JP2003194654A - 気密試験方法及びガス供給装置 - Google Patents

気密試験方法及びガス供給装置

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JP2003194654A JP2001393616A JP2001393616A JP2003194654A JP 2003194654 A JP2003194654 A JP 2003194654A JP 2001393616 A JP2001393616 A JP 2001393616A JP 2001393616 A JP2001393616 A JP 2001393616A JP 2003194654 A JP2003194654 A JP 2003194654A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価にかつ短時間で確実な気密試験を行うこ
とができる気密試験方法及びこの気密試験を簡便に実施
できるガス供給装置を提供する。 【解決手段】 パージガスを流通可能な構造を有する容
器弁12を装着したガス容器11からガス消費設備にガ
スを供給するガス供給ライン13の気密試験方法であっ
て、前記容器弁12におけるガス供給口24にガス供給
ライン13を接続し、パージガス流入口25にパージガ
ス導入ライン15を接続した後、該容器弁を閉止した状
態でパージガス導入ラインからパージガス流入口、容器
弁口金部及びガス供給口を通してガス供給ラインにパー
ジガスを通気させるとともに、該ガス供給ラインを流れ
るパージガス中の大気成分濃度、例えば酸素の濃度を酸
素濃度計47で測定することによってリークの有無を判
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気密試験方法及び
ガス供給装置に関し、詳しくは、半導体製造装置や液晶
製造装置等のガス消費設備にガス容器内のガスを供給す
るガス供給設備における容器弁口金部やガス供給ライン
における各種弁や継手部の気密試験を行う方法及びこれ
らの気密試験を行う手段を一体的に備えたガス供給装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】有毒なガスや可燃性を有するガスを使用
する半導体製造装置や液晶製造装置等のガス消費設備に
ガスを供給する設備では、配管や弁の気密性を確認する
気密試験を実施している。気密試験は、高圧ガスをガス
供給系内に封入・放置し、そのときの系内の圧力変化を
みて漏洩を検知する加圧放置法、ガス供給系内をヘリウ
ムで加圧してヘリウム検知器(ヘリウムリークディテク
ター)によりヘリウムの漏洩を検知するヘリウムリーク
チェック法、ガス供給系内を減圧にして継手部にヘリウ
ムを吹きかけ、漏洩してガス供給系内に混入するヘリウ
ムをヘリウム検出器により検知する真空ヘリウムリーク
チェック法、前記加圧放置法と前記真空ヘリウムリーク
チェック法とを組み合わせた方法が主に行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加圧放
置法においては、放置時間を長時間取る必要があり、ま
た、ヘリウムリークチェックにおいては、高価なヘリウ
ムリークディテクター及び検査ガスであるヘリウムを用
意する必要があるなど、従来の気密試験には、多くの時
間及び費用を必要としている。
【0004】そこで本発明は、従来技術と比較して、安
価にかつ短時間で確実な気密試験を行うことができる気
密試験方法及びこの気密試験を簡便に実施できるガス供
給装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の気密試験方法は、容器弁弁室内でパージガ
ス流入口とガス供給口とが連通し、容器弁を閉止した状
態でパージガス流入口からガス供給口にパージガスを流
通可能な構造を有する容器弁を装着したガス容器からガ
ス消費設備にガスを供給するガス供給ラインの気密試験
方法であって、前記容器弁における前記ガス供給口に前
記ガス供給ラインを接続し、前記パージガス流入口にパ
ージガス導入ラインを接続した後、該容器弁を閉止した
状態で前記パージガス導入ラインから前記パージガス流
入口、容器弁口金部及びガス供給口を通してガス供給ラ
インにパージガスを通気させるとともに、該ガス供給ラ
インを流れるパージガス中の大気成分濃度を測定するこ
とを特徴としている。
【0006】さらに、本発明の気密試験方法は、前記パ
ージガスが酸素を除くガスであり、測定する大気成分濃
度が酸素であることを特徴とし、前記パージガスの流量
