JP6636044B2 - 漏れ検査装置及び方法 - Google Patents
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Description
Q: 流量(Pa・m3/s)
D: 管の内径(m)
L: 導管の長さ(m)
η: 気体の粘性係数(Pa・s)
P1: 入口の圧力(Pa)
P2: 出口の圧力(Pa)
である。
すなわち、本発明は、検査対象からの漏れを検査する漏れ検査方法であって、
規定の温度及び圧力下で規定の漏れを発生させる基準漏れ孔からの漏れの実測値に基づいて、前記検査対象からの漏れの実測値を、前記検査対象の仮想欠陥孔(仮想の密封欠陥)の大きさに相当する孔寸法相当値に換算し、前記孔寸法相当値に基づいて漏れ判定することを特徴とする。
前記孔寸法相当値は、温度及び圧力等の試験条件ないしは環境条件が変わっても、密封欠陥の大きさが同じであれば、同じ値になる。これによって、同じ漏れ判定結果を得ることができる。
前記検査対象に接続される検査路を有し、前記検査路から前記検査対象に試験圧を供給する漏れ検出路と、
前記漏れ検出路に設けられ、規定の温度及び圧力(以下「規定条件」と称す)下で規定の漏れ(以下「規定漏れ値」と称す)を発生させる漏れ素子と、
前記漏れ検出路に設けられた漏れ測定手段と、
処理手段と、を備え、前記処理手段が、
前記漏れ測定手段によって前記漏れ素子からの漏れ(以下「素子実測漏れ値」と称す)を実測する素子実測動作と、
前記漏れ測定手段によって前記検査対象からの漏れ(以下「対象実測漏れ値」と称す)を実測する対象実測動作と、
前記素子実測漏れ値に基づいて前記対象実測漏れ値を前記規定条件下での規定条件換算漏れ値に換算し、前記規定条件換算漏れ値に基づいて漏れ判定する判定動作を行なうことを特徴とする。
前記規定条件換算漏れ値は、前記検査対象の仮想欠陥孔(仮想の密封欠陥)の大きさに相当する孔寸法相当値の一例であり、温度及び圧力等の条件が変わっても、密封欠陥の大きさが同じであれば、同じ値になる。これによって、同じ漏れ判定結果を得ることができる。
前記装置筐体には、前記漏れ測定手段及び前記処理手段が設けられ、
前記検査部には、前記検査対象の配置部と前記漏れ素子とが、互いに近接して設けられていることが好ましい。
これによって、検査対象と漏れ素子の周辺温度及び外部圧力(出口圧力)を互いに略一致させることができる。ひいては、前記換算の適確性を高めることができる。
前記漏れ測定手段が、前記検査路と前記基準路との間に設けられた差圧計であり、
前記弁手段によって、前記測定後に前記検査路が大気解放される一方、前記基準路ひいては前記基準容器が試験圧に維持されることが好ましい。
これによって、基準容器の断熱圧縮等による影響を除くことが出来る。さらに、副次的に以下の効果が期待される。
(1) 加圧又は排気工程で激しい流れが生じているタイミングでは、センサ部が遮断されており、センサに連通するタイミングではワークと同圧(テスト圧)で流れがほとんどない状態であるため、センサ内へ異物が侵入することが無い。
(2)マスタ(基準容器)はワーク(検査対象)と異なり加圧と排気を繰り返し行う。そのため、多湿な地域で使用すると、内部に結露した水が溜まることがあり、テスタの故障につながる場合があったが、本方式では回避できる。
(3)差圧センサ(漏れ測定手段)の加圧・排気によるストレスが減るため、耐久性の向上が期待される。
前記漏れ素子又は検査対象の外部圧力を測定する外部圧力測定手段と、
前記漏れ素子又は検査対象の周辺温度を測定する温度測定手段と
