JP2021110594A - ガスリーク検知器の検査方法、ガスリーク検査方法、ガスリーク検知器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガスリーク検査の信頼性を向上させることが可能なガスリーク検知器を提供する。【解決手段】ガスリーク検知器100は、ガスリークを検知するための第1ガス回路101と、第1ガス回路101に接続されており且つ所定のガス体積変化を惹起するための第2ガス回路102と、第1ガス回路101に含まれる弁と、第2ガス回路102に含まれる弁と、ガスリーク検知器100に取り付けられた良品または検査対象物32と、で閉じられたガス流路における圧力値を得る圧力センサ250とを含む。【選択図】図2
Description
本発明は、ガスリーク検査の信頼性を向上させる技術に関する。
加圧された気体を検査対象物に供給することによって検査対象物からの気体の漏れの有無を検査する機器として種々のガスリーク検知器が知られている(非特許文献1参照)。図1を参照して、ガスリーク検知器900のアウトラインを説明する。使用する気体の種類に限定は無いが、この例では気体は空気である。したがって、エアリーク検知器という呼称が適切である。しかし、一般性を喪失しないために、ガスリーク検知器という呼称を使用する。
ガスリーク検知器900は、減圧弁210aと、圧力センサ213aと、第1制御弁221と、第2制御弁223と、第3制御弁225と、第1ガス流路21と、第2ガス流路22と、第3ガス流路23と、第4ガス流路24と、第5ガス流路25と、第6ガス流路26と、差圧検出器250と、圧力センサ253と、処理装置300と、第1ポート41と、第2ポート42と、第3ポート43と、サイレンサー40を含んでいる。第1制御弁221は、この例では、一つの吸気ポートと二つの排気ポートを持つノーマリークローズドの電磁弁である。第2制御弁223は、この例では、二つの吸気ポートと一つの排気ポートを持つノーマリーオープンの電磁弁である。第3制御弁225は、この例では、一つの吸気ポートと一つの排気ポートを持つノーマリーオープンの電磁弁である。電磁弁の制御は公知であるからその説明を省略する。この例では、処理装置300が各制御弁を制御する。
加圧された空気がガスタンク200から供給される第1ポート41は、第1ガス流路21の一端に位置しており、ガスタンク200に接続することができる。第1ガス流路21の他端は、ガスリーク検知器900の一次圧力の安定を保つ減圧弁210aの一端に接続されている。このように、第1ガス流路21は、第1ポート41と減圧弁210aとを連絡しており、例えば金属管である。
減圧弁210aの他端は第2ガス流路22の一端に接続しており、第2ガス流路22の他端は第1制御弁221の吸気ポートに接続している。このように、第2ガス流路22は、減圧弁210aと第1制御弁221とを連絡しており、例えば金属管である。なお、ガスリーク検知器900の一次圧力を測定するための圧力センサ213aが、第2ガス流路22に直列に接続されている。圧力センサ213aの測定値は処理装置300に入力される。
第3ガス流路23の一端は、第1制御弁221の一方の排気ポートに接続している。第3ガス流路23の他端に、検査対象物32に対してガスを供給するための第2ポート42が位置している。第3ガス流路23は、第1制御弁221と第2ポート42とを連絡する管路の他に二つの管路を持つ。これら二つの管路は、第1制御弁221と第2ポート42とを連絡する管路から分岐している。一方の管路の端部は、差圧検出器250の一端に接続している。他方の管路の端部は、第2制御弁223の一方の吸気ポートに接続している。このように、第3ガス流路23は、第1制御弁221と第2制御弁223と差圧検出器250と第2ポート42とを連絡している。第3ガス流路23は例えば金属管である。
第4ガス流路24の一端は、第1制御弁221の他方の排気ポートに接続している。第4ガス流路24の他端に、漏れの無い参照対象物33に対してガスを供給するための第3ポート43が位置している。第4ガス流路24は、第1制御弁221と第3ポート43とを連絡する管路の他に二つの管路を持つ。これら二つの管路は、第1制御弁221と第3ポート43とを連絡する管路から分岐している。一方の管路の端部は、差圧検出器250の他端に接続している。他方の管路の端部は、第2制御弁223の他方の吸気ポートに接続している。このように、第4ガス流路24は、第1制御弁221と第2制御弁223と差圧検出器250と第3ポート43とを連絡している。第4ガス流路24は例えば金属管である。差圧検出器250の測定値は処理装置300に入力される。
第5ガス流路25の一端は第2制御弁223の排気ポートに接続しており、第5ガス流路25の他端は第3制御弁225の吸気ポートに接続している。なお、圧力センサ253が、第5ガス流路25に直列に接続されている。このように、第5ガス流路25は、第2制御弁223と第3制御弁225と圧力センサ253とを連絡している。第5ガス流路25は例えば金属管である。圧力センサ253の測定値は処理装置300に入力される。
第6ガス流路26の一端は第3制御弁225の排気ポートに接続しており、第6ガス流路26の他端に、ガスリーク検知器900からの排気音を小さくするサイレンサー40が取り付けられている。
上述の構成によると、第1制御弁221が開放状態であるとき、ガスタンク200と第1ガス流路21と第2ガス流路22と第3ガス流路23と第4ガス流路24が互いに連絡する。第1制御弁221が閉鎖状態であるとき、第2ガス流路22と第3ガス流路23との間の連絡が遮断され、且つ、第2ガス流路22と第4ガス流路24との間の連絡が遮断される。つまり、第1制御弁221が閉鎖状態であるとき、ガスタンク200からのエアは、第2ポート42と第3ポート43に供給されない。
第2制御弁223が開放状態であるとき、第3ガス流路23と第4ガス流路24と第5ガス流路25が互いに連絡する。第2制御弁223が閉鎖状態であるとき、第3ガス流路23と第5ガス流路25との間の連絡が遮断され、且つ、第4ガス流路24と第5ガス流路25との間の連絡が遮断される。
第3制御弁225が開放状態であるとき、第5ガス流路25と第6ガス流路26が互いに連絡する。第3制御弁225が閉鎖状態であるとき、第5ガス流路25と第6ガス流路26との間の連絡が遮断される。
処理装置300は、制御プログラムに従って、第1、第2及び第3の制御弁221,223,225の動作を制御し、圧力センサ213aによって検出される供給圧と圧力センサ253によって検出されるテスト圧を観測し、かつ、所定のタイミングで差圧検出器250によって得られた検出差圧に基づいて検査対象物32からの気体の漏れの有無を判定する。
ガスリーク検知器900の動作手順は、次のとおりである。
まず、処理装置300は、第1制御弁221を閉鎖状態にし、且つ、第2制御弁223および第3制御弁225を開放状態にする。この結果、第3ガス流路23と、第4ガス流路24と、第5ガス流路25と、第6ガス流路26が同じ初期状態、つまりこの例では大気圧、になる。第2ガス流路22の圧力は、減圧弁210aによって所定の圧力に設定されている。この状態において、第3ポート43に参照対象物33が接続され、第2ポート42に検査対象物32が接続される。
まず、処理装置300は、第1制御弁221を閉鎖状態にし、且つ、第2制御弁223および第3制御弁225を開放状態にする。この結果、第3ガス流路23と、第4ガス流路24と、第5ガス流路25と、第6ガス流路26が同じ初期状態、つまりこの例では大気圧、になる。第2ガス流路22の圧力は、減圧弁210aによって所定の圧力に設定されている。この状態において、第3ポート43に参照対象物33が接続され、第2ポート42に検査対象物32が接続される。
