの各々により加えられる力のタイミングと大きさの制御を含む、適用例4に記載のプログラム可能な身体強化システム。
適用例6:前記記憶されるコンピュータ読取り可能なプログラムに従う前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素の操作は、前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素の各々により提供されるコンプライアンスのレベルの制御を含む、適用例4に記載のプログラム可能な身体強化システム。
適用例7:前記コントローラへデータを提供するように構成されている1つ以上の運動センサを更に含み、前記記憶されるコンピュータ読取り可能なプログラムに従う前記1つ以上の可撓性リニアクチュエータ、及び前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素の操作は、前記1つ以上の運動センサにより提供される前記データに応答する前記1つ以上の可撓性リニアクチュエータ、及び前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素の操作を含む、適用例4に記載のプログラム可能な身体強化システム。
適用例8:前記コントローラによる実行のための前記複数の記憶されるコンピュータ読取り可能なプログラムのいずれかを選択するように操作可能なユーザインタフェースを更に含む、適用例4に記載のプログラム可能な身体強化システム。
適用例9:前記ユーザインタフェースは、追加のプログラム可能な身体強化システムの操作モードを規定する追加のコンピュータ読取り可能なプログラムを選択するように操作可能である、適用例8に記載のプログラム可能な身体強化システム。
適用例10:前記1つ以上の可撓性リニアクチュエータは、足首関節、膝関節、又は腰関節の少なくとも1つを含む1つ以上の関節に力を加えるように構成される、適用例1に記載のプログラム可能な身体強化システム。
適用例11:前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素は、足首関節、膝関節、又は腰関節の少なくとも1つを含む1つ以上の関節に制御可能なコンプライアンスを備えるように構成される、適用例1に記載のプログラム可能な身体強化システム。
適用例12:前記1つ以上の可撓性リニアアクチュエータの少なくとも1つがねじれ紐アクチュエータを含む、適用例1に記載のプログラム可能な身体強化システム。
適用例13:前記ねじれ紐アクチュエータは、複数の可撓性ストランドを含む紐要素へ結合される電気モータを含む、適用例12に記載のプログラム可能な身体強化システム。
適用例14:前記クラッチ付きコンプライアンス要素の各々は、それぞれの静電クラッチを含む、適用例1に記載のプログラム可能な身体強化システム。
適用例15:前記それぞれの静電クラッチの少なくとも1つは、電子ラミネートクラッチを含む、適用例14に記載のプログラム可能な身体強化システム。
適用例16:前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素は、可撓性リニアアクチュエータと直列に接続される少なくとも1つのクラッチ付きコンプライアンス要素を含む、適用例1に記載のプログラム可能な身体強化システム。
適用例17:身体強化のための方法であって、
プログラム可能な身体強化システムを人体へ結合し、
前記プログラム可能な身体強化システムは、
(a)1つ以上の可撓性リニアアクチュエータにより加えられる力が、前記人体の内部の筋肉組織により加えられる力を強化させるように、前記人体の部分間に力を加えるように操作可能である1つ以上の可撓性リニアアクチュエータと、
(b)前記人体の部分間で制御可能なレベルのコンプライアンスを提供するように操作可能な1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素と、
(c)コンピュータ読取り可能なプログラムを実行し、前記人体の部分間に力を加えるために前記1つ以上の可撓性リニアアクチュエータを操作し、及び複数の異なる操作モードを提供する複数の異なる方法で、前記人体の部分間に制御されたレベルのコンプライアンスを提供するために前記クラッチ付きコンプライアンス要素を操作するように構成されているコントローラと、を備え、
前記操作モードの1つを選択し、
前記選択される操作モードに関係する前記人体の1つ以上の動作を実行する一方、前記コントローラは前記人体へ力を加えるために前記1つ以上の可撓性リニアアクチュエータを操作し、及び前記1つ以上の動作に関係する前記人体の部分間へコンプライアンスレベルを提供するために前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素を操作すること、
を備える方法。
適用例18:前記1つ以上の可撓性リニアアクチュエータ、前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素、及び前記コントローラは、可撓性スーツに結合され、前記プログラム可能な身体強化システムの前記人体への結合は、前記人体の少なくとも一部に可撓性スーツを装着することを含む、適用例17に記載の方法。
適用例19:前記複数の操作モードの1つを順に選択し、及び前記順に選択される操作モードに関係する前記人体の1つ以上の追加の動作を実施する一方、前記コントローラは、前記1つ以上の追加の運動を補助するように、前記1つ以上の可撓性リニアアクチュエータにより加えられる力、及び前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素により提供されるコンプライアンスを制御する、適用例17に記載の方法。
適用例20:前記操作モードの1つの選択は、前記コントローラへ通信可能に結合されているユーザインタフェースとの対話を含む、適用例17に記載の方法。