を更に備え、前記処理手段が、前記対象実測動作時における前記試験圧測定手段、外部圧力測定手段及び温度測定手段の測定値、並びに前記漏れ素子の基準漏れ孔の大きさによって決まる基準漏れ孔寸法係数及び前記規定漏れ値に基づいて、前記対象実測漏れ値を前記規定条件換算漏れ値に換算する換算係数を算出することが好ましい。
これによって、検査対象の実測時の周辺温度や外部圧力等の環境条件に合わせて、対象実測漏れ値を規定条件換算漏れ値に適確に換算することができる。
規定の温度及び圧力(以下「規定条件」と称す)下で規定の漏れ(以下「規定漏れ値」と称す)を発生させる漏れ素子を、試験圧を供給する漏れ検出路と連通させて、前記漏れ素子からの素子実測漏れ値を実測する素子実測工程と、
検査対象を前記漏れ検出路と接続して、前記検査対象からの対象実測漏れ値を実測する対象実測工程と、
前記素子実測漏れ値に基づいて前記対象実測漏れ値を前記規定条件下での値に換算し、前記換算した値に基づいて漏れ判定する判定工程と、
を備えたことを特徴とする。
前記規定条件換算漏れ値は、孔寸法相当値であり、温度及び圧力等の条件が変わっても、密封欠陥の大きさが同じであれば、同じ値になる。これによって、同じ漏れ判定結果を得ることができる。
これによって、漏れ素子と検査対象との間の温度及び圧力に対する変動特性のズレをなるべく小さくできる。
規定状態で漏れ素子の漏れ閾値と近似した漏れになる検査対象を用いることが好ましい。
先順の良品判定された検査対象の実測漏れ値に対して、後順の良品判定された検査対象の実測漏れ値が、所定割合以上増減したときは、前記素子実測工程をし直すことによって前記素子実測漏れ値を更新することが好ましい。
これによって、温度や圧力が大きく変動した場合、素子実測漏れ値を設定し直すことで、漏れ判定の正確さを確保できる。
前記先順の対象実測漏れ値は、前回の素子実測漏れ値の取得直後の良品検査対象の実測値であってもよい。
前記換算係数に基づいて前記対象実測漏れ値を規定条件換算漏れ値に換算することが好ましい。前記換算係数は、実測値を規定条件下での値に換算するための係数である。
前記換算係数に基づいて前記対象実測漏れ値を規定条件換算漏れ値に換算することが好ましい。
これによって、検査対象を検査する都度、その検査時の温度や圧力等の環境条件を反映した換算係数を算出して、対象実測漏れ値を規定条件換算漏れ値に換算できる。したがって、同じ大きさの密封欠陥であれば、温度及び圧力等の条件が変わっても、確実に同じ漏れ判定結果が得られるようにすることができ、漏れ判定の信頼性を一層高めることができる。
これによって、基準漏れ孔の大きさ(直径及び長さ等)が不確かであったり、直径が一定でなかったりしても、基準漏れ孔寸法係数を適確に設定することができ、ひいては、換算の適確性を高めることができる。
[第1実施形態]
図1に示すように、漏れ検査装置1は、漏れ検出路10と、処理手段3(制御手段)と、漏れ素子5を備えている。漏れ検出路10は、共通路11と、基準路18と、検査路19を含む。圧力源2から共通路11が延びている。共通路11には、圧力調整弁21と、圧力計31(試験圧測定手段)と、三方弁からなる加圧排気弁22とが圧力源2側から順次設けられている。
弁21〜29によって、弁手段が構成されている。
処理手段3は、マイクロコンピュータや、弁手段21〜29の駆動回路等を含む。処理手段3によって、漏れ検査装置1の弁手段21〜29等の動作が制御され、更には漏れ判定処理が行われる。前記マイクロコンピュータのメモリ3m(記憶手段)には、漏れ検査のシーケンスプログラムの他、検査対象9の漏れ判定の閾値Q9B(Pa・m3/s)、漏れ素子5の規定漏れ量Q5S(Pa・m3/s)、検査対象9の容積V(m3)等の、漏れ判定に必要なデータが格納される。