次に、処理装置300は、第2制御弁223を開放状態にしたまま第3制御弁225を閉鎖状態にした後で、第1制御弁221を予め決められた時間だけ開放状態にする。この結果、ガスタンク200の加圧空気が第1ガス流路21と、第2ガス流路22と、第3ガス流路23と、第4ガス流路24を通して参照対象物33と検査対象物32に供給される。
次に、処理装置300は、第2制御弁223と第3制御弁225の状態を変更せず、第1制御弁221を閉鎖状態にし、予め決められた時間だけ圧力変動の減少を待つ。この間に圧力センサ253が圧力降下を検出した場合、処理装置300は「検査対象物32は大リークを有する」と判定する。
この工程に続いて、処理装置300は、第1制御弁221と第3制御弁225を閉鎖状態にしたまま、第2制御弁223を閉鎖状態にする。処理装置300は差圧検出器250による検出差圧を観測する。検査対象物32に穴が開いていれば、検査対象物32から空気が漏れて、第3ガス流路23の圧力と第4ガス流路24の圧力との間に圧力差が生じる、つまり、第3ガス流路23の圧力が第4ガス流路24の圧力より低くなる。したがって、第2制御弁223を閉じてから所定時間経過後に、差圧検出器250によって予め決められた第1基準値より大きな差圧が検出された場合は、処理装置300は「検査対象物32は大リークを有する」と判定し、テストを終了する。上記所定時間経過後に第1基準値より大きな差圧が検出されなかった場合には、処理装置300は、その時点で差圧検出器250の検出出力を0にリセットし、圧力検出レンジを感度の高いレンジに切り替えて差圧検出を続行する。処理装置300は、所定時間経過後に、検出差圧が第2基準値以下であれば「検査対象物32には漏れが無い」と判定し、第2基準値より大であれば「検査対象物32は小リークを有する」と判定し、検査を終了する。
総合カタログ、株式会社コスモ計器、[令和元年12月19日検索]、インターネット〈https://www.cosmo-k.co.jp/document-download/〉
何らかの異常が生じているガスリーク検知器を用いたガスリーク検査の検査結果は、当然、信頼できない。また、検査対象物をガスリーク検知器に取り付けるために、シーリングと接続の両方を同時に達成するクランプが使用されるので、ガスリーク検知器が正常に機能しているとしても、クランプに何らかの異常がある場合のガスリーク検査の検査結果も、当然、信頼できない。また、或る検査対象物の内容積が他の検査対象物の内容積と異なる場合も、漏れ検出感度が変化するので、当然、信頼できない。
ガスリーク検査の信頼性を検証するために、例えば、精確な微少漏れ発生器をガスリーク検知器に取り付けたときの漏れ検出感度を測定することが行われている。しかし、この検証は、実質的にガスリーク検査であるのでガスリーク検査と同じ程度の時間がかかることに加えて、厳密に言えば検査対象物のガスリーク検査を実際に行う環境での検証ではない。このため、このような検証は、多数回のガスリーク検査ごとに実行されるのが通例である。したがって、検証によって何らかの異常の存在が判明した場合、前回の検証から今回の検証までに実施された全てのガスリーク検査の信頼が損なわれる。
このような問題に鑑みて、本発明は、ガスリーク検査の信頼性を向上させる技術を提供することを目的とする。
ここで述べる技術事項は、特許請求の範囲に記載された発明を明示的にまたは黙示的に限定するためではなく、さらに、本発明によって利益を受ける者(例えば出願人と権利者である)以外の者によるそのような限定を容認する可能性の表明でもなく、単に、本発明の要点を容易に理解するために記載される。他の観点からの本発明の概要は、例えば、この特許出願の出願時の特許請求の範囲から理解できる。
まず、リークの全く無い良品をガスリーク検知器に取り付けた状態で、所定の閉じたガス流路に所定のガス体積変化を惹起させたときの当該ガス流路の圧力値を得る。次に、検査対象物をガスリーク検知器に取り付けた状態で、当該ガス流路に当該ガス体積変化を惹起させたときの当該ガス流路の圧力値を得る。前者の圧力値と後者の圧力値から、ガスリーク検知器の感度異常の有無がわかる。
まず、リークの全く無い良品をガスリーク検知器に取り付けた状態で、所定の閉じたガス流路に所定のガス体積変化を惹起させたときの当該ガス流路の圧力値を得る。次に、検査対象物をガスリーク検知器に取り付けた状態で、当該ガス流路に当該ガス体積変化を惹起させたときの当該ガス流路の圧力値を得る。前者の圧力値と後者の圧力値から、ガスリーク検知器の感度異常の有無がわかる。
本発明に拠れば、検査対象物をガスリーク検知器に取り付けた状態でガスリーク検知器の感度異常の有無を検査するので、ガスリーク検査の信頼性が向上する。
図面を参照して本発明の実施形態を説明する。実施形態の説明では、防塵用フィルタ、オートリークキャリブレーター(差圧変化を漏れ流量変化に変換するための装置)など、実際には使用されるが実施形態の説明と理解において非本質的な構成要素を省略している。したがって、実施形態の説明で使用している「接続」との用語は、当該「接続」との用語に係る構成要素が直接的に(換言すれば、他の構成要素を介さずに)接続されていることに限定する意味ではなく、実際の必要に応じて、当該「接続」との用語に係る構成要素が間接的に(換言すれば、他の構成要素を介して)接続されている場合も許容することを含意する。
<第1実施形態>
図2は、本発明のガスリーク検知器の第1実施形態の機能構成を示している。
図2は、本発明のガスリーク検知器の第1実施形態の機能構成を示している。
<構成>
第1実施形態のガスリーク検知器100は、ガスリークを検知するための第1ガス回路101と、第1ガス回路101に接続されており且つ所定のガス体積変化を惹起するための第2ガス回路102と、第1ガス回路101に含まれる弁と第2ガス回路102に含まれる弁とガスリーク検知器100に取り付けられた良品または検査対象物で閉じられたガス流路における圧力値を得る圧力センサを含む。
第1実施形態のガスリーク検知器100は、ガスリークを検知するための第1ガス回路101と、第1ガス回路101に接続されており且つ所定のガス体積変化を惹起するための第2ガス回路102と、第1ガス回路101に含まれる弁と第2ガス回路102に含まれる弁とガスリーク検知器100に取り付けられた良品または検査対象物で閉じられたガス流路における圧力値を得る圧力センサを含む。
第1ガス回路101は、例えば、直圧式ガスリーク検知器のガス回路または差圧式ガスリーク検知器のガス回路である。この第1実施形態では、第1ガス回路101は、差圧式ガスリーク検知器のガス回路、つまり、図1に示す先行技術のガスリーク検知器900のガス回路であり、減圧弁210aと、圧力センサ213aと、第1制御弁221と、第2制御弁223と、第3制御弁225と、第1ガス流路21と、第2ガス流路22と、第3ガス流路23と、第4ガス流路24と、第5ガス流路25と、第6ガス流路26と、差圧検出器250と、圧力センサ253と、第1ポート41と、第2ポート42と、第3ポート43と、サイレンサー40を含んでいる。このため、図1に示すガス回路と図2に示すガス回路において共通の構成要素に同じ参照符号を割り当てることによって重複説明を省略する。なお、処理装置300は、その性質ゆえに第1ガス回路に含まれないと考えるのが適切であろうものの、ガスリーク検知器100の構成要素である。
第2ガス回路102は、減圧弁210bと、圧力センサ213bと、第4制御弁227と、ソニックノズル280と、第7ガス流路27と、第8ガス流路28と、第9ガス流路29と、第10ガス流路291を含んでいる。第4制御弁227は、この第1実施形態では、一つの吸気ポートと一つの排気ポートを持つノーマリークローズドの電磁弁である。この第1実施形態では、処理装置300が各制御弁を制御する。