又は圧力を変動させながら大気成分濃度を測定すること
を特徴としている。加えて、前記大気成分濃度を測定す
るにあたり、前記パージガスの一部を分岐して一定流量
に調節した状態で大気成分濃度を測定すること、前記大
気成分濃度を測定する前に、前記容器弁を含むガス供給
ラインのパージ操作をあらかじめ行うことを特徴として
いる。
【0007】また、本発明のガス供給装置は、容器弁弁
室内でパージガス流入口とガス供給口とが連通し、容器
弁を閉止した状態でパージガス流入口からガス供給口に
パージガスを流通可能な構造を有する容器弁を装着した
ガス容器からガス消費設備にガスを供給するガス供給装
置において、前記容器弁における前記パージガス流入口
に接続されるパージガス導入ラインと、前記ガス供給口
に接続されるガス供給ラインと、該ガス供給ラインの末
端部分に設けられたガス供給弁と、該ガス供給弁の上流
側のガス供給ラインから分岐したガス排気ラインと、前
記ガス供給ライン又はガス排気ラインを流れるガス中の
大気成分濃度を測定する大気成分濃度測定手段とを備え
ていることを特徴としている。
【0008】さらに、本発明のガス供給装置は、前記大
気成分濃度測定手段が酸素濃度計であること、前記大気
成分濃度測定手段のガス導入部に流量制御手段が設けら
れていること、前記ガス供給ラインにおける前記供給弁
及びガス排気ラインがガス消費設備内、あるいは、前記
ガス容器を収納するガス容器収納体に設けられているこ
とを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の気密試験方法を適
用したガス供給装置の一形態例を示す系統図、図2及び
図3は本発明の気密試験方法を適用可能な容器弁の一例
を示すもので、図2は概略縦断面図、図3は図2のIII
−III線断面図である。
【0010】このガス供給装置は、ガス容器11内に充
填されているガスを容器弁12から取り出し、ガス供給
ライン13を通してガス消費設備に供給するものであ
り、ガス供給ライン13の末端部分には、ガス供給ライ
ン13とガス消費設備との間を遮断するためのガス供給
弁14が設けられている。さらに、ガス容器11を交換
する際にガス供給弁14より上流側の系内をパージする
ため、パージガス導入ライン15とガス排気ライン16
とが設けられ、このガス排気ライン16に、気密試験を
行う際に大気成分濃度を測定するための大気成分濃度測
定手段17が接続されている。
【0011】図2及び図3に示すように、容器弁12
は、ガス容器装着部21の中心に形成されて容器内と弁
室22とに連通する内部側ガス流路23と、容器弁12
の一側方に開口したガス供給口24と、該ガス供給口2
4に対向する位置に開口したパージガス流入口25とを
有しており、前記弁室22内には、内部側ガス流路23
の端部外周に設けられたリング状の弁シート26と、こ
の弁シート26に密着することにより流路を閉塞するダ
イヤフラム27とが設けれ、容器弁12の上部には、ダ
イヤフラム27を駆動する開閉機構28が設けられてい
る。
【0012】ガス供給口24及びパージガス流入口25
にそれぞれ接続する外部側ガス流路24a及びパージガ
ス流路25aは、弁室22内の弁シート26の外周部分
で連通しており、容器弁12を閉止した状態でパージガ
ス流路25aから弁室22内に流入したパージガスが、
弁室22内の全体を平均的に流れて外部側ガス流路24
aから流出するように形成されている。
【0013】なお、本形態では、容器弁12のパージガ
ス流入口25が第1パージライン15aを介してパージ
弁31に連設している場合で説明しているが、パージガ
ス流入口25にパージ弁31の機能を付設した、いわゆ
る二連弁であってもよい。
【0014】ガス容器11からガス消費設備にガスを供
給している状態では、パージガス導入ライン15の第1
パージライン15aに設けられたパージ弁31が閉、ガ
ス供給ライン13のパージ切換弁32がガス供給側、高
圧弁33が開、排気切換弁34がガス供給側、ガス供給
弁14が開となっており、容器弁12を開くことによ
り、ガス容器11内のガスが、内部側ガス流路23、弁
室22、外部側ガス流路24a、ガス供給口24を通っ
てガス供給ライン13に流出し、パージ切換弁32、高
圧弁33を通り、圧力調整器35で設定された圧力に減
圧された後、排気切換弁34、ガス供給弁14を通って
ガス消費設備に供給される。
【0015】通常、排気切換弁34は、ガス供給弁14
の直前に設けられるものであり、ガス供給ライン13に
おけるガス供給弁14及び排気切換弁34の位置は、同