予め、漏れ素子5の規定漏れ量Q5Sを処理手段3に記憶させる。また、検査対象9の漏れ判定の閾値を設定し、処理手段3に記憶させておく。
好ましくは、漏れ素子5としては、規定漏れ量Q5Sが検査対象9の漏れ判定の閾値になるべく近いものを選択する。規定漏れ量Q5Sは、検査対象9の漏れ判定の閾値の好ましくは0.8〜1.2倍である。
また、漏れ素子5の規定条件(規定の温度及び規定の圧力)は、検査対象9の漏れ試験現場の試験条件(温度及び圧力)となるべく近いことが好ましい。
検査路19には漏れの無い良品検査対象9を接続しておく。
加圧排気弁22によって共通路11と、基準路18及び検査路19を連通させる。また、遮断弁28,29を開く。これによって、圧力源2からのエア圧が、圧力調整弁21において試験圧まで減圧される。この試験圧が、基準路18から基準容器8に導入されるともに、検査路19から漏れ無し良品検査対象9に導入される。
そのうえで、実際の検査対象9に対して漏れ検査を行う。
詳しくは、前記実際の検査対象9を検査路19に接続する。
加圧排気弁22によって共通路11と、基準路18及び検査路19を連通させる。また、遮断弁28,29を開く。これによって、圧力源2からのエア圧が、圧力調整弁21において試験圧まで減圧される。この試験圧が、基準路18から基準容器8に導入されるともに、検査路19から検査対象9に導入される。
次に、規定条件換算漏れ値Q9S(孔寸法相当値)に基づいて漏れ判定を行なう。
詳しくは、規定条件換算漏れ値Q9Sが閾値Q9B以内であれば、その検査対象9を良品(漏れ無し)と判定する。規定条件換算漏れ値Q9Sが閾値Q9Bを超えていれば、その検査対象9を不良品(漏れ有り)と判定する。
これによって、同じ大きさの密封欠陥であれば、温度及び圧力等の条件が変わっても同じ漏れ判定結果が得られるようにすることができる。
以後、同様にして、複数の検査対象9の漏れ検査を順次行う。
そして、先順の良品判定された検査対象9の実測漏れ量Q9Rに対して、後順の良品判定された検査対象9の実測漏れ量Q9Rが、所定割合(例えば3%〜10%)以上増減したときは、素子実測工程をし直す。これによって、温度や圧力が漸次変動することで、前回の素子実測漏れ量Q5Rの取得時からの変動幅が大きくなったときは、素子実測漏れ量Q5Rひいては換算係数kを変動後の温度及び圧力に対応する値に更新することができる。以後、更新後の素子実測漏れ量Q5R又は換算係数kを用いて、規定条件換算漏れ値Q9Sを算出し、漏れ判定する。この結果、漏れ判定の正確さを確保することができる。しかも、温度や圧力が急激に大きく変動しない限り、素子実測漏れ量Q5Rを頻繁に実測して更新する必要がなく、煩雑さを回避できる。
また、第1実施形態によれば、温度センサ及び圧力センサ、並びにこれらセンサの測定値の監視手段を設ける必要が無く、製品コストが上昇するのを防止できる。
[第2実施形態]
図2に示すように、第2実施形態に係る漏れ検査装置1Bは、装置筐体1aと、検査部1bを備えている。
装置筐体1aには、圧力源2と、処理手段3と、漏れ検出路10における圧力源2との接続部から差圧計33までの部分と、その部分に配置された空圧素子21,22,28,29,31,33が格納されている。図示は省略するが、更に、装置筐体1aには、モニターや、タッチパネル等の入力部の他、弁手段21〜29の手動操作等が設けられている。