第7ガス流路27の一端は、第1ガス回路101に接続しており、具体的には、加圧された空気がガスタンク200から供給される第1ポート41を持つガス流路、つまり、第1ガス流路21に接続されている。第7ガス流路27の他端は、ソニックノズル280の一次圧力の安定を保つ減圧弁210bの一端に接続されている。第7ガス流路27は例えば金属管である。
減圧弁210bの他端は第8ガス流路28の一端に接続しており、第8ガス流路28の他端は第4制御弁227の吸気ポートに接続している。このように、第8ガス流路28は、減圧弁210bと第4制御弁227とを連絡しており、例えば金属管である。なお、ソニックノズル280の一次圧力を測定するための圧力センサ213bが、第8ガス流路28に直列に接続されている。圧力センサ213bの測定値は処理装置300に入力される。
第4制御弁227の排気ポートは第9ガス流路29の一端に接続しており、第9ガス流路29の他端はソニックノズル280の一端に接続している。ソニックノズル280の他端は第10ガス流路291の一端に接続しており、第10ガス流路291の他端は第1ガス回路101に接続している。
第10ガス流路291の他端が接続される第1ガス回路101の位置は、「第1ガス回路101に含まれる弁と第2ガス回路102に含まれる弁とガスリーク検知器100に取り付けられた良品または検査対象物で閉じられたガス流路を形成できる」という条件を満たす位置である。この第1実施形態では、第10ガス流路291の他端は、第3ガス流路23に接続されている。この場合、第1ガス回路101に含まれる第1制御弁221および第2制御弁223と第2ガス回路102に含まれる第4制御弁227を閉鎖状態にし、且つ、第2ポートに良品または検査対象物32を取り付けることによって、閉じられたガス流路70(図3参照)を形成できる。閉じられたガス流路70における圧力値を得る圧力センサは、この第1実施形態では、差圧検出器250である。
<原理>
ソニックノズル280(臨界ノズル、音速ノズルなどとも呼称される)の一例として、下記参考文献1に開示される臨界ノズル(ネジ式パイプ)を挙げることができる。ソニックノズル280は、一次圧力(絶対圧P1)と二次圧力(絶対圧P2)の比が臨界値以下であるとき、ソニックノズル280を流れるガスの速さが音速になる特徴を持つ。例えば、パイプ内径φ0.2あるいはφ0.3のネジ式パイプの臨界値は約0.375であり、この条件下でソニックノズル280は定流量のエアを吐出する。具体例として、一次圧力が400kPa(ゲージ圧300kPa)のとき、150kPa(ゲージ圧50kPa)以下の二次圧力において、ソニックノズル280は定流量のエアを吐出する。また、パイプ内径φ0.2のソニックノズル280によるとソニックノズル280の標準大気圧に換算された流量Qは1.2L/minであり、パイプ内径φ0.3のソニックノズル280によるとソニックノズル280の標準大気圧に換算された流量Qは2.5L/minである。このように、ソニックノズル280について、一次圧力(絶対圧P1)における標準大気圧に換算された流量Qは既知である。
(参考文献1)特許第5758546号公報
ソニックノズル280(臨界ノズル、音速ノズルなどとも呼称される)の一例として、下記参考文献1に開示される臨界ノズル(ネジ式パイプ)を挙げることができる。ソニックノズル280は、一次圧力(絶対圧P1)と二次圧力(絶対圧P2)の比が臨界値以下であるとき、ソニックノズル280を流れるガスの速さが音速になる特徴を持つ。例えば、パイプ内径φ0.2あるいはφ0.3のネジ式パイプの臨界値は約0.375であり、この条件下でソニックノズル280は定流量のエアを吐出する。具体例として、一次圧力が400kPa(ゲージ圧300kPa)のとき、150kPa(ゲージ圧50kPa)以下の二次圧力において、ソニックノズル280は定流量のエアを吐出する。また、パイプ内径φ0.2のソニックノズル280によるとソニックノズル280の標準大気圧に換算された流量Qは1.2L/minであり、パイプ内径φ0.3のソニックノズル280によるとソニックノズル280の標準大気圧に換算された流量Qは2.5L/minである。このように、ソニックノズル280について、一次圧力(絶対圧P1)における標準大気圧に換算された流量Qは既知である。
(参考文献1)特許第5758546号公報
また、ソニックノズル280の流量は一次圧力に比例する。一次圧力(絶対圧)がPxである場合の流量Qは、式(2)によって計算できる。式(2)は、Px=P1の場合にも成立する。式(2)の矢印は、右辺のQの値が、左辺のQの値に変更されることを意味している。
上述のとおりソニックノズル280の一次圧力(絶対圧Px)が決まるとソニックノズル280の標準大気圧に換算された流量Q[L/min]も決まるので、ソニックノズル280によって供給される標準大気圧に換算されたエアの体積VT[L]は式(3)で計算される。T[s]は、ガス供給時間、つまり、ソニックノズル280が作動している時間である。この第1実施形態では、ガスリーク検知器100の感度異常の有無を検査するので、ガス供給時間T[s]として0.01s〜1s程度の短時間が想定される。
閉じられたガス流路70の体積をVE[L]とし、標準大気圧値をP0とし、閉じられたガス流路70にソニックノズル280によって標準大気圧に換算された体積VT[L]のエアを供給した後の閉じられたガス流路70における圧力値をPAとしたとき、式(4)が成立する。閉じられたガス流路70の体積VEは、ガスリーク検知器100に取り付けられた物(つまり良品あるいは検査対象物32)と差圧検出器250のそれぞれの内圧による容積変化を含む体積であり、当業者によって例えば閉じられたガス流路70の「等価内容積」などと呼称される。PA≠P0の場合、式(5)が成立する。PA=P0の場合は、ソニックノズル280によって供給されたエアのほぼ全部がガス流路70から漏れていることを意味し、ガス流路70に亀裂等の不具合があることがわかる。
したがって、良品を用いることによって形成された閉じられたガス流路70にソニックノズル280を経由して体積VTのガスが供給された後の閉じられたガス流路70における圧力値PG(絶対圧)と、検査対象物32を用いることによって形成された閉じられたガス流路70にソニックノズル280を経由して体積VTのガスが供給された後の閉じられたガス流路70における圧力値PT(絶対圧)とを比較することによって、ガスリーク検知器100の感度異常の有無を検査できる。当該圧力値PG(絶対圧)と当該圧力値PT(絶対圧)との差異が大きいならば、ガスリーク検知器100の感度異常を認めることができる。この異常は、例えば、ガス流路70に生じた亀裂、良品の容積と異なる検査対象物32の容積、検査対象物32の大きな漏れ、クランプの不具合、などに由来するであろう。
体積VT[L]は、ガス供給時間T[s]によって制御される。ガス供給時間T[s]は、例えば、所定の圧力変化ΔP=PA-P0を発生させるために式(3)から予め計算された値として、あるいは、圧力変化ΔPを発生させたときの実際のガス供給時間として定められる。
この第1実施形態では、ガス供給時間T[s]が0.01s〜1s程度の短時間であり、且つ、ソニックノズル280によって供給されるエアの圧力は閉じられたガス流路70内を音速で伝播するので、閉じられたガス流路70内の圧力は短時間で安定する。また、ソニックノズル280によって供給されるエアの体積VT[L]と比較して閉じられたガス流路70の体積VEが十分に大きい場合、エアが供給されることによる断熱変化の影響は極めて小さいと言える。クランプを用いて検査対象物32をガスリーク検知器100に取り付けることによって検査対象物32の変形が生じるとしても、この変形は、通常、短時間で安定する。したがって、ガスリーク検知器100の感度異常の有無を検査するために必要な時間は、検査対象物32のガスリーク検査に必要な時間よりも、十分に短い。