種のガス供給を行うガス容器11の本数や設置状態、ガ
ス消費設備におけるガス使用装置の台数やガス供給条件
等に応じて適当な位置に設定できる。例えば、ガス容器
11を収納するガス容器収納体、いわゆるシリンダーキ
ャビネットでは、前記大気成分濃度測定手段17を含む
ガス供給弁14までをシリンダーキャビネット内に収納
した状態にすることができる。これにより、ガス容器1
1からガス供給を行うシリンダーキャビネットに気密試
験機構を一体的に組み込むことができ、ガス供給装置全
体の小型化が図れる。
【0016】また、複数のガス容器からの同種の供給ガ
スを切り換えたり、複数のガス使用装置に供給ガスを分
岐させる、いわゆるガス供給ボックス(バルブマニホー
ルドボックス)がガス消費設備に設けられている場合
は、ガス消費設備に付属するガス供給ボックス部分にガ
ス供給弁14や排気切換弁34及びガス排気ライン16
を設けることができる。このような設備では、ガス排気
ライン16に大気成分濃度測定手段17を分岐接続する
だけでよく、簡単な機器の追加で実施することができ
る。
【0017】このようなガス供給装置において、ガス容
器11を交換する際のパージ操作は、従来から行われて
いる様々な方法を採用することができる。また、パージ
ガスには、供給ガスの種類や純度に応じて任意のガスを
使用することができるが、一般的には窒素ガス、特に高
純度窒素ガスを使用することが好ましい。例えば、ま
ず、容器弁12及びガス供給弁14を閉じた後、排気切
換弁34を排気側に切り換えて排気弁36を開き、容器
弁12からガス供給弁14に至る配管系内をバキューム
ジェネレーター37によって真空排気する。続いて、パ
ージ弁31を開いて第1パージライン15aからパージ
ガス(パージ窒素)を導入し、このパージガスによって
系内から供給ガスを排除する。なお、真空排気操作とパ
ージガス導入とは、必要に応じてパージ弁31を開閉す
ることにより繰り返し行うことができる。
【0018】次に、パージ弁31を開いて第1パージラ
イン15aにパージガスを供給した状態で、高圧弁33
を閉じてパージ切換弁32をパージ側に切り換え、第2
パージライン15bからパージ切換弁32を通して容器
弁12に至る高圧ライン38にパージガスを供給した状
態とし、ガス供給口24から高圧ライン38を取り外
し、パージガス流入口25から第1パージライン15a
を取り外す。
【0019】高圧ライン38及び第1パージライン15
aからそれぞれパージガスを流出(ブロー)させた状態
のままガス容器11を交換し、ガス供給口24に高圧ラ
イン38を取り付け、パージガス流入口25に第1パー
ジライン15aを接続する。続いて、排気切換弁34を
ガス供給側にした状態で、パージ切換弁32をガス供給
側に切り換え、ガス供給弁14までの系内にパージガス
を設定圧力まで導入してパージ弁31を閉じる。
【0020】これにより、系内にパージガスが高圧で封
入された状態になるので、適当な時間、例えば5分間系
内の圧力変化(圧力低下)を監視し、パージ弁31から
ガス供給弁14までの予備気密試験を行う。この予備気
密試験を行うことにより、配管継手部分の締め忘れや緩
みなどによる比較的リーク量の大きなリークを検出する
ことができる。なお、この予備気密試験は、必ずしも行
う必要はなく、省略することができる。また、系内を真
空状態にして圧力上昇を監視することによって大きなリ
ークを検出するようにしてもよい。さらに、圧力計は、
ガス供給ライン13の圧力を検知できれば、任意の位置
に設けたものを使用することが可能である。
【0021】前記予備気密検査合格後、排気切換弁32
を排気側に切り換え、排気弁36を開いて系内のパージ
ガスをバキュームジェネレーター37から排気する排気
操作と、排気弁36を閉じてパージ弁31を開き、系内
にパージガスを導入して封入する封入操作とを適当回
数、例えば5回程度繰り返して行い、ガス容器交換時に
系内に侵入した大気成分を系内から排出し、系内をパー
ジガスに置換する。次に、パージ弁31及び排気弁36
を開いた状態でパージガスを系内に流通させ、いわゆる
流通パージを適当な時間、例えば2分間程度行う。
【0022】そして、このような大気成分のパージ操作
を行った後、前記大気成分濃度測定手段17を使用して
容器弁12やガス供給ライン13の気密試験を行う。こ
の大気成分濃度測定手段17は、前記ガス排気ライン1
6における排気弁36の上流側から測定弁41を介して
分岐した測定ライン42に接続されており、第1流量制
御器43、入口弁44を経て二方に分岐し、一方の分岐
ライン42aに、第2流量制御器45及び流量計46を