適用例21:前記人体の部分間へコンプライアンスレベルを提供するための前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素の操作は、第1の期間中に前記人体からの機械エネルギを貯蔵するための前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素の操作を含み、前記人体の部分間にコンプライアンスレベルを提供するための前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素の操作は、第2の期間中に前記人体へ第1の期間中に貯蔵された機械エネルギを加えるための前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素の操作を含む、適用例17に記載の方法。
適用例22:身体強化のための方法であって、
プログラム可能な身体強化システムを提供し、
前記プログラム可能な身体強化システムは、
(a)人体の少なくとも一部に装着されるように構成されている可撓性スーツと、
(b)特定身体配置において前記可撓性スーツへ結合され、1つ以上の可撓性リニアアクチュエータ、及び前記人体の部分間へ制御可能なコンプライアンスレベルを提供するように操作可能な1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素を含む複数の身体強化要素と、
(c)前記可撓性スーツに配置されるコントローラであって、前記1つ以上の可撓性リニアアクチュエータにより加えられる力及び前記クラッチ付きコンプライアンス要素により提供されるコンプライアンスを制御するようにプログラムされ得るコントローラと、
を備え、
前記プログラム可能な身体強化システムの第1操作モードを可能にし、前記第1操作モードは、力を加える前記1つ以上の可撓性リニアアクチュエータ及び人前記体の第1の動作タイプに関係するコンプライアンスを提供する前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素を含み、前記プログラム可能な身体強化システムの前記第1操作モードが身体強化要素の前記特定身体配置を変更することなく、前記第1操作モードに基づき前記コントローラをプログラミングすることを含むことを可能にし、
前記プログラム可能な身体強化システムの第2操作モードを可能にし、前記第2操作モードは、力を加える前記1つ以上の可撓性リニアアクチュエータ及び前記人体の第2の動作タイプに関係するコンプライアンスを提供する前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素を含み、前記プログラム可能な身体強化システムの前記第2操作モードが身体強化要素の前記特定身体配置を変更することなく、前記第2操作モードに基づき前記コントローラをプログラミングすることを含むこと可能にすること、
を備える方法。
適用例23:前記コントローラは、
プロセッサと、
1つ以上のコンピュータ読取り可能なプログラムを記憶し、前記プロセッサにより実行され、前記コントローラが前記1つ以上の可撓性リニアアクチュエータ及び前記1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素を操作するように構成されているコンピュータ読取り可能な記憶媒体を含む、適用例22に記載の方法。
適用例24:前記第1操作モードに基づく前記コントローラのプログラミングは、前記コンピュータ読み取り可能記憶媒体への第1コンピュータ読み取り可能プログラムの格納を含み、及び前記第2操作モードに基づく前記コントローラのプログラミングは、前記コンピュータ読み取り可能記憶媒体への第2コンピュータ読み取り可能プログラムの格納を含む、適用例23に記載の方法。
適用例25:身体強化のためのプラットフォームであって、
人体の少なくとも一部に装着されるように構成されている可撓性スーツと、
前記可撓性スーツに結合されている電子操作可能なアクチュエータの選択と、
前記可撓性スーツに配置され、身体強化のための前記プラットフォームの操作に関係する情報を提供するように構成されているセンサの選択と、
前記可撓性スーツに配置され、複数の異なる操作モードを提供する複数の異なる方法で前記センサにより提供される前記情報を使用して、アクチュエータを電子的に操作するように構成されている制御システムと、
を含むプラットフォーム。
適用例26:前記複数の異なる操作モードは、ウオーキング、ランニング、跳躍、重量挙げ、負荷運搬、登山、サイクリング、運動、トレーニング、仮想アバタの制御、及び遠隔ロボットシステムの制御の1つ以上に関係する、適用例25に記載の身体強化のためのプラットフォーム。
適用例27:電子操作可能なアクチュエータの前記選択は、1つ以上の可撓性リニアアクチュエータ及び1つ以上のクラッチ付きコンプライアンス要素を含む、適用例25に記載の身体強化のためのプラットフォーム。
適用例28:前記制御システムは、複数の記憶されるコンピュータ読取り可能なプログラムのいずれかを実行するように構成され、前記制御システムによる記憶されるコンピュータ読取り可能なプログラムの実行は、前記記憶されるコンピュータ読取り可能なプログラムに従って、前記センサにより提供される前記情報を使用した前記アクチュエータの操作を含むみ、前記コンピュータ読取り可能なプログラムの各々は、前記複数の異なる操作モードの少なくとも1つを規定する、適用例25に記載の身体強化のためのプラットフォーム。
適用例29:前記制御システムは、前記可撓性スーツに結合される電子操作可能なアクチュエータ及び前記可撓性スーツに配置されるセンサの構成を決定するように構成され、前記記憶されるコンピュータ読取り可能なプログラムに従って前記センサにより提供される前記情報を使用したアクチュエータの操作は、前記可撓性スーツに結合される電子操作可能なアクチュエータ及び前記可撓性スーツに配置されるセンサの前記決定された構成に従って、前記センサにより提供される前記情報を使用したアクチュエータの操作を更に含む、適用例28に記載の身体強化のためのプラットフォーム。