閉じられたガス流路70にソニックノズル280を経由して体積VTのガスが供給された後に差圧検出器250が検出する差圧は、閉じられたガス流路70における圧力値と第4ガス流路24における圧力値(つまり大気圧値)との差であり、通常、閉じられたガス流路70の圧力が第4ガス流路24の圧力より高くなる。ところで、第1実施形態において第1ガス回路101は差圧式ガスリーク検知器のガス回路であるので、ガスリーク検査において差圧検出器250が検出する差圧は、閉じられたガス流路70における圧力値と第4ガス流路24における圧力値(つまりテスト圧値)との差であり、漏れがある場合、閉じられたガス流路70の圧力が第4ガス流路24の圧力より低くなる。このように、差圧検出器250は、ガスリーク検知器100の検査における差圧検出およびガスリーク検知器100を用いたガスリーク検査における差圧検出に使用されるが、前者の検出差圧の符号は後者の検出差圧の符号と異なる。また、等価内容積は、ガスリーク検知器100の検査における指標として使用されるのみならず、ガスリーク検査において漏れ量の算出に使用される。したがって、差圧検出器250として、圧力が加わる方向に対する感度の対称性が良好な差圧検出器を使用するのが好ましい。
<ガスリーク検知器の検査方法>
ガスリーク検知器100の検査の手順は、次のとおりである(図4参照)。
ガスリーク検知器100の検査の手順は、次のとおりである(図4参照)。
ステップS1
第2ポート42に良品を取り付け、且つ、第3ポート43に参照対象物33を取り付けた状態で、処理装置300は、第1制御弁221と第4制御弁227を閉鎖状態にし、第2制御弁223と第3制御弁225を開放状態にする。この結果、第3ガス流路23と第4ガス流路24と第9ガス流路29と第10ガス流路291と良品と参照対象物33の内圧が大気圧になる。良品は、例えば、水没方式ガスリーク検査あるいはヘリウムリーク検査などによって漏れの無いことが事前に確認された物であり、つまり、基準としての検査対象物である。
第2ポート42に良品を取り付け、且つ、第3ポート43に参照対象物33を取り付けた状態で、処理装置300は、第1制御弁221と第4制御弁227を閉鎖状態にし、第2制御弁223と第3制御弁225を開放状態にする。この結果、第3ガス流路23と第4ガス流路24と第9ガス流路29と第10ガス流路291と良品と参照対象物33の内圧が大気圧になる。良品は、例えば、水没方式ガスリーク検査あるいはヘリウムリーク検査などによって漏れの無いことが事前に確認された物であり、つまり、基準としての検査対象物である。
ステップS2
処理装置300は、第1制御弁221と第4制御弁227を閉鎖状態にしたまま、第2制御弁223を閉鎖状態にする。この結果、閉じられたガス流路70が形成される。
処理装置300は、第1制御弁221と第4制御弁227を閉鎖状態にしたまま、第2制御弁223を閉鎖状態にする。この結果、閉じられたガス流路70が形成される。
ステップS3
処理装置300は、第1制御弁221と第2制御弁223を閉鎖状態にしたまま、第4制御弁227を一時的に開放状態にし、その後、再び第4制御弁227を閉鎖状態にする。第4制御弁227を開放状態にする時間、つまり、ガス供給時間T[s]は、この第1実施形態では、圧力変化ΔPを発生させたときの実際のガス供給時間であり、処理装置300がガス供給時間T[s]を計測する。この結果、ソニックノズル280によって、標準大気圧に換算された体積VT[L]のエアが閉じられたガス流路70に供給される。体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路70に一度に供給してもよいし、体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路70に2回以上に分けて供給してもよい。
処理装置300は、第1制御弁221と第2制御弁223を閉鎖状態にしたまま、第4制御弁227を一時的に開放状態にし、その後、再び第4制御弁227を閉鎖状態にする。第4制御弁227を開放状態にする時間、つまり、ガス供給時間T[s]は、この第1実施形態では、圧力変化ΔPを発生させたときの実際のガス供給時間であり、処理装置300がガス供給時間T[s]を計測する。この結果、ソニックノズル280によって、標準大気圧に換算された体積VT[L]のエアが閉じられたガス流路70に供給される。体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路70に一度に供給してもよいし、体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路70に2回以上に分けて供給してもよい。
ステップS4
処理装置300は、良品を用いた場合において、体積VT[L]のエアを供給した後の閉じられたガス流路70における圧力値PG(絶対圧)を、処理装置300のメモリに記憶する。圧力値PGは、閉じられたガス流路70における圧力を直接的に示す値でもよいし、閉じられたガス流路70における圧力を間接的に示す値でもよい。差圧検出器250が測定する差圧は、閉じられたガス流路70における圧力値PGと第4ガス流路24における圧力値(つまり大気圧値P0)との差ΔPG=PG-P0である。したがって、圧力値PGは、差圧検出器250が測定する差圧ΔPGに大気圧値P0を加算した値として、間接的に理解される。この第1実施形態では、閉じられたガス流路70における圧力値PGとして差圧検出器250が測定した差圧ΔPG=PG-P0が処理装置300のメモリに記憶される。
処理装置300は、良品を用いた場合において、体積VT[L]のエアを供給した後の閉じられたガス流路70における圧力値PG(絶対圧)を、処理装置300のメモリに記憶する。圧力値PGは、閉じられたガス流路70における圧力を直接的に示す値でもよいし、閉じられたガス流路70における圧力を間接的に示す値でもよい。差圧検出器250が測定する差圧は、閉じられたガス流路70における圧力値PGと第4ガス流路24における圧力値(つまり大気圧値P0)との差ΔPG=PG-P0である。したがって、圧力値PGは、差圧検出器250が測定する差圧ΔPGに大気圧値P0を加算した値として、間接的に理解される。この第1実施形態では、閉じられたガス流路70における圧力値PGとして差圧検出器250が測定した差圧ΔPG=PG-P0が処理装置300のメモリに記憶される。
ステップS5
第2ポート42に検査対象物32を取り付け、且つ、第3ポート43に参照対象物33を取り付けた状態で、処理装置300は、第1制御弁221と第4制御弁227を閉鎖状態にし、第2制御弁223と第3制御弁225を開放状態にする。この結果、第3ガス流路23と第4ガス流路24と検査対象物32と参照対象物33の内圧が大気圧になる。
第2ポート42に検査対象物32を取り付け、且つ、第3ポート43に参照対象物33を取り付けた状態で、処理装置300は、第1制御弁221と第4制御弁227を閉鎖状態にし、第2制御弁223と第3制御弁225を開放状態にする。この結果、第3ガス流路23と第4ガス流路24と検査対象物32と参照対象物33の内圧が大気圧になる。
ステップS6
処理装置300は、第1制御弁221と第4制御弁227を閉鎖状態にしたまま、第2制御弁223を閉鎖状態にする。この結果、閉じられたガス流路70が形成される。
処理装置300は、第1制御弁221と第4制御弁227を閉鎖状態にしたまま、第2制御弁223を閉鎖状態にする。この結果、閉じられたガス流路70が形成される。
ステップS7