これによって、漏れ素子5を検査対象9とほぼ同じ温度及び圧力条件に置き、検査対象9とできるだけ同じような変動を受けるようにできる。ひいては、漏れ素子5の実測漏れ量Q5Rを基準とした漏れ判定の精度を確保することができる。
なお、漏れ検査装置1Bにおいて、基準容器8については、装置筐体1a内に配置してもよい。
図3は、本発明の第3実施形態に係る漏れ検査装置1Cを示したものである。漏れ検査装置1Cでは、弁手段として電磁開閉弁41〜47が設けられている。これら開閉弁41〜47のオンオフ操作のフローチャートを図4に示す。
加圧工程で、弁44を開き、弁42を閉じることで、検査対象9に試験圧が導入される。一方、基準容器8には、弁45,47を介して試験圧が常時導入されている。
平衡工程で、弁43を閉じ、弁44を開き、弁45を閉じることで、基準容器8と検査対象9とが連通路17を介して連通される。
続いて、弁47を閉じることで、基準容器8と検査対象9とが遮断される。
そして、差圧計33によって差圧検出(実測漏れ量Q9Rの測定)を行なう。
これによって、基準容器8の断熱圧縮による影響を除くことができる。
校正弁46は、常時閉じておく。
弁44〜47、差圧計33、及び基準容器8等を含むエア通路は、図3において二点鎖線にて示す金属製の計測ブロック4に組み込まれている。
図5は、本発明の第4実施形態に係る漏れ検査装置1Dを示したものである。漏れ検査装置1Dは、第3実施形態(図4)の漏れ検査装置1Cにおいて、更に、温度測定手段6と、大気圧測定手段32(外部圧力測定手段)を備えている。検査対象9と漏れ素子5とが互いに近くに配置されている。これら検査対象9及び漏れ素子5の近くに温度測定手段6及び大気圧測定手段32が配置されている。
また、大気圧測定手段32は、検査対象9及び漏れ素子5の外部圧力すなわち検査対象9及び漏れ素子5の周辺の大気圧の絶対圧力P32(Pa-abs.)を測定する。大気圧の絶対圧力P32は、検査対象9の外部圧力(密封欠陥の出口圧力)または漏れ素子5の外部圧力(漏れ孔5aの出口圧力)に相当する。
なお、2つの大気圧測定手段32を検査対象9の近くと漏れ素子5の近くに別々に設けてもよい。2つの温度測定手段6を検査対象9の近くと漏れ素子5の近くに別々に設けてもよい。
<素子実測工程>
素子実測工程では、差圧計33(漏れ測定手段)によって素子実測圧力変化ΔP5Rを測定し、式2にしたがって素子実測漏れ値Q5Rを導出する。
また、試験圧測定手段31によって試験圧P31(Pa)を測定し、大気圧測定手段32によって大気圧の絶対圧力P32(Pa-abs.)を測定し、温度測定手段6によって周辺温度T6(K)を測定する。以下、素子実測工程時の各測定値P31,P32,T6は、添え字の末尾にAを付して、それぞれP31A,P32A,T6Aと表記する。
TSは、規定条件の温度(K)であり、例えばTS=296.15K(=23℃)である。
η6Aは、実測温度T6A(K)における気体(空気)の粘性係数(Pa・s)である。例えば20℃(=293.15K)における空気の粘性係数は、18.2×10−5(Pa・S)であるから、サザランドの式によれば、以下の関係が成り立つ。
基準漏れ孔5aの直径D4及び長さL5が正しく判明している場合は、式7を用いて基準漏れ孔寸法係数Aを演算してもよい。
η6Bは、実測温度T6B(K)における気体(空気)の粘性係数(Pa・s)であり、例えば20℃(=293.15K)における空気の粘性係数18.2×10−5(Pa・S)と、サザランドの式とから、以下の関係が成り立つ。