介して分析計、例えば酸素濃度計47を接続している。
また、他方の分岐ライン42bには、放出弁48が設け
られている。
【0023】気密試験は、前記流通パージと同様に、パ
ージ弁31を開いて系内にパージガスを流通させた状態
で排気弁36を閉じ、大気成分濃度測定手段17の測定
弁41及び入口弁44を開いた状態で行われる。すなわ
ち、第1パージライン15aからパージ弁31を通って
系内に導入されたパージガスは、パージガス流路25
a、弁室22、外部側ガス流路24a、ガス供給口2
4、パージ切換弁32、高圧弁33、圧力調整器35、
排気切換弁34、ガス排気ライン16を通って測定ライ
ン42に流入する。このときのパージガスの流量は、第
1流量制御器43によって設定流量に調整される。
【0024】入口弁44を通過したパージガスは、第2
流量制御器45によって調整された流量分が分岐ライン
42aに流入し、流量計46を通って酸素濃度計47に
一定流量で導入され、この酸素濃度計47により、大気
成分である酸素の濃度が測定される。余剰のパージガス
は、放出弁48を通って分岐ライン42bに流出する。
なお、大気成分濃度測定手段17に導入するパージガス
量は、排気弁36の開度を制御してバキュームジェネレ
ーター37からの排気量と測定ライン42への分岐量と
の比率を調節することによっても行うことができる。
【0025】また、図1では、分岐ライン42a側に第
2流量制御器45と流量計46とを付設して酸素濃度計
47に連設する場合を示したが、分岐ライン42a,4
2bそれぞれの流量がわかればよいので、分岐ライン4
2b側に前記第2流量制御器45と流量計46とを付設
してもよく、前記第2流量制御器45を酸素濃度計47
の下流に設けてもよい。
【0026】この酸素濃度計47による酸素濃度の測定
は、該酸素濃度計47の応答時間に応じた時間、通常は
応答時間の3倍程度の時間にわたって連続的に行う。そ
して、容器弁12やガス供給ライン13の継手部分等に
リークが生じている場合は、該リーク部分から大気成分
が系内に侵入するので、酸素濃度計47で大気成分の一
つである酸素の濃度を測定することにより、リークの有
無を判定することができる。
【0027】この酸素濃度測定中に、第1流量制御器4
3によってパージガス流量を変動させることにより、酸
素濃度計47で測定される酸素濃度に流量依存性がある
か否かを確認する。すなわち、前記予備気密検査に合格
するようなリークは極めて微小なものであり、系内に侵
入する大気成分のリーク量を一定と見なせるので、酸素
濃度計47で測定する酸素濃度は、一定のリーク量の大
気成分(酸素)をパージガスで希釈した状態のものとな
るから、パージガス流量を変動させるとパージガスによ
る酸素の希釈率が変化し、パージガス流量を増加させる
と希釈率が大きくなって酸素濃度計47で測定する酸素
濃度が低くなり、パージガス流量を減少させると希釈率
が小さくなって酸素濃度計47で測定する酸素濃度が高
くなる。
【0028】したがって、パージガス流量を変動させた
ときに、酸素濃度計47で測定した酸素濃度が変化しな
い場合には、測定された酸素がパージガス中に元から不
純物として含まれていた酸素であり、リークは発生して
いないと判定でき、逆に、図4の関係図に示すように、
パージガス(パージ窒素)の流量変動に伴って酸素濃度
計47で測定した酸素濃度が変化した場合には、大気成
分のリークが発生していることになる。
【0029】なお、パージガス中の不純物酸素濃度が既
知の場合には、この濃度以上の酸素濃度が測定された場
合に、大気成分のリークが発生していると判定できる。
このとき、パージガス流量の最小値は、酸素濃度計47
のサンプリング流量に応じた値となり、最大値は、その
2倍乃至3倍程度が適当であり、これ以上パージガス流
量を増加させると、相対的に酸素濃度が低下するので、
酸素濃度計47での酸素濃度測定が困難になってしま
う。また、図4に示す実験結果では、パージガス流量を
変化させてから、酸素濃度計47で酸素濃度の変化を検
出するまでの時間、即ち応答時間τが約10秒となって
いる。
【0030】この応答時間τは、使用する酸素濃度計4
7の仕様によって決まるものであり、10秒に限るもの
ではない。また、パージガス流量を一定に保持する時間
は、使用する酸素濃度計47の応答時間の3倍以上であ
ればよく、図4に示したような120秒に限るものでも
ない。さらに、このような流量制御器による流量変動に
代えて、圧力制御器によってパージガスの圧力を変動さ
せても、パージガス中のリーク酸素の濃度が変動するの