処理装置300は、第1制御弁221と第2制御弁223を閉鎖状態にしたまま、第4制御弁227を一時的に開放状態にし、その後、再び第4制御弁227を閉鎖状態にする。第4制御弁227を開放状態にする時間、つまり、ガス供給時間T[s]は、ステップS3の処理で得られたガス供給時間T[s]と同じである。この結果、ソニックノズル280によって、標準大気圧に換算された体積VT[L]のエアが閉じられたガス流路70に供給される。体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路70に一度に供給してもよいし、体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路70に2回以上に分けて供給してもよい。
処理装置300は、第1制御弁221と第2制御弁223を閉鎖状態にしたまま、第4制御弁227を一時的に開放状態にし、その後、再び第4制御弁227を閉鎖状態にする。第4制御弁227を開放状態にする時間、つまり、ガス供給時間T[s]は、ステップS3の処理で得られたガス供給時間T[s]と同じである。この結果、ソニックノズル280によって、標準大気圧に換算された体積VT[L]のエアが閉じられたガス流路70に供給される。体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路70に一度に供給してもよいし、体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路70に2回以上に分けて供給してもよい。
ステップS8
処理装置300は、検査対象物32を用いた場合において、体積VT[L]のエアを供給した後の閉じられたガス流路70における圧力値PT(絶対圧)を、処理装置300のメモリに記憶する。上述のとおり、この第1実施形態では、閉じられたガス流路70における圧力値PTとして差圧検出器250が測定した差圧ΔPT=PT-P0が処理装置300のメモリに記憶される。
処理装置300は、検査対象物32を用いた場合において、体積VT[L]のエアを供給した後の閉じられたガス流路70における圧力値PT(絶対圧)を、処理装置300のメモリに記憶する。上述のとおり、この第1実施形態では、閉じられたガス流路70における圧力値PTとして差圧検出器250が測定した差圧ΔPT=PT-P0が処理装置300のメモリに記憶される。
ステップS9
処理装置300は、ステップS4で得られた圧力値PG(絶対圧)とステップS8で得られた圧力値PT(絶対圧)に基づいて、ガスリーク検知器100の感度を検査する。処理装置300は、圧力値PGと圧力値PTの差異、例えばΔPT/ΔPGまたはΔPT-ΔPG、が予め定められた範囲に含まれない場合、ガスリーク検知器100の感度が異常であると判定する。あるいは、処理装置300は、圧力値PGから算出される閉じられたガス流路70の体積VE,Gと圧力値PTから算出される閉じられたガス流路70の体積VE,Tの差異、例えばVE,T/VE,GまたはVE,T-VE,G、が予め定められた範囲に含まれない場合、ガスリーク検知器100の感度が異常であると判定する。
処理装置300は、ステップS4で得られた圧力値PG(絶対圧)とステップS8で得られた圧力値PT(絶対圧)に基づいて、ガスリーク検知器100の感度を検査する。処理装置300は、圧力値PGと圧力値PTの差異、例えばΔPT/ΔPGまたはΔPT-ΔPG、が予め定められた範囲に含まれない場合、ガスリーク検知器100の感度が異常であると判定する。あるいは、処理装置300は、圧力値PGから算出される閉じられたガス流路70の体積VE,Gと圧力値PTから算出される閉じられたガス流路70の体積VE,Tの差異、例えばVE,T/VE,GまたはVE,T-VE,G、が予め定められた範囲に含まれない場合、ガスリーク検知器100の感度が異常であると判定する。
ステップS1〜S4の処理は、基準値を測定するための処理であるから、必要に応じて随時に実施される。ステップS5〜S9の処理は、検査対象物32のガスリーク検査の信頼性を確保するための処理であるから、好ましくは、検査対象物32のガスリーク検査の前に実施される。しかし、検査対象物32のガスリーク検査ごとにステップS5〜S9の処理を実施せず、所定の回数のガスリーク検査ごとにステップS5〜S9の処理を実施してもよいし、定期的にステップS5〜S9の処理を実施してもよいし、不定期的にステップS5〜S9の処理を実施してもよい。
<ガスリーク検査方法>
ガスリーク検知器100を用いたガスリーク検査の手順は、次のとおりである(図5参照)。
上述のステップS1〜S9の処理に続いて、ステップS10の処理を行う。
ステップS10
ステップS9においてガスリーク検知器100の感度に異常が無いと判定された後に、検査対象物32を第2ポート42に取り付けたまま、第1ガス回路101を用いて検査対象物32のガスリークの有無を検査する。この検査は、例えば上述の先行技術と同じであるから、重複説明を省略する。なお、ガスリーク検査では、第4制御弁227は常に閉鎖状態である。
ガスリーク検知器100を用いたガスリーク検査の手順は、次のとおりである(図5参照)。
上述のステップS1〜S9の処理に続いて、ステップS10の処理を行う。
ステップS10
ステップS9においてガスリーク検知器100の感度に異常が無いと判定された後に、検査対象物32を第2ポート42に取り付けたまま、第1ガス回路101を用いて検査対象物32のガスリークの有無を検査する。この検査は、例えば上述の先行技術と同じであるから、重複説明を省略する。なお、ガスリーク検査では、第4制御弁227は常に閉鎖状態である。
<第2実施形態>
図6は、本発明のガスリーク検知器の第2実施形態の機能構成を示している。
図6は、本発明のガスリーク検知器の第2実施形態の機能構成を示している。
<構成>
第2実施形態のガスリーク検知器200において、第1ガス回路101は、直圧式ガスリーク検知器のガス回路である(図6参照)。具体的には、第1ガス回路101は、減圧弁210aと、圧力センサ213aと、第1制御弁241と、第2制御弁243と、第1ガス流路21と、第2ガス流路22と、第3ガス流路23と、第4ガス流路24と、圧力センサ253と、第1ポート41と、第2ポート42と、サイレンサー40を含んでいる。なお、処理装置300は、その性質ゆえに第1ガス回路に含まれないと考えるのが適切であろうものの、ガスリーク検知器200の構成要素である。第1制御弁241は、この例では、一つの吸気ポートと一つの排気ポートを持つノーマリークローズドの電磁弁である。第2制御弁243は、この例では、一つの吸気ポートと一つの排気ポートを持つノーマリーオープンの電磁弁である。この例では、処理装置300が各制御弁を制御する。
第2実施形態のガスリーク検知器200において、第1ガス回路101は、直圧式ガスリーク検知器のガス回路である(図6参照)。具体的には、第1ガス回路101は、減圧弁210aと、圧力センサ213aと、第1制御弁241と、第2制御弁243と、第1ガス流路21と、第2ガス流路22と、第3ガス流路23と、第4ガス流路24と、圧力センサ253と、第1ポート41と、第2ポート42と、サイレンサー40を含んでいる。なお、処理装置300は、その性質ゆえに第1ガス回路に含まれないと考えるのが適切であろうものの、ガスリーク検知器200の構成要素である。第1制御弁241は、この例では、一つの吸気ポートと一つの排気ポートを持つノーマリークローズドの電磁弁である。第2制御弁243は、この例では、一つの吸気ポートと一つの排気ポートを持つノーマリーオープンの電磁弁である。この例では、処理装置300が各制御弁を制御する。
加圧された空気がガスタンク200から供給される第1ポート41は、第1ガス流路21の一端に位置しており、ガスタンク200に接続することができる。第1ガス流路21の他端は、ガスリーク検知器200の一次圧力の安定を保つ減圧弁210aの一端に接続されている。このように、第1ガス流路21は、第1ポート41と減圧弁210aとを連絡しており、例えば金属管である。