漏れ検査装置1Dによれば、検査対象9を検査する都度、その検査時の環境条件を反映した換算係数kを算出して、対象実測漏れ値Q9Rを規定条件換算漏れ値Q9Sに換算できる。したがって、同じ大きさの密封欠陥であれば、温度及び圧力等の条件が変わっても、確実に同じ漏れ判定結果が得られるようにすることができ、漏れ判定の信頼性を一層高めることができる。
更に、換算係数kの算出に用いる基準漏れ孔寸法係数Aについても、定期又は不定期に見直すことで、規定条件換算漏れ値Q9Sへの換算の適確性を高めることができる。
例えば、流量によって漏れ判定するのに限られず、差圧又は直圧によって漏れ判定してもよい。
圧力源2は、エアコンプレッサー等の正圧源に限られず、真空ポンプ等の負圧源であってもよい。
本発明は、エアリークテストに限られず、ヘリウムリークテスト、水素リークテスト、その他種々のリークテストに適用可能である。
1a 装置筐体
1b 検査部
2 圧力源
3 処理手段(制御手段)
3m メモリ(記憶手段)
4 計測ブロック
5 漏れ素子
5a 基準漏れ孔
6 温度測定手段
8 基準容器
9 検査対象
10 漏れ検出路
11 共通路
15 校正路
18 基準路
19 検査路
21 圧力調整弁
22 三方弁
25 校正弁
28 基準遮断弁
29 検査遮断弁
31 圧力計(試験圧測定手段)
32 大気圧測定手段(外部圧力測定手段)
33 差圧計(漏れ測定手段)
A 基準漏れ孔寸法係数
k 換算係数
P31A 素子実測工程時の試験圧実測値
P31B 対象実測工程時の試験圧実測値
P32A 素子実測工程時の大気圧実測値(外部圧力実測値)
P32B 対象実測工程時の大気圧実測値(外部圧力実測値)
ΔP5R 素子実測圧力変化(素子実測漏れ値)
ΔP9R 対象実測圧力変化
Q5S 規定漏れ量(規定漏れ値)
Q5R 素子実測漏れ量(素子実測漏れ値)
Q9R 対象実測漏れ量(対象実測漏れ値)
Q9S 規定条件換算漏れ値
Q9B 検査対象の漏れ判定の閾値
T6A 素子実測工程時の周辺温度実測値
T6B 対象実測工程時の周辺温度実測値
Ts 規定条件温度
Claims (11)
- 検査対象からの漏れを検査する漏れ検査装置であって、
前記検査対象に接続されるための検査路を有し、試験圧を供給する漏れ検出路と、
前記漏れ検出路に設けられ、規定の温度及び圧力(以下「規定条件」と称す)下で規定の漏れ(以下「規定漏れ値」と称す)を発生させる漏れ素子と、
前記漏れ検出路に設けられた漏れ測定手段と、
処理手段と、を備え、前記処理手段が、
前記漏れ測定手段によって前記漏れ素子からの漏れ(以下「素子実測漏れ値」と称す)を実測する素子実測動作と、
前記漏れ測定手段によって前記検査対象からの漏れ(以下「対象実測漏れ値」と称す)を実測する対象実測動作と、
前記素子実測漏れ値に基づいて前記対象実測漏れ値を前記規定条件下での規定条件換算漏れ値に換算し、前記規定条件換算漏れ値に基づいて漏れ判定する判定動作を行ない、
前記素子実測動作においては、前記漏れ検出路と前記漏れ素子とが連通されて、前記試験圧が前記漏れ検出路から前記漏れ素子に導入され、
前記対象実測動作においては、前記漏れ検出路と前記漏れ素子とが遮断され、かつ前記検査路に前記検査対象が接続されて前記試験圧が前記検査路から前記検査対象に導入されることを特徴とする漏れ検査装置。 - 装置筐体と、前記検査対象が配置される検査部を含み、
前記装置筐体には、前記漏れ測定手段及び前記処理手段が設けられ、
前記検査部には、前記検査対象の配置部と前記漏れ素子とが、互いに近接して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の漏れ検査装置。 - 前記漏れ検出路が、基準容器を含む基準路と、前記基準路と前記検査路とを連通、遮断可能な弁手段と、を有し、