で、リークの有無を容易に判定することができる。
【0031】次に、本発明方法を適用した気密試験と、
従来の加圧放置法による気密試験とを比較した結果を説
明する。なお、パージガスには窒素ガスを使用し、本発
明方法による気密試験では大気成分である酸素を測定し
てリークの判定を行った。試験方法以外の装置や機器の
条件は同一である。
【0032】まず、従来の加圧放置法において、放置時
間、即ち気密時間を24時間、加圧圧力を10MPa、
気密試験対象部容積を10ccとし、リークと判断する
圧力降下量を0.1MPaに設定すると、気密試験対象
部に封入された窒素ガスの容積を大気圧に換算すると、 10×(10×9.8+1)=990[atm・cc] となり、検知可能な最小リーク量である0.1MPaの
圧力降下時の容積を大気圧換算すると、 10×(9.9×9.8+1)=980.2[atm・cc] となるので、窒素ガスの最小漏洩検出量は、 990−980.2 =9.8[atm・cc] となる。
【0033】このときのリークレートの検出感度は、漏
洩量を気密時間で除して、 9.8/(24×60×60)=1.1×10−4[atm
・cc/sec] となる。
【0034】一方、本発明方法を適用した気密試験にお
いて、酸素濃度計に下記仕様のジルコニア式酸素分析計
を使用したときのリークレートの検出感度を算出した。
【0035】ジルコニア式酸素分析計仕様 最小測定レンジ [ppm] 0−10 最小検出感度 [F.S%] ±3 最小検出感度安定性(σ)[F.S%] ±1 分解能 [ppm] 0.1 注:仕様は全て最小測定レンジにおける値 F.S%…測定レンジのフルスケールに対する割合
【0036】また、この気密試験では、相対的な酸素濃
度差によってリークを検知するため、絶対的な最小検出
感度ではなく、最小検出感度安定性σを最小検出感度と
し、3・σ=0.6[ppm]を最小検出感度として用
いた。なお、大気中の酸素濃度は便宜上20%として計
算した。
【0037】パージガスとしての窒素ガスを、0.3N
L/minで流通させ、その全量を酸素濃度計に導入し
たときの測定対象ガスの流量は、パージガスとして窒素
流量と、リークにより侵入した大気成分との合計である
から、キャリア窒素量+リーク窒素量+リーク酸素量と
なる。このとき、リーク量が極微量であり、測定対象と
なる酸素以外の大気成分のリーク量は無視することがで
きるので、酸素濃度計の最小検出感度に相当する酸素量
は、 0.6×10−6×300/60=3.0×10−6[c
c/sec] となる。リークレートは、大気中の酸素が系内外の分圧
に比例して配管内に侵入すると仮定し、 3.0×10−6÷0.2=1.5×10−5[atm・cc/
sec] となる。
【0038】この酸素でのリークレートを窒素に換算す
る。このとき、リークの形態を粘性流と仮定し、粘性流
領域における係数、すなわち、ヘリウムのリーク量を1
としたとき、窒素のリーク量(係数)が1.12、酸素
のリーク量(係数)が0.97であるから、酸素リーク
量を窒素リーク量に換算すると、 1.5×10−5×1.12÷0.97=1.7×10
−5[atm・cc/sec] となる。
【0039】したがって、高感度な酸素濃度計(検出感
度:0.6ppm)を用いることにより、従来の加圧放
置法と同等以上の検知感度が得られることがわかる。ま
た、パージガス流量を変動させて測定することを考慮し
ても、予備気密検査終了後1時間以内で気密試験を終了
することが可能であり、従来に比べて試験時間を大幅に
短縮することができる。また、試験用に使用するガスと
して一般的な窒素ガスを使用することができるので、高
価なガスを別途用意する必要もなくなる。さらに、気密
試験中も流通パージと同様の状態になっているので、全
体としてパージ時間が長くなり、より清浄な内表面が得
られるという副次的効果も生まれる。
【0040】なお、気密試験終了後は、従来の流通パー
ジ終了後と同様の操作、すなわち実ガス導入操作を行っ
てからガス供給を開始する。また、パージガスとして窒
素ガス以外を使用する場合は、測定対象とする大気成分
を窒素にすることも可能であり、条件によっては水分や
アルゴン、二酸化炭素も含めることができ、これらの場
合の大気成分濃度測定手段には、これらのガスの濃度を
測定可能な分析を適宜選択して使用することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガス容器からガス消費設備にガスを供給するガス供給ラ
インの気密試験を、安価にかつ短時間で確実に行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したガス供給装置の一形態例を