減圧弁210aの他端は第2ガス流路22の一端に接続しており、第2ガス流路22の他端は第1制御弁241の吸気ポートに接続している。このように、第2ガス流路22は、減圧弁210aと第1制御弁241とを連絡しており、例えば金属管である。なお、ガスリーク検知器200の一次圧力を測定するための圧力センサ213aが、第2ガス流路22に直列に接続されている。圧力センサ213aの測定値は処理装置300に入力される。
第3ガス流路23の一端は、第1制御弁241の排気ポートに接続している。第3ガス流路23の他端に、検査対象物32に対してガスを供給するための第2ポート42が位置している。第3ガス流路23は、第1制御弁241と第2ポート42とを連絡する管路の他に一つの管路を持つ。この一つの管路は、第1制御弁241と第2ポート42とを連絡する管路から分岐している。この一つの管路の端部は、第2制御弁243の吸気ポートに接続している。なお、圧力センサ253が、第3ガス流路23に直列に接続されている。このように、第3ガス流路23は、第1制御弁241と第2制御弁243と第2ポート42と圧力センサ253を連絡している。第3ガス流路23は例えば金属管である。圧力センサ253の測定値は処理装置300に入力される。
第4ガス流路24の一端は第2制御弁243の排気ポートに接続しており、第4ガス流路24の他端に、ガスリーク検知器200からの排気音を小さくするサイレンサー40が取り付けられている。
処理装置300は、制御プログラムに従って、第1及び第2の制御弁241,243の動作を制御し、圧力センサ213aによって検出される供給圧と圧力センサ253によって検出されるテスト圧を観測し、かつ、所定のタイミングで圧力センサ253によって得られた圧力値に基づいて検査対象物32からの気体の漏れの有無を判定する。
ガスリーク検知器200に含まれる第2ガス回路102は、ガスリーク検知器100に含まれる第2ガス回路102と同じである。したがって、その重複説明を省略する。なお、第2実施形態においても、第10ガス流路291の他端が接続される第1ガス回路101の位置は、「第1ガス回路101に含まれる弁と第2ガス回路102に含まれる弁とガスリーク検知器100に取り付けられた良品または検査対象物で閉じられたガス流路を形成できる」という条件を満たす位置である。この第2実施形態では、第10ガス流路291の他端は、第3ガス流路23に接続されている。この場合、第1ガス回路101に含まれる第1制御弁241および第2制御弁243と第2ガス回路102に含まれる第4制御弁227を閉鎖状態にし、且つ、第2ポートに良品または検査対象物32を取り付けることによって、閉じられたガス流路71(図7参照)を形成できる。閉じられたガス流路71における圧力値を得る圧力センサは、この第2実施形態では、圧力センサ253である。
<原理>
第2実施形態のガスリーク検知器200の原理は、第1実施形態のガスリーク検知器100の原理と同じである。
第2実施形態のガスリーク検知器200の原理は、第1実施形態のガスリーク検知器100の原理と同じである。
<ガスリーク検知器の検査方法>
ガスリーク検知器200の検査の手順は、次のとおりである(図4参照)。
ガスリーク検知器200の検査の手順は、次のとおりである(図4参照)。
ステップS1
第2ポート42に良品を取り付けた状態で、処理装置300は、第1制御弁241と第4制御弁227を閉鎖状態にし、第2制御弁243を開放状態にする。この結果、第3ガス流路23と第9ガス流路29と第10ガス流路291と良品の内圧が大気圧になる。良品は、例えば、水没方式ガスリーク検査あるいはヘリウムリーク検査などによって漏れの無いことが事前に確認された物であり、つまり、基準としての検査対象物である。
第2ポート42に良品を取り付けた状態で、処理装置300は、第1制御弁241と第4制御弁227を閉鎖状態にし、第2制御弁243を開放状態にする。この結果、第3ガス流路23と第9ガス流路29と第10ガス流路291と良品の内圧が大気圧になる。良品は、例えば、水没方式ガスリーク検査あるいはヘリウムリーク検査などによって漏れの無いことが事前に確認された物であり、つまり、基準としての検査対象物である。
ステップS2
処理装置300は、第1制御弁241と第4制御弁227を閉鎖状態にしたまま、第2制御弁243を閉鎖状態にする。この結果、閉じられたガス流路71が形成される。
処理装置300は、第1制御弁241と第4制御弁227を閉鎖状態にしたまま、第2制御弁243を閉鎖状態にする。この結果、閉じられたガス流路71が形成される。
ステップS3
処理装置300は、第1制御弁241と第2制御弁243を閉鎖状態にしたまま、第4制御弁227を一時的に開放状態にし、その後、再び第4制御弁227を閉鎖状態にする。第4制御弁227を開放状態にする時間、つまり、ガス供給時間T[s]は、この第2実施形態では、圧力変化ΔPを発生させたときの実際のガス供給時間であり、処理装置300がガス供給時間T[s]を計測する。この結果、ソニックノズル280によって、標準大気圧に換算された体積VT[L]のエアが閉じられたガス流路71に供給される。体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路71に一度に供給してもよいし、体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路71に2回以上に分けて供給してもよい。
処理装置300は、第1制御弁241と第2制御弁243を閉鎖状態にしたまま、第4制御弁227を一時的に開放状態にし、その後、再び第4制御弁227を閉鎖状態にする。第4制御弁227を開放状態にする時間、つまり、ガス供給時間T[s]は、この第2実施形態では、圧力変化ΔPを発生させたときの実際のガス供給時間であり、処理装置300がガス供給時間T[s]を計測する。この結果、ソニックノズル280によって、標準大気圧に換算された体積VT[L]のエアが閉じられたガス流路71に供給される。体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路71に一度に供給してもよいし、体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路71に2回以上に分けて供給してもよい。
ステップS4
処理装置300は、良品を用いた場合において、体積VT[L]のエアを供給した後の閉じられたガス流路71における圧力値PG(絶対圧)を、処理装置300のメモリに記憶する。圧力値PGは、圧力センサ253が測定した圧力である。
処理装置300は、良品を用いた場合において、体積VT[L]のエアを供給した後の閉じられたガス流路71における圧力値PG(絶対圧)を、処理装置300のメモリに記憶する。圧力値PGは、圧力センサ253が測定した圧力である。
ステップS5
第2ポート42に検査対象物32を取り付けた状態で、処理装置300は、第1制御弁241と第4制御弁227を閉鎖状態にし、第2制御弁243を開放状態にする。この結果、第3ガス流路23と第4ガス流路24と第9ガス流路29と第10ガス流路291と検査対象物32の内圧が大気圧になる。
第2ポート42に検査対象物32を取り付けた状態で、処理装置300は、第1制御弁241と第4制御弁227を閉鎖状態にし、第2制御弁243を開放状態にする。この結果、第3ガス流路23と第4ガス流路24と第9ガス流路29と第10ガス流路291と検査対象物32の内圧が大気圧になる。
ステップS6
処理装置300は、第1制御弁241と第4制御弁227を閉鎖状態にしたまま、第2制御弁243を閉鎖状態にする。この結果、閉じられたガス流路71が形成される。
処理装置300は、第1制御弁241と第4制御弁227を閉鎖状態にしたまま、第2制御弁243を閉鎖状態にする。この結果、閉じられたガス流路71が形成される。