前記漏れ測定手段が、前記検査路と前記基準路との間に設けられた差圧計であり、
前記弁手段によって、前記測定後に前記検査路が大気解放される一方、前記基準路ひいては前記基準容器が試験圧に維持されることを特徴とする請求項1又は2に記載の漏れ検査装置。 - 前記試験圧を測定する試験圧測定手段と、
前記漏れ素子又は検査対象の外部圧力を測定する外部圧力測定手段と、
前記漏れ素子又は検査対象の周辺温度を測定する温度測定手段と
を更に備え、前記処理手段が、前記対象実測動作時における前記試験圧測定手段、外部圧力測定手段及び温度測定手段の測定値、並びに前記漏れ素子の基準漏れ孔の大きさによって決まる基準漏れ孔寸法係数及び前記規定漏れ値に基づいて、前記対象実測漏れ値を前記規定条件換算漏れ値に換算する換算係数を算出することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の漏れ検査装置。 - 検査対象からの漏れを検査する漏れ検査方法であって、
規定の温度及び圧力(以下「規定条件」と称す)下で規定の漏れ(以下「規定漏れ値」と称す)を発生させる漏れ素子を漏れ検出路と連通させて、試験圧を前記漏れ検出路から前記漏れ素子に導入して、前記漏れ素子からの素子実測漏れ値を実測する素子実測工程と、
前記漏れ検出路と前記漏れ素子とを遮断し、かつ検査対象を前記漏れ検出路と接続し、試験圧を前記漏れ検出路から前記検査対象に導入して、前記検査対象からの対象実測漏れ値を実測する対象実測工程と、
前記素子実測漏れ値に基づいて前記対象実測漏れ値を前記規定条件下での規定条件換算漏れ値に換算し、前記規定条件換算漏れ値に基づいて漏れ判定する判定工程と、
を備えたことを特徴とする漏れ検査方法。 - 前記規定条件換算漏れ値が、前記検査対象の漏れ判定の閾値の0.8〜1.2倍であることを特徴とする請求項5に記載の漏れ検査方法。
- 複数の検査対象を順次漏れ判定し、
先順の良品判定された検査対象の実測漏れ値に対して、後順の良品判定された検査対象の実測漏れ値が、所定割合以上増減したときは、前記素子実測工程をし直すことによって前記素子実測漏れ値を更新することを特徴とする請求項5又は6に記載の漏れ検査方法。 - 前記規定漏れ値と前記素子実測漏れ値とに基づいて換算係数を算出し、
前記換算係数に基づいて前記対象実測漏れ値を規定条件換算漏れ値に換算することを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の漏れ検査方法。 - 前記対象実測工程時の試験圧、外部圧力及び周辺温度、並びに前記漏れ素子の基準漏れ孔の大きさによって決まる基準漏れ孔寸法係数及び前記規定漏れ値に基づいて換算係数を算出し、
前記換算係数に基づいて前記対象実測漏れ値を規定条件換算漏れ値に換算することを特徴とする請求項5又は6に記載の漏れ検査方法。 - 前記素子実測工程時の素子実測漏れ値、試験圧、外部圧力及び周辺温度に基づいて前記基準漏れ孔寸法係数を算出することを特徴とする請求項9に記載の漏れ検査方法。
- 検査対象からの漏れを検査する漏れ検査方法であって、
規定の温度及び圧力下で規定の漏れを発生させる基準漏れ孔への試験圧の導入下における前記基準漏れ孔からの漏れの実測値に基づいて、前記検査対象への試験圧の導入下における前記検査対象からの漏れの実測値を、前記検査対象の仮想欠陥孔の大きさに相当する孔寸法相当値に換算し、
前記孔寸法相当値に基づいて漏れ判定することを特徴とする漏れ検査方法。
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