示す系統図である。
【図2】 容器弁の一例を示す概略縦断面図である。
【図3】 図2のIII−III線断面図である。
【図4】 パージ窒素の流量と測定した酸素の濃度との
関係を示す図である。
【符号の説明】
11…ガス容器、12…容器弁、13…ガス供給ライ
ン、14…ガス供給弁、15…パージガス導入ライン、
16…ガス排気ライン、17…大気成分濃度測定手段、
21…ガス容器装着部、22…弁室、23…内部側ガス
流路、24…ガス供給口、25…パージガス流入口、2
6…弁シート、27…ダイヤフラム、28…開閉機構、
31…パージ弁、32…パージ切換弁、33…高圧弁、
34…排気切換弁、35…圧力調整器、36…排気弁、
37…バキュームジェネレーター、38…高圧ライン、
41…測定弁、42…測定ライン、43…第1流量制御
器、44…入口弁、45…第2流量制御器、46…流量
計、47…酸素濃度計、48…放出弁
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Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器弁弁室内でパージガス流入口とガス
    供給口とが連通し、容器弁を閉止した状態でパージガス
    流入口からガス供給口にパージガスを流通可能な構造を
    有する容器弁を装着したガス容器からガス消費設備にガ
    スを供給するガス供給ラインの気密試験方法であって、
    前記容器弁における前記ガス供給口に前記ガス供給ライ
    ンを接続し、前記パージガス流入口にパージガス導入ラ
    インを接続した後、該容器弁を閉止した状態で前記パー
    ジガス導入ラインから前記パージガス流入口、容器弁口
    金部及びガス供給口を通してガス供給ラインにパージガ
    スを通気させるとともに、該ガス供給ラインを流れるパ
    ージガス中の大気成分濃度を測定することを特徴とする
    気密試験方法。
  2. 【請求項2】 前記パージガスが酸素を除くガスであ
    り、測定する大気成分濃度が酸素であることを特徴とす
    る請求項1記載の気密試験方法。
  3. 【請求項3】 前記パージガスの流量又は圧力を変動さ
    せながら大気成分濃度を測定することを特徴とする請求
    項1記載の気密試験方法。
  4. 【請求項4】 前記大気成分濃度を測定するにあたり、
    前記パージガスの一部を分岐して一定流量に調節した状
    態で大気成分濃度を測定することを特徴とする請求項1
    記載の気密試験方法。
  5. 【請求項5】 前記大気成分濃度を測定する前に、前記
    容器弁を含むガス供給ラインのパージ操作をあらかじめ
    行うことを特徴とする請求項1記載の気密試験方法。
  6. 【請求項6】 容器弁弁室内でパージガス流入口とガス
    供給口とが連通し、容器弁を閉止した状態でパージガス
    流入口からガス供給口にパージガスを流通可能な構造を
    有する容器弁を装着したガス容器からガス消費設備にガ
    スを供給するガス供給装置において、前記容器弁におけ
    る前記パージガス流入口に接続されるパージガス導入ラ
    インと、前記ガス供給口に接続されるガス供給ライン
    と、該ガス供給ラインの末端部分に設けられたガス供給
    弁と、該ガス供給弁の上流側のガス供給ラインから分岐
    したガス排気ラインと、前記ガス供給ライン又はガス排
    気ラインを流れるガス中の大気成分濃度を測定する大気
    成分濃度測定手段とを備えていることを特徴とするガス
    供給装置。
  7. 【請求項7】 前記大気成分濃度測定手段が酸素濃度計
    であることを特徴とする請求項6記載のガス供給装置。
  8. 【請求項8】 前記大気成分濃度測定手段のガス導入部
    に流量制御手段が設けられていることを特徴とする請求
    項6記載のガス供給装置。
  9. 【請求項9】 前記ガス供給ラインにおける前記供給弁
    及びガス排気ラインがガス消費設備内に設けられている
    ことを特徴とする請求項6記載のガス供給装置。
  10. 【請求項10】 前記ガス供給ラインにおける前記供給
    弁までが、前記ガス容器を収納するガス容器収納体に設
    けられていることを特徴とする請求項6記載のガス供給
    装置。
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