ステップS7
処理装置300は、第1制御弁241と第2制御弁243を閉鎖状態にしたまま、第4制御弁227を一時的に開放状態にし、その後、再び第4制御弁227を閉鎖状態にする。第4制御弁227を開放状態にする時間、つまり、ガス供給時間T[s]は、ステップS3の処理で得られたガス供給時間T[s]と同じである。この結果、ソニックノズル280によって、標準大気圧に換算された体積VT[L]のエアが閉じられたガス流路71に供給される。体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路71に一度に供給してもよいし、体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路71に2回以上に分けて供給してもよい。
処理装置300は、第1制御弁241と第2制御弁243を閉鎖状態にしたまま、第4制御弁227を一時的に開放状態にし、その後、再び第4制御弁227を閉鎖状態にする。第4制御弁227を開放状態にする時間、つまり、ガス供給時間T[s]は、ステップS3の処理で得られたガス供給時間T[s]と同じである。この結果、ソニックノズル280によって、標準大気圧に換算された体積VT[L]のエアが閉じられたガス流路71に供給される。体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路71に一度に供給してもよいし、体積VT[L]のエアを閉じられたガス流路71に2回以上に分けて供給してもよい。
ステップS8
処理装置300は、検査対象物32を用いた場合において、体積VT[L]のエアを供給した後の閉じられたガス流路71における圧力値PT(絶対圧)を、処理装置300のメモリに記憶する。圧力値PTは、圧力センサ253が測定した圧力である。
処理装置300は、検査対象物32を用いた場合において、体積VT[L]のエアを供給した後の閉じられたガス流路71における圧力値PT(絶対圧)を、処理装置300のメモリに記憶する。圧力値PTは、圧力センサ253が測定した圧力である。
ステップS9
処理装置300は、ステップS4で得られた圧力値PG(絶対圧)とステップS8で得られた圧力値PT(絶対圧)に基づいて、ガスリーク検知器200の感度を検査する。処理装置300は、圧力値PGと圧力値PTの差異、例えばPT/PGまたはPT-PG、が予め定められた範囲に含まれない場合、ガスリーク検知器200の感度が異常であると判定する。あるいは、処理装置300は、圧力値PGから算出される閉じられたガス流路71の体積VVE,Gと圧力値PTから算出される閉じられたガス流路71の体積VE,Tの差異、例えばVE,T/VE,GまたはVE,T-VE,G、が予め定められた範囲に含まれない場合、ガスリーク検知器200の感度が異常であると判定する。
処理装置300は、ステップS4で得られた圧力値PG(絶対圧)とステップS8で得られた圧力値PT(絶対圧)に基づいて、ガスリーク検知器200の感度を検査する。処理装置300は、圧力値PGと圧力値PTの差異、例えばPT/PGまたはPT-PG、が予め定められた範囲に含まれない場合、ガスリーク検知器200の感度が異常であると判定する。あるいは、処理装置300は、圧力値PGから算出される閉じられたガス流路71の体積VVE,Gと圧力値PTから算出される閉じられたガス流路71の体積VE,Tの差異、例えばVE,T/VE,GまたはVE,T-VE,G、が予め定められた範囲に含まれない場合、ガスリーク検知器200の感度が異常であると判定する。
ステップS1〜S4の処理は、基準値を測定するための処理であるから、必要に応じて随時に実施される。ステップS5〜S9の処理は、検査対象物32のガスリーク検査の信頼性を確保するための処理であるから、好ましくは、検査対象物32のガスリーク検査の前に実施される。しかし、検査対象物32のガスリーク検査ごとにステップS5〜S9の処理を実施せず、所定の回数のガスリーク検査ごとにステップS5〜S9の処理を実施してもよいし、定期的にステップS5〜S9の処理を実施してもよいし、不定期的にステップS5〜S9の処理を実施してもよい。
<ガスリーク検査方法>
ガスリーク検知器200を用いたガスリーク検査の手順は、次のとおりである(図5参照)。
上述のステップS1〜S9の処理に続いて、ステップS10の処理を行う。
ステップS10
ステップS9においてガスリーク検知器200の感度に異常が無いと判定された後に、検査対象物32を第2ポート42に取り付けたまま、第1ガス回路101を用いて検査対象物32のガスリークの有無を検査する。
ガスリーク検知器200を用いたガスリーク検査の手順は、次のとおりである(図5参照)。
上述のステップS1〜S9の処理に続いて、ステップS10の処理を行う。
ステップS10
ステップS9においてガスリーク検知器200の感度に異常が無いと判定された後に、検査対象物32を第2ポート42に取り付けたまま、第1ガス回路101を用いて検査対象物32のガスリークの有無を検査する。
まず、処理装置300は、第1制御弁241と第4制御弁227を閉鎖状態にし、且つ、第2制御弁243を開放状態にする。この結果、第3ガス流路23と、第4ガス流路24と、第9ガス流路29と、第10ガス流路291が同じ初期状態、つまりこの例では大気圧、になる。第2ガス流路22の圧力は、減圧弁210aによって所定の圧力に設定されている。同様に、第8ガス流路28の圧力は、減圧弁210bによって所定の圧力に設定されている。
次に、処理装置300は、第1制御弁241と第4制御弁227を閉鎖状態にしたまま、第2制御弁243を閉鎖状態にする。
次に、処理装置300は、第2制御弁243と第4制御弁227を閉鎖状態にしたまま第1制御弁241を予め決められた時間だけ開放状態にする。この結果、ガスタンク200の加圧空気が検査対象物32に供給される。
次に、処理装置300は、第2制御弁243と第4制御弁227を閉鎖状態にしたまま第1制御弁241を閉鎖状態にし、予め決められた時間だけ圧力変動の減少を待つ。この間に圧力センサ253が圧力降下を検出した場合、処理装置300は「検査対象物32はリークを有する」と判定する。
<補遺>
上述の第1実施形態および第2実施形態では検査対象物の内側にガス圧を供給することによって漏れ検査をする内圧式ガスリーク検査を説明したが、本発明は検査対象物の外側にガス圧を供給することによって漏れ検査をする外圧式ガスリーク検査にも適用され得る。外圧式ガスリーク検査の場合、第2ポート42に取り付けられたチャンバーの中に良品または検査対象物32が収容され、第3ポート43に取り付けられたチャンバーの中に参照対象物33が収容される。
上述の第1実施形態および第2実施形態では検査対象物の内側にガス圧を供給することによって漏れ検査をする内圧式ガスリーク検査を説明したが、本発明は検査対象物の外側にガス圧を供給することによって漏れ検査をする外圧式ガスリーク検査にも適用され得る。外圧式ガスリーク検査の場合、第2ポート42に取り付けられたチャンバーの中に良品または検査対象物32が収容され、第3ポート43に取り付けられたチャンバーの中に参照対象物33が収容される。
例示的な実施形態を参照して本発明を説明したが、当業者は本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行い、その要素を均等物で置き換えることができることを理解するであろう。さらに、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、特定のシステム、デバイス、またはそのコンポーネントを本発明の教示に適合させるために、多くの修正を加えることができる。したがって、本発明は、本発明を実施するために開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲に含まれるすべての実施形態を含むものとする。
さらに、「第1」、「第2」などの用語の使用は順序や重要性を示すものではなく、「第1」、「第2」などの用語は要素を区別するために使用される。本明細書で使用される用語は、実施形態を説明するためのものであり、本発明を限定することを意図するものでは決してない。用語「含む」とその語形変化は、本明細書および/または添付の特許請求の範囲で使用される場合、言及された特徴、ステップ、操作、要素、および/またはコンポーネントの存在を明らかにするが、1つまたは複数の他の特徴、ステップ、操作、要素、コンポーネント、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しない。「および/または」という用語は、それがもしあれば、関連するリストされた要素の1つまたは複数のありとあらゆる組み合わせを含む。特許請求の範囲および明細書において、特に明記しない限り、「接続」、「結合」、「結合」、「インターロック」、またはそれらの同義語、およびそのすべての語形は、例えば互いに「接続」または「結合」されているか互いに「連動」している二つの間の一つ以上の中間要素の存在を必ずしも否定しない。
特に断りが無い限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、一般的に使用される辞書で定義されている用語などの用語は、関連技術および本開示の文脈におけるそれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、明示的に定義されていない限り、理想化的にまたは過度に形式的に解釈されるものではない。
本発明の説明において、多くの技法およびステップが開示されていることが理解されるであろう。これらのそれぞれには個別の利点があり、それぞれ他の開示された技法の一つ以上、または場合によってはすべてと組み合わせて使用することもできる。したがって、煩雑になることを避けるため、本明細書では、個々の技法またはステップのあらゆる可能な組み合わせを説明することを控える。それでも、明細書および請求項は、そのような組み合わせが完全に本発明および請求項の範囲内であることを理解して読まれるべきである。
以下の請求項において手段またはステップと結合したすべての機能的要素の対応する構造、材料、行為、および同等物は、それらがあるとすれば、他のクレームされた要素と組み合わせて機能を実行するための構造、材料、または行為を含むことを意図する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更と変形が許される。選択され且つ説明された実施形態は、本発明の原理およびその実際的応用を解説するためのものである。本発明は様々な変更あるいは変形を伴って様々な実施形態として使用され、様々な変更あるいは変形は期待される用途に応じて決定される。そのような変更および変形のすべては、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲に含まれることが意図されており、公平、適法および公正に与えられる広さに従って解釈される場合、同じ保護が与えられることが意図されている。
Claims (8)
- ガスリークを検知するための第1ガス回路と、当該第1ガス回路に接続されており且つ所定のガス体積変化を惹起するための第2ガス回路と、を含むガスリーク検知器の検査方法であって、
上記第1ガス回路に含まれる弁と、上記第2ガス回路に含まれる弁と、上記ガスリーク検知器に取り付けられた良品と、で閉じられたガス流路に、上記第2ガス回路を用いて上記所定のガス体積変化を惹起した後に、上記ガス流路における圧力値を得る基準ステップと、
上記第1ガス回路に含まれる上記弁と、上記第2ガス回路に含まれる上記弁と、上記ガスリーク検知器に取り付けられた検査対象物と、で閉じられた上記ガス流路に、上記第2ガス回路を用いて上記所定のガス体積変化を惹起した後に、上記ガス流路における圧力値を得る対象ステップと、
上記基準ステップで得られた上記圧力値と上記対象ステップで得られた上記圧力値に基づいて、上記ガスリーク検知器の感度を検査する検査ステップと
を有する検査方法。 - 請求項1に記載の検査方法において、
上記検査ステップでは、上記基準ステップで得られた上記圧力値と上記対象ステップで得られた上記圧力値との差異から、上記ガスリーク検知器の感度を検査する
ことを特徴とする検査方法。 - 請求項1に記載の検査方法において、
上記検査ステップでは、上記基準ステップで得られた上記圧力値から算出される上記ガス流路の体積と上記対象ステップで得られた上記圧力値から算出される上記ガス流路の体積との差異から、上記ガスリーク検知器の感度を検査する
ことを特徴とする検査方法。 - ガスリークを検知するための第1ガス回路と、当該第1ガス回路に接続されており且つ所定のガス体積変化を惹起するための第2ガス回路と、を含むガスリーク検知器を用いて、検査対象物のガスリークの有無を検査するガスリーク検査方法であって、
上記第1ガス回路に含まれる弁と、上記第2ガス回路に含まれる弁と、上記ガスリーク検知器に取り付けられた良品と、で閉じられたガス流路に、上記第2ガス回路を用いて上記所定のガス体積変化を惹起した後に、上記ガス流路における圧力値を得る基準ステップと、
上記第1ガス回路に含まれる上記弁と、上記第2ガス回路に含まれる上記弁と、上記ガスリーク検知器に取り付けられた上記検査対象物と、で閉じられた上記ガス流路に、上記第2ガス回路を用いて上記所定のガス体積変化を惹起した後に、上記ガス流路における圧力値を得る対象ステップと、
上記基準ステップで得られた上記圧力値と上記対象ステップで得られた上記圧力値に基づいて、上記ガスリーク検知器の感度を検査する検査ステップと、
上記検査ステップにおいて上記ガスリーク検知器の感度に異常が無いと判定された後に、上記第1ガス回路を用いて上記検査対象物のガスリークの有無を検査するリーク検査ステップと
を有するガスリーク検査方法。 - ガスリーク検知器であって、
ガスリークを検知するための第1ガス回路と、
上記第1ガス回路に接続されており且つ所定のガス体積変化を惹起するための第2ガス回路と、
上記第1ガス回路に含まれる弁と、上記第2ガス回路に含まれる弁と、上記ガスリーク検知器に取り付けられた良品または検査対象物と、で閉じられたガス流路における圧力値を得る圧力センサと
を含むガスリーク検知器。 - 請求項5に記載のガスリーク検知器において、
上記第1ガス回路に含まれる上記弁と、上記第2ガス回路に含まれる上記弁と、上記ガスリーク検知器に取り付けられた上記良品と、で閉じられた上記ガス流路に上記所定のガス体積変化を惹起させた後の上記ガス流路の圧力値と、上記第1ガス回路に含まれる上記弁と、上記第2ガス回路に含まれる上記弁と、上記ガスリーク検知器に取り付けられた上記検査対象物と、で閉じられた上記ガス流路に上記所定のガス体積変化を惹起させた後の上記ガス流路の圧力値と、から上記ガスリーク検知器の感度を表す情報を出力する処理装置を含む
ことを特徴とするガスリーク検知器。 - 請求項6に記載のガスリーク検知器において、
上記処理装置が、上記所定のガス体積変化に要した時間を計測する
ことを特徴とするガスリーク検知器。 - 請求項5から請求項7のいずれかに記載のガスリーク検知器において、
上記第2ガス回路は、ソニックノズルを含む
ことを特徴とするガスリーク検知器。
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2020
- 2020-01-08 JP JP2020001539A patent/JP2021110594A/ja active Pending
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